三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成16年度 委員会会議録 > 平成16年12月9日 県土整備企業常任委員会 会議録
県土整備企業常任委員会・予算決算特別委員会
県土整備企業分科会会議録
開催年月日 平成16年12月9日(木) 10:01 ~ 14:15
開催場所 第202委員会室
出席委員 8名
委員長 | 森本 繁史 君 |
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副委員長 | 森下 隆生 君 |
委員 | 舘 直人 君 |
委員 | 前野 和美 君 |
委員 | 水谷 隆 君 |
委員 | 吉川 実 君 |
委員 | 三谷 哲央 君 |
委員 | 田中 覚 君 |
欠席委員 0名
〔企 業 庁〕
企業庁長 鈴木 周作 君
同総括室長 小林 和夫 君
〃 平岡 輝明 君
同RDF発電
特命監 藤森 荘剛 君
同参事 渡邊 耕三 君
危機管理特命監 吉岡 惇 君
その他関係職員
〔県土整備部〕
県土整備部長 長谷川 寛 君
同理事 松井 明 君
同総括室長 植田 十志夫 君
〃 野田 素延 君
〃 伊勢田 敏 君
〃 曽根 学 君
〃 前川 壯吉 君
〃 中村 裕 君
〃 大垣内 福己 君
その他関係職員
〔監査委員事務局〕
総括監査監 吉田 敏夫 君
その他関係職員
〔出 納 局〕
総括室長 松本 正浩 君
その他関係職員
第1 企業庁関係
【分科会関係】
1 予算議案・予算関連議案の審査
・議案第 2号「平成16年度三重県一般会計補正予算(第5号)」の関係分
・議案第 8号「平成16年度三重県水道事業会計補正予算(第2号)」
・議案第 9号「平成16年度三重県工業用水道事業会計補正予算(第2号)」
・議案第10号「平成16年度三重県電気事業会計補正予算(第3号)」
・議案第24号「企業庁企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案」
2 所管事項の調査
・平成17年度当初予算要求状況について
【常任委員会】
1 所管事項の調査
第2 県土整備部関係
【分科会】
1 予算議案・予算関連議案の審査
・議案第 2号「平成16年度三重県一般会計補正予算(第5号)」の関係分
・議案第 6号「平成16年度三重県港湾整備事業特別会計補正予算(第1号)」
・議案第 7号「平成16年度三重県流域下水道事業特別会計補正予算(第2号)」
2 所管事項の調査
・平成17年度当初予算要求状況について
・補助金にかかる交付決定実績調書について
【常任委員会】
1 議案の審査
・議案第20号「三重県屋外広告物条例の一部を改正する条例案」
・議案第21号「三重県流域下水道条例及び都市計画法施行令の規定に基づく開発行為の規模等 を定める条例の一部を改正する条例案」
・議案第27号「工事請負契約について(中勢沿岸流域下水道(松阪処理区)松阪浄化センター汚泥濃縮脱水設備(機械)工事その4)」
・議案第28号「工事請負契約について(中勢沿岸流域下水道(松阪処理区)多気幹線(左岸ルート第3工区)管渠工事)」
・議案第29号「工事請負契約の変更について(宮川流域下水道(宮川処理区)外宮幹線(第1工区)管渠工事)」
・議案第30号「工事請負契約の変更について(宮川流域下水道(宮川処理区)二見幹線(第2工区)管渠工事)」
・議案第31号「工事請・煙_約の変更について(宮川流域下水道(宮川処理区)宮川幹線(第3工区)内宮幹線(第1工区)管渠工事)」
2 請願の審査
・請願第12号「「公契約法」の制定など公共工事における建設労働者の適正な労働条件の確保について」
3 所管事項の調査
第3 委員協議
【分科会関係】
1 分科会委員長報告について(予算議案・予算関連議案・予算調査)
【常任委員会関係】
1 常任委員長報告について
2 請願に係る意見書案について
3 閉会中の継続審査・調査申出事件について
4 県内調査について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣告〕
第1 企業庁関係
【分科会】
1 予算議案・予算関連議案の審査
〔鈴木企業庁長〕
(2)質疑・応答
○三谷委員 今、ご説明をいただきました。それでいくつかちょっとわからないことがあるんですが、今回、このピット方式でやられるというお話なんですが、当初、爆発したサイロの貯蔵槽を造られたときは、こういうピット方式とかサイロ方式というそういう検討があったのか、それとももう最初からサイロありきでされたのかどうか、まずその点からお伺いをしたいんですが。
○鈴木企業庁長 私が聞いておりますのは、当初計画段階ではこの種の施設は他の県でもたくさん施設があるわけでございますけれども、ほとんどのところがサイロ方式ということであったというふうに聞いております。したがって、他県の例等も踏まえサイロ方式が適当という当時の判断があったというふうに私は思っております。
○三谷委員 それは、あれはプロポーザルでやられているわけですから、そのときの資料を、今日持ってきていませんけれども、当時の審議の中で他県でもあるのでサイロが適当というような、そういう結論になったということですね。
○鈴木企業庁長 私はそのように理解をしております。
○三谷委員 そうしますと、ここに書いてあります貯蔵槽事故後にやられた知見をもとに、今度は開放式(ピット方式)にするということなんですが、この貯蔵槽事故後にやられた知見というのは、具体的に一体何を指しておるわけですか。
○鈴木企業庁長 あの後、様々な事故調査委員会からの報告書等が県あるいは環境省、消防庁から出てまいりました。その中でRDFそのものが発熱発火をする、場合によっては爆発に至る、したがって初期に消火等について適切な対応をとらなければいけない。あるいは保管する場合にはこういう温度、こういう状態でという様々な基準が示されました。これらを総合して、私はちょっと知見というふうに申し上げまして、それらのことがクリアできる形ということで今回、ピット方式を採用したいという結論にたどり着いたところでございます。
○三谷委員 しかし、直接貯蔵槽が爆発したときの発火原因というのが、まだ捜査上のこともあって明らかになっていないわけですよね。その明らかになっていない中で、それ以外の知見の要因で、ここで言われるこの設計のピット方式がより安全であると、これならば大丈夫ですよというその根拠というのが見えてこないのではないか。つまり直接の発火原因をやっぱり明らかにした上で、しかしそういう発火原因があってもこういうピット方式ならば安全だという説明がなければ、説明責任を果たしていることにならないと思うんですが、その点いかがですか。
○鈴木企業庁長 説明が不十分であったかと思います。もちろん保管する場合の基準、取扱いの基準、あるいは温度、水分と様々な基準が示されております。このピット方式を採用することにより、先程申し上げました例えば発火に至るということになりますと、どんどん温度が上昇していくということが一番まず念頭に置かれるわけですが、一定の温度になりましたら水没できることが容易にできるというふうな形で、そういう温度がどんどん上がる、あるいは発火に至るということを事前に食い止められる方式という形で安全の確認ができたというふうに考えております。
○三谷委員 そうすると、前回の事故の発火原因というのは、RDFの性状が悪くて長期にわたって保存をしておったがためにどんどん温度が上がって、それが発火して爆発したんだと、そういう企業庁は認識だから、今回ピットにするということですか。そうじゃなくて、例えば巷間言われているように、下でバーナーで穴をあけておった、その火がここに引火したんではないかというような話もありますよね。
そこらへんのことがやっぱりきちっと特定できないと、これピットだから安心だということにはならないんではないかと思うんですが。
○鈴木企業庁長 直接爆発に至った発火原因等については、現在もいろいろな検証、捜査をしていただいているという状況の中で、私自身も的確にその点については理解をいたしておりません。前回の爆発の直接の発火の火種ということについてはわかりません。
しかしながら今回、そういう発熱しあるいは発火に至るという段階の中で、適切に事前策が講じられる施設ということでこのピット方式、あるいは一定の温度で消火をするとか管理をするというルールをきちっととる中で、安全に対処できるというふうに考えております。
○三谷委員 そうすると、直接前回の事故のときにあったような火種、そういうものが例え今回このピット方式のときに存在したとしても、このピット方式ならば爆発なり発火はしないという前提ですね、これは。
○鈴木企業庁長 これも保管基準というのがございまして、温度等常時監視をしてまいります。そういう危険性が生じるような温度上昇等が見られた場合、一定の基準等になりましたら水をかけて水没させる、あるいはガス類につきましてもそれぞれ検知器で確認をしていくというふうなことを考えておりますので、そのことで安全に対処できるというふうに考えております。
○三谷委員 このことは、直接の火種が明らかになった段階でもう一遍、議論させていただきたいと思います。
もう1点、今度これいよいよ一般競争入札による設計施工一括発注方式という方式でやられるご予定なんですが、これもまた技術提案を受けて技術提案をもとに競争入札をするということで、その技術提案を技術審査委員会で検討してやられるということですね。前回事故が起きたときの施設をとられたときのプロポーザルのやり方と、ここと決定的に違うところはどこですか。
○鈴木企業庁長 単純なことで申し上げますならば、従前行いましたプロポーザル方式は、提案を受けた内容について検討をした上で、特定のところへ随意契約で発注をしたということが一番違う点だと思います。今回の場合には、私どもが基本的な仕様内容をお示しをした上で、それをクリアするがためのいろいろな技術提案をいただいて、技術提案等をいただいたところで当方の基準等に合致をしておるところはすべて競争入札に参加をしていただくという中で、透明性等も確保した入札が行えるというふうに考えております。
○三谷委員 その中には、例えば富士電機さんなんかもう最初から排除するということではないわけですね。
○鈴木企業庁長 今回、入札を行うに当たりましては、一般的に競争入札の場合には公告で示す要件を満たす業者であれば一般競争入札に参加できるということになろうと思います。
私ども今回、非常に技術的な側面を大事にしたいと思っておりますが、より安全にということでこの公告で示す要件をいろいろ考えております。当然のことながらでございますが、管理技術者をきちっと配置されているかどうかとか、あるいは今回、私どもが考えておりますピット方式のごみ処理施設の施工実績があるかどうかというふうなことを要件として現在、考えております。こういう要件をきちっとクリアしていただいたところであれば、一般競争入札という形をとりますのでルールとしては参加できると、この基準をクリアしていただいた業者であれば参加できるということになろうかと思います。
○三谷委員 先程、今回の発注形態と前回の事故を起こしたときのいわゆるプロポーザルとの違いというのは、技術審査をした後、随意契約をしたかこういう価格競争をしたかの違いだと、こうおっしゃいました。
そうすると、前回こういう事故に至ったところのいろんな原因、またあと貯蔵槽は爆発しましたけれどもそれ以外いろんな不都合がたくさんありましたよね。12月1日にオープンしてから稼働し始めてからいろんな不都合がたくさんあった。それは、その原因というのは、貯蔵槽のことはともあれ、それ以外のところは、随意契約で安易に契約をしたところにその原因が求められるのか。だから今回はそういう価格競争できちっとやる技術提案を受け入れてやれるというところを選ぶのか、これは単に価格競争ですから値段さえ安ければ、一定の技術水準があればそれはもうそこにさせますよということなのか、前回の事故の反省が発注形態の中のどこに生かされてくるか、ちょっとよくわからないので説明してください。
○鈴木企業庁長 先程も少しお話をさせていただきましたが、前回はプロポーザル方式ということで実施をしたわけでございますけれども、その際に様々なやり方について県議会、あるいは監査委員からご指摘をいただいております。
例えばあのような形で随意契約で業者を選定してきたのがよかったのかどうか、あるいは審査委員会の中で安全性の議論はどのようにされたのかとか、あるいはRDFについての見識というか知見のようなことが企業庁、あるいは富士電機にあったのかなかったのかというふうなこと、あるいは委員の選任がどうだったのかとたくさんのご指摘をいただきました。
これらのことも私どもとしては念頭に置きながら、今回の入札につきましては先程申し上げました、1つには非常に高度な技術を伴うものですから、これらについての基準をきちっとクリアするために提案を受けたい、一方、公正な競争入札を確保する中で実施をしたいという形で、このような方式を選ばせていただいたところでございます。
○三谷委員 お伺いしておるのは、前回のプロポーザルでいろいろトラブルが多発した。12月1日に稼働し始めてからシャフトが凍結したりいろんなことで事実上動かなかったですね。3カ月も動かないものですから、その間にたまってきたRDFが結局ああいうふうな形になってきたわけです。ですからRDFの性状の問題とは別に、基本的に正常に稼働しなければいけない発電施設そのものが十分に稼働しなかったということがあるわけです。
その原因はどこにあったのかというと、それは最初からのプロポーザルの提案内容が悪かったのか、それを審査した審査会のメンバーがそれだけそれを判断する能力がなかったのか、それともそのプロポーザルの内容はよかったんだけれども、それをきちっとクリアする技術力が富士電機になかったのか、そのあたりのところがやっぱりきちっと見えないと、今回もまた同じように提案があって審査会でやって、それを一定の要件を持っている企業が一番安いところが受けてやるということになれば、前回の原因、ああいうトラブルが続いた原因の反省というのはどこに生かされてくるのか。もし技術力云々の話ならば富士電機は外すべきですよ最初から。向こうが応募してくるかどうかは知らないけど。
やっぱりそういうところの検証というのはきちっと説明していただかないと、今のままのお話ではよくわからない。前回の反省がどこに生かされているのかよくわからない。
○鈴木企業庁長 ちょっと先程の説明の中で不十分でございましたので少し補足をさせていただきたいと思いますが、先程技術審査をするために企業庁の方でそういう委員会を作るということを申し上げましたが、もちろん発注者としての責任を果たすという意味で、企業庁の技術力を総動員してそういう体制をとりたいというふうに思っておりますが、さらにそれぞれの私どもが重要と考えております工学的な技術、あるいはごみ処理等についての技術、あるいは公正にこういう手続を完了させたいというその3つの側面から、この私どもが設置をいたします技術審査委員会にはそのアドバイザーという形で、そういう方をお願いするということが規定上、可能でございますので、今、私が申し上げました機械工学の点、あるいはごみ処理の点、あるいは公正な手続を経るというこの3点から、それぞれ専門の方にアドバイザーという形でお願いをして必要の都度、ご意見を聞き、私ども企業庁としてのきちっとした仕様、あるいは技術内容というのを固めていきたいというふうに考えておるところでございます。
○三谷委員 最後にしますが、ピットができたあとの管理責任は企業庁で管理責任を持たれるんですか、それとも当面また試運転みたいな形で、施工したところが当面は管理責任を持たれるのか、その施設の引き渡しも含めてどういうタイミングになってきますか教えてください。
○鈴木企業庁長 この施設につきましては、県の一般会計の方で予算化をしていただいて、私どもが受託をして、建設事業を進めるということになります。でき上がりました施設につきましては、県の施設でございます。維持管理につきましては、特別な部分の維持管理は当然それぞれ専門家の業者をお願いするということになりますし、一般的な管理につきましても現在の発電焼却施設と同様に委託をしたい。したがって管理運営面では委託ということになりますが、施設そのものは県の施設でございます。
○三谷委員 それじゃ発電所の方の管理運営をするところと、このピットを管理運営するところは同じところですか。別になる可能性もあるんですか。
○鈴木企業庁長 これからの議論になりますが、施設でございますので今、委員からお尋ねいただいたことの中で、極めて専門的な部分についてはやはりそれぞれ専門業者にお願いせざるを得ないと思いますが、運営面ということになりますれば、私自身はこれからのことでございますけれども、焼却施設、発電施設、それから貯蔵施設というのは一体的なものでございますので、一体的な運用が合理的であるというふうに現時点では考えております。
○水谷委員 ちょっと今、三谷委員に関連してお聞きしたいんですけれども、例の発注方式、要するにプロポーザルで今回のRDFの発電所をやられたわけですけれども、そのへんにつきましてのいろいろ話がありましたけれども、もう一度確認したいんですけれども、やっぱり私としてはプロポーザル方式が大きな一つの欠陥があったということで、反省を踏まえて今回の一般競争入札であるというふうに思っているんですけれども、そのへんはいかがかということと、先ほども三谷委員からもありましたように、そういった問題を起こされた業者についてまたそういった入札業者の中に入れるということについては、非常にいかがなものかという気がいたしますので、そのへんについてもお聞きしたいと思います。
それとピット方式、この前ちょっと大牟田に常任委員会で視察に行かせてもらったんですけれども、サイロがあれ30何メートルあるんですよね、大牟田はね。それに今5メートルしか使えないとこういうことで、非常に大変なことになっておるわけですけれども、私としては素人考えではピット方式が当然望ましいというふうには思ってはいるんですけれども、これの新しく造るピット方式のサイロを見ますと、2月にこれ入札、仮契約するわけですね。完成は18年の3月というふうにお聞きしたんですけれども、いかにもあまりにも工期が長いという気が私はしているんですよ。一説によると6、7億円かかるというふうな話も聞いておりますけれども、もう少しこういったものにつきましての工期、もっと短縮できるんじゃなかろうかと。そうすればもう少し安くなるというふうに思うんですけれども、これは私の今までの経験から言っているだけであって技術的根拠は何もございません。でもそういうふうに思うんですけれども、そのへんはいかがかということ。
もう1点、今、水でいろいろと処理したときに、地元の説明会の中で排水槽を造ってそこで一たん入れると、こういう話もありましたけれども、排水槽というのは現在ないわけですので、どの程度の規模の排水槽を造られるのかということをちょっとお聞きしたいんですが。
以上3点。
○鈴木企業庁長 まず、第1点のプロポーザルの点でございますけれども、私の説明がなかなか不十分かと思いますが、先程も申し上げましたとおり、前回のプロポーザル方式について様々な指摘をいただいております。一部は先程も申し上げました。そのようなことを踏まえて今回、私どもよりいいものを、より技術力の高いものを、そしてできるだけ競争入札で公正、公平、透明にという形で、前回のこともいろんな角度から検討させていただいた結果、今回はこの方式でやらせていただきたいというふうに考えているところでございます。
それから2つ目、富士電機の話がございましたが、富士電機ということよりも先程申し上げました今回、極めて安全なピット方式の施設を造りたいということで、高い技術力というか管理技術者、そういったことがきちっと配置をされておって、かつピット方式によるごみ処理施設の工事実績のあるところという形、それ以外にも細かい条件はいくつか入札の際に要件としてつくと思いますが、そういうことをきちっと整理をした上で、これらをクリアしていただける業者であれば、参加していただくというルールに基づいてやらせていただこうというふうに考えているところでございます。
それから3つ目の工期でございます。これにつきましては、私どももできるだけ早くきちっと安全なものを造るという意味では、早く造った方が県外で処理していただく経費等が節約できるわけでございます。最大限工期を短くというつもりで考えているところでございますが、半地下式、また様々な機械設備を設けるということで、現時点で私が聞いておりますのはどうしてもここまではかかるということでございますが、できるだけ急いでいきたいというふうには考えております。
それから排水の問題でございますが、先程ちょっと説明を省略させていただきましたが、先程イメージ図で少しごらんいただいた図の中の左側の地下部分のところに、ちょっとわかりにくいかもわかりませんが、ちょっと排水槽と書いてございませんので恐縮です。一番左の端のピットのさらに左側に四角く何か地下に枡のような絵が入っておると思うんですが、これを当面、排水槽というふうに考えておりまして、ここへ水没した水を集めてここから当然のことながらくみ上げて、適切な処理施設へ持ち込むとこのような方式で考えておるところでございます。
以上でございます。
○藤森特命監 少し庁長の補足をさせていただきます。
従前のまず発注方式につきまして、今回の場合は技術審査を経てそれにクリアした者について競争の中で業者を決めていくということにしております。
もう1点、決まりました段階で、その段階では技術提案書というのがあるんですけれど、その提案書の中身に基づきまして実際に請負する業者が決まった段階でその業者に実施設計を作らせます。いわゆる詳細設計です。従前はそれを請負業者のペースでやっていったという状況がありましたんですけれども、今回につきましては私どもの監督員を選定しそれを調査をし、そして私どもの承認という合意の中で実際に施工する工事の設計書を私どもの認知のもとに作り、それで進めていくとそういうふうにしたいと考えております。
それから工期の点につきましては、今、言いましたように、いわゆる入札が終わってから実施設計という作業もございましてそこで工事の特定をするということで、それの期間が多分1カ月とか1カ月半ぐらいかかるのかなというふうに考えてまして、その部分も少し時間がかかる。着手がやっぱりどうしてもそれ以降になりますという状況も含めて、何とか17年度末には完成をさせたいというふうに考えております。
それから、排水枡、先ほどのピットに水没をさせた水を至急に排水する枡ですが、そこにつきましては今のところ約300立米ぐらいを考えております。ピット1槽、1槽の大きさも含めて、それらの水が一気に排出できて、なおかつ外部に出すわけにはいきませんので、それにつきましては適正な処理をするべく業者でタンクローリーで持ち出す、そんな形で考えておるところです。
○水谷委員 発注、工期についてはそういったことでありますけれども、そのへんはもう少し精査して安全、安心を確保するためには少しでも早くできた方がいいと思いますので、そのへんもひとつよろしくお願いしたい。
それから排水槽、今300立米というふうにお聞きしたんですけれども、それの能力的なものはどれが適正かちょっと私はわかりませんけれども、そういったことで、問題がなければそれでいいと思いますので、ここへ排水槽を造られるということでございますので、それについては大丈夫だろうというふうに思いますのでぜひよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○田中委員 大変ご苦労さまでございますということをまず申し上げたいと思います。
ただ、今、各委員からこの資料に対して疑問点なり不明点を申し上げておるということです。通常の場合はそれで十分事足りることだろうと思うんですが、今回このRDFの貯蔵槽をもう一度造るということで、前を振り返ってみると知事が県政史上の最大の汚点と言ったし、尊い命もお2人も亡くなられて、またけが人も多く出ておるというふうなことで、去年、途中から特別委員会を作り、様々な角度から事故原因なり管理体制のあり方、こんなことを検討してきたと思うんです。
お話もありましたように捜査段階上、少し私たちでは、企業庁の皆さん方も含めて立ち入れない部分がありますからすべて解明したわけじゃない。しかしそれぞれの腹の中には、大体こんなことやったんやろう、あんなことやったんやろう、そういうことを踏まえてということでありますから、今回お出しいただきましたこの資料なり再建の計画については大変意義のあるものだとそのようにまず考えているんです。
そこで、この資料を見るときに、企業庁はやっぱりこの資料を作るまで、もしくは1枚でもペーパー上に、今までいろんな指摘事項があってその指摘事項に対してどういうふうに改善をした、していこうと思う、だからこの方式がいいんだという三段論法的にというのか、今までの指摘もあいまいな部分でしか載っていない、当然ながらその反省したこともあいまいな部分しか載っていない。それは冒頭申しましたように、各委員からこれどうなっているの、これはこうでございますとそういうことしか受け取れない。そうすると全く今までの議論してきたことを、皆さん方は無視とは言いませんけれども、軽んじて新たな施設を造りたい、こういうふうに言っているとしか考えられないんですよ。
その点の企業庁長のご所見というのはいかがでしょうか。
○鈴木企業庁長 昨年来、様々なご指摘をいただいてまいりました。私としてもより安全な施設を早期に整備をし、県内のRDFを適切に処理していきたい、そういう思いの中からそれぞれそのたびに国、あるいは県議会、あるいは各省庁から示された基準等をクリアしていい安全なものを県民の皆さんの信頼を得て造りたい、そういう思いで仕事をしてまいりました。
したがいまして、今回の貯蔵施設につきましても様々なそういう基準、どういう指摘を受けたのか、どういう基準でやれというふうに国で設けられたのかということを一つ一つ点検をして、今回の貯蔵施設に関してはこういう形でクリアさせていただくということで、仕様の1ページ目で少し説明をさせていただいたところでございます。
しかしながら県議会の田中委員を初め多くの議員の皆様方から、全体としてのこのRDFの事業の中で、たくさんご指摘をいただいたことについてのトータルな整理ができていないとか、あるいはまだ未解明の部分があるというご指摘もいただいておるところでございます。それらの点につきましては、一番の議論としては今、捜査をしていただいておるところにかかわる部分も多うございますけれども、私どももまだ十分整理ができていないという認識の中で、これからも一つ一つ、これはもう済んでしまったという議論ではなく、認識を持って整理をさせていただきたい。またそれらにつきましては、その都度、またご報告もさせていただきたいというふうに考えておるところでございます。
○田中委員 何をおっしゃられているか、頭がどうもよくないものでわからないんですが、端的に、この施設を立案計画に至った最大の要因は、前のサイロ方式がこんなことではあかんかったなと。各省庁の新しい基準等も踏まえてあれでは絶対クリアできませんと、こういう話やと思うの。
したがって今のピット方式というんですか、とてもよくある施設にして早くRDFの施設全体を完成に持っていこう、その気持ちはわかるんですが、私たちに出す資料はこんな資料ではいかがですかということを申し上げている。今まで指摘はこうあった、だからこう改善するからピット方式なんだ。こういう意見もあった、だからこういうふうに改善してピット方式なんだと、きちっとやってもらわんことには。
例えば資料の2番、ピット方式とサイロ方式、ここまで書けるんだったらなぜ一昨年のあのときにきちんと比較しなかったんだ。あのときに比較してこうです、ああです、これでだからピット方式なんでしょう。そうするとあのときのプロポーザルの責任は先に解明してください。先に解明してからこの契約の方へ行ってください。もうこれで完璧にわかるじゃないの。あのときの瑕疵はどこにあったんだって。だれが問題だったんだって。それをなおざりにしてこの資料を提出するのはいかがなものかと、このように思います。
○鈴木企業庁長 ちょうど資料2にかかわるお話かと思いますが、その際にも少し申し上げましたように、あるいは先程三谷委員からもご質問がございましたけれども、当時といたしましては他県のほとんどの先例がサイロ方式である。ここにも書いておりますが、あるいは先入れ先出しがしやすいとかいろんなことを検討されて、最終的にああいうサイロでできたというふうに私は理解をいたしております。
私といたしましては、この爆発事故の後、様々な知見が示されたということを踏まえて、再度きちっとこの方式をピットあるいはサイロについて検討させていただいた結果、資料2の下段のような表、非常に集約した表になっておりますけれども、こういう形になるだろうという判断をいたしまして今回、ピット方式を採用したいというふうに考えているところでございます。
○田中委員 議論のすりかえはやめましょう。私が申し上げているのは、以前の爆発した施設はサイロ方式で知見も及ばなかったというようなお話なんだけれども、消防庁の資料を見ると、サイロはごみだけじゃなくて飼料、牛や豚の飼料でも爆発するというのは、私たちが爆発する前から随分とデータがあったように記載されておりました。したがって、サイロは爆発をしない、もしくは熱を持たないという知見が及ばなかったということは、私はそうじゃないと思っております。
その議論は少し置いておいて、私が申し上げているのは、ここまできちっと書けるんであれば前の反省はどうするんですか。前の責任はどこまで究明していこうという姿勢ですかということ。それは少し警察の部分にかなり近づいてきているので、少し置いておいてでも先にこちらと言うんであれば、私たちの指摘なり様々な指摘をクリアしてこういうことにするというきちっとした資料を持ってきていただかんことには、関係法令の改正、比較、イメージ図、これで言葉で説明されようというのはいかがなものですかということを申し上げている。とっても雑やと言うてる企業庁の姿勢が。
○鈴木企業庁長 当時のプロポーザル方式といいますのは、当然プロポーザル方式という方式は入札あるいは契約の方法としてあるわけでございます。したがって当時は高度な技術を要するということで、プロポーザル方式による契約というのを採用されたと私は思っております。
サイロとピットとのかかわり、どちらがいいかという判断はこの表に書かせていただいたような形で、非常に集約されたことではありますが今回、比較の中で私としてはピット方式を採用したいということでございます。
○田中委員 プロポーザルという契約の方法は、間違いなかったということを今、あえておっしゃったんですか。
○鈴木企業庁長 プロポーザルという契約の方式はあるわけでございます。当時としてはそれが最もいい方法として判断をされたんだろうというふうに私は思っております。
○田中委員 そうすると、設計施工価格競争方式ですか、何と言う方式かわかりませんが、これは今、一番いいとお考えなんですか。じゃ一番いいとお考えならばその根拠をお示しをいただきたいと思います。
○鈴木企業庁長 それはちょっと説明が不十分なのかもわかりませんが、先程も申し上げましたように、一定の高い技術力という企業の持つノウハウ等も生かしていきたい、それを反映させていきたい。しかしながら価格競争もきちっとやっていただいて、高い技術と価格競争とその両側面から考えて今回、採用させていただきたいというふうに考えているところでございます。
○田中委員 高い技術力を判断するのは、誰が判断するんですか。
○鈴木企業庁長 同じことの繰り返しになるかもわかりません。申し訳ありません。
当然のことながら、仕様なりそのレベルというのは私どもの企業庁のこの審査、検査の中で議論をしてまいります。
○田中委員 そうすると、前のプロポーザルで企業庁もいくばくかの意見を言いながら審査してもらって審査会にかけて、それぞれ評点をもらってやった。だから企業庁の判断も入り、外部の審査会の判断も入ってこれが一番いいんだろうということでお決めいただいた。今回も企業庁の技術力、それを生かす企業の技術力、それをまた審査会にかける、どう違うんだろう。
○鈴木企業庁長 これもやり方の問題といたしましては、先程私のしゃべりました言葉の中だけで拾わせていただきますと、1つは随意契約であったということが基本的に違うということでございます。それと……。
○田中委員 いやいやグレードの話を申し上げていて、前のプロポーザルの方式も契約としてはあり得るやり方である。しかしそのプロポーザルに至るプロセスの中で企業庁がある程度の仕様を言う、それに従ってそれぞれの企業が、こういうやり方があります、ああいうやり方がありますよということを提案してきた、それを審査会にかけて、このやり方がいいか、このやり方がいいか、このやり方はどうやと言うて前の富士電機さんのグループに決まったという話なんですね。
その後、価格は随意契約でいったというこれだけの話だと思うんですが、そこに至るプロセス、いわゆる企業選定に至るプロセスと今回の設計施工方式、どこにどう違いがあるの。審査会を設けてやると先程おっしゃったけど。どこで事故はないと決めるの。どこでこれだったら安全だと決めるの。前はなぜそれを決めてなかったの。
○鈴木企業庁長 ご質問の趣旨には、どうも私の理解が不十分なようで、すぐお答えすることができないかもわかりません。
高い技術力を求めると業者から提案をしていただくという点につきましては、今回、私どもがとる方法もプロポーザル方式も基本的には同じ考え方になろうかというふうに思います。私どもは今回、こういう審査会を設けて、私どもの仕様なり技術レベルというのを県の責任できちっとチェックをしたいということで、このような方式を設けさせて採用させていただこうというふうに考えているところでございます。
○藤森特命監 少し補足をさせていただきます。
前回の発電所全体の設計や施工をするという段階と今回の違いについてですけれども、前回は当然のことながら発電に至るまで、特に焼却施設のそれぞれの企業ノウハウとしましてはいろんな方式があって、そしてそれらをどれを選択するか、あるいはそれと発電を結びつけた発電所としての全体の大きな発電所のシステム構築という部分で、少し高度な技術、おっしゃられたグレードという部分では、今回の部分と比べるとかなりハイグレードな部分の中でそういった大きなシステム設計をする必要があった。
今回につきましては、庁長から先程も説明がありましたとおり、いろんな各省庁、特に3省庁のいろんな技術基準が出てまいりました。その技術基準に従って、今回はそれにできる限り忠実な仕様書を当方で作りまして、それに対して例えば払い出しですとかあるいは水没を一気にさせてそれの処理をどうするかというようなことの、ある程度限定された部分の技術ノウハウを企業から得るということで、少しそういった違いがありまして、今回の一括発注方式で私どもの技術審査委員会で、そしてアドバイザーの意見を聞きますけれどもそういった方式でやろうというふうにしております。
○田中委員 随分見えてきたと思います。
最後に、設計施工一括方式、これでこういうふうなプラントを今まで三重県として企業庁として発注した経験なり、他府県の動向というのはございますか。
○鈴木企業庁長 企業庁としては今回、このような方式は初めてになろうかと思います。ただし県ではたくさん採用事例がございまして、例えば県の場合、非常に大きな事業としては本庁舎の耐震工事をこの方式でやられたというふうに聞いています。これ以外にも県土整備部なり教育委員会なり、そういう工事関係を発注しておる部門では、三重県庁内でも何回か使われた手法でございます。
また、ごみ処理施設に関しましては、県内だけでなく県外でも多いと思うんですが、県内の多くの市町村がやはりこの方式でやられておるところでございます。したがって、そういう先例も見せていただきながら適正にやらせていただきたいというふうに考えております。
○田中委員 委員長、終わります。
○森本委員長 その他、ご意見はありますか。
○森下委員 先程の水谷委員のご質問の中にもありました工期の問題なんですけれど、工期もプロポーザルなんでしょう、基本的には。どういうものを造るかというのはこれからまとめてお願いしていくことですから、工期もありきではないと思うんですよね。そのへんも含めて整理をいただかないと、ちょっと考え方がうまく通らないのかなという感じがするんですが、いかがでしょうか。
○藤森特命監 基本的には先程申しましたように、請負者が決まりましたらその段階で実施設計を作ります。工期そのものは入札公募の条件のときに3月末というような形になるんですけれども、その実施設計の段階でその内容によって、多分多少の長短はあるかなというふうに考えますので、その中で整理をしていきたいというふうに思います。
○森本委員長 ほかにご質疑はありませんか。
(3)採決
議案第2号外4件 挙手全員 可決
2 所管事項の調査
(1)当局説明
〔鈴木企業庁長〕
(2)質疑・応答
○森本委員長 それでは、ご質問がありましたらお願いします。
○三谷委員 未利用水源等の促進というのは、これ非常に大事なことだと思うんですけれども、長良川の河口堰で今、たまっている水の水利権が来年3月に切れるという話を巷間聞くんですが、そのあたりを詳しくご説明いただけませんでしょうか。
○小林総括室長 長良川の水利権は、平成7年から長良川が動いておりますけれども、10年間というふうな水利権になっておりまして10年にもう達しておりますので、新しく水利権をまた付与をしていただくように、国交省等と協議していく必要があるとは考えております。
○三谷委員 これに伴って、もう各市町村の方でうちの方は水は要らんよというふうな話とか、そういうふうなのが一方で出てきているようなことも聞こえてくるんですが、そのあたりのところの各市町村との調整、それから国との調整、これ順調にいっているのかどうか、そういうこといかがですか。
○鈴木企業庁長 今の点につきましては、私としては聞いておりませんですが、関係知事部局との部局とも連携をとって、今後また整理をさせていただきたいというふうに思っております。
○三谷委員 僕のところはもう少し具体的ないろいろな動きだかとお話が、地元であるがゆえの部分もありますけれども、入ってきてまして、そうすんなりと今おっしゃるように、10年たって17年で切れるので、これは引き続き国の方と話をしてそのまま今までと同じようにやっていくんだというふうな、そんな簡単にいく話なのかどうかというのが非常に疑問に思っておるんです。
県内の動きの中でも、具体的に各市町村の中で、この際もう水は返上しようじゃないかというふうな話もあるようにも聞いておりまして、一度県としても企業庁としてもそのあたりのところをしっかりとご調査いただいて、対応いただかなきゃいかんのじゃないかと思っておるんですが、そういう情報というのは企業庁の方には全然入っていない、そういうことですか。
○鈴木企業庁長 私自身では現在の時点で具体的なお話は聞いておりませんですが、先程申し上げました知事部局の方とも連携をとって、市町村とそごを来さない、十分連携をとれた対応をこれからも目指していきたいと思います。
○森本委員長 ちょっと関連してあれだけど、工業用水だとか水道水は地下水をくみ上げておるわね。今、亀山なんかも。そういう調整というのは企業庁が中心になってやってるの、地振部が中心になってやってるの。
○鈴木企業庁長 そのへんの今、委員長からお話がありました件を中心にやっていただいているのは、水資源という意味では地域振興部が中心でやっていただいているというふうに思います。
○森本委員長 ほかにどうですか。
それでは、ほかになければこれで、企業庁関係の分科会を終了いたします。
【常任委員会】
1 所管事項の調査
(1)当局説明
〔鈴木企業庁長〕
(2)質疑・応答
○森本委員長 では、ご質問等があったらお願いします。
○前野委員 まず、水道料金のことをお尋ねしたいと思うんですが、今、お示しをいただいたこの資料から見ますと、雲出川水系の基本料金だけが値上がりをして、このへんのもう少し詳細な説明をお願いしたいと思うんですが。よろしくお願いします。
○鈴木企業庁長 今回、1つにはできるだけ平準化もして値も下げたいというふうに考えて出発して検討いたしてまいりました。しかしながら、水系によりましては非常に水の使用量が少なくなってきておる、あるいはそれがために非常に収支状況が悪化しておるということがございます。
残念ながら雲出川水系につきましては、そのような傾向が出てきておりますところから、今回、ほとんどのところで料金を下げさせていただきましたが、雲出川につきましては今、申し上げた点を考慮して基本料金の方を上げさせていただかざるを得ないという結果になりました。しかしながら、できるだけ何とかと市町村には還元できるようなという形で、雲出川水系とあわせたご使用の中では全体料金としては下げさせていただけるのかなというふうに考えておるところでございます。
細かい数字が必要でございましたら補足説明をさせていただきたいと思いますが。
○前野委員 この基本料金は、ここにも書いてもらってあるように、料金体系の中の基本料金は施設の建設に要した費用に基づく料金ということになっていますね。それからいくと、この施設はこの資料等でも出てきますように一番古い施設ですから、ほとんど減価償却費も終わって基本料金の値上げをしなくても十分対応できるというふうに我々は理解するんですが。
それと、水需要が減っていったというのは、若干私の知っている範囲ではおかしいなという感じがするんです。水が足らないから長良川から水を引っ張ってきたわけですから、これを一番安い水をフル利用していただけたら、別に長良川の水も要らんかったんと違うかなという感じもするんですが、もう一度そのへんを詳細な説明をお願いしたいと思います。
○鈴木企業庁長 ちょっと私の説明が不十分でございました。おわびをいたします。
様々な水系から水をとっていただいておりまして、それぞれ一定の量を責任を持って使っていただくというふうなルールをしておりますので、全体の需要が減ってきておるということも事実ではあろうかと思いますが、そういう使っていただく水系、あるいは契約の状況等による影響も出ておるかというふうに思います。
また、できるだけ使用料金を平準化したいという思いの中で、原則としては施設整備に係る分が基本料金ということになっておりますが、できるだけ使用料金も平準化したいという中での少し調整をさせていただいた結果がこのような数字になっているところでございます。
○前野委員 そうすると何ですか。長良川水系のいわゆる使用料金を平準化するために、雲出川の基本料金で調整をしたと、こういう認識でよろしいの。ちょっとそれは何か違うような感じがするんですけれども。
○鈴木企業庁長 済みません、雲出川そのものが水系別になりますと今、収支が企業庁としては合っておらない水系になっております。そこらも受水市町村にはご理解を得ながら、しかし全体として地域の市町村さんにできるだけご負担がかからないというような形で、トータルとしては減になるという形での調整をさせていただいたということでございます。
○前野委員 雲出川水系の水は、過去には使用量がオーバーをして足らないときがあったんですね。足らないときは暫定的に水を余分にもらって運営していた時期もあって、それが今、余ってきているというのは不思議なんですけれども、フルに使ってもらったらいいわけですよねこれを。市町村も安い水を使えたらいいわけですから、わざわざ高い長良川の水を使わなくても。
○鈴木企業庁長 これも先程の中で少しお話をさせていただきましたが、一つにはやはり一定の量を負担をいただくということで、長良川水系等では負担率を決めさせて運用させていただいております。さらに自己水源をお持ちの市町村さん等もございますので、そこらとの影響が出ておるのかなというふうに思っております。
○小林総括室長 少し補足をさせていただきます。
今回、私ども水道料金につきましていろいろな検討をさせていただきましたが、私ども非常に借金が多うございまして、それにつきましては施設の規模の問題があったわけでございますけれども、それにつきましては繰上償還でありますとかあるいは借換債等を行いまして、全体的にはいわゆる利子等が減ってきたというふうなこともございます。
そんなふうなことと、あるいはまた減価償却をしてきた、それから人件費についても相当な努力をさせていただいたというふうなこと。また一部によっては水資源機構等の償還も一部終わってくると、そんなふうなこともございまして、各水系については減額というふうなことになりましたが、この雲出川水系の基本料金の380円だけが470円に23.7%増額と。この理由につきましては、先程庁長が申し上げましたが、私どもの県営水道と申しますのは、やはり広域的にやらせていただくという中で、私どもの雲出川水系の中の一番大口のもうじき新市になるわけでございますけれども現在の津市さんは、相当な自己水源を持ってみえます。久居市さんの方も津市さんの方から水源を一部分水をされておるというふうなこともございます。
そんなふうなことがございまして、私どもの施設はやはり新しゅうございます。この市町村さんの水源については相当古いものがあるというふうなこともございまして、当然単価差があります。自己水源の方が単価としては安いというふうなこともございまして、いわゆる自己水源の状況、流況がよろしければやはりこの自己水源を優先して取っていただくというふうなこともございます。
また私どもにつきましては、この施設は規模を造らせていただいて、そして営業させていただくにつきましては、やはり一定の収入が必要というふうなことがございます。そんなふうなこともございまして、いろんな話の中から私どもいろんなご批判をいただいておりますけれども、責任水量制というものを導入させていただいた。そんな中でこの雲出川水系については、責任水量制を導入させていただいておらないというふうなことがございます。
委員おっしゃいましたけれども、現実暫定取水等もお願いをいたしまして、高野浄水場を一時拡張いたしまして、河口堰の水が来るまで泳いだというふうないわゆる暫定通水をしたというふうなこともございました。そんなふうな中でいろんな時代の流れの中で、この水の伸びが今、ほとんど伸びていない、いわゆる鈍化傾向というふうなこと、そしてまたその流況によりまして自己水源が良好というふうなそんなふうな流れの中で、この自己水源を優先使用していただく、そして雲出川水系については私どもの勝手なことでございますけれども、責任水量制、いわゆる実施計画使用水量制を引かさせておらない、また長良川については引かさせてもらっていると、そんなふうなこともございます。
このまた雲出川水系については、見ていただいて基本料金が380円、三重用水系が3,300円ということで非常に大きな差もございまして、相当安い値段でやっていただいておると。そんなことでございますが、最終的には長良川水系について人件費と修繕費の減でありますとかで、基本料金も使用料金も減額をさせていただいた。トータルとしてはこのマイナス4.2%というふうな姿でございまして、この協議会さんも含めまして入っていただいて議論をさせていただいて、このような形でやむを得ないということでご了解をユーザーさん皆さんにはいただいておると、そんなふうな姿でございます。
また、もう少し申し上げますと、この雲出川水系につきましてもいわゆる分母と分子の関係がございまして、いわゆるこの雲出川水系の費用につきましては5年間で7億円ほど費用は減らさせていっておりますが、その費用の減り方よりもこの分母の水量の減り方が大きくて少し単価が上がった、そんなふうなことでございますので、ご理解をいただきたいと思います。
以上でございます。
○前野委員 今の話を聞いていますと、雲出川水系の使用水量が低下してきているのが一つの原因ということみたいな話なんですが、それと、雲出川水系のところの水道だけを使っている市町村、いわゆる長良川の水が行っていない市長村は何市町村あるんですか、関係のところで。
そこは実質的に値上げになるわけですね。
○小林総括室長 河芸、芸濃、安濃、美里というところが河口堰の水だけになっております。津市、久居市、一志町、嬉野町、白山町、三雲町というのはこの河口堰の水量が行っております。河芸、芸濃、安濃、美里だけが河口堰だけで、あとの部分については雲出川系と長良川系ということになっております。
(「雲出川系だけを聞いているんです」の声あり)
○鈴木企業庁長 済みません、端的に申し上げますと、雲出川だけをご利用いただいているという市町村はございませんので、先程との兼ね合いの中ですべての市町村でマイナスになるという整理をさせていただいておるところでございます。雲出川だけを水源にしていただいているところはございません。
○前野委員 それですと、この雲出川の水系の水利用が減ってきているという原因はどこにあるんですか。
○鈴木企業庁長 先程少し私の歯切れが悪かった点があろうかと思います。
1つは、これは雲出川だけではなく全県的な問題としては、水需要が一定程度節水の努力をしていただいているという影響も全県的にはあります。しかし雲出川で議論をさせていただくならば、1つは、もう率直に申し上げて、長良川の水系を使っていただいておるところは一定の利用をしていただくということで、まず使っていただいております。それから自己水源をお持ちのところがございます。そしてその自己水源を使っていただいた結果、トータルとしての水利用が雲出川が最後いっているということで減ってきておるのかなと、私自身は考えております。
○前野委員 市町村は、長良川の水は使わなくても雲出川の水で十分対応できたら、安い方の水を使うのが普通やと思うんですが、何でわざわざ長良川の水を使って。そのへんのことをきちっと説明していただかないと。
○森本委員長 ちょっとそこらの仕組みを。長良川を津市なり久居市なりが取水するような経緯を、どうしてもそこに責任取水としてしなきゃならんという、そこらちょっと説明してもらったらわかると思う。
○前野委員 責任水量と関係あるんですかその辺は。
○鈴木企業庁長 どうも私が歯切れよく説明しておらないようで、申し訳ありません。
長良川水系につきましては、冒頭説明で申し上げましたが、一定の施設設備にかかった料金を基本料金で取ると、そういうふうな、どの水系でもそういうシステムで来ております。長良川水系につきましては、一定の量を市町村できちっと使っていただくというルールになっておりますので、それがそこまできちっと使っていただいた上で、今、申し上げたような自己水源を使われる、雲出川を使われると、こういう形になっておろうかというふうに思います。
したがいまして、その長良川の方を使わずに雲出の水を使えば市町村は安くなるというのは、おっしゃるとおりでございますが、そうなりますと今度は長良の方が維持できなくなりますので、長良の方の料金に大きくはね返るということが逆に考えられます。
○前野委員 それじゃきちっと一遍数字で示してほしいんですが、長良川の基本計画水量がありますよね各市町村の。それを全然使用しなかったと。ゼロとして、自分とこの自己水源と雲出川水系の水だけで仮に賄えたとしたら、雲出川の水は足らなくなるんですか。
○小林総括室長 数字を少し申し上げます。まず雲出川系につきましては、君ケ野ダムが水源でございまして昭和46年から稼働させていただいておりますが、この水量としては8万1,416トン/日でございます。この参画市町村さんにつきましては、先程申し上げました津市、久居市、一志町、嬉野町、白山町、三雲町という6市町でございます。
実はこの高野浄水場でございますが、水がどんどん需要が伸びてまいりまして8万1,416トンでは賄いきれないというふうな事情がございました。そんなふうなことがございまして、そのときに中勢系についてはどういうふうな水源を確保するかという話がございまして、水資源総合利用の基本方向というのを当時の地振の方で作ってもらいまして、地域を越えて北勢地域から水を持ってくる、その水源は河口堰というふうな話がございました。
そんなふうなことで、この新しく安芸郡に参画をしていただいてこの雲出川系の6市町村とプラス河芸、芸濃、安濃、美里という4町村を加えまして、それで河口堰を水源として日量8万3,584トンというふうな数字の計画を作ってもらいました。それで、実はその8万3,584トンという数字を作っていただいたんですが、水需要の鈍化が少しございまして、その中のいわゆる1期事業という形でこの5万8,800トンということで、この河口堰を水源とした中勢の拡張事業をやらせていただいたと。そんなふうなことで、この5万8,800トンプラス雲出の8万1,416トン、この中で中勢系は当分大丈夫であろうということで、ちなみに計画目標年次は平成22年度ということで進めておりました。
その中でこの水需要が少し鈍化をしてきておりましたが年によりましては非常に渇水の年もございまして、ちょっと年度は忘れましたがこの雲出川系、いわゆる君ヶ野ダムがほとんど空になるというような時もございました。そのときにはもう雲出川からほとんど水がくめない状況になるわけですが、河口堰から水が既に届いておりましたのでそれで現実は一切節水等はなしに動いていただいた。またその雲出川の水がないときには当然、私どものユーザーさんの自己水源も枯れてくるというふうな状況でございまして、いわゆる水源を2つ確保したということが非常に助かったというふうな事情がございました。
そんなふうなことでございまして、今回私ども中勢系の雲出川系と長良川系を足しまして、トータルとしてはユーザーの皆さん方には4.2%減るということでユーザーの皆さん方にはご了解をいただいたという経過でございます。
○前野委員 そうすると、過去にはそういった経過があったということで、現在8万1,416トンの雲出川水系の水がその関係市町村でそれだけの水量で足るのか足らないのか、十分余っているというなら、やっぱり長良川の水を導入したその当時のことまで議論しなくてはならなくなってくるんですが、そのへんの範囲はどうですか。今、使われている量というのは。
○小林総括室長 私ども今回に料金算定させていただきますように、分母にいわゆる水量があるわけでございますが、この水量につきましては各ユーザーさんごとに聞き取りをさせていただいて、それを分母にさせていただいたというふうなことでございます。そのトータルの部分でまいりますと、水量的にはいわゆる8万1,416トンという中でおさまっておるということは事実でございます。事実でございますが、年度ごとにやはり非常な渇水等も雨の降り方も変わってきておりますので、やはり私どもとしては河口堰の水源は非常に大事な水源、必要であるというとらえ方をしております。
そんなふうなことでございますので、複数水源は確保して安定給水に努めていきたい。このいわゆる君ケ野だけというふうに頼っておりましたら、確実に年度によっては渇水という状況で何十%かの節水をお願いするという事態は起こるのかなと。現実そういうふうなものは、過年度に君ケ野ダムがほとんど空になるという、貯水量がゼロになるという状況がございましたので、そういうことは想定されるのではないかと考えております。
○前野委員 それでしたら8万1,416トンで足りるということなら、この関係市町村は雲出川だけの水を使って、責任水量分を負担すればそれの負担の方が軽いん違いますか。そうでもないんですか。
長良川の責任水量を負担をしながら8万1,416トンの雲出川水系の水を380円の基本料金のときに使えば、それの方が安く上がるんと違いますか。
○鈴木企業庁長 済みません、細かい数字を持ち合わせておりませんが、私の一般的な考えとしては、今の方法をとった場合には市町村さんには大きな負担がかかると思います。しかしながら、きちっと説明をさせていただかないとおわかりいただけないと思いますし、私も確証はございませんので、一回その辺の数字等をチェックして、大変恐縮ですが後ほどまたご報告に上がらせていただきたいと思いますが。よろしゅうございますでしょうか。
○森本委員長 だから久居市だとか一志、そういう関係市町村もそういうふうな数字的な計算をした上で納得したという理解をしていいんやね、あなたのお話は。
○鈴木企業庁長 先程冒頭でも説明させていただきましたが、今回の料金につきましてはユーザーである市町村さんと協議会を設けております。この6月以降、たびたび議論をさせていただきました。私自身も先日、中勢のまさにこの雲出川、長良川の水系を使っていただいておる協議会、これ市長さん、町長さんご出席をいただく協議会でございますが、そこへも出席をさせていただいてお話をさせていただいてご理解を得て、今回、議会の方にご報告させていただくという状況になったということでございます。
○森本委員長 改めてそういうふうなことで、前野委員の方へきちっとした数字を説明していただきたいと思います。
それよりも亀山だとかいろんな約束をしておりながら水を引いてくれないようなところについては、十分、亀山もこれ四日市も含めて、ああいう長良川近隣の市町村については遅々として進んでいないけれども、そういうのはもう少し進めていただきたいと思います。
ほかの方、どうですか。
○舘委員 受水協議会の方でも了解をされていますのでそんなに言うことはございませんけれども、三重用水系、償還が24年まであるということで、次回も変わらんのかなと思ってますけれども、またいろいろご努力をいただきたいなと思います。
それから工業用水系のことで一つちょっとお伺いしたいんですが、責任水量制ということでそんな枠組みがある中で今回、頑張っていただいたというか、ご努力いただいて6万トンが減ってくるということですので、減量水量が28万5,000になってくると、契約が69万いくつになるわけですね。ここの中で本当に頑張っていただいているんやと思いますが、この6万が出てきた、どういうふうにしてそうやって6万に頑張っていただいたのか、そしてその関係する企業にまた配分されるわけですけれども、ようけの企業所があるんでしょうが、そこらへんの考え方だけお教えをいただきたいなと思います。
○鈴木企業庁長 工業用水につきましては、先程申し上げましたように県議会でもご議論をいただきながら検討を進めてまいりました。また各工業用水道事業につきましては、毎年純益を出させていただいておるところでございます。水道も工業用水も一緒でございますが、私どもも管理の一元化、あるいは定数の削減、あるいは償還金の繰上償還というふうな形でできるだけ経営の効率を図ってまいりましたが、これまでの状況の中で企業からの工水料金をいただいて純益を出しておりましたので、それを還元させていただくという形で、今回6万トンということを検討しておるところでございます。これは金額に直すと年間約3億9,000万円ぐらいということになろうかと思います。
それから6万トンという数字を思い描いておりますが、各企業さんそれぞれ使用していらっしゃらないいわゆる空水の状況は実態がばらばらでございます。この点につきましては、企業庁としても一定の考え方のもとで今後、整理をしてまいりたいというふうに考えております。
○舘委員 そうしますと6万が一応予定やけれども、多少のあれは出てくる可能性もあるわけですね。
○鈴木企業庁長 細かい数字は、最終的にはやはりそれぞれの企業さんとどれだけ減らすかということでございますので。今は6万トンで整理をしております。
○舘委員 よろしくお願いします。
○吉川委員 売電料でちょっとお尋ねしますが、今現在10の発電所の4つ稼働している、あと6つ。これは早く復旧してもらいたいと思うけれども、今、中部電力さんがいわゆる一般需要家に対する供給料金の値下げを来春からしていくと、そういうことが出ていますが、そうした中で企業庁として中部電力さんに電気を買ってもらう、そこらの影響というのはないんですか。
○鈴木企業庁長 電力料金につきましては、将来の電力の自由化もありまして、非常に厳しい状況になってきております。現在も十数年前までの企業庁の買っていただいておった料金から見ますと随分下がってきております。
しかしそういう中で、電気事業としても健全な経営を確保していくという意味で、例えばでございますけれども10カ所の発電所の運転を三瀬谷に一元化するなど、そういう効率的な経営を目指して取り組んでまいりました。
一層この電気料金については厳しい状況を迎えるというふうに考えております。一つには私どもの経営努力をし、さらに中電にはその経営努力を認めていただいて、適切な高い値段で買っていただくという努力を続けさせていただきたいというふうに思っております。
○吉川委員 なるほど。中電さんに言わせると三重県は三重県庁本庁で使う電力はよそで買って、そして私のところへ高く電気を買えという笑い話的なものがあるんですが、そういうこともありましてこれからの発電して中電さんにすべてを買ってもらうんですから、そこらのところをうまくやっていかんことにはやっぱり企業庁としては事業として成り立っていかないということもあるんじゃないか、このように思いましてお尋ねしました。
○森本委員長 よろしいですか。そのほかに。
○三谷委員 1点だけ。企業庁の今後のあり方の検討ということで最終ページに書いていただいています。17年に有識者の第三者の方々になる企業庁の今後のあり方検討会を設置して、18年度中に長期経営ビジョンの策定を行うと、こういうご説明なんですが、この長期経営ビジョンの策定というのは、今のこの水道事業、工業用水事業、または発電事業等を今後とも企業庁としてやっていくんだという前提の中でビジョンの策定を考えられているのか、それともこういうものは全く白紙で、企業庁そのもののあり方というところからスタートしていく議論にしていくのか、これはいかがですか。
○鈴木企業庁長 今回の検討につきましては、従来既存のこれまでの概念にとらわれることなく、幅広い角度から検討をしていきたいというふうに思っております。直営でやるとか民営化だけとかそういう固定的な概念ではなく、考えられる様々な経営形態、地方独立行政法人とかそういう議論もございます。
したがいまして、先日来、議会でもご議論いただいた民営化の課題、民間委託の課題、様々なものがございますので、それらを総合的に幅広い角度からそれぞれの事業についてもメリット、デメリット等もきちっと明らかにして検討していきたいというふうに考えております。
○三谷委員 企業庁の今後のあり方の姿というのは、有識者の方でご検討いただくのも結構な話なんですが、有識者の方で決めていただく話でもこれはないはずなんですよね。本来、議会の中でもう少しきちっとした議論がなされるべきだと思うんですが、こういうこのあり方の検討会の出される方向だとかまたこういうことを踏まえて企業庁自身が考えられる方向、もっと言えば知事の考え方の方向だとか、こういうものはどの時点で明らかにしていただけるんですか。
○鈴木企業庁長 来年度の事業ということで詳細までは今、頭の整理ができておりませんが、本年度は私ども職員で一回自分たちが検討するというふうに考えておりまして、来年度にそういう検討会を設置する。外部の方にも入っていただくという議論を重ねながら、その検討段階でそれぞれこういうことを検討しているということも必要な時期には県議会の方にもご報告をさせていただき、あるいは県民の皆さんのご意見をいただくというふうなことも含めながら、検討していきたいというふうに思っております。
○三谷委員 要望しますけど、勝手にあり方を決めていただいても困るんで、その点だけはひとつよろしくお願いしておきます。
○森本委員長 その他ございませんか。
○水谷委員 提出資料以外のことでちょっと1点、この際お聞きしたいんですけれども、先ほど分科会の方でもRDFの設備の中でピット方式の貯蔵槽が了承されたということで、より一層、安心、安全な設備としてこれからも進んでいくというふうに思うんですけれども、桑名の広域でもRDFの製造が安定して製造されておるというふうにもお聞きしているんですけれども、そういった中であとRDFに関して残るのは責任問題、警察による結果になるというふうに思うわけですけれども、その中で野呂知事以下、担当責任の方が給与カットというふうなこともなされて責任を負ってこられたわけですけれども、前任の例えば北川知事だとかあるいはその責任のあった方々についても一部当時の給与の返還があったやに聞いておりますけれども、その辺につきましては、どなたが、どれぐらい返還されたかをちょっとお聞きしたい。
○鈴木企業庁長 前回の知事が報告なりを申し上げた前副知事、前出納長、前企業庁長からは議会で知事が説明をした内容のお金が県の方に戻されたということを私自身は聞かされております。それ以外のことについては聞いておりません。
○水谷委員 そうすると、前北川知事はなかったということですよね。
○鈴木企業庁長 そのような申し出があったということは私は聞いておりません。
○水谷委員 わかりました。
○森本委員長 その他ございませんか。ないようでしたら企業庁関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。当局にはご苦労さまでした。
第1 県土整備部関係
【分科会】
1 予算議案・予算関連議案の審査
(1)当局説明
〔長谷川県土整備部長〕
(2)質疑・応答
○森本委員長 それでは、ご質疑があれば委員の方々の発言をお願いします。
質疑がなければ、議案に対する質疑を終了いたします。
(3)採決
議案第2号外2件 挙手全員 可決
2 所管事項の調査
(1)当局説明
〔長谷川県土整備部長〕
(2)質疑・応答
○森本委員長 それでは、ご質問がありましたらお願いします。
○三谷委員 全体的な話なんですが、施策別財源配分の分とそれから重点配分経費の分と分かれると思うんですが、来年度予算要求の、そのあたりの内訳をちょっと教えてもらえませんか。
昨日の議論で、例えばこの道路予算要求で本当に道路戦略がきちっとできるのかとか、いろいろなご質問があったときに、部長の方からいやあこれは重点配分経費でしっかり見ておるんで大丈夫だという話だったんですが、それちょっと教えてもらえませんか。
○長谷川県土整備部長 要求段階ですので、県土整備部といたしましては重点配分経費枠が20%あったわけでございますが、20%満額要求いたしております。それで、普通一般的には17年度の配分の中では、一般分といわゆる重点プログラム分というものと今の20%の重点配分要求額と、あわせまして今度の平成17年度の予算要求をさせていただきました。
額的には、災害復旧を除きまして事業費で一般と重点プログラム分が833億円余でございます。それから重点配分分が179億円でございます。それで1,021億円の要求を行っているということでございます。それに災害費を別途77億円要求いたしております。
○三谷委員 この重点配分の方に20%満額要求をしているので、だから本来というとおかしいな、施策別財源配分の部分で金額を減らしているというような、そういう理解ではないわけですね。これはこれでそれぞれ積み上げて出てきている数字なんですね。
○長谷川県土整備部長 そのとおりでございます。
もう少しつけ加えるならば、重点配分の中にも当然、災害分の予防災害の分も当然、我が部にとっては今回、災害の予算で相当集中しておりますのでいっておりますし、起債で対応できる事業は起債で対応いたしまして当然、その県費を有効に使うということの中で、県費がいわゆる限られておりますのでそれを生かすためにそういうような工夫をしておりますので、全体的にはいわゆる県費が減ってくというようなことは避けるような形で要求しております。
○三谷委員 もっと整理してほしいと思うんですが。それと災害が77億円で上がってきてますけど、これはいわゆるその災害として認定された分というのは、起債だと丸々面倒みられますから県費として出さなくてもいいわけで、この77億円というのはそれ以外に、例えば2分の1国費で、あとの5%県費で持たなきゃいかんような部分の積み上げが77億円になっているわけですか。
○長谷川県土整備部長 私ども災害復旧の考え方は、この16年度で臨時議会と12月の補正で線切りやっていただいた分は、これは当然8割、80%当該年度で計上いたしております。だから8対2という形で、翌年度は災害復旧に関しては20%分を持っていっていると。それにいわゆる災害予防の意味の災害対策のための要するに事業、緊急の砂防とか河川とかいう激甚の分もございますので、それが来年度から16年度じゃなくて17年度から事業として開始するものもございまして、そして16年度、当該年度は起債100%ですけれども、翌年度は一般県費の要る分が出てきますので、全体的には77億円で、今のところ県費は20億円負担するというような形になっております。
○三谷委員 77億円でその内県費は20億円という意味なんですか、これ。
○長谷川県土整備部長 そうです。2億、2億円です、すいません。
○三谷委員 そういう意味ですか。77億円でこれ事業費が何ぼ出てくるのかなと思って、それを聞こうと思っていたんですが、違うんですね。事業費が77億円。こんなもんでおさまっていくんですか。
○長谷川県土整備部長 だから災害に関しては起債充当率が高いですから、その分を全面活用させていただいて、ほかの事業に影響がないように極力やらせていただく。だから災害はもうとにかく削るわけにいきませんので、満額はいかないかんという中で整理していきながら、それから言っていますように、
新道路整備戦略とかそれから直轄事業で国直轄の要するにポスト2005年のいわゆる言っております紀勢線とか、それから北勢中勢パイパスとか、東海環状も入れまして、そのへん入れましてそのへんが前へ進むように予算を今回、今の段階で要求段階で組まさせていただいたということでございます。
○前野委員 ちょっと教えてほしいんですが、新道路整備戦略で計画されている道路が、例えば市町村合併の関係で特例債で市町村が整備をしたい道路と重なっている場合がありますよね。同じ路線を県土で整備するのと市町村が合併特例債で整備したいというのと。こんな場合はどちらで整備するんですか。
○山口室長 合併特例債を使ってやる道路整備でございますけれども、県と市町村同じ路線をやるということはございませんので、それぞれの管理している道路をやっていくということでございます。
○前野委員 そうすると、例えば県道の上に都市計画道路が乗っておるというようなときもありますよね。そんなのを市町村が特例債でやりたいという場合はどちらを優先するんですか。
○中村総括室長 都市計画道路につきましては、基本的には市町村が都市計画決定されるものですので、基本的には市町村がするということになっておりますので、そういうダブルになっておるときは市町村がやりたいというのであれば、当然市町村でやっていただくということになると思います。
○前野委員 市町村の方が先に優先的にやるということやね。
○舘委員 あれ見直してまだですんですかな。新道路整備戦略。見直しは。
○長谷川県土整備部長 現在作業中です。
○舘委員 また一回教えてください。
それと、第二名神、東海環状も一緒なんですけれども、この12日に東名とタッチしますよね。国の方への国家要望等も今、行われてみえますし、昨年やって決起大会というかシンポというか開きましたし、十何万人の署名も集まってずっと来ているんですけれども、ちょっと状況だけ教えてもらえませんか。今どんな流れなのか。
○伊勢田総括室長 第二名神高速道路につきましては、四日市から菰野まで既に施行命令が出ています。一方、菰野から亀山までの間が施行命令が出ていないという状況の中で、菰野亀山間の施行命令を出してもらうべく今、委員ご指摘のおっしゃってくださったような運動を市民団体、地元市町と私ども一体となって今年展開してきたところであります。
今のところの国の方での感触では、三重県としての地元の熱意は十分伝わっているものの、施行命令という全国的な動きがいまだそういう状況にはなっていないということのようであります。
一方、施行主体である日本道路公団は、来年の10月に民営化されることになっております。しかるに私どもの目標としては、その新会社、当地区は中日本道路株式会社という名称になるらしいですが、その中日本道路株式会社が第二名神高速道路の四日市亀山の区間を日本道路公団から引き継いで、そして建設する路線として引き継いでもらえるように、来年の新会社発足に向けてまたさらに運動を展開していかなきゃいけないんじゃないかと、こう考えております。
なお、手続的には10月に新会社が発足して、1月にどの路線を新しい会社に引き継ぐのかが決まり、3月にはどの路線をどのように進めていくのかというような整備計画のようなものが策定されるようなタイムスケジュールになっているというふうに聞いております。
以上であります。
○舘委員 その1月やら3月というのは向こうへ移ってから先ですので、再来年になるわけですね。
そして施行命令があるかないかはもう御破算になるんでしょうね。
○伊勢田総括室長 施行命令という方式自体は、民間会社の発足と同時に施行命令というスタイルがなくなります。つまりこれまでのように、国が日本道路公団に対して命令するというようなスタイルではなくなって、基本的には新会社、民間会社の判断のもと、新規路線を建設していくというようなスキームに変わることになります。
○舘委員 済みません、本当に今、走っておっても東名阪は帰り夕刻になるといっぱいですし、こんなもの向こうとタッチすれば当然いっぱいになるに決まってますし、やろうとなっていったって10年ばかりかかるわけですし、地元の方も一生懸命やると思いますし、これからの方向についてもいろいろな案をいただきながら地元も地元で一生懸命やると思いますので、どうかよろしくお願いします。
○長谷川県土整備部長 少し補足しますと、今年度の我々の取組み状況を十分説明していないんで申し訳ないんですが、今年は県の国家要望を初めいわゆる同盟会なり、知事をキャップに道路公団へも3回程行っておりますし、集中的に行っております。それで特にそこで訴えたのは、現在の名阪が6万台の交通量が亀山でタッチすれば9万台になる。そうするともうまさしくパニックになるので、これはもうとにかく東の方へ紀勢線の方へのつながりとか伊勢道へのつながりとか、すべての道路に対しての影響が大きいのでこれについては早急にやってほしいということで、道路公団の副総裁以下はかなり感触的には理解はいただけておりますし、まず私ども今、国土交通省と道路公団と両方ともに強く呼びかけておりますので、いずれにしても有料道路方式が基本になろうと思いますので道路公団に十分理解を求めていかないと。だけど道路公団に捨てられれば不採算であれば、また国の直轄でやっていただくという道をまた強く呼びかけていきたいというふうに思っております。
○舘委員 それでもう公団へ行けばいいやろうなという思いはありますけれども、とにかく今の間に早いこと答えをやった方が地元も燃えますので、どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。
○三谷委員 そうすると、今の道路の評価といいますか、あれは国幹審か国幹道かあれでいろいろ評点をつけて、当初は採算に乗る乗らないで、乗らない方は新直轄で、乗る方は道路公団の方の施行というふうな分け方をして、その道路公団の施行の中でも今、おっしゃった菰野亀山間は進捗率ゼロなものですから、なかなか上に上がってこないというところがあります。
あの評価された部分というのは、民営化されると一たん白紙に戻るんですか。それともあれはあれで生きていくんですか。
○伊勢田総括室長 第二名神高速道路四日市亀山間につきましては、昨年度の国幹会議におきましても新直轄区間ではないいわゆる従来の有料道路方式の高速道路区間としての数字の中に含まれております。ただ、これはいろいろ民営化論議の中で、総額20兆円を16兆円に減らし、さらに13兆円に減らしというような、その枠の中には入ってはいるんですが、先程私が申し上げましたのは、民営化会社発足後、1月に今度は個々の路線について新しい経営者の判断のもとで個々の路線をどうするかということを、ここは新しい民間会社の自主性を尊重しなければいけないということもあって、そこでの判断も一つ加わるというふうに聞いております。
ただ、これも一方的に新しい民間会社が個別の路線の引き継ぎを断れるということではなくて、もし仮に断った場合は社会資本整備審議会というまた国の審議会にかけて、それがふさわしいのかどうか等を判断するということになっているというような法律のスキームになっております。
○三谷委員 要は、今の有料道路方式の中で絞り込みが全然できなくて今日に至っているわけでしょう。要するにきちっと詰めて、例えば菰野亀山間の絞り込みができて上げていくということが今のところできていないわけですよ。だからこれは民営化に至るまでにある程度、施行していく道路というのが絞り込まれて出てくるのか、それともまた民営化後に送られていく話なのか、そこらへんのところの見通しはどうなんですか。
○伊勢田総括室長 第二名神高速道路は、昨年の一連の整備の中で新直轄区間になっておりません。ですから有料道路方式で日本道路公団が引き続き建設するというスキームの中に入っております。一方、このスキームの中でも抜本的見直し区間に回った道路がございます。例えば第二名神の中でも大津から西側の区間については、抜本的見直しというふうに回っておりますが、第二名神高速道路の三重県内区間については幸いながらそこには入っておりませんので、ですから昨年の整理の中では引き続き建設をしていく路線というふうに私ども理解をしているところであります。
○森本委員長 陳情をしてください。
○吉川委員 名神、名阪、高規格高速道路、調査区間になって長いんやけどどないなってる。
○伊勢田総括室長 委員ご指摘の道路は、今度は地域高規格道路という道路でございまして、今ほどの第二名神高速道路等の高規格幹線道路のもう一つ下のレベルの地域高規格幹線道路という道路でございます。その名神名阪連絡道につきましては現在調査を進めている段階ということで、今ほどの民営化のスキームとはちょっとまたまったく別の議論でございます。
○吉川委員 調査区間としてはやってくれておるの。
○伊勢田総括室長 引き続き調査しているところでございます。
○森本委員長 ちょっと関連やけど、道路10カ年か戦略は今、策定中なんか。終わったと思ったんやけど。見直し中なんか。まだ今からこれから要望すれば聞けるわけや。そういうことやな部長。
○長谷川県土整備部長 市町村合併が進んでまいりましたし、それからこの前の災害も意外なところでありましたので、トータル的に完全に今の計画でもう要するに一切行ききるというんじゃなくて、ある程度その毎年毎年の事情が少し変わってまいりましたので、一遍そういうご要請の中で検討し直したいと。
○吉川委員 422号の三田坂バイパスですが、今、関西本線をまたぐのをやってくれていますね。そのあともこの今の予算のつき方からいくと、トンネルを掘っていくのに40年ぐらいかかるように思うんやけど、一体これどうなるの。
○山口室長 道路の事業費も非常に減ってまいりまして厳しい中で今、それぞれの事業展開をやっておるんですけれども、422号三田坂、非常に残事業が多うございます。今、今年の枠づけをしているお金で残事業が終わるとご指摘のような数字になるんですけれども、大きな構造物をたくさん含んでおりますので、その構造物に手をつけた段階ではやっぱり集中投資ということになってまいりますので、もう少し全体の年度は短くなってくるとは思いますが、ちょっと具体的な数字は今のところまだ見込みがございません。
○吉川委員 その話はこの前も聞かせていただいたけど、部長もしっかり聞いておいてもらって肝に入れておいてもらわないと。ありがとう。
○森本委員長 それでは、ほかになければこれで県土整備部関係の分科会を終了いたします。
【常任委員会】
1 議案の審査
(1)当局説明
〔長谷川県土整備部長〕
(2)質疑・応答
○森本委員長 それでは、ご質疑があればお願いします。
では、なければ議案に対する質疑を終了いたします。
(3)採決
議案第20号外6件 挙手全員 可決
2 請願の審査
(1)当局説明
〔長谷川県土整備部長〕
(2)質疑・応答
○森本委員長 委員の先生方、ご質疑があればお願いします。
○三谷委員 たしか民事、民民の話ですよね。例えば県の工事を受注されてその受注された会社とそこで働く人との契約ですから民民の話。しかし一定の働く人たちの生活というものを守っていくということも県の施策、公共の施策の大きな目的の中に入ってくると思うんですよ。だからやはり少なくとも純粋な民間発注の工事ならともあれ、県が発注する工事に関しては、やはり正規というか本来の労務費というものがきちっと確保できるような最初から契約にすべきだと思うんですが、そういうことについての県の方はご検討されていますか。
○長谷川県土整備部長 この件につきましては、今回の請願の要望されております三重県建設労働組合の方々の私も4月着任以降、ご要請を受けておりますし、その中では三重県のいわゆる賃金の実態なり現実の姿をお聞きしております。そのような中で、県単独の県条例の制定というようなお話もあるようでございますが、まず国の方でもやっぱり日本の国がILOの94号条約を批准していないということ等も、やはり今のところ、先程委員も言っていただきましたいわゆる民民の一つの世界であるということから、いま一歩踏み込んでいないというような状況下にございます。
県といたしましても、我々といたしましても当然のことながら、要するに仄聞しているところの全国建設労働組合総連合、全建総連といいますが、そこの要綱の試案を見たところでは、やはり元請業者と下請業者が雇用労働者の賃金について連帯して支払い義務を負うとか、それから発注機関は労働者の申し出により請負代金の支払いを留保するとか、まだまだ我々の運用上に関しましても、賃金の支払い状況を発注機関が審査、判断することが求められているというような内容もございますし、そうであれば事実認定は現行の発注機関の体制では大変苦慮するような、要するに早急にやらなきゃならないことが早急にできるような体制をつくらなきゃならないし、いろんな課題がありまして、そのようなことを踏まえてこのことの趣旨、先程申し上げましたように、当然のことながら建設労働者の適正な労働条件の確保のための実効性ある対策の実施という求め方をしておりますので、これについては理解はいたしますが、今、この我々が仄聞しているような内容のものが国がどう示してくるのかわかりませんが、そのようなものがはっきり今のところ見えておりませんので、私の方としては少し先程申しました公契約法につきましては、少し、現在課題があるのかなという受け止め方をさせていただいております。
○三谷委員 これは確かに意見書ですので、国の方へ公契約法の制定を求めていくという趣旨になってきますが、例えば県ですと公契約条例の制定を求めるということになるわけですね。現にこれは県の入札契約制度とも密接に絡んでくるんですが、やはり透明性とか価格競争等を過度に追うがために、非常に安い受注とかまた同額で抽せんでというふうな契約の仕方が出てくる。そのしわ寄せがこの一番弱い部分に人件費の部分に行って、特にこの建設業界というのは多層制といいますか、一番末端は一人親方みたいなところがそれぞれやっておられるわけですね。そういうところにもろにかぶってきて、その人たちが生活ができない、このままではやっていけないというのが今回この趣旨にあらわれてきているわけです。ですからその点は、やはり県としてはどこかで考えていただかないといけない。
例えば賃金台帳等の提出とか、そういうものも、そしてそこできちっと適正な賃金が支払われているかどうか、確実に払われているかどうかというようなこともどこかでチェックしていくとか、いろんなやり方は当然あると思っておりまして、そういうことも含めて前向きにぜひご検討をお願いしたいなと、こう思っております。
○長谷川県土整備部長 検討することはさせていただきますけれども、先程申し上げましたように、低落札価格調査制度とか最低制限価格制度を今現在、真剣に取り組んでおりますし、そのこと自体が県としては現場立入調査で、下請代金の支払い方法とか支払い状況等についても聞き取り調査の対象として鋭意取り組んでおりまして、そういうものの中で現状は私どもといたしましては元請、下請関係の適正化へ建設労働者の労働条件の確保についての現状把握や業者への働きかけを図って、それからさらにこういうものを図っていきたいというふうに考えておりますので、今その公契約法がないからそれの関係で我々、手を焼いているというのではなくて、やるべきことは現在やっておりますので、ぜひともオールジャパンといいますか、県の条例もさることながら国の中でそういうような整理が出れば、ぜひとも我々もそれにあわせていきたいというふうに思います。
○三谷委員 最後にしますけど、別に国の動きは待たずとも県でできることはあるわけです。今の県の入札の一番の問題は、セメントとか骨材と同じ扱いで人間の賃金も見ているということで、安ければいいというそこのところに一番の問題が僕はあると思っています。だから賃金は外した上での入札の制度だとか、県独自の公契約条例の素案はもう既に持っていますので、部長がご必要でしたらいつでも提出させていただきますから、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○森本委員長 そのほか、質問ありませんか。
(3)採決
請願第12号 挙手全員 採決
3 所管事項の調査
(1)当局説明
〔長谷川県土整備部長、小川保全・災害室長〕
(2)質疑・応答
○森本委員長 ご質問等がございましたらお願いします。
○三谷委員 よくわからなかったのですが、北勢バイパスは当初計画道路が具体的にどういうふうに変わるのですか。
○小川室長 当初は盛り土構造になっておりましたが、盛り土がこの図面にはまだ提案という形ですので、具体的な絵柄はございませんけれども、高架構造、橋になるという形になります。盛り土であったものを、下を空けて正倉院の跡を下から見れるといいますか、人が入れるような形にするものでございます。
○三谷委員 わかりました。下のところは公園になるわけですか。
○小川室長 はい。下のところは四日市市が史跡公園として整備をすると聞いております。
○三谷委員 それで、具体的に工期としてはどれぐらい遅れますか。そんなに遅れずに済むのですか。
○小川室長 今後の計画の変更についてはこれから具体的に進めるのですけれども、なるべく遅れないようにというふうに思っております。やはり当初盛り土とかいろいろ計画しておったものと若干違いますし、変更の内容によっては都市計画上の手続きが必要となることもございますので、なるべく遅れないように一般的な概念としては事業費のことは別ですけれども1年程度はというふうに思っておりますが、なるべくそれがそうならないように努めて行きたいというふうに思っております。
○森本委員長 ちょっと僕の方から2、3質問するけれど、トータルすると全国レベルの大手支店業者は株価が50円を割っていたような業者がたくさんあったが、昨今は100円以上になって50円を割っているような会社はあまりなくなってきており、それは何らかの形の中で、景気が回復してきたのかどうかわかりませんけれど、依然として県内の業者は厳しい状況が続いていると思うので、そこらも含めて今後十分対応してもらいたいのと、もう一つこれは答弁いただきたいけれども、指名停止でも同じ案件、国土交通省の処分案件、国土交通省が起因したものについての処分についても岐阜県は6ヶ月の指名停止をしているにもかかわらず、当該する国土交通省は4ヶ月、三重県は1ヶ月というようないわゆる支店業者に一見すれば甘いような状況もあると思うんだけれども、ここらについても県内業者にはかなり厳しく適正にやっておると思うんだけれども、どうもそこらのところがよく目に付くようなんだけど、そこらの見解はどうなんかな。
○曽根総括室長 指名停止の件でございますが、本県では指名停止の措置要領を策定しておりまして、これは建設省に準じた形で工経連の指名停止モデルを基準といたしまして制定しております。一部内容は修正しておりますけれども、これとあわせて同様の過去の事例、措置した実績等を勘案しまして、個別に指名審査会の中で指名停止期間なりを定めるとしています。ただ、委員長ご指摘のとおり他県の状況と多少違うところもあるというふうに聞いておりますので、今後基準の運用とか見直しについてさらに検討して行きたいというふうに考えております。
○森本委員長 要は、大手業者を厳しくせいということじゃなくて、あまりにも同じ案件で岐阜県は6ヶ月、三重県は1ヶ月というような極端な例があり、ちぐはぐなような感じだから、今総括が言われたようにそこらも含めて十分今後見直しというか、公正になるように、そこらそれなりの理屈があればいいと思うので、公正をきせれるような形での検討はしておいていただきたいと思います。あと、委員の皆さんありませんか。他になければ県土整備部関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。当局にはご苦労さまでした。委員以外の方は退室願います。委員の方はご協議願うことがありますので、そのままお待ち願います。
1 分科会関係
(1)委員長報告について
2 常任委員会関係
(1)委員長報告について
(2)請願に係る意見書案について
(3)閉会中の継続審査・調査申出事件について
(4)県内調査について
以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。
平成16年12月9日
県土整備企業常任委員長 森 本 繁 史