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子ども・家庭・社会問題調査特別委員会会議録
開催年月日 平成16年10月13日(水) 13:04 ~ 15:27
開催場所 第601特別委員会室
出席委員 9名
委員長 | 日沖 正信 君 |
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副委員長 | 青木 謙順 君 |
委員 | 森下 隆生 君 |
委員 | 石原 正敬 君 |
委員 | 藤田 泰樹 君 |
委員 | 溝口 昭三 君 |
委員 | 永田 正巳 君 |
委員 | 中川 正美 君 |
委員 | 福山 瞳 さん |
欠席委員 なし
〔健康福祉部〕
健康福祉部長 本多 隆志 君
福祉・子育て分野総括室長 太田 栄子 さん
その他関係職員
〔生 活 部〕
人権・男女共同参画・文化分野 総括室長 安田 正 君
その他関係職員
三 谷 哲 央 君
1.調査事項
(1)「子どもを虐待から守る条例」にかかる「子育て支援指針」「早期発見対応指針」「保護支援指針」について
(2)「次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画」について
2.その他
「2004年(平成16年)版 三重県男女共同参画年次報告」に関する概略説明
3.委員協議
県内調査・県外調査について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
1.「子どもを虐待から守る条例」にかかる「子育て支援指針」「早期発見対応指針」「保護支援指針」について
(1)当局から資料に基づき説明(本多健康福祉部長、太田総括室長)
(2)質疑・応答
○日沖委員長 ありがとうございました。なお、さきに常任委員会で審査もされておりますので、もし常任委員会での、この件に関してのご意見なりご紹介いただけるものがありましたら、それを踏まえて質疑いただこうと思いますので、あったらご紹介いただけませんか、常任委員会においての。
○太田総括室長 先程の早期発見対応指針について、メインの議論になりましたのは、12ページの早期発見対応指針のところで、通告に係る体制の整備でございます。児童相談所の保護の体制、児童相談所が非常に現在、職員不足といいますか、相談件数が急増する中、職員体制がそれになかなか追いついていないのではないかというご指摘をたくさんいただきました。
その中で特に、24時間体制で相談を受け付けているというけれども、その体制というのはどういうふうになっているのかというのをご質問いただきまして、実はこの24時間体制というのは、一時保護所、児童相談所は北勢と中勢に一時保護所がございますが、そこの一時保護所で子どもを見ながら保護者の職員が電話も対応するという体制をとっております。宿直代行員はおるものの職員としては1人体制で、子どものお世話をすることと電話相談というものの2つにかかっておりますので、非常に不十分ではないかということで、先程申し上げましたように24時間体制できちっとした通告が受けられるようにということで、アルバイトになってまいりますけれどもこの10月から段階的に北勢、中勢にアシスタントを置きまして、子どもが寝つくまでは勤務をしていただくと。そのあとは寝ていただくけれども、電話がかかったりいろんな緊急事態が起こったときには対応いただくということで、北勢、中勢とも段階的にスタートを図っておるところでございます。
○日沖委員長 以上ですか。ありがとうございました。
それでは、子どもを虐待から守る条例に基づく三指針について説明をいただいたんですが、ご質疑があれば順次お願いいたします。
○福山委員 今のお話なんですけれども、常任委員会の方にも所属しているのでちょっと重なってくるんですけど、この間、北勢児相はまだで中央児相はできたというふうなことでしたけれど、それはどうなりましたか、北勢の方。
○本多健康福祉部長 中央児相の方は常任委員会の直後からスタートしておりまして、北勢の方は人の確保に少し手間取っておりましたが、もう人の確保もほぼ目途がついてきたという段階でございまして、近いうちにスタートできるものというふうに考えております。
○福山委員 その件は確か8月末の委員会調査でしたか、そこで聞いて私たちは質問して、もうあれから2ヵ月近くになっているので、なかなか人が確保できないというのは、お一人ですよね、探してみえるのは、違うんですか北勢。ちょっと対応が遅いような気がするんですが。
○太田総括室長 確かにちょっと時間は経過をしておるんですが、まず虐待であるとか、いったん心の傷も受けた子どもさんを収容する場所であるということで、人探しに難航したというのが実情でございまして、県のOB等々も探しましたり、それから今、三重大学などでこういう児童相談所にボランティア活動で、子どもたちにかかわっていただいているグループなどがございますので、そういった方々を中心に、ということは、まずある程度の子どもたちへの理解が基本にあって、かかわっていただいた方がいいだろうということで、まずそのあたりを先行して探させていただいたんですが、なかなか夜間詰めるということで、相手の方との条件が折り合わなくて、じゃそこがだめならということで、もう少し幅を広げて県内各地の各大学へ声をかけて探させていただいて、人探しをするのにかなり手間暇がかかってしまいました。
○福山委員 特別な資格は要らないんですよね、その採用される方の。
○太田総括室長 児童福祉とかそういうことは関係ございませんので、子どもとともに過ごしていただける方ならということです。
○福山委員 その点もよろしく。だいぶ日が経ってきていますので、ぜひお願いします。
もう1点、今の指針、条例ができましていろいろご説明いただいたんですけれども、総合的なことで、健康福祉の分野だけじゃなくて、保健、医療、福祉、教育と全部にかかわる問題がいっぱい含まれておりまして、私、1つは教育との連携なんですけれどもすごく大事だと思います。この中にあります6ページですか、予定外の妊娠をしたり、望まない妊娠をしたときが虐待につながる場合があるとか、それから学童期、中高生の性的虐待があったり、虐待の発見というようなことでは、学校へ子どもが来ていますから、大きなこれは発見をする場合のウエートがありますし、もっと大きく言うと人権教育ということで、虐待というのは人権侵害だというふうなことを小さいときからきちっと教えていくということが、虐待を減らすことにつながると思うので、いろんな意味で教育との連携が、この条例だけでないんですけれど大事だと思うんですね。
そういう意味で、これは教育の中身にかかわってくると思います。例えば、予定外の妊娠をしないということは、正しい性教育が行われないといけないと思いますし、人権教育もしっかりしてもらわないかんということで、そのへんの目の前の施策だけじゃなくて、そういうずっとこれからを考えた上での教育との関係を、書くのは簡単なので、どういうふうに具体的にそういう意味では教育と連携をしていくのか。定期的に何かそういう交流をする機会を持つのか、教育関係者と学校とかとそういう担当とか、そういう具体的なこれからの見通しをちょっとお聞かせください。
○太田総括室長 これまでも保健所を中心として思春期の保健ということで、青年期の子どもたちの妊娠であるとか、そういったことについての取組は行ってまいりまして、片や教育の方でも、おそらく養護の先生たちを中心にそういった取組がなされているかと思うんです。これからは、そういったそれぞれの、おそらく現場ではそれぞれ連携し合う部分はかなりあって、やっていただいていると思うんですけれども、今後さらにこういう指針をもとに、そういった取組がそれぞれ別個に行われるのではなくて、もう少し系統立てて、仕組み作りのようなところにまで発展させていくべきであろうというふうに考えております。
この三指針の取組もそうでございますけれども、これからあとで出てまいります次世代育成支援計画の中でもそういった取組については、やはり具体的な仕組み作りというところでおそらく提案がなされると思いますし、そういったご意見は今の懇話会等の先生方からも出していただいているところでございますので、今後図ってまいりたいと思います。
○福山委員 次世代の場合も同じだと思います。言わせていただいたんですけれど、学校へ保健師さんが行かれて講演会をしたりとか、性の問題で相談に乗ったりされていると思うんですけど、していないところもあって、前にお聞きしたところによるとなかなか理解が、保健師さんの方で行きたいけれども向こうが呼んでくれないと行けないとか、そんなんじゃなくて、本当に系統的に学校との連携、教育との連携を、教育委員会に聞かなあかんのかわかりませんけれども、ぜひもっと具体的にこれからしっかりと中身も含めて取り組んでいただきたいと思いますので、要望しておきます。
○石原委員 健康福祉環境森林の常任委員会でも出たということなんですけれども、その児童相談所の役割は非常に大きいわけなんですが、児童相談所に保護される児童・生徒というのは何も虐待だけじゃないわけですよね。そうなりますと、虐待で来た子が性的なぐ犯の少年ですとか、ほかの犯罪を犯しているような子どもたちと一緒の施設に入ってしまうと。それに職員が対応しなければならないと。2つ、施設の面と職員の対応ということで、非常に問題を抱えているんだろうなというふうに思うわけなんですけれども、そのあたり、部長でも結構なんですけど、考え方といいますか、そのへんちょっとどうかお聞かせ願いたいんですけど。
○本多健康福祉部長 確かに一時保護所に収容する児童はいろんなケースがございます。そのへんのところは、しっかり相談のときにその対応方針を決めて対応していくということになるわけでございます。
確かに、一時保護所自体がそれほど余裕がある状態ではございませんので、難しい点もございますけれども、現有の施設の中で何とかうまくスムーズにやれるように努力をさせていただいているところでございます。
○石原委員 施設のところはまずそれを押えさせていただくとしまして、もう1つ、職員の方が1人で対応しなければならないということに対しても、女性の職員の方がいろんな子どもを相手に一晩過ごさなくちゃいけないというあたりのところも、アシスタントを入れるということですけれども、人探しのときにもそういうことは配慮されているのかということをちょっとお聞きしたいんですけど。
○太田総括室長 配慮といいますと、子どもたちへの配慮、女性職員への配慮。
○石原委員 女性職員への配慮といいますか、そういうことを考えながら職員の選定をしたから難航したのか、虐待の子どものために1人を雇い入れるからちょっと人選が難航したのか、そのあたり。ほかの児相全体として子どもを受け入れるために人選をしたから難航したのか、虐待のためだけを見てアシスタントを入れようとしたのか、そこの線引きはどうだったかということですね。
○太田総括室長 おっしゃいますとおりでございまして、児童相談所には虐待の子どもたちだけではございませんので、それこそ非行の子どもも一時保護いたします。ですので、虐待対応ができるアシスタントを探そうということで考えたわけではなくて、子どものさまざまな課題について、理解が一定得られる方をという視点で探させていただきました。
○石原委員 それで難航したんだろうなと私は思っていましたので、その確認をさせていただいたわけなんですけれども。
それとそのあたり、北勢と中央児相が非常に負荷がかかっておると思うんですけれども、これからの児相の役割というのは、大きく変わってくるだろうなと私は思っているんですけれども、今後どういった方向に動くのかということを、虐待を含めて、ちょっと考えがあれば部長、聞かせていただきたいんですけど。
○本多健康福祉部長 これから法の改正も予定をされておりまして、一次的な子どもの相談の窓口は市町村に移るということがございます。そういった面で、児童相談所としては、より専門性を発揮して業務に当たる必要があるんだろうというふうに考えております。そういった面で、従来もスタッフの充実を図ってきたわけでございますけれども、そういった質的な面でも今後より一層図っていって、県民の皆さんのニーズにしっかり応えていく必要があるだろうなというふうに考えております。
○石原委員 もう1点、別の話をさせてもらうんですが、さっき福山委員から出た教育機関との連携ということなんですけれども、私は、福山委員が言われることは非常に大事だと思うんですけれども、あまり中学校、高校の段階で虐待ということ、これから親になる方に向けて、虐待についていろいろ教えていくというのは1つ大事なことなんですけれども、いまいち問題意識というか、受ける側の問題意識がないので、あまり問題解決にはならないかと思うんですね。
といいますのは、やっぱり子育て中の親に対してどうやってやっていくのか。それは県民局を通してやるのか、市町村を通じてやるのか、児相が直接手を下していくのか、そのあたりどこに比重を置いて子育て中の親にこの子育て支援指針に基づいた話をし、どこが中心になって行うのかというのをちょっとお聞かせ願いたいんですけれども。
○太田総括室長 改正児童福祉法が継続審議に国会でなっておりまして、この法律が成立いたしますと先程部長が申しましたように、市町村が第一次窓口になり、さらに子育てに関する事業というのは一応市町村の責務となります。ですので、子育てに関する支援というのは、やはり身近な市町村が行っていただくことに今後はなってまいると思います。そのときに、県といたしましてできることは、やはり専門性、これまでの児童相談所を中心として、子どものいろんな課題に対応してきたこの専門的な機能を、いかに市町村にお伝えしながら地域での取組をさらによいものにしていくかといったこと、それについての支援をさせていただくのが、県の役割であろうかというふうに思っておりまして、今後、児童相談所がさらに専門性を高めるとともに、その児童相談所と連携し合う形で各保健所の母子保健であるとかいった機能も、やはり十分な連携でもって市町村に対応していきたいというふうには考えております。
○石原委員 ということは、第一義的には市町村が機動性を発揮して頑張っていくということでよろしいんでしょうか。
○太田総括室長 そういうことになると思います。
○藤田委員 ちょっと関連して、その児相のアシスタントの件なんですけれども、多分1名では対応できないだろうと思うので、複数名で交代でというような形を組んでいただいているのかなというふうに思いますが。そうすると現状として、正規職員が1人、それから夜間対応のための方が1人、そしてアシスタント1人という3名体制になったということでよろしいですか。
○太田総括室長 すいません、私の言い方が悪くて申し訳ございません。
今、正規の職員が1人おります。もう1人いると申しましたのは宿日直代行員ということで、要は施設管理のための嘱託員が1人おるわけで、その人は別に子どものケアはしませんので、人間としているという状態になっております。子どもに対応できるのが1人でございますので、その1人の正規職員にアシスタントスタッフということで、アルバイトの方を雇い入れて2人体制にしていこうということになります。
○藤田委員 現状、北勢児相の一時保護と中央児相の一時保護、現実的に何人ぐらい今、入っていますか。
○太田総括室長 時期によってかなり高低はあるんですが、大体平均しますと7、8名から10名前後ぐらいが常時いることになるのかというふうに思います。
○藤田委員 やっぱりそのへんだと思うんですよ。結局、今、老人介護の部分でも夜間になりますとぐんと人が減りますよね。昼間だと3人に対して1人ぐらいでついているものが、夜間になると1棟とか1つのフロアに1人になってしまって、そのへんでトラブルが非常に発生をしてきている。そして、老人に対する虐待なんかも起こり得るケースが出てきているというのは、そのへんが一番大きいんだろうと思っているんです。
結局、ケアが絶対必要な子どもたちが現状、収容されているわけですよね。夜間の子どもにかかわるのが基本的に1名体制で今までいなければならなかったというのは、ちょっときつ過ぎると思うんやけれども、これ2人になったとしても、片方は電話相談に入っている。何かトラブルが発生をしたときに、この人が電話相談に入っていれば、もう1人で対応しなければいかんわけでしょう。逆に、この人がその場を子どもたちの方へ入ってしまったら、相談は中断されてしまうわけやね。ということを考えていくと、3人体制というのを確認させてもらったのは、3人の体制になれば、これはかなりな処理が可能になると思うんですよ。ところが今のお話を聞いた体制だと、かなり職員の方も負担ですよ。何もない日も当然あるでしょう。あるでしょうけど、やっぱりそのへんを考えていくと、もう少しその部分をきちんとケアしていかないと、実際の問題として起こってくるだろうと思いますね。
かなり昼の時間帯にしても、特に北勢にしても中央にしてもそうだと思いますけれども、どんどん相談事項が累積していきますから、前から申し上げているように、その累積をそれぞれにかかわっていくだけでも大変な負担になってきているわけですね。そこへ夜間のそういうものにも入っていかなければならないということを考えますと、やっぱりもう少しそのへん、検討を要する部分であるだろうというふうに考えますけれども、これは要望で結構です。ぜひ今後の検討課題として、きちっとそのへんを対応していってあげてください。
○森下委員 今、お二人の話にも少し関連してしまうんですけれど、法律の改正が今ちょっと手待ちになってといいますか、経過を見なきゃならんということの中で、この指針というのはどういう位置付けになるのかなということが少し、現法に従って条例が定められて、条例に従って今回指針を示そうということになっているわけですよね。そういうときに、おおもとの法律が変わっていくことによって、この指針というのは法改正にも馴染むものなのかどうかというのが、まずよく見えてこないんですよ。
そのへんを少しまずご説明いただけませんか。
○太田総括室長 実は先程から申し上げております児童福祉法の改正の方なんですけれど、こちらの方は今、継続審議になっておりますが、児童虐待防止法の方はもう既に成立をしておりまして、この10月から施行になっております。その法律の改正を踏まえたものとして、議会でも条例をお作りいただきました。ですので、市町村が第一義的にやはり相談を受けといったような部分というのは、児童虐待防止法の対応といたしまして、一応こちらの三指針の方も、法律・条例・三指針というふうにして一応考え方は整合性を取らせていただいているところでございます。
○森下委員 わかりました。私は不勉強なもので少しそのへんで整理ができたんですけど。そうすると、今回はそういった虐待防止法に絡むところの県の立場として、県の立場を明らかにしていくための指針を作りますというふうに多分位置付けされると思うんですね。
そして今、お話にもありましたように、一義的にはそういった入口といいますか、地域での対応というのは、市町村が窓口になるであろうというふうに理解させてもらうんですけれど、そのときに少しここでも話があったんですけど、取り巻きネットワークがあるわけですね。ただ誰がそしたら責任を取るのと。皆周りに取り巻きがいるんですよね、どんと。皆がいるんですけど誰も本気になって手を出さないというようなことにならないのかということが1つ気になるんですね。それは市町村の、例えば福祉事務所でありますとか市町村のどこかが、周りにいる皆さんをネットワークして、ともに働けるようなイニシアティブをコーディネートを、誰がするのか。1つ起こった事象に対して、そのことは誰がまとめてやるのかというのが少し見えにくいんですけど、そのへんはどんなふうに理解しておいたらいいでしょうか。
○太田総括室長 まず、発見した者、県民に対しては一応通告の義務がある。これは本当に発揮されなければ意味がありませんので、その啓発は必要であるかと思いますが、それを受けたところで、例えば市町村の機関が本気でというか、そこで解決できるかどうかという疑問かなというふうに思うんですが、市町村の方も虐待を受けた子どもたちへの支援であるとか、責務というのが明確化されておりますので、市町村も対応していかなければいけない。
市町村の方で困難なものというのは、児童相談所に通告をされるというふうになってまいりますので、県と市町村のそのあたりの連携がうまくいくように、今後ともやはりこの三指針をもとに連携が図れるような、勉強というか研修というのを積んでいかなければならないだろうというふうに思いますが、今でも少なくとも市町村は、相談をお受けになったときには児童相談所への通告というのは、基本的にはやっていただくことになっておりますので、そのあたりは基本的な理解というのはあると思うんですが、さらにやはり市町村としては、児童虐待防止ネットワークを活用しながら地域での解決を図るとともに、やはり児童相談所、県の機関との連携を図るといったそういうシステムを作っていっていただくというのが、今後非常に重要になってまいると思いますので、そのあたりは児童相談所、それから各保健福祉部と連携をして、市町村と協議を重ねていかなければいけないなというふうには思います。
○森下委員 市町村が対応するについて、市町村も含めて子ども子育て家庭といいますか、こういうネットワークの絵が示してこられているわけですけれども、この中でむしろ市町村にこそどういった形で機能させるか、関係の皆さんにどういうふうに働いてもらうかということについての指針の作成とか、そんなものが必要だろうと思うんですけれど、そういうのは実際に各市町村ではやっていらっしゃるわけですか。
○太田総括室長 確かに市町村の、例えば虐待に対してどう市町村の関係者が動くのかといったところまで細かく取り決めたマニュアルというのは、できているところとまだそこまではというところはあろうかというふうに思います。それは、今まで市町村が第一義的な窓口ですよということを法にも 謳ってございませんでしたからやむを得ない。今後の取組であろうかというふうに思います。
県といたしましても、虐待防止法の改正等の趣旨を市町村の担当者会議を開きましてお伝えしたり、この三指針についても、まだ研修会というのを開催させていただいていませんが、今後、虐待防止月間等を通じまして啓発に努め、さらに市町村の方々とどう連携していけるのかということについて、保健福祉部ごとに今、担当者と会議を行っておるところでございまして、そういった中で、市町村にどういった支援を具体的に行うことが適切なのかということを、県としても考えてまいりたいというふうに思います。共同でやろうというふうに考えているところです。
○森下委員 市町村にとっては新しい事務がそういう形で出てくるということで、多分現場では戸惑いもいろいろあろうかと思うんです。周りに有効な有用なこういった関係機関の皆さんがあるにもかかわらず十分に働いてもらえないと、なかなか思うような効果が発揮できにくいというようなことも心配されますので、ぜひそのへんは十分これから話をしていく中で、市町村にこういった皆さんに有効に働いていただくような、そういう各市町村の指針というか、そんなものをぜひ定めていただいて、動いていただけたらなと、そんなふうに思うんですけど。
具体的な話なんですけど、相談に来られる方は間違いなくこういうすばらしい取り巻きの中で、私は救われていくと思うんです。問題は、そこにみえない方ですよね。それはじゃ一義的には誰が見つけるのと。地域でも最近はそうやってよその家庭になかなか入りきれない。ある程度、職制でもって入らないとそのことが見抜けない、そんな状況もあるんではないかと思うんです。取り巻きはいるんですけど、皆それぞれにそこまでの権限は持っていない、持たされていない。そんな中でなかなか実態が見えてこない。
幼稚園とか保育所へ行きだしたら、また少し第三者に触れることも多いですから、いろんな形でその状況は察知されることが多いと思うんですけど、そこへも行かない、地域にあっても孤立した家庭が非常に多いわけですから、そういったところが今回、いろんな事件を起こしてしまった背景にあろうと思うんですけど、そのへんに対しては、主任児童委員さんがもしかしたら責任を持つのがいいのかもしれませんし、民生委員かもしれませんし、誰が主体的にそういったことを把握して、まず第一報を、警鐘を鳴らすといいますか、そんなことの役割というのはどんなふうに位置付けされているんでしょうか。
○太田総括室長 まず、通告の体制といいますか、虐待を早くに発見するといった観点からは、やはりまず大きくは県民皆ということに置かれるんだろうと思いますが、そんな漠然とした話で通告をと申し上げてもなかなか難しい。やはり先生おっしゃいましたように、主任児童委員、民生児童委員といったような方々、ある程度の地域に目配せをしていただいているような方々が中心になって取り組むということは、かなり重要なことだろうというふうに思っておりまして、実は子どもを虐待から守る家というのを条例の中でお定めをいただきましたので、この取組も各地域で民生委員さん方の協議会がございますが、そういったところが中心になってご議論をいただきまして、その中から、民生委員さんの中からこの虐待を守る家に手を挙げていただいたりもしまして、500戸を目標に今、半数ほどでございますけれども、虐待を守る家に指定をさせていただいたりもしております。
こういったものが身近にございましたら、少し心配だなと思っているおうちを、児童相談所に通告するまではいかないけれども、ちょっとそこに大丈夫だろうかといったようなことを声がかけられる、そういうところが近くにあるというのは非常に大事なことなんだろうと思うんです。遠いところの専門機関より、まず第一報を、皆が大丈夫だろうかと思うことが近くの方々で話し合えるというか、それがネットワークになろうと思うんです。そういったものを作っていく1つの資源としまして、子どもを虐待から守る家というのを考えておりますので、そういったものであるとか、それから保育所であるとかいったような、いろんな機関との連携は十分図っていく必要があるというふうに思っております。
○森下委員 最後にしたいと思うんですけれど、そのキャンペーンとしての児童を虐待から守る家とか、そういった啓発的な要素として私も評価させていただきたいと思うんです。それで素地を固めていくのとあわせて、実際に誰がそうしたらという責任とまで私は申し上げないですけど、職制としてきちんとした形で機能する人たちがいないと。皆がキャンペーン族で同じレベルにおる、啓発されて意識はあるけれども、どうしてもそれ止まりというかそんな状況が私は気になってしょうがないんです。それにかかわって民生委員さんの体制とか、民生主任児童委員さんの体制なんか見ても、校区をいくつも持っているような形でのそういう立場の方に、個々のそういったところまで本当に見えて、情報が集まるのかということを考えたときに、甚だ本当に体制として弱いということを非常に感じます。
どちらかというと、高齢者の皆さんの福祉サイドに民生委員さんの活動が偏っている中で、児童委員としての機能といいますか、子どもたちに目配りするというところが希薄になっているんじゃないかなと。それならば小学校区とか中学校区ぐらいで、少なくともそういった皆さんの配置が要るんではないかなと。そういうふうなことが、本当に初期情報をキャッチするのに、職制として働いていただきやすいというようなことを考えると大事なものではないかと思うんですけれども。ぜひ民生児童委員さんの体制といいますか、配置みたいなものを含めてお考えいただくぐらい、この問題が地域社会では大きな課題になって、早期発見につながっていくというのは体制の中で重要ではないかとそんなふうに思いますので、ぜひそこも含めてお考えいただけたらと、そんなふうに思います。
終わります。
○中川委員 極めて初歩的な質問なんですけれども、まず三重県における虐待の件数等々、最近の数年間で現況等が1点。
これが策定された段階で当然ながらPRというか、一般告知というかそれはどんな形にするのか、各家々等々に対してもいろんなPR紙がありますからやるんだと思うんですが、それが2点目。
3つ目が、よくいろんな事件が起こっておる中で、児童相談所へ行って相談したが、あまり対応してくれなかったと。また事件が起こったと。よく所長さんがテレビ等々で出ますと、あのときにきちんとやっておけばよかったんではないかというのは、よく言う口癖であるんだけれども、これは相談所長さん、あるいは緊急会議等々で、そのことについてのいろんな対応をなさるんだと思うんですが、やはりそこのマニュアルというか決断というんでしょうか、そのあたりがなかなか難しい問題はわかるにしても、やはりそういう殺人事件とか起こっている中で、その結論みたいなのは先程も森下先生から話があったけれども、責任問題というんでしょうか、それは所長に責任があるわけではないけれども明確じゃないものですから、不透明ゆえにそういう問題が起きるんじゃないかと、こんなふうに私は思うんですが、そのあたりの考え方。
以上3点。
○太田総括室長 まず、1点目の相談件数、虐待の発生件数はなかなかわかりませんので、児童相談所が受け付けました虐待相談件数でございますが、平成15年度は508件でございます。その前年の14年度が422件、少しさかのぼりまして平成11年度が195件でございました。これは虐待防止法が成立する前年でございまして、そういう法律ができますよということが、国民に情報として流れた前後の状況が195件でございます。
次のPRのことでございますけれども、まず1つは、こういう条例をお作りいただきましたので、この条例ができたことを県民の皆さんにまずお知らせするのが、非常に大きな啓発効果があるというふうに考えておりまして、11月には虐待防止月間の記念的なイベントを考えております。そのあたりは大きなイベントになって皆さんから、ああそうかと思われるようなものになろうと思うんですが、そのあと、やはり各地でミニイベント的なものを開催いただくというか、していかなければいけないというふうに思っていまして、例えば虐待を守る家のマークを公募いたしましたところ、多数のご応募をいただきましたので、そういったものをパネルにして各地域で展示をして、県民の皆さんに条例やら守る家ができたということを啓発させていただこうという、そのあたりを今とりあえずは考えておるところでございますが、さらにいろんな啓発の努力はしてまいりたいというふうに思います。
それと、もう1つは、条例につきましては、各学校、小・中含めて子どもたちにこんな条例ができたよというわかりやすい読み物、解説したものを配らせていただこうということで、今、虐待防止月間に配れるように準備をしておるところでございます。
次に、責任がどこにあるのかといったこと。確かに難しい。当然通告を受けてその子どもを処遇するのは児童相談所長の責任ではございますが、大抵問題になりますのは機関と機関の狭間にあって、通告を受けたか受けなかったかというあたりで、すき間に落ちてしまったりするようなときが一番難しいだろうというふうに思います。これについて誰に責任がということでは、まずは本当にネットワークをなるべく細かく張りめぐらせることと、本当にそれが形だけではなくて、心配な事例についてすぐに相談し合ったり、情報が共有化できるように、単にネットワークを作るということではなくて、実際に担当者がフェイス・トゥ・フェイスで、顔を合わせながら情報がすぐに行ったり来たりできるような、そんな関係作りが本当は一番大事だろうというふうに考えておりますので、そういった意味からもこの条例であるとか、三指針といったものをもとに、やはり今後、市町村等との関係機関とは十分な意思疎通を図ってまいりたいと思います。大事なことだと思っております。
○藤田委員 関連ですけど、いろんな団体にこれを啓発してもらって、知らしめていくというのはすごく大事なことなんですけれども、民生委員さんとか児童委員さんとかには、すぐこういったものが書類とかそういうもので送られると思うんですが、例えば青少年健全育成の県民会議とか市民会議とか、各地域レベルまでこれ下りてますよね。ああいうところに対するこの種のものの啓発、もしくはこれ、目になってもらえる人なんですよ、こういうところに参加していただいている方というのは。そういう意味から言って、そういうところ、現在も既に活動しているそういうグループに対して、これはどんなふうに取り組んでもらっていますか。
○太田総括室長 実は先程申し上げた子どもを虐待から守る家の関係で、今、各地で研修会を開催させていただいております。大体どの会場も20名から40名ぐらいの方々が参加をいただいているんですが、それを県内9カ所で開催をさせていただいて、こういったところにご参加いただいてと呼びかけるのももちろんPRになりますし、参加いただくのももちろんというので、そういったことが1つあるかと思います。
あと、おっしゃっていただきましたように、育成会議であるとかいったところ、そういう関係団体を通じて、本当に草の根を張っていただいているようなそういう組織があろうかと思いますので、そういったところとの連携は、おっしゃっていただいたように非常に大事だと思いますので、今後そういうところをリストアップしながら、この三指針、条例普及をより進めさせていただきます。
○藤田委員 せっかく持っている組織ですからぜひ活用していかないと、結局、今のところ割合それぞれのところで活動しているところと、していないところというのはギャップがあるんですよ。だから、こういうことが知らしめられていくこと、それから逆に縦の組織を使っていってもいいと思うんですよ。青少年育成県民会議の方へ申し入れて、県民会議の方から下ろしてもらう、そういう使い方をしてもいいと思うので、ぜひ根を広げてください。
○日沖委員長 ほかにございませんか。よろしいですかほかに。
(「なし」の声あり)
○日沖委員長 それではちょっとすいません、私の方から1つだけ申し訳ないです。
ただいまの各委員さん方の質疑を聞かせていただいていまして、私からも再度聞かさせていただきたいことは、森下委員さんや中川委員さんの方からのかかわりになってくると思うんですけれども、まず初期対応で、一番初めに通告を受けるなり、そして何らかの形で虐待の情報を知り得ることができるなりした機関の方がどう判断するかというところで、よく新聞に最悪の状態のことが出てくるわけなんですけれども、そういうことに至るか、助かるかという分かれ目が、本当に重大な部分があると思うんですね。その一番初めに通告を受けたところの機関の方というのは、本当にプレッシャーで難しいところがあると思うんですけれども、これまでのいろんなニュースなんかを見ていますと、ここまで来るとひょっとしたら大したこともないのに大層にアピールするような事例もあれば、それほど深刻に見えなくても、裏で本当に深刻な状態であったりするようなこともあれば、なかなか難しいけれども、しかしながら、大層な深刻な状態でなくても、まず勇み足になるかわからんけれども、一遍身柄は確保するんや、子どもの安全は確保するんやという勇み足になってもやるんやというぐらいの思い切りがないと、なかなか新聞なんかにいつも毎週のように出てくるようなものを防げないような気がするんです。
ですからそのへん、指針の中で緊急性の判断と子どもの安全の確保ということで、いくつか判断する項目を書いてもらってあるんですけれども、この項目を本当に誰がどこで判断するのか、どれぐらいの思い切った、今申し上げたような勇み足になっても大変なことになるとあかんから、とにかくまず身の安全を図るのかというようなそのへんの判断。ちょっとこの指針ではそのへんの判断基準というか、判断の思い切りというのか、そのへんがどうこの指針を作ったことによって変わってきておるのかということ。
それと、その後ろで責任を取ってくれる人。現場の対応される方々がどう対応しても、例えばそんな連携の取り方は今現在はないのかもわかりませんけれども、もし市町村の現場でその通告を受けて何かの対応をしたということによって、その家庭から文句が来るかもわからんし、その地域から文句が来るかわからんけれども、しかしながら、それはどうあっても、例えばそこの担当の部課長が責任を取るとか、市町村長が責任を取るとかいうものがなければ、思い切って対応ができませんし、もちろん県の機関でもそうですし、地域の最寄りの警察署でもそうですけれども、警察に通報があったときは警察署長が責任を取るのでとにかく身の安全を図れよとか、そういう後ろ立てがないことには、なかなか実際に事象があっても、太田総括室長も狭間の部分は難しいとさっきも答弁の中で言われましたけれども、その難しい谷間に入り込んでしまう事例が多く出てくるんじゃないかなというふうに思うんです。
その責任という部分を難しいけれども、それぞれの機関がしっかりと思い切ってやれる環境を作ってもらわないと、せっかくこの指針があって、この指針は早期発見の対応から最後の家族の再統合までかかわろうじゃないかという理想的な期待すべき指針ですので、これに沿って対応されていかれるんであれば、本当に三重県は進んでいくんじゃないかと思うんですけれども、ただ初期対応を間違いがないようにやるためには、今、申し上げたような部分が避けて通れないんじゃないかと思うんですが、それだけちょっともう一度、見解なり何かありましたらお願いします。
○本多健康福祉部長 確かにおっしゃるように、これから、よりいろんな方が、いろんな立場で発見をしていただいて、通報していただくという体制になってこようかと思います。先程も申し上げましたように、特に市町村へ一義的な窓口が移っていくということで、市町村のかかわる場面がより多くなってくるわけでございますけれども、先程も申しましたように、市町村へ移るからといって県は手をこまねいているということでは決してございませんで、県としても市町村の人材育成にサポートをさせていただきたいと。今、いろいろと委員の皆様方からいろんなところとの連携というご指示もいただきましたので、そのへんも踏まえて、直接そういった児童にかかわっていただくところの皆さんが、ある程度自信を持って通告をしていただけるような、そういった情報といいますか、判断基準といいますか、そういったものを養うために県としてもサポートをしっかりさせていただきたいというふうに思っております。
責任のところは非常に難しい話になるわけですけれども、皆さんが自信を持って動いていただけるということになれば、それはそれで責任論というよりも、より前向きな方向に行けると思いますので、そういった面で県としても今後、努力させていただきたいというふうに思っております。
以上でございます。
○日沖委員長 これ以上はよろしいんですけれども、どうか指針に沿ってしっかり効果を上げていっていただくためにも、今、申し上げたような責任というと難しいのかもわかりませんけれども、現場の担当の方が思い切った判断、思い切った対応ができるような環境を、常に心がけて作っていっていただけるように要望させていただきたいと思います。
ほかにございませんか。
(「なし」の声あり)
○日沖委員長 ほかになければ、これで「子どもを虐待から守る条例」にかかる「子育て支援指針」「早期発見対応指針」「保護支援指針」についての調査を終了いたします。
(1)当局から資料に基づき説明(本多健康福祉部長、太田総括室長)
(2)質疑・応答
○石原委員 1つだけですけれども、この計画を策定するのに、どこかシンクタンクが入っているのか、入っていないのかというのをちょっと聞かせていただきたいのと、入っているとすればどこかということですね。
○太田総括室長 シンクタンク等は使っておりません。
○石原委員 もう1点、三重県次世代育成支援推進懇話会というのは、これは議論はオープンになっておるということで、議事録とかは出ているんですか。
○太田総括室長 その都度、開催の都度、開催日時を記者クラブの方に提供させていただいてオープンにしております。議事録はその都度はなかなかまだ、実際にオープンにできる状態までさせていただいていないということです。
一定の段階で整理をいたしまして、ご報告したいというふうに思っております。
○藤田委員 基本的に、課題については一般質問の中で述べさせていただいてありますので、そのへんについて十分に検討しながら進めていっていただきたいと思います。
特にこれからの取組が大変重要になってくるわけでありまして、これからの計画を見てみますと、これ専門部会、懇話会等、今後開かれるものが多いだろうと思います。このへんの議論について、ぜひ資料請求を先にお願いしておきたいんですが、よろしいでしょうか。
○太田総括室長 資料請求はどういったものが必要でしょうか。
○藤田委員 どういった内容について話されて、こんなふうに今、まとまってきていますというような途中経過を教えてほしいんです。
○太田総括室長 整理をしたものをお届けさせていただきます。
○永田委員 この少子化対策のときに委員会でも僕は申し上げましたので多く言いませんが、予算面ね、まとめてたくさん横断的な予算面全部、全庁的な予算。数字とかは定かではないんですけど、あれを総合してもらうといいんですよね。こんな委員会の中でも公表にしてもらうといいですな。出してもらったですな、各部門別の。
○本多健康福祉部長 16年度当初予算で少子化関連の主要事業をまとめたものがございますけれども、トータルで138億円余になっておりますけれども、この内容について。
○永田委員 それ逐一要りませんけど、こういう場で公表してほしいんです。
○本多健康福祉部長 わかりました。のちほど、資料をお届けさせていただくということで。
○永田委員 私はいただきましたけど、こういう委員会の場でこうなってるんだということをやっぱり皆さんの前にオープンにしていただいて、次年度はこうだとかフォローしていただきたい。
○本多健康福祉部長 16年度分について、のちほど、委員の皆さま方に届けさせていただきたいと思います。それでよろしいでしょうか。
○中川委員 これは基本的な質問で申し訳ないんですけど、プラン、ドゥ、シーがありますわね。これはプランですよね。最後は、一番最後のところに目標及び目標数値ということになっていますよね。これは今回の場合は第1期分で、平成22年から27年までが第2期でしょ。これはプラン、ドゥーはどこがどんなふうに責任を持ってやるのか、それが1つ。
第2期に関しては当然、第1期を検証して第2期をすると思うんですが、それはこれからのことやと思うけれども、どんなふうになるのか、この2点。
○太田総括室長 ドゥはもちろん、各部局の施策が盛り込まれる部分は、各部局で進行していただくことになりますが、全体のチェック、シーの部分につきましては、全庁的な少子化対策推進本部の方でこの計画も議論をしておりますので、そちらへも報告しながら各部局の進行管理をしてまいりたいと思いますし、もちろんこの委員会の方でもご報告をしていくことになろうかというふうに考えております。
○中川委員 そうすると、アクションプログラムというかそんなのは作らないわけですね。
○太田総括室長 はい。今回のこの計画そのものがかなり事細かに記述が、事業が出てまいりますので、これそのものがもうかなり行動計画=アクションプランのようなものであるというふうには、一応考えさせていただいております。
○中川委員 そうしますと、今、ご答弁いただいて、それぞれの各部局が責任持って対応するということだと思うんですね。
かつて青少年対策本部とかいうのがあったわね。そういう形のものは、どこかやはり責任を持って考え、あるいは方向性を定めてきちんとまとめるという、そういうものはないんですか。
○本多健康福祉部長 それぞれの事業は、先程ご答弁申し上げましたようにそれぞれの部局でやっておりますけれども、全体的な進行についてはやっぱり健康福祉部の方でまとめさせていただいて、当初の計画に遅れが出ないように、各部と連携を取ってやらせていただきたいというふうに思っています。
○青木副委員長 1件、「ネットで県民参画」を使われていますけれども、これは1ヵ月経ちましたけれども、システム上のこととか興味、関心ということで参考に聞かせてほしいんですけど、どんな内容が何件ぐらい入っているんでしょうか。
○中谷特命監 1ヵ月ぐらいの間に60~70件の書き込みをしていただきましたけれども、どちらかというと軽い感じで書いていただいているものと、非常に深刻にとらえていただいてご提案をいただいているものがあります。例えば、ほかの国、ノルウェーでどういう取組をやっていますよというのを教えていただいたりとか、そういう提案もいただいておるということで、非常にばらつきはございますけれども、これから2月にかけていろいろ盛り上がればもっといいなというふうに思っているところでございます。
なかなかもう1つの問題として、私どものと言いますか、もとの仕組みとして、例えば携帯電話からメールで入れるというふうな仕組みにはなっておりませんので、それは情報課の方の、もう1つ大きな総合企画局の仕組みの側の問題ではあるんですけど、今、行政へのアクセスの仕方ということでは若干アクセスしにくいというご意見などをいただいております。もう少し簡単に、例えば、携帯電話からアクセスできたらもっといろんな意見も書き込めるし気軽にできるんだけれども、今はパソコン上からしかできないというちょっと難点がございまして、これは今、試行という形で総合企画局で進めていただいておりますので、おいおいそういうところは改善されるだろうと思っております。
中身については、盛り上がりが徐々に出てきたというところで、非常に期待をしているところでございます。
○青木副委員長 これから新しい公ということも含めて、行政とそれからまたNPO、ボランティアの役割分担というか、そういうものを明確にしていかなきゃならんときにいよいよ入ってきたかなと思いますので、そういったことで中身についてもこれからしっかり、「ネットで県民参画」がどんなことを提供したらいいのかとか、いろいろ詳しいことがまた出てくると思いますので、どうぞまたよろしくお願いします。
以上です。
○日沖委員長 ほかにございませんか。
(「なし」の声あり)
○日沖委員長 あまりないので、私がじゃあちょっと一言。
ちょっとこれは意見というか要望なんですが、これ、次世代育成支援対策推進法の国の法律に基づく形で、表現は悪いですが何か地方がやらされておるような感じがするんです。1年で行動計画を作らにゃならんということで、いろいろ少子化や子育て問題に携わっていただいておる現場の方々というのは、本当にいろいろご苦労もあり、正直言うて疑念も持っておられると思うんです。そういうものも、お答えいただかなくて結構ですけども、常任委員会なり特別委員会なりに率直に現場の悩みもぜひ出していただいて、一緒に議論できればなというふうに私は感じます。
そういうところだけ申し上げて、見解がもしあれば言ってください。なければ結構です。
○本多健康福祉部長 本会議の場で藤田議員の方からもご指摘があったんですけれども、確かに期間がかなりスケジュール的にタイトになっておりますので、担当者の方もかなり大変な作業を行っていることは事実でございます。でも、次世代育成の行動計画自体は非常に大切な計画だというふうに健康福祉部としても考えておりまして、何とか全力を挙げて実効性のある計画を策定させていただきたいというふうに思っております。
以上でございます。
○日沖委員長 ほかにございませんね。
(「なし」の声あり)
○日沖委員長 ほかになければ、これで「次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画」についての調査を終了いたします。
〔その他〕
「2004年(平成16年)版 三重県男女共同参画年次報告」に関する概略説明
(1)当局から資料に基づき説明(安田総括室長)
(2)質疑・応答
○日沖委員長 ありがとうございました。あえて何かお尋ねになりたい方がございましたら。
○石原委員 あえてと言われると言いにくいですけど。
この報告書の54ページ、マスメディアへの対応ということで、三重県内高等教育機関と共同で人気マンガにおけるジェンダー観、家族観に関する調査を実施分析したとの報告書、これは確か朝日新聞の夕刊にも載ったかなと思っているんですけども、これがまず額的に県としていくらかかったのかというのを1つ教えていただきたいのと、続けて言っておきますけど、これは基礎的な研究ということなんですけれども、これは課題が山ほど、最後の報告書を見ているんですけども、何か政策提言にもなっていないし、課題も何か根本的なところで間違っているようなことが書かれている。こういうことをしなくちゃいけなかったみたいなことを書いて、反省点として山ほどあるんですけども、これが発展的研究になるのか、ちょっとその2点を教えていただきたいんです。
○松岡室長 三重県高等教育機関との共同研究ですけれど、これは総合企画局で各部局にこんなのをしますから手を挙げてくださいということで、15年度の男女共同参画チームで応募してやったものですので、総額予算は総合企画局の方で持っておりますので、私どもは総合企画局の趣旨に沿った事業をしただけで、予算的には全く総合企画局でやっておりますので、申し訳ないんですけど、今、ちょっと手元には持っておりません。ほかの部局でもあるんです。県土整備部、各部局、手を挙げてやっていますので、多分総額の予算にはなると思いますけれど、申し訳ありません、後日、予算については出させていただきます。
それから、この共同研究ですけれど、単年度で終わらずに2年、3年でやられるところもあります。私どもは、三重大学の岩本先生を中心とした共同研究でしたんですけれど、ちょっと今年のご意向も聞いたんですけれど、単年度でというご返事でしたので15年度だけの事業となっております。
○石原委員 それならそれでもいいんです。単年度なら単年度でもいいんですけれども、その予算だけ本当に、これに関して県がいくら入れたかということは、ちょっと私は知りたいなというふうに思いましたので、これは細かくよろしくお願いします。
なぜかというと、やっぱりちょっとこれは言うと怒られるかもわかりませんが、ずさんやなというのが、本当に私は思っています、この報告書を読ませてもらって。税金を使っているんやったらもうちょっとやらなあかんなと。これやったら大学が単独であんたのところの金を使ってやりなさいよと言っても、それでも出さんやろなというようなことかなと私なんか認識していますので、厳しいことを言うようですけれども、そのへんをしっかりとやっていただきたいというふうにして、要望というか提言を言わせてもらって終わります。
○日沖委員長 何か返答いただくことありますか。
○松岡室長 すいません、数字等につきましては後刻、ご報告させていただきます。
内容につきましては、先生のご指摘を深く受け止めてまた検討させていただきます。
○福山委員 1つだけ、先程12ページの一番最後のところでもおっしゃったんですけど、この男女共同参画施策というのは、数ある施策のうちの一施策としてではなく、すべての施策がそういう視点で進められなければならない。全くそうなんですけれども、私、何年か前に男女共同参画室というのができるときに申し上げたんですけれども、総合施策だし、国もそういう位置付けをされているのに、三重県は一部の一室じゃなくて総合企画局なり、そういうところに位置付けしてもらえませんかというようなことを言ったんですが、それはもうちゃんと連携を取ってやっていきますから大丈夫ですというようなお答えが返ってきたんです。
今、言ってもしょうがないんですが、これ組織的なことで、生活部の一男女共同参画室なりがするときに、今の結果として進んでいるところも遅れているところもあると、目標項目の中で。やりにくいというか、そういう立場としては、例えば県土整備とか農林とかいろいろどちらかと言うと女性の人が入りにくいようなところに、いつもそういう視点でやってくれというようなことを言いにくいところがあるかと思うんです。
そういう点について、ちょっとお考えがあれば。組織変革というとちょっと大きくなりますからできにくいかもわかりませんけど、それができるような方向にならないのかなということを思うんですけど、ちょっとどなたか。
○安田総括室長 実際、施策を担当していまして、条例にこういうふうに年次的にきちっとPDCAのサイクルを組み込んで、理解等を県民にきちっと公表していきなさいという非常にしっかりとした位置付けでやっております。そういう点がまず一番大きな点だと思います。
それと、総合行政をやるにつきまして、特に総務局や総合企画局でなければならんというふうには私は思っておりませんのですけど、ただ何分、生活部が力が弱いことは事実でございますけれど、やればできると考えております。ただ現在、問題になっておりますのは、三重県のこのマネジメントシステムの中に危機管理とか環境とか、そういうベースの形で男女共同参画の視点を入れるかどうかというのはかなり議論はさせていただいておるんですけど、まだなかなか難しいというのと、それから男女共同参画をやはり63の施策の中の1つの施策という認識がまだ強うございますので、ここをきちっとわかっていただくというか、そこの努力をもう少ししなければならんと思っております。
そういうことで、かなり審議会の方も今回、見ていただきますと総括評価の中に同じような意見を何遍も書いてございますので、これは引き続きやっていくと。それと、直接この評価書を作っていただくときに、審議会と担当部局とかなりヒアリングをしていただいたり、議論をしていただいていますので、第2次実施計画の策定に向けて私ども努力をしていきたいと考えております。できるかどうかはなかなかわかりませんけど意欲は持っております。
○福山委員 力強い、自信はないけれどもできるということですからぜひ期待します。応援団ですので私は。力を持って、全部の知事部局も含めて牛耳っていただくぐらいの力を持ってほしいというふうな願いを持っておりまして、だけども今は数ある施策の一施策みたいな感じを持ちますので、その点ぜひ胸を張ってやっていただきたいということをお願いしまして、終わります。
○藤田委員 1点、要望だけ。
男女共同参画の方のこれが17年、新年度に向けての施策になるわけですが、実はこれと先程話に出ていました次世代育成のベースには大変重要にかかわってくると思うんです。したがって、この部局間の連絡をきっちり取って進めていってほしいと思うんです。
それだけです。
○青木副委員長 今日は教育委員会の室長さん方もおみえですので、12ページの真ん中へんに、教職員に相当の努力が見られるとし大きく評価していますと書いてありますが、何か特筆すべき取組があったのかどうか、具体的にご紹介いただけるとありがたいんですけど。
○安田総括室長 去年の段階で、教育委員会としては、非常に消極的な態度をヒアリングの中で取られたようなんですけど、その段階から考えるとリーフレット等を作っていただいたし、具体的な取組も計画的に推進をしていただいておるというふうなことで、かなり審議会とのやりとりを踏まえた上での書きぶりというふうに考えておりまして、教育委員会の方にはきちっと対応していただいたと。
ただ、教育委員会の方にもまだまだいろいろ意見もございまして、それは引き続いて審議会とも議論をしていっていただくというふうなことは続けていきますけど、現在のところきちっと対応していただいたと。そういうことで、非常に評価をいただいたと。少し議論を踏まえての書きぶりですので、こういう形に書かせていただきました。
○上島室長 失礼します。
昨年度、大変厳しい批判というか評価をいただきました、教育委員会としまして。教育委員会自身はかなり自信があったというか、いろんな形で男女共同参画についてはという自信を、徹底的というか批判されたということで、何が我々はまずかったんかということで真摯に反省させていただいて、全部署が男女共同参画について、もう一回理念についてしっかり勉強しようということで、昨年度、数回にわたり部局内での研修会を進めました。その中で、やっぱりそういう理念を各学校、現場にも浸透していこうということでリーフレットを作り、さらに校内の研修会の中でぜひともこのことをとらえて話し合いをしてくれということでの取組を1年間かけてやってきたというような現状でございます。
まだまだそういった面で、全体に行き届いている、あるいは理念がしっかりしているということはないんですけど、これからどんどんそういう形で進めていきたいということを考えております。
以上でございます。
○青木副委員長 すいません、その他事項なんで、次回中身についてまた議論させていただきたいと思います。ありがとうございました。
○日沖委員長 ほかにはよろしいでしょうか。
(「なし」の声あり)
○日沖委員長 それでは、ちょっとあとになったわけなんですけれども、この男女共同参画については第4回定例会におきましても、審議会評価提言に対する取組方針案が提出される予定でございますので、この男女共同参画につきまして、当特別委員会では次回以降の委員会において特に議題といたしたいと考えておりますので、ご了承願いたいと思います。
ほかになければ、これで「2004年(平成16年)版 三重県男女共同参画年次報告」に関する概略説明を終了いたします。
当局にはご苦労さまでございました。
委員以外の方はご退席お願いいたします。委員の方にはご協議願うことがございますので、このままお待ちください。
〔委員協議〕
県内調査・県外調査について─11月4日県内調査、11月15日、16日県外調査を実施
以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。
平成16年10月13日
子ども・家庭・社会問題調査特別委員長 日沖 正信