三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成14年度 委員会会議録 > 平成14年10月3日 教育警察常任委員会 会議録
教育警察常任委員会会議録
(開 会 中)
開催年月日 平成14年10月 3日(木) 10:03 ~ 15:45
開催場所 第502委員会室
出席委員 9名
委員長 | 福山 瞳 さん |
---|---|
副委員長 | 杉之内 昭二 君 |
委員 | 田中 博 君 |
委員 | 木田 久主一 君 |
委員 | 中村 進一 君 |
委員 | 萩野 虔一 君 |
委員 | 溝口 昭三 君 |
委員 | 水谷 俊郎 君 |
委員 | 岩名 秀樹 君 |
欠席委員 0名
出席説明員
〔警察本部〕
警察本部長 野上 豊 君
警務部長 福田 守雄 君
生活安全部長 上村 政史 君
刑事部長 福井 資明 君
交通部長 福山 一 郎 君
警備部長 平井 清 君
その他関係職員
〔教育委員会〕
教育長 土橋 伸好 君
政策企画分野
総括マネージャー 中沢 薫 君
教育支援分野
総括マネージャー 安田 敏春 君
学校教育分野
総括マネージャー 澤川 和宏 君
研修分野
総括マネージャー 沓張 久治 君
生涯学習分野
総括マネージャー 山川 晴一郎 君
その他関係職員
傍聴議員 4名
貝増 吉郎 君
真弓 俊郎 君
大野 秀郎 君
辻本 正 君
県政記者クラブ加入記者 12 名
傍聴者 7 名
議題又は協議事項
1 警察本部関係
(1)議案の審査(2件)
議案第 1号 平成14年度三重県一般会計補正予算(第2号)
議案第21号 工事請負契約の変更について(鈴鹿警察署建築工事)
(2)所管事項の調査
2 教育委員会関係
(1)議案の審査(5件)
議案第 1号 平成14年度三重県一般会計補正予算(第2号)
議案第14号 工事請負契約について(三重県立美術館増改築工事)
議案第15号 工事請負契約について(三重県立美術館増改築機械設備工事)
議案第16号 工事請負契約について(三重県営総合競技場大型映像システム等整備工事)
議案第27号 損害賠償の額の決定及び和解について
(2)請願の審査(新規分2件)
請願第41号 30人以下学級の実現と教育予算の増額について
請願第42号 義務教育費国庫負担制度の存続について
(3)所管事項の調査
3 委員協議
(1)委員長報告について
(2)意見書案について
(3)閉会中の継続審査・調査申出事件について
(4)県外調査について
〔会議の経過と結果〕
〔開会の宣告〕
〔テレビ取材及び写真撮影の許可〕
〔警察本部関係〕
1 議案の審査
議案第 1号 平成14年度三重県一般会計補正予算(第2号)
議案第21号 工事請負契約の変更について(鈴鹿警察署建築工事)
(1)当局補充説明
〔野上警察本部長〕
(2)質疑なし
(3)議案の採決(一括)
議案第1号及び議案第21号 挙手全員 可決
2 所管事項の調査
(1)当局説明
〔野上警察本部長〕
(2)質疑・応答
○田中委員 犯罪情勢の中で三重県の検挙率見てみますと、平成11年が50%ということで、9、10、11年と上がっておりまして、12年から大きく検挙率が下がってきてます。下がり方そのものが平成14年の1~6月見ますと15.4%ということで3分の1以下に減ってるということなんですが、認知件数そのものは3倍、4倍ではないんですが、急激に下がっておるというのは何か考えられる理由があるのか、どういうふうに受けとめられておられるのか、それを1つお聞きしたいということと、それから、今パトロールですとか、安心・安全のまちづくりでいろいろ手を打っていただいておるということで、ぜひ期待をしたいんですが、よく県民の皆さんから聞く話で、例えば不審者がおりますよとか、どうもあそこでカツアゲやってるみたいだみたいな、こういう通報をしてなかなか来てもらえない。あるいは、被害に遭って警察に通報してもなかなか来てもらえない。そういうことでは非常に不安が強いと思うんですが、例えば今交番の再配置等されてますけども、そうした緊急の連絡が入れば、例えばその管轄地区に例えば10分以内に着ける。それなりの要員を配置し、あるいはそれなりの機動力を配置をしていくというふうな、そういうお考えで今交番、もちろん本庁含めて交番の配置とか検討されておるということですが、そうした再配置について基本的に、私はたまたま今通報が来たときに何分以内で行けるという基準でお話をしましたけども、そうした考え方で今再配置を検討されておるのかどうか。その2点お聞きしたいと思います。
○野上警察本部長 検挙率が低下しているということは大変深刻に受けとめているわけでございます。やはり犯罪の認知件数がもう平成10年、11年ごろから、全国的にも三重県でも大きくふえてきているという実態があります。たしかに、最初御説明いたしましたように非常に治安情勢、犯罪情勢が悪化してきているということは間違いない事実でございますが、もう一つはやはり警察改革の一環で、従来は比較的軽微な犯罪であったがために、必ずしもきちっと被害届を出してもらわなかったようなもの、例えば自転車盗ですとか、例えば強制わいせつでもちょっと体に簡単に触られた程度のものとかいったようなもの、必ずしも被害届がきちっと出されてなかったようなものも、そういうふうなことを警察が把握した段階で、きちっと被害届をとって、犯罪として処理していくんだというふうな、そういうふうな方針が出されまして、そういう流れの中で認知件数がふえてきたという実態もございます。実態として悪くなってきたのも確かですが、実務処理の面で犯罪がふえてきてるという面もございます。
ところがそういった中でも、やはり検挙率というものは、当然これは認知件数を分母といたしまして、検挙件数が分子でございますので、警察活動につきましては精いっぱい頑張っておりますが、やはりこれもきちんとした捜査、適切な事件処理していかなければなりません。人的、物的にもそれ相応の体制が必要でございます。そうしますと、やはりなかなか犯罪がふえる一方で、事件処理、捜査が追いつかないといったことから、こういうふうな検挙率の低下になってきておるわけでございます。
したがいまして、私どもは、この検挙率ということも一つ大きな大事な仕事だと認識しておりますが、やはり検挙人員とか検挙件数の伸びとかいったようなこともあわせまして、考えていかなきゃならないなと認識しているところでございます。
いずれにしましても、精いっぱい頑張っていきますので、今後ともよろしく御指導のほどお願いしたいと思います。
○上村生活安全部長 田中先生御指摘のとおり、交番所あたりはいつも交番所にいてほしいという要望と、いつもパトロールをして、いわゆる現場に早く来てほしいというような要望が、相反するような要望がいつも出されるわけであります。現在、交番におるよりもパトロールを強化しようということで、どちらかといえば外に出て、いわゆる早く、いち早く現場にかけつけようというようなことを原則的には実施しております。
それから、交番・駐在所の再編整備の関係でございますけども、ご承知のとおり、いわゆる都市化現象というようなことから、受け持ち管内の犯罪の発生、人口そういったもろもろのことが、いわゆる格差が生じてきておるということで、警察も真剣に取り組んでおるところであります。それが、再編されたから、いなくなったところへ早く着けるかどうかいうようなことの、一つとなっておりますのは、我々統計でとっておりますのがレスポンスタイムというようなものがございます。110番の届け出を受けてどのぐらいで現場へ到着しておるのかというようなことでありますけども、時間を見てみますと、昨年で5分56秒、約6分といったような、しかし前年の12年、11年、10年というようなとこを見てみますともっと早く到着できておったのが事実でございます。だんだんと現場へ到着が、統計をとりますと、秒単位でありますけれどもおくれてきておるというのが現状です。しかし、そう何時間も現場で待たすというようなことは、まず特異な状況がない限り、そういったようなことのないように努めておるところであります。
以上です
○田中委員 最近、パトロール随分してもらっているっていうのは実際よく気づくんですね。いろいろ話もしてみますと、やっぱり車であったり、制服の方であったり見かけるというのは、非常に安心感与えるというふうに皆さん言われてまして、限られた要員ですけど、ぜひそれをお願いしたいということでありますけども、やっぱり先ほど認知件数がふえたのは、今まで被害届出さなかったようなそんなことまで皆さん出していただいておるということでありますけど、そうしたものがなかなか解決してこないがために、日常生活で大変不安を感じられている方がやっぱりふえてるような気がするんですね。ぜひ、安全・安心っていうのが一番基本でありますんで、今後とも交番の再編も含めて、あるいは要員の確保もしていただいておるんですけども、ぜひこれは全国的な傾向ということですから、ぜひ三重県からも声出してもっとやっぱり強化していく。それから、交番留守のところをOBの方を活用して、いていただくというふうな手法もとってもらってますけども、ぜひ不安を取り除くという意味で強化していただきたいということをお願いして終わらせていただきます。
○中村委員 田中委員と関連しますけども、犯罪の認知の中身なんですけども、凶悪からずっとあるんですが、ハイテク犯罪なんかは一体このどの部分、インターネットとかそういった部分はどれに入るのかなと。知能犯なんかそれとも、ケースによって分断されるのかなというのが一つ。
それから、認知の割合が非常にやはり三重県は高いということは、警察改革か何かで統計のとり方が変わってきたのか、それとも潜在的に何か大きな三重県独自のそういう特徴的なものがあるのか、その辺をつかんでおられるのかどうなのか。
それと、今も犯罪が起こって電話があってから現場までという話がありましたけども、私はもう警察の方ふやすという方法は直接的なやり方でええと思うんですけれども、限界がありますよね。今、三重県行政自体、全体どこの部署もそうなんですけれども、やっぱり行政をやっていこうと思うと県民との連携といいますか協働という言葉がずっと言われておりますね。そういった部分で県警としても県民に対して、犯罪は警察だけがやるんじゃなしに、いろんなこと今までやられてると思うんですけれども、県民に対してどういうことを求めていくのかということを明確にしていく必要があるんじゃないかなというふうに思います。というのは、こんな数字見せられると、県民の皆さん方わかってないと思うんですよね。ですから、例えばたまたまどっかでカツアゲとか、あるいは凶悪犯罪が起こったときに、その場に居合わせた県民は何をしたらいいのか、一体何をしたらいいのか。よくあるのは、どちらの方面へ逃走して、きのうもなんか犯罪あったようですけれども、500メーター先にその逃走の車が乗り捨てられていたとか、そういう報道は受けますけれども、じゃあそういった逃走の過程には必ず、真っ昼間でしたらですよ、住民もおる、県民もおるわけですし、仕事されている方もあるわけですけれども、そういったところとの連携といいますか。今そういうシステムがあるのかないのかわかりませんけれども、もし自分が犯罪に一県民として出くわしたときに、だれでも考えるの110番ですけど、その他の県民がかかわった犯罪を少しでもずっと逃げていく状況をその場で逐一つかめる状況とか、今いろんなハイテク技術でやっていくって言いましたけども、そんなん予算組んでいってもどんどん起こってきたら追いつく話じゃありませんし、まず、県民の皆さんのかかわり方というのをシステム的につくっていく必要があるんじゃないかなということを今話聞かせていただきながら感じました。
それから、最後ですが、外国人犯罪というのが中勢から北勢にかけて非常に多いというふうに聞かさせてもらいましたけれども、全国的にはこれぐらい伸びてるところがあるのかどうなのか。そういったところではどういった対応をされておるのか。特に三重県として、外国人犯罪に対する急激な伸びに対する対応、あればお聞かせください。
以上です。
○野上警察本部長 警察と県民との関係といいますか、治安維持が警察だけが責務を負うということじゃないと、今やこれだけ厳しくなってまいりますとやはり住民、県民がみずからの問題として考えていかなきゃならないという意識を私ども強く持っております。
ところが現実には、先ほども申し上げましたように規範意識の低下といいますか、隣は関係ない、自分さえよけりゃいいという風潮が今非常に蔓延してきておりますので、なかなか犯罪捜査で聞き込みで聞きましても協力が得にくいという実態もございます。自分が被害に遭わなきゃいいんだという意識がまだ強い面もあります。これはやはり都市部等を中心にそういう意識が強いもんですから、これは地道に私どもも活動しなきゃならないと思ってます。それになりますと、社会全体の意識の問題もございますので、これはもう私どもだけじゃなくて関係機関とも十分に連携して、その辺の意識啓発といいますか、やはり自分がそういう目に遭わなければならないような状況になる前に、みんなで助け合っていくと。力を合わせていかなきゃならないという意識をいろんな面で周知していかなきゃならないという意識を持っております。
具体的には、今までも既に防犯協会等と連携したいろんな防犯の講習会等も実施してきておりますが、先ほど申し上げましたように、県単位、県レベルでもそういう犯罪の防止対策協議会といったようなものをつくって、より組織的に、より県全体の問題として、関係団体、関係機関、住民の方々も含めて、そういう協議会の中で対策を考えていかなきゃならない段階にきてるんじゃないかなというふうに意識を持っているところであります。
外国人犯罪につきましては、三重県は非常に来日外国人が多い県でございます。人口に占める割合でも非常に全国比より高いということ。特に、約3万5,000人三重県に外国人登録されてますが、その半数は日系ブラジル人という特徴がございます。したがいまして、来日外国人犯罪の、先ほど申し上げました6割はブラジル国籍のものにというような特徴があります。最近は、従来ブラジル人の方々は、ことし捕まりましたコンビニ強盗がその代表例なんですが、少年が多いんですね。親と一緒に日本に来ました。そしたら日本に来たけども学校行ったけど言葉わからないから学校にも行かなくなって非行に走るといったような形態が多いんですね。そういうものがあります。
それから、ただ、今までは少なかったんですが、最近やはり中国人犯罪というものも金庫荒らしとか事務所荒らしもふえてきております。これはもう彼らは犯罪のために日本にやってくるという実態がございます。非常に悪質で荒っぽい手口で犯行を行います。これは三重県だからそういう犯罪が起こるというわけじゃなくて、全国的に至るところで起きてるわけでございまして、関係県との合同捜査本部等を立ち上げまして、事件に追われてるという実態がございます。
○福井刑事部長 刑事部関係で2件の御質問がありました。
まず1点目、認知件数が高いが統計のとり方に何か特徴があるのかと、こういうお話でございました。変わった点はございません。三重県の特徴というのもございません。従来にも増して、犯罪の届け出が多い。したがって、認知もふえている。こういうことでございます。
それから、外国人犯罪が中北勢に多いとこういう話です。よく似ている県があるのかというお話でございます。私の知る範囲では、中部それからその周辺では静岡、愛知、三重が多いという話を伺っております。どこの県も大体同じですが、増加する外国人犯罪に対して、まず一つは事件を検挙することという問題、一つはそれ。それから2つ目は指導啓発の防護対策といいますか、日本人が被害に遭うというのが普通なんですけども、外国人も犯罪の被害に遭うということがあるんですね。そういう点からいきますと被害に遭うそういう外国人を対象とした指導啓発、保護活動もやっておる、これが2つ目でございます。それから3つ目ですが、本部長から組織化という話がございました。グループで犯罪をするということでございます。最近の特徴といたしましては、例えば近畿方面に本拠があって首魁がおる。あるいは関東方面に組織があって首魁がおる。その首魁の指揮のもとに役割を分担した外国人グループが三重県へどっと来まして、やっていってぽっと帰っていくと。これ実態把握ちょっと非常に難しいので、関係の県との連携という、情報の交換ということをやる。それ以外で、例えば、県内に居住してみえる外国人の方で県内で悪いことをする。あるいは県外へ出かけて悪いことをして県内へ帰ってくる。そういうグループにつきましては、やはり自分の県でどういう犯罪が行われるか、あるかというのはやっぱり実態をつかんでいなければなりませんので、そういう実態をつかむという活動ですね。どこの県とも大体この3つぐらいだろうと思います。
それから、特徴的な対策で、私の記憶にありますのは、愛知県の保見団地ですね。これ私行ったことないんですが、相当大きな団地だそうですが、もともと日本人の居住者と外国人の居住者の間に生活習慣の違いなんかでトラブルがあって、あそこへ臨時の警備派出所か交番をつくって警察官が常駐して、1年間でしたか、そういうトラブルの防止ですね、あるいは保護それから指導啓発活動を実施したという話は聞いておりますが、それ以外特別伺っておりません。
いずれにしましても、なぜ検挙率が低いのかというお話の中に、外国人犯罪しかもそれが組織化グループ化していると、そういうことも一つの原因でありますので、今後とも事件検挙、実態把握、それから指導啓発、保護対策について全力を挙げて推進していきたいと、このように考えております。
以上です。
○上村生活安全部長 ハイテク犯罪は、きょうお配りしてあります資料の刑法犯のところを見ていただくとあれなんですけども、包括罪種別というふうに言っております。刑法犯のうちの凶悪犯、粗暴犯、窃盗犯、知能犯、風俗犯。インターネットの犯罪がどこに入るかというのは、刑法犯で検挙した場合は、それが詐欺罪に当たれば知能犯に入りますし、それからわいせつ事犯、いわゆるネットワークへ児童ポルノなんかを載せたというようなことでわいせつ事犯を検挙いたしますとこの風俗犯というようなところになります。そしてまた、特別法であります不正アクセスの禁止法というような法律がございます、別の。これはこの統計へは出てきておりません。あくまでもここは刑法犯だけですので、特別法犯の場合は、この統計資料のところへは上がってきてないという数字になっております。
以上です。
○中村委員 ハイテク関係、インターネット関係の犯罪は、例えば自分のプライバシーとかそんなものが暴かれたりとか、いろんなことが起こってくると思うんで、そういったことに対する受け皿といいますか、相談のシステムというのはでき上がってるんですか。
○上村生活安全部長 ハイテク犯罪は、検挙したのが12年が7件で、13年少ないんです。全国的には右肩上がりですけども、13年が6件ということで、一けたというような数字でございます。ただ、先生御指摘の相談業務が非常にふえております。これ数字で見ますと、12年が49件、13年が96件、それから14年がこの1~6月でもう71件というような数字が出ておって、これは71件ですからこの倍になるというようなあれなんですけども、いろいろ相談に応じておるというのが現状です。この相談業務につきましては、警務部の方で組織しております広聴広報課の方で相談業務を扱っておるわけですけれども、まあそこら。それからじかによく知っておる方は、こういう対策室があるんだなということで我々のとこへも来てくれるところがあるんですけど、そういった相談の件数をまとめたのが今申しましたような数字でございます。
○中村委員 できたら、そういった相談件数ふえてるということでございますので、体制を、かなり複雑なケースも出てくると思いますので、強化をしていただきたいということをお願いしておきます。
それから、県民の協力の部分ですね。従来のたくさんのそういういろんな防犯協会も含めまして、既存のシステムがあると思うんですけれども、既存のシステムの効果をもう一度洗いなおしていただいて、見直していただいて、今のこんだけふえている現象に耐え得る、対応できるシステムを早急に検討していただかないと、今このままで行くとさらに何件ぐらいになるだろうというような客観的なことを言ってる場合やないというふうに思いますし、そのことはあわせて県民の皆さん方にこういう現況ですということをきちっと知らしめていただいて、いろんな団体に働きかけていただく必要があるというふうに思います。その点について、要望しておきますけどもお答えがありましたら。
○野上警察本部長 確かに、今までの取り組みだけでこういった厳しい状況に対応できるとは考えておりません。既にIT時代でございますので県警のホームページもございます。そういったところでいろんな情報を提供するなり、またそのホームページを通じて県民からの情報提供を呼びかけるなんていったこともしておりますし、既に各地区、交番・駐在所単位では最近の地域の状況、犯罪動向といったようなものをその逐次情報提供順に行っているところでございますが、今後はこういったコンピューターシステムを活用した情報提供をさらに強化すると。その実施方法につきましては、今現在検討中でございますが、犯罪の多発状況を踏まえました、県民に対するきめ細かな情報提供のあり方といったようなことも十分に研究し、進めてまいりたいというふうに考えております。
○萩野委員 同じことをお尋ねすることになるかもわかりませんけども、かつて本部長は、検挙に勝る抑止力はないというふうなことをおっしゃっと思うんですよ、それによく似たようなことを。こう見ますと、検挙率が15.4%。いろんな理由は今聞かせていただきました、統計のとり方とか、もちろん社会構造の問題もございますし、今のような経済状況の中での生活不安とか、おっしゃられたような外国人犯罪とかっていうようないろんな要素は承知の上なんですが、この数字が県民の中へ出ていくということになると、かなり不安を与える数字だと思うんですよ。100人犯罪して15人しか捕まらんいうことなんでしょう、要するに。このことが、犯罪を起こそうとする側の立場に立ったら、極めていい数字ではないですか。捕まらへんのやないかっていうようなことになりませんかね。そんな気もするわけで。極めて不安に県民は思うと思うんですよ。今、中村さんもおっしゃいましたけれども、こんな数字ですが、最低これだけは、自分が犯罪に遭わないためにもこれだけはやってくださいよと。家庭でこれだけはしてくださいよと。そしたら犯罪なかなか遭いにくいですよというふうなことを発信してもらわんと、15.4%だけがざっと出てきて、これはえらいこっちゃ何したらいいんやろというふうなことになりかねませんので。簡単な、県民が最低これぐらいのことをしとったらなかなか遭いにくいですよというようなことを、本部長の口から言うてもろたら、それがまた抑止力につながるかもわかりませんので、単純にはいかないし、今きちっと答えてくれっていうふうな言い方をしませんけども、これだけは家庭でやってほしいなというようなことが全家庭に伝わったりさえすれば、それが抑止につながっていくんじゃないかという気がしますので。今お答えいただかなくてもどこかできちっとまとめて県民に、これだけしてっていうようなこと、そんな取り組みもしていただけたらということで要望しときます。
○福山委員長 御要望ですけど、何かありましたら。
○野上警察本部長 大変厳しい御指摘をいただいたというふうに受けとめております。とにかくやはり犯罪の多発の余り、なかなか捜査と事件処理が追いつかないというような実態があるわけでございます。ただ、これは一般論でございます。また、もう一つは犯罪の形態、実態もよく見ていきますとやはり、最近はひったくりですとか、路上強盗といったような非常に県民の身近な犯罪がふえてるわけですね。それから、泥棒でも侵入盗といいまして住居に入ってくると。これは非常に脅威になります。例えば住居に入る侵入盗であれば、鍵なんかも今までは簡単な鍵だったと、それはCPC錠とかいわゆるピッキング対応の鍵にしてくださいといったような呼びかけもるるしておるところでございますし、まず自分の家をきちんと自分で守ってくださいと。当然だと思うんですね。
それから、路上強盗、ひったくりになりますと、例えば夜間、非常に今生活が24時間化してますので、夜間でもコンビニあいてますから、不用意に夜ふらふらと出かけていくといった人もいるように思いますから、その辺は十分に気をつけて町を歩いてくださいとか。とにかく自分の家であれ、地域であれ、自分が行動するにつきましては自分でまず身を守るという意識を高めていくというのがまず第一だと思います。それでもしかし実際には犯罪起きるわけですから、私ども警察が即対応するといった体制を強化するということで対応しなきゃなりませんけども、まずやはり今日本では、昔のように水と安全はただだといったような意識ではもう通用しないわけですから、その意識をまず変えてくださいということをいろんな形で呼びかけて、普及啓発をしていくと。私どももできる限りの対応はしていきたいというふうに考えているところでございます。
○木田委員 交通事故の件ですけども、後部座席に座っていてけがされたり亡くなったりという、そういう統計はありますか。
○福山交通部長 後部座席のみの統計はございません。ただ、同乗者という統計はございますけれども、後部座席という特定の統計はとってないと認識してます。
○木田委員 私発言するたびにシートベルトのこと言ってちょっと恐縮してるんですけども、今回この資料を見ますと交通事故が減っていると。それはやはり飲酒の関係で、厳しい取り締まりをして、それによって住民の方がすごく認識深めたと思うんですよね。その結果こういうふうになってきていると思うんですけども、シートベルトも、この前も言わせていただいたんですけども、見てますとシートベルトしてない人も1割かどうかわかりませんけれどもみえると。それと、大型トラックとかバスなんかももう堂々とシートベルトしてない。取り締まりの場所でもそれを見逃しているというような感じもあって、そのあたりをきちっとやることによって本当にこれ死者数なんかも激減するんじゃないかなというふうに思うんですよね、100%に持っていけば。もちろん100%は無理ですけども、これお金もかからなくて、そして特定の業界に打撃を与えることもなくやれることだと思うんですよね。
それと、後部座席のシートベルトも、外国の方乗せると、後ろはいいんですかって聞いてくる人多いんですよね。この前NHKのテレビでやってましたけども、衝突した場合に前も後ろも関係ないと。例えば車の天井を切り抜いておくと、後部座席の人がぶつかって何メートルも上へ飛び上がるようなそういう状況があって、首の骨を天井でぶつけて折るというようなことも言ってましたけども、確かに面倒ですけども、やはり後部座席も含めてシートベルトを徹底することによって、私は三重県の死者数がすごく減るんじゃないかと。それは法的なもんですから三重県だけというのは無理ですけど、キャンペーンでその率を高めることによってかなり効果が出ると、私自身は思ってるんです。そのあたりを本当に死者数を減らそうということであれば、検討していただいたら効果があると思うんですけどもいかがでしょうか。
○福山交通部長 御意見ごもっともでございまして、シートベルトの効果というのは非常に高い。本年の9月末までの死者を見ましても、四輪乗車中の死者は74人おります。この中で50人が非着ということで、68%の人がしてないという現状がございます。通常、シートベルトの着用を調べてみますと、まず90%近くまで着用していただいておりますけれども、死者に限りますと非常に少ないという結果が出ております。このうち14人は、シートベルトをしておれば助かっただろうという結果も出ておりますので、シートベルトの効果というのは非常に高い。したがいまして、後部座席においてもシートベルトしていただければということで、私ども、機会あるごとにそれは訴えております。今後もそのようにしていきたいと思います。
○木田委員 同じような考え方ということで、それを本当にはっきりと住民が認識できるように、飲酒の問題みたいに認識できたらシートベルトする人もふえますし、事故も減ると思うんですよね。そういう意味で進めていただきたいと思います。お願いします。
○杉之内副委員長 刑法犯の問題で、県警本部長の方からもいろいろとお話があって、検挙率の問題もさることながら、相当犯罪がふえておるというこの実態ですね、したがって、数字でこういうふうな形になってくるんでしょうし、私は三重県警も意識を変えていく必要があるだろうと。これは犯罪者と知恵比べも一つあると思うんですね。したがって、僕はこれは一体どの時間帯が一番犯罪が起きるのかという、こういう形の一応掌握もする必要あるだろうと。24時間体制ということですから、決められた職員2,000何百人で実際できないですよ。したがって、今回三重県は60人から90人にふえたのは今どうなってるのか。いつごろから現場に入るのかということもちょっと我々知りませんので、これまず教えてもらいたいのと、もう一つは、要するにこういった24時間型になっておる犯罪の環境ですね、僕は犯罪者とは言いませんが犯罪の環境はそうなっておるという、これに対する安心・安全という県警本部の体制ですね、これやっぱり考えなきゃいけないんではないでしょうか。今までどおり、サイクルで警察官が巡回しとるというんでは、これはもう脳がないと思うんです。21世紀新しい時代に入って犯罪も知能化してきて、考え方も変わってきてるということを考えると、やっぱり県警本部としても安心・安全の立場で県民をどう守るかっていう、やはり勤務状態のサイクルも変えていくという、こういうことも視野に入れて考えたことがあるのかどうかなということを、どうですか、視野に入れて考えたことありますか。教えてください。
○野上警察本部長 まず、ことし増員をお認めいただきました90人でございますが、警察官90名増員でございますが、本年度中にはすべて採用いたしまして、初任科教養を警察学校で実施いたしますが、その後、来年度、平成15年度にはすべてその増員分含めまして、第一線現場へ配することとしておるところであります。
それから、今御指摘いただきましたように、犯罪も発生場所とか発生時間とかいったようなこと十分に吟味、精査しまして、警察活動を効果的に展開しなきゃならないということは私もよく認識しております。実際に各警察署の活動は、それぞれの所管区によってもちろん状況違いますが、その状況実態を踏まえまして行っているところでございます。
またそれから、既に昨年から県警本部におる職員、警察官をかなり現場の方にシフトさせたという実績もございます。本部の約1割を現場の方に振り向けるといったようなことによりまして、デスクワークをより効率的、効果的に行うこととあわせまして、現場の執行力の強化と。それによりまして、この増員による効果もございますが、あわせまして警察の執行力を強化しまして変わってまいります犯罪実態に合わせた的確な対応に努めてるところであります。
○杉之内副委員長 だから結局、本部長、警察力の効果的ということですから、効果的という言葉は今の現時間帯で勤務しておってはいかがなもんかなということなんですよ、これは。効果というのは。それは、費用対効果にもつながるわけでありますが、警察の場合は僕は行政とは少し違うというふうに思ってるんです。そして、現場いろいろと県民に対していろんなことやってますわ。いろんな案内も回ってきたりして努力してるんですよ。しがたって、私はそれはそれでいいんだけど、やっぱり勤務時間帯の問題をやっぱり変えなきゃいかんのじゃないかと。夜勤勤務とか、勤務がどういう実態かわかりませんが、あるんじゃないですか。普通会社であれば早出、そして中出、夜勤と、これは仕事のノルマをやるための勤務実態です。県警本部がやろうとする勤務実態というのは、いかに防止していくか、芽をつぶしていくかというこういったことをやっぱり考えないと、数ばっかり追っておったってこんなことしかないですよ。ふえる傾向は間違いないし、検挙率少ないって委員から言われるだけのことで。もう少し知恵を絞ってやる一つの方法を一遍、皆さん相当頭いい人ばっかりいるんだから考えたらどうでしょうかね。どうでしょうか、反論があれば聞かせてください。
○上村生活安全部長 私の担当しております地域関係、いわゆる交番所・駐在所の人員なんですけども、24時間勤務しておる者が1つおるわけですね。それから、日勤勤務っていうて8時間勤務してる、こういう大きく分けて2つになるわけなんですね、勤務しておる者が。24時間についてはこれはもう1日ですので、そのまま勤務につくわけですけども、8時間勤務の者は、先生おっしゃられたように自分の受け持ちが、いつどんなところで犯罪が起きているんだろうということをよく研究して、交番所長あたしが皆指定するわけなんですね。きょうはお前は何時から何時まで出てこいというような格好でして、そこで警戒に当たるといったような方法を、いわゆるスライド方式でやっておるわけなんですね。しかしなかなか効果が出ていないと。検挙率がこういうあれでは効果が出ていないというのが現状なんですけども。いろいろやってはおるんです。
一番問題になりますのは、夜間シフトということでどんどん夜間へ、犯罪の発生の多いところは夜間ですので、送り込むわけですけども、一般行政が昼間なんですね。そうすると対検察庁へ被疑者を応送しようとするなら、夜中に連れてこいということは絶対言いません。9時から5時までなんですね。そうするとそこの人員を確保せんならんということになってくるわけなんですね。そうすると、例えば県の人と会わんならん、各市町村へも行かんならん、昼間の時間帯しか会ってくれないわけなんですね。そうすると、そこへ時間を移行していかんならんというので、なかなかいろいろ試行錯誤しながら県警としてもやってはおるんですけども、なかなかうまくいかないというのが現状なんですね。
○杉之内副委員長 なかなかうまくいかんではあかんのや。そんな数ようけあるわけじゃないんだから、それはやっぱり知恵絞って、やっぱり回していく以外ないのよな。例えば我々議員もそうですよ。いつが休みでいつが仕事がわからんような仕事してるんです、我々は。そういう感じなんですよ。皆さんも恐らく休む人、サラリーマンの人だっていう感じの人はいないと思うけども、おる人もおるかわからん。そういう状況ですから、やっぱりそれを明確にしてあげるわけ。あんたは何時から何時まで勤務なんだということを言ってあげることができんのかなという思いがしてる。
○上村生活安全部長 いやいやそれはやってますよ。ただ、そこへ割り当てる人員がおらへんようになってくるわけですね。夜中の犯罪が起こっとるで、それを警戒せんならんということはよくわかっとるわけです。ところが、そこへ持っていける人員がですね……
○杉之内副委員長 わかった、いいわ。勤務実態表ちょっと委員会の方へ出してくれませんか。
○福山委員長 資料ですね。いかがですか。勤務実態の表をということ。
(「はい、後で」の声あり)
○福山委員長 後日で結構ですので、よろしくお願いします。
○野上警察本部長 今、生活安全部長が説明しましたようになかなか要員の確保が厳しいというような実態もございます。しかし、だからこそ、私先ほど御説明いたしましたように警察官の増員も図っておりますし、また現場へのデスク要員のシフトといったようなことを行ってきているところであります。それから、当然、署の状況なり、地区の状況に合わせました警察活動を展開するための分析をきちっとやらせておるのも実態でございますので、そういうような厳しい中でございますが、いろいろ工夫しながら、また増員もお認めいただきながら、対応しているということでございます。
また、地域警察の話が今主管でございますが、これ当然事件が発生した場合、特に大きな事件になりますと、刑事部を中心に、これはもう24時間勤務といったような実態もございますし、限られた要員でございますが私ども精いっぱい頑張っておりますし、今後とも対応してまいりたいと考えております。よろしくお願いしたいと思います。
○岩名委員 今いろいろお話伺ってて、現場重視で大変御活躍をいただいておることに敬意を表したいと思いますが、警察官の絶対数は不足している。足らないことはもう十分理解できておりますけども、やっぱり本部長ふやす、今まで90人ふやしたり、また今度ふやすといってももう限度があると思うんですね、やっぱり。そうすると、私前にも言ったかわからんけども、例えば警察でやらなくてもいい、民間でもできることはないのかとか。民間委託、アウトソーシングっていうんですか、そういう問題とか、それから民間との連携、こういうことによって何か名案はないのかなと。このことは、民間との連携なんかをすることは、検挙活動に対する協力を得られるということであって、やっぱりもう犯罪は警察にだけ任しときゃええんだということじゃなくて、県民自体が自己防衛をしていかないともうだめなんだという意識を醸成していくことが大事じゃないかと私は思うんですがね、そういう中で、何かいい、あなた方で策はないかな。
○野上警察本部長 さきの本会議でも御質問があったわけでございますが、できる限り委託できるものは最大限委託するという方針で臨んできております。それから、特にことしからは、緊急雇用対策の一環で、違法駐車の誘導事業ですとか、あるいは交通安全の啓発といったようなことを安全協会の方に委託して、本来警察がやらなきゃならない仕事なんですが、委託できるものは委託しようということで、実施してきておるところでございます。ただ、何分委託となりますと予算の制約もございまして、県の財政状況が非常に厳しいということもありまして、今回は緊急雇用対策ということでそういう事業をお認めいただいたんですが、なかなかそれが終了するとまたその後どうなるかというのは、またさらに研究しなきゃならないと思ってますが、できる限りのことを今最大限させていただいているところでございます。
○岩名委員 民間連携は。
○野上警察本部長 民間連携につきましては、今例えば全国的には大都市圏、東京とかそういった大都市圏中心にガーディアンエンジェルスといった民間のNPOによる防犯活動といったようなものもかなり立ち上がってきてるんですね。私どももそういうものをできたら三重県でもやってくれるところがないかなといろいろと探してはいるんですが、なかなかまだそういう目ぼしいところはないといったような状況でございます。
ただ、これあきらめず当たりをつけまして、そういうところが自主的な防犯活動、従来の防犯協会といったようなとこだけじゃなくて、より草の根的といいますか、そういうふうなNPOが立ち上がったくれたらいいなといった観点で何とかそういうところを発掘しようというふうに努力しているところでございます。
○岩名委員 僕ら子どものときは田舎で育ったもんで、夜回りなんてものがあったわけですけども、最近ちょっと行ってみるとまだやってんだよね、やっぱり。田舎の一部の地域では。そういうことがやっぱり窃盗なんかの抑止力になってんじゃないかなと考えることもあるわけですよ。やっぱりそんな小さなことでも積み上げていかないと、なかなか犯罪は警察任せというような割り切った物の考え方してもらってたんでは、とても地域社会の安全は守れないというふうに思いますので、今おっしゃったNPOとかボランティアとかなんかも募集かけてみるとか、何かただこう考えてんだけど出てこないんだでは、やっぱり相手も行動起こさないんで、やっぱりこちらからこういうもの求めてるんですよと、今必要なんですわということをもっとしっかり表明してもらったらどうかなと思いますけどね。
それともう一つ、民間委託の問題だけど、ちょっとよくわからないんだけど、前にもちょっと言ったかわからんけど、例えば交通違反の処理なんかでも国の法律があってなかなか三重県だけでどうにもできないんだろうと思うんですけども、やっぱり県民の多くが我々に言ってくるのは、交通の後処理なんかでメーター測ったり、写真撮るのはだれでもできるんじゃないかとか、警察官のOBでも。そういうことをもっとバリバリの、本当に現場でもっとほかのことでも当たってもらえる人に処理を、処理も大事なんだろうけどもね、どうなんですかね、その辺。
○野上警察本部長 民間の団体との連携につきましては、これからまた十分に検討していきたいというふうに、今委員御指摘の点含めまして、どういう形で連携図っていくことできるかということをさらに真剣に検討してまいりたいと考えてます。
それから、交通事故のことは交通部長から。
○福山交通部長 おっしゃられる写真とか測定につきましては、交通事故処理ということよりも事故捜査という観点でやっておりまして、司法警察職員のみということで現在、おっしゃられるように国で法を変えていただければあれなんですが、今の時点では捜査という観点で司法処理をしておりますので、民間にはできないということで御理解をいただきたい。
○水谷委員 交通安全協会の協会員の数がどんどん減ってるっていうこと聞いてるんですね。1つお聞きしますけど、協会員と非協会員の差はどこにあるのか教えてもらえませんか。要は、協会員というのは会費を払って協会員になるわけですね。そうすると会費を払って協会員になるメリット、要は何で減ってくるんだって聞くと、協会員でも非協会員でも変わらんやないかというような話が、非協会員の方からあるんですが、どうなんですか。
○福山交通部長 交通安全協会については本当にボランティアということでご協力をいただいておるということでございます。これは、私どもの所管の法人でございますけれども、会員のメリットというのは現実的には更新時の通知とかいうことをやっておりますけれども、会費につきましては、交通安全協会がやっております交通安全事業、これに対するボランティア的な会費と、こういうことでございますので、目に見えて会員、非会員の区別はないように思います。
会費そのものの使い途につきましては、安全思想の広報宣伝とか教育とか。
○水谷委員 今、部長言われたようにボランティア的な性格がある、その寄附的な性格がある。僕はそれはそれでいいと思うんですよ。ただ、今どんどん減ってるわけですね。だから恐らく協会へ入ることによって、その金がどう使われていくんだとか、どういうために役立ってるんだとか、そういうのが多分目に見えないんだろうと思うんですよね。会員になって払ってたと。だけどこの金がどう使われてんのかとか、そして自分がその払った金でどういう役目をしてるのかとか、そういうものが多分わからないだろうと思うんです。それで、何か強制的に取られるというようなそういう感覚もあって、抜けていく人がどんどんふえていって、下手すると協会存続できへんの違うかっていうことも危惧されてるわけですよ。多分、僕は警察、今もずっと犯罪でもそうですし、交通事故でもそうですけど、警察だけじゃやっていけない状況になってるわけですよね。そしたら、当然、県民として何らかの役割をしていかなきゃならないという義務があると思うんですが、そこのところが、協会へ入ることによって、協会の会費払うことによって自分がどう貢献してるんだって。貢献っていうか、まあ社会的な貢献ですよね、してるんだっていうそこのところが見えないから払っても払わんでも一緒なら払わんわみたいな、要は金だけの話になっちゃうわけですよ。だから、そこの警察としてアピールの仕方っていうか、今の現状からいったら、先ほども言いましたように警察だけではやっていけないでしょ。だから、その辺を協力をいただく。自分たちの生活を守る。そういうところの義務感なり、そして自分たちがそれによってどう貢献してるんだっていうところをきちっとわかってもらうような努力が必要なんではないかなというふうな気がしますので、どんどん抜けていったらこれ終わりです。僕はそれちょっと危惧しますので、その辺要望しておきます。
○福山委員長 御答弁はいいですか。
(「いいです」の声あり)
○福山委員長 ほかにございませんか。ほかになければ、警察本部関係についてはこれで終了いたします。当局には御苦労さまでした。
この際、教育委員会が入出するまでの間、10分間休憩いたします。
(休 憩)
〔教育委員会関係〕
1 議案の審査(5件)
議案第 1号 平成14年度三重県一般会計補正予算(第2号)
議案第14号 工事請負契約について(三重県立美術館増改築工事)
議案第15号 工事請負契約について(三重県立美術館増改築機械設備工事)
議案第16号 工事請負契約について(三重県営総合競技場大型映像システム等整備工事)
議案第27号 損害賠償の額の決定及び和解について
(1)当局補充説明なし
(2)質疑なし
(3)議案の採決(一括)
議案第1号、第14号、第15号、第16号及び第27号 挙手全員 可決
2 請願の審査
・請願第41号 30人以下学級の実現と教育予算の増額について
(1)当局意見陳述
〔土橋教育長〕
(2)質疑・応答
○杉之内副委員長 今、請願が上がってきておるわけでありますが、ちょっと教育長に意見をお聞きしたいんですけども、これはこの9月の18日にそれぞれ代表質問なり一般質問でもありまして、また三教組の皆さん方と県教委との話し合いもあったようですが、今も説明ありましたけど、ただ30人学級の実現は極めて厳しいというのは財源が厳しいということだけでは、これはやっぱり県民に説明ができんのかなという思いがするんですが、実質、県教委としては前向きに取り組もうという気持ちは間違いなくおありなのかどうか、その辺確認をして意見を聞いておきたいと思います。
○土橋教育長 30人学級のいわゆる効果というのは、私ども県教委としても認めております。やはりある程度の人数まで少人数でやるのがいいのではないかな。といいますのは、今きめ細かないわゆる県単の事業で、科目によっては英語とか理科とか、そういう科目によっては2つに分けたり、TTといいまして1つの学級を2人の教員で面倒見たり、そういう少人数の授業を実質ある程度実施しております。そこにはやはり、先ほども申し上げましたように単なる授業効果だけではなしに、生活習慣の定着とか、ある程度30人学級の効果を目的とするような効果も出ておりますので、私はやっぱり30人学級という、いわゆる効果といいますか、教育的な効果は私は十分認めていきたいなというふうに思っております。
ただ、県単の事業もそれなりに効果、いわゆる教育現場から評価を受けておりますので、ここの評価と現実、その財政状況とどうやって絡めていくのかなというのが、これから新年度予算の編成に向けて、どこまでいわゆる整理ができていくのか、特に他府県の状況をちょっと見てみますと、県単の加配というのがございましていろんな形で。問題行動とかいろんな加配がございます。そういうものも整理しながら、少人数学級を特に東北地方が中心で全国的ないわゆる波及拡大がなされておるところなんですが、やはり県単の加配の整理、それからきめ細かく行き届いた学校教育を支援する事業のこういうような授業、こういうものとどういう整理整とんしながら、いわゆる30人学級に近い、議場でも30人学級一変に無理であれば、小学校1年でも、もう一つは35人でも33人でも32人でもというようなそういうような多様な御意見も賜っておりますので、そういうことも加味しながらどこまで組み込んでいけんのかな。これからの知恵の出しどころではないかなというふうに思っております。
ただ、財政状況はそれを踏まえてでも余りにも厳しい状況でございますので、知恵は出していきたいなというふうに考えておるところでございます。
○福山委員長 ほかにございませんか。
(「いいです」の声あり)
○福山委員長 なければ採決いたします。
(3)採決
請願第41号 挙手全員 採択
・請願第42号 義務教育費国庫負担制度の存続について
(1)当局意見陳述
〔土橋教育長〕
(2)質疑なし
(3)採決
請願第42号 挙手全員 採択
(休 憩)
3 所管事項の調査
・教育委員会提出資料の「所管事項説明」中の項目1~3
(1)当局説明
〔澤川学校教育分野総括マネージャー〕
(2)質疑・応答
○溝口委員 ちょっと1点だけお聞きしたいんですがよろしいですか。
学科の新設の分野でございますが、たしか平成12年でしたか、音楽を初めとする芸術学科ですね、これを設置していただきたいという請願書が出されまして、平成12年の第4回の定例議会で採択されたんでありますが、これで三重高校が募集を平成10年に停止しておりまして、東海3県でも芸術音楽科はほとんどない、三重県ではないと、こういうことになってしまったんですが、13年、14年、そしてこれ15年の設置になってないわけですから、3年間設置に向けて一体どういう検討されて、いつ設置されるのか、準備状況含めてお聞きしたいと思います。それ1点です。
○土橋教育長 12年の11月21日付で請願を受け、第4回定例会ですね、2年前ということで、2年前に採択されたということ、私ども十分認識しております。
御案内のとおり、午前中にも30人学級の話も出てますし、きめ細かく行き届いた学校教育を支援する事業の話も出ております。大変いろいろ高等学校教育に対しての需要ニーズは多面的にいろいろ受けとめておるわけでございまして、その辺も踏まえて、高校教育改革推進会議なる、外の先生も入れた大枠の今後の教育課程も踏まえた検討会議を持つことに近々考えておりますので、その中でも財政状況も考えながら、ある程度の方向性が出てくるんであれば考えていきたいなというふうに考えております。なかなか財政状況等にらんで、新たな取り組み、大分いわゆる施設整備、それから教諭の確保、いろんな課題を抱えておるという中でどういう形でやっていくのか、今のところまだ事務局内部で検討中であるというふうに御認識をいただければと思っております。
○溝口委員 検討もいいんですけど、どうですかね、これ2年たって、来年なるんですね。だから教育長、いつまで、検討、検討ってそれは結構でございますけどね、2年間何らどうされたんかというのもないまま来ておりますから、やはりきちっとやるならやる、やらないならやらないで結論を出していただかないと、ほかの部門でも検討、検討という形でかなり何を検討されているのかわかりませんが、やはりきちっと教育ビジョンにも、芸術教育云々というもの書かれておるわけですから、また国もそういう方針を示しておりまして、請願出されて、議会が採択して、3年間何もというのもいかがかという気もしますので、やっぱり検討じゃなくてやはりやる方向で、金がないからって言うんでしたらだれでも言えますので、何とか、確かに人材も要るわ、施設整備も要る。それはようわかりますけどね、やはり芸術教育を充実するというこういう形でやらないと、これで3年あれですね、だから検討じゃなくて設置する方向でやはりきちっと設置する方向で検討していただかないと、何を検討するかわかりませんが、そこら辺もう少し夢のある、シャープの誘致のようなシャープさを求めるわけじゃないんですが、もう少しはっきり言ってもらわないと、そこら辺を期待してるんですが、いかがですか。再度御決意を。
○土橋教育長 私も教育長に就任してからいろいろな課題の解決、今議会でも暴力、不登校、いじめ、それから今のお話のように芸術文化の振興まで、まさに幅広のいろんな要請、課題の解決抱えております。特に財政状況厳しい中で、シャープに切れるような明快な答弁ができれば私もありがたいんですが、やはり新年度の予算編成、次の予算編成もまた恐らく厳しくなっていくんであろうと思うんですが、そこの優先順位といいますか、重点的に三重県教育委員会に課せられた責任、役割、そういうものをどこから手をつけて、どこに予算を盛りつけていくのか。それはいろんなまた議会の先生方の御意見またアドバイスも受けながら、またいろいろ現場のいわゆる市町村教育長なり教育関係者とも相談しながら、間違いのないいわゆる予算の盛りつけができればありがたいなというふうに現在のところ考えております。その中で、来年度の新設改廃の学科の御説明をさせてもらったんですが、平成15年度以降もいわゆるこういう状態、16年度以降の学科開設の新設、改廃、これも大変厳しい中で、特に今議会でも廃止するところについては前もって言え、新設についても早い時期にという話も承っております。そういうことを絡めて、早い時期に翌年度の受検生が迷うことなく、いわゆる自分の進むコースが明らかにしていく努力はさせていただきますけれども、今の芸術科についてはまだまだ時間をいただきたいなというふうに考えておるところでございます。以上でございます。
○溝口委員 不満ですけどもこれで終わります。
○田中委員 ちょっと教えていただきたい、2点ほど。
定数の件で、私立の高校とも調整はされておると思うんですが、その内容、すんなり行かれたのかどうかという話と、もう1点、選抜の学区ですね、いろいろ議論があるんですが、どういう形で来年度はなされるのか。全県1区というような話も出てますんで、その辺の調整はどうなってるのか2点お聞かせください。
○澤川学校教育分野総括マネージャー まず、私学との調整のところをちょっと御説明させていただきますが、私学と公立の募集定数の策定につきましては、いわゆる公私協という公立学校と私立学校が協議する場がございまして、その中で来年度の募集定数をどういうふうな形で策定しようかということを協議しているわけでございます。
この資料1に掲げさせていただいているとおり、これから中学校卒業予定者が非常にこれから長期にかけて減少して、非常に特に私立学校の経営という観点で見ればいろんな難しい問題もあると。そういう中で、どういう形で公立学校と私立学校が共栄共存という形で、お互いの特色を発揮しながら、募集定数策定できるかということを議論させていただいております。
ことしにつきましては、既に2回の会議を経まして、特に大きな議論ということもなく、それぞれの状況を踏まえてお互いが努力し合うということでこういう募集定数を策定させていただいたということでございます。
○中沢政策企画分野総括マネージャー 通学区域の件ですけども、来年の3月の入試では、各学校がパーセントを示すと。そして現在10%程度の枠を設けて通学区域外からの受け入れをという、その申請で、これはオープンにしてる話です。最終的に各学校の募集定数が定まった時点で何人だということをその%をかけて明示したいし、志願者が応募する場合に、今何人ですよという数字もお出ししていきたい、そう思っております。
以上です。
○福山委員長 いいですか。ほかにございませんか。ございませんでしょうか。
(「なし」の声あり)
○福山委員長 それではないようでございますので、続きまして項目4から6について、当局の説明を求めます。
・教育委員会提出資料の「所管事項説明」中の項目4~6
(1)当局説明
〔澤川学校教育分野総括マネージャー、安田教育支援分野総括マネージャー〕
(2)質疑・応答
○萩野委員 すみません3つお願いします。1つずつ。
1つは、高校卒業予定者の就職なんですけども、7月末現在で求人が2,255名、昨年が3,188名ということで、3割近く下回っているということなんですが、7月末現在でこれなんですが、現在はどのような状況かっていうのがわかったら教えていただきたいのと、それから就職を希望している生徒が何人いらっしゃって、どうなんか。
それともう一つは、昨年も今ごろでしたか、地域別の求人数といいますか、例えば北の方では51%であったとしても、東紀州あたりでは2割とか3割とかっていうような状況があったと思うんですが、そういうような状況について教えていただきたいのと、それに対する手だてはどうなんだということ。
それからもう一つ、わかっていれば、このような状況でここ何年か推移しているわけで、就職していって、その追跡調査をしてるのかどうか。1年未満とか3年未満に離職していく子どもが非常に多いと、ミスマッチもあって。そのような状況について把握をされておられるのかということをまずお尋ねします。
それから2つ目は、学校長の公募について、外部からの公募について、将来的にどのように考えていらっしゃるのか。これは一つの活性化の起爆剤になり得るもんだというふうに私は思っていますが、このままずっとどんどんふやしていって、外部の校長ばっかりにしていくとか、そのようなことをお考えなのかどうか。内部のやる気というか意欲の問題も絡めて、その辺の将来の見通しについてお尋ねをしておきたいと思います。
3つ目は、例の採用選考試験なんですが、現在、小中高校合わせて講師が大変多いと思うんですよ。いろんな施策によってやられていることはよくわかっていますが、期限つきとかあるいは臨時任用の講師とか、大体何名ぐらいいらっしゃるのか、県内にですね、そのことについて。というのは、現場の先生の平均年齢がずっと上がってないですか。もう45ぐらいになってきて、なかなか採用がわずかの数で、大変厳しい採用ということで、本当に教員の現場が高年齢化していくんじゃないかこれからずっと。そのことを心配するんですが、講師との関係もあわせて、その辺についても教えてください。
以上。
○渡辺高校教育チームマネージャー まず初めの、7月末の数字につきましては先ほど御説明しましたとおりでございますが、現在一番近い調査といたしまして9月末の内定者の数字が先ほど出ましたので、御報告申し上げたいと思います。
就職内定率は、県立高等学校の場合でございますけれども、9月末現在で46.2%。これが昨年同時期が56.1%でございますので、10%の現時点での落ち込みということでございます。それから、9月末現在で就職を希望している生徒数は4,451名でございます。それと、就職内定率が地域によって違いがあるんじゃないかというようなお尋ねだったと思うんですが、全県的なものは先ほど申しましたように46.2%でございますが、牟婁地区が27.4%、一番高いところで北勢で55.2%でございます。
離職率の高いことについておっしゃっておられましたですが、ハローワークの調査で最近の調査ということで、何年ということはわからないんですが、一番最近だと思いますけれども、三重県は46%程度というふうに伺っております。卒業して就職して3年後の離職率でございます。一般に七五三と言われておりまして、全国的な傾向は大卒が3割、高卒が5割といったことは聞き及びのとおりでございます。その調査につきましては、実は具体的なものはこれまで教育委員会としてはいたしておりません。各学校におきましては、それぞれ相談のあった生徒についての就職には対応してもらっているところでありますが、個々についても今回厳しい状況であることからして、職業観等をこれから醸成していく中で、これも課題の一つだというふうに考えまして、生活部それから三重労働局と連携して、来年以降、具体的なものとしていきたいというふうに現在検討しているところでございます。
あと、他県への働きかけにつきましては先ほど申しました。以上でございます。漏れございませんでしょうか。
○安田教育支援分野総括マネージャー 2点目の外部の公募の件でございますけれども、先行いたしました東京、広島等につきましては翌年度も引き続いて公募しているような状況がございますけれども、本県といたしましては、まずこの制度を導入することによりまして、先ほど委員御指摘のように学校の活性化に大きく役立つんではないかな、効果があるんじゃないかなということをもくろんでおりまして、1校に導入することによって結果としては全校にも影響が出てくるんではないかなというようなことを考えているところでございます。
ただ、具体的に、これを今後何人までふやしていくかということにつきましては、最初に導入したところの効果なども見極めながら決めていきたいというふうに考えておりますけれど、非常に高い割合でこれをやっていくというところまでは現在のところ考えていません。
以上でございます。
○高杉人材政策チームマネージャー 講師の任用数でございます。講師は定数内の講師と病休なり産休、育休の代替とこの2種類あるわけでございますが、現在、常勤講師が小学校で520名でございます。中学校で402名でございます。高等学校で278名でございます。盲聾養護学校で76名でございます。合わせて1,276名、これが常勤講師でございます。それから非常勤講師がおりまして、小学校が394名でございます。中学校が347名でございます。高等学校が937名でございます。それから盲聾養護学校が51名でございます。合わせて1,729名でございます。
以上でございます。
○中沢政策企画分野総括マネージャー 萩野議員からあった求人倍率の件ですけども、これ三重労働局の方が調査してまして、3月と12月と7月、この3回をやっているので、ちょっとその数字今持ち合わせておりませんのでよろしくお願いします。
○萩野委員 就職内定率ですね、北の方が55%、牟婁が27%、半分にも牟婁の東紀州は満たないという値ですね。どのように今後、東紀州とか自分のとこばっかりで悪いんですけども、どのような
対応をしていくおつもりなのか。全県一律でなかなかやっていけない状況ではないかっていう気がするんですけども、その辺の対応を考えていらっしゃるのかということ。
○渡辺高校教育チームマネージャー 一つですが、8月の段階で特に牟婁地区の先生方に求人開拓をしていただくということで、旅費の方の追加を地域性を考えてさせていただいたことが1つございます。それから、何より県全体でパイを上げることが当面の課題でございまして、そのことで牟婁の方は比較的県内の北勢地域とかそういったとこへの就職というのが比較的多うございまして、北勢の方は愛知県の方にというふうな傾向もございまして、そういう意味で愛知県への働きかけとか、あるいはそれぞれの地域で事業主の方との面接会、それから生徒への講習会、そういったこともやりますし、それからたまたま今回はハローワークさんのお力で四日市で事業主さんと先生と具体的な子どものことについて話をする機会を設けていただくんですが、事業主は鈴鹿から以北の事業主でございますけれども、そこへ牟婁の先生も当然参加していただるような形で、少しでもいろんな機会を設けて実施しているところでございます。
○安田教育支援分野総括マネージャー 2点目の講師の件でございますけれども、先ほど説明をさせていただきました常勤講師1,276名のうち、いわゆる定数内講師といいますのは760名でございます。それ以外は、病休研修代替もこの中には含まれております。この760名につきましては、内部でも随分議論をしているところでございまして、委員御指摘のようにできるだけ少ない方向でというふうなことで、私どもも努力しておりまして、来年度に向けましても、一定数はどうしてもクラス編制、5月1日に決まるクラス編制の都合で、こういった部分が必要であるということは御理解いただいていると思うんですけれど、それをできるだけ少なくして、正規採用をふやしていくようなことで、内部的に努力させていただきたいと思います。
○萩野委員 よくわかりましたけども、特に高等学校の就職のことについては、紀州、紀南だけとってみても、紀南高校、木本高校、熊野高専と3つありまして、ことしの3月に卒業したの600人ちょっとなんですね。その600人で、大学行く子もおりますけども、地元へ残ったの30人もないんですよ。570人ぐらいが全部地域から出ていくというふうな極めて厳しい状況にありまして、せめて県内にとどまってくれればいいんですけども、なかなかそれもいかないという状況でありますので、地域事情をとにかく勘案していただいて、ぜひとも積極的な取り組みを要請しておきたいと思います。
終わります。
○水谷委員 講師、ちょっと僕制度がよくわからないんで、申しわけないんですけど、萩野さんみたいに制度わからんもんで。常勤講師と非常勤講師ってあるんですか。結局、これ3,000名近いんですよね、合わせると。
まず1つは、この人たちが例えば週に何時間よとかいうことになれば、食べていけへんわけやね、これ。講師で食べていけないんですよね。食べていけない人が公立高校で教えてるわけですよ。子どもが好きだから教えるのが好きだからっていってやってみえるんでしょうけれど、自分の生活が安定せんのに、子どもに本当にちゃんと教えられるのかなという危惧があるんですよ。その辺は余りいいとこどりというか、こっちの都合だけで本当にこういう形がいいのかなっていうのが1つ。
それからもう一つ。現場ですけど、こういう講師の方、いっぱいみえるわけですよね。正規の教職員の人に混じってこういう人がいっぱいみえるわけです。この人たちがいなかったら回っていかないんでしょ、要は。ところが、非常に不特定ですから、現場で学校管理が非常にやりにくいという部分があるらしいんですよね。それによる混乱までいくのかどうか知りませんけど、学校の中が本当にうまくいってんのかなということを非常に危惧するわけです。これは、子どものために本当にうまくいってんのかな。こういうことがうまくまわってないと、これはひいては当然子どもにも影響行くわけですから、僕は萩野さんと同じで、できるだけこういう形はなくしていくべきやと思うんですよ。こういうのは。働いてみえる本人さんのためにもそうだし、子どものためにもそうだと思うんですが、その辺は、3,000名って僕もびっくりしたけど、どういうふうにこれ、されるんですか、これ。その辺がちょっとわからないんで教えてください。
○安田教育支援分野総括マネージャー 概略の話で恐縮でございますけれども、講師、要するに正規以外の教員は、これ以外にも実は臨時教員というのもいるわけでございますけれども、これは本当に産休代替、育休代替等で使う部分でございますが、それで……。失礼しました。ごめんなさい。この非常勤と講師と申し上げましたが、それも含めてでございます。それが516人ぐらいおります。
(「内数ですか」の声あり)
○安田教育支援分野総括マネージャー はい、内数でございます。3,000人のうち約500人が、そういう先生の育休とか病気によって、それをカバーするための任用でございます。それから、先ほど申し上げました760名がいわゆる定数内講師ということでございまして、これは、正規の先生にかわって定数内に入ってる教員でございまして、クラス編制等の変動に備えまして、弾力性を持たすためにこういう形でおっていただくわけでございまして、この定数内講師につきましては、今、水谷委員おっしゃいましたいわゆる非常勤の部分とは違いまして、待遇といいますか給与上はほぼ正規に近いような給与が支給されているところでございます。
非常に今多く目立っておりますのは、きめ細かくいきとどいた加配等で行っているような、いわゆる非常勤講師でございまして、これは週に、現在のところ1日4時間、週4日程度、16時間程度でございますが、そういう勤務が通常でございます。ただ、単価につきましては、先生ですので、いわゆる通常の臨時職員、非常勤の方々の単価より高くなっておりまして、おおむね1時間2,700円程度の単価になります。そういうふうな待遇で今お願いをしているところでございます。この単価につきましては、ほぼ全国一律に近いような単価を使わせていただいておりますので、なかなか生活安定するというところまではいかないかもわかりませんけれども、そういった金額で運用させていただいているところでございます。
ただ、内容によってはそうはいかないものもありますけれども、場合によっては2校程度、同じ先生が行っていただいているというケースも、可能性としてはあるというふうな制度になっております。
○水谷委員 定数内講師というんですか、この人らはそら給料はほぼ違わないっていうんですけど、正規の職員さんじゃないわけですよね。そうすると例えばことし終わったら来年もうないよってぴっと首切られる可能性もあるわけですね。要は、そういう点でも安定しないわけですね。やっぱり、ある程度の枠はきちっと正規で確保しておかないと、先ほども言いましたように、自分の生活不安定でそして子どもを教えるということが本当に落ちついてできるんかなということも思いますんで、それはきちっとしてもらいたいなというふうなことを思ってます。
ともかく、どうも3,000人もいらっしゃるという制度がよくわからないんですけど、そうすると、公務員は兼職はだめなんですよね。例えばどっかへ塾へ教えに行ったり、そういうことはだめなわけですね。この人らは非常勤といえどもやっぱりこのやってることは公務員なんですよね。だけどこの人ら兼職しないと食べていけないんですよね。だから、本当にしゃくし定規に言うと、兼職できないんです。だけど兼職しないと食べていけないんです。こういう矛盾があるんですね。だから、この辺はやっぱりもうちょっと制度上何とかならんのかなという気もするんですわ。
○土橋教育長 実は、この採用選考のときにも今のような話が大分問題になりまして、ちょっとこの問題について、いろいろやっぱり生徒のいわゆる学力向上、いじめ、校内的ないろんな問題の解決にもやはり正規の職員の方が望ましいことは確かなもんですから、そういうことも絡めて真剣に考えて取り組んでおる最中でございますので、いましばらくお時間をいただきたいと思います。
○水谷委員 最後に、それで一番最後にちょっと言いたいこと言わせてもらいますけど、これ前から言ってるんですけど、講師の先生の中に、地域で、自分のとこの例えば何々市教育委員会、何々町教育委員会とかあるでしょう。校長先生でもいいですわ。講師の先生の中に、この人はものすごいええな、ものすごい熱心やなという方がみえるわけですわな。それはみえるって聞いてますから、そしたらこの人を早いこと正規の職員になってうちへ来てくれんかなっていう方がいっぱいいるっていうわけですわ。いっぱいかどうか知らんが、いる。そしたら、この人推薦するからこれ何とか、ある程度までいかなあかんですよ、ある程度までは。だけど、ある程度までいったらもう合格させてくれと。どこにも、人より低い点数で受かった先生要らんわって言うたら、私のとこ責任持って引き受けるから合格されてくれ。要は地域推薦というものをもうちょっと教員採用の中で認めていけという意見があるんですよ。だからそれ前にも僕申し上げたことあるんです。これもぜひ検討してください。これは下手に選考試験だけでぽんと来て、もう全然だめな先生もいっぱいいるわけでしょ。それなら、もう推薦するわけ。もう絶対これなら確かやっていう人が、講師の中にいるわけだから。そういう人をやっぱり、その人は一生懸命やってるわけですから、そういう人を引き上げていくような、現場で確かなんだから、そういう人を先生にしていくようなそんなことも検討してください。
○土橋教育長 今の水谷委員の御提案、いろいろな方々からそんな話、私も承っております、4月就任以来。ただ、私も検討させたところまさに法律の壁というのがございまして、まともに「はい」と言えない事情がございます。しかしながら、やっぱり教員の採用試験に当たっては多面的なものを考慮して、本当に意欲のある、熱意のある、そういう採用試験になるよう一層努力していきたいとこのように考えております。
○中村委員 2点お伺いいたします。
新規高校卒業予定者の就職内定率が大変低いって聞かせていただきました。一般で前に生活部ですか、あそこで調査したときには、かなり一般の方々の場合はミスマッチというのがかなり大きく報道されておりまして、現実に就職口はあるんだけれども、きれいな仕事とか大きい会社とかそういった希望と、その受け皿がうまくいってないんじゃないかということを別の場で議論したことあるんですけれども、そういった、もう本当に全くないのか。例年それぞれの高校によっては、大体ええとこというか、こういったところっていう一つのメニューがあって、それ以外のところっていうのは新しい会社でもやってこない限りなかなかないという状況で固定されているのかどうなのか。地域によっては、できたら若い卒業生の子どもたちを欲しいというところがもしかしてあるかどうかわかりませんけれども、そういったものの分析というのはなされているのかどうなのか。
それから、もうそんなもん全くないんだっていうことになってまいりますと、一体このままで推移をして、最終どうなるのか。どこも行けない子どもたちというのは、どういった状態になると想定されておられるのか、それに対してどういう対応を今考えておられるのか、内定についてはそういうことを聞かせてください。
それから、校長先生を一般から公募するということですが、既に、先進地になるかどうかわかりませんけれど、よそで20名ぐらいあると聞かせていただきました。具体的に今どんな成果を、これから公募する県として、そういった民間の校長先生方、あっやっぱりすごいなというもの、具体的にどういうものを今得られているのか。県として本当に何を、教育の活性化って私ちょっとようわかりませんので、どんなものをそういった先生方に期待をされておるのか。じゃあ現実に今の県教委の校長先生のあり方で、どういうところを変えたいと、そういうことで思っておられるのか。来たら、来てみないことには私らの想像つかんような改革が行われるんですわという程度なのか、ちょっとその点、2点お聞かせください。
○渡辺高校教育チームマネージャー 1つは、ことしは一番厳しい状況でございますけれども、昨年10%上回ってた、現時点での内定率でございますけれども、3月の末におきましては90何%という形で、幸いこれまではほぼ就職先が見つかる状況ではございます。それも実際に今生徒たちが1つ目不合格だった場合に2つ目、3つ目という形で今頑張ってる最中でございます。そのための、事業主さんと生徒の出会いの場というようなことを各地区で設けて進めているところでございます。
それから、もう一つ、例えば3月末になっても就職先が決まらない生徒についてはということでございますが、1つはハローワークの方へ就職内定者という登録をいたしますと、責任を持ってトライアル雇用っていうのがございまして、半年だったと思うんですけど、3カ月でしたか、ちょっと申しわけありません。数カ月、少しお小遣いいただくような形でそれぞれの会社にお世話いただきまして、そこで見込みがあれば採用していただくということで、昨年の実績ですと70何%の就職率ということでございまして、働く意欲がその時点である生徒さんの場合はそういった方法もございまして、三重労働局もぜひにそういった制度の周知を図ってくれというふうに私どもに言われております。
十分であったかどうかちょっとわからないですけど、またございましたら、すみません。
○安田教育支援分野総括マネージャー 公募についてでございますけれども、実はこの20名の校長先生のうち先発していただいた東京と広島の先生を三重県内へお呼びして、ほとんどの校長先生、教育関係者2,000人ほど集まっていただいて、講演会を開いた経緯がございますけれども、そういうふうな方々のお話をお伺いしておりましても、かなり従来の校長先生とは違った発想といったものがうかがい知れるわけでございますが、もともと抽象的で恐縮でございますけれども、三重県におきましても学校運営についてということで、マネジメント研修というふうなことを手がけて、各校長先生方に学校運営そのものについてのあり方をずっと研修等もやってきたわけでございますけれども、そういった観点から、学校運営、その中で民間の経営感覚といいますか、あるいは特にリーダーシップの発揮の仕方のようなところが随分とやっぱり違うのかなというとこがございます。そういったことで、民間の方々に、しかもそういう一定の組織でリーダーシップを発揮してきていただいた方々に校長先生になっていただくことによって、新たな風といいますか、そういったものを入れていただいて、全体的に刺激を受けるんではないかなと、こういうことをねらいとしているところでございます。
以上でございます。
○中村委員 1つは、内定率は、今こんな状態だけれども、いろんな方法といいますか、もっときめ細かく地域の事業者の皆さん方との接点をつくっていくことで、何とかなるであろうということですね。それから、万が一そういうどっこも行くところがなかったとしてもハローワーク等との協力でやっていくしかないという考え方でございましたですね。
私はちょっと心配なんは、地域の本当にその地域で吸収するところがないのかどうなのか。自分自身がかかわっているところも、従来でしたら随分たくさんの雇用を予定していたところがゼロであったりというところが結構大きなところ出てきてるんですよね。そういった中で、本当に吸収できるところがあるのかどうなのかというのはちょっと気になりましたので、その辺の分析をこれからも深めていただきたいというふうに思います。
それから、ちょっと今、活性化聞かせてもらいましたら、校長先生のマネジメントといいますか、経営する力、そういったものということですが、これ子どもたちから見てそういった先生が来ることによって、教育的な効果とかそんなものは何か期待されてるんですか。
○土橋教育長 私どもこの4月から新学習指導要領の1つの基本的な考え方は、暗記、詰め込みの教育から、ゆとりという言葉はいろいろ差しさわりがあるんですが、生きる力をつけていこうと。みずから考え、みずから判断し、みずから行動できる、そういう自主自律の人間をつくっていこうということで取り組んでおるわけでございまして、まさに実社会で生き抜いて、それなりの経営者としてのいわゆる役割も担って、そういう実践経験もやはり教育現場にも新風を巻き込んでいただきたいなと、そういう思いが、私の立場からの思いでございます。特に、先ほどの紹介でございましたように、東京と広島からお呼びして大変盛況でございまして、満員御礼、文化センターの大ホールが満員になりまして、校長クラス、市町村教育長もほとんど出ていただきました。そういう形でお聞きしたんですが、まさに一つの私、鮮やかに覚えてるのは、いわゆる暴力校に配置されたようですね、ある校長先生が。そこでやっぱり暴力校、やっぱり最初から教育経験もないのに何から手をつけようかなということで、いわゆるポットですね、花壇の。中学校のプランターをいわゆる自分の人的ネットワークでただで、いわゆる無償でその学校に寄付してもらって、花づくりから始めて、最初そのことからいわゆる校内暴力の対策に着任早々から当たったという話を聞いて、そういう新たな、やはり今までいわゆる学校長が考えてこなかったような手法、ツールも期待できるんではないかなというふうな期待で、あけてみないとわかりませんもんですから、1名ないし2名、いい人があれば2名、まあまあ1名しかということであれば1名ということで、新たなそういう生きる力を実践していただく、身をもって教えていただく、身をもってリーダーシップをとっていただく、こういう思いで何とか来年の4月に採用予定で取り組んでみたいなという思いでございます。
○中村委員 今の校長先生が勉強されたらそれぐらいいけるんじゃないかなと、ちょっと今の話聞いて思ったんですが、わかりました。終わります。
○福山委員長 ほかにございませんか。
ないようでございますので、ほかになければ項目7、県立高等学校入学者選抜の改善について当局の説明を求めます。
・教育委員会提出資料の「所管事項説明」中の項目7
(1)当局説明
〔澤川学校教育分野総括マネージャー〕
(2)質疑・応答
○田中委員 質問というか、事務改善策についていろいろ議論も委員会でしてきましたので、ちょっと第一印象で申し上げるんですが、この選抜事務、それなりに今までもマニュアルのような決まりのようなものがあったんですが、今回いろいろ話をしてますと、かなり短時間に、あんたこれ頼むな、あんたこれ頼むなということでやっつけでやってるという印象が強かったんです。そういう意味では組織をしっかりさせていただくということ。それから時間をとっていただくということ。非常にこれ大事だというふうに思います。それともう一つはやっぱり合否が総合的という言葉でやられてます。今説明ありましたけども。こういうことやっぱり中学校の先生方通じて、父兄なり受験生に行くんでしょうけども、やっぱり正確に知っておくって非常に大事だっていうふうに思います。そういう意味では、その点は非常にいいんですが、1つ何となく感じるんですが、記述式の問題は採点をめぐる見解の相違が避けられずってこれはもう間違いないと思うんですが、支障が生ずるおそれがあることは開示しないこととするのは、何か見せておいて、問題が起きたから見せないというんでは後退したようなイメージが、イメージとして受けるんですね。結局、厳密に採点基準を委員会でつくっていただくということですが、やっぱり人によって判断違うんで、見せるほどの自信はないと、したがって見せませんと。というと、入学選抜事務(1)の2学力検査実施後いろいろまた検討するということですが、ここでまた同じような問題が起きるんじゃないかというふうな感じもするんですが、ちょっとこの辺の整合性が、事前に資料もらって、今また多少変わってるということですが、お聞きをしてちょっと矛盾を感じるんですが、その辺は整理できてますかね、教育委員会の方で。
○澤川学校教育分野総括マネージャー ちょっと今年度の入試の反省ということもございますが、特にこの3月における学校、県立津西高校及び県教育委員会の対応として、非常にわかりづらく、非常に不十分な点があったなということは事後、この今10月に至った段階で私どもとしても厳に反省しなければならないことだろうというふうに思っております。特に答案用紙の開示について、口頭という形で見せるが制度的には見せられないという形で非常にわかりづらい形でやったと思います。ちょっとその間の経緯については、8月6日等の委員会で御説明させていただいたと思いますので、繰り返しになりますのでここであえて再び繰り返して御説明申し上げませんが、そういう形で非常にわかりにくい形になっていたというふうなことを私どもとして反省しております。
あと、プロジェクト会議におきまして、県立学校、中学校、保護者の方、PTAの方、民間企業の方含めていろいろな方から、ときには激論を交わすような率直な議論をいただいたというふうに思っております。
特に、受検生として一番知りたいことは何なのか、受検生にとってどうすることが県立学校として十分な責任を果たしたと言えるのかという形で議論が行われまして、答案開示、試験問題という一部の合否判定の資料ということではなくて、もっと全体をきちっとわかりやすくするということの方が受検生の納得が得られて、不合格という本人にとって非常に望ましくない結果というものを何とか自分として受け入れる助けとなるのではないのかなというふうなことが一つ議論としてあったということでございます。
あわせて、実際に中学の先生から私もいろいろな形で受検生の対応にやってきたと。ただ、実際どうやって説明していいのかよくわからないところがあるので、そこのところをもう少し教えてくれて、実際の高校と連携がとれるような形であれば、私としてももっと対応できるんだけどなと、そういう形の仕組みを整えてくれないかというふうなことがあったということで、この2つで受検生の対応ということをやっていきたいなというふうに思っております。
あと、あわせて、情報公開につきましては、今先ほど参考資料で駆け足で御説明させていただきました。幾つかちょっとケース・バイ・ケースでいろんな形で対応が分かれているようなところもございますので、引き続きちょっと私どもとして情報公開、先進的に取り組んでいきたいと思っておりますが、ちょっといろいろな問題を考えながら、一つ一つクリアして、去年よりはことしが一歩進むように、来年はまた一歩進むようにという形で努力していきたいなというふうに思ってます。
○田中委員 私はどうしても先ほどちょっと言ったような疑問点が開示のことに関して残るんですが、簡易開示、得点開示しますと得点を自分で、おそらく自分で書いた答案やから答え覚えてると思うんですが、やってみて点数が違ってるというときはどうするのかなとか、やっぱり残りますね。もう少しうまい整理が、私自身も案がなくて言うのも無責任かもしれませんが、ちょっと後退したイメージはどうしても受けます。やっぱり特に時間の問題ですけども、いろんな議論の中で、津西高校の採点基準でありながら、最高の責任者である方がその内容を後々まで知らなかったと。これは、その体制そのものができてないということもあわせて、またこれ時間もなかったのではないかというそんな気もするんで、特に時間でしっかり採点をまた、単に点数の集計も、つけ間違いもそんなことも見られる時間はしっかりとってもらいたいなと。それが1日延長ということですが、本当に1日で足りるのかなという気もしないでもないんですが、その辺はいかがですかね。
○澤川学校教育分野総括マネージャー 特に試験日程のことでございますが、幾つかによって学校の実態が異なりますが、場合によっては、試験監督をして非常に疲れてる中で採点を取りまとめたというような学校もあるというふうに聞いております。ここで特に1日延ばしたわけでございますし、この選抜委員会において、特に採点基準の協議決定をするという形になっております。この選抜委員会は校長をキャップとして、校長、教頭、教務主任、各教科の責任者、実質的な責任者が核となる中核的な組織でございます。1日あくことで、実際採点した日からまた別の頭でというんですか、1回休憩を入れたというか、別の日に別の角度で議論することができるということですので、実際の学校、1日延ばしただけなんでございますが、実際の学校の事務の負担とか事務のあり方を考えると、かなりの程度そこのところは変わってくるのではないかなというふうに思っております。そういう形で実際、ちょっとばたばたといった表現適切じゃないかもしれませんが、試験をしました、採点をしますというところがちょっと一息を入れて、また別の観点で見ることができるということで、そこのところはかなり、特に採点基準、来年度から詳細にお示しするわけでございますので、そういったものも踏まえてかなりの程度事務改善が図られるのではないかなというふうに私どもとして期待しておるところでございます。
○田中委員 10月末までにまとめて来年度生かしていくということですけども、これ委員会の議論はきょうで、という形になるんですかね。
○福山委員長 ちょっと今御質問あったんですけど、これに関する協議はこれで終わりですか。
○土橋教育長 大体、後は文章化といいますか、大体私ども改正するところは大体この骨子で説明させていただいたつもりなんです。ただし、現実に受検生なり中学校、高等学校のいわゆる主催者側がわかるように、受検生もわかるような形のものをつくり上げていきすので、それの成案ができた時点でまた委員の先生方にお示しして、こういうものです。こういうものが印刷かける前に成案となった時点でまたお示しさせていただきますので。
○福山委員長 提示をしていただくということでございます。
○田中委員 あと、継続的に毎年何かあればといいますか、こうした方がいいよとかいうアイデアも含めて検討していくということなんで、それは担保されとると認識してればよろしいんですね。
(「はい」の声あり)
○田中委員 わかりました。
○中村委員 ちょっと関連もありますので、採点の時間といいますか、日程を1日ということで聞かさせていただきましたけれど、それだけじっくりと見るということは、想定した、特に記述式の問題なんかで想定した回答例よりももっと、もしかしたらもっといろいろ出る可能性もあるということですよね。その時間については、1日ということで今聞かせていただきましたけれども、学校によっていろいろ状況が異なるというふうにも思いますし、私もこの一連の問題を協議する中で、時間のなさというのは断片の議論でしたけれども、そういうものを感じましたんで、できましたら各学校に現場の方の声をもうちょっと突っ込んで聞いていただいて、本当に1日でいいのかどうなのかも含めて決めていただきたいというのが1つ。
それから、記述式の場合は、ケースによって採点中に想定外の答えが出てくる可能性がありますよね。例えば今回も幾つか出てるわけなんですけれども、ゆっくりとじっくりと先生方は採点される方が見ていく中で、例えば英語でも本来想定された基準に基づいて採点をしていくと。たまたまどっかの高校でイギリスなりアメリカなりから帰国したばっかりの生徒さんが、その問題を見て一番ナウいっていいますか、答案を書かれたと。たまたま見られた先生が、これは想定外だけれどもいいじゃないかということを判断したときに、そのことが瞬時に別のそういった答案を議論するシステムがあって、そこから一定の方向が出されて全部の学校にその採点中にでも流れて対応していける、そういった状況をシステム的につくっていかないと、今回いろいろ出てきたことに対応したという形にならないんじゃないかなという感じがしておりますので、そういった2点について考え方を聞かせてください。
○澤川学校教育分野総括マネージャー まず日程の方でございますが、15年度についてはまず1日延長ということでやっておりますが、いろんな学校の実態あろうかと思います。それで、先ほど御説明申し上げましたが、特に日程長期にわたるのではないかという指摘が前々からございまして、16年度入試に向けてちょっと日程を抜本的に見直そうというようなことも私の内々に考えておるところでございますので、そういったところでまた反映できるものは見直していきたいなというふうに思っております。
あと、当初想定した以上のというか、そういう予想の範疇を越える正当例ということでございます。特に採点基準、これからお示しする際には、県教委から学校にお示しする際には、ここの学力検査問題作成委員会で慎重な議論を行われて、できるだけ多角的に取り組もうとしているとこでございますが、さっきおっしゃられたようなケースもひょっとしたらあるかもしれないというふうに私も想像するところでございます。実際、実施の過程におきましては、高等学校の方から必要に応じてこの作成委員会の方に出題の趣旨をさらに詳しく聞くとか、必要に応じて相談するということも十分考えておるところでございますので、基本的にはないものと私は思っております。もし、そういうような当初の予想を越えるようなことがあれば、そういった体制も生かしていきたいなと。学力検査問題作成委員会と議論しながら、そこの中での意見も踏まえながら、対応を瞬時に検討できるようなシステムをつくっていきたいなというふうに思っています。
○中村委員 想定外の答案というのは、記述式の問題をこれから出されるという方向で進むということであれば、今原則的にはないだろうということですが、私はこれ出てくるんじゃないか、出てくる方が当たり前じゃないかなというふうに思うんです。例えば、国語の表現でもあるいはさっきの数学の解き方とか3通りくらいと言いますけれども、今の高校生の場合は、学校でいろいろお話しておりましても先生方が驚くぐらいの、その上の能力を持った生徒さんも出てきますよね。そういったところで感性とか理論的にもすばらしい生徒さんがきちっとした答案を、そういった子どもさんの、生徒さんのそういうものを引き出すのが記述式の問題の意図の部分もあるんじゃないかというふうに思いますので、私はできましたら別の、いわゆる一定の学者さんのグループ的な方々をその答案する日にどっかで一定待機をしていただいて、万が一のときにはそういう方法も含めて、今回の一連の出来事に対する教訓みたいなものを持った方がええんじゃないかなという感じがしてるんですが、どうですか。
○土橋教育長 今ちょっと説明をさせてもらったつもりなんですが、29ページの1の(1)の1なんですが、学力検査問題作成委員会、ここで基準、点検を行う委員会なんですが、この委員会をいわゆる合格発表まで瞬時に相談、それから判断、その判断したものがもう1回フィードバックを各学校にする必要がある場合にはフィードバックさせる、そういう権能機能を持たすように考えておりますので、今の中村先生の御指摘のところはそういうところで十分カバーしていきたいなというふうに考えております。
○杉之内副委員長 先ほどからも委員から出てましたけども、期間を1日延長するというふうに説明されたね、これはやっぱり土曜日のときになった場合もあるだろうし、だから1日ってこういうふうにきちっと延長したっていうことじゃなくて、やっぱり今委員の先生方複数っていう日にちもありますから、これやっぱりきちっと複数にした方がいいと思いますよ。例えば、金曜日の日にこういう問題起きて、そして土曜日、日曜日休みじゃありませんか。祭日も休みじゃありませんか。そういった場合どうするかっていう、こういった場合教育委員会も危機管理ということをもっとしっかりと考えて、やっぱりやった方がいいと思いますよ。この点は申し上げておきます。
それともう一つ、澤川さんがこの説明があったイメージのやつね。学力検査得点250点満点、これはそういうことなんでしょう、いいと思いますが、要するに記述式というのは、県民が見て、子どものテストは明くる日かその次の日に新聞に出るんでしょ、解答がぴしっと、提示されるんですよあれ。それを子どもたちも見てる場合もあるでしょう。その中で、これはどうなんだろうという問題が出る場合だってたくさんありますよ。だから中村さんがおっしゃったように、いろんな問題が起きるということを想定しておかなきゃいけませんね。その点では、教育委員会の内部でこういったもし問題が起きたときに瞬時に各現場の学校から対応されたときにできるような体制をつくるべきですよ。何のために我々委員会は今日までいろんな問題、津西校の問題でやってたかってことが何ら反映されてませんので、ここでしか言うとこないもんだから、きょう言っておきます、明確に。そうしないと後でできませんので。その点についてひとつ御意見聞かせてください。
○土橋教育長 日程なんですけど、来年1日延ばしたというのは、今まで試験当日も入れて合格発表前の日までに6日間だったのを7日間にふやしております。ここのところ誤解のないようにお願いしたいんですが、その間には当然土日も入っております。ちなみに、来年延ばしていわゆる期間の設定は、来年は今のところ、これは校長会でも十分相談をいたしまして設定をしておるところなんですが、来年3月10日水曜日です。合格発表は今のところ1日延ばして3月19日これは火曜日になるんですかね、水曜日になるんですかね。そういう形で1日延ばしたというのは7日を8日に延ばしてるというところで御理解を賜りたいなと。
今御指摘いただきましたことにつきましては、十分私ども肝に銘じて学力検査問題作成委員会の機能のあり方をいわゆる学校現場の混乱が来さないように、また受検生にとっても混乱の来さないように、リアルタイムで物事が処理でき、回答でき、相談には応ずる、そういう形で機能させるようさらに一層考えてまいりますので、御理解を賜りたいとかように思っております。
○杉之内副委員長 7日が8日になったということを初めから説明してくれればわかったのに、何で言わんのや、それ。何を言うてんのやあんた。そういった大事なことはちゃんと説明しなさいよ。そんな大きな声出さんでもよかったんや。
それからもう一つ、開示しないこととするという、これはやっぱり三重県として情報公開の先進県としては一歩後退だね、教育委員会として。これをどんなふうに認識されてますか、教育長。
○土橋教育長 実は私ども、一たん開示したものを、いわゆるこういう形で改善案として示すことについては、ちょうど委員長からもらって大分いろいろ審議させていただきました。
1つ御理解いただきたいのは、委員長からまた再度私ども聞き取りをさせてもらったんですが、いわゆる開示することが決して受検生のためならずというような感じで、十分委員会で議論をさせていただいたと。特に、プロジェクトの中でも何割かの方は当初は開示すべきだという意見の方も最終的にはこの答申案に賛成されたというようなものの経緯、それからいわゆるやはり記述式問題は避けて通れない。生きる力、ゆとりある教育を推進するためにも、記述式問題は堅持していきたい。そうするとやはり今回のプロジェクトで十分審議していただいた、いわゆる公開すべて受験生ためならずというところを私どもやっぱり多として、今回の改善策にはやはり口頭の説明で御理解をいただく。そのためのいわゆる全体的な透明性を高めていくと。事前の受検生への説明、それからその学校の特色化、スポーツを重視するのか、ボランティア活動を重視するのか、文化活動を重視するのか、そういうことも含めていわゆる総合的な判断でやられるんですよ、そういうことも県民の方も含めて、透明性の高い受検制度改革ということで御理解をいただきたいなと。その点をよろしくお願い申し上げます。
○福山委員長 ほかございませんか。ないようでしたら、その他、これ以外の件でどうぞ。
・その他の項目
(1)質疑・応答
○木田委員 本会議で議論になった点なんですけども、糾弾学習会ですか、あの件で教育長はその効果を言われましたけども、デメリットの点については言われなかったんかな、私が聞けなかったのかもわかりませんけども、私自分では確かにメリットもあるだろうと。問題が起こったときにそれを放置するということはだめですので、メリットはあると思いますけども、デメリットも自分自身が感じてるんですけども、その糾弾学習会のデメリットについて、教育長は認識しておられるのかどうか教えていただきたいと思います。
もう一度言いますと、私自身も出たことあるんですよ。私は参考人みたいな感じで出たことあるんです。そのときに、周りの呼ばれた人たちの感覚というのは、そういう問題が起こってその学習会で改善をしようというふうな考え方よりも、何とか今の事態を防ごうというか、糾弾されるのを防ごうと、自分たちの身を守ろうというような方向、そういう考え方になってなんか逆効果かなというのを自分感じたことあるんです。そういう意味で、糾弾学習会というのが本当にそういう差別を是正するために有効なんかどうかということで、私は疑問を感じておるんですけどもどうでしょうか。
○土橋教育長 ちょっと確認なんですが、何年ほど前の経験ですか。
(「2年ほど前」の声あり)
○土橋教育長 大変私も人権問題、いろんな課題を抱えております。実は、法務局からもいわゆるこの学習会について、私ども委員長あてに文書も出されております。学習会の運営自体といますか、いわゆるやり方ですね、これについては人権に配慮するというような内容の文書も出されておりまして、伊賀が5月にございまして、伊賀地区の、それで先般員弁地区のいわゆる糾弾学習会がございました。まさに5月の伊賀学習会とそれまでの学習会は、私は現場へ出向いておりませんけども、まさに時代の流れを感じるぐらいということで、違う側の団体の方からも私聞いておりますし、まさに糾弾という名前はまだ看板外しておりませんけれども、やはり今後どうしていくのかというところにスタンスがえをされ
ておるということが1点。それから人権侵害に配慮した形に十分十分というのはこれはまた主観的な要素もございますけれども、十分配慮されておるような形になっておるということを聞いております。
もう一つはやはり日曜日に開催されて、いろんな方に知っていただく、こういう形で今後この地区、この地域、これからまた人権問題を取り組んでいくんだと。そういうふうに出る方向をベクトルを変えてきていただいておりますんで、2年前の木田先生のときとは大分様相が違ってきておるということはこれ事実でございまして、私どもも人権問題いろいろ団体の考え方で、いわゆる人権問題の取り組む手法は違っておりますけれども、やはり手法は違っても大きな枠組みでやはり人権問題まだまだ差別事象もなくなっておりませんし、県教育委員会としてはまだまだ真剣に取り組んでまいりたいなというふうに考えておるところでございます。
以上でございます。
○木田委員 今の御答弁でよく似た考えだなというふうに理解します。やはり、こういう問題起こったときに、しかったり、おどしたりというんでは本当に改善されないと思うんですよね。やっぱり話し合いして諭したりすることが大事であって、糾弾という名前をやはり変えていただく。例えば懇談学習会ぐらいに変えていただくというようなことも考えていただいて、いい方向に行くようにお願いしたいと思います。終わります。
○溝口委員 教育長にお聞きしたいんですが、私ここ2カ月新聞を見ておりましたら、1つの記事は四日市市立博物館ですね、ここが建設して10年足らずで100万人入館者が入ったと。一方そこで昨年度の遺跡発掘の、発掘された日本列島2002は文化庁主催で四日市の博物館で展示しておると、そういう記事を1つ見ました。
もう一つの記事は、県立博物館におきまして人間国宝の型紙が、人間国宝の方の型紙ですね、それが博物館に所蔵していたけどもカビやらしみで大変だと、所蔵品そのものがね。そういう記事を2つ見ましていろいろ感じたんですが、教育長はどのような感想をお持ちですか、この2つの記事から。御感想。
○土橋教育長 書かれた記者の方が見えるんですが、大変記事を見て本当にゆゆしき問題だなという、課題だなというふうに思うところは率直な意見でございます。これが1点。
まさに博物館構想、今までに3回ほど立ち上がってとんざといいますか、そういう形で計画が実行できなかったという1つの事実がございます。まさにその間約10年近くたっておろうかと思うんですが、まさに賞味期限は切れておるのかなと。現在の博物館ですね。ですから、その点で今のような御指摘の点が、いわゆる如実に出てきたのかなというふうに感想はそういうところでございます。
○溝口委員 私のお聞きしたいのは、6月に教育長にお聞きしましたら、9月ないし10月ぐらいにこの博物館のプロジェクト会議、そういうのを立ち上げるとこういうことのお話でしたけれども、既に立ち上げられたのか、これから立ち上げるのか。そして何をプロジェクト会議として検討されるのか、中身についてお聞きしたいですね。
○土橋教育長 6月議会でも少し話をさせてもらったんですが、今の経過を踏まえて、いわゆるとんざした経緯、それから今まで議会等でいただいた御意見、それから今まで構想を練ってきた経緯、そういうもののもろもろ、従来の経過を踏まえていわゆる三重県の博物館がどういう方向目指して構想を持ったらいいのか。そういう基本的な構想をもう一回やらないことには、前に行かないのではないかなという思いが、県教委の事務局内の大体の総意でございまして、そういう思いから何とか検討プロジェクト会議を設置して、約1年、1年超えるかもわかりませんが、約1年を目途に検討していただく。外部の方に入っていただく検討会議ですが、そういうことを通じて、三重県の博物館のあり方をひとつ提案、定義していただく。その間またある程度の段階来れば、またこの教警の常任委員の先生方にもお示しし、また意見もいただきながら一つの形につくっていきたいなというのが1点でございます。
もう一つ私御理解いただきたいのは、今現在私どもが把握している資料の中では、コンパクトにつくっても土地代が20億、上物が少なくても50億前後、そうすると70億から100億ぐらいのオーダーで建設費なるものが必要になってくる。これが以前でしたら、地域総合整備債が活用されて、7割ぐらい、ある程度財源的に確保ができるわけでございますけれども、今現在のところ地総債もこの4月1日以降なくなってまいりましたし、純県費ベースのいわゆる70億から100億内外のものが必要になってくる。この建設費の捻出がどうやってやっていけるのかなと。2つの問題で、そういう2つも考えながら1年間検討していただく、そういう内容が今回の検討プロジェクトの大きな検討内容になっていくのかなというふうに考えております。
○溝口委員 最後にお聞きしたいのは、8月の末でしたかね、この津に地方紙といいますかローカル紙があるんですが、その記事に、この博物館につきましては、教育長おっしゃるようにプロジェクトをつくって、平成18年には着工して平成20年には完成すると。そういう教育委員会を取材した形の記事が出てたんですね。その18年にもし着工したとしましても、昭和61年に構想が始まったわけですから20年というわけになるんですね。だから私はこんな20年もかかって本当に必要なのかどうかって最近疑問を感じますね。私はやはり不採算であっても必要なものは必要であるし、かつまた、県民のニーズを考えれば、必要なのはわかってる話ですから、やはりプロジェクトを立ち上げて1年検討はいいんですが、プロジェクトという以上はやはり1年間検討し、2年目は実行段階へ進み、3年目は、ホップ、ステップ、ジャンプという意味では3年ぐらいでやっぱり実行すべきではないか。そうしますと14年で検討すれば、15、16。せめて16年か17年にはやはり何らかの形でやらないと、このままではもう何ともならないとこういう気がしますし、私も同じような質問してもうあほの一つ覚えではないんですが、ある意味では津にあるものは津にというセンター的な機能はいいんですが、ここまで来ますとですね、もう必要ないんじゃないかなという気もする。なんだったら四日市博物館に機能を譲ったらどうですかね。もう今のままであればね。そんな気がしますので、財政的ないろいろいえば言いわけはあれですけども、やはりプロジェクトをやる以上はきちっと計画、いつ着工するのか、オープンも含めてやらないと、1年以上検討して次はこの方向性がわからないんでは、我々納得ができないですね。そういう意味ではもう土地も既に確保して、地権者の了解も得てやってんですから、やはり土地含めても有効利用考えますと、20年も放置というのはいかがなものかと思うんですけども、そこら辺、プロジェクトにおきまして、もう少し明確にスケジュールを立てたプロジェクトをやっていただきたい、こう思うんですがいかがですか。
○土橋教育長 やはり一番私問題になってくるのは、やっぱり70億も、教育委員会こういう文化的な問題でお金のこと言うと何か私もじくじたるものがあるんですが、やはりその辺の財源の確保のめどがつかない限りなかなか難しいなという思いがいたしております、正直なところ、今現在は。経済の動向というのは私どもわかりませんけども、しかしながら、1年間かけてどういう博物館構想なるものが今的に財政状況も踏まえて出てくるのか、そこには一つの期待を持っておりますけれども、やはり今までの従来型の大きな箱物でという形になりますと、またこれ財源的な問題になってきますんで、コンパクトなもので、いわゆる三重県の博物館というものの機能が、役割というものが果たしていけるのかどうか、そういうところもプロジェクトの中で御議論していただきたいなというふうに思っております。
○岩名委員 ちょっと今のに関連して話するけど、ちょっと教育長の答弁は気に入らないよ。大体無責任的なそういう答弁はすべきものでなくて、やっぱりあなたの先輩たちも一生懸命これ積み上げてきた話なんですよ。へらへら笑って絵そらごとみたいな答弁しとったらいかんよ。そして、これは今おっしゃったように20年もかかって、この構想は全然実現しない。今の知事になってからは、それまではいろんな建物も建ててたから、重複するからとか、お金が要るとかあったけども、今の知事になってから箱物は一切建ててないんですよ。鈴鹿警察以外は建ってないんですよ。ところがこういう中でも県民は、それじゃあ一日たりとも待ってくれることなく税金払ってるんですよ。あなたたちは行政官として県民に対して、この長きにわたってええかげんな話をずるずる引っ張ってきて、県民サービスができてないということに対してもっと真剣な反省がなくてはいけないんですよ。金がなきゃできないじゃないかとか、そう言わんばかりの答弁はけしからんと私は思う。
それと、50億かかるとかなんとか言われますけどね、そこがやっぱり工夫であり、今、溝口さん言われたように時代とともにやっぱりニーズも変わってきてるだろうし、もっともっと安く上がる方法はないのかとか、そういう実現に向けた努力は何もされてないじゃないの。プロジェクトをつくるとかそういう何かその場しのぎ、先送り、こういうことでは我々承服できませんよ。どうかね、もう少し真剣に取り組んでくれることを要望しておきます。
○土橋教育長 私も現下の財政状況かんがみて、いわゆるプロジェクト会議で立ち上がるようなコンパクトといいますか、そういうもの。また、ほかの機関との併用、活用、いろいろ今御指摘のようなこともあろうかと思います。そういうことも期待をしながら1年間検討させていただきたいなというふうに思ってます。
○岩名委員 何の期待をするのですか。
○土橋教育長 立ち上がるような、いわゆる新しい発想が出てくるようなことを期待をしたい。
○岩名委員 ですから、そういう人ごとのようなこと言うとらんと、あなたの仕事なんだからこれは。知事ともよく相談をし、あるいはお金の捻出についても考え、構想についてももう一遍再検討して、前向きに取り組むという、期待をするなんてことは、人がやることに対するコメントであってですね、あなた自身のことなんだからひとつ頼みますよ。
○萩野委員 時間なくて悪いんですけども、夏、ことしすごく暑かったんです。私学校行ったんですが、学校の教室ですね、エアコンですね、そんなんつけること考えてないんですか。そら人いっぱい入ってるし、暑いし。まあ夏休みはありますけどね。特に、障害を持った子の学級。こういうとこはもうちょっと早く全部に行くような形でちょっと考えたってもらえませんか。暑くて本当に中に入っておれませんでした。昔は私どものときはなかったんですけど、木造の校舎でして、今はもう鉄筋ですから余計暑いんですよね。特に障害を持った子の入ってる教室ぐらいはちょっと考えたってもらえんですかね。
それからもう一つ、本会議でも議論ありましたけども、制服とか、高等学校ですね、アルバムのこといろいろ学校の校長ずっと回ってきたんですが、県教委からちゃんと入札しなさいっていう通知が行ってますよね、学校へ。そのことをもう少し明確にしてあげた方が、校長さん方は地元のいろんな人にいろんなこと言われて、やむなく今のような形で、あんな形になっとるんですよ。きちっとしなさいって言うたってもろたら、県もちゃんとせいって言うからっていうふうなことで、業者を校長はきちっと説得できると思うんですよ。そのことをぜひもう一回明確に学校長に言うたってください。そうせんと、校長は板挟みになって非常に困ってるんですよ。
それから、制服とかアルバムだけの問題ではなくて、例えば1,000万円以上の金が学校で父母負担が出していくっていうのは修学旅行なんかもそうですよね。この修学旅行どうしとるかというあたりも実態をきちっと把握していただいて、これどっかの旅行会社にほいっていうふうな形で行ってるとこもあるんですよ。そして親の負担代がどんどん上がっていくっていう。だから、きちっとそれも見積もり取るなり、入札するなりの形にちゃんと行けるような形で、全部の学校が。校長が板挟みにならんように、地元と業者というふうな形で、親との。ぜひその辺も、本会議で議論がありましたので、あえて申しませんけども、要望しておきたいと思います。
○福山委員長 ほかなければ、お二人の傍聴議員が発言したいって言われるんで、よろしいですか。
(「はい」の声あり)
○福山委員長 簡潔に、じゃあお二人ともどうぞ。
○真弓議員 じゃあ手短にいきたいと思います。さっきの入試関係ですけども、学力検査の各教科ごとの簡易開示ですね、得点等の開示って「等」が入ってますけども、これは一体何を意味して、どういうことを想定してみえるのかっていうのをお聞きしたい。
それから、1日延ばしたっていうふうに発表を言われましたけども、この期間、例えば入試の当日は学校へ生徒が来ないようにしてやってるわけですけども、この1日延ばしてやっぱり授業をして、走り回りながら、片手間でやっぱり採点にかかわらざるを得ないのかなというふうに聞き取れたんですけども、その間生徒を放課というかそういう形でも、県教委としては学校裁量で認めていくのかというのがこの入試関係の2件です。
それとあと2つだけお願いしたいと思うんですけども、民間校長の登用ですけども、これ経営的なノウハウを学校現場に無理やり押し込むっていうふうに僕ら思ってるんですけども、経営という形だったら、Plan・Do・Seeっていうのを知事がよう言われますけどSeeはどうされるのか。例えば1年ずつその校長の成果はどこでどんなふうに見ていくのか。Seeをどのように担保していくのか。そして、この民間校長の任期は何年というふうに考えられているか。
最後に、確認糾弾会が出ましたので、私も一般質問でもさせてもらいましたので、もう一遍確認したいんですけども、今、土橋教育長さんは6月の糾弾会から前ところっと変わったと、新しい流れ、時代の流れを感じたと、人権にも配慮されたようになってきたというふうにおっしゃられました。前任者の中林教育長、あるいは作野教育委員長は、その法務局から文書をいただいたときでもこの確認糾弾会には差別に深く学ぶ場だというふうにおっしゃってたんですけども、それは誤りだったというふうに今言われたんだというふうに認識をしてよろしいんですね。
以上の4件かな、お願いします。
○澤川学校教育分野総括マネージャー まず、私の方から入試に関連いたしまして御説明させていただきます。簡易開示等の「等」のところですが、端的に申し上げると調査書の評定などでございまして、簡潔にということで、35ページにプロジェクト会議の報告がございまして、35ページの上のところで現行制度の説明しておりますので、調査書の評定とありますので、そこのところをごらんいただければというふうに思っております。こういうものを現在開示しておるというところでございます。
あと、入試の実際の採点の業務につきましては、学校でいろいろやり方もあるというふうに聞いております。実際、夏休みに長期休暇ですか、そこをやりくりしながらやっているという学校もあるやに聞いておりますので、実態、受検生の数とか、実際の学校行事とかありますので、そういった中で各学校が工夫されておられるというふうに承知しておりますので、今後ともそういう流れになるのかなと思います。
入試関係は以上でございます。
○安田教育支援分野総括マネージャー 民間校長でございますけれども、まず評価はどうするのかというお話なんですけれども、県立校長の場合は、昨年から一応試行という形でございますけれども、期首、中間、期末に県教育委員会の方と面談といいますか、懇談をする形で常に評価も含めまして話し合いをしてきているところでございますので、そういう校長全般の評価制度の中で、民間校長についても状況も把握していきたいというふうに考えております。
また、任期というのは特段考えておりませんけれども、やはり公務員になっていただくわけでございますので、60歳という定年はそのまま適用されるということでございます。
以上でございます。
○土橋教育長 糾弾学習会の件でございますが、私の考え方は先ほど述べたとおりでございますので、御理解をよろしくお願いいたします。
○真弓議員 ちょっと確認だけさせてください。民間校長の制度自身ここで話し合われて確認もしているわけですね、Planという形で。だから、ほかの校長と同じようというふうな評価制度では、これは本当の意味でのPlan・Do・SeeのSeeに当たらへんと思うから、ぜひとも民間校長の評価というものがこの教育常任委員会でも話されるようにしていただきたい。これは要望です。以上で終わります。
○大野議員 それではプロジェクト“C”についてお伺いします。
この計画の中でかなり学校教育が占める割合が、人づくりの中でかなりの比重を占めておるんですけれども、まず一つは、この総合行政の中に、教育委員会としてどの立場の人が参加してみえるかということが1点。
それから2つ目は、当然、何回か会議やられておりますから、参加された方はこの総合行政の会議で、このプロジェクトで議論されたことを教育委員会に持ってかえられて、何回か教育委員会の中でも議論しながらこれができ上がったと思うんですけども、この人づくりについて、ほかの委員会でも問題が出ておるようです。だから、やっぱりこれの中身について教育委員会でどの程度議論されたのか。もしあれば、議論した議事録をいただきたい。この2点だけお願いします。
○中沢政策企画分野総括マネージャー 企画マネージャーがこのプロジェクト、要するに県庁全体の併任というんですか、そういう辞令をいただいて、そちらの作業もつかさどってるということでございます。
そして、教育委員会内で人づくりの分野としてどういう取り組みができるかという議論を何度かさせてもらいましたので、今御請求の議論の中身というか、それについてまた御報告させていただきたいと思います。
以上です。
○大野議員 指摘されておる問題点として、教育委員会はどういう問題点をこのプロジェクト“C”の教育の中身の分野でどんな問題点が指摘されとるかということについて御理解していますか。
○山口企画チームマネージャー 御指摘をいただいているとしますと、人づくりの方で企業とのかかわりの中での指摘だというふうに認識しております。
○福山委員長 よろしいですか、ではほかになければ教育委員会関係についてはこれで終了いたします。当局には御苦労さまでした。
委員以外の方は退室願います。委員の方は御協議願うことがございますので、そのままお待ち願います。
〔委員協議〕
1.委員長報告について正副委員長に一任
2.意見書案について正副委員長に一任
3.閉会中の継続審査・調査申出事件について配付資料のとおり決定
4.県外調査について
〔閉会の宣告〕
以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。
平成14年10月 3日
教育警察常任委員長 福 山 瞳