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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成14年度 委員会会議録 > 平成14年7月12日 予算決算特別委員会 会議録

平成14年7月12日 予算決算特別委員会 会議録

予算決算特別委員会会議録

開催年月日   平成14年 7月12日(金)  10:05 ~ 14:45

開催場所   全員協議会室

出席委員   14名

委員長 辻本  進 君
副委員長 田中  博 君
委員 貝増 吉郎 君
委員 岡部 栄樹 君
委員 真弓 俊郎 君
委員 福田 慶一 君
委員 芝  博 一 君
委員 森本 繁史 君
委員 萩野 虔一 君
委員 福山  瞳 さん
委員 辻本  正 君
委員 金森  正 君
委員 橋川 犂也 君
委員 西場 信行 君

欠席委員    0名

 

出席説明員

[「三重のくにづくり白書」関係] 

〔総合企画局〕

総合企画局長    飯塚  厚 君

同理事    石川 裕一 君

同総括
マネージャー    田中 敏夫 君

同総括
マネージャー    村林  守 君

同総括
マネージャー    深津 和男 君

その他関係職員

〔総務局〕

総務局長    山本 勝治 君

同総括
マネージャー    山舗  哲 君

同総括
マネージャー    小山  巧 君

その他関係職員

〔生活部〕

生活部長    佐々木 史郎 君

その他関係職員

〔健康福祉部〕

健康福祉部長    青木 龍哉 君

同総括
マネージャー    古庄 憲之 君

その他関係職員

〔環境部〕

環境部長    長谷川  寛 君

同総括
マネージャー    早川 正美 君

その他関係職員

〔農林水産商工部〕

農林水産商工部長    樋口 勝典 君

同総括
マネージャー    松岡 直彦 君

その他関係職員

〔地域振興部〕

地域振興部長    井ノ口 輔胖 君

同総括
マネージャー    福谷 雅守 君

その他関係職員

〔県土整備部〕

県土整備部長    吉兼 秀典 君

同理事    南平 俊一 君

同総括
マネージャー    植田 十志夫 君

その他関係職員

〔企業庁〕

企業庁長    濱田 智生 君

同総括
マネージャー 木戸  博 君

その他関係職員

〔病院事業庁〕

病院事業庁長    大江  洋 君

同総括
マネージャー    山本 浩和 君

その他関係職員

〔教育委員会〕

教育長    土橋 伸好 君

同総括
マネージャー    中沢  薫 君

その他関係職員

〔警察本部〕

警察本部長    野上  豊 君

同警務部参事官    服部 秀樹 君

その他関係職員

 

[「三重県の財政運営の現状と課題」関係] 

〔総務局〕

総務局長    山本 勝治 君

同総括
マネージャー    山舗  哲 君

同総括
マネージャー    小山  巧 君

その他関係職員

〔総合企画局〕

総合企画局総括
マネージャー    村林  守 君

 

傍聴議員   1名

三谷 哲央 君

 

県政記者クラブ加入記者       6 名

傍聴者               1 名

議題又は協議事項

   ○ 所管事項の調査

   ○ その他

 

 〔会議の経過と結果〕

 〔開会の宣告〕

  1 所管事項の調査

  (1)三重のくにづくり白書について

    1)当局説明

    〔飯塚総合企画局長〕

    〔山本総務局長〕

    2)質疑・応答

○西場委員 進め方ですけど、膨大な量やな。どういうように。みんなこれ、それぞればらばらなことを言い出して、こちらで土木の話が始まった、教育の話が始まったと、こうなるので。総論的なことだけをまずやって、あと各部的にやるのか。

○辻本(進)委員長 今日は総論的なことで質疑をいただきまして、後ほど委員協議をいたしまして、そのときに今後の進め方についてお諮りしようと思っております。

○西場委員 総論的なことはもちろんやらなならんけれども、それぞれ各部の各施策についての意見なり要望というのはこの場でも言ってかなあきませんな。その所管の常任委員会に所属しておる人は言えたけれども、入っていない人は言えないわけだから、あるいは、そうやってここでも議論を当然できますわな。まあ、やりながら考えます。

○辻本(進)委員長 いろいろ意見が出てきた段階で。

○芝委員 西場委員の指摘のあった部分というのは、委員長会議で既にもましてもらった部分だと思っているんです。先ほど委員長の説明では、この委員会での決定事項という話がありましたけれども、西場委員が言われたように、所属の部分でいろいろそれぞれの常任委員会で議論した部分がここにまとめられてきていると、委員会の意見がですね。再度、この各施策ごとの部分を議論しておったら時間も足らないし膨大なものになりますから、当然ながらこの常任委員会で議論されたここの部分については、この予算決算委員会では最大限、ここに書いてあるように尊重するという形で流れてきていると思うんです。この中の意見の中で、それはやはりおかしいよという部分があれば、ここで抽出してもらって議論してもいいんじゃないかと思っていますけれども、そこの部分は確認されていると思っているんです。その部分については。意見について。
 よって施策ごとじゃなしに、この予算決算特別委員会の中においては、各委員会の中だけでの範疇では議論できなかった総合的な部分、白書全体の取り扱いの問題とか、それから、例えば部局間のすき間的と言ったらおかしいですけれどもそういうような部分、位置づけの部分とか、いろいろなとらえ方の部分を議論しようという話に委員長会議でなって今日がきていると、こう理解しているんですが、委員長、その辺はそれでよろしいですか。そこをやはりきちっと整理してもらわんと、お互いの思いが違うと、今、西場先生が言われたように時間が足らんようになってくると思うし、位置づけも変わってくると思うんで、そこだけ確認をしてもらわんことには、今からの議論は始まらないと、正直思いますので。

○辻本(進)委員長 この後、委員協議のときにそういう進め方についてお諮りしたいと思いますし、お手元の資料1のように、大体この委員会の性格づけというものを書いております。それから、過去の経緯につきましては参考資料がございますが、これに過去の予算決算特別委員会の経緯と、それからその審議といいますか、議論のありようとかにつきまして、あるいは構成について参考までに挙げております。そのようなことでございますので、今後のことにつきましては後ほどお諮りいたしまして、今日のただいまからは総合的なことと、あるいは財政的なことについて、全体的な県政の大所高所といいますか、そういう視点からの御意見、御質問をお願いしたいと思います。

○西場委員 総合的な、ある意味では部局をまたがるような部分については当然ここでやるということはよくわかるんですが、それぞれ各常任委員会でもんでいただいた。そして、その出てきた意見を尊重していく。これもよくわかります。
 私の場合は今、総務委員会で総務の関連する施策については議論に参加させてもらっているんですけれども、例えば福祉とか教育、農林商工、そういうものの施策について、私は今この場では発言することは控えていくということですか。それとも、それは、そこのところを。

○辻本(進)委員長 それについては、今のこの段階では一応全体的なことにしていただいて、あと具体的なことについてはもう一遍議論をする。議論といいますか、方法論についてやる必要があると思うんです。本来ならば、事前にそういう打ち合わせ会を開いて、それからやるべきだったかなと思うんですけれども、前後日程の関係で、今日何もかも一度ということでやったわけです。だから、後ほどそのことについて、後の委員協議の段階で。

○西場委員 委員協議というのは終わってからでしょ。

○辻本(進)委員長 終わってからです。

○西場委員 もうこの人らも帰られるわけでしょ。

○辻本(進)委員長 はい。だから、今日のところは全体的なことについて議論していただいて、一応個々のことについてはそれぞれの委員会で議論していただいておりますので、詳しいことについては触れないでいただいて、県政の立場からの、専門的なことについては一応議論が済んでいると、こういうふうにとらえていただいて、それから大所高所から議論していただくと。そういうような発想でお願いしたいと思うんですけれども。

○西場委員 それはよくわかりましたけども、そうなると各部局の議論が済んでおると、こういうことになりますと、もうこれで終わる。だから、改めて委員協議の結果でもよろしいけれども、改めて個別の部局のことについて議論させてもらう場が確保していただけるものと私は。

○辻本(進)委員長 だから、それはちょっと次にして。今は、これからのことは大所高所からやっていただいて、今後どうするかということについては後ほどお願いしたいと思うんです。

○芝委員 いわゆる総論と部局のすき間とかそういうところのみの議論をしていくと、こういうことですか。

○辻本(進)委員長 委員会の性格は大体そういうものなんですけれども、本日ただいまのことは、特に各論に深く、もちろん各部長さんお見えですけれども、時間的に各部にわたってはとてもできませんので、総論的な面で知事に質問するつもりで質問してもろたら。各部長に質問するんじゃなくて、知事をつかまえて質問するつもりでやっていただいたらどうかと。

○芝委員 はい、わかりました。

○貝増委員 ちょっと口火を切らせていただいて、財政見通しに関連する報告、その中で1点確認と、また、当局の考えを述べていただきたいんですが。
 まず、ここ二、三年前から職員の経常経費削減に当たり、膨らんでいる県職員の定数削減、これをうたってきておりますが、今年もまた県職員募集のチラシが今出ている。公募されていると。でも、今回財政見通しを改めて見ると、向こう3年間、第二次見直しの実施計画の中で、3年間で570億円の不足が出てくると。財源不足はうたっているけれども、今一番、一つ一つでも県が対処しなければならないのは、定数削減のこの時期こそ強制実施をしていくとか、あるいはそれに対して技術者は残さなければならないけれども、一般職は片方ではワークシェアリングせいという言葉を使ったり、その実施を取り入れたりしながら、職員の数というのはどんどん膨らませている状況なんです。その辺は今回の財政見通しのこの資料をつくったときに、局長あるいは当局の考えの中で知事が唱えている定数削減、職員の定数を減らしたいと。そうすれば経常経費、義務的経費も若干下がる。
 それに合わせて、国も言っている公務員の定年後、三重県版で2年間の再就職、民間企業あるいは関連企業の再就職禁止をこの際うたって、経費削減と新しい次世代を担う職員の内部登用を育てようと。そこに力を入れるような施策は今回うたってないんですが、この第二次見直し実施計画の中で、財政から入らせていただくんですが、その点について総務局長いかがでございますか。

○山本総務局長 冒頭の概略説明でも御説明させていただきましたように、今回のフレームの場合には、特に歳出につきましても投資的経費、あるいはそういったものも含めて、14年度を基本的に同額と置いて算定をしたわけでございますが、当然のことながら私どもにおきましては、定員適正化計画を着実に進めておりまして、中身については、例えば平成9年度と14年度と比較いたしますと、5カ年で県職員全体で1,102名の減となっておるとか、そういったことについては着実に進めてはきております。
 具体的なことについては後ほど時間もとっていただいておりますので、今回私どもが初めて三重県財政運営の現状と課題というのを策定をさせていただきましたので、その中にも人件費をどうするかということについて問題提起もさせていただいておりますので、今回の三重のくにづくり白書と連動した財政見通しについては、冒頭申し上げたようなことでございますが、委員御指摘の今後そういったものにどう取り組むんだということについては、後刻の時間でいろいろ御議論をさせていただければと、このように考えております。

○貝増委員 もう一点お伺いします。
 いただいた資料の中に、15年が公債費の返済がピーク。それを繰り下げて延期をさすと。でも、経済の循環の一番本当にまだ底を打っていない低いときに、ましてこんな大事な第二次を3年間で凝縮して詰めていくと。議会人として、例えば県民とのパイプ役である直接の議員の中で、皆さんが各議会で幾何言われるように、今財源が税収入が少ないからといって、県単事業とかもろもろの事業のカット率が年々増えてきていると。これは、直接県民に対するサービスの低下にもなってくる。
 しかし、家計でもそうですけれども、企業でも、一番苦しいときは本当に何から切っていこうかと。人の生命、安心、安全を守る事業を切るんじゃなくて、内輪の中のむだをまず減らしていこうかと。公債費負担でも15年がピークやったらそれを下げて先伸ばして逃げじゃなくて、じゃあ本当にこの3年間で、県庁自身が県民相手じゃなくて自らスリムになる体質の原点とか、それをうたっていない、この点についてお伺いいたします。

○山本総務局長 そういうことも含めて、これから15年度の当初予算編成に向けて、議会とも十分な議論もさせていただきたいと、このように考えております。ただ、重複になりますが、14年度をスタートとした第二次実施計画の財政フレームとしては、非常に厳しい経済環境の中でいろいろ財政見通しを立てるということが非常に困難な状況でございますので、先ほど申しましたようなベースでつくらせていただいたということでございますので、これでもって全部の枠組みをするんではなしに、いろんな議論の中で15年度の当初予算に向けての御議論を深めていきたいと、このように考えております。

○真弓委員 非常に初歩的なことなんですけれども、2つ教えていただきたいんですけれども、この白書を見ていますと、当初のときから自分であったのは2つありまして、一つはここで数値目標、個々いろいろ出てくるわけですけれども、本来この白書の中で数値目標を決められたのは、その数値目標に光が当たれば、その周りにあるいろんな施策がありますね。これが、数値目標があるだけが施策ではなくて、その周りにある施策にも光が当たっていく。よくわかるように県民にも説明がなされてくるというふうな形で数値目標が設定されたと思うんですけれども、実際は、数値目標ばかりが光を吸い込んでしまって、周りの施策が見えてこないのではないかなというふうに思うわけです。そこら辺をどうカバーしようとしているのか、それがまず1点です。
 もう一つは、ほかの委員会での論議もあったように、それぞれにまたがる部局間の関連する事項が非常にありますね。例えばまちづくりの問題とか、あるいは教育の問題なんかは。例えば教育の問題で言うと、生活部と教育委員会に分かれている。学校5日制の中身にしても、私学の話はここでは取り上げられてもいないという形で。そういう関連したのを、チームというのは、多分そういうのにそれぞれ教育委員会のチームと生活部のチームがぱっと一緒になって今年度やっていこうねというふうな、臨機応変に新しい体制がつくれる。常にプラスチックのおもちゃみたいな感じで、新しい形、こういう形というので体制がとれるようになっていくのが本当だと思うんですけれども、この白書で見ると、やはりそれぞれの局や部の方の管轄事項という形で、例えば農林水産商工の方のまちづくりと環境の方のまちづくり、あるいは健康福祉の方のバリアフリーのまちづくりというものがどうリンクしていくのか。どういう新しい体制で取り組んでいくのかというのがなかなか見えてこないんです。実際はこういうふうに表現してある、あるいはこれからこういうふうにしていこうというふうなその説明を、一遍こういう場でお聞きしておきたいなと思うんですが。よろしくお願いします。

○飯塚総合企画局長 お答え申し上げます。
 まず、第1点目の数値目標とその周りにある施策との関係ですけれども、以前にも御説明したことがございますが、今回数値目標をいろいろ改めたわけでございますけれども、改めたときの考え方は、上位の施策レベルについてはなるべく県民にとっての成果をあらわす指標にしようと。我々、アウトカム指標と呼ばせていただきましたけれども、こういった指標にしようと。そういった成果がきちっとあらわれるように、あらゆる事業なり施策を総合的にきちっとやっていこうと、こんな考え方でございます。したがって、あくまでも県民にとっての成果があらわれることが大事でございますので、一つのインプット指標を達成するためのインプットを行うということではなくて、その成果があらわれるようにするためにいろんな施策を総合的に打たなけりゃいかんと、そんな考え方でやっておるところでございます。ちょっとお答えになったかどうかわかりませんけれども、それが1点目でございます。
 それから、2点目でございますけれども、部局間の話はどうするんだというお話でございますが、今回施策をこういう格好で白書にまとめておりますが、施策の中に基本事業というものがそれぞれあるわけでございますけれども、その基本事業についてはいろんな部局が担当しておるわけでございます。施策については、そのうちの代表的なところが主担当ということで担当することになっておりまして、そういった意味では、その施策の主担当部局が、各課のばらばらの担当の基本事業をきちっと総括して総合的に見ていくということでございますので、この施策単位でそういった総合行政ができるような工夫はしておるところでございます。
 ただ、施策間の話が別途ございます。これについては、なかなか白書の中ではあらわしにくいわけでございますが、当然、実際の行政をやる上では、施策間の連携も考えながら、施策の主担当部局とまた別の施策の主担当部局がよく連携しながら行政をするということは、当然必要であろうと思っております。
 それから、そういった実際上の連携だけでなかなかうまくいかないという場合もございます。そういった場合には、最近プロジェクトチームをいろいろ立ち上げておるところでございますが、どこかの部局に寄せて、一つのプロジェクトチームということで総合的に行政をやると。例えば、最近プロジェクトCという御承知のチームを立ち上げておりますし、また、最近も食の安全とかあるいは特区とかそういったことで、なかなか部局間の連携でうまくいかないところは、そういったプロジェクトグループ方式をとるというようなこと。いろんな工夫によって、我々は対処しておるところでございます。
 ちなみに、白書の中でなかなかそれがあらわれにくいじゃないかというところでございますけれども、確かに施策別でくくっておりますので、なかなかそこが見えにくい部分がございますが、例えばこの白書の中の第2章のところで、67本の施策をくにづくり宣言にあらわれた5つの大きな政策と申しましょうか、くくりでもってくくってみるとか、そういった工夫もさせていただいておるところでございますので、御理解賜れば幸いでございます。

○真弓委員 1番目の問題にとって、大体それでわかるような気がするんですけれども、わかるような気がするというところで、例えば県民の人たちがそれで腹に落ちるかというとそうではないだろうと。まだ、もう少し工夫をこれからもしていただきたいないというふうに考えています。
 それから、2つ目の部局間の連携なんですけれども、要するにこの白書ではおっしゃられたみたいに表現しにくいだろうと思います。健康福祉部の方からはこういう形でというふうな主担当の部分しか出てこないし、余りよそのところへ手を突っ込めないなというのが伺えるわけですけれども、結局それがこれからは一番大事になっていくと思うので。例えば白書の付録といったらおかしいけれども、そういう形で連携したものでこういうものが、例えば先ほど言ったまちづくりとか、学校5日制の施策については、連携した形でこういうふうな方向が今出ていると。例えばプロジェクトCみたいなのは、知事がばっと出てきてわっとおっしゃられるというふうな、非常に懇切丁寧にやっていただくわけですけれども、実際に現場で皆さんがやっている部局間が連携したその形は、なかなか私どもについても見ることができないし、議論に参加することも余りできないようにこの3年間思ってきましたので、ぜひともそういうのはこういう場で、特に予算決算のこの委員会がそこを担当することになるのではないかなと思ってこういう質問をさせていただいたもので、予算決算委員会で議論ができるように、そちらの方も努力をしていただきたいという要望をさせてもらいます。

○飯塚総合企画局長 念頭に置かせていただきますが、ただ1点だけ御理解いただきたいのは、今回施策別にこういうことで白書をまとめておりますが、この施策がそもそも部局の縦割りというわけではなくて、先ほど申し上げましたように、施策の主担当部局というのは決まっておりますけれども、その施策の下に基本事業が幾つかあって、その基本事業によって施策が構成されていると。その基本事業はその施策の主担当部局だけではなくていろんな部局が担当しておるものを、一つの共通の性格に基づいてくくって、施策ということである部局が主担当で責任を持ってやるということでございますので、この施策のくくりの中にもそういった部局の縦割りではなくて、総合的に行政をやるという考え方が入っているということは御理解を賜ればありがたいと思います。ただ、いずれにせよ参考にさせていただきたいと思います。

○芝委員 絡めてちょっと確認させていただきたいと思います。
 まず、単純な部分なんですが、いただいたこの白書は大変立派なんです。我々は十分精査もし、理解もしながらのところでありますけれども、この白書は、ここにも知事が書いてあるように県民にお示しをするという前提で、過去と現在と未来を示す一つの指標だろうと思っていますが、果たしてこれで県民に公表して、県民がどこまでお読みいただけるのかという疑問を、私は素朴に持っているんです。素朴に。総論的な文は読むとしても、各セクトごとはなかなか読まないだろうというのが、一般的な私の考えなんです。
 そこで、県民に毎年ごとにやるわけでありますから、これを概要版というか、グラフや図式とかもっとまとめたものであって、必要な人には当然、これの説明とか資料としては必要だけれどもという部分の対応策が考えられているかのかどうかというのが、まず1点。私は必要だと思っているんです。県の職員の皆さんとか議会とか、関係の皆さんは読むでしょうけれども、県民にはわかりづらい白書だと私は思っています。読んでもらわないかん。中身じゃなしに。その部分が1点。
 それから、この白書の中で、今も説明があった5ページから、2001年度の県政運営を振り返ってといろんな要点が青書きとか含めて4ページにわたって列記されています。ここは概略です。読むと、やりましたという成果の部分が、取り組んだ結果の部分が表現されていると思うんですけれども、いろんな事情でまだまだ予定された部分に未達成の部分とか、社会情勢の変化でまだまだその域にまで達してない部分とか、いろんな問題点があると思うんです。県民に示す以上は、ここの部分はここまでやったけれども、まだまだ未達成ですよ、できていませんよということは正直に知らせるべきだと思うんですが、そこの部分が私は抜けていると思うんです。この部分の取り組みは、今年はつくって仕方ないけれども、次年度からの取り組みの中でどう展開してもらえるのかなと、こう思っているんですが。まず、その2点。

○飯塚総合企画局長 まず、1点目の県民にどういうふうに御理解いただくかという話ですけれども、なかなかこれだけの分厚いものでございますし、先生おっしゃいますように難しいということは私もよくわかっておるつもりでございますが、そこで県民に御理解いただくための方法を、いろんな多様な方法をとることが必要ではないかなというふうに思っているところでございます。
 まず、この白書の内容については、県のホームページで公表させていただくわけでございますけれども、なかなかホームページを開いて全部これだけ読まれる方はそんな多くないかと思いますし、そういった意味ではホームページ以外にも、例えばこれでアンケートをいろいろとっていくとか、あるいは、今回三重のくにづくりトークを昨年も行いましたが、タウンミーティングのようなものでございますけれどもこれをまた県内数カ所で開いて、この白書全体を説明するというよりも白書のポイントを御説明して、また、そこで出席された県民の意見を伺って聞くとか、そういったネット上の話、あるいは直接的な話、いろんな手法によって御理解していただくような工夫が必要ではないかなというふうに思っております。そういう中で、確かにこういう分厚い物だけではわかりにくいということであれば、また概要版を御用意するとか、その辺は考えていきたいなというふうに思っております。それが第1点目でございます。
 それから第2点目の、例えばさっき私が御説明しました第1章のところで、成果だけが書いてあるじゃないかと、そういところの御質問でございますけれども、そこは御指摘を踏まえて来年以降きちっと考えたいと。課題の部分もどうするかというのは考えていきたいというふうに思っております。
 ただ、本年度の場合、やや特殊事情がございまして、実は第二次実施計画のスタート年度というのは御承知のように今年からでございまして、数値目標も今年からいろいろ改められたわけでございますけれども、今回の白書につきましては初年度の特殊事情でございまして、昨年度の評価ということでございまして、実はその数値目標がないところの評価ということになってございます。そういった意味では、数値目標と実績の照らし合わせが、昨年度の場合できないというか、しにくかったということでございますので、課題があぶり出されにくいというか、浮き彫りになりにくいところがございます。そういった意味では来年度からは、施策の数値目標とそれから実績の関係が表の上でも明らかになってきますので、ただ、先ほど真弓議員の御質問にもございましたように、だから直ちに一義的にこうだという答えがストレートに出てくるわけじゃなくて、そこは総合的に考えなきゃいけないとは思いますが、いずれにせよ、数値目標と実績の関係があらわになってまいりますので、そういう中から課題を見い出して、全体的にその課題をどういうふうに認識するかということはきちっとやっていきたいというふうに思っております。

○芝委員 白書の概要版については、ぜひ検討していただきたい。この白書の知事のコメントにもあるように、私はこう理解しているんです。今やっている県の取り組みをまず県民の皆さんにお示しをして、それが第一義であって意見を伺いたい。これは県議会用の書類でもなけりゃ、県職員の書類でも白書でもないと理解しているんです。そうであれば、それが第一義であれば、必ずというか県民にわかりやすい図式なりしたガイド的な概略版のものをどうしてもつくるべきだと、これが大事だと思うんです。これが県職員用とか議会用ならこれでいいんですよ。違うんでしょ。第一義は県民の皆さんにということなんでしょ。そこでこの部分は私は必要だと思っているんです。どうしても取り組んでいただきたいと強く要望、念押し確認しておきます。
 それから、課題表記の部分については当然いろんな状況があると思うので、ぜひその部分は真摯な形として、姿勢として出すべきだと思っております。
 次、その中で県民という部分なんですが、実は各常任委員会でまとめた部分の中で、この白書のあり方も含めてですが、監査委員事務局は行政評価、いわゆる監査評価をすると。早く言えば、監査委員会で白書をつくりますよということだと思っているんです、評価の。この部分の、まず時期の問題と公表の問題なんですが、監査委員が監査委員会で、行政が進めている数値目標への達成度とか行政の経営品質活動の部分の基準を照らし合わせて再評価しますということなんです。この評価を公表すると。公表するとしたときのまず問題点として、白書は白書で出ますね。監査委員会は監査委員会として公表して、県民の懇談会等を開いて周知徹底もしたいと、こういうことなんです。そうしたときに、総論じゃなしに各施策の問題で、例えば県民の満足度の部分のとらえ方で、一つの施策が県の白書はここの位置づけをしているけれども、行政の監査委員会はここで位置づけしているとか、反対の場合もあります。県民としては、どちらの白書が公表されたものが信頼度が高いのかという、非常に迷う部分が出てくると私は思っているんです。一般的に言えば、行政の部分を監査、監督するのが監査委員会だと思っているんですけれども、その辺のとらえ方と考え方、県民に対する理解をどうしてもらうのか、まず、その概略からひとつ教えてください。

○飯塚総合企画局長 今の私どもの白書と監査委員の評価の点ですけれども、昨年、政策推進システムの中でもこの議論させていただいたと思いますが、一応、一義的に私どもの評価は自己評価ということで、先ほど申し上げましたように4月、5月に、施策、基本事業、事務事業それぞれについて、総括マネージャー、マネージャーまたはその担当官の人が、まず自己評価をすると。その評価を踏まえまして、施策についてその自己評価をまとめたものがこの白書ということでございます。ただ、自己評価ですので、必ずしも第三者的に見てその評価が適正かどうか担保できないじゃないかと、こういう議論がございますので、今回、第三者評価という位置づけで監査委員の方で評価していただくということで、それがまさに先生がおっしゃいましたように、監査委員の評価ということになろうかと思います。
 両方出てくるところどうかという点については、今日監査委員の方もいらっしゃいませんので、私の方からまとめてお答えすることはしにくいわけでございますけれども、いずれにしても位置づけとしては、私どもの評価はあくまで自己評価ということで、それを第三者の目で見てチェックしていただくと。そういうことが表に出てくることも必要ではないのだろうかというふうに考えておる次第でございます。

○芝委員 当然、自己評価の部分は尊重しているし、第三者の目の部分も必要なんですが、同じ評価に終わればその自己評価も正しかったとこうなるんですけれども、大きな開きがあった場合に県民はどう思うかですよ。例えば、白書ではここまで達成していますという自己満足といいますか、ある程度の部分までしているのに、監査評価ではまだまだですとこうなったときに、この白書の信頼性というか、自己評価の信頼性が揺らぐんじゃないかと私は危惧をしているんです。その辺の部分というのは、やればいい、出せばいいという部分じゃなしに、県政全体の県民の信頼度にかかわってくる問題が、僕は含んでいると思うんであえて聞いているのであって、今の行政監査の評価のやり方も、いろんなまだまだ中身は詰めてもらわなならんと委員会の中でも意見は出ました。しかし、どちらもお互いに公表して県民の意見を聞きますよと、こうなっているんですが、一般的に見れば監査委員会の意見の方が行政に対する部分、県民から見れば正しいという表現はおかしいけれども、重きといいましょうか、ポイントを置いている部分があると思うんですけれども、そうなってくると、なに、監査委員会がこんな評価をしているのに、県は自分らで満足しとるやないというふうになってくると、何やこの白書自体の存在の部分意義も問われるし、県政全体の信頼の部分にかかわってくると思うんで、その辺は非常に大きな問題です。
 両者初めての取り組みでありますから、まず、今年の分を見なくちゃなりませんけれども、そういうことが続いたなら、まるきりもう信用足らずとこうなってきますので、ぜひ今年の行政監査の内容等々も踏まえながら、それも合わせるというんじゃなしにどういう評価ということも踏まえながら結果を見て、白書全体の根本的な考え方も考えなくちゃならんと、こう思っているんですけれども、そういう柔軟性はありますか。

○飯塚総合企画局長 今のお尋ねの点でございますけれども、繰り返しになりますが、私どもの評価はあくまで自己評価と。それで、監査委員の評価は第三者評価、客観的なものであるということからいきますと、仮に両方に食い違いがあれば、それは監査委員の評価を踏まえて私どもの評価の仕方を改めていかなきゃいかんと、こういうことになろうかと思います。したがいまして、本年に関しましては、仮にそういうことが起これば、私どもはそれを踏まえて翌年の評価の仕方をきちっと改めていかないといかんというふうに思っておりますので、その辺の柔軟性は持ってやっていきたいと思っております。
 ただ、大事なのは、その前にきちっと後で監査委員に第三者評価されるということを踏まえて、私どもが自己評価する際にも手前勝手な評価をしていいというわけではなくて、あくまでも最後は客観性の担保があるという前提でそこを意識しながら、私どももなるべく自己評価とは言いながら、きちっと世の中に説明できるものにしなきゃいかんと、そういうことではないかなとそういうふうに思っております。それが1点と。
 あともう一点は、第三者評価のあり方については、今回はそういった監査委員の評価ということで監査委員の方にお願いしてやっていただくわけでございますけれども、そもそもその全体的にもう一回第三者評価のあり方をどう考えるかというそもそも論が恐らくあろうかと思いますので、その辺は本年度予算もいただいておりますのでいろんな調査を行い、第三者評価のあり方全体を将来的な課題として考えていきたいというふうに思っております。

○芝委員 前向きにその形で取り組んで、柔軟な対応をいただけるということであればよしとしたいと思います。
 その中で、今も県民への現在、過去、未来を示す部分という部分でありますが、基本的にはこの白書によって、今も説明があったように次年度にどうつなげていくか。早く言えば、施策の手法を見直す具体的な展開を見直すという部分も含めて予算づけの部分にもかかわってくると、こう思うんです。今説明があった部分によると、今年もそうであるし、来年度以降も流れとしては、この白書に基づいて10月に財政運営戦略を決めるということですね。これが反映の部分だろうと思っているんです。ところが、今私が御指摘を申し上げました監査委員会の行政評価の部分の効果としても、当然県民にも公表していきますよという部分はあるんですけれども、この監査結果、評価結果を次年度の予算にも反映してもらうためにという主眼がついているんです。ところが、時期的に運営戦略を決めるのは10月と言われる。監査委員会の方は、時間的な問題、監査の問題からほかの監査もありまして9月議会には無理だと。12月だとこうなっていて、ここで約2カ月ぐらいの時差が生じてきているんです。そうすると、極端なことを言うと、監査委員の行政評価は県民にお示しするけれどもそれが反映されないという、今の時差から考えると。そういう部分が危惧されるんですが、そんな危惧はしなくていいですか。

○飯塚総合企画局長 私どもとしては、監査委員の方になるべく早く私どもに自己評価を第三者的にチェックしていただきたいという気持ちを持っておりますが、あくまでも第三者機関でございますので、そこは無理をお願いできないところがございます。伺っておるところですと、先生がおっしゃいますように12月ぐらいに監査結果報告はなるだろうというようなお話を聞いております。
 そういう中で、翌年度の予算編成の反映ということでございますけれども、先ほど私が御説明いたしましたように、10月ごろに県政運営戦略、これは必ずしも予算だけではなくて、いわば翌年度の県政運営の考え方を全体的に示すというもので、それを予算の調整方針と申しましょうか、予算編成の考え方につなげていって、それを基本的な考え方として個別の予算要求を各部局が行い、その予算要求を踏まえて年末から年明けにかけて予算編成作業が行われるということでございます。
 今回の議会でのこういった白書の御議論は、まさにそのタイミング的にもぴったりでございまして、秋の県政運営戦略の策定作業に反映させていただくことができるわけでございますけれども、監査委員の方のそういった監査のタイミングが、監査委員の方で考えられておられるようなタイミングであってもといいますか、あれば、私どもとしてはなるべく12月に最終的な監査結果が出される前にも途中段階で、どういうことを監査委員の方が考えておられるのか、指摘されようとされているのか、その辺は最終的なものになる前にこちらからお聞きして、それを予算編成の作業の中に反映させていきたいというふうに考えております。
 それと先ほど先生がおっしゃいましたように、10月の県政運営戦略の策定作業には間に合わないと思いますが、予算編成はそこからスタートでございまして、そういった基本的な考え方のもとに個々の予算要求があり、個々の編成作業がずっと年明けにかけて行われるわけでございますので、監査委員の監査結果がわかったものはわかり次第、そういった個々の予算編成作業の中に私どもは組み入れていきたいと、かように考えておりますので、今回議会からいただく御意見のようには、完全に早いタイミングではございませんけれども、かといって全く私どもの予算編成作業に反映できないということでは考えておりません。その段階、その段階で踏まえて反映させていきたいというふうに考えております。

○芝委員 対応はするというような答弁に聞こえるんですが、実際に県政運営戦略会議というのは幹を決める部分です。それが決まった後で監査の行政評価が出てくるわけです。枝葉末節の予算の部分は別としても、ここの分野を重点的にやろうという戦略会議の部分の中に、その時点では監査の評価の部分というのはまるっきり反映されないしわからない部分で、事前にわかるとしても現実的に無理ですよ、10月時点では。そこの部分でどうして戦略会議に反映できて、それが戦略会議で決まった部分の流れの中で予算へ反映できるのかというそこの部分が、非常に私は不透明だと思うんです。今の説明ではできるようなことを言っていますけれども、私は現実的には対応は本当に難しいと思っているんです。反映できかねると。極端なことを言うと、運営戦略会議で決まったことと監査の出てきた評価の部分と流れが違えば、運営戦略会議をひっくり返してでも監査の意見を聞くんですか。それぐらいの余裕があるんですか、県政の中の運営上。私はそれは無理だと思うんですが、そこの部分の整合性をどうしていくのかという、先ほどから行政で評価していくそこの部分、時期も違うという部分が、非常にアンバランスだと思うんです。言うと言うけど、現実にできるのかと。先にコンクリートされているでしょう、大樹は、幹は。と思うんですが、単純に。

○飯塚総合企画局長 先生がおっしゃいますように、私どもとしては、なるべく監査委員の監査結果をできるだけ早く出していただいて、それは私どもが県政運営戦略を立てる前に出していただくのがベストだというふうには思います。
 ただ一方では、冒頭申し上げましたように、第三者機関での評価でございますので、私どもから強引にこの時期までに必ずやってくださいというところは言いにくい部分がございます。今現在では、先ほど申し上げましたように12月の議会に間に合わせるのが初年度でもあり、精いっぱいであるというふうなことを聞いておりまして、私どもとしてはあくまでもそれを前提に、今年度については最終的なものはそこでお伺いするにしても、なるべく事前にわかるものはお伺いして、ここの予算編成プロセスに反映させていきたいなという感じがしております。
 ただ、ベストの姿はやはり先生がおっしゃるとおりでございますので、そこは本年度どういう結果をいただくか。それから、監査委員の方も毎年繰り返すことによってだんだん体制もできていくでしょうから、そこのところは今後とも引き続きなるべく早くやってくださいということをお願いしていきたいというふうに思っております。

○芝委員 今年は時間的には無理でしょう。ほかの監査の分も日程が入っていますから、これは現実的に事務局がそう言っているんです。ただ、来年も続くわけですから。どちらもですよ。県側の白書も監査の行政評価も続くわけですから、当然ながら今言ったようにお互いの部分が反映できるように、体制づくりを根本的に見直してもらわんことには、内容と時期の問題ということはお願いしておきたいと思います。その部分は確認よろしいですね。
 その部分を含めて、先ほど貝増委員からも指摘があった財政見通しの部分でちょっと絡めてお聞きしたいんですが、自己評価をしてきた中の部分で次年度の対応等が決まっているわけですが、数値目標は決まっていますね。今の財政目標の部分からいくと、財政見通しからいくと財政は大変厳しくなっている。その中で数値目標を達成しようと思うと、当然ながら予定された予算がつかないと数値目標が達成できないという事態が起こってくると想定できるんです。いかに例えば効率化を図っても。その中で、そうしたら手法としては数値目標を達成するために財政は大変厳しくなって財源不足をきたすけれども、ここに挙げた施策のためには、施策を達成するための予算を今後つけていくと考えているのか。そうなってくると、施策に上がっていないほかの分野にしわ寄せが来ると、こう思うんです。予算の縮減された部分が。それとも、ほかの方法、例えば全般的な中で減った中で努力して対応していこうとするのも大変難しいものだと思うんですが、そこの部分をはっきりお聞かせいただけませんか。

○山本総務局長 非常に厳しい御質問だと拝見いたしましたが、数値目標の達成に当たっては、必ずしも予算の規模、いわゆる金だけではなくて人とかあるいは情報など、いわゆる行政経営資源をフル出動して、今まで以上にそういったものを有効活用することによって目標達成に向けてリンクしていくというような事業もあるかと思います。いわば非常に厳しい状況の中ですので、今までの延長線上でものを考えるのではなくして、やはり私どもが行っておる仕事のやり方も含めて抜本的にゼロから見直す中で、三重のくにづくり宣言は県民の皆さん方にお約束した、ある意味では三重県の憲法であるということも言えますし、それを踏まえた第二次実施計画はそういう理念の中から出てきた大きなビジョンでございますので、私どもは、厳しい財政状況は依然として変わらない、あるいはそれ以上厳しくなる可能性もございますが、今まで以上に行政サービスが提供できるように最大限の努力を財源の面、あるいは行政経営資源を担当する部局としてはいろんな知恵、工夫をしていきたいと、このように考えております。

○芝委員 局長おっしゃっていますけれども、知恵、工夫だけでは私は対応できんと思うんですよ、正直。570億円がこれだけの部分で財源不足が見込まれている中で、施策の目標を達成しようと思うと、それはいろんな部分で人的な部分とかノウハウ的な部分でできる分があるけれども、財政支出の伴う部分というのは必ず大勢を占めるわけですよ。そうすると、施策のためのこの目標を達成するために重点配分をしていくのか、いやいや反対のことを考えりゃ、金がないから、さらに改めて現状に合わせて数値目標なり設定年度を変えるのかというような部分になって、どっちかしかないと思うんですよ。知恵と工夫だけではとても対応できる金額じゃないと思っているんです。だから、施策の目標のためにはどこかから削られてくる部分が、減する部分が出て当然できるわけですけれども、その辺をもっとはっきりしておく必要が私はあると思うんですけれども、どうですか。

○山本総務局長 今まで以上に厳しい選択をやっていかざるを得ないと思うし、今まで以上に集中もしていかなければならないと思いますが、そういったことをこれから15年度の予算に向けて、先ほど総合企画局長も御答弁をさせていただきましたように、これからの県政のあり方等々も踏まえながらこういった問題を時間的に夏場から9月にかけての非常に短い期間でございますが、現在もそれに向けて13年度に行った事業に対する検証を、私ども、それから総合企画局、各部局と、真摯にそういった結果についての評価の検証も行わしていただいておりますので、そういう中でさらに努力を重ねていきたいとそういうことを考えております。

○芝委員 現時点ではそれしか答弁できんと思うんですけれども、基本的に財源不足はこれは当然の皆さん御理解の部分でありますけれども、この施策目標をしようと思うと、今までの取り組みでは私はできないと思うんです。財源不足するわけですから。より以上の熱意と工夫と効力化を図った中でやらないと、到底目標達成できない部分が多く出てくるとこう思っていますので、改めて売り言葉やないけれども、発想の転換とふんどし締め直さんことには、予算があたらなかったから、つかなかったから施策の目標を達成できませんでしたと言うことは絶対にこれは言えない部分だと思っていますので、そのことだけは明言して、もう長くなりましたので終わらせていただます。

○橋川委員 今の芝委員の御意見、質問に対しての関連も多少あります。
 このくにづくり宣言の二次計画がかなり細かいところまで議会との議論を重ねてきて、一応、第二次計画が完成し、それを何とかもう一遍自己評価しようということで白書へ入ったと。これは一つの方向としてすばらしいことだということで評価をしております。
 しかし、いろんな状況を踏みながら一たん決めてしまいますと、かなりもうそれで安心してしまう傾向がございます。そういう中で行政は特にそういう性格がありまして、一たん決めたことはそれで変えられないというか、非常にそれにこだわってしまうというそういう性格がございます。しかし、社会的な状況だとか今の財政も含めてですけれども、状況というのは常に変化をしてきておりまして、そういう行政対応を取り巻く情勢というのは、本当に日に日に変わってくる。そういうふうな状況の変化に対して、このくにづくり宣言あるいは白書も含めてですが、柔軟な対応が果たしてできるのかどうかということも、一遍これは考えとかなければならないと思うんです。
 それでもう一つは逆に、状況の変化によって数値目標が安易なものになる場合だってあるんです。逆にですね。難しくなる場合もあるけれども、安易になる場合もあるんです。そういうときは、数値目標はここまで100%達成されたんだからというんで安心するものではなしに、次なる目標に対しての取り組みというのが必要になってくる。そういうふうなものに対して、各部局はやはり常に緊張感と、それから柔軟性というものを持ちながら、このくにづくり宣言を観察し、点検をしていかなきゃならん。こう思うんですけれども、往々にしてでき上がった資料、要するにこういったものに対しては固定観念というか、そういったものが余りにも強く働き過ぎる。だから今、芝議員のおっしゃってみえる目標に対しては厳しくなければならないと同時に、やはり柔軟性も含めて対応し、それは前進のための柔軟性ですけれども。後退のための柔軟性じゃないですけれども、常にやはりそういった社会情勢、変化というものをきちっと頭の中に入れながら行政を進めていくということにならなきゃいけないと思うんですが、企画局長さんにその辺お伺いしたいと思います。

○飯塚総合企画局長 まず、社会状況の変化を踏まえて柔軟に対応するというのは、全くそのとおりだと思っております。そもそも数値目標の考え方でございますけれども、途中で申し上げましたように、あくまでも県民にとっての成果をあらわす目標でございますので、その目標が一人歩きするということで、その目標が達成できれば直ちにいいとか、あるいはちょっと数字が足りなかったら直ちに悪いとか、そんな性格のものではなくて、むしろ県民にとっての成果がどうであるかということが一番大事なんだろうというふうに思っております。したがって、目先の数値よりは、むしろ県民にとっての本当の成果を達成するためにはどうすべきかということを考えるべきなのであって、そのために当然、状況が変わればやり方も変わりますし、そうした状況変化を踏まえて柔軟に行政をやると。今も当然のことだと思っておりますので、先生がおっしゃったことをよく踏まえて行政をやっていきたいというふうに思っております。

○橋川委員 例えば財政等につきましても、一応ここへ2004年までの見通しをしていただいております。これは16年まではいい。17年からは今度は合併問題などが入ってきますから、全くこの数値と違った環境が生まれてくるわけです。ですから、そういうことも考えますと、ものすごく大きく変わる場合は想像できますけれども、それが想像できないような変化だって年々起こってくる可能性があるわけです。ですから、例えば今回570億円程度の財政不足というものは、この3年間の中で起こり得るということは想像できますけれども、それは1年1年やっていく中で、やはり先ほどの努力と知恵を絞っていただくということにしかしょうがないと思うんですが。やはり大きくそういう財政等においても、17年度以降大きく行政環境が変わります。だから、そういうことも含めての進め方というものは、やはり常に必要だと思うんですが、かといって、じゃあ17年以降はどうなるんだということは総務局長としては、ある程度の認識、考え方を持っていなきゃいけないと思うんですが、その辺について総務局長さん、どうですか。

○山本総務局長 後刻の協議をしていただく中でも、三重県の財政運営の現状と課題、特に課題の中で、今委員御指摘のように、平成17年3月末を期限とする市町村合併特例法の影響等も当然あるわけなんで、この3カ年は市町村合併が大きく進むんではないか。そういうことが考えられるわけでございますので、先ほど芝委員のところでもお答えをさせていただきましたように、県政運営、行財政に与える影響は、これまでの延長線上で財政運用を行うということは、今の時点でも極めて困難だということは言えると思います。冒頭言いましたように、国においても経済財政諮問会議の中で閣議決定もされまして、相当ドラスティックな国と自治体との関係等についてもいろんな提言もなされておりますので、そういうような大きな国の枠組み、あるいは地方の枠組みも視野に入れながら、これからどのように財政運用をしていくかということは非常に大きな問題だと思いますので、いろんなところで情報収集をしながら的確な対応を、私ども執行部もさることながら、議会の方々にもいろんな御助言もいただきながら進めていかなければならない非常に大きな課題だと、こういう認識をしております。

○橋川委員 ありがとうございます。
 そういうことの中で、変化にも強い、対応できるという姿勢はやはり考えていかなきゃならん。ついついこの白書はできたから、あるいはくにづくり宣言ができたから、それでおれたちはもうこれで先はみえるんだ、そうだ、そのまま行くんだということも大事ですけれども、やはりそういう変化に対しても、ある程度順応していけるような体制というのは常に考えなきゃならん。
 だから、例えば地震。東海、南海地震あたりが発生した場合なんかのことを考えた場合、大きくこの計画は狂ってくる可能性だってあります。そしてまた、先ほどの市町村合併もそうですし、あるいは異常に爆発的な犯罪だとか、交通事故だとか、交通体制だとか、そういった急に対処しなきゃならん問題が勃発するとも限らないわけでございまして、そういったものに対しての対策、考え方というものは、常にやはり柔軟に考えて進めていくということも。私はこの評価は随分、くにづくり宣言並びに白書に対しての評価はしておりますが、それに余り今度こだわり過ぎちゃうと、逆に県民サービスが落ちるという可能性もあるということを指摘して、私の質問は終わりたいと思います。

○萩野委員 今の芝委員、橋川委員と関連するんですけれども、やはりこれの一番基礎となるのは、県民のニーズとか県民の満足度、そこから発生した問題だと思うんです。議論を少し逆戻りさせてしまいそうなんですけれども、例えば予算とニーズの問題でもそうだと思いますし、今、橋川さんが言われたように柔軟性を持ってというのは、やはり基礎は県民ニーズだとか県民満足度のところへ行きつくんではないかと。だから、その部分をどのようにとらえてどのように精査するかということが、この白書の生命線だというような気が私はするんです。
 これは総務委員会でも議論になったと思うんですけれども、例えばここにある目標なんかにしても、数値目標にしても、例えば子育て環境の整備なんて、乳幼児の死亡率がどれだけになるかということで施策を組み立てていくのであれば、やはり極めて部分的なそのニーズを満足することにしかならないのではないかという思いもするんです。ですから、県民のニーズや県民の満足度をどのように総合的にとらえていくかというあたりについて、もう一度お聞かせいただきたいというのが1点です。
 それからもう一つは、いわゆる縦割りとかと言われているものを、この白書とかこのような形でもってどのように除去していくかということも非常に大切なことだと思いますし、それについてももう一度基本的なことに立ち返ってお伺いしておきたい。
 例えば、昨日、おとといと台風がやってまいりました。避難所に避難される方のところへ私もちょっと足を運ばせていただいたんですけれども、大体、避難所になっているのは公的な施設なんです。学校も含めて。例えばこの施策ごとでいけば、障害者の問題について書いていますけれども、災害のところで障害者の問題は書かれていないいんですね。その施設が車いすでは入れませんところがあります。入ってもトイレが車いすでは行けないとかいうようなところがございまして、これは、例えば目や耳が不自由な方に対して、災害のときに非常事態ですからまあいいとは言いませんけれども、そのようなときに横断的に考えないと、これはその施設だけの問題ではないと思うんです。そういうこともございますので、基本的に横断的に考えていく根本的なものは何かというようなあたりも、やはりきちっと精査をしていただかんと、避難所へ行ったら一時の生活もできないというような状況のところがございました。ですからそういうところも含めて、やはり縦割りをどう除去していくか。その辺についての決意でもお聞かせいただけたら。

○飯塚総合企画局長 まず、第1点目の県民のニーズをどう総合的にとらえるかという部分の御質問でございますけれども、これはくにづくり宣言の数値目標のときにも随分議論させていただいた点でございますが、あくまでもその数値目標は、先ほど申し上げましたように私どもが何をするかということじゃなくて、その施策の目的をきちっと達成できる、県民にとっての成果をどういうふうに達成できるかということが一番大事なんだろうということで設定させていただいたところでございまして、個々の数値目標の設定の仕方も、なるべくその施策を全体的にあらわすような数値目標を選ぼうとして選んだつもりでございます。ただ、なかなか施策全体がかなり大きい部分については、全体を端的にあらわすものが見つかりにくい場合もございましたが、そういった場合はその代表的なものを選ばせていただいたというところでございます。代表選手を挙げたからといって、その数値目標を達成できればその施策が全部達成できているかということでは必ずしもならないと思います。あくまでも大事なのは、申し上げたように、その施策が目指しているところの県民の成果というものをどう達成するかということが一番大事なわけでございますので、行政の考え方としてはそういうことで、県民の成果重視ということでやっていきたいというふうに思っております。
 それから、第2点目の縦割りの話ですけれども、これはおっしゃるとおりでございまして、繰り返しになりますが、一番大事なのは県民にとっての成果が何かということでございまして、例えば一人の県民の方から見て、行政の組織がどう分かれているからどういう施策が行われるということはもう関係ないわけだと思います。その県民がどういう便益を受けるか、あるいはどういうサービスを提供されるかということが一番大事なわけでございますので、考え方としては、行政の縦の分かれ方から施策が出てくるということではなくて、あくまでも県民本位で施策を考えて、それを各行政のセクションがどういうふうに分担してやっていくかと、そういう考え方でやっていかなきゃいかんと、そんなふうに思っております。
 ただ、現実どうかと言われると、なかなかおしかりを受ける部分が多いわけでございますが、考え方としては、あくまでも県民の成果を達成するために行政がどういうふうに連携しながらワークするかと、そういうことを考えながら行政運営をやらなきゃいかんと、こういうふうに思っております。

○山本総務局長 それでは財政当局なり、あるいは組織を担当する部局としてお答えを申し上げたいと思います。
 今回、第二次実施計画を着実に推進するためには、まずもって政策推進システムをきちんと回すことであり、また、私どもの魂の部分でございますが、行政経営品質向上活動がきちんとした支えをしないと、なかなか第二次実施計画はうまく進まない。こういうような認識でおりますので、例えば予算とニーズの問題でございますが、御案内のように今回の組織改正等々も相まって、例えば予算であれば各部に包括配分をさせていただいて、それはなぜかというと、やはり県民ニーズを一番よくわかってみえる現場である各部局に予算を配分させていただくことによって、県民ニーズを従来ややもすると、総務局が税であるとか交付税であるとか地方債であるとかすべての財政情報を一手に握って、それで査定という名のもとに予算をつくり上げたというシステムを、これを根っこから変えたあたりに、やはり県民のニーズを敏感にとらまえるところにきちんとした自主、自立でやっていただくということ。これは人でもそうですし、組織でも。それは先ほどもちょっと話が出ましたが、プロジェクトCの立ち上げであるとか、最近、農商部で立ち上げていただいた経済特区の問題であるとか、あるいは食の安全の関係についても、従来ですと総務局に協議をしていろいろやる話が、やはりそれぞれの部局の中でニーズにこたえて迅速にやっていただく。こういうことを14年度からもやらせていただいておりますので、さらにそういった中で柔軟な予算の考え方、あるいは柔軟な組織、人の考え方、そういったことで行政経営資源の配分についても、もう新年度決めたからこれで年度一杯いきましょうよということについては極力排除する中で、全体的な総合行政を進めていきたいと、このように考えております。

○萩野委員 芝さんも心配するように、予算とそのニーズのいわゆるミスマッチ的なものがないように、ぜひ県民のニーズを的確に捉えるというところを極めて大事にしていただかないと、行政のニーズが県民のニーズというふうな形にぜひならにように配慮していただきたいなというふうに思っています。そのくらいにしておきます。

○金森委員 芝さんのお話と今の萩野さんおっしゃいました。これに若干関連して一言申し上げたいと思います。
 これは立派なくにづくり、相当時間をかけているわけでございまして、大きな一つの三重県の流れとして評価はしたいと思います。ただ、これからの状況、いろいろな角度から考えて心配な面はたくさんございます。その一つが、先ほどの財政ということになります。問題はいつも言われるんですが、例えば義務的経費と投資的経費、この2つの折り合いはどうするのかと。先ほどの流れでいきますと、私もここ二、三年見ていまして、どうしても投資的経費の方にあおりを食うというのが流れですね。これは必然的に生まれてくる流れだと思います。ただ、それはそれとしても、ここまで財政事情がきますと、義務的経費についてどうやはり考えるのかという問題が、これは余り大きな声で言うておしかりいただくのかわかりませんけれども、やはり義務的経費のありようという問題は、手をつけにくいがゆえにつけていないという感じがある意味でします。ですから、それを実行するかせんかは別にして、どうメスを入れるのか、どう考えるのかというところを避けて通っていってはまずいんじゃないかとこう思います。ですから、そこら辺のところもこれからの議論といいますか、明年度立ち上げていく過程で一つの視点として考えていただかないといけないのかなと。やはり県民の満足度とか県民の願いとかいうものを考えたときに、このバランスをどうするのかというところが、我々も問われているというふうに思いますので、その辺はあえて再度確認しておきたいと、これが一つです。
 それから、第三者機関の評価の問題ですが、若干見解にずれがあってもいいんじゃないかという、企画局長の話もありました。それはそれで民主的なやり方だと思うんです。しかし、ひるがえってみて、これほどそれぞれの職員が努力してやっているわけです。初めてチャレンジしているわけだ。そんな中で出てきた結果が、芝さんが心配なさるようにかなり食い違ったものであったとするなら、職員はもうやりたくないよという話にだってなると思うんです。ですから私はこの監査のありよう、監査の位置づけ、監査が出してくる経緯について否定するものではありませんけれども、やはりこれは、一生懸命やった職員がそれを参考にして少しでもよくしていくというそういう要素に持っていかないと、あってもいいじゃないかという議論が果たして正しいのかどうか。知事は開かれたとよく言いますけれども、職員は知事の命を受けて大変苦労していますよね。私は職員の肩を持つわけではありませんけれども。だから、そんな意味でこの監査の結果は大切な宝として、やはり生かしていくというのが今のベースではないのかなと、私はそう思うんです。何でもかんでもばんばん出していったらいいというものではない。私はそう思いますので、その辺何か見解あれば聞きたいなと。
 よく私も町の中に出て行きますと、北川さんよう改革やっているなと。まさに北川、北川なんですよ。それは確かによくやっているんでしょう。この間の何でしたか、行革委員会なんかでもひとり占めだとだれかおっしゃったようですけれども、確かに知事に対する評価は高いです。しかし、じゃあどんなことに評価があるのかと言ったら、今、立派なくにづくり白書をつくっていますよ。だけど、県民の人はこんなものを知りませんよ、実際。皆さん一生懸命言っているけれども、案外末端では知らない、こんな。だから、何もわからんけれども勢いがよくて北川さんよくやっていると、こういうことになっているんじゃないかと。だから、僕はやはりくにづくりがよくわかるようにしてあげなきゃいかん。だからそうしないといかんな。いろんな資料を何回も出してもらって非常に上手に書いてもらっています。何でもできるようになっている。しかし、そんな資料ではないと思うんです。だから、そこら辺のところをよくわきまえてやらないといけないのかなと、こんなことを思います。
 いろいろ言えばきりがありませんけれども、やはり年度当初に言った総合行政とか協働とかという話が、これ3カ月、4カ月たってどこまで進んできているのか私は知りませんけれども、やはり一つのベースですから、二大戦略を進めていく重要な柱なんです。協働とか総合行政。これは、我々自身にもまだ見えていません。ですから、こういうものが見えてきて初めてくにづくりが本格化するのかなと、こう思っております。これは私の感想であります。
 最後に、ちょっと来年に向けてということもありますので一言申し上げたいんですが、1週間前ですか、政府の首脳と産業界のお歴々ですか、何か懇談会をやられたようでございますが、その中で日本の農業のあり方、農政のあり方というのが若干議論になったというふうに聞いております。ここで出たポイントは、日本の農業を根本的に近代化していくというか見直していく。規模もそうでありましょうし、やり方もそうだと思うんですが、そういった話が出て、そこに産業界のノウハウを注ぎ込んでいくことが日本の農業の将来を司るという話があったようでございます。そんな意味でいくと、三重県が今まで築き上げてきたいろいろな取り組み、これを考えますときに、樋口部長、三重県だからできると思うので、農業に一大画期的な方向をぜひひとつプロジェクトをつくってでもやってもらった方がいいのかなと。激励の方が多いんですが、そんなふうに一言申し添えておきたい。ほかは言えばきりないのでもうやめますけれども、取り急ぎ、以上で終わります。

○山本総務局長 義務的経費と投資的経費のことについてお答えをさせていただきます。
 右肩上がりの経済の中で、従来私どもは、ややもすると人件費、扶助費、公債費は義務的経費だという名のもとに一たんそれを確保してから、他の予算を編成するということは確かだったと思います。これからこういう厳しい中で、例えば人件費につきましても歳出の約3割、一般財源では4割を占めておりますので、確かに硬直化の大きな原因になっていることは十分認識もしておりますので、後刻の財政の課題のところでも御報告はさせていただきますが、聖域ということではなくして、いろんな議論をこれから深めていきたいと、このように考えております。
 それから、投資的経費の関係ですが、過去の投資的経費の財源として大量の起債を発行したことから、その償還費である公債費は現在の財政を逼迫し、硬直化を招いているということも事実でございますので、この平成13年度は国の施策もあって10%の公共事業のカットはございましたけれども、現在の財政経済諮問会議でもこういった投資的経費の議論もされておりますので、国の推移等々も見ながら、公共事業を中心とした投資的経費をどのように考えていくかということについては、これからの大きな議論とさせていただきたいと、このように考えております。

○飯塚総合企画局長 お答えさせていただきます。
 まず、先ほど先生が2点目におっしゃいました評価の点でございますけれども、先生の方から私の先ほどの答弁で、執行部の評価とそれから監査委員の評価と見解のずれがあってもいいのではというようなニュアンスでとられたというようなお話がございましたが、若干私の先ほどの答弁の仕方がまずかったかもしれませんが、私の真意は、仮に監査委員の評価が執行部の自己評価と食い違いがあるようなことがあれば、それは私ども執行部としてやはり第三者の評価というものは重視しなければいけませんので、翌年の自己評価にまた反映させていきたいというふうに考えていますということを申し上げたのと、もう一点は、後ほど第三者評価が控えているということを前提に、私どもの自己評価自体も手前勝手な評価じゃなくて客観性を持つような評価をしなければならんと、そういうことを心がけていかなければならないということを申し上げたつもりでございまして、そこのところを御理解を賜ればというふうに思います。
 それから、第3点目におっしゃいました知事だけではなくて、きちっとくにづくりが県政全体としてよくわかるようにというようなお話については、まさにそのとおりだと思っておりまして、先ほどから再々答弁させていただいておりますように、あくまでも県民にとっての成果をどのように達成するかということが一番大事だと思っております。
 そういう中で、総合行政とか協働について、これをベースにしなきゃいけないというお話につきましては、まさにそのとおりだと思っておりまして、まだなかなか足らざる点はあろうかと思いますが、とみに最近、各部局の連携ということは大事にして行政をしていきたいというふうに考えておりますし、そういった一つのあらわれとして、これも先ほど申し上げましたようにプロジェクトCとか、あるいは食の安全、特区といったような、明らかに部局横断でやらなきゃ取り組めないような問題についてはプロジェクトチームを立ち上げるとか、そういったような工夫をさせていただいておるところでございますが、なお努力をしていきたいというふうに思っております。

○樋口農林水産商工部長 今現在農林水産省の方では、食と農の再生プランという中で、軸足を消費者に置いて、もう一度農水政策を見直してみたいというような非常に壮大な計画をお持ちの中で、具体的にはまだ煮詰まっておりませんけれども、そういうふうな方向性で進んでいきたいという取り組みをなさってみえます。
 また、先般6月28日でございますけれども、米政策の総合的検証と多様方向という中間報告が出ております。このような中でも、基幹作物でございます米のありようについて、これからどういうふうな政策を打っていくかという、まだまだ内容については詰まっておりませんけれども、ある一定の方向性が議論されたというふうな報告がございます。
 そんな中で私どもといたしましては、国がとっていこうとするような方向性を十分見極める中で、三重県としても議論を重ねる中で、これからの農業対策、あるいは水産、あるいは林業対策について遺漏ないように措置をしていきたいなと、このように考えております。

○金森委員 もう終わりますけれども、白書についてはそんなにずれは今ないんですが、やはり県民のニーズという萩野さんの話もありました。満足度の問題もありますけれども、やはりまだまだ白書が示している、ねらうところを県民が理解しているとは思っていないし、そこにずれはあるわけです。ですから、県民の見つめている視点というものにいかに近づけていくか、この努力が僕はすべてだと思うんです。ですから次元の低いところから入ってもかまわんと思いますけれども、やはりこれからの県民にアピールしていくという広報をしていくという意味の原点に沿っていただきたいなと、こんなふうに思うんです。
 それから、評価の話はここでそんなもう議論をしなくていいんですが、現に半年前かそこらに、監査所見をめぐってあったじゃないですか。これは流さないでくれ、いや流しますなんていって、えらい今の監査は強いですからね。ですから、そんな事例もあったがゆえに、県民が一所懸命やっておるもの、違った見解が出たものをばっといたずらに本当に流していいのかどうか。決して県民に何か裏戸へ積んでおこうという意味じゃないんです。それは流していいんだけれども、本当にそこのところ、汗をかいておる皆さんも含めて納得の上でいけるような、そういうあり方が僕は求められているということを申し上げているんで、よろしくお願いします。
 それから、農政の話は今本当にチャンスですよ、これ。三重県から発信してください。樋口部長に期待して終わります。

○西場委員 今日は農政の話じゃなしに、それはまた後ほど言うことにしたい。全体的な話。
 総務の委員会に所属させてもらっておりますので、こういう全体的な議論を総務の委員会でも6時間ぐらいかけてやりましたんで、若干かなりダブるんですけれども、いま一度発言させていただきたいと思います。
 政策の責任者がいないということを委員会で申し上げたんです。施策のそれぞれの責任者はみえるんだけれども、政策の責任者がいない。これが非常にこの計画の、あるいは白書にとっても落ち度じゃないかと、こういう思いを強くしております。今日のようなこの予決委員会においても、資料として政策ごとの総括をもっときちっと出してもらえば、その政策の総括に対してのいろいろ議論ができるんだけれども、それが不足しているから、非常に細かくいけば常任委員会の議論とダブるし、大きな議論をするための資料といいますか、ベースはないと、こんなことを改めて思うんです。
 つまり、基本方向があって政策があって施策はあるんだけれども、このくにづくりの場合は施策に偏り過ぎておる。施策がすべてです。このような67が中心のことになっておるから、それぞれ施策に含まれる内容についてはしっかり充実するかわからんけれども、その施策と施策だけではとらえ切れない問題について落ちていく可能性があるなと、こう思います。
 例えば基本方向の中に、安全で安心なささえあい社会をつくるためにというのがありますが、その中で施策が4本あります。安心な生活の確保の中に防災だとか治山だとか交通安全、それから警察の安全対策、生活環境といったもの。しかし、安全な生活を確保してほしいという県民の願いを、この5本の施策だけでこれを充実したらできるかというと決してそうでない。その同じ基本方向の中に、ささえあい社会の構築、こういうのがある。これだって県民は今、人と人との関係が薄れていく中で、ささえあう社会をつくってほしいなという願いがある。いい政策だと思うけれども、それを支えておるのは241、242の施策であるささえあい社会の基盤づくり、地域とともに進める福祉社会づくり、言葉はいいけれども、医療と福祉のことだけしか施策がない。医療と福祉だけ充実したらささえあい社会が実現できるかといったら、そんなことじゃないですな。もっとNPOだとかさまざまな要素がかかわってくる。そういうようなことを考えると、県民本位とか生活者起点とか言うけれども、本来もっとトータル的にどうしてほしいのか、あるいはどうすればならないのかというものがあって、その中に施策として67刻まれたものがあるんだけれども。
 くどくなりますからこれぐらいにしますけれども、政策を全体的にまとめていくものがないから、そういうものが非常に落ちておると、こういうように思いますので、今後このことをしっかり前向きに検討してほしいなと思いますので、改めて聞いておきます。

○飯塚総合企画局長 すみません。私の方も総務企画常任委員会での御答弁と若干重複する部分があることをお許しいただきたいんですが、まず、政策の責任者がいないの部分。常任委員会では、たしか先生は20の政策について担当する部局というか、それに組織が合っていないじゃないかと、そういう御質問だったかと思いますけれども、そこは常任委員会でもお答えしましたように、そういう部分があろうかと思っておりまして、今回の組織改正については、あるいは総務局長の方から答弁すべき話かもしれませんけれども、部局の仕切りは変えないという前提で、今回はむしろ横に着目して、総括マネージャー、マネージャーと言う制度を入れるというフラット化に主眼があったものですから、今回のような組織改正をしておりますが、その辺で部局をどう考えるかという話は、将来的な課題というふうにさせていただければというふうに思っております。
 ただ、いずれにしましても、これも先ほどから答弁させていただいているところですけれども。

○西場委員 その政策の総括を出してほしい。こういうことについての答弁を。

○飯塚総合企画局長 すみません。もう一点だけ補わせていただきたいんですが、ただそうはいっても、やはり部局の連携というものが必要だと考えておりますので、連携してきちっと行政していきたいというふうに考えておるところでございます。
 それから、今先生がおっしゃいました施策の総括の部分、これはおっしゃっていただいていることはよく私はわかっているつもりでございます。今回も第3章以下でこういった施策別にまとめさせていただいているところですが、やはりそれだけだと全体的な議論がしにくいだろうということで、一つ全体的な第1章の話、それから、それを5本の柱でもう一回くくり直した第2章の話、こういったようなまとめ方をさせていただいておるところでございまして、そこは全体的なまとめ方も必要だというような努力はさせていただいているつもりですが、恐らくまだ足りないという御指摘であろうかと思いますので、また来年以降、その御指摘を踏まえてもう一回考え直してみたいというふうに考えております。

○西場委員 そういうことですが、2章の基本方向ごとの成果と課題・取組というのでまとめてあるように見えるけれども、中身を見てみると、これは施策ごとの総括でしかない。縦割りなんですよ。だから、全体的なものが見えるように、もうちょっとやり直しをお願いします。
 それと、施策はそれぞれ総括責任者がいるんだけれども、総括マネージャーの中には施策の責任を持たん人がおるけれども、これはどういうことなんや。何を責任持ってそういう役職につけるの。

○山本総務局長 今回の組織改正のキャッチフレーズは確かに管理から経営ということで、要は現場の仕事をするように、どちらかといえば会社でいえば、営業とかそういうのを中心に組みたいということを言ったんで、そうは言いながら役所の仕事の中にはこういった施策体系別、あるいは数値目標とは離れた従来型の管理の部門というのは当然残るわけでございますので、そういった中を取り仕切る総括マネージャーというのは、今回の組織ではそこを全くなしというわけにはまいらない部分がありますので、これからどんどん組織がより現場みたいな格好になっていけば、場合にはそういうところがどうなるんかということは、これからの大きな課題としてさらに研究はしていきたいと、こういうふうに考えております。

○西場委員 これは十分に課題になると思います。今どんどん体制をこのくにづくり宣言を中心にシフトしておると、そうするとくにづくり宣言の中に位置づけられていない総括マネージャーはという役職者は一体何なのやということになってくる。しかし、今局長が言われるようにそうじゃないんだと。必ずしもくにづくり宣言だけじゃないんだということであれば、それはそれで私は一つの考え方として大事なことだと思うし、そこのところもう一度十分検討してほしいと思います。
 それから、余り区切りの時間までないのでそろそろ終わりたいんですが、この間も申し上げたんですけれども、顧客という言葉が出てきます。5ページにも行政経営品質向上の活動について、顧客に対して優れたサービスができるように取り組みますと、こう書いてある。僕は、県庁という組織が県民をお客さん扱いにして顧客というのはなじまないと思うんです。サービスを施して税金をいただいてというのを、商品を売ってそして代金をもらうというような感覚でとらえてみえる、そういう民間の手法を取り入れていくということについて異論はないし、それはいいものを取り入れていくことは大事だけれども、あえてこいう県のきちっとした公式の文面の中に、県民をお客さんという扱いはいかがなものかと思いますが、その点についてどうですか。

○飯塚総合企画局長 今回、二大戦略ということで行政経営品質向上活動と。これはもともと民間の経営品質の向上活動を行政版に焼き直しているものでございますけれども、そういった民間の考え方を取り入れることによって、いわば従来のお役所仕事のアンチテーゼと申しましょうか、それに対する反省として、もっと県民に対するサービスと県民にとっての成果というものを重視してやらなきゃいかんということでそういった考え方を取り入れておりまして、それぞれの行政経営品質向上活動の考え方の中に一つの顧客ということがあるということで、私どもはこういった考え方を取り入れておるわけでございます。あくまでも、ねらいは生活者起点と申しましょうか、県民にとっての成果をどうするということでございますので、仮に顧客というような言葉づかい、精神はやはり県民にとっての成果をきちっともたらすようにするとか、あるいはきちっとサービスを提供するということが大事なわけでございまして、そのために我々は顧客ということを使わせていただいて意識させていただいておるところでございます。仮に言葉づかいがどうかということであれば、言葉づかいはちょっと考えていきたいというふうに考えております。ただ、あくまでもそういった県民にとっての成果をどうするかというような精神は、やはり大事にしていきたいなというふうに考えております。

○西場委員 株式会社、企業であれば、そういう顧客という言葉は当然であるわけでありますけれども、ここは行政でありますから、それはなじまない。仮に株式会社だとして、県民を消費者、顧客と呼んでしまったら、何か不自然なものを感じる。むしろ株式会社だとしたら株主でしょ、県民は。顧客じゃなしにオーナーだ。だから、そのオーナーに対してあんたはお客さんだと言い切る単語というのは、県民に対して大変失礼だ。意識を変えるために、あえてこういうことを意識してやっとるというお話ですから、それは否定しないけれども、公式の文章に、しかも県民にいただく文章にそういうものが何気なく載ってくると、県民もまた職員もそういうように誤解してしまう。そういうことになりかねないから、ひとつこの機会に公式文書については顧客というものを使うことについては十分なる断りなり、そういうものをしてもらわないと、これからは使っていただくことは私は問題が多いと、このように思いますので、これは申し入れておきます。

○飯塚総合企画局長 よく部内で議論させていただきます。

○辻本(進)委員長 時間がまいりましたので、暫時休憩いたします。1時から再開の予定であります。
 委員の方はちょっとお残りいただきたいと思います。他の方は退出してください。

 

 〔委員協議〕

 三重のくにづくり白書についての調査終了を確認。

 

                    (休  憩)

 

  (2)三重県の財政運営の現状と課題について

    1)当局説明

    〔山本総務局長〕

    〔小山総務局財政・施設分野総括マネージャー〕

    2)質疑・応答

 

○辻本(正)委員 表紙の裏のはじめにというところに行政経営品質向上活動と書いてあるんですが、県民の方から経営品質向上というのはどういうことなんやというふうに聞かれたら、ようわかるように説明できるようにちょっと教えてほしい。まず、それを一つ。

○山本総務局長 要は、鏡と思ってもらったらいいわけなんです。行政の実態を等身大に映す鏡とするという御理解で、いろいろなセクション毎に鏡をどうするとどう行政サービスがより向上するのか、そういうような一つの手法と、こう考えていただいたらいいのかなと、このように思っております。

○辻本(正)委員 県民側から見れば、こういう財政の現状の書類を見たり、あるいは白書を見たりして、こうなっていくから行政サービスが向上するんだなと、こういうふうに受け取りたいと思うんですね。ところが、これなんかは県民サービスから見ると経営品質を向上させるんですよということがこれなんですよとこういうふうになってきて、体験として自分が得たものから実感するということはなかなかないんじゃないか。
 例えばよく聞かれるのは、8億円余りの県債というか借金があるけれども、どれぐらいすると借金が減っていくんやなというような話を聞くわけです。それは国の財政再建でもそれは700兆円か何か知らんけれども、そういうのがこう消えていくんやというような話はあらへんし、まして県は国の交付金とかそういう国からくる金によって違ってくるんで、国でもわからんのに県でわかれというのは本当に難しいというふうなことを言うんやけどね。そんな説明しかようせんわけやけれども。そういう意味でいくと、一般の家庭の借金と例を引きながら僕も県の話をするものやから、そんな質問が返ってくるんだと思うんですが。そういう意味でいくと、白書にしてもこれにしても、県民一人一人にわかっていただかにゃいかんということはよくわかるんです。わからしめるのにどうするんだという。それをわかってもろたら、またはね返りはこう上がってくるんやという、そんなルートというのか、方程式というのか、そんなものがようわからん、僕自身は。その辺がもうひとつ、一生懸命努力してもろておるんで、僕らは数字聞かしてもらうとなるほどなとわかるけれども、経営品質向上活動ですよといって頭から県民に言うといて、これ見よという話はちょっと生活者起点の行政ということと、言ってることとやっていることが絶対違うんちゃうかなと。
 知事も国へ向かって権限移譲とか、財源保障とか盛んに言ってみえますけれども、市町村へ行けば同じ言葉が返ってくるんです。おまけに人材をプラスしてくれというのが市町村の、県が国に対して言う言葉よりも町が県に言う言葉で若干違うのは、そんなら人材をつけてくれというふうなことなんです。例えば福祉の問題にしても市町村へいくと、ごみの問題にしても市町村へいくと、いろいろ市町村から返ってくると。それに対してそういうものはないやないかというあたりが県民というか市町村からいった、何というかお願いしたいということやと思うんです。そのあたりもどうなんかなというふうに思うんで、こうなってこうなってこうなっていくんやという一つの。これは知事に一番言いたいですね。知事に私は一番言いたいけれども、あんたの言うとることは、今の方程式と呼ばへんやないかと言うとるだけで。小泉さんもよう似とるけれども、そういう意味で一遍どうやな。あんたらに聞くのはちょっと酷なんかあれか知らんけれども、そんなことをふだんから思っておるもので、ちょっとひとつ。

○山本総務局長 お答えになるかどうかわかりませんが、まず一つお話させていただきたいのは、御案内のように一昨年、地方分権一括法が成立しまして、そのときのうたい文句が都道府県にあっては七、八割の国の仕事が全部自治事務、法定受託事務は一部あるにしても、わかりやすく言えば全部自治事務になりますよと。市町村にあっては、市町村は結構自治事務が多くて3割か4割ぐらいが国の事務だったわけなんですが、そういうふれ込みで実は分権改革が進んだわけなんですが、悲しいかなその裏づけとなる税財源の移譲が全くなされずに、その精神論における国と自治体のありようが変わったと。今回、国の経済財政諮問会議の中でもそうだし、総務大臣試案が出たときには、いわゆる歳入と歳出、税と仕事の方をきちんとフィフティー・フィフティーにしようよという片山試案が出たのはまさに、その地方の実態も見た上で問題提起をされたわけなんですが、これとていろいろそれぞれの思惑もあって、必ずしも平成15年度から総務大臣試案がそのままいくのかどうか、まだまだ不透明なところがあるわけなんで。それで、非常にわかりにくいというのは、まさにそういうことがあって、一方では哲学論ではあるけれども実態はそうなんだと。
 ただ、我々は非常にここで反省しなきゃならんのは、今まで右肩上がりの経済を踏まえた財政運営の中では、あまり住民の方にいろんなことを情報公開しなくても、そこはそこで官に任せておけばいいよということがありはしなかったかという反省は、私は非常に大事だと思うんです。それが情報公開制度ということでどんどん行政の情報が県民の皆さん方にいくことによって、よりわかりやすい行政と一方で言いつつ、まだまだ我々は仕事をやっておる本人は国の仕事か県の仕事か区分してしとったかどうかは別としても、やはり国の仕事をしておると国に向いて仕事をしてますから、なかなか県民の皆さん方に説明責任を果たせないと。そういう中で我々何十年と育ってきていますので、地方分権一括法ができて国と地方のありようが決まったから、その時点で直ちに県の職員がすぐ変われるかというと、これは申しわけないけれども、ちょっと時間が要るんかなと。そのあたりが非常に議会の皆さん方からお叱りを受ける、わかりにくいあたりの一つの要因にはなっていないかなという気もしますので、それは私ども、言語ばっかり自分たちの言い分だけではなしに、そこはきちんと表へ出して。
 多分、今まで冒頭言いましたように、私どもは地方自治法で決まっておるからといってこういう本を出すだけで何らこういう財政の現状と課題なんかも県の職員にも説明もしない、それから議会の方にも説明もさせてもらわない、そのときそのときでしのぎ、そのときにやってきたわけなんです。いよいよもって、三重のくにづくり宣言の第二次実施計画をやろうといったときに、はたと待てよと。570億円本当に足らんやないかと。どうするのというときに、これは我々の反省のもとなんですけれども、今からもうやっても遅いよという意見もあるかもわからんけれども、今から本当に四つに組んで、職員六千数百人に本当にこの本を読んでいただいて、それでは我々の身の周りにむだなものがあるんではないかとか、あるいはこんな提言をして県政を変えていこうやとか、そういうようなことをぜひ、遅きに失したという批判はあえて甘んじながら、ここは勇気を持ってこういう冊子をつくろうよということで提示をさせていただいた。ちょっとお答えになったかどうかはあれですが、そんな気持ちで今日は臨ましていただいております。

○辻本(正)委員 県がこういうのをつくって下へおろしていくと。それについて市町村がどういうふうに読んだかと、どういうふうに見たかというところを吸い上げるということ。私は北川県政の中で一番落ちておるのは、改革や改革やと言うけれども、この改革についてどうなんやという市町村からのはね返りを上げていないのと違うかなと。だから僕らはその役目を果たすんやないかなと。果たすべきやないかなと思うからいろいろなことを聞いたり言うたりしておるんやけれども、そういう意味で上意下達的な要素はなくなるようにやってもらわんと、三重県の改革というのは一体全国でもトップやと言うけど、県民はそうしたらそんなことを思っておるんかなということになると、ちょっとはてなとこうなってくるんで、その辺申し上げといて、これは議論しても仕方ないことやけれども、終わります。

○森本委員 頑張っていただいているのはよくわかるんだけれども、さっきの職員に説明というのはゼスチャーであって、そんなに職員からの提言というのはどうなんですか。あるんですか。まず第1点。

○山本総務局長 先ほど総括が少し申し上げましたが、もう既に県庁それから県民局あたりに説明をさせていただいて、それから、これも部局長で構成する県政戦略会議で提言があったんですが、総務当局があまり細かいところまで入っていくな。要は、各部がその責任を持っていろいろな説明をするようにしたらどうだとか、そういうような提案もありまして、私どもは本庁にあってはそれぞれの部局の総括マネージャーに説明をさせていただき、それから、県民局あるいは地域機関にあっては副局長、それにしかるべき方々に説明をさせていただいて、あとはそれぞれの部所でいろいろな工夫をしながらやってもらおうかなと。ただ若干、小山総括が説明者ですので聞きましたら、説明は比較的簡単にさせていただいて、質問がいろいろ出てくるんですけれども、先般の県庁では1時間半ぐらい質問があって、現状の方は現状ですが、課題の方は余り書き込まずにいろいろ提言の方もほしいということで、項目を羅列しておる程度なんですが、そういった中でもたくさんの御意見もあったというようなことも伺っていますので、これから夏場9月にかけて、いろいろ職員のそういった考え方なんかも集約しながら、これだけ厳しい中ですので。
 今年はちょっと弁解になりますが、一つは非常に交付税を心配しておったんですが、先ほどの説明にありましたように交付税は出口では確保されたけれども、それが赤字県債に変わって200億円余り、240億円ぐらいでしたか。去年は110億円が。それは赤字県債ですので借金に変わったわけなんでそこが確保されたのと、もう一つは、借換債を発行することが金融機関との話でうまくいって、これは本当にぎりぎりのところまでもつれ込んだんですが、一応270億円程度の借換債を発行することができて、グラフにあったようにピーク時の3年が平準化することによって、実は平成14年度に84億円のすき間ができたわけなんです。その84億円のすき間の純県費を使って、当初いろいろ投資的経費、特に公共事業なんかは非常に厳しい数字を予定しておったんですが、その84億円を活用しながら何とか公共事業も86%ぐらいの線まで、当然純県費が84億円あるということは、その中に起債も使えますしいろんな工夫もできますので、何とか86%ぐらいまでそういった財源も活用しながらできたと。そういうような2つの知恵が14年度の当初予算では出たわけなんですが、今年は今から考えると、仮に借換債といっても、平準化といっても、借金を後年度に上へ積むだけのことですので、そういうのが皆さん方あるいは県民の皆さんの御理解が得られるかなということになると、非常に借金を後伸ばしにすることは問題、議論はしなきゃならんなということになると。
 今、私どもはそんなに妙案が浮かんでくるわけではないので、先ほどの説明のように、やはり三重のくにづくりの第二次実施計画をきちんと着実に推進するために、もう少しそれぞれの職員の皆さん方と議論しながら、今まで随分行政システム改革の中できったはったの議論はしてきたわけなんですが、まだまだむだ、工夫をすればこうシフトするよ、あるいは金はかからなくて人の工夫でできる、あるいは情報の工夫でできるよというような事業がありやなしやをもうちょっと全庁的に広めていきたいなと、このように考えております。

○森本委員 簡単に答えてほしいんですけれども、おそらく職員にいろんな形の中で啓発しておるというのはわかるんだけれども、各部に任すというのは、これはやはり体のいいあれですりかわりやろうと思うんです。というのは、今各部が前回の福祉の特養の補助金打ち切りについても、あんなものは議会の始まる10日ぐらい前にぽんと公表されたというような形の中で、あれはなんか政策論争をこれから積み重ねていくとかいろんなものはあるけれども、ああいうような形の中でのいわゆる各部各部がいかにして切ろうか、いかにして切っていくかというほど、無理やりに切らされておる。本当の各部の独自の特色ある施策を打ち出そうかというための予算じゃなくて、いかにして切るかというような予算になっていくおそれが僕はあると思うんです。
 もう一つ大切なのは、本当に補助金を切ることがいいのかどうかということ。例えば農林の方で維持管理適正化事業というのがある。これは国費が30%、県費が30%、市町村費が30%、地元負担が10%という非常に効率のもの。しかし、これに県費のシーリングをかけておる。そうすることによって、いわゆる大きな樋門だとか大きな施設に大きな金をかけるのは大変だからということで、5年間皆さんが貯金することによって頼もし講的な形の中でそういうふうな維持管理を努めておる。そういうものに対してもシーリングをかけるからどんどんとそういう事業がなくなっていく。そのことによって施設が老朽化したり壊れてしまったときに、もっと大きな地元の人たちへの負担となる。そのことがやはり農家側の疲弊に通じるというような、必ずしも県費を始末するそういうことがいわゆる県民のあれにはつながらんとは思うんですけれども、そこらのところのひとつの考え方です。補助金切るばかりが県民のレベルアップにつながるんじゃないよというと、切らないということも一つのあれだという、いわゆる予算編成方針をもう一つ聞きたいというのと。
 2点目、この基金ですけれども、水資源対策基金やったか、あれだとか、あそこの総文なんかのあれあるやんか。総文なんかにやるのは文化基金とか何とかってどこかに書いてあるやんか。ああいう基金類なんだけれども、あれがどうなの。現状としてああいうものが水資源対策基金とかそういうものが、3ページやね。水資源対策特別基金とか文化振興基金の現状というのは、本当になくなったら一般会計から繰り入れするということ。そういうふうな状況、今の現状をちょっと教えて、ゼロなのか、まだすあいが少しはあるのか。
 あまりすると時間がない、2点だけ。

○山本総務局長 ちょっと答えやすい基金のところから御説明さしあげますと、水は御承知のように償還金をなかなか一般会計が大変ですから、金に余裕のあるときに積もうよということで、もう積んでから大分なるんで、大体年間50億円ぐらい要るわけなんです、償還金。だから、もうそれが空になったらこれは返す約束は契約ですから、またこれも一般会計へ繰り込むというようなこういう代物ですので、もう今は水基金に積む余裕はありませんので、要は国に対する、あるいは公団に対する返済をそこの基金から取り崩していると。それから、文化基金ももう底をついて、確かに立派な総文センターができ上がりましたので、それはそれでいいんですけれども、文化をはぐくむ基金も相当きつくなってきていますので、これからいろいろ議論のある博物館の話であるとかそういったものが、これからどんな形で対応していくのかということについても、非常に基金そのものが冒頭の説明のように、それぞれの基金が底をついておると、そんなような状況でございます。
 それから1点目は、非常にこれは若干委員の御質問にお答えすることにはならんかと思うんですが、今までですと私ども総務局がすべての財政情報を知事三役とのパイプの中で議論をして、それから各部局長さんは部長復活とか名のもとにやっとった仕組みを10年度にぐっと変えてしもうたわけなんです。それは、その当時は10年の8月に財政会議というのを立ち上げて、そこで総務局はもちろんすべての情報は出しますから皆さん方でいろいろと議論しましょうよと。あのときなんかはまだはしりでしたから、公共の当時の土木部長とがんがんやり合いをするとか、そういう中でこの財源をどうしようよという議論はされてきたわけなんですが、おかげさんで財政会議も相当行われてきましたので、今年度は公共部門の部長さんとソフト部門の部長さんがもうがなり合いのような会議はなかったわけなんですが、いずれにしても限られたパイの中でどう運営していくかということは、従来のように財政当局が切るとかどうというような次元の話ではなしに、これだけ厳しい中ですからそれぞれの部局長さんが県政の重役になったような感じで、どうして県の財政運用を図っていったらいいか、そういうことを時間をかけてやらさせていただいていますので、今おっしゃられた修繕費とかそういうのは非常に私は大事な議論だと思いますので、そういう御意見も含めて来年度の予算、県政方針の中でどのようにそういった現状を具現化していくか、こういうことは十分戦略会議の中で議論をしていきたいと、このように考えております。

○森本委員 恐らく午前中の論議も含めて、考えますわということは考えないというふうにとってもいいのかなという気はするけれども、ちょっと乱暴な話だけれども、サンアリーナ、あれなんかでも、当時の部長は、だれかただでもやるからというような話をしておったんだけれども、ああいうものも今さら維持管理がかかるんだから、ある程度借金の残高だけででも売却するとか、そういうふうな方法というのは非常に乱暴だと思うけれども、法律的に無理なのか、これはどうですか

○山本総務局長 サンアリーナについてはいろいろ歴代の部長さん方に御努力をいただいて、改善に向けて取り組んでいただいておるわけでございますが、維持管理費についてもいろいろメスを入れていただいて低減の方向にあるんですが、今年の当初、第1回の議会でもお願いしましたように利用料金制度を導入して、今まで全部それぞれの使用に基づいて単価を決めておったのを、それぞれのセクションでサービスに応ずるような料金の設定ができるというようなことに条例改正をさせていただいて、そういう運用の中で全体的な維持管理の縮減を図らせていただいた。あるいは、行革特別委員会の方でも非常に厳しい外郭団体に対する御意見等々もありますので、まさに15年度に向けて、それぞれの外郭団体の見直し等をさらに拍車をかけて議論していかなけりゃならんということで、現在そういうこともあわせて、各部とやらせていただいておる。こういうことでございます。

○森本委員 わかりました。もう終わりますけれども、最後に要望しておきたいのは、僕らはこういうふうに、例えば基金を取り崩してしまうから大変なんだという一つ一つの個別のものを突きつけられるから反論できんのです。だから、シャープの90億円についても、あのシャープを持ってくるということでの論議だったんで、もうこれはぐうの音も出やんと、なるほど、ごもっともですということになってしまうんだけれども、予算論議の中ですべて一つのトータルの中で論議したときに、いろんな知恵というのは出てくるような気がしますので、今後予算編成の中でそういうことも含めて議論させていただきますので、終わります。

○真弓委員 どうも結論の方がちょっとわかりにくいんです。このことについてちょっとわかりやすく教えてほしいと思うんですけれども、この中にも税収の増を目指しているというふうな形でIT活用とか出ていますけれども、じゃあ今の税収増を図ってきたこのくにづくり宣言、あるいは北川さんが知事になられてから、どういうのが今の税収増につながっているのか、そういうのが実際にどんなものがやってきたものがあるのか。そして、今のいろいろなバレー構想、パールバレーとかメディカルバレーがありますけれども、こういうのが実際に何年ぐらいになったらどれぐらいの規模で税収増につながっていくのか。そういうのを教えていただきたいなと思うんですが。

○山本総務局長 前段の方は、三重県の税収が何によって確保されたのかと。こういう分析というのは、もう税というのは例えば後段でおっしゃられたシャープの話なんかは固有名詞が出ますけれども、税の世界はあくまで納税者が特定して公表しないと、これ地方税法に我々の守秘義務として言われていますので、ちまたに言われておる、例えば二、三日前に愛知県での決算見込が出ていましたけれども、そのときはトヨタが結構よかったので、愛知県は3.2%でしたか昨年に比べて決算が増えました。そういうマスコミ記事があったと思うんですけれども、なかなか我らのところでどこがどうなったから増税したか、非常に県税の税目なんて一杯ありますから、ちょっと前段のところは真弓委員の御質問に的確にお答えがしにくいかなという感じはしております。
 それから、後段のシャープについては、これは先般も2度の全員協議会の席上、知事の方からもお答えいただいて、おおむねあのときは10年でしたか、そういう御発言があったと思いますので、ただ、私どもといたしましては税収でペイするとかいう議論は一切しておりませんで、今の交付税制度の中では、例えば私ども議会で認めていただいた法定外目的税の産廃税は、税をいただければこちらのポケットに入りますけれども、一般の税は、税が入ればその分だけは2割の分は我々のあれですけれども、交付税のところで操作されると、こういうような今の税の仕組みですので、余り何年たってこの補助金が増えてくるとかという議論はちょっと危険かなという感じが。ただ、全体的なそういう立地が集積することによって、全体のレベルアップが図れる中で、それぞれの地域活動が活性化するということについては、これはまた別の計算方法でいろんなことができるんではないかなと思いますけれども、若干ちょっと後段のシャープのことについて税収がどうなんだということは、必ずしもそれだけを特化して我々がいくと、全体の財政運営のところが何かちょっと誤解を招くことになりますので、先般、知事がお答えさせていただいた域を超えないのかなと、そんな感じがしております。

○真弓委員 税の収入については、個々の問題が集まってきてトータルな話になると思うんです。2番目で聞いたのも、シャープに特化して聞いたわけではなくて、今県がやっているいろんな事業がありますよね、シャープだけじゃなくてメディカルもあるし、ケーブルのあがってくるそんな話もありますし。そういう個々の予測があられて何年度になったらどれぐらい税収が伸びてくるということを考えていかないと希望的観測だけで、多分、今山本さんが言われたみたいに活性化が進んでくれば集積がなされてきたら税収は増えるでしょうねでは、当局としてあまりにもあやふやな数字だけしか出てこないんじゃないかと、そこを心配しているんです。
 ですから、今、現にやっている事業はどういうところへどんな波及効果を生んで、どういうふうな税収につながってくるかという大枠をやはり示していただかないと、県民は今の状態でそのグラフを見たらもう右肩ずっと下がりですから、こりゃもうえらいこっちゃと破産してしまうねというふうに考えざるを得ないと思うので、そこら辺のことはやはりきちっと答えていただきたいと思うし、そのことを出すためにも、今北川知事になってから三重県があるわけじゃなくて、その前から三重県はいろんな事業をやってきているわけです。だから、河口堰にしても、知事になってからも干拓地の買収とか、中部国際空港とかいろんな事業をやってきて、それが三重県の経済ひいては税収にどのように効果があったのか、あるいはなかったのかということが答えにくいということではなくて、やはり考えてみえたはずですからそこは答えてもらって、今の事業がどう税収増につながっていくかということを考えていかないと。今までよくやったけれども、今こんなに税収が下がっています。税収を増やすためにいろんな事業をこれからもやりますわ、やっていますわというのでは、あやふやなままでずっと過ぎてしまって、それこそ希望が生まれてこないと思うんですが、いかがでしょうか。

○山本総務局長 前段のところは、一番メルクマールになるのは、たくさん税目がございますけれども、法人2税がどういう推移をしているかということが一つのメルクマールにはなるんかなと、そんな感じはしております。御承知のように、非常に昨今厳しい経済環境でございますので、バブルがはじけた後のところの推移となると、すぐ比較しても落ち込んでおるかなという感じはしますので、一度この点についてはまた資料提供はさせていただきたいと思います。
 それから、後段の部分は、さきの全員協議会で6月で2回目の県の方からも発表がありまして、9月にはプロジェクトCの計画を提示するというようなことも言っておりますので、それと並行して私どももいよいよもって新年度予算に向けて予算化の時期になってきますので、今御質問のあった点なんかもいろいろ農商部との間で議論させていただきながら、そういったシャープの立地することによる税収がどのように波及していくのかということ、今、たしか一定のどこまでできるかあれですけれども、産業連関手法というんですか、そこへ向いて入れ込んでやっていますので、それもどこまできちんと補足できるかという逆手もございますので、引き続きそちらの方は関係部局と波及効果についてのものは、もうちょっと精緻なものを出していきたいと思います。

○真弓委員 それをまた期待しておりますので、特に議論ばっかりじゃなくて、私どもとも議論をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○貝増委員 県の財政白書課題を見ても、北川知事が就任してから1,880億円の基金が7年間で半額まできていると。これは最近でも、去年、おととしでも税収入不足を基金取り崩し、切り崩し、毎回毎回議会のたびに、今年は何百億円税収不足やと。今回の計画でも、来年、再来年はまた250億円、300億円、簡単に歳入歳出の数字が合わないと言われて、今課題なんかも取りまとめされていますけれども、本当に隠し金庫があるから、定期預金があるから、いざとなったら、また今の知事のうちはこれを取り崩したらいいわという気持ちはないことはないですよね、総務局長。

○山本総務局長 まさに家庭でいう定期預金、これも底をついておるのは財調と呼ばれる部分ですね。
 それから目的基金は、これは条例に基づいて、そのものしか充当できないということになりますので。一般論でございますが、都道府県によっては条例改正してその目的でなくてもというようなことを、繰り替え運用なんかを手をつけておる県もあるやに伺っておりますが、こういうのは私は財政運用から見たら邪道かなという気もしますので、決して総務局のおる3階に金庫が埋めてあるわけでもなしに、いよいよもって大変だからということで提示をさせていただいておるということで御理解いただきたいと思います。

○貝増委員 その上で、今、県のいろんな施策支援事業、真弓さんも言われましたけれども、新しい名前をつくっては事業を立ち上げ、こちらが理解するのを追いかけるのに精いっぱいの面もありますけれども、じゃああの事業は何だったんだろうかと、そういった感じが県の施策の中に日替わり定食のように変わってくると。じゃあ一つ一つ、去年なんかはここの委員でもみえます西場議員さんの在所でも多気にシャープが来られた。これはすごいことやと、県はどれだけ助かるんやと。当局もそういう答えを出された。答弁されていると。しかしまた、半年、一年たつと、今度は亀山が一番ですよと。全世界相手に、あるいは全国相手に三重県は先陣を切って90億円の先行投資をしてまでこれを引っ張りたいと。そういうときは必ずこの部屋で知事が出てきて説明あるんですよね。ほかのことは一切、知事は説明に出て来られない。所管部門は所管委員会、部長に任せてあります。局長に任せてありますと。でも、一体じゃあ、県庁、186万県民の、さっき顧客論議がありましたけれども、本当に株主、県民あっての県庁、県庁あっての県民、その理論からいえばいろんな情報開示は日本一やと言われながら、実際の隅々のこというたら、本当の大事なことは情報開示されていないのと違うかと。職員も追いついていないのと違うかと。当然、議会も追いついていない面があると。先付ではなかなかいけないのが三重県議会なんですよね。
 でも、こうして一番大事な事業を組むのでも予算、じゃあ予算組むのに財政収入はどうなっているかと見ていくと。本当にこの3年間、4年目を迎えても苦しい話ばっかり。年度を開けて決算すると去年はこういうことで何とかチャラになりましたと。いつまでこんな自転車操業をしなければならないかと。真弓委員が先ほど聞かれた。じゃあそれらの組み立ててきた、提案した、そして表に出した各事業の増収の見込みといっても答えられない。本当にこれですべてといったら、5年後にはこれだけのまた財調を組めますよとか、そういった話は一切出てこないところに疑問を感じるんです。これからもこいう会話、あるいはそういう議論ばかり、県当局はされるものだと。人が変われば当然、感覚、感じも変わってくるやろうし、前年度より今年度、今年度より次年度と、そういった道すがらプロセスの中で、本当にいつになったら県の各施策に対する税収入は光明が見えるのかと。その辺のシミュレーションだけでも、先ほどは守秘義務違反ということも出ましたけれども、ある程度議会の予算決算特別委員会ではシミュレーションを出してもらってもいいと思うんですが、いかがでございましょうか。

○山本総務局長 2点ほどお答えしたいと思いますが、まず第1点は、非常に言葉が余りいい表現ではないかもわかりませんが、先ほど辻本委員にもお答えしたように、いわゆる地方分権の議論が一方でありながら税財源の問題は残っていますので、国がくしゃみをしたら自治体は風邪をひくと、こういうような財政状況、いわゆる財源構造になっておるということは、まず一つは御理解をいただきたいと思います。
 それから、2点目ですが、そうは言いながら、今までのやり方でいいのかということは我々も十分反省もしておりまして、今年の機構改革の中でも今まで予算調整課の中の職員の配置も、一方では部担当の担当と、それから企画チームをつくって、もう少し長期を見通したいろんな情報あるいはデータを駆使するようなそういうような中でやっていかないと、例えば今回の大きなプロジェクトなんかがボンときたときに、我々はもう全然身動きもできないような状況という反省は当然ありますので、今年はぜひ貝増委員のおっしゃられるようなことを日々の業務の中で、三重県の財政状況、税収、今度、旧来の税務政策課と予算調整課が一緒の部屋になりましたので、そういうこともどんどん議論しながら、3年先、5年先の税がどうなるんかとか財政がどうなるかということは、今までよりは具体的に対応したいということで、組織もかわっておりますので、もう少しちょっと時間をいただきたいなとそんな感じです。

○貝増委員 それは本当に局長、意を決して口から出た言葉。ただ出た言葉にならないようにチェックもさせていただきますし、期待もいたします。そんな固い話じゃなくて、ちょっとお伺いしたいんですけれども、これ1冊、単価は幾らしますの。

○村林総合企画局総括マネージャー 調べて御報告をさせていただきます。ちょっと今。

○貝増委員 予算はなんぼ組んでいましたか。

○村林総合企画局総括マネージャー すみません。印刷費の予算ということはちょっと承知いたしておりません。また御報告させていただきます。

○貝増委員 またじゃなくて今ほしいんですけれどもね。そこまであれですけれども、単純に、例えばこの資料づくりに外注であろうと内注であろうが1,000万円組んだと、それで1万冊つくったと。あるいは、県庁内部だけですから1,000冊つくったと。じゃあ単価計算幾らになると。これずっと、何で関係者だけに配布するんかなと。
 今まで午前中の議論、ちょっと戻りますけれども、総務局長にお伺いさせていただきたいのは、これをこれからタウンミーティングとかいろんな形で県内3カ所ぐらいで県民の意見を聞きたいと。一つ一つページをめくるたびに、まず知事が県民の皆さんへと、県民の皆さんの今までの資料をつくったやつ、仕事をしてきたことを見ていただいて意見を聞きたいと、当然、裏返しますと料金受け取り郵便の許可まで取って挟んでありますね。ちゃんと返信が、これはだれからもらうためにつくったものであるかと。表紙はめくったら県民の皆さんへ。裏の総合企画局あてになっていますけれども、この御意見をくださいと、切手は要りませんよと、意見を書いてポストへ入れてくれたら県庁に届きますよと。
 私が言いたいのは、これだけのものをつくったらタウンミーティングも大事ですけれども、生の意見も大事ですけれども、1冊500円ぐらいでできるものなら県内の書店で全部流して売ったらどうですか。今、ITやITや言ってパソコンや言うたって、だれもこんだけのページを朝から晩までかかって見ませんよ。でも帰り道に本屋へ寄ったら三重の白書があると、東京の何とか白書、環境白書じゃないぞ、経済白書でもないよと。県庁が三重のことを書いてある白書が出ているんやなと。500円消費税足して525円、これやったら買っていこうかと。そしたら、見てくれたら人が興味を持つ。話題にもなる。そうしたら意見を言うたろかと、おれはパソコン使えないけれどもと。いろんな使い方ができる。じゃあこれについて500円というのは、例えばですけれども、原価がクリアできたらそれでいいと思うんです。これからの時代、ITも大事ですけれども、アナログの本当に手に取って見て感想をもらえるというその手法もある意味で大事な面になると。だから、こういうことをつくって出すんだったら、せっかくのチャンス、来月から県内書店でどこでも売っていますよと、そういう考えは、局長腹くくっていただけないですかね。

○山本総務局長 刊行物、いわゆる県が印刷、県民の皆さんあるいは議会の皆さんに配布する刊行物についてもいろいろ議論はしております。例えば一つの例ですが、生活部が今まで俳句の国というようなことで700万円金かけて印刷をしておったんですが、ある出版社とお話して、出版社が単行本を発行していると、こういうケースなんかはまさに今委員のおっしゃられるようなことにつながる話かなというような感じもしますので、県の職員がそれに携わった人件費等々を換算したら700万円でおさまらんわけで、全部出版会社が責任を持ってやっている。そういうような知恵をもう少し出しながら、こういった問題も、直接の三重のくにづくり白書のお答えにはなっておりませんが、そういう発想もしながら膨大な県の刊行物をゼロベースで見直すということも私は大事かと思いますので、ぜひ15年度予算に向けても。こういうような視点でいろいろ考えていきたいと思います。

○貝増委員 15年度言わんと、本当にせっかくのだれが見てもこの3年間、去年、今年、来年と県の動きがこのセクションについてはこんなことをして考えて、こうやってきたけれども、反省は来年からこうしてくれるのよと。じゃあ私はこの分野では意見は言いたいわと。だから、何でそういう単純なここまで考えて職員がつくってくれたものがついているのに、それを何で表に出そうとしないかと。内輪の意見やったら本当にネットサーブだけで十分じゃないですか。これを出すということは、これをつくった、最後にこれを入れてくれた職員はこれを外部に出したいという気持ちがあったんと違うかな。そうすれば県民いろんな形、今度のタウンミーティングでも、それまでに本屋で買えたらこれを持って理解をしてから質疑応答の時間も本当に知事が出ても、県民が県庁が考えている県民との対峙、対応、対話、あるいは県民から見ている県庁との対峙、対話、これがもっと密になるんじゃないですか。1万人アンケート以上の本当の生の声が県庁に届くと思うんですけれども。あくまで県民の皆さんへとわざわざうたって、県民に理解、意見をほしいと書いてあるんですから、そこまでつくった表紙の本が表に出ない不思議さ。これはぜひとも来年からじゃなくて今年度、この上半期に対応できたらやってほしいですが、いかがでございましょうか。

○村林総合企画局総括マネージャー 先ほどお尋ねがありました白書の費用は、今のところ1冊360円ほどでできております。今、委員の方からの御指摘があったような問題意識は、我々も実は持っております。今のところなかなか配布の方法がないというのは、非常に苦慮しておりまして、県民局等の窓口で希望者の方にお配りするという方法をとっているんですけれども、やはりできればそういった身近なところで手に入らないかなというのは、申しわけありません、我々もちょっと問題意識を持っているという段階で、まだ十分どんな方法があるか議論していないんですが、例えば書店の流通に乗せるというのは非常にいい方法だと思います。例えば流通経費だけで入手できるようにするとか、そういったこともこれからちょっと検討させていただくということで、上半期にちょっとこれが実現できるかということは、ちょっとまだ自信がない状況ですが、至急検討はさせていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。

○貝増委員 本当に今の村林さんのそれが自分の職責に対する気持ちやと思うんですね。思ってることの実践、あるいはこういうところで答えていただいて、思っていたというのを知事が言う内部の管理職と対話の時間を持てというてもなかなか持てないだろうと。でも、こういうところでそういう話題が出たときでも、改めて会議が終わった後、もう一遍それをオン・ザ・テーブルで内輪で詰めていただく。できるものなら、後日に回すとまただんだんつんでなってくると。いいものはいいで即時対応していけたらありがたいです。これはもう返事はいいです。
 以上です。

○辻本(進)委員長 ほかにございませんか。

          (「なし」の声あり)

○辻本(進)委員長 なければこれで質疑を打ち切ります。
 当局には御苦労さんでございました。委員の方には御協議願うことがありますので、しばらくお待ちください。

 

 〔委員協議〕

  (1)委員長会議の結果報告について(資料2~4)

     資料2~4を報告

  (2)年間の開催計画について(資料5)

     企業会計決算審査      平成14年10月8日、15日及び11月5日に決定。

     一般・特別会計決算報告審査 平成14年12月6日、9日、10日、11日及び17日に決定。

  (3)県内・外調査について 

     県内調査については、本年度実施しないことを決定。

     県外調査については、9月2日(月)~3日(火)に実施し、調査先については正副委員長に一任することを決定。

  (4)次回の委員会について

     平成14年10月8日

 

 〔閉会の宣告〕

 

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成14年 7月12日

 

予算決算特別委員長   辻 本   進

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