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平成15年9月29日 RDF貯蔵槽事故調査特別委員会 会議録

RDF貯蔵槽事故調査特別委員会会議録
(開 会 中)

開催年月日   平成15年9月29日(月)   自 10:00 ~ 至 12:00

会 議 室   第601特別委員会室

出席委   15名

委員長 田中 覚 君
副委員長 藤田 正美 君
委員 日沖 正信 君
委員 松田 直久 君
委員 水谷 隆 君
委員 芝 博一 君
委員 三谷 哲央 君
委員 貝増 吉郎 君
委員 木田 久主一 君
委員 山本 勝 君
委員 西塚 宗郎 君
委員 萩野 虔一 君
委員 西場 信行 君
委員 岩名 秀樹 君
委員 永田 正巳 君

欠席委   1名

委員 岡部 栄樹 君

 

出 席 者

矢 内 銀次郎  富士電機(株)環境システム本部長

真 中   浩  富士電機(株)環境システム事業部 三重県RDF発電プロジェクトGM

佐々木 英 雄  富士電機(株)環境システム事業部 三重県RDF発電プロジェクト

羽 部 徹 夫  富士電機(株)環境システム事業部 三重県RDF発電プロジェクト

赤 松 和 彦  富士電機(株)環境システム事業部 担当部長

三 宅 雅 人  富士電機(株)法務・知的財産権部 参与

山 口 和 男  富士電機(株)中部支社 副支社長

加 藤 光 彦  富士電機(株)中部支社 公共営業第2部環境システム課 担当課長

福 留   巧  富士電機システムズ(株)中部支社ソリューション&サ―ビス営業部 部長

松 村 寿 則  富士電機システムズ(株)中部支社

傍聴議員     2 名

県政記者クラブ加入記者    18 名

傍聴者     10 名

議題又は協議事項

  1 RDF貯蔵槽の事故に関することについて

  2 委員協議

【会議の経過とその結果】

【開会宣言】

1 RDF貯蔵槽の事故に関することについて

(1)質疑・応答

○三谷委員 新政みえの三谷です。新政みえを代表いたしましていくつかの質問をさせていただきますので、お願いいたします。ただ限られた時間でございますので、ご答弁の方はできるだけ完結、明瞭にお願いを申し上げます。それでは時間もありませんので、一つずつお願いします。

 まず最初にRDFの性状についてお伺いをいたします。

 富士電機さんはRDFに関してプロポーザルに参加されるときに、県からRDFとはどういうものであるかについてどのような説明がありましたか。まず一つ。それから御社独自でRDFそのものの研究というかそういうものは行なわなかったのか。RDFの性状も知らずして、設計とか施行が本当にできるのかというふうなご批判もあるわけですので、そのあたりのご認識はどうなっておるのかということと、それから12月の23日に発熱してから、RDFが発酵発熱するということがお分かりになったと思うがその後どのような作業をしてみえるか、まずはそこからお願いいたします。

○福留参考人 契約前に公募時にRDFに関する説明があったかということに関しましては、サンプルの提示がございまして、安定度の性状、三重県企業庁で実施されたサンプルテストの結果データの提示がございました。それから研究する気だったか、またはどういう体制で望んだかということですけども、現実的に富士電機もこういう技術に関しまして興味をもっておりましたけれども、その当時の技術として富士電機では不十分とそういう判断の元に、RDFの燃焼経験のあるフォスターウィラーというボイラー会社といっしょになって、本件の対応にあたりました。

 次の質問に関しましては、真中の方から答えさせていただきます。

○真中参考人 設計施工に関してどう調べたかという質問、当時我々の知り得るRDFというものについてはNEDOと三重県企業庁殿とNEDOによって調査されたRDFについての調査書があり、それを我々入手いたしまして、それに基づいて設計方法を進めさせていただきました。

 また、プロポーザル以後我々が設計試作する際、三重県におけるRDFのサンプル、成分のサンプルについては企業庁のほうから入手し、反映させていただいております。その際、具体的には長期保管がきく、におわない、発酵しない、及び形状が硬くクレヨン状であるということを確認させていただき、また、サンプルの見る限りそういう状況でございました。

 12月以降の件についてご説明させていただきます。12月下旬から1月にかけてRDFサイロ内の発熱発火物、これについて私ども自己消火において全量約2,000トン入っていたRDFを全量排出し、鎮火をさせておりますが、このRDFの発熱の原因については我々がまだ正式な回答はできませんが、その当時、発酵から化学的変化で発熱に至ったものであろうという予測はさせていただきます。しかし、この最終判断については調査委員会のほうの結果に委ねさせていただきたいと考えております。

 そこで、その全部を鎮火した以降、我々は次の対策を講じております。一つはRDFが再度熱をもった場合、即、早く排出するような方法ですけども、まず熱をもった場合どうチェックするかというで、サイロの下部にエスケープ側、全周状に12個の温度計、そして内部にコーン、センターコーンというのがございますけれども、センターコーンからサイド側に6個の温度計をつけまして、その温度計を自動的に計測し、監視させていただいておりました。また、上部から監視するという、内部に人が入ったりすることも考慮し、COの計測、一酸化炭素の計測を継続して行っております。

 問題は、じゃあそれでよかったのかということでございますけれども、当時、失礼しました。一つ説明が抜けてございました。その後、大量にRDFをサイロ内に貯槽するということを避け、何らかの温度の異常があった場合、早急に排出するように、400トンから600トンのRDFで運用を継続しておりました。以上でございます。

○三谷委員 RDFが排出できるような体制にしたということに関してはまた後で質問をさせていただきたいと思います。

 そうするとですね、当初県が提出したサンプルのRDFでは、発酵発熱はしないという、そういう認識で設計をされたということなんですか。

○真中参考人 そのとおりでございます。

○三谷委員 次、質問させてもらいます。県の説明によればプロポーザル時に、建設から管理まで一貫して富士電機にお願いしていますといっているが、そのあたりはどうなんでしょうか。

○山口参考人 はい、間違いありません。

○三谷委員 そうしますとね、未だ富士電機から施設の引き渡しを県は受けておりません。これの要因というのは何かというのを一つお伺いしたいのと、それからそういうことを考えますと施設の管理責任は契約上も、現状から考えても、一義的にはすべて富士電機にあるというふうに考えても間違いありませんか。

○山口参考人 まずはプロポーザルということでですね、今回の発注方式はされております。プロポーザルというのは、私どもは発注者から与えられた条件のもとで具体的な設計施工、それから管理運営を提案、それから受注側はそれに基づいて運用を行うというふうになると思っております。

 従来の発注方式というのは両者の協議でそれぞれの仕様を決めておりますけれども、プロポーザル方式で特に重要なのは、その当初の発注の条件をより明確にすること、あるいはその途中の段階で変更のある場合には、それを明確にして受注者側に与えるということ、これがより重要であるとともに、この決定が大切だと認識しております。

 それから、まだ、引き渡しから行われてないという見解につきましては、真中の方から説明をさせていただきます。

○真中参考人 これにはちょっと経緯がございます。

○田中委員長 簡単にお願いします。

○真中参考人 12月1日企業庁殿は稼動を発表いたしました。しかし、実態は我々は1号のボイラー,1缶のボイラーがやっと火入れを完了し、RDFの燃焼に入るという状態が12月1日の状態で、稼動ということは我々はやれない状況でございました。その裏にはダイオキシン規制の云々というお話があったというふうに思いますが、実態はそういうことでございます。

 全部の試運転が終わりましたのは、今年の3月20日。そして、4月29日に電気事業法に基づく安全管理、自主検査というんですか、安全管理自主検査を完了し、そこではじめて引き渡す、引き渡す条件が整ったということになります。ですから、3月20日までは少なくともあれだけの規模のプラントですから、多くの調整事項がございます。ボイラーの燃焼においても、タービンの負荷遮断においてもいろんな電気装置制御的調整事項がございまして、その間におけるトラブルは調整試運転における調整事項と我々は理解しております。その辺が12月1日に稼動して、調整試運転によるトラブルを運転中のトラブルと捉えられますと確かに企業庁さんとしては受け取れないという理解になるのではないかと思いますが、我々は調整試運転内のトラブルと理解しております。以上です。

○三谷委員 そうしますと、3月20日までの色々の一連のトラブルというのは、それは事故等ではなくて、あくまでも試運転上の調整事項だというのが富士電さんの見解だということですね。

 県の方の都合で12月1日に無理して、実態的に稼動させたんだというご認識ですか。

○真中参考人 そのとおりです。

○三谷委員 施設の管理責任等は富士電さんの方にあるということについて、これは。

○山口参考人 管理責任は私どもにあると。

○三谷委員 次の質問をさせていただきます。RDFを有価物とみて富士電機さんが購入されて、処理をしたという。つまり、RDFの所有者は富士電機であり、その管理責任も富士電機であるというふうに私どもは考えておるんですが、それは間違いありませんか。

○山口参考人 そのとおりです。

○三谷委員 そうすると、施設の管理責任は富士電機さん、そこで燃やしてるRDFも管理責任は富士電機さん、ということですね。

○山口参考人 燃やしているRDFについては、受け入れたものに対する管理責任は私どもにあります。ただ、品質その他についてはリスク分担上、企業庁さんの責任であると。

○三谷委員 受け入れるにあたって、こういうふうなRDFでなければ困るよということは、例えば桑名広域とかRDFを作っているサイドにはきちっと伝えられていました。

○真中参考人 12月に実際、RDFの貯槽にRDFを受け入れた際に、それは確か去年の11月頃から順次運営を始めましたが、当時かなり質が悪く、見た目ばらばらであったりフラフ状であったり、一部は固まってクレヨン状のものもございましたが、質が悪いということで再三にわたって企業庁さんに品質改善要求を行っております。

○三谷委員 RDFを一般廃棄物を有価物として購入する、産廃物として処理をするという一連の経緯が違法行為、又は脱法行為ではないかという指摘があるんですが、こういうことの認識とか、それからこういうふうな処理の仕方をしなさいというのは、だれから言われました。

○加藤参考人 昨年の11月に、企業庁さんの方から、本来太平洋セメントにセメントの再資源化ということで計画されておったんですけど、住民合意の遅れにより、12月1日からの太平洋セメントさんでの灰処理ができなくなったということで、プロポーザル時の始期を変更したい、それで1年程度富士電機で灰処理をしてほしいという要請をされました。私どもとしてはそれに従い、産廃処理をしたという経過でございます。

○三谷委員 企業庁の指示でそのようにされたということですか。

○加藤参考人 はい、そうでございます。

○三谷委員 それが法律上、非常に問題があるというふうにはまったく認識はありませんでしたか。県の方からもそういう説明はありませんでしたか。

○加藤参考人 法的な面に関してはですね、企業庁さんからそういう要請をいただいたときに、私どもとしては、県の環境部も了承しているということでございましたので、問題はないと考えて実施しました。

○三谷委員 次の質問に代わらせて頂きます。貯蔵サイロを4基から1基に変更しているのですが、その経緯等をちょっとお伺いをしたいと思うんですけども。4基から1基に変更するにあたって安全上の検討というのは富士電機さんはされたんか、どうか。何故こういうふうな変更をしたかとか、本当のところの理由というのも一つ教えていただきたい。

○真中参考人 プロポーザル時は4基の貯槽でございました。確かにそのとおりでございます。それ以降、契約前に我々は現在のアトラス型のサイロに変更しました。その最も大きな理由はRDFの安定排出にありました。前、4基の場合は非常にブリッジがしやすく出にくいという欠点を持っていましたので、安定したRDFが排出できるという意味で欠点としました。

 またそのときに当然、防災ということも我々検討させていただきまして、どういう防災をとるかについて検討し、最終的には桑名消防に出向き、RDFが不燃物であるという確認と、各法律をみましてそこには消化設備がいらないという、不要であるという確認を取らせていただいて、例えば内部における注水、スプリンクラー等についてはあえてつけておりません。その理由としては、当初我々先ほど冒頭にも申しましたとおり、RDFが自分で燃えたりするということが考えてませんでしたので、したがってそういうものをつけることによって誤動作によって、全部ができなくなるという危惧があったので、そういう設備をつけませんでした。

○三谷委員 これはプロポーザルで技術提案ですよね。ですから、技術提案をされたところが、こういうふうに4基から1基に変えたとしても防災上の問題はないと、安全であるという判断をされたということになれば、結果からみれば4基から1基に変えたということが今回の一つの大きな原因にもなっておるわけですので、富士電機さんの技術提案そのものに大きな瑕疵があった、または責任があったのではないですか。それの認識はありませんか。

○真中参考人 現在事故原因を調査中で、我々が今ここで瑕疵があった、ないかを判断できない状況でございます。その答えはできかねます。

○三谷委員 これは先ほども言いました技術提案です。結果としてですね、企業庁が富士電機さんの技術提案を承認しているわけですね。ですから、富士電機さんの見解としては提案者側の責任がより重いのか、それとも承認した企業庁の方の責任が重いのか、これのご判断をください。

○田中委員長 矢内参考人お願いします。

○矢内参考人 事故原因がわからない段階では、同等だと思っている。

○三谷委員 次の質問をさせていただきます。富士電機さんのプロポーザル案で、防災設備一式となっていますが、富士電機さんが考えておられる防災設備一式とはどんなものなんですか。

○真中参考人 防災という意味には広い意味がございまして、一般的には地震、台風による災害、そして中の一つに火災というのがあります。今回問題になっているのは火災という問題であると思います。火災については先ほども何度も説明しましたように、当初から我々は自己発熱して燃えるという前提にないということです。それから事前に、関係各所に確認し、許可を取っていると。そして、誤動作等で不具合が起きないような確認をして設置をしているわけですけども、問題は12月以降、いろんな問題がでたとき、以降については先ほどお話しましたように、とりうる防災としては温度計の管理、COの管理、そして実はいつでも水をまけるような状態にしておく、放水銃を準備しておかねばならない。そういう準備を全部していました。

○三谷委員 今おっしゃったような、防災上、12月以降の防災対策、それは十分であったというご認識ですね。

○真中参考人 今考えますと、それが十分であったかということについては、非常に私どもも反省しているところがございます。

○三谷委員 契約では、技術提案書に従い、設計施工するということになっていますね。ただ防災設備が不備であったということは受注者側の設計ミスであると、また受注者側のそういう判断が間違っていたということになるのか、それとも企業庁の方がそういうことに関して具体的な指示があまりなかったんで、そのままいってしまったというのか、どちらなんでしょうか。

○真中参考人 原因究明が明確にない中で、非常に答えにくい問題です。一応、RDFサイロの中にスプリンクラー等のものを置かないということは、企業庁にも説明しておりました。また、例えば火が出たとして、検討というのはその時点ではまったくやっておりません。燃えないという前提でどうしても進んでおりますので。

○三谷委員 燃えるということが分かってからは先ほどおっしゃったようなことをされただけですね。後のことはありませんか。

○真中参考人 この以降にやったことが何点かございます。RDFの供給及び品質の確認、品質の責任を負うという企業庁さんに対して、品質管理をゆだねざるをえない状況にあったため、我々は何度か品質改善をお願いいたしました。また、RDFを受け入れる施設、企業庁の所有である施設を弊社が運営を受けておりますので、12月以降、新たに受け入れるというところに対してはそれなりの改善要求を出すとともに、受け入れないという場合も発生しております。

 2月26日にRDFを受け入れたんですけども、桑名広域のRDFに対しては2カ月間受け入れを拒否しています。理由は成形が十分でないことと非常に温度が高いということで、受け入れを拒否し、4月確か22日頃だと思いますけれども、企業庁から成形が終わったと、きちんとなっているという要請と、我々も目視確認というふうに現物を確認して成分分析、水分等確認して、受け入れを始めたと。また、受け入れに際してはやはりごみという環境問題、ごみの問題、ごみ行政という問題を、だいぶ圧力がありまして、早期に受け入れるということをさせていただいた。しかし、受け入れた後は、温度監視その他を十分に行ったのが実情です。

○三谷委員 圧力ってなんですか。圧力があったんですか。

○真中参考人 圧力というのは間違っています。早期に受け入れなきゃいけない状況があったと。失礼しました。それ訂正してください。

○三谷委員 時間がどんどん過ぎていきますので、もう少し簡潔にお願いしたいんですが、このサイロに関して、メーカーに丸投げというご批判も一部ではあるんですが、その点どう考えるのかということと、その同じメーカーが、他県でとられているサイロではもっと十二分の防災設備を整えられているケースがありますね、そういうことについて、富士電機さんとしてどういうふうに考えるか、その点ちょっと簡単に。

○真中参考人 確かに他県は大牟田、石川、福山等同じ形のサイロを採用しています。我々それに対して、比較等いたしましたが、決して劣るような状態ではないと理解しています。というのは、新聞等によって報道されていますが、大牟田においては常備のスプリンクラーはついてございません。ただし、そのかわりCOを測り、また、メタン濃度を測っているのは事実です。我々12月の経験から、上部に水を撒くスプリンクラー、まあ放水銃というのは構造上、不可能でございますので、例えばそういう装置をつけてもそれが動きますとRDFの上部に水がかかると同時に、そこに水道ができて内部に水が浸透しないということを我々深く経験しております。そのため、内部におけるスプリンクラー等の設置はあえてしておりません。温度管理及び品質のいいRDFを入れることで、発熱しないということが最も大きなポイントになるかと思います。

○三谷委員 次の質問をさせてもらいます。平成14年の12月の23日の対応等をお伺いしたい。県の説明によりますと、11時すぎに発熱して富士電機さんの社員の方が巡回して発見し、18時ごろに企業庁の職員の方の携帯に連絡をとったということなんですが、また何故そんなに連絡が遅かったんですか。それから企業庁のだれに連絡をされて、例えばそこで放水をされるというようなそういう指示は、一体だれがされたのか、またそれから地元への例えば多度町とか、そういう地元への通報などの連絡体制とかそういうふうな話を聞かせてください。その点ちょっと聞かせてください。

○羽部参考人 発見直後企業庁の現地駐在の方には、連絡しましたが、携帯電話が通じないということで、連絡ついたのが要するに18時ごろになりました。その後、連絡ついて、ファックスで状況等をお送りしました。それから後、多度町等への連絡ですけども、それは私どもとしてはルートというものがなくて、私どもが連絡をするとしては企業庁しかルートとしてなく、多度町等への連絡はしておりません。

○三谷委員 企業庁の誰に連絡されたんですか。

○羽部参考人 最初に連絡したのは企業庁の多度町駐在の林主幹、その後、まあ何回か連絡したんですが、連絡がつかなくて、本庁の井上副参事に連絡がついたのが、確か夕方に近い時間だったと思います。

○三谷委員 放水等の指示はだれが判断して決められましたか。

○羽部参考人 その当時の所長だった工藤の方だったと思います。実際には、ホースでもって放水をしました。

○三谷委員 私どもがいただいています三重ごみ固形燃料発電所緊急連絡体制表という資料によりますと、管理運営委託業者が富士電機さん、三重県RDF発電所所長の大貫さんですかね、ここから、事故等対応関係機関、警察、病院、消防、三重県企業庁、それから多度町駐在、そこから県の市町村というふうなことになっとるんですが、この大貫さんはきょうはお越しになってませんが、入院でもされてますか。

○真中参考人 体調を崩して、入院中でございます。

○三谷委員 警察、病院、消防等のこういう連絡は、この大貫所長のほうから連絡というふうになってますが、この10月23日の事故のときは大貫さんの方からそういうふうに全部、警察、病院、まあ病院はともかくとして警察とか消防等の連絡はされたんですか。

○真中参考人 当時は建設と試運転が同時に2つの、並行して進んでいた関係で、保安業務に関しては大貫でしたが、建設で工藤所長が別にいました。工藤から関係各所に連絡入ったというふうに考えております。

○三谷委員 またそれは別の機会でもう少し、お聞きする、調べさせてもらいたいと思いますが、事故以降、市町村との間で担当者会議等が開催されているという説明をきいておりますが、富士電機さん当初は出席をされてましたが、途中からは富士電機さん出席されていないというふうな話も聞いておるんですが、何故途中から担当者会議の方、出席されないんでしょうか。

○真中参考人 これは、我々出席する立場はオブザーバーということで、企業庁から要請がない限り、そういう会議には出席できません。

○三谷委員 管理責任の、第一義的な管理責任は富士電機さんですわな。一番の管理責任者が担当者会議に出席をされてないのは、企業庁の判断で出席、オブザーバーなしとされた、それに間違いありませんか。

○加藤参考人 RDF連絡協議会というのがございまして、そこが、そういう方がRDF製造の自治体さんとのやり取りがあるんですけど、私の立場としますと、主体は企業庁さんでございまして、企業庁さんから出席の要請があれば、出席をする。私の記憶ではですね、2度ほどその会議に出ていると記憶しています。

○三谷委員 RDFの性状改善等も再三申し込まれているようですし、非常に大事な会議だと思うんですが、今のご説明ですと、当初1、2回はいったけれども、その後企業庁の方から出よという連絡もないんで、そのままにしたということで、本当に間違いありませんね。

○加藤参考人 12月の事故以降、ちょっと記憶がはっきりしないんですけど、確か2月と記憶しておるんですけど、RDFの改善されてないんで、私どもとして各自治体さんからRDFをサンプルとして、提示して改善要求を一応、企業庁さんともどもお願いしたという経過がございます。

○三谷委員 次の質問をさせてもらいます。あまり時間がないんで。

 7月の19日に鈴鹿の倉庫で発熱をして、発火をしてますが、発電所のサイロのRDFは27日に発火しているんですよね。7月のうちに。この間大分時間があるんですが、先ほどのご説明で400トンから600トンぐらいに押さえて、搬出できるような体制にしておったとおっしゃってますが、19日に鈴鹿で発熱してですね、何故発電所のサイロから搬出、全部RDFを取り出すというそういう作業はしなかったんですか。

○真中参考人 鈴鹿は保管している場所でありまして、サイロの中に入っているRDFとは若干保管しているものが違っております。そのため、鈴鹿が発熱したから、サイロに入れているものが発熱するというそういう考えには至っておりません。

○三谷委員 ちょっと記憶違いだったらお詫びしないかんのですが、鈴鹿にある、4カ月か5カ月置いておってですね、もう大丈夫だからということでその一部を多度のRDFのサイロの方に移す。つまり同じ物が鈴鹿と発電所のサイロの中にあったんじゃないですか。鈴鹿のほうが発熱しているのに、向こうはなぜ発電所から取り出さないのかということを聞いているんです。

○真中参考人 鈴鹿で発熱した箇所というのは、一番質としてはよくないRDFのところから発熱したと。サイロに入れていたのは我々が2月26日以降、受け入れをした、安全であるという理解の元に貯めていたものであって、若干違うと思います。

○三谷委員 富士電機さんが安全であるという理解で入れられたRDFが発酵、発熱したということになれば、富士電機さんの認識が間違っていたということですか。

○真中参考人 その点が今非常に分からないところです。失礼しました。本当にそれが発酵発熱したかは調査待ちということです。

○三谷委員 7月27日、発電所のサイロで発熱して、そのときに冷却とかいろんな一連の管理責任上検査やられておりますが、これはあくまでも富士電機さんの判断で、放水、水をかけたりして、されておって、県か企業庁、消防との相談とか連絡とかはどうなっているんでしょうか。

○真中参考人 いったんRDFがサイロの中で発酵すると非常に面倒なことになるというか、12月の経験でよく理解しております。そのため、我々は400トンから600トンを貯蔵し、なんらかあったらすぐに排出作業ということですぐに準備をしておったわけですけども、27日、我々が放水を、若干もう燃えてたんで企業庁に連絡し、水を使いますよということを決定、少量の放水をし、かつ大量の放水をする場合は企業庁にもちろん報告する、また当然放水するためにはRDFの中に一部穴を開けたり、注水口を確保したりということで、持ち主の企業庁に確認しなきゃいけなかった。だんだん火が強くなりまして、これはもう手におえない、で、大量放水をしたいんだということで、再三お願いしましたが、放水をしますと汚水が出て、調整池に入って困るということだった。水は極力使うなという指示。また、その経過において、とうとう我々も手におえませんと。今消防を呼んでいただきたいという要請をいたしましたが、企業庁さんの方からちょっと待てという、待ったの指示が出てきました。

○三谷委員 そうすると、管理の責任者は、最終判断は企業庁ということですか。富士電機さんではないんですか。この緊急連絡体制表を見ても富士電機さんから消防のほうには連絡することになっとるでしょ。違いますか。それはどちらなんですか。

○真中参考人 ちょろちょろの火というのは非常に我々消しやすいんですけども、その時点では当然何らかの不具合が起きたら企業庁と相談しながらやるのが事実です。また、大きくなった場合は、直接消防の方に連絡するということになりますが、消防が来ますと大量の放水を使いますので、汚水の問題があるので、十分配慮をするように企業庁から言われている。その汚水タンクを準備したり、いろんなことをやって調整池に水がいかないようにし、準備します。大量放水いたしますともうそれもなく調整池にどんどん流れるということで、消防への連絡というのは、今回の消火に対する消防への連絡というのは一応企業庁に承認をもらったんです。

○矢内参考人 管理責任は確かに私どもに責任がありますけれども、この設備自体の所有といいますか、それは私どもとしては企業庁さんにあると思って、一応そこの了承を得てというのを大前提に考えております。

○三谷委員 施設はまだ県の方には引き渡してないですよね。最終判断は企業庁がするのか、富士電機さんがするのか。富士電機さんでしょ。

○矢内参考人 最終判断の実質は企業庁に。

○三谷委員 またこれやってると、これだけで時間かかってしまうので、次に移りますが、8月の14日の事故、これは富士電機さんからこれは爆発やなしに、熱風の吹き出しだと聞いていますが、今でも、8月14日の事故は熱風の吹き出しだという認識ですか。

○真中参考人 私どもは熱風の吹き出しだとも、ガス爆発とも水蒸気爆発とも結論を出しておりません。

○三谷委員 私どもは現場で富士電機さんから熱風の吹き出しだと言う説明を受けたんですよ。今の話ですと、水蒸気爆発だかガス爆発だか熱風の吹き出しだか、結論出てないといったが、その結論が出てないことを我々県議会の方には説明されたと、その点お願いします。

○真中参考人 そのときの説明が不適切だったかもしれませんけども、一応爆発音もなく、今のところはなんらかの原因で熱風が吹き出たという以外説明ができなかった。

○三谷委員 8月の14日の事故の対応、指揮命令系統、これは緊急連絡体制表のとおりというふうに理解をしてよろしいんでしょうか。午前3時過ぎにですね、事故が起こって桑名消防に4時45分、消防から警察の方に連絡がいっているということで、これ大変対応が遅いと思います。12月の教訓がここに生かされてないんではないかという感じがするんですが、このあたりの指揮命令系統と、責任の所在、どうお考えですか。

○真中参考人 私、当日そこにいなかったもんですから、正確なことはお答えできませんが、私が聞いた話で申し訳ありませんけど、事故後怪我した人への対応のため、てんてこ舞いになっていて通報が遅れたというのは事実でございます。また、通報については、富士電機の当時の運転員、保安運転部の運転員の方から消防の方へ連絡いっとるということです。それが非常に遅れたというのは事実です。

○田中委員長 三谷委員に申し上げます。申し合わせの時間が3分程度となっておりますので。

○三谷委員 そうですか。そうしましたらですね、じゃあ、14日の対応等、これは富士電機さんの責任でおこなっているというふうに理解してよろしいんですね。

○真中参考人 そのとおりです。

○三谷委員 私のほうから最後の質問にさせてもらいます。14日から19日まで、19日の事故までの話は、この間も一貫として管理責任及び対応は富士電機さんが責任を持って行われたということですね。

○真中参考人 14日の事故から消火については消防の方に一任しております。消防の方に。また、処置に対しては企業庁と相談しながらやらしていただいております。

○三谷委員 14日の事故から19日まで発電の運転を継続していますが、発電の運転を継続するという判断は企業庁がしたんですか。それとも富士電機さんですか。

○真中参考人 RDFの貯槽というのはボイラー発電所から隔離されていますので、たとえサイロが事故を起こしても発電は継続できるというシステムになっております。そのため、継続しております。

○三谷委員 地元との協定書の存在はご存知でしょうかね。

○真中参考人 サイロが事故を起こした場合、ボイラーも止めるという協定について、私は知っておりません。

○三谷委員 事故とその後、いろいろごみ処理等さまざまな諸費用が発生しておりますが、このコストの負担は富士電機さんの責任が明確になれば、明確になった責任の範囲内できちっと負担をしていただける、そういうお気持ちですか。

○山口参考人 これは今後関係者と相談の上で決定していくことを考えております。

○三谷委員 私からは質問を終わります。関連は時間ない。

○田中委員 はい、時間ない。申し合わせの時間が経過しましたので、岩名委員、よろしくお願いいたします。

○岩名委員 それでは私からお尋ねいたします。富士電機さんは爆発直後の記者会見で、RDFの専門家でないというような趣旨の発言をされております。また、私も、8月の19日の爆発当日現地を視察していたわけですけども、そのときにも、富士電機の代表の方がですね、RDFについてはまったく経験がないと、こういうことをおっしゃっていたわけでございますけれども、それならば何故、平成11年のプロポーザルに応募をされてきたのか、その辺のところをちょっと教えてほしいんです。

○福留参考人 その当時RDFを利用した、また、燃料とした商業施設としての発電所というものが実現しておりませんでした。ただし、その当時フォスターウィラーという会社がアメリカ国内で商業運転を実用化している会社がございまして、そこの技術を有効に利用した形で俗にいうJV形態をとりまして、本県に関しての応募をしております。

○岩名委員 県の選定委員会の評価ではですね、富士電機はRDF焼却炉に実績あるということになっているわけですが、それでもRDFの専門家ではないということなんでしょうか。富士電機はRDFの焼却炉施設があるボイラーを提案をしておるわけですが、RDFの経験があるのはボイラーメーカーであって、富士電機はRDFについては素人ということで、判断してよろしいですか。

○矢内参考人 言葉で言った言わないという話ではないんですが、今、富士電機はRDFの専門家ではないということでございました。多分それは私が言った中のことだと思うんですが、私はそういう言い方をしておりません。私はRDFの製造について、性状等については私どもは専門家ではございません。この範ちゅうは企業庁さんにお願いしております。私どもは発電プラントついては、これは専門家でございますよということでございまして、要するに、性状品質について企業庁さんにお願いしている件があるといっております。

○岩名委員 RDFに素人である富士電機が、ごみ焼却炉の納入に実績はあるんですか。

○真中参考人 焼却炉と言う意味では我々は富士電機は炉を造っておりませんので、当然経験ある炉メーカーと組んで入札するという形になります。

○岩名委員 RDFについては素人であり、ごみ焼却も知らない富士電機はですね、何の技術的リアクションをもってプロポーザルに応募したんですか。

○真中参考人 確かに、そういわれる面はございますけれども、実態としてはこういうプロジェクトというのは、大きな発電所というのは、いっしょに組んでやる、会社、富士電機というのは電気系統及び発電プラントというのは経験ございますけれども、サイロとかボイラー、燃焼技術というのについては、例えばチヨダ、組んでいますチヨダ化工建設、これはエンジニアリング、設計、施工については有名な会社ですし、実力もあります。そして、炉についてはRDFの炉という経験は日本にもありませんし、初めてそういうので経験があるフォスターウィラー社と組むことによって、十分に能力的には到達できるものと考えております。

○岩名委員 若干異論ありますけれども、さらに質問ありますので、先へ進めます。契約書によると、富士電機は技術提案書に従い、自らの裁量及び責任において、三重県RDF焼却発電施設の設計を行うと、こういうことが書いてあります。施設の設計にはほとんど富士電機の考え方が反映されていると私は考えるわけでありますが、しかし、実際には、凍結対策が施されてないなど、基本的なミスが重なっていると思います。このような事態についてどのように考えておられますか。

○真中参考人 確かにご指摘のあった凍結対策というのは、十分でなかったのは事実です。また、当時の温度というものを想定しておりませんでした。これは事実です。しかしながら、発電という意味においては我々は多くの実績を持ち、十分な実力を持っていたと思います。

○岩名委員 契約書の確認仕様書に、労働安全衛生という項目がございます。ここでは労働安全衛生法に基づくほか、安全衛生的な作業環境を確保できる施設とする、と定められております。さらに、爆発や火災の発生しない構造とするとともに、発生した場合、被害が広がらないものとすると定められているわけですが、これまで労災事故や爆発事故があったが、こういうことについてこの項目とのかかわりはどのように考えられますか。

○真中参考人 当初から我々が入手したサイロからまたRDFが、あのような状況になって爆発するというのは、RDFというものが安定したものであるという理解の上から設計施工しておりましたので、まったく考えておりませんでした。非常に残念なことですけども、実態としては貯めるものによって、相当サイロというものを改造せざるを得ないというふうに理解をしておりました。また、当初からもしそのようなことが分かっておれば、当然、あのようなサイロいうのは設定しないわけですし、誠に残念なことだと思っております。

○岩名委員 今、そういうことが分からなかったというようなお話がありましたけれども、他社の提案ではですね、RDF貯蔵槽の防火対策は、火災報知器とか温度計とかあるいはCO計だとか、散水装置、いろいろな提案がされているんですが、何故富士電機はそのような具体的な提案がなかったんですか。

○真中参考人 先ほどもご説明したように、受け入れ側でRDFが長期貯蔵に耐えられる、発酵しない、臭わない、また形成されていると、きちんと形が整えられているという前提で設計しております。そのために、中にあえて放水銃をつけたりしますと、別のトラブルが出るという意味から、我々はつけておりません。また、消火に関しては設備に関しては消防との打合せを行って、このRDFが不燃物であると、自己発火しない不燃物であるという前提で消防にも確認しながら許可をいただいている、今までの経緯がございます。

12月それが崩れ去ったわけですけども、その後においては温度計の監視やら、温度計の監視が一番ベストであろうということで、もしなにかあったら下から注水でとにかく早く排出すると、ボイラーで燃しきるということで考えておりました。

 実際にRDFの中にもし水を撒いた場合、上から水を散水した場合、これはRDFが完全に固着して排出できなくなりますし、水を撒くことが室下部において燃えている、例えば発火しているということに対して、上からの放水はまったく効かないというふうに我々は理解しております。

○岩名委員 燃えないという前提でやっていたとこういうことですけども、RDFは燃料として作られているわけで、字のごとく燃えるということであってですね、元々はごみでありますし、当然何らかの原因によって燃え出すかもしれないと考えるべきであり、そういうしかるべき安全対策を施すべきではないかと私は思います。安全対策を疎かにしたのか、まったく必要でないと考えていたのか、無駄と考えていたのかいずれでしょうか。

○真中参考人 我々安全対策をしないとか、無駄だとか、する必要がないというふうに聞いていただくと不本意でございまして、我々は安全であるというものに対しての対策というのは、実質やっているつもりでございます。やっております。ただし、RDFがサイロの中であのような形で原因は明確ではございませんけども、内部でRDFが詰まった内部で自然発酵して、発火するということに対してはこれはそういうことが事実ということが正式に出ましたらば、サイロの形をすべて変えて別の安全対策をせざるを得ないと思います。

 冒頭言いましたように、我々RDFは燃えない、自然発火しないという前提で組まれてましたので、そのような対応をさせていただいたというのが実情でございます。

○矢内参考人 基本的には自己発火しないということで当初の原則で、基本はそうでありました。まあそういう意味で、今いろいろご指摘ある中では、やはり12月経験したあともそうかということでございますが、基本的にはRDFは、RDFというものは自然発火しないというものがRDFであって、するものはRDFと呼べないんじゃないかというようなことも思います。その意味で12月の経験後、私どもは設備について先ほどから何件かしゃべっておりますけれども、基本的にはやはり品質を本来の自然発火しないものにしていただきたいということで、要するに品質管理を改善してくださいということをしました。

 それから、それに対して、ほぼ毎月ぐらいの頻度でサンプルテストをしております。それから、入ってきたときには形状、臭気、温度、乾燥度合い等をこれは目視確認を必ずしております。それから成形の不十分なRDFの受け入れというのは拒否もしております。これは具体的には桑名さんのところで崩れているとか温度が高いというものについては、受け入れ拒否をしている。要するに貯槽内への受け入れ拒否をして、直して品質が改善をされたというもとで入れるようにしました。さらには先ほどいいました緊急時に対しては量を減らしておこう、それから基本的には温度で監視しよう。それも24時間監視、8時間監視というようなことをやってきました。

 それから、起きたときはそれを優先的に掻き出そうという対応、それから消し方というのはその火が出ているところに直接やるのが一番いいというのが12月の経験ですから、火元消火に務める。そのためにホースや消火設備を用意しました。さらには定期的にやはり空にしていこうということで、私ども4カ月に一遍は空にしようという。それから何か起きたときに搬入しないといけないんで、それの置き場所がやはり臨時的に必要だからということで、一次的保管倉庫を作ってくださいというお願いをして、まあちょっと造っていただきましたけど、低くて使えなかったんですが、そういうこともお願いしました。

 ということで、12月以降については私どもは考えることを、かなりなことをやってきております。そういう意味で現在やってきた対応というものについて多少、他の発電所等正確に比較していきたいと思っています。

○岩名委員 三重県以外の、全国における3施設におきましても、貯蔵槽における発熱対策というものが施されているわけでありましてね、ですから、熱を帯びるという前提で動いているわけで、それをどうして参考にされなかったのかなあということが一つ。もう一つは、これは先ほどもご説明ありましたように、当時の通産省がNEDOを通じて、全国的に普及を図ってきたものだと思うんですよね。その原点は何かといったら、ドイツがお手本だったろうと思うんです。ドイツはもう既にこの方式は撤退をしておりますけれども、我々が調査に先年行きましたときにもやはりRDFが燃焼をするという前提で、窒素ガスを照射するとかですね、あるいは炭酸ガスを照射することによってそのいわゆる貯蔵槽の中の火を消すと、こういうことが行われているという説明を受けてまいりました。

 ですから、そういう皆さんも、富士電機はアメリカのみならず、世界中にいろんな技術連携を持っておられる会社だと思いますので、どうして、そういうことを研究あるいは勉強されなかったのか、非常に残念に思いますが、その点についてどう思われますか。

○真中参考人 12月の時点で我々も、窒素による消火というのにトライしています。またはCOを使うことによっての消火のトライ、またドライアイスを使って直接消火してみようかというようなことを経験させていただいております。

 結果的には、内部に熱を持ち外部に炭化物を作ったRDFの塊には、ほとんど効果がなかったというのが実態でございます。我々は12月何をしたかというと、そこで炭化物の中に壊して直接注水してそれを冷やすということを徹底して行なったのでございます。

 サイロの構造上、4000立米で非常に通気性がいいというわけじゃないですけど、密封構造といいながら完全密封ではございませんので、大量の窒素ガスを入れるということに対しては設備上ちょっと難しい問題があり、かつ先ほどお話しました炭化物を作って直接中を冷やしきれないという問題から、水が最適であるというふうに考えました。

○岩名委員 次にですね、先ほど三谷委員からもご質問がありましたけれども、RDF貯蔵槽のタイプを、契約前に、これ契約前というところがちょっと私、引っかかるんですが、なぜ変更されたのか。それは答えは先ほど来、お話がありますので、もう結構です。貯蔵槽のタイプを変えてもですね、4基のままであれば万が一1基に何かが起こった場合でも、1基づつ対応ができて、だれが考えても1基よりも4基造ってある方が安全対策であり、また、点検等についても非常に便利であるということが分かるわけですが、これはおっしゃっているように、取り出しが楽だからとか何かの以外に、私はどう考えても何か原因があるように思うんです。例えば私が考えたのは、例えば施工費が安くなるとかですね、そういうことがなかったのですか。

○真中参考人 当然変えるについてはコストの比較というのは行なっております。プロポーザル時4基のサイロから1基に変えて、コスト的に随分下がったんじゃないかという懸念、当然受けられると思うんですけど、ざっくり言って、本体の値段は若干下がります。しかしながら、1基にすることによって土建の土木費用、杭の量、土建のコンクリートの量等が大幅に上がり、また、据付上大きいドンガラですから、工事費がかさむということで実態は4基に比べてコスト的には上がっております。

○岩名委員 貯蔵槽を1基にしたことでですね、トラブルに対する備えが一層に私は必要になったのではないかと思うわけですが、ここで契約書の確認仕様で、RDF貯蔵設備の欄にですね、防災設備一式となっているんですが、これは先ほどもちょっと説明ありましたけども、これは具体的には何をしたのか、どのような災害を想定してそのような設備としたのか、それは防災設備としてどれぐらいの効果があるものなのか、簡単に教えてください。

○真中参考人 非常に難しいご質問で、どう答えようか悩むわけですけども、防災設備というのは先ほどお話したように、火災だけではなく、地震、気象上の台風等の災害も含めてですけども、その中に一部火災というものがございます。

 縷縷申したように、最初からRDFが燃えるという前提にたっていませんでしたので、そういう意味での火災設備というものは、外部には準備していましたけれども、サイロの内部には設けていなかったというのは事実でございます。あの設備自身は、大きな地震や風災が来ても倒れないような防災設備としては火災を除いて、内部の火災を除いては完璧だったというふうに理解しています。

○岩名委員 施設にトラブルが発生した場合は富士電機の自社工場に1カ月程度、RDFを保管できるということがプロポーザル2回目のときで、3社に絞られてからだったと思いますが、プロポーザル時に説明をされております。それは事実ですか。

○山口参考人 事実です。ただし、このトラブルの想定は、私どもの責任においてのトラブルで、そういう停止の状態が出て、RDFの保管が不可能になった場合ということで想定しております。その提案です。

○岩名委員 皆さんの責任とおっしゃるけども、皆さんが管理責任があると先ほど言っておられるんですから、この一連の事故は皆さんに責任があったと私は思いますが、それなら何故貯蔵槽が発熱したときや、機械のトラブルが起こったときに、倉庫ではなしに、工場でRDFを保管しなかったのか、今後は工場で保管する予定でもあるんですか。

○山口参考人 今回の事故はちょっと想定しない緊急の場面でございましたので、現状即工場で保管するということはできませんでした。今後についてはですね、その対応も含めて今関係各所と協議している、対策を練っている段階でございます。

○岩名委員 これ、一日に200トンとしても、1カ月とすると30日でね、6000トンぐらいになるわけです。相当な量ですし、まあしかし、こうして約束をされた以上はですね、提案内容に責任を持っていただきたいということ申し上げておきたいと思います。

 それから、次にですね、ごみの固形燃料についてなんですけども、発電所に隣接する桑名広域清掃事業組合がですね昨年の12月に異常発熱があってですね、その事故後、1、2カ月かけてRDFのいわゆる熱とかそういうものに対するいろんなさまざまな実験をされたというふうに聞いておるんですね。それでですね、RDFに含まれる消石灰がその発熱原因になっているということを突き止めてですね、企業庁に報告をしたことが分かっております。

 これは8月25日に桑名市議会より抗議文書が県に提出をされていることでも明らかであります。このことについて企業庁から富士電機は何か説明、あるいは問題提起がありましたか。

○羽部参考人 企業庁からはこの件については何も聞かされておりません。

○岩名委員 ああそうですか。爆発原因は究明中ということでありまして、明確にお答えなれないと思いますけども、爆発前後に繰り返してRDFへの放水をされていたわけですが、このことは今でも有効であったと判断をされているかどうか。このことは消石灰に水をかければ熱を生じると、これ我々小学校時代から習ってきたことなんで、そういうこととまあ素人考えを併せてお尋ねしたいと思います。

○真中参考人 消石灰に水をかけると大量の熱が出るというのは事実上ちょっと間違いがあると思います。生石灰、生の石灰においては非常に危険であるということは理解しております。また、消石灰をRDFに含ませるというのは2つの目的があって、一つは形状を硬くすること。一つは腐敗を防ぐこと。これが2つの大きな目的ではないかと思っております。

 現在、我々の知る限りでは生石灰は使われず、消石灰だと。ただし消石灰も100%完全な消石灰がないため、一部生石灰が残り、それが発熱するということは聞いておりますが、それが大きな原因だかは今現在、分かっておりません。

○岩名委員 私、スポーツ関係の団体に関わっておりますが、現在でもですね、スポーツ石灰といわれるまあ消石灰ですけども、このラインを引いたりするものですね。これでも雨の日にはその上をすべると、必ず火傷になる。これはもう明らかに我々は現地で見ておりますので、間違いございませんのでね、そういうそのなんと言うんですかね、思い込みというかね、そういうことも私はこの事故の引き金になっているんではないかと、こういう心配をしているわけでございます。

 それではですね、次に平成14年の12月23日の異常発熱を受けて、その後RDF貯蔵槽に温度計を設置したが、何故そのときに同時に散水装置やあるいはCO計等も設置しなかったのか、これについてちょっとお答え願います。

○真中参考人 CO計については計測するということでやっております。それから温度計も計測する。ただし、内部における散水設備というものについては我々の12月の経験上、非常に意味がないということが一つございまして、取り付けを断念しております。また、そのときにCOを噴射する装置等も当然、我々計画を入れましたが、取り付ける場所の問題、最初からそういう構造になっていないということで取り付けを計画しましたが、難しい問題と26日以降、再度確認されたいいRDFが大分たまっておりましたので、それを早く受け入れなきゃいけないという状況からそこまで、ヌトゥーの噴射口までつけるに至っていないというのは事実でございます。

 じゃあ何故、水を噴霧する装置はないんだというのは先ほどもお話したように、上部からの放水はまったく効きません。今回我々が4月19日以降、消防も上から水を打っておりますけれども、実態として数千トン打っても内部の火が消えないというのは実情でございまして、一番いいのは、やはり下から細かく注水するのが最もいい方法ではないかと思っております。ですから、あとはもう構造を変えるしかないということになると思います。

○岩名委員 3月に、労災事故を起こして指名停止になっておって、そして人身事故への注意は十二分にされているであろうし、企業庁からもそのような指示が出ていたのではないかと考えられるわけですが、それにもかかわらず、次に熱風事故が起こったと。こういうことについて、富士電機はどのような労働管理をされているのか、その辺についてお尋ねしたいと思います。

○山口参考人 現地の所長以下安全教育を定期的に行う。それから連絡体制、その他を含めまして安全教育を十分に行っておったつもりでございましたが、結果としてはそれが十分でなかった、残念な結果だったと思っております。

○岩名委員 次に消防との関係のことをお尋ねしたいと思います。8月14日の事故以後、RDF貯蔵槽の管理は消火活動を含めて富士電機が行っていたと思うんですけど、消火方法については消防との間でどのような判断がされていたのでしょうか。

○真中参考人 桑名消防とは打合せを持ちまして、消火方法については我々が過去やってきたのをこうしていますと、それから、非常にRDF自身が水をかけても消えにくいというのは事実でございますと。で、14日の事故も原因がまったく我々もつかめていません。今後、消防のほうで是非それを念頭において検討していただきたいということで、我々、小さな火の消火というのは我々もできますけれども、ああいう状態で内部でなんらかの異常があったときには我々はもう非常に危険と判断しまして、消防の方にいい消火方法を取っていただくというふうに一任した次第です。

○岩名委員 8月19日、爆発の前日、すなわち18日にRDF貯蔵槽の上部から2本のホースで放水したと聞いておるんですが、これはどの、どなたの提案によるものなんですか。

○真中参考人 これは消防の判断で決定されました。

○岩名委員 消防でね。8月19日にですね、RDF貯蔵槽の上部から放水を2本から4本に増やし、貯蔵槽の下部に穴をあけたと聞いているのですが、穴をあける、それが事実かどうかと。それから貯蔵槽の内部に可燃性ガスが発生したことが確認されている時期に、バーナー等を使ってタンクに穴をあける作業をしていたということは、まあ常識ではわれわれ考えられないわけですが、この穴をあけることについてだれが提案したんでしょうか。

○真中参考人 桑名消防から2口を4口に増やしますと、かつ、その量では不足なので、サイロの中部からさらに放水をしたいというご要請受けました。ついては、横から放水ができるかというご質問があり、私は口頭で横には穴は開いておりませんと、もし開けるのであれば、ガス溶断しかありませんと、明確にお答えしました。それに対して消防の方でガスであけていいということで具体的にガス溶断という作業が始まりました。

○岩名委員 今も申し上げましたように、可燃ガスが発生しているというところであなたがそういう判断、まあ消防の判断ですけども、それに基づいたといえどもですね、そのときにそういうバーナーを使って穴をあけるということについて抵抗はなかったんですか。

○真中参考人 私消防を信じておりましたので、消防から開けてくれといわれたら私は分かりましたというしかございませんでした。

○岩名委員 少なくとも、我々とは違って、皆さん方は専門家なんですからね、今申し上げたような常識的な分かるようなことを、消防がいったからやるんだと、このようなことが今回の事故を大惨事に対してすべてを物語っているんではないかという気がしてなりません。以上で私質問を終わります。

○田中委員長 自民党・無所属議員団、時間が残っておりますので、質疑質問続けます。山本委員お願いいたします。

○山本委員 それではちょっとお伺いさせてもらおうと思うんですけど。特に所有、建物というんですか、施設の所有面で少し、契約書に基づいてちょっと確認をしていきたいなと思うんですけど。まず契約書の30条のところに、乙は工事完成をしたときはその旨を甲に通知しなければならない。これはいいんですけど、甲、いわゆる企業庁は甲は検査を行うものと定めた職員、いわゆる検査員は前項の規定による通知を受けたときは、通知を受けた日から14日以内に、富士電機の立会いの上、技術提案に定めるところにより、工事の完成を確認するための検査完了し、当該検査の結果を富士電機に通知しなければならないと、この行為については、行なわれておるんですか。いないんですか。

○山口参考人 4月の29日に、法的な引き渡しの手続きはすべて完了しておりますが、その時点で検査の申請を何回か企業庁さんにはお願いをしておりますけれども、この検査がまず行われておらないために引き取りができないということでございます。

○山本委員 その今度は下の31条に、契約代金の支払いというのがあるんですね。これは富士電機は前項第2項、いわゆる、私が今お話したような検査に合格をしたときは契約代金の支払いを請求することができると、前項の規定による請求があった場合は、請求を受けた日から40日以内に契約代金を支払うということがあるんですけど、富士電機さん、支払いを要求したんです。

○山口参考人 今回の請求は、部分払い、前払い含めまして何回か分けてございまして、最終のおっしゃっておる完成のこれに対する請求はまだ竣工検査が完了していないということで口頭ではお願いしてありますが、正式には提出してありません。

○山本委員 それでは富士電機さん工事代金の内のどのぐらいいただいとるんですか。いわゆる契約金額に対して、今工事代金はどのぐらいいただいてますの。企業庁から、いわゆる県から。

○山口参考人 正確にはあれですが、灰処理の関係がですね、これは来年度の3月竣工ということで、その代金をまだいただいておりません。それから現状はプラントが完成するまでのところでですね、1.4億がまだいただいてない分。トータル的には、全体が64億のうちの1.4億。これがまだ。

○加藤参考人 建設の契約は確か68億ということで、そのうちの8億4千万が先ほど申しました灰処理施設ということで、これは来年の3月の一応工期になっておりまして、残りの約59億強ですね。のうちの1.4億がまだ検収が上がってないと、というのが実情でございます。

○山本委員 検査員の完了検査も終わっていないのに、金はこれずっと渡っとるわけですね。ですから先ほど聞いとった、聞いてますと、所有権は多分もう県のものや、企業庁のものや、と発言があったんですけど、こういうことを捕えて多分もうあの施設については企業庁のものやという判断をしてみえるんですか。

○山口参考人 ちょっと質問の内容が理解できないところがあるんですけど。部分的には、すべてその時点時点で検査を受けております。検査を受けた時点でその支払いを請求して、いただいておるということです。

○山本委員 それじゃあ、もう一度お伺いしますけど、管理運営については富士電機さんがおやりになってみえて、それからあの施設については、あの持ち物全体はどこが持っておるという理解をしています。

○山口参考人 現状、引き渡しが、最終的には引き渡しという書類が完結されない限り引き渡したということになっておりませんので、現状は富士電機の持ち物ということに、引き渡していない以上そういう格好になっております。

○山本委員 さっきのずっと結果からすると、ちょっと。例えば真中マネージャーはですな、あれは多分もう企業庁のものやとお話をしてみえた。今の山口副支社長、いわゆる事務所の副支社長やとやっぱり富士電機のものやといってみえた。ちょっとどちらかはっきりしてもらえませんか。

○三宅参考人 法的には契約的にはまだ引き渡しが済んでないので、当然にまだ富士電機のものであるけれども、やがてこれは、すぐ、じきに引き渡すことを予定しているものであるから、実質的にはその施設の所有的な問題については、勝手にこちらでどうこう。例えば勝手に消火水をかけて例えばかけるとかですね、そういったこともできませんし、いろいろなその改造についてはやっぱり実質的な所有者として、企業庁様のお断りがいると、そういう認識でございます。

○田中委員長 山本委員に申し上げます。申し合わせの時間が後3分程度となっておりますので、よろしくお願いします。

○山本委員 じゃあ理解としては、一応富士電機さんがまだ所有していただいておると、こういうことで理解させてもらいます。もう1点はね、部分使用という条項があるんです、これは33条ですけどね。ですから、企業庁が引き渡し前にその工事目的を全部、または一部を富士電機さんの了承を得て使用するという、こういう部分引き渡しという条項があるんですが、契約があるんですけど、今回のこういう使用についてはそういうところに該当するんですか、しないんですか。

○山口参考人 灰処理の部分を除きましては部分引き渡しという格好になります。仮に引き渡しができればですね。

○山本委員 部分引き渡しではなしに、部分使用してあろうということではないんですか。部分使用です。引き渡しではなしに。部分使用です。

○山口参考人 部分使用ということで、そういう認識でおります。

○山本委員 もう結構です。はい。

○田中委員長 それでは引き続きまして、無所属.MIE、永田委員お願いいたします。

○永田委員 それではちょっと。今までお聞きしております中で、確認等を含めまして、順にお伺いしていきたいと思います。まず、三谷委員の質問の中で、責任は同等という発言がありましたね。どっちが責任あるんだということで、責任は同等だというご発言があったんですが、これについてもう少し一遍、掻い摘んで、見解だけ聞いてみたいんですが。

○三宅参考人 このプロポーザル方式の流れにおきまして、当然に当社側が設計、施工、管理等について責任を負うべき立場にある。しかしながら、このプロポーザル方式を含めましてすべて契約に、こういった当然前提となる条件の元で、我々はその条件に対してきちっと適切な設計、施工、建設、それから管理といった、そういった行為を行う義務があるという意味において、当社において、当然契約上、そういった義務を負っているということであります。

 しかしながら、その責任と言われる意味は、このたび、当社としてはまだ原因究明、実際にこのたびの問題が本当にその我々の設計、あるいはそういう管理で防げたものなのか、あるいは片や、他の施設等でもですね、いろいろそれぞれ、まちまちの設備をそれぞれつけておられますけども、その効果の程も結局はその原因を究明しなければ分からない。実際にこれについて何がいちばん万全の対策なのかということが今わからない状態でありまして、そういうことを含めて例えば先ほどのアトラスの選定につきましても、実際そのときの使用実績ではRDF発電所のサイロについてはアトラスしかなかった。大牟田さんのですね、しかなかったということもあってですね、他にサークルフィールドを選定している実績はない状況において、あるいは目詰まりを下部でする、ブリッジを起こす危険があるといった点について、その点について、じゃあ4基一遍に起こったらどうなるんだとかですね、必ずしもその1基で危険分散していることになるのか、あるいはその中には、コンベアが3つ付いているから危険分散になるとか、いろんなそういう専門業者である長府さん、日立さんの方に確認しながら、あるいはフォスターといったそういう技術的には世界トップクラスの技術を集結して望んだところが、結果的にこれだけの大変申しわけない事故が起きてしまった。

 しかし、その責任についてですね、果たして全部その設計管理だけで防げたのか、あるいはやはりどうしてもRDFの品質で対応すべき問題なのか、そこについてはいまの時点では、原因究明が出されていない。まったくこの対策はまた根本的に変えなきゃいけないのかもしれない。そういったことが当然再発防止にも結びつくので、軽々にこちらのすべて事故についての責任云々ということは、今の段階で申し上げることはできないという時点において、同等と。要するにその同等というのは、当然これについては、このたびの事故というのはRDFだけでは起こらないし、貯槽だけでも起こらないし、消火活動だけでも起こらないと。この3つの活動が組み合わさって起きてる事故でございますので、これについてのその責任云々については、原因究明をきっちりした上でやると、判断すると。評価すると。いうことが今後、日本のためにもなることであって、その上で今の時点で同等ということが使われたというふうに理解いただきたいということでございます。

○永田委員 ええ、理解しました。どうもいろいろ今までの中で、お聞きいたしておりますと、RDFが燃えないという観点と、実際にこれ燃えてしまっていると。どうもなんかここにですね、非常に大きな私は、見解の相違があったんじゃないかとおもうんです。だからこういう結果になったと、そう思えてならないんですね。したがって、そのプロポーザルの条件の中に、燃えないという条件があったんですか。ちょっとそれだけ。

○真中参考人 NEDOの資料によると、発火しないというふうに明記されております。ですから、我々は平成7年度のNEDOの調査内容、これは企業庁さんが実質補助金をつけてやったものですけども、その中に明らかに書いてございます。ですから、我々は、燃えないもんだという前提の理解で自然発火しないという表現がされてますので、我々はそれを元にあのようなサイロを選定させていただいたということでございます。

○福留参考人 少し補足させていただきますと、企業庁によるプロポーザル方式の応募要領を入手した段階では例えばRDFは自然発火するから注意しろとか、こういうことに配慮しろ、または発熱する、発酵する。こういう表現は一切記載されておりませんので、我々の知識の中にはそういう条件、設計に盛り込むためのそういう条件が排除されております。

○永田委員 我々このプロポーザルの持っておるんですが、確かに明示はないように思いますが、発火しないという明示は。今お聞きしますと、NEDOの資料によるとこういうことですね。どうもそこら辺が食いちがったように思えてなりません。まあしかしその、いろいろ見てみますとですね、ほとんどの提案書の中で消火設備がうたわれているんですね。で、E社というのがあるんですよ。これはおそらく御社のことだと思うんですが、あまり消火設備について書かれてないんですね。これどうでしょうか、見解だけ。

○三宅参考人 当初公募時においてはそういう前提、予見のもとでですね、防災設備を決めているというところで消火設備を決めているというところですけど、要は契約的にですね、仮契約時点におきましても、建屋側ですけども、建屋の方の消火設備については消防署と協議のうえ、消防法に準拠して設置するものという条件がついております。従いまして、すべてそこら辺の消火設備の関連については契約に従ってきちんとその後消防署と相談をした結果、指導されたことがこれはRDFは危険物指定可燃物にはあたらないということと、貯槽ですからこれは建築物、消防法上の建築物にあたらない。しかしながら、大きいものであるので、一応消火の設備は備えた方がいいだろうということで、これについては防火用水槽を設置することということが消防の指導としてございました。

 従いまして、私どもとしては、その指導に従って防火用水槽を設置した。その他については消火用ポンプ、ホース、多目的ノズルといったものは設備しているという状況にございます。

○永田委員 まあ、ある新聞によりますと、当初では防災設備を考慮していたが、実施設計の段階で、省かれたという記事があるんですが、これはどうでしょうか。

○三宅参考人 従いまして、その結果、契約時には防災設備一式という表現、で、それについては省かれたわけではなくて、その定義については消防署ときちんと相談をして消防設備を決めると、防火用設備を決めるという理解の元で、その時点ではそういう定義でございまして、その後、実質的に消防と協議して決めたということで、これ自体変更ではなくて決定がそこで行われたというふうに理解をしております。

○永田委員 そこで、先日、中間報告が出されました。これもご覧になったと思うんですが、その中で、本県施設と他県施設の相違についてというのが、項目があるんですね。それを見ますと、他県施設が既にもう運転しているわけですから、ここいらのご調査はどうだったです。

○真中参考人 他県についても当然我々調査させていただいております。いろいろと書かれている、また新聞記事等で書かれていることについても重々承知しておりますけれども、我々が現時点における防災設備としては決して遜色のないというふうに理解はしております。

○永田委員 その中で、貯蔵槽については製造メーカーやサイロの種類は同一でしたが、管理方法は受入れ基準の整備、監視方法、消火設備の面で他県の方がよりリスクマネジメントに配慮した取扱いを行っている。と、こう書かれてるんですね。こういうところは明らかでございますが、いかがな見解ですか。

○三宅参考人 まず、事故調査委員会から弊社に対するヒヤリング等は明日予定されておりまして、まだ、私どもとしては説明をきちんとしている状況にない状況で中間報告書はまとめられております。その上で、実際にそれぞれの設備あるいは管理方法がどうであったかという点については、私どもも正確には私の範囲ではまだわかっていないんですが、ただこの時点でその、実際の本当の実質的な意味での安全対策の有効面で、どれだけの優位さがあるかといった点につきましては、もちろんそれぞれのきちんと施策を教えていただいた上で、並べた上で、かつ原因究明の結果、何が原因であるかということが判明した上で、原因が分からない状況において対策が有効であるかどうかということを論ずること自体が、時期尚早と考えておりますので、したがってそういう意味においては今の時点ではなんとも判断いたしかねる状況にございます。ただこちらとして言えるのは、その12月の火災経験から一番有効と考えた安全対策を実施したけれども、結果として事故防止たるものには至らなかった、その問題は本当に設計、管理運営側にあるのか、それともやはりRDFそのものを根本改善しないといけないのか、そこら辺は今後の原因究明の結果、何が原因で何が有効な対策なのかということがわかった上で、はっきり判断したいということでございます。

○永田委員 御社にとりましてはこれは始めてのお仕事だと思うんですが、そこで非常に参考にされたフォスターウィラー社ですか、アメリカの。ここのノウハウはいかがだったでしょうか。

○真中参考人 フォスターウィラーのノウハウというのはごみを固形化したり、フラフ状でごみを燃焼させるというノウハウを我々はいただいております。ごみの保管についてのノウハウについては、フォスターウィラーからいただいておりません。

○永田委員 そうしますと、国内の先進地のノウハウしかなかったんですね。そういうノウハウからして、発熱、発火、このことはいかがだったですか。

○真中参考人 われわれが知り得た知見、予知できたというデーター、即ちプロポーザルから設計段階においては、我々も調べましたけれども、RDFが長期保管ができないんだ、RDFというのは発火するんだ、RDFがガスが出るんだということについてはまったく我々得ておりません。また、そのような文献もありませんでした。

○永田委員 どうもそこいらが一つの大きなポイントになるように思えてなりません。それじゃあ次に移らせていただきますが。

先日ですね、特別委員会の答弁の中で技術的な問題についてはもう一切、受注者の富士電機さんにもう、何ていうのか、まあ平たくいえば、おんぶにだっこだと、こういう見解だったんですが、それはいかがです。

○真中参考人 RDFの品質を除いては、我々が責任を、設計上、きちんとやっているというふうに理解しております。また、我々がきちんと管理しなきゃいけないというふうに考えております。

○永田委員 そうしますと、貯蔵槽については除かれていたんですね。

○真中参考人 あの、ちょっと今よく質問がわからないんですけど。貯蔵槽を除くって貯蔵槽は当初、先ほどお話したように、長期保存がきく、燃えない、固形化されているという前提での貯蔵槽を設計いたしました。しかし、我々が責任を持つ範囲の中に、RDFの品質までは残念ながらリスク分担の中で入っておりませんので、じゃあ本当のRDFがどうなんだといわれますと、残念ながら我々の中では、コントロールし切れないというのが実情でございます。

○永田委員 はい、分かりました。一つ、消火の方法について、三重県は石油化学コンビナートを擁しておりますね。かなりその面ではノウハウあるんです。実際大火災も起こしている経験もあります。そのような知識からすればですよ、消火に水をということは考えられんと。ほとんどは窒素ということがあるわけですね。このときには、そういう方法については、論じられなかったんですか。

○真中参考人 消防との話の中では、窒素については論じられておりません。

○田中委員長 永田委員、申し訳ありません。申し合わせの時間がそろそろ参りますので、簡潔に。

○永田委員 もう少し。そういう幾多の経験はこの四日市の北勢地域持っているんですが、そんな中で、タンクのそういう火災が起こした中で、タンクの上部に、消火のために人を登らすという指示はどうだったんでしょうか。どういう決断で、どういうふうに指示がなされたんですか。そこがちょっと。

○真中参考人 消火という面では、消防、桑名消防署と打合せして消火方法については、そちらに一任申し上げますと、是非消火していただきたいということでお願いしたわけですけども、その以降について、具体的にどこに口をつけるとか、放水銃ですね。放水銃をどうつけるか、何本でやるか、またどうするかについてはこれは消防のほうからの決定事項で、我々に流され、そして実施されていったというのが実情でございます。

○矢内参考人 先ほどから14日以降の消火についてありますけども、まあ、我々昨年12月、それから7月、いろいろ自力消火に努力しましたけれども14日の経験。あるいは爆風があるということはまったく予想していなかった後、この消火についてはもう全面的に消防さんにお願いするしかない、まして、消防さんの横の繋がり含めて、全面的にお願いしようということで、16日我々としても決めまして、あれは土曜日ですか。月曜日朝、真中が消防署へそういう意味でお願いに行った。その後はその指示に従って全部やっているということです。

○永田委員 そうしますと、タンク上部に人を上げるとかあるいはタンクの下で溶断ですか、というようなことの作業の決断は、今、消防署というご説明でありましたから、それでよろしいですね。

○真中参考人 そのとおりでございます。

○永田委員 はい、もう時間ですね。終わりにします。

○田中委員長 申し合わせの時間が経過いたしました。以上を持ちまして本日の調査を終了いたします。参考人の皆様方には長時間誠にありがとうございました。

【委員協議】

1.今後の委員会の進め方について

2.その他

【閉会の宣言】

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成15年9月29日

RDF貯蔵槽事故調査特別委員長  田中 覚

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