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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成14年度 委員会会議録 > 平成14年12月16日 教育警察常任委員会 会議録

平成14年12月16日 教育警察常任委員会 会議録

教育警察常任委員会会議録

開催年月日   平成14年12月16日(月)  10:02 ~ 15:14

開催場所   第502委員会室

出席委員   9名

委員長 福山  瞳 さん
副委員長 杉之内 昭二 君
委員 田中  博 君
委員 木田 久主一 君
委員 中村 進一 君
委員 萩野 虔一 君
委員 溝口 昭三 君
委員 水谷 俊郎 君
委員 岩名 秀樹 君

欠席委員    0名

出席説明員

〔警察本部〕

警察本部長   野上  豊 君

警務部長     福田 守雄 君

生活安全部長  上村 政史 君

刑事部長    福井 資明 君

交通部長    福山 一郎 君

警備部長    平井  清 君

その他関係職員

〔教育委員会〕

教育長    土 橋 伸 好 君

政策企画分野
総括マネージャー    中沢  薫 君

教育支援分野
総括マネージャー    安田 敏春 君

学校教育分野
総括マネージャー    澤川 和宏 君

研修分野
総括マネージャー    沓張 久治 君

生涯学習分野
総括マネージャー    山川 晴一郎 君

その他関係職員

傍聴議員   3名

真弓 俊郎 君

大野 秀郎 君

辻本  正 君

県政記者クラブ加入記者        10名

傍聴者                12名

議題又は協議事項

  1 警察本部関係

   (1)議案の審査(2件)

   ・議案第 1号「平成14年度三重県一般会計補正予算(第3号)」

   ・議案第45号「平成14年度三重県一般会計補正予算(第4号)」

   (2)所管事項の調査

  2 教育委員会関係

   (1)議案の審査(4件)

   ・議案第 1号「平成14年度三重県一般会計補正予算(第3号)」

   ・議案第45号「平成14年度三重県一般会計補正予算(第4号)」

   ・議案第55号「公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」

   ・議案第56号「県立高等学校等の現業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案」

   (2)請願の審査(新規分1件)

   ・請願第43号「30人以下学級の実現について」

   (3)所管事項の調査

  3 委員協議

   (1)委員長報告について

   (2)閉会中の継続審査・調査申出事件について

〔会議の経過と結果〕

〔開会の宣告〕

〔テレビ取材及び写真撮影の許可〕

〔警察本部関係〕

  1 議案の審査

   ・議案第 1号「平成14年度三重県一般会計補正予算(第3号)」

   ・議案第45号「平成14年度三重県一般会計補正予算(第4号)」

   (1)当局補充説明

     〔野上警察本部長〕

   (2)質疑なし

   (3)議案の採決(一括)

      議案第1号及び第45号  挙手全員  可決

 2 所管事項の調査

   (1)資料により当局説明

     〔野上警察本部長〕

   (2)質疑・応答

○中村委員 先ほど交通死者ワ-スト2位というの、これは人口割だったんですか。

○野上警察本部長 ワ-スト4位は、これは人口10万人当たりの数でございます。

○中村委員 人口10万人当たり。

○野上警察本部長 人口10万人当たり、ワ-スト4位でございます。

○中村委員 ここ5年間ぐらい、順位だけでもわかりますか。

○福山交通部長 お答えいたします。 平成13年ワ-スト2位、平成12年ワ-スト2位、平成11年ワ-スト7位、平成10年がワ-スト3位、平成9年がワ-スト10位でございます。平均ワ-スト5位ということでございます。

○中村委員 今教えていただきました数字ですと、前から私、原因分析を申し上げているんですが、多分先ほどの説明ですと、高齢者、これ被害者ですか、高齢者というのは。

○福山交通部長 被害者でございます。

○中村委員 飲酒それからシ-トベルト、明確に原因をおっしゃられましたということですね。原因はもうはっきりしていると。順位はこんな状態で、非常によくなっているんだといいんですけれども、非常に厳しくなっている。多分10万都市、都市の人口割とかいろいろなことも原因していると思うんですけれども、結果としては余りいい形ができていない。こういった中で、いわゆる加害者の年齢別だとか、男女別だとか、地域別だとか、あるいは職業別とか、そういった分析も当然されているというふうに思うんですけれども、そういった分析の上で、具体的なこの5年間で打ってきた手というのはどんなことをされてきたのかなと思いまして、出してください。

○福山交通部長 おっしゃるとおり、分析につきましては職業別とか、年齢別とか、あらゆるものについて分析、統計をあらわしておりまして、年間のまとめとして出させていただいております。その中で高齢者につきましてもいろいろと手は打ってございます。ただ、施策といたしましては高齢者交通安全アドバイザ-とか、高齢者に対する講話を中心にしたとか、また法律改正では高齢者に対する更新時講習の年齢を引き下げたということで、かなり高齢者に対する対策につきましては打ってまいっております。

 また、飲酒につきましては、御存じのとおり6月に道交法が改正されまして、取締りの強化を図りました。その結果、死亡事故につきましてはマイナス5件だと思いますけれども、人身事故につきましてはかなりの数、90件近く減っております。これも取締りの効果それから罰則等の改正の強化が身を結んできておるんだろうと思いますので、これにつきましては今後も引き続き取締り強化を図ってまいりたい。それに対して飲酒運転者に対する行政処分、これがかなり取消処分が多うございます。ですからその辺の意識づけ、これについても広報啓発を図ってまいりたい。そのようなことをやっておりますし、シ-トベルトにつきましては、JAF等との共同で調査もしておりますし、件数についてもかなりの数、シ-トベルトの検挙もいたしております。ただ残念なことに、死者については非常に着用率が悪い。大体85%から90%の間でシ-トベルトの着用率はあるんですが、死者については20数%しかない。こういう結果が出ておりますので、やはりその辺の取締りの重点を、夜間に持っていったりということを今検討して進めております。 以上です。

○中村委員 犯罪率の増加とか、かなり限られた人数で具体的に手を打つのか、非常に難しい時代に入っておると思うんですよ。それはよくわかるんですけれども、今聞かせていただきましたこの5年間のこの数値の流れを見ますと、多分三重県だから、三重県は何か他県に比べて、人口的な環境は別にして、やはり何か原因があるんじゃないかなという感じもいたします。そういったことで、もう少し突っ込んだ分析をしていただいて、例えばシ-トベルトの率というのは、熊野から四日市すべて同じ率なのか、特に集中的に多いところがあるのであればそこへ手を打つとか、何らかの方法も打てると思いますので、できましたらちょっとそういった分析された数値を後で資料としていただきたい。

 それからやはり小・中学校、小・中・高ですね、そういった多分若い人らなんかの事故も多いように私は聞いておりますので、そういったところの対策というのは、具体的に三重県は、住民との、県民との協働という言葉は本当に随分使っておりますけれども、そういった協働というものがやはりまだ地域を回っておりましても見えてこない部分もございますので、そういった今いろいろな団体ということをおっしゃいましたけれども、それが具体的に浮かび上がってこないことも、もしかしたら原因かなという感じもいたしますので、その辺も力を入れていただければというふうに思いますが。

○野上警察本部長 最初、私、4位と申し上げましたが、今年11月までは4位でございますが、昨年までは2位だったという状況でございます。

 それから、いろいろ緊急雇用対策の一環で、例えば駐車違反の指導といった事業、それから、小・中学生等を対象にいたしました交通安全指導、県知事部局の方からの委託で高齢者宅を訪問する安全指導といったようなもの、こういうものを緊急雇用対策事業で今年度から実施しているところでございます。こういうようなものも組み合わせながら、さらにはこれはやはり市町村とも十分に連携をとりながら、交通安全指導、交通安全教育の徹底を図っていかなければならないと考えております。地道な活動をやらせていただいておりますが、今後さらに連携を深めながら取り組んでいきたいというふうに考えております。

 今お話がございました事故原因の分析につきましては、交通部の方でやっております。どういう状況かにつきましては、また後で御説明できるものをお持ちして御説明していきたいと考えております。今後とも頑張ってまいりますので、よろしく御指導のほどお願いします。

○中村委員 手を打ったら、やはり2位とか4位とかいうのが、「あっ、10位ぐらいになったな」とか、変わったなという形が見えるような、多分そんな手があるんじゃないかなと思います。私も見せてもらいますが、頑張っていただきますように。

○福山委員長 よろしいですか。資料の方はよろしくお願いします。 ほかにございませんか。萩野委員。

○萩野委員 刑法犯の認知件数が非常に急激にふえてますよね。これは三重県だけではなくて、全国的な傾向だと思うんですけれども、例えば平成12年と、13年と、三重県を比べてみますと、三重県では12年度に比べて13年度は3万9千何件かでなかったかと思うんですよ。要するに前年度よりも53%もふえているんですよね。今年はもう4万を超えているんじゃないかと思うんですけれども、これはその主な原因は何だと。これは全国的な傾向でもありますから、三重県だけではないんですけれども、しかし1年で53%もふえるということは、極めて異常だと思うんですよね。この辺の原因は何かなというふうなことをどのように考えていらっしゃるのかということが1つです。

 それから、検挙率も悪いですね、非常に。20%を切ってしまって、18.某だということ、この間予算決算の委員会でもお聞かせいただいたんですけれども、失礼な言い方ですけれども、皆さんのところの国松長官が狙撃されて、それがいまだに解決をしてないというふうなことにも象徴されているような気がしてならんのですけれども、極めて検挙率が低いという状況で、犯罪が広域化しているとか、多様化しているとか、ハイテク化しているとか、あるいは外国人の犯罪が非常にふえてきたとかというふうなことが非常に影響があるということはよくわかりますが、1つですね、交番の話もいっぱい出ていますけれども、県議会からの意見でも初動捜査の遅れが目立つというふうなことがあったと思うんですけれども、何か私は感覚的に、ハイテク化、システム化、IT化というんですか、犯罪を何かシステム的に捕まえていこうというふうな姿勢が余りにも強く打ち出しすぎるようですね、そのことを否定するのではないですよ。今の状況の中でそのような方向に行かざるを得ないし、それが検挙する近道であるということはよくわかるんですけれども、余りにもそこに偏りすぎると、初動捜査そのものが何か人の手を煩わせず、いわば無機質な状態になっていって、警察に対する協力意識というのがだんだん希薄になってきているのではないかということを心配するんです。例えば交番へ行ったり、あるいは駐在所へ行ったら、ポンとボタンを置いてあるだけで、そこで何かこうやるというふうなことですね。対面して警察に親近感を持って、いろいろな警察に協力していこうということが、余りにもハイテク化が進んでいくと無機質になっていってしまう嫌いはないのかなというあたりを非常に心配をするんです。

 要するに、県民は何かあったら早く来てほしい、機械ではなくて警察官がというふうなことなんですよね。ですから、ここに3キロ未満隣接あって、駐在所の設置数が全国9位でいいじゃないですか。次、統合しなくて1位になるまでやっていただいたらいいじゃないですか。統合して減らさなくてもいいと思うんですよ、私はね。ですから、そういう県民、今中村さんもおっしゃられた県民に見えるような活動というものをぜひ考えていただきたいなということを思うんですが、何かお考えがあったらお聞かせください。

 それからもう1つ、ごめんなさい、全部言うておきます。1つは防災の問題なんですけれども、何か東海地震や、東南海やありますけれども、これ何か起こったら安心・安全の本部は警察署なんですよね。その県下の警察署の防災対策について教えてください。防災対策、耐震対策というんですか、できてるところ、できてないところ。警察が崩れてしまっては、後の安全も、安心もありませんから、それが1つと、いつ起こるかわからない状況と言われていますので、警察の中の非常事態のときの備蓄した食糧ですか、何か非常事態の水や食糧があるんだと思うんですけれども、極めてお粗末だということを聞いたんですけれども、どれくらいの日数を保てる食糧で、どんなものを用意されているのか、わかったら教えてください。

○野上警察本部長 治安情勢が厳しいということは機会あるごとに御説明しているところでございますし、今御指摘いただきましたとおりでございますが、とにかく大きくやはり規範意識の低下といいますか、社会全体がル-ルを守ろうというような意識が非常に低下してきているなというふうに考えます。犯罪を犯す人というのがふえているわけですが、そこまで至らなくてもル-ルを守らないと。自分さえよければいい、自己中心的な風潮の蔓延と、こういうものがやはり犯罪の多発につながっているのは間違いないだろうと思います。

 それから来日外国人がふえていると。中国人の組織犯罪も多うございますし、三重県の場合はブラジル人が犯罪に手を染めるというケ-スが多いんですが、こういう思考形態が全く違う、犯罪を犯すにしましても、二、三人のグル-プを使いまして、非常に荒くたい犯行に及ぶといったようなものが見受けられます。これが今までなかった要因だろうというふうに考えております。10年間で刑法犯の検挙人員のうち、来日外国人が占める割合が10倍になったといったデ-タもございます。それだけ非常に深刻な状況になっております。また、こういう人たちは、いわゆる最近よく中国人によるピッキング等といったものがよく知られておりますけれども、鍵そのものは、日本の鍵はピッキング対応になってないといったようなこと、それから非常に安全と水はただという意識に象徴されるように、外出するときも農村地帯を中心にほとんど鍵はかけて行かないといったような状況もあります。こういうことから、ついついハ-ド面・ソフト面の防犯対応、使用されていないことによって、犯罪の被害に遭いやすいというケ-スもあるんだろうと思います。

 それからやはりこれだけ非常にバブル崩壊後、不況が長引いてきております。失業率も高まってきておりますので、従来でしたら犯罪に手を染めないような人が、ついつい犯罪を犯してしまうといったケ-スもあるのではなかろうかなというふうに考えております。

 もう1つは、実は警察改革の中で、これまで軽微な犯罪については必ずしも被害届をきちっと取ってきていなかったようなものもありますが、警察改革を進める中で、犯罪の被害があったという申し出があれば、きちっとすべて被害届を出してデ-タ処理をしていくというふうなシステムになってきております。これは、最後の問題は、今まで犯罪が隠れておったものが表へ出てきたということでございます。顕在化してきたというふうにお考えいただきたいわけでございますが、それにいたしましても、そういう事情があるにせよ、昨年の伸び率は一昨年より52.9%の伸び、今年は11月末までのデ-タを見ますと約2割の増でございます。既に10月末で刑法犯認知件数は4万件を突破いたしておりますので、昨年1年間の刑法犯の認知件数を上回っているという状況にあります。大変厳しい情勢があります。したがいまして犯罪が顕在化したというだけでこの数をとらまえることはできないだろうというふうに考えておりますので、やはり現実に三重県の治安情勢が悪くなってきておるということは確かであろうと思います。

 ただ、これも申し上げておりますが、夜も歩けないと、夜歩いていると絶えず襲われて強盗に遭うといったようなことが頻発しているわけではありません。確かに路上強盗ですとか、ひったくりといったような非常に県民生活に身近な犯罪がふえているのも確かですけれども、じゃ、殺人ですとか、あるいは家の中へ入ってくる強盗殺人とかいうものがめちゃくちゃふえているわけではありません。そういうわけではありませんが、確かにその中で一つ言えるのは、路上強盗、ひったくりに象徴されるような県民生活に身近な犯罪、空き巣ですとか、忍び込みといったような侵入窃盗、侵入強盗、こういうものもふえる傾向がありますので、やはり厳しいということは間違いないと思います。

 したがいまして、これは警察といたしましては捜査力の強化といったようなことで、犯罪が起きた場合はきちっとこれを検挙し事件処理していくということは、何よりも大切でございます。そのためにITといったようなものを活用しているわけでございます。あとはやはり警察官の増員も、今年は90名の増員をいただきました。これは実際に配備されますのは来年の4月以降でございますが、できるだけ効果的な配置に努めたいと考えております。

 また、防犯、生活安全の取組は、これは警察のみならず先ほども御説明いたしましたように、各民間団体ですとか自治体といったところの十分な連携が必要でございます。既に県内で月100回程度住民と協力してパトロ-ル活動を行っておりますが、これをさらに強化していくということも必要であろうと思います。また、これは県、市町村総合的な取組ということで、市町村におきましては生活安全条例、まちづくり条例というものもかなり制定されております。現在45市町村でつくられておりますが、こういうものの働き掛けをさらに強めて、すべての市町村で条例制定を、要するに市町村自体が防犯に対する積極的な取組をしてほしいと、住民を巻き込んだ防犯活動を強化してほしいという、それを前提とした条例でございます。こういうものの制定促進も今後引き続き働きかけをしてまいりたいと考えております。こういった犯罪捜査と防犯の、生活安全両面にわたる対策を強化するということは、私どもの役割だろうというふうに考えております。

 あとITを活用した捜査力の強化、何か無機質的なというふうな御指摘もいただきました。決して無機質的なものにならないように、やはり機械、科学技術を動かすのは人間でございます。警察はマンパワ-でありますから、それを十分に使いこなすということを前提に考えていきたいというふうに考えております。やはりそのIT化によりまして浮いた人員を現場の捜査力に回すということが前提でございます。そのためにIT化も進めていきたい、またITを十分活用したいというふうに考えているところでございます。

 あと交番、駐在所の統合につきましては、確かに身近なところで住民が駆け込む交番、駐在所が多ければ多い方がいいわけでございますが、残念ながらなかなか限られたマンパワ-もございます。それを有効活用するといった観点からは、先ほど御説明いたしましたように、基本的に人口が集中している、犯罪の発生が多い所に警察力を重点投入しなければなりません。そういった観点からその他の地域の住民の方々の御理解もいただきながら、必要に応じ統廃合を進めているところでございます。

 そこで、近い所に交番、駐在所がなくなった場合、非常に警察力が低下して困るという御指摘がございます。そういったことにならないようにパトロ-ルの強化と、またその他の住民との連携のあり方を模索しながら、決してそういうことにならないように努めてまいりたいと考えております。

 なお、耐震化は警務部長から御説明いたします。

○福田警務部長 防災対策についてお尋ねがございました。警察署の耐震化でございますが、今度立ち上がります箇所それから比較的最近建ちました津警察署等、耐震化、所要の措置を講じておりまして、さらに県の方でも耐震化は着々とお進めになっておりますけれども、東海地震にかかわる地震防災対策強化地域に指定された地域内にあります地域を管轄しております警察署につきましても予算要求をさせていただき、順次しっかりと耐震化を進めてまいりたいと考えております。

 それから備蓄の関係でございますが、これまた県の方でもやられているそうでございますが、私どもの方も具体的には食糧ですとか、乾パンを含めた食糧ですとか、缶詰ですとか、非常用の飲料水とか、こういったものを備えさせていただいておりまして、またこの点につきましてもその中に含めて、さらに充実させるべく要求させていただいておる状況でございます。

○萩野委員 交番の統合ですけれども、やはり統合することによって、今おっしゃったようなことはよくわかるんです。ですから、そのことによって、統合するけれどもこういうことをしますよというのを、やはり住民にきちっと説明していただかんと、不安がものすごく募るばかりで、統合されたり、引き上げたりするのは南の方が多いものですから、特にそのことをお願いをしておきたいと思います。

 それから犯罪の認知件数ですけれども、やはり53%というのは余りにも対前年度比ふえ過ぎですよね。その統計の仕方が変わったというのはよくわかりますけれども、これ増加率では全国1位じゃないんですか。53%というのは。いくら統計の仕方が変わったといっても、ここが全国1位というのは、何か原因があるのかなという気がするわけなんで、ぜひその辺を分析していただいて対応していただけたらというふうに思います。また、今年も2割、4万を超えるということになっておるようですが。

 それから耐震の問題ですけれども、要するにまだ警察署はほとんどできてないということですね。耐震対策できてないということなんですか、ちょっとそこを。

○福田警務部長 必ずしもそういうことではございませんで、ただし先生も御案内のとおり、かなり建築しましてから経っている施設もございまして、そういうものにつきましては地震対策の一環として厳しい財政状況の中ではございますが、最優先でしっかりさらに取り組んでまいりたいという趣旨でございます。

○萩野委員 警察が崩れたらもうもともこもないんですよね。安心・安全の拠点ですから。私どももそのことについてはできるだけ早くしていただくように、私どもも要望もしていきますので、ぜひできるだけ早くしていただくようにお願いします。

 それから、もう備蓄食糧見せていただきました。こんなん生きていけんですよ、あれでは。ぜひもっと改善していただくようにお願いをしたいと思います。終わります。

○木田委員 先ほど本部長の方から、犯罪形態が変化しているというようなことと、それから未然防止に努めたいというようなお話があったんですけれども、まさにそのあたりをお聞きしたいと思うんですけれども、今電話による犯罪がかなりふえてきているんじゃないかなというふうに思うんです。相手の姿の見えない犯罪というようなことで、実はテレビで司法書士の方が物すごく脅迫されるという番組がありまして、その次の日だったんですけれども、近所で一緒のことが起こったんです。私もすぐ相談を受けて行ったんですけれども、物すごい言葉で、本当に一般市民の人が震え上がるような言葉ですごい脅迫をするわけですね。それで私、鳥羽警察署に相談したんですけれども、警察の方は日常茶飯事といいますか、よくわかっていて、「それはもう警察に相談したと、そんなもの払えないと言うたらもう電話来なくなりますよ」というように言われて、親切に対応していただいて、そういうようにしたんですよね。次の日はもう打って変わって、今度は優しい言葉でとにかく金を取ろうと、こういうふうな電話をかけてくるわけですね。そこで、出てこいと言っても絶対に顔は見せませんし、警察に相談したとかいろいろなことを言うと、もうそれであきらめていくということなんですけれども、ただ私思いますのに、そういう態度でやっていると、次にまたそういう電話をするわけですよね。中には引っかかってお金を振り込む人も出てくる。そういう犯罪がどんどんいく中で、やはり未然防止ということを考えると、それはこうしたら終わりですよということじゃなくて、やはりその犯人といいますか、そういう脅迫をしておる人を捕まえていかんとどんどん広がって、それが中にはそれに引っかかるといいますか、お金を振り込む人が出てくる。そういうことを考えますと、やはり市民側のすごく脅えた、市民側の立場に立ったら、やはりそこでもう犯人を検挙していくような態度を示していかんといかんのじゃないかなというふうに強く感じたんです。

 私の近所でそれがあって、しばらくしたら今度は大台警察の管内ですけれども、私の親戚があって、その近所でまた起こったということで、そのテレビの番組と同時にすごくはやっているといいますか、経済状態が悪いからサラ金からお金を借りるとかいうようなこともあるわけですけれども、ふえているわけですけれども、そういうことも関連して物すごくふえているように思うんです。ワン切りについては規制が今度かかるようですけれども、そういうことで、これはもうだましだというふうな軽い、警察から見ればそうなんですね。これはもう詐欺かだましだと。だけども一般市民から見ると脅迫なんですよね。そのあたりを法改正も必要かもしれませんけれども、電話の相手を特定して検挙するような体制になっていかんと、これからますますふえるんじゃないかなというような懸念をしましたので、先ほどの本部長のお話とも絡めてお伺いをさせていただきたいと思います。

○上村生活安全部長 犯罪の未然防止ということは非常に大切なわけでありますけれども、先生御指摘のとおり防止する一番はやはり検挙でございます。これはもう我々が検挙すれば犯罪はなくなるわけでありますので、犯罪の検挙ということを第1目的に考えておるわけでありますけれども、それがなかなか思うようにいかないというのが現状でございます。そういった検挙に加えまして、やはり現在こういった犯罪が多く発生しておるんだというようなことを、広報紙等を通じて皆さん方に知っていただき、こういったこと、電話が来たら、早速ひとつ警察へ届けてほしいと。そしてそういったときにはこういった応対をしてほしいというようなことは、絶えずそういった広報紙とか駐在所のミニ広報紙、そういったものを通じて広報啓発活動に努めておるところでございますので、そういったことで恐らく先生御指摘の格好、金融事案の格好になっております。090を活用してと、利用してというんですか、いろいろ犯罪を行っておるようでありますけれども、こういった事案も県下でもかなりふえてきてはおります。そう大した数ではないんですけれども、急激にふえてきておるのは間違いのない事実であります。そういったことについても、請求された、言われてきたといったときの取り扱い等について、各種会合であるとか、そういった広報紙を通じて説明をしておるところであります。 以上です。

○木田委員 今言われましたように、こういう事件が多発しているとか、それに対して相談を受けるとかいうような広報をしていただくということは大事だと思うんですね。それがあることによって、物すごく安心感ができますし、090金融というか、その問題もたくさん出てきているということも聞いてますけれども、やはり電話による犯罪の場合、逆探知はできないとか警察署でも言われたんですよね。これは裁判所か何かの許可がないとできないとかいうことですけれども、やはり今の状況を考えると、そういう法改正を要求するとか、そういうことも含めて、とにかく電話をかけて犯罪をする方が、これやったら捕まるんだという意識がないとどんどんやるわけですよね、安心して。そのあたりを考えていただきたい。国の問題かもわかりませんけれども、そういう点でちょっと考えていただきたいなというふうに思いますけれども、どうでしょうか。

○野上警察本部長 通信傍受法の問題は難しい問題もあるように思いますが、やはり今の話も非常にそういう恫喝に屈してしまうという傾向があるように思うんですが、やはりまずは自分の身は自分で守るといいますか、やはり私ども必要な情報提供や普及啓発もしておりますけれども、それは払う必要はないんだと、不法貸し付けだと、払う必要はないんだということをきちっと自分自身認識した上で、毅然とした対応をやはり被害者の方にもしていただく必要があるのじゃなかろうかなというふうに思います。そのために私ども警察安全相談といったものもございますし、来署していただくなり、電話でも結構でございますが、警察署の方にしっかりと被害の申告、もちろん被害届を出していただくことが必要でございますが、御相談も申し上げまして、適切なアドバイスをしております。

 また、今生活安全部長が申し上げましたように、やはりきめ細かい情報提供は交番、駐在所のミニ広報紙といったようなものも通じまして、こういう犯罪が多発しています、こういう被害が起きてますということは、できる限り早い段階で住民にも周知するように努めております。いずれにいたしましても私どもの方でしっかりと住民の要望を受けとめまして、適切なアドバイスをし、もちろん検挙にも努めてまいりたいというふうに考えております。

○木田委員 ありがとうございます。毅然たる態度当然なんですけれども、私も横で見ておって思ったんですけれども、大の大人がもう汗かいて、本当に怖い言葉を言うんですね。「殺したろうか」とか、いろいろなことをすごく言うわけですよね。そのときに一般の人はなかなかそういう態度でおれない。警察の方はわかってますから、これは脅しだけやとわかってますけど、だけども本当にすごいんですよ、横で見ておると。そういうことも含めて、やはりこういう問題が多発しているよと、心配要りませんよというような広報も含めてお願いしたいと思います。ありがとうございました。

○杉之内副委員長 これ県警部長、今の木田さんの質問に対して説明がありましたが、やはり少し弱いですよ、考え方が。これは要するに激増しております、このヤミ金融問題は。これはダイレクトメ-ルとか、違法ビラ、新聞広告等による勧誘もあります。多重債務者が自己破産をねらうという、この関係で多重債務者は全国で約150万から200万と言ってますよね。異常なまでのこれがまた高金利、おわかりですか。年利2,000から1万です、これ。短期的に膨大な利益を上げているんです。これが暴力的な、今木田さんおっしゃったような脅迫的取り立て、被害者の自宅まで行きます。勤務先以外に近所、親戚まで及んでおります。現実です。これ三重県内で。これヤミ金融手口の巧妙化が一つあるんですが、これは出資法の規制を免れるための貸す、リ-ス契約、「090」、今言ったこの問題ですね。これはまた警察の取締り、行政の監督の不十分さというのが実際にあるんです、これ、現実問題。それぞれ司法書士の方や警察も御努力はしていただいておるのも事実なんですよ。こんなことでは解決はできないということが、私は今日、実は木田さんおっしゃってましたが、あるんです。

 ですからこれは、やはりこの問題はよくよく詰めていけば、これ一つは出資法の問題は年29.5でしょう。貸金業法違反、これ違反と違いますか。無登録営業と違いますか、これ。書面不交付と違いますか。取り立て規制法違反です、これ。わかっているでしょう。こういったところをピシッとやらなきゃだめですよ。何ぼ羅列して、県警部長がこういうことを言って、15年度やりますと言ってもだめ、これは。そしてこれは脅迫罪になります。県警でできるでしょう。監禁罪にもなりますね、これ。罪ですね、違いますか。暴行罪になりますね、これ。強要罪にもなります。これらを免れていくと、実際に被害が勃発してきて、これがやはり結局ヤミ金融による犯罪になってくるんです。ここの根っこをピシッと本当に三重県警として、県民の不安と安心・安定を守るという、やはり体張ってでもやっていくという、小さなことかもしれんけれども、そこら辺から県民の皆さん方は県警を信頼し、安心ができるんですよ。ここをなかなか皆さんは、これは手をかけてないからとかいってやってますけど、今愛知県は相当厳しくやってくれてます。だから三重県が少し緩やかなもんだから、三重県にどんどん今入り込んできてますよ。ここ二、三年で800人ぐらいになっているんじゃないですか、今、数は。ふえてますよ。私の知る限りでは。2倍になってますね。

 そういう状況であることも、今関連で私は木田さんの質問の中に出ましたが、これは大変由々しき問題でありますし、そういった一つの、そういった今私が打発した問題で県警は動けるはずですから、ぜひそれはひとつ取り締まってほしいと思うんです。ここまでやれば三重県警は頑張っているねと、私たちは本当に安心、本当に理解してくれてやってくれているということになりますし、返せばね、県警の皆さん方はそんなところに手を出すなと、それはそのとおりなんですよ。手を出さなければいいんだけれども、手を出す人がいらっしゃるわけだから、これをどうするかということもお考えいただいているようですけれども、もっともっとやはり深刻にこの問題発展していきます。まだふえてきます。蔓延してきてます。私もこういった方たちの関係にいろいろな相談がありますが、いま一歩、御努力はいただいてますが、県警本部長としてもその辺の各署長の方にもしっかりと伝えていただいて、これらの問題にも十分年末含めて対応していくという、こういう思いをひとつお願いしたいんですが、いかがでしょうか。

○野上警察本部長 今ご指摘いただきましたことはよく認識しております。なかなか電話でかけてくるそういう悪徳業者、これは三重県内におるとは限りません。当然これは東京ですとか、そういったところが多うございまして、そういうふうな状況の中で私どもしっかりやっていかなければならないなというふうに考えております。もちろん極めて悪質なものが多いわけでございますので、これは徹底的に検挙していくという方針に変わりはございません。片やそういう問題もありながら、どのように取り組んでいくかということは、私どもも今考えていかなければならない課題だろうと思っております。

 しかし、片ややはりそういうものに手を染めるということが問題、そこに行かざるを得ないというような背景はあるんでしょうけど、やはりそういうところに行かないように、被害者にならないように十分に意識啓発もしていかなければなりません。それと併せながら、私どもといたしましてはこれを徹底的に検挙していくという方針で臨みたいというふうに考えております。その部分は、本部といたしましても各警察署とも十分に協議、相談しながら今後対応していきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

○杉之内副委員長 これは私たちとしても、1つは条例をつくらなきゃならぬ問題もあるでしょうね。それとか屋外広告物条例の関係もこれきちっとやらなあかんだろうし、NTTの問題、中電、国土交通省のそういう張り紙の問題もね、これもやはり我々としても考えていかなければならんと思いますが、要するにもう電話をとられちゃうんですね。そしてもう1つ具体的に言えば、通帳もとられて、通帳に振り込むんです、勝手に。どうしようもないんですよ、これ。ですから、これはやはり手を打っていかないと、どんどんそういった二次災害、それが凶悪犯罪につながっていくケ-スだって分析すれば出てきておるはずなんです。いろいろな角度で。ですから、その辺のところも十分承知していただいていると思いますが、さらにひとつ御努力をいただきたいということをお願い申し上げて終わります。この件については。

○溝口委員 1点、新しい通信指令システムの導入につきましてお聞きしてよろしいですか。 先ほど本部長から16年4月から運用すると。そして犯罪の早期検挙に成果を上げると、こういう目的で導入されるわけですが、まず第1にお聞きしたいのは、確かに県警本部の前にありました総合保健センタ-ですか、あそこへ館をつくって導入するということですが、解体がようやく終わったようですけれども、一体このシステム導入につきまして、建物あるいはシステムを含めてどれぐらいのコストがかかるのか、その点を第1にお聞きしたいです。

 第2点は、まず、かなり私も10月に山形県を視察しましたら、平成11年度導入で何かシステムだけか、建物を入れてか、20億以上コストがかかったと聞いておるんですが、三重県の場合先ほどどれぐらいかかるか聞いたんですが、かなりのコスト、税金をかけるんですが、そのことによってどのような効果といいますか、先ほども少し話がありましたけれども、今のシステムではどういう点が問題があって、この新しいシステムを導入することによってどう効果があるのか、具体例があればわかりやすくお聞きしたいなと。

 同時にこの新しい通信指令システムは、他県では47都道府県との中でどれぐらいの県が導入しておるのか。また、それぞれの県におきましては、導入して、導入前と当然検挙率等々上げていると思いますけれども、そういう具体例を把握してみえれば、ある県では導入してこう検挙率が上がったと、そういうのがあればお示しいただきたいなと。 以上、3点です。

○上村生活安全部長 担当しております通信指令室システムのいわゆる効果ということについて、若干御説明をいたします。 1つにつきましては、指令業務システムと言いまして、110番を受けるいわゆる受理台、そういったものが国費で処理されますので、現在紀州3署、尾鷲、熊野、鵜殿、こういったところが110番が集中して、警察本部に入っておりません。しかし16年からはそういったところが集中して入るというようなこともありますので、そういったところもカバ-ができるというようなことで、110番を受ける台が大きくなるというのが1つございます。

 それから地図情報システムというのがございます。現在位置、電話をかけてくる現在位置が瞬時に場所を特定することができるということであります。現在携帯でありますと、本当にどこにおるかわからないといったようなところから急にかけてくると。その場所をゼンリンの地図で、手さぐりで現在捜しておるわけでありますけれども、そういったことがなくなるので、そういったところの時間短縮もできるといったことがございます。

 それから緊急配備支援システムというのがございます。緊急配備の。犯人の逃走方向や利用、車利用とか、徒歩とか、単車だとか、そういう情報を打ち込みますと、どの辺まで、現在時間、発生してから時間がどれだけたっておるから、どの範囲が犯人の確保できる範囲なんだというようなところも、機械の方で計算して出すことができます。そういったところへ重点的に人を放り込む、配備を強化するといったようなことができます。

 それからカ-ロケ-タ-システムと言いまして、パトカ-にそういったものを搭載して、現在パトカーがどこを警らしておるかということが、通信指令室で一目でわかるわけですね。それですので、発生した場所に一番近いパトカ-にすぐ指令できるということで、これも現着時間が非常に短縮できるんではないかなというふうに考えております。

 それから映像表示の一環として、例えば110番、本部で聞いておる状況をリアルタイムに、署の方へ同じように映し出されるというようなことで、いわゆる現場到着の時間が非常に短縮できるんではないかなというふうに考えておりますのと、そういったことで捜査、そういったものの集中運用、そういったことで非常に役に立つんではないかなというふうに考えております。

○福田警務部長 コストの点についてお尋ねでございますけれども、既に本年度先ほど先生の方からお話がありましたとおり、通信指令システムを入れる棟を建てるための工事に取りかかっておりますが、さらに次年度は今度は新たに建築する費用の90%等をシステムの構築のために要する費用、合わせまして約3億6,700万円計上しております。全体を通じまして約5億円ほどの事業費になろうかと思いますけれども、そういったものでございます。次年度が一番大きくて、約3億6,700万円ということでございます。

○溝口委員 すると、何、5億程度でできますか。建物とシステムを入れて。その程度でいいですか。

○福田警務部長 すべて合わせますと、予算としましてはやはり多ございまして、既に本年度のものとしましては、建物について先ほど申し上げましたけれども、通信指令システムにつきましては既に今年度競争入札しておりまして、約9億円弱でございます。先ほど申し上げたのは建物の取り壊しと建築について等でございまして、通信指令システムの構築に関しましては、今申し上げたとおりでございます。

○溝口委員 合計すると15億ぐらいかかるわけですね。それでよろしいですか。一切含めてね。この導入には。

○福田警務部長 はい。

○溝口委員 それと、先ほど他県はどれぐらい、そこら辺はどうですか。実績といいますか。

○上村生活安全部長 現在までに整備をされておるというのが16県ほどございます。それから平成15年にはもう島根、石川、岩手というような3県、それから16年には鳥取、福岡、長崎、秋田、そういった5県、そういったところも手を挙げておりますので、かなりの数がこういった新しいシステムが充実されておるところでございます。ところが、どのような効果があった、検挙率が上がったというようなことにつきましては、手元にちょっと資料がございませんので、また後ほど。

○溝口委員 もう1点お聞きしたいのは、先ほど携帯電話も通じるということですが、今回のこのシステム導入には携帯は大丈夫なんですか。110番の受理件数ですね、今現在携帯の通報と、既存の自宅なり、会社等どんな割合なのかお聞きしたいのと、もう1つ今回の新しいシステムには、先ほど部長は携帯でも可能ということでしたけれども、それ大丈夫なんですか。16年のこのシステム導入においては、携帯でも通じるんですか。

○上村生活安全部長 受理件数につきましては、平成13年で総ト-タルが、これはいたずらとか、そういったものも全部含めまして15万7,000件ございます。そのうちの有効件数が9万でございます。そしてそのうちの、9万のうちの携帯電話の数につきましては5万、初めて半数を超えたと。家庭用電話よりも多い、ということになっております。 それから、16年のこの整備がされますと、そういったどこからかけておるんだといったようなこともわかるようになってくるということでございます。

○溝口委員 すると携帯も可能、100%受理した場合、どこから、山であろうが、川であろうが、海であろうが、キャッチはできると、それでよろしいですね。間違いないですね。はい、終わります。

○福山委員長 よろしいですか。ほかにございませんか。水谷委員。

○水谷委員 1つだけ、素朴な疑問なんですけれども、今ずっとお聞きしてますと、交通事故なんかも全国的にも非常に悪い。それからいろいろな犯罪も物すごくふえてきている。こういう中で、来年度の15年度の予算ですけれども、交通安全対策とか、地域安全対策、14.5%とか、13%とか、減ってるんですよね。これ4%か3%ならわかるんですが、十何%も減っているというこの理由を聞かせてください。

○野上警察本部長 これは県財政が非常に厳しい状況であるということが一つの大きな原因でございますが、財源不足がかなり県総務局から御説明があったと思いますが、15年度でも県の中期財政見通しは260億余りの財源不足というような状況にあったわけでございます。今かなり経費の切り込み等行いまして、百数十億まだ足りないという話も聞いておりますが、そういった中で一律、基本的に一般財源をかなり切り込んだ要求をしてこいという指示が、県当局からございました。そういった中で、私どもといたしましては、警察活動は基本的に治安の低下につながってはいけないから、なかなか切り込めないという主張もしながら、その中で県当局と調整をしながらこういった要求をさせていただいているところでございますが、それでもやはり県財政の大枠の中での要求でしかないという状況でございますから、どうしても前年度よりも要求ベ-スで減っているという状況でございます。ただ、減りましても、私どもはその中で必要な警察活動の根幹に係るような経費、諸活動の経費といったものを中心に盛り込むようしておりますし、また新しい新価値創造予算、事業コンペの予算といったものもかなり工夫した予算要求をしております。そういったト-タルで警察活動が支障を来さないように配慮しながら要求させていただいておるところでございます。

○水谷委員 十数%も減らそうと思ったら、これ発想を変えないと多分出てこないと思うんですね。そんな中で、じゃ、今まではかなり無駄があったという認識でいいんですか。僕はそうは思わないんですが、そういうことが1つあるのかなと。それを、無駄をかなり精査して、無駄をなくして大胆に切り込んだよという考え方でいいのかどうか。物すごい変えたよということなのかどうか。要はそうでないと、県民の安全・安心を予算がないからといって切り捨てるわけですよね。そういう考え方ではないというこの証明をしていただきたいなと思うんですが。

○野上警察本部長 補足させていただきます。 もう1つ大きな減額要因は、鈴鹿署の移転事業が終了いたします。これは鈴鹿署の移転事業が16億9,000万余りございましたので、これが減るといった要因もございます。あとは決して無駄なものは私ども警察にはないというふうに確信をしておりますが、できる限り肉をそぎ落としまして、本当に必要な予算に限定して予算要求をしているということでございます。決して今まで無駄があったというふうには考えておりませんが、その中でもさらに効率化、さらに工夫できるものはないか、極限まで考えまして予算要求をしております。

○水谷委員 正直私個人だけかわかりませんけど、警察の動きというか、警察に対しては私もかなり不満を持っているんですね。そういう中で、またこれ削っていくのということなんです。不満を持っているというのは、ひょっとすると予算が足らんからかなという善意的な見方もしている部分もあるんです。しかしこれまたここで予算を削っていくのというのが出てきたということで、この辺はやはり県民に対してこれだけ予算が減りましたよ。だけどやり方をころっと変えますよとかいう、県民を納得させられる予算の要望というか、予算でないと、今先ほどからずっと出てますようなことには答えられないと思うんですね。現実数字が悪いんですから、現実犯罪もふえているわけですから、やはり数字の面でもそれにこたえていけるだけのものでないとだめだと思うんですね。数字が減ったことについては、県民の安全・安心には支障ありませんということをはっきり言わないと、全体に県がもう財政ないからあんたたちちょっと犠牲になってねというそのやり方というのは無理があるなという気がするんですよね。どうですか。

○福田警務部長 先生の方から御指摘いただきましたけれども、先ほど本部長からも御答弁申し上げましたように、厳しい県の財政状況はありますけれども、その中で必要な予算をいただいてしっかりやるためのお願いをしているところでございまして、まず大前提としては、私どもやはりマンパワ-、先ほどもほかの先生からIT化というのは重要だけれども、そればかりに頼るのではなく、しっかり捜査、県民の要望を受けながらやってほしいというお話がございましたけれども、本年度も90人増員いただきまして、なかなか厳しい定員削減の中でも人をいただいて、また次年度もいただくべく今一生懸命やっているところでございまして、そういった中で事業費といいますか、物件費につきましても、厳しい財政状況の中ではございますけれども、率先して取り組むべきものにつきましてはしっかりといただくべく、また先ほども申し上げておるところでございますけれども、大規模プロジェクト等震災対策ですとか、捜査のための経費ですとか、そういった中にも盛り込んでいただくべく、いろいろな工夫をしながら安全と安心をしっかり推進していけるような予算を組んでいるところでございまして、御説明している中で事業費について若干前年度より少なくなっているじゃないかということでございますけど、そういう厳しい財政状況の中でも精査しまして、しっかりやり、また大規模プロジェクトそれからコンペ事業、そういったところでも積極的に予算をいただき、また先ほどもこれまた御説明申し上げておりますが、国の方から昨年度も補正予算をいただきましたが、それも継続して緊急雇用対策等やらせていただいているところでございまして、とにかく必要な治安情勢に対応する対策を、予算的にもしっかり裏打ちしていただくように取り組んでいるところでございます。

○水谷委員 予算が減って、検挙率が下がったよ、交通事故がふえたよ、県民の不安にこたえられないよ、こんなことの言い訳にならないようにきちっとやっていただきたいなと要望しておきます。

○福山委員長 ほかにございませんか。田中委員。

○田中委員 予算の関係でお聞きをしたいのですが、1点、鈴鹿の議員だから言うのかもしれませんが、鈴亀地区の夜間幹線道路緊急対策事業ということで、この幹線道路の意味合いですね。幹線道路というと、1号線とか、23号線とか、名阪とかあるんですが、それなのか。あるいは交通事故多発の道路のことを言っているのかという、ちょっと意味合いを一つ教えていただきたい。

 それから資料の中で「・」3点ほどの対策が示されています。この対策が道路に対してハ-ドといいますか、交通安全施設を充実していくのか、あるいは改良をしていくのか、そういうハ-ドの対策なのか、あるいはソフトの対策なのかということをもう少し説明をいただきたいというのと、これ新しい予算の枠組み、要求になっておるんですけれども、通常そうですね、いろいろ交通事故が多いと。大変なところから順番につぶしていくということで、当然なんだろうと思うのですが、当然うまくいけば他に波及をしていくという考え方で今回出されたものなのか、その3点ほどちょっとお聞かせください。

○福山交通部長 鈴鹿、亀山地区の関係でございますけれども、これは国道1号線と23号線に集中して事故が発生いたしまして、それの対策、今後も起こり得るだろうということで、抑止対策をそこへ持っていこうということでございます。

○田中委員 対策の中身はどんなことですか。

○福山交通部長 まず、死亡事故に直結をいたします高速走行抑止対策ということで、国道1号線の金山バイパス、これに最新のITを活用いたしました、24時間フル活動する中央装置集中式自動速度取締装置、オ-ビスでございますが、これを設置いたしたい。それと悪質、危険な暴走族対策ということで、暴走族取締りの資機材、これを活用して暴走族を封圧していく。それと、対向車線はみ出し防止対策ということで、国道1号線の亀山地区、これ非分離2車線の場所でございますけれども、ここで大型の混入率が非常に高い。それと夜間大型による正面衝突、これが多発をいたしましたので、同区間に自発光式の車線分離鋲、これの整備を行って、対向車線へのはみ出しを防止したいと、こういう諸施策を今のところ考えております。

○田中委員 これ単発で考えてみえるのか、効果があれば他へ波及をというふうに考えておられるのか。

○福山交通部長 これも当然効果があれば他地区へも波及をさせていきたいと思っております。

○田中委員 結構その今言われた1号、23号、名阪も含めてですけれども、その通過の営業用の大型車両が非常に多いということで、きっと居眠り運転もあるんでしょうし、それから当然道路事情によって、通勤等々にも相当乗用車も入り込むという、そういう道路でありますので、ぜひうまく取り締まっていただきたい。それから暴走行為がやりづらい交通施設といいますか、道路にしてもらいたいという、こんな希望を持ってますので、ぜひ何か新しい対策に踏み出すぐらいのつもりでやっていただければ。いろいろな啓発活動も、商工会議所でありますとか、民間企業さんでありますとか、いろいろな公共の団体を含めて、恐らくどの市もそうだと思うんですが、啓発活動を相当意欲的にやっていただいておるんですね。ところが、それもなかなか浸透していかないということと併せて、幹線道路というのは通過車両が多くて、御存じのように23号線も、1号線も、信号機でとまる所にやたらごみが捨ててあるというようなこうしたモラルの問題も含めて、やはり相当に警察の目が光っている、何かあれば注意をされる、罰則を与えられるという、そういう緊張感を与えられるようなぜひ対策を考えていただきたいなというふうに、これは要望ですが、申し上げて終わります。

○上村生活安全部長 すみません。1つ訂正をさせていただきます。 先ほど私携帯電話の特定位置というふうに御質問がございましたですけれども、そのときに特定の位置まで確認できるというのを訂正いたします。これは着信回線、現在ですと10回線あるわけですけれども、この回線で入ると、北勢からとか、南勢からというようなことしかわかりませんので、そういった地方いわゆる北勢地方ですね、そういった地域からかけておるということだけしか、新しいシステムになってもわからないと。それで、何番地のところからかけておるというところまで特定できないということに訂正をさせていただきます。

○福山委員長 ということでございます。それじゃ、溝口委員。

○溝口委員 15億のお金をかけて、半数は携帯でありながら、北勢とか、中勢とか、ぼやっとしかわからないのでは、余り導入する意味がないとは言いませんが、だから16年にはそれはあれですが、今後、その後そういうシステムを開発できるとは思いますけれども、そういう余地はあるんですか。このままであれば、こんな15億かける意味ないですね。

○上村生活安全部長 現在警察庁の方から、郵政であるとかそれからNTT、そういったところに対してこういったことがわかるように、システム的にわかるようにできんかというようなことの申し出とか、それから開発導入というようなものを促しておるというふうに聞いております。

○溝口委員 これからということでよろしいですね。待ちですね。はい、わかりました。

○福山委員長 ほか御質問ございませんか。

          (「なし」の声あり。)

○福山委員長 ないようでございますので、警察本部関係についてはこれで終了いたします。

 当局には御苦労さまでした。

〔教育委員会関係〕

  1 議案の審査

   ・議案第 1号「平成14年度三重県一般会計補正予算(第3号)」

   ・議案第45号「平成14年度三重県一般会計補正予算(第4号)」

   ・議案第55号「公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」

   ・議案第56号「県立高等学校等の現業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案」

   (1)当局補充説明なし

   (2)質疑なし

   (3)議案の採決(一括)

      議案第1号、議案第45号、議案第55号及び56号  挙手全員  可決

 2 請願の審査(新規分1件)

   ・請願第43号「30人以下学級の実現について」

   (1)当局意見陳述

     〔土橋教育長〕

   (2)質疑

○水谷委員 今の説明でいくと、30人以下学級にすると、子供の勉強にも問題行動にも多分いいだろう、そういう効果があると言われましたけど、すみませんがその相関関係を数字でお示しいただけませんか。

○土橋教育長 ちょっと数字的に今お話できるような手元に資料等、勉強不足でございまして、ございません。恐れ入ります。

○水谷委員 言うておくことは、今言われました予算との関係もある。その効果については、まだはっきりと把握されてないということなんですから、この問題に関してはもうちょっと精査する必要があるんではないかなというふうなことを、私自身は考えます。ですから、そういうためにもうちょっと継続で我々も審議していく必要があるんじゃないかということで、私はもう1回継続しておいた方がいいんじゃないかなという気がします。 以上。

○福山委員長 ほかに御質疑ありませんか。

○岩名委員 大分前だけれども、その問題について調べていたら、2,000学級ぐらいかな、幾つ学級があるのかしらんけれども、三重県じゅうに。たしか2,000ぐらいの学級はもう既に30人になっているということを私気づいたことがあるんですが、例えば一遍にやると百何十億かかるというような話も聞いたことがあるけれども、少しずつ年次的にやるというようなことも不可能ですか。

○土橋教育長 全部やるとなると100億かかることは事実でございまして、これは到底及びもつかない世界でございまして、仮に検討するとしてもごく限られた学年に絞った形で考えていかざるを得ないなというふうには考えております。

○岩名委員 いろいろな子供の問題行動もあるけれども、まず学校になじむとか、先生を好きになるとか、勉強を好きにさせるとかいうのは、やはり小学校の低学年の方ではないのかなというふうに、うちの会派でもいろいろ話し合いをしているんですけど、そういう中で例えば1年生、これから少子化がどんどん進んでくるわけですから、1年生から、1年だけでも、それじゃ2年の間にそういうふうにやりましょうとか、何か目標もなくてただ金がないからやれませんわということでは、議論にも何もならないと私は思うんだけど、いかがですか。

○土橋教育長 もちろんいろいろな方と御質問も含めて、また教育現場、市町村教委、全学年というのは到底話にならないと。絞り込むのであれば、今岩名議員言われましたように、やはり小1プロブレムという言葉があるように、一番問題的な行動、焦点を絞るのであればこの辺が一番中心になるのかなというふうに私どもも受けとめておるところでございます。

○岩名委員 教育のお金というのは、県政に占める割合は大きいですよね。ですから、それだけに考えると、また、無駄とは言わないけど、削減する余地も、いろいろお金、予算の面であるかなという気もするので、そういうところをきちっと精査をして、そういう今までの大きな課題ですから、またひとつ考えてやってほしいなと、今後お願いします。

○福山委員長 ほかに、中村委員。

○中村委員 たしか山形ですか、33プランでしたか、現場を見せていただきまして、今岩名委員がおっしゃったように、本当にケ-スに応じて非常に人数を絞ってやられている現場を目の当たりに見せていただきました。非常に先生方の話を聞かせていただきますと、見違えるように教えやすくなった。子供たちの理解も深まったということで、生き生きとした現場を見せてきていただきました。私は、後でまた資料としてほしいんですけれども、もしそういった例えば33人にしたら、35人にしたら、36人にしたら、そういったシミュレ-ションがあるのであれば、そういったものも、これぐらいにしたらこれぐらいのお金が要るとか、多分真剣にやっておられると思いますので、そういったものもやはり私どもに示していただいて、水谷委員おっしゃったようにやはりわかりやすい効果、そういったものも出さないと、大変なお金を使うわけでありますから、そういったデ-タというものは私らほとんどございませんので、そういったまた実験校なんかも、モデル校なんかをつくるとか、いろいろな方法がありますよね。そういった学級崩壊とか、そういった部分の多い学校もまたあるのかもわからん、地域的にもあるのかもわかりませんし、いろいろなケ-スを少し私どもに出していただく、そういった中でやはり議論をしていくということが大事かなというふうに思いますので。

○土橋教育長 今の御指摘の点踏まえて、提供させていただきますので。

○福山委員長 ほかにございませんか。田中委員。

○田中委員 請願の件なんですが、先に議会で各議員さんの話を聞いてましたが、やはり30人学級が望ましいんだろうと。教育長もやれるものならという、そんな感覚も方向性としてはほぼ一致しているような気がするんですが、ただいろいろな状況を見て、いきなり30人以下というのも大変だというのは我々も認識をしておるつもりです。ただ、山形を見させていただいたんですが、やはり幅を持って、やれる範囲からやっていくという、せめてそういう姿勢をお持ちだと思いますので、そういう議論をしていくという、今すぐ30人というのは、これは恐らく無理だろうというふうに思ってますので、ただその意識としては、方向性としては納得もできますので、やはり少しずつでもやっていくという姿勢を出して、継続でみんなでやはり議論していきたいなと、こういうふうに思います。その点については教育長もどうですか、方向性としては。

○土橋教育長 私の考え方は、今もう田中委員のおっしゃるとおりでございまして、気持ちは何とかという感じでございます。 以上でございます。

○福山委員長 ほかに御意見、御質疑ございませんか。杉之内副委員長。

○杉之内副委員長 今回の請願ですけれども、これは三重県内すべての小・中学校と、こういう形で来てますものですから、きょう委員の皆さん方も思いは同じなんです。平成3年でしたか、第4回の定例会で、我々県議会あげてこれを採択をして、国へも意見書を提出したというこういう経緯がありまして、そしていろいろと検討しなきゃならんなということは一致しているんです。したがって、さりとて、それじゃ、やれと言ったって、我々も責任ある議員として、果たして教育委員会これだけで予算やっていくんならいいけど、それは難しいのかなと、そんなふうな思いもありますし、田中委員もおっしゃったようにひとつそういった形のものを、もう少し具体的に我々も勉強もしていきたいし、調査もしていきたいので、その辺の資料等今後やはり詰めた形での資料等も提供できればいいなと。したがって、そんなふうに少し研究して、しっかりと前向きにやっていくことが大事かなと、こんなようなことを私も思っています。

○福山委員長 ほかに御質疑ございませんか。 御質疑ないようでございますので、この請願の取り扱いいかがいたしましょうか。

          〔「継続審査」の声あり〕

 継続審査の声がありますので、継続審査からお諮りします。

    (3)請願の採決

      請願第43号  挙手全員  継続審査

                    (休  憩)

  3 所管事項の調査

   (1)資料により当局説明(教育委員会提出資料の「所管事項説明」中の項目1及び2について)

      〔土橋教育長及び中沢政策企画分野総括マネージャー〕

   (2)質疑・応答

○田中委員 予算の要求状況で、121の生涯学習の推進で、220%が美術館の増改築13億という形でありましたが、それでいいんでしょうねということと、主な事業についてあげられてないのはどういう意味合いなのかというのを1点お聞きをしたいのと、それから議会意見への対応の3点目で、学校週5日制、世の中が5日制にならんとなかなかできんのじゃないかと、学校の対応だけじゃないかということに対する反映の考え方ですけど、「地域の週5日制の推進については、総労働時間の短縮が県庁全体の課題であり、関係部局と連携し……」何か全然意味ないようなことが書かれておるんですが、実際は労働基準法なんかが変わって、いろいろな変形労働時間制だとか取り入れられて、逆に職種によっては土・日が忙しい、同じ週5日制でもそういう状況になっているんで、そういうことを肯定しつつやはり総合的に対策を考えるとか何か出てこないと、何かこれちょっとピンぼけのような県政運営の反映の考え方だというふうに思えてしようがないんですが、どういう意味合いなのか、もう一度お聞かせいただければ、2点お願いします。

○土橋教育長 今の施策ごとの予算要求の増減の主なものだけ御説明申し上げましたですけれども、内容につきましては一応「主な事業」ということで、2ペ-ジ以下、今説明させていただいたところでございまして、これ以上であればまた資料等提出はさせていただきますけれども。

○田中委員 増改築という言い方でいいんですね。13億と。

○土橋教育長 はい、そうです。それはそれで結構です。 それから週5日制についてでございますけれども、今御指摘のとおり5日制の問題、この趣旨は5日制を土曜日特にどうやって過ごしていくのかということでございまして、御指摘が、そうですね。

○田中委員 そうです。

○土橋教育長 私どもといたしましては、リ-フレットでも書かさせてもらったんですが、やはり5日制で学校が休みになるから勉強とか体験学習がなくなるという意味ではなしに、やはり地域で取り組むような、子供が体験学習的に参画できるような、またいわゆる勉学の学習の補完的な要素、講座の開設とか、そういうものを通じて各教育委員会で取り組んでおるところでございまして、それにプラス、やはり県庁で言えば生活部がいろいろ文化的な取組とか、余暇の活用とか、いろいろその辺のところも考えていただいておりますので、そういう意味でほかの部局とも連携しながら週5日制の問題を考えていきたいなという考え方でございます。 以上でございます。

○田中委員 だいたいわかりました。書かれているのが、何か県庁の総労働時間短縮が何か書かれているので、ちょっと意味合いがおかしいなと。現実には各地域でいろいろ工夫していただいてやってもらっているのはよく知っているんです。青少年育成会議も含めてやっていただいているんですが、親子でいろいろしようかといったときには、親が土・日働いて、ずっと、かわいそうな思いもするしと、そういう意味じゃ、親にしてみればいないんだから、土・日面倒見てよというのも、本当は正しい姿じゃないんでしょうけれども、そういういろいろな要素がありますので、ぜひ必ずしも県庁で音頭をとるのではなくて、それこそ地域の実情に合わせて、例えば農村中心の地域と、やはりそれからサ-ビス業中心の地域では全く違うんでしょうし、そういうのを逆に情報を収集して、それでいいと思えるものを情報提供してやるような、そういう県の教育委員会としては役割を果たしてもらえるとありがたいなというふうに思ったりしてますので、しっかり応援できるところは、お金で応援できるところは応援していくという姿勢でぜひお願いしたいという要望を申し上げて終わります。

○福山委員長 ほかにございませんか。溝口委員。

○溝口委員 くにづくり白書の先ほどの意見の中でお聞きしたいのは、指導力不足教員への対応がございますね、よろしいですか。そこで、いろいろ定義を決めた上で、認定する前に人権にも配慮した対応システムと、こうあるんですが、愛知県ではもう既に何か十数人、新聞によりますと認定して、そろそろ研修に入るということで、三重県は来年から本格的に活用するということですが、お聞きしたいのは、その人権にも配慮した対応という現場で、この先生が指導力不足というのを認定し、そして教育委員会へ報告するんですか。審査委員会ですか。報告するまで、具体的にどういうような手順で、どれぐらいかけるのか。来年度から実施するのであれば、4月から夏までとか短期でいくのか、それとも半年ぐらい指導も含めて検討した上で、校長が締め切ってするのか、そこら辺具体的な対応の手順ですね、どうするのかを聞きたいです。

○高杉人材政策チームマネージャー 具体的には、まず現在それで研究会を開きまして、どういった方が指導力不足というふうに判定するかといった観点、判断項目の今整理をやっておるところでございます。そして、それに従いまして各学校長が、実際自分の学校でおる先生がこれに該当するなということであれば、具体的な事実でそれを押さえていただきます。例えば何月何日、子供にこういう授業をしたんだけれども、全然理解できてなかったとか、あるいは保護者とトラブルを非常にしょっちゅう起こすとか、そういった具体的な事実を、それを私どもの方へ報告いただいて、それで専門家が入りました審査委員会で、私どもが考えております指導力不足教員に該当するのかどうかということを判定いたします。それで判定して該当するとなれば、研修を受けていただく。あるいは研修を受けても指導力が回復する見込みがないという場合には、最終的に分限処分も念頭に置いた、そういった形で具体的にやっていく、現在のところの考え方でございます。

○溝口委員 そうすると、教育委員会に報告する場合、いろいろなそういう項目で校長がチェックするわけですね。本人には別に、あなたちょっと足りないから報告するとか、そういうことは言わずに、校長が暗黙のうちにチェックして、そのまますっと上げるんですか。

○高杉人材政策チームマネージャー 私どもの方へまず上げていただく前に、それよりも学校で研修を積んでいただく必要がございますので、まず問題があったら学校長とその先生との間できちっと話し合いをしていただいて、その上でどうしてもだめな場合上がってくるという形になろうかと、こういうふうに思います。

○溝口委員 そうすると、報告した場合、審査委員会というのがありますね。それはどこに所属して、どういうメンバ-の方で構成、判定するのか、そこら辺の仕組みはどうなっていますか。

○高杉人材政策チームマネージャー 一応私ども県教育委員会の中へその審査委員会を設置いたしまして、そのメンバ-といたしましては法律家あるいは医師、それからあと学校関係者あるいは場合によっては保護者等、そういった関係者に入っていただきまして審査させていただきたいというふうに考えております。

○溝口委員 その審査委員会はどうしますか。年に1回なのか、前半・後半を分けるのか。そこら辺はどうですか。

○高杉人材政策チームマネージャー 一応研修を受けていただくのを1年間と考えておりますので、基本的な人事にきちっとリンクしていくような形で開いていきたいと思います。ただ、年度の途中でも、どうしても問題があれば、随時必要に応じて開催するというふうに考えております。

○溝口委員 最後に言っておきたいのは、いろいろそういう指導力不足の方に指導し、間に合う、間に合わない含めてチェック、それはそれで今まで制度がなかったわけでございますから、それはそれでいいんですけれども、6月にいただいた中間報告の中には、こういう指導力不足を生まない環境づくりをしなければと、こういう項目もあるんですが、具体的に生まない環境づくりとは一体どういうことを考えてみえるのか、そこら辺お聞きしたいです。

○高杉人材政策チームマネージャー まず、それぞれの学校で相互に教え合う、学び合うというんですか、そういった雰囲気というか、機運がまず必要であろうかといったことを現在議論しております。やはりお互いそれぞれの学校で、先生同士が例えば授業を相互に見てどこどこに問題があるとか、あるいは生徒指導を見てどこに問題があるかといった、相互に教え合うと、そういった機運が大事であろうといったことを現在議論させていただいております。

○溝口委員 最終的な結論はいつですか、来年4月実施はこれはもう間違いないのかな、そこら辺確認したいと思います。

○高杉人材政策チームマネージャー 一応昨年10月からその研究会を立ち上げまして、月1回ベ-スでやってきまして、この12月19日に最後の委員会を開く予定でございます。そこで、私ども事務局としての最終案を審議いただきまして、それに基づきまして委員さん方の御意見もあろうかと思います。そしてその御意見を踏まえまして、さらに内容を精査いたしまして、一応来年、なるべく早めに最終報告案をまとめていきたいというふうに思います。そして最終的には来年度からそのシステムが稼働できるようにいろいろな準備をさせていただきたいというふうに考えております。

○福山委員長 よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。中村委員。

○中村委員 ちょっと来年度の予算の絡みで、1つ学校の耐震対策というのは、もうすべて、全部これ終わっているんですか。1点だけ、それだけ聞かせてください。

○安田教育支援分野総括マネージャー 耐震という切り口で今言いましたが、まず県立につきましては、現在の段階で必要な部分、工事が必要な部分について68.6%という進捗でございます。ト-タルいたしまして、安全な建物という見方をいたしますと、83.8%が県立については耐震化されているということでございます。ただ、小・中学校につきましては、これは市町村が直でやっていただいておるわけでございますけれども、安全な建物という見方をいたしましても、まだ現在の段階で57.9%にしか至っていないというような状況でございます。まずは、市町村につきましては診断の必要な建物がまだ半分ぐらい残っておりまして、まずその診断を早急にここ数年の間にやっていただきたいということで、強くお願いをさせていただいておるところでございます。 以上でございます。

○中村委員 現場の方を歩いておって気になりますのは、三重県の場合は小・中が特にそうなんですけれども、海岸線沿いにたくさん学校が建っているんですよね。各市町村聞かさせてもらいますと、東南海あるいは南海の地震が近づいていると、そんな状況の中で、避難場所が多分学校になっているんじゃないかと思うんですね。まず、逃げる場所の関係と防災の関係、そういったものをどう考えておられるのか。そのことが今回の来年度の予算に向けてどう反映させているのか、まずお伺いしたいんですけれども。

○安田教育支援分野総括マネージャー まず、これも県立と小・中に分けて申し上げますと、県立につきましては、全部が指定されているというわけではございませんけれども、基本的に子供たちの安全ということを考えましたら、これはもう耐震は必要ということで、平成18年度全部完成を目途に今鋭意進めさせていただいているところでございます。市町村につきましては、ほとんどの小・中学校が市町村での避難場所に指定されているということでございます。特に海岸線沿いのということになりますと、津波の問題があるわけですけれども、この耐震につきましては、津波というよりはむしろ建物の強度でございまして、昭和56年以前に建てられた、いわゆる旧の建築基準法のもとで建てられております建物につきましては、一応強度を診断しまして、それでやはり問題があるところについては補強工事をすると、こういうやり方で今までやってきておりまして、おおむねですけれども、診断をいたしますとやはり半分ぐらいの校舎は補強工事が必要ということでやられているようでございます。市町村につきましては、特に、今年は随分少なかったんですけれども、来年につきましては比較的この耐震も含めた増改築が多く市町村の手が上がってきておりまして、国に向けて予算の枠の確保といいますか、そういったことについてこれから働きかけていきたいなというようなことを思っております。いずれにいたしましてもあと数年はかかろうかというふうに思います。 以上であります。

○中村委員 ハ-ド部分非常に気になりますので、県としてもアドバイスをしていってやらないとだめだなというふうに思うのが1つと、それからもう1点だけ、ソフト部分で、学校の先生方、本当に大切な命を預かってみえるわけなんですが、たくさんの命をあずかってみえるわけなんですけれども、万が一のときの対応みたいなものが、訓練とかいろいろあると思うんですけれども、その辺非常に不安を持ってみえる話をよく聞くんですけれども、その辺はどうなんですか。そういった訓練とか、あるいはたくさんの子供たちを抱えている現場の先生方が、万が一のときにどういう対応をするかとか、そういったことに対する予算措置とか、そういったものは何かあげられているんですか。

○安田教育支援分野総括マネージャー そういう防災、特に防災訓練に関してでございますが、阪神・淡路大震災の後、県全体で基本的なそういう対応のマニュアルづくりを行いまして、それは全校に配布をして徹底したわけでございますが、それ以降は今度は学校別、特に市町村が中心になって、学校別にそういう対応をマニュアルをつくって、それをもとに各学校で最低でも年1回は必ず防災訓練が行われておりますし、県下、県内全体で1.7回ほど、要するに2回弱の防災訓練が行われているということで、有事のときの行動については教員が中心になってそういう対応を念頭に置いた準備をしているという状況でございます。

○中村委員 子供たち、本当に弱い人、弱い子供たちが集中しているところを、少ない先生方で管理をしているという状況で、いつ津波にしても、地震にしても、起こるかもわからない状況というのは、間近に迫っていると私は思うんですよね。そういった中で教育委員会として、もう少し主体的にそういった対応を考えた結果というのが予算の中にあらわれてくる、そんな状況が必要かなというふうに思いますので、これから検討していただいた方がいいんやないかなと思います。ただ、どこかで、確かにもし起こったら私らどうしましょうという、本当に現場を預かる先生方、多分そういう思いみんな持ってみえるんじゃないかなと思います。地震のね、いわゆる50キロこちらの方へ移動したということからも、それはきちんとしたものをつくっていくべきだと思いますので、要望としておきますが、教育長、コメントがあれば。

○土橋教育長 しっかり市町村と連携し、また耐震の促進方について、来年度の予算確保に向けて私どもも努力させていただきます。 以上でございます。

○福山委員長 ほかにございませんか。水谷委員。

○水谷委員 委員長にお聞きしますけど、この今8番でやられる参考資料、これを8番でやるということは、今、学力低下とか、そんなのを聞こうかなと思ったんですけれども、これは8番でやるということですか。

○福山委員長 今にも関係ございますので、どちらで言っていただいてもいいんじゃないでしょうか。あればどうぞ。水谷委員。

○水谷委員 1つは、今知ったのからいきますけど、学力低下が問題になってますよね。この間新聞に出ましたね。明らかに学力低下になっているよって新聞は報じてましたよね。これ見るとそうでもないよというような内容になっているんですね。ちらっと見ただけですけど。親は学力低下していると思っているんですよね。学力は低下しているというふうに思っているんですが、とりあえず県教委の考え方としてどうかというのを、まずお聞きします。

○澤川学校教育分野総括マネージャー 失礼いたします。参考資料の件でございますが、先週の金曜日、文部科学省が全国の指導事務の担当者を集めまして、会議をいたしまして、その際に文部科学省から各県政令指定都市の担当者に渡したデ-タでございまして、この参考資料の作成は文部科学省ということでございます。本来でしたら、この常任委員会の資料にお入れすべきだったんですが、ちょっと金曜日、担当が戻ってきたのが夕方ということもございまして、時間の関係上、今日、机上にて配らせていただきました。その点御了解いただきたいというふうに思っております。

 それで、文科省の方は、基本的にここに書いてあるとおり、また後でも説明させていただきますが、ペ-パ-テストの結果についてはとりあえず出題者の意図にほぼ合致するような、おおむね良好という言葉を使っておりますが、そういうような正答率とか、あと過去の同一問題との比較ということでございますが、若干のプラス・マイナスありますが、おおむねというようなそういう物の言い方をしております。ただ、水谷委員御指摘のとおり、23教科、小学校5年生から中学校3年生まで23教科実施しておりまして、3教科が上昇、10教科が前回と同様、10教科が低下というふうに来ておりますので、そこの特に低下している10については、文科省がいろいろの説明をしておりますが、三重県教育委員会としてはここは真摯に受けとめなければいけないなというふうに思っております。

 あと、アンケ-トのことでもございますが、授業がわからないといっている生徒もふえているとか、授業以外で勉強する生徒の数も減っているというようなアンケ-トもありますので、そういうペ-パ-テストの結果とか、児童生徒の意欲の問題についてもいろいろと問題というか、今後の改善を要するべき課題がこの学力検査の実施状況からうかがい知れるかなというふうに思っています。

○水谷委員 低下しているものもあるなということで受けとめていただいていると思うのですが、なぜだと思われますか。

○澤川学校教育分野総括マネージャー 文部科学省の方はさらに引き続き……

○水谷委員 県教委はなぜだと思いますかということです。

○澤川学校教育分野総括マネージャー 私どもとしてちょっと私の若干主観も入るかもしれませんが、まず勉強、授業が楽しくきちっとわかるという生徒の数が、特に学年が上がるにつれて減っているというような状態がございます。小学校1年生、低学年に比べて中学生、場合によっては高校生も含めるとわからないという生徒がふえているというようなのがデ-タからうかがい知れます。ということで、わからないまま場合によって放置しているということがないのか。わからないということに気づかないということがあるのではないかと、そういうのが一つ学校の授業のあり方、学校と家庭との連携のあり方で一つ課題を投げかけたかなというふうに思っています。

 あとは、先ほどもちょっと短くですが、言いましたが、子供の意欲の問題で、学校外での勉強時間が意外に少ないというようなこともございます。子供たちに調べようとか、考えようとか、進んで勉強しようと、そういう学習の楽しさというものを教えるということも、これまでちょっと欠けてきたかもしれないなと、そういうような2点について、主な原因として今の段階で、私の個人の主観も入るかもしれませんが、原因として考えられることではないかなというふうに思っております。

○水谷委員 もう1つ、今年から総合評価が実施されてますよね。総合評価が実施されて、例えば通知表に5ばかりと。今知りませんけど、例えば5ばかり並ぶとか、そういうことがあってもいいわけですね。ごめん、絶対評価や、絶対評価ね。ということは、クラス全部、極端な話ですよ、クラス全部が5ばかり取っているよということがあり得るわけですよね。だけど現実はそうはなってないということなんですよね。

 この間、ある保護者の人から電話いただいて、「あの絶対評価は何なんだ」と。例えばペ-パ-テストでずっと100点取ったら5になるはずが、ところが何か生活態度とか何とかという、要は先生の何ていうかな、先生がその子供を見て、いろいろなことで判断する部分があって、必ずしもそうではない。ということは、先生の主観が入るのと違うかと。そんなんやったら、何も絶対評価、絶対評価としてもらうことないやないかと、こういうふうな話が、私ども30分ぐらい電話でいろいろ話をされました。一理はあると思うんですね。それに対して、県教委の考え方をちょっと教えてください。

○澤川学校教育分野総括マネージャー 今年の4月から絶対評価ということで、特に通信簿の世界で非常に大きな話題になるのかなというふうに思っています。それで、あらかじめ各学校もこの新教育課程の移行に先立ちまして、どういうことが子供たちに、単元の終了でありますとか、学期の終了のときに身につけて、こういう力を身につけてほしいかと、そういうものをあらかじめ学習指導要領でありますとか、幾つかの国が示しているような基準をもとにあらかじめ設定をいたしまして、それに沿った形で授業をしていると。ですから、例えばたとえペ-パ-テストがよくても、ほかの児童生徒さんのお話を聞かないとか、授業中協調性を欠くようなことがあれば、また別の評価も出てくるのかなというふうに思っています。そういうあらかじめ学校が示した基準を、どれだけ実際に児童生徒が1学期なら1学期の間に満たしているかと、そういうような形で絶対評価をしていきます。

 あわせて通知表なら通知表をお渡しいただく段階に、保護者の方なり、児童生徒の方なりに、そういう学校の判断をお伝えして、納得がいくような形でこの成績表のこれをいただくような形に、各学校で努力していただいていると。そういうようなものをちょっと私どもとして幾つかの研修会等を通じて情報連絡とか、いろいろ協議をさせていただいているということでございます。

○水谷委員 もっともな話だと思うんですね。ただし、正常な場合だと思うんです。これどこかにもありましたが、指導力不足の先生が云々というのがありますよね。そういう先生に当たった子供はどうなるのか。そういう先生、ちょっと偏った先生がみえて、評価されたらどうなるのかなということもやはり頭に入れておかないとこれだめだと思うんですが、その辺はどうなんですか。

○澤川学校教育分野総括マネージャー わかりました。特に指導力不足等の問題でいろいろ御指摘ございました。それで、まず基本的にある担任の先生が通信簿をつけられるときに、学年でありましたら学年の間で、こういう形で学年一緒にこういう基準をつくってやりましょうでありますとか、場合によっては教務主任、教頭、校長という形で、話をしながら基準というものを決めて、それぞれの生徒さんをそれぞれに評価していくと。絶対的に評価していくということですので、基本的に主観ということで御懸念だということでございますが、そういうものができるだけないような形で、システムとして学年同士で議論する、校長、教頭のアドバイスを入れるというような形で、各学校でそれぞれ仕組みを整えていこうかなというふうに思っております。

○水谷委員 ちょっとそこまでお聞きして、コメントだけ言うておきます。 僕は多分今の感じでいくと、これなかなかこういう学校教育の問題というのは解決しないのかなという気がしましたね。今の答弁を聞いていてね。やはり学校の先生が子供を教えてあげるんだ、指導してあげるんだという、そこのところを払拭しない限り、恐らくないんだろう。正常な評価というのはないんだろうな、子供の正常な育成というか、育っていくというのがないんじゃないかなというふうな気がしました。なぜ、例えば子供が理解しない、なぜこの子が理解しないかというのは、教師も学ばないかんと思うんです。それはね。だから僕は情報と一緒で、これからは教育でも双方向、キ-ワ-ドは僕は双方向だと思うんですね。子供を通して教師が学ぶということがないと、そういう姿勢がないと、恐らくこれからの教育は今まで陥っている穴から抜け出せないというような気がするんですよね。それだけコメントをしておきます。

○木田委員 今の水谷委員さんにも関連するんですけれども、週5日制になって学力の低下が言われておるわけですけれども、この参考資料というのはファックスで以前送っていただいたのと一緒だと思うんですけれども、これと新聞、これ一つ例ですけれども、中日新聞ですけれども、大分違うと。今水谷さんも言われましたけれども、それでよく見てみますと、これにも書いてありますけれども、おおむね良好であると。正答等の率が想定以上というふうに書いてありますが、これ想定を勝手にしてこのぐらいだろうと想定して、それに達しておったからおおむね良好だと、どうも言っているみたいな感じですよね。そうすると、新聞の方はそれじゃなくて、例えば去年と一緒の問題で正答率がどうやったかというようなのを見ると下がっておる。それを公平に考えてみますと、やはり新聞の言っている去年と一緒の問題、今年はできてないということが、やはり下がっているというふうに見た方が正しいんじゃないかなと、私自身はそういうふうに感じたんです。その点どうでしょうか。

○澤川学校教育分野総括マネージャー 失礼いたします。特に私ども先週金曜日資料で送らせていただきましたが、ちょっと資料の順番が相前後してすみません。参考資料の1ペ-ジの2.2の点の黒い字のところでペ-パ-テストの結果というところがございまして、そこの(2)で、過去の同一問題の結果との比較ということでございます。金曜日のちょっとすみません、内輪話で恐縮なんですが、速報としてこういう紙をファックスで私どもとしていただいておりまして、ちょっと先生方に取り急ぎということで御報告させていただきました。それで時間の関係上、この「義務教育終了時点である中3の状況を見ると」という、ここのところの記述を私どもとして引用して、先生の方にお知らせしたということでございます。

 文科省の方、ちょっとすみません、私会議に出ておりませんが、義務教育終了段階ということで中3を比較の時点にしたのかなというふうに思っております。ただ、先ほど申し上げましたが、あくまで小5から中3までということで、教科数にすると延べ23教科ということでございます。23教科の10が低下したということだと思いますので、これをちょっとどう見るかということについては、また私どもとしても大学等と共同して勉強していきたいというふうに思っておりますが、恐らく新聞社等が言われている御意見の方も、一つはもっともかなというふうに思っております。

○木田委員 ゆとりある教育ということで始まったんですけれども、先生の方にゆとりができて、子供の方は学力低下では、これはだめだと思うんですよね。ちょっと余談になるかわからんですけれども、先月竹中大臣が伊勢に見えて、そのときに日本の経済は絶対復活するんだと。その理由を2つ挙げて、1つは、日本の社会構造がしなやかに社会の変化に対応してきた。そういう力がある。もう1つは、やはり教育といいますか、日本人の勤勉さと、それから素質とか、いろいろな面で、いわばマンパワ-ですね、それがすぐれていると。だから復活すると言ったけれども、こうした学力がどんどん低下していく。子供たちは先生が手を出さないことを知っているから、小学生でも学級崩壊を起こしている。少子化でものすごく大事にされている。そんなことを考えると、竹中大臣の言われたのが果たしてそうかなというふうに、経済まで影響していくと思うんですよね。そういう意味でものすごく不安を感じたんですね。これも含めて。教育長、どうでしょうか。日本の経済は日本の教育によって復活するんでしょうか。

○土橋教育長 21世紀は何か「知の世紀」ということで、いわゆる知的な産業がいわゆる経済的な地位を占めるということを言われておりますけれども、確かに今回の学力低下、私どもははっきりと認識していかざるを得ない、そういう数字が出たということを、私まず申し上げたいと思っております。しかしながらゆとり教育というのは、もう過去25年、25年ぐらいいわゆる詰め込み、暗記の教育から脱却して、何とか世界に伍していけるような教育ということ、例えば以前物まね、猿まね的ないわゆる大量詰め込み的なことでは、やはり21世紀はだめなんではないかなと、そういう反省も込めながら、いわゆる創造力といいますか、ITでもハ-ドではなしにソフトの力がこれから制すると言われておりますけれども、そういうソフトの力をつくっていく、つくり上げていく、クリエイティブなそういう力が必要だという、私は本当にそういう認識に立って、このゆとり教育が始まったのではないかなというふうに思っております。そういう流れが25年続きまして、7年前の学力テストと今回のテストで、いわゆる幾つかの特に数学、算数と社会でしたか、この面で大分落ちている。そうは言いながら中学3年生ではそうは見受けられない。やはり受験勉強を控えたところでは、スパ-トみたいなものがかかって、学力がそれなりに維持されておるんですが、現実に教育というのは私は日々の積み重ねといいますか、1年の積み重ねが2年、2年の積み重ねが3年という形で積み上がっていくのが、私は本当の生きる教育の原点だと思ってますので、中学3年生がいいからあとはどうでもということには、私は考えておりません。やはり積み重ねが大事なのかなと。特に基礎・基本の学力の定着を図って、その上にいろいろなクリエイティブな発想ができ、自主・自立で行動できるような、そういう人間形成を何とか三重の教育は進めていきたいなというのが、私の基本的な考え方でございます。

 実は、私事で恐縮なんですが、親戚の者が最後の陸士のいわゆる入学生でございまして、6カ月ほどで亡くなったようでございますけれども、その人が亡くなりまして東京へ出向きました。葬式だったんですが。そのときにもう74歳ですか、そういう人たちが10人ほど見えてまして、いろいろ弔辞とか言っておりましたですけれども、終わった後、私が教育長だということがわかりまして、びた-っと2人が1時間ほど夏の真っ盛りだったんですが、いろいろ懸念を申しておりました。日本の教育どうなんだと。しかしながら私、現場に歩いて見てみまして、やはり熱心に児童・生徒の教育に取り組んでおる先生の姿を見るにつけ、やはり日本のいわゆる国民性といいますか、勤勉性というものは変わっておりませんよと、これはやはり信頼していきましょうというようなことを1時間ぐらい話をさせてもらったんですが、最後には、三重の教育は大丈夫だなというようなことでお別れしたんですけれども、私はやはりその点は大事にして、やはりこのいわゆる学力テストの結果を十分踏まえて、市町村教委なり学校現場ともさらに私出向くなり、いろいろと意見交換をして、本当に納得のいく、いわゆる教員のパワ-アップも必要でしょう。いろいろな面の改善も図りながら、三重の教育をより一層皆様の、県民のいわゆる不安を払拭するようなそういう教育に、逆にスタ-トの一歩になればなというふうに考えております。私はやはり現場を歩いて、どちらかというと甘いのかもわかりませんが、安心をしたところでございまして、一層私自身も頑張ってまいりたいなというふうに思っております。以上でございます。

○木田委員 教育長がすごく自信のあるお話でしたので、私も安心しております。ただ、私自身は、本当に今の子供たちの教育大丈夫かなというような懸念を持っていることもまた事実ですので、そのことだけ言わせていただきます。

○福山委員長 ほかに、萩野委員。

○萩野委員 後で意見や質問をしますので、確認だけしておきたいと思うんですけれども、今の学力とは何ぞやという議論を本当にしていかなあかんという気がするんですよ。それよりも、今ここに質問あった学力テストですね、新聞に載っておった、これは新しい指導要領に基づいてやられた学力テストなのか、古い指導要領のときの学力テストなのか。ここをやはりしっかりしておかないと、議論がおかしくなってしまうと思うんですよ。これは前の指導要領で、小学校については移行期の中でやったわけですから、中学校のはこれ新しい要領なんか何も入ってない古い指導要領のときのテストなんですよ、これ。ですから、短絡的に、だからゆとりはいけないとか、いいとかという議論にはならないと思うんですよね。こういう実態があったから、新しい指導要領ができたとも言えるわけですから、その辺そうなんでしょう、違うんですか。

○澤川学校教育分野総括マネージャー 試験の実施時期は今年の1月ないし2月ということでございますので、萩野委員のおっしゃるとおりでございます。事実関係として。

○福山委員長 ほかにございませんか。 なければ次へ行かせていただいていいですか。 2番まで行きましたので、3番以降ですね。追加しましたものも含めまして、御説明をいただきたいと思います。

   (3)資料により当局説明(教育委員会提出資料の「所管事項説明」中の項目3~7及び追加提出の「参考資料」について)

      〔山川生涯学習分野総括マネージャー・安田教育支援分野総括マネージャー・澤川学校教育分野総括マネージャー〕

   (4)質疑・応答

○溝口委員 簡単なことからお聞きしたいと思います。1点だけですが、教育長にお聞きしたいのは、この博物館のプロジェクト会議ですね。今先ほど説明でいろいろな分野から検討、勉強、だれが勉強するんですか。我々もう勉強する必要ないと思うんですが、この委員のメンバ-が勉強するためのプロジェクトですか。何を勉強しますか。

 今までもう十数年来にわたってずっと基本構想あるいは新しい博物館を考える会、PFIですか、検討とか、もう出尽くしているんじゃないですか。それを今なぜこんなに勉強する必要があるんですか。だれが勉強するんですか。

○山川生涯学習分野総括マネージャー 10年前に逆上ることになるわけでございますが、当初は博物館を建設するということが決まっていた段階でのいろいろな検討であったということでございますので、非常に具体的な計画が進められたというふうに思っております。その後、ハコ物抑制といったようないわゆるバブルがはじけたという状況の中で、どうするんだという議論があったかと思います。それで、それ以後の議論の中で、例えば集客の方法についてどうなんだといったこととか、これからの博物館のあり方としてこれまでどおりの博物館のあり方というものが果たしてどうなのかといったような、いろいろな疑問が寄せられたというふうに思っております。そして、あるいはまた民間の経営というものを入れるについてはどうなのかといったようなこともあったかと思います。13年度はそういったことで、PFIの調査もしたわけでございますが、そういうことを受けまして、これからの博物館のあり方として、博物館ありきではなく、本当に三重県での博物館をどうしたらいいんだろうという原点に立ち返って、再度新しい点も踏まえながら検討していきたいということでのプロジェクトと考えておりますす。

○溝口委員 再度検討なんですが、するとハコ物規制から今日まで四、五年たってますね。それまで毎年1,000万ずつの事業費を使って、そういうので検討していた。それはどうなんですか。生かしてのあれなのか。それをもう白紙で、御破算願いまして新しいのをやるのか、どうなんですか。今までのそういう5,000万ぐらい使った、それは何ですか。

○山川生涯学習分野総括マネージャー 当然開館を目指しまして蓄えてまいりました展示物等はもちろんございます。それから今おっしゃっていただくような展示方法等あるわけでございますけれども、現在に立ち至っていろいろなことも当然踏まえながら、それから一方では財政状況も踏まえながら、それから県議会におきますいろいろな御意見も踏まえながら、再度議論をするというふうに思っております。

○溝口委員 そうしますと、過去のいろいろ考える会とか、検討会という名でいろいろしてきましたね。それとこのプロジェクトという名前ですね。今までとどう違うんですか。何もプロジェクトしなくても、検討会なら検討会でいいんじゃないですか。だから今までの言葉と違うプロジェクトということは、何だか新しいものに対する立ち上げというか、一つのまとめあげるみたいなプロジェクト、言葉を感じますけど、そういう意味では教育長にお聞きしたいんですが、プロジェクト会議という以上、1年間検討するということですが、これがラストの検討会なのか、そこら辺の決意をお聞きしないと、せっかくこれ提言して、またその次、今度はどういう言葉できますかね。再来年度は、わかりませんが、これでもう教育長、最後の検討会議と。最後という以上は、財政的な問題ありますけれども、あったとしてもいつごろ建設するかということを決めないと、それに向けて財政状況を考えながら、五、六年かかるかわかりませんが、しないと、いつつくるかわからない、ただ財政事情だけなら私でも言えるわけですね。そういう意味では教育長、私は教育長の御決断を求めたいんですが、こういう検討は最後にしてまとめる決意なのか。それともまた次へのための会議なのか、そこら辺の決意を最後お聞きしたいです。 以上です。

○土橋教育長 博物館整備検討プロジェクト会議ということでスタ-トをさせていただきました。私どもの考え方の基本は、今までのいろいろな先ほども説明させていただきましたように、これまでの経緯をまず踏まえること、それでもう1つはやはりITとか、いろいろ時代の変化がこの10年間でも起きております。また、博物館そのものにも多様な意見を承っております。そういうものの新しい流れとか、視点も入れて、私としては最後のいわゆる博物館のあり方構想をいただきたいなという思いでございます。 以上でございます。

○溝口委員 このプロジェクト、1年間かかるんですが、これはどれぐらいの事業費でやられるんですか。それだけ最後お聞きしたいです。

○山川生涯学習分野総括マネージャー ちょっと額についてはあれですけれども、もちろん調査が必要なときにはそれに対応はもちろんするつもりでございますが、基本的に会議のための予算ということで。

○福山委員長 よろしいですか。ほかに御質疑ございませんでしょうか。萩野委員。

○萩野委員 この資料17ペ-ジの生徒指導について少しお伺いしたいと思います。 それで今教育長の提案というか、報告で、強い懸念を持っているということをお聞かせしていただいて、同感をするわけですけれども、これ生徒間暴力が749、対教師暴力が313件になっていますね。中学校ですね。中学校でもほとんど2年生ないし3年生だと思うんです。補導センタ-や担任の先生に聞くと、「今の3年生より来年の2年生はすごいよ」というふうな話も聞いておりまして、懸念を持つのもよくわかることなんですけれども、それで、ここに「極めて悪質な事例には毅然として対応」とありますけれども、毅然として対応って、学校現場でどうすることが毅然とした対応なのかよくわからない。

 例えば、対教師暴力なんて、生徒同士の暴力が教師への暴力に発展していくということはいっぱいあるんですよね。比較的。生徒同士がけんかしているところへ、先日も女性の先生が止めに行って、「やめなさい」とこうやってやると、それが「先生が先に手を出したんやないか」ということで、その女性の先生が髪の毛持って引きずり回された例を聞きましたよ、補導センタ-へ行って。そういう状況のときに、毅然とした対応というのは何なんだというあたりを、やはりもう少ししてやらないと、全く無防備状態というんですか、子供は先生手が出せないの知ってますよ。こんな状態、殴られっぱなしで、サンドバッグじゃないんですから、やはり現場でそこでどう対応していくんやというような、マニュアルめいたものをきちっとしていかないと、本当にこのままでは何かサンドバッグ状態になっておって、ここに書いてあるそのためには、警察、場合によっては出席停止や、保護者や地域と連携して云々と書いてありますけれども、本当に保護者や地域と連携していくにはどうしたらいいんやというのをきちっとしていかんと、どこにそんな奇特な人がいますか、地域に。みんな不景気で、働くのに必至ですよ。平日の昼間なんか、だれに相談したらいいんですか。地域や家庭といって。そういうシステムを明確につくっていかないと、対生徒間暴力、教師への暴力なんて本当に減りませんよ。

 みんな携帯持ってますから、この間も授業中出て行って、聞いた話ですよ、その携帯でばあっと呼び出したら、授業中にみんな出ていくんですよ。何名かが。これ広域化してまして、ほかの学校のやつもぞっと寄ってきて、そこでけんかするわけですよ。それへ、先生が、授業しておる先生はそのままですけれども、していない先生が、校長も含めみんな出ていくんですよ。子供の後を追っかけて。学校には校務員の人しかいないんですよ、授業しとる。そんな状況もあって、携帯で呼び出し合って。その学校では、1人で先生は歩かないと決めてあるんですよ。危ないから2人でいなさいと、警察と一緒ですわ。そんな危機的な状況にある中で、学校だけの努力ではこれいかんですわ、もう。そういう意味で、地域や保護者とどんな連携をしていくのかというのを具体的にしてあげないと、これは本当にこのままいくと、来年またもっとすごいことになるという気がするんですよ。当然ずっと教師は生徒との信頼関係をきちっと積み上げていくように、さっきの水谷さんの発言じゃないけれども、学び合いというか、信頼関係を生徒と築いて、日常的に築いていかなあかんのはよくわかりますけれども、それではもういけなくなっている。限界に近いですよ。そこをどうしていくんやというあたりの明確な、殴られっぱなしでおりなさいというのが毅然となんですか。そのあたりをきちっと、それを今言えとは言いませんけれども、何かもうちょっと真剣に考えていただかないと、こんなの学校そのものが崩壊してしまいますよ。親にもやはり一生懸命になってくれている人いますけれども、なかなか普段仕事があって家にいませんよ。そんな状況で、校長どんなリーダーシップをとっていくのか。

 例えば朝学校へ電話かかってきて、「うちの子起こしに来てください」と言う親がいるんですから。先生が起こしに行って、連れてくるんですよ。そういう状況の中で、やはり暴力で殴られっぱなしといのは、これはいかんですよ、やはり。もう少しその辺の対応についてぜひ考えていただきたいと思うのと、やはりそんなことは、学校や、地域や、保護者やというよりも、もっと社会にぼんぼん発信していって、社会みんなでやってもらわんと、子供の荒れる原因は何かといったら、今言ったように夢がないんですよ。卒業しても働くとこないやないか、暴れなしゃあないやないかというような状況ですから、その辺のことをやはりきちっとしていただきたいなと思うんですけれども、何か感想あったら教えてください。

○土橋教育長 今萩野委員から言われたこと、私ども十分現場からも聞いておりますし、私も2つほど荒れた中学校を訪問させていただきました。そこの先生方ともいろいろ話し合いをさせていただきました。4年連続3位というのは、これはもう放置できない状態でございまして、そんなことを県教委が今言うのはおこがましい話でございますけれども、一つには御理解いただきたいのは、いわゆる暴力件数の多い県にも職員を派遣して、どういう対策をやっているのかを調べさせました。特効薬、即効薬はございません。そういう状態で、私どもといたしましては、1月からいわゆるリ-ダ-教員等の研修にまず入ります。その研修の主なものは、いま一度学校現場で今のような発言も踏まえて、御指摘の点も踏まえて、3月までにこの生徒指導対策のいわゆるマニュアルみたいなものをもう1つつくっていきたいなと。それで、私ども県教委は、あくまでこれに携わる学校現場、校長、教頭それから教員、こういう人たちが何をすれば、何を支援すればいわゆるこういうものに立ち向かっていただけるのか。また、立ち向かう以上、1年のエネルギ-ではだめなものですから、約3年を目途にいわゆる継続的なモチベ-ションを持っていただける方策は何なのか。そこも考えながら、私ども既に7月ごろから県教委の内部でいろいろ検討をしておるところでございまして、1月からはそれをベ-スに具体的なそういうものに取り組んで、4月のスタ-トを切っていきたいなと、そういうふうに考えておるところでございます。

 私ども一番期待しておりますのは、やはり地域での取組というのが、過去荒れた学校での今なお沈静化しておるといいますか、安定した学校を運営している学校の事例の大多数が、やはり学校だけの努力じゃなしに、いわゆる地域の方との連携それから時によっては警察、その他の協力を仰いで成果を上げた事例をいろいろ持っておるわけでございまして、私どもは他府県に学ぶんじゃなしに、県内のいわゆる具体的な成功事例といいますか、成果を上げた事例を今いろいろ調べておりまして、それをもとに1月からそういうリ-ダ-的ないわゆる生徒指導の人にも集まっていただきまして、研修プラスいろいろな意見交換をさせていただきながら、具体策を早急に具体的に立ち上げていきたいなという考え方でございます。

○萩野委員 よくわかりますけれども、結局最後は教員のリ-ダ-の研修それから意識改革で終わったというふうなことにならないようにしてもらわんと、そこにばっかりいったって同じですよ。もう限界だと言っているんですから。社会へどう発信して、社会みんなでこの問題に取り組んでいただくかという体制をどう整えるかというところに来ていると思うんですよ。だから、先生の意識改革や先生のリ-ダ-研修をやって、それだけでこんなもの絶対解決しないですよ。全国3位が。ですから、もっと広く対策を考えていただくようにぜひお願いをしておきたいと思います。

 子供も先生に話ししても、先生なかなか相談に乗ってくれんという状況なんですよね。先生も、だれか地域の人といろいろお話ししたいなと思っても、だれもいないし、時間もないという状況ですから、その辺のことも絡み合わせながらこの問題に対処していかないと、これはもうほんまに今は危機的状況やと思いますよ。生徒間も、教師間も。それを望んでおきたい。

 それともう1つなんですけれども、今30人学級の話がいろいろと出ていたんですけれども、さっき請願の話もあったんですけれども、30人学級ね、全部やれと言うておるんじゃないですよ。工夫してできないかと言うておるんですよ。だから、ちょっと1学年でもできないか。例えば東紀州やったら、30人以下学級にしたって、1学級ふえるぐらいですよ。今30人以下ですから。そんなに限定的にやれば、100億もというような話にならんと思います。

 それで、これは県民の意見を聞いてくださいよ。県議会でだれが30人学級に反対しておる議員がおりますか。ほとんどの議員がやってくださいよ、考えなさいよと言うておるんですよ。こんなものを何でやれんのですか。議会はみんな賛成してますよ。

 それと、例えば全県1区、これだれが賛成しておる。県議会で積極的に賛成発言をした議員は、どなたもいらっしゃらないですよ。県議会が反対しているものは積極的にやって、賛成しておるものをやらんというのはどういうことなんや。きちっと考えてもらわんと、例えば全県1区もですよ、入試制度そのものをきちっと議論しなきゃ、こんなのは全県1区やっても矛盾がさらに拡大するだけやと、私は思いますよ。教育振興ビジョンの中にも、「入試制度は段階的に廃止する方向」という文言はなかったですか。そんなのあったと思うんですよ。そんなことも考え合わせながら、全県1区の問題や、みんなやめや、ちょっと時期尚早やないかとか、これはどうやというふうな議論がある中で、何で強引になるのかというのがわからん。

○土橋教育長 まず、30人学級ですが、請願のときに私の方から説明をさせていただきましたように、いろいろと本当に大きな課題だと思っておりますので、知恵と、工夫と、それで財政状況と、いわゆるそういうものをにらんで、慎重に検討させていただくということで御理解をいただきたいなというふうに思います。 それから全県1区なんですが、これは議会の質問にも答弁させていただいたと思うんですが、確かに……

          (発言する者あり)

○土橋教育長 全県1区につきましては、中沢総括から。

○中沢政策企画分野総括マネージャー 本会議でも慎重にという言葉も答弁させてもらったんですけれども、やはり何ていうか、いろいろな時代の流れとか、規制緩和とかという時代にあって、通学区域の是非論というものも十分委員会で議論させてもらって打ち出したと。それで、15年度については弾力的ということで、5%から15%の枠内でのという枠を超えることを可能にしたと。その結果とか、また中学生の調査なんかも課して、そしてその状況を見ながら16年度の早い時期に、16年度の入試のありようというものを検討したいということでさせてもらったと。今基本的な考え方としては、それで推移しておるということです。 以上です。

○萩野委員 先ほど出ました絶対評価、それについてちょっとお伺いをしておきたいんです。今、学校でテストするでしょう。みんな携帯電話持っておるものですから、当初に暗号を決めておいて、バッバッと打って3番というのは、これは4択の問題やったら1番やというのを、パッパッパッとやっておるんですよ。ですから、それの対策も学校で一生懸命やってますけれども、そんな時代で、今絶対評価を導入しましたね。絶対評価って、先ほど言ったように100人おったら100人とも5であってもいいんですが、それはそれでいいんですが、入学試験は相対評価でしょう。高校入試は。そうじゃないですか。みんな絶対評価で、みんな入れるわけやないんでしょう。オ-ル5やったって落ちるんでしょう。そういうことでしょう。絶対評価というのは。その辺の矛盾はありませんか。入試制度も絡めていかないと、本当に絶対評価は絶対評価として、絶対評価のよさをちゃんとみんなわかるようになるんですか。絶対評価でやりながら、クラスの子は相対評価で高等学校の入学試験を受けていくわけですから、その辺の矛盾というのはみんな感じているところなんですけれども、オ-ル5の子でも入学試験だめだ、同じオ-ル5でもみんなだめだというようなことになるわけですから、その辺のことについてちょっと考えがあったら教えてください。

○中沢政策企画分野総括マネージャー 入学試験に絶対評価をどうするかという議論は、長い時間議論をさせてもらったわけですけれども、結果的に全国31だったと思うんですけれども、都道府県がそのまま入試にも絶対評価をそのまま使うという形で、検討している県はたくさんあったんですけれども、三重県もそのまま使っていくと。要するに指導要領に記載されたもの、通知表ですね。それがそのまま高校入試の調査表として使うという形をとったわけでして、その評価というか、やはりこれから先生らのそれぞれの何ていうか、評価に対する力量が問われてくるのではないかなという気がいたします。今までは相対評価といって、5から1までを分布として与えておったという部分ですけれども、それが今先生御指摘のみんなが5になったらどうするんだという例を出されたわけですけれども、そういうものをやはり先生の力量、保護者との間でのそういうものが問われてくるのと違うかなと。やはりそういうものが反映されて入試という形で、無理というか、御指摘いただいたわけですけれども、やはり先生方のこれからの評価のありようというものがどんどんと入ってくると。実際に高等学校では大学に対して送ったり、また高等学校は今までもずっと絶対評価ですから、義務教育が相対評価であったものを高等学校の形が全学校教育に一本になったという形ですので、時間はかかるかわからんですけれども、いいところへ僕は軟着陸していくものとそう信じているんですけれども。以上です。

○萩野委員 もう終わります。絶対評価、その方がいいと思うんですよ。その絶対評価でみんなが5というのは極めていい状況ですよね。その評定する人がどうのこうのという問題がなければ。そうなるようにみんな努力して、みんなが理解しているという状況はいい状況だということは否定しませんし、評定する側の問題もありますけれども、いい状況だと思います。ですから、入試制度の改革とあわせて、この絶対評価あるいは相対評価の問題も合わせて、全県1区等も含めて議論をしていただきたいということを要望して、終わります。

○水谷委員 今の評価のもう1回いくけど、先生の資質によって子供の評価が変わってくるというとこれは悲劇じゃないですかと、さっき僕は言うたんですけど、そうでしょう。絶対評価が正常に動いた場合はそれでいいんですよ。ところがですね、今試行期間ですよというような例えば言い方をするなら、この試行期間のうちに、その評価される先生の資質によって評価される側の子供が変わってくるといったら、これは悲劇でも何でもないですよ。だからこんな試行期間とか、いずれいいところへ軟着陸しますって、そんなばかなことは言えないわけですよ。今の子供はどうなるねんと、こういう話になってきませんか。当然そうなりますよね。そりゃ、ある程度向こうへ行って、仕組みができてしまえば、少々の先生の資質云々があってもいいところへ、大体いいなという仕組みができてしまえばいいですよ。今はまだそんなのきちっとできてないわけでしょう。今年から始まったと。そんなものいずれ軟着陸しますわって、今の子供はどうなるのということ。

○中沢政策企画分野総括マネージャー 要するに制度が変わって、保護者の方とか児童生徒は不安を抱いていると、そういうものが今一方ではそういう先生方に評価のあり方というので、一生懸命研修をかけていますので、要するにそういう保護者とか児童生徒が不安を抱いていることがやがて解消していくという、そういうお話をさせてもらったのと、それから学校としては個人で評価はしてない。やはり学年、学校全体での評価のありよう、それから学年、もう1つ言えば教科というものについても、そこでのチ-ムを組んで評価のありようというものを研究し、統一した一つの学校としてのスタイルをとっておるわけですので、個人の資質という部分、そういうことを御指摘ですけれども、それは学校全体また学年全体という、そういう形でものが図られているので、大きくそこは出てこないと信じているんですけれども。以上です。

○水谷委員 信じているだけじゃ困るので、それはきちっとやってもらいたいし、そんなのがあるなら、それこそ一発テスト、入試ですよ、一発テストを二、三回やってですよ、二、三日に分けてやってですよ、同じもの、同じというか、同じ教科でも3日ばかりやって平均をとるとか、その方がよっぽど内申書なんかも重視せずに、その方がよっぽど公平な場合だってあるわけですよね。でしょう。だから、それはやはり萩野さん言われたように、入試制度ときちっと連動してこれはやってもらわないかんなというふうなことを思います。

 それからもう1つ、さっきの暴力のあれですけど、1つだけ言わせてもらいますけど、これ今中学校や高校で暴力かなり問題になっていますよね。一番大きいのは中学校みたいですけどね。この芽というのは、ここでも小学校少し出てますけど、実はその芽、いじめって幼稚園あるいは小学校の低学年からあるんですよね、これ。ところが、ここへなかなか先生が入っていけないんですね。多分ここへ出てきている数字、小学校の数字というのは、ある程度高学年だと思うんですね、多分。ところが幼稚園からあるんですよ、いじめは。子供同士のいじめとかいうのは幼稚園あるいは小学校の低学年からある。それによって、ものすごい悩んでいる親御さんも見えるんですよ。しかし学校の先生気づいてないんです。この辺をきちっと解決しないと、これ中学校の暴力なんてなくなりませんよ、これ、いじめ、暴力なんていうのは。これ本当に小学校1年生とか2年生、あるいはもっと幼稚園ぐらいからいじめがあるよというのをきちっと把握して、そこで子供の考え方とかそういうのを聞いて、きちっとそこを直していかないと、本当はもう中学校だけやっていたって、高校だけやっていたって、それこそ対症療法どうするのということになるんですよ。これはきちっとやってもらわんなんけど、本当に小さいときからやってもらいたいと思います。要望しておきます。

○澤川学校教育分野総括マネージャー 水谷先生の御指摘のとおり、特に小学校の方、件数を見てみますと、5年、6年で急カ-ブという形になっておりまして、実際のところ小学校1年生、2年生については、統計として上がってきているデ-タとしては余りないというのが実情でございます。それでちょっと市の方の取組で申しわけないんですが、津市の方で幼・小連携ということで、特に今年の1学期ですか、幼稚園の先生が、自分がかつて担当したお子さんが小学校に上がるときに、1学期間だけ小学校に行かれて、いろいろな形で情報交換、意見交換されて、非常に大きな成果が上がっているというふうに聞いておりますので、ちょっと来年すぐできるかどうか、私どもとしてまた勉強していかなければいけないと思っておりますが、また津市の例も参考にさせていただきながら、幼・小の連携ということで、いろいろなそういう取組も私としても勉強させていただきたいというふうに思っています。

○水谷委員 本当に私の小さなエリアの中でも、1年生とか、2年生、3年生ぐらいでいじめに遭って悩んでいるというお母さん、私も知ってますから、一つの学年だけじゃなく、1人だけじゃないんですよ。知ってますから、これは家の近くだけがあるとは思えない。多分どこでもあるんだろうなと。これが多分ここへは把握されてない。先生もなかなか知らない。知らないって、言っても信じないというか、なかなかそこへ対応してくれないという悩みもあるみたいですわ。正直言ってね。だからカウントされてきてない。把握されてない。そこへ対応していかない。それは、こんな小さな子供が、1年生みたいなこんな子供がそんなことないやろうって信じたいですよ、だれでも。だけど現実あるんだから、それはね。だからいじめられる子も、いじめる子も、これ大変不幸なことですから、ぜひここへは一遍目を向けてもらうような対策も考えてもらいたいなと。終わります。

○福山委員長 ほかにございませんでしょうか。

          (「これ以外のことは」の声あり)

○福山委員長 いいですよ。全部含めて。

          (「何でもよろしいの」の声あり)

○福山委員長 さっきの3から以後、その議題に。

          (「これ以外のこと」の声あり)

○福山委員長 ほかになければどうぞ。じゃ、岩名委員。

○岩名委員 あのね、ちょっと教えてほしいけど、前にも僕はこのことはこの委員会で言ったんだけど、熊野市立神上中学のことだけど、生徒5人で今やっているということで、新聞が大きく、中日新聞取り上げているんだけど、ここの今の実態。先生は何人おるのか、それちょっと教えてください。わからん、わからんならいいわ。

 僕は数年前だったと思う。もうちょっと前かな、この中学へ教育警察委員会が視察に行ったことがあるんですよね。そのときは8人いたの。それで校庭にテニスコ-トが4つあって、そこでテニスをして、できますわね、8人で。それでその教育をすごく自慢されてましてね、ただ私ががっかりしたのは、その8人の人がパソコンをやっているんですよ、別の部屋でね。僕らはみんなパソコンをやっているもので、こんにちはと言って入っていったの。だれ一人返事しないんだよな。これパソコンの悪いところやなと思ったんですけど、そういうことで、そのときもう既に生徒を超えるだけの人数の学校の先生がいたわけ。8人以上おるわけやね。

 これが今の話で、子供の指導問題なんかがあって、学校の先生がそういう重点配分とか、いろいろなことをせなきゃならんのに、マン・ツ-・マンでそういう授業をやっているということは、費用対効果から考えてもおかしな話だと僕は思うんですよ。15キロしか離れてない、木本中学と。教育長、向こうの方出身やろ。15キロ。そうすると、タクシ-で通わせても、費用対効果から見たら、市町村でも何でも大助かりだと思うんです。それよりもやはり教員の頭数というものを、そういうところへそんな形にしておくより、問題校へやはり加配をしてやるとか、いろいろしてもらわないといけないんじゃないかなと、こう思う。ここの新聞によると、これから小学校と統合して存続を目指すとか、豊かな自然、パソコン学習なんて書いてあるんだけど、確かにそれはこれにこしたことはないんだけど、今の財政状況とかさまざまな教育環境を考えると、こういうことは許されるのかなと思うんだけど、あなたどう思いますか。

○土橋教育長 今の御指摘、いろいろ私難しい問題だと思うんですが、ちょうど今高等学校が再編活性化で、少子化対策に取り組んでおります。私も今年の町村会にも、これは小・中学校の統廃合の宣伝ですよという説明をしながら理解を求めたわけでございまして、高等学校の再編活性化。私は、小・中の設置については市町村教委と県教委とが協議しながら進めるべき問題でございますけれども、やはり2年先に市町村合併もあります。いろいろな意味で少子化への対応とそれから財政的な問題で光となっております市町村合併、こういうものをにらみながら、一つの学校の問題ではなしに、全県的な流れというようなものを、私どもと、県教委としても避けて通れないのではないかなというふうに、町村会にも既に私どもお願いをしておりまして、県教委としての考え方も早晩市町村合併に合わせて出していかざるを得ないのかなというふうな考え方も持っておりまして、いましばらく時間をいただきたいなというふうに思っております。

○岩名委員 これは少し推移を見ながら、また質問したいと思います。 3月の議会に、私が本会議で申し上げた学校の教師の社会体験研修なんですが、先だって沓張総括マネ-ジャ-からもその後の説明をいただいたところでございますが、この際に少しそのことにもう一度触れておきたいと思います。

 今いろいろやはり教育は人によるものだと思うし、先生の資質がいろいろと今この委員会でも議論されておるわけですけれども、やはり学校の先生というのは、自分が大学を卒業して、インタ-ンみたいな期間なしに、明くる日から先生という存在になるわけで、そこが問題だということはかねがね言われているわけです。お医者さんでも何でもインタ-ンの時期があるわけで、そのぐらい大切な私は役割だろうと思っているんです。そういう意味で、社会体験の研修を1年間ぐらいしたらどうですかという私は提案をしたんだよな。ところが、これ今調べてもらったところによると、高知県なんかはやはりやっているんですよ。そして、教職員の2年目、全教諭に対して、6カ月間の社会体験研修を行っている。そのために3億円も金がかかるんだよね。3億。3億ということは講師を雇わんなんから、しかし私は3億を言っている場合じゃないと思うんです。そしてその結果、やはりいろいろここに出ているんだけれども、会社側としても他の従業員にいい影響を与えてもろたとか、教員に対するイメ-ジが変わったとか、やはり職場の活性化につながった。両方が非常にいい効果をもたらしているということがあるので、これも三重県はたった3日間行くんだよな。それで教師経験の11年目の教員に3日間。それで私、ある教師に聞いたんです。その行った人にね。そしたら、「いやあ、いい息抜きでした」と。これ実際のところの感想です。「何にもなりません」と、こんなの3日やっても。行った人が言うておるのやから間違いないぞ、これは。だから、やはりもうちょっと効果のある方法を講じて、社会性を身につけてもらうということが、私は今日その学校現場で子供に対応するために、非常に大事なことなんじゃないかなと、こう思っておりますので、これは要望しておきますからまた検討してください。

 それから、先ほど来、萩野さんや水谷さんがいろいろ言っている問題ですけれども、さっきから澤川さんももう答えを出してるんだ、この問題について、暴力行為についてね。先ほど僕はここにメモしてあるけど、地域に開放された学校が効果を上げていると、総括マネ-ジャ-が言ったんだ、さっき。もう答えが出ているじゃないの。そういう方向に向かってやりゃいいんで、いろいろ四の五の言っている必要ないんじゃないかと思う。私はいつかのときも言ったと思うけど、やはり地域に開放してね、学校を。そしてやはり大いに小平市なんか、東京小平市なんかもそのことによってものすごい効果が上がっているんですね、非行が減ったということは、教育長に個人的に話した話ですね。そういう前例があるんだから、いい例が。やはり大いに1週間に1回ぐらいは学校を開放して、家族でも、地域の人でも学校へ入って授業が見れると、こういうふうにすれば、子供たちだってそうはでたらめなことしてられませんよ。そこに毅然とした態度というのが学校側にないということなんですよ。これ一つでもひとつ毅然とやってほしいな。要望しておきます。終わります。

○杉之内副委員長 生徒指導の件はそれぞれ皆さんの方からも意見が出てましたが、不登校児童の問題、これスク-ル・カウンセラ-、鳴り物入りで予算つけて、先生もこれ相当使ってやっているんですが、この辺がどうもはっきり見えずに、次から次へとこうやってして、何をやって、結果がどうなったということもなしに、その辺の総括をきちっとしていかなきゃいかんのじゃないかなということを思っておりますので、これは結局はスク-ル・カウンセラ-設置をしたけれども、根本的には解決に至りませんでした、ごめんなさいと、こういうことなんですか。これまずひとつきちっと聞いておきましょう。

 そういうことであれば、それなりにもっと新しいものがどんどんと競争の中で、全国的にも八王子市なんかも教育特区なんかをやって、いろいろなことを考えているんですよ、これ。これはだれがどこでどう考えていくのかちょっとわかりませんが、この辺もしっかりと受け身じゃなくて、やはりやってもらわんといかんのじゃないかなというこんな思いがしてますので、三重県としては教育特区という感覚を生かす気持ちがないのかどうか。これ全国でもやってます。今あちこち。これ非常にいいと思います、これは。そういった方向も見出していかないと、この7番目の資料だけで見てますと、何かもう事が起きたら毅然とやるぞといって、子供たちも大変ですよ、これ。先生も大変だと思う。この辺のところの考え方をきちっとやはり聞いておかなきゃならんなということが1つあります。

 それからもう1つ、これ30人学級の請願で出てまして、これは我々としても少し勉強しなきゃいかんなと思っているんですが、これ教職員の定数問題、来年度すぐありますよね。これ、今議会で我々もう議論する場がないわけですが、この辺の教職員の定数問題が出てくる場合の中で、いろいろな工夫をすればこれ考えられると思うんですよ。何か教育長は100億ぐらい金かかると言ってましたが、これね、僕そんなかからんと思う。非常勤の先生方もいらっしゃるんだし、県単関係でもあるし、いろいろなことをあれもこれもということではなくて、あれとこれという形にすれば、知恵を使えばこれはどうもできそうだなという感じを、私まだ漠然としておりますが、少し資料を求めながらやりたいんですが、この辺の感触、教育長は頭に入っているのかどうかというのが2点目。

 もう1点は、子供読書運動の関係では、これは私自身も本会議でもやりましたが、学校の先生、各小・中・高含めて司書を置かなければならんと、置いてあるはずです。これは2003年、来年度実施されますが、これはただあるだけであって、持ってる先生、司書という肩書を持っていらっしゃるなら、やはり教育委員会から、きちっと教育長の方から学校長に指示をして、その指示のもとに学校長はその司書さんに辞令を出すとか、そういったきちっとした明確なことをやはりやってあげないと、これは漠然として何もやってないに等しい感覚になってます。資料を見てますと、本当にほとんどこれあれですよ。学校に活動指導する司書教諭の発令数なんて、ほとんど出てないです。見てましたら。これやはりきちっと発令数を出して、役目としてこうあるべきですよという、やはり教育長から各学校長、教育委員会を通してもいいと思いますが、これをきちっと徹底してやっていってもらいたいなと。これもう来年度からいよいよ動き出しますから。

 それともう1つは図書館、これ私も学校を見てきました。各学校多くは見てませんが、本当に今の子供たちの図書にふさわしい本がどれぐらいあるかと思って見たけど、数は確かに何ぼありますと、我々県会議員さんに、これだけありますわというけれども、ずっと見てましたらほとんど半分と言っていいほど、今の子供たちに役立つ本はありません。依然として昭和60年や、45年当時からずっとそれは積んで置いてあるやつも数に入っているという、こういう状況ですので、これ一遍きちっと整理して、調査して、やはり今時きちっとした形のものにしてあげてほしいなと、こんなふうなことも思ってますので、これは特に当初予算の概算要求のところで申し上げようと思ったんですが、今改めて申し上げておきますが、今の観点で簡単で結構ですので、教育長の方からでも。

○土橋教育長 生徒指導対策ですが、いいものはとにかく全部取り込んでいきたいなというのが、私どもの意気込みでございますので、スク-ル・カウンセラ-も大変定着しつつありまして、生徒からも、保護者からも信頼を受けております。そういうことで、スク-ル・カウンセラ-の拡大・拡充についても考えていきたいなと。しかしながら生徒指導対策、先ほどから言われておりますように、一朝一夕でいくようなものではございません。いいものは何でも取り入れていきたいなというのが正直なところでございます。

 それから読書の関係につきましては、司書教諭の命令については、後ほどチ-ム・マネ-ジャ-の方から説明させていただきます。

 それから30人学級なんですが、杉之内副委員長言われますように、私どもない知恵を絞って、何とか検討していくというつもりで今頑張っておりますので、いましばらく時間もいただきたいなというふうに思っております。

○高杉人材政策チームマネージャー 司書教諭の関係でございますが、今年の数字でございますが、12学級以上の学校数が小学校で167校、中学校で75校、県立学校で62校ございます。それに対しまして、現在司書教諭の資格者でございますが、小学校で463人、中学校で134人、県立学校で118人ございまして、一応絶対数としてはたっているというふうにみとります。それからさらに今年度200名余りが、この司書教諭の資格を取得する予定でございます。それからまた、来年の4月1日付けの新規採用者の中にも司書教諭の資格を持っておる者が相当数ございます。そして今先生御指摘ございましたように人事の発令でございますけれども、県立学校につきましては校長が命令をいたしまして、私ども県教育委員会の方で人事異動通知書により発令させていただいておるところでございます。小学校につきましては、これは服務監督者でございます市町村教育委員会が対応することになりますので、私どもの方から昨年通知書で発令してほしいという依頼を市町村教育委員会にさせていただいておるところでございます。したがいまして、また今後もいろいろな機会を通じまして、市町村教育委員会にきちっと明確にするようにということでお話をさせていただきたいというふうに思っております。

 それともう1点、発令者だけではなかなか機能しないというところもあろうかと思いますので、各司書教諭が自覚を持って対応できるように、さらに学校長がきちっと支援できるようにということで話をさせていただきたいと、こういうように思っております。

○澤川学校教育分野総括マネージャー 学校図書館の充実ということで御説明をさせていただきたいと思います。それで、図書の冊数の増ということで、特に最近学校図書館の役割とか、非常に重要視する声が高まっていたりとか、朝の読書活動を学校として取り上げるというような話がありまして、非常に学校図書館の重要性という認識が高まっているのかなと思っています。

 冊数のことにつきましては、ちょっといろいろ幾つか聞いてみたんですが、人気がある本ほどすぐ傷むというようなこともあるようでございまして、予算十分確保できないという現状もありますが、努力しているんですけど、なかなかそれがすぐ冊数の増に追いついてないという非常に苦しい状況もあるようです。学校はいろいろボランティアとか、地域の方にお願いをして、子供向けの本を選んでいるとかいうような形で、冊数をふやすという努力もしているそうです。あとあわせて本を買う際には児童生徒からアンケ-トをとって、どういう本がほしいですかとか、どういう本を必要としてますかというようなアンケ-トをとるなどのいろいろな工夫もしているというふうに聞いています。子供たちが図書館に親しんでいくためには、やはりおもしろい本が並んでいることが必要かなというふうに思っています。私も12月、いろいろ学校図書館協議会等会合に行かせていただきましたので、そういうような場を通じて読書の重要性とか、図書館増についての工夫とかいうものをちょっと皆さんと意見交換しながら、充実した学校図書となるように努めていきたいというふうに思っています。

○杉之内副委員長 よろしくお願いをして、要望にかえておきます。

○福山委員長 ほかございませんか。 ないようでしたら、私からも1つお願いします。

 今日の議論を踏まえてということですけれども、いい提言もたくさんありました。県民の代表である私たち議員の切なる要望もあって、ぜひ都合のいいところだけピックアップしないで、保護者や、現場の教職員や、それから子供たち、きちっと意見を吸い上げて政策を生かしていただきたいなと思っております。生徒指導も大変な状況ですので、この間自分の地元へ、教育事務所へ行きましたら、やはり「一番何が必要ですか」と聞いたんですよ。「やはり人ですね」と。講師でもいいですからほしいと。生徒指導に手がいっぱいなんですね。きめ細かくいきとどいた学校教育を支援する教員配置事業による講師さんも大変役に立っていると。だからとにかく荒れている学校なんかに要るのはやはり人だと言われたので、そんなことも聞いてきたんですけれども、そういうことで具体的に現場の要望とか、実績がちゃんと上がるような施策をぜひお願いしたいなと、最後にお願いしておきたいと思います。

 ほかございませんでしたら、よろしいでしょうか。はい、じゃ、簡潔にお願いします。

○真弓傍聴議員 9月議会でもちょっと質問もさせていただいたんですけど、来年の予算にもかかわることなので質問したいと思うんですけれども、確認糾弾会、土橋さんは、最近の確認糾弾会は前と随分違ってますよというようなことを、9月のころにはおっしゃってみえたんですけれども、9月29日に員弁町の総合体育会館で行われたこの糾弾会、中身を見たら一方的に日本共産党に対する誹謗中傷が行われて、あるいは、県議会においてある政党議員が県職員を叱責されるなんていう発言があったって、これ僕らのことじゃない、完全に。こういうところへ県職員や教職員が出張で行っている、派遣されているという、これのどこがどう変わったんですか。それに出席されていた県職員や教職員の人たちは、こういうことに対して質問を投げかけたのか、あるいは反論したのか。一方的に公党に対する誹謗中傷をうのみにする、そんな学習会に県教委が派遣をしていたならこれ大問題だと思うんですけれども、これについて所見をお伺いしたい。

○土橋教育長 ちょっと事実関係が、私ちょっと突然の質問でございますので、事実関係をまた調査して、また報告をさせていただきます。

○福山委員長 じゃ、よろしく。

○真弓傍聴議員 事実関係だと言われても、前回に、前の糾弾会と最近行われた糾弾会とは全く違いますと、変わりましたって御自身で言われたんですよ。じゃ、事実関係も知らんとそんなことを言ったんですね。それだけ確認しておきます。

○土橋教育長 私は、あのときはたしか伊賀の阿山町でしたか、あのときの学習会を指して私は申し上げたわけでございまして、今の件については時点的にまた調査して報告させていただきます。

○福山委員長 じゃ、後ほどということで。 ほかになければこれで教育委員会の関係については終了いたします。

 当局には御苦労さまでした。

 委員以外の方は退席願います。

 委員の方は御協議願うことがありますので、そのままお待ちください。

〔委員協議〕

  1 委員長報告について  正副委員長一任

  2 閉会中の継続審査・調査申出事件について  配付資料のとおり決定

(教育委員会関係終了 午後3時14分)

〔閉会の宣告〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成14年12月16日

教育警察常任委員長   福 山   瞳

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