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平成17年12月21日 行政のあり方調査特別委員会 会議録

行政のあり方調査特別委員会

会 議 録

(開 会 中)

開催年月日   平成17年12月21日(水) 自 午前10時 1分 ~ 至 午前11時 6分

会議室   第601特別委員会室

出席委員    10 名

委員長 松田 直久 君
副委員長 水谷 隆 君
委員 稲垣 昭義 君
委員 森下 隆生 君
委員 中嶋 年規 君
委員 清水 一昭 君
委員 岩田 隆嘉 君
委員 福田 慶一 君
委員 舟橋 裕幸 君
委員 西場 信行 君

欠席委員    2 名

委員 石原 正敬 君
委員 溝 口  昭 三  君

出席説明員

〔地域振興部〕

部  長   浦 中  素 史   君

その他関係職員

傍聴議員    な し

県政記者クラブ   3 名

傍聴者     な し

協議事項

1.所管事項の調査

◎ 電子自治体にかかる三重県の現状について

2.委員協議

 (1)今後の調査事項について

 (2)その他

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣言〕

1.所管事項の調査

◎ 電子自治体にかかる三重県の現状について

(1)説明

当局から資料に基づき説明[浦中部長、杉野情報政策監兼情報化推進分野総括室長、中川情報セキュリティ特命監、鳥井情報企画室長 説明]

(2)質疑

○松田委員長 今のご説明で委員の方、ご質疑があればよろしくお願いをいたしたいと思います。

 これ部長もう一回さ、四、五分でええで、今までやってきたことと、これからやっていくことをざっくりと話してもうたらどうかな。

 今の説明で皆さん一応よろしいですか。受けて、ご質疑でよろしいですか。もう一回、その全体のね。ちょっともっとざっくりとしたな。

○杉野政策監 全体として三重県の情報化というものをですね、特に内部のシステム開発とネットワークとか基盤を中心に、今まで進めてきました。それで最近、電子申請とか県民の皆様方と行政との、いわゆる県民の皆様方が本来の意味で利便性を認識していただけるような、そういうようなシステム構成にだんだん移ってきております。

 こんな中で、今、何が、我々として問題だと思っているかというところでございますが、まず1つは、これ全国的にも同じでございますけれども、情報化には金がかかるという、そういうような感覚が非常に多くなってきております。確かに金もかかるわけでございますけれども、それについてどういうふうにしたら効率化していくのかと、こういうふうなことが今後の課題というふうに考えております。

 これの対応策としては1つは予算とか、そういうような流れに沿って、いわゆる予算プロセスとか調達プロセスとか、そういうような流れに例えばいろんなガイドラインとか、そういうようなものをくっつけて、それに従ってやっていただくというようなところ。それから、それを決定するための委員会組織なり、ちょっとまだ名称未定でございますけど、そういうような全庁の協議的な組織ですね。それからあと外部の人材をそこへどう入れていくかと、このような一つポイントになります。

 それからもう一つは、今、先程も、若干、申し上げましたけども、分散化が非常に進んでおりまして、こういう中で、実は、余り具体的な予算議論の中で、コントロールしている。それからネットワークを接続するというところで議論している。このレベルでとどまっておりまして、全体をどういうふうにしていけば効率化が図れるかというふうなシステム相互の連携の問題とか、それからハード部分の共通管理の問題とか、そういうような部分を、今後、やっていくことによってより効率化が図れるんじゃないかと、今のところ考えてます。これが効率化の視点でございます。

 それから、もう一つ。県の情報システムをやりましても、直接、住民に関する部分というのは、非常に市町村というですね、特に合併されてまして、いろんな権限移譲とかいきますので、市町村の方の財政事情も厳しくなっておりますので、そちらの方の情報化をやるということ。これについては、いわゆる市町村レベルの共同化と、県と市町村の共同化。先程、申し上げましたようにデジタル地図の話は県と市町村が一緒にやりましょうということでございますし、電子申請につきましては、市町村が共同でやって、たまたま県が先にやってますんで、そのシステムを活用したら安くなるんじゃないか、そういうような検討も、今、進んでいると。これが一つの情報化の話でございます。

 とは申しましても、今、情報化で一番問題になっておりますのが安全・安心の部分だと考えておりまして、例えばいろんなネットワークがなかなかご利用いただけないというのは、やっぱり不安があるからだという部分が結構ございます。特に三重県の場合、恥ずかしいことでございますけど、サイバーテロとか盗難とかいろんな事象が出ておりますので、これについては、先程、申しましたように緊急的にセキュリティーポリシー、いわゆる安全対策基準を強化して、職員が可能なような状況の中でできるだけのセキュリティーを確保していこうと、こんなふうに大きな流れとしては考えております。

 大体、以上でございます。

○松田委員長 委員の皆さんご質疑ありましたら、よろしくお願いいたします。

○西場委員 余り具体的な技術論わからないので、先程の言葉の中に出てきた金がかかるという部分について、少しこの機会に質問といいますか、させてもらいたいんだけど。

よく費用対効果と言われるでしょう。今までここ何年間か取り組んできた情報化に対する費用というのは、大変な、莫大なものがあると思うんですよ。それだけ投資したものが県益として効果が上がってきているのかどうかという試算というのか、数字を一遍きちっと聞かせてもらいたいなと。包括配分で削減、削減で、みんなきゅうきゅうになってきて、必要な道路や農林予算や町工場の支援とか、そんなもんがなくなる中で、唯一、倍々ゲームで伸びてきているような感覚があるんですよね。それならそれで、そんだけのものが三重県へどんだけ益になったかと。こういうものについてもう少し明確なものがないと、今後の方針についても、あるいは今までのことについても簡単に「ああ、ええことやな」ということで認められない、一遍、立ちどまってみたいなと。

 例えば、CATVの光ケーブルの網羅率が100%近くになったと、全国一番だと。それじゃ、それをして県民生活や県内産業にどんだけの益ができたんかということについて、きちっとした手ごたえがないわけですよ。それと、こういう技術ができたからこれをやりましょうと言ってやるでしょう。それがもう来年、再来年には古くなるわけです。そうすると、機種も変える、また新たなシステムをやると。こういうむだについて、道路やったら毎年、毎年それをだんだんと延ばしていけば、ちゃんとした基盤整備になるんです。せっかく作ってやり始めたシステムやその機器ががらっと変わってしまう。そういうような世界の中で、大変な投資のむだになっとらへんかと、こんな心配ね。

 それから、こういう情報のシステムで受ける県民の利益が一部の情報関連企業だけの利益になってないか。県民の等しい利益につながっているかどうかというところの問題があるじゃないですか。今日、先程もいろいろなネットワークの話させてもうたけれども、私としてはなかなか不十分な理解のままに、しかし時代の流れ、トレンドだからこういうのも必要だろうという中で、まあまあ大体支援していくわけですね。そんな中で、例えばパールのバレーが中途半端になったとかね、こういう今までも、大変、痛い経験も積んできておるわけなんだから、少しこのへんでやっぱりみんなが本当に理解をしながら進まないと、何か流されておる中で、情報はいいことだというようなことでいってしまうのはいかがなもんかなというところ。だから、少ししっかりとしたわかりやすい説明と理解をしながら、だめだとは言わないけれども、そういうようなところを考えますので、そこの点について少し答弁をもらいたい。

 もう一つ、電子入札をやっていくという話があったけれども、電子入札は業務の効率化や公平化でいいんだというんだけれど、それだけで今までやってきていろいろ入札の結果、例えば公共工事の中に大変な問題が起こってきた、つまり品質の確保ができないということです。安かろう、悪かろうになるというような状況が出てきて、そして国会の中で議論になって、今度、公共工事の品質確保法というのができた。どうやってして、安かろうだけなら簡単に広範囲にボタン一発でその入札ができます。

 しかし、そこに技術提案とか、そして信頼の置けるいいものを造ってくれる企業なのかどうかというところの判断について、値段だけでは確定できないんですよね。そういう中で出てきておる動きというのは必ずしも電子入札を進めないし、むしろ電子入札を否定するような動きになってきているわけね。そういう中で、今までも電子入札がという方向だったからということで、このままいくというのも、これもまた問題とまでは言わないけれども、一度、十分、検討してみる必要があると、こんなこと思うんで、この2点について。

○杉野政策監 ありがとうございます。

 効果いわゆる効率化の話ですよね。どこまで住民の利便性が本当に実感できているのかということなんでございます。

 例えば、一例として申し上げます。先程、ネットワークのケーブルテレビのお話いただきましたけれど、かなり時間があれからたっているわけでございますけれども、現状としてケーブルテレビでテレビを見ている方が県内で7割を超えているというような状況まで実はきています。そういうようなところでご利用いただいているというような、これはケーブルテレビということはコミュニティチャンネル入りますとかですね、それから市町村のいろんな情報がそのまま流れるという、そんなメリットは当然あると考えておりまして、そういうような追いついてきているものもあります。

 ただ、まだ検証がなかなかできないものもありまして、それについては、今後、検証していかなきゃいけないんですけども、情報の部分だけでなかなか検証ができない部分がありまして、これは要するに効率化をその後どう持っていくかというような話が、当然、あるわけでございます。そういうようなものを実は同じようなご質問をいただきつつ、各県の情報担当者、頭を悩ませているのが実情でございます。そのようなところから、我々といたしましては、先程、申し上げましたように、効率化という観点で今、今年、来年で調査といいますか、方向性を出すというようなことを考えております。ただ、委員おっしゃるようにどこまで数字的に今までどうなんやというのができるかどうか、もう少し検討が必要かと思いますけど、方向としてはそういう方向で動いていることをご理解をいただければありがたいかと思います。

 それから、電子入札なんでございますけれども、県はもう既にやっております。今、市町村で、実は、先程、鳥井の方から説明いたしましたように電子入札ワーキングというワーキングを各市町村の担当者の方でずっとやっているわけでございます。委員おっしゃる意味とそのままかどうかはちょっと別としまして、やっぱり実態面の話ですよね。入札システムそのものは割と簡単、簡単というと語弊がありますけど金があればできる話なんですけども、その実態面と例えば市町村さんに置きかえますと、特に町村部にいきますと、本当にどういう入札形態がいいのかという首長さんの意向もかなりございます。

 したがいまして、そのへんについては、今、最初18からスタートというようなもくろみで、実はワーキング立ち上げたんですけども、委員おっしゃるような意味合いも、いろんな各市町村の担当者から出されまして、今、継続検討というようなことになっております。今後も市町村の直接の担当者とか、当然、首長さんの意見もお聞きしながらやっていくということでございますので、そういうようなことを含めて十分検討を、我々が検討するというよりも市町村の方に検討していただくと、こういうふうに考えております。

 よろしくお願いします。

○松田委員長 先生、よろしいですか。

○西場委員 いいよ。

○松田委員長 ほかに。

○舟橋委員 三重県市町村振興協会、初めて聞く団体やもんで、そのことの説明をいただきたいのと。

それから、もう一つはデジタル地図。確かに地図のデータベースみたいなものは市町村を超えて、できれば全国ネット、最低、三重県ですから三重県内のがきちっとしたところで管理され、市町村からなり県なり、また我々個人からもアクセスができて情報とれるというのはすばらしいことやと思いますし、推進は期待したいと思います。そうしたときに、この7ページの共同化運営組織というのがいわゆるデータベースを持ってそれぞれアクセスされてきたところ、データベースを持つこととソフトウェアを開発したり管理運営していくところになろうかと思うんですけども、どういうイメージで、今、議論がされているんかなというのが2つ目。

 それから、電子申請なんかはある面ではもうそれぞれシステム化されて、そんなに今から新たな組織として創り直していかんでもいいシステムだろうと思うんですよ。今まででしたら、市町村がそれぞれのアウトソーシングでどっかの民間の電算屋さんと握ってやってきたわけですね。今度、それを県下一律にしていこうと思うと、どっかの大手さんがぼんと1つ入ってきて、地元のいわゆる中小と言われる電算屋さんの淘汰になっていかへんのかなという心配をするんですけども、そういったところはどうなんでしょう、3点お願いします。

○浦中部長 財団法人三重県市町村振興協会でございますけれども、この協会はご承知のように市町村の宝くじの発行がございますね。宝くじの収益を管理して、それを有効に活用するというような目的で作られました協会でございまして、市町村への貸し付けでありますとか、その貸し付けも安全対策とか、そういうようなことの管理をしておる協会でございます。

 この協会は、ここにも市町村と書いてございますように、すべての県下の自治体がこの協会に加入して、先程、申しましたような有効活用についての協議、仕事をしておるというようなことで、この共同化の受け皿としてこの協会が一番いいんじゃないかというようなことで、今、取り組んでいるところでございます。

主たる目的は、宝くじの収益をいかに有効に活用していくかというふうなことで設けられた協会でございます。

 以上でございます。

○杉野政策監 そういう振興協会の中で、今、取り組んでおります。それで、今、おっしゃいましたようにデジタル地図のイメージ、どういうふうに作っていくか、どういうふうに管理していくかというイメージなんでございますけども、地図そのものは、基本的に法定地図は地方公共団体が作るという話になっております。

 したがいまして、今、どういうふうにやっているかというと、各市町村さんが共同発注をして、それをまとめる団体が一つ要るわけです、それをまとめて共同発注するという団体。これについては県もそこへ参加しましょうと、こういうスキームで、今、考えております。その団体なんですけども、振興協会でそれをやるということにはいろんな問題も出てまいりますので、地図とかその運営におきましては、一般的に市町村の協議会方式でやるとか、それから一番きついのでいきますと一部事務組合方式でやるとか、いろんなやり方が各県でやられております。そういうようなことを踏まえまして、今、市町村振興協会、いわゆる市町村さんの集まりの中でどういうふうな組織形態でやっていくのが一番いいかということを検討をいただいているところでございます。具体的に、技術にどうするかということになりますと、それについては県も応分のかなりの支援をしていくというような格好になろうかと思います。

 それから、電子申請についてでございますが、これについては、おっしゃるとおり電子申請自体というもののシステムを持っているところというのは、まだ三重県下の市町村にはないんです。文書管理とかいろんなものがあるわけでございます。今、電子申請はどういう状況になっているかといいますと、もともと国の方が共同でということを前提で施策を推進していることがございまして、今、いろんな市町村共同化に適するようなパッケージといいますか、ソフトといいますか、そういうものが市場に出回っております。これをある程度、皆さんの要望に合うようなカスタマイズをして共同で運営するというのが一般的なスタイルでございます。これによりますと、運営費も構築費もかかるということになりますので、いろいろワーキングの議論の中で、今、やるとしたら県のシステムを使って、少し加工が要るんですけども、それをいわゆる市町村で取り込んで一括運用しようというふうな、今、方向で検討がされております。

 以上でございます。

○舟橋委員 地図の話ですけれども、数年前に県がGIS始めたころに市町村によって2500分の1が基本なんやけども、2000分の1があったり大変なんやというのを、当時、聞かせていただいたところなんですけども。一部事務組合なり何々の協議会で、そこで地図も一括管理しつつ、恐らく将来的にはその地図にクリックしたらどこで水道の工事されとるとか、そういうのも、全部、出てくるようになるんだろうなと想像はできるんですけども、今、県が進めているGISとこの電子システムとの兼ね合いみたいなものを教えてください。

○杉野政策監 今、おっしゃっていただいたとおりでございまして、GISのシステムで電子地図を実は作っております。これはどういうふうに作ったかといいますと、電子地図を一から作ろうと思うと膨大な費用がかかります。我々はどうしたかといいますと、当面、各市町村が現有でお持ちになっている地図を活用させていただきました。ただ、これについては最新のものもあれば、実は平成8年ぐらいから、ほとんどなぶってない地図があったり、非常にふぞろいであり、今、使っておりますけど、だんだん古くなってきて、これを全体的に活用していくには更新が要るということが一つございます。どうせそうするならば、市町村は、全部、地図作らなきゃいけないわけですから、県と一緒に作りましょうというのが今のスキームでございます。

 それから、縮尺なんですけども法定地図として、品質は都計図にしては2500。それから道路台帳については1000分の1という法定の部分がございます。各市町村さんによって、例えば2500という要求よりも、もっと詳しい1000分の1で整備されているところもございます。そういうようなところは、今回、全体的に2500で作るんですけど、特にそういうふうなところが必要な場合、例えば市街地だけ1000分の1が要るということになると、その分だけ具体的には、今、オプション的に追加費用をその市町村に払っていただいて、その分だけ1000分の1にするとか、いろんなパターンを考えつつ進めているというのが現状でございます。

○松田委員長 ほかに。

○中嶋委員 まず、2ページのこの7月に情報システムに関する実態調査を実施されたということなんですが、大まかにどんな項目を調査されたのかお教えいただきたいんですが。

○杉野政策監 まず、何を基準にしたかというと契約書レベルを基準にしてます。なかなかいろんな調査するんですけど、受け取り方が非常に難しいということで、契約、いわゆるシステム契約とかメンテとか、そういう契約を対象に調査をしております。それについてはいろんな項目、多岐にわたっておりますので、例えばセキュリティーに関する項目とか、それから例えば事前評価やってるか、事後評価やってるかとか、そういうようなプロセス管理的なもんとか、そういうような多岐における調査をしてます。

 現状でまだ漠っとした数字でして、全部が集まっているわけじゃございませんので、追加調査必要なんですけど、今のところ出てきた部分で、県内のシステムで200システムぐらいが、大体、対象になるのかなというような感じでございます。

 それとあと契約形態から見ますと、随意契約が、まだ少し精査要るんですけど、現状でいいますと件数で大体73%がいわゆる競争原理の働かない契約になっていると。ただ、金額ベースでは逆に83%が、いわゆる随契になりますとコンペも含めて、競争原理によったような契約になっているとか、そういうふうな状況の概略のものが出ております。ただ、これもう少し精査しないとなかなか次の方向へ進めないということで、今から現状、かなり精査をしているというような状況でございます。

○中嶋委員 今、随契で件数73%と言われたのはシステム構築のときの随契なんでしょうか。保守管理も含めたやつなんでしょうか。

○杉野政策監 全部の契約ですんで、保守管理も、当然、入っております。ただ、これ契約もご承知のとおり一括契約とかいろんな形態がございます。ですから、もう少し分析しないと正確なところは出ないんですけれども、漠っと全体の契約を割り戻したといいますか、計算したところそんな数字になったということでご理解をいただければと思います。

○中嶋委員 これはちょっと要望になるんですけれども、調査結果ですね、詳細なものというのは、多分、我々、委員いただいても、余り興味ないのかもしれないんですけど、ポイントとなる部分、先程、おっしゃられた随契がどれぐらいあるのかとか、一括でシステム構築したところと保守管理しているところがどれぐらい一緒のところがあるのかとかですね。それからあとはシステムそのものの、何で分割して200システムあるのかとか、そのあたりがわかるような情報をぜひこの委員会の方にも出していただきたいなということをちょっと要望もさせていただきますが、可能でしょうか。

○杉野政策監 今、精査しておりますので、まとまり次第、概略になるかと思いますけど、お示しを申し上げたいと思います。ただ、最後の点でございますけれども、どういうふうなシステムが一緒になってどうのというような、そこのところの分析まで今年やれるかどうか、ひょっとしたら来年に移っていく可能性がありますので、そのへんだけご了承いただければと思います。

○中嶋委員 できる範囲のものを出していただきたいと思います。

 別の話になるんですが、今回のお話をまとめていただくと、今までのIT投資とかIT投資してきた資源をいかに効率化するかというのが1点。それから行政サービスの向上をどう図るかというのがもう1点。セキュリティーをどう確保するのかというこの3つについて、今後、進めていくというふうな話の中で、前提としてビジネスプロセス・リエンジニアリングですか、いわゆる仕事のやり方を変えやんことには、全く効率化というのは図れないと思うんですね。いろんな新しい時代の公ということを知事も言われている中で、私もこれは情報化とは直接関係ないんですが、ここは行政のあり方委員会ですので、もう少し県が、今、全部、抱えている仕事を、もう一回アウトソーシングできないかどうかということで、いろんな提案もさせていただいているんですが、やっぱり仕事のやり方とか考え方だとか、そういうものがあって、なかなか手放さない。やっぱり仕事のやり方を変えないことには、情報化どんだけしても西場委員がご指摘されたように、なかなか金ばっかりかかってですね、結果見えてこない。行政の中だけで行われているということになっているんじゃないかなということを思っているんです。

 そういう意味で、今回、今後、情報化施策をこれから進めていくに当たって、いかに仕事のやり方を変えていくのかということ、それへの取組ですね。特に、総務省の指示に基づいて、今年度内に総務局の方が中心に行革の指針を作ることになっているかと思うんですが、その中で仕事のやり方、それからこの情報化どう反映させていく予定になっているのかというのを教えていただきたいというのが1点。

 それから一方で、今、アウトソーシングの話をさせていただいたんですが、医療情報システムだとか119が非常に込んでいるので、携帯とかパソコンから、今、行ける病院を紹介するシステムというのを作っていただいて、あれはあれで一つ意味があるとは思うんですが、結局、利用されているかどうかというところについて、私はデータいただいてないんですが、私の周りの方々に聞きますと、やっぱりすぐに病院へ行きたいと思うときには病院を探したいときには、携帯電話開いたりパソコン開いたりしているよりは、119にかけると、やっぱりアナログの世界も残っているんですね。そういった使い勝手のよさという点において、何でもかんでも情報化、デジタル化すればいいというものでもないと思うんですね。その当たりの考え方というのをどういうふうにされているのか。

 それともう一つ。仮にデジタル化していった場合、やっぱりデジタルデバイドの問題、使えない方という方が残るわけですね。そういうデジタルデバイドにどう対応するのかということについてのコメントが、ちょっと抜け落ちてたんじゃないかなという気がしまして、それは職員のデジタルデバイドではなくて県民のデジタルデバイドということで、その3点ちょっと所感をお願いします。

○浦中部長 まず1点目の件なんですけれども、先程、西場委員の方からも出てましたように、やはり情報政策を進めていく上で、一番、大事なのはやっぱり財務の視点というんですか、やっぱり効率性の問題と、それから、今、おっしゃっていただきましたように業務プロセスをどんなふうな形で改善していくかというのが、大変、必要なことだと思うんですね。それと、その後で顧客というんか、いわゆる使い勝手がええようにとか、そういう視点でどんなふうにしていくんかと。

 そしてさらには、こういった情報化を支えるための人材育成、そういったものをどんなふうにしていくんかというような4つの視点をうまくバランスをとりながら進めていくのが大切だというふうに思うんですね。そういうことで、今、今年度と来年度とをかけて検討しとるわけでございまして、その中で、今、おっしゃっていただきましたような業務プロセスについての視点を、次の行革の中で、どんなふうな形でこのITを活用したものを入れ込んでいけるかというのも、今、検討しておるところでございます。当然、先程、申しましたような4つの視点をそういったいろんな計画の中でも埋め込めていけたらなというふうに思ってます。

○杉野政策監 デジタル化に関してでございます。

 先程、申しましたように、デジタル化、いわゆるITそのものはあくまでも目的ではなくてあくまでもツールだというふうに考えておりまして、例えばコミュニケーションでも、あくまでも基本はフェイス・トゥー・フェイスという考え方を我々は持っております。

 したがいまして、先程、中嶋委員の話でございますけれども、何でもデジタル化してそれでいいんだという話にはならないと思いますので、あくまでも補完的にですね、例えば情報をストックしていかに取り出しやすいかとか、24時間アクセスできるとか、そういうような利点を重要視したようなところで、日々のいろんなコミュニケーションとかの場に補完的に適用していくというふうな考え方でおります。

 それから、デバイドどうするのかと、こういうお話でございます。

 デバイドにつきましては、一つは機器的な面からも、若干、そのへんのハードルが低くなっているということは、今、デジタルテレビとか携帯電話、これ皆さんパソコンだとは認識してみえないわけでございますけど、実はメールとかインターネットの世界がほとんどなわけでございます。したがいまして、そういうような機器的な部分というのが一つあります。

 それからもう一つは、メディアリテラシー、一昨年フォーラム等も開催させていただきましたし、またNPOの皆さん方とも連携をしながら、地域情報の発信、いわゆる地域コンテンツの創造とかそんなようなことにも取り組んでおるところでございまして、ただ単にいわゆる読み書きができるというレベルじゃなしに、いかにそれをうまく自分のものとしてご活用いただくなり、情報発信していただくなりというような格好の方向を進めていきたいとは考えております。

 以上でございます。

○中嶋委員 委員長、軽くコメントだけよろしいでしょうか。

○松田委員長 はい、どうぞ。

○中嶋委員 今のやりとりを、多分、県民の方が聞いていて、よくわかんないなということだと思います。私もよくわかんなかったです、はっきり言いまして、申し訳ないですが。ですので、ちょっと要望だけ言わさせていただきます。

 次の行革の中で、BPRの視点をどう入れ込んでいくか検討しているということなんですが、おっしゃられた4つの視点で。やはり仕事のやり方を変えないと、なかなかこれまで以上の行革というのはできないかと思いますので、そういうことをよくお考えいただく中で、要望ですけども、例えば岐阜県とか非常にIT化が進んでいる、そういうところを見習って市町村の共同化だけじゃなくて、都道府県の共同化ということで、一歩、岐阜のシステムを三重県も使えないか。そういうふうなことも、今、検討されているかと思いますが、そのためにも仕事のやり方をもう一回見直して、他県との共同化ということもご検討いただきたいというのが1点。

 それからデジタルデバイドの問題については、なかなかやっぱり高齢化が進む中で団塊の世代の皆さんというのはある程度使える方もいるんですが、やはりもう既に65歳、70歳以上の方で、使いたいけど使えない、ハード面がハードル低くなってもなかなかやっぱり取り残されちゃっているという方々へのきめ細かな支援ですね。NPOの皆さんも一生懸命やっていただいていますが、なかなか細かいところまで本当にいっているのかどうかという点について、もう一度精査していただきたいということを要望させていただいて。

あとセキュリティーについてはしっかり、特にいつも関西でパソコンの盗難が県立学校多いですね。そんなところからまずワークさせる仕組み、機能する仕組みということをよくご検討いただきたいと思います。

 済みません、終わります。

○松田委員長 要望でよろしいでしょうか。

○中嶋委員 はい、要望でいいです。

○松田委員長 ほかにご質疑。

○森下委員 すみません、中座させてもらってまして、もし議論があったらそれで結構です。また後で、詳しくお聞かせいただいたらいいんですけど。

 今、効率の視点とかいろんな形でのご説明があったと思うんです。私もそういった視点で、全体を眺めさせていただいて感じているところをまず申し上げさせていただきたいと思うんですけど、システムが、それぞれ、今、杉野さんのお話でツールと考えているという言葉、私もそうだと思うんですけど、ツールと考えている中にデータが含まれてるんやないかと思うんですよ、データベースも含めてのツールというふうに考えていらっしゃるんじゃないかという感じがしてなりません。

 効率化をこれから図っていくためには、データをどれだけ共有させるかということが勝負だと思うんですよ。一番、役所のシステムを見てまして、効率が悪いなと思ってますのは、縦割り行政でずっとやってきたものですから、個々に全部データを持っていらっしゃる。このことが、一番、私、問題だと思うんですよ。それをデータベースを一本きちんとして、200あるシステムをどんだけ集約ができるかということもさることながら、共有データをどんだけ持つかということが勝負だと思うんですよ。ですから、効率化のいろんな調査をされたときに、データを共有しているシステムがどんだけあるのかというような視点で、僕は、一度、調査してほしいと思うんですよ。

 そうするとこれから何をやらなければならんかというのが見えてくる気がしますので、もしそういう調査がなかったとしたらぜひそのへんをやっていただいて、これからの担い場はそっちだと思ってますので、ぜひそのへんを、一度、ご精査いただきたい、どうぞ。

○杉野政策監 データの標準化につきまして、標準化の話になってきまして、どういうふうなデータの持ち方を各システムでするか、いろんな要素が入ったデータですと、それがなかなか共通に使えないということがありまして、総務省の方でもデータの標準化というのは検討を、今、やっております。我々としても、当然、そういう視点を持っておりますので、そういうような視点も含めて検討していきたいと考えております。

○森下委員 そういうデータベースの共有化ができてるかどうかというような視点での調査というのはやられてないですか。

○杉野政策監 詳細な部分の、いわゆるどこにどういうデータ、データの持ち方とかいろんな部分については、そこまでの調査は実は今のところやってません。これは全体のシステムをすべてやってますので、そこまで実は回ってない状態なんですけど、今後、そういうふうなことも、まだまだ追加調査する部分がいっぱいございます。したがいまして、そういうようなことも含めて検討させていただきたいと思います。

○森下委員 はい、結構です。

○松田委員長 はい、ほかにないでしょうか。

 なければ、これで電子自治体にかかる三重県の現状についての調査を終了します。

2.委員協議

(1)今後の調査事項について

   各委員から、電子自治体にかかる疑問点等を出していただき、調査していくこととした。

(2)その他

〔閉会の宣言〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。    

平成17年12月21日             

行政のあり方調査特別委員長  松 田 直 久   

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