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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成16年度 委員会会議録 > 平成16年8月30日 健康福祉環境森林常任委員会 会議録

平成16年8月30日 健康福祉環境森林常任委員会 会議録

健康福祉環境森林常任委員会

会 議 録

 

開催年月日   平成16年8月30日(月)  10:00 ~ 15:15

開催場所    第201委員会室

出席委員    7名

委員長 野田 勇喜雄 君
副委員長 北川 裕之 君
委員 清水 一昭 君
委員 大野 秀郎 君
委員 永田 正巳 君
委員 西場 信行 君
委員 福山    瞳 さん


欠席委員    1名

    委員  末松 則子 さん


出席説明員

〔健康福祉部〕

健康福祉部長 本多 隆志 君

同総括室長 辻村 正彰 君

   〃  太 田 栄 子 さん

同総括室長 向 井 正 治 君

                 その他関係職員

〔環境森林部〕

環境森林部長 井藤 久志 君

同総括室長 池山 喜三男 君

   〃  木 平 悦 生 君

   〃  松 林 万 行 君

   〃  山 田 幸 延 君

                 その他関係職員

傍聴議員          0 名

県政記者クラブ加入記者   6 名

傍聴者           0 名

議題又は協議事項

 1 健康福祉部関係

  ・「子どもを虐待から守る条例」にかかる「子育て支援指針」、「早期発見対応指針」、「保護支援指針について」

  ・介護保険制度について

 2 環境森林部関係

  ・三重県環境基本計画の主な施策概要について

  ・森林保全のための新たな税の検討について

  ・一志郡白山町における硫酸ピッチ等不法投棄事案について

 3 委員協議

  ・県外調査について
 

【会議の経過とその結果】
 

〔開会の宣言〕
 

○野田委員長 調査に入ります前に、第2回定例会の委員長報告に関して確認をさせていただきますので、よろしくお願いします。

 2004年版県政報告書に関する調査の結果、特別養護老人ホームの入所待機者が毎年増加している実態を明らかにされ、重点目標として掲げられている特別養護老人ホームを初めとする各種施設等の基盤整備目標数値の妥当性について検証に取り組まれることを要望したところであります。

 この点についてご意見がございましたら、お願いします。

○西場委員 何やて。

○野田委員長 少し言いますと、委員会の委員長報告の中で数字を明らかにせよと、こういうことをしたんですけど、そうではなくて、その目標とする数字の妥当性について検証していくということで確認はとったんですけども、ちょっと言い間違えましたもので、それの確認をさせていただきます。特養ホームの待機者の件ありますね。これが9,800人でしたですけども、実態調査をしてからそれの対応をしないといけないということですんで、言葉の言い間違いをちょっとしましたんで、内容はほとんど一緒なんですけども、それだけご了解願いたいというふうに思います。よろしくお願いします。

○西場委員 それを了解せえということか。

○野田委員長 はい、そうです。前回、本当は確認してやったんですけども、その前の方の文章をそのまま読み上げてしまいましたので、すみませんでした。内容は全く一緒ですので、よろしくお願いします。すみません。その確認だけ、委員長報告の字句の訂正だけ、ここでちょっとさせていただきたいというふうに思います。

○西場委員 要望はもうしたんか。

○野田委員長 委員長報告はもうしています。していますんで……。

○西場委員 したのを後から訂正するの、間違えたやつ。

○野田委員長 いえ、間違えたというか、文章としてはあったんですけども、字句のちょっと間違えをしてしまいましたもので、その字句の間違った方はここで確認したわけじゃなくて、前回の委員会で確認した上で、言葉の、字句の前の方でどうやろかと、こちらが、ちょっと悪いですけど、字句の訂正で間違えた文章にしました。今回の特別養護老人ホームの基盤整備目標数値の妥当性を確認するということで前回を確認したんですけども、目標数値はなぜこうなっておるんだということをしっかりせよということの話で少しニュアンス的な言葉がありましたので、今回のこの説明が、2度の確認で申し訳ないんですけども、こういうことなんで、よろしくお願いします。字句の訂正ということでよろしくお願いします。委員長報告はもうしてしもておるんです。

○西場委員 何をどう訂正するというんだ。どの文章、では文章持っておいで。どれを、訂正するのはこの字句をここから訂正しましたと。難しない話なら、もうほっておいてもろても構へんのやけどもさ。

森口書記 ここの目標数値の訂正というふうに今度の委員長報告……。

○野田委員長 僕がしてしもたんです。訂正じゃなくて……。

森口書記 目標数値の訂正という話でしていただいていたんですけど、数値の妥当性を……。

○野田委員長 妥当性をということで……。

森口書記 数値の訂正そのものじゃない……。

○野田委員長 数値を明らかにせよということなんですけども。

○西場委員 その訂正、変えると。

○野田委員長 そうです。妥当性をするということで、字句だけの問題なんです。

○西場委員 委員長報告はできんのか。委員長報告を変えないかんのと違う、その字句訂正を、そういう意味。

○野田委員長 ええ、もうしてあるんです。してあるものですから、そちらの方向でちょっと委員会で確認していきたいと、こういうふうに。

○大野委員 委員長報告は正しいのをしてありますけども、委員会で確認したのと……。

○野田委員長 いや、違うんです。委員会で確認したのを言わないで、確認していない字句の間違えた方を報告してしもたんです。字句のね、字句の間違いですよ。

○西場委員 妥当性ということは言わなかった。

○野田委員長 言わなかったんです。

○西場委員 言わなかったから……。

○野田委員長 妥当性を入れてほしいんです。

○西場委員 入れてほしい。

○野田委員長 はい、そういうことです。

○西場委員 わかりました。

○野田委員長 妥当性という、言うたら、簡単に言えば、その妥当性、要するに基盤整備目標数値の妥当性を今後取り組んでいくという言葉に追加しましたもので、そこの字句だけ飛ばして報告してしまいましたもので、よろしくお願いします。

○永田委員 今、9,800と言ったね。

○野田委員長 9,800です。

○永田委員 300と違うんかな。

○野田委員長 すみません、9,300。永田委員さんの方が合っています。すみません。

 数値を明らかにするじゃなく、数値の妥当性を明らかにせよということで、そこの字句を少し言い間違いましたんで、よろしくお願いします。すみません。

〔健康福祉部関係〕

  1 常任委員会

   1)育成医療・養育医療にかかる医療給付の算定誤りについて当局から資料に基づき報告(本多健

    康福祉部長)

   2)河芸町における双子の乳幼児殺人未遂事件について報告(本多健康福祉部長)

   3)所管事項の調査

  (1)「子どもを虐待から守る条例」にかかる「子育て支援指針」、「早期発見対応指針」、「保

     護支援指針」について当局から資料に基づき説明(本多健康福祉部長、太田総括室長)

  (2)介護保険制度について当局から資料に基づき説明(本多健康福祉部長、向井総括室長)

  (3)質疑・応答

○野田委員長 今回、健康福祉部に関しましては、子どもを守る条例等の三指針の案件、これが10月から始まりますので、3定の常任委員会でやると後追いになりますので、今回少し皆さんのご意見いただいて、10月1日の全面施行に向かってのご議論をしていただきたいというふうに思っております。

 介護保険制度に関しましては、先程、部長の方からも説明がありましたように、12月の4定のときに皆さん、施設の方からのカウンセリングしながらケアをしている人たちからいろんな議論いただいて、そして本当の待機者の数字、そういったものの妥当性をしっかりと把握してもらうために、そのためにも、やはりその基礎としての介護保険制度が今見直されていますので、それのご理解と、また今後の養護ホームに関する考え方というのを委員会で考えていただきたいなというふうに、議会としての支援をしていきたいというふうに思いまして、この2点をまとめて議論していただきます。

 それと、報告事項にありました2件、今の医療給付の算定誤りとか、あと双子の問題ですね。子ども虐待に関するこの対応がどうなっておるのかなということも踏まえてご議論していただいたらというふうに思いますので、皆さんのご質疑等、ご意見ございましたら、ご発言願います。

○福山委員 たくさん一遍に聞いたんで、何聞いたらいいのかわからないんです。虐待の方なんですけど、先日、四日市の方の調査に行ったときに、児相の方が、24時間対応の通報窓口がない、と、それが一番今頭の痛いところです、ということを言われたんですよ。そうなると、条例できてよくなることがいろいろ書いてあるんですけれども、人が増えないと、夜中に通報があるとか、そういう対応できる窓口がないと、これが実現できないわけですよね。それをどう考えてみえるのかというのが1点。

 それから、虐待というのは子どもに責任があるわけじゃなく、親とか大人がするわけですから、子どもへの対応以上に大人に対するケアが要ると思うんですね。いろんなケースが書いてありましたけれども、やっぱり持続的なカウンセリングというのは、これはすごく人が要ると思うんですよね。専門家も要りますし、そのへんがなかなか、人というか、体制がないんじゃないかなというようなことを今感じますので、その点をどんなふうに考えてみえるかということですね。

 その双子の殺人未遂というのがあったわけですけど、あの場合は、私、新聞報道しかわかりませんけれども、今は自分で虐待をしたという、そういう気がないわけですね、あの母親は。それから、周りの体制も、退院して実家にみえて、親もいるし、夫の方もそこへ帰ってきているというか、言うたら、周りの環境としてはそんなに悪い環境じゃないわけですよね、虐待をするような。でも、ああいうことが起こるというようなことですので、非常に難しいなと。ああいうのを早期発見して、どんなふうにケアしていったら、ああいう事件が起こらないんやろかとちょっと思うんですけど、その点についてはどんなふうに考えられるか。ちょっと3点まず。

○本多健康福祉部長 私の方から1点目についてご説明をさせていただきまして、2点目、3点目は総括室長等が対応させていただきます。

 1点目の児童相談所の職員の体制でございますけれども、既にご承知のように、年々児童相談所の方は職員の充実を図ってきておるところでございます。しかしながら、一時保護所で現在24時間対応しておるわけでございますけれども、基本的に虐待の電話等がかかってくると一時保護職員が現在対応している状況でございます。平均して1日数件かかってくるようなことも聞いておりますので、それで十全であるかどうかということでありますと、必ずしも十全でないのかなというふうに考えております。来年に向けてどういった体制がいいのか、それについて今後検討させていただきたいというふうに思っております。

○太田総括室長 それでは、2点目の大人への対応、特に持続的なカウンセリング等の対応はどうするのかということでございますけれども、児童相談所には現在、精神科医が常勤、非常勤を含めて複数配置をされております。ですので、在宅指導ということになりましたら、その精神科医のカウンセリングを受けながら指導を続けるということには第一義的にはなろうかと思いますけれども、実際には地域で生活しておられる方でございますので、市町村の保健師さんのフォローであるとか、それから実際に民間の精神科、医療機関ですね──といったところへの通院を勧めながら、様々な方面から支援をしていかないと、児童相談所のカウンセリングだけでは限界があるのは当然かと思いますので、この場合もやはり関係機関との連携というのは非常に重要なことであるというふうに思っております。

 それと、3つ目ですが、今回の双子の子どもさんの不幸な事件ですけども、この事件について中身が詳細にわかりませんけれども、こういった産後、産院から戻ってみえる、病院から戻ってみえて、非常にまだ間もない、2カ月という非常に小さなお子さんの場合でございますけども、対応は確かに非常に難しいなというふうに思います。

 といいますのは、今、子どもが生まれまして、その子どもさんに何らかのフォローが要るという未熟児等の場合、医療機関であるとか、それから市町村から、それからご本人からといったような経路で届出が県の方に出てまいります。ですので、それに従いまして未熟児訪問を行う、というのが県の責務でございますから訪問を開始することにはなります。ただ、実際に未熟児等でありますと、生まれた病院等でしばらく入院をしてみえるということもございまして、その報告がすぐさまということにはならないと思います。今回の場合も恐らく後から把握できるんでしょうけども、非常にまだ生まれて間もない場合は難しいなという感じはいたします。

 体制といたしましては、市町村なり県の保健師が訪問する、または電話で状況を確認するといったような体制は一応できておる状態ではございます。

○福山委員 職員体制は充実をされてきたということですけれども、やっぱり増えてきているわけですからまだまだ足りないだろうと思いますし、現場の方は本当に四苦八苦して対応されていると思いますので、こういう条例でいろんなことを書かれておりますけれども、現実に虐待を減らそうと思えば、やっぱり人やと思いますので、そのへんに重点的なスタンスを置いてもらわないといけないかなというふうに思います。

 何か市町村の方へ相談業務がいくというようなことも聞いていますけど、この間、市町村の相談業務に当たっている方とお会いしたら、権限が児相ほどはないと。だから、虐待がわかっても強制的に家の中にいる本人に会わせてくれとか、それはできないんだと。よっぽどの場合は警察に頼むとかできるけどもという、そこらへんはどうなっているんでしょうかね。これから市町村へという場合に、県は児相ですけれど、そのへんちょっと聞かせてほしい。

○太田総括室長 市町村が第一次的な窓口になりますのは、現在継続中になっております改正児童福祉法が成立いたしますと、恐らく平成17年4月1日からそうなるのではないかというふうに言われております。市町村は既に今でもやはり相談は受けていただいていると思うんですが、それがより一層明確になるということでございまして、市町村が受ける相談件数は非常に増えてくるのではないかというふうに思われます。

 そうした場合、やっぱり親子分離でありますとか子どもを施設等で一時保護をすることなどは県の児童相談所長が行なわなければなりませんので、市町村にあっては相談を受けられましたら県へそういった場合にすぐさま報告をいただくというのが非常に重要な連携のポイントになってくるだろうというふうに思っておりまして、今後、市町村が相談窓口になられる場合を想定というか、そういう状態をどう県としてフォローアップしていくのかということは各保健福祉部ごとで市町村の担当者の方々と議論をしながら必要な支援についてもう少し詳細に詰めていくことを4月1日までにはしていきたいというふうに考えております。

○福山委員 ありがとうございます。ぜひそういうふうな、平成17年ということですから、来年かな。

 児童福祉法の改正になるまでに、そういう方向をしっかり、体制についての方向をしていただきたいなというふうに思います。

 カウンセリングについては児相には医師が2名、複数以上みえるんですか。

○太田総括室長 1児相に複数ではなくて、中央児相に常勤が1名と、北勢児相に非常勤が2名だったかのように記憶をしておりますが、ちょっと記憶でございますので、ちゃんとしたものはまたお知らせいたします。

○福山委員 三重県についてそれだけですから、例えば、いつも言うように、松阪市みたいに児相のないところもありますし、対応が本当に持続的に、たくさんあると思うんですよね、必要な事件は、事案は。だから、そういう、これは人の問題ですけれども、民間のお医者さんとか、いろんな連携とか、そこらへんが充実してくるように、ぜひこれも努力をしていただきたいと思います。

 あと、この双子の事件ですけれど、本当に突発的に起こってくるわけで、事前のことをなかなかつかめないと思うんですね。それらも含めて、大変難しいですけれど、いろんな場合を考えた、この条例を生かしていくようなことをぜひお願いしたいと思います。

 介護保険も一緒にきいていいですか。

○野田委員長 はい、どうぞ。

○福山委員 介護保険なんですけれども、在宅と施設入所との不公平があるとか、それから、この前でも言わせてもらったんですけど、在宅を充実していかないと、施設入所が増えるわけですし、そうすると介護保険料に影響してくると。今度、見直しで、ちょっと聞き漏らしたかな、介護保険料は上がってきますよね、各市町村。このへんはいかがでしょうか。

○向井総括室長 介護保険料とか介護保険の負担額がどうなるかについては、各市町村も含めた保険者が基本的に3年を見越した格好で計画的に作っていくということでございますので、まずその先となる今、制度改正について国で議論されておりますので、それを踏まえて算定し直すということになってまいります。方向としては、やはり今の部長からの報告しました介護保険の財政状況からいっても恐らく上がる方向にはなろうかとは考えます。

○福山委員 保険料がどうしても上がってくるんじゃないかなという心配はちょっとしているんですけれども、それは今後、市町村が決めることですので、県ではということですけれど、そのへんをちょっと一つ心配しております。

 それから、介護の量から質へというようなことを言われましたですね。その質を上げるということになると情報開示とか事後処理とか、こう書いてあったわけですけれども、たくさん増えてきましたから、施設が、それこそ指導とか監督とか監査とかするには大変な、これは人手が要ると思うんですよ。形式的に1回行くだけではとてもわからないわけですから、それも年1回もなかなか全部の施設に行けない状況やと思うんで、そのへんはどのように考えてみえるのか。

○辻村総括室長 おっしゃるように、施設が増えてきております。それで、県の方も監査体制につきましては充実するように努力しておるんですけれども、やはり施設の伸びの方がずっと大きいものですから、なかなか追いつかないという状況でございます。私どもとしましては、これまでのように県の方が一方的に監査をしていくという形ではなくて、自分たちから、自ら自分たちの施設を点検していただいて、それで、その良いところ、悪いところをきちっと把握した上で改善していただくと、そういう方向に監査制度も移行しつつあります。私どもとしましては、やはりそういった形で事業者自らが自分ところの強み弱みをいろいろチェックしながら、監査制度はそれに対して余りにも悪いところ、それから一定の間隔でその施設を監査するという形で進めておりまして、すべてを県がやるというのではなくて、やはり自ら点検という形での導入をさせていただいて効率を上げようと、このように変えてきております。

○福山委員 それは理想でしょうけれども、自ら点検して、いい施設にということは、なかなかそれは難しいと思うんですよ。不正はやっぱり行われるわけで、そんなのを見抜くには、自らするわけがないわけですから、不正とわかってしている場合には。そういうところをきちっと県なり市町村なりが責任を持ってしないと、入る方、家族の方はやっぱりまだ施設が少ないですから、待機の方が多いわけだから、チェックして自分の一番良いところ、質の良いところへ入るという段階ではないですよね、まだまだ。十分あって、あり余って選べるのならば、それは自ら施設の方もそれをしないと、相手が、客が来ないということになりますけど、だから、今はもっと何か厳しくそのへんをチェックしていただくことがまだ要るかなと。自らできる体制ももちろん大事だけれども、どこかのところでね。それにはまだ体制が、少ないですよね。人数が少ないんじゃないですか。県のそういう監査指導する人数って、今どのくらいみえますか、健康福祉部の中で。

○本多健康福祉部長 数字は今見ておりますけども、今年も各県民局に分散しておった監査の職員を県庁に集中化して、より専門性を高めると、そういった取組も行っておりまして、実際行うに当たって確かに、辻村総括室長も言いましたように、事業所の伸びになかなか追いつくのは大変だということもありまして、例えば集団的に指導を行って、その中で書類等のチェックで重点的にやっていくとか、それから各問題のある特養等については重点的に問題が解決されるまで引き続き指導、監査を行うとか、そういったアクセントをつけた監査の仕方を現在やっておりまして、できる限り効率的にやって、問題のある事業者に対しては、それが是正されるように厳しくやらせていただきたいというふうに思っております。

○福山委員 人数はわかりましたか、チェックするための。

○辻村総括室長 すみません、今資料を持っておりませんので、後程また資料を届けさせていただきます。

○福山委員 それでは、後程していただくということで。

 書類チェックはいくらでもできると思うんですよ。書類はいくらでも上げられる。実態はやっぱり見てもらわないとわからないと思うので、そのへんもちょっと要望しておきます。

 ありがとうございます。長くなりました。

○野田委員長 他にございますか。

○大野委員 まず、介護保険から、簡単なことですけども、介護保険料の被保険者の未納というのは、例の年金問題の未納もありましたけど、未納状況というのはどんなのかということが1つと。

 それから、2つ目には、よく私たちは高齢者の方とか親族の方からご相談を受けるんです。介護度の要介護、それから介護度1、2とか介護度3とか言われるんで、その中身がわからないわけです。だから、その介護度別の状況の資料をいただきたいということですね。

 それから、施設の種類が大きく分けると老健と、それから特養と、それから療養型と3つなんです。それ以外に民間のがあるわけですね。その今、民間のを含めた施設のどういう施設があるのかというのを資料としていただきたいということ。

 それから、もう一つは、今、規制緩和で民間の施設が出てきておるんですけれども、これは法的ないわゆる特養に入るとか老健に入るとか医療施設に入るよりも民間の施設に入る場合は契約金とか上乗せ金があるわけですよ。どうしてもいわゆるその3つの施設に入所できない人、急を要する人は経済的な余裕のあるなしにかかわらず民間の施設に入らなければならん。そのへんの民間との被保険者の負担の差をどうするのかという問題。これがやっぱりかなりの大きな額がありますから、このへんのところの対応がどうかということ。

 もう一つは、時間がないので簡単に言いますけど、監査の問題ですけども、一昨年あたりから指摘されておって、施設の設置者が自己資金ということで本来出さなければならない金を出していないと。それについてどうなんだということで県に聞いたら、いや、それを完全に出せと言ってくると、施設そのものがつぶれてしまうと、そこに入っている人たちがどうするかということで、だから、それは完全に追及し切れないんですよと、しない方がいいんですよとも受け取れるような、そんな回答ではありますが、暗にそのことが読み取れるような、そういう監査の姿勢があるのかないのかね。問題は問題としてきちっとして追及を最後までし切ると、指摘を完全に相手、施設の設置者なんかに履行させるという、その姿勢を貫徹しているのかどうか、そのへん。

○向井総括室長 委員お尋ねの未納者の資料と、それから施設の状況につきましては、後日届けさせていただきます。

 民間の入所についての様々な低所得者の対策でございますけども、それにつきましては先程の追加の資料で説明させていただきましたけれども、社会福祉法人による軽減措置、そういったものもございます中で、新たに設置する特養については必ずこの制度を導入するようにということを義務づけてもおりますし、そういった中で様々な医療要件についてはやはり各施設で施設の差とか張りつける人員等によって算定は変わってまいりますので、基本的に介護保険の基準に沿ったものの部分と、それから、あと施設によってかなり異なる部分等はございます、現実には。そこについては、制度の部分については県として責任を持ってきちんとした指導をさせていただきます部分はありますけども、そのほかの部分についてはやはり自由契約の部分はどうしても出てまいりますので、その部分については先程の例えばホテルコストの分について軽減措置について制度的に導入するようにと、そういった指導をさせていただいているところでございます。

○辻村総括室長 監査の関係でのご質問でございますけども、各社会福祉法人の未履行寄附金のことではないかというふうに思います。これにつきましては、未履行の寄附行為のある法人につきましては、私どもすべて把握しておりますので、その法人の改善計画を今出させまして、それを確実に実行するように指導をしているところでございます。これにつきましては、未履行寄附行為につきましては、徐々に改善の方に向かっております。

○大野委員 今、やっぱり寄附行為が未履行の場合は施設の中の運営費の中から借入金の金利を払っていくわけです。だから、最終的に言うと、介護の質の低下につながってくるわけなんですね。だから、そこのところは私はきちっとでやってもらわなければいけないという。

 もう一つ、それでは履行計画を立てて現在やっておるところは100%その計画どおりいっているのかどうかという、その実態のようなものと。

 それから、やはり民間の施設ですね、民間のグループホーム的な施設と、それからその3つの施設との間にかなりの格差があるということ。それは指導していると言うんですけども、そのへんの実態はどのようになっていますか。どれぐらいの三重県の格差の中で、例えば民間の施設、民間の規制緩和でできた施設、小規模な施設も含めて、そのへんの利用者の負担と、それから言うなれば介護保険の特養とか、それから老健とか、そのへんの負担差というのはどのぐらいあるか、実態をつかんでいますか。

○辻村総括室長 まず、監査の関係ですけども、履行計画をきちっとこちらの方で出していただいたものを定期的にチェックしながら進捗状況を見ております。確かに、おっしゃるとおり、進んでいるところと遅々として進まないところとございますので、進まないところについては、その計画、向こうから出していただいた計画どおり進むように強く指導をさせていただいておるという状況でございます。

○向井総括室長 まず、最初、答え少し漏らしました介護保険料の納付の問題でございますけども、基本的に2号被保険者といわれる方につきましてはそれぞれ加入しておる医療保険のところに一緒にまた徴収されますので、これはほぼ全部納入されております。それから、高齢者の方、1号被保険者の方につきましては、年金のある方につきましては年金から天引きされてきているということもございます。合わせまして、96%以上の徴収率となっております。その残につきましても、それぞれの保険者で納入についての努力をいただいているところでございます。

○岡野室長 現在、特養等の負担が6万円程度になっております。それから、ケアハウス等の負担は大体10万円から15万円という契約となっております。

 以上です。

○大野委員 結局、言えば、7万円から10万円近い差があるわけですけども、それは高齢者にとってはかなりの負担なんですね。だから、やっぱりその辺のところは今後の課題として、それは民間の施設だから、本人がセレクトしていくんだから、どこでもいいやないかという、そんな簡単な問題ではないと思うんです。そのへんのところをこれからもひとつ課題の中にしていただきたいということが1つ。

 もう一点、介護の方なんですけども、今、介護を例えば私が独居老人で居宅サービスを受けるとすると、私が要介護で1日3時間なら3時間、その居宅サービスを仮に受けるとしたら、それを3時間受けたんだよということの確認は何か本人がチェックするんですか。それとも、その施設なりのサービスを提供する側が行ったという実績報告だけ出せばいいんですか。

○西村主幹 サービスの点検の話でございますけれども、ケアマネジャーが作成しましたケアプランの計画、それに応じたサービス事業者が審査支払い機関である国保連合会にそれぞれ別個に資料を上げますので、そこで点検、チェックがなされるというのが1つと。あとは、後日の話で、監査の方で実施指導に行ったときの書類点検でチェックを行うというふうなシステムにしております。

 以上です。

○大野委員 具体的な例ですけど、例えば老人の方が毎日来てもらうはずなんやけども毎日来てくれへんのやとか、3時間来てくれるんやけど2時間しか来ん日があるとか、そのへんのところのだからチェック、チェックは難しいでしょうけど、そのへんのところに、ややもすると隠された問題があるようにも感じますが、そのへんの問題もひとつ今後の課題として検討して。

○西村主幹 市町村の方で給付費通知というのをご本人さんに発送しておるところもございます。利用者の方もしくは家族の方に、何月のサービス利用はこれだけあなたが使いましたよという通知を保険者の方から利用者の方にしております。そこで疑義が出ることもあるかもしれませんので今後も市町村にそういう利用者ご本人に利用された額の明細を送るようにということについて指導に努めていきたいというふうに考えております。

○大野委員 介護はこれだけ。

 あと、虐待ですけども、私はこの3つをきちっとやっていただければ仕組みとしては大変いいと思うんです。それから、虐待が発見されてから後の体制は、先程、福山先生が指摘された問題のようなものを解決していけば仕組みとしては良いと思うんですけども、一番問題は、私の身近な地域でも虐待としつけの範囲がどうも地域の例えば民生委員の方も含めて、例えばこんな例があるんですね。冬なんですけども、ある家庭では子どもに言うことを聞かすために水をかけるとかね。そんなことがあるんです。それに対して地域としてはどう言っておるかというと、あそこの親は随分しつけがきついでなと、こう言う。それは虐待やないと思うているんです。しつけやと思うんですね。

 だから、そのへんのところで、やっぱり市町村も含めた民生委員さんとか、そのへんのところに虐待とかというのはどんな状況なんやというところの一番初歩の、第一歩の状況把握の啓発をきとってしていかないと、なかなかですね。それは極端な虐待はよく見ます。ですけども、普通のしつけという名で行われておる虐待とか、そのへんのところの区分は難しいでしょうけれども、そこをやっぱり敏感に見抜くという、そして早期にそれを発見して、指導していくという、そのへんのまず第一スタートのところで、そのへんを市町村との連携で、仕組みの連携と同時に、これは質、それから見抜く本質的な対応のようなものをお願いしたいと思うんです。これは後議論しませんので、意見ということで。ありがとうございます。

○野田委員長 他にございませんか。

○清水委員 河芸町で起きた事件なんですけども、ある新聞記事で父親がちょっとこのようなことが起こるんやないかということで不安に感じていたという記事があったと思うんですが、その前兆なんかがあったということで、それの情報をつかんでおれば、教えていただきたいということですね。

 それと、この三指針が10月1日から行われると。この間も、福山さんも言われましたが課題は人だけでしたか、この間の県民局の話では。

○野田委員長 24時間体制かな、まず確保してくれという。

○清水委員 24時間体制で悩んでおられるということで相談というか、発言があったんですが、発生件数というのは、これは北勢が5割以上を占めているというような状況だということがちょっと記憶にあるんですけども、その発生件数に応じた相談員なりの配置はちゃんとしているのかどうかということですね。そのへんがわかれば、ちょっと教えてもらえますか。

○本多健康福祉部長 河芸町の件についてはまた担当室長の方から申します。児童相談所の体制でございますけれども、児童相談所の体制は確かに、先生おっしゃるように、北勢が非常にウエートが高いということで、職員がその件数に比例してということではございませんが、北勢の方に対応できるような体制を私どもとしては努力させていただいているというふうに考えておりまして、今後とも状況に応じて体制の整備は図らせていただきたいというふうに考えております。

○成松室長 河芸町の事件の件でございます。先程、部長がご説明申し上げたとおりでございまして、実は我々の方も詳細な情報は新聞情報などで入っている情報ぐらいしか少し得ていない状況でございます。ただ、育児ノイローゼだとか、そういった、もしお父さんの方でご不安があったり、そういうことをお感じになっていて、そこらへんがうまくつながっていないという。仮にそういうことでありましたら、またそこらへんも含めて今後の改善策というようなことをいろいろと考えていきたいというふうに思っております。ただ、まだ事実関係も余り把握できておりません。事実をこの場で断定して申し上げることが、申し訳ございませんけど、できませんので、よろしくお願いします。

○清水委員 もうちょっと具体的に数字で言えることがあったら教えていただきたいんですわ、発生件数とこの比率、職員の。

○太田総括室長 発生件数といいますか、相談通告件数でございますね。おおよそ北勢児相で半分ぐらいになってくるとは思います。三重県全体で508件というのが平成15年度の数字でございまして、今、児相別の数字がすぐ出てまいりませんが、おおよそ半分ぐらいだというふうに思っています。実際そうです。

 職員の配置につきましては、中央児相が常勤職員が31名で、北勢児相が25名になっております。それから、南勢志摩が11名、伊賀児相が8名、紀州が7名です。これは非常勤は含めておりませんが、常勤職員。

○清水委員 その通告の回数ですね、件数。これに応じてはないということですよね、今のこの数字というのは。

○太田総括室長 確かに半数を北勢児相が占めるのに中央児相よりも少ないということはこの数字上からは言えるんですけれども、今、中央児童相談所の方には、中央という名前がついておりますように、総合調整機能ということで5児相を集約する機能を付設しておりますので、その部分の職員が若干名この中にはおります。

○清水委員 10月1日からということで、今後発生するであろう特に北勢を充実していただけるようにお願いしたいと思います。やはり三重県下どこでも発生する確率はあろうかと思いますけども、今後のこの傾向といいますか、読み取れると思います。この北勢地方はたしかこの間、件数も、ちょっと忘れたんですけども、300件とか何かと言っています。覚えている人いませんか。いませんね。何か相当比率が高かったと思うんですよ。ですから、この三指針を行っていく上において、やはり人、それにはもちろん物や金も必要でしょうから、その程度の裏づけですね、予算の──をしっかりとしていっていただけるように要望したいと思います。

○野田委員長 他にございませんか。

○西場委員 この児童虐待の条例ができてきたというのは先程の河芸町のような事件に代表されるように、また、それだけじゃなくて近年、大変な事件が出てきておると。これは水面下というか、我々がなかなか行き来できないところで大変な現実、状況があるんだろう。こういうことになって、議員も差し迫って少しでも早くこれに対応せねばならんというようなことで、慎重にやっておられる行政に対して議会も動くような形で条例ができてきたかなと。こういうことですから、児童虐待に関しては少なくとも大変ないろいろ緊急な問題は県政いくつかありますけれども、そういう意味では最重点の緊急事態としてどう対応するかというような認識でお互いいかねばならんと思うんですよね。

 この条例ができて、10月1日から施行されて、この問題が解決、鎮静化していくようになっていけばいいなと、こう思うんですけれども、果たして条例が完璧かというとなかなか、実態の方が急激に進行しておる場合もありますし、その逆もたくさんあると思うんです。ですから、こういう指針の中でいろいろまた解決してもらわなならんなという問題はありますけれども、この間の委員会で北勢へ行ったら、北勢の関係者の人が、今これがすぐ施行されて方針が出たとしても、とても今のこの人の体制というか、システムでは対応し切れないというような悲鳴らしき発言もありまして、今、清水委員も言われたところでありますが、10月1日から確実に条例の精神なり指針を実行できるそのものというものがちゃんと確約されておるんですか。やっぱりそれは努力するじゃなくて、そういうことじゃないと、具体的な問題が起こったときに対応し切れないということになってくると、双方我々お互いの責任になるわけなんですが、状況としてはどういうように、部長、理解してみえるかんですか、そこは。

○本多健康福祉部長 確かに虐待自体が非常に多く出てきておると、想定していないようなケースも、委員のおっしゃるように、出てきているということで、かなり深刻な状況であるということは私どもも考えておるところでございます。それで、健康福祉部としては、やっぱり人命にかかわることはこれはもう最優先で取り組むという私の率先事項の中でもそういうことになっておりますので、それは率先事項でやらせていただきたいというふうに思っています。

 委員がおっしゃった10月1日からちゃんと対応できるようになっているのかという話でございますけれども、私どももいろいろ現場の事務所と対話を重ねながらやらせていただいていますので、問題が明確に把握できれば、その段階で十分努力して対応をさせていただきたいというふうに思っています。ただ、人の話については、毎年毎年、定数の議論というのをやっておりまして、その中でどういった配分が一番最適なのかということで議論をさせていただいていますので、どんどん現在、定員が削減計画の中でどこへどう配分するかというのは部全体として私ども見させていただいておりますので、各箇所でやっぱりいろいろ定員がなかなか厳しいという、対話をしても、そういった意見が出てきております。そういった中で、先程申しましたように、人命にかかわるところはできるだけ対応できるように議論をさせていただきたいというふうに思っています。

○西場委員 トータルとしての人数確保も大事ですけれども、中のやり方とかシステムの問題もあると思うんですが、例えば夜間体制はどうなんです、実態は。

○本多健康福祉部長 先程も申しましたように、夜間体制は一時保護相談所、北勢と中央にございますけれども、そこに職員が夜間1名張りついておりまして、電話で相談があったときは、今その職員が対応するということにしておるわけでございまして、一応対応できる状況にはなっておりますけれども、職員からの声は一時保護の相談所を見ながら相談に対応するというのはなかなか大変だという声も出ておりますので、これも今後検討させていただきたいというふうに考えております。

○西場委員 広い県土、様々な実態を抱えて、緊急事態が起こったときに、夜間で1人でおってですよ、そして一時保護預かりしている人もおるわけでしょう。そういう面倒を見ながら、起こってきた、勃発してきたことに対して的確に対応できることが可能やろか。可能だと言い切れますかな。

○本多健康福祉部長 施設面の対応については嘱託員が配置をされております。一時保護については職員が1名ということでございまして、児童相談所の方で聞いてみますと、夜間で直接電話がかかってくるのは1晩で平均すると数件程度というふうに聞いておりますので、電話がかかっているときに一時保護所の方への対応がおろそかになるというのはございますので、そのへん、これからどうしていったら十分な対応ができるのか。また検討させていただきたいと思います。

○西場委員 10月というともうあと1カ月しかないんでね。ですから、少なくとも部長そう言われたのであれば、この1カ月の間に夜間でたった1人しかいないというその体制が不十分だという認識に立って、どうするかという対応策を具体的にきっちりやっていただくことをお願いしておきたいと思います。よろしいですか。

○本多健康福祉部長 検討させていただきたいと思います。

○西場委員 それから、今、実態として預かってみえる一時保護というのか、児相に、それは何人みえるんですか。

○太田総括室長 確定した数字というのは持っておりませんが、おおよそ10名前後はかなり常時いる状態にあります。これは北勢、中央児相とも同じでございますが、やや北勢児相の方が多めに推移をしております。

○西場委員 これは多くなったり少なくなったりするんですけれども、ここ1年、ここ半年というのはどういうような預かって出してというような状況になっていますかね。

○太田総括室長 これも今記録を持っておるわけではございませんけれども、入所決定をいたしまして、その中で一時保護所というのは行動観察を行う場ということになっておりますので、そこで子どもの状態を観察しつつ、親との面接は一方で行っております。そこで親子の分離が必要というふうに診断をした場合、おおよそ1カ月ぐらいはやはり平均かかっておりますが、その間に方針を決定いたしまして、決定した後は子どもを養護施設なり、里親というのは今、例は少のうございますが、主に養護施設の方に入所させるという決定をさせた場合には養護施設に入所していただきますし、在宅指導になりましたら、事後フォローを行うということになります。

○西場委員 数字としてはどれだけの一時保護預かりをして、一定の期間どれだけの人を里親に出して、あるいは家庭へ帰して、あるいは養護施設へ帰したかという数字が欲しいんですが、今聞かせてもらえれば。

○太田総括室長 すみません、今その詳しい数字は持ち合わせておりませんので、後でお届けさせていただきます。

○西場委員 一時保護預かりのできる満杯の人数というのはどれだけですか、定数というのは。

○太田総括室長 一応、北勢、中央とも15名が定員になっております。

○西場委員 その15人いっぱいになっておる時期もあるんですか。

○太田総括室長 点をとらえれば、あるかもしれませんけれども、15名となりますと非常に、やっぱり施設もそれ程大きくはございませんので、厳しいです。ですので、幅がありますが、10名前後ぐらいが処遇としては適切であろうと思いますし、そのぐらいの数字で推移していると思います。

○西場委員 仮にちょうどいっぱいで預かれないというような場合はどうするの。

○太田総括室長 一時保護預かりという制度がございまして、緊急の場合は、小さな子どもですと乳児院、大きい子どもですと養護施設という、そういう手段はございますし、活用をしております。

○西場委員 乳児院と養護施設の現在の預かり状況というのはどうなっていますか、どういうところがあって。

○太田総括室長 それは一時保護に関してだけでしょうか。全体でよろしいですか。

○西場委員 全体、一時保護と通常のと2つ分かれておるわけやな。

○太田総括室長 乳児院は2カ所ございます。養護施設は県下10カ所ございます。これも定点をどこにとるかによりますが、およそ95%ぐらい、入所率90%以上、最近では95%程度になるかというふうに思っております。これは養護施設としてはかなり満杯状態ということになると思います。その中で一時保護が何人かというのは、先程も一時保護所の資料とともにお届けしたいと思います。

               (「では、これも後で資料をね」の声あり)

○太田総括室長 はい。

○西場委員 今出ました里親というのはどれぐらいの現況になっておるんですか。

○成松室長 ちょっと古い資料で恐縮ですけども、今のところ平成16年4月1日現在で36組の里親さんがいらっしゃいます。そこに大体複数の兄弟で預けられている方がいらっしゃいますんで、40名程度、45名ぐらいですか、ちょっと最新の数字はわかりません、その程度の数字だと把握していただければと思います。

○西場委員 詳しい議論はまた資料をもらってから次の機会にさせてもらいますけれども、大変増えてきておるこういう状況で、また今回こういう新しいシステムを作って、未然防止とか早期発見とかというようなことになってくると、今後、今まで以上に、この対応をしていく中で預かっていく人が増えますということが予想されますわな。そういう中で、北勢、中央の児相にしても、それから、その次に行く乳児院や養護施設にしても9割以上の人たちを抱えておるという中で、この子たちを預かっていく、養育していく受け皿作りというのは、この保護指針なり条例の中でどういうように書かれておるのか。

○太田総括室長 受け皿作りという対応のところは書かれておりますが、受け皿作りのところは養護施設の方、ご自身がこういうふうにたくさん受け入れますと言える性格のものではございませんので、県として責任を持って対応すべきところかというふうには考えております。委員がおっしゃるように、施設がどことも満床状態に近く最近では推移していることから、抜本的にやはり対策を立てないと子どもに安全で安心な生活環境をということにはならないな、というふうに、課題であるとは思っております。児童相談所の方も、人数も含めた組織体制もですが、その運用の仕方も含めて、やはり今後かなり抜本的に見直していく必要はあろうかと課題としてはとらえております。

 それと、もう一つは、養護施設と乳児院と、入所施設の問題につきましては、国の方でも、養護施設がかなり窮屈な状況になっておること、それから実際に安心した静かな生活を保障するという意味では、今の養護施設の40人、50人規模の大きな施設の中で混在しながら生活するという状況が必ずしも良いことではないということもありまして、グループホームのような小規模多機能型のそういった施設運営をということで、今の養護施設がそういう小規模のホームを運営するような形態も事業としては提案がされてきております。県といたしましても、そのあたりは今後、施設協会と、養護施設の協会がございますので、そういったところと協議をしながら、そういった対応も含めてしていただけるような方向を模索したいというふうに考えております。

○西場委員 今後の方向としてグループホームを含めて検討していただくことは結構やと思いますが、最初言いましたように、このことが緊急事態として発生しておる。それに向けて県も議会もこれに乗り出したという中で、緊急性を持っておるものに対してそれぞれネックになっている部分があったら、これは緊急な対応が必要ですわな。恒久的なシステムを作ったり施設を造るということは、これは順次やっていけば良いわけでありますけれども、緊急対応として当面、臨時的にどうするかということの対応が必要なんじゃないですか。今は児相へ来た人の次の話、問題に収れんしましたけど、少なくともこれだけでも10月1日施行までに緊急の検討が必要だと僕は思いますが、部長、どうですか。

○本多健康福祉部長 施設面等はなかなかすぐにというわけにいきませんので、あとソフトの部分で緊急に対応できることについて検討させていただきたいというふうに思っております。

○西場委員 早急に検討していただきたいと思いますし、例えば市町村あたりで、あるいは既存の施設の中で従来の中央児相、北勢児相だけで預かり切れない人を預かってもらうとか。あるいは、養護施設で受けてもらえないんであれば、それに準ずるような施設でこれを受けてもらうとか。そのためのきちんとした体制作りというのは当然要ってくるわけであります。県が今新しい公で言ってみえるように、いろんなボランティアやとか新しい里親の発掘というのも当然だと思いますけども、ここまでくると、緊急性にかんがみますと、私はまず県がやるべきだと。

 こういう問題に協働だとか県民がやるべきだというようなうそぶいたことをやらずに、ここまで緊急事態で悲鳴を上げている子どもたちの声を聞いたんであれば、それを県の行政がやる。そして、県の行政が一時やったことを順次、後で県民がいろいろ、民間企業なんかにも協力をしていただいて、それの受け皿になってもらうことを進めていく。こういうようなことをすべきだと思うんですね。それが福祉の本来のあり方やと思うんですよ。こんなときに費用対効果だとか、そんなことを言っているから日本の政治やシステムがおかしくなるんであって、この児童虐待に関して10月1日からの一つの節目を迎えたのですから、このことだけは、どれだけ人が要っても、金がかかっても、県がいっとき頑張ると、こういうようにまず決意して、これから不十分な部分を詰めてくださいよ。議会も挙げてこれをやった条例ですからね。議会もその決意で臨むはずだと私は思います。そういうことでよろしく。

○野田委員長 よろしくお願いします。

 特に要望でよろしいですか。はい。

 他にございませんか。

○北川副委員長 今の条例の関係で続く話になりますけども、通告の方ですね。その受け皿というか、先程24時間の体制の不備の話も出ましたけれども、実際に県民の方が何を頼って、どんなふうに、どこに電話したら良いというのは一般の県民の方が十分わかっておられるのかなというところがあって、実際その受け皿というのはどんなものがあって、それは市町村であったり、児童相談所であったり、あるいは特別の電話であったりと思うのですが、今どういう体制があるのか、教えていただきたいのが1つと……。まず、それからいきましょう。

○太田総括室長 夜間ですので、電話の相談であろうかというふうに思いますが、1つには、今の児童相談所、不十分ではございますけれども、夜間も職員が対応し、必要であれば、担当職員に連絡してすぐに動くという体制にはなっております。これが1つでございます。

 あとは、もう一つ、夜間の緊急電話を県内どこからでも受け付けられるということで、9ページにございますが、児童家庭支援センターというのを、まだこれは1カ所でございますけれども、設置しておりまして、これは24時間完全に相談に応じていただいております。具体的には、これは一養護施設に付設しているセンターでございまして、養護施設には職員がおりますので、かなりこれは充実した電話相談の体制がとれております。

 それと、もう一つは、母子保健の関係、医療関係なんですけれども、子どもの状態が心配であるといったときに、夜間相談の電話がございまして、これはかなり県内に普及しております。夜間でも相談がいつも、子どもの状態を聞いて応じられるという体制になっております。電話相談の夜間受けられる主なものはそういったところかというふうに思います。

○北川副委員長 児童相談所はもう各地域どこでも24時間ということでよろしいでしょうかね。

○太田総括室長 一時保護所のあるのは北勢と中央ですが、すべて、どこからかかっても転送されるようにしてございます。

○北川副委員長 できれば、条例ができて、今度この指針ができるという中で、当然ながら県民へのいろんなPRも必要だと思いますし、その中で特にどこに、どんなふうに電話ができるということがわかるように、方法、手段はいろいろあると思いますが、そのへんを十分にやっていただきたいと思うんですね。通告のハードルはいろんなものがあるとは思うんですが、何はともあれ、どこへというところもしっかりと押さえていただきたいと思いますし、私自身も過去に、大分前になりますが、知り合いで児童の虐待があって、ただ、なかなか勇気を持って言えなかった経験もあり、また、そのとき、どこに言っていって良いのかわからなかったという、そんな悩んだ経験もあるものですから、十分にそのあたりを方法的にも考えていただきたい。お願いさせていただきます。

 それから、ちょっと別の話になりますが、一番初めに説明をいただいた医療給付の算定誤りの分なんですが、時間的にですね、いろんな処理が終わってから発表、広報されたという感は否めなくて、これはやはり問題がわかった時点で、あるいはある程度把握できた時点で情報提供、情報公開すべきだと思うんですが、そのへんの経緯についてもう少しお話をいただきというのが2点目と。

 それから、3点目は、大野先生が言われた資料ですが、これは皆に配付していただくことでよろしいでしょうかね。

               (「はい」の声あり)

○北川副委員長 それはお願いさせていただきます。

○太田総括室長 育成医療と養育医療につきましては、平成14年12月に受給者の方からのお電話によって間違いが判明したものでございまして、この時点でどういった方々にどういう給付間違いが生じているのかというのに、まず特定する作業が非常に難しかった。過去5年にさかのぼっての書類を持ち出して、そこから、その方が住宅取得控除を受けておられる方かどうかという特定が始まりましたので、非常に給付を誤っている対象となる方を特定する作業が難しいということで、その当時すぐに発表したときに皆さんにいろいろ不安をあおるのではないかということがありまして、もう少し特定をしてからというふうに、そのときには判断をいたしました。

 その後、作業が進む間に発表すればよかったのではないかということでございますが、その途中で、ご本人だけの給付ですと、ある程度の特定が済むんですが、その次に健康保険組合、それから市町村の方の福祉医療の制度等が絡んでおりまして、そちらへのご説明なり理解なりに非常に時間を要したために、実際には全体状況を把握できたのが今年の、平成16年1月になってからでございまして、発表がここまでずれてしまったことについては少し私どもとしてはもっと早くにでもよかったのかなというふうには思うところでございますが、実際に事務が全体わかりましたのが平成16年になってからということで、こういうふうになりました。

○北川副委員長 イメージ的に私個人的に三菱自工のリコールと重なって、リコール隠しだなと。対処はしていただいたとはいうものの、ある程度把握できた段階で途中ででもやはりこういうことはきちんと知らせをしていかないと県民の信頼を損ねるという一因にもなりかねませんから、十分に留意をしていただきたいと思います。

 以上です。

○本多健康福祉部長 私どもも説明はさせていただきましたが、委員がおっしゃるように、必ずしも的確だったかというと、やっぱりいろいろ問題があったと思いますので、今後そういったことのないように、こういったケースが起こった場合、改善をさせていただきたいというふうに思っております。

○野田委員長 他にと言っても、あと僕しかないようですから、このへんで健康福祉関係の調査を終了いたしますけども、先程、委員さんから出た意見の中で……。

○太田総括室長 精神科医の配置だけわかりましたので、ここでお答えさせていただいてよろしゅうございますか。

○野田委員長 はい。

○太田総括室長 先程、私、中央に1名で北勢2名と申し上げましたが、中央に1名の常勤精神科医、それから北勢に2名の非常勤精神科医の配置でございますので、すみません。

○野田委員長 よろしいですか。

 続きですけども、先程、委員さんから、この三指針に関するところはまずほぼ良いだろうという話なんですけども、方針的には、ただ、やっぱり24時間体制とかマンパワーの問題、それからあと市町村との関係、連携ですね、これからどのように強化していくのか、この辺がまだまだ不十分な点が多いというようなご意見がございました。それも、24時間体制に関して今ざっと指針の中では見させていただいても、その辺の記述がちょっと見受けられんというか、あれば、また後でお教えいただきたいと思うんですけど、そのへんの少し追加ができましたら、またそれは内規の方でやっていくということなら、それで良いんですけども、ある程度指針の中でもうたった方がいいんじゃないかなというふうな思いもありますんで、その点も踏まえて少し考えていただきたいなというふうに思います。

 それと、あと資料に関しましてはまた皆さんに渡していただけるようにお願いいたします。

○太田総括室長 通告等にかかる体制の整備等というところでは24時間体制で受けつけますということで、12ページの(2)通告等にかかる体制の整備等の2行目でございます。

○野田委員長 これは努めますやんか。だけど、先程の議論の中では、しっかりとそういった体制を作るということを部長も言ったもので、そのへんのところがしっかり書かれていないので不明確やから、その文面も明記できるものなら、していただきたいということです。これやと、先程の部長からの説明もある、努力しますということじゃなくて、やっぱりそのへんの言葉をしっかりと、それについて検討し、対応しますということですんで、そういう形の少し明記をいただきたいなというふうに思いますんで、よろしくお願いします。

 字句の訂正とか追加とか、その程度になると思う。おおむねこれで、皆さん、この三指針の見解に関してはいいんじゃないかなというご意見のように承りましたので、それでよろしいですね。また、ちょっと字句の方で訂正できるものがありましたら、よろしくお願いいたしたいというふうに。

 また、これに関しては3定のときに改めてのご議論になるかもしれないですけども、虐待条例を、では、しっかり10月1日から施行するに当たっては実態はどうやというような議論もあるかと思いますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。

 以上をもちまして、健康福祉部に関しましては終了いたしますので、当局にはご苦労さまでございました。ありがとうございます。

 後、昼食のため休憩いたしますけども、時間もありませんので、どうですか、1時でよろしいですか。1時10分ぐらいにしましょうか。再開は1時10分ぐらいで……。

               (「結構です」の声あり)

○野田委員長 はい、では1時10分再開ということでお願いします。

               (休  憩)

 〔環境森林部関係〕

  1 常任委員会

   1)所管事項の調査

  (1)三重県環境基本計画の主な施策概要について当局から資料に基づき説明(井藤環境森林部長、

     松林総括室長、山田総括室長、木平総括室長、池山総括室長)

  (2)森林保全のための新たな税の検討について当局から資料に基づき説明(井藤環境森林部長、

     木平総括室長)

  (3)一志郡白山町における硫酸ピッチ等不法投棄事案について当局から資料に基づき説明(井藤

     環境森林部長、松林総括室長)

  (4)質疑・応答

○野田委員長 環境森林部に関しましては、前回の2定における基本計画をもう少し具体的に説明していただきたいと、こういうお話もありましたので、大野先生の方から、それにあわせて基本計画が施策とどう関係があるのか、施策が重点プログラムとどういうふうな関係があるのかということで計画、施策、それから事業という形で説明していただきました。森林保全の税に関してのご質問等ございましたら、ご発言願います。

○北川副委員長 森林税の関係で、先般、知事連合の関係で森林吸収分のやりとりの実験をしようという記事が出ていたんですけども、これも森林環境保全にそのお金を使っていくということだろうと思うんですけども、これの可能性というか、三重県としてはこの動きはどんなふうにお考えなんでしょうか。

○井藤環境森林部長 これは地球温暖化の関係で実験的にやろうということで、5県ぐらいが共同で実施するということでされるわけですけれども、当然これは排出量取引といいまして、目標というか、計画よりも多くの削減ができたとか多く森林による吸収分が図られたとかいった場合は、その目標を達成できなかったところに対して目標を上回った部分を売ることができると。こういうことで、こういうやり方は既にイギリスにおいても実証実験をされておりますし、今後、世界規模での地球温暖化に向けて恐らく先進国では目標が達成できない可能性が大きいと、それに対しまして、ある程度森林でカバーできる国なんかはそういうところでカバーして、余った分をそういう先進国が未達成な部分について売ると、そういうような動きが今後恐らく出てくるだろうと。その場合に、森林に対する吸収源でそれはどれだけ効果が出るのかとか、そういうことを実際にやってみて、いわゆる実証して、例えばモデルですけど、あくまでこれはモデルですけれども、そういうことを実験的にやるということです。

 今後、恐らく例えばロシアなんかは森林が非常に多いですので、仮に日本がロシアからそういう取引で、日本が達成できなかったら、その部分を買うとか、そういう部分に使っていける一つのモデル事業として、それの基本というのか、そういうやり方について非常に意義があるというふうに私ども見ておりますし、実際に森林で何%といいますけれども、それの測定の基準というのが非常に難しい。その中にあってどう具体的に、例えばモデルでやってみるということは非常に有効かなと、効果があるものですから、今後のためになるかなというふうに考えております。

○北川副委員長 三重県の場合、仮にそういうことを、これは実験してみないとわからないんでしょうけれども、かなり財源として確保できる可能性というのは考えられるんですかね。

○井藤環境森林部長 今のところ全く不明と言うしか言いようがないんですけれども、例えば国の方の動きですけれども、現在、環境省の方でこの地球温暖化に向けての環境税というのが審議会なんかで議論されておりまして、今後、産業界とか、いろんな問題はありますけれども、議論はされていきます。今の環境省の試算では約9,000億円程度の環境税を見込んでおるということですけれども、そのうちの3割でも5割でも仮に森林の方へ回してもらえるようなことがあるのでしたら、これはかなりの財源とはなりますけれども、それが全く森林の方に回ってこないということになりますと、やっぱり財源的には非常に厳しい状況です。したがって、三重県としても何らかの対応を考えていく必要があるということになろうかと思います。

○北川副委員長 それと、岡山県と同じように考えると、4億2,000万円という計算になるということなんですが、計算でそれだけの費用が捻出さるとした場合に、逆に、その使い方ですよね。各県のを見ても結構内訳がわからないので、啓発的な部分に使われているのが多いのか、実際の本来の目的である森林整備に使われている部分が多いのか、そのあたりはどうなんでしょうかね。

○井藤環境森林部長 比較的やっぱり啓発部門に多く使われておるという印象を受けております。ただ超過課税ということもありまして、県民に広く浅くそういう税負担を求めておるということもありまして、やっぱり目的が財源確保ではないと。あくまでも財源確保というよりも、森林がいかに自分たちの生活に大事なものなのかということを県民に理解してもらうと、そちらがまず大事なんだと、そういうための新たな超過課税なんだということで説明をされておりますので、どうしてもやっぱり啓発事業にまず、森林の大切さというのを啓発していくということにとりあえずは重点が置かれておるというふうに感じております。

○北川副委員長 すると、逆に実際の森林整備なんかを考えると、この4億円とかという数字では全然足らないわけですよね。あるいは、またその受け皿の担い手も全然足らないと思うんですけれども、そのあたりはどんなふうにお考えでしょうか。かなりもっと、財源的にはどれくらいあればいいんですかね。

○木平総括室長 財源的な裏づけは、まだ現在三重県も試算していないわけなんですけども、一般的には今、間伐が必要とされる面積の半分程度しかまだ間伐がやられていないということを考えますと、相当額が要るんじゃないかと。特に林野関係、全体の予算が当初予算ベースで128億円程度あろうかと思いますが、そのうちの4億円となりますと、ロットとしては随分小さいものではないかと。したがって、ハードとか、そういうたぐいのものに使ってしまうと、余り広がりが出にくいのかなという気もしております。ただ、まだこれは試算もやっておりませんので、明確な回答ではないというふうにご了解いただければと思います。

○野田委員長 他にございませんか。

○大野委員 ちょっと木材、森林関係で、まず1つは、川上から川下へ県内産材の消費とかいう、その流通の仕組みを作り上げるという、そういう施策ができてからかなりたっておるんですけれども、全然その姿として見えていない、見えてこない。本当に県内産材の消費を拡大していくという、そこのところの具体的な施策がないんじゃないですか、言葉としてはあっても。かなり今それぞれの地域で何とか県産材の消費を拡大し、それを川上と川下と結びつけていこうというような動きがあるんですけれども、それに対して県の本腰を入れた、県も一体的に取り組むんだというものが見えてこないんです。この具体的な施策の17ページの中で、先程これにはなくて、文章で読んでいただいた中には云々いろいろありましたけれども、あの文章で読んでいただいた中身も含めて本当に県産材の消費拡大、そして、ひいてはやっぱり林業者の活性化ということに結びつけていく具体的な施策についてお聞きをしたいというふうに思います。

 それから、2番目に、17ページの素材生産コストの縮減ということでスイングヤーダーとかプロセッサの高性能林業機械の導入の問題があります。これは以前に導入して失敗したんじゃないですか。だから、本当にこれを三重県のような急峻な山林の地形の中で導入するのが可能なのかね。そのへんは前回の取組の中での総括も含めながら、これについての見解をお伺いしたい。まずこの2点。

○井藤環境森林部長 まず、1点目について私の方からお答えさせていただきます。具体的な施策は確かになかなか厳しいものがございます。といいますのも、やっぱり住宅建築戸数そのものが減っておるとか、また建てても日本の木を使わずに外材で対応するとか、木材以外のもので対応するというケースが非常に多くなってきておりまして、木材利用そのものの利用がぐっと減ってきておるということが大きな原因なんですけども、そういう点で非常に厳しい状況にあると。

 その中にありまして、私どもとしましては県としてとれる施策、例えば今年度実施します「顔の見える家づくり」ということで県産材をモデル的に無償提供しまして、それ利用していただいた方にモニターになっていただいて、いろんな県産材の利用のメリット、デメリットなんかも検証しながら今後それに活用していきたいと、そういう取り組み。それから、公共事業なんかにおきまして間伐材の利用。それから、公共の建物、特に市町村等も含めまして学校とか体育館とか、いろんなそういう施設に県産材を利用していただく。その促進を図っていくということで、いろんな具体的な取り組みを実施しておりますけれども、何せ全体的なそういう建物そのものが造られる件数というのが従前に比べて非常に少なくなっておるという根本的な問題がありますので、できるだけそれをカバーしていく方法として今後さらに特に公共事業につきましては県産材の利用推進ということに取り組んでいきたいと思います。

○木平総括室長 先に、後段の2点目の方からご説明申し上げたいと思います。先程、先生の方から高性能機械は失敗ではなかったのかという意見もいただきましたですが、高性能機械は日本の場合は諸外国と比べますと、どうしても地形的な問題で余り進んでいないのが実態でございます。ただ、順次、特に林道、作業道といった路網の整備とともに高性能機械も改良がなされておりまして、先程お話しありました、タワーヤーダーと比べた場合、今回のスイングヤーダーはいわゆる引き上げてきた材を機体を旋回することによって仕分けができると、こういう機能も新たに加わっております。それに加えまして伐採方法も先程ご説明を申し上げました列状伐採を行うというふうなやり方も出てまいりますので、ある意味では効率的な間伐の施業がなされていると。こういうことで、今、県内で50数台の高性能機械が導入されております。

 あと、1点目の部長が申し上げました件につきましては、様々な意見もちょうだいしておりますので、今後の課題かなということで、議会の方ともご相談させていただく案件ではないかと、このように考えております。

 以上でございます。

○大野委員 県産材の拡大ということで、市町村はかなり頑張っておるんですね。この間も、あるところへ行って、調査に行かさせていただいた幼保を一元化したその施設の中、積極的に使ってみえるんですけれども、やっぱり1つは、県の施設でそれを積極的に使っていこうというその姿勢が見えないという問題。

 それから、2つ目には、市町村はかなり頑張って使っていこう、何とかしようという、そのへんの意欲はあるんだけれども、それに対して県は頑張ってくださいと、ああ、そうですかという形で、まさに県と市町村が一体になった県産材の利用拡大という、そのへんの体制なり支援なり、それから、そのへんの共同なり努力ですね。そのへんはどうなっておる。

○井藤環境森林部長 現在のところ、そのへんが私どもの方の一方通行的なところは確かにございまして、早急にそのへんを、まず県有施設での利用促進を図るための庁内的なまとまりあるものを早急に立ち上げまして、それとともに市町村とも連携してやっていこうというふうに考えておりまして、できるだけ早く、今年度中にはもう庁内は立ち上げたいというふうに考えております。そのことで、今後、市町村の方にもいろいろお願いなりをさせていただきますけども、できるだけそういう体制で臨みたいというふうに考えております。

○大野委員 それでは、最後に、市町村がそのへんの新しい組織を作り、三重県産材の利用拡大を図っていこうとする、そういうような民間の動きについては積極的にやっぱり支援、お金の面だけじゃなしにね。だから、小さな団体ですから、なかなか県外とか、いろんなところまで波及していくだけのパワーがありませんから、県がそのへんの支援をしていくという、そのへんもひとつよろしくお願いしたい。

○野田委員長 他にございませんか。

○清水委員 さっき合併浄化槽が全国一のレベルに達したということを言っていましたよね。公共下水は全国で三十二、三位にぐらいまで上がってきたんですか。31位。このギャップというのは何かわけがあるんですかね。

○井藤環境森林部長 どうしても三重県の都市といいますのが分散型というんですか、人口密集型、世帯密集型じゃないというのが非常にやっぱり大きな原因だと思っておりまして、大都市圏というのが公共下水道が普及しやすいですし、ある程度分散しているところにつきましては、公共下水道よりも農集とか浄化槽、合併浄化槽とか、そちらの方が早く整備ができるんではないかということで、三重県におきましては合併浄化槽、私どもの部としましてはそういうところに力点を置いてきた結果だというふうに考えています。

○清水委員 公共下水と合併浄化槽と集落排水、3つありますよね。県のやはり環境に対する指針として合併浄化槽を今後基本にいって水環境の保全に努めるという、そういう何か基本指針みたいなのはあるんですか。

○井藤環境森林部長 特にそれはございません。私どもの方として、環境森林部としては、合併浄化槽を促進するという意味のことでして、県としては当然公共下水道も、農集も、どんどん普及させていきたいと。特に公共下水道につきましては、大規模な工事ということで予算的にも非常に厳しいものがございますけれども、やっぱりある程度密集している地域におきましては、それは有効な施策であるというふうに考えておりますので、地域に合ったやり方でやっていきたいというふうに考えています。

○清水委員 でも、三重県によく似た地域的な、例えば意外と分散型の県って他県にもありますやんか。そういうところと比較して合併処理浄化槽の設置率が高いというの、何か資料というか、あるんですかね、分析できるような。三重県の形態によく似たような他県で、非常にどこでもやはり合併浄化槽の設置率が高くなっているんですかね。

○山田総括室長 全国の都道府県の汚水の処理人口の普及状況という一覧表がございますので、後程また先生の方にお届けさせていただきます。三重県が合併浄化槽の整備が進んでいるというのは、先程、部長申し上げましたように、地域的な状況もあったり、あるいは下水道の整備が遅れてきたということもあろうかと思います。そういった面で一斉に生活排水処理施設の整備を進めてきた結果、合併の整備が進んだんじゃないかと思います。ただ、先生おっしゃいましたように、具体的によく似た県で、では、どうかということについては現在、分析をいたしておりませんので、一度検討してみたいと思っております。

○清水委員 それはそれでよろしいわ。

 それと、NOx・PMなんですが、対策地域の実態からは、これはもうやはり全県下一律で網をかぶせるべきではないかというような意見が出ているんですけども、これはもうある程度コンクリートされたものなのか、それともまた全県一円にいこうというような思いがあるのか、そのへんのところ教えていただければ。

○井藤環境森林部長 今のところ全県下一円にという動きはございませんけれども、確かに私どもの方としましてはできるだけ空気がきれいな方がいいということで全県下一円になっても構わないというふうには思ってはおりますけども、法的にも一律日本じゅうこれを一遍にやるというんじゃなしに、やっぱり特にひどいところを中心に今のところ考えておるということですので、当分の間はこのままだろうというふうに考えております。

○清水委員 そうすると、やはり大気汚染なんかも改善されているわけなんですかね、これ、網をかぶせてから。例えば、トラックの台数なんかは本当に23号線なんかひどい慢性渋滞の状況ですね。もう大変なんですけども、そういった点も絡めてどうなっているんですか。

○山田総括室長 まず、先程説明の中でありましたように、総量削減計画というのを作りまして、平成17年度に中間目標ということで置いておりまして、平成17年度に一度実際の目標と排出量とどう違うかといったことも検討してみて、その状況でこれからどうしていくかを考えてみたいと思います。

 あと、対策地域内の交通量はどうかと言いますけども、恐らく年々交通量は増えていると思います。ただ、四日市、この地域内での交通量を見ておりますと、全国、例えば大阪府、兵庫県あるいは東京都、愛知県もありますけれども、そういった対策地域内の車が交通量の6割以上を占めておるというような実態もございまして、それらがまだ法律が施行されたばかりでございますので、まだ車の転換が進んでおらないわけですけれども、どんどん転換が進んでくれば、環境は改善されていくものというふうに思っております。

○野田委員長 まだ分析はしていないということやな、これからやっていくんな。

○山田総括室長 はい。

○清水委員 分析ができたら、また意見を出させてもらいます。

○野田委員長 他にございませんか。

○福山委員 環境への負荷が少ない資源循環型社会の構築というのはアクションプランの中にありまして、自動車の廃棄なんですけど、この間、オートセンターモリというところを見てきまして、調査に。100%部品も取って、オイルもガソリンも抜いて、とにかく環境負荷のないやり方で、民間の会社なんですけど、やられていまして、いろいろそこの会長さんとお話ししていたら、余り県と何か具合がうまいこといっていないような話を聞きましたので、ああいうところを支援していけば。

 自動車のそこらへ、山の中へほってというのはようけありまして、私らもこの間も道に放置自動車がありましたんで、警察やら市やらへ行ってきましたら、いろいろ、あっち行ってくれ、こっち行ってくれということで、これは市道だからどうだとか、廃棄するのにお金がかかるとかと言われたんですが、そこで聞きましたら、ただで持ちに行って処理しますというようなことも言われていましたので、ああいうところへ支援をするというか、連携していただくと随分いいんじゃないかなと思って帰ってきたんです。その点、いかがでございましょう。

○井藤環境森林部長 自動車のそういう分につきまして、実は自動車リサイクル法が来年の1月から本格的に施行されます。そのこともありまして、今まではそれが廃棄物なのか、それとも一時保管の分なのか、そういう点が非常にあいまいということで、私どもの方も強く指導はできなかったというとこもあるんですけれども、この1月から法が施行されますと、きちっとした業をとって対応していないところについてはすべて廃棄物とみなすということになりますので、不法投棄的なそういうものがないと、もし仮にあったら、それはちゃんと私の方が指導、撤去をさせるということができるということになりますので、そのへんについては今後さらに強化していきたいというふうに考えております。

 それから、それに伴いまして当然リサイクル料というのが徴収されますので、それでもって今度はリサイクルに回っていくと、処理がされるという部分もかなり出てこようかと思います。また、自動車メーカー等もそういうことを考えておるみたいで、今後それぞれが、製造事業者が責任を持ってそういうことをしていくということになろうかと思いますので、当然民間の方でそういうことをされておるのは非常に結構ですし、私どもの方もできる分は支援させていただきますけれども、そういう部分を今後さらに期待していきたいというふうに考えております。

○野田委員長 ちょっとよろしいですか。それにかけて、僕もちょっと、皆さんの質問がなければ言わせてもらおうかなと思った。要するに、これまでの法律の中でも放置されておった自動車でも県の方がある程度認めたらとりに行きますから、そういうリサイクル法の中でお金がなかっても無償でそういうものを処理して、自分たちはそれの放置自動車でも価値がわかっておるんやと。その価値をばらばら、それぞれの部品をですね、製品価値がわかっておるもので、それを売却することによって自分たちの営業用にするというふうに県にそういう形の中の言うたら協定とか、そういうものをしたらどうやと提案しておるのに、県の方は何もそれに対する返事がないんやと。

 だから、自分たちは自分たちの中で集められる自動車を処理して、いろんなパーツに分け、部品に分けてですね、それで付加価値をつけて売っておるんやと。だから、新品だったら、大体事故する車というのは1年のときもあるし、5年のときもあるけども、それが5年ぐらいで事故して残った中で、いいパーツだけ残しておいて、だったら1万円か2万円でできるから、全部パーツそろえたら10万円のものが5分の1になる、3分の1になるというくらいでできるんやから、当然新しいのをしないでもいいんじゃないか。それだけ我々はコンピューターを使って部品の管理もしておるのに、そういったことをしておるのに、なかなかそういったことで、例えば今後、リサイクル条例なんかを見直すときにも、そういったものを含めて県の支援、いわゆる認証をちゃんとしますよと、リユースでしますよと、そういうことをしていただいたら、自分たちの方の業者としての差別化というか、良い業者、悪い業者ということでちゃんと識別しながら、どんどんニーズが上がってくるやないか。

 そういうことを提案しておるのにもかかわらず、県の方からのアクションがほとんどないんで残念やという話やったんですね。ですから、またそのへんも含めて委員会として、では、この30日の委員会のときに当局の方へ要請するという形で約束してきましたので、しっかりとそのへんを受けて対応していただきたいなというのが福山委員さんの申し入れじゃないかなと思っていますんで、そのへんのちょっと対応もどんなふうな形で対応するというのを循環型のことから考えたら、そのへんの具体的なのも、ちゃんと対応しますよということを含めて。

○岡本室長 今ご指摘のお話は、私どもの方もオートセンターモリの方からも話がございまして、先程お話しにございましたリサイクル条例の関係でいきますと、その先行的なものとして自動車の椅子ですね、あれを利用したものを認定してほしいということで私どもご相談に乗りまして、例えば製品の強度検査なんかもご紹介をさせていただいて、今、手続を進めているところでございます。

 それと、もう一点、放置自動車につきましても、これも県の生活環境保全条例の中で廃物認定したものについても、やはりそれを単にスクラップするんじゃなくて、利用できるところは利用したいという話も聞いておりますので、それにつきましては主に県管理地の方ということになりますと県土整備部とか、県有地を管理する部局、主に県民局のということになりますので、そちらの方のご紹介もさせていただいて、やっぱりこれは入札的な手続が必要になってきますので、その中で対応をお願いできないかというご紹介もさせていただいています。

○野田委員長 ちょっと僕わからんですけど、放置自動車をなぜ入札するんですか。

○岡本室長 放置自動車は持ち主がわかれば、その持ち主に撤去をお願いするわけですけれども、持ち主がわからないと、これは県が所有権の関係もございますので、条例に基づいて廃物認定という、廃物としてですね。その県の管理、県有地を管理している部局がそれを処分するという手続に進んでまいります。その処分するときに、どこに処分をお願いするか。いわゆるギロチン業者といわれている裁断するところにするのか、使えるところについてはオートセンターモリみたいに、さらにまたリユースをしていきたいということに進むかというのは、そのへん、ちょっと自治体のやられるところの判断になりますので、環境部としてはそちらをご紹介して、そちらとこういったお話をしていただけないかということをしております。

○福山委員 それでは、その放置自動車の件で、いろいろ部局を超えたそういう環境部とか、それから警察とか市町村とか、それぞれ違って、押しつけ合いしているような感じを受けたんですよ、私行ったときに。だから、それはやっぱりいろいろと連絡をきちっとしていただいて。持ち主がわかっているのですけども、わかっていても、それを撤去するにはお金が要るからと言って渋っていたり、いろいろなんですけども、そのへんは係が違っても、担当違っても、県内のことですし、ぜひ迅速に処理がしていただけるようにしてほしいなと。警察とか、いろいろ行ったんですけれど、こういうモリのようなところもあるし、金はここだったら要らないわけですよね、ただで取りに行くと言うんですから。そういうことを感じて帰ってきましたので、よろしくお願いします。

○岡本室長 私どもも単にすぐスクラップにするより、なるべく有効活用、たとえ廃車であっても有効活用していただきたいと思っていますので、ご指摘をお踏まえしまして、これからも十分オートセンターモリの相談に乗っていきたいというふうには考えております。

○福山委員 よろしくお願いします。

○野田委員長 ほかに。

○西場委員 前の委員会で言った件とちょっと重複になるかなと思うんですが、資源循環型社会を創るという柱に炭酸ガス吸収源である森林をしっかり位置づけてほしいと、そうしないと、その循環型社会を創るということの目標達成はなかなかできないんじゃないかと、こういうように思っておりまして、国はそういう方針、体制ができているわけですよ。三重県がそれができていない。三重県はできていないと僕は思うんです。だから、そういう体制とか政策とか、今日説明していただいた基本計画とか推進計画のときに、そういう整合性をきちっと、してあると言うんならそれでいいんですよね、してほしいなと、こういうように思います。そのへんはどうかな。改めて、私はそう思うんだが、どうですか、県として。

○井藤環境森林部長 一応三重県の環境政策、森林政策というのはある程度一連のものだというふうに考えておりまして、特に関連するCOを含めまして、三重県は環境先進県ということを標榜して今まで取り組んできたと。その中にあっては、当然CO₂については森林の関係は非常に一元のものであるというふうに考えておりますので、資源循環型社会の中において森林が持つ機能、特にCO₂の部分については当然一体となって取り組んでいくというふうに考えておりますので、施策についてもそういう区分して環境林をまず手がけておると。そういう部分ございますし、私どもとしては全然分けておるとか、そういうふうなイメージでは考えておりませんので、そういうことを含めまして、委員のご指摘も含めまして、さらに対応をしていきたいと考えております。

○西場委員 何でそういうことを思ってしまうかというと、国は6%削減するよというときに、その割合として森林が受け持つのは6%のうちの3.9%ですよと、こういうように数字まで上げて、そして3.9%を実現していくためには、この10年間の間にこれぐらいの事業が要るだろうと、森林吸収源としての森を造るために。すると、この何兆円かの事業をやっていくために財源をどう確保するかという話になって、地球温暖化対策税というものを今急遽検討せざるを得ない状況まで入り込んできているわけですよ。

 三重県はどこまでそれを詰めてあるかと。前の知事のときに、県としても6%の責任を負うと。チャレンジ6という数字まで上げておる。ところが、この間の委員会で、チャレンジ6をやっていただきながらも、今努力はしてもらっているけれども、逆に、他県に比べても三重県の炭酸ガス濃度は全国よりも勢い伸びておると、このような目標を作っても。そんな中でどうするんやという今新たな、この大きな責任を担っておるわけですね。その中で、それでは、この6%に近づく、あるいはこれを克服するための今、基本計画を作ってくれておるわけでしょう。具体的にその中に森林の目標面積は入っていますかという意味において全然整合されていないと思いますよ。

 それは、今度、今、県としての独自財源の森林税の問題も出てきたから、余計思うんです。仮に県としての6%の目標があって、その中で県としての森林としての数値目標を作っていただいて、それを達成するために県の財源で賄えないという中での森林環境税、県民税超過税をいただきたいというような必要性でいくのかですね。あるいは、そうじゃないんだということであれば、どういうように県民の理解を得ながら森林対策に使う新税をもらうという積み上げをするのか。この足場をしっかりせないかんわな。どうでしょうかね。

○井藤環境森林部長 実は、その点が非常に難しいと私の方も今悩んでおるというんですか、非常に苦慮している点なんでございまして、確かに委員おっしゃるように、地球環境を守るためのCO₂削減、これを森林が大きな役割を担うというのは当然わかっておるわけでございますので、そのための施策としては何らか県としても考えていく必要があると。そのための財源として新たな税を設けるということも一つの手法だというふうに私どもは考えております。

 ただ、現在のところ、日本として6%という数字は出ておりますものの、かつ、委員ご指摘のとおり、三重県はその6%を全国平均より大きく上回るような状況になっておるという点も含めまして、何らかの対応というのは当然議論、検討する必要がありますけれども、果たして日本全体でそういうことをやろうとしておる中で三重県がどれだけ減らせばいいのか。当然、三重県独自の目標を作って、三重県独自の対応をするということも必要ですけれども、まず、先程のお話も出てまいりました国全体としてどうしていくのかということをもう少し我々としても明確にしてほしいと。したがって、その財源として国が掲げておる環境税がどれだけ森林に回るんだろうかとか、そういうことも含めてもう少しやっぱり議論が国全体として活発化される必要があるのかなというふうに考えていまして、逆に私どもの方はそのへんをまず国の方に強く要望しております。

 その上で、三重県が独自で対応する部分につきましては、国に先駆けて三重県がとる部分も当然ありますけれども、それよりも森林の持つ多様な機能、これを県民の皆様にまず理解してもらう必要があるのかなと。単なる地球温暖化のための森林だけじゃないよと、水源涵養も含めて、またいろんな面での森林の多面的機能を十分やっぱり県民の方に理解されて、その上で新たなことを考えていくと、そういうことがまず大事かなとも考えておりまして、今後、そのへんにつきましてはまた議員の皆様ともいろんな意見交換をさせていただきたいと思いますけれども、そういうふうに現在のところは考えております。

○西場委員 今の部長の見解は一つの見解でありますし、今後、議論の余地もあると思うんですが、そうすると、チャレンジ6という名称に代表される県としての独自の積極的な取り組みというのは一体何なのですか。

○井藤環境森林部長 チャレンジ6につきましては、今まで産業界の方におきましては独自の取り組みということでかなりご努力を願っておりますけれども、特に遅れています運輸・民生部門につきましての取り組みがやはり県民の意識とかという部分もございますので、そのへんの取り組みが遅れておるということもありまして、産業界、そういう一般の民生部門、それから運輸関係その中での運輸・民生についてまずもう少し努力をしていこうということでチャレンジ6という名称で取り組んでおるということでございます。

○西場委員 僕はそんな低いところでスタートしたんじゃないと思うんですね。もっと環境先進県ということで三重県が国以上にひとつ環境を標榜してやっていこうという強い意思のもとにこういう方針があったんだろうと思います。現在、今、部長がそういうような状況というような説明であれば、まさにその程度かという認識にならざるを得ないけれども、これは当初の方針とは大きな違いといいますか、トーンダウンだと私は思っておりまして、あえてチャレンジ6という名称まで作って、それをやっていくまでもない事業だなと、こういう認識にならざるを得ない。しかし、時代の要請とか、あるいは県民の要望からいって、この政策をそういうようなところに位置づけてしまうのは今は適切でないと、こういうふうに思いますよ。いま一度再考してもらって、しっかりとした骨組みを考えていくべきじゃないかな。

○井藤環境森林部長 本当に委員のご指摘のとおり、もう少し、確かに民生・運輸中心に考えておりますけれども、当然全体的に、森林も含めた全体的なCO₂問題、地球環境問題、これに対応するための施策でございますので、委員ご指摘等も踏まえまして対応させていただきます。

○西場委員 では、この機会に改めて私としては森林も含めたチャレンジ6というものを再構築していただくことを望んでおきたいなと思います。

 もう一つだけ、ごみゼロプランですか、ごみゼロ社会を目指す事業計画が2025年の20年後やと、こういう説明がありましたけれども、これはどうして20年後なんですか。

○松林総括室長 ごみゼロ社会といいましても、限りなくごみを少なくしていこうということですが、単に出口だけの対策ではなかなかできないと。そもそもごみを出さない生活様式、いわゆるライフスタイルから事業活動、ごみが出にくい事業活動と、産業活動まで影響を及ぼすことということで、これにはやっぱり地道な長い時間がかかるのではないかと。

 それと、もう一つは、生活様式とか、そういうものが完全に浸透するには、やはり環境学習等も大事になってきます。そういうので世代の交代、今生まれた子どもが20年後に大人になります。そういう期間を一つのターゲットととらえまして、20年というふうに置いております。

○西場委員 それが20年というはっきりとした数字の位置づけにはならんと思うんですね。それは20年かもわからんし、25年か30年か、あるいは15年か、10年かということはいろいろ考えれば、考えられる。20年の明確な数字の僕は理由づけになっていないと思うな。

○松林総括室長 確かに20年というのは、それは具体的にきっちりしたのでは、先生おっしゃるように、なってはおりません。ただ、なるべく早くこういう社会は実現する必要はございますので、とりあえず目安として20年を置きましたけれども、さらに短期、中期という計画も作ってまいりたいと考えておりますので、一つの目安というふうに考えていただければと思うんです。

○西場委員 目安というか、それならば、普通に考えて、しあわせプランの目標年次である2010年にはどこまでどうするんやという計画であってしかるべきじゃないのか。どうですか。

○松林総括室長 当然、中期的というか、そういう計画の中ではしあわせプランの範囲内でのあり方というのも我々考えていきたいと思っております。

○西場委員 では、ごみゼロ社会実現プランの中の2010年目標というのは立てられるわけですね。

(「中期目標というんですか、はい」の声あり)

 RDFの位置づけというのは、ごみゼロプランの中でどういうようにしてあるんですか。

○松林総括室長 最終的にはごみをなるべく焼かない、あるいは埋め立てないという社会を創ってまいります。その間に、ごみもどんどん減っていって、RDFが役割を終えることになると思いますけれども、今現在、そのプランについては議論中でございまして、具体的に定量的にどうなるということまでは今の段階ではちょっと我々としてはまだよう出さないということです。

○西場委員 昨年来のいろいろな議論や経緯の中で、当初期待をしたようなRDF技術というものが完全なものじゃなくて不完全な技術であったということがはっきりしてきた以上、このRDFをどのように終息していくか、撤廃していくかという方針を中期あるいは長期にわたってきちっと位置づけやないかんと思うんですね。それについて、これはちゃんと位置づけてあるんですか。

○井藤環境森林部長 プランはこれから作るところでございますので、当然そういうことも含めて考えてはいきますけれども、今のところ、こういうことだから、こういうふうに位置づけるとか、そこまで具体的にはまだ考えておりませんので、今年度中にはいろんなご意見をちょうだいしながら位置づけていきたいと思います。

○西場委員 この問題はRDF事業を今後どのように再開していくかと表裏一体の問題だと僕は思います。中期ないし長期にわたってRDFを今後三重県としてどうしていくかという結論がないのに、うやむやのままに今度再開ということは僕はできないと思う。近く全協があるようですから、事の今、議論の状況はかなりせっておりますけれども、私はこの問題がやっぱり一番かなめになってくると。それにもかかわらず、この問題がこのせっかくの委員会の中でもきちんとした説明に入っていないということは腑に落ちないですね。このことをしっかりと位置づけをしないと、この問題のおさまりはできないと、こう思います。部長、どうですか。

○井藤環境森林部長 ちょっと言葉足らずで申し訳ありませんでした。位置づけというのは確かにそういう感じでは考えておりますけども、RDFは現在においては非常に有効な施策であるというふうに考えておりますので、先程言いましたごみゼロ社会プランが実現するような時代になれば当然その役割は終わるというふうには考えておりますけれども、今のところは、当分の間は多分必要な施設であるというふうには位置づけしております。

○西場委員 それは環境部としての結論ですか。

○井藤環境森林部長 環境部ですが、最終的にごみ処理に対応する施策の一つとしてRDFというのも有効な手段であるというふうに考えております。

○西場委員 いつまで適正な技術なの。

○井藤環境森林部長 それが一応20年後を目安にしておりますけれども、実際にはそれが実現できるのかどうか、目標値をちゃんと立てて、それのある程度のことは考えます。

○西場委員 こんな20年という数字は全然理解、了解できないですよ。少なくとも最大限、仮に中期だとしても、今必要だと、今継続せざるを得ないというのは現実的に一定の理解はできたとしても、将来にわたってはだめだと言いながら、それが20年後だというような理屈は全然通じないですね。

○松林総括室長 ごみゼロ社会を実現していくためには、やはり市町村の理解、あるいは市町村がまた県民の方の理解を得ていく必要があります。したがって、RDFを選択してみえる市町村も、いかにその地域において県民の方のご理解を得て本当にRDFが要らなくなるかと、そういう議論も必要になってまいりますので、今ここで県が要らないとか要るとか、そういうことはすぐには言えないと思います。今の現時点ではRDFはサーマルリサイクルとして必要だというふうに我々は考えております。

○西場委員 そういう意味ならわかる、私なりに理解できます。ただ、それだけに、今後どうするんだという議論を関係市町村も含めて早急に詰める必要が出てくるだろうと、こう思います。前に聞いた話では、20年には炉がもう古くなって機能しなくなるという数字だけであって、それをRDFが要らなくなるという設定だとすれば、いかにもそれは政策を度外視した内容だと、単なる機械が物理的に消耗してなくなっていくというにすぎないわけでありますから。ですから、何年後にRDFというものを三重県からどうするかという議論を早急に始めてもらわねばならん。最大限仮に20年だということになったとしたら、さかのぼって、その10年後にはどうなる、これから5年後にどうするんだというタイムスケジュールが要ってくるんだろうと思いますね。三重県の環境部が作ってきたRDFというものも責任を持って最後の結末をきちっとするということが大事。

 現在のところはこれぐらいです。

○野田委員長 他にございませんか。

 今の件に関しまして僕もごみゼロ社会実現プランに関する基本的な考え方ということを改めて基本構想から少し外れた中で今回議論させていただきたいなと思うのは、やっぱり西場先生も思うように、いかに今ごみゼロの社会をどう構築していくんかという、この具体的な政策がちょっと明確になっていないということなんですね。

 それと、あと今年1年かけてアドバイザー会議にかけてそれを構築していくということなんですけども、その中でもやっぱり県だけじゃなくて、市町村が大きな役割があると思いますので、特にこちらの方をどう理解していくか。どう、ごみゼロの社会を理解してもらいながら、推進していくか。だから、あるまちは良かったけど、あるまちはだめと、こういうのでは県のごみゼロの実現というのは難しいんじゃないかなと。それでもって、あるところは成功したからいいんだじゃなくて、やっぱり全体的なそういうふうな県として考えがあって、それが県民、市町村へ広がっていって、それが実現したよと。ここのごみゼロの意味は、社会をごみゼロということを掲げながら象徴的にあらわす言葉という言葉で定義していますけれども、やはりこれは基本的にはしっかり自分たちで自分たちのごみはやろうということで、余りそれを前に出すと県の責務がなくなってきますんで、しっかりと県の責務の明示をしてほしいなというふうに思います。

 ですから、RDFが今、問題があるにもかかわらず、そのまま、僕らとしてはですよ、個人としては見切り発車的な認識も少しあるんですよね。では、貯蔵庫はどうするんだということも結論も出ていない。貯蔵庫は要るんだと言いながら、小さくしてもいいんだと言っていて、4つ要るのに1つにして、結局こういう問題になっていった。そのへんのやっぱり不信感というのが県民にもありますから、しっかりそのへんのところを、見切り発車と言われないような、また認識されないような形の中でしっかりと、ごみゼロ社会の中の循環社会と位置づけでどこにあるかということをしっかりと説明していただきたいなというふうに思いますね。だから、短期的なところをしっかりとやっぱり聞かせていただきたいというのが僕の思いでもあります。西場先生の今の思いじゃないかなというふうに思います。しっかりそのへんのところは対応していただきたいというふうに思います。

 あと、林業の補助のあり方というので、ただただ、これはこの前の視察のときにいろんな問題提起を林業家の方から言われたんですけど、この情報はもう入っているとは思うんですけども、例えば林業の合理化ということでどんどん林業家がしても合理化すると補助がないんですね、補助されにくい。合理化しないと、その分の補助がある。だから、20%ぐらいの部分を現状しても、あとの40%に対しては補助されない。だから、そこの部分は非常に地域の林業の合理化をして、値段をできるだけ安くしようと思っても、相対的に今の国の補助制度のあり方、また県の補助制度のあり方は、できないから、そこの部分をあげましょうよ、人件費分だけあげましょうよということで、人件費をいかに半分にしても、その半分の中の半分の補助というのが今の制度では現実的にない。

 こういう制度の見直し、補助のあり方ということまで踏まえてやはり直接支払い制も今見直されてきたんじゃないかなというような提案もありますんで、こうした補助のあり方ももう少し国とも連携しながら、実際合理化したところでも補助していく、こういうふうな見解のあり方もあっていいんじゃないかなというふうに思います。旧態依然の中で難しいから、その分が赤字が出るから補助するというだけじゃなくて、その旧態依然のものをもう少し進めて、林業家としてどんどん活性化して、これまで30万円かかったのが20万円でできたよ、だけども20万円の中でもなかなか今、市場が下がっている、その分を補てんするためにも補助が要るよと、そういうような仕組みも含めて考えていただいたらどうやなというようなご提案もありましたりですね。また林業家のそうした本当に新しい企業のあり方、いわゆる林業企業のあり方というのを考えてみえられる人たちの意見も十分聞いていただいて、国との折衝をしていただきたいなというふうに思いますね。

 それと、これはウッドピアの方からの伝ですけども、単価平均が今やっぱりちょっと安くなってきている。名古屋市の市場の方がぐっと安くなって、どうしてもそちらの方へ流れていって、松阪市の方のウッドピアでもなかなか売り切れない。だけど、少しやっぱり自分たちのこれまでの関係もあって来てくれている。だけど、そういったことをウッドピアだけとしてはなかなかできんので、そのへんの対策というのはどうなんやというふうな問い合わせを受けたんですけれども、私としてはなかなか即に答えられんし、木平さんも来ていただいたですよね。あのときの意見でどやと現実的には聞けなかったんですけども、現実的にそういう単価が名古屋市の方でぐっと下がっていく、三重県では現状維持になって、なかなか大手の市場へ出すと売れない。こんなふうな状況があるという思いに対して、どうですかね。行政としての責務として、あり方、どんなふうに考えていいのかというのがちょっとわからなかったで、勉強のつもりでちょっとお答えいただいたら、ありがたいなと。

○木平総括室長 基本的にはやはり木材産業も市場原理が当然働きますので、流れとしてはそちらにゆだねざるを得ないと思うんですよね。ただ、県といたしましては、やはり地域材を使うという観点から、地産地消のこの考えを、少なくとも県の施設あたりには導入していきたいというのが一つの思いとして、例えばの例でございますが、それが先程、部長が申し上げました県の公共施設の地域材の活用と。このへんは今年度中には少なくともしっかりとしたものを、庁内的なものを立ち上げていければなということで今現在検討しております。

 ただ、一般の企業とのつき合いの中ではなかなかやはり行政として手を突っ込むところはできないところが多ございますので、県の材の優良性と申しますか、例えば今年やっております杉80本の提供によるモニター制度とか、そのへんで普及啓発を県民の方の理解を得てまいりたいと、そういう考えでございます。

○野田委員長 あと、東紀州の方の勉強会の方で先日、北海道へ行って、木の城というところへ行ってきたんですね。木の城のところは、北海道でできる松ですね、エドマツからカラマツからトドマツから、そのへんの今あるものをいかに有効に使うかということで、本当にこれぐらいの切れ端まで利用して家を建てようということで、今どんどん供給しつつあるわけなんですけれども、そういったところは確かに村でも宮大工さんからそういうふうな住宅供給の会社を作っていこうということでやっていたので、非常にきめ細かな販売をやっているなという認識したんです。

 やはりこの東紀州、特に尾鷲市なんかも含めて、大工さんなんかも腕を組んで待っているというような感じで、いかに自分の建てたモデルハウスを見せて、いわゆる大手のプレハブですね、モデルハウス、ああいうのをどんどん展示して、どんな形で造っていくんやというのを説明がないんですよね。そういったことを含めて、受け取る、来たら受ける、また公共事業でやるというんじゃなくて、やっぱり民間にもそういうこと、事業を作っていく、木のモデルを作って、そこでどんどん地域の材としてやったら、そんなに高くなくて、良い家ができるんよ、また注文住宅がしっかりできるんよ、そのへんの仕組みを作ってもらえたら、また需要供給を含めて良い県産材の家ができるんじゃないかなと、改めてちょっと考え直されたんです。

 これ一回そのへんのシステムを検討していただきたいなと思うのですけども、そのへんの検討もあわせて県産材を公共だけでやっていくというんじゃなくて、民間でもこれだけのものができますよ、例えば坪四、五十万円ぐらいの程度で結構立派な家ができますよと、こないなったら、どんどん売れていくと思うんですよね。結構プレハブでもそれぐらいの値ですから、本当に住み心地のいい、本当に松ばかりの家、たまに杉が入っておったりとか、集成材で大方造っておるんですけども、そのへんのあり方というのをやっていかなければいかんのかなと改めて思いましたけどね。そのへんも含めて仕組みを検討していただきたいなと、ソフト面の方でも思いますので、そのへんの考え方はどうですかね。

○木平総括室長 委員長から今提案いただいた内容ですね。実は、私の方でもある程度はそういう検討も今進めているさなかでございまして、1つの手法は例えばはけ口の方で言いますと、6月議会でも答弁させていただいたと思うんですが、例の木造住宅の融資制度が今相当落ち込みとなっております。このへんの抜本的な見直しも現在進めているさなかでございます。最終的にどうなるかはこれからのまだまだ議論になるわけでございまして、それと、やはり日本古来の木造住宅、この良さを何とかしてPRもしていきたい。ただ、これは行政だけではなかなか難しい問題です。また、業界となりますと、外材を扱っているところも相当ありまして、その業界の中でも意見集約となると、やはりなかなか難しいということを聞いておりますので、そのへんはいろいろ議論もさせていただきたいと思います。

 以上でございます。

○野田委員長 よろしくお願いします。

 僕の方は以上ですけども、皆さんよろしいですか。はい。

 それと、皆さんにちょっとお諮りしたいんですけども、これは部局とは関係ないということ、ちょっと先程、木平さんから言われたんですけども、井田海岸の砂の浸食が大分えらくて、昨日、熊野・紀南の議員さんから、おい、ちょっと見ておけよということで見させてもらったんですけども、ちょうど満潮が6時ぐらいでしたので、6時ぐらいに見に行ったんですけど、本当に海岸のそれこそ2メートルぐらいまで砂が浸食されていて、崩れておるのですよね。松の木も根こそぎ引かれたりしたのですけども、このへんの対応、今後の対応、ここでは違うということをちょっと受けたんですけど、そのへんだけ、概略ですね。これまで民地のところは環境森林部の方で対応していただいたんですけど、今の状況をどうしていくかというのを、ちょっとそのへん、簡単に説明だけいただけますか。

○木平総括室長 井田海岸、場所を申し上げますと、熊野市から紀宝町に至る七里御浜がございますね。ご承知だと思いますが……。

○野田委員長 亀センターのね。

○木平総括室長 亀公園ですか。

○野田委員長 亀公園のちょっと向こう。

○木平総括室長 七里御浜があるんですが、その七里御浜の松林の内陸部を国道42号線が通っていると。その松林というのは鵜殿村に近い紀宝町寄りになりますとだんだんやせ細って、これは国道改修のとき相当土地を提供しておりますので、その当時から相当やせ細っていたわけですが、今回の災害の前に実は平成13年の秋の台風によりまして、ちょうど民有林部分、海岸防災林になっている、保安林になっているわけです。そこが浸食を受けまして、当時450メートルぐらいにわたって被災していたわけですが、当時の金で予算事業費ベースで7億円ほど県が投入したという経緯がございます。そこにつきましては今回の台風では影響をほとんど受けなかったわけですが、それに隣接する部分は国のいわゆる林野庁の保安林指定を受けておりまして、そこが今回、延長的には30メートルで、わずかなんでございますが、そこが浸食を受けまして、国道から海へ、一番やせ細ったところで5メートル余りまで……。

○野田委員長 僕が見たとき、2メートルぐらいでしたけど……。

○木平総括室長 私の方、今日午前中の数値をもらってきて5メートルと聞いておりますんですが、5メートルぐらいまで浸食を受けたと。この対策をどうするかということで、昨日も関係者が2度にわたりまして寄って検討を行ったと。道路管理者は国交省の伊勢国道事務所でございますし、その防災につきましては林野庁、こちらでいいますと三重森林管理署、亀山市にございますが、それと海岸部分につきましては県のいわゆる県土整備、建設部でございますので、基本的には、その中のどこかのセクションがその対策を講じなくてはならないということになろうかと思います。

 これが民有林の土地でありますと私の方のセクションが当然前面に出て今後の対策等について協議させていただくわけでございますけど、今回の場合は国有林のエリアということで、私の方の県民局の生活環境森林部の方もこの協議の中に入っておりますけど、現在の段階ではまだ協議中ということで聞いておりまして、昨日から被害は余り拡大していないと聞いておりますので、今後この推移をちょっと見きわめてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○野田委員長 ちょっとこれは報告していただいたということで、前回は、先程、総括の方で説明ありましたように、民地の方の松林は堤防ごとずこんと抜けていったということなものですから、今後もそういうことがあり得るんじゃないかということで、対策が必要だろうと。防波堤の場合は県があれをやったんですか。

○木平総括室長 そうです。ほぼ400メートル余りにわたってコンクリートで……。

○野田委員長 ですもので、その砂が抜けて、そこが抜けていってどんと道の方まで影響があった場合には県の責任やないかということで地元の人も言ってきておるんですけど、そこまで今は至っていないということです。ただ、ちょっと状況を見ながら、次の台風もありますんで、18号ですか、よく似た経路の中で来ていますので、これがまた波が高くなれば、以前のように抜けることはなかなかないかとは思うんですけども、それが何回かあるうちに、どこやらが亀裂が起こって、また落ちるというと困りますんで、そういった保安上の問題もありますので、少し報告をしていただいたということでございます。また何かありましたら報告いただきますようによろしくお願いします。

○永田委員 ちょっとだけね。すみません、遅れまして、といいますのは、これが実は四日市市議会の方で緊急にどうしても四日市選出県議団と話したいという緊急のことが起きまして、それもお昼休みにやろかというんで、出てこい、ちょっと私ご無礼して行ってきたんです。そんな中で、ちょうどこの不法投棄の話が出まして、やりましたか、不法投棄。

○野田委員長 ちょっとしました、はい。

○永田委員 やられた。

○野田委員長 いや、四日市の不法投棄というのは……。

○永田委員 やられていない。特別委員長、清水委員長おりますけれども、申し訳ないね。特に大矢知の問題に絞って、その他の項目になったら、ばんばん私やられまして、ちょうどたまたま委員会があったので、これは私今から行って申し上げようと言って私帰ってきたんですけどね。調査に入っていただいたんですね。現状はどういうのか、一遍ご報告いただけますか。

○松林総括室長 7月20日に測量に入りまして、平面測量を今実施しています、平面の測量ですね。あと、廃棄物がどのように入っているかというのは、やはり事業者は、当時のやった社長はもう亡くなっておりますので、自治会長さんがその場所等をご存じだということで、今、自治会長さんの立ち会いをお願いしておりまして、これが、ちょっと自治会長さん忙しかったということで、今週、週明けましたので、そろそろ立ち会っていただけると思いますので、そこらへんの測量にも入りたいと思います。それが終わり次第ボーリング等の調査に入ってまいりますけども、そのとき、計画は地域にもご説明させていただいて、いろいろしていきたいというふうに今考えております。

○永田委員 これに絞って申し訳ないのだけど、過去5年間ぐらい、まさしく不法な行為で、かなりの量の廃棄物、一般も、もちろん産廃が主でしょうけれども、しかも県外から投入されていると、不法で。こういう話があり、しかも何十メートルと掘ったそうですわ。上から見ると、ダンプが小さく見えたんですって。それぐらいすごく掘って、ほっておったんですわ。何がほられているか、さっぱりわからん状態ですって。そこらへん、どうですか、つかんでいますか。

○松林総括室長 基本的に安定型ということで瓦れきとか金属くず、プラスチックが主なんですけれども、現在禁止されておりますシュレッダーダストとか石こうボードとか、そういうものも入っているというふうには聞いております。もう終わって10年以上たっていますんで、当時の担当者もかわっておりますし、実際に目で見た者は現在おりませんけども、今言ったようなものがあそこには入っているというふうには過去に聞いております。

○永田委員 これは、そういうことで、実際に着手されてから期間もたっていないようですけれども、もう少し現地の実態、あるいはまたそういう事情聴取、これをつぶさに調査を、試掘して試験をするということも大事でしょうけれども、そこらへんのもう少し現地の実態、実情を、過去のことを調査する必要があるね。それでやって、試験をして、地下水で大きななにがなかったというような判断の仕方は非常に甘いように私思えてなりません。量たるや、我々が普通考えているような量ではなさそうです。量的には、どんなんつかんでいらっしゃるのか。

○松林総括室長 実際に深さというのは昭和50年代の初め頃からやっておりますので、正確に県としてはまだ量は把握できません。このために、現在、安全確認調査の中で、どんなものが入っているかとか、どれぐらいの量が入っているかということを、これからの調査の中でやっていきたいというふうに考えております。あくまでも上に立っただけでは、とてもじゃない、わかりませんのでですね。

○永田委員 かなり深刻のようですよ。ですから、これは恐らく全国でもいろいろ出ていますけども、最大規模になるだろうと、こんなような予想も、実は現地で詳しい人に聞きますと、情報も入っているんですよ。皆さんも今日のお話で市議会としてもこの問題を大変憂慮しているということで、今日のその他の最大の項目になってしまいましたんですが、大変四日市でも悩みの種というような一つの問題を提起されて、実は私今日は帰ってきた。そのため、ちょっと遅れてしまったんですが、どうなんでしょう、それ。今後、調査方法とか、ありきたりの調査方法ではどうも私、解決できないんじゃないかというような気がいたしておりますけれども、どうなんですか、そこらへん。

○松林総括室長 我々いろいろ科学的に考えて、全体がですね、細かくは切りがありませんので、その中で最少限の費用で最大限の効果が上げられるような調査で全体が把握できるようなことを考えていきたいというふうに考えています。

○永田委員 これは十分注意して我々地元の県議としても見ていかなければならないのですが、今日のお話があったんですが、許可権限は一応県なんでしょう、一応じゃなくて、県なんです、これ。なぜそんなことになったんだということになってしまいましてね。どうしてそんなたくさんの不法投棄を許しておったんだということになってしまったんですよ。我々議員としても本当に察知できないような状況でしたよ、わからなかった。私も長らく県議会として参画させてもらっているんです。そんな不法投棄がされるとか、それはわからないですよ。許可権限を持つ県の担当部門として、そこらへん、どのように判断されておるのですか。

○松林総括室長 10年前に終わって、当時やはり許可権限は当然県でございます。そういう監視の中で、どんどん無断拡張がやられておるということで、いわゆる改善命令をかけたりして、許可の更新を認めず、ストップをかけたということで、そういうところまで現在、県としてやらせていただきました。ただ、おっしゃっているのは、撤去とか、そういう問題だと思いますけども、撤去についてはやはり生活環境保全、県がやるからには公益性の観点が要ります。それがいわゆる生活環境保全上の支障ということになってまいりますけども、我々が当時からやった浸出液の調査とか、そういう中では、そういうものがあらわれておりませんので、当然、当事者の事業者には撤去ということは求めてはきましたけれども、それ以上のことが法的な限界の中でやれなかったということでございます。

○永田委員 それで時効という言葉を使ったんですか。もう時効だから県の責任はないんだという言葉を使ったんですか。

○松林総括室長 そういう言葉は私使った覚えもありませんし、時効というのもないと思います。あくまでも不法投棄の不適正な場所ということで現在もあるし、処分場としても本来事業者は廃止を求めてきておりますけれども、それは認めないよということで、既存の処分場として我々の管理体制に置いておりますので、あくまでも時効なんていうふうには考えたことはございません、県としては。

○永田委員 今日もその話が出まして、県にいろいろ申し上げたところ、その件はもう時効だから、我々は一切その責はないんだというような話をしたという言葉が出ておるんですけど、それは違うんですね。

          (「はい」の声あり)

○永田委員 よろしいね。そんな時効なんて、こんなことで時効なんて済まされたんじゃ大変なことじゃないですか。それはひとつ、もしそうであれば、撤回してやってください。よろしいね。

○井藤環境森林部長 当然、今、総括が申し上げましたように、時効なんていうのはございませんし、だから今回、新たな特別重点プログラムの中でも、この点を重点的に調査するということでございますので、そのへんは同様我々も承知しております。

○永田委員 それだけ今日どうしても確認したかったんですが、そんなばかな話をしておるという話だもので、私もどうなっているんだといきまいて帰ってまいったんですが、そんなことはあり得ない話ですからね。私まだ公にそれがぱあっと出ていないからと思うんですが、かなり深刻な問題になっておるように今日は知らされました。

 ですから、ひとつこれにつきましてはそれなりに、この不法投棄の問題についてきちっと、これぞやっぱり住民の安全・安心という観点からも、これは野呂知事も重点プログラムの方でやっていただいているんだし、これは金の問題じゃないように思う。こんなもの、いくらかかろうと、これはやっていかないとですね。しかも、あの場所は四日市の市の中心部なんですよ、言うなれば。そういう場所で安易にそれを見過ごしていくというような今のような発言のようなことを聞くと本当に残念でしようがないし、ちょっと異常な。でも、そういう発言があったことは事実です。市議会さんも言っていらっしゃいましたから。だから、よく気つけていただいて対処していただかないと、こういうように思いますんで、特にひとつよろしくお願いいたします。これについては我々県議団としても一遍きちっと、それなりにご説明を議員団として受けたいというふうに思っております。私も約束をしてきましたんで、よろしく頼みます。

 以上、終わります。

○野田委員長 特にこの件に関しましてはしっかりと、また委員会の方でも説明していただきますようによろしくお願いいたします。また調査の状況は逐一ご連絡いただきましたら、お願いします。

それでは、これで環境森林部関係の調査を終了いたします。

当局にはご苦労さまでございました。

〔委員協議〕

 1 常任委員会関係

  1)県外調査について

 (1)説明

 (2)協議
 

〔閉会の宣告〕

 

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成16年 8月30日

健康福祉環境森林常任委員長 野田 勇喜雄


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