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平成14年10月15日 予算決算特別委員会 会議録

予算決算特別委員会会議録

開催年月日   平成14年10月15日(火)  10:05 ~ 15:23

開催場所   第601特別委員会室

出席委員   14名

委員長 辻本  進 君
副委員長 田中  博 君
委員 貝増 吉郎 君
委員 岡部 栄樹 君
委員 真弓 俊郎 君
委員 福田 慶一 君
委員 芝  博 一 君
委員 森本 繁史 君
委員 萩野 虔一 君
委員 福山  瞳 さん
委員 辻本  正 君
委員 金森  正 君
委員 橋川 犂也 君
委員 西場 信行 君

欠席委員    0名

 

出席説明員

【予算調査関係】

〔総合企画局〕

総合企画局長    飯塚  厚 君

政策企画分野
総括マネージャー    村林  守 君

その他関係職員

〔総務局〕

総務局長    山本 勝治 君

財政・施設分野
総括マネージャー    小山  巧 君

その他関係職員

 

【企業会計決算審査関係】

〔企業庁〕

企業庁長    濵田 智生 君

経営企画分野
総括マネージャー    木戸  博 君

事業推進分野
総括マネージャー    小林 和夫 君

その他関係職員

〔病院事業庁〕

病院事業庁長    大江  洋 君

病院事業庁
総括マネージャー    山本 浩和 君

総合医療センター
院長    小西 得司 君

こころの
医療センター院長    原田 雅典 君

一志病院院長    山本 玲子 さん

志摩病院院長    田川 新生 君

その他関係職員

〔監査委員事務局〕

監査委員事務局長    青木 彰彦 君

その他関係職員

 

傍聴議員   0名

県政記者クラブ加入記者       5 名

傍聴者               0 名

議題又は協議事項

  1 予算調査

   ・ 県政運営戦略(案)について

   ・ 予算調製方針について

  2 企業会計決算審査

   ・ 認定第1号 平成13年度三重県水道事業決算

   ・ 認定第2号 平成13年度三重県工業用水道事業決算

   ・ 認定第3号 平成13年度三重県電気事業決算

   ・ 認定第4号 平成13年度三重県病院事業決算

  3 委員協議

 

 〔会議の経過と結果〕

 〔開会の宣告〕

 〔遅参委員の報告〕

  1 予算調査

   ・ 県政運営戦略(案)について

   ・ 予算調製方針について

  (1)当局説明

    〔飯塚総合企画局長、山本総務局長、大林予算調整チームマネージャー〕

  (2)議案の質疑・応答

 

○貝増委員 1点ずつ行かせていただきます。
 まず、最初に、7ページの外郭団体改革推進本部で内部決定したやつを予算の指導に努めたいと、この改革推進本部の方で7月に内部設置された、それから今日までの100日間のその情報というのは、議会には情報開示していただけるものなのかどうか、まずそれからお願いいたします。

○山本総務局長 外郭団体の件につきましてお答えを申し上げたいと思います。
 現在、2つの手法でさらなる改革への取り組みを行っておりまして、1つは、公認会計士等の参画も得ながら外郭団体の経営評価を行っておりまして、一応取りまとめが終わったところでございます。
 もう1点は、これも第2回の定例会でいろいろ資金運用の点について厳しい御意見もいただきましたので、従来ですとややもすると基本財産は原則取り崩しができないということで、いろいろ御指導をしてきたわけなんですが、こういった超低利の状況の中で、そういった原則論だけで財団が運営できるのか、このようなことも御指摘もいただいておりますので、4つの項目につきまして、内部でワーキンググループを組織しまして、一つは資金運用の問題点、一つは外郭団体の補助金の問題点、それから一つは、役員等々のことについてもいろいろ御指摘もいただいておりますので、外郭団体の人事の件についてとか、そういったことについてワーキングでいろいろ、それぞれの団体が抱えておる問題点について問題提起をしながら、それぞれの団体がワーキングで出したものについてどうするのかと、こういうことで進めておるわけでございますが、ちょっと前段が長くなりましたが、結論から申しますと、もう既に予定をされておるやに伺っておりますが、11月の半ばに行政改革調査特別委員会が開催されますので、さきの第3回の定例会でも御答弁申し上げましたように、年内にこういったことも踏まえて、県としての外郭団体の改革のあり方について御報告をさせていただくということでございますので、11月半ばに一応案でございますが、行革特別委員会の方へ御提出をさせていただきたい、このように考えておるところでございます。

○貝増委員 と言いますと、あくまで、例えば議会が率先して行政改革委員会までつくって、当局とあるときは対峙しながらでも真剣にこの県のことを考えて、いろいろな意見の集約をしているにもかかわらず、つじつま合わせは、言葉は悪いですけれども公表はされるけれども、今回の15年度予算編成の基本姿勢から見ても、本当に県庁内部執行部は、外郭団体を自分たちの就職先と言ったらあれなんですけれども、天下り先も含めた、やっぱり残したいという気持ちの方が大きいんじゃなかろうかというのがくみ取れるんですよね。言葉の中では「自主財源の強化を図り、県から自主自立を促し」と、「必要最小限度の支援」、そこまでうたっているにもかかわらず、予算の方では「必要経費、人件費等も踏まえ各団体の抑制を図っていきたい」と。
 でも、知事は数年前に公約した、職員の削減、それで経常経費を落としていきたいと。でも、実際に職員というのは目標達成にもいってないし、あるいは若年技術者の養成も入れなければならないのに、55から60までの間で退職されてもすぐ財団に再就職をされると、そういった道がまだ確実に残っているような面が解除されてないと。財団は必要な分は必要として残せばいいと思うんですよ。でも、これは、技術者として、県の外郭団体は技術者集団のプロパー職員で自主自立してくれと、そこまで県庁も執行部も対応できたら、行革委員会でももっとスムーズに数値目標設置もあるいは本当に必要なもんと不必要なものが出てくると思うんです。
 その辺の意気込みが、15年度予算編成の、その基本構想の中からも残したいという面が見受けられますもんで、この2年間、公共事業、県単事業の削減ばかりやってきて、さきの冒頭の委員会でも、来年、再来年で向こう2年間で560億円の税収不足と、毎年同じような話聞くんですが、次には教育や福祉まで入りたいと、さきにも言われましたけれども、本当に県民、生活者起点でいくならば、今回の15年度予算編成というのは、総務局においても腹割った本当に大手術が必要なときだと思うんでございますが、その辺の今の意気込みを答えていただければ幸いでございます。

○山本総務局長 外郭団体改革につきましては、2度にわたる委員長の厳しい報告をいただく中で、また第1回の定例会では、議提議案条例によりまして2つの外郭団体等に関する条例も制定していただいて、私どもとしましては、非常に真摯にこういったことを受けとめて、現在、外郭団体改革に取り組んでおるところでございますので、予算方針の中にもございますように、現在、副知事をキャップにして、今日も実は午後、推進本部会議があるわけでございますが、今、貝増委員の御意見等も踏まえながら、もっときちんと議会、そして県民に説明責任が果たせるような外郭団体改革をしろという非常に厳しい委員会の御指摘もございますので、それに沿うよう努力をしていきたいと、このように考えております。

○貝増委員 もう1点だけ、違う方面で。財産収入等、県民局地域予算の関連なんですが、これ、県民局長に予算要求の権利を与えて当然当たり前のことですが、地域予算も県民局で協議して、その上の吉田山の執行部と協議して調整をしながら相変わらず来年度も予算を組んでいきたいと。そうすれば、実際の必要なものを必要な箇所に設置したいと、生活創造圏の中で、例えば北の端にはこういう事業をしたい、南ではこういう事業をしたいと、これ一つのマニュアルじゃなくて、その地域の中でいろいろなものに市町村役場、あるいは住民と対応しながら予算を上げたいという、そういう生活者起点の接点が吉田山という、ここに持ち上げることによってオブラートに包まれて、県内同じような事業しか認められないような錯覚を生むんですが、地域予算というのは、本当に本来の設置目標のような、その県民局単位である程度の枠を絞りながら、これでこの地域に地域をつくれと、現場に合った、生活者に合ったその環境整備のためにこれだけの額を用意するから使えという、そこまでの腹づもりはまだ来年度はできないものか。
 それと、あわせて、その財産収入の中で、「条件が整っていない遊休土地についても整備し、計画的に処分していくものとする」と言いながら、執行部得意の数値目標も設置されてない。しかしながら、私はここで言いたいのは、そういったことを包含包括的に県庁で対応するより、そういった土地、遊休地あるいは不用地といいますか、むだになった小さな土地、大きな土地、いろいろありますが、そういったものも県民局に対応していただくような事務的権限委譲はできないものか、こういったことについてお答えをお願いします。

○山本総務局長 それでは、2点御質問をいただきましたので、お答えをいたします。
 まず、地域予算の件でございますが、これも御案内のとおり、各県民局において地域の実情に応じた総合行政を推進するため、できる限り住民に近いところで権限と責任を持っていただいて対応できるように、県民局長の総合調整機能を強化することによって、予算につきましても平成11年度当初予算から地域予算を創設をし、以来、制度の改革を、拡充を図ってきたところでございます。
 ただ、非常に厳しい財政の中でございますので、精神は精神として私どもも十分県民局長の意見を聞いて、いろいろ地域の実情に合った、決して金太郎あめでない地域づくりに対応していきたいと思いますが、非常に厳しい中でございますので、現在のところ各県民局に金額を頭から割り当ててやっていくという方式については、そこまで至っておりませんが、もう一つ、県民局の予算の中でややもすると忘れがちなのは、実は公共事業等はもう98%ぐらいは各地域県民局に行っておるわけなんですが、そちらの方はちょっとこちらへ置いといてという議論が出てきますので、それも重要な県民局の調整機能の一つでございますので、もっと言いかえれば、県庁の7,600億の大部分は、それぞれの地域の予算の積み上げの中で成り立っておるということを我々自身も十分理解しながら、これから地域予算の調整等に当たらせていただきたいと、このように考えております。
 それから、もう1点の県有財産の関係と、非常にこれも厳しい状況でございます。私ども整理のついたところから極力売却をするなど、やらせていただいておりますが、現在残っておりますのは非常に権利関係等々で厳しいものが残っておりまして、こういうときこそきちんと県有財産を処分することにより積極的にやらなければならないことは十分わかった上でございます。
 そういうことで、地域の県民局等にこういった問題もいろいろ御相談をさせていただきながら、やらせていただいておるわけでございますが、引き続き総務局だけで、やれ行政財産、やれ普通財産といった自治法に基づく仕切りの中で対応するんではなくして、広くそういうような問題点についていろいろ意見もお聞かせ願いながら、今後とも処分については鋭意努力をしていきたいと、このように考えております。

○貝増委員 質問、これで終わろと思ったんですけれど、余りにも役人的答弁でございますもんで重ねてお伺いするんですが、総務局長も前は県民局長されてましたよね。
 そういう人もありますけれども、県内全域の中で、この数年間、生活創造圏、その地域づくりの会議、レポートも上がっております。実際に会議にも参画しています。何ができない言うたら、何のための会議であるかと。2年も3年も続けて今日まで来てても、報告書が上がっても、県内、今言う金太郎あめなんですね、大半が。地域独自のやつをつくれ言うたって、財源・地域予算措置もない、県民局長にも権限もない。ここから発信して地域をつくりなさいと言いながら、会議はできてもその先は何も不透明で時間がたっていっていると。金のかからないエコタウンとかエコ地域づくりとか、いろいろなものはあっても、実際にその地域特有の環境策定地域づくりに対して、結果が出せないというのが今の会議状況だと思うんですよ。これはやっぱり県民局長あるいはそれに類した副局長を経験している人間でなければわからないはずなんですよ。各県民局からレポートが上がってきて、内部ではわかっているようなつもりでも、実際の会議まではわからない。それを知っているのは総務局長だけなんですよね。今この場でも。そうしたときの反省と、やっぱりあのときできなかったこと、自分と同じようなフラストレーションを、県庁へ行ったときどう対応してあげるかと、そういう心の優しさも行政には必要ではないんでしょうかね。その辺をあえてもう一度総務局長にお伺いをいたしたい。

○山本総務局長 「生活創造圏づくり」というのは、御案内のように市町村や県民の皆さん、NPOの方々などとの協働の中でつくり上げていく事業でございますので、非常に新しい手法でもあるために、必ずしも予算でという部分だけ切り口にしていくと非常に難しい問題もありますので、私も今、委員おっしゃられたように、2年間「生活創造圏づくり」にどっぷりつからせていただきましたので、今回の平成15年度の地域予算についても十分県民局の意向等も聞かせていただく中で、何かこういう厳しい中で限られた財源をどうするかについては、本当に補完性の原則ではないけれども、まずは地域のことは地域でやろうよというあたりからスタートした、そういう地域づくりがより進んでいくように、その中で、我々が公的関与の中でどういう対応をしていったらいいんかについて、いろいろ御議論をさせていただきたいと、このように考えております。

○辻本(進)委員長 ほかの問題もたくさん議論したいと思いますので、一応この問題は、後ほど時間ありましたらやっていただくことにしまして、ほかの委員さんどうぞ。金森委員。

○金森委員 いろいろ聞かせていただきました。ちょっと遅刻してきて申しわけないんですが、認識という二文字で幾つかちょっと聞かせてください。
 貝増さんも多少同じニュアンスだったかもしれんけれど、県民にこたえるという意味で、県政がどんなハートを持ってるのかというのがちょっと明確でないんだな、この辺の認識はどうか、これ一つ。
 それから、車でも走るのに経済速度というのがあるんだけれど、行政の経済速度というのは今どの辺に位置づけているのか、一遍、認識を聞かせてください。
 それから、聖域ということについて、認識の面から局長の御認識を聞かせていただきたい。
 それから、人員計画、これは適正化計画というあれでやってるけれども、僕は、あれが出された時点と現在の、実際それぞれ職員が抱えている業務量、これは中身の変化ももちろんありますけれど、多少変わってきていると思うんですな。この辺についてどんな認識を持ってみえるのか。
 それから、もう一つ、ひっくるめて言うなら、監査所見が前回出ましたけれど、かなり言いたい放題というと、記者の方もいらっしゃるからあれやけれど、かなり現場と本当に接点持った話なのか、あるいは接点持たなくても監査所見は出せますけれども、少し僕は無理が無理を生むような監査所見になっているんじゃないかなと、この辺について局長の御判断。
 それから、地域づくりイコール地域経営、そういう面ではどんな認識を持ってみえるのか。
 以上。

○山本総務局長 まずですね、県民に対応するハート、これは一番今私どもが突きつけられておる問題かなという認識でおります。
 といいますのは、平成7年からいろいろな仕組みづくりをやってきまして、器は一応できたんかなと。いよいよもってその器の中へ魂を入れるのかという中に、私は、県職員のハートの問題が議論すべき大きな問題だと、そういう認識もしておりますので、1点目については、県民にこたえるハートについては、ややもするとちょっとほかの器づくりを先行したためにそちらの方が遅れたんかなという認識は持っておりますので、ぜひ器に魂を入れることについて総力を上げて対応していきたいと、このように考えてます。
 それから、2点目も若干そこと関連はするわけでございますが、ややもすると仕組みづくり、これ、非常に大切なことでございましたので、仕組みづくりに全力投球したことが、場合によってはスピードが非常に早かったという面がございますが、魂の部分はスピードだけでいかない部分もございますので、そこはそれぞれのテーマごとにスピードの、さらにアクセルを踏むもの、場合によっては若干スピードを落としてきちんと職員と対応の中でやっていくもの、そういうようなこともきちんと整理しながら、必ずしもアクセルの踏みっぱなしではないということを15年度以降、今年も含めて考えていきたいと考えています。
 それから、聖域の問題ですが、これも非常に難しいテーマでございますが、私どもはややもすると義務的経費という名のもとに、もっともっと県民の目線で議論をしなければならない、例えば人件費の問題であるとか、あるいは扶助費の問題であるとか、あるいは公債費の問題であるとか、こういったことはどうも片隅に置かれて、義務的経費を除くところで予算調整をやってきたんと違うかなと、こんな感じもしますので、現在、非常に財政が厳しい大きな理由の中に公債費がとてつもなく膨らんだと。実は15%が警戒ラインやと言われておるのが、13年度末で20%を超えておる、20.4%という状況は、ややもすると公共事業を景気対策という名のもとにどんどん平成4年あたりから非常にやってきたということのつけが今来ておるんかなという気もしますので、こういったことは必ずしも義務的経費は聖域でなしに、それぞれのところでいろいろな議論が必要かな、そういうことを考えてます。
 それから、業務量は、これも1、2ともかかわってくるわけでございますが、ややもすると例えば事務事業評価システムも平成7年からいろいろな考え方でスタートしてきたわけなんで、非常にわかりにくいとか、職員の負担がかかるというようなことの御批判もございますので、みえ政策評価システムの中ではもっとそのあたりを書きやすい、しかも県民の皆様方にわかりやすいものに改善しようということで進めておりますので、御理解を賜りたいと思います。
 それから、5点目の監査の所見でございますが、やはりPlan-Do-Seeの中のSeeのことについては、当然のことながら監査あるいは議会が第三者の視点を持って厳しく監査をしていただくということが非常に大事なところでございますので、私ども執行部がこういったところのことについて公の場で発言することについてはいかがなものかなという気もしますので、ちょっと5点目については私の所見は御遠慮させていただきたいと。
 ただ、言えることは、こういった議会なり監査の御指摘をやはり真摯に受けとめて、今までややもすると1年たてば何とかなるやろうなということでやってきたことが我々の文化であるとすれば、これはぜひ直す格好で真摯に対応をしていきたいと、このように考えております。
 それから、地域経営の問題でございますが、これについても非常に分権型社会が進む中で、いよいよもって地域が国の施策に対する箸の上げおろしまで指示をされておった時代から、いよいよもって分権一括法によって対等協力の立場になってきましたので、税財源の移譲の問題がまだ十分完結はしておりませんが、まさに地域経営を我々自身がスキルを上げて、それにチャレンジしていくと。非常に厳しい財政の中でございますが、地方分権、分権型社会に向けて我々自身が足元をきちんとして立ち上がる、そういう時期かと思いますので、ぜひ地域経営の視点は、これからの県政の中で特に財政を担当する総務局としては肝に銘じて対応していく大きなテーマであると、このように認識しております。
 以上でございます。

○金森委員 これから長い予算決算委員会を進めていく上で、私どもと当局がベクトルを少し合わそうと思って僕は申し上げたんでね、攻撃しとるわけでも何でもないんで、ともに考えていこうではないかと、こういう視点であることをまず申し上げておきたい。
 それと、今おっしゃったように、例えば経済速度という表現使いましたけども、時にはブレーキも、時にはアクセルもという話もありましたけれども、だとするなら、聖域の議論は、あなた方、一つの物差しですから、言わんなんでしょうけれど、去年の反省、一昨年の反省に立ったら、一律主義というのは限界に来てますよ。私はそう思うんですよ。だから、書かざるを得ないで書くのはしょうがないけれども、やっぱり時にはブレーキもアクセルもというところがその根底になければ、僕はいけないと思うんです。決して緩めよと言ってるんではないですよ。時代を見たら確かに聖域という議論は一つあってもいいけれども、何が何でも全部そうだという議論は我々としてはいただけないなというふうに思いまして、あえて認識として聞かせていただきました。
 あとは魂の話も出ましたんで、そりゃよろしいけれども、投資的経費が、先ほど議論ありましたけれど、圧縮、これは、僕は明確にこの二次計画に影響すると思うんですよ。だから、こういったものはやっぱり勇気を持って、これはこういうように変わるんだということは言わないと、何か後ろへ下がる話は一切ほっかむり、そして議論だけが先行というのではいけないと思うんですよ。だから、そのことをあえて申し上げておきたい。
 それから、監査所見、これ、ここで言うのはどうかと思うけれども、これは大事なことなんです。例えば、この間、企業会計でも皆言ってましたけれども、安全も守りなさい、サービスもしなさい、人も減らしなさい、儲けなさいってどうやってするの。できないよ、それは。だから、監査所見というのは、もう少し深く踏み込んで出すべきものなの。そんな甘んじて全部真摯にと言っておったら、どっちか倒れますよ。私はそういうベースで物を見たいと思う。だから、あえて申し上げた。
 以上です。

○岡部委員 4点ほどちょっとお聞きしたいんですが、1点目は、参考までで結構ですのでお答えいただきたいと思います。
 まず、この県政運営の戦略なんですが、そもそも戦略という言葉が戦いという意味で、まずこれは事業推進案でもええんではないかなという気がするんですが、この戦略とありながら、1ページのPlan-Do-Seeという、これは前々回の議会でも議論なされたと思うんですが、これ、確か30年か35年ぐらい前に、企業とか、いわゆる職員、行政の採用試験のときとか、それから研修会のときによく使われたんですが、なぜ今Plan-Do-Seeを使われるのか、改革知事と言いながら、何も、もっともっと独自のマネージメントをやられたらいいと思うんですが、知事のお考えなのか、行政の皆さんのお考えなのか、この戦略とか、何も戦略というても県政運営実施推進案でもいいんではないかなという気がするんですが、Plan-Do-See、その使われた、この辺のあれちょっとお聞かせいただきたいな。参考で結構です。
 それから、2点目なんですが、バリアフリー社会の、6ページのところですね、「障害者や高齢者などの自立・就労支援による一層の社会参加」、これをもう少し具体的にお願いしたい。というのは、よく大分前からいわゆる生活者起点という言葉が出ておりますけれども、本当に生活者起点あるいはバリアフリー社会づくりを本当にやれる気持ちがあるのかというのは、ちょっと気になります。
 1つは、この前ちょっと本会議でお話させていただいたフェスピックの出場に係る問題ですが、確かに職専免ではそのとおりです。でも、これは一つのチャンスであるわけですね。こういう障害者の子については、いわゆるこのまま技術がいけばこの子はまた来年行けると思います。だけど、障害者の体というのは、もうあしたあかんようになるかもわからんです。技術があってもどんなにどうなるかわからんです。だから、やっぱり生活者起点でということであれば、本当のこういったバリアフリーを除くために、そういったところからやっぱり私は考えてもらいたい。職専免はそうであるけれども、何らかの方法があったのではなかろうかなという気がするんです。そこにおいて本当にバリアフリーをやられる、いわゆる基本的な考えを一遍お聞かせいただきたいんです。
 それから、11ページの「在宅介護サービスの多様化と充実を図る」と、これありますけれども、確かに今施設のいろんな対応で今困っております。入所者が。介護保険制度ができて、確かに基本的にはこれ、在宅介護なんですよ。在宅介護を本当にやるのであれば、極端な話が、施設へ入れているよりもどんと補助してやって、在宅しとる方がええわというぐらいの基本的な考えを持たないと、在宅介護と基本的には言いながら、結局総論各論は違いますから、皆施設へ入れるわけですよね。
 この在宅介護、いわゆる介護保険制度ができる、従来はいわゆる病院へ長く入っておった、高齢者の方入っておった。治療もなかなかこれで済んだよと言いながら、ずっと病院に入っておった方も随分見えると思うんです。そこで、介護保険制度になってから、いわゆるそういう病院に入っておる人も対象に、結局健康な者、いわゆるもう治療のない者は出なさいよという形になりました。そういう整備をしないままにいわゆる介護保険制度がスタートされた。出された人がどんと来て、結局は入所待ちがよりたくさんあると。だから、やっぱり制度を改革するまでに、変えるまでに、その条件整備をしていなかったからこんなふうになったと思うんですよ。だから、在宅介護は基本ですけれども、どんなふうに在宅介護を考えてみえるのか、あるいは施設との差をどうするのか。入所と。それをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
 それから、13ページの青少年の自主的な活動・体験学習、12ページからも人づくり載ってますけれども、私が以前、いわゆるこの青年層が一番何も恩恵をこうむっていない、この青年層にもっともっとまちづくりの勉強させて、そして提案をさせて、県の方へそれを提出させて、そしてそのいいものを行政に取り入れながらやったらどうやという提案を申し上げました。これは人づくりですから、主体的にどんなふうにやられようとしているのか、この4点お聞かせいただきたいと思います。

○飯塚総合企画局長 ちょっと各論にわたる話ですね、十分お答えができない部分もあるかもしれませんが、御容赦願いたいと思うんですが。
 まず、1点目の、この県政運営戦略という名称の話、あるいはどうして今さらPlan-Do-Seeと言っているんだという話でございますけれども、確かにこの名称をどうするかというのは、部内でもいろいろな議論をいたしました。位置づけとしては、先ほど申し上げましたように、「三重のくにづくり宣言」というのが長期の計画と、それから第二次実施計画は中期の計画と、それに対して単年度の県政運営の指針というものでございます。おっしゃるような名称という案もございますけれども、ひとつ私ども最近、行政経営品質向上活動等と取り組んでおりまして、そういった中でビジョンを立て、そのビジョンのもとに具体的にどういう戦略をつくるんだというような議論もしておるもんですから、そういった議論の中で、大きな「三重のくにづくり宣言」というビジョンのもとで、単年度の戦略どうするんだという話として位置づけることができるんではないかということで、これについては県政運営戦略という名前をつけさせていただいたところでございます。いろいろ御異論はあろうかとは思います。
 それから、Plan-Do-Seeの話でございますけれども、確かにこれが言われておるのはかなり古くからかもしれませんが、実際上、行政がそのとおりできているのかどうかという話になりますと、国も含め全部そうでございますけれども、どちらかというと国の場合には予算主義が中心で、事前の予算をつくってしまえば、後の決算はそんなに問わないという話がこれまで多かったわけでございまして、そういった反省のもとに、むしろ事後的なチェックをどうするかと、その事後的なチェック、Seeの部分をまたPlanにどう反映させるかという、単に理念だけではなくて、Plan-Do-Seeのサイクルを本当に行政において回すことが大事なんではないかと、そういう思いで、ここであえてもう1回、Plan-Do-Seeのサイクルを回すんだというところを明確にさせていただいているということでございます。
 それから、2点目のバリアフリーの中で、4つ目の○のところの就労支援の話をもっと具体的にという話でございましたが、これまで例えば就労訓練、就業の場ということで言えば、サテライトオフィス四日市等の試みを既に行ってきておるところでございますが、こういった試みを四日市のみならず県内いろいろなエリアでやっていく必要があるんだろうと、あるいはITの活用による就労訓練ですね、これも既に講習等実施しておるわけでございますが、さらに拡充していく必要があるんではないかというふうに考えております。
 それで、話の中でフェスピックの話が出ました。フェスピックにつきましては、かつて本会議で総務局長の方から答弁させていただいたような対応でございましたが、その後いろいろ部内で議論をしております。
 また、人事委員会の方でも、人事委員会の報告を出されるときに委員長の方からいろいろな御発言があったように聞いておりますが、そういったことで、私、ちょっとすいません、答えるのが適切かどうかわかりませんが、従来どおりの職務専念義務の考え方でいいのかどうか、どんどん行政に対する県民の期待とか、変わっておるわけでございまして、従来どおりのやり方でいいのかどうか、そこはもう一度きちっと議論をしていきたい。現に、議論をもう始めておりますが、そんなふうに考えております。
 それから、3点目の在宅介護の点でございます。
 実際上、どんなふうにやっていくんだというお話でございまして、これ、私詳しくないわけでございますが、施設介護が基本ということでやっておるわけですが、なかなか施設が十分にないと。
 一方で、要介護者がどんどんふえてくるということでございまして、施設介護だけに負っていてはとてもやっていけないと。やはり在宅介護の充実が必要だろうということで、両用相まってやる必要があるんだろうというふうに考えております。
 こういった中で、在宅介護につきましては、やはり介護人材の育成ということを中心にやっていかなきゃいかんのだろうというふうに考えております。
 ただ、いずれにしましても、ちょっと先生の問題意識は健康福祉部の方にはお伝えさせていただきたいというふうに考えております。
 それから、最後の青少年の話でございますが、教育の面のみならずいろいろな面で青少年の健全育成ということは、私ども必要だというふうに思っておりまして、例えばということで恐縮でございますけれども、これまでインターンシップですね、大学生等中心にやっておったわけでございますけれども、幅広い人間性とか社会性を身につけるという観点からいきますと、そういったことのみならず、さらに中学生へもその辺を拡大していく必要があるんじゃないかとか、あるいはちょっと観点が異なりますけれども、職業感とか職業意識についてもより考えていただきたいということで、これ、生活部の方を中心に今「みえ若者就職塾」ということで、短期でございますけれども、いろいろなそういった若者を集めて議論できる場がつくれないかと、そういったようなことを今考えさせていただいておるところでございます。
 ちょっとすいません、最後のところお答えになったかどうかわかりませんけれども、以上でございます。

○岡部委員 たくさんありますので、簡単に。ただ一つですね、生活者起点をやっぱりきちっと守っていただくというか、もっと明確にしていきたいと思うんですね。生活者起点というのは、確かに一般県民の方がいたら、「あ、我々のところまで来てくれるな」という夢を持つと思うんですが、フェスピックのように本当の人権とバリア、障害者は何も、何でもかんでもやってくれというと違うんですよ。バリアフリーをやるには、最低条件整備が要るんですよ。その最低条件整備を行政でやってもらえば、後で自分たちでやっていくんですよ。何も車いすを押してくれとか、何とかしてくれというんとは違うんですよ。みんな自分らでやっていくんですよ。例えば一つ例を申し上げると、例えば津駅へ行って、それから自分で車いすに乗って、手の届くところやったら自分で切符買っていくんですよ。ところが、今度は近鉄線に乗ろうと思ったら階段があります。だから行けない。だから条件整備をそろえてもらえば、障害者の人というのは自分で全部やるんですよ。だからその辺のバリアフリーの進め方をきちんとやっていただきたいなと要望しておきます。終わります。

○森本委員 ちょっと総務局長に、企画局長にお尋ねしたいですが、県民ニーズっていうのね、これについてどういう意味なのかなというのを聞かせていただきたいんですけれども、1つは、この「三重のくにづくり宣言」はかなり力作だと思うし、私もそのことは否定しないんですけれども、これ県民ニーズというより県庁のニーズであって、県民のニーズではないのじゃないのかということが第1点、それをお伺いしたい。
 というのは、1つは、県下3カ所ぐらいで説明会をした。あれに対しても県の職員、市町村の職員に動員をかけておる。そうじゃなくて、やっぱり本当に県民一人一人に生活者起点というあれに立って説明しようとしておられるのか、どうなのか。そこらのところについて僕はかなりの不満というか、不安があるんです。これが1点。
 それから、総務局長、ちょっと人事のことについてお聞きしたいんですけれども、僕は、6月議会で、あんまりたたくなと、肩を、そういうふうな質問をさせていただいたのにも、ちょっと明快な答弁がないんですけれども、あえて言うならば、まだ局長も年限残っておるんで、あえて勇退しないようにお願いしておきたいんですけれどね。
 というのは、職員がやっぱり腰が座ってないと思う。こういう施策を、かなりいいと思うんやけれど、そういう施策をやるのに、いつ肩をたたかれるか、そういうことがわからないような、そういうふうな状況、不安なような状況というのを置かないで、本当に仕事に情熱を込めてやれれるような雰囲気づくりというのは、僕は今やっぱりできてないと思いますよ。
 それと、もう一つ、やっぱり新物食いというか、プロジェクトC、これなんかも一つの時流に乗って脚光を浴びておるけれども、あなたにお聞きしたいんですけれども、この紀南地域の熊野古道だとか、いろいろなのがあるけれども、こういうものについても、来年も、いわゆる実施計画が出るので、さらに充実していくような考え方でしていくのか。例えばこの間、知事は、水谷議員の答弁に対して、「紀南地方の紀南の人たちのことを考えると胸が痛む」。そういうのがね、あなた方は人事の面で反映させる気があるのか、予算の面で反映させる、あなたたち、今回の決意ですよ、人事に対する、そういうものがあるのかどうかをお聞きしたいのと、それからたくさんあるけれども、時間ないので省略しますけれども、男女共同参画、これについても去年は鳴り物入りでやったけれども、えらい予算面ではちょっと十把一くくりというのか、そないなってしもうたけれど、こういうものについての本当に県の、一時期過ぎてしまえば施策的には忘れ去られておるんじゃないかということと、もう1点、これも総務局長ですけれども、外郭団体、総文だとか、サンアリーナとか、あれ5億とか、いろいろ7億とか、8億とかという持ち出しがあるんだけれども、こういうものにもPFIというか、人材派遣会社とか集めて入札して、ぱっとそういう方法で、経営委託というような方法も外郭団体の見直しの中にあるのかどうか、その4点。3点は総務局長、最初の1点だけは総合企画局長にお尋ねいたします。

○飯塚総合企画局長 それでは、私の方から県民ニーズに関する御質問にお答えしたいと思います。
 先ほど先生の方から、県民懇談会、本年度県下3カ所だけであったというお話ございましたけれども、まずその点につきましては、昨年度第二次実施計画策定もございまして、県内5カ所で行いました。
 ただ、それぞれの箇所で、全体的に総花的に行ったものですから、ちょっと焦点が絞れなかったという反省もございまして、ことしは各箇所で8つの重点課題ごとに少しテーマを絞ってやろうと。
 それから、これは本会議でもお答えしたところですが、知事だけではなくていろいろな地域の方とか、あるいはそういった分野に識見持っていらっしゃる方、そういった方のシンポジウム形式をとらせていただいたということがございまして、なかなか日程調整の面で本年度その3箇所になってしまったところでございます。
 今後ともそういった県民懇談会を通じた県民ニーズの把握ということを大事にしていきたいと思いますが、さっきちょっと一長一短と申し上げましたけれども、なかなか一つの手段だけでは十分に県民ニーズの把握はできないというふうに思っておりまして、ことし「県民1万人アンケート」ということをやらせていただきましたし、またe-デモクラシーの中でもいろいろなテーマについて御意見を伺うようなことをもしておりますし、それからいろいろな説明会等でも御意見を伺っていきたいと。
 さらにもう一つ言わせていただくと、そういったいわゆる仕事の上といいますか、そういった上での県民ニーズの把握ということのみならず、例えば私個人の話で恐縮でございますが、なるべく休日、こちらにおりますときには多くの地域を尋ねさせていただいて、半分は遊びで恐縮でございますけれども、いろいろな方と話させていただいて、その中でどういった話を皆さん考えていらっしゃるのか、そういったプライベートの面でも県民の方が考えておられることを少しずつ把握していくことはものすごく大事なことじゃないかと。
 また、私、総合企画局の中でも、そういったことが非常に大事だということで、今年度私のミッションということで立てさせていただいたわけでございますけれども、そのミッションの中でもそういったようなことを企画局職員にも呼びかけておるところでございまして、そういったものを総合的に相まって、いろいろな面で県民の方が考えておられることをきちっと把握して、その上で行政を考えていかなきゃいかんと、そんなふうに考えております。

○山本総務局長 それでは、3点ほど御答弁を申し上げたいと思います。
 まず、人事のことについてでございますが、御案内のとおりこの4月から再任用制度がスタートをしておりますので、三重県にあっては職階全然言わずに、希望があれば再任用、ことしの場合には1年になるわけでございますが、これも御案内のように国の制度にリンクするような形でスタートをさせていただいておりますので、ただもう一方、これも御案内のように退職者の優遇制度もつくってございますので、そういうケースについては、こういうような制度がございますよというような中で、ややもすると職員の方からは肩をたたかれたと、こういうような認識を持ってみえる。
 こういうことも私も事実かと思いますので、今、委員御指摘の中で、やはり非常に厳しい行財政の中で職員が不安定な中で仕事していただくということは、全体のスキルアップにも影響もしてきますので、今後、一方で再任用制度、一方で退職者の優遇、これ、新陳代謝も含めて、仮に私が時期を待たずやめさせていただきますと、大体3人ぐらいは雇えるんかなということになると、そういうことも視野に入れながらこれからの将来設計も考えてるんかなということも出てこようかと思いますので、余り何か総務から言われたとかというようなことを、これからの管理から経営へという県政を変えようという中で、もしそういうことがあれば、私は十分反省もしながら本当の意味で三重県庁を五千数百人の職員でつくっていくんだと、こういう意識に亀裂が生じないように今まで以上に留意をしていきたい。
 そういう中で、今おっしゃられた東紀州の問題とか、あるいはプロジェクトCの問題とか、そういうことについても、実はことしからスタートした政策推進システムの中に、いよいよ予算だけではなしに、定数とかあるいは組織とか、人事なんかも全部包括でやらせていただいておりますので、一番県民に近いところで各部がやっていただいておりますので、従来型の総務が上から下というようなことやなしに、部の意見も十分聞きながらそういうあたりの対応を考えていきたいと、このように考えていますので、この点についても御理解を賜りたいと思います。
 それから、2点目の男女共同参画、これは生活部、あるいはこれ、総合行政でございますので、ただ単に生活部だけの問題ではなしに各部の共通課題でございますので、私どもの方も一役担っとる部分もございますので、決してしり切れトンボにならないように、ことしの重点8分野の中で意を持って総合行政を進めていくように努力はさせていただきたいと思っております。
 それから、外郭団体の点についてでございますが、先ほど貝増委員の方にも御答弁申し上げましたように、公認会計士の方と一緒に調査をしていますので、非常に厳しい御意見はいただいております。
 その中に、今の御発言いただいたようなことも含まれておりますので、全体的なことを斟酌しながら、もう2度も厳しい委員長報告をいただいておりますので、今までのように作文では済まんのかなという認識を持っておりますので、ぜひ十分議論してお答えをしていきたいと思います。

○森本委員 もう要望だけにとどめるけれども、いわゆる言葉だけの、今のあれじゃないけれども、言葉だけの部分、例えば今言ったように東紀州のことを思うと胸が痛むというのは、それだけで実態が伴っていないようなことについては十分今後考慮してほしいのと、それと予算をやっぱり丸投げしとるでしょう。健康福祉部へ幾ら、はい、これでおまんとこで適当にやれ、農林はこれやると、だからそういうんじゃなくて、総合的な観点の中から重点的なものというような判断でやっぱりやったってもらわんと、本当に切るのにつらい思いをしながら切るところも出てくるんでね。
 これ、今後、そういう要望をしておきますし、総合企画局長のあちらこちらへ出没しているのはよう理解できるんです。本当にやってもろとるよ。ただ、それが県の職員全体のやっぱり耳となっとるのか、あなたが非常にようやっとるのは認めるけれど、行ってくれとるのは認めるけれども、県の職員が県民のニーズを総力上げて聞いていただくことを要望いたしまして、終わります。

○辻本(進)委員長 予算関係の時間は、大体午前中をめどとしておりますので、答弁の方を簡潔にお願いしたいと思います。

○真弓委員 数点お聞きしたいと思うんですけれども、この方針なんですけれども、戦略というか、これを積み上げてきたのは、やっぱり事務事業評価システムと、いろいろな改革のシステムがもとにこういう形を今年とってきてみえるという説明だったと思うんですけれども、例えばその大もとのシステムに対して手足となって動くというか、県職員の皆さんが6割以上の方は首ひねりながらやっているという調査結果が出てますよね。先ほど山本さんが「器はできた」と、「あと心を入れるのや」と言われましたけれども、その大もとのところで職員の皆さんが首ひねりながらやっとんのに、どうやって心入れるのかなというのが、言葉を聞いておって非常に不安に聞こえましたので、そこら辺をどうやっていくかというのがまず1点。
 それから、コンペ方式、新価値のやつなんですけれども、これ去年から始まってお聞きしとったんですけれども、このコンペ自身、例えば説明の上手なところは通っていくと。表示がうまくいったり、説明がうまいところがかっさらっちゃって、本当のレベル的なというような県民のものとして考えておるやつが落ちてしまうと。例えば去年あかんだから今年出すということは、これは性格上できませんよね、各部局では。また、新しいものを考えなあかん。そうすると、去年たまたま落ちてしもうたものは、一生というか、ずっと施策としては浮かばれないことになってしまう。各部局で、これは本当に必要だというようなものをこういうコンペに出して、もし落ちた場合の、それが本当にもう一遍きちっと担保できるかどうか、そういうふうな考えなんかどうかなと思うんです。
 それから、ユニバーサルデザインというのも出てきましたけれども、本来デザインというのは物と人のフィットをどうしていくかというのを考えるというものだと思いますし、そういうふうに僕らも勉強してきたわけですけれども、例えばここに書かれてあるのは、どちらかというとバリアフリーに関連するというか、少し狭い意味のデザインではないかなとに思います。ここで掲げられた以上は、デザインと掲げた以上は、もっとそれこそユニバーサルで考えてもらいたい。例えばバスの交通ですね、公共交通機関の問題なんかもありますし、北勢線なんかでも出てきましたし、そういう地域の人の足の問題とか、そこら辺まで広げた形で考えを確認をしてほしいなと思います。
 それから、最後ですけれども、教育の問題に随分踏み込んで書かれていると思います。
 プロジェクトCでもちょっと危惧をしているんですけれども、新たな産業とリンクした人材育成で、高校の教育にまで、中身までそれが産業ニーズがそれこそ及んでくる。ここにも「変化の激しい21世紀を担う人づくりのための学校教育の内容」等などが記載されていますけれども、やはりこれは教育委員会が主としてやっていくわけだし、特に現場の教育者の考えというのは一番必要なわけですけれども、一方的な企業ニーズで記述がされているのではないかという、その危惧があるので、これは指摘をして考えを聞いておきたいと思います。
 以上、4点お願いします。

○飯塚総合企画局長 まず、1点目のシステム改革に関する職員の理解、あるいはどうやって魂を入れていくんだという話でございますけれども、おっしゃいました6割以上の職員がクエスチョンをつけているという話、先般の職員組合のアンケート調査の結果のことをおっしゃってるんだというふうに思いますが、政策推進システムということで、これまで数年間やってきた事務事業評価システムをさらにバージョンアップする格好で白書の導入とか、そういったことも含めて本年度から導入したわけで、導入当初ということでなかなか定着が図られてないのかなと、そんな反省も持っております。
 ただ、そうは言っても、先ほどPlan-Do-Seeという話ございましたけれども、行政運営の上で、本当の意味でそのPlan-Do-Seeというサイクルを回していくということは、予算主義からの脱却、きちっと結果を重視するということからいけば大事な話だというふうに思いますし、また 三重県のこういった取り組みがひとつかなり全国の先進的な取り組みの代表例になっているという部分もございます。国の方も三重県の取り組みに着目されておるという部分もございます。
 そういった部分を考えますと、やはりこれをきちっと定着させていくことが、私大事だろうというふうに思っておりまして、そういった中で強引に進めるということではなくて、いろいろな職員の方の御意見を聞きながら、あるいは外部の方のいろいろな御意見を聞きながら修正すべきところは修正して、より実施しやすいような、運営しやすいようなシステムというものに定着させていく必要があるんだろうというふうに考えております。
 それから、バリアフリーの話ですね、ちょっとお答えになるかどうかあれでございますが、この県政運営戦略の中では、「バリアフリー社会づくり」という言葉を使わせていただいております。
 もとよりユニバーサルデザインということが大事だということは、我々も共通認識でございますが、ユニバーサルデザインというと、1つは形にあらわれている部分、例えば道路のユニバーサルデザインとか住宅とか、形の部分がやや着目されがちでございまして、私ども、そういった形の部分のみならず意識の面ですね、人権の問題、男女の問題、いろいろございますが、そういった意識の部分のバリアフリーも解消していきたいという部分もございまして、そういったものまで含めた概念としては、やはりその「バリアフリー社会づくり」という言葉の方がいいだろうというような議論をしまして、こういった言葉を使っておるところでございます。
 ただ、いずれにしましても、この中にも書いてございますように、例えばユニバーサルデザインの視点からのまちづくりとか、そういった面あるいは交通の面等と含めてきちっと考えていかなきゃいかんというふうに思っております。
 それから、最後の教育の部分でございますが、プロジェクトCの計画書を発表させていただいて、おっしゃるような御指摘が多いわけでございます。やや私どもの本意でない部分もございますので、この際御説明させていただきたいと思いますが、どうしても産業の集積ということを考えるだけではなくて、例えば県内雇用とかを考えれば、やはり教育の部分も考える必要があるということで、ああいった柱を立てさせていただいておりますが、そうはいえ、三重県の教育を産業一辺倒にしようというような考え方はもとよりございません。やはり人づくりといいますか、今ゆとり教育ということでいろいろな人づくり叫ばれておりますが、そういったことを中心に考える中で、やはりそうはいっても雇用のことも考えなければいけませんから、プロジェクトCの中にああいったこと出てまいりますが、やはり人づくり、子供を育てるということを中心に考えていくと。そういう中で雇用のことも考えると、そんなような位置づけでございますので、御了解賜ればと思います。

○山本総務局長 器に魂を入れるということに関してですが、これ、本当に非常に難しい問題であると思います。私どもの給料は県民の皆さん方の税金と、こういうスタンスに立って、いかに魂を入れていくかということについて、引き続き努力をしていきたいなと、そんな気持ちでおります。
 それから、2つ目の新価値創造コンペですが、説明の上手なところに限定されるんではないかというお話でございますが、実は審査方法も施策寄与度、戦略性、改革度、独創性、緊急性、費用対効果、この大くくりで3つのところで三役が審査をするようにしておりますので、確かに説明がうまいということは相手に説得力があるということでございますので、それもふわっとした意味ではそうかもわかりませんが、やはりきちんとそこはそれぞれの施策を審査しておるということで、御理解を賜りたいと思います。
 それから、今回の新価値は、新たな行政課題に対応するということでございますので、その前年度落ちたやつ云々ということじゃなしに、あくまで新しい価値創造をどうしていくかということでございますので、去年上げて選外になったからだめだとか、そういう基準でこのコンペをやっておりませんので、その点は御理解を賜りたいと思います。
 以上です。

○真弓委員 もっと教育の問題も言ってもらえるかなと思ったのは、教育長が「30人学級は効果があるけれども、財政難の中で難しい」というのを本議会で何遍もおっしゃってみえますけれど、本当、それに対する考えは、ここに当然出てこなあかんのかなと思って見てたわけです。総務局長みたいなことを言うなというふうに教育長にも言ってしまったわけですけれども、やはりこんだけ教育の問題が云々されているので、その根幹になってくる30人以下学級をどう展開していくか、そういうことをしたときに一番効果があるというふうに教育長まで言ってるのに、これはさっぱり抜けている。ここをどう入れて考えてるようにして本来ここに入っているのか、そんなことを考えたこともなかったのか、どちらなんでしょうか。これだけ再質問を。

○飯塚総合企画局長 財政面からのお答えはちょっと差し控えさせていただきたいと思いますが、今回の県政運営戦略は、まだ個々の具体的な施策というのは、今回の戦略踏まえて、これから予算編成過程の中で考えていくということでございますので盛り込んでおりませんが、例えばその人づくりのところの1つ目の丸、13ページのところでございますが、「変化の激しい21世紀を担う人づくりのため、学校教育の内容、方法、しくみを柔軟で多様なものとし、児童生徒の基礎・基本の定着を図るとともに」云々かんぬんで「生きる力」を育む教育を行いますということで、こういったことが一番大事なんだろうということで、1番目の丸として立てさせていただいているというところは御了解賜ればと思います。

○萩野委員 簡単にお尋ねします。今の教育の・・・産業の集積の中で教育の問題がこう出てきたわけで、今答えよと言いませんけれども、やっぱり産業と教育の関係というのをもっと明確にしておく必要があると思うんですよ。今は本当に誤解を生じやすい状況になっていると思うんですよね。私は、局長の答弁を一定の理解をするわけですけれども、県民の中では、産業と教育のあり方そのものをやっぱりどういう関係なんだというあたりはちょっと明確にしておく必要があるんではないかなということを思います。
 それで、細かいことちょっとお聞きするんですが、行政経営の定着で、新しい事業が今までの事業を阻害していくというふうなことがままあるというふうなことが書かれてあるんですが、そんな中で、「社会のあらゆるところに潜むリスクを常に意識します」と書いてあるんです。これ何ですか、これは。
 あらゆるリスクを常に意識して、事業は本当にできていくのかなという気がしますし、これどういうことを想定しているのか、具体的にどういう意味なんかということ、ちょっと教えてください。
 それから、総人件費の抑制、これよくわかるんですが、そこへ具体的には給与費を抑制するということと総勤務時間を抑制というか、縮減していくと、2つ書いてあるんですね。総人件費の抑制は定員を削減していくということにもつながっていくだろうと思うんですが、それとやっぱり労働時間というか、勤務時間を縮減していくというあたりの、これの関係をどのようにとらえられているんですかな。そこら辺をもう一つ。
 それから、もう一つは、簡単に、県単補助金を抜本的に見直しをされるということですが、具体的な基準は何かということについて、ちょっとお答えください。

○飯塚総合企画局長 時間の関係で簡潔にお答えさせていただきますが、1点目の教育と産業との関係、これは御指摘のとおりだと思いまして、これからいろいろな機会、さらに説明の機会あろうと思いますので、そこは気をつけてきちっと整理して説明したいというふうに思っております。
 それから、2点目のこの16ページのリスクの話でございますけれども、ちょっとわかりにくくて恐縮でございましたが、一つ、リスクマネジメントということで、本年度から県庁の方で担当者も置き、また予算もとらせていただいて新しい取り組みを始めておるところでございます。いろいろな取り組みを行うときに、そのことがどういう影響をもたらすのか、どういうリスクをもたらすのかということは常に考えていかないと、そのリスクというのはもちろん県民にとってのリスクでございますけれども、そういう視点が県政運営の中で抜けておったんではないかと、そんな反省がございまして、こういった言葉を書かせていただいているというところでございます。

○山本総務局長 総人件費の抑制に関連してお答えをいたします。
 御案内のように、歳出の約3割、一般財源ベースでは約4割になるわけなんですが、ここを人件費が占めておるわけでございますが、こういったことについて議論を進めていきたいということでございます。
 それと、総労働勤務時間との関係がいかがなもんかということでございます。私どもといたしましては、今までの県庁文化の中で仕事をしてきたわけでございますが、やはり業務そのものをプロセスとして見直していく必要があるのかなという感じがしますので、今までの仕事のしぶりが本当に県民の目線でされておったんか、ややもすると我々職員の目線で仕事をしておった部分があるんではないかと、そういうことで、総勤務時間のことについて議論をしてきたことでございますので、必ずしも総人件費の抑制の問題と、有体に言えば時間外勤務のところが必ずしもリンクするものではない、非常に難しい問題であることは十分認識しておりますので、さらにいろいろ職員間で議論をしていきたい、大きなテーマだと認識をしております。
 それから、2つ目の県単補助金が具体的にどのような方針でやっていくんかということでございますが、これも御案内のとおり国におきましても奨励補助金についてはカットをしますよと、そういうようなことも言われておりますので、私どもが想定をしておりますのは、従来、ややもすると県と市町村の関係が、今回のいわゆる分権一括法で対等協力になったというにもかかわらず、従来型のそういった奨励補助金が慣例的になされてないかなと、そういう視点もこれから持っていきたいということで、今回の基本的な考え方の中に書かさせていただいて、十分これも担当部局あるいは市町村とも議論をしていきたいと、このように考えております。

○萩野委員 さっきのリスクの問題、例えば生活部でイベントマスターなんてやってるでしょう。あれ、かなりイベント司会したり、イベント運営をしたりと、すごく上手ですよ。それはそれで経費縮減をしているのかわかりませんけれども、直接私は聞いたんですが、司会業とかそういうイベントしている人にとっては、民業圧迫やっていうんですよ。「おれらの仕事全部取ってしもた」と言われました。その辺の、やっぱりそれがリスクなのかどうなのかというあたりの議論をきちっとしていかなあかんかなと思ったもので、お尋ねをしたんですわ。よろしいですわ、もう。

○芝委員 簡潔に言います。
 戦略の中で、8つの重点項目が上がってます。その中で、特に環境先進県を目指している部分がありますね。この中でいろいろな分類を配慮してもらってるんですが、総合的な森林施策は推進していくと、こうあるんです。ここ最近の部分は、伊勢湾の環境保全と改善の部分が大変私抜けていると思うんです。この中に1行も入ってません。漁業振興に対する予算とか施策あるんですけれども、伊勢湾再生の部分の保全と改善についての部分って私入れるべきだと思っているので、その辺はどうでしょう。大きな問題だと思うんです。

○飯塚総合企画局長 伊勢湾に関する取り組みは、第二次実施計画の中では当然重要だろうということで入れておるわけですが、今回の県政運営戦略でございますけれども、従来の継続ということは当然のこととして、特に15年度、どの辺にめり張りをつけて取り組むかという観点から盛り込ませていただいておるというところなので、この循環型社会づくりのところについては、こういうことで御理解を賜ればというふうに思います。
 ただ、いずれにしましても、伊勢湾につきまして、伊勢湾再生ビジョンを御承知のようにつくりまして、それについて今具体的にどういうふうにアクションをしていくかという段階でございますので、きちっとそのビジョンを具体的な行動に移していかなきゃいかんというふうに考えております。

○芝委員 私は、今までも取り上げてないし、今回も取り上がてないから取り上げてくれと要望してるんですよ。答えになってない、もう一遍頼みます。

○飯塚総合企画局長 もう一度中で議論させていただきたいと思いますが、あくまでも15年度、今お答えしましたように、どの辺にめり張りをつけていくかということで、厳しい予算制約の中でどうするかという議論ですので、見解の相違があって恐縮でございますけれども、どういうものを重点的にやっていくかという中で盛り込むべきものを盛り込んでいくということにさせていただきたいと。
 ただ、おっしゃる点はもう一回議論させていただきたいというふうに思います。

○芝委員 前向きにしてください。

○西場委員 なるだけ簡潔にさせてもらいたいと思いますが、貝増委員が県民局のことを言われましたけれども、御返答が山本前松阪県民局長らしくない答えかなと、こう思った。積極的に県民局へ分権を進めるべき状況というのか、そういう姿勢であるべきだと。ところが、今先ほど来の議論のように、県民局が自主的につくってきたもの、素案を県庁が決定する、知事が決定すると。こういうような図式は、これはいかがなもんかと、こう思います。このことについて、姿勢を改めてもらいたい。
 こういう中で、県単の話がありましたけれども、私は、提案ですが、県単の自由裁量をきく枠を県民局長に与えるべきたと思う。ここで新価値創造何とか枠とかいって、コンペ方式でやっておるようだけれども、それを各県民局で、ことしの土地改良なりあるいは道路維持補修、河川の維持補修等さまざまな切実な県単があるわけだけれども、当初予算につかないもので、突発的に出てきて対応しなくちゃならないものを、県民局の中でその枠をつくっておいて、そこで重要度を競わせて、県単枠をつくってやればいい。そういうふうにして、県民局に裁量権も持たせて、自主権も持たせて、とりわけ県民に身近な対応せねばならん県単の貴重なお金を、遠いところで、吉田山で決めるんじゃなしに、県民局で対応できるような、そんな県単の県民局予算枠を設置することをお願いをしておきたいと思います。
 返事をもらいたいと思いますが、ほかに森本さんから県民のニーズの話があった。いろいろな他チャンネルで県民の要望をとるんだというところがどっかに出ておりまして、15ページですか、その他チャンネルは、県議会の意見、県民懇談会、e-デモクラシー、1万人アンケートなど、多様なチャンネルで把握するんだと、こういうんですが、私、こないだe-デモクラシーのことで怒られた。言葉はええ格好すんなよと、何がデモクラシーやと。パソコン使ってe-デモクラシーにアクセスできる人は、三重県民の中でどんだけおんのやと。そんな偏った部門に対してデモクラシーなんて大層な言葉使うなと、こういうことですよ。これは心してほしい.
 パソコンのディバイドの話もありましたけれども、専門用語とはいえ、県民が十分使いなれてない言葉をすらすらと使って、だんだんディバイドを広げるようなことはしてはならん。あえて使わねばならんときは、十分なる注釈をつけてやらねばならん。この機会に聞いておくけれども、総務局長、マネージャーの意味は、どういう日本語訳か全然返答が来ないな。マネージャーの意味。総務委員長ここにござるけれど、委員長通じてお願いしてあるんだぜ。ちゃんとマネージャーの日本語訳届けてくれよな。
 そいで、1万人アンケートとって、幅広くていいんだけれど、1万人だって、この間、村林さんの話で、回答が4割やら6割やら、つまり半分の県民しか答えてない。そんなようなことで、全体把握しておるとは言えない。そこで、県民のニーズを把握する機関は、県議会に限るということをもう一遍認識してほしいんだよ。55人が1人1万票とか2万票とって、我々は県民代表で来とるんだから、その県民の皆さんにいろいろな形で接して、ああいう意見、こういう意見聞いて、自分なりに総合判断して、ここで話をしてるんだ。
 だから、我々のこの県議会の意見こそ県民の意見なんだよ。県民のニーズなんだよ。だから、この書き方で並列に並べんなよ。県議会というのは別格だ。県民代表の意見なんだから。いろいろなところにこういうように、県民懇談会とか県議会の意見を尊重してと言うが、県民懇談会やるたびに何十人来とるだけ、 180万人のうち。そういうようなことで、県民ニーズの把握をする場合は、県議会を優先するという認識を持って、文章をつくるときにもそういうようにしていただきたい。これも返事ください。
 それから、循環型社会、これ今三重県は、廃棄物にシフトし過ぎている。廃棄物対策は重要だし、これを循環型施策と位置づけることは反対でないし、これも重要だけれども、もっともっと重要なことは森林だ。CO2 、水が森林を通じて、海洋を通じて大きく循環していく、このスケールの大きさは、その廃棄物対策と全然比べものにならんですよ。循環型社会をやるときに、CO2 対策を、この水の循環、これは森林施策をもっと位置づけた循環型施策にしなくてはだめ。
 そういう意味において、この場で言うのはどうかわからんけれども、一応要望しておくけれども、平成9年の大改革で農林水産部をぶち切りにした。そして、林業部門を環境部と農林水産部とそれから試験場とそれから地域振興部と4つに分けちゃった。そんな中で、もとへ戻せといろいろなこと言ってきたけれども、ここへ来てこんだけ環境重視のことになってくると、やっぱり当面の対応として、この森林行政を一元化することだ。森林行政の一元化。これを来年の4月からやってください。そうしないと、今やっておるこの循環施策の皆さん方の重要性というものが、きちっと行政の筋として流れていかない。こういうことを一遍検討してもらいたいと思います。
 それから、投資経費のいろいろ、優先順位とか取捨選択の話があったけれども、不採算部門は単年度で検討したらいつも来年送り。毎年毎年来年送りやったら、20年、30年たってもできない。だから、不採算部門は、来年はできなくても5年先できるのか、10年先できるのかという計画を出してくださいよ。不採算部門ちょっとあかんな。費用対効果の度数が低い事業かな。そういうように、道路行政にしてもさまざまな地域要望についての優先順位をつくる際のシステムをつくってほしい。その点を要望と質問。

○辻本(進)委員長 ちょっと待ってください。今12時になったんですけれど、委員の方にお諮りいたします。
 まだまだ議論を続けるか、それとも一応時間多少延長しても午前中で終わるかどうか。ほかに質問される方ございますか。
 そしたら、このまま続行いたしまして、12時過ぎますが答弁お願いいたします。

○飯塚総合企画局長 それでは、私の方から予算と組織以外のところで恐縮でございますが、答弁させていただきます。
 まず、県民ニーズのところで、県議会の御意見をと、に関する御質問でございました。これ、かつてから西場先生の方からいろいろな御指摘いただいておりまして、やや私違う見解を申し上げておりまして恐縮でございますけれども、当然、先生がおっしゃいますように、県民の代表でございますです県議会の御意見ということは非常に大事なものですし、重たいものだというふうに思っておりますので、これまでも県議会で出されたいろいろな御議論、御意見、私どもなりに真摯に対応させていただいておるつもりでございます。今後ともそうしたいというふうに思います。
 ただ、一方で、やはりタウンミーティング等々、県民のニーズを直接私どもなりに把握していかなきゃなかなか現実の行政、机上の空論になってしまうという部分もございまして、私どもといたしましては、そういった県議会での御議論と合わせ、県民からの御意見、1万人アンケートやあるいは県民懇談会等々、いろいろな場でいろいろな御意見いただきますので、そういったもの両方大事にさせていただければというふうに思っております。
 それから、循環型社会づくりのところで、廃棄物にシフトし過ぎで森林対策も重要だというお話でございましたが、ある意味御指摘のとおりだと思っておりまして、私どもとしても今回の運営戦略の中で、循環型社会づくりの中では、非常に地球環境問題に対処するために環境負荷の少ない循環型社会をつくりたいということで、幾つか柱を立てさせていただいておりまして、その中の1番目の柱として、やはり温暖化ガスの削減ということで、総合的な森林施策を推進したいということを掲げさせていただいておりまして、15年度もこれを柱にしたいと。具体的には昨年度から森林環境創造事業、環境部の方で始めさせていただいておりますが、15年度さらにこれを育てていくということをやっていきたいというふうに考えております。

○山本総務局長 県民局制度、非常に縦横、難しい、悩ましい問題があることは十分認識もしておりまして、現在、県と市町村のあり方研究会の中で非常に大きなポイントを私は県民局制度かな、そんなことも感じておりますので、現在私も具体的な作業に入っておるところでございます。
 非常に悩ましい問題は、今の制度の中では、説明責任が部局長のフィルターを通してならざるを得んというあたりをどうクリアしていくかという問題かと思うわけでございます。
 従いまして、平成10年のシステム改革の中でも、県民局長に予算権・人事権の部分について、相当以前よりは移譲をさせていただいておるわけでございますが、十分ではないという意見も県民局長さんから聞いておりますので、今回の部分についても一定の整理はさせておりますが、この問題についても十分それではクリアしたんかというとそうでもございません。近々地域予算等々の問題も作業で出てきますので、一度、私どもの関係部局長とそれから県民局長さんとの間にじっくり時間かけて議論する、そういうようなことも考えておりますので、先ほどの個々のテーマについて現在の枠の中でいかがなものかということについてもいろいろ議論はさせていただいて、例えば生活創造圏の補助金の中にあるいは事業の中には必ずしもビジョンだけの分ではなしに、突発的に起こった横断的なあるいは総合的な調整機能が県民局長に要る場合には、そういった予算の担保はしてあることはしてあるんですが、それが多いか少ないかの問題もあろうかと思いますので、具体的なことについてはこれからの予算編成の中で十分県民局長さんの意見も聞きながらやらせてほしいなと、そういうことを考えております。
 それから、ちょっと飛ばしたらまた後でお答えさせていただきますが、費用対効果が非常にあらわれにくい部分についての問題、これ、非常に大きな問題だと思いますし、以前、私ども負の遺産ということでスタートしたことについては御記憶があろうかと思いますが、ただ言葉が非常に悪いからということで新パラダイムの転換ということに変えさせていただいて、いろいろ議論もしてきておるわけでございます。
 こういう厳しいときですので、委員おっしゃられるようなところがどうしても要として出てくるわけなんですが、実は私どもが随分今までの県政の中でそういったものについて先送り、先送りしてきたということも十分反省しなければならんと思いますので、ちょっとこの点については、知事等々の意見あるいは県政戦略会議の意見等もいろいろ議論をさせていただいて、総務局だけでできる問題でもございませんが、ただ今回の外郭団体の改革の中にもそういった問題もたくさんございますので、十分特別委員会等々の意見も聞きながら対応はしていきたいと、このように考えております。
 それから、森林行政の一元化については、昨年もいろいろ県民局等々からも意見もございまして、今年の4月からの組織の中では、その議論は従前どおりになったわけでございますが、またいろいろ庁内の議論を深める中で、どうしていくかということについては、これから引き続き議論はさせていただきたいと、このように考えております。

○西場委員 もうやめなあかんと思いまして、やめますがね、質問したことにやっぱりきちっと答えてくれやなあかんわ。まあいろいろ検討してみまして、いろいろ、いろいろではね、そりゃ、だめだ。後日でもええから今言ったことにちゃんと答えて。マネージャーの日本語意味は。

○山本総務局長 前回の委員会でも、政策推進チームの中にあった文言を御報告させていただいたら長過ぎるということでおしかりも受けましたので、私どもといたしましては、マネージャーの名称はそれぞれのチームの総括責任者と、そういうことで庁内的な合意を得ておると思いますが、さらにもしそういうことで、十分機能してない部分があれば、意を尽くしてやっていきたいと、このように考えております。

○福山委員 2点お願いします。
 1点は、総合行政の予算ですね、これ、前に私がよく少子化とか男女共同参画とか、いろいろ聞くんですけれど、それごとの予算、例えば少子化対策にどれだけ、いろいろな部で組まれているのがすっと出てくるのかどうか。つまり昨年少子化対策、これだけ使ったけれど今年はこうで来年はこうだというのが、お願いしたらすっと出るようなシステムになっているのかどうかが1点。
 それから、もう1点は、Plan-Do-Seeとさっきから出てますけれども、やっぱりPlanがあってDoがあって、評価があって次の予算が組まれると思うんですけれども、その評価の中身ですね、疑問に思うところたくさんあるんですけれど、例えば女性の問題で言いますと、以前はセクシュアルハラスメントなんていうのは人権問題ではなかったと。ところが、最近非常に言われるようになってきた。それから、例えば同和問題にしますと、差別の問題ですけれども、これは差別事件がたくさん出たから、それじゃこれ、マイナスなのかプラスなのかという判断も、これすごく大事で、いつも言うんですけれど、非常に研修積んでわかってくる。差別が見抜けるようになると差別事件ふえるんですね。同じ状況でもふえるということは意識するわけでしょう。それプラスなんか、マイナスなんかと。全然意識せんだら差別事件ゼロなんですよ。出てこないからね。そういう中身にかかわる評価、非常に難しいですけれども、その辺は毎年毎年あれを考えてやっていっていただけるのかどうかといいますか、さっきの不採算部門のいろいろあります。ソフト事業はそういうことが多いんですけれど、ちょっと2点。

○飯塚総合企画局長 それでは、私の方から評価の中身の方、答弁させていただきたいと思います。
 これまでは事務事業評価ということで、非常に予算の細目レベルの細かい評価が中心だったわけでございますが、本年度からその政策推進システムということで、事務事業評価ももちろんやりますが、それのみならずもっと上位の基本事業の評価とか、あるいは施策の評価を行っていこうということで、特に施策の評価については「くにづくり白書」という形でまとめて、また対外的にも公表して御議論いただこうと、そんなようなことをやっておるところでございます。
 そうした中で、評価の中身非常に難しいわけでございますが、一つは、施策の評価に関しましては、今回数値目標1本ずつに絞らせていただいて、特にその数値目標も私どもが県庁として何をやったかという数値目標ではなくて、むしろ個々の施策が県民にとってどうであったのかという、成果が何であるのかというようなことになるべく近い数値目標をとらせていただいているということで、一つはそういった数値目標の達成度合いというのを見ていきたいというふうに思っております。
 ただ、ソフトに関しては、先生おっしゃるように非常に難しくて、じゃ、成果とは何ぞやという問題がございます。
 私どもは、県民意識基礎調査とか、そういったことで、県民の意識がどうであるかということを一つ指標としてとらえておるわけでございますが、恐らくそれだけではとらえ切れないだろうというふうに思っております。
 ということで、「くにづくり白書」の中では、ちょっと定性的な文章になりますけれども、実際にその施策をやってみて、その施策担当の総括マネージャーがどこまで達成できたと考えるのか、それで残された課題は何か、その残された課題に基づいて次に何をしなきゃいかんかということをまず自己評価として書かせていただいくと。自己評価だけでは間違っている恐れがございますので、それを対外的にさっき申し上げましたように白書として公表して、当然、先ほどの西場議員のお話ではございませんが、まず県議会に未定稿の形でお示しして、県議会でも御議論いただき、その後で県民にもITも活用しながら公表していろいろ意見いただくと。そういう意見の中で、私ども独善にならないように何が本当に正しいのかというのを見きわめながらやっていくと、そういうことに恐らく尽きるんだろうというふうに思っております。
 ちょっとお答えになったかどうかわかりませんけれども、そんなようなことで評価していきたいと思っております。

○山本総務局長 それでは、総合行政をどう予算の中で反映していくかという御質問にお答えをしたいと思います。
 御案内のとおりこの4月からの新しい予算編成につきましては、3つの視点で進めるということを先ほど御説明させていただきましたが、ビジョン、戦略をどう具現化するかの中で、施策単位で予算編成をするということで、14年度予算の中で、新しくそういうことで施策単位でやるという中で、今回、県政運営戦略の中でも書かさせていただいておるわけでございますが、そういうことを踏まえて、より今年スタートしたところでございますので、十分その当たりも進化しながら、私どもやはり総合行政をきちんとやっていかないと、それぞれの縦割りではなかなかうまく機能しないというようなことも御指摘もたくさんございますので、ぜひそういう中で、これからの予算編成、具体的に進む中で総務局としてもそういう視点を忘れることなくやらせていただきたいと、このように考えております。

○福山委員 例えば男女共同参画関係の予算が去年これだけでしたけれども、今年こうで、来年はこうなんですというのは、教えていただけるわけですか。施策ごとの予算の。

○小山財政・施設分野総括マネージャー 予算につきまして、先ほど局長が御説明申し上げましたように、例えば男女共同参画とか、そういう施策単位としましては、昨年度、14年度当初予算というふうに出ておりますし、15年度当初予算もまとまった段階ではその額が出ることになっております。
 ただ、16年度につきましては、現在の段階ではまだ出てこないということでございますので、よろしくお願いします。

○福山委員 ありがとうございます。終わります。

○橋川委員 一、二お願いいたします。
 これだけ毎年毎年予算厳しくなって、詰まってきますよね。ことしは70%だとか、去年は80%だ、そうすると半分になってくるわけですけれど、相対的に予算の割り振りが。そういうふうなこと考えていくと、果して二次計画に相当、先ほどもちょっと話あったんですけれど、影響が出てくるんじゃないかなということを心配をしているわけですが、そういう場合に、二次計画の数値目標などもきちっと掲げておる以上は、これはやっぱり予算の流れの中で早めに、これは予算が下がるのでできねえよとか、あるいは来年度予算もある程度骨格できた段階で、例えばどこどこの補助は、これちょっとだめだよ、もうこれはというようなことを、早めにきちっと説明して了解得とかんと、途端に今まで補助金もらったりあるいは予算もらったりしとったところの関係団体など、県民などが、急にぼんと切られると、何やってんだ、県はということになるんで、そこらあたり十分説明をして、納得をしていただいた上で、そういうふうにしていかないと、後で問題になることが多いんで、そこら十分に気をつけていただきたいなと、こう思うんでありますが、いかがでしょうか。1つ。

○山本総務局長 この点については、非常にこれだけ不確定な要素を含んだ年度というのは、多分過去になかったんかな、というのは、国においても税あるいは補助金、交付税、三位一体とした改革等々が叫ばれている中で、非常に国の動向が掌握しにくいと。
 とりわけ分権法が進んでもなかなか税財源のところが、言葉悪いですけれど、国がくしゃみすると地方自治体は風邪を引くというような状況の中で、どうしていくかということについては、非常に我々も歯ぎしりをかむ思いで、現在、予算の作業を進めておるわけなんですが、今、委員御指摘のように、早めにそれぞれのところにということで、各部局予算は非常に厳しい予算のことについては十分認識もいただいておりますので、現在、それぞれの部局長、現下の厳しい状況の中でいろいろアクションを起こしていただいておるやに伺っておりますので、後になって実は財源が足らないから劣後表をつくってやろうよという13年度の轍は踏みたくないなということで、もし財源がうまく転がるんであれば、戦略会議で十分議論して、そのあたりも皆で協議しながらこの厳しい難局を乗り切っていきたいと、このように考えております。

○橋川委員 今、第二次の「くにづくり宣言」の修正なんかは別に前もってやっていくという必要は今のところはないわけね。

○飯塚総合企画局長 第二次実施計画の策定時に、対象である14、15、16の財政状況も踏まえてやったわけでございまして、第二次実施計画の中にもその財政状況出てくるわけでございますが、一応、その前提といたしましては、2003年度、2004年度で合計560億ぐらいの財源不足があるという今の状態ですね、今の状態を前提にして考えさせていただいたというところでございますので、この時点で第二次実施計画のそれぞれの数値目標を見直していく必要はないんだろうと。
 ただ、そうは言ってもなかなこれは容易ならざる話でございまして、コスト縮減等々、いろいろな工夫をしないと、淡々とやっていては恐らくできないんだろうと思いますので、そこは重点化、めり張りを図りながらやっていく話だろうというふうに思っております。

○橋川委員 もう終わりますけどね、やっぱりそういった計画に支障を来す、あるいはまた来年度の当初予算案がそういうふうに思わぬ方向に動いたりなんかしますと、これやっぱり行政の信頼性に問題が出てきますので、それは事前にきちっと説明して、信頼を得るような方法を準備していかなければいけないと、こう思うんで、その辺よろしくお願いします。
 終わります。

○辻本(進)委員長 ほかにございませんか。

          (「なし」の声あり)

○辻本(進)委員長 なければ、1つだけお伺いしたいんですけれども、先ほどの西場委員の質問の中で答えてない部分がありました。
 県議会の意見を聞くべきだということについての答弁がなかったんですけれども。

○飯塚総合企画局長 私、答弁させていただいたつもりでございますが、ちょっと繰り返しますと、県民の代表でいらっしゃる県議会の御意見というのは非常に重いというふうに思っておりますので、これまでもいろいろな政策推進システムの構築の中で聞かせていただいたつもりでございますし、今後ともそうしたいと。
 ただ、一方で、本当に繰り返しになって恐縮ですけれども、私ども直接県民の御意見を、e-デモクラシーとかあるいは1万人アンケート、あるいはくにづくりトーク等々で直接伺わせていただかないとなかなか我々行政が机上の空論というか、絵にかいたもちになってしまう部分もございますので、私ども考え方としましては、両方をきちっとやらせていただきたいと、そんなことで考えておるということでございます。

○辻本(進)委員長 それでは、これで終わります。
 当局は御苦労さんでございました。
 委員の皆さんにお諮りします。
 午後1時から企業会計決算審査となっておりますが、そのスケジュールでよろしいですかね。

          (「1時間近くとってください」との声あり)

○辻本(進)委員長 それでは、1時15分からお願いいたします。

 

                    (休  憩)

 

 〔企業庁関係〕

  2-1 企業会計決算審査

    認定第1号 平成13年度三重県水道事業決算

    認定第2号 平成13年度三重県工業用水道事業決算

    認定第3号 平成13年度三重県電気事業決算

  (1)当局説明 なし

  (2)質疑・応答

 

○真弓委員 一番最初の事業として出てくるやつですね、節水、これ、取り組まれているわけですけれども、後にも水余りで水の利用をというふうなのも出てきて、水を使ってもらう方と使わないように節水というのが同じところでやっとるというのはどうなのかという疑問を前からも持っとったわけですけれども、節水を取り組まれて、各県の施設なんかに水道のところへ節水のチラシなんか貼ってもろてある、それがいろいろな広報活動をやってもらっていると思うんですけれども、ここまでやってきてどんな効果があったのか。
 その節水事業のやってる数値目標なんてのは持ってみえるのか。例えば三重県で言うと、水というのは結構ようけ使っていますよね。需要も500リットル/1日というふうな感じやけれど、福岡なんかは302リットルというふうな1人当たりの使用量になっている。そういうのをやっぱり500ではなくて300、福岡市ぐらいに下げていこうというのが節水の事業だと思うんですけれども、そういうのをどこら辺に数値目標を置いているのかなというのを教えていただきたい。
 それから、これは資料要求になると思うんですけれども、水のいろいろな利用というのを考えていくというのが出てましたけれども、工水、農水等未利用水の全リストを教えていただきたいなと思います。北伊勢工水なんかでも7万立方メートルという感じで出てますし、それと今後の水需要の見直しをやる気があるのか。これは津市なんかでも、あるいは北勢10市町村の受水部会の中でも平成23年まで全部受水の見送りをされましたけれども、これの経過というのも教えていただいて、それから今後の水需要の見直しはどうされていくのかというのを教えてほしいと思います。
 そこで確認もしたいことなんですけれども、平成23年までという形で先送りされますけれども、その間の金利負担なんかは市町村なんかに求めていくのか。求めてはいけないことだと、水需要の予測の誤りがもとにあるわけですから、結局は住民に押しつけることになると思うので、おくれた分の金利負担なんかはしないよと、ここで確認していただければ一番ありがたいなと思います。
 それから、長良川水系なんですけれども、河口堰の水に対して、今まで多分合計で370億円ぐらい一般会計から県費を投入されていますけれども、今年度は4億8,000万円やったかな、いつまでこれが続いていくのか、この中の利子分は今までどんだけ支払ってきたのか、河口堰の工水の今後の利用見通しはあるのかどうか。こういうのをやっていくために、例えばシャープが今度来てもらうわけですけれども、工水利用をシャープ関連企業なんかに使ってもらう方策というのは考えてみえるのか。
 それから、これ津市にも関係する話なんですけれども、ここにも書かれている雲出川水系の減少ですね、中勢系長良川水系は受水調整でそっちの方はふえてきたわけですけれども、単価で見ると基本料金は雲出川水系が380円、長良川水系は2,060円、基本料金が高いのが伸びてきて、380円の方が減ってきているというのは、受益者負担の考えからすると住民にとってはたまらない話なんだけれども、何でこういうことになってきたのかなということを教えていただきたいと思います。
 これが水道工水なんですけれども、電気の方では、この資料の中に民間企業の参入で、公営企業にとっては厳しい展開になるというふうに書かれてましたけれども、その厳しい展開になるときに、企業庁は、RDF発電というのを新たにやろうとしているわけですね。これ、正直なところ、こんな状況になってしもたことしたなというふうに思ってみえるんではないかなと思って、そこら辺の矛盾をどう解決しようとされているのか。
 この施設維持管理もともとは無料でというふうに宣伝もされてというので、ところが3,970円持ち込み料というので市町村で決議も上げられないところいっぱいあるわけですけれども、この持ち込み料、これ、3,970円、コンクリートして考えてんのか、あるいはRDF発電をやっていく中で、いろいろな問題点が出たらふえる可能性があるのか。それにリンクして売電価格の詰めは今どうなっているのか、中電との交渉ですね。地元でも問題なっている安全なRDFの搬入道路の確保というのはできるのか、まだ12月までに間に合わへんのかなという。
 もともと環境にお見えになったから、これもうちゃんとやってみえると思いますけれども、その操業前の環境調査はもうなされたんだと思いますけれども、それの公表はいつされるのか。
 というのは、いつでも問題になるのは、その土地で環境ダイオキシンとかいろいろな問題が出てくるけれども、前からあったのか、発生したのかわからなあかんので、操業前に環境調査をする、これは当たり前なことでやってもらってると思うんですけれども、それがどうなっているのかを教えてほしいと思います。
 それから、桑名広域を提訴して今裁判になってますよね。施設用地問題、これ、県にもかかわってくると思うんだけれども、これは解決の方向へ行っているのかどうか。
 最後に、川上ダムの話なんですけれども、建設による森林面積はどれぐらい減になるのか。さっきの県政運営の話でも森林の問題というのは随分出てきて、環境の施策ともかかわってくるわけですけれども、森林伐採によるCO2 がどんだけここで削減という効果が減ってしまうのか、あるいは水が汚濁するというマイナスの要素もダムについては考えられると思うんですけれども、それとの川上ダムから生まれ出るエネルギーとの対比なんてなことは総合的にされたことがあるのかどうか。
 以上、ちょっと多岐にわたりましたけれども、答えられない部分は……。

○辻本(進)委員長 ちょっと待ってください。きょうは省エネのために、みんな上着を脱いでおりますので、もし差し支えなければ執行部の方も脱いでいただいて結構です。
 それから、ただいまの質問の範囲なんですけれども、本委員会は決算に絞っての質疑でございます。
 したがいまして、県土整備企業常任委員会というのは別にございますので、そこの範疇にあることについては、時間の関係もございますので、できるだけ決算に絞って質疑・応答をお願いいたしたいと思います。
 それでは、お願いいたします。

○濵田企業庁長 委員長からもお話がありましたように、かなりの部分、企業庁所管から随分、我々の方も関連すると言えば関連するんですが、主たるあれではないので、しかとお答えしがたい部分ありますので、今の委員長の発言に従ってお答えさせていただきます。
 まず、節水につきましても、いわゆる夏場なんかになりますと水がやはり不足する場合がございます。そんなことも含めて、供給する側として、給水する側として、我々も節水しますけれども、基本的には環境の問題とかいろいろ資源の省エネというような話の中で、別部門がやっておりまして、企業庁はその範囲内でやっておるということでございます。
 それから、未利用水のリストをということは、資料として提供させていただきます。
 それから、水需要23年までの先送りの話は、先般も本会議でも答弁させていただきましたが、基本的には水需要の申し込みは各市町村です。そういうような意味で、市町村の給水申し込みを受けて、知事が広域水道計画を策定して、その策定に基づいて企業庁に施工依頼が来るということでございますので、その辺で御理解いただきたいと思います。
 それから、長良川関係の話で需要見通しという話ですが、需要見通しは非常に厳しくて、我々としても苦慮しておる現状でございますが、今回のようなシャープなんかの話についてもできるだけそういったことを踏まえて、前向きに対応したいということで頑張っていきたいと思います。
 それから、雲出川水系の話はちょっと後で担当からあれします。
 電気につきましては、RDFの話は、資源循環型社会に貢献しようということでの発想でして、ごみをエネルギーにということで取り組んだ部分でございます。
 そういうことから、RDFについては、各市町村で取り組む本来課題かわかりませんが、そういった部分の処理を統一的に県下全体でするということの意義は大きいということで、県が引き受けてやろうとするものでございます。
 なお、持ち込み料の話については、確かにそういう経過をたどっております。ただ、例えばある広域の11年度の予算と14年度の灰処理経費がほぼ倍額で、1億以上ふえるというような話が現実にございます。
 そして、そのふえる金額よりもRDFの持ち込み料の方が負担としては少ないというような現象も起こっておるのも事実でございまして、ただ金額的にはそういうことでございますが、我々としては、そういう意味での無料の話を有料化せざるを得なかったという意味での見通しの悪さがあったということについてはありましたんで、そういったことを各市町村の方にも説明させていただいて、今回のような御理解を得たということでございます。
 それから、売電価格につきましては、12月初旬までにという話で、今盛んに取り組んでおるところでございますが、まだ確たる方向としての返答はございません。
 それから、桑名広域の用地の訴訟につきましては、桑名広域さんの方が対応していただいてますが、いずれにしても施設の稼働には支障なくやっていくということの方針で取り組んでおります。
 それから、川上ダムの話につきましては、もう少し大きい話のところで、水資源担当のところで御議論いただければなということでございます。企業庁としても事業がおくれ気味になってますので、これの推進につきましては、速やかに事業は推進されるように要望もしていきたい、このように考えてます。
 あと残り雲出川水系の話と環境調査の話については、担当の方から答弁させていただきます。

○藤田水道チームマネージャー 先ほどの、雲出川水系と長良川水系の料金の格差がありながら、なぜ安い方にこれだけ大きなマイナスが出たかという御質問だと思います。
 私ども用水供給事業というのは、基本的には受水市町村さんの自己水源の補給的な役割を担っております。
 したがいまして、自己水源の水と用水供給、私どもの県の水の使い勝手というのは、まず自己水源を最優先に使われていくという傾向がございます。それの後の足らずまいということになるんですけれども、平成13年度におきます雲出川水系の方は、自己水源の状況は非常に良好であったということも私ども聞いておりまして、その結果、380円という基本料金の使用水量でございますけれども、その分が若干下回ってしまったというような結果が出てまいりました。
 長良川系につきましては、自主計画使用水量というものをこの事業については採用させていただいておりますので、計画的な段階的な増量になっておりますので、その範囲で水を受水していただいたというような結果で、その差が出てきております。
 したがいまして、先ほどの雲出川につきましては、まず自己水源を使っていただいている市町村に優先使用というものが先にあらわれた結果というものが、今回のマイナスということであらわれておりますので、このあたり御理解いただきたいと思います。
 以上です。

○福上電気チームマネージャー RDFの環境調査につきましてですが、工事前にアセスメントを行っておりますので、その中で調査を終えております。そこの中では、予測もされてますので、予測の範囲の中にきっちりとおさめたいと思っております。

○内田経営資産チームマネージャー 長良川関係の公団債の償還金額はどうなるかという話でございますが、今までに109億7,900万、100万単位でございますが、償還済みでございます。ただ、今後支払う予定としまして116億4,500万。
 以上です。

○真弓委員 金利分は。

○内田経営資産チームマネージャー 利息でございます。

○真弓委員 これは、ちょっと今ぱらぱらと言われたもんで、金利分幾らとか、そういうのでまた資料でください。
 今、簡潔にそれぞれずっと答えてもらったわけですけれども、やっぱり水の利用というのも企業庁として考えていかないと、先ほど「結果として雲出川の安い方の水が余っちゃって、使われずに高い水を使わすことになった」ということは、偶然ということだけで済まない。やはり県民の水を供給する側の重みなんかも問われるべきもんだと思いますね。結果として高い水を県民に使ってもらわざるを得ない、いわゆる未利用水をどう利用するかというふうな、本来から言うと県民のサービスのためによりよい、より安全な水を確保するということになるわけですから、そこら辺は自己水があったからどうのこうのというだけじゃなくて、そういう結果もやっぱり重みとしてしっかり見ていっていただきたいなと思います。
 それと、節水のことについては、別部門がやっとるというふうな形で言われましたけれども、やはり水が足らない、足らないということで、企業庁、一生懸命事業もされているわけですから、やはりこれも有効利用ということで節水というのを目標もつくって、数値目標もつくっていただいて、取り組んでもいただきたいなと思うんです。やっぱり1日1人500リットルを超えるという水需要に企業庁が振り回されるというような構図というのは、流れも自体考え直すべきだなというふうに思います。
 それと、最後、もう一遍確認したいんですけれども、期間をおくらせた分の金利負担は、これはもう市町村なんかには求めないということでよろしいですね。

○濵田企業庁長 企業庁は、受水申し込みがあって、その負担を前提といたしましてやっておるんで、企業庁自体にどこからかお金が出てくるところってございませんので、ただそういう部分に至らないように、最小限の負担増になるような形とか、それからまた何年延ばすという話については、まだ市町村側でいろいろ議論しておる段階でございまして、我々の方がこういう話でいくというところまでまだ行ってません。
 いずれにいたしましても、知事の方へ何らかの話もあり、企業庁の方へも何らかの話があるということで、双方さまざまな勉強はしておりますが、まだそんな段階でございます。

○真弓委員 それこそ市町村の需要に基づいてという話は、市町村からとったら、卵が先か鶏が先かみたいな議論になってしまうわけなので、ぜひとも知事にこういう負担は市町村に求めないような方策を出してもらうように、企業庁としても取り組んでいただきたい。このことを申し添えて一応終わります。

○西場委員 水道のことですが、企業庁の長期総合計画に、「安全でおいしい水の供給」というテーマがあるんですよ。ところが、安全の部分はいろいろ報告あるんだけれど、おいしさ、味、これについてどんな努力をしてきたんか、どんな取り組みをされようとしとんのか、そこがちょっと不明瞭なんだけれど、その辺どうです。

○濵田企業庁長 もともと三重県の水の中で、自然に恵まれた部分もありましたが、昨今のような状況が出てきて、例えば浄水場あたりでも昨年、志摩の浄水場でも実は太陽光の発電しましたが、それは太陽光発電もありますが、その下の浄水の部分を、水質悪化を保全するというようなことでやってまして、そんなような部分でありますとか、それからせっかく企業庁の方で水をおいしく送りましても、受水する側の市町村の方で、そのタンクとかそういったことが整備されてませんとそういった水質のおいしさが落ちるとか、そんなこともありまして、お互いおいしい水を供給しようということで、協議会あたりとも話し合いをさせてもらったり、そんなことで取り組んでおりますし、それからことしもイベント等の中でも、企業庁の水の、きき水と言うたらおかしいんですが、ああいう格好で、例えばこれがここでとった原水ですというような話で、そういったものを一般の方に試飲していただいたり、いずれにしてもおいしい水ということについての、安全性とともに大事なことでございますので、今後とも取り組んでいきたいと、そのように考えております。

○西場委員 安全なことは最も基本といいますか、第一次的なことだと、当然なことなんだけれども、例えば富士山ろくの公営水道の水はおいしいですよ。あそこへ行って、三重と比べると味が違う。
 そういう意味で、長期計画を立てるときにあえておいしい水ということを入れてくれということをお願いして議論した経緯があるんですよ。それで、こういうテーマに入っとんだけれども、安全と一緒にからめて話されて、それは安全性を高めるということは、それはおいしさにつながってくる基本ではあるけれども、もう一つ違うんやな。だから、そういうものを利用者に対してアンケートをとるとか、その食味をどのように高めるかということについて努力していただきたいという思いがあって、この質問をしとるんですが、さらに努力していただくというような決意を述べてもらえるかな。

○濵田企業庁長 全県的にというわけにもまだまいってないんですが、昨年から環境部と森林の保全ということで、企業庁の方も電気事業の中で、植林とかそういったことにも取り組んでおりまして、源というんですかね、そういった部分へも、貢献もできる部分については取り組んでいきたいということで、本年度も宮川のところで、13、14と2,000万ずつを13年度から環境部へ執行委任いたしまして、その植林事業という格好でともどもに取り組まさせていただいております。
 そんなことも踏まえて安全な、おいしい水という面では、これ、水を大事に使っていく、あるいは最大利用していただくという観点からも取り組む課題と考えますので、そのようにしたいと思います。

○西場委員 森に木を植えて水量を安定的に確保する、これは水量を確保する話だ。
 それから、安全なものというのは、チェック体制をしっかりして人体に影響のないものにすると、こういうことだと思うけれども、おいしさというのはまた違う。それで、そのおいしさに対する配慮というのをどこまでしていただいておんのか、どうしていただくのかということを聞いておるんであって、僕は技術的なことはわからんけれど、安全性を高めるためにいろいろな薬品を投入して、消毒なんかを強くするのは結構だけれども、それじゃ、きき過ぎて、そのにおいとか味が落ちてしまったんでは何もならん。そういうところに対する配慮ができとるんかということを聞きたいんですが、ちょっとピントがずれてないかな、回答の。

○濵田企業庁長 一番初めにそういう視点から、やっぱり浄水場から送り出す水を必要以上の薬品であるとか、あるいは味が悪くなる成分を減らすというようなことが大事ですので、先ほど言いましたような事業もやって、おいしい水を送り出すというところに力を入れておるということでございますし、先ほど言いましたように、安全とそこの部分は裏腹の部分もありますので、両者にらみながらの取り組みはさせてもろておりますし、今後もやっていきたいと、このように考えております。

○西場委員 じゃ、この件はこのぐらいにしますけれども、長期計画にわざわざそういうタイトルでうたっておるわりには、庁長の報告の中においしさに対する報告がないからちょっと指摘をさせてもらいました。これからも気をつけていただきたい。
 それから、RDFのことですけれども、私、本会議でRDF質問させてもらって、「RDFが国の新エネルギー法の中に位置づけられるように企業庁としても努力している」と、こういうことを言っていただいたんですが、その新エネルギー法への位置づけについて、ちょっと又聞きというんか、又聞きの段階なんだけれども、プラスティック類が入っておると、これは新エネとして位置づけられないというようなことも聞いたんだけれども、三重県のRDFにはプラスティックは入ってないんですよね。

○濵田企業庁長 基本的には分別を徹底されてという話になりますが、そこの分別度合いで一部混入するケースはあろうかと思います。
 ただ、今おっしゃいました我々聞いておる話は、プラスティックだけを集めてとかいう話がどちらかというと中心で、一定部分入り込むような部分については、全部認めるか、あるいは一部認めるかというような議論がされておると、このように聞いておりますが。

○西場委員 そうすると、そこの部分のまだ詰めというんか、ところはまだ決まってないわけですか。

○濵田企業庁長 そういう観点からは、RDFについても我々要望活動を重ねておりますが、今のところ悲観的な情報としては入ってございません。これで回るよというところまでは全部そんな情報ありませんが、悲観的な情報は入っておりませんので、我々としても引き続き努力をしておるところでございます。

○西場委員 プラスティック類の混入率というのはどれぐらいになってるの。

○濵田企業庁長 できるだけ我々としては、分別で、多用途に使えるものは多用途に使っていただくという趣旨で、環境部あたりも通しながら市町村の方へもお願いしておりますので、混入率としてはそんなに高くないのではないかと思いますが。

○西場委員 すると、今後の国の認定の方向、決定次第になるんだろうけれども、今現在、企業庁として考えておる認識としては、その新エネの発電の中に我が県のRDF原料による発電も認められる方向にあると、こういう認識を持っておるということでええんやな。

○濵田企業庁長 返事はありませんが、先ほど申し上げているように、悲観的な話としてはございませんので、その方向で何らかの認めはされるんではないかと。
 ただ、先ほど言いましたように、一定の率のいずれにしてもごみを混入しておるということですので、全面認められるか一部認められるかと、そんなような認識で、我々として今現在動いておるところでございます。

○辻本(進)委員長 すいません。決算に絞って御議論を。でないと、範囲が広がると切りがございませんので。それで、決算問題についてひとつ絞って質疑をお願いいたしたいと思います。

○西場委員 それは若干おかしいと思いますよ。やっぱり予算決算というのは、幅広い形の中で議論をしていくのはやむを得ない。それを決算の、この出てきた数字の中だけで議論するというのは無理だし、我々はそんな専門家じゃないから、幅広い形で議論しないなら、議員としての務めはできないですよ。そんな限定されたんじゃ、こんな予算決算委員会できないです。

○辻本(進)委員長 別に常任委員会もございますので、何といいますか、できるだけ決算に絞って、ただし決算に関連するいろいろな事柄については、当然質問をしていただいたらいいですけれども、もともと決算といい、それから監査意見に対する、そういうことで、できたら絞っていただきたいと思います。

○西場委員 我が会派の委員長ですので、できるだけというところで容認しておきますがね。
 しかし、それは、委員長も2度言ったけれども3度は言わない方がいい。そう言っておきますわ。

○芝委員 水道、工水、電気の部分の別で結構ですがね、剰余金の処分の中、当然、減債等々の償却、返却に充てるとか、建設資金に充てる分もあるんですが、それとは別に、今現在で積立金、基金というのはどんな種類で、どれだけあります。ちょっとわかる範囲で教えていただけませんか。返却分以外の別に持っている基金、積立金。例えば当然ながら退職金積立金もあるでしょう、いろいろな分あると思うんですがね、種類と金額。

○内田経営資産チームマネージャー 決算ベースですが、水道会計でいきますと、退職給与引当金が7,055万ということで。それから、修繕引当金が24億5,800万でございます。
 それから、工水会計でいきますと、退職給与引当金が5,100万でございます。それから、修繕引当金が29億7,300万でございます。
 それと、電気事業でいきますと、退職給与引当金が3,500万でございます。修繕引当金が3億5,500万でございます。
 以上でございます。

○芝委員 基金積立金は、これ以外の分は一切ありませんか。

○内田経営資産チームマネージャー 基金はもう既に廃止しておりますので、ございません。

○芝委員 積み立てもこの2種類しかないわけですね。

○内田経営資産チームマネージャー 積立金といいますか、いわゆる引当用の部分も含めてでございます。

○芝委員 積み立ての関係の部分というのはこれだけしかない。退職と修繕費以外のものはないということでよろしいですか。

○内田経営資産チームマネージャー 積み立てと言いますと、いわゆる減価償却等は、現金の支出を伴わない減価償却費になりますもんで、その部分はいわゆる内部留保という形で積み立てられる要素はあります。

○芝委員 それ教えてください。要するに内部留保がどれだけあるかが知りたいんです。

○内田経営資産チームマネージャー 水道会計が86億3,200万、工水会計が37億300万、電気会計が38億8,500万、合わせまして162億2,200万でございます。

○芝委員 内部留保金として持っているんですか、これは。それとも、例えば県債等々の償却資金としての部分とか、退職金、いろいろほかの色づけはまるっきりなしの内部留保金で持っているんですね。

○内田経営資産チームマネージャー いわゆる内部留保という形で保有している部分がその分でございます。

○芝委員 積立金として内部留保金持ってるわけでしょう。

○内田経営資産チームマネージャー 内部留保という形でございますもんで、現金で持っておるということじゃなくて、債権債務と現金を合わせたものが内部留保という形で留保されております。

○辻本(進)委員長 内部留保というのは、具体的には積立金とか預金というものではなくて、含み資産という意味ですので、土地に変わったり設備に変わったり、あるいはまた現金に変わっている場合あるんですけれども、債権でも持っとるんですわ。積立金というのは別ですけれど、内部留保はそういう抽象的な概念ですから、いろいろなものに変わっているわけです。

○芝委員 だから、いろいろなものに変わっている中で、要するに現金でお金を積んでる部分があるかどうかというのと、債券的なものの財産分があるか。例えば土地とか建物に変わっている部分はいいんですよ。その部分があるか、その概略が知りたいんです。

○内田経営資産チームマネージャー 現金だけに特化してお話させていただきますと、水道事業会計では、82億1,200万が現金でございます。それと、工業水道事業会計では、46億400万が現金でございます。それと、電気事業会計では、9億5,000万が現金でございます。

○芝委員 債券はないの。

○内田経営資産チームマネージャー 債権債務と、債権、例えば未収金とかですね……。

○芝委員 その部分の債権はあるけれども、それ以外の例えば国債であったりとか、社債とかどうこうという部分は購入の分にはいっておらんわけね。

○内田経営資産チームマネージャー それ、現金預金という形で整理されております。

○芝委員 ちょっと僕よくわからないんで。例えば現金で82億水道の部分でありますね。これは、要するに運転資金ではないと思うんですよ。要するに内部留保の部分で持っている82億というのは、性格づけというか、使途目的というのは主にどんな部分ですか、現金の。

○濵田企業庁長 ある建設しますね。建設しますと、一定部分ずつ償却していきます。償却していきますけれど、これは現金として残りますね。お金が出ていかないですから。
 しかし、その物をつくったときに、やっぱり借金するわけですね。その後、起債の償還とか、そういった部分が起こってきますから、それを減価償却していって、償還のときに基本的にはそれで返すという格好が一つありますね。大きな部分としてはそういう話があります。
 それから、新たな建設事業をやろうとするときに、全部起債でできる部分とそうでできないような部分のときは、どこかから資金調達をせんなんですね。そういった部分もその内部留保資金から充てます。
 そういうような格好が基本でございまして、それから後は例えば繰上償還なんかしますね。繰上償還を例えば30億とか40億やりますけれど、そのときだって資金がないとできません。そういった部分は、いわゆる償還のための財源として持っておるわけですので、そういった部分に前倒しでそれを充てると。その結果として、利息とか、そういったものを浮かすと。こんなことでの話でございます。内部留保というのは、そういう将来の基本的には支出せんなん目的対応のためということでございまして、先生がおっしゃっておる、昔、企業庁が持っておったような、いわゆる基金的なもの、企業庁の公営企業基金というような、その部分については全部もう清算しまして1円もございません。

○芝委員 今もう清算してないということですね。あくまでもこの内部留保の82億、40億分というのは、償却のための部分とか償還のための部分とか、いろいろな部分での内部留保という解釈でよろしいんですな。ないということですね、はい、わかりました。
 それと、もう1点。監査報告の中でも毎回指摘されていると思うんですが、6ページ、一層の効率化の部分について、毎回の部分で、県下の水道水が高いというような指摘がありました。全国平均の93円に比べて162円は約2倍近いわけでありますけれども、当然、これ、毎回、「一層の水価の値下げに努力せい」という指摘を受けているわけなんですが、そこでお聞きをしたいんですが、何年か前から工業用水道水との連携によって、水道水の効率化を図っていこうという分が図られていたと思うんですが、今どのくらいまでこれが進んでいるのかというのが1点。早く言えば工業用水を水道用水に使っていると思うんですね。この部分はどのくらい進んでいるかという分。
 それをすることによって水道、その当時の説明では、経費の削減等々も含めて、施設投資の減額も含めて水道単価が安くなるのではないかということも含めながら取り組まれてきていると思うんですが、この現状について教えていただけませんか。

○濵田企業庁長 基本は、総投資額を抑えると。そのことによって、水価を下げようということでございます。
 具体的には、水道の施設を工水が利用したというような例といたしましては、中勢系の長良川水系の導水管を目的外使用いたしまして、それから平成13年10月から中勢地域の工業団地に給水しておる例がございます。
 また、逆に工業水道の施設を水道が利用するという例もありまして、北伊勢工業用水道事業の導配水管を利用して中勢地域へ給水しようと、こういうことで利用させていただきました例がございます。
 いずれにしても、少し前まではこのことについては非常に厳しかったんですが、そういったことの工夫を持っていけばできる状況になってきてますので、これについては積極的にやっていきたいということで取り組みます。

○芝委員 確かに以前は規制か何かの関係で大変厳しい部分が、両用できるというか、対応できるという話を聞いてます。これをできるだけいろいろな部分で進めてもらうことによって、総投資額が減ってくると思いますんで、あわせて水道用水、工業用水の価格が安くなるというふうに向かえば一番いいわけでありますけれども、その効果というものが全然出てませんか、今のところ。金額はあまり変わってないと思うんですが。

○濵田企業庁長 水道にしても、工水にしてもほっておきますともっと高い金額になりますんで。
 それから、少し水価についてはおっしゃるように三重県の場合は高こうございます。そういう認識を持ってますので、主には水源開発に相当の経費を要しておるということですが、ここの部分は既に投資した金額でございますので、これを引き下げるための努力いうのは、建設のときの今のような話でありますとか、それからそれ以外にもいろいろんな浄水場なんかの運転管理なんかの一元化の話でありますとか、そういったこともあわせて取り組んでおります。
 水道料金については、大体5年タームで水価の見直しをやってますんで、そういうときに少しでも起用できればなということで、水道の経費削減については今後とも取り組んでいきたいと、そのように考えております。

○芝委員 その当時は、両者をつなぐことによって、お互い相利用することによって、単価にはね返ると我々は理解はしとったんです。別々に施設をつくれば相当の施設の投下額が要るわけですけれども、それが要らないということになってきますから、相当の効果あるだろうと、こう思っておったんですが、一向に効果が出てこない。そうすると、今後も相乗りを進めていっても効果が余り目に見えて出てこんわけですか。

○濵田企業庁長 やった分だけは当然経費の縮減になりますので、これは効果としてはあるということでございます。

○芝委員 縮減になった分は、企業庁の儲けとして上がってるけれども、水価にまでははね上がっとらんという、こういう解釈でよろしいですか。

○濵田企業庁長 儲けというのは、純利益という格好で計上させてもらったような金額でございまして、それ以外のところとしては、例えば震災対策なんかで補修工事に要ったり、そういうことでの決算の状況でございまして、まだここでこうなりますというところまで行けるほど企業庁の経営内容としては実力がまだまだという認識でございます。

○芝委員 いずれにしても、1カ所で水・工が相乗りしてますけれども、その部分は大いに進めてもらって、当然コストの削減図って、企業庁の利益の部分を考えるのは大事ですけれども、それが工業用水とか水道水の水道価格となって反映できるような部分というのは一番目に見えた部分ですので、ぜひ推進とそこの努力を目に見える形で進めてほしいと思います。これはこれ以上突っ込んでも、要望ですので。

○金森委員 若干ラップするかもわかりませんが、青木さん、立派な監査所見を書いていただいてるんやけれども、なかなか立派やなと評価しとるんですがね。
 この幅広い監査所見について、濵田企業庁長、どんな所見持ってますか、一言聞かせてください。

○濵田企業庁長 我々も真摯に受けとめて、必要なことを御指摘をいただいてますので、こういったことについてもしっかり取り組もうという決意でございます。

○金森委員 それだけの所感でいいのかな。かなりこれ、無理をしないと、具体化できない部分もありますよね。今の「できるだけ」ということでいいのかどうか。例えば先ほども話題になりましたけれども、安全をどう確保するかと、例えば水事業の場合ですね。そういった面から考えて、浄水場の運転管理、技術的業務の第三者委託なんて、簡単に書いてあるし、その他にも水質検査業務等の民間委託という話ももちろんあるわけですが、監査所見としては、そういうことを、あなた方、監査の基本としたところが4項目入っておるわけ、これに沿ってやったんでしょうけれども、やはり現場がまるっきり対応できない部分というのはあると思うんですね。
 だから、最終的にはそこまで到達せよということでしょうけれども、今のこの時代の中で本当に理想と現実はかけ離れてますよね。そこら辺にどうやはりお互いに監査の立場とやる側の立場がドッキングしていいもの出していくかという、そういう流れというか、何か連携というか、そういうものがどうもないんじゃないかと。もちろんなれ合いせと言うとらへんよ。指摘は指摘でいいけれども、やはり全く受け入れられないような相反するようなものがそこに2つ存在したときに、本当にそれでいいのかという疑問を若干持ってますので、あえて申し上げておきたいと思います。
 おれのところはおれのところで行くんだというならそれで結構です。

○青木監査委員事務局長 この監査については、先ほどのこの監査の意見書の1ページのところにこういう4つの方針で監査をやったところですが、特にこのもう一つ前に公営企業の経営原則がありまして、それは、「企業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的は公共の福祉を増進する」ということで、公共の福祉の面も企業の独立性と相あわせて考えていきなさいと、そういうことになっておりまして、私どもとして、この公共の福祉、経済性、両方のことを見まして、例えばですけれども、先ほど御指摘のありました水道法の改正の話につきましても、水道法の改正が既になされておると、そういうことを前提に、なかなか民間への委託等難しい面もあるだろうと思いますけれども、そういうことが改正されたということを前提に、やはり民間に委託できる専門的な業務、そういうようなものについては、なるべく早く検討していただくと。
 そういうことで、なるべくそういうことを早く検討し、早くより経済性を発揮できるようにしていただくと。そういう意味で、私どもとして、両方の、先ほどの公営企業原則を達成できるような、そういうことについてを今回、意見としてここのところに出させていただいておるということで、御理解をよろしくお願いをしたいと思います。

○金森委員 理解した上で言ってるんです。そりゃ、あんたの立場で言ったらそうせんなんと。だけど、公共性も発揮しなさいよ、コストも下げなさい、経済性、一方で健全性も追求しなさい、できへんよ、それ。そんなのは。もうちょっと近寄っていきましょうや。そりゃ、やっぱり、おれのところは独立しとんのやという発想しかないな。少し、僕はブレーキかけよとは言わんけれども、現場の実態も踏まえて、三重県の企業会計がどうあるべきか、事業がどうあるべきかと、そういったところをもう少しまろやかにというか、何かもうちょっと考えてみる必要があるのと違うの。何かまるっきりここに壁があって、片方と全然違うような土俵で相撲をとっていいのかな。僕はそのことを痛切に最近思う。僕の言い過ぎだったらごめん。

○青木監査委員事務局長 おっしゃられる点につきましても、そういう点ももちろん監査委員事務局委員として考えていかなきゃいけないというふうには思っておりますので、今後ともにこういった監査審査をするに当たって、より企業庁の方から十分にそういったヒアリングなりをやり、企業庁のそういった状況把握を十分にして、監査の意見を出していきたいというふうに思っております。

○金森委員 別に反対してないんやけどね。

○辻本(進)委員長 よろしいですか。
 ほかに御質問ございませんか。

          (「なし」の声あり)

○辻本(進)委員長 なければこれで企業庁関係の審査を終わります。
 執行部入れかえのため、暫時休憩いたします。
 5分ぐらいで再開いたします。

 

                    (休  憩)

 

 〔病院事業庁長関係〕

  2-2 企業会計決算審査

    認定第4号 平成13年度三重県病院事業決算

  (1)当局説明

    〔小西総合医療センター院長、原田こころの医療センター院長、山本一志病院院長、田川志摩     病院院長〕

  (2)質疑・応答

 

○真弓委員 診療報酬の改定で影響がどうのこうのというのは、総合病院だけは診療報酬改定で、単価増、高く評価されて単価増というのは書いてあるけれども、ほかの病院、特に一志病院なんかはリハビリに取り組まれてたというので、結構影響大きかったん違うかなと思うんですけれども、そこら辺また答えていただきたいと思います。
 それから、院外処方のことなんですけれども、こころの方はやっぱり関係者の話聞いてもなかなか難しいんだろうと思うんですね。目標決めて、総合病院とはちょっと違って、院外で処方してもらうのにやっぱりプライバシーとの関連もあるので、余り重点的な施策として取り上げるのはどうなのかなと。もちろん精神科病院というので、そんな差別があっては決していけない話なんだけれども、今の現状で院外処方をどうしてもここで進めなあかんということではないのかなと思うんですけれども、そこら辺の考え方を教えてもらいたいと思います。
 それから、あと2件。ヒヤリ・ハット件数って前お聞きしたんです。病院のいろいろな事故もあって、それに対応するのにヒヤリ・ハットというので対応してというんで、危険防止に積み上げていると言うんだけれども、このヒヤリ・ハット件数のそれぞれの病院で推移なんかはどうなのかなと思いまして。
 ある病院では、このヒヤリ・ハットを上げてくる件数が結構職員会で抑えてしもて少なくなっていると。逆に安全対策上、本来で言えば、安全対策をどんどん進めれば進めるほどヒヤリ・ハット件数上がってくるのは多くなるのが当たり前なのに、何か上から余り出してくるなというふうにとられてる向きもあると思いますので、これ、ヒヤリ・ハット件数の推移はどうなっているのか。
 最後に、志摩病院なんですけれども、地域の拠点病院、僕も見せてもろて大変頑張っていただいていると思うんですけれども、午前中の議論もあったんですけれども、地震対策ですね。志摩地方に大きな被害が想定もされてるんだけれども、志摩病院の方に、そういういざ地震のとき、あるいは地震で予想される水没あるいはけがなんかの応急処置に対する展開なんかの対応をしてほしいなというふうな県からの要望とか、そんなんはないんでしょうかねと。
 あるいは、もし県から、志摩病院に対して地震対策としての志摩病院を拠点化というふうな話があれば、受けて立っていただけるような体制づくりはできるのかしらという、以上4点ばかりお願いします。

○貝増委員 質問の質問をしたい。

○辻本(進)委員長 ちょっと待ってください。先答弁もらってから。
 その質問が議事進行なら……。

○貝増委員 じゃ、議事進行で行きましょう。
 質問に当たってちょっと確認をさせていただきたいんですけれどね、例えば去年1年間所管業務で一生懸命やってきたことについて、改めてあるいはことし所管業務に入って、その同一人格者が、同じ立場でここで当局に対して、決算事項について質問まで入れていいものかどうか、ちょっと確認だけさせてください。

○辻本(進)委員長 もう一遍言ってください。

○貝増委員 自分が当該所管をしていたセクションの中で、あるいは今年やっていると。自分のポジションじゃなくて、今日は別の人格者の予算決算の委員として所管業務について質疑をしていいかどうかの確認です。

○辻本(進)委員長 ということは、具体的に真弓さんは……。

○貝増委員 午前中もあったんやけどもね、今、改めて、地震のこと新しいからあれですけれども、去年一緒にやっていたのにという面もあるもんでね。きょう僕の質問を立場を変えて質問していいものかというものが、その辺ちょっと委員長の判断伺いたいんです。

○辻本(進)委員長 前に同じ質問したんですか。真弓さん。

○真弓委員 予算決算委員会ではきょう初めて。

○貝増委員 予算は初めてよ。

○辻本(進)委員長 とりあえず答えてください。

○大江病院事業庁長 まず、診療報酬改定でございますが、シミュレーションで、県立病院事業全体で3.5%のマイナス、金額にして5億5,000万程度のマイナスという年度当初シミュレーションを出しました。これは昨年と同じサービスを同じようにやっていったらそういう影響が出るということでございますので、その中でいかに収支の健全化も図りながら運営していくのかということで、各病院それぞれ御努力をいただいております。病床利用率とかあるいは患者さんをできるだけ受け入れるというようなこと、あるいは診療単価面等についてもいろいろ工夫をさせていただきながら運営をしているところでございます。
 それから、ヒヤリ・ハットでございますが、これは開かれた病院、できるだけ患者さんと医療スタッフが信頼関係で病院をやっていこうということでやっておりますので、三重県の病院事業庁ではそんなできるだけ抑えよというようなことは全然ございません。真ん中共和国でもこれを一つのテーマにいたしまして、各県のヒヤリ・ハットの事例を持ち寄って、できるだけ医療事故防止にどういうふうにこれを貢献できるかというようなことに取り組んでいるところでございます。
 それから、院外処方でございますけれども、確かに精神科につきましては、院内を希望される方も多ございますし、こころの医療センターの場合に、近くに薬局もちょっと少ないというようなことで、そういう患者様あるいは御家族の方々のニーズも尊重しながらやっております。ほかの一般病院ですと、80%近く行ってるんですけれども、これも例えば天候かそのときによって、患者様ができるだけ院内でというふうにおっしゃればそのような対応をさせていただいております。
 それから、志摩病院の地震でございますけれども、災害拠点病院は、あの地域は日赤が指定されております。ただ、東海地震の強化地域にも指定されたことでございますので、いかに地域でそのような事態に対応できるのかというようなことは、今後詰めさせていただきたいというふうに考えております。
 以上でございますけれども。

○真弓委員 特に診療報酬については、経営とかそういうのに影響が随分大きいもので、一志病院なんかはシミュレーションよりも上回った影響が出てるのではないかなというつもりでお聞きしたんですけれども、シミュレーションとはあんまり変わらないというふうな回答ですね。

○山本一志病院院長 やはり大きな病院と違いまして、特にリハビリということに関しましてかなり点数削減されまして、ほとんど認められない状況にあります。
 それで、シミュレーションはそれで最初に行わせていただきましたのとほぼ似たような額のやはり低下がございます。けれども、そのまま医療の主旨といたしまして、やはりリハビリを切り離してすることは考えられませんので、これはもう現状、患者様をやっぱり在宅として帰すというのが私たちの使命でありますし、私たちの仕事と思っておりますので、その点に関しましては、ほぼシミュレーションのやはり低下はございますけれども、その点のサービスに関しましては今後も継続していきたいと思っております。
 以上です。

○真弓委員 わかりました。終わります。

○貝増委員 総合医療センターの院長さん、ボランティア、去年27名とあるんですが、これは地域だと思うんですが、県庁施策の中では、随所随所にNPOと協働してというのが吉田山用語であるんですが、当該施設についてのボランティアは表記してもらってあるんですが、地域のNPO団体との協働の手助けみたいな、そういったことはセンターの中では活動実績とか、また今後の計画とかはあるんでしょうか。

○小西総合医療センター院長 先ほどの御質問のボランティアでございますが、現実的には院内でボランティアを募集しますという掲示をさせていただきまして、地域の方から御希望がございまして、我々は健康等をチェックいたしまして、活動いただいているというのが現実でございます。
 先ほどの御質問のNPOというのは、これはうちの病院が災害拠点病院でございますから、災害時どうするかという具体的な話は当然必要だと思いますので、今後の課題と考えさせていただいております。
 以上です。

○貝増委員 課題ということは、INGでございますね。進行形で。
 それと、あわせて大江病院事業庁長さんにお伺いするんですが、この決算とか決算概要をずっと見させていただいたら、この4年間、5年間である程度の初期の目的、単年度決算で黒字に持っていこうというのは大体の目標達成、合格点で言うたら75点以上は大体来たと思うんですよ。5年かけて。おのおのの院長さんの努力も実って。
 ただ、監査委員さんからも指摘されてるように、これから累積赤字のやつをどうしていくかと、これもありますけれども、今後の新しい病院経営として、中にも説明もありましたけれども、今の質疑にもありましたけれども、医薬分業の徹底の問題、あるいは地域の拠点病院として県立病院が責任ある立場でやっていこうと思えば、これから一つの目標として、各4つの病院にそのエリアの中ではあそこの病院にお願いすればあの部分はどこにも負けませんよという、専門的というか、技術集積のある診療所やと、病院であるというのも一つの営業上必要だと思ってくるんですが、そういった今後の運営方針について、黒字が達成できた、これから次なる県立病院の歩む道を、どのように持っていかれる予定か、今、試案でもあればお答えいただきたいということです。

○大江病院事業庁長 御指摘いただきましたとおりでございまして、確かに平成13年度経常収支で4病院全体で収支均衡黒字転換できました。
 ただ、職員にすべてのそういう方針なり、そういうものは全部徹底しているのかと言いますと、まだまだこれからという点がございます。あるいは、そしてこれからシステムとして、きちっとそういう一定のルールのもとで収支均衡が図れるシステムができているのかというと、まだまだこれから取り組まなければならないという課題がたくさんございます。
 先ほど私も御説明させていただこうと思ったんですが、先ほど院長先生方が説明していただいた同じ資料の4ページ、5ページに今、先生御指摘いただきました点を掲載させていただいておりまして、非常に医療制度改革が目まぐるしく進展してきている中で、いかに御指摘いただきましたような病院としての機能、役割、そういうものを明確にしながら、職員一丸となった体制をつくっていくかというようなことが課題でございます。
 先般も本会議でも出ておりましたが、本年8月に総合医療センターが地域がん診療拠点病院に指定されました。そういう動きも一つの特徴を出していこうということでございますので、そういう趣旨に基づきまして、そういう方向で整備していくということになっておりますし、あるいはこころの医療センター、一志病院、志摩病院、それぞれの地域性を考えて、どういう戦略を持って職員一丸となった体制をつくっていくのか。あるいは、人事評価制度等も含めて、病院の中の組織運営をどうやっていくのかというようなことに、これからも鋭意取り組んでいかなければならない課題がたくさんございますので、そういう方向で努力させていただきたいというふうに思っております。

○貝増委員 すばらしいあれですので、引き続きやっていただきたいと。
 ちょっと邪推なんですけれども、話がそれるんですが、これは確認だけしたいんですが、病院というと一つの大きな箱物でございますし、薬からあと医療機器から文房具からいろいろなものが発注体系あると思うんですよ。これは、県のマニュアルどおり発注はすべて徹底して完全入札でやられておられます。

○大江病院事業庁長 一般競争入札でやっております。
 ただ、医薬品等につきましては、例えば2時間以内に納入できる方とか、やはりそういう緊急性等もございますので、そういう条件をクリアできる方々を選定させていただきまして、その中で入札をやるというような体制をとっております。
 それから、よろしいでしょうか。先ほど累積欠損金のお話があったんですけれども、確かに162億円、累積欠損金が出ております。これは、何かと言いますと、今まで過去にずっとこういう決算は赤字をしてきましたよと、でも減価償却を含めますと何とか資金繰りが回転してきましたよと。
 一方、資本剰余金が183億ございます。ですから、バランスシート上ではその問題は解消されているわけでございますが、ただ、公営企業法によりますと、こういう解消も議会の承認を得てやりなさいというようなことになっておりますので、これから私どもこういう健全化対策をどんどん進めていく中で、そういうことも御議論させていただきながら、新しいスタートラインに立って、また職員一丸となって経営できるようなそういう体制を御議論させていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○貝増委員 はい、ありがとうございます。

○辻本(正)委員 いろいろ経営努力をしていただいて、好転してきておるということについては敬意を表しますし、御苦労さんでございましたというふうに申し上げますが、未収金の問題なんかをどういうふうに解決していこうとしていらっしゃるんか。未収金をずっと前年度比プラスになっとるんか、マイナスになっとるか、その辺ちょっと教えていただけないかと思うんです。
 それから、これは常任委員会で聞かな、また怒られるかもわかりませんのやけれど、こころの医療センターの患者が、平成9年、173人が平成13年、336人にふえておるんですが、私の考えでは、こころの医療センター余りふえない方がええのと違うんかなという気もするんですが、この辺が潜在的にあった人たちが勇気を得てというのか、そういうふうなことで来るようになったのでふえたのか、あるいはもっとほかに理由があるのか、この辺もちょっと教えていただけるのなら教えてください。
 以上です。

○大江病院事業庁長 御指摘のように未収金が13年度末で8,400万ございます。そのうち、総合医療センターで約7割近く占めております。内訳は、交通事故とかお産とか、あるいは生活保護の方とかございます。
 この未収金につきましては、監査委員からも厳しく指摘されておりまして、やはりモラルハザードを起さないという前提に立ちまして、まず院長先生を始め病院の皆様方にそういう実態を周知していただくと。ただ担当者だけが横でこれに対して仕事をやるということでなくても、院内でこういう実態をきちっと把握していただく。それから、この12月を回収強調月間といたしまして、悪質な方につきましては、訴訟を含めてやらせていただきたいというようなことで、そういうことで鋭意取り組みさせていただきたいというふうに思います。
 それから、こころの患者の問題については……。

○原田こころの医療センター院長 どうもいつもありがとうございます。
 先生のおっしゃってることは、量的にも精神科にかからなければならない患者様がふえているんだと思います。
 というのは、厚生省が出しております我が国の精神保健を見てみましても、以前は確か百数十万台だったと思うんですけれども、今は217万というふうに、随分数自体がふえてきております。
 そういうことの根元には、絶対数がふえてきたということと、もう一つは、精神科が、かなり理解をされてポピュラーになってきて、前よりは行きやすくなってきた、そういう事情があるんではないかなというふうに、これは推測しております。

○辻本(正)委員 ありがとうございました。
 未収金が取らなきゃいけないんだけれども、とれないんだという、熟した柿がもうちょっと手を伸ばせば届くんやけれど、それ以上行くと枝が折れて落ちるというふうな感覚のものも中にはあるんやないかなと思うんですね。
 ですけれど、税金のことですから、未収金はゼロにしていただくような努力は一層これからも続けていただきたいなというふうに思います。

○西場委員 4病院の委員長がこのようにおそろいされる会合って今まであったかなと、ちょっと記憶ないんですが、そういう場ですので、改めて申し上げておきたいんですけれども、大変厳しい中で黒字に転換する、あるいは赤字を削減するというような経営努力をしてもらっていることを、私からも評価を高くさせてもらいたい。御苦労さんでございます。
 経常収支の話なんですけれども、庁長に聞かせてもらいますけれども、その年に例えば退職される方があると退職金がぼっと出ると、こういうようなところが高低が出てくるかと思うんですが、そういうものが含まれておるんだとすると、そういうものによって左右されるこの収支になってしまわへんのかという点が、ちょっとこの計算上でどうなっているのか聞かせてもらいたいな。
 それと、公立病院の性格上、前回の説明の中にもありましたけれど、あえて不採算部門を公的病院は受け持っていくんだと。こういうことを性格上位置づけておるわけですけれども、不採算というものがわかっていって、公立病院がやりながらこの収支にこだわっていく場合の基準、スケールの持ち方、あえて不採算部門というものがどういうもので、明確なんかどうかちょっとわかりませんが、不採算部門ではこういう収支になっとるんだよとかですね、今回のその収支の中で、こういう数字にはなっておるけれども、このうち不採算部門の割合はこんだけだよというようなものが一覧に見れるような数字の出し方にしてもらうと、より中身が分かりやすくなるんですけれど、その辺どうです。

○大江病院事業庁長 退職金の問題は御指摘のとおりでございまして、例えば25年勤めた方の退職金といういうことは、本来なら労働した25分の1ずつその会計年度に割り当てて損益収支をきちっと把握するのが正しいやり方だと思うんです。ただ、今までの状態では、退職給与引当金を引き当てるというところまで至っておりませんでした。ですから、御指摘いただきましたように、退職者によって給与費が大きく変動する要因を残しております。ただ、14年度の予算では、7億円、特別損失で退職給与引当金を積まさせていただいております。これ、過去に積んでこなかった分をですね……。

○西場委員 病院ごとに。

○大江病院事業庁長 いえ、全体で7億円積まさせていただいております。
 そういう中で、何とか年度間の平準化を図っていきたいというふうに考えておりますけれども、退職者の増減によっては非常に厳しい状況が出てくるのが現実でございます。
 それから、不採算の部分でございますけれども、公営企業法によりまして、公共性と経済性を両立していくというのが地方公営企業法になっておりますので、不採算部分につきましては、一つの公営企業法上のルールによりまして、一般会計から繰り入れるというような財政制度が創設されておりますので、御存じのことと思いますけれども、ですからそこら辺を明確にして、そしてそのルールのもとできっちりとその公営企業法の原則に基づいた経営を行うと、公共性と経済性の両立という経営を行うというのが筋かと思います。
 ちなみに、一般会計からの繰り入れ状況でございますけれども、三重県はちょうど県立病院では真ん中ぐらいでございます。平均より若干低いという状況の繰り入れ状況でございます。
 そのような中で、ルールに基づいて経常収支を均衡さすという方向でやっていきたいというふうに考えております。

○西場委員 我々のいただく数字の中に、そういった退職者数、それに伴う退職金がどれぐらい含まれておるのか、あるいは不採算部門のウエートはどんだけあるのかというのが、もう少しわかりやすいような数字の出し方にしてもらうとありがたい。要望しておきますわ。

○辻本(進)委員長 ほかにございませんか。

          (「なし」の声あり)

○辻本(進)委員長 ちょっとお伺いしますけれど、決算書のことについて、病院事業会計全体で未収金が43億6,300万あるんですよね。未収金という項目で。これは瞬間的なある時点でとらえた場合で、来月くれるというようなものが入っていると思うんですけれども、さっき言うてました7億何ぼという、本当に焦げつきのような未収金もこの中に入っているのかどうか教えてください。

○大江病院事業庁長 医療サービスやって回収できない未収金というものは、先ほど申し上げましたように8,400万でございます。
 ちょっとマネージャーから。

○山本病院事業庁総括マネージャー 今、委員長見ていただいてますのは、多分7ページの貸借対照表でしょうか。

○辻本(進)委員長 はい、そうです。

○山本病院事業庁総括マネージャー この中で、未収金の欄が13年度で43億6,300万というのがございますけれども、病院事業の場合、当月の医療収入につきましては、翌月にレセプト請求していきますので、レセプトで請求しましても現金として入ってまいりません。
 したがって、その部分が未収金という形でここに上がっておりますので、43億と。したがいまして、先ほど庁長が言いました約8,000万の未収金、この中に入っておりますけれども、大分部がレセプト請求上のタイムラグで未収金扱いになっているということで御理解をお願いしたいと思います。

○辻本(進)委員長 それはわかります。ただ、そうすると、7億何ぼ言いましたね、焦げつき的な未収金ですわね。

○大江病院事業庁長 7億は退職者のための引き当てで7億積み立てをというか、引き当てさせていただいているということでございます。14年度当初で。

○辻本(進)委員長 焦げつきは、そしたら7,000万ですか。

○大江病院事業庁長 8,400万でございます。

○辻本(進)委員長 8,400万ですね。そうすると、全体での純利益が8,000万ぐらいですね。ということは、利益出たと言ってるけれども、それは本当の利益があるかどうかわからないわけですよね。不良債権も入れて利益が出たということになってますわね。

○大江病院事業庁長 それは除いてのあれでございます。

○辻本(進)委員長 除くということは、民間では、普通の企業会計では、はっきりと取り立て不能にならん限り、それはあくまでもあれですよ。売り上げ債権になっているはずですけれどね。

○大江病院事業庁長 未収金はバランスの資産の方へ計上されております。ですから、損益勘定からは除外されております。

○辻本(進)委員長 損益勘定に入るんですよ、それは。売り上げから引きますから。バランスシートと損益計算書は別ということはないんです。ともに連動しているんですよ。
 だから、要するに7,000万というのが、不良債権が、あるいは回収したら不良でなくなるんですけれども、いわゆる焦げつき的なものが入っての利益ですから、正味するともっと減る可能性があるということですね。

○山本病院事業庁総括マネージャー 委員長おっしゃいますように、今年度は8,600万、要するに経常収支で6,600万ぐらいの黒字が出ておりますけれども、そのうち今年度の未収金分については約2,000万ぐらいです。ですので、先ほどから8,000万というお話をしてますけれども、8,000万は過去からの積み上げなもんですから、今年度の分について言いますと約2,000万弱。
 したがいまして、委員長おっしゃいますように8,600万から2,200万の部分を引きます残りの六千何がしかが今年度の正味利益というようなことになります。

○辻本(進)委員長 はい、わかりました。
 これで、審査を終わります。
 当局には御苦労さんでございました。

 

 〔委員協議〕

  (1)委員長報告について委員長一任

  (2)次回以降の予算調査日程11月5日、6日及び7日に委員会開催

  (3)次回の委員会について平成14月11日5日(火)午前10時から601特別委員会室

 

 〔閉会の宣告〕

 

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成14年10月15日

 

予算決算特別委員長   辻 本   進

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