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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成16年度 委員会会議録 > 平成16年10月7日 総務企画常任委員会 会議録

平成16年10月7日 総務企画常任委員会 会議録

総 務 企 画 常 任 委 員 会
予算決算特別委員会総務企画分科会
会 議 録

開催年月日   平成16年10月7日(木)  10:00 ~ 15:30

開催場所   第301委員会室

出席委員   8名

委員長 田中 博 君
副委員長 中森 博文 君
委員 青木 謙順 君
委員 木田 久主一 君
委員 桜井 義之 君
委員 舟橋 裕幸 君
委員 中村 進一 君
委員 山本 教和 君

欠席委員   なし

出席説明員

〔人事委員会事務局〕

人事委員会事務局長 戸神 範雄 君

その他関係職員

〔監査委員事務局〕

監査委員事務局長  田村 惠子 君

その他関係職員

〔出 納 局〕

副出納長兼出納局長 杉野 攻君

その他関係職員

〔議会事務局〕

次長 杉森 融 君

その他関係職員

〔総合企画局〕

総合企画局長 村林 守 君

同理事兼科学技術振興センター所長 石川 裕一 君

特定政策室長 久世 憲志 君

その他関係職員

〔総 務 局〕

総務局長 中尾 睦 君

その他関係職員

傍聴議員          3 名

県政記者クラブ加入記者   5 名

傍聴者           2 名

議題又は協議事項

1)予算(分科会)関連

議案第1号 平成16年度三重県一般会計補正予算(第2号) 他1件

2)常任委員会関連

○議案第11号 三重県行政機関設置条例の一部を改正する条例案 他8件

3)分科会及び常任委員会における所管事項の調査

【会議の経過とその結果】

 〔開会の宣言〕

 〔出席説明員紹介〕

 〔部外関係〕

  1 分科会

   1)予算議案の審査

  (1)当局から補足説明はない旨表明

  (2)質疑・応答

(3)採決 議案第1号 挙手全員可決

2 常任委員会

   1)所管事項の調査

  (1)当局から説明はない旨表明

  (2)質疑・応答

―部外関係 分科会―

1)予算議案の審査

  (1)当局から補足説明はない旨表明

(2)質疑・応答

○田中委員長 よろしいですね。

それでは、皆さんの方でご質疑があればお願いをいたします。

委員の皆さん、よろしいでしょうか。

          (「なし」の声あり)

○田中委員長 なしということで、ほかにご質疑はありませんので、なければ議案に対する質疑を終了いたします。

(3)採決

○田中委員長 これより採決に入ります。

議案第1号を採決いたします。本案を原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願います。

          (賛成者挙手)

○田中委員長 挙手全員であります。

よって本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

以上で部外関係の分科会での議案審査を終了いたします。

部外関係に係る分科会の所管事項の調査はございませんので、これで部外関係の分科会を終了いたします。

―部外関係 常任委員会―

1)     所管事項の調査

○田中委員長 それでは、引き続き部外関係の常任委員会を開催をいたします。

部外関係の常任委員会には付託議案はございませんので、直ちに所管事項の調査に入ります。

この際、当局から発言があればお願いをいたします。

  (1)当局から説明はない旨表明

  (2)質疑・応答

○田中委員長 (当局より説明は)特にないということでありましたので、ご質問等ございましたら、お願いをいたしますが。

          (「なし」の声あり)

○田中委員長 ないようですので、部外関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。

当局にはご苦労さまでございました。

ちょっと早いですが、5分程、入れかえのために休憩をさせていただきます。

(休  憩)

 〔総合企画局関係〕

  1 分科会

   1)予算議案の審査

  (1)当局から補足説明はない旨表明(村林総合企画局長)

  (2)質疑・応答

  (3)採決 議案第1号 挙手全員可決 

   2)所管事項の調査

  (1)当局から資料に基づき説明(村林総合企画局長)

  (2)質疑・応答

2 常任委員会

   1)所管事項の調査

  (1)当局から資料に基づき説明(村林総合企画局長、石川理事兼科学技術振興センター所長、天野政策企画分野総括室長)

  (2)質疑・応答

―総合企画局関係 分科会―

1)予算議案の審査

(1)   当局から補足説明はない旨表明

  (2)質疑・応答

○田中委員長 それでは、今、災害関係の発言をいただきましたが、特別、議案への補助説明はございません。ご質疑があれば、委員の皆さんお願いをいたします。

よろしいでしょうか。

          (「なし」の声あり)

(3)採決

○田中委員長 質疑ないということで、ありますので、議案に対する質疑を終了をいたします。

これより採決に入ります。

議案第1号を採決いたします。本案を原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願います。

          (賛成者挙手)

○田中委員長 はい、ありがとうございます。挙手全員であります。

よって本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

以上で総合企画局関係の分科会での議案審査を終了いたします。

2)所管事項の調査

○田中委員長 次に、分科会の所管事項の調査を行います。

(1)当局から資料に基づき説明(村林総合企画局長)

(2)質疑・応答

○田中委員長 それでは、委員の皆さん、ご質問等がありましたらお願いをいたします。

 いかがですか。よろしいですか。

          (「なし」の声あり)

ないようでございますので、これで総合企画局関係の分科会を終了をいたしまして、引き続き総合企画局関係の常任委員会を開催をいたします。

―総合企画局関係 常任委員会―

1)所管事項の調査

 総合企画局関係の常任委員会には付託議案はございませんので、直ちに所管事項の調査に入ります。

 この際、当局から発言があればお願いをいたします。

  (1)当局から資料に基づき説明

(2)質疑・応答

○田中委員長 じゃあ所管事項の説明、少し項目多かったんですが、終了いたしましたので、委員の皆さん、質問がありましたらお願いをしたいと思います。

○舟橋委員 さっきの補助金のところのリストにありました石油備蓄基地、補助金とは関係ないんですけども、耐震の面では、ああいう備蓄基地というのはどういう基準で、クリアしているのかどうか、わかってみえたら教えていただきたいのが1点。

 それから、先程、石川理事の方から食の安心・安全の話、指摘した一人ですもんで、健康福祉部とも連携をとってというお言葉をいただいたのですが、農商の方はどうしても生産現場という立場で農薬の安全基準なんかは、きちっと現場も指導し、農家も意識づけはされていると思います。これは基本的には農商の地産地消の中で、県内産の農産物は安心・安全ですよとPRする一助にもなっていると思うんですけども。問題はやっぱり移入、輸入されてくる農作物なり食品をどう県民に安心・安全な形で届けていくかという責務の中で、食中毒や何かが発生したら対応する。それらの病原菌の原因追究に科技センターがお役に立つというのが理屈上わかるんですけども。まだ、健福さんの方で発生予防という予防という意味での食品の残留農薬を初めとする安心・安全について、ややもすれば総企なり農商がイニシアティブをとっているようですけども、健康福祉も十分巻き込んだ形で取組んでいくよう要望しておくというのか、今どんなことを健康福祉部にアプローチをしていますということをお答えいただくのかは、何かネタがあればお答えいただきたいなと思います。

 それから、「新しい時代の公」ですけども、議会の質問を聞いとっても、やっぱり、まだ禅問答みたいなところがあってなかなかわかりにくい。ましてやこの1年、2年議論をしてきて、それなりに議員なり首長なり中心的なNPOの人たちには少しずつ意識は醸成されてきているのでしょうけども、県民に対して、さっきの話一応基本的な骨子は、来年の1定に出るというふうに伺いましたけども、その基本的な1定に出た考え方を、いかに県民の皆さんに理解をしてもらうか、わかってもらえるかというのはやっぱり総企の広報広聴の仕事だというふうに思うんですよ。今、どういう事業を組み立てていくということにはならないかもしれませんけども、ダムを造りませんというのは、これはっきりわかりますし、三重県庁でも金がありませんというのは、これ県民にもしっかり伝わっていることですけども。「新しい時代の公」の概念なり、県民の「新しい時代の公」へのかかわり方みたいなものが、やっぱり十分精査、わかりやすさを趣旨にして広報広聴をしていただきたいなというふうに思います。

 それから、「新エネルギービジョン」ですけども、バイオマスが入ったことは、うれしいなと思っています。ただ、新聞を見ていますと、いよいよロシアが調印して京都議定書が発効してくると。そうなってきたときに、やっぱりそういう面も踏まえた書き込みをしていってもらわないと、と思うんですよ。省エネという観点をやっぱり十分書き込んでいただいたエネルギービジョンにしていただけたらなと、思いますし、ちょっと三重県では、なじみにくいかなと思いますけども、屋上緑化なんかが随分都会の方でははやっていますよね、今。ああいうことも、三重県というのどかな田舎で効果があるのかどうかは別ですけども、やはり有用性は認められるところですから、そういうものもちょっとどっかに散りばめて、それから、なおかつ、省エネルギーに対する県の率先実行のスタンスは強く打ち出していただきたいなと要望しておきます。

 以上。

○村林総合企画局長 まず、第1点目の石油備蓄基地の安全面でございますが、これについてはちょっと所管が私どもでない関係で、今すぐお答えできませんので、また調査をしてというか、そちらの方からご説明できるようにさせていただきます。

 それから、3点目の「新しい時代の公」、県民にわかりやすく説明すべきというか、そういう広報をすべきというのはもうおっしゃるとおりかと思っております。まず1点は、やはり、わかりやすくまとめるということが一つあると思いますし、それからまた、それをいろいろまた今後ディスカッションする場とか、そういった一緒に考えるような場を設定していく中で一緒に考えるということも必要かと思います。

 それともう一つは、多分実際、具体的に県が何をやっていくんだという中でわかっていただく面もあるのだろうと。そういったことをうまく組み合わせながら、私どもとしては、わかりやすくわかっていただけるような努力を、ご指摘のとおり努力してまいりたいと思います。

 それから、最後の4点目に「新エネルギービジョン」の中で、省エネにというところは、おっしゃることはよくわかるのですが、若干今、省エネということを新エネということで、取り組みが若干あれになっているんですけど、おっしゃるようにそれは、根っこでは同じだということはよくわかりますので、そのへんが「新エネルギービジョン」の側ではどう反映できるかということは、少し検討課題とさせていただきたいと思いますが。基本的には、いわゆる化石燃料を、どう別のエネルギーで置きかえるかというビジョンなのですが、取り組み方策なんかの中で何かご指摘のようなことが反映できるのかどうかについては検討課題とさせていただきたいと思います。

 以上でございます。

○石川理事兼科学技術振興センター所長 ただいま食の安全・安心についてですが、特に新しいことではないのですけども、やっぱり根本的には委員が言われた、輸入農産物ということは基本的にやっぱり食料の自給率が低いというところに起因するのかなと。一番それが大きいのかなと。ですから、どこの国もそうですけども、自国民の健康と安全を確保するのは、どこでも国益を守るという意味でやっておりますし、それと逆に、やはり日本のような国では貿易の問題ですか、貿易摩擦とかよく言われます。やっぱり世界で極端にこういう食料の自給率が低いと、どうしても輸入農産物が多いと。それに対してどう担保するかということで、ちょっと細かい技術的な話ですけども、今、例えば健康福祉部との間で、例えば、サンプリング収去検査計画について、例えば三重県で流通量の多いものとか、そういう品目でありますとか、分析項目でありますとか、そういうような調整とか、あとの日程調整とかそういうことでできるだけ行っております。例えば、中国産のいろんなものが入ってくると。そうしたら、例えば重点的にやるとか。やはりそういうようなところで、そういうとこらへんでの技術的な裁量範囲かなというふうには考えております。

 それともう一つ、三者の中で一番問題になっていますのは、やはり、もちろん分析の迅速化というんですか、現行ですと、ちょっと問題になったものだったら3週間かかるんですね、結果が出るまで。それを、今度の重点プログラムの中でそれを何とか1週間にしようと。それと、今、一度にスクリーニングできる農薬の成分、これが92成分なのですけども、それをできれば110成分ぐらいまでにしたい。それと、今度は逆に分析のときに使う、いわゆる有機溶媒というのですが、かなり使うんですけども、そういうジクロロメタン、それをゼロにしようと。

ですから、そういうふうに一つはできるだけ結果を早く出していきたいと、考えております。

○木田委員 「新しい時代の公」と県の事業としてやるときの、県の協働の対応の仕方についてと、木曽岬干拓の発生土の受け入れについて、もう少し、詳しく説明してください。

○村林総合企画局長 ……確かにあるのですが、やっぱりそういった流れの中で、総合企画局としては「新しい時代の公」がより進むような、そういったことを考えなきゃいけないなと。その中で特に、例えば、NPO側等々からは、県の協働の対応の仕方とかそういうものが、例えば、部局によって違っており、また不十分だとかいうようなことも言われています。また、今度、県の事業としてやるときに、これは県が責任持ってやる方がいいのか、ある程度そういった地域の方々にお任せする方向で考えていったらいいのか、そういった方向性も、それぞれの部局で考えているだけでは、新しい動きですのでなかなか定まらないところもありますので、そういったところを総合企画局としては大きな方向づけをしながら、より進むようにしていこうと。

 しかし、おっしゃるように考えてからやるということじゃなくて、もう既に動いている面がたくさんありますので、やはり実践が重要だということで、我々も17、18年と、16年度も既に取組んでいるものがあるんですが、17、18年度に、いろんな取組をする中で考えていけるような、やっぱりそういったことが必要だということで、先程ご説明したようないろんなポイントを一緒に考えながら、部局としても17年度に、早速取り組めるものは取り組んでいこうと、このような考えでおります。

 それから、2点目の木曽岬干拓の発生土の受け入れなのですが、この木曽岬干拓の都市的な利用をすべきじゃないかという議論が当初あったときに、やはり地盤が海面下マイナス1メートル程度の地盤高しかなくて、それをどう埋め立て、都市的利用ができる地盤までどう上げていくのかというのが一つネックになったというぐあいに、私、伝え聞いておりますので、そういったことから考えれば、今後都市的利用というのが最終的なねらいでございますので、それに向けて防災上必要な高さとして4.5メートル程度の盛り土はあった方がいいのではないか。その方が暫定利用から都市的利用にいく場合にも大きなメリットになるのではないかと、そのような考えでできるだけ受け入れていきたいと。

 そういう考えは以前からあったのですが、この際アセスメントできる程度の見込みが立ってきましたので、アセスメントの段階で早めに受けておいて、できるだけ早くそういうものをタイミングよく受け入れができるような条件整備を、この際したいということで、この本日のご報告のような形につながったわけでございます。

○木田委員 ありがとうございます。

大体理解できたのですけども、「新しい時代の公」については、そういうことも進んできているということで、個々の例とかそのメリットというものを具体的なものを、これからもどんどん例として出していただくことによってより理解が深まるんじゃないかなというふうに思いますので、それを要望したいと思います。

 それと、この考え方が打ち出されたからそういう実践が始まってきているだけではないと思うのですよね。今までもそういうことあったと思うのですよね。ただ、新しいこういう言葉を出してきたということじゃないかなというふうに思うのですけども。いろいろ私たちも考えるのは、民でできることは民でやれとか、あるいは財政が厳しいので今まで3やっていたのを官が1にしてあとは自治会とか民間にお願いするとか、草刈り等もそうなのですけども、そういうことが進んできている中で、そういう厳しい財政状況をうまく転換していくといいますか、そういうふうな考え方も含まれているのかなという邪推もしますので、やっぱりそのあたりもいい話だけじゃなくて、そうした、もしそういうものが含まれているとすれば、そういう透明性のある話も進めるべきじゃないかなというふうに、私は個人的に思いますので、もしそれについてコメントあったらお願いしたいと思います。

○村林総合企画局長 おっしゃったように、我々が「新しい時代の公」ということを打ち出す以前からいろんな実際として公を、地域の方々が担っているという実態があったとおっしゃるとおりで、むしろそれを我々としてはそういう実態をさらに進めていく。それで県の行政としても、そういうことをよく踏まえながら展開していくというぐあいにする。そのための調査というぐあいに考えております。

 おっしゃったように、例えば、財政が厳しいのでそれをお願いするというぐあいに受け止められるようなこともややもするとありますし、場合によっては実際事業をやる方がそういった財政上の必要があって、財政は非常に厳しい中でというようなこともひょっとしたらあるかもしれません。それで、そういったことがないように、本来の「新しい時代の公」という考え方、本来そういった民間の方々が地域に根ざしてやる、あるいはNPOの方々がテーマに根ざしていろんなご努力いただく。そういったことをどう考えたらいいのかということをきちっとやらないと、やっぱり委員がおっしゃったような財政が厳しいので下請け的に使ったりするような、そういうこともないとは限りませんので、そういったことを全庁的に理念をきちっとしてやっていくためには、我々総合企画局として努力したいと、そのように考えております。

○中村委員 私の方もちょっと2点お伺いいたします。

 一つは、先程の県政報告書に基づく今後の県政運営に係る意見の部分で、513番かな、伊勢市の工芸指導所の話を先程聞かせていただきました。早速、連絡とっていただきまして、こうやってこれから市町村との連携という形で仕組みを考えていくということで書いていただいてありますので、ありがたいなというふうに思っております。

 4日ぐらい前ですか、ちょうど今、伊勢市議会も決算特別委員会をやっておりまして、あそこはケーブルテレビですべて流しておりますので、ちょうど私もその部分を見ておりました。今回、一部の議員から質問がありましたのは、野口みずきさんがマラソンで優勝したと。早速、工芸指導所はみずきさんの足型ですか、あれをとって、あれは工芸になるのかどうかわかりませんけれども、そういう形でとったものを完成させたということです。今までも、何か武蔵川部屋ですか、武蔵丸の手型をとるなど、いろんなそういう形でそういう工芸を開発しています。

そのときの質問は、そういうふうに世界でもトップクラスの人の足型をとったと。それに向けて一般の方が「じゃあ、うちの子供も成長過程の手型とかそういうのをどんどんしてほしい」と。それを商品開発してほしいという質問、問い合わせが来ているけど、市はどう考えているのだというような話でした。それに対して、「いや、随分お金もかかるし、とてもそこまでは考えておりません」ということで、「何のために研究してたんや」ということで随分議論があって、当局の答弁の中に、県ともこういったいわゆる自治体が研究したことについてさらにそれを商業ベースの中に転化していくためのそういう議論なんかも、県なんかも連携とりたいと、ちょっと(答弁が)あったような気がしましたので。

私は先般もこの伊勢市のこういったことを取り上げたのは、やはり小さなところでそういう研究所的なものを10万都市ぐらいで持っているというのも、なかなか厳しいと思うのです、今の時代に。だけれども、持っていることを、さらにそこで研究されたことを、せっかく県なんかもこういったセンターがございますので、そういったところと連携をとりながらさらに商業ベースに乗せていくような、この224なんかでも、いろいろ、そういうことも議論されてるというふうに思いますので、そういったところへの展開というのを、アイデアも含めまして、助言もしていただきたい。そういったことを連携の中でぜひやっていただきたいということが一つです。

それから、そのときにたくさん、結構小さな研究機関なのですけれども、特許もとっています。そのせっかくとった特許をなかなか商業ベース化できない。そのへんは、科技センターなんかでは、そのへんのノウハウといいますか、そういったものがあれば、結構、研究センターなんでそういったものをとっていると思いますので、そのへんの考え方があればお聞かせいただきたいというのが一つであります。

もう一つの質問は、「新しい時代の公」について今聞いとって、木田委員はよくわかったということだったのですが、私は、ますますわからなくなってしまいまして、混乱しているんですが。

先般も関連でも聞かせてもらいまして、具体的にこんなもんだというものを示して、それを、これからどう議論していくかということがわかれば、もっと理解しやすいのではないかと。特に、県というよりは、これはもう各市町村が、随分財源的に非常に厳しくなってきている。私は、この「新しい時代の公」というのは、もう、公で随分サービスが広がってしまったから、それに対して民間がそれ以上のサービスをやっているところもどんどん出てきているので、そういったところに対して仕事の中身をどんどん出していくことによって、制度的にあるいは法律とか規則とかいろんな面でバリアがありますよね、そういったところなんかも県としてそれを取り除きながら、やっていくようなことも議論してもらうのかなと思ったりしています。

それと、今回の災害、先般もちょっと上げさせてもらいましたけども、災害地へ入らせてもらいますと、県あるいは市の職員さんたちは、土砂災害とかそういったものを除去する、あるいは物資を運搬するとかそういう作業をしていますけども、片一方で大量に訪れるボランティアの皆さん方の、ここの家は、こういうサービス、あるいはこういう救助をしないといかんとか、そういうのを本当にテキパキとやっていただいているんですよね。それで、テントの中でそういうことをすごく丁寧にやっておられる。本当に事務局体制を整えてやってみえます。現地の人たちにとって、そのことはもう行政がやっていただいているのに、ほとんど匹敵かそれ以上のことを、すごいことをして現在、今、進行形なんですよね。海山なんかでも。

そういったものが「新しい時代の公」かなと、私は感じているのですけれども、そのことに対して、じゃあ県というのはどうかかわっていくのか。そのへんをもう少しきめ細かく、具体例を挙げて説明していただくとありがたい。これから、今、やっていることを、来年、再来年にかけて何をしていこうとしているのか。そういう時点でちょっと話をしていただきますと、私も木田委員みたいにわかりやすくなるかなというふうに思うのですが。

以上です。

○村林総合企画局長 それでは、2点目の「新しい時代の公」について私の方からお答えさせていただきますが、一つ各市町村との関係ということでご指摘いただきましたが、確かに県民に密着したサービスというのは、市町村が今後さらに今以上に担っていくという中で、市町村がそういった住民の方々とどうやってコラボレーションとか協働をして、そういった公を担っていくのかというのは一つの大きなテーマなのだろうなと思っております。

ことしの検討過程でも、検討状況が取りまとまりましたので、早めに市町村の職員と意見交換したり、そういったことをやっていこうと思っているんですが。そういった中で「膝づめミーティング」で知事と市町村長さん方がちょっとそういったテーマについて話し合いを、意見交換をしていますが、その中で、ご指摘のように、やはり財源が厳しくなっているとか、サービスが広がってしまっているというご指摘は、確かにそういったご発言のあった市町村長さんもございました。ですけど、サービスが広がってしまったという中には、もともと公共が関与をするよりは民間がやった方がいい部分、地域でやった方がいい部分があるのかもしれませんが、財源が厳しくなっているというのは、むしろ副次的な話なんじゃないかなと私は思っておりまして、先程おっしゃった民間がそれ以上のサービスをしているじゃないかと、行政以上のサービスをしている実態があるじゃないかと。よりより公の担い方というものを考えていくということなのだろうなと。

それで、民間がさまざまな公共的なサービスをする場合に、それができるようなバリアを取り除くことだとおっしゃいましたが、それも確かにそういうことじゃないかなと私も思います。実際、いろいろ担ってきているんですが、例えば、福祉移送サービスを担おうとしたときに、法の規制が壁にあったので、それは特区の中でかなり解決されてきましたが、そういった担えるような条件を作って、これも行政の役割になってきますし、そのとおりかと思います。

今後そういった実態が大事だというのは、木田委員からのご指摘も共通するのですが、やはり例えば災害の部分について県がどう担っていくか。これは、かなり実績が積まれていく中で、役割分担できてきてるように感じておりますが、一般的にそういった民間が担う、地域が担ってること、あるいはNPOが担っていることと、県がどうかかわっていくのかということは、まだまだ課題があり、実践の中でかなり線が引けてきたものもありますが、課題が多い分野がどうも多いという認識でして、これは主に職員の検討会の方で具体的にそういう一緒にやっているものを、どういうぐあいに分担していったらいいのかと、具体例を挙げて今検討したりしています。

しかし、なかなか、やっぱり一刀両断でできませんので、先程、木田委員にお答えしたように、やはり実践をある程度想定をして、こういう役割分担かなということを想定して実践をやってみて、その中でこういう役割分担の方がいいかなと。やはり実践を通してじゃないとわからない部分が多分あるのだろうなということで、先程木田委員にもお答えしたところですが、そういったことを積み上げながら、県として「新しい時代の公」という考え方を出しましたので、そういった県がどういうぐあいにかかわっていくのかというおよその線を出していきたい。それで、ことしは、ある程度の仮説のようなところまでは詰めて、17、18年度で施行といいますか、そういった実践の中でもう少し深めたいと、このような考えでおるところでございます。

以上でございます。

○石川理事兼科学技術振興センター所長 先程のお尋ねの伊勢市の工芸指導所の野口みずき選手の足型ですか、そういうものなのですけども、それとそれの特許の活用とかいうお話でしたけれども、一番難しいのは、今よく言われています知的創造サイクルというのですか、まずはそういう財産を生み出して、それを特許にすると。それを保護して特許として権利化して、それを活用すると。なかなかその活用の部分が非常に難しいところで、企業でもそうなのですけども。

 ただ、言われますのは、我々も同じような悩みを持っていまして、現在、私どもが、特許として出願中が114件、そのうち特許としてもう16件確定をしておるのですけれども。あと実際使ってもらわなければ意味がないものですから、実施許諾、徐々にはふえておりますけど、現在16件ほど権利許諾ということでやっておるのですけれども。すみません、特許では8件ですね。知的財産ということで、ほかに実用新案とか、いろいろございますので。

 そういう意味で、やっぱりその活用の部分が一番問題なのですけれども。ですから、そういうふうに何か知的財産権として確立しても、なかなか、ご理解いただけないのは、それを例えば製品化してまた使われると。それに対して、普通10倍とか100倍のエネルギーがかかると。ですから、どんな企業でもいろいろ製品作っても、なかなか途中で日の目を見ないというのがたくさんあろうかとは思うのですけども。ただ、その場合に商品開発で、できれば我々も、今、窯業関係なんかで「ぽれぽれ屋」という、議会の1階でちょっと展示をさせていただいておったのですけれど、ああいうようなできるだけ多くの方に見ていただいてとかいうようなことも必要ですし、なかなかそこらへんに、どれだけエネルギーかけるかによって変わっていくのかな。ですから、我々も何かいいものができたら、すぐそれが商品になるのかというと、その間にギャップがあるということですね。その間の努力をどうしていくのか。

ですから、ぜひ我々も今言われました足型とか手型ですか、そういう商品開発で協力できるところがあれば、いろいろ協力させていただきたいなと思いますけども。その落差というのは、物すごくありまして、権利化してもです。特に、日本がやっぱり国際競争力が落ちてきたというのは、いろいろ特許とかそういう知的財産として権利化はするんですけど、その活用のところが、なかなか進まないといいますか、そこらへんが難しいのですけれども。そこらへんは、我々も同じような悩みを持っておりますので、できるだけいろんなところで広報するようにして、活用していきたいなと。

それは、ものづくりを担当されておるところは、民間企業は、どこでも、一番大きな悩みだとは思うのですけども、そこらへんを、いかに使われるように持っていくか。ですから、ものを作りたい、生み出したということと実際使われたところとの間に物すごいギャップがあると、私ども最近は物すごく感じています。実際は、生み出して、それが使われなければ余り意味がないわけですから、そこらへんはいろいろまたお話を聞かせていただきながら、我々もそういう商品開発の事業、窯業関係でいろいろやっておりますし、この議会中にも、展示はさせていただきましたけども。そういう意味で、どういうふうにすればアピールできるのか、いろいろぜひ連携してやっていきたいなというふうに考えております。

以上です。

○中村委員 ありがとうございます。

税金でもって、すごく高い税金をかけて、時間をかけて、エネルギーを費やして商品開発をして、あるいは特許をとってという段階は、こうやって議論されているわけですよね。それが県民や市民の目の前にどういう形で反映させていくかということだと思うのです。伊勢市の場合も、結局小さな企業がなかなか、中小零細企業は自分で開発能力がないものですから、そういった研究機関にお願いをして、そこでそういうものを開発、それを地元の三重県あるいは伊勢市の小さな事業所の方が、それをうまく活用して産業ベースへ乗せて、地域の活性化につながっていけるというところが、くっきりと目に見えてきたら、税金を投下したという効果があらわれると思うのです。全く県も同じことが僕は言えるのではないかな、そういう部分があるんじゃないかなと思いましたので、できましたら、そういった連携をとっていただきながら、外に一般の国民の皆さん方に、三重県の科技センターでこういうものが開発されて、こういう形で全国ネットに流れてくるということが見えてくれば、税金を投下した価値が出てくるんじゃないかなというふうに思いますので、そういった方向へ、同じ悩みを持ちながらやっているところですので、連携をしていただければありがたいというふうに思います。

 それから、「新しい時代の公」は、先程少し触れていただきました、例えば、介護タクシーなんかは、まさに自分たちが、NPOのあるいはボランティアの人たちがずっと実質的に動き始めて確立したんだけれども、法律とかそういった規制の中で白タク扱いされているわけですから、それをクリアするための2年間という一つの区切りの中で、行政がそういう運営協議会なり、そういう仕組みをつくれば、それをクリアできれば、そういったNPOの人たちが今やっていることが助かるわけなんですけれども、そういったところに対して、行政もすぐに動かないかんところがあるんですけれども、それがなかなか、ちょっと聞いてみますと、福祉部門では動いていないというふうに聞いておりますので、そういったところ、今すぐできることは、実際にそういった「新しい時代の公」が動いているわけですから、今すぐにでもできることから順番でやっていただけるように調整を図っていただくのが仕事じゃないかなと思いましたもんですから、その部分も現在進行形の部分については逐次、来年、再来年と議論していくんだというんじゃなしに、対応していけることは、対応していっていただきたいというふうに思うのですが、その点だけご所見あれば、お伺いします。

○村林総合企画局長 今おっしゃるように、県民の方々にニーズが出てきたが、行政がまだ対応できない分野を率先して担っていただくというのが、これも公だということを意識したということは、委員おっしゃるように、そういうことについて必要な仕組みとかそういうものを整備しなきゃいけないということにつながりますので、それはおっしゃるとおりかなと思います。

 すぐできるようにするために、県庁の体制として、総合企画局で調整を図るような体制がいいのかどうかについては、また検討させていただきますが、議論をしているだけではなくて、やはり実践、そういうことがやっていただけるような条件整備も含めた実践をしながら考えていこうということですので、議論がすべて終了した後「よいしょ」ということではなくて、やれることはすぐやるというのはおっしゃるとおりだと思いますので、よろしくお願いします。

○舟橋委員 さっきの商品開発ですけど、下にも見ました「飯櫃ころりん」でしたか、あれは、インターネットで結構売れていますよね。うちも使わせていただいて、嫁さんに好評ですけども。具体的に抽象的な答弁じゃなくて、窯業試験場で、これだけのことやって、今こうですよというようなことも含めてもっと答弁してもらった方が、我々もわかりやすいと思うし、下に展示あったのは気がつきましたけども、恐らく誰も気がついていないと思う。じゃあ、あそこに展示した意味は一体何やったんやと。もうちょっと考えたPRなり答弁をしてほしいなと思います。

○山本委員 「新しい時代の公」でいろんな話がありました。私もわからないですよ。ことしの3月、知事の言う感性について、感性って何だろうなというようなことを、知事に質問させてもらったことがあるのですが、いわゆる三重県の為政者となったわけですよね、知事は。それについて何か自分の政治的なビジョンというのを、県民に対して打ち出さなきゃいけないということで「新しい時代の公」、地球愛じゃなくて「みえけん愛」、地球愛は万博か。「みえけん愛」を出したと。こういうことですよね。

 私どもにもわからないし、これをもっと、例えば、県民に知らしめるために市役所・町村役場を通じて、NPOやいろんな人たちに理解を求めるのに、物すごい時間かかると思うのですよ。知事が何年までやるかはわかりません。長いことやるかもわからないし、短いかもわからない。だけど、それが終わるころに、また新しい方が為政者となって、また新しいビジョンを展開していくと。こういうようなことになってくるわけです。

というのは、田川知事の時代に、どういうことを言うたかということは、もう全く私は覚えておりません。北川知事になって、北川知事も何を言うたんかいな。そこだけちょっとビジョン、どういうようなビジョンを打ち立てて、ここにいらっしゃる方々がそれぞれの部署でどういうような施策をやって、アンケートもいろんなことをアンケート出したと思うんですよ。それについて結果が、知事の場合には「新しい時代の公」についての結果は、まだ出したばかりですから、その結果をどうだということを私は求めません。だけど、北川知事の時代にいろんな県民に対してのアンケートを出したり、施策を展開したりして、もう本当に皆さん、よう頑張ってそれについて県民局、または出先の人たちが一生懸命になって知事が言うこういう施策、ちょっと名前というか、ビジョンが思い浮かばないものですから、具体的に言えませんけども、例えば「生活創造圏ビジョン」というのがこれ大事だね、県民局予算で大事だねということで、みんなそれぞれ精いっぱい頑張って地域予算として施策を、今も展開していますけど、やってきた。それについて、じゃあ結果はどうなのだということを知らしめてないのですよ。

県の職員というのは一生懸命、本当に優秀で、1冊のこういう小冊子にまとめるというのは、抜群の能力があるのだけれど、それをじゃあ具体的に事業を展開して、結果は、どうだったということはまるっきりないのですよね。まるっきりないとは言わないけれども、おろそかにされているというような、そんな感じがするわけです。それについて、北川知事の時代に、どういうようなビジョンで展開してきたのか、大きな、例えば、今、野呂知事の言う「新しい時代の公」というようなことだったら、どういうことだったのかなということを、ちょっと教えてもらいたいのだけれども。

○村林総合企画局長 すみません、ちょっと知事のレベルの話をするのは僭越なのですが、私の受け止め方ということで、総合計画の何がどう作られてきたとか、そういうレベルでちょっとお答えさせていただきます。

 北川県政のときの「くにづくり宣言」については「開かれた三重をともにつくる」ということが基本理念になっておりました。それに対して野呂県政がスタートをして「しあわせプラン」を作っていく中で、「みえけん愛」や「しあわせ創造県」が新しい基本理念ということになってきたわけですが。一つは、やはり、北川県政時代の「くにづくり宣言」では「開かれた三重をともにつくる」ということで、やはり多様な主体が、三重をつくっていこうという考え方はあったと思います。その中でNPO施策とか、そういうものがいろいろ進んでくる中で、やはりただ公をどう担うかということは、その当時は余り十分じゃなかったのではないかなと、私自身は思っております。

 そういった中で、公というものをベースに置きながら多様な主体がどうその公を担っていくのかということで、「開かれた三重をともに担っていこう」という形より、一歩整理がされた形じゃないのかなと、「新しい時代の公」というのは。というぐあいに、私は思っているところですが、それは多分北川県政時代のもとで職員が努力した結果が、やっぱり野呂知事の掲げるビジョンを具体化する上でもいろいろ役に立っているのではないかなと。そのように私自身は思っております。

 それからもう一つ、「生活者起点の県政」ということが、県政上では、北川知事の時代は言われておりまして、その生活者起点というのは、大きく2つの側面があると言われておりまして、一つはやはり県庁もサービス機関であるということを強く北川前知事は打ち出されて、サービス機関である以上サービスの受け手の評価、厳しい評価を受けなきゃいけないのだから、そういう気持ちでやるようにということで意識改革とか、そういうことに取り組まれてきたわけですけども、そういった生活者起点という中で、やはり職員が強く県民を意識するようになってきましたし、自分たちがやったことの結果がどうなっているのかということを意識するようになってきたとは思っております。

 それにさらに加えて、野呂知事は、そういった「県民が主役なんだ」ということを強く打ち出されて、単に県庁がサービスをするということの大もとに県民があって、その県民は「しあわせ創造県」という中に、やはり、県民がいろいろ幸せを求めていく中の舞台としての三重県、その三重県の公の部分を多様な主体で担っていく、その中での県政のあり方というようなことで「県民が主役の県政」ということを打ち出されたと、そのように理解をしているところです。

 そういう意味で、これは政治レベルの話ですので、北川前知事が掲げたことと野呂知事が掲げたことということに違う場合もあるのですが、私のイメージでは、北川県政時代にいろいろ職員が努力したことは、野呂県政を支える上でも生きているんじゃないかと、このように考えております。

 以上でございます。

○山本委員 半分わかって半分は、とういところですが、全くそのとおりの部分もあるし、理解できない部分があります。理解できないというのは「何言っているのかな」というようなことです。

答弁漏れというか、お答えにならなかったのは、いわゆるアンケートを出すなど、いろんなそういうことをやったじゃないですか。それについて結果がこうなのだよと。それについての答弁というのは、天野さんかいな。誰かいな。局長さん。いろんなそういう事業をやってきて、項目を掲げてこうこうこういうことで県は進んでいきますとか、アンケート、例えば、これのアンケートだったら、こうこうこういう満足度についてはどうなのですかということを、県民に問いますよね。それはありましたよね。それについてわかりやすくいえば、もう放置されたままです。施策に反映されているとは言いながら、それはもう前政権の時代にそういうことをやったことであって、今はもう全く野呂県政で「新しい時代の公」で邁進しているのだと。それはわかるのですが。

 じゃあ、行政というのは連綿として続いているわけでしょう。これからも、また新しい為政者が出てきても、連綿として行政というのは継続しながら県民のために展開していくわけでしょう。一生懸命になさりながら作ったこういうようなものについてどうだったのかというようなことを、例えば今回でもそうですよ、アンケートを出したけれども、これについての結果はこうなんだと。行政は、政治もそうなのですが、結果責任ですよ。こういうことのアンケートをとって、県はこういうことをやったことによって、結果がこうなんだということをなかなか我々に対しても説明がないし、県民に対してだってなかった部分というのが多いような気がするのですよ。

だから、それについて、野呂県政は、まだスタートしたばかりですけれど、じゃあ北川県政のときのいろんなそういう県民に問うた、施策について問うたという、その結果というのは、どこにあらわれているのかということをちょっと教えてもらいたい。

○村林総合企画局長 すみません。ちょっと、アンケート結果だけ見た感じでは、やはり県民の方々というのは非常に厳しく県政を見ているなということです。その中でも、従来からもやはり今回ご説明したいわゆる重要度が高いのだけれども、満足度が低い部分というのは、こういうものを、概ねやはり従来からこういった位置に、例えば、青少年の健全育成とか交通安全とか、42ページをごらんいただきますと、Aというところがありますが、こういったところは、県民の方としては非常に重要だとおっしゃっているのですけれども、満足としては十分な満足は得てないとお答えになっている部分ですが、こういうところに上がってくる項目というのは、従来、やはり、こういうところへ上がってきた項目が、やっぱり身近なところの行政では、引き続き厳しいご意見をいただいているというのが実態ですが、アンケートとしてはそういうことだろうと。

 私どもとしましては、やはり、こういったことが上がってくるというところについては、やはり行政で不十分なところがあるんじゃないかという想定のもとに、やはり県政の基本的な考え方とかそういったところを上げながら、やはり何らかの対策をしていこうと、このように考えているところですが、やはり、こういった施策について、我々としても努力をしているのですが、県民の方々の要求度からいくとアンケート結果としてなかなか改善できていないということも実態だというぐあいに認識しております。

○山本委員 アンケート、そして、議会の議員からいろんな質問なり出たりする、提案が出たりする。それを行政に反映させていくことも大事だし、またNPOや県民の人たちにアンケートを出して、県民が何を今考えているのかということを、直接意見を求めるということも、とても手法として大事なことだとよくわかるのですけれど、出しっ放しのやりっ放しということがないようにやっていかないといかんのではないかなと。これは、県に限らず市もそうですし、町も村も皆そうだと思うのですよ。行政というのはそうだと思うのです。それが100%になるかならないかは、それは時代の変遷とともにいろんなことがあったりして、100%ならないかもわからないけれども、それを知らしめるというのが、やっぱり、私は自分で言う「新しい時代の公」の一つではないかなと、自分自身は、そうやって考えております。

 それと、これが委員会の議論にふさわしいかどうかわからないけれども、例えば、北川知事の時代はマトリックスという言葉をよく使いました。部局横断の予算を組んだとかいうようなことをやった。とてもいいことだと思うのだけど、今、県庁の職員でマトリックスなんていう言葉言う人は、誰もいない。今は、何かいうたら「協働」、市町村と協働してとか、県民と協働してと。そうすると、協同組合の協同とどう違うのか。共に働く。今、皆さんがよく使っている、どこ行っても使っている、県民局でも県民局長は「市町村と協働して」と、何でも協働、字から見てよくわかるんですが、聞いている人は、県民局から聞いている人らは「協同して」と「協働して」、協同組合の協同なのか、どちらがどう違うのかちょっと教えてください、この機会に。

○村林総合企画局長 ここで「協働して」というのは、ともに働く、コラボレーションという意味だろうと思いまして、一つの目的に対して、いくつかの主体が一緒に力を合わせて働いていく。お互い汗を流しながら、共同の目的に対して進めていくというようなことかと思っております。協同組合というのは、そういった意味でも協働もされるかもしれませんが、大もとが共通の何かそういったことがあって、組合を設立するときのことですので、共通性はあるのかもしれませんが、ここで言っている必ずしも協働ということではないと思います。むしろ一緒に集まるというようなところが強くて、この協働というのは、それぞれの主体性がそのままあって、それぞれの主体性をだしながら一緒にやるという意味ですので、若干そこが違うんじゃないかなと思っております。

○山本委員 協同組合、別に組合じゃなくてもいいんですよ。この協同ね。

だから、こういう言葉のマジックというか、誰か作る人がおって、新しい人が登場してきた。おお、この人のためには何か我々は新しい今までと違う、いや、事業は一緒ですよ、ずっと連綿と続いていますが、何か作らなきゃいけないねという誰かがおって、オーガナイザーみたいな人がおって「これでいこう」ということで、バーッと打ち出しているのか。知事が選挙のときに、いろんなこと考えるスタッフもいるし、いろんな人たちがいます。「よし、これでいこう」と。これで、今度は自分の政治的なポリシーとして訴えていこうというようなことなのか。答弁は結構、政治的な部分がありますからいいです。

 それともう一つ、局長、この機会に教えてもらいたいのは、県民局で、県民局予算で「生活創造圏ビジョン」が、あるじゃないですか。これとても喜ばれた、いいことだと思う。例えば、我々の伊勢志摩創造圏ビジョンをとってみると、テーマは「もてなしの心」、それでやった。それで、とてもいい事業が展開したのですが、メンバーがずっと一緒なのですよ。なぜそうなのかといったら、私、委員会でもこれを当初立ち上げるときに発言したのですが、三重県、市町村にいろんな会がある。例えば、青少年育成会議、そうすると、地域の商工会長さんや観光協会長さんやいろんなそういう地域の名士が出てくる。そうすると、例えば、別の会があって、そこでまた、町なり市がこういうものを立ち上げる。そうすると、JCAの会頭とか、何だっていって、また一緒のメンバーなわけです。そういうことではいかんから、地域の埋もれた、特に若い人たちは、なかなか発言する場がない、埋もれたそういう優秀な声がたくさんあるから、そういう人たちの声を吸い上げたらどうかねというようなことを発言したことを、今思い出しているわけです。

確かにメンバーは、若い人たちが委員として入っています。発言したい場合は、委員に選ばれなくても、オブザーバーでそこの場所へ行って発言するとかできるのだけれども、田舎へ行けば行くほど、そういうところで発言する人はいない。それはそれでいいのですが、委員のメンバーが3年も4年もずっと一緒なのですよ。埋もれた意見を発掘して発表してもらうのに、もう1年もあれば新しいそういった意見というのは、なかなか出てこないです。そうすると、あとの2年、3年というのはどうなっているかといったら、仲よしクラブで「事業予算がこれだけあるから、ことしはこれを消化しないといかんので、やろうね」というようなことになってくるわけですよ。

そうじゃなくて、もう十分にやってもらったというのならば、また新しい人に参加してもらって、それぞれの意見というのを吸い上げながら、地域予算、大事な地域予算ですから、それを生活創造圏の中へ組み入れていくということが、とても大事なことだと思うのですが、行政というのは、なかなか図体が大きくて、保守的な部分があって、民間のように「じゃあ、そうしましょう」といって、じゃあメンバーを入れかえるとか、そういうことがなかなかできない部分があるわけです。だから、そのようなことについて、この生活創造圏の変更、17年だったかな、18年だったかな、変えるというふうに書いてあるのですが、そういうようなところも、やっぱり勘案してもらいたいなというふうに思いますけど。

私は、県民局でも言っているんですよ。言っているのだけど、なかなかやらない。これは、地域振興部での話になるかもわかりませんが、たまたま、「生活創造圏ビジョン」の話が出たものですから、質問させてもらっていますが、今後のそういうような取り組みについてどんな意見かちょっとだけ聞かせてもらえますか。

○村林総合企画局長 生活創造圏そのものは、先程ちょっとお尋ねがありましたことと関係があるのですけれど、「くにづくり宣言」のときにそういった考え方を打ち出して、それに基づきまして、議会の方で推進条例を作っていただきまして、その条例で今進めていると、そういう形になっております。

 私どもとしても、今後、地域をどう考えていったらいいのかということを「しあわせプラン」には具体的には書いてありませんので、それを検討始めたところですが、そういった中で生活創造圏という「くにづくり宣言」のときに打ち出したものを「しあわせプラン」ではどう考えたらいいのかということが、総合企画局で考えなきゃいけないだろうなと。

今おっしゃいました、「生活創造圏ビジョン」の進め方の上でのいろんな問題点、多分あると私も思いますが、そういったことを、今、地域振興部が、この「生活創造圏ビジョン」の具体的な推進の役を果たしていただいていますので、そこでちょっと総括というか、検証しようということで、今年、取り組んでいただいていると聞いていますので、そういったことも含めて、どういうあり方がいいのかということを考えていきたいと思います。

 スケジュール的には、地域についての大きな考え方については、今年、検討していますので、ある程度まとめるとしましても、市町村の方の合併が少し落ち着かないと市町村のお考えを聞くのが難しいという状況がありますので、それを来年度いろいろ市町村のご意見を聞きながら考えていこうと思っております。そういった中で、今ご指摘のような問題点についても検討して、よりよい進め方にできるように考えたいと思っております。

○山本委員 今思いついたことじゃなくて、もう前から言うとることだが、これは、私だけじゃなくて、地域の人たちも、いろんなよく似た考え方を持っているわけです。意見を出してくれていますよ。具体的に施策を展開して、もう公表している部分もあるのですが、同じ人が、何年も何年もやっているものですからね。そうじゃなくて、せっかく地域予算もあるわけですから、新しい人たちに登場してもらうことによって、新しい息吹を吹き込んでもらうというのは、とても大事なことだと思うので、こういう機会にちょっと発言させてもらいました。終わります。何か、答弁があれば、お願いします。

○村林総合企画局長 今、ご指摘のような形の広がりを持って、地域でもいろいろお取り組みいただくというのが重要だと思いますので、ご意見を受けて検討させていただきます。

○山本委員 はい、ありがとうございました。

○桜井委員 「新しい時代の公」ですが、いろんな角度からやられました。善意に解釈をして、今後のいろんな議論や進め方は、ぜひ、今もご指摘がありましたが、例えば、県民局なんかで実態として、すごく頑張っていただいた。あるいは、そういうものがもう自然に定着をしているというのはたくさんあるわけですよね。松阪だとか、東紀州だとか、すばらしい動きを積み上げてきていただいていると思うし、今、山本委員のご指摘の、例えば、メンバーがいつも一緒だと、ここをあえてさらに広い協働関係を社会へ根づかそうという意思は多分あるのだろうと、こう解釈をしたときに、やはり、そこにちょっと工夫が要るのではないか。そういうふうに思うのです。かつて、いくつかご提案をさせていただきました、例えば、何でいつも一緒になるかということになると、やっぱり行政がセッティングし、主導していくということがやっぱりありますから、そこらをもう一枚皮をむかすという、その発想や視点が要るんだろうと。

 そうなると、やっぱり官と民の協働、今までも、本当は、こういう公の協働はずっと昔から多分あったのだろうと思うのですけれども、この10年ぐらい「行政はここまでです、ここからこっちは民です」と、スパッと割ってきたわけですね。それは、やっぱり、県政の非常に中心の方針だと。それはそれで僕はとてもよかったと思うのですが。ひょっとして、微妙なところがあるではないか。そういう発想にこれも善意に解釈をして、組み込んでいこうという意思だろうと思うんですよ。

提案として、例えば、今までやってきたものを、もう一回磨いていってもらうのは当然なんですが、民間と民間のパートナーシップを高めるような制度やモデルや運用を三重県流に何か考えることができないかということです。企業とボランティア団体が一緒になって何かやるとか、いろんなことが考えられると思いますし、小さいまちづくりから、例えば、今、新潟県の新潟県民球団、民間の企業が引っ張ってああいうものをやっていこうという、これもある意味では民間企業さんの「新しい時代の公」への参画の一つだろうと、こう思うんですね。

そういう意味で、民間と民間のパートナーシップを高めるような、そういう視点もしっかり組み込んだような制度・モデル、そんな議論を、少し実践をしていただきたい。そんなことを要望しておきたいなと思いますが、いかがでしょうか。

○村林総合企画局長 おっしゃるように、「新しい時代の公」というのは、行政がかまないものも公だということですので、おっしゃるように民・民のパートナーシップというのは非常に重要だろうと思います。そこで、県が何か役割があるのかどうかということについて、いろいろ我々も考えていきたいと思いますし、また環境整備ということからいきますと、民と民との間のやはり協約と言ったらおかしいんでしょうけど、約束ごとみたいなことを、どうやってお互い作っていくのかみたいなことも、実は若干問題があるということで、それはどちらかというと、NPOとかそういった民のチャンネルで今問題意識として検討されていると思いますが、そういったことの中で、ある程度、県としての役割があるのかどうなのかということについては、当然課題として認識しておりますので、検討していきたいと。

○桜井委員 言葉遊びではないですね。本当にきょうの指摘は、それぞれに、ぜひ組み込んでいただいてというふうに思います。

 それから、四日市港、スーパー中枢港湾として、本当に歓迎したいと思うし、頑張っていただいたんだろうと思いますが、今まで、四日市港、名古屋港との関係は非常に希薄であったと思いますね。競争的共存という関係の中できて、ライバルでもあった。そういう意味で歴代の、四日市港の議会の議長さん、副議長さんが、お見えでございますが、非常に一体化した取り組みとして、四日市港のあり方検討会で、いろいろ議論をしていただいていますが、多分、名古屋市との関係だとか、名古屋港との関係だとか、本当にいろんな蓄積というか、そういうものが、今日まで希薄であったのだろうと思うのです。

これを契機に、ぜひこの点は、ものにしていっていただきたいのですが、どちらかというと、これは非常に一体的な方向へ、今後、四日市港が展開をしていくと。三重県の県益だとか当然組み込んだ議論をしていっていただく、議論というか展開をしていかないといけないわけでありますが、より限りなく一体化していくという方向をイメージしてみえるのか、そこらはどうなんでしょうか。ちょっと現時点で結構ですけども、お伺いします。

○村林総合企画局長 連携の程度だと思いますが、近い将来一体化というよりは、よりある程度競争関係も持ちながら連携を強めていくということで、ご指摘のように私の認識では、四日市港と名古屋港というのは今まで連携とか進んでおりませんでしたので、一つ四日市港と名古屋港の連携協議会という一応組織は立ち上げております。そういったものを活用していくのかなと。

 それとスーパー中枢港湾指定のときも相当中部整備局の方に、国の機関でございますが、お世話になって、そういったことをして、ここまでこぎつけたということもありますが、そういった四日市港、名古屋港の構成団体同士も連携を図る必要があるという、何かそういった国の機関も入った場作りのようなことも必要なのではないかと思います。

そういったことで、より連携は強めていこうと。しかし、直ちに一体化ということではないのかなという感じを持っております。ただ、それは、今後、スーパー中枢港湾を進めていく中で、ある程度方向性は決まってくると思いますが、私の現在の感覚ではそんな感じでございます。

○桜井委員 もう1点だけ、すいません。木曽岬干拓地の盛り土の方向を示していただいております。過去に、大概の議論や方向性を示してきて、盛り土を組み入れていこうという、ある意味の方針を転換することになるのかな。従来のプランというか、当時の議論、何千万立米を突っ込まないと、なかなかそこの土地がいかんと。それはコストの問題、エネルギーの問題、数年前やった、四、五年前やったと思います。もう少し長いスパンで考えよう、考えるべきではないかという学識者の報告書もいただいておったと思うのですが。

これ、例えば、そこらのいわゆる方針を変更して、第二名神から以北について4.5メートルの盛り土を突っ込んでいくと、これは大体どれぐらいのコストを考えておられますか。費用というか、そのイメージ、概算で結構です。

○村林総合企画局長 方針転換というよりは、やはり木曽岬干拓地を購入する時点で、暫定利用の間でもできるだけ、かさ上げはしておこうという気持ちはあったのですが、具体化はなかなかできなかったのでこういう形でお示しするのが本日になったということで、大きな方針転換があったということではありません。

 それから、コストの面については、担当の室長から説明いたします。

○久世特定政策室長 基本的に建設発生土を投入していただくということで考えておりまして、単なる受け入れということで考えております。コストはほとんど発生しないというふうに考えております。

○桜井委員 12時回りましたので、以上で終わります。

○田中委員長 ちょっと委員の皆さんに諮りたいのですが、今ちょっとお聞きしたら、あと一、二件短い質問があるということなんですが、少し五、六分延長させていただいてよろしいですかね。執行部の皆さんもよろしいですかね。

○田中委員長 ええ。今ちょっとお聞きしたら短いのがあるということですので、じゃあ、引き続き。

○中森副委員長 1万人アンケートについて、ちょっと伊賀の1人として、名誉のために発言だけさせていただきたいなと思うんですけども。

 三重県の住みよさと定住意向ですね。伊賀、尾鷲、熊野地域で「住みやすい」と答えた人の割合が、70%前後と、非常に低く推移をしているということで、平成10年度から16年度までのこのデータをやはり分析をしていただいて、県政運営への活用のために、やはり、具体的な方策をきちっと打ち出すべきだなというふうに、また、そうしてほしいなという、これは要望にしておきたいと思います。

 それから、定住意向ですけれども、県での1万人アンケートのデータは、これでは、そうかもわかりませんけれども、実は、市町村は市町村でアンケートをとっておりまして、伊賀で住み続けたいという人が80%を超えるアンケートもあるわけでございます。これはどういうように分析するかは、また県ご当局のご判断と思うのですけれども、伊賀で住みたいけれども、三重県には住みたくないというふうに解釈してしまうおそれがありますので、いわゆる、そういう市町村のデータを調査をしていただきながら、県政運営に反映していただければなと、これは、もうコメントはしていただかなくても結構ですので、よろしくお願いしておきたいと思います。

○中村委員 すいません、ちょっと村林さん冒頭に、これは分科会のときにちょっと言っていただいたのですが、今回の災害関係で総企局の役割ということで、情報の問題と、それから国への要望等々ということを聞かせてもらった。もう少しちょっと詳しく説明していただけますか。これからの、今、海山町にしても、宮川村にしても大変な状況になっておりますので、それぞれが与えられた役割をきちっとしていただくというのが重要だというふうに思います。

○村林総合企画局長 まず、私どもの災害対策本部の中での役割でございますが、一つは広聴広報班と、それともう一つは応援班ということになっておりまして、余り大きな役割が、実は、割り振られておりません。その情報班といいますのは、災害対策本部から出てきますいろんな情報を、的確に報道機関などに流す、あるいは、県民にお知らせするというところを担っておりますので、そこは相当重要な部分を担っておりまして、担当の職員は徹夜で詰めて、そういう情報を流すような対応をしたところでございます。

 それからもう一つ、国への要望と申しますのは、そういう災害の発生したときには応援班でございますが、だんだん復旧とかそういうことになってきますと、やはり、国に対していろんな要望事項が出てまいります。私ども、国家予算要望というチャンネルを持っておりますので、それを全庁的にやはり取りまとめるというのは、防災局とも協力しながらということになりますが、各部局にわたっていろんな問題が出ておりますから、それを取りまとめて的確に伝えるところへ伝えていくということは必要じゃないかなと思います。あわせて、視察の受け入れなどといったことも取り組んでいきたいと、そのように考えております。

○中村委員 わかりました。

 情報については、かなり被災地の皆さん方は、非常に情報に欠けているといいますか、飢えているような部分もあろうというふうに思いますので、そのへんは、まだ今も進行中でございますので、ぜひご努力いただきたいというふうに思います。

 それからもう1点、国への要望の関係ですけれども、先般の新聞に出ておりましたが、災害救助法の適用の関係ですね。伊勢市の周りは、かなり激しい被害を受けられて、床上浸水なんかも半端ではない状なんですね。宮川流域、伊勢市だけじゃなしに、度会町とか小俣町とか、あのへん全体でいきますと、かつてないような、もうちょっとで堤防が切れる、部切れしまいましたけれども、横輪川なんかも。全体で見ると、非常に大きな被害になっているというふうに、私は思っているのですけれども。

ただ伊勢市だけで見たときに、床上浸水の件数が、たしか240を超えていないというふうなことで、国の災害救助法の適用を受けられないという現状があって、これは現実の被害の状況と、今の制度との間にちょっと乖離があるような感じもありまして、地元としては何とか救助法を受けないと、大変な今の費用負担なんかも負わされざるを得ないという状況でございますので、そのへんの取りまとめといいますか、そういった部分には、総企局としてはかかわれないんですか。

○村林総合企画局長 このことにつきましては、基本的に健康福祉部の方で対応しているのですが、私も、本部員として、いろいろお話は聞いて承知をしているところでございます。直接は、健康福祉部の方で国との折衝をやっておりますので、また、そちらの方へご意見を伝えて、的確に対応できるようにしたいと思いますが、直接には、私の判断ではありませんので、よろしく、お願いいたします。

○中村委員 はい。終わります。

○田中委員長 じゃあ、よろしいですね、委員の皆さん。

 ほかになければ、少し延長して申し訳なかったのですが、総合企画局関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。

 当局には大変ご苦労さまでございました。

 ここで暫時休憩いたします。再開は休憩時間短いですが、午後1時とさせていただきますので、委員の皆さん、よろしくお願いいたします。

(休  憩)

〔総務局関係〕

  1 分科会

1)予算議案の審査

  (1)当局から資料に基づき説明(中尾総務局長)

  (2)質疑・応答

  (3)採決 議案第1号外1件 挙手全員可決 

   2)所管事項の調査

  (1)当局から資料に基づき説明(田端福利厚生室室長)

  (2)質疑・応答

2 常任委員会

   1)議案の審査

(1)当局から補足説明はない旨表明

(2)質疑・応答

(3)採決 議案第11号外8件 挙手全員可決

2)所管事項の調査

  (1)当局から資料に基づき説明(中西組織・職員分野総括室長、中尾総務局長、河野法務・文書室室長、森管財室室長、中村税務政策室室長)

  (2)質疑・応答

―総務局関係 分科会―

1)予算議案の審査

(1)   当局から資料に基づき説明

  (2)質疑・応答

○田中委員長 説明が終わりました。それでは、議案2件に関するご質疑があればお願いをいたします。

 いかがですか。よろしいですか。

          (「なし」の声あり)

○田中委員長 それでは、質疑がないようですので、これで議案に対する質疑を終了いたします。

  (3)採決

○田中委員長 これより採決に入ります。

議案第1号外1件を一括して採決したいと存じますが、ご異議ありませんか。

          (「異議なし」の声あり)

○田中委員長 異議なしの声をいただきましたので、ご異議なしと認め、議案第1号外1件を一括して採決をいたします。

本案をいずれも原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願います。

          (賛成者挙手)

○田中委員長 はい、ありがとうございます。挙手全員であります。

よって本案はいずれも原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 以上で、総務局関係の分科会での議案審査を終了いたします。

2)所管事項の調査

○田中委員長 次に、分科会の所管事項の調査を行います。

  (1)当局から資料に基づき説明

  (2)質疑・応答

○田中委員長 はい、ご苦労さまでした。それでは、委員の皆さん、ご質問がありましたらお願いをいたします。よろしいですか。

          (「なし」の声あり)

○田中委員長 なければ、これで総務局関係の分科会を終了いたします。

―総務局関係 常任委員会―

○田中委員長引き続き、総務局関係の常任委員会を開催をいたします。

①議案の審査

(1)当局から補充説明はない旨表明

(2)質疑・応答

○田中委員長 補充説明がないということでございますので、委員の皆さん、ご質疑があればお願いをいたします。

○青木委員 議案の中の第25号、工事請負契約について(三重県四日市庁舎耐震化及びバリアフリー改修工事)について、少しお尋ねいたします。

 まず、2つ、耐震化とそれからバリアフリーと分かれている。「及び」ということで分けて書いてあるわけですけれども、総額で12億1,800万円と出ておりますが、これ全体の内訳というのはどうなっているのかという点と、それからバリアフリーの内容をもう少し詳しくお教えいただきたいと思います。以上です。

○小林営繕室室長 バリアフリー改修工事でございますが、バリアフリー改修につきましては、便所、階段等、多目的便所が主でございまして、内訳でいいますと、全体額のうち1億2,200万円程度がバリアフリー工事となっております。そして耐震改修工事が、約11億円の耐震工事となっております。

 以上が内訳でございます。

○青木委員 よくわかりました。一つだけ、工期は今年度なんでしょうね。

○小林営繕室室長 工期は17カ月見ておりまして、決裁いただければ、今から17カ月の工期を見込んでおります。

○青木委員 よくわかりました。 以上です。

○田中委員長 ほかにご質疑があれば。

          (「なし」の声あり)

○田中委員長 なしの声もいただきましたので、なければ、議案に対する質疑を終了いたします。

(3)採決

○田中委員長これより採決に入ります。

議案第11号外8件を一括して採決いたしたいと存じますが、ご異議ありませんか。

          (「異議なし」の声あり)

○田中委員長 よろしいですか。ご異議なしと認め、議案第11号外8件を一括して採決いたします。

本案をいずれも原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願います。

          (賛成者挙手)

○田中委員長 はい、ありがとうございます。挙手全員であります。

よって本案はいずれも原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 以上で、議案の審査を終了いたします。

②所管事項の調査

○田中委員長 次に、常任委員会の所管事項の調査に入ります。

  (1)当局から資料に基づき説明

  (2)質疑・応答

○田中委員長 それでは、所管事項5点について説明を受けましたが、委員の皆さん、ご質問がありましたらお願いをいたします。

○舟橋委員 2点聞かせてもらいます。

1点は、先程の補正予算でもありましたけれども、人事電算処理システムです。それの内容を聞くのではなくて、恐らく今、県庁に何とかかんとか電算処理システムというのは物すごくあると思います。100本近いのではないかなと思います。それぞれが、恐らく各部の縦割りで入札をし、発注をしているというのが、今の実態だろうというふうに思います。基本的には地振の電算室だったかな、そこが考えるべきことなのでしょうけれども、予算を所轄する総務ですから、予算調整室を持っているのならば、もう少し統合をして、有効活用ができるような電算システムに、三重県の電算システムを構築すべき、そのリーダーシップを予算調整室でとってもいいんじゃないかというふうに思うのですけれども、そのあたりのご所見を聞かせていただきたいのが1点目。

それから、もう1点目は、県民局の再編の県民局機能の2点目に防災のことが触れられてますね。この防災機能のイメージを聞かせていただきたい。例えば、ちょっと皮肉っぽい言い方をしますけれども、防災訓練に担当として、県民局長が出てきてあいさつをする。啓発事業だとかそういう平時の対応が県民局で、21号の台風災害直後の対応は、県民局は何も知らずに本庁直轄というのが、私のこの二、三日の見ていてのイメージかなと思うのですけれども、いかがなイメージをお持ちか。再編に当たって、お聞かせいただきたいと思います。

○大林予算調整室室長 具体的にいろんな電算システム、総計でどれぐらいあるかということは、今ちょっと手持ち資料がございませんので、把握もしていませんが。ただ、具体的に統合できるものもあるのかもしれないのですけれども、基本的にいろんな制度とか、そういうものに基づいた上でのシステム作りとなりますと、なかなか実際のところとして現行のシステムを、さらに統合していくというのは、難しく、新規に作る場合というのは、ある程度検討しなければならないと思いますけれども、経費をかけるという部分について、どれだけより効果が高まるかというようなことについて、一つ検討があるのかなというふうに思っておりまして、やはり基本的には、まず、関係する事務事業等についてできるかどうかについては、やはり所管のそういう事務事業を持っているところで検討していただくのがいいのかなというふうに、基本的には考えております。

○中尾総務局長 県民局の見直しに関します防災機能についてのお尋ねでございます。

 まず、最初に、今回の災害への対応につきまして、委員の方から、本庁が出て行っていて県民局では余り活動しなかったというようなご趣旨のご発言かと聞き取れたわけでございますけれども、私の認識では、今回の災害に対する対応につきましては、災害対策本部自体は、本庁の方で開いておりますけれども、そこで協議した事項についての周知徹底なり、あるいは逆にいうと災害対策本部には県民局からもいろいろな情報を寄せていただいておるところでございますので、まず、今回の災害につきましては、本庁各部局それから県民局を挙げて今対応させていただいておるというふうに、私としては認識をいたしております。

 今後の県民局見直しに当たっての防災機能のあり方、まさに委員ご指摘のとおり、平常時どうするか、あるいは災害時にどうするのかといった観点も含めて、十分に検討していかなきゃならん話であろうというふうに思っております。

 実際に災害が起きた場合のことを考えますと、一つには先程申し上げた関係でいいますと、連絡体制とかそういった面の対応、先程の現場機能という例に関連するとも思いますけれども、道路が崩壊したとか、そういった関係の対応とか、災害時の対応といっても、また、いろんなものがあろうと思います。今後、関係部局とも十分に協議をしながら、今、議員がご指摘の点も含めて、防災機能の今後のあり方というものにつきまして、十分に検討していきたいというふうに考えております。

○舟橋委員 1点目ですけども、総務局内部だけでも何本かあると思いますよ。人事もあれば給与もあれば、さまざまなシステムがあろうかと思います。そこだけでも調整できるのではないかなと思いますし、実は、他の都道府県で、そういうシステムを一括で受けて、その会社がそれぞれのシステムに合わせて再委託みたいな形でやっている例もあります。だから今は、大林さん言われましたけれども、決してやる気さえあれば、できないことではないと思いますよ。細かいことまでガタガタいう予算調整からもう少し大枠の中でやっていただいても、そういう面でリーダーシップをとっていただいても、いいのではないかと。ただブレーキをかけることだけじゃなくて、アクセルを踏むことも、たまにはしてもいいのではないかなというふうに思うところですので、一遍ご検討をいただきますよう要望しておきたいと思います。

 2点目は、基本的にはそうだと思います。まず、災害時にどういう機能を県民局と本庁が果たすかということが、やっぱり今回の経験で、随分いくつかの課題として上がってきたと思うのです。本庁はやっぱり対外的な、国であったり周辺の県であったりという仕事をまずやっていかなければならないし、取りまとめもしなければならない。即、現場で崩れた、(通行を)止めるのか、崩れそうや、どうするのだという判断は、現場の県民局が臨機応変にしていかねばならないと思うのですけれども。

これは、確認をしてないから、余り軽々にこういう場で言うべきではないかもしれませんけれども、あの一番の混乱時に、局長さんや部長さんがいなかったという話もあったりもしますので、もう少し防災機能を県民局にきちっと持たせるのなら、防災機能に関して、本庁と県民局の役割というものをこの県民局の再編の中でも、きちっと整理をして、次の災害に備えていただくようにしていただきたいと思います。

○中西組織・職員分野総括室長 ご指摘の点を踏まえまして、今後、見直してまいります県民局の再編につきまして、十分に反映をさせていただきたいと、かように思っております。

○舟橋委員 部局が違いますから答弁は要りませんけれども、僕、あの日、29日に用事があって中川へ行きました。中川駅まで。その後、久居のインターで乗って、津へ帰ってきました。久居のインターで自衛隊さんが全部降ろされていました。恐らく、他の県から宮川村へ救済に来た自衛隊だと思うのですが、降ろされているんですよね。それで、大渋滞に巻き込まれている。本来、高速道路で、決壊したとすれば別ですけども、勢和多紀まで行けば、もっと宮川村へ行けたのではないかと思いますけれども。これは所轄が違いますから、こういう例があったことだけ申し上げて、もう少しオール県庁で考えてください。

○田中委員長 ほかにいかがでしょうか。

○青木委員 今、この5項目、ご説明いただいた5項目についてのこと以外でもよろしいですか。所管事項であれば。

○田中委員長 所管の事項であれば大丈夫です。

○青木委員 総務局所管ということで、質問申し上げます。

 先月の2日と5日に、新聞記事として、もう皆さんも見られた方もあるかと思うのですけれども、伊賀県民局管内だと思いますが、広域農道整備事業伊賀三区地区比自岐工区の工事の再評定についての記事が載っていたと思うのですけれども、それについて、いろいろ県民の方からも私も伺うわけでございますけれども、ちょっと不信を招くような県の姿勢だとか、そういったことがあるということで、この際、事実は一体どうなのかということについて、きちっとご説明をいただきたいと思います。我が会派の方でも「明るい県道研究会」なるものでいろいろと聞いてはいるのですけれども、ここの所管ということで改めてお伺いしたいと思います。

 今回の再評定、割合よくあることなのかなとか、特別のことなのか、特例的なことなのかというような疑問がありますね。私も県議の一人ですけれども、いろんなところに、県議というのはかかわっていかないといけないというようなことで、質問もあったりとかして、いろいろあるわけでございますけれども、事実関係がどうかということでお伺いしたいと思います。以上です。

○中尾総務局長 恐らく、ご指摘は、平成15年度末に工事が完成し、その時点で工事検査というものを行った件についてのお尋ねかと存じます。

この件につきましては、年度末に工事検査の結果として、一たん成績を通知をいたしました。その後に、この業者、請負者でございますけれども、請負者の方から二度にわたって当初評定に対する説明請求をいただいております。それに対して、県庁の方といたしましても所要の説明をいたしてきております一方で、最初の評定につきましても、再検討をする必要があるのではないかと。この点につきましては、事務の取り決めといたしまして、後ほど詳しく担当からご説明させますけれども、工事成績通知要領という手続を定めた要領がございます。これに基づいて対処をしたものでございまして、約3カ月後でございましたけども、6月の末に再評定という結果を通知させていただいたという経緯をたどっております。詳細につきましては、総括検査監の方からご説明をさせていただきます。

○紀藤総括検査監 先程、局長の方から概略についてご説明をさせていただいたところですが、あと青木委員のおっしゃられた「よくあることなのか」というようなお話ですね。

実は先程、局長が申し上げましたように、この再評定の制度につきましては、工事成績通知要領というものがございまして、その中に再評定の手続が書かれてございます。それで、今の工事評定のやり方というのは、平成14年の10月からやっているわけですが、それ以降、今、委員のおっしゃられたようなこの再評定の手続まで至ったような案件については、例がございません。

もう少し、そのとき、どういうふうに取り組んだかということを、概略をちょっと手順だけお話しをさせていただきますと、請負者の方から説明請求という形で二段階に分けて話が上がってきます。それで、私どもが持っております評定に関する一番根っこの資料からすべて相手に渡る形になるのですが、そこまでいく中で、今回につきましては、業者さんの方が納得をしないというか、それではまだおさまらないというような形でしたので、それで手続の中、通知要領の中に、そういう場合については総括検査監が評定者から意見を聞き取って、みずからが修正の是非について決めると、このような決まりになってございます。

そういうことで、そのような経緯に至りましたので、今回、私の方から評定者とそれともう一つは請負者からも意見を聞きまして、その2つの意見を取り合わせて、それぞれ事実関係をもとに取り合わせて最終的に再評定を行ったと、このような状況でございます。以上でございます。

○青木委員 そうすると、評定者のミスを県として認めたと、評定者としての検査のミスを一たん認めたということですね。

○紀藤総括検査監 今回の、先程申し上げた私が再評定の中に決する形で入りましたところ、今、ミスとおっしゃられましたけれど、今回、いろいろ評定者と両者に事実関係等を聞く中で、評定者と請負者との対話関係が、今回のケースについては、ちょっと不足しているんじゃないかというようなことがありまして、そういったことからやはり対話等で、情報不足とか、思い違い的な意味合いのものとか、お互いのズレみたいなところが、どうしても生じますので、今回についてはそういうところが少し際立った形に出たのかなと思っております。

 ただし、この評定内容というのは、ある程度、判断幅というものを持ったものでございますので、今回の、ここで言いますと130に及ぶ評価対象項目がございまして、業者さんの方からは要求としては34についてちょっと請負業者さんとしては妥当ではないということがあったのですが、私の方で見させていただきながら、事実関係と請負業者さんの言い分のところをとれるところということで、34の要求のうち11について認めたと、こういうような形になってございます。

○青木委員 再評定されたのは、何かちょっと聞くと退職された方もあるということで、当初の評定者の中には、それについてはもう、その後任の方がそれを考えて、当然退職者ではなくて、後任の方がそういった形のご判断をされたということでよろしいのでしょうか。

○紀藤総括検査監 先程、初めてのことなのかというお話にも関連するのですが、通知要領では先程私が申し上げた程度のことしか書いてありませんので、細かいところが特に定め的なものがちょっとそろっていないところがございます。

そういったことで、退職された方について、誰が代理してそれをやるかということがあるのですが、まずは評定者さんとして、退職された方に、私が直接現場も含めてお聞きをしました。それと、対請負者さんに接するときに、誰が代わりをやるかとなったときに、決まりがない中、それと早めに処理をということも考えまして、私自らが、請負者の方からの聞き取りを、退職された方のかわりをさせていただいて聞き取りをさせていただいたと、このようなことでございます。

○青木委員 立会いまでは、再度の立会いまでは、しなかったということでよろしいんでしょうか。現場立会いまではしなかったと。

○紀藤総括検査監 すいません。立会いと言われますと。

○青木委員 立会いして、きちっと工事評定をしますよね。再評定のときは、そこまではしなかったということでよろしいでしょうか。

○紀藤総括検査監 退職された方いろいろご都合もありまして、先程ちょっと申し上げましたように、最初現地を見てお話をしましたが、一応通知要領では、評定者の方から意見を聞き取って決めるという流れにありますので、一番初めに現場へ行ったときには、退職された方も含めて現地に行ってお話を聞いてございます。それと、請負者の聞き取りのときには、都合のつかなかった方は別ですけれど、都合のつく範囲でいていただいて、あと最終的に整理したときについては、もう事前に口頭等でお話しはしておりますけれど、私が直しますので、了解をとるとかそういう意味ではないのですが、こういう内容で私が直しますよという確認、あるいはサインをいただくみたいな形で、事務処理については理解をしていただいているといいますか、どういう状況になってるいかというのは、わかっていただくような処理でさせていただいています。

○青木委員 今後のきちっとした評価を求めて終わります。

○中尾総務局長 今の点で、少し私の方からも若干補足をさせていただければと思います。

 ただいま総括検査監が、ご説明申し上げたとおり、今回、再評定ということをいたしましたわけでございますけれども、まず手続につきましては、何度も申し上げて恐縮でございますけれども、工事成績通知要領という要領に基づいて適切に処理されているものというふうに、私も認識いたしております。ただ、先程もご説明いたしましたように、年間多くの工事評定を行っております中で、こういう再評定というのは、実は余り例がないわけでございます。

ここで私どもも、ひるがえって今回の事例を一つの契機といたしまして、この検査のあり方についていろいろと改善すべき余地があるのではないかという議論を重ねさせていただいております。若干お許しいただければ、具体的な方向をご説明させていただきますことと、先程ミスであったのではないかという青木委員からのご指摘がございましたけれども、私ども、必ずしも、ミスという表現が適当かどうかということについては、少し違った印象を持っております、と申しますのも、先程、総括検査監が申し上げましたとおり、130項目あるわけでございますけれども、個々に見ますと、大変専門性を求められるような項目もあるわけでございますけれども、このチェック項目それ自体が、多分に定性的な表現になっておる項目でございますとか、やっている、やってないというのをどの程度のところまでやっていただくというのかとか、こういった個々の項目自体が少し幅を持っておる、こういう点がございます。

そういうことで、場合によっては、もちろん多くの項目、専門家がやりますと一致するわけでございますけども、ともすれば、項目によっては、人によって少し差が出てくるというものを内包した、そういう項目の書き方になっております。まず、このあたりをもう少し、より具体的に客観性を持たせた書き方としていって、いわば人によって判断がぶれないようなそういうふうな方向で改善していく余地があるのではないかというふうな検討をさせていただいております。

この点につきましては、具体的には、評価対象項目の解説、あるいは採点の判断表といったようなものを充実をさせまして、今後の職員への研修などに生かしながら、評定の担当者によるぶれみたいなものが出ないような、そういう改善を行うべきということで検討を進めさせていただいております。

それから2つ目といたしましては、先程もご説明がありましたとおり、業者と検査をする方の意思疎通と申しましょうか、対話のようなものが少し足りなかったということもあるのかなというふうなご説明をいたしました。

この点につきましては、実は、どこまで対話をする、すべきでないということは、実は、定まっていないわけでございます。もちろん評定というのは、必ずしも請負者の納得が必要であるというわけではないのですけれども、方々業者に対する説明責任みたいなものも、これからの行政でございますから、改善すべきところは改善していく必要があるだろうというふうに考えておるわけでございます。

したがいまして、今後の工事検査の改善の大きな2点目でございますけれども、この評定者との間の対話を少し充実させていくということを、いわゆるこの手順の中にうまく組み込めないだろうかというふうな検討をさせていただいております。

あと大きな3つ目といたしまして、今の工事成績通知要領の手続によりますと、今回のように再評定をいたします場合には、総括検査監が一人で対応するというふうな仕組みになってございます。総括検査監ただ一人がそういった再評定という評定権者になることでいいのかどうかと。例えば複数の人間を関与させるとか、そういった工夫の余地がないのかどうかといったあたりも、今、部内で鋭意検討をさせていただいているところでございます。

このように、今後の検査のあり方について、透明性、公正性、客観性みたいなものをなるだけ保てるように事務の改善に努めてまいりたいと、かように考えているところでございます。

○木田委員 関連して少し伺いたいと思うのですけれども。これ60点の点数が70点に再評価されたということなのですけれども、業者にとっては、10点の差というのは大変なことだと思います。それを10点変更されたということは、ミスがあったということを、私は認めたと同じだと思います。とりもなおさず、その評価にミスがあった、そして、再評価で10点変わったということだと思うのです。

ということを考えますと、この一つの案件だけではなくて、数多くの業者があって数多くのそういう事業がある中で、たった一つ請求されたことに対して10点もミスがあったということになると、そのほかの星の数ほどあるその中で、もっともっと多くのミスがあるのではないかなということを心配するのですけれども、その点はどうでしょう。

○紀藤総括検査監 青木委員に対するご返事と同じようなことになってしまうのですが、そのへんは、お許し願いたいのですが、今回の工事の一つの特徴として、私がヒヤリングする中で、先程申し上げましたように、こういった修正に至りましたのは、幅があるとはいうものの随分事実関係といったところにちょっとうまくいっておらず、だから、事実関係に関係するものは、聞く中に割合早くパッパッパッと決まっていったというようなところもございます。そのようなところがございますので、木田委員のご指摘にありましたように、こういったケースが、他に同じようにあるんのではないかということについては、私どもとしては、そうあるようなケースではないというような認識でおりますので、それだからって放っておくという形ではなしに、先程、局長がご説明させていただきましたように、手順についても検査員レベルが作っていますし、共通的ないろんなことで、取り決めてやれる分については進めておったりするということでの対応をさせていただくということをさせていただいております。

○木田委員 私たちの会派の方で、この問題だけじゃないのですけれども、いろいろ研究がされた中で、回答をしてそれに対して不満があるということで、また説明を求められたという中で、途中で県の方から64点か66点でどうだという話が出たと。そして、それについては、まだ不満で、最終的に70点になったというような、そういうふうな調査結果を、私も会派の方で聞かせていただいたのですけども。そういう話を聞くと、実際にこういうミスがあったから、再評価したというよりは、交渉の中で点数を「このぐらいでどうです、我慢できませんか」というようなふうに私たちにはとれるのですね。この点が、非常に疑問を感じるのですけれどね。県の態度に対して。どうでしょうか。

○紀藤総括検査監 先程の65点ぐらいというお話について、ご説明をさせていただきますと、正式な意味で65点ぐらいと伝えたわけではございません。強いていえば、聞き取りの最後、先程も少し申し上げましたが、事実関係というのが割合早くパッパッとわかったという、そういう表現をさせていただきましたけれど、そういったことで、さきに評定者さんといろいろ評定の項目話を聞き、あと請負業者さんからの話を聞く中で、聞き取りの最後において、まだ不確かな部分はありますけれど、きちっと決まった部分というか、確実な部分について「そうやって点数を積み上げると65点ぐらいになりますよ」という形をそのとき申し上げて、そのために聞き取りをそうやって言いながら、最後には私の方から言葉としては「正式には、再度、評定者さんの聞き取りを行いますと通知しますよ」という言い方なのですけれど、いわゆる最終的なものではございませんよという旨を伝えてございます。

 先程、取り組みの手順書のお話もさせていただきましたが、なるだけ、その場その場で相手に言わずどうこうやっていくということではないような、今後もそう考えておりますので、ただ、そのように伝わったのは伝わり方というか、言い方に少しちょっと私どもの方の対応が、説明が足りなかった面がその経緯の中でございましたかもしれませんが、趣旨云々はまさにそのとおりです。

 それと、交渉的に決まったのではないかとのご指摘ですが、期間でものを言うようなものではないかも知れませんが、実質的なお話しをさせていただきますと、現場に行き、最終的に実質決着したのは、土日を挟んで1週間で処理をしておりますので、そういったようなことのどうこうというようなことは、とてもそれはございませんので、ご報告させていただくといいましょうか、そういうことでございます。

○木田委員 事実関係で65点ぐらいまでパッといったと。ということは、それから後の5点というのは事実やなかったということですか。どういうことですか。

○紀藤総括検査監 そうではございません。事実関係で、例えば、共通仕様書というのがご存じかどうか分かりませんが、契約上にいろいろ決め事がございます。そういった中で、いついつまでに物を出しなさいよ。それが出ているか出ていないかというような話は、すぐ決まってしまいます。そのものがあるかどうか、ちゃんとその時点で出されたか。そういうことは、すぐ決まってしまいます。

ただ、例えば「積極的に取組んだか」とか、「この工事は困難だったかどうか」とか、それから「パソコンを使いながら、きちんと管理をやったか」とか、今、局長が申し上げたように少し幅がある項目がございますので、そういった項目は、その時点では申し上げておりませんので、後でこれだけは確かですよといいましょうか、そういった意味で、お話をさせていただいたのが正味のところでございます。

○木田委員 その事実関係は調べたらすぐわかったというふうにとれるわけですけれども、最初の評価のときには、なぜそれが事実関係としてわからなかったのか。そのあたりが私は理解できないですね。再評価のときはすぐにパッとわかったと。そのときにはわかったのに、じゃあなぜ60点をつけた時点でわからなかったのか。そのあたりはどうですか。

○紀藤総括検査監 そう言われますと、また最初の話に戻ってしまうのですけれど、いわゆる、一般論で申しますと、県が発注し、請負者さんの現場代理人とかそういう方との接点はいろんなケースがあろうかと思うのですけれど、その一つの形がちょっと少し、顕在化したというか、これは私の印象ですが、そのような感じで思っております。

○中尾総務局長 木田委員からもご指摘をいただいておるところでございますけれども、これは多分に先程のミスかどうかというふうなお話にも関係するのだろうと思うのですけれども、後になって見直してみればということになってしまいますけれども、ご指摘のとおり、最初のときに、もう少し対話みたいなものが行われていたら、違っていたのではなかろうかとか、まさに木田委員ご指摘の点もやっぱり事後的に検証してみますとなくはないなという点も、ある意味で事実なのだろうと思っております。

 したがいまして、今後の改善点については、先程申し上げたとおりでございますけれども、当初評定が委員ご指摘のような点数であり、実は通知というベースで申し上げますと、最初の点数があって、それから最終的な点数、これが行政としての通知の点数でございます。少し先程の論点に戻らせていただいて恐縮ですけれども、途中経過を何か言うことがいいのか悪いのかという議論はまた別途あると思いますけれども、行政といたしましては、最初に通知申し上げた点数があり、それから最後は最終的な通知した点数があるということでございます。

 この差がなにゆえに生じたのかという点につきまして、いろいろとご指摘いただいている点について、私どもとしてやっぱり改善点があるなということでございますので、今、鋭意先程申し上げましたような点を中心に検討を重ねているという状況でございます。

○木田委員 今後のことについては、先程局長からもいろいろお話しがあったので、そういうふうにしていただけるのだろうというふうに、私も理解するのですけれども、現実問題として60点が70点になった段階で、最初、私が言わせていただいたように、他にいっぱい工事がある中で、この一つのことについて、こういうふうになったということは、やっぱりそれは、全体の公平というところから見たときに疑問があると、私は言わせていただいているわけです。65点までは、事実関係ですぐにわかったということについて、例えば、どういうふうなことでどういうふうな変更があったのか、それちょっと例を教えていただけませんか。

○紀藤総括検査監 一つに、事実関係のことで申させていただきますと、グループリーダーの評価項目の中に、災害復旧工事及び施工条件の変更等による工期的な制約がある中で、工期内をもって工事を完成させたと、こういう項目がございます。少しまとめてあるやつをそのまま読ませていただきますと、オオサンショウウオの調査時期というのは、工事着手前は未定でございましたが、工事での調査は工期の半ば過ぎの1月過ぎに行ってございます。この評定員は、サンショウウオの調査というのは実際には半日で終わってございます。そういったことから、工期内の制約条件には少しだからならないと、このように判断して、業者の方から聞き取ってやったわけではなしに、もうそのまま関係ないというような形で評価していない、こういった項目がございます。

 しかしながら、請負者は工程表で、初めから施工計画書という形でもっと早い時期に、一月ちょっとだったと、ちょっと詳しいことわかりませんが、そういったときに自分は予定していたと。それをしないと次に進まないと、そういったことがある中で調査があり、それで、あとは遅れた分を、実質どんどん一生懸命頑張って工期内に納めたという工程表がありますので、業者の説明で、この評定員も「ああ、そうか」というような、こういったことが先程申し上げたような、いわゆる、もうちょっと話していればわかったし、実際には、実施の事実はそのようにお互いに認められるようなものがあると。こういった事例でございます。

○木田委員 その件についてはわかりましたけれども、検査監の「スペーサーの材質が適正で品質が確認できる」ということと「スペーサーを適切に配置し、鉄筋のかぶりを確保している」という、これは事実の方に入るのですか。どうですか。

○紀藤総括検査監 これは事実の方に入ります。これもちょっと同じように簡略ですので、ご説明させていただきますと、スペーサーといいますのは、コンクリートとかぶりの面を少しカバーするモルタルとかコンクリートのものを言うわけなのですが、この評定員は、共通仕様書でそういうようなのは段階的に確認書とかを作らないといかんと。そういうふうに決まっていると。ところが、段階確認書がなかったので、つけなかったということで評価していない事例でございます。これは2つとも一緒なのですが。ところが、これについての設問は「材質が適正で品質が確認できる」とありますので、その前の鉄筋検査のときにおきまして、監督員が言っていた、請負者の方は監督員にもう段階確認をしてもらったというわけなのですけれど、一方はしてもらったつもり、一方はしてないつもりではあるのですが、私は、実質の取組ということを、まず重点的にものを見ておりましたので、写真の何枚かの中にモルタルの分、コンクリートの分が何枚かの写真で確認できます。先ほどのかぶりの件にせよ、かぶりの検束をやっているものもございます。そういった事実がございますので、この評定員が段階確認書の手続がないからという形で評定をしたのは、実際に問いに対して合致してないというようなことで、私が評価したと。こういう事例でございます。

○木田委員 ということは、その最初の評定のときに、かぶりがあるかどうかとかいうことは検査しなかったので、今回それを写真で確認して判定されたと、こういうことでよろしいのですか。

○紀藤総括検査監 今、解説判断表という話の充実云々をずっとお話しをさせてもらっているのですが、そのへんのとり方が、一つにいえば検査員、その評定員が見たように、共通仕様書に段階確認の手続が必要だと書いてあるのにしてないから、その共通仕様書の関係のことがしてないから、それでだめだというような判断の仕方をしたわけです。ただ、現実には、こういう文章というのは実際に材質が適正で品質が確認できるとか、鉄筋のかぶりを確認しているという事実そのものを重視すべきところであり、それで今、充実の中の一つにこれは書き込んでおりますのは、こういった趣旨で実際の取組をしているかどうかを見てください、文章をよく読んでください、それはこういう事例ですよということを今のところにはないですが、今度ちょっと書き込みをこういった形で行っていきます。

 だから、そのときの評定員が即悪いのかといえば、ちょっと私どもの提供する判断の資料の不備という点もありますので、一概には言えない。私どもの方にも、それなりの不整備ということがあるということで、今回、先程の取組ということをさせていただきました。今、作業中でございますが、そんな形です。

○木田委員 その件はわかりましたけれども、それでは、その事実以外のところでボランティアのところがありますよね。そのボランティアについては、純粋なボランティアをされていたのか、それとも自分の職務といいますか、仕事に派生したものについてボランティアをされていたのか、その点はどうですか。

○紀藤総括検査監 ボランティアについては、私どもは、国土交通省の考え方といいましょうか、そこに書いてある内容に沿った形で、私どもが取組というか判断をするようにしております。ちょっと少し項目を読ませていただきますと、地域の貢献の一つで評価すると、それとごみ拾いとか道路清掃といったそういう余り大きなものではなしに地域であるようなこと、それともう一つは、工事現場周辺でその工事期間内の取組をいうと、こういった話がありますので、三重県についても同じようなことになっております。それと、委員、すいません、取組のレベルを言われたのでしょうか。

○木田委員 そのボランティアが、本当に自分の仕事とは関係のないところでボランティアが行われたのか。それとも、自分の仕事に派生したものについてボランティアが行われたのか。それはどういうことですか。

○紀藤総括検査監 私の認識としては、これは、大きく全然地域の違ったところとか、大きな意味のボランティア活動をするという意味という認識ではなしに、その工事を施工する期間云々といったところから読み取るとすれば、そこの地域のことで、工事が円滑に進む一つの社会性という、社会性のおつき合いといいましょうか、そういう社会性という項目が考査項目の中に入り込んでいるところから見まして、工事の円滑進行に資するような形というようなものとしてとらえております。

 そして、今回につきましては、地域のため池の土嚢作りの関係とか、私も写真を撮ったのを確認したのですけれど、生活道路、これやりましたというお話がある中で、それもこれ工事の現場の近くに見えるので、これ工事用の中と違うのかと。中はだめですよとなっているのです。自分のところに直関係するやつなんて関係ないよと。いやいや、これは工事とは関係ない、生活道路として使っているところです。あとは去年の工事に関係して、派生して地域の水田の表土なんかについての補充については、ならし代は県の方で見てもらっていています。ただ、その材料提供についてはこうしていますということがございますので、どこまでのレベルだったらという基準を決めがたいところがあるのですが、複数的なもので地域的なもの、期間的なものと、こういった要件がそろいましたので、ボランティア活動の一貫としての評価できるのではないかという形で評価させていただいたところです。

○木田委員 これ詳しくやっていると時間かかり過ぎますので、もうこの辺でやめますけれども、やっぱり社会貢献という観点から見たボランティアというのは、こういう工事をして、それによって出てきた不都合を自分が直したからボランティアだというのは、やっぱり社会貢献からいえばボランティアじゃないと思いますよね。全然関係ない中で、海山町に被災の方のために行ったとか、そういうのはボランティアですよ。だけども、自分がこれを工事したそのせいでこちらがどうなった。だから、それを直したらボランティアというのは、それはやっぱり正式にいえばボランティアでは、ちょっとおかしいというふうに思います。もうその点はそれでいいです。

 もうちょっと長過ぎるという声もありますので、私、もう最後にしますけども、先程、青木委員さんが言われましたけれども、9月2日と5日にこういう新聞記事が出ましたね。これは、もちろん皆さん見ておられると思うのですけれども、これに「外圧に負けた検査担当」と、こう書いてあります。これは、外圧に検査担当が負けたのですか、どうですか。

○中尾総務局長 先程、ご説明しておりますとおり、評定というのは、まず私ども県の方での評定する側と評定を受けられる請負者との関係でございます。今回の一連の経緯については、先程来ご説明をしておるとおりでございまして、私も着任以来いろいろ確認をさせていただいておりますけれども、委員ご指摘のような事実はないというふうに考えております。

○木田委員 ということは、この新聞はうそが書いてあるということですね。

○中尾総務局長 報道の内容について、逐一コメントすることは差し控えさせていただきたいと思うわけでございますけれども、先程の委員のご質問に対しては、先程お答えしたとおりでございます。

○木田委員 ありがとうございます。以上です。

○山本委員 今までこういうことってなかったわけでしょう。だけど、例えば、不服だということで、いわゆる不服の説明請求というのがあったと思うのですが、それはどれぐらいあったのだろう。今までのそういう長い歴史の中で。

○紀藤総括検査監 まず今回のように、修正のところまで検討してくれというにことに及ぶような説明請求の形は今回が初めてでございます。初めの青木委員にお返事させていただいたとおりです。

 それと、業者さんもこの点数を知りながら、どういう内容でどういうふうに評価されているということで自己検査の意味もありますし、ISO9000というところで品質管理の関係で、それなりにずっと追跡でやっておられるようなことがありますので、そういった意味では、ちょっときちっとした数字は覚えてはいないのですが、平成15年度工事分については70件前後ぐらいのいわゆる「中身はどうでしたか」という意味の説明資料の請求はございました。

○山本委員 70件ぐらいあったわけね。例えば、じゃあ、そのときに今回のこの問題ですよ。60点から70点に上がったということは10点上がったわけですよ。例えば分母が1000ぐらいの10だったら、これは少し検査で不足しているところがあったなというふうに思われるかもわからないけれども、分母が60だったら1.4、1.5倍の、1割5分ぐらいのいわゆる加算、ミスとは言わなかったけれども、私はミスの何物でもないと思うのだけれど、どうだろう。

 それで、その結果が、検査監も局長もそうなのだけれども、いわゆる対話が不足しているということですよ。こんなのは、対話が不足しているって、じゃあ、対話をすれば60分の10加算されるのですか。70件も今までそういう請求が出てきて、その人たちと、いわゆる請求する方とが対話が不足していると。全部が、じゃあ、対話が十分に説明して納得されていなくて、その件が今回みたいに加算されてなかったということになるわけ。例えば70件なら70件請求されて。今回、たまたま、十分な対話がなかったということで10点乗っかったということですが、じゃあ、他のものについてはどうなんだろう。

○紀藤総括検査監 70件のお話を、もう少し詳しくお話しをさせていただきますと、2回に分けての説明請求を求められるような形になってございまして、1つ目は、今回議論されるように先程、木田委員にお話しさせていただいたスペーサーがどうのこうのとか、そういったレベルじゃなしに、たしか2回目、細かいところまでどうですかと聞いてきたのは、そのほとんどが内訳の施工状況が何点でどうですかということで、個々の話まで聞いてくることじゃなしに、まず点数の内訳を知りたいという形で言ってきたのが70数件のほぼ9割です。細かいところまでの説明は、聞かれていません。

○山本委員 内容は聞いてない。そんな内容は聞いてないけれども。私は、それだったらシステムとしておかしいじゃないかということを言っているわけ。こんなことなら、ここの業者だけじゃないもの。三重県下全部そうだもの。こういうことってあると思いますよ。だけど、説明不足だったということで県がそう言われるのなら、説明不足だからというので、対話をして加算されたわけでしょう、10点が。

 普通、例えば、何か試験を、少しちょっとずれるかもわかりませが、いわゆる試験をする方と受検する方と、受検しますね、点数足りなかった。それについて何かの基準があってだめだったということを言うわけですよ。それは、試験を受けた方が、これちょっと不足だから、不服だから、いわゆる試験する方に対して説明を求めたからといって10点も世の中で上がるものだろうか。これこそ公平、公正な行政がしっかりとした点数をその業者に対して与えたのだったら、それはそれで普通納得できます。今までずっとそういう歴史で、きているわけです。そんな軸がぶれるなんていうようなことは、まして点数が上がるというようなことは、これは行政が果たして正確なジャッジをしたのかなというふうに思いますけどね。

○中尾総務局長 いろんな工事検査、多数あるというご指摘に関しまして、まず先程来申し上げております工事成績通知要領には、県の方から評定通知を業者にいたしますと、請負者は通知を受けた日から起算して40日以内に書面により評定について説明を求めることができるという規定がございます。この規定等を根拠として、先程、総括検査監の方からどれぐらいの件数の説明請求があるかというようなお話もご答弁させていただきましたけれども、いずれにしても、ご指摘のとおり、全体の件数の中でまず、この規定に基づいて説明請求をしてくること自体もそんなに数は多くないと。今回、最終的に再評定という結果に至ったのは初のケースでございますので、先程来繰り返しのところが多くて恐縮ですが、やはり、これからの工事検査の制度について、改善点があるのではないかということで、1つ目については、この各検査項目の定性的な表現でございますとか、必ずしも判断基準が明確になっていないところについて、先程の委員からのご指摘のようなことがないように制度を向上していく。あるいは、対話はして当然ではないかという厳しいご指摘もございますけれども、やはりこれは、一つの手順として、ある意味でルール化していくといったような取組の中で、今後こういう評定の、いわば再評定というのはあくまでルールは開かれておりますけれども、そんなあっていい話ではないという問題意識のもとに、なるだけこういったことが起こらないような制度の改善をこれから努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

○山本委員 長いこと答弁していただいたけれど、結果は一緒のこと言うとるわけですね。そうじゃなくて、ぶれたという事実は、これもやっぱり認めないわけですかね。説明不足であった。その説明不足が10点という形であらわれているわけですよ。それも行政が判断した。それで、文句というか、請求があった。これは、僕はいいと思うのですよ。そういう業者の方々に間口というか、それをあけておいて、理由をいろいろと聞くという、これはいいと思うのですよ。いいと思うけれど、それが10点という形であらわれた。それが、じゃあ、なぜかという我々の問いに対して、説明不足、対話不足だ。対話したら、じゃあ、結果的には、増えるのかということですよ。

対話というのが、おかしいよね。幅がある、それと対話が不足だったと。いろんなそういう検査項目の中に幅のある項目があるからと言われが、幅があるのだったら、じゃあ、あっちへもこっちへも、左へも右へもその答えがいくような、そういうようなことになってしまうのと違いますか、そういう項目があるということは。それならば、いつでも、ぶれてしまいますよ。文句を言ってきた人たちに、全部「ああ、そうやな。あんたの言うとることもそうだな」となったら、今まで、こうやったけれども、こうしましょうかとなる、違いますか。

○中尾総務局長 まず、ぶれであったかどうかという点について、少し私誤解を招く表現があったとすれば、大変失礼いたしたわけでございますけれども。

いずれにいたしましても、点数が変わったということについて、それでいいと思っているのかというご指摘につきましては、やはり原則として、工事検査の通知というのは、一度で終わる方がそれはいいわけでございますので、再評定ということになるようなことについては、なるだけ生じない方がいいという考え方を持っておるわけでございます。

 それから、私の説明が足りなくて、いろいろとご迷惑をおかけして恐縮でございますけれども、各項目の幅があるではないかということにつきましては、幅があるという意味は、まさに各項目に、問いかけ方に定性的な表現でございますとか、どのような取組までいけば、そこに丸がつくのかというそのレベルが明確になっていないとか、そういった項目があるということについては、先程来ご説明しているとおりでございまして、しからば、それが、ある意味で、ほかの工事検査すべてが、ぶれたかどうかということには、必ずしも、つながらないのではないかと思っているわけでございます。と申しますのは、先程申し上げましたとおり、たしか、2000ほどの工事検査通知を年間行っている中で、まず先程の40日以内に書面で再評定説明を求めてくるという件数自体が、二けたぐらいの数字でございまして、再評定に至るのが今回の1件ということになっておるわけでございます。

 いずれにいたしましても、今回、再評定というふうなことが、そう頻繁に生じるというようなものではないということでございますので、今後の改善点について、きちんと取り組んでまいりたいということでございます。

○山本委員 今までたくさんの方々が、行政の結果で、ああこれはもうこうだったのかと、評定でね。いわゆる裁判でいえば再審査、再審請求するという人が少ないと思うのですよ。普通は、それで自分のところはだめだったということで終わっているのが、恐らく現実です。だけど、それでもなおかつまた2回目を出してきたというので、いろいろと検討したら増えちゃったと、こういうようなことですよね。

 私、これどうも納得いかないのが、県は、じゃあ、それをミスじゃなかったと。ミスじゃなかったというふうなところが、私はどうも納得がいかないのです。対話不足とか、そういうことで片づけられていいものだろうかというのは、どうでしょうか。

だって、そうでないと、今まで過去の例にたくさんある人たちが、こんなことだったら、我々だっていっぱいあったじゃないかというようなことが出てくると思うのです。それも、いろいろなそういう項目がある中で、これだったら、県の人たちともっと対話をすれば、私どもはこんな点数ではなかったのではないかなという人が、いっぱいあると思います。たまたま、今までなかったのに、これだけ60分の10ということで上がってきた。それについて、県は責任ないよということだったたら、何なのですかね、この(点数が)上がったというのは。

○中尾総務局長 先程も申し上げましたとおり、県が検査をして評定を行いますが、先程来申し上げておるとおり、この県が行う行為について、やはり請負者の方は、いや、それでは少し疑問点があるよというふうなことは、それはやっぱり一応あり得るということで、先程申し上げましたように、40日以内に書面で評定に説明を求めることができるという一応の仕組みを作っておると。それから、さらにいえば、仕組みといたしましては、総括検査監がみずから修正するという、一応そういう枠組みは用意してあるということでございますので、あっていいかどうかという話は別にして、こういう再度の説明なり、あるいは場合によっては再評定という、一応制度としてはふさがれていないということですから、いいかどうかという話はちょっと別にさせていただきますと、そういうことも一応あり得るものとして、制度は組んであるということかと存じます。

 したがいまして、これもミスであるかどうかということについて、また深入りするのは、さておき、こういう専門性を要する検査であるがゆえに、ある意味で見解の相違みたいなものがあったときには、先程の山本委員の言葉を借りれば、審査請求みたいな道もルールとしては開かれているというのが現状の制度でございます。

 他方でこういういわゆる審査請求的なものがどんどん出てくることはどうかということについては、まさにご指摘のとおりでございますので、委員ご指摘のとおり、検査というのは、まさに公正でなければなりませんし、透明性、公平性、客観性をより確保していく方向で、今後の改善に努めてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

○山本委員 長いこと答弁もしていただいたし、私もこれ以上言うつもりはないのですが、県もなかなか認めにくい。私どもはミスでしたというようなことは言いにくいと思うのですよ。だけど、この議論を聞いていたら、誰が見たって、これは県の方のミスだなと言わざるを得ない。それも先程から言うように1000分の10とは違うのだから。10点増えているのだから、そうでしょう。だから、それを考えたら、私はこれはこうとして、県は少しぶれたと、対話不足というような訳のわからないことを言わないで、これはもうまずかったと。今後、公平・公正なジャッジに立って、そういう立場に立ってジャッジすると、そう言えば、我々だって納得するわけです。

 ところが、対話不足だという。対話不足なんていうような言葉を言ったら、これから、いろんな工事全部そうですよ。業者がまず第1回目きた、そうか、それなら、対話という制度で、もう一回請求しようと。じゃあ、今度対話の部分で、もっともっと深めていこうじゃないかと。そうすりゃ点数上がるじゃないかというような、こういう解釈にもなるわけですよ。

 僕は、対話不足なんていうのは、検査監、そんな言葉が通用するんですか、対話不足で点数が増えるのですか。

○紀藤総括検査監 もう少し、お互いにという話は、正直な印象としては持ってございます。それで、先程の今後の策という形を、もう少し具体的に言わせていただきますと、発注者側との連携も必要なのですけれども、検査員としてもできる分が十分あるだろうということで、先程申し上げたように手順書をやっております。そのときは、第4段階ぐらいのことを決めて、まず、あと2人の評定者から話をどういうふうにとるかということも聞いて、それから業者からも聞いて、そして、目の前で(点数を)つけようという意味までは言っていませんけれど、業者からも状況関係を聞きながらつけて、相手にもそれなりに説明するみたいな手順を踏みながらやるようにと。これがいわゆる後からの対話ということではなしに、こういうことが発生しないようにという手順書は、もう既に検査員に周知もしておりますし、そういった形で、今後こういうことがないようにという形の取組をさせてもらっているところでございます。

○山本委員 局長も言われたけど、専門的というふうに言われましたけど、皆さんが答弁すれば答弁するほど、つじつまが合わなくなってくるわけですよ。専門的なことだからこそ、検査監がみえるわけだから、ピチッとした判断がされなきゃいけないじゃないですか。専門的というような言葉を言われたらね。これ以上言いません。温厚な山本教和、これで終わります。

○中森副委員長 お聞きした評価マニュアルを今修正されていると。修正というのか、作り上げていただいているということの中で、取組については今お聞きしましたので、再評価システムについては、提案ですけれども、例えば、第三者機関とか、そういうところへもっていかないと、契約というのは一対一の同等で、発注者側と請負者側はやっぱり公平・公正な立場ですので、異議があれば、もう少し違うところへ再評価について、もっていきどころがあれば、再評価についてもきちっとしたものが、判断されるべきものが、より明確になるのだろうと、または県民も理解しやすいであろうというふうに思うところですが、ご所見があれば。

○中尾総務局長 ご指摘のような点も含めまして、今後どういうふうな改善がいいのかどうかについてきちんと検討したいと思っております。

○中森副委員長 今でも検査体制が、評価者が3人おって、うまく責任というのか、判断が偏らないような評価システムになっているにもかかわらず、結果的には3人ともが修正をしたということの結果です。それは、今まで議論していましたので、これ以上言いませんけれども、せっかくのこのシステムを生かしていきながら、やはり透明で公正な検査体制をより充実していただきますように、今、こういうご提案されていますので、また、この委員会に報告していただけたら、年度内にご報告していただきたいとお願いをして、以上とさせていただきます。

○田中委員長 年度内の報告というのはよろしいのか。

○中尾総務局長 鋭意検討を進めまして、適切なところで、ご説明をいたしたいと思っております。

○中村委員 与えられている所管事項に戻してよろしいでしょうか。2点だけ聞かせていただきます。

 一つは、県民局の再編の部分ですね。いくつか、これからこうなるであろうという条件等々を上げていただいてあるのですけれども、今の時点で市町村合併もまだ不透明なところもあるのですけれども、県としていろんな部署のあり方、あるいは、これからの市町村との関係とかそういったものを組み合わせて積んでいった、こうであればこうなる、こうであればこうなるという位置とか数とか、そういったシミュレーションみたいなものを、今持ち合わせているのかどうなのかというのが1点です。

 それから、この役割といいますか、機能の関係でたくさんありますので1点だけちょっと聞かせていただきたいのですが、これから議論するときに提案をしておきたいのですが、今ちょうど防災、災害が起こって、それぞれ県も各市町村もフル回転の真最中ということで、今のこの状態というのが将来の県民局と市町村とのこういった災害が起こったときの形を実験、実験というと大変失礼ですけれども、実践の真最中ではないかというふうに私は思っております。

伊勢のあの宮川の周辺が氾濫しそうになったといいますか、床上のときに私も現場へ行って、危ない、これはもう堤防が切れるかもわからないということで、伊勢市のいわゆる本部にちょっと座らせていただきまして、それから県民局へお邪魔させてもらったりとか、行ったり来たりしながら一定の流れを見せていただきました。

 県の役割、県民局の役割というのは、各市町村から流れ出てきた情報を、床上が何件とか、どこどこの堤防がどうなったとか、道路がどうなったとか、それを集めて本部へ連絡する、そういった役割というのが中心なのかなということを感じました。もちろん、それぞれ、県道整備の関係とかそういったところはもう現場で大変水につかりながら、危険な仕事もしていただいている。同時に市町村も同じことやっているのですけれども。ちょっと感じましたのは、そのへんの連携というのが、いまひとつ深まってないのではないか。

 私が思いますのは、こういった緊急事態のときは、県民局からも各市町村の中へそういった緊急ということで1人配備する。それからまた、各市町村からも県民局のそういった本部のところへ人を配備する。そういった本当に人材を組み合わせたみたいな、そういう体制も必要じゃないかなということを、これは防災体制のあり方にも関係するかもわかりませんけれども、これからの県民局について、これから大震災等も起こり得ますよね、そういったことを考えますと、これからのあり方を考えるのに今動いている部分で、きちっとした情報をとっていただいて、それも分析をしていただく必要があるのではないかなというのが一つです。

 それから、もう1点は地方税管理回収機構の問題です。

 早速に効果が上がったというふうに、これでは発表されております。今までも、県民税などは、市県民税ということで市町村が徴収をして、市町村がなかなかご苦労いただいて、一緒に徴収されたのが県税の方へはね返ってくるということだというふうに思います。そういったことから、それぞれの市町村では税を徴収するに当たって、なかなかそこに住んでみえる皆さん方が、そこに住んでいる皆さん方に対して厳しく当たるということが、当たりにくいということがあるわけですよね。近所の人がすごく滞納していて、それを差し押さえしてしまったりすると一生恨まれるわけでありますから、そういった部分も含めまして、こういったいわゆる回収機構をこしらえて、従来にない形で強く迫ったということで効果が上がっているのではないかなというふうには思っているのですけれども。

 それぞれ、これ件数上がっているのですが、それぞれの件数というのは、もしかしたら各市町村で結構頑張ったらとれたやつが、回収機構の方から「おたくの市はこういう条件でこれぐらい出してください。件数を出してください」「おたくはこれぐらい」ということで多分ある程度上げてきて、その結果がこういう形になったのか。実際に本当にとれない、本当にもう各市町村が困っているような部分も上げようと思ったけれども、それは回収機構のいわゆる条件には当てはまらない。もしかしたらとれないかもわからないとかそんなことで外されているのではないかとか。そういう雰囲気というのはなかったのかどうなのか。

 教えていただきたいのは、一定の条件をつけて各市町村に「あんたところは何件ぐらい出してくださいよ」とか、そういう形で上がってきた結果がこうなのか。そのへんの細かいところをちょっと聞かせていただきたいと思います。

 それから、今回こういった結果が出たことによって、各市町村の評価、「いや、本当にありがたい」と。「今まで全く手つかずであったのが、この機構のおかげでうまくいきました」というのか、あるいは「とりにいこうと思ったけど、あそこへ出さなければならないので、出したらとってくれた」というものがあったのかなかったのか。

 それから、これから先どんどん厳しくなってくると思いますよね。1年目は結構成果が上がると思うのですけれども、やはり経済状況がどうなるかによって違ってきますけれども、将来にわたってどういう方法でこの管理機構を生かしていくのか。そのへんの考え方があればお聞かせをいただきたいと思います。以上です。

○中尾総務局長 まず、県民局見直し関係につきまして、いくつかご質問をいただきました。

 まず、区割り素案について、今、庁内でどれぐらい検討しているかというお尋ねだと思いますけれども、私どもといたしまして、今回見直し方針を出させていただきまして、再編後の県民局の役割あるいは組織のあり方と、あるいは権限移譲に伴う見直し、それから現行制度解決のための見直しという、そういう機能面、先程防災についてもご指摘いただきましたけれども、まずそこのところをうんと詰めていく必要があるのではないかというふうな考え方で作業をいたしております。

 したがいまして、今この時点で区割り素案について、お示しする段階にないわけでございまして、区割り素案につきましては、次回定例会に素案をお示ししたいというふうな考え方でおるわけです。

 それで防災について、冒頭、舟橋委員からもご指摘がございましたけれども、今回の台風21号に伴います災害の関係で、中村委員ご指摘のとおり情報を本庁に伝えていただくということもやっていただいておりますけれども、他方で、松阪県民局、それから紀北県民局、それぞれ県民局の職員が、これは二桁の人数と聞いておりますけれども、関係市町村のお手伝いに行ったり、あるいは現場に行って市町村のお手伝いをしたりというふうなこと、あるいは県有施設などの対応に追われているとかいうこともございますので、おっしゃるとおりのまさに情報伝達もございますれば、まさに現場に行って市町村のお手伝い、ないしは、県としての仕事をしているという面も果たしていただいております。

 今後、防災機能について再編後の県民局の機能の確保という点について、まさに今般のような対応などの例も一つの参考といたしながら、本庁との役割分担のあり方も含めてきちんと関係部局とともに検討してまいりたいというふうに考えております。

 それから、地方税管理回収機構について詳細については、担当室長からご説明いたしますけれども、ご指摘のとおり地方分権が進みます中で、県税にいたしましても、市町村税にいたしましても、やはり市町村税というのは、ますます重要になってまいると思います。それで、市町村税の職員の方々のいろんなご苦労もお聞きするわけでございますが、いずれにいたしましても、このような機構というふうな形での取組を通じまして、市町村税の適切な執行という面で寄与していくことが、この機構を設立した一つの大きなゆえんであろうというふうに思っております。

 定量的な分析は、難しいとは思うのですけれども、恐らく実績を聞いておりまして、市町村の従前の体制においてはなかなか徴収できなかったところについて、この機構におきまして、所要の成果を上げておるものと認識をいたしておりまして、この機構を、遠い将来どうするかという問題は別といたしまして、当面、本年度立ち上げさせていただきまして、市町村とともにまさに県としてもできるご協力をさせていただきながら、まずは、この機構が円滑な、あるいは所期の目的を達せられるような機能を果たしていくということに、全力をあげてまいりたいというふうに考えております。

○中村税務政策室室長 私の方からは、先程委員からお話しがありましたとおり、まず引き受けた、移管された状況でございますけれども、当初設立に当たりましては、市町村の規模に応じまして6市町村で約1,000件を目標にして、それぞれの規模によりまして、このぐらいを目途といいますか、件数割りというのを定めたわけでございますけれども。先程ご報告申し上げましたとおり、それぞれの市町村の持っている事案の個別の状況が違いますので、4月から6月にヒヤリングさせていただいた時点で500数十件と。さらにこの8月、9月にかけてヒヤリングさせていただいた中で、今、若干増えまして約600件余りまでいっているわけでございまして、したがいまして、個々の事案につきましては、市町村の事情に応じて、さまざまな困難事案を中心として、引き受けをさせていただいているというふうに認識をさせていただいているところでございます。

 その評価につきましては、積極的に移管事案を市町村さんで検討していただいて引き継ぎをしていただいたところの結果を見ていただいたところについては、高い評価をしていただいているところと、今やっぱり様子見といいますか、若干機構の動向を見てこれから考えていきたいという市町村さんの動向と、二通りあるのではないかというふうに感じております。

 今後の問題ということで、委員から、お話しがありましたけれども、立ち上げたところの目標としましては、市町村から派遣をされた職員の方々の徴収実務に携わる知識とノウハウというものに、県の持っているものを、ある意味ではそういう人たちにフィードバックさせていただいて、市町村で役立てていただければと。もう一つは、先程、委員ご指摘の確かに市町村さんでは顔が見えると非常にやりにくいと、そういうところも含めて、できるところは県で支援をさせていただければと。そんな中で立ち上げさせていただいた組織。そして、こういう県と市町村が連携をしてやっていく組織というのを立ち上げることによってのアナウンス効果というものも含めて設立をしたわけでございますので、今後の取組についてはそういったところの検証もしながら、やはり毎年、毎年各市町村さんと協議をしていくことになると思うわけでございますけれども。いずれにしても、負担金の問題やら引き継ぎ事案等の問題もございますので、税収確保対策会議というのが各県民局単位にも設けてございますので、そういった会議の場とか、あるいは直接の機構の各市町村のヒヤリングを通じて、今後のあり方も十分検討してまいりたいと、このように考えております。以上でございます。

○中村委員 ありがとうございます。

 今の機構、徴税の管理回収機構ですけども、これからが大事だというふうに思います。税金は、経済状況が厳しいと、本当に各市町村のノウハウではなかなかとれない、あるいは難しい部分を皆さん方の方でフィードバックしていただいて能力を高めていただくような、そういう方向というのを聞かせていただきました。ぜひ、そうしていただきたいというふうには思うのですけれども、多分、今回はこれだけ効果が上がったというのは、やはりある程度、とれるところが上がっていたのではないかなというふうな感じもいたしております。

ですから、従来本当にどうしようもない、もっともっと難易度の高いやつですね、それをぜひ各市町村と協議をしていただいて、そういったものを解決していくということが、次から次へと形となってあらわれてきますと、先程の様子見とかそういったところもあると聞きましたけれども、評価も高くなってくるのではないかなという感じもいたしますし、当然、年々楽なやつが解消されていくことによって、残ってくるのは各市町村が今悩んでおるのと同じように、回収機構の方もきつい部分がまた上がってきて、それとぶつかるという問題になるというふうに思います。そのへんの取組方みたいなものを、考え方を聞かせていただければありがたいのですけれどね。

○中村税務政策室室長 機構につきましては、同じような一部事務組合が茨城県に先行してできておりまして、さまざまな情報もいただいているところでございまして、これから当然機構の取り扱うものと、それから県の取り扱うものが同じようなものも多分案件があるというふうに考えられますので、そういったところも県と機構の連携を十分図るということと、さらには市町村の意見をこうして何度となくヒヤリングをさせていただく中で、現状をしっかり聞かせていただく中で、今、委員から指摘のございました今後の方向性というものを、しっかりと見据えながら鋭意努力してまいりたい。現状のところはそういうところかというふうに考えております。

○中村委員 県民局の関係ですけれども、この次の議会である程度、第4回定例議会で姿をあらわすみたいな表現でありましたけれども。私の方からの要望ですけれども、やはり、それぞれこういうことをしなければならない、市町村との関係はこういう形になるというように、やっぱり積み上げ方式である程度私どもが県民局がこうなるという結果を見たときに、地域性とか、それから事務量とか市町村の数とかそういったものを、はっきりと見て、わかりやすい形での提言をしていただければありがたいなというふうに私は思うのですが、ちょっとその部分だけ、お答えください。

○中尾総務局長 ご指摘のとおり、なるだけ再編後の機能のあり方、本庁との役割分担みたいなものも含めて、なるだけ考え方をはっきりさせながら、お示しすべく努力をしてまいりたいというふうに考えております。

○田中委員長 あと質疑のある方、どうですか。お一人でよろしいですか。

 じゃあ引き続きやらせていただきます。

○桜井委員 関連をいたします。県民局の再編、今も局長にご答弁いただきましたが、私の理解の仕方が悪いのかわかりませんが、やっぱり本庁と県民局とは表裏一体の関係にあるのだろうと。今もご説明の中では、確かに本庁の機能のあり方の考え方もしっかり整理して、今後提示させていただくというお話しをいただきました。

 しかし、どうでしょうか。12月の議会に見直し案をご提示いただくわけでありますが、当初のいただいておる見直し方針のスケジュール、いわゆる本庁の見直しについては平成17年度からというような考え方が盛り込まれております。そうしますと、例えば12月に出てくる案というのは、今申し上げたようないわゆる県庁としてしっかりトータルの仕組みや機能や整理をされた上で、県民局の再編が出てくるのと、いやいや、そうじゃなくて、それはその後の検討でとりあえずという話と、これは大分違うだろうと、こう思うのですが。そこのところはいかがでしょうか。

○中尾総務局長 まずご指摘の関係で、平成18年4月の再編に向け、まず本庁組織のあり方でございますけれども、本庁の組織につきましては、議員ご案内のとおり、本16年度におきまして、防災危機管理局を設置いたしましたり、環境森林部という形の組織といたしましたりという、比較的大きな改編を行ったところでございます。

 当年度、少なくとも1年ぐらいは、この新しい組織のワークの仕方をきちんと見きわめた上で、恐らく本庁組織をじゃあこの次どうするかという検討に入れるのは、このスケジュール表にございますとおり、来年の4月あたりからではなかろうかというふうな考え方をまず持っておるわけでございます。

 県民局のあり方につきましては、かねて県庁としても検討を重ねてきておるところでございまして、6月の段階におきましては、この議会に具体案みたいなところまでを予定していたわけでございますが、冒頭申し上げましたとおり、この間の市町村合併の動向でございますとか、また、さまざまな場で議員の皆様、あるいは市町村の関係者から余り拙速にならないようにというふうなご指摘もいただいた関係で、やはり区域割りを含めた再編は18年4月ということでございます。

 したがいまして、本来的に本庁機能と県民局の役割というのは、これまでもある程度検討してきておりますし、現段階での分担でお示しできる分は今回の方針でもお示ししております。こういった作業については引き続き作業を進めさせていただきまして、なるだけ具体的に次の議会ということでございます。

 向こう1年間、本庁の組織の見直しを含めて、それが本庁との役割分担と県民局をどう役割分担したかというところにいかに反映させていかれるかというのは、そのときでも整合性がとれるのだろうという考え方を持っておるわけでございます。

○桜井委員 今、やっぱり、いくつかの、きょう県民局あるいは災害のときの対応だとか、それから情報の伝達、非常にそこらの問題の解消だとかを思いますときに、そして、今の市町村再編あるいは地域で抱えているいろいろな課題を解消していくためには、やっぱり、うまく全体が機能してないのではないかという問題意識を強くしています。

 それは、対話の話がありましたが、やはり、全体のコミュニケーションのとり方、情報の流れだとか、どっかもうひとつうまくはまらない、あるいは、午前中もマトリックスという概念は、どこへ飛んでいったのかという話がありましたが、そういう感性、幅を持った横串が全く刺さっていかない。それも地域レベルでという問題が、それも地域の課題解消にうまくつながっていかないなど、「新しい時代の公」と言われる新しい地域づくりに反映できないという。この背景を考えますときに、やはり今の本庁、県民局とのトータルの仕組みとか、おっしゃっていただいたのですが、ぜひ、現状を本当に把握をしていただいて、分厚い議論でもって分厚い視点でもって、今後の取組を進めていただきたいなというふうに思うのです。いかがでしょうか。

○中尾総務局長 ご指摘の点、非常に多岐にわたるわけでございますけれども、恐らく委員ご指摘の点は、組織のあり方にも関係すると思いますし、私ども、みえ行政経営体系ということで一つの行政の大きな枠組みを構築しておるところでございますけれども、恐らくはそういった仕事のやり方みたいな話にもかかわる論点ではないかというふうに思うわけでございます。

 県民局のあり方論、これは組織再編につきましては、先程来説明しておりますようなスケジュール、これは市が市町村合併に伴って再編され、それから、本庁との役割分担を担ってどうなるかという、大きくこの流れの中で今検討をしておるわけでございます。そういう検討の過程においても、先程委員がおっしゃったようなことも、恐らくいろんな議論の中に、機能のあり方の中にできるものは反映させていくという話であろうと思いますし、また大きな仕事のやり方的な話につきまして、恐らくは再編前後においても共通する課題として、また、不断の検討をしていくような話もございましたが、そういう点含めて、今後検討をさせていただきたいというふうに思っております。

○桜井委員 ぜひそういうトータルの議論をしていただきたいと思いますし、市町村の支援だとか4つの機能を考えていただいていますが、市町村の支援とか相互調整だとか、ここらの機能とあわせて今の防災の機能、地域政策の機能、特にこの2つに新たに入っていくときに、もう少し大きな県庁全体のプラットホームや組織だけじゃなくて、おっしゃられるように、例えば、制度であったり、補助金の考え方であったり、そういうものも入っていかないとと思います。機能は機能でいいですけれども、フィールドというか、市町村なり県民レベルで形にならないとだめだろうと思いますので、今後の議論、一緒にさせていただきたいと思いますし、期待をしたいと思います。大事なところだろうというふうに認識しておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。

 それともう1点、市議会の審議状況のご報告をいただきました。公益法人等の審議会ということでありますが、例えば、三重県公益法人等審議会で県の所管するいろいろな公益法人並びに公益信託を議論いただいておると、午前中も、総合企画と「新しい時代の公」という、そういう話にかなりの時間を費やしたのですが、「新しい時代の公」はもうひとつはっきり見えてこない。そういう中で、より具体的で工夫の入れたいろんなものが入っていかないと、概念だけ、言葉遊びで終わってしまうと、これはまただめだろうと。そういうときに、やっぱり新しい具体的な制度や何か取組を組み込んで「新しい時代の公」を定着させていくというようなものが必要なのだろうと思うのです。

 例えば、公益信託の制度などを活用して、あるいは公益法人もある意味、一つの役割を時代的に終えたものはいろいろとその時代に合わせて形を変えていってもらったらいいと思うのですが、「新しい時代の公」を担う部分で、例えば、公益法人なり公益信託などのうまい活用だとか、こういうところはもっともっと三重県として工夫をしてもらう必要があるのではないか。これは従来からもいろんな議論がなされてきたと思うのですが、余り形になってこなかったところだろうというふうに思うのです。

 例えば、いろんな基金を、うちで持っている特定目的の基金などを整理・統合して、それを原資に人づくりや地域づくりのファンドみたいな形で、公益信託で活用ができないだろうかとか。個々にいろんな議論があったと思うのですが、まさにそういうものを一つ一つ形にしていってもらうような取組が必要なのではないのだろうかという気が強くしておるのですが、その1点、どういうお考えを持っておられますかね。

○中尾総務局長 今、にわかに上手なご説明が見当たらないのが実情なのですけれども、恐らく「新しい時代の公」の考え方、そういう中で、まず一つ公益法人みたいなものを、それ自体をどう位置づけていくかという点について申し上げれば、恐らく公益法人と申しますのは、どちらかといいますと、従来の行政が担っていた公というものを、ある種補完ないしその周辺、限りなく行政に近いところの役割を担ってきたということかと存じます。「新しい時代の公」という切り口とは別の切り口において、この公益法人のあり方につきましては全国的な問題としても、さまざまな観点から指摘がなされて、どちらかというと、ある種、財政節度的な観点も含めて、そういう方向での見直しが方々進められてきております。

 ひるがえるに、「新しい時代の公」という考え方の中で、論理的に公益法人自体の存在を排除するものでもなければ、より積極的にということでもなかろうと思いますので、大変定性的なお話で恐縮でございますけれども、まさにこれからの時代のニーズがあり、そこに公としての位置づけがあり、それを県なり国なり市町村なりの行政がやるのか、民間と一緒にやるのか、あるいは民間でやっていただくのかというそういう中で、仮にふさわしい公益法人が存在するのであれば、あるいは公益信託みたいなものが存在するのであれば、また個別・具体的なケースによって検討の枠組みに入っていってもいいのではないかと思うわけでありますが。

 ちょっと私、今承知している範囲で、少なくとも当県の中での公益法人ないし公益信託を今利用しようという動きが各部において具体化しているとは、ちょっと承知しておりませんが、決して論理的に排除するものではないということも言えようかと思います。

○桜井委員 今後の検討ということで、ぜひ、幅広く議論をいただき、あるいは、県庁の施策、リードしていくというような観点や、より具体的に今の「新しい時代の公」を進めるという意味で、少し公益信託などの制度をうまく活用するような工夫というか取組は、ぜひ今後の議論の一つに加えていってもらえたらいかがかなという、そんな要望をして終わりたいと思います。

○田中委員長 それじゃ、ほかにないということでお聞きをしておりますので、総務局関係の常任委員会及び分科会を、これで終了をいたします。

当局にはご苦労さまでした。

 〔委員協議〕

  1 分科会関係

  (1)分科会委員長報告について 正副委員長に一任

  2 常任委員会関係

  (1)常任委員長報告について 正副委員長に一任

  (2)閉会中の継続審査・調査申出事件について 配付文書のとおり了承

  (3)県内調査について 10月21日及び22日、尾鷲・熊野方面を調査することに決定。

 〔閉会の宣告〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成16年10月7日

総務企画常任委員長 田中 博


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