三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 令和4年度 委員会会議録 > 令和5年3月10日 教育警察常任委員会 予算決算常任委員会教育警察分科会 会議録
開催年月日 令和5年3月10日 (金曜日) 午前10時0分~午後1時50分
会 議 室 502委員会室
出 席 委 員 8名
委 員 長 平畑 武
副 委 員 長 谷川 孝栄
委 員 野口 正
委 員 山内 道明
委 員 杉本 熊野
委 員 小林 正人
委 員 日沖 正信
委 員 中川 正美
欠 席 委 員 なし
出席説明員
[教育委員会] | |
教育長 | 木平 芳定 |
副教育長 | 上村 和弘 |
次長(教職員担当)兼総括市町教育支援・人事監 | 佐藤 史紀 |
次長(学校教育担当) | 井ノ口 誠充 |
次長(育成支援・社会教育担当) | 中川 実 |
次長(研修担当) | 水野 和久 |
教育総務課長 | 森岡 賢治 |
教育政策課長 | 大屋 慎一 |
教育財務課長 | 石井 紳一郎 |
学校経理・施設課長 | 太田 和恵 |
教職員課長 | 野口 慎次 |
福利・給与課長 | 青木 茂昭 |
高校教育課長 | 山北 正也 |
小中学校教育課長 | 遠藤 雅典 |
学力向上推進プロジェクトチーム担当課長 | 脇谷 明美 |
特別支援教育課長 | 早津 俊一 |
生徒指導課長 | 萬井 洋 |
人権教育課長 | 舩見 雪絵 |
保健体育課長 | 奥田 隆行 |
社会教育・文化財保護課長 | 天野 長志 |
研修企画・支援課長 | 吉田 かをる |
研修推進課長 | 徳岡 毅也 |
学校防災推進監 | 西田 恭子 |
特別支援学校整備推進監 | 伊藤 敦子 |
子ども安全対策監 | 尾崎 充 |
人権教育監 | 錦織 厚史 |
その他関係職員 |
委員会書記
議事課 主幹兼係長 大西 功夏
企画法務課 主任 奥村 克仁
傍 聴 議 員 なし
県 政 記 者 4名
傍 聴 者 1名
議題及び協議事項
第1 分科会(教育委員会関係)
1 議案の審査
(1)議案第4号「令和5年度三重県一般会計予算」(関係分)
(2)議案第51号「令和4年度三重県一般会計補正予算(第11号)」(関係分)
2 所管事項の調査
(1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告
第2 常任委員会(教育委員会関係)
1 議案の審査
(1)議案第22号「博物館法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例案」
(2)議案第35号「公立学校職員定数条例の一部を改正する条例案」
(3)議案第36号「三重県立特別支援学校条例の一部を改正する条例案」
(4)議案第47号「損害賠償の額の決定及び和解について」
2 請願の審査
(1)請願第62号「学校給食及び昼食における「心身の健康の増進と豊かな人間形成」の実現を求めることについて」
(2)請願第63号「マスク着用の有無による差別・偏見等防止の啓発及び換気システム導入等に関することについて」
3 所管事項の調査
(1)県立高等学校の活性化について
(2)県立高等学校生徒募集定員の策定について
(3)中学校における休日の部活動の地域移行について
(4)審議会等の審議状況について
4 「委員会活動の評価」について
5 閉会中の継続審査・継続調査申出事件について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
第1 分科会(教育委員会関係)
1 議案の審査
(1)議案第4号「令和5年度三重県一般会計予算」(関係分)
ア 当局から資料に基づき補充説明(なし)
イ 質疑
○平畑委員長 それでは、御質疑があればお願いします。
○山内委員 3点ぐらい聞かせていただくだけなんですけども。
特別支援教育の推進のところの副次的な籍の実施拡大に向けた取組というところで、現状とか来年度の動きとかをもし教えていただけるならお願いしたいと思います。
○早津課長 副次的な籍につきましては、各市町と協議を重ねており、現在、大紀町のほうは来年度から在校する児童生徒について副次的な籍を置くということで話が進んでおります。また、4つの自治体につきましても、来年度、試行的に進めるために、関係者会議等を開きながら前向きに取組を進めているということで、県教育委員会も中に入らせていただきながら協議を進めているところでございます。また、それ以外の市町につきましても、この副次的な籍の意味等をきちんと伝えさせていただいて、検討を始めたいという御意見も聞いておりますので、県としましても、丁寧にそこを進めながら、当事者である保護者の方、お子様、それから各学校の方に御理解をいただいて進めていきたいと考えております。
以上でございます。
○山内委員 丁寧に進めていただいている状況を確認させていただきましたので、しっかり進めていただければと思います。よろしくお願いいたします。
それから、特別支援学校メディカル・サポート事業なんですけれども、特別支援学校8校に対してというところなんですが、まず教えてほしいんですけど、こちらの取組と、三重県医療的ケア児・者相談支援センターとの連携とか、あと各市町の特別支援学級に在籍している医療的ケアの必要な子どもたちに対するサポートというか、連携とかというところが、どういう状況なのか教えていただきたいと思います。
○早津課長 各市町の、まず看護師たちの関係ですけども、三重県医療的ケア児・者相談支援センターにも入っていただきながら、そこをどういうふうにサポートするかということで、まずセンターとの協議をしているということと、実際には、県の特別支援学校の看護師が小中学校等を見に行かせていただきながら、市町教育委員会と一緒に、どのようなサポートをして、どうしても看護師が一人で仕事をしているケースがございますので、不安を取り除くために何ができるかということと、本県がやっている医療的ケアの研修がございまして、そちらの案内をさせていただいて、そちらにも出席していただいているという取組を進めております。医療的ケア児・者相談支援センターとの連携というのは、今後どのように進めていくか等も含めて継続で検討を進めていきたいということでございます。
○山内委員 ぜひ連携を深めていただいて。市町のほうからも、小学校、中学校に在籍する医療的ケアの必要な児童生徒に対するサポートというところが非常に大きな課題になってきているというふうにも聞いておりますので、よろしくお願いしたいと思っております。
それから、最後にもう1点、学びを支える教育環境の整備のところのスクール・サポート・スタッフの配置についてなんですけれども、これは、大変、現場のほうで喜ばれているという状況なんですが、このスクール・サポート・スタッフの方の仕事、それは学校ごとに結構裁量が任されていると思うんですけども、その現状をちょっと教えていただきたいんですが。
○野口課長 スクール・サポート・スタッフについては、全校で配置できるように来年度も継続して配置しているということと、それから、委員からお話がありましたお仕事については、マニュアルというか手引みたいなのをスクール・サポート・スタッフの方にお配りするなり、あと周りの管理職の方々とか、そういうスクール・サポート・スタッフとコーディネートしていく立場の方用に資料を作りまして、そういったものを参考にしていただきながら、各学校の状況に応じて教員をサポートしていただくようにさせていただいております。
以上です。
○山内委員 スクール・サポート・スタッフ間のいろんなコミュニケーションの中での情報やと思うんですけども、いろいろ学校ごとに結構業務の内容であったり量がちょっと違うということもありますもんで、いい事例なんかはぜひ共有していただいて、スクール・サポート・スタッフの方の持っている能力をしっかりと発揮していただけるようにしていただくといいのかなと思いますので、よろしくお願いします。
ありがとうございます。
○平畑委員長 ほかに御質疑はありませんか。
○小林委員 1点、教えていただきたいんですが、未来へつなぐキャリア教育推進事業、一部新となっているんですけども、この就職実現コーディネーターの総数、配置、ローテーション、それから、新しい取組が何かありましたら教えていただきたいと思います。
○平畑委員長 当局の回答をお願いします。
○山北課長 未来へつなぐキャリア教育推進事業ですけれども、すみません、就職実現コーディネーターの、もう一度。
○小林委員 総数、それから配置、あと、それはローテーションで回っていますよね、そのローテーションはどんな感じかというのと、新しい取り組み方があったらそれを教えていただければ。
○山北課長 この12名につきましては、月に8回行く学校と、月4回行く学校とがあり、学校の要望や、就職希望者が多い学校に振り分けて対応しています。12名を、合わせて47校の高等学校にその月8回、月4回という学校の割当てをしながら配置させていただいております。
それで、この一部新というのは、コーディネーターの仕事自体が新規ということではなくて、引き続き、生徒の就職相談、生徒が希望する企業への就職あっせんとかいうところで、企業と学校と生徒をコーディネートしていただくわけなんですけれども、一部新という中身につきましては様々で、コミュニケーションとか、自分の意見をなかなか上手に伝えることができない、そういう配慮が必要な生徒に対しまして、地域若者サポートステーションとか関係機関の協力を得ながら、就労に係るネットワーク会議を開いて、教員だけではなくそういう専門的な方々のサポートを得て、その方々がまず自己理解、自分はどういう特性があるのか、特にどこにストレスを感じたりしているのかということで早めに自分自身を見詰め直すということ、あとコミュニケーション能力をしっかりつけていくために、ソーシャルスキルトレーニングを関係機関からの協力を得ながらさせていただいて、早期から職場実習を行っていくことで、その方々が希望する進路を実現できるように取り計らっていくというふうなことを新しく考えております。
○小林委員 就職率が100%なのは聞いておりますけども、離職率というのがすごく気になりまして。業界によってもかなり偏りがあって、3年以内に離職されるというのは非常に多いので、その辺を今後しっかり考えて取り組んでいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上です。
○平畑委員長 ほかに質疑はございませんか。
○中川委員 鳥羽・志摩の海女漁の技術のユネスコ無形文化遺産登録に向けて、来年度、どういう対応、計画等があるのかお示しいただきたいと思います。
○天野課長 ユネスコ無形文化遺産登録に向けてなんですけれども、平成29年3月に国重要無形文化財に指定された以降も、石川県、福井県と、3県が連携したパネル展であるとかイベントを開催してきたところです。
ユネスコ無形文化遺産登録に向けて、その前提となる国重要無形文化財の指定は既に受けておりますので、三重県と同様に指定を受けております石川県とともに、引き続き国に対して、海女漁の技術をユネスコ無形文化遺産の国内候補として選定するように働きかけていきたいと思っております。鳥羽・志摩の海女漁というのは、民俗的な知識、信仰などを交えた独自の文化を伝えており、大変貴重な民俗文化財であると考えておりますので、引き続き、パネル展や、いろんなポスターを各箇所に配置するなどして、貴重な民俗文化財を周知していきたいと、そのように考えております。
○中川委員 地域が要望しておりますので、ぜひとも推進方には強力にお願いしたいと思います。
以上で終わります。
○平畑委員長 ほかに御質疑はありませんか。
○杉本委員 小中学校指導運営費に関わってなんですけれども、学校のICT環境についての事業で、「効果的な活用に向けたサポートを行います」ということで、進めていくべき方向性がずっと書いてくださってあって、これはこれでいいんですけれども、今、タブレットを自宅へ持って帰らせている中で、いろんな事態が起こっています。アダルトサイトへのアクセスがかなり見られるということやら、グループLINEとかグループのチャットをつくって、たくさんのアカウントを持って、そのことがいじめの温床になっていくのではないか、なっているのではないかという懸念やら、それから、学校へ持ち帰ってくると、先生方は閲覧履歴を全部見ることができるので、履歴を見るとどのサイトにアクセスしたか、どの時間に使ったか、どんなグループをつくったかって、履歴を先生方が把握できるので、それを全部見ると、夜の2時、3時、朝方、そのサイトを見ていないと明くる日の会話が成り立たないとか、小学校低学年でもアダルトサイトへアクセスしているっていう事例なんかもあって、それからもう一つは、視力がかなり低下しているということを言われる学校もあります。その辺りのマイナス面についてのところは現状を把握しておられるのかどうかとか、それについて来年度どんなふうに取り組んでいくというようなところがあるのかどうか。かなり弊害も出てきているというのが現状ですので、その辺りのところはいかがでしょうか。
○遠藤課長 学習端末の持ち帰りについては、それ自体は学校の学びと家庭での学びをつなげるという意味でも意義のあるものだと思っておりますので、それは前に進めていくべきだと思っております。
一方で、委員から御指摘のあったような負の側面というものにも配慮は必要だと思っておりまして、市町と意見交換をする中でもそういった声が出てくることはございます。不適切なサイトへのアクセスとかというところは、各市町でもフィルタリングのソフトを入れたりとかという対策は取っているというふうに伺っておりますけれども、あまり制限をし過ぎると利便性が損なわれるとかということもありますので、そこのバランスの中で抜け道ができてしまっているというような場合もあるのかもしれません。
ただ、一方で、そういうものも含めて、子どもたちに適切な使い方を教えていく、ネットリテラシーという部分もしっかり指導していくということも含めての情報教育だと思いますので、そこもしっかり各学校で指導されるように我々も働きかけていきたいと思います。我々が委嘱しているアドバイザーの中にもセキュリティー部門のアドバイザーがおりますので、そういった方の助言等も活用いただければと思っております。
あと視力の部分に関しては、文部科学省のほうでも調査等をされているというふうに伺っておりますので、その知見を我々もしっかり確認して、市町とも共有してまいりたいと思っております。
○杉本委員 負の側面についてのこちらの捉えがちょっと甘いのではないかなって私は思っていて、やっぱり犯罪に巻き込まれるっていうような事例、何か事件があって、それが学校の学習端末を使ってっていうようなことが起こってきたときに、どうなっているんだって慌てるようなことが今後あるなって予想してしまうんですね。そこの部分は、学校教育の中にこれを入れたんやったら、併せてもっとやらないと。プラスの側面だけでは駄目だと思っているんですね。そこをもう少ししっかりと文部科学省にもお伝えいただきながら対応していただきたいということと、ネットリテラシー、情報モラルとかについての、発達段階に応じた指導要領といいますか、それはありますか。
○遠藤課長 情報モラルに関しては、国のほうでも資料がありますし、GIGAスクールが始まるときに、そういう配慮が必要で、そういう指導もあらかじめした上で持って帰らせるとかということが大事であるということは県からも示させていただいているところです。
委員が指摘されたところは非常に大事な部分だと思いますので、各学校の様子を聞いていても、書面を配付してしっかり指導されていたり、先生がそのために時間を取って指導していたりというところはありますので、引き続き国にもその必要性をしっかり伝えていきたいと思いますし、我々としても注意しておきたいと思います。
○杉本委員 ちょっと勉強不足なんですけれど、ネットリテラシー、情報モラルに関して、小学1年生から中学3年生まで発達段階に応じた子ども用の資料というか、そういうのは出ているんでしょうか。
○遠藤課長 今、県のほうで学年ごとというものを持っているわけではございませんが、いろいろ資料は存在しているかと思いますので、各学校でそういうものを活用していただくということかなと思っております。
○杉本委員 それをもう一回きっちり確認していただいて。
実はさっきのアダルトサイトへのアクセスって小学校1年生だったんですよ、という事例もあるんです。小1のところからも出てきているんですね。1回言っただけでそれが身につくものではないので、やっぱり繰り返しそこの部分をやっていかないと。本当にこういう学習を進めていくんやとすれば必要だと思うんですね。その辺りが、国においても県においてもやっぱり、まあ、市町においてもですけれども、まだまだこれからかなということがあるので、事件が起こる前に。もう起こっているかもしれませんけれども。来年度、そこはしっかりと進めていただきたいということを要望させていただきたいと思います。家庭も学校も把握できない中で進んでいることが多いかと思います。
次へ行かせてもらいます。次は、不登校のところで、不登校対策事業について少しお聞かせください。
三重県ではこの三、四年の間、本当に不登校対策をしっかりと進めていただいていると思っています。この5年間で小学生が2倍ですよね、不登校は。それから、小中学校合わせてこの5年間で不登校が1.5倍だと思います。そういう中で、不登校総合支援センターをつくっていただいたり、教育支援センターにスクールカウンセラーとかスクールソーシャルワーカーを配置していただいたり、訪問型支援をやっていただいたりとか、そのところはしっかりと進めていただいたなっていうふうには思っていますけれども、今後のところで2点、今後の方向性としてお伺いしたいところがあります。
1つはフリースクールとの連携なんですが、フリースクールもいろいろあると思います。私もお伺いしている中で、本当に出席扱いにもなり、通学定期の通学証明書も出していただくようなフリースクールもありますし、週、まあ、限られた日数で、体験型、それから居場所としてのフリースクールもあるかと思うんですけれども、県としてはその辺りの把握をしていらっしゃるのかどうか。しているとすれば、何か所ぐらい県内にあるのかということをお聞かせいただきたいと思っています。まずそれを聞かせてください。
○萬井課長 フリースクールにつきましてですけども、市町で把握しているフリースクールについての情報を県教育委員会のほうでも把握して、指導主事がそれぞれのフリースクールのほうを訪問しまして、活動状況等を見せていただいて、県のホームページのほうに14のフリースクールを紹介させていただいているところです。
○杉本委員 さっき申し上げた、出席扱いになっているフリースクールとそうではないフリースクールの数はどうですか。
○萬井課長 出席扱いにつきましては、フリースクールごとに出席扱いがなされるかどうかということではなくて、それぞれの活動について、その活動が出席扱いになり得るかどうかということは、いろんな条件があるんですけども、そういったものを踏まえて校長のほうで判断するということになっていますので、14のフリースクールの全てが出席扱いになるかどうかということではなくて、活動によって校長が判断するということですので、特に個々のフリースクールが出席扱いになるとかならないとかということではないということでございます。
○杉本委員 一日も出席扱いになっていないフリースクールはございますか。
○萬井課長 子どもたちの活動によってその判断は変わりますので、そこについては把握しておりません。
○杉本委員 議会のほうからの請願があって、そこにもフリースクールとの連携というところが書いてありますので、今後その辺りのところをしっかりと調査していただく必要があると思います。いろんな場所が必要やっていうふうに思っていて、その場所ごとによって支援の仕方は違うし、教育委員会だけではなくて環境生活部とか子ども・福祉部も入ってきておりますので、どこの部がどんな場面に対して支援ができるのかっていう辺りのところが精査されていく必要があるって思っています。なので、議会の請願に基づいたことをさらに御検討いただくに当たっては、来年度、フリースクールと、今、14のところをまずはしっかりと精査していただきながら、この不登校対策事業を進めていただきたい。そのことをしっかりとお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
○萬井課長 今、委員がおっしゃったように、他部局とも連携を取りながら、何ができるか、どういった支援ができるかということについても検討していきたいと考えております。
○杉本委員 木平教育長、この不登校対策全体について、木平教育長のときに随分進めていただいたと思うんです。今の質問にかかわらず、この事業について何かお考えがあればお願いします。
○木平教育長 不登校対策ですけれども、委員が言われるように人数的にかなり増えているということと、長期化しているというところがございます。それから、なかなか専門的な相談機関とつながれなかったりしているっていう児童生徒も増えているという状況があります。それで、まず、児童生徒が学校に行けないということが悪いことだというふうな受け止めじゃなくて、今の状況を学校なり相談機関がしっかり受け止めて、ではどういうふうにしていこうかということが必要だと思います。
その際に、学校だけじゃなくて、いろんな交流の場であったり相談の場であったり居場所であったりというのが必要だと思っていまして、そういう意味で、例えば市町の教育支援センターであったり、来年度、県立の教育支援センターを設置したり、それから、フリースクールもその役割を担っていただいていると思いますので、そういった部分をどういうふうに連携したり役割分担をして、今不登校の状況にある児童生徒が次に向かっていけるかという、非常に多くの場面をつくっていきたいなと思っております。その上で、今のそういった不登校の状況にある児童生徒が、学校にまた戻って自分の居場所として学校の活動ができたり、あるいは自立に向けて次のステップを歩めたりということにつながるように今後も取り組んでいきたいと思っています。
○杉本委員 不登校に関してもう1点。スクールカウンセラーとかスクールソーシャルワーカーも必要なんですけれども、やっぱりその子と子ども同士をつなげたり、家庭と学校をつなげたり、その子に本当にアクセスしていくのは、まずは教員だと思うんですね。その教員が今の配置では、こんだけ増えてくる不登校の子どもたちに対して不足していると思います。学校の実態はそうだと思います。
なので、今まで少人数加配とか、いろいろ県なりの教育政策の中で進めてきていただいていますけれども、加えて、オンです、加えて。やっぱり児童支援加配、生徒支援加配というか、そういったところに対応できる教員の加配が必要だと思います。
不登校の子どもとずっとやっていくのは教員です。担任です。そこがもうこんだけ増えてきたり、ほかの課題もあるし、ほかの問題もいっぱいある中でやっぱりし切れないっていうか、もう超えているっていうのが実態だと思います。頑張っているし、頑張る気持ちはいっぱいあるけれど、やっぱり教員に限界がある。なので、仕事量に限界がありますので、今までの県単の加配に加えて不登校に注目した加配、これはもう、ここで言っても仕方がないことか分からないんですけれど、財政当局に言うていかなあかんことやと思うんですけれど、その辺りのところを私はそう思っているんですけれども、御担当のところはいかが捉えておられるでしょうか。
○木平教育長 不登校もそうですけど、ほかのもそうなんですけれども、学校だけで解決するというのはなかなか難しい状況があると思うんです。児童生徒の状況によっては学校以外の場所、例えば先ほど出てきたような、場合によってはフリースクールであったり、それから教育支援センターのようなところで、まず自分の居場所とか交流の場所というのがそのときに合っているかも分かりません。加えて、例えば相談も、学校に来て相談というのはなかなかできないという状況がありますので、やっぱり心理とか福祉の専門的な知見のある方を活用しながら、その方も、学校じゃなくて、場合によっては訪問型支援という形も始めさせていただいていますけれども、そういった、学校に限らず幅広く対応できるということが私は大事だと思っていますので、そういう観点で、教員の配置だけじゃなくて、専門的な知見を有する人も併せて配置して、トータルで支援していくのがいいのじゃないかと思って、今そういう取組をさせていただいています。
○杉本委員 今、教育長がおっしゃったところへたどり着くまでに、教育支援センターへ行こうかとか、専門的なところへ行こうかって、まずはそこへは行かないです。スクールカウンセラーは、まあ、身近ですのでその範疇に入ると思うんですけれども、よほど、もう学校へ行けない、もう長引くなっていうようなところを保護者も、本人もかな、先生もかな、そういったところが、そういう捉えというか、そういうことを受け入れていったときに、教育支援センターであったりとかそういうところへ結びつくんだと。実態はそうだと思います。
やっぱり不登校の初めの段階は、何とか学校に来てほしいって友達も先生も思うし、本人も、学校へっていう思いのある子もあります、親も含めて。そのときに対応するのは担任ですやんか、学校ですやんか。その初期のときに丁寧に対応すると戻ってこれるんさなって、この声は多いですよ。なので、そこのところに教員の配置が必要やと思うんです。そこでみんな苦労している、そこで頑張っている。それができると、もっと不登校っていう子どもたちの数は減っていくよねっていうのが現場感覚だと思うんですね。
全てがそうではありませんよ、全てがそうではありませんけれども、私が見ているのは、初期の段階で何とかつなげられないかという、そこに教員の配置が必要やって思っているんですけれど、教育長、いかがでしょうか。
○木平教育長 私も、そういうことを否定しているわけじゃ全然ございません。本人にも、できたら学校で活動したいとかという思いもあるし、それを支える教員も要るというのは分かっております。そういうことも含めて、例えば少人数学級にしたり、今も、国の加配も含めて児童生徒支援加配というのをさせていただいております。その上で、専門的な部分をやる部分については、スクールカウンセラーとかスクールソーシャルワーカーが家庭の状況というのにも働きかける必要がありますので、そこも各学校の配置時間をここ数年で一定増やさせていただいたところです。そのトータルでやっていく必要があるかなと思っておりますし、教職員のカウンセリングマインドとか、そういった初期対応の力というのも高めてもらう必要がありますので、そういう教育相談を担う教員の研修というのも、来年度もまた力を入れてやっていくつもりです。
以上です。
○杉本委員 まあ、これは、私ばかり言っているわけにはいかないのでこれぐらいにしますが、以前も一度お伝えした、この場でお話ししたことがあると思うんですけれども、教室じゃなくて違う場所なら来られるということで、特別な学習ルームをつくって、先生方が交代でそこに入って、学べる、居場所があるっていう学校が幾つかあります。それはもう配置されていない中でやりますから大変ですけれども、やっています。それが、学校に欠員ができたのでそういった配置もできなくなって、そういう学習ルームがなくなった。なくなったことによって学校に来られなくなったっていう事例もあります。
今、本当に現場はそういったことで苦労しながら頑張っておられるので、よく分かっていただいていると思うんですけれども、そういう現場の実態をしっかりと踏まえていただきながら、教職員の配置の要求ですとか政策の要望を、国とかに対してしていただきたいということをお願いしたいと思います。
すみません、あと1点だけ。
○平畑委員長 どうぞ。
○杉本委員 どこで言ったらいいかなと思ったんですけれども、予算にも関わると思いますので、要望です。
高等学校入学者選抜制度が今年度からオンライン出願になりました。もう聞いていただいていると思いますけれども、いろんな混乱だとか課題が出てきていると思います。私は詳細に聞いているんですけれども、もうここでは詳細を申し上げませんが、初めてのオンライン出願で混乱していると。オンライン出願をするんやったら、私立のようにできないかと。まあ、要望でございます。ぜひこの後、現場からどんな課題が出てきているのかということをしっかりと聞き取って、来年度に向けて改善していただきたいと思います。
オンラインで出願する、調査書を送るって本当に怖いって言っていました。本当にいろんな人の目で、何人かで確認しながらやっているんですけれども、ほかにもいろんなことが出てきていますので。今、紙とオンラインが混在しているもんで余計ややこしいという話も出てきたりするので、その辺りの実態把握と来年度の改善をお願いしたいんですけど、いかがでしょうか、御担当のところは。
○山北課長 高校入試は今年度から前期選抜も後期選抜もウェブ出願ということで、昨日、後期選抜が終わりました。やはり最初のウェブ出願ということで、中学生や保護者の入力での戸惑いとか、受け取る側の高等学校も初めてのことで戸惑っていたという声は聞いております。
今回、選抜が終わりましたら、このウェブ出願に対してのどうであったかということのアンケートを取りまして、システムの改善や、マニュアルのほうも含めて、より使いやすいものとなるよう改善に向けて取り組んでいくことを考えております。
以上です。
○杉本委員 どうぞよろしくお願いします。
あと1点だけ、欠員のことを聞きたいんですけれども、それについては後ほどの公立学校職員定数条例のところで聞かせてもうてもいいんやろか。
○平畑委員長 いや、今でも。
○杉本委員 今、いいですか。
○平畑委員長 はい。
○杉本委員 この4月1日、欠員は出ますか、出ませんか。
○野口課長 今のところ、まだ把握はできておりません。
○杉本委員 2月1日で55名の欠員があるってこの前おっしゃっていて、なかなか年度途中で欠員が埋まっていかないんですけれども、来年度欠員が出ないための方策というのはどのように考えておられるでしょうか。
○野口課長 様々な対策をしております。全国的にもう本当に足らない状況ですので、三重県も頑張らなあかんなということで、主なものを申し上げますと、昨年、令和4年7月に教員免許更新制が廃止になりました。これで何が変わるかといいますと、これまでですと、免許が失効したりとか休眠している方とか、例えば教員の職を離れて辞められた方に声がけをして、何とか講師をしてもらえないかと言っても、免許が更新されていないとやってもらえなかったと。その更新をするためには、お金がかかったり時間をかけて更新の受講をしないとやってもらえなかった、受講してもらえないと免許が更新できないというような状態だったんですけれども、それが令和4年7月で変わりましたもんですから、夏に市町教育委員会ともいろいろ連携させていただいて、1つは、休眠状態になっている方がいらっしゃるんですけれども、そういった方は、声がけをしたら、今までと違って、講習なんかを受けてもらわなくても、本人が、まあ、やろうかと言ってくれれば教職に戻っていただけるというようなことであります。
それからもう1点が、新免許を持っていた方で失効してしまっている方もいらっしゃるんです。こういった方にも声をかけて、今まででしたら、さっきの講習を受けてもらわないとできなかったところが、再授与申請といいまして、もう一回申請をしていただければ、認められれば、それはもう一回教職に立っていただけるということで、こういったことの声がけをさせていただいたりとか、あと、来年度行う試験についても、他県の教職を現職でやっていらっしゃるような方に、今まででしたら第1次選考試験の教養試験だけを免除させていただいていたところなんですけれども、それを、第1次選考試験を全部免除させていただく方向で考えております。それによって即戦力で先生が来ていただけたりというようなことも検討させていただいているところです。
主なものしかまだ申し上げておりませんが、以上です。
○杉本委員 教員免許更新制がいかに愚策であったかって、改めてすごく実感させてもらっているんですけれども、他県からの現職を採用するっていうこのことは逆もあり得るので、それが三重県にとってだけすごく効果的だというふうには思えなくて、逆にマイナスになる場合もありますよね。三重県から愛知県へっていうこともあるわけじゃないですか。なので、もうこんだけですか、ほかに何か欠員を防ぐ方策はありませんか。
○野口課長 まず、他県の教員については、県によっていろいろ試験の仕方が違いますので、まず改善をするべきはしていくべきだろうということで、試験の見直しをさせていただいて、例えば大学時代、県外でおられた方、三重県出身だけど他県で教員をされていた方が、本当は三重県に戻りたいけれども、現職で教員をしながら勉強もして試験を受けていただくというのはすごくハードルが高かったわけですので、我々がそういった見直しをさせていただくことによって、他県の教員なんかも確保しやすくなるというようなこともございます。
それから、先ほど委員からもお話がありました、2月時点で55名の小中学校での欠員があるということなんですけど、ここの大きなところは、やっぱり育休だとか病休とかで欠員になって、昔やったら講師で埋められたところが埋められないという実態がございますので、そこもいろいろ検討を加えまして、今まででしたら臨時講師で1年間しか任期がなかったところを、任期付の育休代替ということで、育休は3年ぐらい休まれる場合もありますので、最大で3年というようなことで育休代替を配置するなどして、それは令和5年4月から配置させていただいて、また、初めてのやつですので、いろいろ市町教育委員会とも連携しながら、改善も加えていければなと思っておるところです。
以上です。
○杉本委員 やっぱり教育現場に対して若い人からの人気がすごく低下していると思うんですね。この前、警察本部関係の委員会で、警察本部の男性の育児休業取得率が令和4年度は19.8%になったって警務部長が言われたんです。教育委員会は、男性の育児休業取得率はそこまで上がっていませんよね。
○野口課長 実は、県教育委員会の学校現場も2年前までは、令和2年のときにはすごく少なかったんです、1%ぐらいだったんです。それで、これではあかんだろうということで、令和3年度に男性が育休を取りやすくするにはどうしたらいいかというようなことで、学校現場の方とかいろいろ関係者が集まって議論もしまして、男性の教員の方々が休みやすくなるようにということで、パンフレットを作りまして各学校に周知しております。令和4年12月時点の途中の数字ですけれども、今のところ25%まで向上したというような状況になっております。
○杉本委員 これは、1か月以上の育児休業の数値ですか。
○野口課長 これは、部分休業とかも入って、期間とかは問わずに育休を取った方というようなことで集計させていただいとるところです。
○杉本委員 育休、配偶者の出産休暇でとか、それではなくてっていう意味ですね。
○野口課長 育児休業とか部分休業になります。
○杉本委員 やっぱり今、若い人は、その辺りの働き方をすごく見ながら選びますので、そういうところで、三重県は働きやすいなっていうことが出てこないと、三重県の教員の希望者は増えないって思います。
それから、20代の教員のメンタルによる病休であるとか離職の数って、かつてと比べると若い人にそういうところが出てきているっていう現状があるかなって思っているんです。なので、結局は働く環境がどうであるのかということが、ブラックと言われながら教員を希望する人が少ないというところが、やっぱり大きく欠員の背景にはあるなっていうのが、まあ、皆さんの理解だと思いますので、本当にその辺りのところを進めていっていただきたい。そのためには、今の教職員配置では、今の教育課題と子どもたちの実態には対応し切れないという現状が教育界に起こっていると思うし、これは三重県だけではなくて日本全国だというふうにも思っております。その辺りの見解はいかがでしょうか。
○佐藤次長 委員御指摘のとおり、これは県教育委員会だけではなくて、教員を養成している大学なんかも当然危機感を覚えておりまして、私どもとその意識を共有して、今後いかにして教員を育てて増やしていくかということを一緒になって考えているところです。
我々としては、大学なんかと一緒にやっておりますと、教員志望の方が、例えば民間企業を志望される理由とかを聞いていますと、働き方もさることながら、学校現場と意外と接点がなかったりするところがあります。ですので、もっと、学校現場ってこういうところだよというところで我々もしっかり現場の教員と大学生をマッチングして、教員はこういうふうに働いているんだというところを積極的にアピールしていくことで、できるだけ不安のないように、大学生の方、まあ、教員を目指す方に安心して入ってもらえるように、今のところそういう努力をしております。
それと併せて、大学生だけではなくて、高校生の段階から興味を持たれる方もいらっしゃいますので、そこは県教育委員会の職員が高校へ出向きまして魅力を説明したりでありますとか、そもそも教員自体に魅力を持ってもらえるように、ということはPRしていけるように、大学、それから市町、県教育委員会が一緒になって今後も進めていきたいと思います。すぐにということではないんかも分かりませんけども、そういうことを積み重ねていくことで、しっかりとした、安定した人材を確保できるということにつながっていくかなと思いますので、そういう努力もしっかりやっていきたいと思います。
以上です。
○杉本委員 本当に高校生や大学生に積極的に不安がないようにアピールできるような教育環境にしていただきたいと思います。教育の面白さって本当はすごくあると思うので、ぜひその辺りの環境整備を。私も頑張って訴えてまいりますので、よろしくお願いします。
以上です。
○平畑委員長 ほかに御質疑はありませんか。
○野口委員 16ページのマル14の(新)未来へ伝えるみえのお祭りアーカイブ事業、これを新規でやっていただいて、ありがとうございました。私もかなり記録を取れ取れと言っとった立場ですんでありがたいんですけど、ただ、伝えるって言いながら記録を取るだけでは何の意味もないので、やっぱり記録を取って、だからそれは伝承するということなんですけど、だけど、じゃ、記録を取ってそのままにしていくんか、お蔵入りにするんかという問題が生じると思うんです。
私が言っているのは、いろんな文化があるんですけど、発表する場、例えば地元でやっていますけど、地域とか県とか市とかそういうところで祭り的に発表する場とか、コロナ禍でちょっとできなかった文化があるんですけど、国のほうも全国祭り大会とかそんなのをやっていて、私どもも地元のかんこ踊が行かせていただきました。やっぱり行くと、皆さん、かなり気分よく、えー、うちはこんなんをって言って、自信にもなるんですよね。やっぱりそういう、記録を取るためだけじゃなくて、この後をどうするかというのを。まあ、これは新規ですんで、もしかして考えていないんか分かりませんけど、後をどうするかという対応とか対策というのはどういうふうに考えておられるのか、ちょっとお聞きします。
○天野課長 未来へ伝えるみえのお祭りアーカイブ事業についてなんですけれども、小中学生に参加していただく祭りを各市町と調整してピックアップしているところです。この年度末に、主に夏休み中に実施される行事をピックアップして、地元、それから市町の意向もあると思いますので、その中で、複数、小中学生が応募できる祭りをピックアップしたいと思っております。
発表する場というお話もあったかと思うんですけれども、今回、小中学生に地元の祭りを取材してもらって、それから、祭りの様子であるとか、準備の様子であるとか、記事とともにウェブサイトに掲載するとともに、発表の場というお話がございましたけれども、年度末にみえ祭り会議という場を設けて、そういったお子さんたちが取材した内容を発表してもらいたいと。そういったことを現状では考えております。
以上です。
○野口委員 そういう方向しか、今のところできないんかという思いはあると思うんです。ただ、私は、やっぱり実際に行っている事業体、ここが、生きてくるっていうのは失礼やけど、そこが活性化しないとこのままなくなっていく、これこそ本当に、アーカイブじゃないけど、記録だけ残っていますということになると困るので、そこら辺をぜひお願いしたいと思います。新しい事業ですので、要望ということでさせていただきますので、お願いしたい。
それともう一つよろしいですか。
○平畑委員長 はい。
○野口委員 先ほど杉本委員も言われましたが、ちょっと心配していますのは、先生方は1年、2年休まれますと。当然、その代替教育は、講師の方にやっていただくことになる。ところが、講師の方に聞くと、すごく不安定ですと。要するに、3年たったら、2年たったら帰ってきますから、あなたはもう要りませんよと言われると。そうすると、一生懸命子どもたちにやっとって、人間関係もつくりました、ところが、講師の方が、ある程度子どもたちを教えてきてやってきても、2年たてば、まあ、その期間もあるんですけど、さいならと、新しい元の担任の先生が見えます。ところが、やっぱりまだ前の先生のことがあるんで、なかなかなじめないということをよく聞かせていただきます。
休まれる体制を取るのは当然あり得る。私がちょっと心配しているのは、休んでいただいて、その対応をしていただく方々の環境というか、給与等も含めてになると思うんですけど、そこら辺はどのように考えておられるのか。これは前からちょっと気になっていて、相談もよく受けるんですわ。首と言ったらあれやけども、もう今度新しい先生は首になりますと。そこら辺の対応というのはどんな状況なんかを、また、どういうような対応をされているのかをできればお聞きしたいんですけども。
○野口課長 先ほどもちょっと申し上げましたように、講師が以前は登録者がかなり多くいらっしゃいまして、育休代替だとか、先ほどおっしゃった病休の方が発生したときに、声がけをさせていただいて入っていただくという状況が多かったと思うんです。そのときに、登録者がまだ余っている状況があると。それがすなわち、委員も心配しておられる不安定な状況なのかなというところもあると思うんですけれども、現状、年度当初にはいろいろ講師登録を多くしていただくんです。で、年度当初はまだ割と埋まるんですけれども、年度途中に育休や病休が出てきたときには、講師の方々も給料とかを得る必要がありますので、どうしても民間に行ってしまったりとか、いろんな現状はあると思うんですが、昔に比べると登録者というのがかなり減っている状況になっていますので、大抵の方は講師として戻っていただく方が多いのかなと。欠員状況が多いわけですので、教師自体に少し問題がある方は別として、そういった方以外は戻っていただくことが多いのかなというような状況となっております。
○野口委員 とは言っても、当然、講師の方が今までのところへ帰れるというわけではないですね。もうはっきり言って、よそ、よそって言ったら失礼やけど、遠いところへ行ったり別のところへ行く。当然、その講師の方は環境が変わるわけです。それともう一つは、生活的な安定、給与の問題も出てきますよと。ここら辺をちゃんとしていかないと。やっぱり講師の方もやる気やと。よく同一賃金同一労働と言う。ただ、責任の問題があるんで、それは教育の中で同一賃金同一労働というわけにはいかんと思うんです。やっぱり教職員の方はちゃんと責任と行動、その点、講師の方は、時間が来ればと言うたら失礼な言い方ですけど、教えること、やるべきことはやるけど、まあ、非常勤。まあ、多分、個々には一生懸命やっている方がみえて、相談も受けとるみたい。
そこら辺も含めていくと、これから講師の先生方にやっぱり何らかの安定したあれは要るんかなと思うとるんですよ。本来は全員が正規雇用の先生になって、プラスアルファして予備的にやればいいんだけど、それは人件費の問題やそんなんもあるんで、できない部分もあると思うんです。だけど、教育って、本当に百年の計なんですよね、これはもう本当に。教育から始めないといけないし、教育を、これは当然国の方針でやるんで、国の方針のあれでいかざるを得んのは当然ですけど、講師の先生が責任を持って教えられないというような状況はやっぱりちょっと。これも変な言い方やけど、3か月ぐらいと言うけど、下手をしたら1年、2年という話になってきたときに、果たしてこの方にそこまで責任を負わすんですかっていうのをちょっと心配していますんで。もうこれ以上答えてもらっても、多分、答え的には難しいか分かりませんけど、私はちょっと思いを持っていますんで。来期、選挙で帰ってこられたらまた話をさせてもらいますけど、もしあかんだら投書ぐらいでやらせていただきますけど、そこら辺を含めて、やっぱりこれから少し、少しというか、多きに考えていただくようお願いしたいと思います。もう答弁はいいです。言わんとすることはそういうことです。お願いいたします。
○平畑委員長 この件は、確かに一番問題になっているというふうに感じています。ここについては、やっぱり過去と今がどう違うかというのをもう一度見直していただいて、過去はなぜうまくいっていたか、今はなぜうまくいかないのかというのをもう一度、そういう見方も視点として入れていただきたいんです。この足らないままでずっといくというのは負担しか残りませんので、みんな不満がたまると思いますから。それだけ1点、お願いしておきます。
そのほか、御質疑はございますか。
○谷川副委員長 ちょっと要望なんですけども、あ。
〔「時間。お二人みえるだけやけど」の声あり〕
○平畑委員長 ああ、そうですか。1時間たったので、休憩を入れますか。
〔「すぐ終わります」の声あり〕
○平畑委員長 じゃ、どうぞ。
○谷川副委員長 世界遺産熊野参詣道・無形文化遺産保存管理推進費の85万4000円のところなんですけれども、昨日から報道でもありますように、石見銀山のほうで、老朽化している柵のところで死亡事故が起こるということがありました。世界遺産登録20周年を迎える熊野古道としても、確かに老朽化しているところがたくさんあるんではないかと推察するところですけれども、まあ、ここの部分は教育委員会ではないのかもしれないですけれども、地域連携部になるんですかね、地域連携部と南部地域活性化局、そして地元市町との連携をして、危険箇所のチェックなんていうのもしていただきたいなと思うところです。何かあってからでは遅いかなと思いますので、その辺について要望させていただきたいと思います。連携しての調査をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○天野課長 石見銀山のことはもちろん認識しておりますので、南部地域活性化局、それから関係市町と連携した、そういったことも検討していきたいと思っております。
○谷川副委員長 ありがとうございます。よろしくお願いします。
以上です。
○平畑委員長 日沖委員、まだ。
○日沖委員 いいですか。
○平畑委員長 どうぞ。
○日沖委員 1つ、7ページの未来へつなぐキャリア教育推進事業に関わってお聞きしたいんですけれども。私は北部地域出身なんで製造業が集積しとるような地域でございますけれども、幾つか企業なんかのお話を聞いとると、なかなか人が集まらないということで、特に高校の新卒者はもう取り合いやということで、今までよりももっと、求人を出していなかったような学校まで、県内でもっと広げて求人を出しているというようなことをよく聞きます。
この事業では、「地域企業の情報や仕事の魅力を生徒に伝えるとともに、就職相談等の支援を行います」ということですけれども、そういう民間企業の、人が足らないんでどんどんと対象を広げていく、例えば北部地域のほうでしたらある程度の、四日市とかそこまでの範囲やったのが、亀山から、またもっと、ひょっとしたら伊勢からっていうことになっていくか分かりませんけれども、その辺の環境の変化とこの事業の関わりというものについてはどう捉えたらええんか、ちょっと教えてもらえませんか。
○山北課長 お尋ねの件なんですけれども、就職実現コーディネーターは、当然、生徒の希望する職種であるとか関心がある仕事というところ、なるべくその企業を紹介していくということになりますけれども、令和4年10月には「みえる・わかる・つながる!職業ポータルサイト」というのを立ち上げまして、職業が分かるとか企業を紹介できる、そこから、生徒がスマートフォンや学習端末から企業の情報を見て、そこから自分で調べて企業を見ながら、自ら企業見学とかそういうことにつなげていくようなサイトも立ち上げました。そういうところで、コーディネーターに頼るということばかりではなく、生徒が学習活動とか家庭の保護者と学習端末を見ながら、今までは資料とかでしか見ていなかった企業をサイトの中で見て、そこには身近な先輩の実際の活動の声とか企業の方の動画が入っていますので、それを見ながら、今までは知らなかった業界とかその辺りも知れるような仕組みにも今年度、取り組んでいるところですので、またそういうものを、しっかりホームページとかのことをPRしながら、生徒の主体的な進路選択につなげていけたらなと思っております。
○日沖委員 そういうところをコーディネーターが支援して、相談に乗ってよりよい就職につなげていくんじゃないんですか。ポータルサイトがあって、そこで自分で見て決めていくというのはあれなんでしょうけれども、コーディネーターはそういう環境も把握してその相談に乗るんじゃないんですか。
○山北課長 もちろんその2つが相反するものではなくて、コーディネーターの仕事はコーディネーターの仕事で大変貴重なもので、つないでいただくんですけれども、生徒がそういうところから知識や企業の情報を得て、それをコーディネーターにつないでいただくということの使い方もできるかなと考えていますので、相反するものではございません。説明不足でした。すみません。
○日沖委員 まあ、もう繰り返しの質問はしませんけれども、なぜお聞きしたかというと、やっぱり北部には比較的規模の大きな企業が多いもんですから、どんどんと、今まで行っていなかったところまで求人を広げていくということになると、そこから雇用が増えてくると。地域の企業の魅力をもっと伝えてキャリア教育もやっておるのに、結局、就職したのは身近な地域やなくてどんどんと北を向いて吸い上げられていってしまう、まあちょっと、言葉は悪いですけれども、そういうことになってくることが進んでくるんじゃないんかなというふうな思いを持ってお聞きしたんですけども。まあ、また今後。
ありがとうございました。
○平畑委員長 よろしいですか。
○日沖委員 はい。
○平畑委員長 時間も来ているんですけど、ここまでちょっと進めさせていただきます。すみません。
もう意見はないということでよろしいでしょうか。
〔「なし」の声あり〕
○平畑委員長 では、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 議案第4号(関係分) 挙手(全員) 可決
(休憩)
(2)議案第51号「令和4年度三重県一般会計補正予算(第11号)」(関係分)
ア 当局から資料に基づき補充説明(なし)
イ 質疑 なし
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 議案第51号(関係分) 挙手(全員) 可決
2 所管事項の調査
(1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告
ア 当局から資料に基づき説明(上村副教育長)
イ 質問 なし
3 委員間討議
(1)執行部に処理経過の報告を求める事項 なし
第2 常任委員会(教育委員会関係)
1 議案の審査
(1)議案第22号「博物館法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例案」
(2)議案第35号「公立学校職員定数条例の一部を改正する条例案」
(3)議案第36号「三重県立特別支援学校条例の一部を改正する条例案」
(4)議案第47号「損害賠償の額の決定及び和解について」
ア 当局から資料に基づき補充説明(木平教育長)
イ 質疑
○平畑委員長 それでは、御質疑があればお願いします。
○野口委員 1つだけ聞かせてください。
4ページの三重県立特別支援学校条例の一部を改正する条例案、これは中学部を設置ということなんですけど、もう生徒は募集しとるんですか。
○伊藤推進監 中学部の生徒の募集ということですが、現在、杉の子特別支援学校は本校のほうに小学部と中学部がございまして、そちらの中学部の知的障がいのある児童生徒が令和5年4月から、石薬師分校のほうに設置します、中学部へ移るということでございます。
○野口委員 要するに移るということですよね。いやいや、まだ条例ができていないのに募集しとるのかなと思ったもんで。そんな、まずあり得んことや、まあ、そんなことはないと思ったんやけど、そういうことですね。
○伊藤推進監 はい。
○野口委員 要するに、現実におる人たちが移動しますよということでやると。分かりました。了解です。
○平畑委員長 ほかに。
○杉本委員 ちょっと教えてください。3ページのところで、教職員定数のところなんですが、教科担任制、専科指導、外国人生徒に係る国からの加配定数の増減を教えてください。
○佐藤次長 教科担任制につきましては、令和4年度は4ということだったんですが、令和5年度につきましては23ということで、プラス19となっております。
専科指導につきましては、小学校専科ということで、こちらは令和4年度が60で、令和5年度が45ということで、マイナス15となっておりますが、これは国のほうで基本的に教科担任制のほうの加配に加配の考え方を移行していくと。今までは小学校専科という形でついとったんですが、それが教科担任制というところで定数を認めていこうということで、こちらのほうに定数が振り替わっているということで、減にはなっておりますがトータルとして基本的には増という形になっております。
最後に、外国人児童生徒につきましては、加配だけではなくて、令和8年度まで10年間で基礎定数化を一定していこうということでなっておりまして、その基礎定数も含みますと、小中学校で令和4年度が92であったところ、令和5年度は107ということで、プラス15という形になっております。
説明は以上です。
○杉本委員 分かりました。教科担任制と専科指導を合わせると、令和4年度の64が68になったということで、2つ合わせると、プラス4ということですよね。
○佐藤次長 はい、そうです。
○杉本委員 すみません、もう一つ。教科担任制の23人の教科の中身を教えてください。
○佐藤次長 教科の中身については、文部科学省のほうからこういう教科が望ましいということが示されておりまして、それは優先教科ということで、例えば算数であるとか理科であるとか体育、こういったものが示されておりますが、これは学校の実情に応じて実施されるということになるかと思います。
以上です。
○杉本委員 分かりました。
○平畑委員長 よろしいですか。
○杉本委員 はい。
○平畑委員長 ほかに御質疑はありますか。
〔「なし」の声あり〕
○平畑委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 議案第22号 挙手(全員) 可決
議案第35号 挙手(全員) 可決
議案第36号 挙手(全員) 可決
議案第47号 挙手(全員) 可決
2 請願の審査
(1)請願第62号「学校給食及び昼食における「心身の健康の増進と豊かな人間形成」の実現を求めることについて」
ア 当局意見陳述
○平畑委員長 当局の意見があれば、お願いします。
○木平教育長 請願第62号に関してです。
県教育委員会では、これまで文部科学省の学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルというのがございまして、これに基づいて、給食などの食事を取る場面では飛沫を飛ばさないよう、例えば机を向かい合わせにしないことや大声での会話や距離が取れなければ会話を控えるなど、市町教育委員会にも依頼をしてきたところでございます。
また、昨年11月に文部科学省から、これは従来なんですけれども、学校給食では必ず黙食とするということは求めておらず、座席配置の工夫や適切な換気の確保などの措置を講じていれば会話を行うことは可能であることが改めて示されていましたので、市町教育委員会に給食時の対応について我々も改めて周知を行ったところです。
食に関する指導については、各学校では望ましい食習慣が形成されるよう、コロナ禍でも食に関する指導計画を作成して感染対策を行いながら給食の準備や後片付け、食事のマナーなどを実際の活動の中で指導したり、給食の献立などを用いて産地や栄養の特徴を学ぶ教育も行っているところです。
今後ですけれども、2月10日に国の新型コロナウイルス感染症対策本部において、マスク着用の考え方の見直しが決定されました。我々は今後、文部科学省から示される予定である留意事項も踏まえて、児童生徒が発達段階に応じて食生活に対する正しい知識と望ましい食習慣を身につけるとともに、食事を通してよりよい人間関係が育まれるよう、引き続き市町教育委員会とも連携の上、取り組んでいきたいというふうに考えております。
以上です。
イ 質問 なし
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 請願第62号 挙手(全員) 採択
カ 執行部に対する処理経過・結果報告の請求
○平畑委員長 ただいま採択した請願第62号を執行機関に送付し、その処理の経過と結果の報告を請求いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「なし」の声あり〕
○平畑委員長 御異議なしと認め、そのように決定しました。
(2)請願第63号「マスク着用の有無による差別・偏見等防止の啓発及び換気システム導入等に関することについて」
ア 当局意見陳述
○平畑委員長 当局の意見があれば、お願いします。
○木平教育長 まず、県教育委員会では基本的な感染症対策や学校で感染者が発生した場合の対応策を示したガイドラインを作成しており、県立学校ではこのガイドラインなども踏まえ、感染症対策を行いながら教育活動を継続してきました。また、市町教育委員会に対しても参考となるようにこのガイドラインを共有しているところです。
次に、換気ですけれども、学校における教室の換気は、気候上可能な限り常時、難しい場合は30分に1回以上、数分程度窓を全開にし、2方向の窓を同時に開けるよう、ガイドラインで規定しています。
また、県立学校ではサーキュレーターや空気清浄機を購入し、必要な場所に配備するとともに二酸化炭素濃度測定器を全ての普通教室に配備しております。市町教育委員会にもこれらの機器の購入に係る補助事業を周知し、活用の検討を依頼するなど、子どもたちが安心して学校生活を送れるよう取り組んでいるところです。
次に、差別偏見防止ということですけれども、感染症をめぐりましては、これまで感染者やその家族などへの差別が発生したり、ワクチン接種をめぐって接種するべきという同調圧力などによって子どもたちの関係に好ましくない影響が生じることが懸念されたりしてきたところです。
県教育委員会ではこうした偏見や差別を防ぐために、学習指導資料を作成して学校に配付してまいりました。令和2年度に2回、令和3年度に1回、計3回配付してきたところです。ガイドラインの見直しも随時行ってきたところです。
それから、マスクの着用が不要の場面を学校に周知する際にも、着用を希望する児童生徒への配慮や、本人の意に反してマスクの着脱を無理強いすることにならないよう伝えてきたところです。
今後ですけれども、さっきも申し上げましたが、2月10日に国の新型コロナウイルス感染症対策本部において、4月1日以降、学校教育活動の実施に当たってはマスクの着用を求めないことを基本とする、児童生徒や保護者の主体的な判断が尊重されるよう、着脱を強いることがないようにするといった考え方が示されたところです。一人ひとりのマスク着脱の判断の背景には、基礎疾患の有無や同居家族への感染の心配など、様々な事情があることが考えられます。
こうしたことから、県教育委員会では引き続き必要に応じガイドラインの見直しを行いますとともにマスクをする、しないの判断をめぐって児童生徒が傷つくことのないよう、新学期に教職員が児童生徒にマスク着脱について話をする際の参考となるような資料を作成の上、3月中に学校へ配付したいと考えております。
今後も一人ひとりの不安なことや悩みを分かち合い、マスクの着用に関してもそれぞれの事情や判断が尊重されるような学級づくりが進められるように取り組んでまいります。
以上です。
イ 質問
○平畑委員長 御質問があればお願いします。
○野口委員 ちょっと確認したいんですけど、児童が脱着の判断をできると教育委員会は思っていますか。それは当然、保護者が言えばあれですけど、子どもたち自身が、児童がそれを判断できるか。それと、環境を見て児童はやると思うんですよ。そこら辺の判断はどのような感じを持っているか、教育委員会として。
○奥田課長 脱着の場面につきましては、特に健康に被害を受けるような、例えば体育の授業であったりとか、そういう熱量を発して熱中症に関わるようなところについては、先生が率先してそういうことを指示するであったり、また、自ら外して指導していくようなことを伝えたりはしております。
委員がおっしゃいますように、なかなか、特に低学年の子どもたちにとっては、今外していいのか外してはいけないのかというような場面、また、周りの様子を見て、外したいけど外せないというような場面も想定されますので、今後は、4月1日以降、マスクは外すことを基本とするという流れの中で、教師のほうからそういうことを伝えていくことも必要であるのかと考えております。
○野口委員 多分この件に関しては、保護者の方からも意見がいろいろあると思うんですよ。やっぱり外さないでくれ、外すべきやと。外さない方からは、多分、うちは外していないのに何であの人は外すんやという意見も出る可能性があると思うんですよね。そんなときの対応というのを、教職員はどういうような感じでされるのかなと思ってちょっと心配しとるんですけど。学校指導でやってくださいと言ったけれども、教職員にも方向性というのをある程度出してあげないと、先生方も学校も、また保護者も困ると思うんですよ。そこら辺はちゃんと確たるあれをもって教育委員会は出されとるんかなと。もともとのあれを言うたんは、要望が来たときに、僕が聞いたときは、外してもええと言われても外さないと、それは雰囲気でと、だから外せなかったんやと、だから外すようにしてくださいと、もともと来とったわけです。だけど、逆の言い方をすれば、外したくないけど外されるような思いになる可能性もあるという、これもあるんで、そこら辺のあれをちゃんと。明確にする方針を出しづらいというのは分かる、個々の問題ですから。そやけど、そこら辺をしっかり。まあ、もうこれ以上答弁というても駄目やと思うんであれなんですけど、もし答えられたらですけど。
○木平教育長 マスクの着脱について、本当に委員御指摘のように、もう3年たつので、外しにくいという児童生徒が実際におるというのはよく承知しておるところです。それで、昨年の夏に、かなり暑いということで、熱中症対策とマスクの着用をどう両立させるかということで、運動時とか通学時ではマスクを外して大丈夫だということを、我々で県立学校、それから市町教育委員会にも示しました。国の指針に基づいてですけども。その際に、やっぱりそれでもマスクを外しにくい子、つけたままにしたいという児童生徒がいるということは事実ですので、無理強いにならないようにということをきちっと伝えるということと、一方でその前提として、外す場面は外せるということも伝えて、そのときに、外したくない子どもの気持ちも尊重すると。加えて、そういった状況にあるということを保護者の方へ事前にしっかり通知するということもお願いしてきたところです。今回の卒業式に際しても、我々として通知を示させていただいた際は、児童生徒だけじゃなくて保護者にも、そういったことが状況にあるということをしっかり周知してくださいということもさせていただいたところですので、引き続きしっかり取り組んでいきたいというふうに思います。
○野口委員 もうこれは意見というか思いというかあれなんですけど、ワクチンもそうだしマスクに関しても、政治的に動かれとる団体なり、そういうところが結構あって、それを政治的にやる、選挙にも絡ましてきとる部分があるんで、そうなったら当然、学校内にも混乱が生じる可能性があると思うんで、やっぱりちゃんと。確たるあれがあって、断固たる処理をしていただいたほうがいいのかなと思っていますんで、そこら辺だけ要望しておきます。
○平畑委員長 ほかに質問はありませんか。
〔「なし」の声あり〕
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 請願第63号 挙手(全員) 採択
カ 執行部に対する処理経過・結果報告の請求
○平畑委員長 ただいま採択した請願第63号を執行機関に送付し、その処理の経過と結果の報告を請求いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「なし」の声あり〕
○平畑委員長 御異議なしと認め、そのように決定しました。
3 所管事項の調査
(1)県立高等学校の活性化について
(2)県立高等学校生徒募集定員の策定について
(3)中学校における休日の部活動の地域移行について
(4)審議会等の審議状況について
ア 当局から資料に基づき説明(上村副教育長、中川次長)
(休憩)
イ 質問
○平畑委員長 それでは、先ほどの御説明に対して御質問がありましたらお願いします。
○杉本委員 高校再編活性化のことで2つ。
11ページのところに、伊賀のほうで昼間定時制のところの記述が少しあって、南伊勢高等学校南勢校舎のところでも通信制高校のサテライト教室の話があるんですけれども、昼間定時制なんですけど、県内に3校ですよね。今、不登校の子も増えてきていて、特別な支援を必要とする子もこの10年間で2倍になりました。特別支援学校ではなくて地域の学校を希望する子も増えてきました。昼間定時制を見せていただくと、やっぱりそういう多様な子どもたちの受皿というか、非常に貴重な学びの場になっていると思うんですけれども、今、県内に3校なんですけれども、今後、その辺りのところはもう少し増やしていくとか、サテライトにするんだとか、そういうお考えというのは、これからの高校再編活性化の中ではあるんでしょうか。
○大屋課長 昼間定時制というのは、確かにおっしゃるように、多様な子どもたちの学びということで一定の需要というのが増えています。それよりも、どちらかというと通信制のほうが具体的な数値としては上がっているところになります。そういうことを受けて伊賀地域では、そうした子どもたちの学びの場所というのもやっぱり考えるべきだということで、議論をし始めたというところです。
ただ、伊賀地域については、私学になりますけれども、今年度、英心高等学校の桔梗が丘校ができたということもあって、実際、子どもたちは、公私関係なくになります。公教育という大きなくくりで考えたときに、どのような学校バランスにとかそういうことを踏まえながら検討しようということで、今はそれを注視すると。視点は大事にしながらも、地域ずつにそういう見方をしているところがあります。
同じように考えたときに、南勢校舎のほうなんですけども、こちらも大きい意味で言えば、考え方として、確かに多様な子どもたちの受皿というのはすごく大事な視点になるんですけども、こちらはどちらかというと、昼間定時制というよりは、もともと伊勢まなび高等学校がありますので、そこはどちらかというと地域の小規模校とかいろんなところの役割というようなところで議論をしているところです。
こうしたところから、正直、地域ごとにいろんな見方がありまして、その中でトータル的にどう考えていくかということになりますので、今もって、この昼間定時制、今3校ありますけれども、それを県全体としてどうこうというよりは、ここはあくまで地域協議会の中で、そうした地域全体の学びの中で語られているということで御理解いただきたいと思います。
○杉本委員 分かりました。まあ、私学は通信制だと思うんですね。で、定時制の部分というのは、もう非常に大事やなと思っていて、県内に3つしかないので、その辺りのところがほかの通いにくい地域はどうかなという思いが私としてはあります。これからも昼間定時制、それから通信制については、非常に貴重な場なので、充実という方向でまた活性化の中で議論していただければというふうに思っております。
それからもう一つ、松阪地域の推進協議会と津地域の推進協議会なんですけれども、それぞれ別々でやるんですね。松阪は松阪、津は津で推進協議会を進めていくということで、一緒にやるということはないんですね、の確認です。
○大屋課長 おっしゃるように別々でやらせていただきます。
○杉本委員 じゃ、もう1点、部活動のことなんですけれども、全体的なことではなくて、指導者資格取得者約460人分の人材リストを市町に提供したというところを書いてもらってあるんですけれども、私が見ている状況では、この資格を取得している人は既にどこかの指導に入っていらっしゃるので、そのリストをもらっても、新たに来てくださいっていうようなことはなかなか難しいのではないかというふうに思うのです。まあ、私は、ある種目に限ってその実態を把握しておりますので。その辺りは、全体的にこのリストというのを活用できる可能性ってあるんですかね。
○奥田課長 委員がおっしゃったとおり、460名で全ての市町が望んでいる指導者の確保には至っていないのが現状でございます。そのような中で、まあ、地域によっては人数が少ない、このリストの中、460名あろうが南のほうでは非常に少なかったり、また種目が限られていて必要な種目がなかったりとか、そういう現実も把握しとるところで、昨年12月、そしてこの1月にスポーツ推進局とも連携いたしまして競技団体であったりスポーツのそういう団体に対して、新たに、JSPO、日本スポーツ協会の資格以外の指導者資格についても登録してもらえるように、現在お願いをしているところです。そして、さらに拡充して、指導者のリストの人数を増やしていきたいなと思っておるところです。
○杉本委員 今おっしゃった方向で新たな方を発掘していただかないと。この460人は既に活用済みでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
あともう1点だけ、お願いします。
今、休日の部活動のところなんですけれども、教員の兼職といったあたりも始まるのかなというか、その辺りのところを1つ教えていただきたいのと、兼職をしていくときに、部活動を本当に一生懸命やっていきたい、自分の教育活動としてっていう思いの人はやっぱりそういうところでやっていけるといいなって思うけれども、そこを確保せんがために、希望しない人が兼職して休日を担うというようなことになってはいかんなというふうに思っておりますので、その辺りの認識をちょっと確認させていただきたい。
もう1点は、学校内における部活動を担当できる教員がとても少なくなってきているという認識は持っていただいているでしょうか。学校規模が小さくなってきているので、もともとの教員の配置が少なくなってきています。でも、部活動の数は今までどおりです。なので、1人で2つ部活動を担当している人もいます。
加えて、中学校なので、教科を講師で。講師がすごく増えてきているので、それから再任用の方も増えてきているので。時間講師と再任用の方は部活動を担当しません。なので、同じサイズの学校であっても、担当できる教員が数少なくなってきているという現状があって、部活動については、地域移行プラスその学校の事情があるということを認識していただいているでしょうか。
以上です。3点。
○野口課長 先ほど委員から御質問があったうち、兼職、兼業のことについて申し上げます。
何回かにわたって国のほうの通知もあるんですけれども、この前、1月30日に国の考え方が示されたのがございまして、学校での4項目といいまして、職員会議だとか校長が命じられる限定4項目の時間外勤務があるんですけど、その限定時間外勤務4項目プラス、休日の部活動のほうで何時間か労働時間が発生すると思いますので、その2つを足して複数月で80時間を超えるような場合、見込まれる場合は、許可はふさわしくないというような考え方が国のほうであります。一方で、もう一つ、国のほうでも示しておるのが、それはある意味上限みたいなもので、教員が、健康管理という意味で、45時間を超えた場合にある程度校長と話し合って、職務に影響がないのかどうかとか、そこら辺を健康管理の面も見ながら話をしていくというようなことでされております。
さっきおっしゃった、やりたい教員とやりたくない教員がいるという話ですけど、休日の地域移行に関しては、やりたくない方は対象としないということで、地域移行の団体の場合はもうそういうふうにされておりますので、そういうようなことを踏まえながら運用していくのかなと思っております。
私のところは以上です。
○奥田課長 部活動の顧問として関われない教員も何人かというようなことにつきましては、認識しております。そういうような学校からは、部活動指導員としての希望が上がっていたりとかの中で、予算の限られた範囲内で、そういう学校につきましては部活動指導員のほうの配置をしているところです。
○杉本委員 兼職のことについて、地域移行については、本当にこれからまだまだ課題がありますので。今日はもう、それだけ確認させていただきました。
今の御答弁では、再任用の方とか講師の方を部活動指導員として登録していただくという話ですか。
○奥田課長 再任用の方でも部活動の顧問に当たることは可能ですし、講師でも常勤講師の方なら部活動の顧問になることは可能です。そうは言いながらも、掛け持ちでしなければいけないような学校の事情等、そういうこともあるのは認識しておりまして、どうしても部活動の指導者、特に専門的な指導者がいないというところで困っているような学校につきましては、部活動指導員のほうを配置したりして対応しているところです。
○杉本委員 再任用の方は、0.5の再任用の方でも部活動の担当は可能ですか。
○野口課長 短時間といっても午前だけとかいろんな形態があって、午前中だけの場合、部活動を放課後やるというのはなかなか難しいケースも委員のおっしゃるようにあろうかとは思いますけれども、その短時間の勤務時間にもよりますし、中には、別にその時間もやるよというような方が、御本人の意思というか希望にもよりますので、それは短時間だから絶対できないというものではないと思います。
○杉本委員 要するに私が言いたいのは、中にはいるかもしれないけれども、正規職員がすごく再任用で埋められている中で部活動を担当してもらう方がすごく少なくなっているということと、講師は常勤の講師ではなくて短時間の講師のほうが多いですから、かつては臨時免許状を出しながら正規教員が担っていたところ、それがええかどうかは別として、正規教員だったので部活動を担当できたけれども、再任用が多くなって、短時間の講師が多くなる中で、学校における部活動を担当する教員はかつてより随分少なくなっているという認識を課題の一つとして、部活動において共有しておく必要があるなと思っているので、その認識はございますか。
〔「はい」の声あり〕
○平畑委員長 よろしいですか。
○杉本委員 はい。
○平畑委員長 ほかにございませんか。
○山内委員 2つなんですけども。
県立高等学校生徒募集定員の策定のところなんですが、公私比率等検討部会があるということなんですけども、ここの構成員というのはどんな構成に。部会の参加者。
○大屋課長 構成は、公立高校と私立高校の関係者、あと一般の方を加えている形になります。その具体なんですけども、こちらのほうは、まずこの三重県公私立高等学校協議会という形なんですけども、環境生活部と教育委員会がまず入っておりまして、その中でさらに私立の高等学校設置者、あるいは県立高校の校長、あるいは私立高校の校長、有識者として2名ほど、そして中学校も公立と私立ということで、公立側と私立側の方を満遍なくという形にさせていただいております。
○山内委員 一般という中には保護者が入ってくるんでしょうか。
○大屋課長 PTAの代表が入る形になります。
○山内委員 PTAは、PTAのどういった立場の方が。
○大屋課長 PTAなんですけども、まず、正しく説明のし直しをさせていただきます。まず三重県公私立高等学校協議会というのと三重県公私立高等学校協議会の部会というのがありまして、2つを分けて説明させていただきます。
毎年度募集定員を策定するのは、三重県公私立高等学校協議会という団体になりますので、先ほど言わせていただいたメンバーで構成させていただいております。一方、この募集定員を策定するに当たっては、一つの提言というのを、ここにもちょっと書かせていただきましたけども、まとめをつくっております。これは5年程度のスパンで検討し直してやっていくんですけども、この中にはPTAの代表が含まれております。そして、このPTAの代表につきましては、公立のPTAの代表と私立のPTAの代表も含まれる形で構成させていただいております。
○山内委員 公私で平等性を保とうという感覚でというのはよく伝わってきたんですけども、こういう部会があって検討されている、また公私比率がこういう形で決まっているって、県民の皆さんへの説明とか発信というのはどのようにされているんでしょうか。
○大屋課長 ここの部分につきまして、県民の皆様に対してということであれば、例えば今お話しさせてもらったように、1つはPTAの代表という形になっておりますもんで、PTAそのものにもそのことについてはきちっと検討過程を報告いただいているところでもありますし、あと県民の皆様に対してはそういう形で、この議会ももちろんそうですし、通じながら、策定過程も明らかにしてやらせていただいているところでございます。
○山内委員 PTAに関しては、ほぼほぼ上のほうの役職の方でお話をされていて、そこから下に何か話が伝わっていっているということはないもんですから。伝わっていないというのが現状です。これは、私がその立場にいるもんでよく分かっていますけども。
県民の方への発信とか説明が不足しているというのは、もう皆さん御承知のとおりかと思いますけれども、まあ、教育の機会均等、多様な選択肢の確保等ということなんですけど、やっぱり子どもたちの希望をかなえるというところが1つ非常に重要なところですので、希望するところにしっかりと入っていけるようにという感覚がこの募集定員の考え方、策定にも必要なのかなと思っておりますので、ちょっと確認させていただきました。そういった視点も非常に重要にしていただきたいなというふうに思っております。
それから、中学校における休日の部活動の地域移行で1つ教えていただきたいんですけど、19ページの新たな地域クラブ活動のところで、休日のみ活動する場合も、原則として1日の休養日を設定というのは、学校部活動ではなくて新たな地域クラブ活動に移行した場合でも、原則として1日、これは週に1日ということなんでしょうか。
○奥田課長 土日のうちどちらかは休みにするという意味でございます。
○山内委員 教員の皆さんの働き方改革という部分でそういった考え方があったかと思うんですけども、地域移行をしてもこの1日の休養日というのは設定すべきだという考えってどこから来ているんでしょうか。
○奥田課長 子どもたちにとっては、平日の部活動と、土日の部活動、この場合は土日の部活動というよりはスポーツ活動になろうかと思うんですが、1人の子どもの活動量を考えますと、学校で平日、土日とやっていた部活動と同じ、子どもたちの健康のことを考えると、土日は地域に行こうがトータルとしては同じようなスポーツ活動、部活動として行うべきであろうということで、そのような観点で、土日のみ地域移行をしていった場合も、平日と合わせて今までどおりと変わらない部活動というような趣旨でこのように国のほうは示しておるところです。
○山内委員 今の話ですと、平日も活動していて、休日も活動するので、子どもの健康を考えて1日は休養日ということなんですけど、休日のみ活動する場合もというのは、一応、そこに合わせてという感覚ということですか。
○平畑委員長 奥田課長、いいですか。
○奥田課長 そのような考えで。ただ、大会等が土日に集中するのはよくあることで、あくまでも原則というような形で、土日両方とも活動した場合には平日の休みをということもありますし、土日だけといっても、土日、常に活動していいものではないという。また、土日だけということは、もう学校の部活動ではなくて、一般のスイミングスクールであったりとか、そういうような部活動じゃない扱いのエリアに入ってきたりもします。少し話がずれたら申し訳ないんですが、そこのガイドラインに載っかっているもの、この活動に載っかっているものが参加資格となっているのが、日本中学校体育連盟の大会となりまして、このガイドラインの活動でない場合は中学校体育連盟の試合には参加できないというような参加規定も設けられているところでございます。
○山内委員 よく分かりました。ありがとうございます。
先ほど、大会が迫っているという話もございまして、結構、土曜日に練習して日曜日に試合、これは大会じゃなく練習試合でもそういったケースがあるので、土日どっちかしかできないと結構つらいんじゃないかなという思いがあったのと、先ほどの中学校体育連盟に参加できる、できないのお話で、まあ、できないチームはここには入ってこないということですもんで、確かにそうかなというふうに思ってきたんですが、次のページの部活動の地域移行に向けた実証事業の中でも、困窮世帯への支援に関する取組というところにもしっかりと取り組んでいこうということでありますもんで、難しい話ですけれども、経済的な理由で選択肢が異なったりとか競技力に差が出てきたりというのも本来いいことではありませんもんで、そういった視点も持っていっていただけるんであれば大丈夫だと思いますので、よろしくお願いします。
○中川委員 まず1点目は、伊勢志摩地域の高等学校の問題でありますけども、そもそもは海のほうの学校として南勢高校がありました。そして、山のほうの学校として度会高校がありました。そういうことの中で統一して南伊勢高校と。で、南勢校舎と度会校舎と分けて。しかし、現状はなかなか厳しいということで今日に至っておるわけなんですが、私どもとしては大変注目しとったわけです。海と山の学校ということで。うまくいけばいいかなと思ったんですが、こういう現状をどのように検証してみえるのかが1点目。
今度は、先ほどの、南勢校舎を活用して通信高校のサテライト教室をということで確認したいのは、通信制というのは比較的私立が多いと思うんですね。さっき話があった英心高校でも、代々木高校でも。県立高校の校舎でそれはどんなふうにしてやるのかということに注目したいんですが、ちょっと教えていただけませんか。
まずその2点。
○大屋課長 まず、南伊勢高校の南勢校舎と度会校舎なんですけども、そもそもは南島校舎もある中で、3校でいろいろな学びを合わせながら、それぞれが小さくなってきましたので、いかに連携して学びを充実するかということがありました。残念なことに、南島校舎はその中で閉じることになりましたが、現在2校で、できるだけ共通する部分はつくりながらということでさせていただいているところでございます。
ただ、難しいところとしてあるのは、南勢校舎については、基本的に南伊勢町の子どもたちが中心になってくる状態がありまして、なかなか志摩のほうとかからは来られない状況もある中、子どもたちが十分に集まらない状況があるというのが課題というところになりました。
一方、じゃ、度会校舎はどうかというと、伊勢方面からは一定来られるところもあるんですけども、そういう中で、学びとしては結構充実してきたんですけども、そもそも子どもたちが集まりにくい、難しい状況があったというのが現在でございます。
それから、通信制なんですけども、サテライトというのは、なかなか難しいところなんですが、そもそも通信制の学校というのは、当然、学校に行かずに、要は添削というんですけども、やりとりをしながら、ただ、一定授業という形もありまして、それはスクーリングといい、そのスクーリングが、土日を使って月に3日、4日ほど学校に行くような形ということになります。そういう形になるんですけども、例えば三重県の場合は北星高校と松阪高校にあるんですけども、要は松阪高校までスクーリングに行かなければならない状態が生じますので、そこのところを何とかある程度補うことができないかというのをちょっと実験していきたいというふうに思います。
つまり、スクーリングの全てというのはなかなか難しいかもしれませんけども、何日か分は、例えばここに1つ拠点をつくって、スクーリングがそこでも補えるようにとか、あるいは、距離が離れているので、そこで学びをもう少し、今、ICTが活用されておりますので、ICTで結んで質問ができるとか、そんなことを実証的にやっていきたいというふうに思っております。
以上です。
○中川委員 理解いたしました。
もう1点なんですが、三重県公私立高等学校協議会の問題ですけども、教育の均等ということ、また公私間格差の是正ということで大変注目しておったわけでありますけれども、徐々に県立高校が下向きということで、まあ、下向き、上向きっておかしいですけども、私立のほうが上向きという状況だと思うんですが、これを見ますと、令和4年2月に提言が出されて、令和9年度までこういう形でいきますよという、まあ、その提言がキープされておるわけなんですが、世の中の状況が変わっておるかと思うんですよね。そういうことの中で、見直しとかそういうことが行われないのか。さっきも話があったけれども、学費の問題もありますけれども、より個性のある、建学精神に基づいて、そういう学校へ行きたいという方も増えておることは事実やと思いますので、その辺りはもうちょっと門戸を開くという形の考え方ができないのかということはどうでしょうか。
○大屋課長 この提言というのは、5年間の方向性を定めるということで、非常に大事なものとして、そのことを目的にまず策定しましたので、これがまずベースになります。ただ、これを回していくためには、毎年度、子どもたちの状況をしっかりと検証しながら、それを検証というのは、公私ともに検証させていただきながらやっているところでございます。
今、おっしゃるように、子どもたちの状況ももちろん変わっておりますし、近年であれば、例えば令和2年度の奨学金のことも私学のほうもありますし、もっと大きく言うと、先ほどから話があります多様性ということで、子どもたちがどこのどういう課程を選ぶか、つまり全日制なのか定時制なのか通信制なのかということで、そういうトレンドもしっかり見定める必要があります。そこも併せながら、毎年度、丁寧に協議しながらやっているところということを御理解いただきたいと思います。
○中川委員 きちんとそういった一つの方程式にのっとってやっていただいているかと思うんですが、しかしながら、やはり県民の意識というのは若干違うと思いますので、より的確に県民の、あるいはPTAの皆さん方の意見を聞いていただいて、対応方よろしくお願いいたしたいと思います。
以上で終わります。
○平畑委員長 ほかにございませんか。
○谷川副委員長 私も県立高校の活性化についての紀南地域のところで、これまで6回、紀南地域高等学校活性化推進協議会を開いていただいて、ある方向性を一定まとめていただいて、ありがとうございます。
今はもう地域の方々も当然この結果を受け入れているわけなんですけれども、今後の進め方であるとか、令和7年4月から統合した場合の、例えばそれまでに紀南高校に入学していた人とか、この一、二年、時間的なことがあって、保護者の方からは、そのときの制服がどうなるのかとか、いろんな細々とした不安感がまだ今から出てくるかと思うんですけれども、紀南地域高等学校活性化推進協議会については、これからも継続していただくという考え方でよろしいんでしょうか。
○大屋課長 3つありましたので、まず今後の進め方ですけども、まず、ここの協議会のまとめでもありますし、報告もさせていただいたように、まずは関係者で協議をさせていただきます。この意味合いとしては、教育課程とか、ちょっと中身、細部に入るところがございますので、まずは紀南高校と木本高校の職員を中心にさせていただくと。
その中で、紀南地域高等学校活性化推進協議会のほうにもそのことについては協議状況を報告させていただくとともに、ここには書いてありませんけども、中学校校長会とも話の進み具合等については連携しながらということで考えているところでございます。
ちょっと最後のところのほうが先になってしまうんですけども、保護者等の不安というのはもちろんありますもんで、このことをもって、まずはできるだけ中学校の先生経由でお伝えできるのがいいのかなというふうに思っているところでございます。
今の御不安になられている部分で制服とか校章とか、まあ、多分、特に制服かなと思います。その制服が新校になったときにどうなるんだとか、あるいは単純に統合で、そこがもう募集停止で混在する状態が生まれてしまいますので、多分そこに対する不安感かなというふうに思います。基本的に、令和5年度、令和6年度の入学生につきましては、木本高校、紀南高校の入学者になりますので、制服、校章等、そのままの形になります。新校で入る令和7年度、この子どもたちについて制服がどうなるかはこれからの議論になりますけども、もし変わったとしたら、そこには、同じ学校の中で違う制服が混在することになりますが、2、3年生が制服を変えなさいということはございませんので、そういう理解でお願いしたいと思います。
そういったことを含めて、来年度入学する子どもたちについてもできるだけ早めにそのことはお伝えできるようにさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○谷川副委員長 そこのところがもし途中で買い換えるんだったら費用がかかるしとか、やはりそういう経費のかかることに皆さんの御不安があるようなので、なるべく早く周知していただけるというところは、よろしくお願いしたいと思います。
また、引き続きの報告とか御意見をいただくことというのは、今は一旦こういう方向性が決まったけれども、例えば令和12年ですかね、先ほどの表を見せていただいたんですけども、また200人、マイナス60人というときが来ますよね。そうしたら、そういうときのことまでまた考えていかないといけないから、引き続きその協議をしていかないといけない状況にあると思うんですね。もうとにかく人口減少が思っていたよりもっと早く来ていることを私たちも実感していて、なので、早めの対策というのが必要なのかなともう肌で感じていますので。
子どもたちが、地方だから、人口減少の著しいところだから教育を受けられないとか、そういう不公平性があるのが一番いけないと思いますので、どこにいても三重県内の子どもたちが公平な教育を受けられるというような状況を前もって準備していくことは当然大切ですし、また、それによって保護者の方には交通費が発生してくるわけですよね、遠いところに通わないといけないことも出てくるので。経済状況が厳しい田舎ではあるんですけれども、何かしらのそういう対策が必要かと思いますので、また今後協議させていただければありがたいんですけど、そういういろんな地域事情も考えながら、協議会とも連絡を密にしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
ありがとうございます。
○平畑委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」の声あり〕
○平畑委員長 なければ、県立高等学校の活性化についてから審議会等の審議状況についてまでの調査を終わります。
4 委員間討議
(1)所管事項調査に関する事項 なし
(2)執行部に処理経過の報告を求める事項 なし
〔当局 退室〕
(休憩)
(書記資料配付)
5 「委員会活動の評価」について
○平畑委員長 本日は、前回の委員会において出された意見等を正副委員長で取りまとめました資料1、委員会活動評価総括表(案)について御協議願います。
この評価総括表(案)について、補足すべき点等、何か御意見のある方は御発言をお願いします。
〔「なし」の声あり〕
○平畑委員長 それでは、この案を委員会活動評価総括表として決定いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「なし」の声あり〕
○平畑委員長 御異議なしと認め、そのように決定しました。
この総括表につきましては、3月15日の委員長会議において、私のほうから報告させていただきたいと存じます。
なお、報告に当たり字句等、軽微な修正の必要があれば、正副委員長に御一任願いたいと存じますので、御了承願います。
それでは、これで、委員会活動の評価についてを終わります。
(書記資料配付)
6 閉会中の継続調査申出事件について
〇平畑委員長 次に、常任委員会に係る閉会中の継続調査申出事件の調査項目につきまして、お手元に配付の資料2のとおりといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「なし」の声あり〕
〇平畑委員長 御異議なしと認め、そのようにいたします。
最後に、閉会中の委員会開催につきましては、必要に応じて開催することとし、開催時期、議題等につきましては正副委員長に御一任願いたいと存じますが、いかがでしょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
〇平畑委員長 それでは、そのようにいたします。
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
教育警察常任委員長
予算決算常任委員会教育警察分科会委員長
平畑 武