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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成16年度 委員会会議録 > 平成17年3月9日 予算決算特別委員会 会議録

平成17年3月9日 予算決算特別委員会 会議録

予算決算特別委員会
会 議 録

開催年月日   平成17年3月9日(水)  10:00 ~ 15:05

開催場所   全員協議会室

出席委員   47名

委員長

西場 信行 君

副委員長

福山 瞳 さん

委  員

末松 則子 さん・中嶋 年規 君・ 稲垣 昭義 君・北川 裕之 君・ 舘 直人 君・森下 隆生 君・ 石原 正敬 君・竹上 真人 君・ 青木 謙順 君・中森 博文 君・ 前野 和美 君・水谷 隆 君・ 岩田 隆嘉 君・日沖 正信 君・ 前田 剛志 君・清水 一昭 君・ 松田 直久 君・藤田 泰樹 君・ 田中 俊行 君・貝増 吉郎 君・ 野田 勇喜雄 君・木田 久主一 君・ 山本 勝 君・岡部 栄樹 君・ 森本 繁史 君・吉川 実 君・ 田中 博 君・森本 哲生 君・ 大野 秀郎 君・桜井 義之 君・ 舟橋 裕幸 君・三谷 哲央 君・ 中村 進一 君・溝口 昭三 君・ 島本 暢夫 君・永田 正巳 君・ 橋川 犂也 君・山本 教和 君

欠席委員   0名

出席説明員

知 事 野呂 昭彦 君

副知事 丸山 浩司 君

出納長 土橋 伸好 君

〔総合企画局〕

総合企画局長 村林 守 君

総合企画局理事 石川 裕一 君

その他関係職員

〔総 務 局〕

総務局長 中尾 睦君

その他関係職員

〔防災危機管理局〕

防災危機管理局長 高杉 勲 君

その他関係職員

〔生 活 部〕

生活部長 宮村 由久 君

その他関係職員

〔健康福祉部〕

健康福祉部長 本多 隆志 君

その他関係職員

〔環境森林部〕

環境森林部長 井藤 久志 君

その他関係職員

〔農水商工部〕

農水商工部長 石垣 英一 君

その他関係職員

〔地域振興部〕

地域振興部長 浦中 素史 君

その他関係職員

〔県土整備部〕

県土整備部長 長谷川 寛 君

県土整備部理事 松井 明 君

その他関係職員

〔出納局〕

副出納長兼

出納局長 杉野 攻 君

その他関係職員

〔企業庁〕

企業庁長 鈴木 周作 君

その他関係職員

〔病院事業庁〕

病院事業庁長 渡 辺 和 己 君

その他関係職員

〔監査委員事務局〕

監査委員事務局長 田村 惠子 さん

その他関係職員

〔人事委員会事務局〕

人事委員会事務局長 戸神 範雄 君

その他関係職員

〔教育委員会〕

教育長 安田 敏春 君

その他関係職員

〔警察本部〕

警察本部長 飯島 久司 君

その他関係職員

傍聴議員          0 名

県政記者クラブ加入記者   7 名

傍聴者           6 名

議題又は協議事項

 ○予算案及び予算関連議案にかかる総括質疑

【会議の経過とその結果】

 〔開会の宣言〕

 〔総括質疑〕

○西場委員長 おはようございます。ただいまから、予算決算特別委員会を開会いたします。

 本日は、本委員会に付託されました予算議案及び予算関連議案の審査にかかる総括質疑を行います。質疑の会派別持時間及び順序は、午前中、新政みえ60分、自民・無所属・公明議員団60分、午後は、自民・無所属・公明議員団60分、新政みえ60分の順で行いますので、よろしくお願いします。

 なお、関連質問については、同一会派内で会派の持時間の範囲内で認めることとします。

 それでは、通告がありますので、順次、発言を許します。

○中村委員 おはようございます。新政みえ、伊勢市選出の中村進一であります。

 今日は、8人の委員が総括質疑に参加するという形になっております。一番バッターということで、私の方からは、さきの第1回定例議会、今開催中でありますけれども、2月15日に知事は、大変厳しい予算編成を私どもに提案しております。

 その中で、十数年ぶりにですね、一般会計で7,000億円を切ると。そういう状況の中で特に重点プログラムといたしまして、幾つかの知事の力の入った政策が出てきております。

 その中の1つといたしまして、観光政策ということで、観光戦略に絞りまして、まずお伺いをいたしたいと思っております。

 知事は、観光振興プラン、新しいのができました。それに基づきまして決意を述べておられるわけであります。

 今回のそれぞれの一般質問の中でも、何人かの議員の中から発言が出ております。

 後ほど、また、山本委員の方からも、その部分があろうかと思いますけれども。

 まあ、この観光プラン、非常に観光振興プランというのは、非常にすばらしい。前回申し上げましたが、非常にすばらしい教科書である。

 私が今から質問する答えは、全部これに載っているわけなんですね。載っているんです。

 しかし、本当にそれを実現をする決意があるのかどうなのか。まず知事の御所見をお伺いいたしたいと思いますし、あとの質問の関係もありますので、手短にお願いをいたします。

○野呂知事 観光につきましては、三重県、いろいろな産業がございますけれども、やはり時代環境を考えてみますと、これから三重県にとりましてもやっぱり一番産業の軸にしていけるものではないか。また、していかなければならない。リーディング産業としてやっぱり観光をしっかり育てていきたいと、こういうことで、2013年の御遷宮まで眺め回した形の中で、新しい観光プランを、振興プランを策定をいたしたというようなことでございます。

 この17年度というのは、これのスタートになる道筋をこれからしっかりつけていくと、こういうことにしていかなければならないと、こう思っております。そんな関係で、予算につきましても、前年度と比較しまして観光関連の予算、4.2%増やしたところでありますし、また重点プログラムにつきましても、新たにこの振興プランに基づいていろいろと追加をし、見直してきておるところでございます。

 重点プログラムにつきましても、29.5%増の予算というふうになっておるところでございまして、ぜひそういう中で新しいしっかりした観光戦略を展開して、三重県というものを全国に、あるいは世界にも発信していきたい、こう思っておるところでございます。

○中村委員 知事の静かな決意を聞かさせていただきましたが、まず今三重県の置かれている環境、セントレアが大変にぎわっております。間もなく愛・地球博が始まります。三重県から見ると、対岸にたくさんの観光客がお見えになっております。三重県の観光戦略として、そことどう結びつけていくのか。これは大変重要な課題だというふうに思っております。具体的な議論をしていきたいというふうに思いますが、セントレアがあれだけにぎわっているということは、今まで三重県が非常に弱かった関東の観光客を受け入れる体制ができたということでもありますし、また、海外からの観光客を受け入れる、そういう土壌ができたわけでありますが、それに対してどのような具体的な政策を持っていくのか。この予算にそういったものをどう反映していくのか。それをお伺いいたしたいと思います。

○石垣農水商工部長 愛知万博が近く開幕されます。セントレアが今開港いたしました。ちなみに今、私どもはこの波及効果というのを今ちょっと各大きな旅行社に調べております。ちなみにこの4月でありますけれども、今旅行状況を見ますと、特に名古屋を中心とした周辺地域は相当増えておりまして、三重県全体で前年の50%増しぐらい増えるんじゃないかと言われています。鳥羽・伊勢につきましても、今これは一旅行社でありますけれども、38%ぐらい伸びるという話が出てきております。まさしくセントレア、万博効果という形で、もう出てきているんじゃないかと、私ども思っております。

 特に中空につきましては、本会議等にもお答えさせていただいておりますけれども、今3県1市でまさしくセントレアの中に案内所をつくったとか、特に札幌とかもう直行便がドンドン入ってきます。そういうところについてキャンペーンをやるとかいうような形のものをやっておりますし、また津・鳥羽なんかの会場アクセスを結んだと、まさしく観光情報拠点に使うよというような取組やっています。

 あと、外国の誘致というんですか、特に海外便が大変増発をされます。これにつきましては、例えば今、特に今台湾、韓国、中国です。これについての今観光ビザ、修学旅行の団体、あるいは万博期間中のビザが解禁されるということもありますもんで、こういうところに大きな期待をしております。特に今、市の方から、実は、台湾からも観光トリップが、観光業者が来ています。その中で要するに三重県の中で万博と一体になった観光商品を売るということで、今いろんなPRなんかもやっておりますし、中国なんかでもいろんな私ども観光展への出展をしております。

 今、私ども市町村と、あるいは観光業者ともいろんな取組をやっておりますもんで、それらを含めてともかくこの機会に誘客をしたいという思いで取り組んでおります。

 以上です。

○中村委員 今かなり期待を持てるというか、楽観的な見通しをおっしゃったように、私には聞こえました。50%増という三重県の観光客の見込みということでありますが、その根拠を少し、もう少し聞かしていただきたい。伊勢・志摩30%の増ということであれば、テレビを見ている皆さん方はええっと思われるというふうに思いますが、本当にそういう根拠があるのかどうなのか。

 後ほど伊勢・志摩の問題については触れさせてもらいますが、伊勢・志摩の観光再生に向けてということで、中部経済連合会が発表したんですね。私に言わせると、三重県のことをよそからこういう提言をされる必要はないというふうに思っておりますけれども、余りにもこの地域が疲弊しているということで、中部経済の皆さん方が出してくださったんだというふうに思いますけれども、これによりますと、訪問したい観光地のランキングの資料があるんですけれども、全国の観光地の中で、三重県は全くと言っていいほど知られていない。香港がやっと10位に入っている程度で、ソウルでは34位ですかね。台湾でも上海でも、ほとんど20位、30位台ということで、ほとんどこの地域は知られていない。

 そういった環境の中で、今の50%増、30%増、これは関東の方もそうだというふうに思いますけれども、いただいている資料ではほとんど皆無に近い観光客の状況になっております。その部分にくさびを打っていかないと、三重県全体は伸びないんじゃないかというふうに思いますが、その辺の御所見をお願いいたします。

○石垣農水商工部長 今は、要は私どもは観光エージェント等と大変つき合いがあります。大手の観光業者の方々と今どんな状況にあるかっちゅうのは、やっぱり私ども一番心配なんです。その中で、ともかく今当面の3カ月間ぐらいはどんな状況にある、入り込み客、要するに予約状況はどうですかっちゅう話の中で、4月についてはいいよと。

 特に、ざっくばらんに言いますと、やっぱり名古屋中心というと長島温泉とか、ああいうところについては相当今入っております。近辺にはあります。鳥羽・伊勢・志摩につきましても、ほぼ前年を上回っているよという話の中で、4月がそういう形にある。観光者はこのまま増えていくということであります。

 あと中経連が今回、私ども観光についていろんな提言をしていただきました。私どもは、これはまさしく平成6年に約2,000万あった観光が、伊勢・志摩の観光が相当落ち込んだということに対する、まさしく三重県の観光、頑張れよというエールだと思っております。

 確かにその中で海外、特に台湾、韓国も含めて大変まだ三重県の知名度が低いということは事実だと思っていますが、今後これについてはやっぱりセントレア開港も含めて、私どもそういう海外へのPRに努めていきたいというふうに思っております。事実は確かにまだまだ知名度低いと思っています。

○中村委員 パンフレットとか、情報発信したいというだけでは、絶対にこれは具体化されないというふうに思っております。

 で、外国対策でございますから、私は知事がトップセールスとして、そのパンフレットを行ったり、来たりとか、セントレアの中に三重県のそういったコーナーを設けるとか、そんなことでは観光客を増やすのは無理やと思います。そういった機会に人が出ていって、しかもリーダーが出ていって、それぞれの国との交流をしていただきたいというふうに思っております。

 その点の御所見と、それから私どもも海外に行くときにそうなんですけれども、行ったときにやはりそちらで地域の環境が整備されている。言葉はどうなのか、食べ物はどうなのか、宿泊はどうなのか、そういったものが今、私が伊勢・志摩に住んでいる限りそういった状況は見えていない。バリアフリーはどうなのか。そういった環境を整えていくということが大事ですが、その辺についての取組があるのかどうなのか、お聞かせください。

○野呂知事 観光について、まず国内については、セントレアというものも大変大きな要素で、これは主要航路がありますから、そういう先、例えば札幌であるとか、仙台であるとか、福岡、こういったところについては、三重県への観光客を誘客ということで、ターゲットとして、いろんなキャンペーン、PR、これに力を入れているというようなところはあります。海外については、これはまだこれからまだまだだと、こういうふうには思います。

 しかしながら、御承知のとおり、例えば鳥羽あたりですと中国、特に蘇州あたりと非常に交流を盛んにやっておりまして、民間ベースで非常に取組を一生懸命やられておるようなところもございます。

 今回の観光振興プランでも、そういった民間の方の努力、こういったものをしっかり支援をしていくということは、大変大事なことだと思っています。もちろん私自身も各国の、特に近隣関係の総領事の方等も時々三重県にいらっしゃいます。そういうときには必ず観光というものが話題に出まして、大変三重県についても関心を持っていただいておるというのを、私自身も感じておりますので、御指摘ありましたように、私としては、私の立場からできることは今後積極的に対応したいなと、こう思っておるところでございます。

○中村委員 知事しかできないこともあろうかというふうに思いますし、私はもう今三重県の置かれている状況というのは、最大の観光戦略のチャンスだというふうに思っておりますので、ぜひともお願いしたいというふうに思います。

 それから、民の話が出ました。今日、私、近鉄電車でこちらへ来る途中、ある企業のリーダーとお話をしておりました。従業員の方に中国人の方が見えるということで、これからいろんな方がお見えになるので、自費で会社の中に中国語講座を開いて、ドンドンといろんな方が来てもらえるようにしたいんだということを熱っぽくおっしゃっておりました。そういった民間の方たちへの支援、知事の口からそういう言葉が出ましたので、ぜひともお願いいたしたいというふうに思っております。

 それから、伊勢・志摩の部分ですね、少しお話をさせていただきたいと思います。御案内のとおり、式年遷宮が平成25年、知事は今少し触れていただいておりますけれども、61回の式年遷宮が今終わっとるわけです。この式年遷宮というのは、神宮の引っ越しなんですけれども、非常に世界でも類を見ない、例を見ない1300年も続いている、そういった1つの伝統行事のような部分がございます。

 もうずっとひもときますと戦後、昭和48年に第60回があったんですが、このときに859万人の人がお見えになっております。このときは国体とも連携をしてやっていただいたという経緯がございますし、それから前回の61回のときは838万人。その遷宮の1年だけですが、前後もずっと大変な人が来ているんですけれども、これは御案内のとおり世界祝祭博、関連をさせてやっていただいておると。

 平成25年、第62回、これがどういう状況になるのかということでありますが、やはり前段からかなり仕込みを例えばされてきたと思うんです。例えば今年ですと、いよいよ山口祭ということで、木を切り出す。そして、御樋代行事が始まるという1つの流れが今年から始まりまして、伊勢市民、行政も一体となって来年の御木曳行事に向けまして準備を整えていると。今度合併する小俣町もそういった神宮の木を切るための車を購入するという、つくるという予算も含まれているようでありますけれども、そういった大きな流れの中で、遷宮は宗教とかそんなんじゃなしに、大きな観光戦略の1つとして、県としてどのような位置づけをされているのか、お聞かせください。

○石垣農水商工部長 まさしく2013年に向けて、第62回の遷宮が始まるわけです。まさしく今年が遷宮8年前の山口祭が始まるということから、スタートの年だと思っております。

 また、今年は、1705年におかげ参りが大変にぎわったときからちょうど300年になります。おかげ参り300年です。私どもはこの式年遷宮というのは観光振興が大事。全くすばらしいチャンス、絶好のチャンスだと思って取り組んでおります。意気だと思っております。今回の観光振興プランも、まさしく今10年先を見据えたっちゅうことは、2013年を見据えて、これからいろいろ三重県の観光は上昇気流に乗っていくと。その過程の中で、これで一体になって進めていきたいという思いで書いております。

 地域においても、いろいろさまざまな祭典や行事が、これからタイミングよく行われていくわけでありますけれども、これは私ども観光振興のまさしく観光資源の1つとして大いに利用して、タイアップしてやっていきたいというように思っております。

○中村委員 遷宮との絡みというんですか、この具体的なイベントも含めまして、戦後すぐは、たしか昭和28年は地元の山田博覧会かなんかあったと思うんですけれども、先程申し上げましたように国体とか、それから世界祝祭博とか、そういったつながりをつけながらやってきたという経緯もございますので、少しそういった大きなイベントも含めまして、今後御検討いっていただきたいというふうに思います。

 これからの伊勢・志摩の観光政策でもう1点お伺いしておきたいわけでありますが、伊勢・志摩観光コンベンションというのがございます。ここは今いろんな事業をしておりますけれども、特に最近目立つのは、志摩市ができたということで、志摩市・鳥羽市・伊勢市、この辺の観光戦略の取りまとめ役、コーディネーター役をしておられる。

 それからもう一つは、ここにちょっと資料があるんですけれどもFC、いわゆるフィルムコミッションの事業ですね。映画とか、そういったロケ地を提供する、協力をしていく、地域・住民が一体となってやっていく。

 昨年も「逆境ナイン」というこの映画が、ロケが地域全体の協力で成功した。私もこれを聞かさせていただいてすごいなと思ったのは、この8月からいよいよ全国ロードショーになる中で、やはり監督さん方が地域の食とかそういったものも、例えば伊勢うどんとかそういったものも宣伝していくような、そういう形であります。まさにこのコンベンションの力というのはすごいなというふうに思っております。

 このコンベンションに対する支援といいますか、これは民と地域の自治体が一緒になってやっとるわけでありますが、その辺についてお聞かせいただきたいと思います。

○石垣農水商工部長 コンベンション、伊勢・志摩観光コンベンションでございますけれども、まさしくこれは本県の主たる観光地である伊勢・志摩地域の広域的に広域市町村の方々、観光業者の方々、県も入って、まさしくこの地域の観光振興に取り組む中核的な組織として位置づけております。

 今、今回、さまざまな事業の取り組みをしていただいております。今回も観光振興プランの中で特に私どもはコンベンションについては位置づけをしておりまして、例えば県営サンアリーナへの学会やシンポジウムのコンベンション誘致をするとか、先程委員が言われましたように、テレビ・映画隊のロケ隊を誘致するフィルムコミッション事業というような形で、相当の大きな地域の集客交流のきっかけになる、そういう団体であるというふうに思っております。

 今後、例えば振興プランの中で、今回志摩市ができましたけれども、あの地域が広域的に大きな観光共同キャンペーンをやっていくと、その中の中核母体であると私ども位置づけております。これに対しては、さまざまな事業を今地区、コンベンションと相談しておりますけれども、17年度以降についても県としても支援をしていくという思いであります。

○中村委員 今おっしゃいましたが、ちょっとコンベンションで少し県の取組を聞かさせていただきましたが、今回、非常に少ない財源の方から1,000万円を今回の予算で削られたと言ってえらい嘆いておりましたけれども、その辺の状況と、今部長の思いに非常に大きなずれがあるように思いました。

 この中身につきましては、また現場の方も聞いていただきまして、これは民も入っておりますので、その辺の考え方、少しどうなっているのか、ぜひ意見を聴取をしていただきたいと、この場ではその部分についてはさけさせていただきます。

 最後の質問になってまいります。通告に基づいて言わさせてもらいます。戦後60周年記念事業って挙げてあります。実はこの観光振興プランの中に、観光の意義という欄がございまして、この中に、観光は平和へのパスポート。これは1967年の国連の国際観光年のスローガンになっております。御案内のとおり2001年の米国の同時多発テロですね。このときも多くの方々が足どめを食らいました。アメリカに行くのが非常に問題であったというようなことも記憶に新しいところでありますし、今、イラクの戦争の中でそういった動きができない。

 この三重県も、戦時中は先程の遷宮なんかもほとんどできない、そういう状況でございます。そういった平和の問題とは、私は切っても切れないというふうに思っております。

 昨年の第2回定例議会で、平和のとうとさについて予算措置をすべきではないかということを、私は申し上げました。戦後60周年記念事業としてどんな予算措置をされておられるのか。三重県は平和である非核平和宣言もしておりますので、そういった部分を外に発信していくということは非常に大事なことだと。また、市町村、県民に対する影響も大きいというふうに思いますので、その辺を御答弁いただきたいと思います。

○村林総合企画局長 戦後60周年に当たりますので、どのような事業を考えているのかということですが、今御指摘がありましたように、非核平和宣言を議会でもされているということ。それからまた、戦後60周年という節目の年でありますので、県民の皆さんとともに何か平和について考えていくような、そういうようなことがどうかなということで、住民に身近な立場で、平和に対する取組を行っているということで、市町村とやはり連携をしていった方がいいだろうということで、そういった連携で、戦争の経験を次の世代に引き継いで、戦争の残した教訓や平和のとうとさを伝えると、そういった取組を行ってはどうかということで、ただいま具体的な内容を検討しておるところですが、例えば戦争資料等のパネルを作成をしますとか、あるいは戦争体験談、いろいろそういった語り部の方も見えるようですので、そういったことをテープに記録をするとか、あるいはそういった作成をしましたパネルとかテープとか、そういったものを展示をしますですとか、あるいはその市町村と連携するという意味から、そういった作成をしましたパネル等を市町村に貸し出すなど、そういったことを行ってはどうかということで、ただいま平成17年度、ある程度の予算を確保しておりますので、検討しているところでございます。

 以上です。

○中村委員 局長、その予算は幾らですか。

○村林総合企画局長 予算額でございますが、100万円を想定をして予算を組んでおるところでございます。

○中村委員 後ろから笑い声が出ておりますが、100万円、ね、これが三重県の平和に対する考え方、数字じゃないかなと思ったんですが、私はこの100万円を1,000万、1億円にしていくための努力をしていただきたい。

 そのためには、先程いろいろおっしゃっていただきましたけれども、各市町村、あるいはこれから新しい時代の公という言葉が出てきております。いろんな市民団体、あるいは遺族会の皆さん方、あるいは被爆者の皆さん方、そういった方々もそういった形をつくってくれるんではないかという期待をしておりますので、その辺の連携ですね。今は市町村とのとおっしゃいましたけれども、その辺についての考え方があればお聞かせいただきたいというふうに思います。

○村林総合企画局長 御指摘がありましたように、厳しい財政状況の中でその100万円ということですが、それを生かしていくためには、やはり市町村とうまく連携をしていくということが重要じゃないかと。

 また、取組の仕方も、御指摘のように語り部の方とか、あるいはそういったことのテープをやる中で、幅広く市民の御参画をいただくとか、いろんなやり方があると思いますので、そういったことをできるだけ、予算額としては御指摘のようにわずかかもしれませんが、非常に大きな効果を生むような取組をしていきたいと思います。

 以上でございますが。

○中村委員 知事、今100万円でかなりたくさんの仕事を県はしていただくということでございますけれども、100万円というとどれだけ使えるか、使いようによるというふうに思うんですけれども、県民にこういった平和の課題について伝達をしていくための手段として、知事はこの100万円をどう思われますか。

○野呂知事 60周年事業としてつけられておるのは100万円でございますけれども、県予算全部はまさに感性を磨く中で、三重県を元気にし、そして安全・安心を確保し、そしてきずな社会をつくっていこうということであります。

 そして、その一番根本には、やはりお互いの違いを認めながら、しかし、しっかり前に向かってやっていこうということでありますから、1つのイベントのその予算とかそういうことではなくて、まさに県は平和を愛し、そして県民のそういう中での幸せを追求していく。それをぜひ三重県人の感性として外へも伝えていきたいものだと、そういう心意気でやっておりますので、よろしくお願いします。

○中村委員 感性という言葉が出てきますと、私もなかなか反論もしにくいんですが、この問題につきましては、後日またいろんな場面で議論をしてまいりたいというふうに思っております。

 時間が参りましたので、終結をいたします。ありがとうございました。

○舘委員 改めましておはようございます。ただいまご指名をいただきました、三重郡選出、新政みえの舘直人でございます。もう早速に委員長のお許しをいただきましたので、質問をさせていただきたいと存じます。

 まず、新年度予算と財政運営にということについてでございますが、野呂知事は、提案説明の中で、県財政の健全化に向けた集中取組期間2年目として、歳出全般にわたって見直しを行い、総人件費の抑制を図るとされて、三役の給料月額のカットとともに、管理職手当の一部をカットして、そして職員の定数の削減も行って、財政の健全化のための方策に取り組むと、このように御提案をなされました。

 私も行政の最大のコストは人件費であると思いますし、人件費を減らすことがコストの削減につながると、そのように思っております。このことは、民間企業のリストラということを見れば一目瞭然である、そのように思います。

 民間企業、ことに中小企業は、本当に長引く不況の中で、相次ぐリストラを断行して、定昇のストップでありますとか、給与とか、また賞与、そして退職手当のカットまでしているのが常識となっているような現状でございます。

 県では、知事を初め、私ども議員を含む特別職の報酬等は、公正を期するという観点から各界の代表の方、また学識経験の方々とで構成をします特別職報酬等審議会、この答申を受けて条例で定められているものであって、今回それを減額をしようと提案をされたところでございます。

 その内容はもう既に御承知かもわかりませんが、知事、副知事、出納長は5%の減額、教育長及び常勤の監査委員、公営企業の管理者、また大学の学長は2%の減額として、それぞれ期末手当と退職手当には適用されないと、このように御提案がなされております。

 地方公務員法では、給与に関して2つの原則がある。その1つは、給与の決定に関する原則と、もう一つは、その支給に関する原則というのがあるようでございまして、給与はその職務と責任に応ずるものでなければならない。

 それでまた、経済的権利においても、民間事業の従事者の給与とか、またその他の事情を考慮して定めることとされておりまして、それとともに当然のことその身分は保障されなければならないものでございます。

 今回、条例で例えば知事さんの場合ですが、現行給与月額が131万円。改正されると124万4,500円、6万5,500円の減額で、年間78万6,000円の減額となります。

 ちなみに、こんなことを申し上げると大変失礼ではございますが、私どもにない退職手当、知事さんの場合、4年の在任期間、給与月額また支給割合75%を乗じますと4,716万になりますが、退職手当までこの条例が及ぶとなると約230万の減額となるわけであります。

 そこでお伺いをいたします。これが先程の参考として出てまいります。

 そこでお伺いをいたしたいと存じます。今回提案理由の中に、県の財政状況を考慮してというふうにして申されてお見えでございますが、知事御自身の任期内の措置ということで、17年・18年の2カ年の措置として提案をいただいております。特別職の報酬等審議会での答申の意義など、それも含めてこの条例の案を提出されるに至ったそのお考えでありますとか、また総合的な判断、決断がされたと思いますが、その経緯について、そして退職手当には適用されないとされたことについてもお伺いをいたしたいと思いますし、この条例により減額されるその効果、額でありますが、どの程度か、対象者はどの程度になるのか、まずお伺いをさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○野呂知事 まず、本県の財政状況については、御案内のとおり大変厳しい状況にあるということで、これについては徹底した歳出の見直しをやっていくということ、あるいは財源の重点的かつ効率的な配分に努めていくという中で、やはり財政の健全化にしっかり取り組んでいかなければならないと、こう考えておるところでございます。

 特に人件費につきましては、これまで職員数あるいは給与、こういった両面からいろんな総額抑制に努めてきておるところではございますけれども、これまで以上の取組が必要なんではないかというような判断から、財政健全化集中取組期間として残っております17年・18年の2年間につきまして、三役等の給与、それから管理職員の管理職手当のカットなどを行うなどの財政健全化に対する方策を実施をするということにいたしたところでございまして、関係条例を今議会に提案させていただいております。

 この財源効果ということでありますけれども、今回の措置で年間約6,000万円程度、2年間でございますので、約1億2,000万円程度の財源効果ができると、こういうふうに思っておるわけでございます。

 この財政の健全化というのは、考え得る聖域を設けず、全域からやっぱり検討してやっていくということ。そして、あらゆる手だてを組んでいくということが大変大事なことだと、こういうふうに思っておるところでございます。

 退職手当等の話も出ました。そういう意味では中・長期的に見て、非常に厳しい状況でありますから、そういう意味ではあらゆる手だても考えていかなければなりません。そういう意味では、今後さらにこういった人件費関係の抑制が必要となるかどうか、あるいはその具体的な抑制方法について、今現在申し上げるような状況にありませんけれども、聖域を設けず、幅広く検討をさせていただきたいと、このように考えておるところでございます。

○舘委員 ありがとうございます。まさに聖域を設けることは問題がある。そして、その審議会さんの答申ですね。答申についても、やはり根拠があっていろいろな形の中で県民と協議もされて、提案なされてきたものである。尊重すべきところが本当にあるんではないかなと思います。

 給与の減額といいますと、やはり職員の皆さんにおかれては、一生懸命やっとんのにどうなんやと、やる気とかまた士気にも影響する面も出てきますし、やはり自信とか誇りとか、また信頼とかというのがまた今後の頑張り、努力につながっていくんではないかなと思います。

 歳出全般にわたりまして、この後もいろいろ財政的なことを申し上げますので、最後に申し上げたいと思いますけれども、やはり歳出、今の状況の中では、経済状況の中では、歳出の見直しというのが大きな問題だと思います。

 そういうことも含めて次の問題に移らさせていただきますが、次は給与のカットでございます。ともに今回提案をされました、今後5年間で、おおむね4%から5%目途にして職員定数の削減を行うということでございますが、今公務員が社会に果たすその役割の重要性というのは、基本的にはこの地方分権が進む中にあっても大きく変わるものではないと、このように思います。その職務の内容や、またそのありようというのは、時代背景とともに変わらなければならないということも言えます。

 職員の皆さん、本当に努力をいただいております。しかし、民間の方々もそれぞれにすばらしい経験や考え方、本当に備えられた人材は多くお見えになります。この行政のあり方を考える場合に、何もかもがこの行政が行うということではなくて、やはりその中では民間の力を活用すべきと、このように考えるところでございまして、これを新しい時代の公とか、呼ぶとか呼ばんとかいうことは別にいたしまして、今回示されました、今後5年間で、おおむね4%から5%を目途にして職員の定数を削減するということでございますけれども、本当に実効のあるものとするために、どのようにされようとしているのか。計画的なところでございますし、部門別の定数という問題もございます。その辺の管理をどのようにされているのか、お伺いをさせていただきたいと思います。

○野呂知事 定数、職員の定数についてでありますけれども、総人件費の抑制を図るために、市町村の合併の進展であるとか、あるいは市町村への権限移譲、県民局の再編などを踏まえまして、17年から21年までの5年間で、おおむね4ないし5%の定員削減をしたいと、こう考えておるところでございます。

 定数管理をどういうふうにやっていくかということですが、これは業務の選択と集中であるとか、あるいはふだんの事務執行方法の見直し、こういったことなどによりまして、適切に努めてまいりたいと、こう思っております。

 これらの定数を削減した場合の試算でありますけれども、大体1人当たりの人件費を試算してまいりますと、200人から250人削減した場合、17億から21億の財政効果が出ると、こういうことでございます。

 実は過去に、これまで平成10年から今年度まで、定数削減に三重県は取り組んでまいりまして、7年間で8%程度、約400人の削減をするという、定員適正化計画を進めてきたわけでございます。実績としては、400人を上回る411人の削減を行ってきておるところでございます。

 したがいまして、今後、来年度以降につきましても、確実にこれを定員が削減できるように努めてまいりたいと、このように考えております。

○舘委員 ありがとうございます。200人から250人という数字が出たわけでありますけれども、この計画、それで17億から21億、この計画についても、5年間という形の中で、今後それが具体化されるといいましょうか、適正化に向けての計画がなされると思いますけれども、やはり減らすばかりというんじゃなくて、総合的な見解の中でやっていただかなければならないと思いますので、期待をして、またそのお答えを待ちたいなと、このように思いたいと思います。

 次に、今回提案をなされました平成17年度の当初予算でございますけれども、予算総額が7,942億、そのうち一般会計が6,979億ということであります。この予算規模、ちょっと先輩議員、三谷先生の方から資料、こんなんがあるぞというふうにお教えいただいたんですが、総額、一般会計とも祭り博が行われた平成6年度の予算額とほぼ同額でございまして、6年度の当初の予算額が7,941億、一般会計も当初も6,933億ということで、この数字からちょっとその11年前でありますけれども、比較をしてみたらどうかなと思いました。

 まず、その背景といいましょうか、平成6年はどんな年かなといいますと、先程申し上げた祭り博、また国民文化祭が開催をされました。施設の関係では、養護学校の玉城わかば園ですか、開校し、乳幼児教育センターも開校し、そして総合文化センター、そして総合医療センターがオープンをし、翌年の1月に、7年ですが、県営サンアリーナが供用開始、そして春には運転免許センター、交通安全研修センターがオープンし、また、ハイテクプラネット21構想によって学園都市センターの実施、また、その設計が行われておりますし、県民の森の県有化が行われた年でございます。見てみますと、今よく言われておる過去の遺産とは申しませんけれども、いわゆるハコ物の整備が盛んなことをやったんだな、このように思います。

 その中で、まず歳入でありますけれども、自主財源、みずからの収入となる自主財源が、平成6年は3,173億に対し、17年は3,019億ということで153億、4.84%の減額でございます。この中で見ると、その中には県税諸収入、繰入金、分担金、いろいろありますけれども、ほとんどが少なくなっている。その中でただ県税だけ、平成6年が1,801億円に対して17年が2,061億ということで260億円、14.46%増加をしております。

 依存財源、国からの収入でございますが、これは平成6年が3,760億、17年が3,960億ということで200億円、5.31%増加をしておりますが、いわゆる国庫支出金、県の事務経費等々に国から全部、一部をもらう部分でございますけれども、これについては平成6年が1,548億円、17年が977億円ということで571億円、約6割強減額となっております。

 この中で県債のことを申し上げれば、県債が、平成6年が685億に対して、17年が845億ということで160億、1.23倍になっておるところでございます。これが歳入でございまして、歳出は義務的経費、人件費、公債費等でございますけれども、平成6年が2,860億、17年が3,266億、406億円の増、14.2%の増であります。人件費は94億円、2,305億が17年で、94億円増えておりますが、公債費、これが17年度は961億でございまして、比較しますと311億、5割近く、半分以上増えておるという状況でありますし、次は投資的経費、これを見ますと平成6年が2,411億、17年は1,535億ということで875億、約4割減額となっております。これを見ますと、やはり財政に弾力性がなくなっているんではないかなと、多様化する県民ニーズに対応できる状況なんかなと。まさに厳しいというより、危機的な状況にあるなというふうな思いがするところでございます。

 そこで、まずこの県債、いわゆる借金ということについてお伺いをしたいと思います。この17年度の起債の総額は845億ということで、昨年の当初99.79%でございますが、わずかながら減額となっております。そのうち交付税措置があるもの、これが751億の約8割、そして交付税措置がないものが95億ばかで、約2割でございます。県債についての提案説明の中で、前年より減額したと、健全化の方向にあるというふうな説明がございましたけれども、実際には県債の額に対して交付税措置される県債の割合、前年度、16年度が約9割に対し、17年度は8割でございまして、交付税措置のないものが増加しているんではないかなと、このような思いをするわけですが、予算編成上の基本となるようなこの交付税措置の中に入れない、このことについてのどのようにお考えをされておるのか、お伺いをまずしたいと思います。

○中尾総務局長 10年前、平成6年度当時の財政状況との比較で御指摘ございました。恐らく10年前と比べますと経済状況、それから国の方で定めますところの地方再生財政制度、そのあたりいろいろとこの10年間変化してまいっておるということが、御指摘の係数にひとつ反映されておるのではないかというふうに思っております。

 そういう中で、御指摘のとおり公債費、これが歳出に占める割合が多くなり、その分財政を圧迫しているということは、まさに御指摘のとおりかと存じますし、国においても同様な状況かと存じます。

 御指摘の17年度の県債発行でございますけれども、対前年度比0.2%減という形で846億円でございますけれども、17年度の場合、災害復旧事業費が増加しておるという特殊要因がございまして、これを除きますと1.9%の減ということに相成っておりまして、そういう意味では県財政の健全化にも留意をしておるつもりでございます。

 それから、交付税措置のある起債の比率が低下しておるという御指摘でございますが、確かに平成17年度におけます交付税措置のある起債の割合は88.8%ということで、御指摘のとおりでございまして、16年度当初比では1.4ポイント減となっております。

 これの要因でございますけれども、1つは三位一体の改革等がございまして、起債にかかる交付税措置についても見直しが行われております。例えば県立学校の耐震化工事におきましては、これまで交付税措置されておりましたけれども、これにつきましては17年度許可債から交付税措置がなくなっておるといったような制度改革の要因も1つございます。

 それから、安全・安心の観点から、施設の老朽化に伴いまして、大規模な施設整備を実施する必要があるという関係で、交付税の対象とならない起債についても発行を行うこととしておるというようなことで判断している面もございます。

 いずれにいたしましても、県債の発行につきましては、知事が本会議で御答弁申し上げておりますとおり、県債の抑制という問題意識を持ちつつ、県民サービスに必要な事業量をどう確保していくかということのバランスのもとでの判断となってまいりますが、今後も県債を発行する場合におきましては、極力交付税措置のある有利な起債の発行に、活用に努めてまいりたいと、かように考えております。

○舘委員 本当に三位一体の改革でありますとか、ことに昨年の災害等、その復旧、またその対策等々にもいろいろ経費がかかるわけでございまして、よく承知をできるわけですけれども、やはりこの辺、財政の健全化という観点からは、十分に注意をすると言ったらおかしいんですけれども、気をつけていただく重要な課題であるかなと、そのように思います。

 次に、その県債に関連してでございますけれども、県債残高についてもちょっとお伺いをさせていただきたいと思います。平成16年、昨年の1月に示されました財政問題検討会、この報告書によりますと、県債の発行額、平成15年度の状況といいましょうか、その同額、同条件で県債を発行し続けますと、平成20年の末にはその残高が1兆円を超え、1兆45億円になるという見込みがされております。全国的に見ていきますと、どことは申しませんけれども、1兆円を大きく上回る県債残高を有する自治体はあるわけですけれども、本県もまさに危機的な財政運営を強いられるということになっていくんではないかなと、そういうふうに思います。

 そこで、今後の県債発行についての考え方、またその残高の見通しについて、できましたら17年度当初をもとにどのように予測をされているのか。そして、この危機的な財政、県財政をどのように健全化に向けていこうとされておるのかもお伺いをしたいと思います。

○中尾総務局長 まず県債残高のケースでございますけれども、平成17年度当初予算編成いたしました後の平成17年度末の県債残高につきましては、9,450億円となる見込みでございます。

 将来の県債残高の見通しについてのお尋ねでありますけれども、委員御指摘のとおり昨年、財政問題検討会で試算いたしましたときは、平成15年度当初予算の発行額約950億円でございましたけれども、この発行規模を続けた場合どうなるかという試算で、近々1兆円を超えるというふうな試算でございました。

 今回、平成17年度当初予算規模、846億円でございますけれども、この発行規模を今後も続けた場合という形で試算をし直してみますと、10年後の平成26年度には9,956億円というふうに試算されまして、これも1兆円近い残高にまで県債が膨らむというふうな試算に相成っておりますし、公債費につきましても1,000億円を超える試算と相成ります。

 こういう形になりますんで、将来にわたりまして県財政の弾力性を確保していくためには、今後も県債の発行額を抑制していくということは重要な課題というふうに認識をしておりまして、今後も常に、問題意識を常に持ちながら財政運営に努めていく必要があるというふうに考えておりますし、また今後に、将来の財政状況なんかを見通しながら、歳出全般にわたる見直しについても、引き続き取り組んでいく必要があるというふうに考えております。

○舘委員 17年度からずっといくと減るというのはよくわかりますけれども、1兆円がええんか、悪いんかという意味ではなくて、あることがあかんわけでございますんで、そういう面の中でも財政の健全化に向けて、まず先程も申し上げましたけれども、出をこの時代そうですけれども、入についてもいろいろ検討の余地があると思います。

 午後には我が会派の稲垣議員が未収金の対策についての質問をされますけれども、そういうふうなこともございますし、今回知事が143億の予算を立てて道路の整備に行こうと。これは地域の活性化、また経済の活性化にも大きく寄与するもんではないかなと思います。

 そういうふうな面からでも含めながら、総合的に対応されていただきたいと、そのように思います。

 続きまして、2つ目の大きな問題でございますが、総合的な治水対策ということでございまして、来年度のまさに目玉事業かなと思うような事業でございます。河川整備戦略の策定について、ちょっとお伺いをいたしたいと思います。

 河川整備の促進につきましては、委員会の中でありますとか、本会議におきましても、その対応を求められているところでございます。昨年の台風とか、また集中豪雨、これなどによりまして各種の災害が発生をしております。河川の果たす役割というのも見直されながら、緊急を要する課題だと、このように認識もされているところと思います。

 そのような中、来年度予算に災害の予防対策といいましょうか、また河川環境の保全等の観点からも、1年間の時限つきということではございますけれども、専従の流域計画特命官を配置して、中・長期的な河川整備戦略の策定に取り組むということでございまして、まさに県民ニーズに的確に対応する事業ではないんかなと、このように思うところでございます。

 しかしながら、この戦略の策定というのは大変難しいと思います。これまでの各種のデータ等の収集とか、また砂防・治山事業などの各種事業との関連、また県内すべての河川を対象にして行うんか。また、市・町との調整協議、どの河川から、どのようにして、そしていつまでに整備するのか。また、財政的な問題はどうなのか。まさに県庁内、各部局が横断的に、全庁的に対応しなければ実現がならない、本当に難しい事業ではないかなと、このように思いますが、これらの問題にどのように対処して、策定作業を進められようとしておりますのか。これからするんだと言うんじゃなくて、今までの構想もあろうかと思いますので、ちょっと具体的に御答弁をいただきたいと思います。

○長谷川県土整備部長 この策定に至る経緯といいますか、これにつきましては、従来の河川整備が個々の河川ごとの全体計画に基づいて実施しておりますけれども、河川相互の優先度とか、整備年次などが明確でないということで、事業の進め方が不透明になっていたということは、昨年の第3回定例会の県土整備常任委員会においても委員から御指摘がございまして、河川整備の戦略的な、かつ計画的な実施の必要性をそのとき痛感したわけでございます。

 その結果といたしまして、洪水等から住民の生命・財産を守るとともに、より一層の河川環境の保全を図ることを目的とする河川整備の中・長期的な戦略を策定するということで、御所見にございましたように、策定費を17年度予算において、河川整備戦略計画策定調査費を計上させていただいておりますし、あわせて流域計画特命官を4月から新たに設置するということで対応していくということで準備しております。

 御所見の内容については、具体的に個々の具体的にこれまで事務レベルで検討資料の内容がございますが、いずれにいたしましても、この戦略計画では河川ごとに洪水処理能力、それから過去の被害状況、それからはんらんが生じた場合の被害の大きさ、さらには河川環境などの河川のいわゆる個々の特性の整理を行いまして、地域ニーズを勘案しながら、全体計画を策定していきたいという思いでおります。いずれにいたしましても4月から真剣にやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○舘委員 ありがとうございます。1年間で本当に特命官1人でできるんですか。ちょっともう一遍。

○西場委員長 長谷川部長、簡潔に。

○長谷川県土整備部長 県土整備部挙げて取り組みます。

○舘委員 よろしくお願いいたします。本当に昨年の災害、未曾有の災害が発生しまして、県民の方は待ってみえると思います。いろいろな問題があろうかと思いますけれども、もう時間でございますが、その点、緊急を要する事業と認識をしていただいておるということが重々わかりましたので、覚悟を決めて取り組んでいただきたいと思います。

 以上で終わります。ありがとうごいました。

○森本繁史委員 おはようございます。熊野市選出の森本でございます。

 けさ、県庁へ入ってくるときに、2~3、同僚議員からも、あるいはまた職員からもちょっと質問されたんですけれども、私、今日、テレビに出るんで、ここへ青いリボンをつけておるんですけれども、受けをねらったんじゃないんですかというお話だったんですけれども、そうじゃないんです。

 私はかって40年前、新潟に、県庁に勤め、三重県の職員でもあったんですけれども、新潟県庁に5年勤めておりまして、そしてそのときに机の前に座っとったオオサワ君というのが、佐渡の事務所で、事務所から寮、独身寮まで200メートルぐらいの間に突然夜の7時頃、神隠しのように消えたということで、今こういうふうな事件が起こった中で、北朝鮮に拉致された可能性が強いということで、その当時の仲間が無事帰国なり、そういう運動をするということでつけておりますんで、そこらはひとつ御理解いただきたいと思いますし、それから車は急にとまれないという言葉がありますけれども、私も質問に熱が乗ってくると急にとまれないので、30分をオーバーすることもあるんですけれども、森本の質問は急にはとまれない、そういうことで、岩田議員にも御理解いただいておりますんで、余り時間が来たというようなやじは飛ばさないようにひとつお願いしたいと思います。

 それから、予算ですけれども、非常に厳しい予算、7,000億を切りましたけれども、やっぱり限られた中でやるんですから、これはこれとして了としなきゃいけないと思いますし、ただ、非常に県単なり維持修繕なりというような維持管理費が非常に少ないです。ですから、これについては、また税制だとか、あるいは基金のこの補正で、3月補正で上げたようなものも含めて、そういう中で考えていっていただいたらいいんではないのかなというふうに思います。

 それでは、発言通告に従って少し質問させていただきます。

 21世紀は水の世紀と言われております。あるアメリカのブラウンさんという方ですけれども、非常に水不足が深刻になっておると。いわゆる全世界の人口が住んでおる半分以上の地域で地下水が低下しているんではないか。このまま、そのためにいわゆる穀物の生産が非常に落ちてきておると。ここ5年間のうち4年間は、いわゆる全世界の穀物の生産が消費量に到達していない。そして、過去30年間を見たときに、いわゆる備蓄がもう非常に減ってしまった。最低限の穀物の備蓄状況になっていった。だから、穀物がこういうふうな状況というものが今非常に天候異変だとかそういう中で、もう少し深刻に水問題を考えていかなかったら、人類は20年、30年というような大きなスパンじゃなくて、本当に数年というスパンで自然からのしっぺ返しを受けるんではないかというようなことも言われております。

 それで、もう一つ、私たちは謙虚に考えなならんのは、石油というものを使わないで何百年。何百年じゃなくて、何百万年も、そういう歴史をたどってきたんですけれども、水なくして生きてきたという歴史はないので、そういうことも頭に置きながらやっていただきたいと思います。

 それで、私たちは非常に水に対しての甘い考え方を持っとると思います。古い、もう野呂知事までの年代しか知らないと思いますけれども、私たち日本は豊葦原の瑞穂の国という、稲穂が実る豊かな国だという、そういう表現があった。これはふんだんに水田を使って、水を使って、水田で稲穂が豊に実るというあれだったんです。

 だけども、今、世界的に日本の食糧事情を見たときに、大体日本の農業生産に使われる水というのは、大体1年間に590億トンくらいなんです。そして、私たちは外国、アメリカだとか、オーストラリアだとか、いろんなところに大豆だとか、小麦だとか、トウモロコシをつくってもらっとる。そして、輸入しとる。その外国の方々が、その私たちが食べる穀物に使う水というのは、年間630億トンということで、日本の農業用水以上の水を世界の各地がとおっとるということも御理解いただきながら御答弁いただきたいんですけれども、いわゆるこの3月でこの議会に提出されておるんですけれども、長良川河口堰については、工業用水、あるいは上水、そして洪水調整のための費用として、約40億円ぐらいの費用は、平成17年度予算に計上されています。

 そして、この水利権、いわゆる河川からこんだけ水をとってもいいですかという水利権の更新が、この今年の3月に切れるわけです。

 そして、ところが、この今年の1月17日に、民主党の菅代表が長島にお出でになって、内容は、もう要らない水は返して、そういう負担は国の負担にしたらいいんではないかというようなことを中心にした、2005年度版の長良川河口堰に関する民主党の方針というものを地元市町村にも、県にも言わないで、一方的に発表しております。

 これはやっぱり非常に無責任な、何の根拠もない、本当に河口堰の状況を知らないでこういうことを言われておるんだろうと思うんです。今、あれは河口堰ができとるからね、この中勢用水、中勢へ来ておる水道の水は今千本松原からとっとるんです。あれはかって河口堰がないときには、あそこまで、千本松原まで塩水が上がっていったんだ。だから、非常にあの河口堰というのは有効に活用されているんです。

 ですから、そういうことも知らないで、無責任な発言だなと思うんですけれども、それは知事に、菅さんがどうのこうのという意味じゃなくて、本当に長良川にまだ需要が発生してない水が、工業用水はまるっきり発生していません。上水道もかなりの部分、大半が、半分以上が発生してないですけれども、そういう発生してない水も将来にわたっての県民の財産として確保していく。そういう知事にはお考えがあるのかどうか、そのことをお聞かせいただきたいと思います。

○野呂知事 ご指摘ありましたけれども、水資源をしっかり確保していくということは極めて大事なことだと思っております。

 したがって、これまで先人たちから水資源開発ということについては、いろんな取組がされてきました。

 しかし、その開発には、計画してから完成するまでというのは、非常に長い期間を要するわけでございます。したがって、これには非常に長期的な視点に立って、その水資源の開発・確保に努めていくという必要がございます。

 三重県は、そういった観点から今日までも努力をしてきたものだと、こう思っておるところでございます。最近、特に少雨化、雨が激しく降ったり、しかし全体として少雨化になっておるというようなこと。そういったことで、木曽川水系においても、たびたび渇水が発生しておるんですね。あるいは、平成6年には異常渇水があったというようなこともございます。そういう意味で、水供給の安定性というものは非常に低下をしてきておるということが言えます。

 水資源というのは、先程からお話がございましたけれども、県民の安全・安心な生活を支える上で、非常に重要な財産であるということで、今後もしっかり水資源の確保に努めてまいりたい、このように考えております。

○森本繁史委員 一たんこういう水利権を離したときに、今度は愛知県、岐阜県とのまた交渉というのを控えておるんで、今需要が発生してなくても、本当に貴重な財産、知事の今の答弁で結構でございますんで、よくわかりましたんで、次に進めていきたいと思います。

 それで、環境部長に少しお尋ねしますけれども、四日市を初めとするこの北勢地域の水道、北勢水道ですけれども、これは平成9年12月に県が、環境部がですよ、環境部が企業庁に、これだけの要望がありますんで、いわゆる各四日市を初め鈴鹿市もこういうふうな要望がありますんで、どうぞひとつ企業庁さん、これだけの水を、これだけの水道施設をつくってくださいということで、平成9年12月にそういう申請を出して、平成10年7月に、企業庁は事業をそしたらやってあげましょうというふうにして、平成13年度に大体全体の、4万7,600トンですけれども、それの13%に当たる6,400トンに当たる、これは桑名とか木曽岬の分ですけれども、あの辺、あの周辺に対しての工事を実施した。

 その後、大量大口の需要者である四日市だとか、あるいは鈴鹿だとかというのは、ちょっと待ったと。社会的な変動によって、水需要が不透明になったからということで、こんな変更しようとしておる。議会の同意まで得ながら、いわゆる事業がこれ、認可されてから5年ぐらいしかたってないにもかかわらず、こういうふうな大きな需要の見通しが狂った。ここらは、私は県環境部の見通しの甘さがあったんじゃないか。

 ごみ発電でもそうでしょう。当初、搬入費は要らないと言いながら搬入した。田中代表がきのうか、関連質問でやっていましたけれども、廃棄物処理センターにしても後追い。こういうふうな形で、環境部は少し詰めが甘かったんじゃないかと思いますけれども、ここらの環境部の見解はどうですか。

○井藤環境森林部長 先生の御指摘のとおり、水道事業は上水道事業につきましては、市町村経営というのが原則でございますが、広域的な整備を行う場合は、知事が整備計画をつくるということになっておりまして、環境森林部の方でそれを担当しておるところでございます。

 実際の事業の実施に当たりましては、企業庁の方に環境森林部から依頼いたしまして、企業庁の方で施設計画とか給水計画などを市町村と協議して決めてもらうという仕組みになっております。

 先生のお話のありました、御質問にありました給水計画の見直しですけれども、現在のところまだ具体的に給水計画を見直したいという話は伺っておりませんけれども、実際に当たっては、かなりの部分が不必要になる可能性もあるということで、既に事業の完成年度を延長したところでございまして、そのような対応を現在とっとるところです。

 当時そういうわずか5年、当時から5年しかたっていないのに大幅な見直しが出てくるという、その辺の見通しの甘さという御指摘がございましたですけれども、確かに県と市町村との事前でのその整備計画をつくる段階での協議の段階で、少し甘い点があったというふうなことは感じてはおりますけれども、市町村の方においても、まだまだやっぱり必要だというところもございますので、今後さらに市町村の方とは協議させていただきたいと思っております。

○森本繁史委員 お答えですけれども、鋭意やっておるというお答えだけれども、去年、平成16年度に水資源関係室長会議、水資源関係部長会議、そういうものを16年度にやっとるわけですよね。ほで、17年度には水事業の精査をする、1年かけて。そうして18年度に広域水道整備計画の変更を策定するというような、やっぱりのろいと言うとまた語弊を受けるから言いませんけれども、やっぱりスローですよ、その対応が。だから、もう少し早くしなきゃ。

 なぜこういうことを言うかというとね、いわゆる企業庁は、新しい道路をつくるでしょう、道路整備するでしょう。そのときには、この87%、今需要が発生しない、減とするような87%、いわゆる4万7,000トンの、4万7,600トンのそれが通るだけの管を、パイプを布設してくわけですよ。もう既に布設していかなきゃ。それはね、何で布設するかといったら、あなた方が、県が、これだけの需要がありますよと言うて申請したから布設してくんですよ。

 だから、そういうふうなことの中で、やっぱり少し対応が、もう少し対応を早くしなきゃいかんというか、いわゆる変更に持ってくまでの時間というものをもう少し早くできるのか、できないのか、ちょっとそこらをお答えください。

○井藤環境森林部長 先程申しましたように、実際の事業につきましては企業庁に依頼して実施しておりますので、企業庁の方とも十分協議させていただいて進めさせていただきたいと思います。

○森本繁史委員 企業庁よりもね、企業庁はつくれって言うたんやから、ね。直径1メートルなら1メートルの管をつくれ、だからつくるだけで、まだまだいわゆるキャンセルしてないんだから。これ、キャンセルしたときのいわゆる損害補償、こういうものはどうなっておるのか。

 そして今、そのキャンセルする恐れのある。これ、何でキャンセルするかっちゅうと、四日市なんかは当初イオンが新しくなった。あれ、イオンなんかの需要も見込んどったわけですよね。そしたらイオンが地下水をどんどんくみ上げてしまった。だから要らなくなったというような状況も発生しとるんだけれども、そういう手戻りだとか、そしてもう明らかにね、明らかに返されるようなものについては、やっぱり企業庁に負担させるんじゃなくて、工業用水は貴重な将来にわたっての県の貴重な財産だからということで、一般会計から支出しておるんだから、この来年度分についても、やっぱり環境部が中心になって、いや、あそこの一般会計から財源を出して、今企業庁に私は立てかえさせるべきではないと思いますが、そこらの見解。

○井藤環境森林部長 先生の御指摘につきましては、確かに既にかなりの部分が建設されておりまして、規模縮小が仮に出た場合には、過大な施設分ということが発生いたします。そのときにつきましては、当然受水市町村というのが負担するのが原則だろうとは思っておりますけれども、さらに今後は、企業庁とか、市町村とか、関係機関とも十分調整して、私どもの方も対応したいというふうに考えております。

○森本繁史委員 多少不満ですけれども、ともかく前向きにやっていただきたいと思います。

 それでね、水ということで、水資源を大切にする、水質の悪化を防ぐ、これも環境部の仕事ですよね。ひとつあなたにお尋ねしますけれども、かつて3年ぐらい前に、この何や国づくり宣言か。あれの最終版で、水の、海水のいわゆる汚染度をはかるのに、アサリをずっと、アサリの生息数を見るって。それで、私は熊野にはアサリは住んでないが、どうやって熊野のあれをするんだということで申し上げたんだけれども、それは別として、あなたたちは、それだけね、水の、いわゆる汚染度を調べるということで上げたんだから、環境部として。今現在そういうふうな追跡調査なり何かをやっとるんですか、もうやめてしまったから、もうアサリのそういう観測もやめたということになっとるんか、そこらについて。

○井藤環境森林部長 申しわけありません。今ちょっと手元に資料がございませんので、後ほど資料を提出させていただきます。

○森本繁史委員 委員会ですからね、こういうことはあってもいいと思う。必ずしも即答してもらわなくてもいいと思うし、やっぱり原稿をここで読まれるとあれだから、それはそれでいいと思います。

 それから、ひとつあれですけれども、内水面も、これも前から申し上げておるんですけれども、今内水面の試験場は白子のいわゆる黒ノリだとか、アサリだとか、そういう魚介、ノリだとかそういう貝の研究所の片隅に試験場が置かれとるわけです。

 これは行政改革の一環としてこういうことになったんだというふうにあれしますけれども、そうじゃなくてね、将来は、私らが聞いとる話の中では、将来は宮川水系の中に、どっかに移すという話だったんですけれども、今河川状況って、河川の環境というのは非常に、宮川はナンバーワンを保っておるようですけれども、非常に河川の環境というのは厳しい状況があります。

 ですから、もう一度違った側面において、違った側面においていわゆる内水面も、あるいは林業関係も、あるいは河川工学からの面からも内水面というのを見る必要があるんだろうと思いますけれども、来年度予算には石川理事、計上はされていないけれども、あなたたちはこういう問題についてやっぱり研究者と、研究者の集団としてどういうふうに考えとるのか、ちょっとお答えください。

○石川総合企画局理事 ただいま内水面研究のあり方について御質問がありましたので、お答えいたします。

 河川・湖沼等の内水面研究は、平成11年3月、旧の水産技術センター内水面分場の廃止を契機に、今先生、御指摘のように、現在では水産研究部の鈴鹿水産研究室で実施、拠点として実施しております。

 研究テーマについても、いわゆる河川等の生態系でありますとか、環境の保全に重点を置いたものとなっております。内水面の研究も含めて今御指摘のありましたような、今後のいわゆる自然環境の研究につきましては、平成14年度から県庁関係各部、また外部有識者を交えてのいろいろ検討してきたところでございまして、こうした研究を強化すべきとの意見もございます。

 一方、こうした研究を本格的に行おうとすれば、1つはやはり施設整備などに相当の経費がかかるということも予想されること。それから、他部局との調整も必要であるということから、今後、状況を見きわめながらさらに協議を進めてまいります。

 以上です。

○森本繁史委員 石川理事も退職されるけれどもね、十分引き継いでおいてもらいたい。というのはアユ。アユでも塩アユといって上がらないで、伊勢湾をぐるぐるっと回っとるようなアユも増えとる。アユっていうのは大体川を遡上するもんですけれどもね。そういう状況、河川の状況が非常に変わってきたということも理解してほしい。

 環境部長、アサリもそうですけど、ウメノキゴケも大気汚染の1つの指標として、環境部は3年前に挙げてあったんです。そういうことも含めて、今後ともそこら取り組んでいっていただきたいと思います。

 もうそろそろ調整、速度の調整に入らなきゃならんのであれしますけれども、これ、ちょっと青少年の健全育成と男女共同参画について、少し簡単に質問させていただきます。

 県もね、知事、きめ細かくやっぱり対応してもろうとる。例えばこの青少年の健全育成については、重点プログラムとして非行防止、地域ネットワーク推進事業だとか、そういうふうなことで。ただ、こういうものは対症療法ではないのかなという気がします。何とかそういうふうな病気が発生しない強い体をつくる。病気を治すんじゃなくて、そういう心構えというか、そういう素地というか、土台というのは必要な気がします。

 私はあれです。知事は松阪ですから、釈迦に説法ですけれども、本居宣長というのがおりますけれども、これはね、この方は非常に感性豊かな方です。「敷島の、大和心を人問はば、朝日ににほふ、山桜 花」、本当に感性豊かな、本当に日本人の清楚な精神文化というのをあらわした歌だと思いますけれども、こういうふうな環境の中で、やっぱり子どもたちを育成していかなきゃならん。それが教育にスタンスを置かなきゃならんのか、いわゆる家庭教育とか、社会教育というか、社会の責任なのか、そこらは知事、どうお考えかちょっとお答えいただきたい。

○野呂知事 今回子どもを取り巻くいろんな問題があって、次世代育成というような形で、国でも取りかかっていこうというようなことになりました。やはり子どもを取り巻く問題というのは教育だけじゃなくて、まさに本当に社会全体、みんなで考えていかなきゃいかんと、こういう全体認識に立って、これまでの例えば少子化ということも含め、そして子どもたちのいろんな取り巻く問題をどうしっかり対応していくんだということで、地域を挙げ、そしてみんなで協働してやっていこうと、こういう精神になっていますね。非常に私は大事なことだと思いますし、三重県もいろんな各般やっておりますけれども、次世代育成行動計画についても、その一端として三重県はしっかり総合政策でやっていきたいなと、こう思います。

○森本繁史委員 そういうことでお願いしたいと思います。

 それから、この男女共同参画なんですけれども、これもいろんな形での数多く予算を編成していただいておるところです。知事はかって女性の集会へ出て、いわゆる県政にも女性の感性が必要だというようなことも言われております。

 そういう、私は今回の質問は、もうそういう観点じゃなくて、もっと女性の働く場所、働く条件、環境というものをもう少し予算に取り入れるべきじゃないかというお話をしようと思うた、質問をしようと思うたんですけれども、それは県は大体啓蒙の方に重点を置くんで、そういうことはなじまないんだという話ですんで、また私はちょっと視点を変えて知事に御質問をしたいと思うんですけれども、いわゆるかつて私が質問をしたときに、これは知事はいわゆる幹部職員に女性の登用がないではないかという質問をしたときに、知事はまだまだ今まではお茶くみとは言わないけれども、そういう状況で女性というものに職務を担当してこなかった。だから、まだまだ機は熟していないというか、女性のあれが、それほど人材というものを育てる人材が、まだまだ不足しておるんだと言われたんです。それはそのとおりだと思います。

 だけど、女性の感性という、県政の中にそういうものを必要とするならば、外部からの導入とか、そういうものも含めてどうお考えになっておられるのか、お答えいただきたいと思います。

○野呂知事 今、男女共同参画社会ということからすると、県の実態としては、幹部職員についてはもっともっと訓練をされて、育成をされてきた女性職員が多くおったらなということを思っております。

 しかし、若い人たちは、若い職員の中の女性職員は、非常に将来楽しみな人たちがたくさんおられます。そういう意味では、今後随分変わっていくと思っています。

 それから、県も例えば審議会であるとか、いろんな県の問題についてご議論いただくようなところには、できるだけの女性登用、女性の方に入っていただいて、女性だからこそという感性を強調しますと、これも実は問題があるわけでありますけれども、しかし、やはりこの世の中は半分は女性でありますから、女性に半分ごく当たり前のように入っていただけるような、そういうことを進めてまいりたいと、こう思っております。今後もできるだけそういったことについては心がけていきたいと思います。

○森本繁史委員 私も県に勤めておりまして、今回のこの質問についても、ある程度いわゆる事前通告だとか、レクするのはいかがかということは西場委員長にも申し上げたんです。

 しかし、通告ぐらいはどうやということで、レクはしないよということだったんですけれども、やっぱりね、かつて私も一緒に仲間だった人だし、もうそういう人たちもなかなか出世して、企画員だとかそういうものになっておって、かつて私の下に奥さんが働いていて、奥さん、元気かと言うて、言うた途端に、こっちの方ももう少し詳しう教えてくれと言うと、やっぱり言うてしまうし、いろんな。これも、ちょっと隣の企画員にまた別のところの質問をちょっと漏らすと、それがもうインターネットより速く通じて、けさもちょっとえらい、そういうレクは受けておりませんという抗議を受けたんで、もうある程度検討事項として置いてもらいたいと思うんですけれども、この今年の予算、いろいろ聞き取りの中で、これは1つの例ですよ。1つの例ですけれども、答弁は要りませんけれども、ここに交通事故を起こしたのがあるんです。交通事故、写さないでください、これはプライバシーにかかわると思うんで。僕はそう思うとるんであれです。ここは県の職員については名前も何にも書いてないんです。相手方はね、事故を起こした方は番地まで、何々市何々町の何々番地のだれのだれべえと。ほいで幾ら払ったというところまで書かれておるんでね、こういうところも、答弁は要りませんけれども、一応官尊民卑というか、官側の人間については伏せておいて、ただ条例上ね、いわゆる財務規則だとか、会計法上要るなら要るで結構でございますけれども、これまた1つの検討事項ということにして次へ進ませていただきます。

 どうしてもお答えいただける、簡単に答えていただけるなら答えていただきましょうか。

○中尾総務局長 御指摘の損害賠償の額につきまして、議会に御報告する際に、1つはやっぱりこれ、県と相手方の関係での県の財政との関係で、議会にはきちんと情報をお示しして、御判断いただくということで、これまで個人のお名前も出してきておるという扱いにさせておりまして、恐らくこれは全国的にもこういう扱いになっておるんだろうと思うておりますけれども、御指摘の個人情報保護との関係については、引き続き勉強させていただきたいというふうに考えております。

○森本繁史委員 これ、載っとるとね、私も自分の選挙区やったら、事故、けがをなさっとる場合、お見舞いを申し上げんならんもんでね、そういうこともあったんで、老婆心ながらちょっと申し上げたんです。

 北川県政についてなんですけれども、これはまあ、それよりも先にちょっと紀南交流拠点の方を時間がないようですんで、少し先にやらせていただきます。

 この紀南の中核的交流施設については、この施設は前々から私、非常に知事を初めいろんな方にお願いしてきた経緯はあるんです。そして、何とかしてくれ、何とかしてくれということでいろいろ取り組んでいただいた結果、やっていただいて、金山パイロットのミカン園に16ヘクタールを買収して、ホテルだとかレストランをつくるあれなんです。これはこのとおりで本当にありがたいと思とるんです。

 そして、いろいろちまたで議論はされておりますけれども、私もやっぱりやってもらうんなら、極端なことを言うなら、それを、ライフを中心にした能力があるんならやっていただいたらなという気はあるんです。

 ただ、余りにもいわゆる負担が、県の負担が大き過ぎるんで、いわゆる透明性を確保して、県議会で皆さんの御承認をいただけるように桜井議員からも質問があった。貝増議員からも質問があった。やっぱりオープンな形の中でというのは、根回しして一人一人に頼むのも、まあ、ひとつ私の顔を立てて頼みますわということで回るのも1つの方法なんですけれども、やっぱりせっかくのあれですから、オープンな形でやっていただきたいということで申し上げた、質問させていただきます。

 地振部長さん、これなんですけれども、企画コンペ実施要領のときに、実施要領の中に、募集した要項の中に、いわゆる公費で30億を負担する云々というものが、要綱の中に書かれていないようなんですけれども、これは少し後で、もしこういうことがあったとしたら少し不親切なというより、少しおかしいんではないのかなというのと、PFIがなぜやれなかったのかというようなことも含めてちょっとお答えいただきたいと思います。

○浦中地域振興部長 まず企画コンペのときに30億という数字がなかったではないかというお話でございますが、御承知のようにこの交流施設につきましては、PFI後の紀南の振興策ということで、地域の方々等が2年余りかけてつくっていただいた紀南地域の振興策を尊重して、県の事業をやっていこうというようなことで始まったわけでございます。

 その際に、その計画振興策の中に、いわゆる紀南中核の交流施設の概略というんですか、そういうものが書かれております。そういうものをいかに、どのようなコンセプトで仕上げていったらいいのかと、そのための企画のコンペと、提案をしてもらおうじゃないかというようなことで始めましたので、当初はそういった幾らでというような金額的なものは確かにございませんでした。

 それで、2点目のPFIでなぜやらなかったかというような話でございますけれども、先般も本議会の方で知事の方から御説明がございましたように、当初は公設公営で建設して、運営を地元で任していこうじゃないかというようなことで出発をいたしましたわけでございます。

 そういう中で当然いろんな工法というんですか、どんなような形でこの事業を進めていったら確実なものになるんかというようなことで検討しました。PFIの方式でありますとか、管理者制度の導入でありますとか、あるいは今回のなっていますように民営民設というような、民の方がすべてかかわりを持ってやっていくというような中で、どれが一番今回の紀南地域の中核施設として一番いいのかなと。

 やはりこれは地域に中核施設としてのビジネスが成り立っていくような方法がいいんではないかと。そしてまた、テナントとかそういったもの等につきましても、地域の実情をよく知っている方がいろんな形で取り組んだ方がいいのじゃないかなと、参加できる可能性が膨らむんじゃないかと、そんなような形の趣旨のことになったわけでございます。そういった趣旨は、例の紀南の振興策の中にいわゆる地域を尊重してやりましょうと、地域の資源を活用してやりましょうと、そんなような基本的な理念、そしてコンセプトがあったというようなことで、最終的には今回のような方法で取り組んだら、民間のノウハウを活用できて、しかもコストも低減できるし、そしてまた地域の力というものも最大限生かせるんじゃないかというようなことで取り入れましたので、御理解いただきたいというように思います。

○森本繁史委員 もうブレーキをかけなきゃならんのであれしますけれども、ひとつあれしときますけれども、やっぱりプロデューサーというのがおるでしょう。やっぱり活用するということも必要だし、少年の、金山の少年自然の家か、いや、中山間活性化も取り入れるとか、取り入れないとかという話があるけれども、これは当初からそういう話があるんならともかく、やっぱり1つの、特にこの金山青年自然の家なんかは、たくましさ、そういう子どもをつくろうという教育的な見地から設置されておる唯一の、唯一の紀南地域での県営施設なんですから、簡単にこっち来いという話ではなしに、そして、やっぱりこれ民間施設ですから、つぶれたときにはそういう本当に屋外でたくましい子どもたちを育てようとする、そういう環境、そういう施設がなくなるということも含めながら、慎重にやっていただきたいと思います。

 それから、こういうふうな業者選定に当たっては、やっぱり県の職員が入るというのは、いや、これからですよ。これからの業者を選定するに当たっては、県の職員が入るというのは、ちょっと公正的な面で色眼鏡で、それは公正を期しとるだろうと思うけれども、色眼鏡で見られる恐れがあるんで、そういうふうなことについても十分慎重にやっていただきたいと思います。

 それから、いろいろ計画しておると、いただいておりますけれども、やっぱり地元への、やっぱりこうやっていくんだというようなあれは、そういうふうな働きかけというのが必要だし、こういうふうなものをつくっとるわけですから、ここらの作成した委員にも、やっぱり一番早くからそういう情報なりをし、意見を聞いていただくのが筋なのかなという気がします。

 北川県政が残した負の遺産については、これ非常にCWJが14億円の赤字をあれしとる、RDFが非常にああいう事故を起こした、あるいは環境廃棄物処理センターが20億円もの大幅な支援をするというふうなことの中で、大変知事も御苦労しておるようですけれども、やっぱりこういうものを早く整理してもらって、そしてまた、新たな野呂県政を打ち出していただきたいと思うし、それで1つ忘れてもらっては困るのは、北川知事は涙ながらにあの原発白紙を訴え、そしてテレビ局をはしごして駆け回った。あの姿をやっぱり地元の人たちも見とるんでね、やっぱりあれ、あの直後に、南勢県民局に2名のいわゆる担当を置いた経緯もございます。ポスト原発ということで、振興をどうやって考えとくかということで置いたわけですけれども、余り機能してないようですんで、そういうことも今後の予算の中で反映していただくということをお願いして、時間オーバーになりましたけれども、終了いたします。

○岩田委員 本予算委員会に質問の機会を与えていただきました岩田でございます。よろしくお願いをいたします。私はふだん見たとおりのぬくそうな格好をしておりますんで、あんまり燃えてはおりませんが、簡潔に質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 まず、本庁部局の組織のあり方と県民局の見直しについてでありますが、市町村合併が進んだ中、地域主権、あるいは県民主役の県政と言われております。新しい公のもと、行政と県民が新たな関係で県民しあわせプランを実行していこうとしておりますが、今期、一般質問でも多くの皆さん方がこの点について質問をされ、まず我々を初め、県庁内ではわかってきたというふうには思っておりますが、まだまだ県民にはわかりにくいところがある、そんな印象を与えているんではないかなというふうに思います。

 そこでまず第1点目に、総務局長にお聞きをいたします。平成16年4月から、農林商工部から林業が環境部に移行され、環境森林部となりましたが、森林の果たす役割は、今の京都議定書が今発効の段階に入った中では、大変役割も大きい、大切でありますが、業として、なりわいとしては、一次産業から見れば農林は一体のものであろうと思います。昨年からいろいろと議論をされてはおるところでございますが、結論が先送りにされておりますが、一体いつごろになるのか、まずお聞きをしたいと思います。

 同時に、商工労働部につきましても、農水と生活部に分かれております。このことにつきましては、中小企業を初めとする経済部門と、そこに働く労働者対策は一体のものと考えますが、以前には一部所であったと聞かされておりますが、どんな過程でもって今こうして離れておるのか、今後の方向はどうであるかなということもお聞かせをいただきたいと思います。

 あわせて市町村合併が進む中、本庁と県民局との役割分担を見直し、本庁と県民局の二重構造を排除するというようなことから、県民局の見直しが議論をされております。本庁の組織再編を行えば、県民局組織も見直しも必要なことから、本庁組織との再編と同時に、県民局の再編を実施するとの見解を聞かさせていただいておりますが、執行部としてのお考えをまずお聞きをいたしたいと思います。

○中尾総務局長 まず、本庁組織につきましての御指摘でございますけれども、御案内のとおり平成16年度の組織改正におきましては、県民しあわせプランの着実な推進を図るために、林業部門の一元化ですとか、防災危機管理局の新設など、本庁部局の一部再編を行ったところであります。

 本庁部局の組織のあり方につきましては、議会でもさまざまな御意見があることは承知をいたしております。まずは平成17年度におきまして、16年度に見直した組織・機構の効果の検証というものをまず行いますなど、本庁組織のあり方についても検討を加えさせていただきたいというふうに思っておりますが、現時点ではどういう方向性か、まだ申し上げる段階にないことを御理解願いたいと思います。

 そこで、県民局の見直しでございますけれども、これは昨年来、私どもさまざまな考え方なども議会に御説明をさせていただいております。本省の組織・機構の検証・検討も加えまして、それらと県民局の再編を、整合性を持った形でまずは進めてまいりたいというふうに考えておりますので、よろしく御理解をいただきたいというふうに思います。

○岩田委員 ありがとうございます。18年4月に向けて、今までの本庁の組織を効果検証した中でやっていくということでありますが、県民局の再編につきましては、まだ本庁の再編に伴って変えなきゃならん部分は、これはおのずとあろうと思いますが、県民局については今合併の最中であるし、その後の各市・町の状況を踏まえた中で、これからの例えば税源の移譲なり、あるいは権限の移譲がどこまでいって、どうなっていくんか、そんなときの市町村と県の役割はどうなるんかというようなことを見据えてからでもいいんじゃないかというふうに思っておりますので、また後ほどの機会に議論をさせていただくといたしまして、次に移らせていただきます。

 次には、地域予算についてお伺いをいたしたいと思います。この制度、平成11年度から県民局の分権自立の考え方のもとに始まったものであろうと思っておりますが、今6年を経て、県民局や地域には、やはり根づいてきた事業であろうかなというふうに思います。県、あるいは県民主役の県政であれば、地域に密着した予算でなければならないし、県全体をカバーする縦割りの縦の予算ではできない、きめ細かい各地域の特色ある事業を実施できる点や、あるいは言い過ぎですけれども、県民局の職員の人材育成の面でも、今Doを行うのが地域機関であるというようなことから、ともすればやらせ感を持って県民局の職員が仕事をしている面もないんではないかなというふうに思います。プランも行うことができるというので、こういった点でも大変意義のある予算かなというふうにも思っておりますが、年々予算額が削られておりますし、制度の見直しもされるということを聞いております。どのような方針なのか受け承りたいと思います。

 例えば今伊賀県民局では、平成17年度にああして2004年、芭蕉さん祭を大きくしていただきました。それを継承する後の事業、地理的、文化的なつながりから関西方面もにらんだ、圏域を超えた戦略的な事業、あるいはさらには伊賀米などの地域産品のPRや、販路拡大を目指した事業など行おうとしております。

 このように縦の大きな網では漏れていくような小さな、小さくてもきらりっと光る事業が実施可能でありますので、各県民局の今のラインナップを見させていただいても、興味深い事業が並んでおりますので、ぜひとも継続をしていただきたい、こんな方向でお願いしたいと考えるのですが、いかがでしょうか。

○中尾総務局長 地域予算につきましては、まさに委員御指摘のような趣旨、成果をねらいまして制度を創設をいたしまして、その後、厳しい財政状況の中で予算額としては減少を続けてきております。

 一方で、地域予算につきましては、地域予算と本庁の予算が重複をしておったり、あるいは本庁の部局の施策方針とやや趣旨が異なるような事業の要求があったりということで、それから本庁が行う地域のモデル事業と差異がない事業のようなものもあるんではないかといったような、いろんな課題もあるわけでございます。

 そういう中で、平成17年度におきましては、県と市町村の役割分担の見直しですとか、施策方針との整合性を図るといったような形で地域予算の内容を整理をさせていただきまして、事業の統廃合も進めさせていただいて、見直しを行わせていただきました。そういう中で真に有意義な事業については予算をつけさせていただいておるというような状況にございます。

 18年度以降でございますけれども、地域予算など県民局が関係します財政面の課題につきましては、厳しい財政状況も踏まえながら、より効果的な仕組みを検討する中で、現行制度の見直しを進めてまいりたいというふうに考えております。

 仮に地域予算という制度を変えます場合でも、真に検討して必要な事業というものにつきましては、財政的な裏づけもつけていかなきゃならんというふうに認識をいたしております。いずれにしても地域予算のあり方については、今後の検討という形で御理解をいただきたいと思います。

○岩田委員 県民が主役の県政であるという点からいくと、やっぱり地域の方々から要望が上がってくる、それが真に必要とされる予算であれば、見直しは多く見直すんか少なくかといろいろあろうと思いますが、やはり軸足は地域に置いていただくというようなことでお願いをしておきたいなと思います。

 それでは、次に、川上ダムの着工と水道水の確保についてお伺いをいたしたいと思います。

 川上ダムの早期着工につきましては、今まで幾度となくお願いをしてきたところでありますが、このたび地元伊賀市では、去る2月25日、旧青山町の水没地域の水源地域、旧上野市の遊水池地域、水道の未給水地域などの住民が、今まで別々に要望を起こしておりましたが、今度市町村合併で伊賀市として1つになったのを機に、一体となった期成同盟会が伊賀の市役所建設部に事務所を置き、新しく発足されることになりました。この4月9日には、その方々が寄り集まって決起集会が予定をされております。

 改めて申すまでもなく、川上ダムは水源地域でのダム周辺整備、あるいは治水での上野・小田地域における浸水被害の軽減を図るための上野遊水池事業、河川改修事業等がセットで必要な施設であります。利水面でも伊賀市の将来に向けた重要な水源であり、ぜひとも平成21年給水開始が必要であろうと思っておりますが、そこで県土整備部長にお尋ねをいたしますが、ダム周辺整備事業の主な事業としてはやっぱり道路整備、主に青山松阪線、あるいは青山美杉線の現在の進捗状況と今後の見通しについてお伺いをいたしたいと思います。

 あわせまして、その先線の改良スケジュールについてもお答えいただければありがたいなと思います。

 また、平成21年の給水開始に合わせ、企業庁あるいは伊賀広域水道事業で送水管布設工事や、浄水場の建設等、進捗状況をお伺いしたいと同時に、今のダム本体の進捗状況からすれば、とても21年には見通しが立たないように考えますが、その場合の暫定的な取水対応はどのようにされるのか、お伺いをいたしたいと思います。

○長谷川県土整備部長 2路線についての現状、御報告いたします。

 県道松阪青山線につきましては、ダム関連事業といたしましての本体工事に着手するための必要となるつけかえ道路事業等として、旧青山町内で6キロの区間の改良事業を、平成19年度に完成することを目標に進めております。本年度末の進捗率は81%となる見込みでございます。

 それから、御所見でございました先線の旧青山町霧生地区での事業だと思いますが、これにつきましては、本年度末で27%の進捗率となる見込みでございます。

 県道青山美杉線につきましては、水没する県道の機能を確保するため、旧青山町内で4.8キロの区間の改良事業を行っております。本年度末の進捗率は21%となる見込みでございます。

 今後の方針でございますが、川上ダムに関係する県道整備につきましては、水資源機構本庁関係室と計画及び事業の調整を図り、着実に進めてまいりたいと考えております。

 以上です。

○鈴木企業庁長 伊賀水道用水供給事業についてのお尋ねがございました。

 この事業の建設でございますが、まず事業の進捗状況でございますけれども、事業費ベースでは16年度末で27%程度ということになっております。先程委員からもお話がございましたが、地元伊賀市からは21年4月の給水開始を強く要望していただいております。

 このため、特に17年度からということになりますが、今後、取水施設、導水施設、上水施設や送水施設の計画的な整備を行いまして、平成20年度にはすべての施設を完成させたいというふうに考えております。20年度に施設を完成させた上で、21年4月からの給水ができるよう努めてまいりたいというふうに思っております。

 先程ダムが完成しなったらというお話がございましたが、仮に給水開始までに川上ダムが完成しない場合でも、当然水が要るわけでございますので、ダムが完成するまでの間につきましては、河川管理者である国土交通省と協議を行い、暫定的な水源でございますね、暫定放水水利権というふうに通常言っておりますが、暫定的な水源を確保して給水を行うことができるよう努めてまいりたいと思います。

 以上でございます。

○岩田委員 ダム周辺整備につきましては、今松青線を先にやって、あと青山美杉線は後でもいいじゃないかという地元の要望もある。先に松青線をという要望なもので、進捗が80%と21%ということになっていると思いますが、いずれにしても双方とも必要なつけかえ道路であろうというふうに思っておりますので、なるべく早くやっていただきたい。

 ただ、今までどうもそのうちにやります、頑張ってます、今ない袖振れませんと、こう言われます。それはそれでいいと思うんですが、我々としてはやっぱり行く先、いつにどうなるんかなというスケジュールを出していただければ、その中で我々が努力する部分が出てこようと思いますので、その点よろしくお願いをいたしたいと思います。企業庁につきましては、それまでひとつ頑張ってやっていただきたいなというふうに思います。

 最後に、知事にお伺いをいたします。この川上ダムについては近畿地方整備局、あるいは淀川水系流域委員会が去る1月20日に最終意見書を出されました。この報告書は決して早期着工を示唆したものではないような気がいたしております。しかし、建設省が調査を始めてから、もはや38年たちます。地域住民の将来の発展を願って、皆さん方御協力をいただきました。

 去る2月11日、伊賀市阿保で行われました知事と語ろう本音でトークで、墓地の改葬までして離村をした、水没38戸の住民の生の声を聞いていただいたと思います。この際、改めて早期着工に向け、21年給水に向けての見通し、そして知事の熱い思いをお聞かせをいただきたいと思います。

○野呂知事 先般、青山市、伊賀市の旧青山町阿保で開かれました本音でトークに参りました。その際に、川上ダムにつきましても賛成、反対、いろんな方がたくさん発言をされました。特に私、印象に残っておりますのは、水没地域で移転をされるという中で、お墓まで掘り返してやるということを涙ながらに言われた方もございました。いろんなお立場でこの水道を待ち望んでおられる方、いろんな御苦労をされておる方、一方ではもちろん環境問題からこの問題についても言われました。いろいろ印象に残るお話たくさんありまして、真摯にお話を聞いてきたところでございます。

 流域委員会の報告書の方は、早期の着工建設を促進というような観点に立っていませんけれども、しかし、実は必要性についても、その必要性ということを一応認めてもおるというものでございます。県といたしましては、旧来からこの川上ダムについて、私どもしっかり取り組んでまいりましたけれども。

○西場委員長 簡潔にお願いします。

○野呂知事 どうしても浸水被害を軽減するということであるとか、あるいは水源としても大変重要であるということから、県としては、何としても早期にこの川上ダムにつきましては完成をしてほしいと思っておるところでございまして、機会あるたびに国、あるいは水資源機構、これに御要請をしておるところでございます。今後とも努力をしていきたいと思います。

○西場委員長 岩田委員、簡潔に願います。

○岩田委員 ありがとうございました。とかくやっぱり情け温情の政治から理の政治にギアチェンジをしなきゃならんということは重々わかってはおります。

 ただ、地元の皆さん方に直接の利害にかかわることは、最終はこれは政治が判断をしていただかなければならんのかなというふうにも思っております。知事の長い政治経験の中でのこれからの御活躍を御期待を申し上げて質問を終わります。ありがとうございました。

○西場委員長 暫時休憩いたします。

(休  憩)

○福山副委員長 休憩前に引き続き委員会を再開します。

 総括質疑を継続いたします。山本教和委員。

○山本教和委員 志摩市選出の山本教和でございます。

 三重県らしさ2005年対策について、知事並びに部局長さんに質問をしてみたい。

 午前中に中村進一議員が観光戦略について質問をされました。また、一般質問の最後の日に、鳥羽市の木田久主一議員も、やはり観光戦略について質問をしました。お互いに伊勢、鳥羽、志摩、伊勢高の同級生でありまして、その一角が崩れていく。まさに三位一体じゃないんですが、その一角が崩れていくというのは非常に残念であります。少々イデオロギーが違いますけれども、中村進一議員とその抜けた穴を精いっぱい私どもで努力しながら、1級先輩の野呂知事の御指導のもとに、県政の推進のために頑張っていこうと、こういうことでございます。

 関西の地盤沈下が叫ばれて久しいのでございます。その中で、梅田を中心として阪急が再開発をして、何とか昔の浪速の再構築を図ろうということで、今懸命になって関西の財界人を初め、行政と一体となった事業展開をされていく計画でございます。

 また、お隣の愛知県、特に名古屋を中心として、日本で最も生き生きとした地域であるというふうに言われておりますが、全くそのとおりであります。トヨタを中心として三菱重工やいろんな企業が頑張っておる。そんな中にあって、その狭間にあるこの三重県をどうPRしていくのか。野呂知事も先般のあるマスコミ、新聞で、その地理を、地形を利用しながら三重県をPRしていきたいというような記事が出ておりましたけれども、今日は観光を切り口として三重県をどうPRしていくのかと、こういうことをお尋ねしたいのでございます。

 中部新国際空港の話については、もう中村進一議員が言われましたので省かせていただきますが、愛・地球博、万博について質問してみたいと、こんなふうに思います。

 この2005年というのは非常に大事な年で、私どももこの2005年というのは中空の開港、万博の開催ということで、数年前から言ってまいりましたし、三重県もそのように事業展開をしてきた。それがいよいよこの2005年が始まって、今現在どうなっておるのか。また、3月25日から半年間開かれます愛知万博に三重県がどうかかわっていくのか。そういうことをまずお聞きしたいのでございます。

 以前に、1970年、私どもがまさに学校を卒業しようという、そんな時代でありました。知事は慶應義塾の大学院生1年生だったと思うんですが、そういう時代でありました。その時代というのは、まさに新幹線の開通、それからまた東京オリンピック、こんなことで日本がまさに高度成長期の助走に入った、そんな時代であって、生き生きとしていた時代だと思うんですね。そんな中にあって、21世紀になって初めての万博とはいいながら、現在のその万博に対する日本国民の思いというのはどうなんだろう、こういうことを考えるのであります。

 その意味も込めて、まず知事の今の万博を含めて観光戦略というのをどう捉えていくのかお聞きしたいのでございます。

○野呂知事 午前中にもちょっと申し上げたんでありますけれども、三重県は北勢を中心に製造業等については、大変全国でも注目をされるというようなことで、元気さを取り戻し、あるいは、それを全国にアピールする点、多くあると思っております。

 しかし、県下全般を見てみますと、縦に細長い三重県では、特に南の方は、そういう意味ではなかなかその元気さという面が出にくい。そういう状況にございます。そういう中で、旧来から観光には県としても熱心に取り組んできたところでありますけれども、私としてはメリハリが今一つなかなかないんではないかというようなことから、知事になりまして新しい戦略づくり、プランづくりをやろうということで手がけてきたところでございます。

 ちょうど昨年の暮れにそのプランができ上がりまして、今年からそれを実際に運用していこうと、こういうことになったわけであります。

 御遷宮のあります2013年を一応目途にしていますけれども、スタートとなります今年は、セントレアが既に開港し、いよいよ愛知万博も開かれるということでございます。これは、スタートの年から大変大きなチャンスの年でもあるというふうに思っておるところであります。

 午前中の議論でも、既に石垣部長の方からお答えをいたしておりますように、今年は、もう4月あたりでも予約客が50%増とか、あるいは鳥羽の方でも38%増というようなことが言われておるところでありまして、そういう意味では、私は十分今年はチャンスの、そのスタートの年であるけども、また一大チャンスのときというのが生かせるんではないかなと、こういうふうに思っておるところです。それで中部国際空港が、国際線もそうでありますけれども、国内線、非常に充実されたというようなこともございます。

 したがって、そういう路線の主要なところについては、大きなターゲットとしてキャンペーンを張ってまいりますけれども、特に万博については、関東圏のお客さんが多いと、こう言われております。当初1.500万人ぐらいの、その万博誘客を予定しておったようですが、それを上回るということが見込まれておるところでありまして、そうなりますと、宿泊がですね、約800万人から1,000万人期待されるんじゃないか。それが名古屋市内ではなかなか消化できない。したがって、300万人から500万人ぐらいは名古屋市以外でというようなことになってまいります。

 したがって、そこは名古屋市を除く愛知県なのか、あるいは岐阜県なのか、あるいは静岡なのか、いや私どもとしては、是非、三重県へですね、しっかり引っ張ってきたい、こういうふうに思うわけでございます。従いまして首都圏を、これは特にターゲットにしなければなりませんけれども、万博とそれから県内観光地をセットにしました、そういった観光商品を販売していく、あるいは万博そして三重県の観光地を含めた周遊券、周遊ルート、こういったものを提案していくなど、取組をさせていただいておるというところでございます。

 それから、万博期間中8月29日にはですね、「三重の日」というのが万博の中でも行われます。じゃ、そういう機会に、是非三重としてはその地域文化であるとか、あるいは伝統芸能、こういったものをぜひ発信をして、三重県の地域特性を生かした三重県のPRをし、そして将来のこの一番のリーディング産業たるその観光産業を、これを是非育てていく立派なスタートの年にしたいなと、このように思っておるところです

○山本教和委員 ありがとうございました。関東圏が意外と多いという話を、知事の方から今お伺いしたんですけれども、前売り状況を聞かせていただきますと、東海三県、例えば今800万人ぐらいが前売り券売れとると、そのうち80%が愛知、岐阜、三重と、こういうことでありまして、関東圏が12%で、関西が8%で、その残りが海外というようなことを考えて見ますと、少しですね、知事が言った関東圏からどっと来るんじゃないかなというようなことと少し違うんじゃないかなというようなこともあるんですが、期待も込めて、この地域以外の人たちからどっとこの三重県を中心としたところへ来てもらうように、そんな施策をとっていかなきゃいけない。

 これはしかし三重県が祝祭博のように、三重県が主催するのではなくて、博覧会協会がやるわけですから、もっともっとPRしてもらいたいなというふうにずっと思っていたんですが、事業内容が解禁になってから、もう連日のようにマスコミ、新聞、テレビ等でいろんなことを、内容を報告してもらっとるというか、非常にいいことだな、こんなふうに思っとるんですね。

 1,500万人ということなんですけれども、例の知事も恐らく行かれたと思うんですね、大阪万博は。もうあの時は6,500万人の人が千里へ、千里へと、まさに日本民族の大移動で行ったということは、日本国民の2人に1人があそこへ行ったと、そういうような博覧会でした。

 今回は展示型じゃなくて、自然との共生だとか、環境をいかに守るかというような、これをキーコンセプトにして展開していこうと。少し地味な、タイトルとしては少し地味な子どもたちにすれば少しわかりにくいかなというふうに私は思っとるんですが、中空のああいう開港で、もう思わぬ人たちが訪れているように、これ、3月25日のオープン以降、今、我々が思っている以上に訪れてくるお客さんが多くなるんじゃないかなというふうにも期待をいたしておるわけですね。

 そんな中で三重県が、三重県は単独館というのがないわけですね。共同館で、中部9県、あと、部長から恐らく説明があろうかと思うんですが、共同館の中である一部のブースを使って三重県らしさをどう発揮していくかと、こういうことですが、その内容についてどのような戦略をもって三重県らしさというのを出していくのかということをお尋ねしたいのでございます。これは部長なのか局長なのかわかりませんが、そんなところもちょっと教えていただきたいと思うのでお願いします。

○村林総合企画局長 中部の広域交流館への三重県の取組状況ということでございますので。

 まず、中部広域交流館そのものは中部千年共生村というタイトルでございまして、全体がそういった千年持続できるような中部といったようなものを考えようというテーマでございますが、その中で三重県からの出展としましては、英虞湾の再生プロジェクトによる人口干潟のアマモの浄化の仕組みとか、あるいは樹木の構成要素であるリグニン素材を用いた新しい循環システムとか、そういった三重県内で進められております先進的な自然循環の研究を展示しようということでございます。三重県の出展テーマとしては千年の環、環境の環と書いて「わ」でございますが、里海と里山の循環とこういったことで展示をしようと考えております。

 それから、その展示のほかにですね、やはり地域のすぐれた技の伝統とか食文化、そういったものを直接見て、触って、つくって、楽しく体験していただくというようなワークショップもこの広域交流館で予定されておりますので、その中では例えば伊勢エビに直接触れていただいたり、伊賀組みひもでアクセサリーをつくっていただくとか、そういった三重県らしいワークショップを提供したいと、そういったことで準備を進めているところでございます。こういった情報も我々、積極的にまた広報していきたいと考えております。

 以上でございます。

○山本教和委員 ありがとうございました。三重県は英虞湾のそういう浚渫に伴うところの干潟の造成だとか、アマモ、こういったことを中心にして環境を前面に出してやっていこうと、こういうことなんですね。

 いわゆる前売り状況の中で、今非常に新聞が取り上げているのが、やっぱり何かといったら、コンセプトは環境とか自然の共生だけれども、新聞は、マスコミがとらえているのは、例の宮崎駿のサツキとメイのうちだとか、ああいったところにやっぱり行ってしまうというのは、展示型じゃないよとはいいながら、ああいったところへ目が行ってしまう。

 ですから、サツキとメイのうちなんかは予約制みたいですが、もう数時間でこの4月・5月分が打ち切られたというような、こういうことですよね。内容については、私も見ていませんけれども、昭和30年代のあの懐かしい昭和の時代がその背景にあって、そういうものを体験したいという国民の希望とか、そういうようなものがああ、あそこに行ってみたいなというところに結びついていくと、そういうことだと思うんですね。

 それともう一つ、やっぱりマスコミがとらえておるのが、シベリアの例のマンモスの化石なんかも取り上げとるわけで、その辺のところの自然との共生とはいいながら、どう整合性をとらえていくか、整合性を図るかというのは非常にこれ難しい問題でありますが、その辺のところは農水商工部長、ちょっと何かコメントがあれば答弁お願いしたいんですが。

○石垣農水商工部長 愛知万博は人間の英知ということで、世界大交流っちゅう基本的なコンセプトを持っておられます。その根底にあるのはやっぱり環境、まさしく地球の環境を守ろうという視点から環境に主眼が置かれているということだと思います。

 その中で、今委員が言われましたように宮崎駿のノスタルジックなああいう展示も興味が、大変評判がいいという話については、私は例えば要するに、これはまさしくうちのいろんな事業の中にも基本的にスローライフっちゅう言葉が出てまいりますけれども、やっぱり今こういう時代の中で、世の中の価値観が変わってきた。やっぱり昔のそういう落ち着いた優しさというんですかね。そういう部分について、どうしてもやっぱり何かそういうものに対して求めているというんですかね、そういういやしといいますか、昔のそういう風情、文化、風土を楽しむという、やっぱりそういう思いがあるんじゃないかと思っています。

 実はここで私、お話ししてもいいかあれなんですが、実は私ども8月29日に三重県の日を考えております。先程知事が言いましたように、まさしく私ども今この中では、やっぱり伝統文化とか、三重県のそういう優しさとか、そういうものを訴えていくような形のものを私どもは提案していきたいなというふうに思っております。もし詳しい話であれば、また後ほどお話しさせていただきます。

 以上です。

○山本教和委員 ありがとうございました。長い6カ月間、祝祭博の場合は108日間でしたから、3カ月ちょっとでしたよね。今回の場合は6カ月ということですから、かなりのロングランで展開をされるわけですね。そんな中で、三重県の三重県館に行ったら、ああ、こういうところかと、三重県に行ってみたいなという、そういったお客さんもあるだろうし、また、一度も訪れたことのないような三重県の財産と言われる熊野古道なんかも行ってみたいなというような、そういうお客さんたちを、新たな客を、展示館というか、その中でどうやって引っ張ってくるかというのも非常に大事なことだと思うんですね。

 以前、数年前だと思うんですが、この2005年対策で、愛知県の長久手青少年公園。ですから、今の万博の会場に行かれるお客と、お客さんと、向こうへ訪れた人たちが三重県へ来る可能性を三菱総研か野村総研かわかりませんが、1回調査したことが三重県あると思うんです。それの結果について、当時とは違っているかもわかりませんが、ちょっと教えてもらいたいというふうに思いますが。

 予定がなければ、私が答えます。

 当時は、今の状況、少し違っていますが、かなりのお客さんたちが三重県へ来る方が多かった。ところが、だんだんと年月がたっていくにつれて、意外とその差し引きお客さんの差がそんなにないんじゃないかと。一説によれば、もう行くお客さんと来るお客さんの差が50万人ぐらいしかないんじゃないかというようなことが言われておるんですね。

 そんな中で、愛知県だけがひとり勝ちしたんではだめなわけで、また、その万博に訪れた人たちが、京都や奈良へ行ってしまったんじゃいけないわけで、何とかどうやって三重県に来るような、そういう誘客戦略というのをきっちりととっていかなきゃいけない。

 これはもう三重県だけ努力しとるんじゃなくて、東海・北陸のそれぞれの県がみんな頑張って、今戦略を練っとるというふうに思うんですね。そんな中で、私は思うんですが、東海・北陸の他県に負けないような三重県の世界的なブランド力、これをこの際思い切って打ち出していく必要がある。どういうことかと言ったら、ほかのところにないものを、例えばミキモトを中心とした真珠、これもそうだと思います。それから、リアス式海岸、これもそうかもわからない。それから、歴史と文化に裏打ちされた伊勢神宮、先程知事が言われたように、伊勢神宮ももう1回日を当てていこう、こういうことも大事だというふうに思うんですね。それから、知事の地元であります松阪肉と、ほかにもありますよ。伊賀肉とかあるんですが、松阪肉、こういうことだと思います。

 私が、お昼の時間にですね、同僚の中川議員に、私は中学校の2年生か3年生のころに、「世界残酷物語」という映画を見た。いつ頃だったのかなということで、彼の友人に聞いてもらった。そしたら1962年ということでありましたから、そのときにイタリアの映画で、ヤコベッティ監督という人がつくって、これは非常にヒットした映画でありました。中に松阪肉をとらえていたんですね。ビールをワッと飲ませているそのシーンというのが思い浮かべるんですけれども、もう数十年前から松阪肉というのはやっぱり全世界にPRされていたというか、配給をされていたと、こういうようなことであります。そんな意味で、今申しました三重県が他県にないこのブランド力を強化していくための方策として、今回どのような予算づけといいますか、戦略が考えられていくのか、少し農水商工部長、もしコメントがあればお願いしたいと思います。

○石垣農水商工部長 まず、万博から三重県へ引っ張ってくるっちゅうことについては、先程いろんな本会議でお答えさせていただきますように、セットになったネットワークを売るとか、いろんな回遊周遊、知事から話ししましたようにそういうものを一生懸命やっております。

 それで、今年度予算の中で、例えば名古屋、あるいは三河地区、今回万博について、みんな万博に行ってしまう。いや、そうじゃない、そのお客さんの人がやっぱり三重県に、その間来てもらわにゃいかんということから、例えばバスで名古屋、三河、遠州地区からバスを、伊勢・志摩の方へ直行バスを走らすとか、そういう形の新たな事業も今組ませていただいております。

 それともう1点、私ども今回について、観光振興プランの中で特に主眼を置きましたのは、観光振興というんじゃなくて、例えば一次産業とか、あるいは産業観光もそうですけれども、二次産業、それも一体になった観光振興で、総合力で三重県を売っていこうという話で、今私ども取り組んでいます。

 その中で、委員御指摘いただきましたようにまさしく三重県には真珠があります。松阪肉ブランドもあるわけです。他県に負けないそういうブランドがあるわけです。それらと一体になって地域の中の情報発信をしながら、観光と一体に取り組んでいくということは、私ども当然取り組んでいきたいというふうに思っております。

○山本教和委員 ありがとうございました。知事が午前中、中村進一議員の質問に答えて、民間外交で蘇州の話が出ました。まさに蘇州は600万人の人口を抱えた大都会でありますけれども、鳥羽の商工会議所や、また鳥羽市役所、民間外交で何回となく訪れながら、先般、7名の方が鳥羽へ来られ、志摩へも来られた。県庁へも来られて、知事にも恐らくお会いになったと思うんですが、ああいった非常に成功例だと思うんです。

 国がビジットジャパンということで一生懸命宣伝している割にはなかなか成果が見えてこない中で、ああいった鳥羽の皆さん方が、民間外交でやっているというのはとてもいいことだと思うし、これからもそういったパイプの、新たなパイプというのを構築しながら三重県に、三重県にということを考えていかなきゃいけない、そんなふうに思うのであります。

 そんな中で、最後でありますが、提案でありますが、三重県出身者がもちろん県内にも、県内じゃない、ごめんなさい。国内にもいろんなところに三重県出身者がおるわけですね。そういった人たちの力も活用しながら、なおかつ中国や韓国やいろんなそういった東南アジアのところへ、三重県出身者の方が行っとると思うんです。そういう人たちに、例えば観光大使のような感じでアプローチをとりながら、三重県をどうアピールしてもらうように、現地でどうアピールしてもらうようにやるかということも1つの方策だというふうに思うんですが、もし知事のコメントがあれば、最後にお聞かせいただきたいと思いますが。

○野呂知事 この観光政策というのは、いろんなことを考えていかなきゃなりませんけれども、まずは一番大事なことは、やっぱりプランとしてのその構想力、そのプランそのもののやっぱりメリハリだとか、あるいは将来に向けてのその構想力がしっかりしていないといかんと、こう思います。

 そういう意味では、観光そのものについてとらえ直して、新しいニーズに合うような、そういう観光構造の変革ということもうたっていますし、観光そのものはまちづくりで、やっぱり自分たちが本当に好きな町だと思えなきゃ、人に自慢もできない。また、人が正直に余り興味を示さないと、一過性に終わってしまうというようなことがやはりあるんではないかなと、こう思います。

 そういうところに三重県は資源がたくさんあるんで、そういう三重ブランド、本当にブランド力をやっぱりそれに付加させていく。そして、裾野が広いから、皆でこう押し上げていくということが大事だと思います。

 そうはいえ、三重県というのは非常に注目されておるところでありますから、そういう意味で、私はいろんな関心を持っておられる方がたくさんおられる。海外についても、例えば河南省は三重県と関係があるわけですから、これから中国が恒常的にビザが解禁になってくれば、ああいったところからも、特に三重県への関心を強く持っていただいて来ていただけるんではないかなと、こういうふうに思ったりいたします。

 それから、既に三重県では、三重県にゆかりのある関係の方々に観光大使というような形でもお願いをしておるところです。それの実は観光大使の皆さん方について、十分に三重県を、最近の、最新の三重県を知っていただくだけの取組をやっているかというと、まだ私も十分でないところがあるように思っておりまして、そういったことも十分動員できる体制、こういったものをやっぱりつくっていく必要があるかと思います。

 いろいろと私ども御意見をいただく中で、さらに磨きをかけていけたらと、こう思っていますので、一層の御指導・御鞭撻をお願いしたいと思います。

○山本教和委員 ありがとうございました。もう時間でありますが、今後ろからメモが回ってきて、世界的に有名な野口みずきを言えと、こういうメモが回ってきました。これもですね、野口さんも1つの私、まさに観光大使として、スポーツですが、観光大使として多いに協力してもらったらいいがな、こんなふうに思っております。

 北海道は今ニセコの、これ、ある企業がやっているスキー場ですね。話題を提供しています西武がやっておるんですが、パウダースノーで、オーストラリアの方々がどっと来ていると。台湾の方もどっと函館を中心として北海道に来ていると、こういうふうな戦略がうまく成功している例だと思うんですね。

 そんな意味で、知事もいろんな構想があろうかと思いますので、具現化していただきながら、三重県のアピールをより一層していただきたいと、こんなことを言わせていただいて、質問とさせていただきます。ありがとうございました。

○前野委員 久居市選出の前野和美でございます。

 先にやられる方は60分という数字があそこへ出ますので、結構ゆったりと質問をされているようでありますが、後半する方は、30分からスタートするんですが、私、今29、もう28分になりました。こんなことで時間に追われての質問になりますし、たくさんの項目も挙げておりますので、最後まで質問が十分行き届くかどうかわかりませんが、ひとつ御了解をいただいて、質問をさせていただきたいと思います。

 それでは、最初の質問でありますが、施策の422、森林・農地・海洋の持つ公益的機能の増進について伺いたいと思います。三重県型デカップリングについては、森林や農地、海洋のもたらす公益的機能として、県民の意識や理解も高まり、引き続き重点課題として取り組まれることを評価いたしております。

 昨年の災害現場を視察をしたときに感じたことでありますが、山間地域の水田が、減反政策により山林に姿を変えていること。林道の際にありながら、植林された樹木の手入れがなされていないため、山の中は真っ暗でありました。水田の持つ保水能力は機能しなくなっていて、日の差し込まない森林に形を変えた今、水源涵養機能は大きく後退をしていることが伺えるのであります。

 自然災害に対処するためには、中山間地域の水田の耕作放棄がされない施策を講じることが何よりも大事なことであると感じました。生産林におきましても、従来の木材生産を主にした林業から、森林の持つ多様な機能を認め、森林資源の循環を意識をして支援活動をする人たちも増えてまいっておりますし、しかし、肝心の森林、林業をめぐる情勢は極めて厳しく、採算性がとれないために、経営意欲が減退をし、森林離れが加速をしております。

 伐採後に植林されない山や、間伐や枝打ちが行われていない放置林が増加をいたしておりますし、ますます森林の荒廃が進み、森林の持つ特性や機能の発揮が危ぶまれております。山を放っておくと木が密集し過ぎていて、下草が生えなくなり、土が雨で流され、削られ、水を保つことができなくなります。大雨が降ると山が動き、山抜けという大災害につながる危険性も大いに含んでおります。今、森をよみがえらす手だてを早急に打っていかないと、森林は死んでしまう、そんなことになるようなことでございます。

 野呂知事が三重県ブランドとして認定をされました速水林業のヒノキは、より付加価値の高い製品をつくるため、適切な時期の枝打ちや間伐を行うことで、節のない年輪間隔の均質なヒノキ材を生産する森林技術と、林業経営の確立に取り組んでこられました。最も美しい森林は、最も収穫の高い森林を信条に努力をされており、国際的認証機関が認証するFSC認証を、我が国で初めて取得をされました。FSC認証を受けた森林の木材を加工したことを証明するCOC認証を取得をした製材加工業者と連携をして、他の木材と完全に区別をして、ラベリングをして出荷をする。消費者は一目でその木の履歴を知ることができるシステムを取り入れておられて、林業経営の目指す方向を確立しておられます。

 理想的な林業経営を展開しておられるわけでありますが、大規模な林業家であり、200年余にあっての長年のたゆまぬ努力と継続があって成功されているのでありまして、すべての林業家がこのことができるかというと、厳しいものがございます。

 戦後植林をされた木も60年になります。50年、60年の高齢級間伐を促進し、優秀な木材を育成することが急務であります。これまで地域振興部は高齢級間伐をデカップリング事業として取り組んできましたが、本年度新規事業で取り組まれます、環境森林部の未来に引き継ぐ生産の森整備特別対策事業は、それにかわる事業として認識をすればよいのか。また、全く関係のない別事業であるのかを伺います。事業費については地振のデカップリング事業のときよりももう後退しているように思われるわけでありますが、いかがでしょうか、お伺いします。

 それから、木材利用につきましては、新規事業として、三重の木と暮らす住まいづくりの支援事業が含まれておりますが、内容について詳しくお聞かせをいただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

○井藤環境森林部長 御質問にお答えいたします。これまでの間伐事業につきましては、環境森林部におきましては、主として3齢級から7齢級の森林を対象として実施してまいりました。ただ、本県の人工林の特徴の1つでございます、伐採時期をおくらせるということによります人工林の高齢化が進んでおります。このことから、これに対応するために36年生、いわゆる8齢級以上の杉やヒノキの人工林の間伐について、森林組合など認定林業事業体が行います間伐に必要な経費の2分の1を支援することといたします。

 この事業につきましては、これまでのデカップリングの事業の一部も取り入れた事業でございます。およそ570ヘクタールを目標としております。

 それから、木材の利用でございますが、県産材を利用してもらうということがやはり木の循環、森の循環ということから考えて、三重県の森林の保全にもつながっていくということで、これまでの住宅建築に際しまして、低利融資制度を実施してまいりましたけれども、これの利用率が低くなっておるということもございまして、来年度からは三重県の県産材を使った、1戸の住宅に半分以上使った、そういう住宅を建てられた場合には、1戸当たり36万円を助成するという補助事業を新たに実施したいと考えております。

 また、それに伴いまして、これが三重県の木であるということの認証制度も新たに実施いたしたいと思っております。

 このほか、県産材の利用推進本部などを設置いたしまして、県有施設とか公共事業での利用をさらに進めるなど、県産材の本木材の利用というのをさらに進めていきたいというふうに考えております。

 以上です。

○前野委員 それでは、御質問させていただきまして、御答弁いただきましたので、再質問という形になりますが、ただいま生産林として育成をされている高齢級間伐を促進するということで、8齢級、36年以上の森林の間伐を行うということで、そういうことになりますと8齢級以上ということは、いわゆる20齢級、100年でも対象になるのか、そういう理解をさせていただいていいのか、再度聞かせていただきたいと思います。

 それから、県単補助で2分の1の補助と御答弁いただきましたが、補助をする場合、国庫補助対象に今まで用いてまいりました国の査定係数を基準に補助をするのか、それとも県独自の査定係数を使用して補助をするのか。使用するのであれば、いわゆる森林組合等が計画をしております森林作業計画、これをきっちり立てている、そうした組合等に計画的に森林育成をされているわけでありますんで、その作業計画をきちっと立てているところについては、査定係数が違ってもいいんではないかなと、そんな感じをいたします。努力すれば報われるではありませんけれども、林業家にやる気を持たせるとか、あるいは森林組合等の特色のある森林計画を支援する。そうしたことが大事であると思うのであります。

 県費を投入するということになりますと、県の姿勢に対しましても県民の熱い視線は向いておりますので、むだのない、成果の上がる取組であっていただきたいと思うんでありますが、再度御答弁をよろしくお願い申し上げます。

○井藤環境森林部長 まず1点目の8齢級以上についての範囲ですけれども、一応制限は設けないというつもりで考えております。

 それから、2点目の作業計画を立てているかどうかという点での補助の関係ですけれども、これは県単事業ですので、ある程度は弾力的にはやっていきたいとは考えておりますけれども、今までやっぱり国補事業ということで一応の基準があって、それで実施してまいりましたので、その辺も参考にしながら、さらに検討させていただきたいと思います。

○前野委員 作業計画を立てて、一生懸命努力をされている地域に、手厚くその補助金が行くように御努力をいただきたいというふうに思います。

 それと、もう1点、木材利用につきましてでありますが、予算書を見せていただきますと、構造材の50%以上使用する建築物について、上限36万円をもって補助をするということになっておりますが、建設補助の対象が200戸というふうに聞いておりますが、この200戸というのは、三重県で今建築をされている住宅からいくと、どれぐらいの数字に当たるのか。それと36万円というこの数字が、36万、ちょっと中途半端なような数字に思うんでありますけれども、この辺の根拠があればひとつ聞かせていただきたいと思います。

○井藤環境森林部長 まず200戸でございますけれども、県内の建設戸数に対してどれだけという基準ではございませんでして、これまでの低利融資制度を利用させていただいた方が、多いときでも200戸余りということもございましたので、おおよそ200戸ぐらいだろうということで予算を置かせていただいたということでございます。

 それから、36万円の根拠でございますが、一応木造住宅の半分以上を県産材で利用していただくということを基準としておりますので、その場合おおよそ一般的な住宅というんですか、の場合には床面積が約100平米ぐらいというふうに想定しております。この場合の2分の1をもし外材を使って建てた場合との差がおおよそ36万円だろうということで、外材については一応ホワイトウッドということを想定して算定しております。

○前野委員 はい、了解をいたしました。

 それでは、続いて、2番目の質問に入らせていただきたいと思います。身近な文化施設の整備や活用が進みまして、文化活動に親しむ人たちは増加をしております。各地域で住民参加型の文化活動が活発に行われております。三重県民文化祭も開催以来10年を数え、県内各地で多種多様な文化活動が開催されております。県民の文化の高さをあらわすものであり、すばらしい事業であり、県の取組に対し感謝をいたしております。

 ここに16年度の事業の三重県民文化祭のパンフレットがありますが、これなんですが、これを見てみますと、残念なことに昔から地域に根ざして引き継がれてきた伝統芸能、この発表する場がないことに気づきました。日本のよき文化として古来よりそれぞれの地域で人々により受け継がれてきた伝統芸能も、後継者不足により途絶えたり、休止を余儀なくされるものもあります。その保存に向けての調査や支援をしていくことも大切なことであると思うのであります。

 国指定無形民俗文化財に指定をされております桑名市の伊勢大神楽や、県の指定無形民俗文化財の多度大社の上げ馬神事、これらは観光スポットにもなっている有名なものですが、その一方で、地域住民にしか知られないものや、その地域でしか見ることのできない優秀な伝統文化が数多くあります。それらを県のレベルの文化活動として取り上げ、伝統芸能県民大会を開催し、継承、発展させていくということはいかがでしょうか。

 伝統芸能を継承する人たちにとっても励みとなり、後継者の育成や伝統芸能保存に大きなアクションとなるように思うんであります。地域に根ざす伝統芸能は、地域地域での取組であり、これまで連携や組織づくりにこだわってこなかったために、県大会を開催するにも関係事務局もないように思われます。ぜひ県に一石を投じてもらえれば、大きな波紋として広がりを見せるのではと思うのであります。

 県として積極的にかかわっていただきたいと思うのでありますが、お願いを申し上げて質問にさせていただきます。

○宮村生活部長 県民文化祭につきましてお答えを申し上げます。

 より開かれました県民文化祭を目指しまして、平成14年度からは実施する事業を公募という形で実施をしてきてございます。御所見にございました地域の伝統芸能につきましても、公募の対象事業に従来からしてきたところではございますけれども、比較的規模が小さいとか、あるいはこれまで県民文化祭への応募も少なくて、採択がされることが少なかったというのが事実でございます。

 地域に根ざしました伝統芸能の振興につきましては、市町村の取組に負うところが大きいところではございますけれども、先生の御所見の中では伝統芸能県民大会ということで御意見をいただきましたですけれども、県民文化祭におきましても、例えば一定の圏域単位でフェスティバルを開催などをすることを通じまして、地域の伝統芸能を含めて、地域に密着した活動をしている文化団体などがより参加しやすくなるような工夫をするなどして、そのあり方を検討してまいりたいと思っております。

 以上でございます。

○前野委員 先程の質問でも申し上げたように、地域の伝統芸能というのは、やはり縦のつながりやとか、横のつながりというのは非常に薄うございます。ぜひ県の方で指導的にそういう県民、全国大会、県民大会を持っていただけたら、かなりの人たちが参加をしていただけるんじゃないかなと、そんなふうに考えておりますので、ぜひ御検討していただきたいと思います。御要望申し上げておきます。

 続きまして、3番目の施策344、高齢者保健福祉の増進について伺います。

 昨年の9月議会では、高齢者の虐待問題の早期対応についてお願いをいたしましたが、17年度において、高齢者虐待防止支援事業に取り組んでいただくことになりました。年老いて、虐待を受けても抵抗のできない悔しさや惨めさを思うと、いたたまれない気持ちになります。積極的な支援事業になるようにお願いを申し上げたいと思います。

 特別養護老人ホームの整備要綱について伺いますが、特別養護老人ホームへの入所申し込みを行っている入所待機者が、平成16年9月現在で重複を除いた実人員1万2,498人もあると聞いております。これは平成15年の9,349人に比べて大きく増加していることで、県としても県民しあわせプランの重点プログラムで、特別養護老人ホームの整備を第2期三重県介護保険事業支援計画で定めておりまして、平成19年度の目標、整備目標の6,241床を1年前倒しにして、平成18年までに整備を急がれると聞いております。

 県ではこのように特別養護老人ホームの入所申し込みが増加している中で、施設サービスを受ける必要性が高い入所希望者を優先的に入所させることができる。要は各施設が入所基準を作成することを県としての指針を策定しております。これを受けて、県内すべての特別養護老人ホームで入所基準が制定されているのでしょうか。そして、運用は適切にされているのでしょうか、お伺いをいたします。

 各老人ホームで入所基準が適用されて、それに沿って入所の順番が決まっていれば、入所申し込みの絶対数が多くても、御本人の要介護の状況や、介護する家族の状況によって、真に入所の必要性の高い方から入所できるということであります。現在計画されております特別養護老人ホームの整備計画数で必要数を満たしていると解釈をしていいのかどうか、当局の御見解をお聞きしたいと思います。

○本多健康福祉部長 特別養護老人ホームについての御質問にお答えをいたします。

 まず、入所基準でございますけれども、委員おっしゃるようにこれまではもうほとんどの場合、特別養護老人ホームの入所につきましては、申込順といったことが多かったわけでございますけれども、やはりその真に必要な方が入所していただく必要があるということで、県では15年4月に入所基準の指針を策定をしております。これは介護の必要性とか、あるいはまた家族の状況等を勘案しまして、入所の必要性の高い方から優先的に入所をしていただく、そういった仕組みを構築したものでございます。

 お尋ねの県内の施設での運用はどうかということでございますけれども、平成15年には県内の全施設でその基準をつくっていただきまして、運用を行っていただいております。おおむね適正に運用がなされておるというふうに考えておりますけれども、今後ともより的確に運用が図られるように施設に働きかけてまいりたいというふうに考えております。

 それから、待機者が非常に増えているという御指摘がございました。確かに委員おっしゃるような数字になっております。こういった状況を踏まえまして、平成16年度、今年度に入所申込者の実態調査、そして入所者の実態調査、3つ目に介護家族とケアマネジャーへのアンケート調査、この3つの調査を行っております。

 これらの調査の結果、介護度が高く、介護者がいないなど、そういった方を真に施設サービスを必要とする要介護者というふうに判断をいたしまして、その一方で、御指摘のように特別養護老人ホームの整備事業でございますけれども、平成18年度末に1年間前倒しで6,421床の整備を行うということになっておりまして、計画どおり行くように今後努力をしていきたいというふうに考えています。この数字を達成することによりまして、今後新たに生じると見込まれます待機者も含めまして、平成19年度には真に入所が必要と思われる待機者は、ほぼ解消するというふうに考えておるところでございます。

 以上でございます。

○前野委員 入所希望者、待機者ですね、年々増加をしております。入所を希望しても入れないとか、いつになるかわからないという切羽詰まった方もおられるわけでありますんで、十分手厚い介護が受けられる特別養護老人ホームのベッド数を確保することが急務であると思います。県民の期待にこたえられるように、強く要望いたします。

 続いて、時間も迫ってまいりました。4番目の事項に入らせていただきますが、これは地域予算でありますが、県民局の地域予算でございまして、安全・安心の通学路の整備システムづくり事業で地域予算を組んでいただいております。16年度の事業報告書がまだ出ていないようでありますので、15年度の報告書に基づいて質問させていただきたいと思いますが、久居市の栗葉小学校の子ども、3年生を対象にしてこの事業が展開をされました。毎日通う通学路を、子どもたちの目線で見直し、ヒヤリハットした箇所を地図に落とし、なぜ危険であるのか、子どもたちで話し合い、発表し合って危険箇所の再認識をする。危険箇所にはヒヤリの標識を掲げたり、危険な交差点等には黄色のペイントで路側帯の線を引く、こういう事業を展開をしてこられました。

 私もこの質問をするに当たりまして、子どもたちがヒヤリハットした地点に実際に行ってみまして、車をおりて歩いて実はみました。4.5メートルぐらいの狭い歩道のない道路でありますが、そこを歩いてい見ますと、案の定車が後ろから来てクラクションを鳴らされました。プッと喚起を促すようなクラクションならいいんですが、ブブブーッと鳴らされて、そこどけ、邪魔やというような感じの、そんな感じを受けたわけでありました。

 私たちは、人は右、車は左、クラクションは不用意に鳴らさないと、人が優先と教えてもらったんでありますが、最近はそれが変わってきたんかなとも、そんな感じを実は受けました。飯島警察本部長がここにおられますんで再確認をしておきたいと思いますが、そういう狭い道路で、人と車、どちらが優先するんでしょうか。歩道のない道路ですから、当然人間は道の真ん中を歩きますが、車に追い立てられてクラクションを鳴らされる、そんな状況がたびたびあります。

 私たちも毎日車に乗っておりますんで、車の目線でしか道路を見たことがないんですが、実際にそうして子どもたちの歩いた場所を自分で体験して歩いてみて、そんなことを感じましたので、時間があればまたひとつ御答弁いただきたいと思います。

 それで、この交通安全対策に対する子どもたちのヒヤリハットのこの事業なんですが、ぜひこの17年度で終わってしまうという話も聞いておりますんで、継続をいただいて、子どもたちが、3年、4年生の子どもですから、その子どもたちが真剣に交通安全に対する気持ちを持つということは、生涯そういうことを忘れない、そんな思い出にもなるんではないかなというふうに感じますので、ひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。もうこれ、要望にいたしておきます、時間がありませんので。

 それで、産業開発、観光開発の件でありますが、これは先輩議員が質問をいただきました。その中で、私が若干感じたのは、三重県を観光産業県として県民挙げて取り組もうという知事の熱い決意を聞かせていただいたんでありますが、その中でさっきから話が出ておりますように、中部国際空港を利用した外国人の誘客、この人たちがぜひ三重県にも来ていただいて、三重県を楽しんでいただくということが大事であります。そんな中で、特に三重県の工業技術力を何とか商品にできないか。産業、工業技術力によるつくられた産業を商品にできないか。そしてまた、工場なんかを産業観光として外国人の人に見ていただく、そんなシステムはつくれないかなという感じでおります。

 どうかこの産業観光、いろんな意味で御検討いただくと思いますが、その辺もひとつ踏まえて、新しいプログラム、商品として開発をしていただけたらなと、そんな思いでおります。何かコメントがありましたらひとつよろしくお願い申し上げます。

 それじゃ、一応時間で終わりということなんで、どうもありがとうございました。

○稲垣委員 新政みえ四日市選出の稲垣昭義と申します。30分という限られた時間ですので、早速質問の方に入らせていただきたいと思います。

 まず初めに、未収金対策についてお伺いをいたします。監査の指摘によりますと、平成15年度の県税の未収額は約84億円。県税以外の未収額は約52億円で、合計約136億円と多額になっています。

 これらの対策として、平成16年度には三重地方税管理回収機構を市町村と共同して設立をいただき、市町村税の回収については一定の成果を上げておられます。

 また、県税の未収対策としては、県庁内に特別徴収機動班を設置し、8名体制で一定の成果を上げていると聞いております。

 財政状況が非常に厳しい中で、歳出を見直すことはもちろん重要なことであるとは思いますが、歳入を増やす努力も必要であると考えます。今議会でも、本会議におきまして、竹上議員や舟橋議員の方から、例えば県有施設の命名権の貸し出しや、広告料収入を得るといった仕組みも提案をされておりましたが、ぜひこれらのことについても検討いただき、実現をいただきたいなというふうに、私も思っております。

 そして、先程述べました未収金につきまして、これまで取り組まれてきたことは、平成17年度についても継続して行っていただけるものと、そしてまた、さらなる成果を出していただけるものとは考えておりますけれども、17年度、新たにまたこういった取組をしていくんだというものがあれば御答弁をお願いしたいと思います。

 例えば東京都が実施して、大変マスコミ等でも話題になっておりましたインターネットを使って差し押さえ品をオークションに出しておりました。こういった取組は、ぜひ三重県でも積極的に17年度から取り入れていただきたいなということを考えますが、いかがでしょうか。

 以上、御答弁お願いいたします。

○中尾総務局長 厳しい財政状況の中で、歳入を確保していくということの重要性はまさに委員御指摘のとおりだというふうに思っております。

 そこで、まず県税の未収金についての対策でございますけれども、委員御指摘のとおり平成16年度に税務政策室の中に特別徴収機動班を設置いたしまして、これは各県税事務所と連携をいたしまして、高額な滞納事案ですとか、それから難しい困難な滞納案件について、機動的に徴収を進めていくという体制を本年度敷かせていただいております。これまでのところ一定の成果を上げているというふうに認識をいたしておりまして、17年度も引き続きこの体制で取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 それから、御指摘のとおり東京都におきまして、16年度から、差し押さえた動産等につきまして、インターネットでの購買が行われております。この動きなんかにつきましても、既に税務政策室において勉強を始めております。

 一方で、三重県の差し押さえの状況でございますけれども、三重県の方では動産はどちらかというと換価しにくいという性格がございますので、私どもの取組といたしましては不動産ですとか、預金、生命保険などの債権を中心といたしまして差し押さえをこれまで行ってきております。

 したがいまして、これまでのところインターネットの購買で対象となるような、そういう動産は差し押さえていないというふうなのが現状でございます。

 ただ、今後につきましては、動産の差し押さえなんかもこれからどうなるかという状況を方々にらみながら、インターネット購買の環境が整えば、ぜひ検討していきたいというふうに考えております。

○稲垣委員 御答弁をいただきまして、オークションについては現在、動産は少ないということでした。これについては、やっぱり徴収の仕方を強化するという部分が、まだ三重県は例えば東京都と比較すると人の問題もありますけれども、まだまだ弱いのかなという部分も思っておりますので、ぜひ17年度にプラスして、17年度にはそういった、この16年度から始めていただいた未収金の徴収についてのそういったノウハウも16年できていると思いますので、さらに強化をして、動産も含めて徴収をいただき、差し押さえいただいて、ぜひオークションをやっていただきたいなと思っております。

 払いたくても払えない人というのは、もうこれはあれなんですが、どちらかというと払えるのに払わない人というのがたくさんいるということは、これはやっぱり許されることではないと思いますので、そういった意味で、インターネットで例えば差し押さえ品をオークションに出していると、東京都がかなり宣伝をされましたように、そういった方への抑止効果にもつながると思いますので、ぜひとも早急に実施の方をお願いをしたいと思います。

 次に、当初予算の中で、三重県環境保全事業団への20億円の無利子貸し付け、そして農林水産支援センターへの7,500万円の無利子貸し付け。また、食肉市場再編事業の約9,500万円に関係をして、県の外郭団体や公的な事業を行う団体等が経営悪化した場合に、県が担う役割について質問をさせていただきます。

 まず最初に、三重県環境保全事業団についてでありますが、これにつきましては、2月8日に連合審査会を議会にて開いていったときに、まず御説明をいただき、またその後、本会議でも取り上げられ、いろいろと議論をさせていただきました。

 簡単に言いますと、四日市の小山町に建設をされましたガス化溶融炉が、当初計画の甘さから、平成15年、16年のたった2カ年で累積赤字が30億円ということになって、銀行からの融資が停止をする恐れがあると、運転資金がなくなるということで、平成16年度は歳出削減などのかなりの努力をいただいたようですが、それでは到底対応できないということで、この17年度当初予算に20億円、県から無利子で貸し付けたいと。この返済の期限というか、貸付期限は平成28年ということで御報告をいただいておりまして、その根拠としては、返済根拠につきましては、34市町村の一般廃棄物の処理料金を、現在トン当たり2万円なんですが、平成17年からは2万8,000円、そして19年から3万5,000円、さらに平成21年からは、市町村と協議の上、4万2,000円にと値上げをすると、これ返済根拠の1つ。

 そしてまた、83社が参画をいただいております産業廃棄物に関しましては、現在年間6,000トン、約。年間6,000トンの処理量ですが、営業努力により、平成18年度以降は3倍の年間1万8,000トンにするという御説明をいただいております。

 私は県民の税金を20億円貸し付けると、投入するということですので、もちろんこの返済見込みが確実なものでなければいけないと思います。これまでさまざまな議論をさせていただいておりますが、この返済根拠というのが極めて不明確なように感じておりますので、改めて具体的に返済見込みをお示しください。

○井藤環境森林部長 返済見込みということでございますけれども、まず料金の方でございますけれども、委員のお話にございましたように、段階的に料金は上げていきたいという希望を持っております。とりあえず市町村の方にその話をさせていただいておりますし、市町村の方も県の一定の支援があればある程度のことはやむを得ないというふうなお返事もちょうだいしております。

 したがいまして、今の段階では2万8,000円、3万5,000円という段階ぐらいまでは大方了解を得たのかなという感じでとらえられております。

 ただ、4万2,000円という数字は、さらに民間の金融機関とかのいろんな償還をするための値上げというふうに考えておりますので、そうは言いましても、市町村にとっても非常に厳しい状況ということもございますので、さらに管理費とか人件費とかいろんなことをもっともっと精査いたしまして、できる限りやっぱり料金を抑えていくという方向で、さらに考えていきたいというふうには思っております。

 それから、処理量の方ですけれども、現在6,000トン余りということなんですけれども、この16年度におきましても、いろんな営業努力をしました結果、1,000トン増えたということもございます。さらに今後は、企業の方も県外へ出しておる廃棄物等につきまして、できましたら私の方で処理をするという営業努力を今やっております。それにつきましても、若干見込みが出てきたということでございます。

 それから、一般廃棄物につきましても、現在、市町村が償却残渣を自分のところの埋立地で処分されてみえるところがございますけれども、将来的なことを考えまして、そういう市町村もいつまでも埋め立てるわけにいかないから、その分については新たにこの事業団の方で処理するということについての協議も今させてもらっておるところでございまして、そういうことも含めまして、将来的には計画に近い数量を確保していきたいということでございます。

○稲垣委員 御説明の方いただきましたが、ここにいただいています返済長期見通しですよね。資金繰りでも先程市町村との協議、4万2,000円はこれからさまざまな努力をしていく中で、4万2,000円になるかどうかわからないというような雰囲気の話もいただきましたけれども、実はこれは4万2,000円で計算してもらって20億が返済できますよという根拠になっている部分だと思うんですよね、計算の。その辺も非常にあいまいだなと、私が思いますのと、もっと言いますとこれ、五十鈴監査法人さんが経営評価書というのを、これ、議会にいただきました。

 これを見させていただきますと、県からの無利子貸付金を注入された場合に、計画的に県が償還できるかというところの項目を読み上げますと、「この計画を策定した前提条件をクリアし、もう一段の経営努力をした場合には実現可能であるが、前提条件、特に収益面での実現可能性については、これに対し保証を与えるものでもないし、それに対する評価も行っていない。」というふうに書かれています。

 この評価をもとに事業団さんが経営健全化計画書をつくられました。これを見ましても、先程の御答弁いただいたのは、平成16年から18年までの努力については、具体的にそういう形で対応できるんだと思うんですね。

 しかし、この19年以降の中期的な対応のところを見させていただきますと、「企業系の産業廃棄物の発生量は社会状況に大きく左右されること。また、将来的にも発生量の増加の予測がつかないことから、安定した量の確保を維持していくことは困難であるため、公共機能の付加を含め、センター機能の拡大について検討を行う。」というふうに書かれています。

 こういった評価書と、あと健全化計画書を見ると、私が思いますのに、当然事業団のこれまで当初計画、たった1年で狂っているということもいろいろ考えてみますと、今回提出をいただいておるこういった資金繰表では、この20億円というのが返済困難になる可能性、あるいは何らかの追加的な支援が必要になる可能性が今後考えられると思いますが、御見解をお聞かせください。

〔「しっかり答弁せえよ、大型課税なんだ」と呼ぶ者あり〕

○井藤環境森林部長 確かに評価なり、経営健全化計画ではそのように書いておりますけれども、まずは現状をきちっとやっぱり分析したということでございまして、その赤字の原因となった原因をきちっと評価していただいた上での分析でございます。その点では、この評価なり健全化計画は、私どもも評価しておるところでございまして、先生の御所見にありますように、18年度まではそれできちっといくだろうと。また、その後についてはまだまだ不明確だと。

 それは確かに今後の廃棄物行政を進める中での民間での企業努力とかいうのが、いろんな要因がございますので、また社会的変化というのも多分出てくると思っております。

 ただ、現段階では、私どもの方は、この計画に沿ったことをきちっとやっぱりやらせていくと、県の方もそれをちゃんと機能を働かせてきちっと見守っていくと。また、足らない部分は、県もある程度の人的な支援なり、いろんなことも場合によってはあり得るかもわかりません。そういうこともしながら、この計画が十分毎年毎年きちっと達成されるようにしてまいりたいと思っておりますし、また議会に対しても、毎年度、出資法人ということもございまして、報告することになっておりますので、議会を通じまして適切に評価されるということを思っておりますので、対応としてはそういうようにやっていきたいというふうに考えております。

○稲垣委員 あくまで計画ですから、計画に沿って、それを実現いただくように指導していく、それはそれで大事なことなんですけれども、実現可能性が非常に低いものを頑張って努力するというのも、例えば事業団の職員さんとかに、逆に考えてみると、非常に気の毒な話のようにも思いますし、また、そのあたりがしっかりとした議論がないことには、今回の20億についてはやっぱり緊急的な部分として認めざるを得ないところはあると思うんですけれども、やっぱりそのあたりを明確にしていく必要があるのかなということを思っています。

 例えば経営改善して、経営改善するだけで収益が上がるというだけのものなんであれば、これはやっぱり民間に、公がかかわる必要がないというか、民間でやってもらっても十分回っていくわけであると思うんですね。それで経営が悪化したら、市場の中で淘汰されていく。もうこれは当然のことだと思うんです。例えば事業団の中身を見てましても、環境分析に関係することだとか、そういう調査とか、そういったものについては、極端なことを言いますと、民間が今もうだいぶ育ってきていますので、あえて事業団が公として担う必要はないかもしれないです。

 ですけれども、今回問題になっている廃棄物処理業務、こういったものに関しては、やっぱり市町村のごみ行政やそして県民の利益、また社会的な必要性、いろんなことを考慮すると、やっぱりこれは公がかかわらなあかんのやという意識が、そういう議論があれば、そしたら例えば今回は緊急的な措置だけれども、この部分については、県としても今後積極的にかかわっていくんだという姿勢を示していくということも大事だと思います。

 その分について、私はどんどん支援しても、これはもう何ら問題ないと思うんですけれども、その辺が不明確なままに経営努力をしてもらって、これは返せるんですよという説明だけでは、これはそれをやる事業団も気の毒だと思いますし、あるいはそれがパンクしたときに、努力してもらったけどだめでしたから、また追加の支援をしますよというんでは、やっぱりこれは議論として成り立たないと思うんですね。

 ですから、そのあたりをもう一度明確にしていただく必要はあると考えますし、もう1点、先程毎年毎年議会に提出をいただいて、議論をいただくというようなお話をいただきましたが、もちろん毎年の報告は当然ですけれども、もう1回改めて、これは18年ぐらいまでは私、この計画書を見とるとちゃんとなっていくと思いますので、19年以降については非常に希望的観測が並んだものだと考えますから、もう一遍改めてそういうのを議論する場所というのを、例えば18年度末かそのあたりに設ける必要もあるのかなというふうに思うんですが、その辺についての部長、お考えはいかがですか。

○井藤環境森林部長 議員の御指摘のとおり、場合によったら例えば災害とかいろんな関係で公的関与、いわゆる不採算部門という部分もこのセンターについて担ってもらうということも今後考えられます。

 また、その辺についても、現在、我々としても事務的には議論しておりますけれども、さらに検討させていただいて、また議会の方にもお示しさせていただきたいと思います。

 それから、2点目の19年度以降につきましても、改めまして議会の方といろんな御意見もちょうだいしたいしと思っておりますし、また御議論をさせていただきたいと思います。

○稲垣委員 とにかくしっかり議論させてもらわないと、平成28年というと恐らくここに見える皆さんも、もしかしたらいない方も多いし、後ろに見える我々も変わってしまっとる可能性あると思うんですよね。

 実際この返済が始まるのが平成25年ぐらい。

〔「稲垣おる」と呼ぶ者あり〕

○稲垣委員 からですので、そういうことを考えますと、そのころになってまた、あのとき何やったんや、この計画はと。今回の当初計画がそうですから、たった2年間で30億も債務、借金をつくっておると、何事やと言っても、それからでは遅いわけですよね。

 ですから、この機会に今回20億円貸し出すということですので、しっかりとした議論と、先程部長が不採算部門も含めて受け入れて、その分、公が担うというお話もございましたが、しっかりそのあたりをこの機会につくっておかんことにはいけないのかなということを思ってますんで、ぜひお願いしたいと思います。

 時間ありませんので、最後にこの事業団の関係、もう1点だけ苦言を言うときますと、今回、議会への説明の仕方で、先ほど言いましたように2月8日、連合審査会が開かれました。そのときの提出書類、こんだけなんですね。こんだけの資料で、県民の税金20億円を事業団へ無利子に貸し出したい。それを審査しました。これはやっぱりちょっとおかしいんじゃないかなと、私思っています。

 その後、本会議や、あるいは我々新政みえの調査等で、例えば先程お示しさせてもらったこういった評価書だとか、健全化計画書、具体的に出していただきました。いろんな資料もいただきました。普通は20億のお金を貸すときには、最低限必要なのは、その返済根拠がどんなものか、資金繰りはどうなのか、返済見通しどうか、そういった書類がそろって提出をいただいて議論をして、そこで初めて答えを出すものだと。最低限の義務だと思うんですけれども、その辺は怠っていると思いますが、いかがですか、最後に1点。

○井藤環境森林部長 大変申しわけございません。我々としても一生懸命説明させていただくつもりで資料を用意させてもらいましたけれども、不適切な部分がありました点はおわび申し上げます。

○稲垣委員 部長におわびをいただくと恐縮なんですけれども、今後の反省として、これ、環境森林部だけの問題じゃないと思うんです。各部局もすべて一緒だと思うんですが、そういった議論をするときの資料というのは、やっぱりしっかり提出をいただいた上で、議会でしっかり議論をさせていただくというふうにしていただきたいと思いますので、ぜひともこれについてはお願いしたいなと思います。

 次に、農林水産支援センターに対する7,500万円の貸し付けについてお尋ねをします。環境保全事業団に比べると額がかなり小さいですので、余り議論にはなっておりませんが、部長、返済見込み、これもお聞かせください。

○石垣農水商工部長 支援センターについてでありますが、支援センターはまさしく今農林水産業において、一番担い手対策が一番重要となっております。これを総合的に担当するということは大変私ども重要なことだと、機関であると位置づけしております。

 そして、今地産地消、あるいは6次産業化といった県庁の中のDo機関としての施設を、機関を位置づけて今取組をしております。13年4月からこれを設立いたしましたが、実は経営が大変厳しい状況にあります。その理由は、1つは、今までやってきた収益事業というのがあります。基本的にはほ場整備と埋蔵文化財についてやっておりました。これについては民業圧迫ということで、13年やめたということです。これが1つです。

 もう一つは、ここについては、今まで外部団体というのはほとんど基金を積んで、その基金に基づいて金利で事業をやってまいりました。これが大変今低金利時代で大変厳しいということ。そういうことと、今あそこは土地の流動化をやっていますが、長期保有農地について今まで買ったときと、今売ったときの差額が大きいと。これが経営を圧迫しているということであります。

 それで、私どもは、これは実は昨年から本会議の中でも、いろんな支援センターどうするんだという話がありました。それで、16年にいろんな検討をしてまいったんであります。実は中期的な経営改善計画をつくってやろうという話で庁内で検討してまいりました。なかなかこれが庁内合意に至らなかったもので、もう一度この17年、本年中に農業支援センターについてはまず効率的な、効果的な事業をどうするんや、組織体制どうするか。財政の健全化どうするかということをまとめていくということで、決して私どもこの7,500万については、当面の運転資金だというふうにお考えいただきたいというふうにお考えいただきたいと思っています。この事業資金が当然要るということから、7,500万貸し付けをしています。

 これについては、検討の中でこの7,500万を県の補助金として出すのか、基金を担保にして貸し付けを起こすのか、基金を取り崩しするのかということも含めて、これはこの改善計画の中で検討していくことになっております。決して貸し付けしたから、それがもうセンターに貸し付けをしている。ずっと置くという話ではありません。これはそれも含めて今年の改善計画の検討をするということになっております。

 以上です。

○稲垣委員 まさに本当先程部長から答弁をいただきましたように、この農林水産支援センターについては、非常に重要な位置づけにあると私も思っています。そんな中で、先程も御答弁ありましたが、平成13年のときだと思うんですけれども、行政改革の、行革の流れの中で収益部門、年間33億円ぐらい収益を上げとったと思うんですが、その部分を民業圧迫ということで廃止をしたことによってだいぶ苦しくなってきて、今回の状況にもなっているのかなというふうに思います。

 今回緊急的な支援ということで、そういうことは理解できるんですけれども、例えば今の状況でずっといっても、先ほど言われた基金を例えば取り崩して先細りをしていくだとか、そういったことも想定もされますし、非常に懸念されるところでもあります。

 私が思うんですが、先程の環境保全事業団のときにもお話をしましたが、やっぱり官が、公が担う部分と民間が担う部分というのを、しっかりこの農林水産支援センターについては、明確にある一定のところまでしていただいておると思うんですね。

 それをした結果、その収益を生む部分、民業圧迫する部分をなくしたもので苦しくなっとるという現状もありますので、こういったものについては、やっぱり堂々と公の担う部分なんだということで、支援できる体制をつくっていただきたいなということを思っています。部長、何か御答弁あれば。

○石垣農水商工部長 今厳しい農林水産業の中で、やっぱり今後農業、農林水産業を維持していこうと思うと担い手対策がやっぱり大事です。ここについては、そういう基幹的な機能を持たせていくということはあると思います。

 ただ、はっきり言いますと、その13年に行政改革をやった中で、事業を見直しをした。その中で私どもも、また新たな事業をここへ付加をして事業でやりました。ただ、いかなこと、3億という収入が今、33億と言われたのが3億でありますが、年間3億の収入が減ったということについての、やっぱりそれに対するコストカバーができなかった、あるいはそれに対する収益性が確保できなかったということだと思っています。これについては今後改善すべく努力していきたいと思っております。

○稲垣委員 もう1点、部長、食肉市場の再編事業費の方もちょっとお尋ねをしたいんですが、四日市畜産公社と松阪食肉公社というのは、ともに赤字体質で、累積赤字の方は、もうこれも約8億円というふうに言われています。

 このため平成13年には、三重県食肉流通再編統合の基本方向が定められ、平成20年までに統合する方向に向けて調整をされていると聞いています。今回、再編事業、再編対策事業費として9,500万円上がっていますけれども、内訳を見てみますと、再編対策事業推進事業費として44万円というのがありますけれども、それ以外については、それぞれの赤字経営を支えるための財政支援であるように伺えます。統合に向けてそれぞれの経営を安定化させるために行っていると言えばそれまでなんですが、言葉を悪く言えば、予算の中でわかりにくいようにごまかして支援しとるような、そういった印象も受けられます。

 先程から申し上げておるんですけれども、経営が悪化している外郭団体に関しては、公の担う部分と、しっかり役割分担をした中で堂々とやっぱり財政支援するのであれば、こういう理由から堂々とするんだというものが欲しいなというふうに思いますし、また、この平成20年統合の見通しも教えていただきたいのと、今後の県の役割をお答えいただければなと思います。

○石垣農水商工部長 四日市畜産公社、あるいは松阪食肉公社につきましては、まさしく三重県の食肉につきましては基幹施設であります。実はこれが今先ほど言われましたように累損欠損と、特に松阪公社については累損欠損があるということから、大変厳しい状況になっております。

 これにつきましては、実はO157というのがありました。BSE問題等がありました。これにつきまして、相当そのときに食肉品が厳しいダウンしたということもあって、そういう累損が起きたわけでありますけれども、実は私どももその1億円を今補填しておりますけれども、これは食肉というのは例えば屠畜、あるいは豚でも牛でもいいんですが、単価にはね返って今1頭、松阪1頭、牛は1万5,000円です。豚であっても1,800万ぐらい取っておりますが、これを単価に上げて、採算ベースにのせよと思ったら2万か2万5,000円でやったらいいわけです。なかなかこれが、要するに日本の国の中で食肉の屠畜場経営の中で、三重県の単価は相当高い方に入るわけです。お隣の愛知県と比べたら高いという状況の中で、どうしても単価を上げられない。そういう状況の中で、実は私どもは今年度、松阪公社については、牛についても豚についても相当受益者負担をとるために上げさせていただきました。それでもやっぱり基本的には採算ベースに乗らないということから、実は県であり、市であり、市町村がいろいろそういう運転事業については、四日市トータルとして9,500万を負担をしているということであります。

 片方で経営改善、品質向上、いろんな取組をしています。例えば集荷対策についても、新たな販売拡大していく、いろんなことをやっておりますけれども、そういう取組をやっているということであります。それで、実は今合併の話でありますが、13年3月に基本的な方向を定めて、平成20年をめどに両公社の再編統合の推進を今図っております。

 ただ、今各四日市、松阪においては、これを合併するべく食肉流通再編統合検討委員会、さらには両公社の食肉流通再編統合検討推進ワーキング委員会をつくって、いろんなことやっておるんです。いろんな意見があるということから、なかなか進んでいかないという状況に今あります。名古屋が18年度、新たに移転後、新築されます。こういう関係の中で、今後引き続き両公社関係者との検討協議を進めていきたいと、合意形成に向けて議論を進めていきたいというふうに今考えております。

 以上です。

○稲垣委員 本当に合意形成に向けて議論をしっかり進めていただいて、先程部長の御答弁にもありましたが、18年に名古屋の方が、市場が移転・新築されますと、四日市の公社にしても、あるいは松阪にとっても非常に今の経営状況もかんがみても、非常に厳しい状況が、またさらに深まるだけなのかなという気もしますので、早目の対策としてしっかりとした議論を重ねていただきたいなと思っています。

 もう時間がありません。最後に知事に1点だけお尋ねをしますが、これまで3つの団体について議論をさせていただきました。ほかにも経営健全化の指摘を受けている外郭団体というのはたくさんある中で、今後も県の財政支援が必要になることは十分考えられると思っています。

 また、17年度から指定管理者制度というのが導入されますと、公共の施設を今度は民間が管理委託受けるという場合が出てきますし、今度はその民間が破綻した場合には、じゃ、公共性の観点から県は財政支援を行うのかとか、いろんな場合が想定されると思います。今回この機会に、県が支援をする、財政支援をする基準というのを明確に定める必要があると考えますけれども、いかがでしょうか。

○野呂知事 今日、大変いい御議論をいただいたなと思って、先程からお聞きをしておりました。私も知事になりまして、内情を見ますと、これもか、あれもかというような感じで、幾つか出てまいりまして、それも相当もう長い年月、2~3年で悪化したっちゅうやつもありますし、それからもう田川県政のときからの、本来なら当時から解決しておかなければならなかったことではないかということで、先送りされてきたようなものもございます。

 そういう意味ではこの際私としては、後にそういうことを残していくことのないように対応したいなと、こう思いますが、こと1つひとつはなかなか難しいものがございます。そういう場合に、今後どういうふうに考えていくかということでありますけれども、まずは団体が行っております事業につきまして、それぞれ公共的な使命だとか、公益的な使命、こういったものがあるからまたやってきたわけでありますが、それらについて、もう一度やっぱりこの時代状況の中でしっかり判断をしていかなきゃならんと、こう思います。

 それから、その上で、事業によってはその存続をすべきなのかどうなのか。その必要性だとか、あるいは事業手法についてもいろいろ見直していくということが大事かと思います。

 それから、出資比率の関与のあり方、こういった問題もございます。これまで県においても、これだけいろいろ問題になってきておる中で、一応考え方として持ってきておるのは、経営改善をやっていく場合に、公的支援が求められるということがあっても、これはまずは第一義的に、その各団体が自助努力でまず最大努力をすべきだということは当然でございます。

 その上で、経営責任だとかそういったことも明確にしていかなければならないわけであります。そして、中期的な経営見通しとともに、その手法とか内容について、県のそのときそのときの財政運営も大変大きな影響を受けますから、そういうことも十分考慮した上で、必要最小限のものにしていくということが大事だろうというふうに考えてきています。県の支援の仕方ということについては、以上のような考え方を基準に、今日まで判断をしておるということです。

 ただ、もっとより具体的な基準というものが必要かどうかということについては、これはそれぞれの団体の存在理由とか使命、役割、それから、実にさまざまいろんな利権が既得権益として絡んでおったりしておったり、なかなか一律の対応はできない。そんなことがございますので、やっぱり各団体の個々の状況に応じた適切な対応をしていくということが必要ではないかなというふうに思っております。

○稲垣委員 もう少し議論したかったんですが、ちょっと時間もだいぶ過ぎてしまいましたのでこれで終わりますが、ぜひ公的関与の判断基準はありますけれども、経営が悪化した場合の公的支援の判断基準というものを、個々の場合に対応するというのはもちろん必要ですが、その基準となる最低限のベースのものを、これを機会につくっていただきたいということを要望して、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○日沖委員 いなべ市員弁郡選出の新政みえの日沖正信でございます。

 総括質疑もいよいよ最後になりまして、残された時間、ひとつよろしくお願いいたしたいと思うんですが、最後ということで、この平成17年度の予算案にかかわって、総括的に検証しながら議論をうまくして、まとめるべき役割なのかもしれませんけれども、私もいろいろ見せていただく中で、気のつく課題を幾つか提起をさせていただいて、お聞かせを願いたいというふうにこの質疑の中で考えておりますので、どうかよろしくお願いをいたしたいというふうに思います。

 もう時間がございませんので、早速入ってまいりたいと思うんですけれども、1つ目の質疑といたしまして、先程稲垣議員も、委員も触れられておりましたし、また今議会でこれまでにも多くの方が取り上げられました、この例の三重県環境保全事業団の廃棄物処理センターガス化溶融施設への資金援助の予算にかかわって、私なりの観点から聞かせていただきたいと思うんですが、処理センターが営業開始してからわずか2年で赤字が、累積が30億となった。こういう重大な事態に20億を県の方が無利子融資しなければということになっておるわけなんですが、当然県が誘導して市町村、そして参加民間企業の廃棄物処理システムをこれ構築してしまっているわけでございますから、幾ら我々がどうのこうの訴えても、とめるということはできないということは、我々ももちろん承知はさせていただいておることを前提にさせていただきますけれども、しかしながら、ことの重大さに比べて、先程稲垣委員も相当突っ込んだ議論をされておられたところでございますけれども、しかしながら、やはりいまだいろんな我々の疑問について明らかにしていただきたい、また証明をしていただきたい、また担保をしていただきたいというような部分が、多々我々の議員の皆さんの中に確かに今あると思うんです。

 ですから、今日この場で幾つかの確認させていただきたいことに触れさせていただくわけなんですけれども、引き続きですね、引き続きこれからも、もちろんこれは野呂県政の失敗ということではなくして、北川県政のときに端を発しておることでございますので、どうか真摯に徹底して原因追及と反省をしていただいて、引き続きこれからも我々にその詳細を明らかに示していただく努力をしていただきたい。このような要望をまずさせていただいて、質疑に入らせていただきたいと思いますが、まず処理計画に関して聞かせていただきます。

 今回の赤字をつくった要因の1つに、廃棄物の処理計画と処理実績の大幅な乖離ということが示されております。健全化計画ではとにかく営業努力もして、産業廃棄物処理の全体量を増やすとしておられますけれども、それ以前に、まず基本である市町村の一般廃棄物焼却残渣と、参加民間企業の産業廃棄物が当面どれだけ期待できるのかを、この2年間の経験と実績から精査をし直して、それに基づいて処理計画は見直されているはずだと思うのですが、当初、建設当初出された計画量の改めての精査はなされているのでしょうかということをお聞かせいただきたいんです。

 建設当初における市町村の計画処理量も、実績は当初より多い自治体もあれば、また逆に少ない自治体もあるように聞かせていただいておりますし、また企業の産廃についても、当初提出する計画量は、当然その企業の排出する最大時の量を想定して計算されておられるということだろうですから、実際は目いっぱい入ってこなくて普通じゃないんかというような意見も、民間の方で一方聞かせていただくこともあります。そのあたりの基本となる数値の改めての精査について、今後の健全化計画の中でどうその反映されているのかということを聞かせていただきたいと思います。

 また、あわせて処理料金について、民間では2万円台で処理してくれるところがあるというふうに聞くんですけれども、価格競争にもしさらされた場合に、民間に移っていくところが出てきて、計画量に響くことも想定はされますけれども、そのあたりも含め、そういうことにならないような対策というものはどのように考えておられるのか、あわせてお聞かせをいただきたいと思います。

 また、聞くところによりますと、産業廃棄物を受け入れている民間、参加民間企業に対しまして、市町村と同じく19年からは3万5,000円とすることを、現在既にこの議会でこのような重大な議論をしているにもかかわらず、いまだ明確にその19年から民間も3万5,000円にしますよという伝達は明確になされていないというふうに聞かせていただいておるんですけれども、お互いの信頼を持ってこそ再建はできませんので、その辺、もしなされていないのであれば、早急に協議をして御理解をいただかなければならないので、ひとつその辺も伺わせていただきたいというふうに思います。

 また、次に、この設問の2つ目なんですけれども、長期収支計画に沿って実績を着実に果たしていっていただくためには、今後市町村の分において、大幅な処理料金の値上げが段階的に行われていくわけですので、改めてできる限りの協議を重ねた上での相互理解を深めていく必要があると思うのですけれども、今回の経営の見直しをしなければならない事態に陥ったことで、市町村側の、市町村側というか、利用者側になるわけですけれども、利用者側の立場での不信や不安、課題などが漏れ聞こえてくることもございますので、先程来の部長の説明にある程度その理解をいただいておると、県の支援も当てにできるんであればある程度理解もいただいておるというふうには、ここではお聞かせいただくんですけれども、しかしながらやっぱり不安があるようでございます。

 例えば次に挙げるようなことについての対応策や、それにかかわる見解はどういうふうに持っておられるのかということを聞かせていただくわけなんですけれども、まず処理、市町村の処理料金の値上げについてなんですけれども、17年から18年の2万8,000円というのは、確かに了承せざるを得ないことであるというふうに市町村側も了承はされておられるようです。

 しかしながら、19年からの3万5,000円は、後々の先程、部長の一部の、答弁の一部の中にもございましたけれども、後々の取り巻く環境変化も考え合わせた中で、またその時点で協議などと、ちょっとオブラートに包んだような説明もあったりしますんで、どうも市町村側としては、現時点では想定として聞き置く程度というような、柔軟な解釈で受け取っておられる部分もどうもあるようでございます。

 県、また事業団としては、3万5,000円まで理解いただいているというふうに我々に報告されていますけれども、このあたりの意識のずれが大変心配なんですけれども、実際どうなんでしょうかということでございます。

 まして21年から4万2,000円となる収支見通しの中での計画になっておりますけれども、おのおの市町村の財政状況がまず優先されますので、さきに2万円台で民間では処理していただけるところがあるようだという話をしましたんですけれども、ひょっとすると市町村においてもそれぞれの市町村の財政、それぞれ市町村の台所事情を考え合わせたときに、そちらへ流れてしまうようなことは出てくるんじゃないかというような、市町村の中でも心配も聞かれたりいたします。

 そのあたり、再度しっかりやはり市町村と協議をしていただく必要があるんじゃないかというふうに思います。

 次に、当初に出した計画より多く処理している市町村が、建設費の分担金は、当初の建設費の分担金は、当初の計画量で案分して払っている手前がありまして、その当初の計画量よりも今現在多く灰を入れてしまっている市町村は、当初の出した計画量よりも少ない市町村に対して、当初の分担金が少ないということで負い目を感じてしまっていると。そういう中で多い、入れとるとこ、入れとる量が多いとこ、少ないとこでちょっとお互いの何となく気まずいものが生まれているようでして、多く、当初の計画量より多く搬入している市町村は、オーバー分は、当初の計画量よりも多くなった分は、さきの安い民間のところがあるんでしたら、もうそちらでオーバー分は処理してもらった方が気まずくならないんでいいんじゃないかなというふうなことを考えておられえるところも、いや、細かい話になってきましたけれども、どうもあるようなんです。

 そういうことも全部一度きちっと協議をしないと、やはりこの再建計画なり、収支見通しをきちっと数字をこなしていく中ではだめなんじゃないかなというふうに思いますので、今申し上げたようなことを市町村としっかりと協議をしていただきたいなと思います。

 もう一つお聞きしますけれども、これも先程の稲垣委員の答弁の中に、新しく今自前の処理施設で処理しておる自治体でも、新しく入ってもらったらどうだというようなことを考えておるというふうにございましたけれども、例えばそういう自治体、市町村が出てきたときに、そしたら建設時の分担金は払ってないわけですから、多分それ相応の分を上乗せして処理費用を計算していただくんだろうと思います。

 けれども、そのルールが今ないわけです。そういうルールも確立されていないのに、先にそういうことを考えているということになりますと、またこれ、お互いの市町村で、一体どうするつもりなんやろうという、何か不安や不満がまたこれ出てくる種になりますので、その辺もあわせて、ひっくるめて、一遍きちっとしていただきたいなと。いろいろ申し上げて恐縮なんですけれども、そういう思いでおります。一度ここで回答いただきたいというふうに思います。

○井藤環境森林部長 たくさんございましたので、若干順序が変わるかもわかりませんので、お許しいただきたいと思います。

 まず、量の関係でございますけれども、先程も申し上げましたように、今年度いろんな営業努力の結果、1,000トン増加しているところでございますが、さらにやっぱり増やしていく必要がございますということで、例えば今後処分するものによっては料金を段階的に変えていくと、ある程度弾力的な料金設定をするとか、また、搬入手続をさらに簡素化していくというようなことも実施しながら、さらに中小企業などから、また、県外へ搬出されている部分を持ってくるということなどをしまして、何とか確保していきたいと思っています。

 ただ、委員御指摘のとおり、残り1万トン分を全部産廃でカバーできるのかとおっしゃられますと、確かにそれは非常に厳しいものがございます。したがいまして、場合によっては産業廃棄物分の計画量の分を、一般廃棄物の方でカバーするということも現在検討しておりまして、その分が新たに市町村の焼却残渣について、場合によっては搬入することもあり得るということでございます。

 そういうことで、そういうものを産廃でいっぱいの比率というんですか、それもさらに見直しもしながら、全体の計画量が確保されるというように努力していくということでございます。

 また、料金の値上げに伴いまして、さらに処理量が困難になるんではないかという御指摘でございますけれども、市町村につきましては、一般廃棄物の焼却残渣を安定的に処理するために、この廃棄物処理センター構想に参画されておりますので、県が一定の貸し付けを行えば、ある程度値上げについてもおおむね理解をいただけるものと考えております。

 ただ、御指摘のとおり2万8,000円については大方了解を得ましたけれども、まだ3万5,000円はこれからの議論という点も若干残っております。その点につきましても、さらに議論を重ねて、市町村の御理解をちょうだいしたいというふうに考えています。

 また、安全性を確保した上での運転管理コストの削減努力等も継続して実施していくことで、できるだけ料金は抑えていくというようなことも考えてまいりたいと思っております。

 それから、料金の方ですけれども、一応3万5,000円程度まで値上げをさせていただければ、県の貸し付けも含めまして、一応収支が均衡するだろうというふうに考えております。

 ただ、将来的な累積赤字を解消するためには、もう少しやっぱり値上げが必要というふうに思っております。

 ただ、この点については、まだまだ市町村の方にも具体的には幾らということも言っておりませんし、これからの議論だと思っております。県としましては、受益者負担の原則のもとで適切に事業が継続できますよう、事業団と市町村がこうした基本的な認識を共有して、相互理解が得られるよう、私どもも最大限努力をさせてもらいたいと、してまいりたいと考えております。

 なお、企業に対して産廃を値上げしたいという話は、御指摘のとおり具体的な話につきましては、まだ企業の方には申しておりません。この御指摘も踏まえまして、早急にいろんなことを踏まえまして、現在のセンターの実情等も踏まえまして、企業の方にも説明させていただいて、御理解をいただきたいというふうに考えております。

 それから、市町村の多い、少ないの料金の問題でございますけれども、現在市町村間で市町村運営協議会というのをつくっていただいておりまして、その中で計画よりも多いところ、少ないところをどうするんかという議論をしていただいておりますけれども、私どもとしては、その実際の計画量よりも若干ぐらい多いのは致し方ないんじゃないかというふうにも考えておりまして、できる限りそういうふうに少ない方の市町村に対しましては、理解いただけるようにいろんな働きかけもさせてもらっておる中ですけれども、どちらにしましても、今市町村間でそういう議論がされておりましたんで、私の方も事業団とともに調整をさせていただきたいというふうに考えております。

 とりあえず以上でございます。

○日沖委員 ありがとうございます。大変もう時間がございませんので、ちょっと細かいことをお聞きし過ぎてしまったのかもわかりませんけれども、とにかく今お答えいただいた点については、ひとつまず十分と市町村さんとお互いのその信頼関係をもう一度築いて、お互い協力して立て直していけるように、ひとつ御努力しっかりいただきたい。

 そして、あわせて民間の参加企業さんにもひとつ納得いただいて、引き続き御協力いただけるようにお願いしたいと思うんですが、歳出でも1点だけ、もう一つお願いをさせていただきたいと思うんですけれども、2年間で30億の累積赤字をつくってしまったというここのこの現状を見て、我々やっぱり今の時点でどんだけ説明いただいても、経営健全化計画の中できちっと立て直しますと言うていただいても、なかなか申しわけないですけど信用するというところまでできません。

 で、お答えいただきたいんですけれども、この20億の無利子融資に対して、我々は担保してもらうというところは何なのか。担保というのは何なのか、だれなのか、どこなのかということをお聞かせいただきたいというふうに思います。

 担保という言葉がそぐわなければ、その20億の融資をさせて、していただいて、その後、焦げついたときには、だれがどう責任があるようになるのかということでございます。お願いします。

○井藤環境森林部長 確かに今の段階では、あくまでも将来的な長期にわたる計画でございますので、いろんな社会状況の変化から、計画との差異というのが出てこようかとは思っております。

 ただ、私どもの方としては、そういう差異が出てきた場合でも、何としてもこの計画どおりうまくいくように最大限努力しますけれども、万が一そういうことになった場合は、やっぱり最終的にはこの計画策定者である事業団の責任ということというふうに思っております。

 ただ、私ども県につきましても、事業団を指導しているということから、その責任の一端は当然県にもあるというふうに考えておりますので、そのようなことにならないよう、私どもの方でも全力を挙げて対応していきたいというふうに考えております。

○日沖委員 今御答弁いただいたんですけれども、やはりまだ責任の明確なところというのがなかなか説明いただけない、我々には理解し切れないという部分がどうしても残りますので、引き続きいろんな場面で、これからも明確なひとつ説明に努めていただきますようにお願いしたいと思います。

 もう時間があと4分しかございませんので、あと2つはどうもできそうにございません。2つ目の、残りの時間で首都機能移転について聞かせていただきたいというふうに思います。3番目の県土整備部の予算の中に絡んで県単の事業費について、今年度の予算の中での質問をしたかったんですけれども、これ要望にさせてもらいますけれども、去年、たしか県単事業費増やしてもらったんですね。しっかり我々喜んだんです。やっぱり地域に一番密着したサービスができる予算ですから、今年また今までの過去のように大変また減額されて、前のペースに戻ってしもうた、しまったんですけれども、この辺の政策転換があったんかとちょっと聞きたかったんですけれども、時間がございませんので、どうか年度途中でこなしていく中にあっても県単予算というものは、やっぱり地域の皆さんが一番望んでおるところの部分をやっていただくわけですから、気をつけていっていただきたい。できたら年度途中でも手当てしていただけるもんなら手当てしていただきたいと要望して、この部分についてはもう控えさせてもらいますが、2番目の首都機能移転に関する事業の今後についてということで、これ一遍知事さんに答えてもらいたいんですけれども、もう今となっては、ここにいる恐らくだれも首都が三重・畿央地域に来るんだろうということを思っておられる方は、残念ですけれどもないというふうに思わせていただいております。

 17年度予算で1,500万計上していただいておりますけれども、16年度の今年度の予算ですと、2,200万ほど組んでいただいていまして、国の動向によって減額ということで、1,110万ぐらい、半分になっていますね。だから、だんだんとこれ先細りになっていっているわけなんですけれども、これ、貝増議員が一般質問で取り上げておられました忍法首都機能移転の術という、この新幹線の中に掲示してあるものをちょっと貝増議員に許可いただいてこれ、ちょっと持ってきたんですけれども、もうこの首都機能移転の術を幾ら伊賀の忍者が優秀であっても、この術をもって江戸幕府を今倒せるような、あの強大な江戸幕府を倒せるとはとても思いません。

 ですから、やっぱり耐えがたきは耐え、忍びがたきは忍んで、いつの世にか、またもう一遍その気運が高まってくるまで、やっぱり1,000万というのは、全体にしたら大した額じゃないかもしれませんけれども、やっぱり必要なところへできるだけ予算は手当していただくべきですので、この首都機能移転の問題の予算については、かかわる予算については、もう最低限の協議会の枠組みを維持していくことは必要かもわかりませんけれども、その程度の中で実質休止状態みたいな形にして、当面次のまたチャンスが来るまでじっとしているというわけにいかないのかということを聞かせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○野呂知事 首都機能移転につきましては、地方分権のやはり最終ゴールというのは、地域主権の社会、それはやはり首都機能も移転する中で実現するんではないか、こう思っています。あるいは、地震等が起こったときどうなんだということについて、先般も東京での直下型地震で世界経済にまで影響を及ぼすという甚大な被害が予想されるということが出ておりました。

 そういうことを考えますと、私は国会での議論というのはどうもとんちんかんといいますか、事態をしっかり認識していないように思います。そういう意味で、私は首都機能の移転の必要性というのは、何ら今状況変わっておるわけではないと、こう思っております。

 ただ、これまでの経緯の中で、昨年、平成15年にできました国会等の移転に関する政党間両院協議会、これがいろいろ議論してきて、昨年12月に座長取りまとめとして、危機管理の面から移転の重要性は増しているということ。分散移転や危機管理機能の中枢の優先移転の調査を行うと、こういうことで取りまとめをやって、今年1月に承認をされておるということでございます。

 やはりこういった調査の状況を見きわめながらも、やはりこの意義の必要性、大事なこと、これをやっぱりしっかりと訴えていく必要があるかと思います。

○西場委員長 簡潔に願います。

○野呂知事 国会にだけではなくて、国民全体にももっと認識を深めてもらうというようなことも必要でございます。

 そういう意味では、ただ三重県が候補地だということではなくて、ほかの候補地である他府県と連携しながら、やっぱりことの大事さをしっかり地道にPRしていくということが大事だと、こう思っておりますので御理解いただきたいなと思います。

○日沖委員 もう時間でございますんで終わりますけれども、首都機能移転の問題について、知事がおっしゃられたようにもちろん必要性は皆が感じていることと思いますが、国がやる気がないというところが問題だと思います。

 また、この問題についても引き続き議論させていただきたいと思います。

 ありがとうございました。終わります。

○西場委員長 以上をもちまして本日の予算議案及び予算関連議案の審査にかかる総括質疑を終了いたします。

 なお、本委員会に付託されました予算議案及び予算関連議案につきましては、お手元に配付の一覧表のとおり所管の分科会で詳細審査を分担していただきますので、よろしくお願いいたします。

 また、今後の日程につきましては、明3月10日及び11日には予算決算特別委員会の各分科会があり、3月18日には分科会委員長報告及び採決等を行う委員会を開催しますので、よろしくお願いいたします。

 これで予算決算特別委員会を閉会いたします。

 御苦労さまでした。

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成17年 3月9日

予算決算特別委員会委員長 西場 信行


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