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地域活性化対策調査特別委員会会議録
(開 会 中)
開催年月日 平成19年9月28日(金)自 午前10時01分 ~ 至 午前11時28分
会議室 601特別委員会室
出席委員 9名
委員長 | 舘 直人 君 |
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副委員長 | 青木 謙順 君 |
委員 | 奥野 英介 君 |
委員 | 後藤 健一 君 |
委員 | 笹井 健司 君 |
委員 | 服部 富男 君 |
委員 | 藤田 泰樹 君 |
委員 | 岩田 隆嘉 君 |
委員 | 西塚 宗郎 君 |
欠席委員 2名
委員 | 水谷 正美 君 |
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委員 | 山本 勝 君 |
出席説明員
[政策部]
理 事 長田 芳樹 君
地域支援分野
総括室長 佃 宗司 君
その他関係職員
傍聴議員 なし
県政記者クラブ 1名
傍 聴 者 2名
議題および協議事項
I 調査
1 今後の地域づくりにおける執行部の考え方について
II 参考人の招致について
III 委員協議
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
I 調査
1 今後の地域づくりにおける執行部の考え方について
(1)当局から資料に基づき説明(長田理事、佃総括室長)
(2)質疑
○舘委員長 それでは、ただいまの執行部からの説明に対してのご意見、また、これまで調査また議論してきた内容等々、それを踏まえての執行部に確認事項等々ございましたら、ご意見いただきたいと思います。いかがですか。
○奥野委員 きのう「『美し国おこし・三重』(仮称)基本構想 中間案」の説明がありましたよね。あれの抜粋、もう地域づくり云々とか、そんなのを全部、この初めの地域主権の実現、新しい時代の公、文化力、あの中からずっと抜いてきて、ここへ羅列したという感じで。我々がやる気があるんかないんかを問うとるんか、あなた方がこれだけ出したら、おまえら考えろというんか、そこらへんがちょっとわかんないんですけど。あんたらがすんのやで、これだけの資料出したったで考えろやというものなんか、一緒にやるものなんかというのが、ちょっとそこらへんのとこが、ちょっと理解がしにくいんですけど、委員長、ちょっと聞いていただけないでしょうか。
○舘委員長 理事、答えますか。
私どもとしては、地域づくりは、先程から申しますように、市町が主体となって今後やっていただくのが基本として考えています。そういう中で、この地域づくり支援会議を主体として、中核的機能を持たせる仕組みとして定着化させ、そして、その中でいろいろ課題が明確になってくる中で、その課題解決に向けて県として、既存の事業等の利活用、また新しく事業を起こさなきゃならないということになれば起こしていくという中で対応していきたいと、このように考えています。そのことにつきましては、やはり議会の皆さん方と一緒に。
○奥野委員 これまでもそうやったんですわな、現実。地域がやってもらうというのはずっとここ十何年ともう続いたままで、何もこれ目新しいものでもないんさな、はっきり言うて。ただ、言葉が変わっているだけであって、その中身自体はほとんど変わってないと僕は思うんさな。
だから、今度、一般質問すんのやけど、本当に三重県をどうしていくんかというのを、そこらへんがこれから大事なとこと違うんかなと思うんですわ。まだみんなそれぞれ市町村合併終わってぐちゃぐちゃじゃないですか。実際言うて、合併特例債にしたって県も全然関与せずに、これから本当に起債残高が増えていく可能性があるし、だけど、そういう一番大事な財源の問題を全然触れられないところもあるけど、これ羅列して、一応県も応援しますよというもののような気がするんですよ。どういうふうに数値でどういうふうに表していくかというのが、これからのまちづくりじゃないかなと僕は思うんですよ。実際言うて、これ全部支援しますよ、やってくださいよでしょう、全部、これ見てると。支援してください、やってください、僕はこれを言うんですけど、新しい時代の公の文化力もさっぱり、頭が悪いもんでわからないんやけれども、だけど、やっぱりある程度数値で表していかないと、委員長、これが、何年の条例か僕はわからんけど、また途中で終わりになると思うけど、そしたら、数値か何かで表していくべきなんと違うかなと思うんですけどね。
だけど、兵庫県の方も見さしていただいたけど、ある程度内容がわかって、ああ、この程度のものかというのは委員長が言うてみえたで、だから、それでいいんかもわからないんですけど、これじゃ、ちょっとせっかく時間をかけてする意味がないんと違うかなと思います。
○舘委員長 この委員会としても、今言われたこと、調査してきたこと、いろいろな形のものがあって、その中でこれからの、本当に今言われたように、三重県どうすんの、地域づくりはどうなっていくの、その中で一番大切ですよね。その中で市町がやるということはよくわかるんですけれども、それについては前から言っているように、地域づくり、何にしたって人と物と金がくるもんやと。それで、先程お話ありましたように、もう分権社会、その中で合併が進んでいった中で、余計に地域というのをもう一度見直す必要もあるでしょうねと、いう形の中でのものの整理の仕方やら、今まで議論を積み重ねてきたんだと思います。
とりあえず今日の、とりあえずというふうな言い方おかしいかもしれませんけれども、昨日来からいろいろ提案もいただいた、その中での説明もあったわけでありますけれども、今、出される地域づくりの方向というのは、県の執行部としてはこうだということでありますので、その部分のご質問をいただきながら、私どもの委員会としては、さらにそれよりもっとこうだという方向も示させていただくのも、私どもの議会また議員の大きな役割でもある、責任があるんかなという思いがしますので、今、奥野委員さん言われたこと当然だと思いますし、それに輪をかけるといった形の中で、私ども議論を重ねたいと思います。
ほかに。
○笹井委員 今回の地域づくり、いよいよ本格的に具体化しつつあるということで、すばらしい計画をまとめていただいているかなと。3ページのこのフォローも、まさしくこのとおりでやっていくべきかなと思っておりますし、特に三重県の、4ブロックに分けてということで、県全体でそれぞれの自治体に任すというではなしに、やはりブロックの中で目玉づくりをしていくというのも、これ、すばらしいかなと思ってますし、基本的には従来やってきたものとは変わってはないかわかりませんけども、自治体がそれぞれ合併で大きくなってる、果たして市町がこのようになって具体的に動いてくれるかなというのはこれから大きな課題かなと思っておりますし、その中でやっぱり県の体制、昨日の全員協議会での説明で組織の変更もあったんですけども、県民センターが果たしてどういう役割をするかというのが、これから私は県の役割が大きな、これを進めていく中では重要かなと。
それで、本庁でやってもらっても、これはとっても無理なことでありますんで、身近なやっぱりセンターをもう一遍権限と金を戻してもらって、昔のように、そして、センターの中で直接に市町が対応できる身近なそういう組織づくりをやっていただかないと、せっかくこれ立派に変わってもらっても、なかなか動いてこないんではないかなというのはちょっと心配します。
ぜひ市町が県と一体となって、職員の皆さん方と一体になって、それで、地域へ向けて仕掛けをやっていくというのは、やっぱり身近なところにそうした権限なり金を配置いただかないと、なかなか動きが難しいかなと思いますんで、その点もひとつよろしく申し上げておきます。
○長田理事 今、笹井委員おっしゃったことは、私ども深く受け止めながら今後取り組んでいくことが大切と思ってます。
確かに県民局時代は、局長にある程度の権限がございました。そして、県民センターになったときには、仕事の強化という意味で、縦割りの色彩を強く出し始めました。そこでわかってきたことは、やはり県民センター所長の役割の大切さということです。そういうことから、県民センター所長については、各事務所長連絡会議を主催するという権限を与えております。そして、県民センター所長が地域の事務所長の連絡調整をして課題解決に向けて取り組むという仕組みを入れました。また、その事務所長連絡会議で課題が解決できないものについては、私の方に上げてきていただいて、私が主催します本庁の各部局長での地域調整会議がございますので、その中で解決に取り組むという仕組みを作ってきております。
とにかく、県民センターが地域の今後の中核的役割が担えるように私たちも努力をしてまいりたい、このように思っています。
○奥野委員 地域づくり、県の役割と、こうあるんですけど、一番近々の例で、県と市が本当に一体してやっとるかというと、もうわかるでしょ、僕の言うこと、サッカー場のことでもね。だから、本当に県議会を無視しとるやないか、市議会を無視しとるやないか、そやったら、あんたら行政同士でええように話して、みんな、このものに困っとるで、一番ちょっと何とかしようや思っていることをお互いが、よかったで交換して云々というような、そんな話。
だから、あなた方が考えてることと我々が考えてること、少し次元が違うところがあるんさな。だから、きついような言い方やけど、議員の方は我々がしたら最終的には附帯決議ぐらいで済んでくやろというような、そういう安易なことで考えとる部分もあるで、今回、でも、これ、謳っている割には、やっぱり真剣さが僕はないんと違うかなと思うんですよ。それじゃ、地域づくりというのであれば、本当に県も市も、今度は特に県も関わっとる部分やで、そしたら、本当にそんなに新聞に叩かれてするようなことでは実際いかんわけなんさな。もっともっときちっと県と市が、お互いが連携を保ちながらやっていかなあかんけど、何にも連携保っとらへん。一番近々の例が僕はこうであると思うで、これがずっと続いていたら、何や県と市って、役割、役割言うけど、意外に信頼関係といったっていい加減な関係やなというふうに、県民には映るんさ。だから、これをどんだけやったって、僕は、どんだけ文章で謳ったって、行動がやっぱり一番大事やないかなと思うんで、非常にいい書き物ですけど、行動と共にしていけるようなものにやっぱりしていかないかんと思うんです。
○西塚委員 今回の地域づくりの中で県の果たす役割の関係なんですけれども、今のところ、地域で取り組む課題であるとか、そういった支援会議などを通じて、形の上では進みつつあるような気がするんです。生活創造圏ビジョンのときと県の役割がどう変わるかということなんですけれども、生活創造圏ビジョンの場合は、総合計画の中にそれぞれ地域のテーマを県がおおよそ掲げて、そのテーマに沿うような課題を地域でそれぞれ、生活創造圏で取り組んでもらってきた。当然それに予算措置もしてきたわけです。で、今回、支援会議の中で十分検討した上で具体的な取り組みについて必要となる支援を行いますというふうに書いてもらっておるねんやけども、こちらの方を見とると、どんな支援、具体的にするのかと言うたら、情報提供したり、講師の派遣をしたり、ワークショップの運営を支援したり、計画策定の支援をすると書いてはあるけれども、まるきり、それぞれの地域のこれに任してやりなさいということにならんじゃないかなという気がするんですよ。一定程度の、金についても支援をするという体制があるのかないのか、そのへんちょっとどうですか。
○長田理事 支援につきましては、今回、第二次戦略計画で32の重点事業を決めさせていただいて、そして、4年間この重点事業を進めようと、こういうふうに考えて提案させていただいておるところでございますので。この重点事業を見ていただきますと、部局横断的に取り組まなきゃならない課題をずっと挙げております。だから、例えば、地域づくり支援会議の中で、地域によっては外国人の共生に取り組もうという地域、先程ございましたけども、外国人の共生を地域課題として取り組むのに、亀山、鈴鹿地域で取り組もうと、こういうふうになったときに、外国人共生に向けての施策があるわけでございますね。で、そういう使える施策はここで優先的に使っていっていく仕組みをやっていきたいと、このように考えています。で、ないものが出てくるかわかりません、施策の中で。そのものについては課題解決に向けて我々として新しい施策を組んでいかなければならないときは予算措置をしていかなならんと、このように思っておるところでございます。
○西塚委員 おおよそわかるんですが、そうすると、地域でそれぞれ課題を選定してもらって、地域づくりを進めてもらうわけですが、既存の事業にそれがたまたま当てはまれば、既存の予算を消化していくと。その既存の事業に当てはまらない分については、新たに予算化をするための努力をすると、こういう理解でよろしいんですか。
○舘委員長 いいんですか。
○西塚委員 予算化をきちっとするということが前提にないと、地域で議論して勝手に何かおまえやっとれということになっちゃうもんで、僕はそれが心配なんです。
○舘委員長 今回の条例の制定ということを、今、目指してますのは……。
○西塚委員 県議会の方で僕ら予算決定権がない中で、そのへんの約束取りつけを……。
○奥野委員 だから、そのへんをどんな形に持っていくのかなというのが、ちょっと僕それが疑問なんですけど。
○舘委員長 前回にも正副の案という形の中で、今日の資料もお渡しをさせていただいておりますけれども、私ども正副委員長で考えていきましたのは、今の議論にあります財政的な形の中で、予算編成については、議会はないわけでありますが、この今のお話からいきましても、メニューにあるといいましょうか、既に国また県で行われるメニューにあるものはそれを活用しようというふうな話はありますけれども、それもどこまでかなという思いもあります。それとともに、今、西塚委員の方からご指摘をいただいた、新しい、そのメニューにないものといいましょうか、そういうものについても、その財政支援についても今も答弁のとおりに努力をしながら、いろいろな形のものを作りたいというふうなことでありますので、今、前回出した私どもの正副委員長案の中でもいろいろな形のものがあって、基本的な施策的なこと、例えば、この3ページに地域づくりのこの一覧表、大きい表をつけていただいてありますが、そこでも先程、例示を挙げて情報提供とかいろいろな形のものをもうここに記載をいただいておるわけでありますので、これも一つの施策の具体的なものかなという思いがしておりますから、私どもの求めていくのをこれから委員の皆さんともご協議もいただきたいと思いますけれども、私どもの今思っているのは、やはり基本的な方針についてのある程度の策定があって、それに具体的な基本施策的なものも挙がってくるのがもっとわかりやすい、一番とは申しませんけども、ちょっとでもわかりやすい条例の方向であるんではないかなと、こういうことについてもまた議論をいただきたいと思っております。
○奥野委員 議会に対する報告というのが、こちらの方にありますよね。だから、このへんが議会としてはポイントになるんですよね。だから、今年度、予算化されたと、この地域づくりの部分で抜粋して予算化されたと。今年は1億円やったと。来年はその部分で1億2,000万円とか、それをやっぱりきちっと我々が監視するのであれば、この条例の意味が僕はあると思うんですけど、ただ監視もせずに、だから、舘委員長は常にこれを監視していただいてチェックしていただいてやっていただくというぐらいやないと、せっかく条例を作ろうとするのであれば、そこまでやらないと。これはこれで僕は本当に悪いことはないと思うんですけど、やっぱり作るだけやなくて結果をどういうふうに監視してくかという、だから、県の施策の実施状況について議会へ報告、そういう部分をチェックしていくのがこれからの役割、議会の役割はそこなんでしょうか。
前回の推進条例もビジョン群というのが県の施策でやりますよね。しかし、それは計画だけではだめだから、議会としても推進をし、またチェックもしながらというもとにあったんだと思います。それが私どもの議会、また議員の立場からの責務でもあって、担保されたものがないと、そのチェックもできないという形になっていくんだと思います。
今おっしゃられたとおりの形の中での物事の考え方として、この議会の報告というふうな形のものがあるんですけれども、今回でもどのような形のものになっての報告を受けるかというのは、改めて議員の中で協議をされていただきたいと思います。そして、今いろいろ議論いただいておるわけでありますけれども、こういう議論についても、もっと私どものこの委員会の間での討論をしていきたいというふうに思っています。
とりあえず、今日、執行部側のこの地域づくりに対しての考え方ということにまずは限ってご質疑をいただいて、その後にまた私どもの議員間の議論も重ねていきたいと思うんですが、その点でよろしくご理解を。
○藤田委員 ちょっと流れがもう一つ見えないところがあるんですけども、この計画でいくならば、いわゆる下からの立ち上げというのが一番大切になってくるわけですよね。その段階で今の推進会議だとかブロック会議だとかいうのはいわゆる上からのかぶせですよね、これ。逆のかぶせで今やってもらってて、地域課題なんかでも市町職員の方々までの今、掘り起こしということなんですけど、そこへ掘り起こされてくる課題というのが、それぞれの地域課題がきちっと把握されて上がってきている状況なのか、もしくは各市町がまだまだそういう取り組みを地域住民に向けて発信をしないといけないのか、これ、地域によって若干違いはあると思います、東紀州の方はかなりそういうのがもう今までに行われてきていますから、そういう情報源を持って市町職員が参加してきてくれてて、そこで県との議論が成立してると思うんですけれども、そのへんについての取り組みというのは現在進められてるんでしょうかということが一つ。
それと、もう一つは、先程もちょっと話題出ましたけれども、合併直後でいわゆる各市町、新しい市町がその中の融合というのを図っていくというのが、今、非常に大きな課題として、まず第一義的に起こってきてるだろうというふうに考えますね。そのことと、この地域課題というのは、逆にいうと、うまくリンクさせると非常にいい方向に繋がっていくのかなという思いもあるわけです。そのへんどういうふうに、今、県として把握して、この取り組みを推進しようとしてみえるのか。
その二点。
○長田理事 地域づくりにつきましては、やはり下からの発想による取り組みが大切と思って、この仕掛けを考えておるところでございますけれども、現状ではまだそこまでいってないというのが現状でございます。したがって、まずはこのブロック会議で地域づくりに対する考え方を、やはり首長さんと基本的な考え方を一緒にしていきたいと。今まで日本の高度経済成長の流れの中で、住民の方々は多くはもう我々は、行政に何でもしてくれ、何でもしてくれと、こうおっしゃってみえて、自ら地域づくりには関われない、関わりが少ない方が多くみえました。そういうやり方を変えていきたいという思いが強くある中で、この取り組みのやり方を変えるには、やはり首長さんと共通な認識を持ちながら、やはり地域づくりは下からの発想でやっていくということでやって、そこでまずは、そのためには県と市の職員を推進会議というものを通じて、地域づくりに対する考え方を整理し、取り組んでいかなあかんだろうと。そのために、今、推進会議で取り組むべき課題は何だろうという議論をしていく。
例えば、鈴鹿で取り組まれようとしてます外国人の共生の問題、これを解決しようとするならば、行政だけでは解決できないことになります。当然、住民の方々が参画して、そして外国人の方々との共生の地域社会をどう作っていくかという議論が望まれると考えています。
そういう取り組みを進めていきたいという思いでやっておりますけれども、現実はまだ行政機関だけの話し合いに終わっています。もう一歩踏み込んでいきたいという思いがございます。その仕掛けは、先程も生活創造圏づくりの話が出ましたですけれども、生活創造圏づくりにつきましては、県が9つの圏域を設定し、県が主導し、計画を作り、これは住民の方と県が計画を作って、そして、これからの地域課題解決のためにどう取り組もうかという議論をし、計画に載せ、載せたものについて、県が予算措置をしたという流れの中で、はっきりしとった県の施策だったんですね。今度の場合は、市町が中心となってやっていただかないといけないもので、だから、そこらへん、もどかしさが実はあるのが現状です。
また一方で、先程、合併の直後の市町におかれては、合併後の市町の融合でもう精一杯ではないのかというふうな思いでお話があったんだろうと思います。実際そういうところが多いです。私も松阪の県民局長をさせていただいて、松阪市が新しく大きくなっていく中で、合併直後いろいろな課題解決に向けて取り組まれる難しさを感じてます。そういう中で、市町の職員にとってみれば、まだ地域づくりどころやあらへんよと、この合併後のごたごたを何とかせなあかんだよという思いがありました。けども、その合併後のごたごたを整理していく中で、今、松阪なんかでは住民自治協議会みたいなものも立ち上がりつつございます。自らの地域は自らで作っていこうという取り組みもございます。また、伊賀市におかれても、そういう自治基本条例も作られ、地域内分権をきちっとし、そして、これからは、地域は地域住民が自ら関わっていく中で地域づくりを進めていく、それを行政が支援する、市町行政が支援し、県行政が支援する、こういう仕組みは作られつつありますので、今その過渡期の中での支援会議という思いで頑張ってやっていかないかんと、このように思っています。
○服部委員 地域づくり支援室というのが、まだまだやはり中途半端な立場であるなというふうに思われるんですね。やはり市町も、県がこういうふうな地域主権社会の実現というふうな打ち出しをした場合、市町は、じゃ、自分たちはどういうふうな取り組みをしていけばいいのかということを100%県にこういうふうにやりたいというふうに話しても、なかなか県は予算とかそういうものが、やはり、これはやめてください、これはやめてくださいというふうな形で押さえていくんじゃないかというふうに思うんですね。そういう取り組みはいいですよと、だけど、それはあくまでも予算化もできませんから実現できませんねというような状況にもあるんじゃないかなというふうに思うんです。
だから、地域づくり支援室というのが今後の立場を、どういうふうな県の行政の中での立場を確立していくか、そういうのを我々もしっかりと考えていくべきじゃないかなというふうに思います。
もちろん予算も必要でしょうし、しっかりとした行政の立場、指導力のできる立場というものは県がまだやはり主導でしっかりと支援しないと、やっぱり市町に、あなたたち勝手に考えなさいと、いいのがあったらやりますよと、こっちも県も中途半端になってしまうと思うんですね。
だから、やはりまだまだ県がリードして、しっかりとしたものを確立して、そして地域との活性化につなげていくのが一番いいんじゃないかなというふうに思いますけどね。まだまだ手探りの状態だというふうには私は思いますけど。どうでしょうか。
○長田理事 服部委員おっしゃるように、今、手探りの状況の中で私ども仕事をしているというのが実感ではございます。しかし、ではありますけども、やはり地域づくりは苦労はありますけども、市町の方々がやっていただくと、また地域住民が関わってやって、これがやはり基本になるものと考えています。その中で、我々としては、必要な支援を考えていく。だから、従来の行政の場合ですと、県がメニューを作って、こういうメニューをやっていただければ、県は補助事業とかいう形でいろんな事業をやりましたけども、そのやり方を変えていきたい。まずは地域がいろんな課題を認識していただいて、そして、その課題解決に取り組むためにどんな施策が必要になってくるのかという中での取り組みだと思っています。
現実には、市町におかれては、総合計画が作られ、市町の課題についてその計画の中に入っており、そして課題解決に向けて予算措置をいろいろされておるわけです。そういうことも受けながら、県は検討して、市町の総合政策も見ながら、県としての方向性も書き、そして、やっており、一体的な流れの中で動いてきてはおるとは思うんですけども、やはりまだ住民の方が、今後、行政施策、公の仕事の中に住民の方が入ってきていただく時代を迎えている中で、そこをどう今後乗り越えていくのかが課題と思って、苦しい取り組みになりますんで、引き続きやっていきたいなと。
○服部委員 地域は課題がいろんな形であると思うんですよ。実際に、今の文化力とか新しい時代の公とか、いろいろとこの3項目の基本的な考え方はよくわかるんですね。ですから、やはり地域がもっと生き生きと経済力をつける、そしてまた県がその中に一つの担い手といいますか、市町を支えていく、そういうような機構とかそういう構造が、県のこの今の地域づくり支援室にあるべきじゃないかなというふうに私は思うんですけどもね。予算的なことも含めてリードしていこうと。いろんな課題がある、それに対して県が改修していくのにもやはり予算だというふうに私は思いますので、むだな予算はもちろんいけませんけども、我々議会と一緒になってしっかりとその方向性だけでもつけていかなければいけないんじゃないかなというふうに思います、この支援室のあり方の方向性を。そういうふうに思いますけど。
以上です。もう結構でございます。ありがとうございました。
○岩田委員 ここにこう、今は、執行部から書いていただいた、これからの地域づくりということについては、まさにこのとおりだと、こう思います。今、大事なことは、言われてるとおり、地域が主権でと、合併以降、そうしなければならんと。そもそも合併論議というのは、しなければならんでやったというふうに、僕は極論的には思っておるんです。小さい器の中でいろんなものを解決しようといったて無理だよと、大きな中で解決していくのがよいじゃないかなと、これより先にバラ色の世界が見えて合併はするんじゃないよと、これ以上悪くならんがためにしなきゃならんということだったと思うんです。その中で、今、地方主権という中では言われてるとおり、それこそ、自らが考え、自らが行動を起こし、自らが責任を取らなければならんという時代で、これを今どうしようかといって、合併の中で恐らく合併しなかったらよかったなという地域、中央等周辺の差もある、こんな中で、今、皆さんが、それこそ必死になって住民の皆さん方考えておられる、そんな中で生まれてきたのが、皆さん方も主導してかしないでかの、例えばまちづくり協議会なり自治協議会というものができてきた。この中でソフト的なことはいろいろと考えておいでで、それこそ今までの区長さんやとかそんな方々も踏まえて、あるいは年寄りの方も、あるいは若い方々も踏まえて、一生懸命になって練って、こうやっていこうよというとこまでは、今、来つつあると思うんです。
さて、そんな中で、恐らく合併のときの特例債もそうだったと思うんですけども、補助金、交付金にしたって、要綱だとか規則だとか何とかかんとかあって、これは使ってはだめですよ、これはどうですよというのがあった中で、今、住民自治協議会の中でソフト的には、将来、我々の地域はまず小学校単位で顔が見える、気心がわかるところでいろんなことを考えてやってくれてる、さあ、これでいこうよといったときには、いろんな面でもって、やっぱりハードの部分というのが欲しいと。こんな中で、今、執行部が言われるとおり、我々はそうやって上がってきたもので、自らでできるところはいいけども、横断的にやらなければならない社会基盤の整備だとかいろんなことがある、これについては横断的に見て指導していくよと、そこへ頼んでいくよと、こう言われとるんです。これはこれでよくわかるんですけども、果たしてそれがどういったことでもって、どう支援していくのかなというのが全く見えてこないし、頼むごとに、これはちょっと具合が悪い、これも具合が悪いと、予算がない、金がないということでやられてるというんやで、国で、特区制度というのを作っとるじゃないですか。あれの三重県版だとか、あるいは県民局版ぐらいを作って、あんたとこでこれでやればいいというんであれば、それ特別認めましょうよと、独自でやってくださいよというようなことをどっかで出してこないと、これは、こうやって絵に描いた餅をこう作っていって、こんな中でやっていったって、最終、ハードの部分で詰まってしまうというのが恐らくこれから先も起こってくるんじゃないかなと、こんなふうに思うんですけども、そこらへんのとこの考え方というか、今、市は最初そういったものを立ち上げるのに、例えば、自治体で50万円とか100万円のソフト的な予算をつけてやっておって、これは1年ですよ、あるいは2年目は半額にしますよ、その後は自らやってくださいと、こういうことになっとるんです。そうすると、ソフトは300も400もできていくけども、ハードの部分は50万円や100万円でできる仕事ばっかりじゃないもんで、それをどうやっていくのかというのが、県として、あるいは国も含めてこれをやっていかないと、これが先に実っていかんような気がするんですけど、そこらへんの考え方、現場との調整はどういうふうに思われますか。
○長田理事 するどい切り口の質問ですので、答弁に窮するところですが、私が今思ってますのは、財源が限られている中で選択と集中をやっていかなならん。しかし、そういう中で、地域の中で課題解決に向けてこんな施設が必要やねと、こう言われたときに、従来の流れの中ではできないことが起こる、そのときにどうするかという問題ですけども、国の「頑張る市町村応援プログラム」、ああいう仕組みしか、もう今考えようがないのかなと。だから、頑張ってみえる市町村で、こういう地域再生に向けてこういう取り組みをされておると、そういうことが地域支援会議等で上がってき、それが地域支援会議で地域再生として大切やというプログラムが認定できるということであれば、各部に対して優先的採択を私どもが働きかけるとか、今それぐらい……。
○岩田委員 それじゃ、今までの、例えばもうここにはっきり書かれている生活創造圏ビジョンの推進条例は今度で廃止すると、今度、我々議会の方から、議提条例としてそれに代わるものを作ると。あなた方、率直に言って、これ、なくしたものをまたもう一回作るということについてはどうなんですか、本当のところの気持ちは。この厄介なもん作ってくれなくても、もうええわなと、こっちの方で今、地域づくりの方でやっていきますという、地域づくり支援会議というのを立ち上げてしとるんやで、こっちでもやってもらったと思われるんか、いえ、これは我々としても今までやってきて、まあまあ一応の成果は上がったというものの、合併をして、これから先、今まで上から押さえたんを、さっきも言われるように、今度、下から上がってくるものを支援していくというときには、これは必要やでやってくださいということになるんか、これ、正直言って、どちらなんですか。
○舘委員長 本委員会のあり方も考えながら、長田理事、答弁ください。
○長田理事 生活創造圏づくりにつきましては、県が圏域を定め、そしてその中で新しい地域づくりの方向を見つけようとしました。その成果があらわれて、現在があります。
そういう中で、今回の地域づくりについては、我々はやはり市町主体の地域づくりを目指すと、こう言っておりますので、その目指す方向性を掲げていただくことについては、私はそれはそれなりの価値が高いものと、こう思っています。ただ、条文作成に当たって、なかなか法律上の難しさがあるかなという思いがございます。というのは、市町主体の地域づくりと言っているのに、市町の役割をどうするのかとか書いたら、「えっ、県が市町の役割を書くのはおかしいやないか。」と、こう言われるかわかりません。しかし、我々としては、それを市町の役割も書いていただかないと、やはり地域主権社会の実現ができません。その中で、難しい状況の中で、この新しい地域づくり条例をお考えいただいておるなという思いでございます。できたら、よりよい質の条例になるべく、我々としてもご意見を、ご発言をさせてもらえたらありがたいなと、このように思っております。
○岩田委員 そしたら、今さっきも言ったように、下から上がってくるものを、自主的にやるというものを、それを県として条例でどうこうって、こういうのもいかがかなというようなこともあると思うんですよ、中には。そしたら、その条例は自ずとして市町でやってもらえる、あるいは自治体でやってもらえる、自治会でやってもらえるとこの支援ということに重きを置いていかないと、これから先は、県としては支援するしか方法がないんやからな、上から押さえるのはもう終わったんやで、下から上がってくるやつを支援すると。こんな中で、条例を我々の中でこう作っていったとして、今度それを実行に移すべく計画もつけていかなきゃならん、こんな面ではどうですか、やりにくくないんですか。やれる自信ありますかな。
○長田理事 難しい課題になると思いますね。というのは、市町は市町で独自で総合計画を持っています。そして、市町の総合計画も今は住民参画の中での計画づくりを進めてもらっています。そして、計画づくりでも住民参加、事業についてもできるだけ住民参画の中で事業展開ができるように考えられつつある中で、難しいかな。
○奥野委員 岩田委員もおっしゃったけど、昨日の「美し国」の話だけれども、あれでも押しつけになるんですよね、市町にとっては。市町もそれぞれ年次計画があって、その上へもう一遍県から、当然、県の人が来て、やってください、やってくださいと来るんですよね。いや、拒否はできないわけなんですよ。だから、そういう部分もあるし、今回のこれでも、もう皆さんおっしゃったとおりなんですよ。ありがた迷惑的なところも無きにしもあらずなんですよ。要するに、お金がついてこそ、やってください、やってください、金つきませんでは、もうやらん方が楽なんですよね。だから、そのへんもう。支援と言うたって、県の支援って形は何なんやって言ったら、そしたら、国へ一緒に金取りに行くときに一緒に行ってくださいぐらいのことですよ。そのほかは、もうお金をつけて支援してください、知恵を貸してくださいという、そのへん、非常に露骨な言葉なんですけど、今、県も厳しいけど、市町も本当に厳しいと思うんですよ。だから、中途半端なことはもうやめてもらった方がいいと、はっきりしたことをしていきたいと、「美し国」でも、僕がもし市町村長なりしていたら、「ごめん、もう僕とこだけ放っておいて。」と言うかもわかりませんね、実際言うて。だから、今そこどころではないと思うんですよ、さっき藤田委員もおっしゃった、合併の中でいろんな問題、皆さんあるで。だから、今、県のお付き合い、そんなソフトなお付き合いは困るわ。要するに、財源のお付き合いだけちょっと考えてくれというのが実際の今の市町の現状じゃないかと思うんですけどね。
○笹井委員 皆さんおっしゃったとおりやと思いますし、私もせっかくこうして立派な計画づくり、そして三重県の進めたまちづくりに、これ、なるんかな。「美し国おこし」、これは素晴らしい。それで、長期プランになりますから、県の体制と、そして市町もやっぱり中身に入っていくと。合併して、本当に藤田委員おっしゃったように、融合すらできないというような現状でございまして、せっかく町村の時代に作り上げたものが今消えつつあるというような状況も聞かされておりまして、特に出張所なり振興局になった職員のそうした思いをやろうと思ってもなかなか、市の大きな枠にはめられて、何とも身動きもできないというような現状でありますので、特に大きな市についた、津市なり松阪もそうですけども、それぞれの昔の町村の本当にもうそれぞれの地域の立派なものが消えつつあるんではないかなと、非常に私も心配するところでございます。そのためにはやっぱり仕掛人がいなければ、こういう事業は絶対に起こってこない。ただ、地域の皆さん方のそうした意欲を待っとったら絶対できないんですんで、金と予算と仕掛人はあったら、私は立派なものが出てくると思いますので、行政で統一した県のご指導で、市にもあるいは町にもやっぱりそういう専門の職員の体制づくりをひとつご指導いただけばいいものが出てくるんではないかなと思いますので、ぜひ、まず私は行政の体制づくりを、この事業に対する体制づくりをきっちりとしてスタートすべきではなかろうかなと思います。
よろしいでしょうか。県の執行部の考え方についてのご意見ということで。
いろいろお話をいただきましたけれども、その中でもいろいろ話があって、市町の自主的とか主体的というふうな取り組みについて、今までのままだったら拒否をされるんだと思います。それで、その中でも、理事の言われたように、これまでのやり方ではだめだから、それを変えていこうというふうな思いがあれば、大いに賛同いただきながら、本委員会の方向に向かっていくんかなという思いもしておりますので、今後のことについてもいろいろと議論をさせていただきたいと、このように思いますし、委員の皆さんにも本当に今日も活発なお話をいただいておりますし、今後の議論の中でもそれらの問題について、ある程度の方向性を見つけていきたいなと、こういうふうに思っております。
それでは、今後の地域づくりにおける執行部の考え方についてという調査をこれで終了させていただきたいと存じます。
II 参考人の招致について
10月16日に、以下の4名から、地域づくりについて意見を聴くことが了承された。
伊藤 允久 尾鷲市長
田中 亮太 亀山市長
佐藤 均 東員町長
奥山 始郎 紀北町長
III 委員協議
・10月30日の予算決算常任委員会終了・繧フ委員協議において、正副委員長から要綱案を出すことになった。
・要綱案については、会派に説明し、議員に意見を求めることが了承された。
〔閉会の宣言〕
以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。
平成19年 9月28日
地域活性化対策調査特別委員長 舘 直 人