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令和5年1月26日 戦略企画雇用経済常任委員会 会議録

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 戦略企画雇用経済常任委員会
会議録
(開会中)
 

開催年月日    令和5年1月26日  (木曜日)    午前10時01分~午前11時40分
会 議 室     302委員会室
出 席 委 員    8名
           委  員  長    石田  成生
           副 委 員 長    川口  円
           委     員     小林  貴虎
           委     員     稲森  稔尚
           委     員     濱井  初男
           委     員     東    豊
           委     員     三谷  哲央
           委     員     山本  教和
欠 席 委 員    なし
出席説明員
     [戦略企画部]
          部長                          安井  晃
          副部長兼ひとづくり政策総括監          山本  秀典
          戦略企画総務課長                 平井  靖士
                                          その他関係職員
委員会書記
          
議事課     主任          長谷川 智史
          企画法務課  課長補佐兼班長  佐藤 元紀
傍 聴 議 員   なし
県 政 記 者   5名
傍 聴 者    なし
議題及び協議事項
第1 常任委員会(戦略企画部関係)
 1 所管事項の調査
  (1)県立大学設置の検討について
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕
 
第1 常任委員会(戦略企画部関係)
  1 所管事項の調査
   (1)県立大学設置の検討について
     ア 当局から資料に基づき説明(安井部長、山本副部長)
     イ 質問

○石田委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。

○小林委員 この提案がなされてから、我が会派のほうで会派総会のときに会派の皆さんの意見をお伺いしまして、そのことを少しかいつまんでお伝えさせていただきたいと思います。
 本来、今日の時点で一定の、この先検討を続けるのか続けないのかということを判断するタイミングだったはずだろうと。その上で、40万円の経費で、どういった有識者からさらにどういった意見を聴取する必要があるのか甚だ疑問であるという発言内容でした。様々な自治体に関わりがあることで、早く結論を出してほしいという自治体の長の方々もおられるということです。
 また、あと、我が会派には関係する自治体の方々がおられまして、過去に皇學館大学が名張市に学校を移したと。ただ、それが結局最終的にうまくいかなくて売却という結論に至っていることも踏まえて、早く決断を知事に迫るべきではないかということだったので、お伝えしておきたいと思います。
 以上です。

○山本副部長 今の御意見に対してでございますけれども、確かに令和3年度に令和4年度予算を説明した段階では、今年度は費用対効果を調査した上で、今後設置の方向にいくのか、それともその方向でないのかということを、令和4年度中に一定方向性を出したいということでお答えしておりました。
 先ほども御説明申し上げましたが、その後、人口動態がさらに下振れをしていることでありますとか、大学の国の方針等が変わってきております。それと、県内の大学の定員増によりまして、新しい県立大学を設置するのと同じような効果が生まれるということも考えられますので、そういったことを踏まえますと、今後もし設置するという方向になれば多大な費用がかかってまいりますので、そういった状況を踏まえて、ここはひとつ慎重に検討していく必要があると考えまして、さらにそれぞれの専門の有識者の方々の意見を聴いた上で、令和5年度以降に検討結果を判断につなげていきたいと考えております。

○小林委員 人口動態が下振れをするということは、決して今新たに突然降って湧いてきた新しい事実ではなくて、おおよそ見当がついていたことだと思いますし、県内大学の定員増によってどのような結果が得られるのかという意見も当初からあったと思います。国の動向、方針に関しても、これも継続して出てきているもので、新たに文字として明らかになったことでありますが、過去において検討がされてきたことが結果として出てきたものなので、突然降って湧いてくるものでもないと思います。
 そのことを踏まえた上で本年中に判断をするという当初予算だったはずですので、繰り返しですけども、我が会派のほうからは、あまり建設的なさらなる検討とは感じられないということでしたので、改めてお伝えをしておきたいと思います。
 私のほうからは以上です。

○石田委員長 御答弁、何かございますか。

○安井部長 今委員からいただいた意見を踏まえて、まだ時間がありますので、庁内でしっかり検討はしていきたいと思っておりますけれども、現時点での我々の考え方をもう少し補足させていただきますと、御指摘のとおり、これまで分かっていたような事実と言いますか、そういう状況があったということは確かでございますので、そこにつきましては我々の検討が少し足りなかったということかもしれませんけれども、やはりそうであったとしても、改めてそこは慎重に検討していく必要があるだろうと、これまで庁内で議論を重ねてきまして、今そのような考えでございます。
 国の政策の動向ですとか人口減少の動態もそうですけれども、この常任委員会でも御指摘がありましたけれども、県内の既存の高等教育機関の動きについては、やはりその動きが変わってきておりますし、県内の高等教育機関の今後の経営の方針、新たな学部の設置とか学部の再編、そういった動きと今回の県立大学の設置と政策的に選択肢が分かれてきますので、そこはどういうふうな形で我々が選択するのかということについては、これまでとちょっとやっぱり状況が変わってきておると思います。
 先ほど副部長からも話がございましたけれども、いろんな学部の再編の動きもあります。そこを県が支援するという、具体的に言うとそういうことですね。そこは置いておいて県立大学を設置すると、例えば分かりやすく言いますと、競合するという場合も出てきますし、政策の選択として費用対効果も考えると、既存の高等教育機関の支援をしていくということのほうが費用対効果が高いということも考えられますけれども、残念ながら、そこはまだちょっと我々情報も不足しておりますし、県内の高等教育機関の動きもまだこれからということでございますので、少ししっかりと状況を見極めながら検討していきたいという思いで今日御説明をさせていただいたということでございます。まだほかにもいろいろありますけれども、現時点ではそういうふうに思っております。

○石田委員長 小林委員、よろしいですか。

○小林委員 はい、繰り返しになりますので。

○石田委員長 ほかに。

○三谷委員 もともと今日のこの委員会で一定の、次のステージにいくかどうかの結論を御報告いただくということを議会との約束で進めてこられたはずなんですが、今いろいろ御説明をいただきましたが、まずその議会との約束が守られなかったというのは1点あります。
 それと、今、部長からもお話のありましたように、私はこの種の経済効果みたいなのはあまり信用してないんですけれども、もしここでこれが出てくるならば、新しく県立大学をつくった場合の経済効果、それから、今おっしゃったような既存の大学を県が支援した場合の経済効果、費用対効果、それと高専等も含めて、また各高校の理科系の学科等の支援も含めて、そういう高等教育機関全体を支援した場合の費用対効果、この3つぐらいがここに並べられて、それでどれが一番県の施策として、方向性として最善なのかという議論がなされなければいけないはずなんですね。今までのこの委員会でもそういう高等教育機関への支援だとか既存の大学の支援の指摘も何度かあったと承知はしていますが、結局今日、県立大学をつくった場合は何ぼもうかるんやという話しかここには出てきていないんですね。やはりこれでは比較のしようがない。だから、非常に僕は県のやり方としては、今までの議論は一体何やったんやなという感じがしてしようがないですね。そういうことを踏まえて、やはりここはしっかりとそういうことも示していただきたいというのが一つ。
 それから、また有識者会議を40万円でつくるという話なんですが、これはいつまでに結論を出すつもりでいるんですか。二、三回やれば済む話なんでしょうか。どういう有識者の方が選ばれるのかよく分かりませんが、その辺のこともちょっとお示しをいただきたいなと思うんです。

○山本副部長 有識者会議の件でございますが、先ほど人口動態が変わっているということもありましたので、そういった人口減少対策としての成果なり地方創生に精通している専門家の方ですとか、多大な経費が大学設置にはかかりますので、財政関係の専門家の方でございますとか、あと、大学経営に精通していらっしゃる有識者の方などについて、今回の費用対効果の算定結果等も踏まえて、県立大学を今後設置するに値するかどうかということを令和5年度中には検討していただいて、それを踏まえて判断をしていきたいと考えております。

○三谷委員 1年延びるということですか。もともと県の発想は、県立大学というのは人口減少対策でスタートしているじゃないですか。今さらまた人口減少対策云々というのはおかしいんじゃないですか。もともとこれのために県立大学をつくると言い出したんじゃなかったんですか。

○山本副部長 おっしゃるように、県立大学の大きな目的は、人口減少対策として若者を県内に定着をさせるということでございます。その関係のある一定の数値を算定して今回お示しをしておりますけれども、その数値をどう評価するかとか、あと、いろんな角度から人口減少対策としてどういった効果が期待できるのかといったことを専門家の方から今後も聴いた上で判断をしていきたいと考えております。

○三谷委員 1年遅れて、その結論で県民アンケート等の第2ステージにいくかどうかというところが出てくるわけですか。それで全体がまた遅れていくと、さっきおっしゃったように人口減少はますます厳しくなってきますよね。令和10年度の開設ということも危うくなってくるんではないかなと思うんですけども、その辺りのスケジュールの見通しというのはどうなんですかね。

○山本副部長 委員御指摘のように、現在、当初説明をしておりました第1段階の調査の段階でございまして、第2段階にいくかどうかというのはまだ結論は出ておりません。第2段階へいく前にこの有識者会議を設置して専門家からの御意見をいただくことを考えておりますので、そこでさらに検討を進めるべきという結論になってくれば、令和5年度以降にいわゆる第2段階の県民アンケートでありますとか検討会議の設置による具体的な検討といったものに進んでいくことになろうかと考えております。

○三谷委員 全体のスケジュールとしては、1年ぐらいは後ろに遅れていくという理解なんですか。

○安井部長 今、1年という具体的な期間、なかなか我々もお示しするのが難しいんですけども、考え方としてはできるだけ早くというふうに考えております。まず1点、それがございます。先ほども早く結論を出すべきだというような御指摘もいただいておりますし、そこはなるべく、1年かけてというよりは、できるだけ前倒しでやっていきたいと思っております。
 その中で、今回、第2段階ということでお示ししておりました県民アンケートとか、それが必要かどうかも含めて、改めてもう一度検討していきます。我々そういったことも当然想定はしておりましたが、やはり今申し上げたようないろんな動き、変化もございますので、そこは、例えば基本構想をやりながら県民アンケートを、もし設置するとした場合は、同時並行で進めるという考え方もありますので、今までは県民アンケートなりをやって、つくると決めて基本構想というスケジュールでおりましたけれども、その判断をするに当たって、そこが必要かどうかも改めて有識者の方から御意見もいただきたいと思っております。ですので、時期については、なるべく早く我々、結論を出したいと思って検討を進めていきたいと思っております。
 当初からこういったコストのこととか有識者の方を含めて御意見をいただくということも当然あったと思うんですけども、ちょっと順序が逆転したというか、こちらを今やっておりますので、これはこれで改めてしっかり検討していきたいと思っています。
 ただ、一方で、いろんな比較ということが、経済効果の比較について委員から御指摘がありましたけども、そこも含めてなかなか経済効果の比較というのは、どこまで正確にできるものかということがありまして、一つの判断材料として重要だと思っていますけど、これが全てではございませんので、そこも含めて有識者の皆さんに評価もしていただき、どういう形で結論を出すかということについて御助言なりをいただいていきたいと思っております。
 時間が当初よりかかってしまっていることについては大変申し訳なく思っておりますけど、拙速な判断にならないようにという意識の下、できるだけ早く進めていきたいと思っております。

○三谷委員 設置検討のスキームそのものも変更はあり得るということになれば、今まで県のほうからお示しをいただいていたそういうスケジュールも相当変わってくるのかなと思うんですが、改めて県立大学のことはこういう順序でこういうふうに物事を決めていくんだということをやっぱり議会のほうにお教えを、部長を責めてもあかんのやけども、お示しいただかないと、なかなか議論が前に進んでいかないと思います。大体、令和5年度になったら部長はおらへんしさ。だから、今ここで部長とお約束をさせていただいても、また違う方がなって、また違うことを言われるとどうなのかなと。こういう基本的な部分が変わってくると、今まで県がいろいろ議会に対して御説明いただいたことに対する信頼性も損なわれると思いますので、ぜひしっかりと対応をお願いしたいなと思います。

○安井部長 その点につきましては、3月の常任委員会でできるだけ詳細にスケジュールも含めて御説明させていただくように鋭意検討していきたいと思いますので、何とか御理解いただければと思います。

○三谷委員 終わります。

○石田委員長 ほかに。

○稲森委員 一応意見を言っときますけれども、今までも既存の県内大学の魅力向上や活性化、あるいは県立高校も含めてもっと魅力を高めていく方向にシフトしてほしいということを言ってきて、前回、12月8日に常任委員会があって、もうそのときの時点では、1月18日に恐らく第2ステージにいかない方向の結論というのを示してくれるみたいなニュアンスを漂わせながら説明されたんで、なぜ1か月の間にここまでがらっと方針が変わるのかという違和感が物すごくあるので、そこをもう少し丁寧に説明していただきたいと思うんですが、まず有識者会議をつくろうという発想は、いつ誰の判断で、どういう発生源というか経過で有識者会議をつくろうと、この1か月に何があったのかということをもう少し説明していただきたいと思うんですけど。

○山本副部長 12月の常任委員会の段階で、また1月にこの常任委員会を開いていただいて御説明する機会をお願いさせていただきました。その段階で、1月に調査の結果、もう設置しない方向で説明するというニュアンスで御説明したように受け取られた、それは私の説明が不十分だったということで、大変申し訳ございません。そういう点では、その段階で費用対効果の詳細は出ておりませんでしたので、その費用対効果の結果がこういう形で出てまいりました。結果が出た上で、今後どうしていくかということを庁内で慎重に検討をしたんですけれども、その結果、この段階でやはりどちらかにいくという結論を出すには少し十分ではないということになりまして、さらに客観性とか専門性を持たせるために、職員だけではなくて、有識者の方々から御意見をいただいた上で判断材料としていきたいということで、それにやはり少し時間が必要だということで、令和5年度にそういうようなことをしていきたいという結論になっております。

○稲森委員 庁内で検討というのは、誰が有識者会議をつくろうと言い出したんですか。

○山本副部長 これは非常に大きな政策の決断でございますので、当然知事まで上げて、職員と一緒に議論を深めてきております。

○稲森委員 知事が有識者会議をつくろうということで、がらっと変わったということでいいんですか。

○山本副部長 決して知事がということではなくて、協議の中でそういう結論に至ったということでございます。

○稲森委員 何でも有識者会議にまくるんじゃなくて、やっぱり議会で前回議論したことを積み上げるような形で前へ進んでいってほしいし、それが今回、されなかったということを本当に残念に思っていますし、全くおかしいなというふうに思っています。
 あくまでも有識者会議の費用を計上することには反対ですし、県内の既存の大学が学部設置の構想を検討しているんだったら、そこをどういうふうに支援していくかということを議論するべきであって、県立大学の設置の是非の検討というのはおかしいと思うんですけども、改めて部長、どういうふうに思いますか。

○安井部長 まず、有識者だけで判断するわけではございませんので、そこは改めて私のほうから、議会の今日の御意見もしっかり受け止めながら、また3月にも御説明も一定させていただいて御意見をいただきながら、きちっと結論を出していきたいと思っています。
 先ほど副部長が申し上げましたけど、一月の間に何か特別な変化があったというよりも、材料がなかなか整わない中で、先ほど申し上げたように、知事、副知事も含めて庁内で議論が十分進められなかった。1か月の間にかなり詰めてやらせていただいてこういった結論になったということで、そこを御理解いただきたいと思います。
 それから、県内大学の動きについても、まだまだ今後加速していくと、我々直接大学の方にお話しいただいて受け止めておりますけども、まだまだ意思決定の過程でございますので、大学のほうからもそこはもう少し時間を下さいということを言われておりますので、きちっとここで御議論させていただけるような状況になれば、しっかりと県内大学についてはどういうふうな形で支援していくかということもお示しさせていただきたいと思いますので、少し時間をいただければと思います。
 以上です。

○石田委員長 ほかにいかがですか。

○山本委員 そもそも県立大学をつくろうという発想が職員のほうから出てきたのか、それとも、例えば三重県内の企業側から出てきたのか、ほかにあるのか、その辺のところからまず教えてもらいたいんですわ。

○山本副部長 少し時間を戻しますと、いわゆる地方創生の動きが出てまいりましたときに、三重県の場合、15歳から29歳の若年層が県外に多く流出しているという状況がございまして、それに対して、大学進学の時点と就職の時点で多くが流出しているだろうということで、まず大学進学の際に県内に若者が残っていただくためにどういった方策があるかという議論から始まっております。
 その中でまず取り組んだのが、県外の既存の大学の新しいキャンパスを県内に誘致できないかという取組から始めております。過去に2回、全国の大学に調査をいたしまして、県内へのキャンパス設置について意向を確認いたしましたが、残念ながら県内にキャンパスを設置するという意向のある大学はございませんでした。
 その議論と平行いたしまして、それならば、例えば先ほど申し上げた県内大学の定員増も一つの手法でございますが、県として新しく大学をつくることによって、その分はやはり若者が県内に定着する方向に進められるのではないかといった議論が出てまいりまして、それを具体化する方策が今回検討している県立大学設置の検討ということでございます。
 ですから、あくまで幾つかある若者の県内定着の方策の一つとしていろいろ検討してきた結果、これについても検討を深めておるという状況でございます。

○山本委員 まあ、そういうことなんでしょう。だけど、我々議会側というか、全員がそうではないかも分からないけども、執行部の皆さんが、知事をはじめこの件について前向きにいこうと、その意向を職員の人たちが全部理解して、一丸となってこれから前向きに取り組んでいこう、そういう姿勢が議会側に提案されて、それで前へ進んでいくというのが大きな事業の取り組むスタートになるんじゃないかなと思うんですけど、何かそういうような雰囲気というのが感じられないんですよ、私は正直言って。だから、初め、言い出しっぺの話をさせてもろうたのはそういうことです。
 それと、先ほども説明の中にあったかもわかりませんが、県が率先して、県立大学じゃなくても、例えば県内の上場企業なんかに行って、こういうことを県は考えとるけども、企業内で何かいいアイデアがあればというような、そういう取組というのがひょっとしてあるんじゃないかなというようなことも想像されるんです。
 成功した場合もあれば、いかなかった場面もある。どういうことかと言ったら、例えばシャープはもう影も形もないような形になってしまった。だけど、あのときはAQUOSをはじめとして世界に名立たる亀山ブランドとか言って、みんながもうシャープ、シャープと言っていた時代があった。だけど、液晶がだんだんとしぼみかけてこういうことになっちゃった。東芝だってそうですよね。東芝だって時価総額で世界の10位以内に入るような時代があったけども、最近ちょっと元気が出てきたけども、GEと組んで少しへこんでしまったというようなこともある。富士通はそうじゃないかもわからない、今頑張っていますから。
 というようなことで、県内にいろんな県が支援してきた実績がありますから、そういったところの意向調査というのは、行政も頑張っとるけども、行政以上に民間企業はそういうことを研究しておると思うんですわ。だから、そういうところの意見というのがあったのかどうかということもちょっと教えてほしいんですけど。

○山本副部長 まず、県内企業の方々に対して事業者アンケートということでさせていただいております。その中で多くの意見としてございましたのが、なかなか理系人材をはじめとした人材の確保が難しいと。特に県内の高等教育機関を卒業した学生がなかなか就職をしてくれないというような意見もございました。雇用経済部をはじめとして県内企業の就職の促進につきましては鋭意進めてきておりますけれども、先ほども申し上げたように、就職段階で多くが流出しているという状況もございますので、まだまだ道半ばかと考えております。
 それと、執行部が一丸となって前向きな姿勢をということがございました。もちろんそれが非常に重要でございます。それが不十分というふうに感じていただくようであれば、まず私どもの取組が不十分ということでございますので、十分反省をして取り組んでいきたいと考えております。

○山本委員 その部分については謝ってもらわんでもいいわけで、我々が感じていることを正直に言っただけの話で、なぜそういうことを言ったかというと、例えば野呂さんが知事になったときがありました。そのときに知事はこう言っていましたよ。文化を県政発展のための一つの柱にするんだということで、その拠点となるものが博物館だと。だから、何度も何度も議会にも説明があったり、執行部の皆さんが理解を求めて、みんなが一丸となって博物館建設のために進んでいったというような、そういう時代がありましたよね。その前は、田川知事のときの世界祝祭博覧会もそうですけど、みんなが一丸となって前へ進んだ、そんなことがありました。
 だけど、今回のこの件については、何か雰囲気がちょっと少し違うよねというようなこともある。それから、公が一旦始めた場合は、途中で引き揚げるというようなことができないわけですから、その辺のところも十分に議論してもらわなきゃいけないんじゃないかなというような感じがするんですよね。
 過去のそういう事例も踏まえて、今後どうしていこうかというような、部としての盛り上がりというものがあるのかどうかということをちょっと教えてもらいたい。

○安井部長 先ほど副部長も申し上げたように、我々の姿勢が伝わっていないということもあるのかもわかりませんけど、私が感じておりますのは、やはり県立大学の設置ということについて、我々も本当にこの政策が効果的なのか、県にとって必要なのかというところについて、まだいろんな考え方があるという状況がそういうことになっているのかなと思っています。
 調査を本当にしてきまして、大変結論を出すのが遅れている中で恐縮ですけども、課題はたくさんあって、特に例えば情報系とか理系を今国のほうで推し進めておりますので、既にもう情報系とかそういったもの、例えばこの報告書、別冊のほうなんですけど、5ページをちょっと参考までにお開きいただきたいんですけども、情報系学部の設置の動きがございます。もう既にいろいろ動いているところがございます。一方で、先ほど企業のお話が出ましたけど、県内の産業界では、今回、情報系の学部の採用というのは見込みとしてはそんなに高くなかったんですけども、やっぱり情報系の人材は必要とされておりますし、産業政策と一緒になって進めていくところですけども、そういった中で情報系学部がこれだけできてくるということは、教員の方の採用が本当にできるのかといったこともございます。なので、重要なテーマではあるんですけども、かなりハードルが高いということがございますので、そこを先ほどから申し上げていますが、拙速にならないようにしっかり見極めていきたいなという思いがございます。
 今、そういうことで課題がある中で、ただし重要なテーマでございますので、もう少し時間をかけて検討させていただきたいという思いです。

○山本委員 過去に、我々が学生のときは三重県立大学がありましたよね。それが三重大学へ行っちゃった。だけど、平成22年、23年、24年の頃に例の医師不足で、非常に三重県が困ったというような時代があったじゃないですか。だから、独立行政法人化したり、いろいろ手があった。だから、そんな中で県立大学があったらというような時代というのがありまして、安井部長もよく御承知ですけど、ああいう時代がありました。だけど、やっぱりもうその前に三重県立としては重荷というか、三重大学にということで三重大学へ行っちゃった。水産学部も当然三重大学のほうへ行っちゃったというような、こういう経緯もあるわけですよね。
 ですので、ここはどうしても三重県立大学じゃなきゃいけないというような、私はそういうシフトのほうが、違う観点から人材育成のために県が果たせ得るんじゃないかなというようなことですよね。だから、高等学校にしたって、高専にしたって、その人たちに地元に残ってもらうべく直接アプローチしたほうが、大学とはいうものの、違う選択肢でそういうところへ力を入れたほうがいいんじゃないかなというような感じがするんです。

○山本副部長 理工系の重視という話を先ほどさせていただきましたけれども、そういった話がやはり全国の国立大学とか高専とかにも話が下りておりまして、既に三重大学のほうでも既存の学部の再編も含めてですけれども、そういった理工系重視の流れに沿って再編なりができないかというような検討も既に始められているというふうに伺っておりますので、そういった動きも見ながら、県内の若者の選択肢を増やしていくような形で進めていきたいと考えております。

○山本委員 最後にします。
 今まさにDXだ、グリーンだといって、新しい産業の創出という意味では絶好のチャンスですよね。だから、そういう意味で新しい人材を獲得していく、地元に定着してもらうというのは本当に大事なことだと思っております。どうぞ柔軟な発想で、これから中止にすべきなのか、前へ進んでいくべきなのかということを、一番初めに小林委員が言ったように早く結論を出してもらえればなと思います。

○安井部長 先ほどのちょっと補足をさせていただきたいんですけども、まだ小さな動きではありますけど、委員がおっしゃっていただいたように、いろんな発想でということで、例えば今年度、鳥羽商船高等専門学校と連携しまして、県の雇用経済部の職員が直接講義の枠をいただいて、短い時間ですけども、県内の中小企業の魅力ですとか三重県で働くことの意義とか、そういったことを職員が直接鳥羽商船高等専門学校の学生にお話をする機会をいただきました。それとともにアンケートもさせていただいて、鳥羽商船高等専門学校の学生がどういうふうに三重県内の就職について考えているかということもお聞かせいただきましたし、その講義の後、その講義を聞いて県内の就職に意識が向いたというようなアンケートの回答もいただいていますので、地道な取組ではありますけども、直接そういった形も考えておりますし、企業との連携という意味では、半導体の人材育成、ここは三重大学や県内の高等教育機関の皆さんとタッグを組んで、産業政策の一つではありますけど、そういった個別に人材育成の取組もやっていきますので、様々な観点からこれはこれとして検討しながら、実際にもう取組も進めておりますので、引き続き強化していきたいと考えております。

○山本委員 ありがとうございます。
 例のTSMCなんかが熊本だけじゃなくて、次もう1か所どこかといったときに、三重県がばっと手を挙げて、おらが県へというような、そんな県になってもらいたいなということを夢見て、長くなりましたが終わります。ありがとうございます。

○石田委員長 まだちょっと1時間たっていませんけど、おおよそ1時間たちましたので、その後、委員協議等もございますので、休憩を取らせていただきたいと思います。再開を11時5分からといたします。
 暫時休憩いたします。

(休憩)

○石田委員長 それでは、委員会を再開いたします。
 引き続き県立大学設置の検討について、御質問がありましたらお願いいたします。

○濱井委員 もう出尽くしたといいますか、皆さんが御意見を出されたとおりなんですけど、やっぱり人口減少対策というのは一番大事な視点でありますよね。1か月の間に大分動いてきた、話がちょっと進んできたわけですけども、あと2か月ありますよね。その間に既存の大学とか高専とか、そういうところに将来の見通し、考え方を聞いてもらわなあかんと思います。
 国のほうも大学施策の動きとして書いてもらっとるわけですよね。そこら辺は皆さん考えられていると思うんです、昨年の10月にこういう方針が出たわけですから。我々もその気持ちを議会の中で言わせていただいております、これは既存の大学なり高校なりというところであると。ですから、そういうところも踏まえた上で、それぞれのところへバックしていただいて、やっぱり御意見を聴いてもらって、早いところ結論を出してほしい。これがいつまでたっても決まらんような状態というのは困るんで。
 有識者の方がたくさんいらっしゃる中で、一部の方に来ていただいてやっていただく。それはそれなりの効果もあるんかも分かりませんけども、それは一部の効果であるから、最終的にはやっぱり我々が今まで積み重ねてきた議論の中で皆さん意見を出されとるわけですから、それを最優先していただきたいと思うんですよ。そこだけです、私が言いたいのは。お願いしたいと思います。

○山本副部長 県内の既存の大学への意向の確認でございますけれども、4年制大学を中心に、今後学部の新設でありますとか学科なりの再編、定員の増といった動きにつきましては、もうこちらから出向いて意見交換を何度かさせていただいております。三重大学とも密接に情報交換をしながら、動きを把握しながらお互いにアドバイスをして進めておりますので、県内の関係機関とはそういう形で進めてきております。
 あと、有識者の御意見につきましては、確かに一部の方の御意見ということになりますけれども、その中でも有意義なものを今後の県の施策に生かしていきたいと考えておりますので、そこを慎重に見極めながら進めていきたいと考えております。

○濱井委員 ということは、この3月までに有識者会議をもう一回開くのであれば、もう早急に開いていただいて結論は出せないのかなと思うんです。そこはちょっと考えていただきたいと思うんです。私の意見なんです。

○山本副部長 有識者につきましては、現在、人選に入っておりまして、今回は多角的な観点で御意見をいただく必要がございますので、それとまた、当然皆さんに集まっていただく必要がございますので、日程調整等々も必要になってまいります。そういったことも勘案しますと、どうしても来年度、少なくとも前半まではかかってこようかと考えております。

○濱井委員 いつまでたっても決まらぬような状況になることだけは避けていただきたい。ですから、今年度中なら今年度中、もうしっかりと我々もいろんな意見が出ました。そこらも考えていただいて、やっぱり既存の大学とか高専とか高校とか、それを大事にしなきゃならん、私はそう思いますので、もうそれ以上言いませんけども、それはまた3月の段階でどういう御返事をいただくのか、それを期待したいと思います。

○石田委員長 ほかにございますか。

○東委員 再度確認をさせていただきたいんですが、前回の有識者会議の結論というのは、報告書が令和4年の3月に出されたんですかね。今回新たにまたお尋ねする部分があったという部長の御答弁だと思います。その新たに聞く部分で、有識者のメンバーも当然前回のメンバーとは違うという認識でよろしいですよね。前回は6名の方に委嘱してお聞きをしたということなんですが、新たに今考えているのは何名程度で、どういった分野の人員構成になるのかという考え方だけでも結構なんですが、今の段階では公表できないと思うので、お示しをいただけたらなというふうに思います。
 それから2点目は、具体的に有識者会議に御意見をいただくということになると、費用対効果と先ほどから何回も言っていらっしゃいますが、この資料をそのままお出しになるのか。それとも、もう少しテーマを絞って、費用対効果の部分ですけど、費用対効果の切り口も多々あろうかと思うんですけれども、何かお尋ねになる項目みたいなものを今の段階で聞かせていただけるといいなと思うんです。
 言わば、委員の構成と中身の問題ですね。
 あと3点目、どなたかもおっしゃっていますが、既存大学の新しい学部の増設とか定員の見直しとか、それからサテライトとか、それからコンソーシアムはずっと前から地方創生でやっていますけれども、新たな連携も含めて県内大学の在り方について、県としては何かお考えがあるのかどうか。
 例えば、先ほどから三重大学というところがありますが、私も基本的には限られた情報ですけれども、例えば三重大学ビジョン2030とかお持ちだと思いますし、その中には4項目あるわけだと思うんですが、教育・研究部分、それから地域医療の部分、それから地域防災の部分、産業振興とか、さっき言った半導体なんかもそうだと思いますが、そんな部門でつまびらかにされていらっしゃる三重大学中心に、三重県は恐らく私学が周りにあるという感じだと思いますけれども、その連携を、私学の在り方と、それから国立大学法人三重大学の関係性も含めて、県の教育施策の考え方みたいなものはその中にお入れにならないかどうか。ちょっと高い次元というか、県立大学を設置する云々という部分の中だけではなくて、三重県内の教育全体の在り方をどうするのかというビジョンめいたことを県としてはある程度打ち出す必要があるんじゃないかなと思うんですが、その辺についてお考えがあれば聞きたいです。

○山本副部長 まず、県内大学の振興についてでございますけれども、既に取り組んでおりますのが、県内の高等教育機関が新型コロナの影響による社会環境の変化に対応して、県内からの入学者ですとか県内就職を増加させていただくような取組をしていただいた場合ですけれども、それに対して県から補助金を令和3年度から交付しております。そういった形で県内大学が高等教育機関の魅力を高めていただくということにつきましては、県としても従来から支援をしてございます。
 それと、新しい有識者会議でございますけれども、今回の調査結果も踏まえて、今後財政的なことでありますとか、あと、人口減少対策として県内企業に卒業生を採用していただけるのか、あと、今後県内大学の定員増に向けた動きがどうなっていくのかといったことが重要になってまいりますので、例えばですけれども、分野といたしましては財政関係に精通をされている方でありますとか、先ほど申し上げましたが、あと、公立大学の動向に精通をされていらっしゃる方でありますとか、あと、大学経営がそもそもどういったことであるべきかといったことですとか、あと、人口減少の対策としてどのような動きがあり、どのような対策が有効であるかといったようなことについて、専門的な知見を持っていらっしゃる有識者の方を考えておりますので、昨年度の有識者会議では6名の方でしたが、少なくとも同程度かそれ以上のメンバーに入っていただいて議論していただければと考えております。

○東委員 ちょっと今のところで、6名程度ということは分かったんですが、全て入れ替えるということでよろしいんですか。

○山本副部長 メンバーは、新しいメンバーにお願いしたいと考えております。

○東委員 全て。
 それから最後の部分が、私、言葉足らずかもしれない。県議会議員になって私は12年目を迎えているんですが、当選して1期目だったと思いますが、一般質問で、当時鈴木知事だったと思うんですが、大学の在り方の中で、四日市、鈴鹿、亀山中心にいわゆる工学系の産業が集積されているので、MIT、マサチューセッツ工科大学というのがありますが、それがアジアに分校をつくったという話をちょっと紹介させてもらって、三重県として、もう8年ぐらい前かもしれないけど、そのときに、いろんなアンテナを張っていわゆる大学誘致、そういう話をしたことがあるんですが、そういう何かこれまでの大学誘致の具体的な取組というのは、県外も含めて、外国からも含めて、そういう動きというのはこれまでされたことはあるんですか。

○山本副部長 これまでの動きといたしましては、先ほど少し説明をいたしましたが、平成27年と29年に全国の私立の大学に三重県内にキャンパスを設置する意向があるかを確認いたしました。その結果は、意向のある大学はなしということでございましたが、少しでも可能性があると感じた大学には個別に訪問して意見交換等もしてまいりました。しかしながら、18歳人口がどんどん減っていく中で、その方々からするといわゆる県外ですけれども、三重県に新しく進出するということは難しいということで御意見をいただいております。
 それと、あと、海外の大学につきましては、平成1桁年台にアメリカの大学の分校が国内に幾つかできましたけれども、制度上の課題もあり、その後ほとんどがもう廃校になったという状況がございます。そういうようなこともございましたので、まずは国内で県外の私立の大学に可能性があるかどうかを調査いたしましたが、先ほど申し上げたような結果でございます。

○東委員 なるほど、ありがとうございます。
 県当局としては一定の努力はされていると。令和4年3月に有識者会議をしていただいたと。内部で検討して、ある程度方向性が見えてきたにもかかわらず、もう一度有識者会議にかけるというのは、それはほかの委員も意識されているように、何をという、今もう結論を出すべきじゃないかという御意向が強いと思うんですが、ただいたずらに延ばすということはやっぱりよろしくないというふうに思います。明確にこの部分、この部分で検討して、結論はこうだと、次のステップにいくんだ、いかないんだというのをあらかじめ持っておかないと、いつまでたっても一緒のことだと思います。
 私、南部に住んでいますので、南部の事情を話しますと、やっぱり高等教育機関はなるべく通える距離がいいんですね。JRにしても、公共交通機関を使って通えるというのが非常に悲願です、正直申し上げて。地元につくってほしいのはやまやまですけども、基礎人口が少ないととても計画しにくいとは思うんですけども、それは南部に住む人たちの本当に悲願だと思います。なので、なるべく安い学費で、安い費用で子どもたちを高等教育機関に進学させたいというのは、もう保護者の切実なる願いだと思うんですね。
 なので、方法は今2つある。1つは県立大学をつくっていく。もう一つはやっぱり既存の大学をその形に、ニーズに応えるように魅力的な支援をしていく。
 補助金誘導をされるのであれば、教育ビジョンみたいなものも片方であると思うんですけども、三重県内の大学に通うと、こういう学の独立とか学究精神であるとか、教育用語だけにとどまらず、実践も含めて、フィールドも含めて魅力ある高等教育機関の場に磨き上げていく、それこそブラッシュアップしていく必要がある。大学だけでブラッシュアップするんじゃなくて、地域そのものが、三重県全体をグレードアップさせていくための施策、補助金誘導であるべきだと思います。
 執行部がもうちょっと延ばしてくださいというものを、議会が駄目という意見は言いますけれども、やっぱり決定するのは知事筆頭に行政当局なので、それは十分意見として聴いていただいて、早く結論を出すべきだというのは申し上げて、同じ話になると思うんですけども、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 部長、答弁があったらお願いします。

○安井部長 いろいろ御指摘いただきました。しっかりと踏まえて検討していきたいと思いますけど、特に最後の、次の有識者会議で何を聴くのか、何で判断するのかというところは、恐らく今日いただいた皆さんの御意見を踏まえると、そこはしっかりと、それといつ頃までに判断するのかということで、今後早急に検討して、3月にまた一定御説明させていただきたいと思います。

○石田委員長 ほかに。

○川口副委員長 資料の7ページで、まず人口減少対策効果、1人当たり最小で1499万5000円かかりますよと。8ページで人口減少が予定より大幅に減少していきますよと、変化があります。その次に、国の大学施策の動き、機能強化支援が行われます。9ページに県内大学の動向で、新学部設置等の検討の動きが出てきていると。こういうマイナス要素的なものがあって、最後の今後の取組というところで、有識者の方に丸投げしますよという感じのことが書かれとるわけですよね。
 担当部署として、思いというのはどういうところで表れてくるのか、立ち位置が今までどうなのかというところをまず1点お聞きしたいのと、所管である以上、有識者の方々に、先ほど東委員もおっしゃったとおり、どういうポイントが非常に重要で、明確に確認を取らせていただきたいかというのがあるはずなんですよね。そういうところをちょっとお聞かせいただきたいと思います。

○山本副部長 先ほど御説明申し上げました設置検討に当たって留意すべき事項は、おっしゃるように現時点で県立大学を設置するに当たっての課題に近いものがございます。ただ、その一方で、理系学部の再編に向けたシフトがチェンジをしていくような動きもございますので、その動きも見ながら、本当に県民にとって有意義で若者定着につながるような大学であれば、設置の方向の意味もあろうかと思いますので、そういうところも含めながら有識者には御意見を聴いていきたいと考えております。
 それで、ポイントとなりますのは、先ほどの繰り返しにもなりますが、こういった算定の結果がある中で、1人当たりの県負担額がかなり多額なものになります。また、その一方で経済波及効果としては、大学を設置いたしますと経済活動が行われますので、経済効果としてはある一定算出されることになってまいります。そういったいろんな効果なり、プラス・マイナスがございますので、そういったことを総合的に評価していかなきゃいけませんので、それについて、先ほどと同じになりますが、財政面ですとか人口減少対策としての効果なりについて、お詳しい専門家の方々から御意見を賜って、最終的に県が判断をしていくような過程を踏んでいきたいと考えております。

○安井部長 補足させていただきますと、あくまで有識者の御意見は一つの判断材料ですので、最終的に議会の皆さんからいただいている御意見も当然踏まえつつ判断していきたいということでございますけれども、何を聴くのかということについては、やはり総合的にいろいろ御意見をいただきたいと思っています。
 どういう思いかということについて申し上げますと、大学をつくってすぐに効果が出るものではございませんし、20年、30年という長期のスパンで考えていかなければならない中で、様々不確定要素がありますので、そこをどう見極めるかということに、我々今最大限注力というか、意識をそこに向けております。本当に県民のためになるものかどうかの見極めというのをしていきたいということで、つくりたいとか、つくりたくないとかという、そういう思いでつくるものではないと思っていますので、そこをどうやって見極めるのかということでしっかり考えていきたいという思いです。

○川口副委員長 結論の時期がちょっと延びてきて、今の状況を私自身見させていただくと、なかなか県民の理解をいただくのは非常に難しい状況にあるのかなという認識をしております。そういう中で改めて有識者の方の御意見をいただくということでありますので、なかなかうんと言いづらいなという状況で私はこの場に参加させていただいておりますが、そういうところも踏まえてしっかりと進めていくというか、認識をしていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○石田委員長 答弁はよろしいですか。

○川口副委員長 はい。

○石田委員長 ほかにございませんでしょうか。
 じゃ、すみません。私も3点ほど確認をさせてください。
 昨年度も私はこの常任委員会におりまして、昨年度末にもう大体答えが出てもいいんじゃないかという話もあって、いやいや、ちょっともう1年、2000万円で調査させてくれと。この1月、2月には進むのか進まないのか返事をさせてもらうということで今日を迎えております。昨年度末そうであったので、今から有識者の意見を聴く、そういうことをしたいとあれば、それもこれまでの2000万円の中にぶっ込んで進めてきていただかなきゃいけないのかなと思うんですが、それがちょっとずれてきているのはなぜかというのを1つ聞かせてください。
 それから2つ目ですが、5ページの費用対効果の表というのは、25年で税金を幾ら投入するのに対して、1人住んでいただいた方、その人が消費する分で比較をされております。それで最大が2.04とかそんなんですけども、1人当たり25年間で税金を幾ら入れるか、そしてその人が幾ら消費するかという比較で2ですけども、これをどう評価されておるのか。私は、税金を投入して25年間で、消費額としては5倍とか10倍とか出てこないと効果ありとは評価できないのと違うかなと、2倍やそこらではいけないんじゃないかなと思うんですね。例えば県税として戻ってくるのが同じぐらいだというのなら十分効果はあるんですけども、消費ってそういう話じゃないと思うので、その2という数字をどう評価されているのか。
 3つ目に、県内の大学の新学部設置の動きが出てきておるということなので、三重県が今回の県立大学をつくるか否か、県内の既設の大学がそういう動きをしているのなら、三重県が早く態度を決めないと県内の既存の大学がどうするのかと。三重県が新設するのかしないのかで大きな影響があるので、早く決めてあげることが大事なのかなと思うので、ちょっとその3点について確認をさせてください。

○山本副部長 委員長がおっしゃるように、昨年度末に御説明した段階では、こっちの調査をもってある一定の方向性なりをというお話をさせていただいておりました。それで、今年度の調査につきましてですけれども、当初、委託業務を決定していく中で、1回目の契約相手を決める手続がうまくいかなくて、手を挙げていただけるところがなかったんですね。ですので、その関係で数か月延びたということもありまして、調査結果自体が全体として遅れたというのが1つございます。
 それと、2つ目にも関わってくるんですけれども、費用対効果は一定あるというふうには出てはおるんですけれども、この手の調査、産業連関表を使った効果になりますと、通常はやはり投入したよりも大きな成果が上がるというふうに出てくるのが通常でございます。それに対して、おっしゃるようにこの1.4倍から2倍というのが大きいのか小さいのか、本当に三重県にとって価値があるのかといったことも含めて、なかなか判断しにくいということもございますので、その辺りについて有識者の御意見もいただきながら判断をしていくということも、今回有識者に御意見を聴く一つのきっかけでございます。
 あと、県内の既存の大学の新学部なりの検討に影響を与えるのではないかということにつきましては、そういったことは当然ございますので、例えばですけれども、県立大学を設置するのであれば、県内大学の学部とあまり重複をしないようなものに絞っていくとか、あとは、当然各大学、大学経営という観点で、今本当に18歳が必要としているような学問分野は何なのかということを常に検討されておりますので、そういったことも尊重しながら県の方針も決めていきたいと考えております。

○石田委員長 ありがとうございました。
 先ほど安井部長が県民のためと、その県民というのは入学生の300人とか600人じゃなくて、177万人のためという理解でよろしいですね。分かりました。
 改めてお伺いしますが、ほかに御意見はよろしかったでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

○石田委員長 それでは、これで県立大学設置の検討についての調査を終わります。
 
 2 委員間討議
  (1)所管事項調査に関する事項

○石田委員長 本日の常任委員会での所管事項調査に関して、執行部に処理経過の報告を求める事項を含め、本会議での常任委員長報告として報告すべき意見、要望等があれば御発言を願います。

          〔「後の委員協議でいいんじゃないですか」の声あり〕

○石田委員長 委員協議で詳細はやりますが、一定の方向性をここで御発言をいただいた上で、委員協議で整理をさせていただきたいと思うのですが。

○三谷委員 小林委員のほうから40万円の金額は認められないというお話があったんですが、やっぱりこの予算措置に賛成するか、反対するかというのは、ちょっと私どももここではその方向性が決められないので、会派へ持ち帰らなきゃいかん話になってきますし、それを認めて有識者会議が設置されるということになれば、先ほど来御意見が出ているとおり、早期に結論を出していただきたいということに尽きるのかなという感じはしますけど。

○石田委員長 ほかの委員の方、いかがでしょうか。

○稲森委員 僕は1人会派なんで、自由に賛成、反対を決められるんですけど、予算も認められないと思いますし、やっぱり議会の力でこのような時間とお金と人の浪費を食い止めていただきたいなと希望します。

○石田委員長 新年度予算を認める、認めやんは、これは3月の分科会での話になりますので、そこの部分を入れるということはちょっと難しくなってきますよね。

○三谷委員 いやいや、それは有識者会議の設置そのものを認めるかどうかが前提になるので、有識者会議の設置を認めなければ、そうでない議論をしてもらうというような話にはなってこないので、早期に結論を出せという話にもなってこないので。

○稲森委員 僕が1つ気になるのは、何でも有識者会議にまくるという手法がありなのか。議会がありながら、これまで積み上げてきたものがありながら、違うメンバーの有識者会議もありながら、また違うメンバーを入れ替えてそこへ丸投げする、そのありようというか、是非も含めて議会の意思をまとめる必要があるんじゃないかと思います。

○石田委員長 令和5年度予算の40万円を認める、認めやんという話じゃなくて、今日の調査を報告するとすれば、有識者会議の意見を聴かずに早く結論を出せという、そんな内容になるということなんでしょうか。
 ほかの委員の方も意見がありましたら、ちょっとお願いします。

○東委員 今日のテーマは所管事項の調査ですよね、調査項目を調査したと。結局、調査して賛否を取るわけじゃないですよね。聞きおくというスタンスですか、了承するというスタンスなんですか。それをちょっと委員長に確認したいんですけども。

○石田委員長 調査ですが、了承するとかしないとかでもないんです。あくまでも調査で。ただし、調査の中でいただいた意見が大体おおむね委員として一致すれば、本会議で委員会としての意見を委員長報告として申し上げるということです。

○東委員 稲森委員が結論めいたこともおっしゃっていましたので、踏み込んで議論をする場かなとは思ったんですけども、もし踏み込んで意見を私が言うなら、執行権というのはやっぱり執行部がお持ちなんで、ただ、我々はそれをただすというスタンスなので、今日これで、例えば委員協議があって、今日の説明では腹に収まらないよと言えば、また予算計上をするまでに、それは私1人の意向じゃなくて委員会でまとめないといけないと思うんですけど、あくまでも聞きおくんだから、委員協議の中で言えばいいと思うんです。
 三谷委員がおっしゃったように、基本的には早くしなさいと、有識者会議に何をかけるのかとか、そういう明確化がすぱっとないと、資料としてもないとなかなか審議に応じられないんじゃないかというような御指摘だと思うので、気持ちの中は。なので、取りあえずは説明を受けたということでいいじゃないかなと思うんですけどね。

○山本委員 常任委員会がありますよね。その中にこの県立大学の設置についての項目とか、その他とか、何かというのは出てくるんやろか。出てこないと終わっちゃいますよね。もちろん予算の中に入ってきますから、入るよねということなんだろうけども、委員会の中でまたこういうような議論ができるのかどうかという、その辺の確認ですけど。

○山本副部長 当初予算の中に有識者会議の経費が盛り込まれますので、それも含めて3月の常任委員会でこちらからの御説明と、その御審議を賜ればと考えております。

○山本委員 ありがとうございます。

○石田委員長 事務局、本会議で常任委員長報告をするかしないか、ここで決めとかんでもええのかな。後の委員協議でもええの。

○書記 処理経過の報告を求める場合だけはここで決めてもらいたいんですけれども、委員長報告は委員協議でも大丈夫です。

○石田委員長 お諮りしますが、執行部に処理経過の報告を求めるべき事項は特になしということでよろしいですか。

          〔「なし」の声あり〕

○石田委員長 それでは、本会議での委員長報告をするかしないか、それから中身をどうするかというのは、今、若干御意見をいただきましたけども、詳細について後ほどの委員協議で協議させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

          〔「はい」の声あり〕

○石田委員長 それでは、そのようにさせていただきます。
 

〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
戦略企画雇用経済常任委員長
石田 成生

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