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令和5年10月4日 全員協議会概要

   ■ 開催日時      令和5年10月4日(水) 10時0分~12時0分
   ■ 会議室        全員協議会室
   ■ 出席議員       46名
     議 長       中森 博文
     副議長       杉本 熊野
     議 員       荊原 広樹     伊藤 雅慶
                世古 明       龍神 啓介
                辻󠄀内 裕也     松浦 慶子
                吉田 紋華     芳野 正英
                川口 円       喜田 健児
                中瀬 信之     平畑 武
                中瀬古初美     廣 耕太郎
                石垣 智矢     山崎 博
                野村 保夫     田中 祐治
                倉本 崇弘     山内 道明
                稲森 稔尚     下野 幸助
                田中 智也     藤根 正典
                小島 智子     森野 真治
                藤田 宜三     野口 正
                石田 成生     村林 聡
                谷川 孝栄     東  豊 
                長田 隆尚     今井 智広
                稲垣 昭義     日沖 正信 
                舟橋 裕幸     三谷 哲央
                津田 健児     中嶋 年規
                青木 謙順     山本 教和
                西場 信行     中川 正美
 ■ 欠席議員       2名
               小林 正人     服部 富男
 ■ 県政記者       7名
 ■ 傍聴者        3名
 ■ 協議事項
  1 令和6年度三重県行政展開方針(案)について
  (1)時間   10時0分~11時31分
  (2)説明者
     知事                                一見 勝之
    [総務部]
     部長                                更屋 英洋
     副部長(行政運営担当)兼コンプライアンス総括監    楠田 泰司
     副部長(財政運営担当)                    山本  毅
     参事兼税務企画課長                      石井紳一郎
                                          その他関係職員
    [政策企画部]
     部長                                後田 和也
     副部長兼ひとづくり政策総括監
     兼プロモーション総括監
     兼太平洋・島サミット推進総括監               長﨑 禎和
                                          その他関係職員
  (3)説明内容
     別添資料のとおり(資料はこちら)
  (4)質疑の概要

○山崎議員 11ページに「あらゆる産業における担い手の確保、誰もが活躍できる職場環境整備や働き方改革、DXの活用による生産性向上や副業・兼業人材の活用など、さまざまな対策を講じていきます」とあるが、この中で一番考えていかないといけないのは、企業の就業規則について、例えば労働基準監督署関係から通達があって、副業・兼業をしてもいいという内容の指示があったら変更できるけれども、指示がないことには動かせないという問題がある。ここには簡単に書いてあるが、根本はそこを改善していかないと、国から指導が入って、県がどうするとか、労働基準監督署に対する就業規則を企業がどうするということをきちんと順を追っていかない限りは、簡単に言っても直るわけではない。
 働き方改革というのも、土日が休みで、40時間体制で終日勤務する。でも、本業は40時間だが、さらに副業・兼業でオーバーワークして働くことが正しいのかとか、そういうことも示していかない限りは、これだけの文章だけでは何を県として伝えているのかなと。国がどうしたいから、労働基準監督署がどうしたいから、企業としてはどうしてほしいということをちゃんと伝えていただかないと変わるものではないと思う。
 それから、例えば土日に働いたら駄目だというような入札の中の縛りもあるが、そうした場合、土日は働いたら駄目と言っているのに、副業・兼業で土日に働いてもいいのかという話にもなってくるので、ここをちゃんとお示しいただければと思うが、いかがか。

○後田部長 確かにこういう新しい改革を進めていこうと思うと、いろんなハードルが存在することは私どもも承知しており、いろんな関係機関と連携を取って、どういうことができるかということを考えていく必要があるとともに、企業の皆様方ともしっかり話をして、どういうことが具体的にできるのか、それに対して、行政側の規制としてどういうことが改善できるのかとか、緩和できるのかとか、そういうことを幅広く議論しながら、どういうことができるのか考えていきたい。

○一見知事 御指摘はそのとおりだと思う。働き方改革をするときには、私どもはどちらかというと条件整備というか、働き方改革ができるように、様々な周辺事項も整理するのが我々の業務だと思っている。
 人口減少の関係で内閣官房の山崎参与にも三重県に来ていただいて私も何度か話をしているが、最終的に国の規制があるので、おっしゃるとおり労働基準監督署を使ってくれと言われている。労働基準監督署と連携を取りながら、副業・兼業人材が実際にワークできるようにやっていったり、ここの分野ではないけれども、男女の格差の是正だとか、そういったこともやっていくべきだと思っているので、行政展開方針に今どこまで書くかというのはあるが、実際ワークさせるときはそういったやり方でやっていきたいと思う。

○山崎議員 例えば賃金を上げろと組合が求めるが、土日に働けないことで給料がダウンしたという企業もある。いろんな考え方を含みおきしながら、働きたい方には働ける環境をつくっていただきたい。労働基準監督署がある以上はなかなか難しいかもしれないが、無理はせずと言いながらも、何とか収入を上げられるような仕組みもやっぱり大事だと思うので、ぜひともよい方向に行くようにお願いしたい。

○西場議員 私も11ページの産業振興のところで。
 今年度、特別委員会をつくって、世界情勢あるいは農業情勢の状況を踏まえて、食料自給の向上というものを中心にやっている。国のほうでも食料安保を含め、食料・農業・農村基本法を今見直している状況である。こういうところが今の産業振興、農業振興の中にあまり書き込まれてないように思う。トウモロコシなどの飼料の生産とか、あるいは米粉の生産とか伊勢茶の消費拡大というところは部分的に記述があるが、そういうところをもう少し、今の議会や、あるいは国の情勢を踏まえたところで記述を入れてもらえればと思っており、県内生産の拡大と県内消費というものに力を入れていただくという方針をぜひお願いしたいと思う。

○西田企画課長 今年、この行政展開方針(案)に書いてある農林水産業については、かなり頑張って書いたつもりである。農業生産の拡大というところも精一杯書いたが、心根の部分で確かに議員がおっしゃるような部分は入っていない。決して考えていないということではないので、最終案に向けて、いただいた意見も反映させていきたいと思う。

○一見知事 西場議員からいただいた話は非常に根本的な話であり、書くとすると、恐らく14ページの個別というよりは、11ページの四角囲みの中に大きな方針として書いていくことになろうと思う。
 農林水産業は三重県の産業の骨格を成しているものの一つでもあるし、観光にとっても非常に重要な産業でもあるので、私も農林水産業にしっかり力を入れていかないといけないと思っている。いろいろマスコミの方に御批判もいただいたりするが、県内各地いろんなところを見てまいりたいと思っているので、そういった記述についてこれからしっかり考えてまいりたい。

○稲森議員 3ページの「子どもたちの輝く未来の実現」ということで、児童虐待の問題などを踏まえて書かれている。以前、子ども・福祉部だったと思うが、モデル事業で子供の死因究明ということの調査、チャイルド・デス・レビューということで取り組んでいただいて、まさに複雑に絡み合っている子供が亡くなる事案を、どういう原因があって、どういう再発防止策があるかということを、もう既に取り組まれてきているかと思う。そのモデル事業で取り組んできた成果を今後どういうふうに生かしていくかということがすごく重要だと思うが、あまり成果というものが聞こえないので、その辺をどのように考えているか聞かせていただきたい。

○西田課長 子供の死因究明というところを今後の県政に生かすというのはずっとやってきておるところであるが、令和6年度の行政展開方針(案)にその点はちょっと含まれていない。新たに取り組む部分としてではなくて、継続して取り組む部分になってこようかと思うが、そこはまた担当部局にも確認して、最終案に向けて整理をしていきたいと思う。

○稲森議員 そこをもっとアクセルを踏まないといけないと思っている。モデル事業をやりっ放しで、今後連携してどういう取組をしていくというのが見えない。児童虐待の問題もチャイルド・デス・レビューに入っていなかったのでは。そういうところも含めて、非常に重要なことをこれまでやっていただいているんだから、そこは非常に大事だと思う。そうでもないのか。知事も御存じないのか。

○一見知事 CDR、チャイルド・デス・レビューに関しては、三重大学の小児科の平山教授が中心になってやっていただいており、私も年に1回報告をいただいている。三重県はたしか全国47都道府県のうち10ぐらいの先進的にやっている自治体の中の一つに入っており、その中には児童虐待も項目として入っている。今回、虐待について書いているが、CDRの結果をどういうふうに生かしていくのか、今、状況がどうなっているかを確認したいと思う。今日は担当が来ていないようなので、また確認して、議員のところに報告する。

○稲森議員 11ページに「人手不足対策の推進」というところがあるが、端的に言って人手不足の原因はどういうところにあると思うか。その中で、賃上げできるような環境をつくっていったり、賃金を上げろと求めていけるようなことは非常に大事だと思う。都会のほうが賃金がよくて、地方はそうでもないというような状況を変えていく必要があると思うが、行政の力によって状況を変えていくことは可能なのか。また、県としては賃上げの必要性をどのように認識しているのか。

○西田課長 人手不足の原因は様々あると思う。まず、新型コロナの5類移行によって人流が増えてきた、経済活動が復活してきたという部分もあるし、2024年問題というところでの関係する業界の対応、そして、人口一極集中による働き手の不足、いろいろなものが重なっているんだろうと思っている。そういったものを一つ一つしっかりと原因を考えて、来年度は効果的な対策を総合的に打っていきたいと思っている。
 賃上げについても、非常に大事なところだと思っており、特に県民の生活満足度を上げるためにも一つの大きなファクターだと思っている。ただ、これは県だけでできるというわけではないので、人手不足対策を含めて様々な企業といろいろ連携をして、また、国の動きも踏まえながらやっていかなければいけないところだと思っているが、方向としては大事な方向として、県として何ができるだろうかというところをしっかり取り組んでいきたいと思っている。

○稲森議員 今のところに少し関わってくるけれども、今、日本人というか、日本に暮らしている人と言ったほうがいいかもしれないが、学校を卒業したら世界一学ばないのが日本人だと言われたりする。政府が今年度、物すごくリスキリングとかに力を入れているかと思うが、他県の様子を見ていると、例えば今年度の当初予算に、リスキリングを一つの県政の柱みたいにして積極的に取り組んでいくようなところもある。国も地方財政措置を行ったり、自治体と地方大学が協定を結ぶことを条件にした特別交付税措置などを積極的に行ったりしているかと思うが、三重県政の中で、どこかが旗を振って、生涯学習的なところ、リカレント教育と言われるようなところから、あるいは産業界で課題になっているようなリスキリングを、大人になっても学び直していこうというような機運を、県民に対しても企業に対しても、もっと盛り上げていく必要があると思う。もう少し大きな文脈の中でリスキリングとかリカレント教育というのをどういうふうに捉えているか。しっかりここを打ち出してほしいと思うが、いかがか。

○西田課長 国も新しい資本主義という形で、人材育成というところで、今おっしゃったリスキリングとか、またリカレント教育を進めていくというのを打ち出している。今回私どもも、きっかけというか、特に何のために取り組むかという部分で、今御指摘のあった人材・人手不足対策の推進というところで整理をしておるところであり、資料1の12ページの一番下、「人材育成への投資」という部分で少し触れている。
 おっしゃっている部分については、まとめて打ち出すべきだという話で、我々もこれに力を入れていかないといけないと思っており、また、上の四角囲みの中でそういった方向性をしっかりと打ち出してはどうかという部分については、検討させていただきたいと思う。

○稲森議員 多少書いてあるのは分かるが、人手不足対策だからやるというような小さいまとまりではなく、例えば三重大学でもリカレント教育センターというのができて、産業界にも対応したものだと思うし、そういうところと産業界と、例えば県がもっと音頭を取ってやっていこうとか。例えば百五総合研究所、この間も西城さんがすごく頑張っていたが、そういうところと県がもっと関与して積極的にやっていってほしい。一人ひとりの県民の自己実現から企業のニーズというところまで対応できるように。その辺、知事、いかがか。

○一見知事 スピード感を持った県政展開をしなければいけないと思っており、そういう意味では、産業界と、それから三重大学をはじめとした教育界、それと行政がタッグを組んで三重県をよくする必要があるということは、私が知事になってから産学官のトップ会談をやり始めている。ちょっとなかなか3人とも時間が取れなくて、進められていないところがあるが、これからもやっていこうと思っている。人材育成は非常に大事で、各分野でやっていて、例えば半導体は産業界も教育界も一緒になってやっている。全体的にどうしていくかは先ほど課長から御答弁申し上げたとおりであり、検討していきたいと思っている。

○稲森議員 ぜひそこをもっと強く打ち出していただきたい。
 7ページの「ジェンダーギャップの解消」のところで、一般質問もしたが、我々の無意識の中で起きているような性差別をしっかり自覚、認識をして取り組んでいかなければと思う。以前、鈴木県政の時代に、男女共同参画という大きな施策が女性活躍というふうに変更させられてしまった。僕は今でもすごく違和感を持っているが、男女共同参画基本法という大きい法律があって、その下位になるような女性活躍、つまり、特に労働の分野で女性がどう進出していくかというところだと思うが、そういうふうになってしまったのを、僕は男女共同参画だったり、ジェンダー平等という大きな施策目標に切り換えていくべきだと思うが、知事はどう思うか。

○一見知事 女性の大活躍推進三重県会議というのがあって、これを聞いたとき、三重県の女の人はどう思うかなあと、大活躍せえと言われてうれしいかねということを職員に言った。活躍は必要なのかもしれないが、大活躍とか言われて、うれしくないんと違うかな、三重県人やとそう思うのと違うの、必要であれば見直したほうがいいよねという話をした。
 今回書いているのがジェンダーギャップの解消、これは本当にやっていかなければいけないので、先ほど言った女性の会を開いたときに、女性から男性と対応が違うと思うという趣旨の発言もあり、これは我々だけではできないところで、企業にもお願いをしていかないといけないと思うので、そういった方針で進めていこうと思っている。

○稲森議員 ぜひそこの見直しもお願いしたいと思う。
 この間もダイバーシティ社会推進課の皆さんに言ったことで、県内の女性の意見を聞くのも大事だが、できれば県内から出て行った女性や若者はなぜ出ていったかということもしっかりつかんで、聞いたことを聞きっ放しではなく、それを分析なり研究なりして、政策にしっかり生かしていっていただきたいと思う。

○吉田議員 私も稲森議員に続いてジェンダーギャップの解消のことを聞きたいと思うが、この間ずっと知事がジェンダーギャップの解消を、一番力を入れてやらなければいけないと言ってくださっていることを本当に心強く思うし、逆に私がいっぱい聞くことで嫌にならないでほしいと思う。知事自身、今ある日本社会のジェンダー格差でどういう問題があるかを、個人的なところでぜひ考えを伺いたい。

○一見知事 この場はあまり個人的なお話をする場ではないような気はするが、いずれにしても、県としては人口減少対策方針の中にジェンダーギャップの解消をイの一番に重要なものとして掲げているし、女性の話を聞いてしっかり進めていかなければいけないと思っているのは、先ほど御答弁申し上げたとおりである。 
 国連の発表で男性と女性のジェンダーの差、日本はまだまだ非常に低い順位にある。これは吉田議員も御存じのとおりで、外国で暮らしてみて日本に帰ってくると、いろんな会議で何でこんなに女性が少ないのかと不思議な気持ちになる。個人的な感想というとそのぐらいになるが、そこを変えていかないと、人口的には男性と女性とほぼ半数であるので、いろんな方の意見は入ってこないと思う。

○吉田議員 やはりこういう行政の場所とか政治の場所になると、男性ばかりの景色になってしまっていて、それを問題と捉えていただいているということが分かった。
 なぜこれを聞いたかというと、先日関連質問をさせていただいたときに、結婚支援を県政として推し進めることが、ジェンダーギャップの解消としては真逆なのではないかという質問をしたときに、答えがなかったと感じたので改めて伺った。
 そこで付け加えて言っていたのが、家父長制を支える家制度がある社会の中で、男女の結婚がそれの再生産になる。家父長制というのは家の父が長だという漢字を書くが、家制度は男性をトップとして家をつくっていく制度である。
 先日の関連質問が動画などで今公開され、字幕をつけて編集してくださった方がいて、10分の質問を2分に短くまとめた動画があって、それがツイッター上ですごく広く拡散され、150万回再生、5500回のリツイート、そして1.8万回の「いいね」がついた。そこでたくさんコメントがついたが、まず一つは、政治の場所に当事者がいない、妊娠・出産・結婚の当事者、女性が議場にいない中で、結婚しろと行政が推し進めることがおかしいということだったり、あと、ついていたコメントの中に、三重県は田舎だと私は強くは言いたくないが、やはり格差のある中で、地方の、例えば農村の嫁不足が深刻なんだというコメントがあったが、嫁不足というのは女を物としてしか見ていない。嫁は女へんに家と書くが、そういう扱いをされてきたのが明治時代以降ある家制度というもので、本当に社会の中に染みついているものである。
 そこで、何が言いたいかというと、結婚を望む方への支援というのも9ページに書いてある。人生の中でたくさんステップがあり、結婚もその一つだと思うが、結婚を望む方の支援が行政であるなら、進学とか離婚とか出産とか、そういうものの支援がないのもまた不平等だと思う。あと、若者の女性の転出をすごく問題とされているが、若者の男性の生きづらさという課題については全然触れられていないような気がする。やはり男性も女性も、どちらも視点を置いていかなければジェンダーギャップの解消ということにならないと思うが、改めてその点についてお聞かせ願いたい。

○西田課長 結婚を希望する方の支援という形があるならば、それ以外の支援もあっていいのではないかというお話については、困っている方がいれば支援するのが行政の役割だと思っている。その中で、どんなことをしていくんだというところを選択する中で、特に県として人口減少対策というところを切り口としてやっており、そこに出会い支援というところが非常に関係があるということで行っている。
 ジェンダーギャップの件について、男性についてもいろいろ意識を変えたりする取組が必要というのはごもっともであり、これはもう男女を問わず、ジェンダーギャップにみんなが意識的にそういったものを感じて直していく、そういった部分の意識改革はしっかりやっていきたいと思っている。

○中森議長 質疑者が複数おられるので、質疑は簡潔に。

○吉田議員 ジェンダーギャップ指数として数字で出ているものなので、結婚支援とか、ふわっとしたものではあまり意味がないと思う。自殺数もすごく10代、20代が高い、子供の虐待数が多い、待機児童も多い。そういう数値で表れている問題に対して真摯に向き合っていただきたいと思う。

○中嶋議員 令和5年度の行政展開方針の目次と見比べると、令和5年度は、3に「政策展開の基本方向に沿った取組」が書かれており、これはみえ県民力ビジョンの4つの政策展開の基本方向になるが、これは今後書いていくことになるのかというのが一つ。
 あと、「注力する取組」が、令和5年度は6項目あって、今回は5項目で、中身的には6が5になっただけではあるが、この順番は優先順位の1から5ではないということの確認をしたいのが2点目。

○西田課長 まず、目次を御覧いただくと、「注力する取組」があって、最終案には「政策展開の基本方向に沿った取組」というのがあったが、今後どうなっていくのかということについては、最終案に向けてそのように付け加えていく予定である。
 そして、「注力する取組」は、去年6項目あったのが今回5項目になり、この順番はという話だが、「注力する取組」として、社会情勢の変化に応じて、令和6年度はこの分類でやっていくという形で整理したのがこの5項目であり、どれも注力する取組である。ただ、「はじめに」のところで子どもとか人口減少対策等をしっかりやっていきたいというところがあるので、順番は1番、2番のところにそういった部分を置いているが、すべて大事、注力するということである。

○中嶋議員 分かった。これから3項目めの「政策展開の基本方向に沿った取組」が書き込まれていくということと、「注力する取組」の順番は特に優先順位はないけれども、力を入れているところはやっぱりあるということで理解した。
 あと、要望としては、ガストロノミーツーリズムという言葉が消えてしまっているのがちょっと残念である。

○喜田議員 まず、感想から述べさせていただくと、優先順位がないという話で、「子どもたちの輝く未来の実現」と書いていただいているが、私は非常に弱い、残念だという気持ちが沸き起こって質問をさせていただく。優先順位がない、どれも同じなんだというところも含めて、本気度を確かめるために幾つか質問したい。
 まずは、「児童相談体制の強化に取り組んでいきます」ということで、事件があってから早急の対策を講じてもらったと思うが、それプラス、どのような体制強化に取り組むのかというのが一つ。
 もう一つは、教職員の資質向上、人材確保という部分で、県としてどのような課題意識を持っているのか。児童相談所は体制強化に取り組むけれども、現場の今の状況を知っているとは思うが、その人材確保という文言、文章の部分で、今現場で起こっていることに対しての課題意識を問いたいと思う。

○後田部長 児童相談所の体制強化については、先ほど少し説明の中でも触れたが、これまでも国が示した強化プランに基づいていろいろ増員等も進めてきたところである。今後、今回のことも含め、さらなる体制強化については検討が必要であると考えており、来年度に向けてしっかりその辺りを検討していきたいと考えている。
 それから、人材確保の部分で、教員の確保等についてはなかなか難しい状況になっているようなことも聞いているのでこういう表現にしているが、もちろん資質向上の部分も含めて、子どもたちの教育環境を整えていくことは非常に大事なことだと考えている。

○一見知事 今、部長から御答弁申し上げたとおりである。
 若干補足すると、児童相談所の強化については、御案内のように直ちに対応する必要があるということで、年度内に児童相談所の職員2人、それから、本庁で全体のコーディネートをする職員1人ということで3名の増員をさせていただいた。これで足りているかどうかは、実は今、第三者委員会でも様々なヒアリングもしていただいており、我々もこれから児童相談所から今の状況で足りていない部分がないかどうかもヒアリングして、今後必要な要員の確保をしていくつもりである。
 したがって、先ほど課長が中嶋議員にお答え申し上げたように、今この段階でどの施策に一番力を入れていくかというのは明確には言えないところはあるが、令和5年度の予算を見ていただくと、どこに一番注力しているのかは火を見るより明らかである。我々三重県の大人が考えていかないといけないのは、三重県の子どもたちが健やかに育つということであるので、そこについての考え方は、私自身も、それから県庁も変わっていないということを御理解いただきたいと思う。
 教職の人材確保は、今国でも、中央教育審議会だったと思うが、部会で議論がなされている。働き方をいかに変えていくのかというところは三重県だけでできる話でもなかろうと思うので、全体の動きを見ながら、来年度予算を編成していく中で考えていきたいと思っている。

○喜田議員 児童相談所の体制強化はぜひ強力にお願いしたい。そこを所管する子ども・福祉部の体制強化というのも必要であり、虐待を見抜くのは、一番は教育現場の先生たちであるという認識に立っているのかどうかが施策に関連してくると思う。一番見抜くことのできる学校現場の体制が、三重県でも欠員が出て代替補充がされていない。その辺りの文言もないし、教育現場の体制強化がすべてここに書いてある施策に関わってくるのではないか。不登校であったり、いじめであったり、外国人児童生徒のことであったり、ここに書いてある施策を進めるためには、教育現場の体制強化という文言があってしかりではないかと思う。
 人材確保に向けて、教職の魅力を伝えますと。教員採用試験を受ける人物というのは、教職の魅力というのを分かっている。大学とか高校とか中学校で間近で先生を見てきて、先生になりたいと思った人である。だから、魅力的でないところを県として、施策として解決する。それがこの中に書いていないといけないのではないか。今、松阪市の2つの学校で3人が欠員で、代替補充はない。校務分掌とか、いろんな授業の代わりであるとか、そういうことをやって5時間、6時間の過重労働、時間外勤務をして次の日に備えている。
 最低賃金が改定され、教育職員の給与等に関する特別措置法があるので法的には問われないが、1か月の労働時間をきちんと申告して、それを給与で割ると最低賃金法違反になっているのではないか。だから私は、体制を強化するという部分で、教育現場に今起こっている課題に対して県独自で何か対策をする必要があると思うが、いかがか。

○西田課長 学校現場における人手不足は、先ほど御答弁申し上げたとおり非常に深刻であり、県としてもしっかりやっていかなければならない部分である。
 まず、教員の成り手不足というところについては、確かに魅力は皆さん分かっていただいておると思うが、教育に関する学部を卒業しても、そのまま教員になる方が減ってきているということを聞いている。そういった方々に、魅力は分かっていると言いながら、再度魅力の発信、研修を実施するとともに、今実際、教員の皆さんの働き方改革というのは非常に重要で、そういった環境整備が必要だろうと感じており、学校の先生が教育を思う存分やるためには今何が必要になっているのかといった部分をしっかりと把握をして、一つ一つそういった環境整備に向けた問題解決を図っていこうと教育委員会で取り組んでいるので、御理解いただきたい。

○中森議長 各議員に申し上げる。質問は簡潔に、御答弁も簡潔にお願いする。

○喜田議員 ちょっと気持ちが入ったので。簡潔にさせていただく。
 人材がいない、どこを探してもいない、じゃ、どうするかという知恵を絞るべきだと思う。例えば柔軟な制度の運用というのもあると思う。例えば病休について話をすると、3時間とか4時間とか半日勤務ができない制度になっているが、その制度をちょっとこの緊急事態で変えるとか、そういう工夫をぜひしていただいて、令和6年度、欠員が起こって学校現場が疲弊して、子どもたちの輝く未来の実現になっていない現状に対して、何らかの手だてをしていただくことを切にお願いしたい。

○松浦議員 私も喜田議員と同じような、もう1点ちょっと別の角度から。
 「注力する取組」の1番と2番に関わってくることと思うが、放課後児童クラブと放課後等デイサービス、障がいを持った子どもたちの放課後をどうするかというこの2点について、これは多分市町の運営管理になると思うが、子どもたちは保育園には割としっかり行けるけれども、小学校に上がったときの小一の壁というのが一番問題かなと思っている。そこがここに書かれていないのがちょっと残念で、県はどこまでサポートしていただけるのか。保護者の方はかなり疲弊されている。小学校に入った後、働かないといけない、女性が大活躍しないといけないという中で、レスパイトだったり、休憩する意味がある。働くだけじゃない。それは保護者全員である。女性だけではなく、今育児に男性も参加していただいている。参加するのは当然のことだけれども、そういうことも含めて、ここからちょっと抜け落ちているなということを感じたので、ぜひそこを県としてどうバックアップしていただけるのかというところをしっかり考えていただきたいと思っている。

○西田課長 非常に大事な点である。資料1の9ページのところの真ん中ほどに「自然減対策」を書いている。ここにちょっと待機児童の解消という部分は書いてあるが、今議員の言われた、待機児童だけではなく、子育てしやすい環境というのはしっかり取り組んでいかなければいけないところなので、今の御指摘も踏まえて、最終案に向けて整理してまいりたい。

○松浦議員 ちょっと弱いかなと。これだけではその意味合いが見えないので、そこをどう県としてサポートするのかというところをもう少し、ここがライフステージの中で一番大事なところなので、よろしくお願いしたい。

○中森議長 1時間程度経過いたしました。この後質問を予定されている方は挙手願います。

〔質問予定者挙手〕

○中森議長 わかりました。午後からは議員勉強会の日程があり、全員協議会は午前中で終わらせる必要があるため、ご協力願います。いったん休憩とし、再開は11時20分からといたします。
 暫時休憩いたします。

(休憩)

○中森議長 休憩前に引き続き、全員協議会を再開いたします。

○伊藤議員 先ほど松浦議員もおっしゃったので、私も端的に申し上げる。
 3ページの「子どもたちの輝く未来の実現」の中段に居場所づくりの取組、先ほども放課後児童クラブのお話もあった。放課後児童の健全育成事業、あるいは放課後子どもプランといったところで進められてきた事業として、放課後児童クラブあるいは放課後子ども教室、こういったところも県行政としても支援していただいている状況であろうと思っている中で、子ども食堂、こういった事業を推進される。これも非常に大事なことだとは思っているが、一方で、先ほどから言われるように、放課後児童の居場所づくり、健全育成事業というところが少し欠けておるようにも感じていた。そういった中で、運営については公設公営から民設民営まであるが、いろいろと共稼ぎ家庭の支援であったり、あるいは地域の高齢者との関わりであるとか、かなり広い活動をされている。そういった意味では、こういった考え方の中に、放課後児童の健全育成として、「など」という言葉でまとめるのではなくて、そちらの方もしっかりと文言として入れていただいて、県行政としてもしっかりバックアップしていくという意思表示をしていただきたいと私からもお願いをしたい。

○後田部長 そういう部分についても、最終案に向けて盛り込んでいけるように検討していきたい。

○辻󠄀内議員 産業振興になろうかと思うが、県内で多様な働く場を確保していくということは、雇用の創出と、結果的にそれが人口流出の防止にもつながっていくと思う。そういった意味で、しっかり企業を県外から誘致していくという視点が私は非常に大事だと思っているが。今回、企業誘致という文言がこの中にないことを非常に残念だと思っているが、この点についてどう考えているのか確認したい。

○後田部長 企業誘致についても産業振興の中で非常に重要な取組だと考えている。確かに「企業誘致」という言葉自体はこの大きな四角囲いの中にはないので、表現も含めて、また最終案のどこかで検討させていただきたい。

○辻󠄀内議員 三重県は地域によって地理的な優位性が極めてあって、企業誘致という面ではかなり可能性があると思っているので、ぜひしっかりと取り組んでいただきたいと思う。

○小島議員 3番の柱のところで「ポストコロナ」という言葉、4番の柱のところで「コロナ禍により」云々という言葉がある。
 1番の「子どもの輝く未来の実現」のところで考え方をお聞かせいただきたい。来年度、単年度の方針ということで、いよいよコロナ禍の影響からの回復・脱却を子どもについては図っていかなくてはいけないと思う。今年度、様々な知見が明らかにされていると思うので、何かが起こったから何かを強力にやっていくだけではなくて、子どもにどういうコロナ禍の大きな影響があり、そこからどう脱却を図っていくかという考え方がベースになければ、字面で「輝く未来の実現」と書いてあるけれども、そこはやっぱりいつもとは違う特別な状況なのではないかと考えるが、その辺りについての考え方をお聞かせいただきたい。

○後田部長 確かにこれからの子どもたちの育ち等を考えていく上で、今置かれている状況を踏まえてどうしていくかということが大事だと思っており、そういう中では、コロナ禍の中で子どもたちに影響を与えたことであるとか、コロナ禍から少し脱却している状況の中で、さらにどういうことをしていく必要があるのか、そういう今の時代背景みたいなことも、少し最終案に向けては整理させていただきたい。

○小島議員 来年度だからこそ必要なことだと思うので、言葉もぜひ書き込んでいただければいいと思うし、長期ではなくて、来年度やっぱりやらなくちゃいけないことがあるだろうと思うので、よろしくお願いする。

○東議員 1ページの表題のところ、ちょっと前段だけ、申し上げたいことの前ぶれで、「はじめに」というところで、「子どもの最善の利益や」と2段落目ぐらいから書いてある。このことはもうそのとおりで、その下の行に「自分らしく生きていけるよう、自己肯定感の涵養につながる取組」ということがはっきりうたわれて、このとおりだと思う。ぜひ取り組んでいただきたいというところで、その下に人口減対策で、「安心して出産や子育てができる環境」とある。同じように「希望がかない安心して子どもを産み育てる」という言葉も何回も出てきているところを前提にして、「注力する取組」の「子どもたちの輝く未来の実現」の4ページの真ん中ぐらいに「周産期母子医療センターや小児医療機関の運営等を支援するとともに、周産期死亡率のさらなる改善」というくだりがある。
 そして、これはもうセットの言葉だと思うが、「子どもを安心して産み育てることができる環境づくりを推進します」と。児童福祉法、母子保健法、成育基本法を合わせてセットの言葉で、実は国が少子化対策の一環で、出産の保険適用化を目指すというのが方針として出された。
 その中で出産というテーマが、つまり産前も産後も母子保健も含めてカバーできているが、出産そのものについては今まで国自体もトーンが低かった。出産を保険適用化するについて、保険化ということは、介護保険みたいなイレギュラーなところで対応するのかなという想像もするが、これは現場を持っている市町と県が、ぜひこのことについて、来年度、その次の年度にはもう制度がスタートするように思うので、私はここにこういう文言を入れたらどうかなと御提案申し上げ、御検討いただけたらなと思うのが、「豊かな出産体験」ということが、つまり、育児ノイローゼや育児不安とか、それからその後に関わるようないろんな子どもの成育とか、母親の守っていく姿の中ですごく影響があると思う。豊かな出産体験ができるような環境づくりをぜひ三重県としては取り組むということを方針に掲げてはどうかと思う。それが1点目。
 2点目が、16ページ、関連質問で知事に大変前向きな御答弁をいただいた熊野古道20周年についてであるが、この中で、プロモーションと、それから大阪・関西万博はその次の年にあるわけで、これはぜひ3県という言葉をどこかに入れていただいて、3県共同でプロモーションをと。教育長は奈良県もと言っていたが、追加登録という言葉をこの年度で入れるかどうかはさておき、和歌山県が非常に熱心なので、三重県がそれと連携を取ることは大事で、今回、観光であれば、ぜひ3県が協力するという文言を入れていただくといいなと思う。

○後田部長 いただいた御意見は一度担当部とも議論をして、最終案に向けて整理をしていきたいと思う。
 
2 令和6年度当初予算調製方針、令和6年度組織機構及び職員定数調整方針について
(1)時間   11時31分~12時0分
(2)説明者
    知事                           一見 勝之
   [総務部]
    部長                           更屋 英洋
    副部長(行政運営担当)             
    兼コンプライアンス総括監                楠田 泰司
    副部長(財政運営担当)                山本  毅
    参事兼税務企画課長                  石井紳一郎
                                     その他関係職員
   [政策企画部]
    部長                           後田 和也
    副部長兼ひとづくり政策総括監          
    兼プロモーション総括監
    兼太平洋・島サミット推進総括監           長﨑 禎和
                                      その他関係職員
(3)説明内容
    別添資料のとおり(資料はこちら)
(4)質疑の概要

○三谷委員 令和6年度組織機構及び職員定数調整方針の組織機構の(2)のところで、「社会情勢の変化や令和5年度に実施した本庁組織の再編をふまえ、現行の地域機関の組織体制について検証し、必要な見直しを検討します」と書かれているが、要は地域機関の組織体制の見直しは当面やらないということをここに書いているのか。

○更屋部長 今年度当初から各部局と総務部で意見交換を始めており、今どういった課題があって、どういった見直しが必要かということの議論を進めているが、現時点で、例えば条例改正を伴うとか大きな見直しにつながるような課題は出てきていない状況であるので、今後そういうことがなければ、例えば同じ事務所の中で課の編成を変えるとか、そういった小さな組織改正は当然あるかと思うが、今日現在では大きな組織改正は検討していないという状況である。

○三谷委員 これはまた、別に議論させてもらう。

○稲垣議員 当初予算調製方針の中で、みえ子どもまるごと支援パッケージについては、今年度取りまとめてやっており、来年度も進める必要があると書いてもらっているが、今年度の予算でいうと22%増の98.6億円という形だったと思うが、来年度以降も同規模の、もしくはそれ以上の規模でこのパッケージを想定しているのかどうかというのが1点と、今、県議会の中で、子どもに関する政策討論会議というのを設置していろんな議論をしている中で、当然来年度予算に反映するべきだというような議論も出てこようかと思うが、県議会での政策討論会議での来年度以降へ反映してほしいという提案についても、このパッケージの中にしっかり議論して入れてもらえるかということも一応確認したい。

○更屋部長 今から予算要求で、最初から額はここが上限ということで決めているわけではないので、例えば子ども施策であれば重点施策枠でも要求してもらうし、一般経費のところでは上限を設けずに要求してもらうので、その中で額が決まっていくというところで、去年並みにするとか去年以上にするというのは今の時点で決まっているところではない。
 2点目は、当然ながら今後各部から要求が出てくるわけで、どんな事業が出てくるか分からないので、当然議会の議論は反映した上での予算案になると考えている。

○稲垣議員 当然額はまだ分からないと思うが、今年度はそれをパッケージという言い方をして、これだけ力を入れるという表現の仕方をされていたと思う。それを単年度ではなく、来年度も必要だという認識を書いてもらっているということは、来年度もパッケージとして見てもらえるという理解でよいか。

○一見知事 先ほどの行政展開方針(案)でもお答えしたが、子どもの施策は一番重要な施策であろうと思っている。そういう意味では、パッケージは1年で終わりということではないし、国も子ども施策にこれからますます力を入れていくということであるので、まだ確定ではないということを前提として申し上げなければいけないのもお許しいただきたいと思うが、拡充していく方向になろうかと思う。そのときは当然、各委員会あるいは議員の皆さんからいただいた御意見を各部で受けとめて、それを入れていくという形になろうかと思う。

○吉田議員 資料5について、子ども・子育てなど様々な面で人手不足が深刻化していると書いてあるが、3番では真逆のことが書いてあって、「定数配置については、全体数の抑制を図りながら」と書かれているが、やっぱり子ども・子育てなどをはじめケア労働に関しては人手不足があり、業務の過集中が起こって、それで人が辞める負のスパイラルが起こっているのに、全体数の抑制を図るという方針は矛盾しているのではないかと思うが、それについて考えを聞かせてほしい。

○楠田副部長 この職員定数調整は、県職員の定数の調整の考え方である。人手不足の関係に関しては、今、各部が、例えば医師や看護師の確保対策あるいは建設業の担い手の育成、農林水産業の担い手の育成、そういった各分野ごとにいろんな人材不足の対策を打っている。ここの組織機構のところで人材不足と書いてあるのは、そういった各部がそれぞれ縦でやっている人手不足について、そういったものを取りまとめて、より効果的にやっていくような組織体制が必要ではないかということで、そういったことも調整していこうという意味で書いている。
 定数の抑制というのは、我々も県職員を減らすということを前提に調整をしようということは全く考えてなく、ただ行政需要は非常に増えてきている。それに応じて職員数を、ここも必要だ、ここも必要だとやると、どんどん職員数が膨れ上がって人件費も増えていくことから、我々としてはできる限りスクラップ・アンド・ビルドで、より注力する取組に今年度は配置し、より行政需要が薄くなったところは少し抑えていく、そういうバランスの取れた調整をやっていくという意味でこの方針には記載している。

○吉田議員 情勢に合わせてということだったと思うが、やりがいとか達成感とか、そういうお気持ち論では全然人は働けなくて、ちゃんと働く人の目線を大切にしながら組織をつくっていってもらいたいと思う。

○稲森議員 組織機構のところだが、子どもとか人手不足の分野で特にこれから検討だとは思うのだが、今課題としているところとか、具体的にこんなことを検討しているというのがあったら、もう少し教えていただきたい。

○楠田副部長 先ほど行政展開方針(案)でも少し説明があったように、まず児童相談所の現場については、年々虐待件数が増えてきているということや、今年度あった問題を今検証委員会で議論している。そういったことを踏まえて、現場の体制についてはいろいろ考えていかなければならないと思っている。
 それと、やはり子どもをめぐる行政というのは本庁と地域機関が一体となってやっていかなければいけないと思っていることから、本庁についてもよりよくなるような体制づくりについて、これから議論していきたいと思っている。

○稲森議員 人手不足の分野はどうなのか。

○楠田副部長 人手不足については、各部が行っている人手不足の施策、やり方は当然生かしながら、それ全体を取りまとめる、あるいは司令塔的な組織があればより効果的に取りまとめることもできるので、そういった縦の取組に横串を入れるような体制を考えていかなければいけないと思っているところである。

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