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平成15年10月17日 予算決算特別委員会 会議録


予算決算特別委員会会議録

( 閉 会 中 )

 

開催年月日   平成15年10月17日(金)   自 午前10時3分 ~ 至 午後3時6分

会議     第601特別委員会室

出席委    12名

委員長 西塚 宗郎 君
副委員長 石原 正敬 君
委員 中嶋 年規 君
委員 青木 謙順 君
委員 岡部 栄樹 君
委員 森本 哲生 君
委員 大野 秀郎 君
委員 芝  博一  君
委員 三谷 哲央 君
委員 中村 進一 君
委員 橋川 犂也 君
委員 西場 信行 君


欠席委   1名

    委員   山本  勝  君


出席説明員

〔予算調査関係〕

〔総務局〕         総務局長                      山  本   勝 治  君

          同 総括マネージャー        小 山   巧  君

          同 予算調整チームマネージャー   大 林   清  君

                                その他関係職員

〔企業会計決算審査関係〕

企業庁〕      企業庁長              濵 田  智 生 君

          同 総括マネージャー        小 林  和 夫 君

          同 総括マネージャー        藤 田  輝 也 君

          同 総括マネージャー        平 岡  輝 明 君

                                 その他関係職員

病院事業〕   病院事業庁長            大 江   洋  君

          総合医療センター院長        小 西  得 司 君

          こころの医療センター院長      原 田  雅 典 君

          一志病院院長            南    信 行 君

          志摩病院院長            田 川  新 生 君

          病院事業庁総括マネージャー     山 本  浩 和 君 

                                 その他関係職員

〔監査委員事務局〕 監査委員事務局長          青 木  彰 彦 君

          同 監査・評価特命担当監      田 村 惠 子 さん

                                 その他関係職員

傍聴議         0名

・県政記者クラブ加入記者   4名

・傍聴者           1名

議題又は協議事項

1 予算調査

 ・ 財政問題検討会中間報告について

 ・ 予算調製方針について

2 企業会計決算審査

(1)企業庁関係

 ・ 認定第1号 平成14年度三重県水道事業決算

 ・ 認定第2号 平成14年度三重県工業用水道事業決算

 ・ 認定第3号 平成14年度三重県電気事業決算

(2)病院事業庁関係

 ・ 認定第4号 平成14年度病院事業決算

3 委員協議

〔会議の経過とその結果〕

〔開会の宣告〕

〔欠席委員の報告〕

1 予算調査

 (1)当局説明

 山本総務局長及び大林予算調整チームマネージャーから資料に基づき予算調製方針について説明    

 (2)質疑・応答

○三谷委員 重点プログラム、29のプログラムですが、こないだ前回の、この委員会で飯塚局長が、県費ベースで100億から200億の間で、それの前半だろうと、つまり130億か140億ぐらいという、お話があったんですが、これは総務局としては間違いのない話でしょうか。

○山本総務局長 まあ前回の当委員会で飯塚局長あのようにお答えはされたわけでございますが、総務局といたしましては、まだしあわせプランがどう精査されていくのかという段階でございますので、たまたま昨年度、一昨年と実施した新価値創造予算が20億というような前提にたって、ああいう発言をされたんかなということで、あくまでしあわせプランをとりまとめる担当局長のご発言かなという認識でおったわけなんですが、実はそれを踏まえて先般の知事の平成16年度当初予算編成の中でも当然、公の場で総合企画局長が発言をされておりますので、まあ当然知事の方にもその話は伝わって、記者の方々のご質問に対して同じようなお答えをされておるわけでございますが、私どもとしましては、これからいろいろ議論をしていくことでございますので、まあただ、そういった数字が出ておるわけでございますので、そういうことも踏まえながら、これから厳しい財政状況の中でどのように「しあわせプラン」の重点プログラムがより具体化するかについてはですね、十分財源も留意しながら対応していきたいと、このように考えております。

 従いまして、結論から申しますと、新価値創造予算のように、はじめに20億ありきでスタートしたわけではないということについてはご理解を賜りたいと思います。

○三谷委員 そうするとですね、例えば140億なら140億、150億という枠を最初に決めずに、重点プログラム29のプログラム、これいろんなことが書かれてますが、積み上げの要求でですね総務局の方として最後それを精査していくという、そういうことなんですか。

○山本総務局長 現在のところそのようなことでですね、私どもは作業に取り掛かりつつあるところでございます。

○三谷委員 新価値はもう来年度はないわけですね。そうすると重点プログラムじゃあ、今からいくらになるかちょっと分かりませんけれども、今の話だと。それを除いたところというのは前年度、新聞発表のとおり、前年度、0.95の要求で出しなさいよと。実際問題としてまあ0.95は当然認められないわけですから、また0.7ぐらいか0.6ぐらいに落ち着いていくという話なんですか。

○山本総務局長 先ほど大林マネージャーの方が説明をさせていただいた中の5ページの中にですね、(2)で大規模臨時的経費等という項目がございますが、まあ従来ですと大規模プロジェクト等とか、まあそういう表現をしておったんですけども、当然のことながらこういった事業については、包括配分の外でございますので、必ずしも、まあ人件費とか公債費とか当然別にあることはご理解いただいておると思いますが、要はそれぞれの各部の施策、これたくさんあると思いますが、「しあわせプラン」は当然のことながら、配分の外は当然のことですが、それぞれの各部がもっておる大規模な事業についてもこれも包括配分の外の話でございますので、今、委員おっしゃられたそれ以外のまあ大雑把でございますが、それぞれ各部が政策を構築する経費については昨年度に比べて95%で配分をさせていただいたと、そういうことで作業に入っておりますので、決して、まあこれから地財計画どうなるかいろいろな難しい問題はありますが、まあ、私の感じとしては3年前に劣後表をつくっていったん内示をした金額をですね、もう一遍出していただいて財源調整したという過去はございますが、ここ2年間は包括配分の中で、各部にご協力をいただきながら、再度調整したということは、厳格に調整したということはございませんので、できる限り95%でですね、作業もしていただいておりますので手戻りのこないような格好で、これから12月に向けて予算調製の作業を進めていきたいとこのように考えております。

○三谷委員 95でできるとはとても思えないですよね。15年度の予算案編成の前に,ちょっと北川さんが辞められる前ですけども、骨格予算とは言いつつですね、景気対策等を考慮してほぼ本格予算を作られたわけですよね。本格予算作られたけどもそうたいして新規も何も目新しいものはなかなか出来なかった。そのときに小山さんに、これどんな予算やと言ったら、骨格予算みたいなものやないかと言ったら、いやまだ筋が残ってますって、こういわれてね。その筋があの新価値の20億やったわけよ。新価値の20億。

今度は重点プログラムで、まあその金額ははっきり言われないけれども、企画局長なんかは100億から200億の間と。それを先取りした残りは骨格予算にならざるを得んのじゃないかと、つまりとても95って今おっしゃったけど、95なんかではその数字の上で成り立たないんじゃないです。もう、60とか、50とか60の世界になってくるんじゃないです。でないと、合ってこないと思うんですがどうなんです。

○山本総務局長 前回、委員会でですね、財政問題検討会の中間報告も提出させていただいたわけなんですが、現時点で歳入と歳出がきちんとあっておる状況ではございませんので、相当な財源不足はある中で、これから作業を進めるということでございますので、まあ確かに95%というのはある意味では、それぞれの部局が作業をしていただく腰だめの数字的なものはあるかも分かりませんが、私といたしましてはこの財源不足をいかにこれからの中でですね、解消していくかの努力は当然のことながら、例えば先ほど申しました大規模臨時的経費の中についても、これも聖域でもなんでもなしに、これから調整をさせていただく項目にもなります。

だからそういうことも含めて歳出の中で積み上げ、ある程度の昨年の様子もみながら歳出を推計をしておりますので、そういう作業の中で進めていきたいと、このように考えておるわけなんで、まあ結論から申しまして、決して95がですね、もっともっと厳しくなる、ということは感覚的にはあるわけでございますが、現に作業をするように指示もしておりますので、そういった中でこれからの国の三位一体改革等々の推移をみながら、どうしていくかということについては慎重に対応はしていきたいと思います。

○三谷委員 本当に良く分からんですけど、もしね局長のおっしゃるように95というのが維持できるとすれば、その前提は県民負担をずっと多くするかね、市町村負担をどっと多くするかね、そういうことをしないことには、県としての帳尻は絶対あってこないと思うんですが。ですから、市町村への補助金等も大幅にこれカットされる。先ほど、この前もご説明いただいてますけれども、国の補助事業に上乗せの、県の補助はやらないとかね、こういろいろでてますけど、結局それは市町村の負担を多くするという話なんですよ。市町村の負担を。それによって取りやめるようなところもでてくるかも分からない。そういう事業そのものをね。

それから、スクラップ・アンド・ビルドやけどもスクラップしたよりもビルドの方が多ければ、帳尻は合わないわけですから、やっぱりスクラップ分を多くしていくということになれば、県民の負担と言うか県民のサービスを低下させないことには、帳尻が合ってこない。そういうことでなければ、局長がおっしゃっていることの話のつじつまは合ってこないと思うんですけども、そうでしょう。

○山本総務局長 当然のことながら、予算調製方針を先ほど説明させていただきましたけれども、個々具体の中で当然のことながら、例えば、その交付税と重複する補助金も現にありますので、そういうことも見直したいとかですね、例えば高率の補助ですね、そういったこともこれから市町村と協議の中で、改善もしていきたいと、そんな諸々のことも掲げてある中で、これから先ほど申しましたような国の動向もみるということも大事ですが、まあ一応私どもとしては財源不足はあるものの、今議会で財調もようやくそのゼロに近い状況から120億を余るようなとこまで繰り入れが可能になりましたので、そういうこともフレームの中に入れて、全体的なことを考えていくということで作業はしているとこでございます。

確かに市町村補助金、やれ県単補助金の見直しという中には、委員おっしゃるようにその部分は市町村へ負担がいくやいなやという議論は当然あるわけでございます。この点についてはべつに今年初めて市町村補助金を見直すわけではなしに、それぞれのところでそれぞれの各部が工夫しながら県単補助金等の見直しもやってもらっているわけなんですが、今年はより厳しい中で市町村とももっともっと議論をしながらそういう高率的なものとか、いわゆる国の方も奨励的補助金については、相当な見直しをかけるというようなこともございますので、そういうことも全体勘案しながら進めていきたいと、そんなところでございます。

○三谷委員 またあとで言わせてもらいます。重点プログラムの金額がまだ今から積み上げで、まだ決まってないということですが、プレゼンは20日ですか。ですからそういう時期になっても、まだ今からの積み上げで計算しないと分からないということですか。

○小山総括マネージャー すいません。ちょっと局長を補足させていただきたいと思います。重点プログラム枠につきましてはこれは、もうご存知のとおり、元気づくり、くらしづくり、絆づくりということです。従来でありますと、新価値でありますとその新規事業だけを対象にしておりましたけども、重点プログラムにつきましては、従来の既存事業もやっぱり今後3年間で重点化していこうというところを全部持ってきて、大きい枠として重点化していこうというとこでございますので、企画の考え方としましては、今の委員おっしゃられたような額になるか、もう少し多いか少ないかはまだ現在のところはっきりしておりませんけれども、一定の枠は作りたいというふうに考えております。

ただ、一定の枠を作ったとしましても、今後1月の末まで、知事査定まではいろいろな予算議論をされますので、その中の個々の事業のレベルで精査されるというふうにお考えいただければ、ありがたいかと思います。そういう意味では、100億から200億の間というふうなお話しありましたけれども、そういう範囲内で一つの、一定の枠というふうなものを考えているということになろうかと思います。

○三谷委員 またあとで。

○西場委員 3カ年の財政健全化ですね、これはそのものには反対はしないけれども、しかしですね、もっと必要なことは、財政の健全化じゃなくて、三重県の経済の健全化の方が優先されるべき時期にきたと、こういうように私はまあ思いますと、今から財政のためだけのこの出動ということに集中してしまったら、この三重県の地域経済あるいは産業界、そういう弱いところの分野について、ますます公的な関与が薄れると。今までも厳しかったのに、今まで以上に厳しい3年間がくるということを、今県はやろうとしているわけです。

今までそういう公的関与のあり方を厳しくして今日やってきた結果、なんや県庁の一人芝居かよと。県庁だけようなって、我々民間は放っとくんかよという批判があって、そんな中で政権が交代して新しい知事になってこれから新しい県政運営をやろうとするときに、今までと同じようなものがあってはならんと私は思うんです。

ですから、私は、この3年間の集中財政緊縮、これについては異論を唱えたいと思います。むしろ、これを努力目標としながらさらにいっそう大事なことは、この町村合併も踏まえて大事な過渡期のときに、県の産業界を経済をどう立て直していくかと、こういうところで必死でですね、県民の理解と議会の理解がもらえるとすれば、あえてこの財政の建て直しだけに足場を置くんじゃなくて、仮に財政は今厳しくなっても、あと、好転すれば民間が一人で歩き出す。そうすれば県は小さい行政としてあとをやっていけるんだから、今踏ん張りどころの、今谷底のときに、県庁だけの財政のためにだけ行政やったら、こんなことは県民は理解できないぜ。

まずこのことについて改めて問うておくわ。

○山本総務局長 この視点、非常に私どもも知事からの旨も受けてですね、財政問題検討会に取り組んでおるところでございます。従いまして、元気づくり、暮らしづくり、絆づくりを今回のしあわせプラン重点プログラムの柱にしてですね、実は、まだ中間報告の域はでておりませんが、財政健全化に向けての記述の中にもですね、単に財政再建のための削減ありきではなく、これからの県民ニーズに即した行政サービスをきちんと提供していくべきと、こういうようなことも書かせておりまして、「県民しあわせプラン」を実行していくための県財政であること、それから、現下の景気状況によってさらに県内経済への下支えを行っていく配慮が必要であることなどを留意していかなくてはならないということは、明記もさせていただいておりますので、結論から申しますと、こういう厳しい財政状況ではあるけれども、何を選択して何を集中するかという中で、要は施策のシフトをどうしていくかということに尽きるのかな、それが重点のプログラムであると。

まあそうかと言って、パイは限られておりますので、それをどうするかということは財政の方の大きな、私は与えられた高いハードルかと思いますが、まずもって削減ありきではないということと、3カ年の重点プログラムを下支えするためには、どう財政を健全化しながら、「しあわせプラン」の個々具体の施策を具現化をしていくかと。そういうことにあるのかなと、そういう認識でおるところでございます。

○西場委員 まあその言葉自体はね、いろいろと配慮をしているということで、その答弁はまあ一定の評価はするけれども、実際3年間集中して財政を立て直すんだと、こんな厳しい中で財政を立て直すと言ったときにですね、そんじょそこらの決意ではならんし、具体化してきたら大変厳しいその予算の削減や、そういうものをせざるを得ないでしょう。それをいまやるのか、いつやるのか、何年かかってやるのか、そういうものをですね、端的に3年間としてやった場合に大変な事態がおこる。ね。

選択と集中の中で、それはうまく泳げればいいよ。あっちも良く、こっちも両方とも立てれればいい。今そんな、見事な財政とそして県予算プランが出てきたら、それは、私の忠告は無駄であったわけだけれども、まあ、普通に想像してね、無理がある。無理がある。

そういう意味ではこの単に3年間と安易に絞って、その財政だけに絞った予算というのは相当無理があるから、もう一度再考するように私は要請をしておきたいなと思います。

それからこれは今年からじゃないけども、包括配分、これはね、まったく県の財政主導の、県の税金の使い方だ。で、財政だけ健全になればいいという、その事務的な発想にしかならん。我々県民の方からいただいた要望がどんだけ多く来ておるのか、どんだけ程度なのかという、そこへいって土俵に乗せて、そこで限られた予算だけど、どういうようにそれを割り当てるかという、苦労が何もないじゃないか。財源の枠だけ決めておいて、それを施策別に配分して、あとみんな自分らそれぞれ決めなさいと、こんなことをしたらですね、なんら予算の苦労なしに配分できるじゃないか。

この配分予算というのは、私は、昔いう生活者起点、それから野呂知事が言う県民主役、こういうものと全然そぐわないと思うけども、そんなことをどう思っているのか、一遍答えてください。

○山本総務局長 先ほど私の方からも編成方針の中で、包括配分の基本的な考え方を3つ揚げさせていただいたわけなんですけれども、従来どちらかというと財政当局が例えば財政フレームであるとか、起債であるとか、交付税であるとかすべての税であるとか、すべての情報をもちながら立てて、いわゆる予算査定という作業をしてきたわけでございます。そういったことに対する批判、庁内的な批判も含めていろんな批判があったわけでございます。そういうことをクリアするために当時は財政会議ということでしたが、各部局長にすべての情報を提示する中で、どこに、あのころはあれかこれかとか、あるいは現在は選択と集中という言葉を使っておりますが、そういう議論をそれぞれの部局長さんでやっていただく過程の中で、そこまでするんであればそれぞれの施策に応じて、各部局に一定の部分を配分して、各部局というのは一番県民に近いニーズが取れるということになりますので、それぞれの施策を総務当局がそれぞれ査定するということではなしに、各部の自主性に任しながら、ただ、その中でもその事業、かりに100万であっても将来何百億とかかるような計画的なことは仮に包括配分の中でもいろいろ総務当局等々と議論をしましょうというルールはあるものの、それぞれの個々の施策については各部に任す中で、より柔軟な財政運営をしていただきたいと、まあそういうことでスタートをしております。

ただその中で片一方の方で重要なのは、私ども政策推進システムというのを作っておりますので、総務局とそれから総合企画局とそれぞれの部と政策推進システムに合わせたような形で、この事業が具体的に成果が出ているかどうか、そういうことも全部検証を2カ月かかって、前年度の包括配分した予算の検証をしながら、全体的な施策別の配分も視野に入れてやらしていただいておるということでございまして、この点につきましては岐阜県も今年から三重県と同様の包括配分方式を採用するとか、あちこちの自治体でもですね、従来の硬直した財政主導の予算調製方針ではなしに、やはり一番県民のニーズ、あるいは住民のニーズに近いところがきちんと責任を持って予算を調製していく方針に変わりつつあることは、まあ三重県は比較的、全国に先駆けてこういう方式は取りましたけれども、私はこういう方式はどんどん定着していくことだと思うし、正に分権型社会の自分たちで目的をいかに達成していくかということについては、大きな私は方針ではないかなとそのようなことは考えております。

ただひとつ、財政問題検討会でもいろいろ問題があるということで、ご指摘もいただいております。と言いますのは、施策別に配分するけれども、それでは施策間はどうするんだと言う問題は現在残っておりますので、これはこれから3年間の中でいろいろな意見も聞きながら、施策別の配分プラス施策間を越えた部分を今までですと、新価値創造予算なんかでその施策間のところを調整をしてきたわけなんですが、現在の配分方式ですと、部とやる予算調製の方針は改善されたけども、施策間は施策間で残りますので、そこの調整をどうしながら選択と集中をしていくかという問題は、大きなテーマになりますので、これからこの財政問題検討会をさらに進めるなかでですね、改善に向けて進化をしていきたいとこのように考えております。

○西場委員 ちょっと最後の部分、よく分からんだんですが、その包括配分になったのはこういう不景気、こういう財政状況の中で止むを得ないという理解は、一定はもっておるわけです。もっておるわけだけども、今こういうものが続けてきた結果、どういう状況になったかと、こういうものを考えるとこれがベストだベターだというようなことで、ああ岐阜県もやった、他県もやった。だから三重県の方式が正しいんだと言うようなことにならん。そうやってして頭を押さえといて、あとは知恵を出してやれと、知恵出せる事業はいいよ。ソフト、まあ非公共、その中でやり方を替えて高率的にやれる。それはこういうようなときに知恵を出せと、汗をかけと。しかし、知恵も汗もかけないような事業がある。地道な事業が。公共事業、特に。あるいは道路や橋梁にしてもですね、金がないから橋梁の橋脚を3本を2本にしようかとそんな簡単にできないんだよ。ね。

それすらもみんな、頭越しに去年より5%、10%とこう頭を張ってやってきたら、もうこれ、かれこれ5年も6年もやってんだから、もうあんた、積み上げて削減率が大変なことだ。ね。やり方を替えてやれるような事業はそれでもまだいいですよ。

もっとそのハード的な、地道な事業があるんだよ。そんなんも全部包括予算というようなことで、木っ端微塵にしてしもたやないか。それでこれ、公共事業についてもいろいろやっているけれども、そんなね、今、道路予算例えばね、極めて特異な数字だけれども、道路県単建設、道路の建設の県単があるわ。平成10年に150億あった。今は7億円だ。わずか5年。150億円の県単道路は、予算を150億円から、7億円。これらすべてですね、その頭を張った包括配分の中で一番しわ寄せされてきたその予算のところだ。

こういうものはいくらでもある。こういったたぐいのものが。そういう中で、包括配分の中で歪みになっている部分というのをもう、これはこれ以上、この包括の中へ入れるわけにいかん。包括の配分の仕方を変えなさい。

○山本総務局長 若干誤解されとる部分があるんかなという気はするんですが、従来のシーリングというのは数年前あってですね、10%のシーリングの中で予算要求しろとか、そういうようなことはあるわけなんですが、今回の包括配分というのはあくまでエリアを限定する中で、いわゆる各部に自主自立でお願いをしているということでございます。

 ただ、今委員がおっしゃられた公共事業については、2年間、相当包括配分の中でお願いしてきた歪みというのは十分我々も理解もし、反省もしておりますので、今回「しあわせプラン」の中には、新価値創造予算は確かに20億は非公共というんですかね、いわゆるソフト事業を中心にコンペでやってきたわけなんですが、今回「しあわせプラン」の重点プログラムは公共とか非公共とか、そうことではなしに県土整備をはじめとする公共事業はまあいろいろご要望もいただいておりますので、そういった中でその95の中ですべての公共事業を封じ込むとかそういうことではございませんので、その点についてはご理解をいただきたいと思います。

○西場委員 また、議論は継続しますけどね、公共の面でもう少しこの機会にお願いをしておきたいけれども。災害とか安全性というのがいわれるようになると、道路にしても橋にしてもね、その基準が高くなってきたわけだ、構造の。安易な道づくりや建物や、そういう物が出来なくなった。その分コスト高になるわな。そのコスト高が結局その全体の事業枠は決められておるから、結局事業量の削減につながる。一方で事業量を削減して、安全面コスト面でのその、経費の増高が反比例でなりますから、この際ですね、一方の県の重点施策であるその安全性の確保についての経費が増える分が、一般の他の事業量削減につながらないような工夫というものが必要だと思うんだよね。答えてもらえればいいけども、まあ答えられなかったら一遍そこのところをよく検討してもらいたい。

それから、もう一つ。県民ニーズを捉えていない今の県の予算編成の中で、私は唯一その長崎の出島があった、それはね、地域予算だ。県民局長が地元からの要望で吉田山ではなんともならんけど、これだけはおれに任せとけと言ってやっとった。ここでクッションになっとった。これを削減していくということは、ますますだめじゃないか。もう一遍再検討。

○山本総務局長 第1点目につきましては、これからの予算調製の中で委員のご意見も十分踏まえながら対応をさせていただきたいと、こんな感じです。それから、2点目でございますが、地域予算いろいろご意見がございました。財政問題検討委員会の中でもですね。それで、今地域予算のネックになっておりますのは、まあ公共事業なんかですと、もう90、100%近いところが実は地域でいろいろやっていただいておるんですが、それも地域のニーズをきちんと踏まえるシステムがあるんかというと、必ずしもそうでもない部分がありますので、単に地域予算、局長の調整費ということだけではなしに、そういったもの自身も大きな意味での地域予算ではないかと、そういう意味でもっともっと地域における公共事業とかそういったものも含めてですね、一番近いところにある県民局がいかに県民ニーズを把握しながら予算に反映していくかというシステムをいろいろ考える中で、地域予算をもうちょっと幅広く議論するべきではないかと、そういう提案でございまして。

現在平成12年度からスタートをしたと思うんですが、そのころ4事業であったのが、いまは1億3千万程度の事業規模にはなっておるんですが、それはそれで十分私は、その都度その都度の県民局長の調整経費として機能はしたと思いますので、それをもう少し進化する形でそういう総合調整の予算はありますよというのが、一方でいわゆる予算令達という名のもとにですね、全然、場合によっては地域のニーズを踏まえてない、県庁の方からの計画立案で予算がくるというシステムをまあいろいろ議論をしていきたいなと、そういう中で地域予算を考えておるのがまず1点でございます。

 それから第2点目は、市町村合併がどんどん加速的に進む中で、現在の生活創造圏を見た形の県民局のありよう等々もこれから議論も出てこようかと思いますし、そういったことも視野に入れてくと、現在の地域予算、限定された地域予算、それから生活創造圏予算、それからは先ほど申しましたそれぞれの旧事務所でやっておる予算、そういうものももっともっとト-タル的に考える中で、もう少しその幅の広い観点からたった地域予算が必要ではないかなと、そういう意味でございますので、決して地域予算をやめるとか、そういうことの前提でこの議論を進めておるわけではございませんので、その点についてはご理解を賜りたいと思います。

○西場委員 そのね、中身の話はそれでいいですよ。ところがですね、今大林君の説明の中で出てきた、これ以上増やさない、前年度の同額程度以下に見積もること。こんなん正に削減やないか。なくせというのもいっしょやないか。前は何ぼでもよろしいと。県民局が言ってくるのは無制限よと、しかも知事直結よと。さすが生活者起点だと。こうなっとったんだ。いろいろ厳しいことを言うけれども、ここではこの部分ではやっぱり本物やなと、我々は思とったんや。だから、これ撤回して、もう一遍やり直し。

それからですね、重点プログラム。これはね、こんな今の三谷委員さんとのやり取りの中で不明朗に進むんであれば、これは当然議決事項にすべきだ。この重点プログラムの予算は。議決事項。我々の議決案件は拡大させてもらって、長計については議決するようになった。ね。ただし、まだその長計は決めてないんだ。うちは。この「しあわせプラン」を認知してない。その中で出てくる重点プログラム、これは私は議決事項。そうでないと、我々議会、県民代表としての意見が盛り込まれないもん。

我々が議論できるのは、この政策までなんですね。我々が政策を認知して、この政策に重点しろということを決議してその政策にのっとって施策と、基本事業、事務事業を作ったということであればいいけれども、同時並行しておる以上、しかもこの「しあわせプラン」の骨格、一番重点になるプログラムが事務事業ということになってくると、我々が議論する場がないんですよ。これは、政策に直結した事業という認識のもとに議決事項にしてもらいたい。これは委員長にも申入れをさせてもらいたい。

○山本総務局長 所管からいくと、総合企画局との関連も出てこようかと思いますが、前回も総合企画局長がお答えをさせていただいたように、今回骨子案を提案させていただいて、次にその中身も議会の方へご提出をさせていただいていろいろ議論をいただきながら最終案に進めていきたいと、このようなお答えもしておりますので、当然のことながら私ども、予算を担当する所管につきましても現在作業を進めておるところでございますので、11月の半ばの各部からの提出日を待って、今年も非常に作業がきついんですが、昨年同様に、12月のはじめに予算要求の概要をお示しさせていただきたい。

前回もいろいろご指摘もございましたので、もう少しわかりやすい、予算要求書の概要を現在書式も考えながら、工夫はしていきたいと思います。当然のことながら「しあわせプラン」だけは特だしするような形で29の項目の中に、どういうような事業があってどれだけの予算要求がされてるということについては、明示をしながら12月議会、あるいは1月議会の知事の予算、提案させていただいたことを議会の方でいろいろご議論いただくと、そういうようなスケジュールを考えておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。

○中村委員 この県単の市町村への補助の部分で、あり方ですね、この部分でちょっと聞かせてもらいます。こちらは、財政問題検討会中間報告の36ページ以降と、それから今日いただいた資料、これに基づいてだと思うんですが、14ページ以降に基本的な考え方を出してもらっているんですけども、ちょっと理解出来ないので。

地方分権時代をむかえてこれから、自己決定、自己責任に基づいてということで市町村、団体等の自立促進を念頭においてという、こういう考え方を出されたというふうに上がっておるんですけども、従来ですね、この、私は県単とか市町村が単独事業の部分にその自主自立の政策ができる、そういう特徴があるんかなというふうに思っておったんですけども、今回、市町村、団体のその自主自立を念頭にと言いながら、こういった形でその部分を削っていくというものの考え方が、ちょっとまだ理解が出来てないですよ。

今まで各市町村にですね、県単独自の補助金を出しておった理念みたいなものをまず一つ聞かせてもらいたい。それから、出しておったいろんな、アからずーっとオまでありますけども、それぞれにねらいといいますか、目的があったと思うんですね。奨励的補助金はこういうもの、それから高率補助金はこういったものなんだと。零細補助金なんかはまあ、こういう形なんだと、それぞれの県単の補助金に、県としての、これはこういう理由だからこういうことをしてきたんだと。大体まあ、まだリストアップがされてないのでわかりませんけれども、傾向はあると思うんですよね。本当に少ない金額に頼って、小さな活動をされているところがもしかしてあるか分かりませんし、で、それがまた大きな県民の活動につながっている部分がもしかしてあるか分かりませんし。

私はここにあげられたこういう種類があって、これはこうやって削っていくんだと言うことの影響というのは、これだけの資料ではまったく私としては掌握できてないんですよ。これが県民の皆さんの生活にどう影響をしていくか、その部分は分かりませんので、まあ、概略でよろしいですけども、こんなことをしてきたんやけども、無駄やったんやと。そういった部分の削る総括みたいなもの、金がないから削るのか、それとも無駄なことをずっとしてきたから、これ削るんだということなのか、その辺の考え方を聞かせていただきたいと思います。

このリストアップというのも見ないと、考え方は私どももなんと言うんですか判断が出来ないんですよね。そういったものの概要でも出てくるのはいつ頃出してくれるのか、ということですね。

それから最後になりますけれども、市町村がそれぞれの地域のまちのありように、あるいは年齢も平均年齢といいますか、高齢化率なんかも違うだろうし、それから商業地、工業地、海辺いろいろありますよね。それに基づいてそれぞれが既存の補助金、交付金ではやれていけない部分を、県としての理念をもってそれぞれのところに対応してきたという、まあ自主自立の特性を守ってきたという部分がこの補助金のところにあるんじゃないかなというふうに思っておったんですけども、こういうかたちで一斉に切り出すことの影響というんですか。そういった部分は非常に心配をしておるんですけども、その部分についてちょっと考え方を聞かせていただきたいと思うんですが。

○山本総務局長 この報告書はまだ県庁の中で公募職員も各部会に2名づつ入れるなり、あるいは各部局の若手の方が入ったり、それぞれの各部の経理担当者とか、まあそういう方がだいたい延べ七十数名の方々がそれぞれの部会に入りながら、議論をしてきたわけでございます。従いまして、若干こう、そもそも論というんですか、哲学的なところから入ったページもあろうかと思います。それで非常に大きな問題の中で県単独補助金のあり方ということは、テーマになっていることも事実でございます。それで、これまで県は施策の奨励、それから財政支援として多くの市町村に対する県単補助金あるいは各種団体等々に対する補助をやってきたところでございます。

従いまして、そういったものをもう一度ここでですね、きちんとそれぞれの各部で議論をしていただく必要があるのかなというようなことで、今回16年度の当初予算の編成方針の中に入れさせていただいたわけでございます。従いまして、36ページと37ページにつきましては、より具体的な提言内容がありますが、これから各部を通じてそれぞれ市町村のご意向も伺う部分がたくさんある中で、どうしていくかという問題、非常に大きな問題があろうかと思います。

まあ、私どもといたしましては例えば奨励的補助金をずーっと検証もせずに継続しているのがいいのかなということで、終期設定をしていったらどうかなとかですね、それから高率補助金、まあ普通の我々感覚的には2分の1の補助金というのが普通の補助金の考え方ですが、もっともっと高い補助金も現に現存しておるわけでございます。そういったものがどういう背景でどうなったのかというようなことの吟味も必要かなとか、あるいは零細補助金、これも相当過去からいろいろ、国の方もこういった感じは進めてきておりますので、実は市町村の零細補助金ちょっと私記憶ないんですが、本数を調べてみたら非常に少ない本数になっとって、ほとんど統廃合されておりまして、まあ巷に10万の補助金とかあるいは50万の補助金なんて、こうすぐ想定するわけなんですが、市町村への補助金はそういった補助金は極めて少ないというようなこともございますので、そういったことの資料等々もどの程度今集約されているのか、ちょっと私定かでないので、そのあたりは総括なりマネージャーから答えさせますが、それと、交付税措置が当然ありながらやはり過去からいろいろ市町村長さん等々の要望もあってですね、市町村にきちんと交付税措置がされておるにもかかわらず、県単補助金がある意味では上乗せみたいな形でされている部分があるのかどうかとかですね、そういった問題についてもこれからの議論の中で深めていきたいな、その中で県単独補助金のあり方という、非常に大きなテーマ、市町村長にとっては非常にいろいろご議論のあるところでございます。

それともう一方、それとセッティングというわけではないんですが、実はこの中でもご承知のように、公共事業については県単独でですね、市町村に負担を求めておりまして、それぞれの議会のたびにその部分を議決していただいているということでですね、より事業がスムーズに行くように、各市町村に負担をお願いしている部分がありますので、その点もこの期間の中で本当にこういう制度がいいのかどうか、分権がどんどん進んでいく中で市町村との関係の中でこういった県単独で市町村から負担をいただく制度がいいのかどうか、そのあたりも合わせてですね、議論をしていかないと一方的に今までのやられてきた市町村に対する補助金だけをカットするんではなしに、市町村の方からいただいておる負担金についてもメスを入れていく必要があるのかなと、そういうような提言を書かせていただいたのが、36ページ以降の県単補助金のあり方なり手法等の表現でございます。

○小山総括マネージャー リストアップということのご質問をいただきました。現在調製方針をこういうふうにまとめさせていただいておりまして、これから各部局の方で予算の要求といいますか、編成の中でリストアップしながら、この補助金の調製方針に、高率補助金、零細補助金等々記載がございますけれども、そういう個々のものを見ながら一度にすべて同じようにできるというわけでもございませんので、どういうふうにして議論をしていくかということも含めながら、これからこういう方向で見直していきたいということでございますので、できるだけ要求状況は、取りまとまって、議会の方に要求状況についてのご説明をさせていただけるときに、そういうふうなものも、見直せるものは見直すということのリストというものは出させていただきたいというふうに考えております。以上でございます。

○中村委員 この方針を見せていただいて、この14ページの既に財政問題検討会の中間報告を受けた形で、そのままここに載っている。今吟味するということやったんですけども、もうここに8番のところにはっきりと、14ページの8番のところにもう思い切った廃止・統合・縮小を進め行政のスリム化を図る、と言葉はもうこれでいいんですけども、削るとはっきり書いてあるように思いましたものですから、その辺の今までそれなりに意味があったんかなあと思ったんですが、まあまったくその分析をこれからしていくということなんですかね。ちょっとその分析の過程とか、あるいは市町村との議論の過程とか、そういった部分をちょっと掌握しないと、なかなかこれ議論が出来ないかなというふうふうに思いましたものですから、聞かさせてもらっとるんですけど、我々にそれがわかるようなデーターというのは出てくるんですか。

○山本総務局長 それでは16年度の予算調製方針に限ってご説明をさせていただきますが、先ほど小山総括も答弁しましたように、これから予算がまとまった段階、多分12月のはじめにご提示させていただけると思いますが、その場で例えば県単補助金の中でそれぞれの各部との話し合いの中、あるいは各部と市町村との話し合いの中で、この中の項目の中で、例えば10分の8のような補助制度があったらですね、それは下げていただいたのはこれですよとかですね、例えば、交付税があるにもかかわらず、高率補助をしとったような事業があったら、これは部と市町村との話し合いの中でこうしましたとかですね、そういう話は、資料は12月の予算がまとまって議会へ提示させていただくときに、資料として出せるように、作業はしていきたいと思います。

○中村委員 お断りをしておきたいのは、こういう基準を設けて削っていくための基準というとらまえ方は、私はしてないもんですから、聞かさせてもらったのは、今まで意味がね、なんていうのかな、補助額に、補助率に意味があるんじゃないかなというふうに思いましたものですから、意味もないのにだらだらとやってきたのか、それとも国や県のですね今の規制の制度ではなかなか救えない部分があるから、こういう形でやっているという部分がもしあるんであればね、それはきちっとしといてもらわないと、あるいは後半言いましたように、各市町村は全然顔が違うわけで人間と一緒で、ハンディのあるような市町村もあるわけで、そういったところだから、こういう金額でいっているというのは多分単独の県単であり、それぞれの自治体の単独予算だと思うんですよね。

そういった部分の意味だけはきちっと吟味をしておいてもらわないと、こういう全部2分の1だから、2分の1以上のところは全部きっていくんだとかですね、そうものの考え方では、困るというふうに思いましたものですから。ただそれを判断する材料が今ありませんから、リストアップされてないので、これからこういうのは削っていくんだというものの言い方をされますと、もしかして、大変困っている部分が出てくるんじゃないかということを申し上げたわけですが。その辺の中身というものは我々に分かるようなことは。2分の1以上の補助を出しているところはこれだけやったもので、これだけ削りましたという内容を見せてもらっても困るわけなんですけども。

○小山総括マネージャー 調製方針で今こういう方針を出させていただきまして、一律機械的にすべてこれで処理できるというふうには考えておりませんでして、委員おっしゃられましたように、やっぱりそれぞれの補助金には経緯もありますし、事情もいろいろあるということはもう当然の話でございます。ただ補助金というものを考えてみますと、県の施策を行うために市町村と同じ協働してやると、そのときにそういう施策を市町村がいっしょにやってもらうための奨励的な補助金、これはまあ原則でございます。ただ、今まで財政支援的なものもございました。ただそういうふうなものにつきましては、本来は国と地方という関係の中で、県と市町村というのは事務分担がはっきりしてまして、基準財政需要額といいますか、一応財政措置というのはそれぞれされているということになります。その中でさらに県が補助しているということは、今まで右肩上がりで来たときはそれはそれで出来ました。ただ本当に、両方右肩下がりになっているときに、それでもう一つ「しあわせプラン」をやっていくと、県としてどういう役割を果たすべきかというときに、いつまでそれをやっているのかという見直しがいつかはいるということでございますので、来年度すぐできるというわけでもございませんけども、そういうことをきちっと議論をしていく必要があるだろうというふうな考え方がございます。

ですから、そういう意味ではまあ、激変緩和的なものになるかは分かりませんし、基本的には2分の1というものがやっぱり補助する。お互いにいっしょにやっていくという意味では、基本だろうというものをもちながら、やっぱりそこに議論をしていきたいと。ですから、若干時間を要するものもでてくるかと思います。

それと県と市町村の間でございますので、やっぱり本当に零細補助金というものの効果があるのかどうかという議論もしていく必要もあります。これは、県と民間の間ですと、個人というものになりますと、本当に零細も必要ということがございますけれども、そういうところも議論をしていきたいというふうなことも含めながら、この補助金につきましても従来その高率補助金だとか零細補助金については財政的には見直すべきだという議論は、過去何回も補助金の議論でもしております。

ですけども、こういうことがなかなか徹底されていけませんし、それともう一つ補助金もだんだんだんだんその縮小してきて、いつのまにか零細になっているというのもございますので、まあそういうところも全部整理しながら、議論をしていきたいということで、今度本当は、この3年間の財政健全化というもの、まあこれは財政健全だけではございませんけども、その次もさらに県としての行政サービスができていくような財政というものはどう考えていくと、その中でどこにどういうとこに今度は重点化していけるかということもセットで考えていく厳しい状況でございますので、こういうことも含めて一緒にやっていきたいというふうに考えております。

○中村委員 終わりますけど。地方分権の以降、結構、市町村に仕事が流れてますよね。市町村の方はもうアップアップというか、市町村自体もかなりの人員削減もやったりですね、いろんなことを今進めておりますよね。そういった市町村の環境みたいなものがかなりきつくなっているというのは、もう掌握していただいているというふうに思うんですけども、これ県のお金をどんどん削ってですね、県財政は良くなっても、結局まあ県民の生活、県民のお世話といいますかサービスを提供している最先端の市町村の部分から各県民へのサービスをどんどん削っていくというようなことに、当然これつながってくるというふうに思いますので、そういったことから、出来ましたらですね、まあ後半あげていただいてありますけれども、市町村との協議といいますか、これはちょっと深めていただかないと大事なものが落ちてしまったりとか、そういうその影響だけはきちっと踏まえたうえでやっていただきたいというふうに思いますが。要望しておきます。

○中嶋委員 関連なんですが、地方分権推進方針の中に、市町村に対するその県単を含め、補助金については総合補助金化をしていくというふうなことが書いてあって、検討していくということが書いてあったような記憶があるんですけども、この県単補助金の見直しにあたって、市町村との協議の中で総合補助金化、まああと使い方、言い方変ですけど、使い方は各市町村の実情に応じて今まで零細補助金に充ててたものに、充ててもらっても別にかまわないとか、そういうことも念頭においた協議をされていくのかどうか、そのあたりを教えていただきたいんですが。

○山本総務局長 このテーマ、非常に重いテーマでございます。地方分権基本方針の中ではそういったメニューがあったと記憶しております。今回私ども財政問題検討会の中でもそういう議論はあったことは事実でございますが、もっともっと議論をしていくべきテーマであるかなというようなことで、今回県庁の中の内部の、私ども内部の検討会でございますので、地方分権推進方針は外部の方も入れて、議会にも説明を十分させていただいた結果出たものでございますので、それはそれとして尊重はせざるを得ないと思いますが、私どもの検討会としては総合補助金の設置までは踏み込んで、記述はしてございません。

 と言いますのは、これからどんどん、どんどん、市町村合併が進み市町村が大きくより多様化していく中で、十分議論をしたうえでの総合補助金化というのがいったい何をベースにした、もっと言い方を変えれば、今たくさんのそれぞれの部局の補助金がいっておるわけで、それが非常に使いにくいというご批判がある中でそれを統合するということであれば、それはまた一つの大きな意味があるんかなと思いますが、現在そういうことを踏まえたうえでの総合補助金なのか、それとは全然別に、今おっしゃられたような背景の中で零細とかそういうこともひっくるめて、別途の補助制度をつくるんかということについては、今の段階では私どもまだ十分承知もしておりませんのでですね、まあそういう議論の中でこれから各部からの縦の補助金が、で、やっとるのがいいのかどうかも含めてですね、それを市町村でいわゆる第2交付税的なものとして、この総合補助金を位置付けるのかどうかについては、十分私ども定かな議論はしておりませんので、まあ担当所管の方との議論もあわせながら、こういった問題も視野に入れてですね、県の補助金のあり方も合わせて議論はしていきたいとこのように思っております。

○中嶋委員 今回の県単の、市町村に対する補助金の見直しは、将来的にその総合補助金につながっていくための第一ステップとして見直しをされるんやというふうな、勝手な思い込みをしていたんですが、そういうわけではないということですね。ということは、端的に各部局が零細で出しているとか上乗せしているとか、そういうものは交付税措置ももともとされてるわけだから、基準財政需要額で、必要最小限の事業はできるでしょうと、市町村は。だから県はこれ以上お手伝いしませんというか、要は削っちゃうと、端的に言えば。もう市町村の方へやっぱりしわ寄せが行ってしまうという、そういう認識になってしまうんですね。

○山本総務局長 この点については、繰り返しになりますが、総務当局として議論はしませんということではなしに、一方で地方分権推進計画の中に総合補助金というメニュ-があることは事実でございますので、引き続きですね、整合が取れるようなそういうような議論をですね、引き続きやっていきたいと。ただ、今回の財政問題検討会の中間報告の中には総合補助金化のことについては提言はしておりませんと、こういうことでご理解を賜りたいと思います。

○中嶋委員 県単補助金のことについては、私市町村の立場から、こう見るとですね、小山総括もおっしゃられたようにこれまでいろんな経緯もあった補助金てあると思うんですね。それを今回まあ、県財政厳しいんで堪忍してくれという、ムチムチばっかりになっちゃうんで、何かそれを踏まえて市町村独自で有効に県の補助金を活用するための方策、それは何かいわゆる市町村が独自で判断できるような、正にその地方分権、権限委譲やと思うんですけども、そういうこともやっぱりセットでですね、県単の補助金の見直しにあたっては今後考えていただきたいというふうな要望を言わせていただきます。

それとあと、西場委員の関連なんですが、重点プログラムというのは私はもう一般質問で、例えばスポーツの振興というのは抜けているんではないですかという話をさせていただいたら、知事の方から、重点プログラムについてはこれから中間報告12月に向けて検討していくんだということで、この29が最終ではないという認識を私はしてるんですが、その点は総務局長も同じでしょうか。

○山本総務局長 総論的なお答えで申し訳ございませんが、従来ややもすると、財政主導というイメージが県庁内部にあったと思うんですよね。だけど、今回「しあわせプラン」ということで、重点プログラムをやるとなると、決して私ども財政主導ということではなしに、施策を何にするかという観点で、いかに限られた財源の中でそれを下支えするかと、そういう視点が私は大事だと思いますので、今のご質問につきましても、決して私どもが頭ごなしに従来の査定というような名前でですね、県財政厳しいからこうしろということではなしに、知事を中心に、政策決定していただいた財源をどのように生み出すか、どのように選択をしていくのかということは我々の責務かなと思ってますので、もし、そういうことが我々の中であるようやったらご批判として受け止めてですね、これからしっかり新しい重点プログラムに、いかに下支えをしていくか、そういうことに誠心誠意がんばっていきたいとこのように思っています。

○中嶋委員 すいません、私、総務局を批判しているわけじゃなくてですね、申し上げたいのは、重点プログラムをこれから具体化を検討していきますという中でですね、非常にこの重点プログラム枠というのが今日の三谷委員の質問にもあったように、背景には非常に県財政を大きく影響を与えるものやと思うんですね。何億規模になるか分からないですけども。ここ3年間の県財政の方向を縛る非常に大きな枠になってしまうという認識を、今回の第3回定例会を終わってから私も気が付いたというですね、誠に情けない話なんですが、自分自身も。だけども、重点プログラム自体は29プログラム。これがもうこれで決まりというわけではないという認識を私持ってまして、まだ議論の余地はあるというふうに考えているところなんですが。となると、これから12月要求段階のやつを出していただく。それはまあ29にのっとってでてくると思うんですが、例えば12月の第4回定例会の中で重点プログラムの見直しについて、議会との議論の中でじゃあ29は30にしようとかね、28にしようとか、なってきた場合ですね、そのときに予算の組換えということもされるおつもりがあるのかないのか、それをお聞きしたいんですが。いかがでしょうか。

○山本総務局長 予見を持ってお答えは出来ないと思いますが、まあ正に予算調製権というんですかね、最終的には知事がご決断をされることでございますので、まあ私どももその意思をね、尊重しながらどうしていくかということについては、これから総合企画局中心にやられる作業でございますが、これからの重点プログラムの進捗と予算の進捗の中で、十分な議論が必要であるとそういう認識でこれから取り組んでいきたいと思っております。

○中嶋委員 これも一般質問でさせていただいたことの繰り返しになるんですが、そういう予算編成権をですね、議会が踏み込もうというのは、これは無理というか、今の現行法例上では無理というのは、重々理解したうえで、その予算編成に入る入口のところについては、十分な議会との議論はするべきだと思うんですね。その一つが例えばこの調製方針の前提になるような、県政運営戦略みたいな大きな政策の方向性の議論だとか、それから重点プログラムはこれだけ、県財政3年間でも縛るというのであれば、例えば債務負担行為もですね議決行為になるんだから、議決するしないは私はそこまでよう踏み込まんところありますけれども、もっと重点プログラムについて議会との議論をする場をやっぱり持って、その上で予算を編成していただくという方式にしていただかないと、例えば包括財源についての西場委員の不信感というところも、やっぱりその前提となる議会との議論の部分が欠落しているからかなという気がしてるんです。

特に今回、新価値創造予算がなくなったことで、施策間のメリハリ付けがある意味できなくなってしまうんですよね。となると、じゃあその施策間、今度19、あっ、62ですか、になる施策間のメリハリをつけるために19の政策の間でのメリハリを、例えば議会と入口で議論をするとか、そういうことをしないと本当に一律のシーリングになっちゃうと思うんですね。それについて、知事の答弁は施策間でメリハリをつけれるよう重点化を図るよう努力していくという、ご発言をいただいているわけなんですが、そこに議会との議論をどうするということの答えがやっぱりなかった。もう一回その読み返してみてもなかった。

やっぱりそういうことになると、本当にこの包括財源配分方式というのはですね、活かせば私、いい方法だと思っているんですけども、それが本当に昔の一律シーリングになっちゃうんじゃないか、それをさけるために一つは予算編成の入口になる政策間の優劣について、優先度についてもっと議会と議論する場を持つべきではないかというのが一点と、それと3年間、予算を縛るであろう重点プログラムについて、もっと議会との議論を踏まえていただきたいということを考えているんですが、その点について総合企画局長にお聞きしなけりゃいけない話なのかも知れないですが、総務局長としてのご意見をちょっと聞かせていただけませんでしょうか。

○山本総務局長 1点目はですね、昨年度初めて非常に私ども事務方は相当な作業量であったわけなんですが、12月のはじめに、はじめてですね予算の要求状況を議会の方々に提示をさせていただいたと。相当分かりにくいとか、見にくいとかいうご批判もいただいておりますので、今年はそれにもう少し分かりやすい、いろいろ前回の委員会、今回の委員会からもそういうお話もいただいておりますので、もっともっと工夫しながら分かりやすい予算づくりに心がけていきたいと、そういう中でこういう当委員会であるとかあるいは場合によっては、いろんな場でですね、もっともっとオープンなところで財政議論をしていただくということは、私にとっても非常にありがたいことかなと思いますので、機会あるたびにそういう場を設けていただければ、ありがたいなとこういうふうに思っております。

 それから、2点目のことですが、施策間の重点化というのは、正に私は重点プログラムではないかなという気がしますので、その重点プログラムをいかに集中的にやっていくかということが実は全体的な県の予算の中でですね、十分ではないにしても若干そのあたりの政策議論はそれが選択かなと、そういう認識でおりますので、去年の20億の新価値創造がそういう機能を果たしていたとすれば、今年度はもっとその枠が広がる可能性がありますので、もっともっと政策議論が議会の皆さん方とできるんではないかなと、そういう期待は私ども総務局としても持っておりますので、まあ総合企画局の方で今日のお話もお伝えさせていただきますので、両局合わせて、もっともっとオープンな議論を積極的にやらせていただければと、このように考えております。

○中嶋委員 そうしますと、議会との論点というのは、重点プログラムが中心になって、もっと別の視点、例えば公共と非公共の配分をどう考えるかとかですね、それから地域予算と本庁予算の配分をどうするべきかとか、そういう別の視点からの議論というのは、する場面はなかなかないという認識になってしまうんですけども、これ私の認識は間違ってますでしょうか。確認したいんですが。

○山本総務局長 若干ちょっと答えになるかどうか自信がありませんが、公共と非公共の問題は先ほどいいましたように、「しあわせプラン」の中にも公共、非公共がプログラムの中にはいってきておりますので、その中で議論が十分させていただけるのかなと、そのように思っております。それから、地域予算というのは実は非常にこう耳障りのいい言葉なんですが、実は地域予算というのはあくまで概念的な言葉であって、全部各部の款・項・目に全部入っちゃうわけで、非常にそのあたりの議論がこう、されにくいというある意味ではデメリットもあるわけなんでございまして、例えば地域予算で要求されても要は、各部の部の中に全部入ってしまう、その地域予算の責任者は県民局長ではなしに、予算を調製した部局長という、そういうような悩みもありますのでですね、非常にきれいな形でその地域予算が議論できない、そういう制度的な私はネックもあるんかなあと。

例えば款の中に地域予算という言葉があればその地域予算をね、中に人件費も含めて県民局の職員のものも全部入って地域予算というような款・項・目の中に入ることが出来るんか、そういう議論も一方であるかと思うんですが、現在の地方自治法の中では、款・項・目あたりは全部決められたところでございますので、各部の縦の予算と地域予算をいかに整合するのかということは県民局のあり様にも非常に関わってくる話ですので、できるだけわかりやすい予算ということは、そういう横の予算をどのように分かりやすくするかということが、私大事だと思いますので、ちょっと答えになりませんが、意を尽くしてそのあたりの努力はしていきたいとこのように思います。

○中嶋委員 これで終わりますけれども、結局行き着くところ西場委員と同じ要望になるんですが、要望というか、もっと厳しくなるのかもしれないですけど、その要は戦略計画の中の重点プログラムですね。戦略計画について常々総合企画局に言わなければいけない話だと思うんですけども、これは3年間の、知事の任期中の話であるから、議決事項ではございませんという話で、私は逃げられてるかなと思ってきましたね、どんどん。

知事はね、この「しあわせプラン」戦略計画は知事の当選後のマニフェストだという言い方をされてらっしゃいますが、政権公約というのは選挙の前に示して、それで認められて初めて政権公約になるものであって、当選したあと戦略計画がマニフェストだからという言い方は私はちょっとおかしいというふうに思うんです。

 といっている県民の方も非常に多い。だからこれは知事の当選後だから、おれは戦略計画こういうふうにしたんだよと、いう、ある意味勝手な知事だけの独善で決めていただくというふうなことになってはやっぱりならない。だから議決するかどうかという話に及ぶかどうかはべつとして、これは総合企画局にいわなければいけない話ということは繰り返し言いますが、重点プログラムがこれだけ3年間の財政を縛るものであるならば、この3年間の財政見通しを踏まえて重点プログラムは本当にこれでいいのか、ということを議会ともっと議論する場を、例えばこの委員会ないしは全員協議会、そういう場を持っていただくようちょっと強く要望させていただきたいと思います。

○山本総務局長 私どもも、そういうことをさせていただいとる認識でおりますが、そこの努力が足らないというご批判であれば、総合企画局も含めてこれから十分皆さん方のご意見も踏まえながら、どういうような形でより予算議論をさせていただくのがいいかも含めて、またご指導も賜る中で対応していきたいとこのように考えております。

○石原委員 ちょっと重点プログラム枠のことでお尋ねしたいんですけれども、5ページの(6)で、上記経費とは別にとこう、なっとるわけなんですが、その普通の事務事業というか、一般の会計、予算の中にいろんな事業があると思うんですけども、それに上乗せするような形でその重点プログラムというのを二階建てというかですね、置くのか、重点プログラムで決まったやつはもう一般のその他のなんというんですか、重点プログラム枠以外の予算の中には含まれないのかですね、そのあたりをどういうような整合性というか、連結部分になっているのかというのを、お尋ねしたいんですね

 もう一個はですね、その中嶋委員の債務負担行為の件と絡むのかも分かりませんが、その物品リース契約、業務委託等にかかる債務行為の平成12年10月30日付の指針というのを、もし分かれば簡単に説明していただきたいんですが。

○小山総括マネージャー まず重点プログラム枠と他の予算の関係についてご説明申し上げます。この基本的事項の、4ページ、5ページに経費が全部どういうふうな要求基準、要求していただくという基準を入れておりまして、人件費でありますとか、あるいは大規模な経費でありますとか、こういうふうなどうしても配分になじまない経費、個々の予算額が大きすぎるとかそういうことで、毎年度毎年度配分することについて、なじまなくて十分議論が必要なもの、というものはまず除くわけなんですけども、一般の政策予算、公共事業、非公共事業いわゆる県の行政サービスといわれるもの、こういうふうなものにつきましては、まず第一義的に財源をすべて各部局に包括配分をして、その中で各部局として今年、来年度は何が一番必要かというところの政策決定をして、各部局で事業をやっていただくというのを基本としております。

ただ、それだけで済むかといいますと、先ほどの中嶋委員のご質問にもありましたように、どういうふうにして施策間の重点化をしていくかとか、いう問題がございますので、従来は別枠として新価値創造予算というものを作っておりましたけれども、来年度につきましてはまあ来年度以降の三年間ということになりますけども、そういう一般の予算と別枠としまして、重点プログラム枠というものを設けます。

ただ、この重点プログラム枠というのはそこに出てくる事業は、もう前回のこの予算委員会でも、総合企画局から骨子案で説明させていただいておりますように、「しあわせプラン」のなかの3年間の戦略計画、これが重点プログラムになるわけでございますけれども、これには従来、県として県民サービスをしていたもの、その中で特に3年間これを重点化しようと、ここに重点投資しようというものを重点プログラム枠として、全体の中からその部分を別枠として作ろうということでございますので、重点プログラム枠というものと、それ以外の予算というのは経費的には別ということになります。

○石原委員 そのように完全に別枠ということで理解させていただくということで、いいんですけれども、これは部局ごとにですね、それは徹底されるのかということを、どのようにして投げ込んでいるのかということ、ちょっと僕分からんので聞きたいんですけれども。それは部局ごとにそれはわかってるんですか。例えばまあ、これは重点プログラムやっとけと、これはまあ今までどおりでいいじゃないかというような、安易なそういう振り分けになって、結局重点プログラムの枠というのが、なんかおかしな方向に行かないのかなと。

○山本総務局長 この点につきましてはですね、新知事になってから組織もこの「しあわせプラン」をつくるチームもつくってですね、結構早い時期から今日に至っておりますので、今石原委員ご指摘のように、各部が戸惑っておるとかそういうことではなしに、各部の企画担当あるいは部局長まであげてですね、いろいろの議論の中で「しあわせプラン」の29の項目づくりについて相当時間もかけて議論もしてきておりますし、最終的には庁内的には県政戦略会議の中でですね、それぞれの項目を決めたと、こういう経過もございますので、私どもといたしましては議論の中で十分精査した中で議会の方へ提案をさせていただいておるという、こういう認識でおります。

○石原委員 もう1点さらにまあ付け加えなんですけども、その戦略プラン、まあ重点プログラムの29があったと思うんですけども、あれをよくよく見ていくと、その「しあわせプラン」の骨子案にちょっと対照的に見ていくと、まあどれも重複していくような書き方がされててですね、私としては何かどれが重点なのというふうに、よく分からなかった経緯が、まあ自分の感想なんですが、あったんですけども、そのあたりもうちょっとせっかく3年間でやられるというところで、何が重点なのかというのを明確にメリハリをつけていただきたいなと思うんですけども。

○小山総括マネージャー そのところの説明はちょっと難しいのかも分かりませんけれども、基本的な考え方は「しあわせプラン」というものがトータルというふうになると思います。その中で3年間特に知事が選挙中の公約とかですね、その後、その公約も踏まえてさらに何が必要かと、重点的に投資には何が必要かということをいろいろ考えられたあとで、現在のところ29になっておりますけれども、そういう重点的なプログラムについては、特に投資をしようということで、その中からすくい上げてきたというふうにお考えいただいたほうが、お分かりいただけやすいかなというふうに思います。

 ですから、項目としましては「しあわせプラン」の中に全部入っておりまして、その中で3年間の重点投資するものというのが重点プログラムということでございます。

○石原委員 分かりました。分かったようで分からんですけども。

○大林マネージャー 16ページの債務負担行為の趣旨でございますけれども、これはですね、いわゆる県庁の複写機なんかが主なんですけども、それぞれ個々ばらばらに契約していってですね、非常に割高になっているというようなのがありました。

物品リースなんかは、実際4月1日付けの導入が多かったんですけども、実際のところ会計処理として4月1日からというのは、なかなか難しい実態もあって、債務負担行為で複数年となると、まずコストが下げられるということと、実契とかいろんな会計処理ができるということで、より高率的な事務処理ができるように、こういう設定をしているというのが、この通知の中身でございます。

○大野委員 私も商売柄朝早く起きますので、「県民しあわせプラン」の骨子と財政検討委員会の中間報告とこれとですね、ちょっとずっと対比して読まさせてもらうとですね、その中のあれなんですけども、新しい「公」の考え方ですね。これが「県民しあわせプラン」ではああいう考え方なんですけども、あそこで住民が何をするとかね、それから市町村が何をするとか、県が何をするとか、それからNPOが何をするとかですね、その辺は一体でやるんですよという考え方で来てですね、それが財政再建のこの中間報告では、どこへむいて使われているかというと、だから金がないんだから住民がやることはお前らがやれさと。ね。市町村がやることは市町村がやれさと。で、県はできる範囲でやるぞというですね、その辺の論理にね、すり替えられておって、これへいくとさらに、調製方針へいくとはっきりとでてくると。だから新しい「公」という考え方がですね、財政再建とか、それから調製方針の中で私はきちっと議論されてね、この基本的な考え方の中に当然位置付けられるべきだと思うんですけども、それがどれを見ても、一番知事がいっている県民愛とか、新しい公の考え方みたいな物がきちっと位置付けもされておらんし、議論もされていないし。

 だからその辺は、やっぱり総合企画局との議論をねもうちょっとしながら、やっぱりやっていくべきやないかということについて、それだけ1点。

○山本総務局長 予算調製方針の、2ページ、繰り返しになりますが、平成16年度当初予算は「みえけん愛」を育む「しあわせ創造県」の実現に向けて、現在策定を進めている「県民しあわせプラン」を着実に推進していくことを基本方針として、「県民しあわせプラン」骨子案を踏まえ、予算調製を行いますと、まあこういう表現でですね、新しい公の中をどう取り組むかとか、そういうことについてはこれからの予算調製過程の中でいろんなご議論をしていただければありがたいかなと。

それともう1点。これは言い訳かも分かりませんが、実は財政問題検討会は6月の9日に発足もいたしまして、それと合わせて「しあわせプラン」の骨子案に向けての作業がしてますので、まだまだ中間案でございますので、そういった「しあわせプラン」を下支えする財政を主体といいつつですね、具体的なことまではここに書き込んでいませんので、いろいろなご意見も賜りながら最終案に向けてどのあたりに加筆をし、どのあたりを修正するかについてはこれからの私どもの議論も含めさせていただきたいと、このように考えております。

○大野委員 それじゃあ、時間ほかの方もありますので、とにかく知事が言っています、いわゆる新しい公の考え方ですね。だからこれを私は予算的にも、それから財政問題の中でもきちっと位置付けながら、議論をしていただいて明確とはいわなくても、きちっとした方向性が読み取れるような、そういうものにしていただきたいということだけ要望しておきます。

 それからもう1点、簡単なことですが、調製方針の中と財政問題の中間報告のなかで、公共事業の中で非公共と公共のこの枠がなんページかに表になっておりましたね。それはそれでいいんですけども、実質ですね、平成16年度の予算は、この考え方で公共事業を予算化されるわけですかということが1点。もう一つ15年度の予算ベースでこの公共事業をこの分類で分けた、44ページです。中間報告の。中間報告の44ページのここのこういうような枠付けでした場合に、15年度の予算ベースで公共事業全体がいくらになって、そのうちの非公共事業がどれだけかという。そういう実質的な数字だけ教えてほしい。

○小山総括マネージャー まず第1点目でございます。この中間報告の考え方といいますのは、これからの社会資本整備のあり方というものをどう考えるかということでございまして、ここの考え方で提案をされておりますのは、従来公共事業という枠、それとそれ以外のものというふうな、そういう分け方がされておりました。それでそれ以外のものの中にも投資的経費というのがございまして、これはいろんな福祉施設整備だとか、教育施設整備というのもがございまして、公共的な投資に対する経済波及効果とかそういうふうなものは同じぐらいあるんじゃないかと、いうふうなそういういろんなものもあるんですけども、こういうところで投資されていたものがこれからの社会資本整備のあり方としまして、公共、非公共という私ども行政の区分のままでいいのかどうかと、いうふうな議論がされておりまして、地域住民、県民からとればその年度に何が一番社会資本整備としているかどうかという、そういう県民ニーズをまず考える必要があるんじゃないかというふうなことになっております。

ただそういうことの考え方が、すぐ現実の予算に反映できるというふうにはなかなかまいりませんでして、例えば国ですと、そういう公共事業がきちっと明確にされております。それを受けて県、市町村がそういう事業をやっているわけですから、すぐさまそういう中間報告のようになるということはなかなか難しいということで、16年度は従来のままの公共事業・非公共事業の予算です。ただこういう議論を今後はじめていく必要があるということの提言というふうに受け止めておりまして、これからまたいろいろ議論をお願いしたいというふうに考えております。

○大野委員 第2の質問はあとで、資料でも結構ですから。どうもありがとうございました。

○西塚委員長 ほかにございませんか。なければこれで財政問題検討会中間報告及び予算調整方針についての調査を終了いたします。当局にはご苦労様でした。

(執行部退室)

○ 西塚委員長 休憩に入らせていただく前に、西場委員と中嶋委員がおっしゃった、重点プログラムの議決のことだけ少しだけ相談させていただきたいと思いますが、先ほど山本局長が説明されたように、重点プログラムそのものは12月議会、あるいは2月議会に最終案がでるわけですけども、この場でも議論をさせていただくと。で、全協の中でもまた議論していただくんでしょうが、その重点プログラムに関わる予算案は当然ここの所管というか、ですので、最終的には議会で議決をするということになるんだろうと思うんですが、そんな理解でよろしいですか。

プログラムそのものを議決事項にということは条例上ならんと思うんですが。

○西場委員 ちょっとまあ、議決事項にしてもらいたいという言葉を言ったわけですが、まあ中嶋委員も言われたように、議会との十分なる審議がなされてないという前提が一番重要な部分だと思います。条例のいろいろ問題もあると思いますし、現在の条例でそういう解釈ができるのかどうかという、ちょっと問題かなり難しいかなとは思いますけれども、私はこの重点プログラムというのは、議決案件になりますいわゆる政策ですね。19本ですか。29本。29本の政策と表裏の問題だと思うんですよ。表裏の問題だと思うんですね。だから、それをなんといいますか、まだ議決していないのに、この重点プログラムが並行して進んでいくということ自体が、まったく議会の意思が反映されないままその予算案が作られているということについては、これちょっと問題が多いなと思っておりまして、金目の金額まで入った予算を、重点プログラムの中へ、ものを議決するしないというのはちょっと問題があるかなと思いますけれども、重点プログラム項目というのは、政策になるんかな。また別か。

○西塚委員長 重点プログラムは事業やね。レベルがね。いくつかある事業の中で。2500いくつかある事業の中で、29を取り出してきて。

○三谷委員 29の施策があって、その中で今度事務事業、その中の29の施策の中のいくつかの、いくつかのというか大分の事務事業を重点プログラムとして、パッケージとして出してくるわけです。

○西場委員 そのパッケージまでは僕は必要だなと、こういう思いですね。

○中嶋委員 今、委員長言われたように、来年度予算については議会で議決するわけですけども、今回3年間の必要経費をですね、だすという。私はこれ、この方向自体は非常に賛成なんですよ。だけど、逆にいえば、3年間の予算を縛ることになるんで、債務負担行為見合いのものに近いんじゃないかなと。ただ、債務負担行為を起こすときには、議決がいるというのがあるけれども、来年度予算は議決するというのがあるけれども、この中間をいくようなですね、この3年間のものについては多分法令上は、条例の解釈から行っても議決は出来ないのかもしれないんですが、議決に近い形の、議会の関与が必要だという、そういう趣旨ですね。

○西場委員 できたら議決の方がいいと思う。

○中嶋委員 できたらいいですけどね。議決。

○三谷委員 条例改正せなあかん。5年以上ですからね。これ、3年なんで。上手に出来とるんですね。ただ、今まで、くにづくりのときは第一次実施計画、第二次実施計画、これはもう5年以上なんで。両方とも議会で議決してきたわけですね。で、知事代わって今度はこれまあ、3年なんで、これ議決の対象ではないというのは、年月だけの問題なんでね。これ。議論は。内容的には議決対象の内容だとは思いますね、これはね。

○中嶋委員 第二次実施計画は3年でしたよね。

○橋川委員 3年間のこの予算、先付け予算みたいな形のものなんだから、一つの債務負担行為という範ちゅうの中に入ってくるんと違う、これ。

○三谷委員 債務負担行為の解釈がどこまでできるか。

○橋川委員 まったくそれと同じことなんさ。だから債務負担行為というのは、議決行為なんだから。そういう見方をすれば、議決事項に入るのが本当やと思うけどな。債務負担行為のちょっと原理が、条項が良く分からんけど。まったくそのとおりやもんな。3年間の先付。

○三谷委員 初年度の予算を認めたらね、3年先まで責任もたんなんよ。議会は。

(「それさ、債務負担、よろしい。」の声あり)

○西塚委員長 事務的も含めて条例の解釈とか、いろいろ一遍、調べさせてもらって、改めて相談させてもらうということで。

○芝委員 例えば東紀州のね、PFIでやったときの部分と正しくいっしょで、ここまでの範ちゅう全体かかるから、そこの例えば100億かかるなら100億までの部分では何年間先までは負担行為しますよという議決をした経緯がありましたわね。だから、ある意味では3年間総額予算を見積もってやるんだと、形式的には僕は一緒やと思うんです。条例というか、その債務負担行為自体のあり方も勉強会を一度。

○西塚委員長 解釈も含めて調査させてもらって、また改めて相談させてもらうということでよろしいでしょうか。それでは暫時休憩いたします。なお、再開は午後1時とし、企業会計決算審査を行いますので、よろしくお願いします。

 (予算調査関係終了 11:55)

(休  憩)

2 企業会計決算審査

〔企業庁関係〕

認定第1号 平成14年度三重県水道事業決算

認定第2号 平成14年度三重県工業用水道事業決算

認定第3号 平成14年度三重県電気事業決算

(1)当局説明

    なし

(2)質疑・応答

○大野委員 監査委員のところもいいんですか。数字的なものはよろしいですか。

○西塚委員長 はい、監査の事務局も入ってもらっています。

○大野委員 それではですね、まず27ページの前段の事業の概要の3段目のRDF発電施設建設費総額があれですね、83億9900万円、で、それから建設費が7億6000万円ですか。これが、総事業費が確か68億7000万か、なんかじゃなかったですか。この数字が83億9900万という数字とこの建設の契約した、多分68億7000万何がしだったと思うんです。これの関連が一つと、それから2つ目は、30ページの環境林、いわゆる経営計画の取り組みの成果のところで、森林環境創造事業の経費の一部を負担するというのは、これは多分2000万のお話だと思うんですけども、これは2000万で166ヘクタールの環境林を整備する、そういう計画であったのかですね、実際には間伐面積は94.5ヘクタールということで、そのまず財源とですね、それから166ヘクタールからかなり面積が減っていった、その辺がそこに書いてあるようだけど、ちょっと理解が出来ませんので、ご説明をお願いしたいのと、ちょっとページはあれですけども、売電単価が水力発電の場合、8円いくらだったと思うんですけども、RDF発電の売電単価はこれより低い4円いくらでしたが、ちょっとページ数がすぐ出てきませんので、その辺の水力売電単価とそれからRDF発電の売電単価の違いとですね、その根拠は、まあ水力発電の場合は発電費用を負担するというんですか、その経費の中に含むということで価格が設定されておるんですけど、RDF発電の売電と水力発電の売電の単価の違いと根拠みたいなもの、それだけお願いします。3点。

○青木監査委員事務局長 まず1点目のRDFの発電施設の建設費ですが、ちょっと内容を今ちょっと調べておりますので、少しお待ちを願いたいと思います。

 それから、2点目の水源涵養林の整備につきましてですが、これにつきましては、14年度に4000万円で、宮川村の事業費としましては約5000万円ということでやっております。それで、今回、施工面積が94.5haということで、その約5000万円の中でできる面積をやられたということで、目標166haに対しまして、このようなことになっておるということでございます。3点目の、単価につきましては、RDFの単価につきまして、私どもの方で把握をしておりませんので、企業庁の方でその点についてお答えを願いたいと思います。

○濵田企業庁長 まず、環境林の部分については、どちらかといいますと計画は環境部に委ねています。そして、財源的な支援をさせてもらうということで、企業庁とそれから中部電力が話し合いをしまして、一定額を理解してくださいということで、それの理解いただいた部分を環境林の整備という格好で当てさせてもらっているということでございます。

 それから、あとは。

○小林総括マネージャー 水力発電の売電単価とRDFの単価のことでございますけれども、まず、水力発電につきましては、この中部電力さんと協議をいたしておりまして、この2年間の総括原価方式ということになっておりまして、15年と16年で8円76銭ということになっております。それから、RDFの方でございますが、この廃棄物余剰発電ということになっておりまして、廃棄物余剰発電の単価メニューが中電さんからでております。それをこの14年の12月稼動時のときにその単価を使わせていただきまして、本年の15年4月の分をどうするかということで、それは毎年単価が公開になるわけでございますけれども、その15年に少し単価が下がりましたんですが、中電さんもいろいろ面倒を見ていただきまして、14年の単価でそのままお願いをしております。

ちなみに単価を申し上げますと、この今先生4円というお話をおっしゃられましたが、この昼間の時間と夜の時間と全然違いまして、昼間についてはある程度13円7銭というふうなことでございまして、夜間につきましては4円30銭ということでございます。これをそのまま、季別も若干あるわけでございますけれども、それは大きな差はございませんが、大体まあその運転状況を平均いたしますと、まあだいたい8円90何銭とかいうぐらいで、9円を若干切っていくような感じと、そんな感じでございます。従いまして、押しなべますと、水力の部分とほぼ似通った単価ということになっております。以上でございます。

○青木監査委員事務局長 先ほどの総事業費83億と、それから実際の関係ですが、これにつきましては企業庁の方で、継続費で組んでおります。この事業にかかる事業費の83億に対しまして、その中で毎年やるものについてを執行していくということで、14年度の時点では14年度までにこの73億3000万を執行いたしまして、事業進捗費としての87%となっておるということです。

○大野委員 建設時の契約した多分、ちょっと私数字正確じゃないか分かりませんけども、その68億7000万ぐらいの金額との、ここにある88億の総予算の関連というのは。

○青木監査委員事務局長 この83億の中には、建設費以外にも調査費、それから準備費とかそいういった別途のものが入っているということと、実際に継続費で組んだ中でも全部が使うわけじゃなく、その中の範囲内で契約をされているためこのような結果になっております。

○大野委員 するとその当初の計画の、60約9億からのその富士電との契約の中で、設計変更というのはもうなしなんで、それとも設計変更でかなり増額したのか、減額したのか。

○濵田企業庁長 ちょっと先ほどの説明ですが、当初の全体計画としては、発電事業費は92億でございます。そして、その中でまあ焼却事業と発電の部分があると。その中でですね、例えば当初は例えば用地費のようなものも入っています。そういうものは富士電に頼むんじゃなくて、直接執行であったりあるいは桑名広域へお願いしたり、あるいは中部電力との関係でその施設内へ送電の設備を引くとかですね、このような部分が入ってまして、直接的に建設をお願いするという部分が60何億の話になっておるということがまず1点でございます。それと、それの。基本的にはそういう契約内容になってますんで、金額が最終の補正の中で、例えば用地費なんかはですね、いったん計上を落とすというような措置になりましたんで、事業費としては落ちております。それから、契約の金額の変更については総額の契約変更はありません。

○大野委員 それじゃあ、その80億の具体的な資料はまたあとでください。ありがとうございました。

○中嶋委員 企業庁長の補充説明で、水道もあるんですけど、電気の方でRDFのこの企業庁長の補充説明の9ページなんですが、9ページの第4項の営業外費用のところで、翌年度繰越10億2069万という何がしのお金が繰越額に上がってまして、RDFのその施設受託事業にかかる繰越であるということだけ書いてあるんですが、実は水道事業の方もそうなんですけども、翌年度繰越をした理由というところですね。このあたりについてまあ水道はだいたい推測はつくんですが、電気のほうちょっとご説明いただけませんでしょうか。

○濵田企業庁長 10億6800万ぐらいの繰越になっておりますが、一番大きなものはですね、灰水洗の施設整備でございまして、現在多度町、いや、藤原町の方へ建設を進めておるというものが一番大きくございます。それと、既に建設が終わりましたけれども、去年ですね、灰を処理するときに少し外へおきっぱなしになるというようなことでしたんで、倉庫的なものがないということから、倉庫を一部造ろうということでそれが3月少し遅れまして4月にかかったということで、その時点では3500万ほどの繰越になってます。

それから、あと、調整池の整備が少し桑名広域さんの方へお願いをしてあるという部分がまだ完全にできてないという部分での繰り越し、それからまだ受け取ってないということで試験調整の経費が1億3500万ほどございます。あとその他、それに関連する事務費的なものということで1億6800万と。内訳はそんなことになっております。

それから、水道につきましては。

○中嶋委員 水道はよろしいです。最後のその受け取っていないということによるその試験調整という、受け取っていないというところのそこの背景何故受け取らなかったのかというところの説明が抜けてたと思うんですが。それをお願いしたいんですが。

○濵田企業庁長 施設を稼動させまして、そして12月1日からの稼動ということだったんですが、それから発電部分についていろいろトラブルがあったということで、それが1月2月というふうに、なかなか安定運転が継続されることがなかったということで、そういう部分を少し安定的な運転ができるようにというような部分で、少しその確認のために待っておったという部分でございます。

○中嶋委員 今度、監査の方にお聞きしたいんですが、そういういわゆる事故繰越的なことについて特に監査の方としては意見は見受けられないんですが、その点については何か議論はあったんでしょうか。

○青木監査委員事務局長 繰越につきましては、当然どこまで完成検査がされたかと、出来高で完成検査をして支払っているそれ以外の部分については、当然繰越がされていると、そういう認識でおります。それで、先ほどの引き渡しにつきまして、私どもの方も意見を出しておりますが、11月の30日までにまあ引き渡しの予定。当初はですね。そういう予定であったと思われますが、整備の工程が遅れてきたということで、試験調整についても数カ月かかる工程になっていたんですが、実際には10月ごろからの試験調整がされていた、そういった状況なり、また、12月の1日からその運転管理のための業務委託契約がなされており、本格的な運転がなされていたんではないかという点。それで一方で施設の引き渡しがされていない、こういった3つの点を総合的に考えますと、問題があったのではないかなということで、私どもとして意見書の方に、受け渡しについてまだされていないと、記述をさせていただいたところです。

 そのことにつきましては、引き続いて監査の方で調査をしているところです。

○中嶋委員 その受け渡しがまだなされてないということの指摘というのは、この審査意見書の。

○青木監査委員事務局長 審査意見書のですね、31ページにあります。

○中嶋委員 ああここか、ごめんなさい。そうしますと、監査の方としても施設の引き渡しを受けないままの稼動が続いているということについては、まあ問題意識を持たれてらっしゃったということで、それについて例えば、これは監査委員事務局さんの方へお聞きするのがいいのかどうか、悩ましいところなんですけど、もともとのその計画自体がですね、この14年度の計画自体に非常に無理があったんではないかとか、そこまで踏み込んだ分析というのはされたんでしょうか。

○青木監査委員事務局長 先ほども申し上げましたように、当初の工程から非常に遅れてきているのではないのかと、そういう認識は持っております。その点も含めて今後監査の中で、もう少し調査をしていきたいというふうに考えております。

○中嶋委員 ありがとうございました。

○芝委員 今の中嶋委員の質問に関連します。監査委員。事務局の。当初の予定よりも工期的に遅れてきているという、いろいろのもろもろの要因があったと私ども、考えてます。今調査していきたというか、確認したいという話がでましたけどね、12月の部分の稼動という部分については、工期の遅れそれからいろんな問題があった中で、ある意味で私どもは無理やりの出発だろうと思っとるんですが、遅れた原因、要するに12月の部分までずっと工期が遅れてきた部分ですね、その部分をきちっと把握をしてもらって、報告をいただけるという状況にあるんでしょうか。例えば土地の問題で、こういうこの問題でどこが、即ち例えば企業庁の部分が交渉遅れなんですよ。もしくは県ですよ、市ですよ、富士電ですよっというような部分を詳細にですね、把握されてます。

○青木監査委員事務局長 私どもとしまして、これから監査の方でさらに調査をしていきたいと考えておりますのは、主として契約、整備契約とそれから運営の管理の契約がなされているんですが、そういった点からみて特に運営管理とか危機管理の面で、その問題がなかったのか。その調査をしていきたいと考えておりまして、その一環として工程のところもその工程が遅れてきたことによって、その運営とか危機管理面等で問題がなかったのか。そういった点について調査をしていきたいと考えているところです。

○芝委員 私はむしろ運営とか危機管理の問題よりも以前にですね、例えば用地交渉が遅れましたよ。どういう原因で。何が原因で遅れたか。というような部分の解明の部分の経緯とかですね、その対応の部分。要するに、明らかに単純な作業工程の中で遅れたという部分なら、それは発注側の責任ではっきりしてくるわけですよ。例えば着工するのはこの予定が、いろんな事情で遅れたとかですね、いろんな部分でおくれたと、そこの部分を少しできれば監査委員の方で分かっている、もしくは確認をいただいてね、資料とかもいただいて予算委員会でもいいし、特別委員会でもいいし、ちょっと状況が違うんですが、報告できる状況にありますか。

○青木監査委員事務局長 先ほども申し上げましたように、運営管理と危機管理の方を中心にと考えておりまして、芝委員がおっしゃられるようなところまで十分に調査はやっておりません。

○芝委員 やってない。それならそれでいいです。やってなければ仕方がない。ちょっと企業庁に確認したいんです。今、施設の予算の部分といいますか、支払いとか繰越の部分に質問がありましたけれど、今ここの報告にもありますようにね、RDF発電が従来どおり行っていれば、期間内の部分で予算額的には2億699万というのが、要するに売電の収入と理解していいわけですね。それに対して今回のような事故があったから1億9200万になっているという、8ページのこの部分、そのままでいいんでしょうか、これ。

○濵田企業庁長 RDFの収支の14年度の出発、当初予算のベースは、1億8000万ほどの赤字で予算計上しております。それの主たる部分としてはですね、まず原因は市町村のRDFの負担の部分がそのときは決着してなかったということで、それが計上されておりません。それで、12月の予算の時点ですね。いわゆるいろんな稼動直前というんでしょうか。その時点では1億700万ほどの赤字と。それはいわゆる市町村の負担が決まり、6千数百万の部分の負担額を計上しましたので、それで結果的には赤字が減ったという経過を踏まえまして、1億700万ほどの話になりました。

 そして、決算では8700万ほどの赤字の計上をさせてもらってますけれども、基本的には当然、売電、発電が止まったことによる売電収入の減はございますが、それにともなう支出の部分も当然調整がありますので、収支という部分ではこの赤の8700万と、それから減価償却。予算と合わせたベースでしゃべってますので、決算の数字が税抜きであったり税込みであったりしますので、予算ベースにあわした対比の数字でしゃべってます。そういうことの経過でですね、されとるということでございまして、当初予算からの流れはそういう流れでございます。

○芝委員 ちょっと委員長今の説明よく分からなかったんです。ベースの違いの部分が出てきて。施設整備費とは別に、売電の部分、それからRDFの負担の部分がありますね。市町村の部分含めてですね、発電にかかる部分、RDFの受け入れにかかる部分のその数字だけというのは今すぐに分かりますか。要するに、12月の稼動から3月31日までに発電してればこれだけの発電の売上があって、市町村への負担がこれだけあってという部分の数字的なもの分かりますか。なければほしいんですが。出していただけますか。

○濵田企業庁長 数字は出せます。現在RDFの売電収入の部分は止めたことによる金額は、例えば話、ぴたっと1円までがということは出来ませんけども、ある程度想定したまあ1日当たりどれぐらいなら、これぐらいというような算定は出してございます。発電停止の部分が。

○芝委員 だから予定に対して、これだけの売電の予定があって停止が何日でマイナスがこれだけになって、いくらと実態が今わかればいいし、まとめてあとで報告いただきたい。

○濵田企業庁長 ちょっと1日ぐらい差がありますので、それを数値にして整理して出させてもらいます。はい。

○芝委員 その部分はおそらく予定よりも相当下回っているのが現実だと思いますね。この4月からのね、予算の部分について、この売電はいくらの売上になっているんですか。今年の15年度の予算では。見通しでは。

○濵田企業庁長 予算計上されておりますのは、5億4700万。

○芝委員 売電だけで。

○濵田企業庁長  はい。5億4727万2000円というのが詳しい数字です。

○芝委員 で、本年度決算でないですが、参考に、本年度の部分では、そのうちいくら売電出来てますの。実態は。5億4千700万のうち。

○濵田企業庁長 勿論これ、12月からですので、1年と違いますが。1億2424万7000円でございます。

○芝委員 いやいや、今年のうちですわ。3月までの分は別として、4月。15年度予算ですよ。15年度はだいたい見込みでね。いくら売電出来たの、と言うとるの。15億に対して。4月以降。

○濵田企業庁長 今まで出ている実績の部分。この後の話はですね、いつからやるかという話しになりますので。

○芝委員 4月1日から予算がはじまっとるなら4月1日から今日まで。

○濵田企業庁長 本年の4月から7月までの収入は1億8059万5000円の売電収入となっております。15年の4月からですね。

○芝委員 3月31日、14年度までの部分で、予定の部分で、入ってこなかったというのは、予算化して減少したというのは、その売電の部分だけ、あとの部分で減少している分はないですね。RDFに関しては。収入見込みが減ったというのは。

○濵田企業庁長 通常の、増減みたいなやつはありますけど。原因がこういう格好でという話は売電での、減分になる。まあ我々の試算では、予算ベースで見れば、12月の補正後が1億8200万ばかり、計上しておってですね、1億2400万ばかりのまあ決算になっておりますので、5000万強のですね、減という格好になっておると、数字はこうでございますが、細部のどの部分がいくらかという部分は少し精査がいるかと思います。

○芝委員 まあいずれにしても、14年度決算においてもね、15年度の予算の分においても売れるべきものが売れなかったことは現実でありますから、そこから発生する収入減というのは相当のダメージになってくる。その部分はどこが負担をするかというと、基本的にはやっぱり企業庁を経由した形で県民になってくるということは、十分推測できるわけでありますけれども、これはまたいろんな費用負担とは別の問題やと思っています。いずれにしても、この問題については、14年度決算、15年度という連続性がずっときますんでね、とりあえず参考に聞かせていただきました。今のところはこれで。はい。

○三谷委員 基本的なことをちょっとお伺いしたいんですが、企業庁長。14年度でRDFの関連の予算を執行。12月1日から執行。4月までの、その前もあるか。14年度予算で、RDF関連の予算を執行されているわけですけども、予算というのは執行するときは執行目的といいますかね、また期待する行政効果というものがあると思うんです。企業庁長の認識としてですね、そのRDF関連予算を執行するにあたっての目的なり、期待していた行政効果はいったいなんであって、現実この決算をここに提出しているに当たって、その行政効果なり執行目的というのは、執行目的は達成されたのか、また、行政効果がどの程度達成されたのか、そのあたりの企業庁長の基本的な認識をちょっとお聞きしたいんですが。

○濵田企業庁長 市町村で製造されたRDFを熱エネルギーに変えようということで、循環させるということで、この事業は行われたということでございまして、そういうような意味合いでは、発電収入が上がらなかった部分は、RDFの焼却が年度計画通りには行ってないという部分にあります。その原因の部分は少し施設が発電の部分が故障を起こしたり、そういう原因は別ですけど、結果としてそれが今申しましたように、一定部分が計画通り発電できなかったということはエネルギーに替えられなかったという様な意味合いでは、我々が当初予定した効果は100%上げるに至らなかったと、こういうふうには思っています。

○三谷委員 行政効果、予定していた行政効果は100%上がらなかった。それは事実だと思うんですね。期待していた、それが90なのか、80なのか、これは議論の分かれていくとこだろうと思いますけれども、そこまでの行政効果は上がっていない。これの原因、その行政効果が上がらなかったことの原因というのは、どういうふうにお考えですか。これRDFの特別委員会ではないので、別の話はするつもりはないけども、はい。

○濵田企業庁長 特別委員会でいろいろご審議いただいたところですが、結果的に見ればですね、やはり我々が予期したようなスムーズな施設の稼動が、やっぱりおこらなかったということと、それから、それは県の施設ばかりでなくて、RDFを製造する側においてもやっぱり初期対応という話もあったというようなこともありましたし、そういう相互のものを関係者で改善しながらやったというのも事実でございます。そういう意味では少し、予定したものに完璧に出来なかったということであったと。14年度の事業としては、そういうことだったかなと。

 それからごみ量あたりの話もですね、やはりそれぞれ製造する側においてもやっぱり年末年始というような部分もあって、相当作る側も苦労されとったということもありました。そういういろんな要素が重なったなと。我々としてもそういうものをできるだけ計画に近い形でやろうということでは努力はしたつもりだったんですが、結果的に施設稼動当初において比較的単純なミスと思われるような施設のトラブルがあったと、このことでスタート時点から少し計画通り行かなかったなということは事実でございます。

○三谷委員 100%うまくいっていないどころの話じゃなくて、12月1日スタートしてからトラブルはずっと続いているわけですね。12月23日にはいろいろ最初の大きな問題も出てますし、それから、今完璧なものではないとおっしゃったけども、完璧どころか僕は相当な問題をこれ孕んでいると思うんです。ですから、どう考えても、当初の予算の執行目的というのは、まったく達成されていないと思いますし、当初企業庁なり、県が考えておった行政効果、期待しておった行政効果というのは100%どころの話じゃなくて、半分も僕は達成されていないのが現状じゃないかと、こう思うわけです。ですから、今ここでこうやって決算を認定で出てきてますけども、これまた後での議論になると思いますが、これ相当議会としても厳しい判断をせざるを得んのではないかなと、そんな思いがいたしてます。

これはまたあとで委員の間で話させてもらいます。もう1点。

RDFではなしに、北中勢の水道の話ですが、第二次拡張計画。給水の開始時期を5年間延長されてますね。これ5年間延長されるにあたっての、コストの負担とかコスト高とかそういうものは、これ市町村の方はどういうふうな理解をされてます。

○濵田企業庁長 また5年延長するといってですね、そういう要請を受けてその話を、やっぱりきちっとオーソライズする手続きが要るということで、今企業庁としてはそれがきちっとオーソライズされるまでの間はなるべくコストを上げないようにと。しかし、市町村の要請としては、水需要はという話になると、これは各市町村の意向を十分尊重する必要がありますので、そこの部分は環境部が窓口になってやってますが、そういうことで企業庁としては、そういう対応をできるだけ間口広げて対応するべきだろうということでやっておる前提がございまして、そして金額的には、当然建中利息でございますとか、まあ分かりやすい話で言えばですね。

 それから、もう既に先行しておるところの給水の部分もありますので、そういう部分へ逆負担がかからないかとかですね、いろんな要素があります。そういう要素は我々の方も受水市町村には全部こういう話になりますよと、いう話はしたうえで市町村のやっぱり合意をきちっととっていただきたいというような話ではいってます。それとは別個にですね、我々の方としてもそういうものを何とか吸収できないかということで、期間が延びたことによって少し工事の工夫もですね、また考える時間もできるじゃないかということで、別途の意味でのコストの縮減の話はそれを何とかカバーできないかということ、観点では検討していますけども。勝手に走っていかないようには我々努めておるつもりです。

○三谷委員 要は5年間ね、先送りしたみたいな話でですね、水の需給の見通しというのは5年先というのは、はっきりしたものもって見えるんですか。5年経てば、市町村しっかり当初計画どおり受け入れてやれるような受給見通しというのはあるわけですか。

○濵田企業庁長 受給見通しについてはですね、これは各市町村長は責任を持って判断すべきことと思っています。そして、それを広域水道整備計画として知事が受け止める姿勢になっていますので、そこの部分はきっちり議論をしてもらわないといかんだろうと。そして、ただ状況の変化で一定の見直しがされた場合に、いやそれではうちは困るよと言って、我々事業者側では当初のお約束どおりやってもらうのが、本来的には一番いい方法なんですが、しかしそれですと、時代状況の変化に対応できないということから、なるべくそういう見直しの結果がコスト高とかそういうことに結びつかないようにという努力をするという前提で、話をさせてもらっているということでございますので、その水需要については、先の議会でもいろいろ私も答弁させてもらったのですが、やっぱり単なる先送りという観念でやられると、やっぱり5年後も同じ結果になるんじゃないかというような懸念は持っていますので、そこのことは十分伝えながら話をさせてもらっているということでございます。

○三谷委員 これで最後にしますが、水価にはコストをオンしていかないという方針ですか、企業庁は。それは確認させていただきたいんですが。

○濵田企業庁長 これは結果論になりますんですが、水量の減になるとどうしても通常はコストへオンされます。これはもう普通にやればそうなんです、それを何とか吸収する努力がないとお互い見直す話もつらいだろうなという認識ではやってますので、今どこまでできるかという詳細のところまではやっていませんが、事業全般に再度の見直しをかけながら、コストを下げるところはほかにないかということは真剣に検討させてもらってます。そういう方向であります。

○西塚委員長 ほかにございませんか。よろしいでしょうか。ほかになければこれで企業庁関係の認定第1号平成14年度三重県水道事業決算ほか2件に対する質疑を終了いたします。当局にはご苦労様でした。引き続き病院事業決算審査を行いますが、準備のため10分程度休憩をしたいと思います。再開は1時55分からとしたいと思います。よろしくお願いします。

 (企業庁関係終了 13:45)

(休  憩)

〔病院事業庁関係〕

認定第4号 平成14年度三重県病院事業決算

(1)当局説明

   大江病院事業庁長及び県立4病院長から前回配布の資料に基づき補足説明

(2)質疑・応答

○中嶋委員 ありがとうございました。マネージメントシート非常に見やすくて、各4病院共通の項目があって、4病院こう並べてみてみるとよく違いがわかっていいなあというふうに思いまして、その中で病院事業庁長さんにお伺いしたいんですが、非常にいいパフォーマンスを出されている病院もあればですね、まあまあ内部ベンチマーキングというんですかね、こういいパフォーマンスしとるなというところについて、ほかの3病院さんで情報共有するようなそういう仕組みというのは病院事業庁長さんとして取られてらっしゃるんでしょうか。

○大江病院事業庁長 4病院共通の項目で、お互いに情報交換しながらやっているかと、これは病院経営チーム、これ15名で非常に少人数なんですけども、そのスタッフが共通のそういう項目を示させていただきながら、それぞれご覧いただきましたように、4病院それぞれ特徴がございますものですから、特徴あるんですけども、そういうことでですね経営チームが、経営チームの使命は病院の支援と、経営チームのお客様は病院という視点に立って、それぞれ支援をやっているということでございますので、共通性が多分お互い情報交換し、あるいは会議等でもしょっちゅういろんな会議の中で情報交換しながらやっております。

○中嶋委員 引き続き各病院さん、いい意味での競争をしていただいていいところはどんどん他病院も取り入れていただいて、全体としてレベルアップしていただくことを強く期待いたします。

 決算の方の話にちょっと移らさせていただくんですが、1つ教えていただきたいことがありまして、決算審査意見に対する考え方で、それの13ページに累積欠損金の処理の話なんですが、こちらの方で今累積欠損金が174億に達してますと、これから累積欠損金、まあ単年度の黒は達成したけれども、累積をいかになくしていくかというのが本当に課題になってくるかと思うんですが、その中で13ページのところの、16年度には施行令の24条の3の第2項に規定する「資本剰余金の取り崩しによる累積欠損金の解消」の手続きにより、議会の議決を経たうえで累積欠損金の解消を行いたいというふうに書いていただいておるんですが、その下に参考で書いてあって、読ませていただいてもですね、ちょっと私ごめんなさい。理解が出来ない部分があってこの手続き、具体的にどのような形でされるのか、それと16年度でそういうことは、予算でこういう議決を経れば累積欠損174億はいつゼロになるのか、その見込みの2点を教えていただきたいんですけども。

○大江病院事業庁長 病院事業は経常収支が黒字に転換したのは、13年度6800万円の経常収支の黒字を達成いたしました。その中に内部留保資金も含んでおります。そして174億円の累積欠損金の中身はほとんど減価償却費でございます。バランスシートには減価償却今までの累計が168億円計上引当金の累計がありますので、96%程度が減価償却費。といいますのは、今まで経常収支が赤字ということは償却してこれなかったということでございます。ですから、一般会計風にやりますと、それぞれ施設整備にはいろんな形でお金が入っております。それは一応資本として公営企業会計の場合には計上されておりますので、資本剰余金が195億円ございます。ですから資金的には黒字でございまして累積欠損金174億円というと、なんかすごい借金が不良債務がどこかにあるんかなという印象を受けるわけですが、資金的にはそういう状況でございます。

そして利益があった場合には、今までの累積欠損金を拭きなさいということになっておるんですけども、ここにございますように、資本剰余金がある場合には議会の議決を経て累積欠損金を消すことができるということになっております。

それじゃあいままで何故やってこなかったのかといいますと、やはりこれからもひょっとするとまた経常収支が赤字になってしまうか分からんなと、せっかく累積欠損金をゼロにするような手続きをいたしましてもまた赤字が発生したら、また累積欠損金が出てくるというような状況ではいけませんので、13、14、15。こういう経営の推移を見ながらこれはもう過去に発生したことでございますので、16年から18年の中期計画を進める際には、全部これをいったん解消させていただいて、新しい出発をさせていただきたいというような意味でこれは計上しておるわけです。手続き的には議会の承認が必要でございますので、まあ15年度の経営状況を見ながらできれば来年度の9月議会の時にこういう提案をさせていただきたいなということで、今内部で検討しているところでございます。

○中嶋委員 ありがとうございました。それでですね、今正におっしゃられた経常収支が13年から非常にご努力いただいたおかげで黒が出てきて、今こういう累積欠損金を今までの内部留保金を使って処理できるような体制になってきたという中でですね、退職給与引当金の話にちょっと移らさせていただくんですが、今回特別損失という形で14億上げられてらっしゃるんですが、今後また退職給与については監査の方の意見でも適切に計上していくことということで、逆にいえば毎年退職給与を引当金の繰入額というのが、その毎年の一応費用としてでてくるわけですよね。そうなると、その本当に費用が上げてこなかったからある意味黒でおったと。これが適切に退職給与引当金繰入額をですね、PL上、損益計算書上出していくと本当に黒でなくなっちゃうんじゃないかと、そうなると今おっしゃっていただいたストーリーも成り立つんかなと、ちょっと心配するんですが、その点の見込みは大丈夫なんでしょうか。

○大江病院事業庁長 前回のこの提出資料のところの3ページ、恐れ入ります。3ページに損益計算書と資金収支の関連表を示させていただきました。そして損益計算上はこの(A)-(B)=(C)のところですが、1億9500万円経常損益が黒字でございます。そして14億円引き当てさせていただきました。これは過去の労働に対する支払いと、そういう意味で特別損失ということで計上させていただいています。そうすると純損益が11億9400万円と、こういう数字になっております。それで資金収支的に見ますと、減価償却費等は資金流出を伴わない費用でございますので、資金的には経常収支のところでは1億9500万円は19億4400万円の資金収支がここに留保されているということになります。そして退職金の支払いが実際12億5600万円ございましたので、これを14億から取り崩しまして、そして最終的には6億8800万円の資金収支が黒字になっていると、14年度の資金収支、損益計算上の資金収支が6億8800万円の資金が黒字ということになります。

 ですから、議員ご指摘いただいたとおりでございますけれども、私どもはこの資金収支の状況を見ながら、運転資金を確保しながら可能な範囲で退職給与引当金を計上していきたいと、そういう考え方でございます。ですから、まあ、最終の純損益も考えながら何とか退職給与引当金が計上できないかという経営をやっていかなきゃならないわけでございますが、16年度以降の推移を見ますと、大体これまでの給与費用の中で退職金を5億円ぐらいずっと見てきてるわけですけれども、大体それでおさまりそうな状況でございますので、そういう状況を見ながら引当をやっていきたいというふうに考えております。

○中嶋委員 毎年毎年のキャッシュフローを気にしながら、その中でできるかぎりの範囲内の特別損失として、これから40億あるわけですよね。全体として引当をしなきゃいけないお金が。うち今回14億やったと。残りが26億ですか、あると。それについては毎年のキャッシュフローを見ながら適宜上げていくというふうなそういう認識をしておるんですけども、これからその日本全体としても、職員の皆さんのその年齢構成までは、私調べてないんですが、4病院さんとも高い年齢層になってきておるんじゃないかと、そうすると引当額が40億で本当に済むのかなという心配も若干ありまして、この退職給与引当の取扱いが、毎年毎年の特別損失として現れる中でですね、病院経営を非常に圧迫しないかなという心配をしている一人なんですが、その点は問題なくキャッシュフローは確保できると、確保しながら退職給与の特別損失を毎年適宜上げていくという、そういう理解でいいわけですね。

○大江病院事業庁長 これからの退職者の見込みというのは、かなりの精度で算出できますので、そういう状況を見ながら出来れば、例えば14年度も退職給与引当金の取り崩しが12億5600万円だったわけでございますが、その残りの5億800万円は給与費の中で支払っております。ですから経常損益の中へ織込み済みと、5億800万は。そういう状況でございます。ですから、できれば経常損益を黒字にしながら、そして純損失もできる限り出さないような感じで特別損失に退職引当金を計上しながら、そういう方向で経営をやっていきたいということでございます。

○中嶋委員 これで終わりにしますけれども、私申し上げたかったのは、これまでの累積欠損を消すということと、毎年の経営を考えていく中で、退職給与引当金がそこら辺のバランスを取るのにですね、非常にこう判断の難しいところがあるのかなと、今年度、14年度14億という数字がポンと出てきてるんですが、これはそこら辺を勘案して出された数字だと思ってるんですけども、将来の今おっしゃられたように、どれぐらい退職金が必要になってくるのかというのを精査しながら、毎年の経営とそれとこれまでの累積赤字の解消を、うまくバランスをとって病院経営がキャッシュフローでパンクしないように是非とも、そういう意味での健全経営を是非ともよろしくお願いしたいと思います。これは要望で終わります。

○芝委員 庁長、今、中嶋委員の累積欠損金の処理についてまあ、病院事業庁がですね、13年度までに財政の健全化計画をとってやっていただいて成果を上げていただいた。13年度から全病院とか全体的な黒字の部分で来て、欠損金を消してしまおうかというところまできたことは事実として、これは認めざるを得んと成果を評価するわけであります。これはまあ、地方公営企業法の部分によって議会の承認を得て、したいという話を今お聞きをしました。その反面ですね、同時に私もう一つ議論をしなきゃならんのはね、負担区分のルールというのはですね、もう少しやっぱりそこは議論をしないと、こちらで一方で消しますよと。で、13年度の見直しをして一応事情があったといいながら増えている部分の負担を、今後どうしていこうかというのは、これはやっぱり両天秤にかけて議論をせんとおかしいと思うんですよ。

 今はたまたま欠損金の話の部分でやられましたけれどもね、16年度からまた新たにこの負担区分ルールを見直すという予定であるんですね。ここの部分をはっきり議会に示してもらって、この負担区分をきちっとしたうえでこの処理も当然されるべきだと私思うんです。だから今の説明はどうも、片一方、一方的な話であってね、改めて、今現状の部分の負担区分、今収益的収支だけでも35億の負担が出てますね。早く言えば県費からの持ち出しですよ。ね。これがあるから、ある意味では努力をいただいたおかげでもっともっと多かった赤字が黒字になってきたと思ってるんですが、さらなる努力をしてもらうとはしながらですよ。この負担区分片一方では累積欠損金一応消しますよ。良くなってきたから。しかし負担区分は今の現状のまま、増やすのか減らすのか、現状維持をするのか、そこの部分を聞かせてもらってないんですが、そのお考えをまず聞かせてください。

○大江病院事業庁長 まったくご指摘のとおりでございます。そして、負担区分につきましてはもうご指摘いただきましたように、より県立病院の役割、使命から考えて県民の方々に説明責任が果たせるようなそういうようなルールに、きちっとしていかなければならないということで、今検討しているところでございます。ですから、累積欠損金を解消させていただきたいという際には16年度から18年度の一般会計の繰入をこういう形で設定しますと、そういうものとセットで16年度のスタート時点では今までの累積欠損金を解消させていただきたいということで、提示させていただきたいと。なお、14年度と、15年度につきましては、一般会計の方へ14年度で20億、15年度で20億とそういうまあどこの県でもやってないと思うんですが、今まで施設として一般会計からでておった金を、それについては70何億長期借入金という形で置いてたもんですから、それをまあ20億、20億という形で支払わさせていただいております。

 ですからルールは、ルールはきちっとしてその中でがんばって経常収支は何とか黒字にして、そして長借で一遍にまた20億ずつ返していけというのは無理だと思うんですけども、返せる部分についてはきちっと一般会計の方へ返済していくという、そういうルールに基づいたきちんとした経営ができるような形にますます16年度から18年度、この中期計画の中ではもっていかないといけないと、このように考えております。

○芝委員 正にいいたかったのはその部分でありましてね、改めて今までややもすると繰入ありきという、当然の論理と流れできていた部分があると思うんです。改めて、今まで努力してもらったことは評価するとして、負担区分は今言われたように、我々議会にも県民にも、県立病院の設置意義からしてね、これだけの県費からの繰入が必要だというルールの明確化と説明責任を果たしたうえで、そこは当然県としての責任も負わなんと思っていますから、そこの部分できちっと。その代わり、今ここに、努力をしていただいてますように、それぞれの努力は改善をしていく、努力もしていくということの裏づけとともにね、ここの負担区分は決まってくるだろうとこう思いますから、そこの部分が今までややもすると、一番欠けていた部分でありますから、是非今言われるように、負担区分の部分は議会にも県民にも十分説明をいただいて、納得いただけるもの、そして皆さん方が病院事業庁長を中心に各4病院が努力をしていただく中でやはりそのバランスを取ってですね、やっていかないと、これはこれ、それはそれの議論にはならないと思いますので、改めて確認をしておきますので。はい。是非、明確化されてまたご提出いただけるように要望します。

○森本委員 今庁長言われたように、累積欠損金174億円とそれと減価償却、これでまあチャラになるというふうな話、だいたいよく似た金額でということですね。なんか言われたな。それをまあ、そういう考え方をすると、減価償却はある程度次への段階で投資をしていかんならんときのことは、その辺はどういう判断をしたらよろしいんかな。

○大江病院事業庁長 累積欠損金174億あるわけなんですけども、今までのバランスシート上の減価償却累計額をずっと足してきますと、168億円設定されるんです。ですから、議員おっしゃるように、本来ならば減価償却をきちっとして収支均衡するとそれだけの償却分がバランスシート上には残っとらなあかんわけです。それで再投資できると、ですから、一般の企業ですと、当然自分とこで償却やって償却分を積み立てて、そして設備投資しなければならないときにはその資金で設備投資すると、そういうふうに回転していくわけなんですけども、この病院事業庁の場合、174億あるということは累積欠損金が、そういうことをしてこれなかったと。償却分はどうしてもこの償却を内部留保としてできなかったというようなことで私、申し上げたわけでございます。

 ですから、資金的には黒字で来ているというのはそういうことでございます。

○森本委員 その辺ちょっと言い回しで誤解も生むか分からんな。はい、分かりました結構ですわ。

○大野委員 病院長さんにお聞きしたいんですけども、監査委員さんの報告(※決算審査概要説明)の中の9ページにですね、ウのところに、看護職員の離職率が11%と公立病院としては高く、それでまた上昇傾向にあり、これにともなう新規採用云々とあるんですけども、11%という数字がですね、まず一つは病院別にどんな状況かということと、それから、単純な計算ですれば、10年もしたら全部職員が入れ替わっていくとそんな状況にはならんと思うんですけども、数字の上ではね。だからその辺の医療の質とのかかわりの問題と、それからその原因が何にあるのかと、いうことです。これはかなり、看護師さんの医療の中で果たしていただく役割は大きいと思うのですね、この辺の分析とかいろんな課題について、一つは各病院の実態とですね、課題も含めてお願いします。

○大江病院事業庁長 ちょっと私数字的なことを申し上げさせていただきます。この監査決算意見に対する考え方の16ページに数字が出てございます。これは総合医療センターの看護職員の離職率の推移でございます。上からずっと13.5%から始まって平均で11.4%とこういう状況になっております。平均職員数のうち、年度内の退職者を割って比率にしたものでございます。その下のところに全国平均が11.6%。国立が10.0%以下、自治体立が6.9%。私ども自治体立ですので、これと比べると総合医療センターは、高くなっております。11.4%で。それで今、今から各病院の数字をマネージャーの方から。

○山本総括マネージャー 個々の数字を申し上げます。ただ、平成14年度につきましては、優遇措置の最終年度ということでございまして、大幅な退職者がございましたので、その分も含めてちょっと申し上げます。医療センターにつきましては、平成9年度から14年度のこの平均でございますが、11.31%です。平成9年度から14年度で11.31%。こころの医療センターにつきましては平成9年度から14年度で平均で8.9%です。一志病院につきましては同じく9年度から14年度で4.68%です。志摩病院では9年度から14年度で平均で5.78%になっております。ちなみに4病院トータルで申し上げますと、平成9年度から14年度の平均でございますが、8.72%ということになっております。以上でございます。

○大野委員 そうするとこの監査事務局におけるこの11%という数字は。

○小西総合医療センター院長 じゃあ医療センターの事務評価の説明をさせていただきます。医療センターでは先ほど山本マネージャーが申し上げましたが、11・31%という高いんですが、近隣の病院ですと、大体この程度の数なんです。医療センターが特に高いというわけではございません。で、都会へ行けば行くほど段々に離職率は上がってきまして、これは若い看護師が非常に多い。で、結婚とかいう問題がかなり多いということです。それから、最近は看護師の方もいろいろな専門職。再度大学とか専門学校へ行きまして、資格を取ったり、そのために離職をされるという方が結構多いんです。先ほど議員からご指摘いただきましたように、患者様を守る看護師として意識が高いという中で、医療センターとしましては、キャリアラダー方式でそれぞれの能力に応じて給与を出そうということと、それから職員の院内における育成、例えばいろんな資格を取るために看護師を年に2名ないし3名研修に出しております。そういうことによって職員の離職率を下げようという努力はしておりますが、この数字が全国的に比べて異常に高いという数字ではないということだけはご理解いただきたいと思います。以上です。

○青木監査委員事務局長 私ども意見書の中で、15ページから16ページにかけまして、総合医療センターについて、14年度は11%ということで、先ほどの病院事業庁の方からは9年から13年度まででしたか、14年度でしたか、平均としては11.31%ということですが、単年度で見ますと11%ということで、出させてもらっています。先ほどもお話ありましたように、私どもの方の調べたというか資料では、全国平均は11.6%ぐらいということになっておりまして、まあそういうことを見るとあまり高いということではないんですが、都道府県別に見ると、どちらかといえば高い方だということでこういう意見を、記述をしております。

○大江病院事業庁長 ちょっと私の方から説明させてください。14年度に、退職者の方々にアンケートをさせていただきまして、そして、お辞めになった理由とかあるいは職場に対するご意見を率直にお書きくださいというようなことで、出させていただきました。そして、結婚とかそういう理由も随分多いんですけども、やはり職場内のそういうふうなことでやっぱりやめていかれるというのは、何とか防止せないかんということで、今も小西医院長からお話ありましたように、何とかそういう日ごろのマネジメントの中で、より職員の方々がモチベーションを発揮していただけるような方策、これは非常に厳しい現場で大変な面があるんですが、何とかそういうことで離職防止に努めていかなきゃならんと、技術を積んだ方がお辞めになるということは、これは経営上非常にマイナスでございますので、そういうことは何とか防止していこうというようなことで今懸命に取り組んでいるところでございます。

○大野委員 もう1点だけ。その前の8ページにですね、施設設備の維持管理とか、機器の保守管理の委託契約の多くが特命随契になっておるということで、これをいわゆる競争入札にするほうがいいという指摘があるんですけども、14年度のこの随契の総額がいくらかということと、それから既に15年度にはいっておるわけですけども、本年度は競争入札のそういう制度になるように制度変更されたのか、その2点をお願いします。

○大江病院事業庁長 決算意見に対する考え方の14ページに、委託契約件数に占める、14ページでございますが、特命随意契約の件数の割合を表示させていただいております。12年度が70.4%、平成13年が70.1%、14年が60.4%ということで、まあこういうことで件数的には非常に努力をしているわけでございます。それでやっぱり病院経営の特殊性と言いますか、そういうことで例えば給食業務とかあるいはコンピュータ関係の仕事とか、あるいはメンテナンスとかいうようなことでどうしてもそこでしかやれないような面もございますので、そういう点があるわけですが、何とかこれ一般競争で例えば保守管理については複数年で見積もりを出してもらうとかいうようなことも含めまして、何とか競争性を発揮できるような形で契約をやっていきたいというふうに取り組んでおります。14年度の特命随契についてはちょっと山本マネージャー。

○山本総括マネージャー 14年度の特命随契のまず件数でございますが、137件。金額で申し上げますと、6億3500万円余でございます。ちなみにそれ以外の部分が件数で90件。金額で申し上げますと、5億4400万円程度でございます。以上です。

○大野委員 是非ですね、がんばっていただいて透明性を高めていただくように、要望だけ。

○西場委員 決算のですね、具体的な数字の中身とはちょっと外れるんですが、せっかくの機会ですのでね、ちょっとこの機会に聞かしてもらいたいんですが、いろいろ説明の中でですね、皆さん方が「患者様」とこう言われますわな。「患者様」。あんまり僕ら、この病院関係の方の会話が少ないもんですから、この言葉を聞いて、「患者様」って皆さんが言われることについてちょっとね、こう違和感があるわけですよ。

 確かに患者本位のいろいろ病院経営なりそういうのを考える中で、意識付けにしてみえるのかなという思いしますけどね、そこまで祭り上げるような感じがありましてですね、まあ例えば最近この三重県全般でもマネジメントとか経済性とかいろんなことを言うもんですから、県民をお客様と思えなんていう風潮が一時流行りましてね、何言ってんだ、県民はお客様じゃないよと、県民はオーナーだよと、株主じゃないかと、お客さん扱いみたいに失礼なことを言うなよと僕は言ったことがあったんだけれど。

そういうことになると、なんか県民のことを県民様って我々議会や職員がですね、言わんならんような印象を受けるんですがね。決してそれはあかんとは言ってないですよ。ただいつからどのように代わってですね、意識的に何のためにそんなにしてみえるのか、この機会にちょっと聞かしといてもらおうかなと、どうですか。

○大江病院事業庁長 またそれぞれの病院現場の感覚はまたそれぞれの院長さんからお話していただきますけれども、まあ私も最初は病院へ、赴任しましたときに、正直言いましてちょっと違和感を感じたなという念が正直言ってございます。ですから、患者さんて、自分なりには患者さんて言わせていただいたりですね、自分なりのなんていうのか、言葉で、この敬意というかそういうものを表すようなふうにやっぱり取れたらいいのかなというような、そういうようなわたしは意識を持っています。ただ、これにつきましても、それぞれの病院でもいろいろ議論していただいて、どうしようかというふうなことをやっていただいておりますので、ちょっとせっかくでございますので、院長の方から何かこう、お話がございましたら。

○小西総合医療センター院長 医療センターの小西でございます。14年度病院内でいろいろ検討しました。先ほど議員の言われたように、賛否両論ございましたが、院内としては文章は「患者様」、お話は「さん」とお呼びしますということで掲示しまして、患者さんをお呼びするときは「だれだれさん、何番の部屋へお入りください」と言いますが、文章は「様」と書いています。以上でございます。

○原田こころの医療センター院長 こころの医療センターの原田でございます。私どもも先ほど議員が言われたような、「さん」でいいんじゃないかと。「様」までつけることはないんじゃないかという議論をいたしました。ただ、民間の精神科の病院の院長先生なんかと話をしますと、「様」ということで職員の姿勢が変わるということをおっしゃるんですね。つまり接遇モードに入りやすいということをおっしゃいまして、それもやっぱり一理あるのかなと、まだ不自然なところがございますけれども、職員の接遇のムラみたいなものを「様」と呼ぶことによって、かなり標準化できるのかなというふうに思っております。だから、一律に「さん」でなくて、「様」でもいいんじゃないかというふうにしました。以上でございます。

○南一志病院院長 南ですけども、実は僕は7月から一志病院にお世話になったんですけど、大学でまず看護師さんの中から「様」というふうに呼ぼうということで、はっきり言いますと、現在の葛原院長は絶対反対、ドクターの側はほとんど反対が多かった。やはり、むしろ患者さんと親しくすると思うと、やっぱり「様」ではちょっと、自分たちも呼ばれてもちょっと背筋がなんとなく気持ちが悪いというんで、一志病院では基本的には「さん」と読んでいます。やっぱり文章に書くときは言われたように、やっぱり「様」と書かざるを得ないのかなという。やっぱり「さん」で親しみがあっていいんじゃないかなと僕は個人的には思って、病院はそういうふうにやっています。

○田川志摩病院院長 田川でございます。私らの病院でもあるいは医師の間でも、この「様」とするか「さん」とするか、非常に意見はまちまちでございますが、私個人の意見としてはこういう話し合いの中で、「様」と呼ぶのは非常に違和感を感じております。できれば「さん」と呼びたいなとこう思ってるのが本音でございます。しかし、院内などで患者さんをお呼びするとき、マイクなどでお呼びするとき「だれだれ様、何番へお入りください。」とこういうマイクの音を聞きますと、非常に気分がいいんですね。そのために私とこはマイク及び皆さんの前で患者さんをお呼びするときには「だれだれ様、どうぞお入りください」「どこどこへ行ってください。」それから、対面してお話をするときは「なになにさん」とこのように区別するように言っております。

○西場委員 大変、いろいろな意見を聞かせていただいてありがとう。ある意味では少し安心した部分があります。と言いますのは、一律にですね、県の方のマネジメントシステムとか、そういう中で、顧客志向というのがかなり最近風潮としてはびこっておりまして、その中の弊害になってないかなという思いがある意味でいたします。このシートにおいてもですね、「顧客の視点」なんていう言葉を使っている。これは正に「患者の視点」ですよ。こういう言葉からしてですね、そのお客様扱いというものの、必要な場合と必要でない場合をもう少し精査してもらえればなと、こう思いますし、患者の田中様とか鈴木様とかですね、そういうものは今おっしゃられましたけど、私はごく自然だと思います。ただ、患者がですね、何とか特別扱いしてもらおうと思ってお医者様とこういうのも問題だけれども、そのお医者様が、お医者さんが患者様とこう、自分よりさらに上の立場におるということをですね、わざわざ。まあ原田先生言われるように、一定の期間の特訓だとすればですね、まあ、意識変革の特訓だとすれば分からないこともない。これは認めてもかまわんと思いますが、これを恒久化するとすればおかしい。おかしいといいんじゃないかと、感じがします。部外者ですけども。少なくとも対等ですよね。診療する側と診療を受ける側との、診療者・被診療者の間は対等であるとすれば片方がさんであれば、片方さんでいいし、両方が様なら両方様にすべきだし、そういうような気がいたしまして、いろんな試みの途上でありますから、こうあらねばならないということを私は今回控えさせてもらいますが、さらにいっそうご検討いただきますように、ご要望しておきます。

○西塚委員長 ほかにございませんか。なければこれで認定第4号、平成14年度三重県病院事業決算に対する質疑を終了いたします。当局にはご苦労様でした。議員以外の方は退室願います。議員の方にはご協議いただく事項がありますので、そのままお待ち願います。

 (病院事業庁関係終了 14:57)

(執行部退室)

〔委員協議〕

1.委員長報告については、正副委員長で案文を作成し、次回委員会で諮ることを決定。

2.次回の委員会は、企業会計決算審査及び当初予算編成に向けての基本的な考え方について調査するため平成15年10月30日(木)午前10時から全員協議会室で開催することを決定。

〔閉会の宣告〕

 

以上、会議の要綱をここに記し、ここに押印する。

平成15年10月17日 

予算決算特別委員長   西塚 宗郎

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