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平成14年8月28日 少子・高齢化男女共同参画特別委員会 会議録

少子・高齢化・男女共同参画特別委員会会議録

開催年月日   平成14年 8月28日(水)  10:05 ~ 11:15

開催場所   第601委員会室

出席委員   8名

委員長 野田 勇喜雄 君
副委員長 田中 俊行 君
委員 清水 一昭 君
委員 伊藤 夛喜夫 君
委員 生川 利明 君
委員 島本 暢夫 君
委員 大平  誠 君
委員 西尾 文治 君

欠席委員    1名

委員 山本  勝 君

 

出席説明員

〔健康福祉部〕

健康福祉部長    青木 龍哉 君

経営企画分野
総括マネージャー    古庄 憲之 君

経営・子育て分野
総括マネージャー    村田 憲二 君

こども家庭チーム
マネージャー    上谷 幸人 君

その他関係職員

 

特記事項

 

傍聴議員              0 名

県政記者クラブ加入記者       6 名

傍聴者               1 名

 

議題又は協議事項

   1 児童虐待について

 

 〔会議の経過と結果〕

 〔開会の宣告〕

 〔テレビ取材の許可〕

 〔健康福祉部関係〕

  1 児童虐待について

  (1)当局説明

    〔青木健康福祉部長、村田保健・子育て分野総括マネージャー〕

  (2)質疑・応答

 

○野田委員長 それでは、御質疑があればお願いいたします。
 なお、本件の調査につきましては、児童虐待の事例などもありますので、児童のプライバシー保護の観点から委員の質問に対して、執行部において答えられない部分もあるかと思いますので、委員の皆様にはこの点御了解をお願いいたします。
 それでは御発言願います。

○大平委員 今いろいろ御説明いただいたんだけども、やはり何をおいても虐待の防止と、それから予防の問題、これが一番私は大事だと思うんですわ。とにかくやっぱり早期の発見ですね。ということは家庭の中で行われているんで外へ出ないわけですわな、僕らが知っておる範囲でも。また、子供らも言わないですわ。そこら辺が問題であって、今御説明があった通告があった段階ではどうにもならないような状況になってると。これが今、私はずっと見ておって現実やないかと、こう思うんです。
 そういうことから、さっき津の話も出ましたし、この間の新聞を見ると、この前、虐待なんかで子供に酒を飲ませてその子供が死んでしまったとか新聞に載ってました。本当に私は毎日そういう新聞を見ておって、我々この委員会は少子・高齢化ですけど、もう本当に子供を産んでくれるなと言いたいような、実は気持ちになります。
 そこで、私は早くこういう事態をそれぞれの機関が知るということでは、やっぱり小・中学校がありますね。これは毎日子供と接して一番把握できるところだし、それから地域にある民生委員さん、さっき説明にあった児童委員です。もう一つ、地域でいろいろ活動する自治会組織というのを皆持ってるんですよ。どこの町でも町村でもある。
 それからもう一つ、子供会というのがあるんです。恥ずかしながら私も地域の子供会の名前だけの会長をさせてもらってるけど、いろんな行事をしてると家庭の状況が皆わかりますわ。どこの子がこんでどうとかこうとか、これ話題になります。だから、やっぱりそういうとこから末端の自治組織、これは県じゃなしに市町村にお願いせないかんことですが、そういうところから早期発見して、児童虐待のネットワークといいますか、そういうことが僕は大事じゃないかなと。だから、むしろ起こってから児童相談所へどうのこうのよりも、その前にやれる形をとってもらえんかなと、こういうふうに思うんです。
 そういう点について県としての役割、市町村の役割があると思う。だから、むしろこれは私、市町村にきちっとお願いして、そういう格好をつくるようにひとつ相談を市町村にしてやってもらって、市町村も本当に末端の自治の段階でやれると、こういう体制が欲しいなとこう思うんですがね。
 何か皆さんの方からそれに対してあれば……。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 委員のおっしゃるとおりでございます。私どもも市町村にできる限り児童虐待防止ネットワークをつくっていただくように、もっと今後も努力していきますし、そして学校とか民生児童委員さんの方につきましても、これまでにも学校の先生方には、実は8月6日に小・中学校の初任者研修で、うちの方から児童虐待の理解と対応についてというのを時間をいただきまして話をさせていただいておりますし、8月19日に保育士、幼稚園の先生方にも児童虐待のことについて説明をさせていただいたと。
 今後、実は児童委員さんにつきましても9月3日に何か集まりがございますので、そこでもまた、この辺のところを説明させていただくように予定させていただいております。そういう意味で、これからもどんどん関係者のところへ、委員の言われるようにやっていきたいというように思っておりますので、またよろしくお願いいたします。

○大平委員 その点ひとつよろしくお願いしておきます。

○田中副委員長 3点ほど質問させてもらいたいんです。
 まず、最後のページの児童虐待の相談フロー図なんですけども、今まで津の事例を挙げるまでもなく、非常に緊急性を要する、生命に危険が及ぶような事例が増えてきたわけですけども、それに対する迅速な対応がされてなかったということが言えるかなと思うんです。
 このフロー図を見ますと、このシステムですと処遇会議あるいは児童措置部会までいくとかなり時間がかかると思うんですが、一番重要なポイントは、私はやっぱり生命に危険が及ぶようなケースでは緊急受理会議のところ、ここの体制強化が一番重要かなと思うんです。先ほどの説明では所長と児童福祉司の方の判断で一時保護を決定するということでしたけども、後で後悔をせんでもいいように、ここの部分の体制強化といいますか、もう少し専門家を入れるなり、一刻を争うような事例かどうかを判断する際の迅速な対応システムを、ここに少しポイントを置いてフローのシステムを再検討してもらう必要があるかなと私は思うんですが、その点についての御意見を伺いたいのが1点です。
 それから、具体的な津の事例について、今後の対応のところで児童委員や少年サポートセンターとの連携強化というふうになっておりますけども、連携強化というのは非常に言葉上きれいで便利な言葉なんですが、連携を強化するということは具体的にどういうことをするのかということをちょっと確認しておきたいんです。それが2点目。
 それから、最後の3点目は、私もちょっと勉強不足なんですが、いわゆる民生委員、児童委員さん、これは同じ人がなってるわけですね。主任児童委員というのがあります。最近数年前にできたこの制度、なかなか地域の人たちも役割がどう違うのかということが理解されてない。そういう傾向が強いものですから、私自身も民生委員、児童委員の部分と主任児童委員さんの役割が、どこがどう違ってということが少し不明確ですもんで、今後、地域の方々に周知する意味でも、そこのところを明確に一遍説明してほしいんです。
 その3点です。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー まず、フロー図の緊急受理会議、所長と児童の担当福祉司だけではちょっとと。いわゆるもっと強化せよというお話でございます。
 これにつきましては、実は虐待防止権利擁護班という児童福祉司の中でもちょっと専門的な人がいまして、これは現実に今、三重県の場合は4名、北勢児相に2名、中央児相に2名いるんですが、そういう方たちも入ってやるということで、通報があってすぐに対応しなきゃならない。ということで、特に生命に危険のある今回のように鎖でつながれるとか、そういうような場合どうするかという話が初めてあった場合どうするかという話でございます。
 それで、今言われましたように今後そういう意味ではもう少し強化してはということでございますので、私どももどうしたらいいか、その辺のところをメンバー等につきましても一度検討させていただきます。
 それから、児童委員や県警のサポートセンターとの連携強化というところでございますが、児童委員さんにつきましては地域にたくさん3,500人ぐらいいらっしゃいます。先ほどちょっと私申しましたけども、この中で児童への地域協力員になっていただく方は児童委員さんが非常に多くて、この方たちが児童虐待のことについていろいろ通報とか相談にのってくれるということで、この人たちの研修とかそういうのをやっていって……

          (「私が言ってるのは主任児童委員のことですよ」の声あり。)

○村田保健・子育て分野総括マネージャー いやいや、児童委員です。

          (「民生委員、児童委員」の声あり。)

○村田保健・子育て分野総括マネージャー はい。いずれにしてもこの方たちが多いということでございます。この方たちに、もっと児童虐待に関する研修などをやりまして、通報なり協力をお願いしていくと。
 主任児童委員というのは現在300人ぐらいおられまして、基本的に主任児童委員さんは県とか関係機関と児童委員さんとを結ぶ役割、そういうような方でございまして、地域担当を主任児童委員さんは持っていないと。いわゆる3,500人ぐらいおられる児童委員さんはそれぞれの地域を担当させていただいております。主任児童委員さんは市町村でのどこどこ地域という担当を持っておりませんので、基本的には児童委員さんと県なりあるいは市町村なり、そういう関係行政機関と連絡、調整等をやるのが非常に多い。あるいは児童委員さんと一緒に相談にのって行動するとか、そのような方が主任児童委員さんということで今おられます。
 もう一つ、警察との関係でございますけども、少年サポートセンターと実際には意見交換会もするということと、いわゆる事例において一緒に検討しておると。例えば伊賀なんかでケースごとによってサポートセンターと一緒に事例検討会を開いておるというようなことでございます。こういうものをもっと一緒にやっていきたいなということで、県内の児童相談所でもサポートセンターと常に連携をやっているところが伊賀の児相なんでございますが、今後、ほかの児相もなるべくそういうようになっていくようにやっていきたいということで、今それぞれ進めておるところでございます。

○田中副委員長 大体わかりましたけども、くれぐれも認識が遅れるということがないように、迅速なフローのシステムを再検討していただくことをもう一度お願いしておきたい。
 それから、民生委員、児童委員さんと主任児童委員さんの件ですけども、先ほど主任児童委員さんは地域担当を持たないというふうに言われましたが、事実上私の住んでる地域でも地域担当を持ってるような感じなんですよね。ですから、もっと主任児童委員さんを有効に活用していただくような、特に児童虐待については、そういうことを考えた方がいいんじゃないかなと思うんです。
 というのは、民生委員、児童委員さんというのはどちらかというと民生委員さんの仕事ですね。福祉全般といいますか特に高齢者福祉、こちらの方に時間や労力が割かれておって、なかなか児童対策について現実は時間を割くのが難しいような気がするんです。せっかく主任児童委員さんという制度があるわけですから、もっと児童虐待の最近ふえておる事例については主任児童委員さんに深くかかわってもらって、専門的な研修をしてもらうなり、そういう活用の仕方をもう一度考えてもらった方がいいと思いますので、最後にその点だけもう一遍お答えいただけますか。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 委員のおっしゃるとおりでございますので、今後の説明会なり研修会なりのときにも主任児童委員さんの役割、その辺も含めましてもっと説明していきたいと思います。そのような方法で説明会等やらせていただきます。

○伊藤委員 資料に基づいて2、3点質問をいたします。
 まず、1ページの(2)の相談・通告経路別、これ12項目ありますね。割合がここに書いてあるんですが、例えば福祉事務所は18.1%、それから最後の方は児童本人が0.5%等々ありますけども、これを見た結果、どのように相談通告の数字を皆さんが受け取られておるかということをまず一つ聞きたいということです。
 もう一つは、2ページ目の上の(1)の周知・啓発や早期発見の関係ですが、説明のありました地域協力員を今後どんどん増やしていくということですが、地域協力員という性格がよくわからんのだけど、協力という意味がね。どのような性格、力量を持ってやるのか、その目標値としては、協力員というのはサポーターだと思うんだけれども、こういう人らは極力多い方がいいわけですが、どういう形で協力員の選定をしていくのか、その辺が一つ。
 それからもう一つは、下の地域児童虐待防止会議メンバーがあります。先ほど大平先生がちょっと触れましたけれども、むしろ個々の家庭に一番近い地域の組織というのがありますね。そうしますと、大平先生が言われました子供会もありますし、消防団や自治会の役員さん、婦人の組織もあります。こういうメンバーが私はこのメンバーに入ることは、非常に事前防止の手段になると思うんです。メンバー構成が少し余りにも一般的で抽象的だと私は思うんですけど、その辺の考え方をちょっと教えてください。
 その3点です。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 相談・通告経路別でございますけども、理解してほしいのは、これは児童相談所への最終通告の経路ということでございます。ですから、福祉事務所へはもっと別のところから入ってくるかもわかりません。例えば福祉事務所の場合でしたら、保育所なり住民なり知人から入って福祉事務所へ来て、福祉事務所から児童相談所へ来たという場合もあると思います。ですから、これのケースが全国的に見てどうかと言われると、本当はもう少し……。
 ですから、これをどう見たらいいのかちょっとわかりにくいところがあるんですが、児童委員さんも直接これは児童相談所へ通告したと。それで、児童委員さんが福祉事務所とか保健所とかそういうところへも通知して、そこから児童相談所へ行くという場合も両方実はあるというふうに理解していただきたい。

○伊藤委員 質問の趣旨がちょっと抽象的だったと。
 私が言ったのは、数字そのものよりも例えば皆さん専門でどういうふうに感じたのかという質問は、一番生活で身近なのは一般の住民の人ですよ。身近な機関というのは、ここで見ると警察とか親戚とか保健所なんですよね。それが極めて低いじゃないかということを言っておるわけです。そういうことを感じなかったですかと、皆さんが受けてね。
 私は、直感的に一般の本当の住民の普通に生活しておる人が一番感じるのは、警察とか親戚とか保健所へ通告するというのが普通だと思うんだね。学校もありますよ。これが極めて数字が少ないから、この辺に相談の窓口の、あるいはいろいろ皆さんから行政指導とか地域の指導の問題点があるんじゃなかろうか、ということは、もう少し警察、親戚、保健所からの相談所への通告が増えてしかるべきだということを直感的に思えば、この辺の問題点をどうやって行政が考えるかと、市町村も含めてね。そういう意味で私は質問したわけです。
 数字が少ないとか多いの話はありますけれども、そういうことを感じてませんかということ。なるほど、もっと警察や親戚や保健所で多くあるべきだなというのが頭の中で考えられると、それは虐待の事前キャッチの手法が変わってくるわけです。そういうふうに思いませんかという質問を実はしておるわけです。その辺もう一度、あれば答えてください。
 以上です。

○青木健康福祉部長 先生おっしゃいましたように、これ全国的な数字と若干比較してみますと、警察などは全国的にも6%ということで大体同じでございます。関係機関との連携ということで少し特徴的なのは、12年度の全国の数字を見ますと保健所が全国では5%ということで、ここで県の場合は0.5%ということでございますので、おっしゃいましたように、その部分については全国より少ないということになっております。
 ただ、先ほど総括の方からも御説明しましたが、児相への相談ということでございますので、その前がどこかというのはちょっとわかりませんので、もう少し細かく分析をしなきゃいけませんけれども、客観的な事実とすると保健所というのが若干少ないということでございます。
 そうしたことを考えますと、やはり今後は例えば母子保健の問題でありますとか、あとは例えば精神障害者の関係でありますとか、様々な保健の相談を保健所が受けてるわけですから、そうしたところからの連絡、連携、これをやはりもっと一生懸命やっていかなきゃいけないというのは思っております。
 直接保健所ということではございませんけども、そうした観点で今年から新しく始めました事業に、3歳児検診でありますとか乳幼児の検診の際にそういう虐待を受けている可能性のある子供を早期に見つけようと。もう一つは、そういうところに出てこない子供について、家庭で何か問題が起きてるんじゃないかということで、そういうところと連携をやって進めていこうということで、新しくちょっと予算をとりましてモデル的な事業も始めております。こうしたことが進んでいきますと、これまでなかなか連携のとれていなかった分野との連携も進んでいくのではないかなというふうに期待をしておりますし、その分野についてはもっと一生懸命やっていきたいと考えております。

○伊藤委員 これにこだわるようですが、もう一言言えば、例えば警察とか保健所は児童虐待の相談を非常にしやすいという環境が、私はまだ整ってないと思うんだね。例えば警察だったら、駐在所、交番所にそういう受け皿体制がないんですよ、残念ながら。どこの警察署という意味ではなくして、各警察署でも児童虐待に対する相談の雰囲気とかそういう体制がなってない。事件が起こったときに行くんだという、そういう状態なんですね。私はその辺に隠れた問題点があると思うんです。いわゆる虐待の事前キャッチ、事前防止という意味から言って、この辺で少し議論を交わしていただきたいと、それは要望しておきます。
 あと2件だけちょっと。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 地域協力員でございますけども、今ちょっと申しましたように地域協力員というのはいわゆる児童福祉に関係のある方たちで児童委員さん等が中心になりまして、活動としましていわゆる児童虐待の早期発見とか通告などをしていただくと。そしてまた、児童委員さんでございますので、子育ての悩みとか相談をもしていただくというようなことでございます。児童虐待防止について積極的に活動していただく人でございます。
 児童委員さんのほかに保育士さん等も入っておられます。こういう方をもっとこれから増やしていけば、地域に情報が入ってくるんではないかなというように思っております。
 それから、メンバーに子供会とか消防団とか自治会等の人を入れてはどうかということで、これは今後、地域の方にちょっと話をしまして、1回その辺の方をメンバーに入れるかどうかということも検討させていただきたいと思います。

○清水委員 北勢の管内は2分の1の発生率ということで非常に高くなってきているということと、どんどんまた増えるという傾向にありますよね。それで、相談員内の人とか体制、それは発生件数に応じて比例しているのかどうかということです。
 それと、フロー図の中でも本来は相談通告以前に食いとめるということが、やはり非常に大平委員もおっしゃいましたけども大切だと思うんです。それで、本音の部分で言えるかどうかわかりませんけども、潜在的に児童虐待されているであろうというような、ある程度の予想というのをされているのかどうか。相談に来る前に何件ぐらい虐待されているかという、そのような予想というのはある程度できるのかどうか。ちょっと難しいかもわかりませんけども。
 それともう一つは、どこまでがしつけでどこまでが虐待とかいうマニュアルというか、その辺の区分というのははっきり書面なりでされているのかどうか。その辺ちょっと教えてもらえますか。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 北勢が非常に多いということで、職員はそれなりの人が配置されておるかということでございますけども、人数的には北勢児童相談所が担当しているというのは、全体で児童相談所の職員が今82名ほどおりますが、その中で25名ぐらいが北勢の全体の職員でございます。この人数が本当に少なくて、どうしても仕事が回らないということであれば、今はある程度機動的にそういうことに応じるようになっておりますので、これが多いか少ないかということについてはなかなか難しい。
 特に児童福祉司の数におきましては、北勢が10人で一番多くて、その次に中央が7人、あと南勢が4人というような状況でございます。そういう意味では、児童福祉司そのものでは、一応北勢は多いということでございます。
 それから、予想するということはちょっと私の方、その辺はわかりにくいんですが……。

○清水委員 質問の趣旨がおかしかったかなと思うんですが、虐待者別で見ると、実の父親以外の父親であるとか実の母親、これが大体発生件数の半数近くを占めてるわけです。だから、プライバシーの保護なんかもあってその点難しいかと思うんですけれども、ある程度再婚なりされて小さいお子さんがいて、それで籍を入れて結婚されるというのは、そこまで把握は難しいかな。そう件数は多い方ではないと思うんですよ。だから、その辺はちょっと……。そこまでの調査というのは難しいかもわかりませんね。これは取り下げますわ。
 それと、しつけと虐待の区分。マニュアル化されてるかどうか。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 児童虐待の対応マニュアルというのはできておるんですけども、現実面でしつけと虐待の区分の仕方のところでございますが、たとえ親がしつけと考えていても子供にとってどうかという視点で考えていかなければいけないと思うんですよ。子供にとって本当にそれが虐待になるのかしつけになるか、その辺で、親がしつけだという意味じゃなくて、子供の立場から考えて権利擁護になってるかどうかという、そういう意味で考えていかなあかんのではないかなと思っております。
 ただ、マニュアルというのは一応つくってあります。

○清水委員 そういうマニュアルをやはりある程度地域住民なり学校なりにオープンで公開はできるんですか。それはあくまでも緊急受理会議のメンバーだけでの対応になるんですか。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー これは児童虐待防止マニュアルということで、児童虐待に向けた対応ということで関係機関用にこういうものを配らせていただいておりますし、それから一般の方にはこういうパンフレット等がございまして、児童虐待があった場合どこへ通報したらよろしいとか、そういう……。

○清水委員 極端な話、何回殴ったとかあざができたとか、その辺の区分というある程度のマニュアルというのはあるんですかという意味で聞いてるんですわ。

○青木健康福祉部長 児童虐待防止法の中で虐待について4つの典型的な例というのが示されておりますし、そういうものについては先ほど総括の方から説明しましたようなもので言葉の上では定義をして配付しているわけですけれども、ただ、具体的に例えば3回ならしつけだけども4回目になると虐待だというようなことで、そこに線を入れるというのは現実的になかなか難しいというのが正直なところでございまして、そこはケース・バイ・ケースで対応していくということにならざるを得ないと思います。
 ただ、こうしたいろんな事例が起きてまいっておる中で、今回の事例も平成6年からずっと関与していたわけでございますが、やはり子供の視点に立ってどうかということで、より考えていくということで、少しでもこれまで以上に踏み込んで子供の人権を守るということで関与していくという思想で、しつけと虐待のところに線があるんであれば、より虐待ということを広くとって関与していくということでやっていこうということは考えております。

○清水委員 非常に緊急性を要することだと私は思いますので、例えばあざができれば虐待なんやとか、ケース・バイ・ケースはあとの2割、3割の部分で判断していただいて、その辺の基準というのはある程度つくっておいた方が非常に迅速に対応できるんじゃないかなと私は思うんですが、ひとつその辺は要望しておきたいと思います。
 それと、先ほど82名の相談員の中で北勢管内は25名ということで、本来なら単純に計算すると40名ほど配置していてもいいんじゃないかなと思うんです。やはり北勢地方も非常に都市化しておりまして、ますます伸びる傾向にあるんじゃないかなという判断をするんですが、その辺を水際で食いとめるには人とか体制づくりが大切だと思うんですよ。だから、もっともっと今報告を聞いたところ非常に相談員の数が少なくて3分の1ぐらいの程度なもので、その辺の体制というのは非常にまだ弱いという気がするんですが、その辺いかがでしょうか。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 確かに児童虐待の件数では、おっしゃるように半分ぐらいは北勢管内で起こっておる。ただ、児童相談所の業務というのは児童虐待だけじゃなくてほかの業務もやっておりますので、その辺は今後の組織と定数等の方で、もう少し業務等の絡みで検討させていただきたいと思います。
 本当にどこまでがいわゆる適当かということですが、児童相談所も虐待だけの仕事をしているんじゃなく、ほかの虐待に至らない児童相談というのもいろいろやっておりますので、その辺につきましては今後の組織定数のところが毎年ありますので、その辺でいろいろ業務についてはまた考えていきたいと思っております。

○野田委員長 他にございませんか。
 ないようですので、ちょっと僕の方から1点要望も含めて。
 先ほどから皆さんの御意見を聞いてまして、やはり事前の対応の強化というのが最大の目標ではないかというふうに思うんですけども、当然私としましても件数が増えたから悪いということは一概には言えないんではないかというふうに思うんですよね。やはり件数が増えることと実態を未然に防ぐこととの相反する数字というのは出てくると思いますんで、やはりこうした虐待の件数が増えないということの大きな目標を上げて、それが成果としてなってくるということがやはり一つの目安といいますか、そういうものではないかというふうに思います。
 そういった意味での件数の数字、これに対応して結果的にそれがどういうふうになるか、また未然にどういうふうに水際で防いだかということの方が大きな問題だというふうに思いますんで、その辺のところを先ほどの御説明の中でも十分対応していただけるようにということでお願いしたいというふうに思います。
 ですから、数字ばかりにこだわることも大切ですけども、余りそればかりやっていくと成果の方が逆になってくる。相談件数が多ければ、それが実際に発生したものかというと、余りにもイコールばかりを考えていくとそればかりに追われて成果が上がらないんじゃないかなということも生じるんじゃないかという思いもしますんで、十分に家庭との連携を強化できるような事前の対応、こういうことを心がけていただきたいなというふうに思います。
 説明は今まで聞いてましたので、その辺を強く要望させていただいて終わらせていただきたいと思うんですけども、特によろしいですか。
 ないようですので、これで調査を終了させていただきます。
 当局には御苦労さまでございました。ありがとうございます。委員以外の方は退室願います。委員の方には連絡事項がございますので、このままお待ち願います。

 

 〔連絡事項〕

 

 〔閉会の宣告〕

 

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成14年 8月28日

 

少子・高齢化・男女共同参画特別委員長

野 田 勇喜雄

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