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平成16年6月22日 行政のあり方調査特別委員会 会議録


行政のあり方調査特別委員会会議録

(開 会 中)

 

 開催年月日   平成16年6月22日(火) 自 午前10時 5分 ~ 至 午後12時10分

 開催場所   第601特別委員会室

 出席委員   10名

委員長 前田 剛志 君
副委員長 竹上 真人 君
委員 北川 裕之 君
委員 岩田 隆嘉 君
委員 吉川    実   君
委員 舟橋 裕幸 君
委員 三谷 哲央 君
委員 杉之内 昭二 君
委員 田中    覚 君
委員 藤田 正美 君


欠席委員   0名

出席説明員

〔総合企画局〕

局長 村林 守 君

経営企画分野統括室長 大森 久 君

                    その他関係職員

〔総 務 局〕

局長 飯塚 厚 君

組織・職員分野総括室長 中西 正明 君

                    その他関係職員

〔地域振興部〕

部長 浦中 素史 君

市町村行政分野総括室長 堀川 芳毅 君

                    その他関係職員

傍聴議員          0 名

県政記者クラブ   5 名

傍聴者           0 名

議題又は協議事項

 1.所管事項の調査

 (1)首都機能移転の現状と取組方針について[総合企画局関係]

 (2)指定管理者制度(総論)について[総務局関係]

 (3)市町村合併及び地方分権の推進について[地域振興部関係]

   1) 市町村合併の取組状況について

   2) 合併関連三法の概要について

   3) 地方分権の推進について

 2.委員協議

 (1)委員会の調査事項について

 (2)県内調査について

 (3)県外調査について
 

【会議の経過とその結果】
 

 〔開会の宣言〕
 

 1.所管事項の調査

 (1)首都機能移転の現状認識と取組方針について(総合企画局関係)

 ア.当局から資料に基づき説明[村林総合企画局長]

 (2)指定管理者制度(総論)について[総務局関係]

 ア.当局から資料に基づき説明 [飯塚総務局長]

 (3)市町村合併及び地方分権の推進について [地域振興部関係]

   1) 市町村合併の取組状況について

   2) 合併関連三法の概要について

   3) 地方分権の推進について

 ア.当局から資料に基づき説明 [浦中地域振興部長]

 1-(1) 首都機能移転の現状認識と取組方針について(総合企画局関係)

 イ.質疑・応答

○前田委員長 それでは質疑に入らせていただきたいと思います。

 なお、質疑につきましては、調査案件ごとに区切って行いたいと存じますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 それでは、まず「首都機能移転の現状認識と取組方針」について、御質疑がございましたらお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○岩田委員 直接首都機能移転には関係がないんですけれども、先だって、関西圏の知事さんだとか、あるいは県外の方々でしたか、うちの知事も行って、関西圏に今後、文化庁を誘致するというようなことを決められたようなふうに新聞には報道されておりますが、その中での我が県のスタンスとしては、知事が申されておりますとおり、首都機能移転をなし崩しにするものではなく、それをやはり置いておきながらこの問題にということのスタンスを表明されておりますが、それには変わりはございませんか。

○村林総合企画局長 岩田委員がおっしゃるように、先ごろ6月8日に関西サミットが上野市で開催されたときに、そういった話題が出ております。

 それからまた、それに先立ちまして6月2日に、近畿ブロックの知事会議でも同じような議題が出ておるところでございますが、その趣旨は兵庫県の知事さんの方から提案があったんですけれども、従来、関西は文化志向ということを、構想を掲げていたということもあって、今文化庁の方では平成19年12月までですか、仮庁舎に入っております。こういった機会に文化庁を誘致してはどうかという御提案があったものです。

 それに対してですね、私どもの知事も含めて複数の県から意見があったのは、やはり三重・畿央地域への首都機能移転を関西としても推進している中で、やはりそれと連動して考えなきゃいかんと、整合性のあるように考えなきゃいけないということで、三重・畿央地域への首都機能移転の一環として取り組んだらどうかというような御意見が、複数の知事さんから、私どもの知事も含めてでございますが、そういった意見があって、そのような方向で近畿ブロック知事会あるいは関西広域連携協議会でも、そういった首都機能移転を促進するという観点から取り組むと、このようなことになっておるということでございます。あくまでも文化庁の関西への移転というのはですね、そういったことであくまでも三重・畿央地域への首都機能移転の一環でもありますし、また、時期的に文化庁の方が先になるかもしれませんが、それは三重・畿央地域の移転に先行して行うものだと、このような認識で私どももおります。

 ですから、そういったことで、今回の文化庁の移転を働きかけるということ自体が、首都機能移転の実現を促進する方向で、そういった促進するものという受けとめ方で進めるべきだと、このような認識で私ども考えたいと、このように思っております。

 以上でございます。

○岩田委員 それはそういった考え方、スタンスで僕はいいと思うんですけれども、このことを、文化庁に関して兵庫県知事から提案があったということに対しては、かなり向こうへ離れていっているし、来年がちょうど震災の10周年に当たる、こんなことを踏まえて、兵庫県としては先駆けてそんなことをやっていこうということのようなふうにも伺えるんですけれども、こんな中ではやはりそれを先行させてということになると、我々の首都機能移転の、もちろんこっちの4県でやっておったこと、大阪も含めてですけれども、それとの関連性といいますか、兵庫というと大阪を越えて向こうということになりますので、そこら辺のところはどうでしょうか。

○村林総合企画局長 移転場所、今回合意したのは、関西として関西地区にその移転を働きかけていこうということですので、誘致をする移転場所については今後関係府県とか、あるいは関西広域連携協議会、関西サミットの主催者でございますが、そういったところで協議をしていくということになりますが、そういった中の協議で、我々としてはやはり三重・畿央地域への首都機能移転の実現を促進するという観点からは、やはりその三重・畿央地域に当たる4府県のいずれかがふさわしいんじゃないかと、そういったスタンスで関係府県といろいろ議論していきたいと、このように考えております。

 兵庫県の知事さんの御提案では、移転場所は兵庫県ということではなくて、これから協議をしていくということですので、我々もそういった主張をしていったらどうかと、そのように考えております。

 以上です。

○岩田委員 はい、わかりました。

○前田委員長 ほかにいかがでしょうか。

○吉川委員 簡単に一言、何番ですか、(4)の今後の取組、一番最後、「的確な対応を講じてまいります」この一言に尽きると思うんですが、その的確な対応って何ですか。今までやってきて。

わかったようでわからん。そんなこと書くならだれでも書く。

○村林総合企画局長 そこら辺の表現、若干あいまいな言い方ということで申しわけないんですけれども、確かにいろいろな動きがやはりありまして、その動きにあわせて対応していくということは非常に重要じゃないかということで、こういった表現になっているわけですが、今現在の私どもの状況、私どもの確認している状況というのは、国会等の移転に関して先ほど御説明申し上げたような両院協議会が設置されて、そこで移転について国会の意思を問う方法ということが協議されているわけですけれども、その移転の意思を問う中に、移転そのものの是非も含めてということをお聞きしておりますので、そういった移転の是非からということであればですね、それぞれの候補地、三重・畿央地域をアピールするのも大事なんですが、やはり移転の必要性ということを広く国民的な合意に持っていくというのが非常に大事かと、そのように考えていまして、三重県選出の国会議員の先生はじめ国会にも働きかけておりますし、また、主要駅とかあるいは山手線とか、そういったところに広告を出したり、幅広く必要性についての理解を高めるような取り組みに力を入れていきたいと。当面はそういったことで取り組んでいきたいと、そのように考えております。

 それについては、候補地間での引っ張り合いということは今適当ではありませんので、関係8府県が力を合わせて同じようなアピールをやっていこうということで、同じようなキャッチフレーズでやっていくとか、あるいは共同のそういった広告をつくるとか、さまざまな形で8府県が協力してやっていくという、今現在は非常にそれが大事だということで、そういったことで取り組んでまいりたいと、そのように思っております。

 以上でございます。

○吉川委員 わかったようなわからんようなところもありますが。

 問題はですね、今までは衆参両院でそれぞれの特別委員会をつくって、今日まで議論されてきた。そして昨年ですか、衆参両院の各党派間の協議会を立ち上げてやってきましたわね。結果、この通常国会でも全く何も進まずに来た。やはりこれ、みんなが引っ張り合い、かねぎ合い、先に口出したところはつぶされるというような感じもあってですね、そこらの、我々と言うたら居並ぶ諸君にも申しわけないんですが、私ぐらいの程度の頭で考えているのかな。もうちょっとやはり国会というものは、大所高所からやってもらわにゃいかんなと。いつまでもダラダラとやって。

 ということは、よく考えてみますと、行政の方はどういうふうな取り方をされているかわからんけれども、ずっと今日までの首都機能移転のための我々誘致運動といいますか、県行政とともに、あるいは三重県をはじめ4府県が一生懸命にやってきてもろた。そうした中で地方の方へ行っても、結局はですね、三重県選出の国会議員はもとよりですが、その4府県あるいはその近隣の国会議員さんが、一生懸命にやってくれている人もおりますけれども、全く他人事あるいは全くその首都機能自体に反対されている議員も近くにみえます。そういうことでは、全くこれ進んでいかないんじゃないか。一生懸命に地元、行政、議会、県民すべてが頑張っておってもですね、隣で大会開いておっても来もしない。代理も来させないというような先生方がみえる。それをつぶさに見てきて、本当にこれどうなるのかなという心配があります。そこらのところも、それを行政が国会の先生に、あんたとこ来へんさかいどうの云々っていってしかりに行くわけにも何もいかんけれども、もっとやはり認識をしてもらって、そして先導してもらえるように働きかけるということが大事であろう。我々が何ぼ頑張っても、場所を決めることもどうすることも、何もできない。やはり国会議員の先生方にお願いせざるを得ないんですから、そこらの具体的なこと、お考えありますか。

○村林総合企画局長 先生おっしゃるように、国会で議論されて、そこで結論が出される運びになっているということは、国会議員の先生方の認識が非常に移転の是非を左右するということで、非常に重要だという認識をしております。

 そこで、先ほど申し上げたような関係の8府県そろって働きかけるというのをやっておりますし、また、我々も県選出の国会議員等に対する要望活動というのも非常に重視してまして、例えば5月19日、国会、国に対する予算編成の要望をさせていただいたんですけれども、その際、朝食会で知事みずから県選出の国会議員に理解をしていただくようにということで働きかけもしております。そういったことの努力はこれからも積極的にやっていきたいと考えております。

○吉川委員 はい、お願いします。

 最後に、ありがとうございます。よろしくお願いしたいんですが、この行政のあり方調査特別委員会で、やっと首都機能を拾い上げてもらいまして、ほかされておりまして、それでお願いして、何とかここらへ端っこへ引っつけてくれたということで、代表者会議やらそれぞれの先生方にお礼を申し上げて、今後、お礼か、ちょっと嫌味もありますけれども、首都機能要らんって……

○前田委員長 ほかにいかがでしょうか。

○三谷委員 16年度の予算で、この首都機能関連、移転関連で、今県は幾らぐらい予算を組んでおられて、主にどんな事業を計画されているのか、まず、教えてください。

○村林総合企画局長 16年度2,200万の予算を組んでおりまして、普及啓発活動に900万、それから広域連携活動、これは先ほど申し上げましたような8府県でとか、あるいは4府県で取り組むためのものですが、これが1,100万と。その他の事務費として200万ということで、2,200万を計上しているところであります。こういった予算を生かしまして、先ほど申し上げましたような国会等への働きかけとか、あるいはさまざまな啓発活動とか、そういったものに取り組んでいこうと、このように考えております。

○三谷委員 啓発はやっていただくのは結構な話なんですが、国会で一定の決議が平成2年ですよね、もう既に十四、五年たってきてまして、ずっとその間、三重県としても啓発活動等いろいろ力を入れていただいたと思うんですが、県民の首都機能移転に対する意識というのは、これは高まっているんですか。これ、1万人アンケートの中の項目もないと思うんですが、そういうふうな県民の間でそういう意思が高まっているかどうかの御調査というのはされたことありますか。また、今現状どうなっているか、教えてください。

○村林総合企画局長 駅のイベントとか、そういったところでアンケート調査をしたということはございます。その中では、例えば伊賀、甲賀・東近江の場合ですと、66%ぐらいの方が移転についてはよく知っていると、移転については認知していると、このようにお答えいただいておる。そういったような調査はやったことがあります。

○三谷委員 伊賀でね、それが出んようではもうやめといた方がいいんで、経年である程度どういうふうに県民の意識が首都機能に向かって向上してきているのかというような、そういう調査というのはないんですか。

○村林総合企画局長 すみません、ちょっと訂正いたします。

 今のは、やった場所は、実施主体が伊賀、甲賀・東近江の実施主体で、大阪でやった結果です。

○三谷委員 大阪の話、

○村林総合企画局長 大阪でのイベントのときにということです。それから、例えば東京とか、博多とかでもやっておりますけれども、東京の場合はですね、大体75%ぐらいという、博多になりますと少し認知度が落ちて60%弱とか、そういった……

○三谷委員 県民の意識はどうなんですか。

○村林総合企画局長 県民については、今のところ──恐れ入ります。三重県民意識調査の中で調査しました結果、認知度は90%、90.1%、それで三重・畿央への移転の好感度は64.8%と、こういうような。

○三谷委員 90%を超えておるの。

○村林総合企画局長 はい。

○三谷委員 すごいですね。その割に県内で全然盛り上がってこないというのはどういうことなんですか。よっぽど県のやり方が下手くそなのかですね。

○村林総合企画局長 盛り上がるように努力していきたいと思います。

○三谷委員 はい、もう終わります。結構です。

○前田委員長 ほかにございませんか。

○田中委員 せっかくお二人の方おっしゃっていただきましたので、残りました私の方からも一言だけ。

 首都機能移転の議論だけをしたときには2,000万余りの予算で、啓発活動等でよろしいんかと思うんですが、この首都機能移転というのは、単に移転することが目的ではなくって、あくまでも手段でですね、地方のあり方なり、日本の姿までも議論していくかという部分だろうかと思います。今、この10年余りの誘致活動、特にここ数年の誘致活動を拝見すると、来てくれ、来てくれ、来てくれということだろうと思います。

 それをちょっと、一番いい例なのかどうかわかりませんが、置きかえて申し上げるならば、東紀州の熊野古道がいよいよ世界遺産に登録されよう。それは数年前にはですね、熊野の人は、周辺地域の人は「そんな道あったっけ」なんていうような理解で、かえって遠い方の方が「あれ、あそこええとこやね」と、「なかなかすばらしいものが残っていますよね」という評価の方が高かった。こういうふうなことを例に考えるときに、ひょっとして三重県はなかなかいいものを持っておって、十分な評価に値するところがなかったんじゃないか、このように思います。また、熊野古道に戻りますと、前回の世界遺産のときにどうやったかというと、えらいごみが散乱しておって、なかなかえらいという部分を聞かせていただきました。富士山も何かそういうのがあったかな。そういうことはいわゆるその一番近い人が、なかなかいいものを磨き育ててなかったということにあらわれるんだろうと思います。

 今回、私たちのこの首都機能移転についてもいいものが、ひょっとしたら国レベルではなかなかいいとこよねと、こういうふうな御判断をいただいているんだろう、いただいたんですが、地域におります三重県であるとか、また、周辺、奈良県であるとか、京都であるとか、滋賀県であるとか、ここの人たちがなかなかうまく育ち、いわゆるその磨き育て上げていないんではないか、このようなことを思います。例えば、地域の人が立派に磨き育てることによって、さらにその地域のグレードが上がり、候補地のグレードが上がっていくのならば、やはり畿央地域に行きたいねと、ここまで育てていくのが、いま少し時間をもらった私たちの責務ではないのかなと、このように思うんですが、御所見をお尋ねしたいのが1点。

 2つ目に、実は道州制の議論がぼちぼちと起こってまいりました。以前から議論にはあったんですが、今市町村合併を踏まえて、一番楽できるのは都道府県ではないかということを御指摘いただいています。市町村は随分汗流して、都道府県だけは別に何の痛みもなくと、こういうふうなことであろうかと思うんですが、しかし都道府県でも三重県ですべて完結できるわけじゃなくて、隣の京都府と連携することによって、もっといい解決の仕方があるのではないか。滋賀県と連携することによって、愛知県と連携することによってというようなことも往々にしてあるわけでありますから、首都機能移転の4府県会議、8府県会議だけじゃなくて、例えば四日市港管理組合のコンテナに京都の荷物ないのかなとか、三重県はなかなかいい港があって、いいルートありますよと。南港へ持って行ったり、名古屋港へ持ってくるより安くできるよねというふうなことも含めて、トータルの連携をするべき時代に来ているんではないかと思います。この2点、御所見を承りたいと思います。

○村林総合企画局長 まず第1点目の、畿央地域がよいところだということを、地域の人たちと一緒にということです。そのとおりかとは思いますが、我々今までやってきたことは、田中委員おっしゃるように、基本的には首都機能移転ということの国家的な意義をアピールするということと、三重・畿央地域の候補地としての優位性をアピールするということを中心にやってきましたので、若干そういった候補地の足元を見て、それをという取り組みは若干弱かったかもしれないなと思っております。地域と一緒に、近鉄の電車でありますとか、そういった取り組みをしてきたり、あるいは展望台とかをつくったりという取り組みもしてきたんですが、若干そういったところの御指摘はあるかなという感じもいたしますけれども、三重・畿央の取り組みの中でそういったことがどういった取り組みがあるのかについては、ちょっと今のところ明確な私の考えもありませんので、少し検討をさせていただきたいなと思っています。

 それから2点目の広域に連携するという視点が要るんじゃないかということは、これもおっしゃるとおりかと思いますけれども、これについては現在、例えば首都機能移転は4府県で主に進めておりますが、やはり近畿、関西で共通の認識としてやっていこうということで、そういったところで共通認識で連携をしながらやっているということですので、まず、その候補地を抱えている4府県ですけれども、近畿全体で取り組んでいるところであります。

 また、さらに例えば四港のお話もありましたが、例えば四日市港の振興の中で、滋賀とかそういった方面との結びつきというのは非常に強いだろうということ、これは四港の担当をしているサイドから四日市港の振興という観点からは、そういったことの結びつきというのは非常に重要だという認識でやっております。また、四港の振興を図る協議会でも、そういった滋賀、福井方面、ああいった方面等に四日市港の優位性みたいなことがあるんじゃないかといったような働きかけもしているように承知しております。

 そういったことも含めて、この首都機能移転あるいは三重・畿央というときに、そういった近畿全体のトータルの連携の中で考えていくというのは、これまでもそういった連携をいたしてきましたし、またこれからもそういった視点を踏まえてやっていきたいなと思っております。

○田中委員 たしか首都機能が移転されたと仮定したとき、60万人ぐらいの人口がというふうな話を聞かせていただきました。三重1、2ですか、そちらの方の宿舎も含めてのことでありますけれども、水の需要、本当に来い、来い言うてるけど、おまえのところあるのかというて、川上ダムの水を減らしちゃった、アロケーション減らしちゃった。それに対して総合企画、何か文句言うたのかという話。これに代表されるように、グランドデザインきちんとできておるんかという話なんですな。片方では来い、来い言うけれども、片方で何もしてないんじゃないかということを、私は指摘を申し上げたい。

 過去、会議して、広報費使って、90%認知してもらって、しかしやっていることは、60万人来たときに水がないじゃないか。これ、局長どうですか。

○村林総合企画局長 それについては、首都機能移転に伴います長期的な水需要についてはですね、淀川水系全体の関係機関などによる水資源配分の調整とか、あるいは長良川河口堰からの導水とか、そういったことも含めて対応が可能ではないかと、そのように考えておるところでございます。

○田中委員 ごめん、長良川河口堰から伊賀へどうやって持ってくるんや、これ。鈴鹿の山越えるの。

○村林総合企画局長 三重・畿央全体でのクラスター全体の配置から考えて、例えば三重については鈴鹿市、河芸町付近でありますので、そういったことも含めて何とか水需要は賄えるんじゃないだろうかということですけれども、具体的には多分さらに検討が必要だろうとは思うんですが。

○田中委員 明確なお答えが出ないので、本当につまらんなと思います。確かに鈴鹿地区は長良川でいいんだろうけれども、伊賀の川上ダムによるアロケーションを随分減らして、ダムの縮小もということを平気でのんでしまうぐらいのことであります。加えて京都との連携なんかも水需要では少しうまくいっていないような気がいたします。

 だから、首都機能だけをとらまえたらそんなことになってしまうと思うのね。首都機能等を含めて、さまざまな政策を地域に置き直したときに、水はどうである、そして鉄道もどうだ、道路はどうだということが出てくると思うんですよ。例えば滋賀県と連携されているというけれども、422号の連絡なんかは、総合企画はやっておるんやろうか。国道422号線。これはもう県土整備部の仕事になってないか。この道ができるかできやんかで、滋賀県と三重県の首都機能移転のグレードはかなり高まると思うの。しかし、この道ができなければ、かなりグレードは低くなっちゃう。高速交通網を含めて少し三重県弱いよと言われておるんですよね。そういうふうなことを解消しようと思うと、滋賀県と連携して、タイミング合わせて、タイムスケジュールを合わせて、じゃ、道を一本完成するというのが、私は三重県にとって大事だけれども、総合企画は土木との調整はしているかどうか、聞かせていただけますか。

○村林総合企画局長 今現在、特に密接にやっているということではありませんが、企画の立場としてはそういった道路網とか、そういったものについてはきちっと調整して対応していきたいと、そのように思っております。

○田中委員 余り長くなるとあれですので。つまり、真剣に地域のことを考えるのならば、ありとあらゆる政策が一体となっていかなくてはならないと思うんですよ。だから、これこそ縦割りの弊害をなくして、総合行政の中で、じゃ、伊賀地域中心の首都機能をどういうふうにやるか。いや、伊賀地域だけ、三重県だけで完結できませんから、京都と滋賀と同一に連携していくか。いや、いや、もう首都機能だけ連携していっても完結しませんから、それぞれ政策課題、行政課題を共有することによって、道州制とは言いませんが、共有することによって、例えば年に何回か定期的な会議を持つことによって、さまざまな問題をそれぞれが解決し合っていく、そして「どうぞ」ということを考えていくという姿勢が必要だと思いますから、ぜひとものお取り組みをお願いしたいと思います。

 2つ目に、やはりトータルなグランドデザインというのが欠けているように思いますから、この首都機能移転エリアでもっとトータルなグランドデザイン、先ほど水の需要のことも申し上げました。じゃ、ここで高等教育機関をどうするんだ、ここでレクリエーション施設をどうするんだとか、自然はどこまで守ってどこまで開発するんだとか、そういうトータルなデザインを早くやはり示して、いわゆる先ほど熊野古道で申し上げましたけれども、やはりきちんと磨いて示していくという努力をしていただかなくては、あめ口の中へ入れてくれの議論では、なかなかやはり国は動かんと、このように思うところであります。

 以上です。

○前田委員長 ほかにいかがですか。

○杉之内委員 関連したりして恐縮なんですけれども、これも一応総合企画局の方での窓口になるということで、これ実際ですね、私もずっと今日まで経過を見てきましたんですが、当初北川知事は、東京から離れる場合の構想が出まして、我々もそれを認識して、なるほどなと、こういう形で来た経緯があります。かなりあのころは盛り上がってですね、行政当局も真剣に考えておったように私も記憶しておりますが、されども岐阜県から比べたら10分の1という感じで、岐阜県なんかは相当な力を入れておる経緯がありました。そして最近ちょっと見て、やっとこれ、この首都機能移転の問題、今回こういったあり方委員会で取り上げて、今若干聞いたんですが、5年前も、6年前もちょっともこれ変わってしませんのさな、これ。それで、行政当局は本当にこんなのやったってむだだと。もう、実質トップの皆さん方がそう思っておるんじゃないかなという気がするんですが、それがまず、あんたたちのひとつ本心を聞きたいわけ。

 それと、国と言うてもですね、国はそんなもん、受けたら、どんなことをやっても偉そうに言うだけのことで、本当にこれが行政の一番悪いとこなんですよ。ここをやはり田中委員もおっしゃったように、本当に三重県に来る場合には、こういうあるべきデザインというのは、もっとやはり新しい、生きている委員さんもいらっしゃって、こうやって来ているわけですので、これはやはり真剣に少々金使ってでもやってもいいと思いますよ。90%が賛成しておるというんだから。京都や向こうへ行って賛成90%と言わんとやね、三重県の皆さんがどうこの首都機能移転を思っているかということをつぶさにきちっと調査をして、大事な問題だと思ったらやはり向こうの心を揺り動かすぐらいのグランドデザインをつくって、こうあるべきなんだということをやはりきちっと言っていかなきゃいかんのじゃないかなという、これはひとつ進言をしておきます。

               (「異議なし」の声あり)

○杉之内委員 それともう一つ、第二名神の問題でもそうなんです、これ。かかわるんです。国際空港もこうやってできます。そしてまた、いろいろな動きで、やはり三重県は取り残されていかないようにアピールをしていかなきゃならん。そういう三重県であっていかなきゃいかんということを考えますと、知事もそんなあんた、京都や向こうへ行って知事同士で話しして言うておることじゃなくて、やはり強力に今やらなきゃならんところというのはですね、やはり岐阜をどう三重県が見ていくかということを十分考えて、視野に入れて対応していかにゃいかんというふうに僕は思いますので、これはこれから後で委員長に申し上げますが、この首都機能移転の推進はですね、これは毎月やってもろて、結果報告もらうぐらいのひとつ勢いで我々も臨んでいきたいと、こんなふうに思ってますんで、これは委員長にも御進言申し上げておきますが、そういう思いでございますから、村林さん、ひとつ心して頑張ってほしいなと。何か御所見あったら聞かせてもらいます。

○村林総合企画局長 おっしゃったとおり非常に重要な課題だと私も認識して取り組んでおるところでございます。今現在、首都機能移転がやはり国家的な議論だということで、確かに国会の方ではなかなか結論を出す方法、国会で結論を出す方法を両院を議会で議論されているという状況なんですが、一方で国土交通省の方にはそのための所管の部局が置かれてですね、かなりの予算を持っていろいろな調査とか、広報活動とかされているということをお聞きしておりますが、そういった状況の中で、我々としては首都機能移転の非常に重要な課題だと、国家的にも課題だということをまずアピール、8府県でアピールするということ。それと同時に、先ほど来おっしゃっていたように、御意見賜ったように、三重・畿央の優位性というのをやっていく。その2点が非常に重要だということで、真剣に取り組んでいきたいと考えております。

○杉之内委員 よろしくどうぞ。

○前田委員長 よろしいですか。

○吉川委員 高速道路の問題が出ました。いわゆる鉄軌道の問題、高速交通網の問題、そういうものが完備されていない三重・畿央ではというような文言が入っていたように思います。どうでしょう。

 この間、あそこへ行かせてもらいました、赤坂へ。プリンスホテルで、リニアの問題でですね、リニアの総会に行かせてもらって、そのときの感じ、私が受けた感じ、非常にもう技術的なことはもうできたと。だから、早いところ軌道をつくっていくべきだというような感覚のもとに、すべてごあいさつされる方から皆さんがそういうムード、雰囲気になったように私は感じた。ただ感じただけです。そうした中で、JR西日本が関西線の問題では横向いたまま、ところが最近それも少し、というのは国が持っているJR西日本の株式が全部売却。完全な民間会社になる。そうしたときに、JR西日本も生き残りを考えていかんならん。もう国の束縛を受けることも何も要らん。だから関西線のことも考えなくてはならないなあぐらいのふうに変わってきた。これ、変わってきているんです。ということは、第二新幹線いわゆるリニアエキスプレスの問題もあり、そしてリニアが首都機能の候補地の畿央のど真ん中へ地図上線を書かれております。そういうこともあわせてひとつ考えていただきたい、このように思います。お願いしておきます。

○前田委員長 ほかによろしいですか。

 ほかになければ、これで「首都機能移転の現状認識と取組方針」について調査を終了いたします。

 1-(2) 指定管理者制度(総論)について[総務局関係]

イ.質疑・応答

○前田委員長 続きまして、「指定管理者制度」について、御質疑ございましたらお願いいたします。

○三谷委員 指定管理者制度、これ新しく出てきた制度なんで、ちょっとわからないところもあるんですが、公の施設で、公共の利益のための施設で、公というか、そんな意味があったと思うんですね。それを今回、民間、官と民営という一つの流れの中で、より効率的にとかですね、そういうふうな意味でこれを変えてきたわけですが、やはり自治体の責任という、この設置者、自治体の責任というものがやはりどこかで見えてこなければ、単に民間へお任せしましたよという話ではいかん。これは株式会社も当然参入できるわけで、株式会社というのは、これは当然ながら利益を追求する団体ですから、今までとはかなり趣が変わってくると、こう思ってますので、そのあたり、自治体の公的責任のあり方というのはどうなのか、そこら辺の県の認識をお伺いしたいのが1つ。

 それから、これは指定管理者利用許可とか、料金の自由な設定とか、使用料が指定管理者の収入として出てくる、そういうようなこともあると思いますが、今までの管理だけじゃなしに、施設そのものの運営も指定管理者の一定の枠の中でしょうけれども、自由にできるようになってくるようになってきますから、ややもすると福祉施設とか、障害者の施設等も入ってきますので、本来の公的施設の目的というか、設置趣旨から逸脱している可能性があるんではないかという、そんな心配もある。そこら辺のところをまず、そういうことをまず教えてもらいたい思います。

 それからもう一つは、この施設の運営、運営であるわけですから、運営に関する監査というか、どう監査をしていくのか、例えばこれ住民監査請求の対象になってないですよね、これは。だから議会への報告義務というのは、結果はあるわけですか。ないんでしょう。これはじゃ、一体どうやってその運営がきちっと施設の設立趣旨目的どおり適正に行われているかどうかというものを、お金の監査じゃなくて、その運営の内容の監査というのはどうやってやっていくのかということがあります。

 それから、そこで働いて、今度は、今までは公的な機関で働いておられた方が、今度そういうところに変わっていくわけですが、そういう働いておられる方々の身分とか、労働条件とか、そういうものはどう変わっていくのか。そこら辺のところをどう担保していくのか、そこら辺のやり方もちょっとあわせて教えていただけませんでしょうか。とりあえずそこから。

○飯塚総務局長 幾つかお尋ねいただきましたけれども、ちょっとつぶさにお答えできるかどうかあれでございますけれども、概略お答えしたいと思います。

 まず1点目と2点目の自治体の責務でございますとか、あるいは公の施設について、公の施設なりの節度といいますか、そういうことがあるかどうかという話でございますけれども、全体的な趣旨は、冒頭御説明しましたように、公の施設の管理に民間の能力を活用しながら、住民サービスの向上を図ると。というその住民サービスの向上と、それから経費の削減と、こういったことが趣旨になっておるわけでございますけれども、さはさりながら、じゃ、どういうふうになってもいいのかということでございまして、そこはですね、やはり公の施設なりのおのずから限度が出てくるだろうと。それは、これまでは例えば県が2分の1出資以上の法人とか、非常に限っておったところを広げるということになるわけでございますが、先ほどの資料の5ページをごらんいただきたいわけでございますけれども、一番下のところの手続のフローチャートでございますけれども、その真ん中あたりの審査のところで選定基準というのが枠囲いで書いてございます。ここにございますように、住民の平等利用の確保でございますとか、あるいは施設の効用を最大限に発揮するとか、管理経費の縮減とか、あるいは事業計画書に沿った管理を安定的に行う物的能力、人的能力と、こういったことも基準に設けるようなことになっておりますので、おのずからその辺はですね、公の施設なりの限度が出てくるというか、制限が出てくると、こんなふうに考えておりますし、また、我々自治体としてもそういった責任があるだろうと、こんなふうな感じがいたしております。

 それから、3点目の監査の話でございますけれども、この同じくフローチャートの一番右端でございますけれども、実際にその指定管理者の委託が始まった後の監査とか、管理のやり方でございますけれども、事業報告書を毎年提出していただくと、こういうことが法律上義務づけられておりますし、また、業務や経理状況の報告、実施調査、こういった規定もございます。監査規定もございます。また、管理継続が適当でないというふうに判断される場合には、指定の取り消しあるいは業務の停止命令等、こういった規定もございますので、こういった規定を活用しながらチェックを働かせていくと、こんなふうなことではないかなというふうに思っております。

 それから、先ほど住民監査請求等のお話ございましたけれども、指定管理者に対する公金の支出とか、財産の管理が違法または不当であると認められる場合には、住民監査請求や住民訴訟の対象になると、こういう解釈がされておるところでございます。

 それから一番最後の、働いている人の身分の問題でございますけれども、通常の委託者、受託者の社員ということになろうかと思いますが、ちょっと御質問の趣旨とずれるかもしれませんけれども、現在委託を受けている管理者の職員の問題もございますので、その辺はやはりこの制度が導入されるからといって慎重に考えていくべき問題だろうと、こんなふうに思っております。さはさりながら、やはりこの制度の趣旨からいって、やはり公募によって、民間のサービス水準、ごめんなさい、公の施設のサービス水準を上げると、またその経費を節減すると、そういうところにあるわけでございますので、ぜひ今現在、管理受託をされている社の努力が求められる話だろうと、こんなふうに思っておりまして、そういった意味で、さっき各部局の方でこれから導入に向けてきちっとした協議が必要になるというふうに申し上げたところでございまして、時間は短いわけでございますけれども、制度導入の決定に至るまで、ぜひ真剣に各部の方で、各管理者の方と話し合っていただきたいと、こんなふうなことを思っておるところでございます。

○三谷委員 今お話のあった、設置基準は確かにこうだろうと思うんですね。私が申し上げたのは、それが適正にきちっと本来の施設目的のとおり運営されているかどうかということを、例えば議会が、それはきちっと議会に報告があるのかどうか。議会がそれをチェックできるのかどうか。そういうことも教えていただきたいし、それから事業報告書等はあるとしても、これはあくまでも業者に対して出されるものであって、議会の方へ出てくるのかどうか、ちょっとよくわかりません。

 それから、住民監査請求の話なんですが、例えばそこの利用者とか、その地域の住民の方々がその施設が適正に運営されているかどうかというのはどこでチェックしていくのかという、そういう仕組みづくりも一方で僕は当然考えられなきゃいかんだろうと。特に相当、自由裁量権を管理者に今度与えるという制度になってきますから、特に例えば福祉とか、それから障害者施設等もこれ入ってくるわけですね。

 ややもすると、これ、障害者の方々が切り捨てになる可能性だってないとは言えないんですよ。例えばある程度の効率性だとか、そういうものがきちっと要求されてくると、それから人件費とかそんなものが国の基準より上回って既に支払われているようなところというのは、当然その基準以内に抑えようというような、そういう話にもなってくるのではないかと、そういうこともはっきりいって心配しています。そういうところをどう担保していくのかということがきちっと議論されなければ、国が決めましたから「はい、そうですよ」というわけにはいかないし、それからこれが条例で決めるということになれば、やはり三重県は三重県の持っている条例化を、三重県独自の条例化をしていかなければいけない部分も出てくるのではないかなと、そんなことも考えておるところなんですが、局長の御見解をお伺いしたいと思います。

○飯塚総務局長 今の議会報告の点とか、チェックをどうするかという話につきまして、私どもまだ何しろこの制度が導入されて間もないということでありまして、よく法解釈の問題ですとか、あるいは総務省の見解ですとか、聞きながら、その中で三重県独自でどのような対応ができるのか。それは全体的な対応なのかですね、それともこれから個別に条例改正していきますので、今回の総合文化センターの中でも相当厳しい縛りなんか設けておるところもございますので、その辺、個々に対応するのか、その辺ちょっとこれから検討しましてまた御相談させていただきたいと、こんなふうに思っております。

○三谷委員 それと、もう一つ、原則公募という話なんですが、これは法的に公募というのは義務づけられてないわけでしょう。義務づけられてないわけですね。そうすると、例えば今までそこをずっと管理されてきたところと、どういうんですかね、特命というか、随契というんですか、そことこうやっていくような、そういうケースというのもこれからも出てくるのか。それとも基本的には幾つか複数のところと競争性を持たせて、三重県としてはやっていくんだということなんですか。そこら辺どうでしょう。

○飯塚総務局長 今の原則公募の点につきましては、今回の地方自治法の改正の中では公募をしなければいけないと、こういった規定はございません。さはさりながらでございますけれども、今回の制度改正の趣旨からいって、この制度を導入して広く管理者を募るということによって、県民に対するサービス水準を上げていくこと、また、その経費を節減していこうと、こういう趣旨でございますので、法律の規定ではございませんけれども、総務省の通知の方で、先ほどもペーパーの中で御説明しましたように、原則複数の申請者から事業計画書の提出を求めてほしいと、こんな話が来ております。ということで、私ども今回の法改正の趣旨にのっとって原則公募とさせていただいているところでございまして、特に原則ということで、じゃ、例外はどんな場合かとかですね、そういうことを想定しているわけではございません。基本的には公募でやっていただきたいと、こう思っておるところでございます。

 逆に公募でやらないということになりますと随契ということになるわけですが、それなりにその県民に対する説明責任が生じてこようかと、こんなふうに思っておりまして、ことし11月を目途に各部局でいろいろ検討させていただくと、こういうことを申し上げましたけれども、その検討状況についてはまた議会の方でも御報告したいと思っておりますので、仮にその随契となった場合はなぜ随契でやらなきゃいけないのかと、こういったことをきちっと県民にも説明できるようなこれが必要だと、こんなふうに思っております。

○三谷委員 これ、雇用の問題とも密接に絡んでくる非常に大事な話ですので、非常に僕は慎重にやっていただきたいなと、こう思っています。それで、全部決まってから議会の方に報告していただくということじゃなくて、ある程度こういう形で、先ほど来いろいろ御質問させていただいたことが、国との協議等また各団体との協議等である程度の方向が出てきた段階で、ぜひもう一度議会の方にも御相談いただいて、国が決めてきた話ですからこれはもう逃れられない部分は確かにあると思いますけれども、できるだけマイナスの部分というか、リスクの部分というのは小さくしたい、そう思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。

○飯塚総務局長 先ほど申しましたように、ことしの11月に向けて、各部局で検討したいと考えておりますが、どうしても現在管理受託を受けている社とのいろいろな協議もございますので、最低限それぐらいは検討の期間がかかるかなと、こんなふうに思っております。

 ただ、その後ですね、具体的に条例を出す時期については、先ほど申し上げましたように来年の6月議会ぐらいを想定させていただいてまして、その間あえて少し期間を持たせていただいております。それは、今三谷委員もおっしゃいましたように、決まったことをただ御報告するということだけではなくて、私どもの方針をきちっと御説明させていただいて、御議論の期間も踏まえてそういった条例化に持っていきたいと、こんな趣旨でございますので、よく議会で御議論させていただきたいと、こんなふうに思っております。

○三谷委員 はい、了解しました。

○藤田委員 三谷先生の関連でございますけれども、いわゆるそういう今、民間のサービス提供ということは、この指定管理制度というのは、国から指定されてこういう法律で変わってくるわけでございますけれども、ちょっと教えていただきたいんですけれども、三重県も例えばPFIとか、あるいはアウトソーシングとか、BOTとか、いろいろな一時そういう議論をしたことがあるんですよね。そのいわゆるそういう議論がいち早くされておって、今国から指定管理制度で民間にそういう管理や運営をしてもいいよと、だからやるよと、というようなことではないんかなと思うんですけれども、これは非常にいわゆる今まで箱物というハード的なものをつくるときに、運営とか、管理とか、マネジメントというものが、非常に運営コスト、そういう運営コストというものが基本的にはそういう研究がされてなかった。言い方をすればね、そういうことにも、本当にそういうところへ入ってくる大きな問題だと、私は思うんですよ。そういう意味では、この今言うように、いわゆる非常に難しい問題があります。民間サイドに任すときに、そういう社会的な公の役割、責任、そういうものまでいわゆる丸投げしていくと大変なことになるということを、先ほど三谷先生が言われたと思うんですけれども、私はむしろもう少しそういう運営コストとか、あるいはそういう公の施設を建てたものをもっともっとそういう方向性に促していくための、今まで相当議論されていたものが、ここで相まってそういう条例とかいろいろなことになっていくべきではないかなと思うんですよ。今の話を聞いておると。まず、それに対してお考えを聞きたいなと思います。

○飯塚総務局長 おっしゃるとおりでございまして、今回のその指定管理者制度が入ってもですね、従来のやっておったPFIの考え方をこの指定管理者で全部置きかえてしまおうとか、排除してしまおうとか、こういう趣旨では国の方もないようでございます。ただ、例えばPFIでいきますと、今までの法律上も、管理委託制度には完全に乗っかることはできないと。管理受託者になりきれないということでございまして、例えばすべての管理委託の業務のうち、幾つかメンテナンスとか、警備とか、そういった事実上の業務はPFIでやってもいいけれども、全体的にはできないと。したがいまして利用料金制というのもあるわけですけれども、これもPFIの場合には取り入れないと、こういうことであるようです。

 したがいまして、全体的に利用料金制をとりながら、全部を委託するということであれば、指定管理者制度に乗っかっていかざるを得ないということになりますけれども、それ以外にも一部の業務をPFIでやるとか、その辺も含めてやはりこの各部局では検討する必要があるというふうに考えております。

○藤田委員 そういう意味ではね、いわゆる今までの運営コストあるいはそういうマネジメント、そういうものがこれからのこのことをやることによって、さらに新しい仕組みの中でしっかり、いわゆる県が方向性を示していく中で、この指定管理者制度というものも組み立てていかなければ、いわゆるそこだけやっておってもさまざまな今動きが起こっておる中で、いわゆる民間にコスト、人件費の削減あるいはそういうところの方向にいってしまってですね、本来のサービスを提供できない。いわゆるバリュー・フォー・マネーの観点から、基本的な払える角度から、こういう指定管理制度というものを私は見ていく必要があるんではないかなと思ったんですけれども。ですから、やはりそういうことをしっかり、指定管理制度の仕組みだけじゃなくて、こういういわゆるBOTみたいなものですよね、これ。後づけの。そういういろいろなものを対比して議会の方へ示していただきたいなと、そういう要望だけさせていただきたいと思います。

○前田委員長 ほかにどうですか。

○舟橋委員 議論していただいて、選択をしていく。そうしたときに直営という判断も中にあるわけですけれども、プロパーさんが見えて、県の職員さんがそこへどうのこうのって、なかなか組織が変わるときに難しいと思うんですけれども、そうしたときには国がやった独立行政法人みたいな方法というのは、この選択肢の、直営の一つの方法としてあるのかなと思うんですが、そこら辺を聞きたいのと、それからもう一つは18年ですやんか、自治法の改正ですから、当然市町村もこれ対象になってくると思うんです。この合併のどさくさのときに、市町村が持っている市営住宅それから各ホールなどなどのことを検討する余地と能力があるのかなって心配するんですが、そこら辺はいわゆる地域振興部としてどういった支援とか、情報の提供とか、この問題に対してしているのかなというふうに思います。

 それから、リストを見ておって、小動物管理公社の部分は適用外なのかな、漏れておるから外なんでしょうけれども、それは何でかなというのを聞かせてもらえますか。

○飯塚総務局長 2点目、ちょっと地域振興部の方にお尋ねでございますので、私から1点目についてお答えしたいと思います。

 なお、小動物の話はちょっと今現在具体的にわかりませんので、後で調べて御報告させていただきたいと思います。

 直営にする場合に、独立行政法人との関係はどうかというお話でございますけれども、きょうは御説明しておりませんけれども、今回の地方自治法改正の中で、地方独立行政法人制度についても一定の制度を設けられたということでございます。ただ、地方独立行政法人制度の場合には、むしろ直営というよりもですね、むしろその施設自体を地方公共団体から分離・独立させてしまおうということで、新しい独立行政法人をつくって、そこに全部移管させて、県は一切責任を負わずにすべて独法の責任により管理を行わせるということでございますので、指定管理者でもなお外に出していくと、こういう考え方でございます。指定管理者の場合には、あくまでも委託者側に責任が残りますので、いろいろな事故が起こった場合等の責任等、県側に残っているわけでございますけれども、独立行政法人の場合にはなお外に出てしまうということで、ちょっと直営の話とはまた違う話なのかなということが一つと、独立行政法人の場合には、今回非常に限られた法上の規定になってございまして、例えば公営企業とかですね、あるいは国際会議場なんかの大規模な施設とか、相当限られた話でございますので、私どもといたしましては今回法律上の期限も特に切られてないということでもございますので、そこは独立行政法人は別途情報提供なんかをしながら、各部局で検討していただきたいと、こんなスタンスでございます。直営の話はまた別だということで、御理解いただきたいと思います。

○浦中地域振興部長 市町村の関係でございますけれども、法の適用については市町村も同じで、県と同じように悩んでみえると思うんですけれども、ただ、御承知のように今、合併の手続の問題とか、いろいろな要素がございまして、どんなふうな形でそれぞれの市町村が進んでおるか、私ども今調査中でございまして、そういう中から県としていろいろお手伝い、御支援ができるようなことがあればしたいなというふうに思っています。

 以上でございます。

○飯塚総務局長 すみません、ちょっと小動物の関係は後で御報告と申し上げましたけれども、今ある程度わかりましたので、御報告させていただきます。

 公の施設については、住民の利用に供するための施設ということで幾つか定義があるわけでございますけれども、今おっしゃった点については、公の施設の概念といいますか、定義の中に入っていないということでございまして、今回の検討対象とは別に考えておるところでございます。

○舟橋委員 ありがとうございました。

○前田委員長 よろしいですか、はい。

○杉之内委員 この地方公共団体の2分の1出資法人というのは、この20団体のみと、こういう認識でいいのですか。これ一つ聞かせてください。

 要するに2分の1出資法人等って書いてある、あれですよね。それがこの20団体ということでいいんですか。

○飯塚総務局長 正確に申しますと、先ほどの3ページ、4ページの中で、市町村が受けていただいている部分がございますので、そういった2分の1以上の出資団体とそれから公共団体、全部含めて今現在管理委託しているのが20と、こういうことでございます。

○杉之内委員 我々も行革委員会で相当いろいろな問題をやってきましたよね。これ、今度いよいよ法律でもって指定管理者制度ができたということは、指定管理者というのは管理者、頭だけがそういう形をかえていくという認識でいいのかな。ちょっと僕もこれ、初めてこんなものを見せてもらってね、思うんだけれども、これはどんな認識でいいんでしょうか。

○飯塚総務局長 恐らく外郭団体改革と、それからこの指定管理者制度の導入との関係みたいなお話だと思いますけれども、三重県での外郭団体改革の取り組みは、県出資2分の1以上ということじゃなくて、もっと4分の1以上とか、いろいろなことでこれまで取り組みが行われてきたということでございまして、具体的には去年1月に外郭団体改革方針等を出して、それに従って今やってきているということだと思います。それについては引き続き同じように、同じようにというか従前以上に外郭団体改革の取り組みは進めていく必要があると、こういうことでございますが、この指定管理者制度の導入に伴う話は、先ほど申しましたように現在管理受託制度に乗っかって委託しているもの、例えば県出資2分の1以上の出資法人に現に委託しているもの、こういうものについては、必ず今から3年以内に指定管理者制度に移行することを決めろと、あるいは直営にするかどうかも決めろと、こういうことでございますので、その部分に関しては外郭団体改革に加えて、この話がオンされてくると、こういう御理解をしていただければと、こういうように思います。

○前田委員長 よろしいですか。

○杉之内委員 はい、結構です。

○前田委員長 ほかにいかがでしょうか。

 よろしゅうございますか。

 じゃ、ほかになければこれで「指定管理者制度」についての調査は終了させていただきます。

 1-(3) 市町村合併及び地方分権の推進について [地域振興部関係]

    イ.質疑・応答

○前田委員長 最後に「市町村合併及び地方分権の推進」について、御質疑がございましたらお願いいたします。

○舟橋委員 合併特例区と地域特例区なんですけれども、イメージとしてはわかるんですわ。しかしもう少し2つのこういう仕分けをして、資料みたいなものをつくっていただけると、今説明を受けてもまたわからんと思いますので、ちょっとその2つを羅列してどういう状態やと、比較表ができたらありがたいです。資料請求ということで。

○前田委員長 部長、よろしいですか。はい。

 ほかにいかがでしょうか。

○三谷委員 先ほど御説明をいただいて、5ページのところで、県と市町村の新しい関係づくりについてということで、分権方針基本戦略をいろいろやっていただいておるというのを聞かせていただいたんですが、今後の取り組み等は、県と市町村の新しい関係づくり協議会総会や県議会にオープンにし、18年3月までの2年間を目途に課題解決をと書いてある、こういうお話でしたね。県と市町村との新しい関係をつくっていくというときに、県民局の見直しとか、それから生活創造圏の見直しとか、これは切り離せない話だと、こう思うんです。ところが、県民局の見直しは17年にやっちゃうというんですね。4つから5つに。つまり、県と市町村との新しい関係が、結論が出る前に、県民局やっちゃいましょう、生活創造圏やっちゃいましょうということなので、どうも県のやり方としてはこれは整合性に欠けるんではないかと、こう思うんですが、これは総務局長が言われるのがいいのか、地域振興部長が言われるのがいいのか、ようわからんですが、どうなんですか。

○飯塚総務局長 私からまず、県民局との関係を御説明したいと思いますが、この議会の初日の全員協議会でも基本的考え方を説明させていただきましたが、基本的にその県民局のあり方の見直しについては段階的に行いたいということで、17年度の見直しと、それから18年度以降と、こんなふうに考えておるところでございます。

 と申しますのは、今回の合併の動向の中で、非常に県民局の所管エリアとほぼ同じようなあるいはそれに近い市町村、市町村というか新市ができてくるということもあり、やはり市町村が努力されている中で、私どもとしても組織的な努力をしていかなきゃいかんだろうと、こんなことでございまして、そういった所管区域の広域化とか、あるいはその法定権限移譲とか、その辺の話を踏まえてまず17年度に行いたいと。ただ、それだけでは済まないと思っておりまして、18年度以降もさらなる見直しがということでございまして、今日御説明がございました市町村との協議会の中で行われてくる法定権限移譲以外の権限移譲の問題は、そういったその議論の動向を見ながら、第2段階のところで県民局としても考えていかなきゃいかんと、こんなふうに考えておるところでございます。

 それから、もう1点、付言させて申し上げますと、そういった全体的なスケジュールも、ひとえに市町村合併の動向にかかっているということでございまして、私ども今回の基本的考え方の中でも注釈させていただきましたけれども、合併動向、今後、今年度もどうなるか、こういうことも見ながら、私が今申し上げたようなスケジュールもどう考えるべきか、この辺も含めて今後議論していきたいと、こんなふうに思っておるところでございます。

○三谷委員 また同じような議論の繰り返しになるのでやめますけれども、順序が少し違うんじゃないかなという思いがあるんです。当然市町村合併の進展を見極めながらやっていかなきゃいかんのもよくわかりますし、それに応じて県と市町村との権限移譲等の関係も変わってくるのもよくわかります。それが出てから初めて、例えば県民局の役割とか、機能とかが明確になってくるわけで、その上で県民局の見直しというのが出てくるというのが、僕は順序としてはそうだと思うんですが、やはり今の2段階のお話だと、とりあえず4つか5つに県民局まとめちゃって、その上で、後で、後づけで権限移譲だとか、それから県民局の機能というのがくっついてくるのかなと、そんな感じがしていまして、どうももう一つ腑に落ちないというのが実感なんですが、いかがですか。

○飯塚総務局長 全体的な県と市町村ないし住民との関係というものは、おっしゃるように最終的にその権限移譲がどうなるかを全部含めて見ないとということでございますけれども、さはさりながら今のスケジュールでいけばという前提つきでございますけれども、最低限新市が幾つか発足するということによって、福祉事務所の権限については、その都度その都度移っていくと、こういう法定権限移譲がございますので、その時点で県内でかなりまだら模様になってくるというところがございます。この辺をやはり県民局の広域化の話とあわせてどういうふうに整理するのかという問題がございますし、それから既に平成10年度以降の県民局の見直し以降にいろいろな問題が具体的に議論されてきているという問題がございます。例えば防災の話なんかも最近出てきている問題でございますし、あるいは県民サービスとの兼ね合いで、一応平成10年度にかなり権限移譲を本庁から県民局にやったわけでございますけれども、それがうまくワークしているのかどうか。必ずしも機能しきれていない部分もあるし、まだ足りない部分もあるんじゃないかとか、そうやっていろいろな課題が出てきておりますので、一つやはり先ほど申しました大きな市ができ上がる。そのときに県としても努力しなければいけないと、そういうタイミングにあわせて一つできることはやはりあるんではないかなと、こんなふうに思っておるところでございます。

 繰り返してくどいですけれども、ただあくまでそれだけではなくて、やはり残る問題がかなり出てきますので、段階的にやっていきたいと、こんなふうに考えておるところでございます。

○三谷委員 はい、もういいです。

○前田委員長 ほかにございませんか。

○北川委員 先ほどの舟橋委員の話で、合併特例区それから地域自治区の関係、整理いただいてということで御注文があったわけですけれども、できればその資料の中で、私もイメージ的に何となくわかるんですが、どういうケースの場合に市町村、いろいろな状態があると思うんですけれども、どういうケースの場合に選択したらいいのか、どういうケースの場合にそれを活用していったらいいのかという具体的なパターンというか、そういう部分も少し触れていただきたいなと。逆に言うと、もし、それ今説明をいただけるのであれば、少し聞かせていただきたいなと。例えば合併特例区の方であれば、大きな市と小さな町村と合併する中で、小さな町村がすごく不安があるから、その町村の部分で、法人格を有する部分を残しておこうとか、そういうケースの場合に使うんだとか、そういう具体的な、どういうケースにこれを活用していくのかという部分が、御説明いただけるのであればお聞きしたいですし、後ほどでということであれば、資料の中で触れていただきたいというのが1つ。

 それから2つ目に、これは多分お聞きをしても答えは、市町村合併は各市町村の問題、判断でということになるとは思うんですが、美杉村の太郎生の合併の問題ですね、これについて県当局の認識なり、考え方というものを少し聞かせていただきたいと思います。

○浦中地域振興部長 地域自治区等の取り扱いですけれども、少しケース等も検討して、資料として提出させていただきたいというふうに思います。

 2点目の美杉村の件でございますけれども、地域の皆さんそしてまた議会、首長さん、こぞっていろいろと御苦労しておるわけでございます。そして、きのうは美杉村でああいった結果になりました。今日はまた名張の方で議会が行われるというふうに伺っております。いずれにいたしましてもやはりそれぞれの地域でいろいろと自主的に決めていただくというのが、今回の合併に向けての取り組みと基本的な考え方でございますので、もう少し動向等について見守っていきたいなというふうに思っています。

 以上でございます。

○北川委員 それぞれの県民局で情報交換なり、連絡調整というのはしていただいておるんでしょうか。

○浦中地域振興部長 それはお互いにそれぞれの立場で連絡をとり、検討、分析等も加えて情報交換はしております。

 以上です。

○前田委員長 よろしいですか、はい。

○吉川委員 御説明を先ほど受けたと思うんですが、聞き漏らしたと私は思いますので、もう一回お願いしたいんですが、ポイント4のいわゆる合併特例法の問題で、法律の期限、これは5年になると。それとともに合併特例債もそれでいかれるのか、何か短縮というような、ちょっときちっとよう聞かなんで、もう一回そこらを御説明願いたい。

○浦中地域振興部長 合併新法ですね、いわゆる17年4月1日から22年3月31日まで適用される法律につきましては、これは5年間で、これは合併特例債の発行の恩典はございません。それで今やっておるものにつきましては、一応17年3月31日までに市町村議会の議決を得て、県知事に申請を行えば、合併特例法の適用がございます。そういうことでございます。

○前田委員長 よろしいですか。

 ほかにございませんか。

○竹上委員 1つだけちょっと教えてください。

 先ほどの美杉村の分村の話。新法の中で、分村合併について、知事は勧告できる権限があるんですか。

○堀川地域振興部市町村行政分野総括室長 新法の中で、知事の権限が幾つか触れられておりますけれども、その中に勧告ということで2点ございます。

 1つが、これはあくまでもその前提として、県における合併構想を策定するわけですけれども、その構想に基づいて合併協議会を設置するとの勧告、要するにこういう協議会が設置されていない地域にあっては、合併協議会を設置されたらどうですかといった勧告が1つです。

 それからもう一つの勧告が、合併協議会を設置したけれども、協議が進展、進んでいないといったような場合については、その合併協議を進展するための勧告をすることができるという、この2つがございます。

 もう一つ、あっせんというのがございますけれども、これはあくまでも知事から主体的にあっせんすることはなくて、これはあくまでも地元の市町村合併協議会の方から県に対してあっせんしてくださいというふうな申請があって、初めてそのあっせんができるというふうな形でございますので、いずれにしましても地元からそういった依頼があってあっせんができるし、勧告についてもその2点だけに限られるということでございます。

 以上です。

○竹上委員 単純に言うと、分村合併について、例えば知事が勧告することはまず、今の話だと無理だということですね。そうやって確認しておけばよろしいの。

○堀川地域振興部市町村行政分野総括室長 これはあくまでも新しい構想を、これ、恐らく17年度中に新しい構想を県として策定することになると思うんですが、その合併構想に基づいて行うことになりますので、合併構想がどうなるかということだということで、現時点では合併構想の中身がわかりませんので、具体的なことはちょっと申し上げられないということになると思います。

 以上です。

○竹上委員 仮の話をしますけれども、例えば合併構想をつくった中で、僕はもっと勧告というのは、これ、市町村長に対して知事からの勧告になるので、市町村を、町を2つに分けたような勧告は多分無理なんやろうなと私は思っておるんですが、その構想の中で、そういった構想をつくれば可能なんですか。

○堀川地域振興部市町村行政分野総括室長 これはあくまでも構想をつくったならばということになります。仮定になりますけれども、例えば新津市が来年、ある時点でできます。そういった中で、例えば旧美杉村の中の太郎生地区について、分村する、分離するやり方も、実際に境界の変更という形になるわけですが、そういったことをやろうと思えば、これは可能でございます。

○竹上委員 ありがとうございました。

○前田委員長 ほかによろしいでしょうか。

○舟橋委員 先ほどから、県民局の再編の理由立てに、まだら模様が出てくるでという話、とりわけその一つの例で、前回からも聞き続けていると、出てくるのは福祉事務所の例ぐらいしかないんですよね。本来、県が4つないし5つの枠組みを決めて、その中で市町村さん、生活圏の問題も、合併の問題もしなさいよというふうのイメージになってくると思うんですよ。先に枠組みを県がつくっちゃいますから。ある面でね。どこまで強制力があるかないかは別にして。それよりも市町村合併があって、まだら模様があって、それを是正するために県の組織をつくっていく順番が、本来あるべきやと思いますので、改めて福祉事務所以外のもう少しきちっと市町村合併を16年度末に整備をせんならん理由というのを、前回の全協の資料以外に、もう一歩突っ込んだ資料としていただけませんでしょうか。

○前田委員長 よろしいですか。

○飯塚総務局長 また、整備をしたいと思いますが、ただ17年度に見直す県民局の中で、権限移譲に関してはおっしゃるように新市の発足に伴う福祉事務所、福祉事務所以外にも若干あろうかと思いますけれども、その他万般の権限移譲まで見ているということでは必ずしもございません。そこはもう正直言ってそうでございます。むしろその権限移譲の要素以外に、先ほど来申し上げていますように、非常に県民局の所管エリアともほぼ同一の市ができ上がると、こういう中で、県民局に市町村間の調整機能もございますので、その部分についてはほぼ要らなくなるということであれば、所管エリアをどうするかというのもありきではないんですけれども、やはり論点の大きな一つになってくるだろと。

 それからもう一つは、基本的考え方の中にも書いておりましたように、先ほども答弁しましたけれども、平成10年度の県民局の見直し以降、いろいろな課題が現に出てきております。県民局の中でもいろいろな職員からも声を聞きますし、市町村からも声が上がってきておるというところでございますので、そういうものは17年度に見直すときに対応する必要があるということで、権限移譲だけで17年度全部やろうとしているわけじゃなくて、その法定権限移譲の話と、それからエリアの話と、それから10年度以降の諸課題の見直しと、こういったところを中心に17年度やろうと、こんな整理をしておるところでございます。

○舟橋委員 基本的スタンスは何度か申し上げてますので、あえてもう二度と申し上げませんけれども、前回の全協でもらった資料にもう少し個々具体的な例示もしていただきながら、資料として再整理していただきますことをお願いし、終わります。

○前田委員長 局長、よろしいですか。

 ほかにございませんか。

○吉川委員 今度の市町村合併で、東京、大阪のようないわゆる区制度、何々区、そういうことが今度認められるんですか。特別に。

○堀川総括室長 これはですね、2つございまして、1つが地方自治法の改正によりますところの地域自治区といったものでして、これは合併の有無に関係なく、合併した場合あるいは合併しない市町村であっても、この区域割は条例でもってそれぞれ決めることができます。これはおっしゃるように東京、特別区は別でございますけれども、それ以外の政令指定市が現在とっています区制度、それと同じようなイメージの区を、新しく発足する市町村あるいは合併しない市でも置くことができます。これはそのようになっております。

 もう一つややこしいのは、今、先ほども資料提供のお話ございましたけれども、合併特例区といったような、もう少し権限の強いものも、これどちらかとうと東京23区に該当するような形のものも、5年間の時限ですけれども置くことができるというような制度もございます。

 以上です。

○吉川委員 そうすると合併市、そうでない今までの市でもそれはできると、こういうことですか。

○堀川総括室長 これは地方自治法の今回の改正によりましては、できますのは合併しない市でも区制を設置しようとする場合、条例に基づいて地域内を区域割をしまして、例えば市内を5つの地区に割りまして、その5つの地区に区を設けるというふうなことはできるようになりました。

○吉川委員 そうすると、法令指定都市というのか……

           (「政令」の声あり)

○吉川委員 政令や、政令指定都市みたいな区ではなく、ということですね。

○堀川総括室長 区を置いた場合は事務所も置けるということになっています。例えば市の支所的なものも、そういったところについては普通一般的には置くということになってますので、政令指定市の区を、規模を小さくしたようなイメージになろうかという気はします。

○吉川委員 そしたら、すみません、仮に私の伊賀市、今度上野市が特に旧上野町というか、大地が上野というその名称を残せと。それで残すように進んでいるらしいと。そうすると、伊賀市上野区丸ノ内あるいは赤坂町とか、ホンマチ町とか、そういうふうになるんですか。伊賀市上野赤坂とか、上野丸ノ内って、こういう名称になるんですか。そこらはどうですか。

○堀川総括室長 これは合併に際しては、区をつけるということで、必ずしも区ということにならなくても、例えば伊賀市上野丸ノ内でも結構ですし、あるいは伊賀市上野区丸ノ内という、これはどちらでも市町村の方で、市の方で選択ができることになります。

○吉川委員 どっちでも選択制ですか。はい、ありがとう。

○三谷委員 あと資料でいただきたいんですが、僕が理解しておった例えば東京の特別区は、区長は公選ですし、区議会っていう議会も持ちます。それから、政令指定都市の大阪とか名古屋の区はですね、これはあくまでも行政区であって、区役所があってもそれは単に市役所の出張所みたいな扱いですね。ここでいう合併特例区とはまたおのずから違うものだと思いますので、そのあたりちょっと整理した一覧表をいただけませんか。僕の理解と今の御答弁大分違うので。すみませんが。

○堀川総括室長 先ほど地域自治区と合併特例区等についての資料、御請求ございましたので、これはきちっと整理してお渡ししたいと思います。

○前田委員長 はい、よろしくお願いします。

 ほかによろしいですか。

           (「なし」の声あり)

○前田委員長 ほかになければ、本日の調査を終了させていただきたいと思います。

 当局には御苦労さまでした。委員以外の方は退室願います。

 委員の方は、御協議願うことがありますので、そのままお待ち願いたいと思います。

2 委員協議

 (1)委員会の調査事項について

 (2)県内調査について

 (3)県外調査について

 

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成16年 6月22日

行政のあり方調査特別委員長 前田 剛志


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