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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 令和4年度 委員会会議録 > 令和4年12月12日 環境生活農林水産常任委員会 予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会 会議録

令和4年12月12日 環境生活農林水産常任委員会 予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会 会議録

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環境生活農林水産常任委員会
予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会
会議録
(開会中)

 

開催年月日    令和4年12月12日 (月曜日)    午前10時0分~午前11時58分
会 議 室     201委員会室
出 席 委 員    8名
            委  員  長      中瀬  信之
            副 委 員 長     山崎    博
            委     員     藤根  正典
            委     員     木津  直樹
            委     員     森野  真治
            委     員     長田  隆尚
            委     員     舟橋  裕幸
            委     員     中森  博文
欠 席 委 員     なし
出席説明員

      [農林水産部]  
             部長 更屋  英洋
             副部長 枡屋  典子
             次長(農産振興担当) 近田  恭一
             次長(農業基盤整備・獣害担当) 藤本  隆治
             次長(森林・林業担当) 木下  直也
             次長(水産振興担当) 伊藤  徹
             農林水産総務課長 大平  和輝
             農林水産財務課長 世古  浩一
             フードイノベーション課長 中西  正明
             団体検査課長 西口  茂
             担い手支援課長 清水  秀巳
             農産物安全・流通課長 髙橋  武志
             農産園芸課長 樋口  宜修
             畜産課長 中川  知之
             参事兼家畜防疫対策課長 髙山  泰樹
             農業基盤整備課長 湯浅  豊司
             農山漁村づくり課長 伊藤  知昭
             農地調整課長 増井  則之
             獣害対策課長 松島  登志夫
             森林・林業経営課長 宮﨑  恵一
             治山林道課長 久保村  実
             みどり共生推進課長 福島  康広
             水産振興課長 多門  裕史
             水産資源管理課長 土橋  靖史
             水産基盤整備課長 大野  直司
             人権・危機管理監 三浪  正人
             農林水産政策・輸出促進監 西井  克浩
     その他関係職員

委員会書記
            議事課      主査       辻  昌平
            企画法務課   主幹       日沖 智子
傍 聴 議 員    なし
県 政 記 者    なし
傍 聴 者      なし
議題及び協議事項
第1 分科会(農林水産部関係)
 1 議案の審査
  (1)議案第116号「令和4年度三重県一般会計補正予算(第5号)」(関係分)
  (2)議案第121号「令和4年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計補正予算(第1号)」
  (3)議案第122号「令和4年度三重県地方卸売市場事業特別会計補正予算(第1号)」
   (4)議案第123号「令和4年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)」
  (5)議案第124号「令和4年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)」
  (6)議案第153号「令和4年度三重県一般会計補正予算(第6号)」(関係分)
 2 所管事項の調査
  (1)令和5年度当初予算要求状況について(関係分)
  (2)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告について
第2 常任委員会(農林水産部関係)
 1 議案の審査
  (1)議案第136号「三重県立自然公園条例の一部を改正する条例案」
 2 所管事項の調査
  (1)令和3年度における森林環境譲与税の活用状況について
  (2)みえ森と緑の県民税第3期に向けた検討状況について
  (3)三重県真珠振興計画の改定(中間案)について
  (4)各種審議会等の審議状況の報告について
 3 閉会中の継続審査・調査申出事件について
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕
 
第1 分科会(農林水産部関係)
 1 議案の審査
  (1)議案第116号「令和4年度三重県一般会計補正予算(第5号)」(関係分)
  (2)議案第121号「令和4年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計補正予算(第1号)」
  (3)議案第122号「令和4年度三重県地方卸売市場事業特別会計補正予算(第1号)」
  (4)議案第123号「令和4年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)」
  (5)議案第124号「令和4年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)」
  (6)議案第153号「令和4年度三重県一般会計補正予算(第6号)」(関係分)
     ア 当局から資料に基づき補充説明(更屋部長)
     イ 質疑

○中瀬委員長 御質疑があればお願いします。

○舟橋委員 関係ない話ですけれども、債務負担行為。理屈は分かるんです。新年度早々から支出していかなあかんので、前日に予算を債務負担行為で起こすと。
 内容を見ていると、複数年で債務負担行為って起こせやんのかなと思うんです。例えば、昔、リースもんなんかは、結構四、五年で起こしとったりしたんですけれども、やっぱり債務負担行為は1年しか起こせないんですか。何かどっかからルールがあるんですか。

○世古課長 1年でないと起こせないというものではないです。リースなどにつきましては、当然、3年なり5年とかの複数年で契約しております。次の最終補正予算というか、3月補正のときに、そういったものについては計上させていただく予定をしておりまして、今回計上させていただいておりますものについては、来年4月1日から必要ですので、今年度中に契約ができるようにということで、契約を今年度中にさせていただくために上げさせていただいているものでございます。

○舟橋委員 理屈は分かっとるんです。それはいいんです。
 例えば保守点検ですやんか。要は、毎年度毎年度入札してっていう手間よりも、複数年でやったほうが、場合によったら安くなるかもしれんし、受注する業者も安心して仕事ができるんじゃないかと思うもんで、もう少し長いスパンで債務負担行為ができないんですか、できるんですかっていう質問です。

○世古課長 いや、できます。今回はそのような案件が上がっていないだけでございます。

○舟橋委員 複数年契約にしない理由は何ですか。

○世古課長 今回は、たまたまそのような案件で時期的に上がるものがないということでございます。

○舟橋委員 分かりました。

○中瀬委員長 よろしいですか。
 ほかに御質疑はありませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○中瀬委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
    ウ 委員間討議     なし
    エ 討論         なし
    オ 採決         議案第116号(関係分)   挙手(全員)   可決
                   議案第121号         挙手(全員)   可決
                   議案第122号         挙手(全員)   可決
                   議案第123号         挙手(全員)   可決
                   議案第124号         挙手(全員)   可決
                   議案第153号(関係分)   挙手(全員)   可決
 
 2 所管事項の調査
  (1)令和5年度当初予算要求状況について(関係分)
      ア 当局から資料に基づき説明(更屋部長)
      イ 質問

○中瀬委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。

○舟橋委員 1ページの令和5年度の当初予算要求の総括表を見ていますと、前年度の15か月予算とある面でニアリーイコールということは、すごく頑張っているなと思うんです。例年ですと、農林水産省からの補正予算がどんと年度末に来て、明許繰越しか何かでぼんと送って15か月やというので帳面が合ってきたのに、今回は当初予算から前年度対比100%に近い数字ということは、あまり令和4年度末の補正予算が当てにできないから頑張ったんか、5年度末に補正予算がもう一回来れば、もう少し規模拡大ができることになりそうなのか。どういう見込みでこの予算を組まれたのかというのが1つ、それから、畜産業費227.4%、これは恐らく餌代やと思うんです。これの内訳というか、これは丸っこ県費なのか、ほとんど国の予算を当てにしてこの予算を組んでいるのか。その点をまず聞かせてください。

○世古課長 1点目の質問ですけれども、基本的には、来年度の事業につきましても、国の補正予算も当てにさせていただいているというか、補正予算がありますと、今要求させていただいている事業の中から、優先的にというか、早く着手できるものについて前倒しさせていただくということを毎年度行っておりますので、今年度もそのように考えております。
 以上です。

○中川課長 畜産関係の配合飼料高騰対策につきましては、6月補正予算と10月補正予算でしたか、今年度におきまして補正予算で2回にわたってさせていただきましたが、いずれも電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金等の国費を充当しておりまして、新年度、この事業におきましても、国費のほうを想定しておるというところでございます。
 以上です。

○舟橋委員 ということは、両方ともまだ、国の新年度に向けたなり補正予算の内容は見えやんけれども、見越して当てにして組んでいると理解していいわけですね。大丈夫かいなと思ったけど。
 じゃ、細かい話。19ページ。マル3の米粉用米ですけれども、「実証ほを設置する」と書いてあるんですけれども、もう米粉用米の品種やとか作期って、ある面で技術的に確立されているんじゃないかと思うんですが。どっちかというと米粉をもっと使ってくださいとか、そういうPR方面の予算に充当すべきじゃないかなと思うんですけども、やっぱりまだ米粉用米を作りましょうという実証ほを新たに事業としてせんならんのですか、というのが質問のその1です。
 それから、下のマル8で「飼料の自給体制の構築を図ります」と書いてあるんですけれども、ちょっと内容が分からんもんで、説明していただけませんかという話。
 それから、次のページのマル9の有機質肥料の自給体制。今までも、耕種農家と畜産農家の連携でやってはきているんじゃないかと思うんやけども、改めて実証ほが必要な背景みたいなものを教えていただきたい。
 最後に、マル13の「異業種企業などへの事業承継」。日本農業新聞なんかを見ていますと、企業が特区で入って、結局撤退されて、後始末に困っとるという記事なんかをよく読むんですけども、そこら辺のところで、異業種企業の参入について大丈夫なんですかという心配を持っているんですが、いかがでしょうかという点です。

○樋口課長 まず、三重の水田農業を守る米粉生産拡大推進事業についてお答え申し上げます。
 こちらにつきまして、県内に実証ほを作るというのは、国のほうで出している数字を見ますと、米粉用米の9割ほどは一般品種、コシヒカリとかそういうものを使っておりまして、専用品種はまだ1割ほどとなっております。国のほうでも今後、食用米への揺り戻しを防ぐという観点もありますので、そういった専門品種の利用を促進していこうという動きがございます。
 なので、今回「笑みたわわ」ですとか、「ミズホチカラ」のような専用品種について、三重県でどういった形で作っていくのがよいのかということをしっかり示させていただいて、そういったものを三重県の中で普及して、あと、まだ現状、三重県内の作付につきましては、95ヘクタールくらいになっていますので、そういった知見を持ってさらに広げていけたらと思っております。

○中川課長 マル8の飼料の自給体制構築事業でございますが、こちらにつきましては、先ほど御質問いただきました配合飼料で、非常に多くの予算をかけて、全国的にも支援がなされているところなんですが、配合飼料というのは、そのほとんど全てが輸入原料からできています。ここに書いてございます「耕種農家による子実用トウモロコシの供給」というところでは、子実用トウモロコシというのは、いわゆるコーン、トウモロコシの実の部分を、最後はかぴかぴに乾燥までして収穫し、配合飼料に入っている状態の原料を耕種農家に作っていただく。現状、輸入に頼っている部分を地域なり耕種農家との連携で、少しでも畜産農家の実質的な地元産の自給率を上げようというもくろみでございます。
 あわせまして、家畜の餌につきましては、昨今、非常に食品ロスの問題等もございます中で、食品製造残渣、事例を申し上げますと、ビールかすでありますとか、酒かすでありますとか、あるいは菓子製造で出てくるくずでありますとか、そういったものを飼料に取り入れていこうということでございまして、主に配合飼料の原料であるトウモロコシと、食品メーカー等との連携で、食品製造残渣、エコフィードと称しておりますけれども、その2本立てで、畜産農家における、地域で供給できる餌の率を上げようと。地域自給率の向上ということで要望させていただいておるところでございます。
 以上です。

○清水課長 マル9の有機質肥料の自給体制構築事業の話です。おっしゃるとおり、これまでも事例は若干あるんですけれども、ここに来まして、御存じのように価格高騰、入手困難ということで、化学肥料が大変なことになっておりますので、国のみどりの食料システム戦略もございますし、改めまして、高品質な有機肥料の導入で試験をしたいということにしております。
 もちろん畜産農家から出る畜産由来の堆肥を原料にするんですけども、より使いやすく、より確実に高効率に使える使い方も併せて検討したいと思っておりまして、そのための事業という形で組ませていただきました。
 続けて、マル13をお願いいたします。異業種企業からの参入なんですけども。
 今も三重県農林水産支援センターに委託しております経営事業等をはじめまして、その辺で対応させていただいとるんですけども、異業種企業からの参入で、撤退の可能性とかももちろんございますけども、先日も研修会を行いまして、そういう話もあるんですが、企業的にも赤字であれば絶対にしないというものでもなく、PRのためというほかの部分でメリットを見いだす企業もたくさんある。この前は東京農業大学の教授の講演でしたけども、そういう話もございますので、その辺をうまく、企業側のメリットも生かさせていただいて連携していきたいと考えています。その辺のマッチングをやりたいということで、この事業を起こさせていただいた次第です。
 以上です。

○舟橋委員 飼料用トウモロコシですけども、経営を考えたら、当然、収穫のアタッチメントが要りますやんか。持っていないですよね。やってくれって言って、トラクターの後ろにつける収穫のアタッチメントについての補助なり支援みたいなものを考えているんですかという話と、マル9のほうには「散布機械」と、こっちのほうは機械に対する支援が書いてあるんですけども、マル8のほうにはそういう面も、677万5000円では無理やろと思うけども、考えるんですかという話。それから、マル13の異業種企業で撤退した事例は三重県下で何例かあるんですか。つかんでみえないか。

○中川課長 まず、先ほどの飼料のほうですけども、子実用トウモロコシの栽培、収穫におきましては、御指摘のとおり専用のアタッチメント等が要るかと思います。令和5年度につきましては、まず三重県の水田地帯の中で子実用トウモロコシの栽培をするということで、研究機関と参画いただける耕種農家と連携して、そういったところの栽培実証を行っていきたいと思っております。
 とはいいましても、自給率を早急に上げていきたいという中で、機械メーカー等にも協力を願って、そういったデモ機等の活用等も含みおいて、設計して進めていきたいと考えております。
 一方、畜産関係は畜産クラスター関連事業等、国費の活用を含めて、施設整備、機械の導入等を支援しているところでございまして、国のほうもそういった部分につきましては、重点的に予算措置をしていくというようなことも示されておりますので、直ちにそういったアタッチメントがこれはいけるとなりましたら、あわせてそこの推進を図ってまいりたいと考えております。
 以上です。

○清水課長 異業種企業の撤退ですけども、大きな目立つようなものはあまりというか、事例がないと思うんですけども、小さいものについてはちょっとつかみかねるところもございまして、具体的には事例をつかめていない状況です。

○舟橋委員 最初の実証ほですけども、やっぱりやるときに農家が見て、「あ、これはいいね」と思わせるためには、機械化というのが必須条件だと思うんです。新年度にやるんならば、そのときに、農業研究所にこういう機械を活用しますということか、どっかの農機具メーカーとタイアップして、この機械を借りますというところまで詰めておかないと。実証ほをして、普及員が手刈りで刈っているようなみっともないことにならないように。ときどきそういうのがありますので、気をつけていただきたいなと。農家も「こんなにくそえらいのやったらやめじゃ」って思わないようなシチュエーションをきちっと実証ほではつくっていただきたいなと思います。
 それから、企業撤退。後を地域の人が受けてもらっているという事例も聞いたことはあるんですけども。まあ、農地中間管理機構にここまで調べさせるというのはかわいそうかもしれませんけども、企業に力はありますけども、企業経営ですから、撤退というのが前提にありますので、そこら辺はこれからも注意深く見守ってこの事業を進めていただきたいなと思います。
 以上です。

○中瀬委員長 よろしいですか。ほかにいかがですか。

○中森委員 私からも、二、三。
 1つが、21ページのマル19です。大阪・関西万博を見据えた農林水産物販売チャンネル拡大推進事業です。
 これを読ませていただくと、「見据えて」いますので、三重県が誇る農畜産物等を生かして、関西圏等のホテル・飲食店等へのプロモーションや三重県フェアを開催されたり、県内のホテル・飲食店等と連携したメニューと。これをすると、販売だけと違って食ができそうなイメージになってくるんです、食というんか。万博で食ができるというコーナーと、あそこのブース、が想定されるブースと、そのブースの中で食というのは、なかなか現実的というんか、難しい部分が。三重県だけがそうというわけにはいかんので、このブースを想定したら。そうなってくると、その辺との、見据えるということは、ブースでなくて、大阪・関西万博のフードコートというんか、そこに進出するというようなイメージがするんですけども、そんな感じですか。

○中西課長 大阪・関西万博に来ていただいた方が、恐らくホテルとか、周りの飲食店とかを利用されるんで、どちらかというと、そことコラボして三重県フェアをさせていただきたいなと思っています。その帰りに、できましたら、三重のほうへも一足延ばしていただいて、三重県内のホテルとか、いろんなところに食べに来ていただく、こっちに来ていただく、そのようなことを見据えております。

○中森委員 分かりました。
 さらに、「三重県が誇る農畜産物」ということは、例えば三重ブランド、このうちの食に関係する15品目ですか、それを想定するということでよろしいですか。

○中西課長 そのとおりでございます。
 三重ブランドを中心に、PRさせていただきたいなと思います。

○中森委員 分かりました。
 次に、27ページのマル9、「もっと県産材を使おう」推進事業ということで、これを見ると今年度に続いて、新年度も予算をアップし、拡大していただくという内容と理解するんです。首都圏等都市部でのPR活動のほか、木造非住宅建築物、木造の住宅じゃないやつですね、これに相当な民間の理解が得られないと、県があまり主導できない部分にメスを入れなくてはいけないということで、民間の方に相当なエネルギーを入れないと。非住宅ですんで、商店とか事務所ビルとか、そうでしょう。そういうのを木造でということになってくると、相当なエネルギーが要る。具体的にそれが、そういうのをPRして、その建築物のコンクールをして評価して啓発するというイメージなのか、設計事務所とかそういう関係者を呼び込んで何かするとか、そんな感じですか。

○宮﨑課長 先ほどの質問ですけれど、本年度までに、設計士のほうで木造の公共建築物等ができる人材のほうをセミナー等で育成させていただいております。次のステップとして、その方々が実際に商業施設とか公共建築物を設計できるように、その方々が今度それを実際に設計する際、過去のいろんな事例とか、設計の際、やはり木造というのは、鉄とかコンクリートに比べまして設計が難しいという中で、いろんな資料を集める必要があるというところで、設計士のほうに、実際に設計する際に必要な経費ということで支援させていただく。例えばいろんな事例を集めていただいて施主のほうに提案いただくとかっていう資料の作成等を含めて、そこのあたりを支援していきたいと考えております。
 普及啓発に関しましては、先ほど言われたとおり、今年度から木造建築のコンクールをさせていただいておりますので、そちらのほうで、やはり木造っていいですよっていうのを。賞を取られた建築物をPR、また、いろいろと活動に使わせていただきたいと思っております。
 以上です。

○中森委員 本年度のコンクールを拡大、発展していただきたいというのが1つ。
 それから、せっかくですので。非住宅建築物ですので、結構中層という、要するに低層じゃない。ということは3階以上というものについても、なかなか民間では木造建築物として想定しにくいという実態があります。ただ、最近都市部でも、中層建築物においても木造が、そろそろというんか、できてきているんです。これはやはり、もっと関わる施主であったり、施主は難しいけども、設計のノウハウを蓄積した人とか、新しい分野にチャレンジするような設計士。
 特に木造建築物というのは、何かイメージ的に燃える、火に弱いというイメージが一般的なんです。ところが、鉄骨造よりか木造のほうが火に強いということを専門家は言うてますので。ちょっと表現が、簡単に言うとそうですけども、そういうことが実際あるので。高層建築物はさすがにまだまだ。まあ、中層建築物ぐらいには、三重県でも積極的な、特に県産材を活用した木造をすると、大きく木造のシェアが増える、川下が増える。その川上が勢いづいてくるんではないかという、起爆剤になるんではないかと思うんです。個人の住宅なんて要するに、今までもそうですし、これからもそうですので、需要と供給のバランスというのが大きく変化するというのはなかなかないわけで、やはり非住宅部門の中層建築物に木質化、木造化をすると、相当川上も力が入ってくるんではないかというのを私も推測するんですが、そういうところも少し、せっかくのここへメスを入れていただくようにお願いしたいんですけども、どうでしょうか。

○宮﨑課長 委員のおっしゃるとおり、三重県におきましても、個人の住宅等は木造化率が77%以上あると言われて、8割弱は木造でされています。逆に非住宅建築物のほうが10%を切っているような状態ですというところで、県としましても、非住宅建築物のほうに注力すべきと思っております。ただ、ちょっと建築基準とか、いろんな基準が難しかったという過去の経緯がある中で、建築士とかが木造のほうをちょっと嫌っていると言ったら言い方が悪いんですけども、難しいんかも分からないんですけども、そういう話がありました。
 ただ、最近建築基準法等も改正されて、委員の言われるとおり高層建築物等でも使えるようになってきている実情がございますので、その辺りを理解いただくために、中大規模の木造設計ができる建築士の育成に取り組むとともに、本年度、新たにこのように、実際に設計する際に必要な資料収集とか、必要な経費等も見させていただきたいというのもございます。
 それで、例えば高層建築物は言われるとおり非常に難しいんですけれど、中層建築物も純木造でなくてもいいのかなというのも考えております。ハイブリッド形式で、鉄と木材を組み合わせるというのも一つの考えだと思っていますので、そのような柔軟な思考を持ちながら、やっぱり中高層、高層までは行っていないけど、中層建築物ぐらいでも、木材を多様化して使っていただくということを今後また検討していきたいと思っております。
 以上です。

○中森委員 いよいよ本格的に進められるのを楽しみにしております。来年の今頃は、また成果をお聞きしたいなと。
 あと、ため池を言おうと思たんやけど、伊賀市の方が多いので、ため池は伊賀市選挙区選出の議員が聞いてくれると思うので。
 以上です。

○中瀬委員長 ほかにいかがでしょうか。

○長田委員 ちょっと教えてほしいんですが、13ページの自然公園利用促進事業のところに書いてあるんですが、令和5年度当初予算が大分増えているんですけれど、具体的にどこをどうするとかっていう案はあるんでしょうか。

○福島課長 自然公園利用促進事業につきましては、現在、東海自然歩道であったりとか、大杉谷登山歩道であったりとか、そういった自然公園施設の維持管理の委託契約とか、そういったものと、多くの県民が森林や緑と親しめるように、そういった自然歩道等を活用して、森林教育イベントであったり、ガイドツアー、それとそういった施設の修繕を行っています。
 令和5年度において増額になっている箇所としましては、今現在、伊勢志摩国立公園の横山園地、こちらに隣接する生活環境保全林の環境整備をこの園地と一体的に行いまして、その利用の促進を図っていくと。自然とふれあう場をどんどん広げていくことを考えております。

○長田委員 横山園地だけで2000万円ぐらいですか。

○福島課長 横山園地の関係で2300万円ほど計上しております。

○長田委員 ほぼほぼそれが増えただけで、あとは現状維持ということですね。

○福島課長 そのとおりです。

○長田委員 それと別件で。治山のところでお伺いしたいんです。43ページ前後になります。
 いろんな治山施設の、例えば43ページのマル9のところで、「長寿命化計画に基づき老朽化した治山施設の改修に取り組みます」とあるんですが、これも具体的にどのようなところを指しとんのか、どのような施設を改修していくのかをちょっとお聞きしたいんですが。

○久保村課長 こちらにつきましては、農林事務所のほうで現地の過去に整備した治山施設のパトロールをしておりまして、その状況に応じて、例えば治山ダムであれば、クラックが入っているとか、下流側が洗掘されているとか、そういった箇所が幾つか見つかっておりますので、そこにつきまして今回、改修というか、補強していくということでございます。

○長田委員 治山用に、ダムではなくて、例えば擁壁を造ったりとか、そういうこともこれの対象に入りますか。

○久保村課長 こちらにつきましては、既設の治山施設が対象になっておりますので、あまり新たに擁壁を造るということは。現場の状況によってはあるかもしれないんですけれども、基本的には補修ですので、洗掘されているところを埋めたりということを考えております。

○長田委員 結構、河川に崩れてきそうな斜面がたくさんあるんです。県土整備部のほうには監視カメラの予算がついとると思いますが、これは橋であったり、いろんな川のところを見とると思うんですが、その崩れてきそうと想定される斜面向けにそんなんをつけていくようなことは考えていないんですか。

○久保村課長 今のところは、そういった監視用の設備の設置は考えておりません。

○長田委員 あまり民家がなくても、崩れて、それがたまって、その土砂が撤去できないところが多々あります。一部崩れとって、まだええわなと思いながら、次の雨で崩れるというところもあるので、できれば、ある程度想定できるところについては、監視カメラをつけながら、崩れたときに対応できるような方法も考えていってほしいと思うんですが、その辺のところはいかがですか。

○久保村課長 治山施設につきましては、基本的に施設が土地所有者のものになっておりまして、維持管理といいますか、簡単な草刈りであるとか、そういったところは土地所有者にお任せさせていただいております。ちょっと個人的にというか、土地所有者ではできないっていうところは、県のほうで工事なり、補強をさせていただくと。今回、そういった県のほうでやることについて予算を計上させていただいておるんですけれども。
 ということで、基本的には個人の方、現地を所有している方に、状況を常に把握していただくということでお願いしているところです。

○長田委員 例えば、県管理河川の護岸ができていなくて、それが民地で山になっているところが多々あるんです。そこが崩れるっていうことも多々あって、そこの管理をどこがするのかっていう話になると、県土整備部もこれは治山事業ですねって言うことになってくるんですが。そういう崩れることで、一回崩れて、もう近々大きく崩れそうやなって想定されるところが結構あるんです。そういうところに対して、管理を土地所有者に全部、雨が降るたびに見に行けと言うのも非常に大変な話なんですけど、そういうところに対して、例えば危ないところには監視カメラを置いて管理していただいて、いろんなことをしていただくと、河川もあふれにくくはなるんですが、その辺のところは難しいですか。

○久保村課長 全くしないというわけではなくて、紀宝町で数年前に地滑り災害があったところなんかにつきましては、監視カメラのほうの設置はさせていただいて、今でもオンラインで見ることができるような状況になっております。本当にもう、すぐに県民の皆様の生命、財産に危険が及ぶというところにつきましては、その危険性に応じて設置させていただきます。

○長田委員 一回崩れたところについては、あまり人家が多いところではないですが、そこの河川が詰まるぐらい崩れているところが多々あるのと、今申し上げた県管理河川であっても護岸自体を県土整備部が管理していなくて個人の山が護岸になっているところが崩れると、河川が理由で崩れたのか、上から崩れてきたのかよう分からんのがあって、それの責任もどっちなんやということになるんで、そういう崩れたところについては、次に崩れやんような形の監視カメラ等をつけられたらつけていただきたいと思いますが、いかがですか。

○久保村課長 実際に治山事業の場合、災害が起こった場合の復旧は考えております。あと、災害が起きそうな場合、予防治山ということで予防の工事などを事前にすることはできるんですけれども、基本的に維持修繕事業、河川のように管理主体ではないものですから、そこをずっと常に監視していくのは難しいのかなと思っておるんですけれども。

○長田委員 じゃ、その辺はまあ、河川管理者と相談していただいても結構なんですが、一回崩れてそれを取るのは河川管理者、例えば県管理であれば県土整備部が取るんですけど、そののり面がほったらかしですのでまた崩れるんです。そこに対して、県土整備部は治山事業で手のつけようがないという状況が結構ありますので、監視カメラとは申し上げませんが、何かまたその辺の対策も考えていただければなと思います。

○木下次長 毎年度、治山と砂防の調整会議をしておりますので、個別の案件で、どちらがするかというのを含めて、実際に山腹が崩壊しておるとか、渓岸が浸食されておって治山対策が必要やということであれば、治山事業のほうでさせていただきます。調整しながら進めたいと思います。

○長田委員 最後にちょっと総論の話なんですが、4ページのところで、「新型コロナウイルス感染症等対応枠事業」って書いてあるんですけど、新型コロナウイルス感染症のは3つで、残りは物価高騰のなんですけど、これは交付金の関係でこういう分け方になるんですか。

○世古課長 そのとおりでございます。

○長田委員 それはよく分かるんですが、見た人から見ると、何も新型コロナウイルス感染症対策と違うやんかと見えるんです。
 ですから、その辺のところが、その仕組みも分からんではないですが、「等」のところに「物価高騰」も、点も書き加えるとか、あまり「等」でごまかしていただかんほうがええかなという気もするんですが、いかがですか。

○世古課長 県全体での整理になっておりますので、こちらの資料としては、このように書かざるを得ませんでした。

○長田委員 この前も雇用経済部に同じことを言わせていただいて、あそこもそうは言うんですけど、ほとんど物価対策ですもんで、その辺はまた検討いただければと思います。
 以上です。

○中瀬委員長 よろしいですか。

○藤根委員 38ページのマル3の新規事業の農地集約化に向けた農村RMO推進事業なんですが、農林水産省のホームページを見ると、農村型地域運営組織を農村RMOというような形で紹介もしていただいていますが、「農地集約化に向けた」って書いてある以上、この300万円の予算で、農地を集約するためにRMOを利用してやっていくと受け取れるんですが、これはモデル事業で何かやられるのか、どんな形でどんな人に関わっていただいてやろうとしているのかっていうところを教えてください。

○伊藤課長 こちらの農地集約化に向けた農村RMO推進事業でございますが、今、農地だけじゃなくて農村資源、様々な資源があるかと思います。そういうものを集約化しまして、単独の集落だけじゃなく複数の集落で、モデル的にしていきたいと考えております。
 国のほうの事業でも農村型地域運営組織(農村RMO)形成推進事業があるんですが、こちらはどちらかというと、学校区単位とか、広域の大きな単位になっていきますんで、三重県独自に2つの集落であったり3つの集落という小さい規模でモデル事業をやっていきたいと考えています。
 その中で、農地とかの、複数で水路とか農道の保全管理もしながら、例えば地域資源を活用した直売所であったりとか、それから地域内外ということになりますんで、企業であったり、NPO法人、そういう方々にも協力いただきながらモデル的な支援を、小さい、300万円の単位ですが、考えていきたい。

○藤根委員 そのモデルは何か所か考えていくのか、あるいは、農林水産省の資料では、例えば自治会、町内会、社会福祉協議会とか、あるいは今御説明があったように、企業とか、NPO法人とかという多様な主体に関わってもらうという絵は描いているんだと思いますが、そこら辺りは何か所ぐらいで、実際に社会福祉協議会とかそういうところまでも含めて考えていらっしゃるんですか。

○伊藤課長 現在のところ、3か年程度の中で5エリアぐらいを対応したいと考えております。その中で、地域の農家組合とかの団体、社会福祉協議会、それから地域外の企業などにも入っていただいて、モデル的に進めていきたいと考えております。

○藤根委員 私も何回か質問させていただいていますが、集落機能というのが衰えていく一方というか、そういう状況がありますので、いろんなアプローチをしていただくっていうのはすごく大事かなと思います。
 ただ、幾つかの集落をカバーするような形っていうことになると、やっぱり関わっていただく方、団体が多くなって、結局自分たちがそこまでやらなあかんのかというようなところは、その方たちの理解を十分いただきながら、もちろん地元を大事にしたいという思いはあるでしょうけど、そこらを丁寧にモデル事業で検証しながら進めていただかないかんのかなと思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次、60ページで、ここは障がい者福祉の推進のところになるわけで、主担当ではないわけなんですが、農林水産部としては、農福連携、林福連携、水福連携といったようなところで、福祉との連携にずっと頑張って取り組んでいただいています。ただ、来年度の様子を見せていただくと、減額が多いなと思いまして。この辺についての考え方をちょっと聞かせていただきたいなと思うんですが。

○宮﨑課長 林福連携につきましては、以前から、障がい者を直接雇用、障がい者施設のほうで雇用するために、いろいろと機材の支援とかをさせていただいている中で、本年度から方向をワンステップ先に進めて、障がい者施設と林業の事業体のほうをコーディネートする人材をまず育てようと。その人材を育てて、実際活動いただくところに支援していくというのと、プラス、従来からやっている障がい者施設で、まあ、福祉事業所外ですね、施設外就労、つまり事業体のほうへ行っていただいてするときに、事業体として必要な機器等、新たな機器が必要になった場合にそういう機器の支援ということで、事業の見直しをする中で、少し減額となってございます。

○多門課長 水福連携につきましては、今年度、林業と同じようにコーディネーターの育成を前半部分でやっております。後期につきましては、そのコーディネーターに漁業者と福祉事業所等とのマッチングをしていただくということにしております。令和5年度につきましては、もうコーディネーターの育成は終わっておりますので、そのマッチングのほうの活動についての支援をさせていただくというような形で減額させていただいております。

○清水課長 農業のほうですけれども。
 マル10、マル13、マル14、マル15あたりが載っておるんですけども、このほかにもう1本、ノウフク・ブランド確立支援事業というのもございまして、全部でひっくるめて考えますと、農業としてはさほど下がっていないと思っております。増えておるものもかなりありますので、全体としては落ちていないと考えております。割り振りを変えましたということです。

○藤根委員 御説明いただいたんですけど、林福連携と水福連携のほうは、コーディネーターとしてつなぎ役の方を新しい形でつくっていきたいというようなところで、今までの取組もしながらコーディネーターの育成というようなところを説明いただいたんですが、私の中では減額の意味につながっていかない。ちょっと残念やなという感じがしますし、積み重ねの中で、減額してもうまく連携が取れるというような状況を踏まえての金額なんだろうなというところは理解もできますけども。ただ、やはり障がい者福祉の部分と、農業に関わる人材育成といいますか、農業、林業、水産業に人材として、担い手として障がい者の方、福祉事業所に関わっていただくという大きな意味合いもありますので、その辺については十分配慮していただいて、できれば減額にならないような形でお願いしたかったなと思っております。
 部長、どうですか。

○更屋部長 先ほど、各課長から予算の話はありましたけども、そもそも施策は主担部になっていないんですけど、気持ちとしては農林水産部が主担部の施策、この60、61ページはそうやって思っています。もともとは、前の知事の時代でしたけど、農福連携全国都道府県ネットワークを最初に立ち上げたのが三重県でして、農福連携を支援するために、三重県のほうから農林水産省に人を出して、実際に国全体の施策を進めるような役割も果たしてきたという自負もありますので、その辺は、来年度そこへ力をかけないという意味じゃなくて、引き続き、これまで以上にしっかりやっていきたいと思います。

○藤根委員 一応、理解させていただこうかなとは思いますが、全国に先駆けた取組を進めていただいた三重県ということを言われますと、やはり減額しないで頑張っていただけたらなと思いましたので、一言言わせていただきます。
 以上です。

○中瀬委員長 この項目について、質疑者はまだ何名かありますので。1時間程度経過いたしましたので、換気のため一旦休憩として、再開は11時15分からとしたいと存じます。
 暫時休憩いたします。

(休憩)

○中瀬委員長 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。

○森野委員 21ページのマル16の家族農業プロジェクト生産技術向上推進事業で、「スマート技術を取り入れた栽培実証」とかって書いてくれているんですけども、これは今、今年度と来年度とかで、どんなことをやられているのか教えていただけますか。

○樋口課長 お答え申し上げます。
 こちらにつきましては、自動給水栓による水管理ですとか、ドローンを使った共同防除ですとか、あとは衛星画像を使ったリモートセンシングを使って、どういうタイミングで施肥をするかとか、そういうスマート技術を活用して、より米の品質を確保していくような取組を行っているところでございます。

○森野委員 それを、今年度も来年度も同じことをやっていくんですか。

○樋口課長 こちらは、2か年やらせていただいている事業でございまして、それぞれ地区を分けて実証させていただいております。
 来年度も同様の取組をさせていただこうと思うんですけれども、この2年で培った蓄積を踏まえて、実績を公表して、さらにどうした形で具体的に普及させていくかということを考えていきたいということを新しく考えております。

○森野委員 そうすると、ここは家族農業の収益確保に向けてということですけど、大規模でやっているところとか、そういうところには同じ技術を使わないのかとか、そういうところ向けにほかに何か研究とかをやっているのか、その辺はいかがですか。

○樋口課長 こちらの事業につきましては、特に家族農業っていうことで、小規模な方でもまとまった形で三重でやるっていうことで取り組みやすいものとして進めておりますけれども、大規模なところでもドローンの活用とかを進めておりますし、そういったものというのは、別途スマート農業の支援という形でやっているところでございます。

○森野委員 逆に、大規模なところで別途やっているのはどんなことをやっているわけですか。

○清水課長 大規模なところでのスマート農業ですと、自動操舵のトラクターとか、先ほどもありましたが、それは大規模でも同じですが、ドローンによるもっと大規模でそれに取り組んでみえるということでして、むしろ大規模でやられているところのスマート農業なりを小規模でも使うためにこの事業をやっているという取組かと思っております。小規模でも使えるスマート技術という切り口でこの事業はさせていただいているところです。

○森野委員 分かりました。
 まあ、どんどんそういう技術も、新しいのが出てくると思いますので、予算も下がっていますけど、ぜひ力を入れてやっていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。

○木津委員 何点か質問させていただきます。
 肥料価格の高騰で補助金を頂いているんですが、特に大規模な農業経営をされているところは、専門的な事務をやられている方がおられるので、手続はやっていただくし、JAにも協力していただけるっていうのはよくよく理解しているんですが、小規模な、本当の小さな農業で、5戸でチームを組んで申請するというところでは、結構個人的にやられているところが多いので、手続が煩雑化というか、大変面倒ということがよく聞かれますし、その補助金をもらうのには有機農業をしているところが条件みたいなところがあるので、そういうところは当たらないところもあるということを聞かせていただいている。ぜひとも、小規模農家に対しての補助金が当たるように、一定の配慮をいただきたいなと思うんですが、いかがでしょうか。

○清水課長 まず、小規模な農家のことですけども、先ほど委員がおっしゃいましたように5戸で申請するっていう条件はあるんですけども、その5戸を集めるのは、先ほどおっしゃいましたJAで5戸でもオーケーですし、JAではない肥料販売店で5戸を集めてもらっても結構です。今は実際、小さい農家でもかなり書類が出てきておりますので、最寄りのというか、自分がお買いになった肥料を購入されたところに相談していただければ、事務としては、あとはほぼほぼそこにやっていただけるというつもりでおりますので、問題なくできるのではないかなと思います。
 それから、有機農業とおっしゃいましたが、決してそういうわけではなくて、化学肥料を低減してくださいということでお願いしております。有機農業をやっていなければならないというわけではなく、化学肥料を低減する技術を実証してもらえるところであればオーケーですので、そこはそんなに高いハードルではないと考えております。ぜひ肥料を買われたところに御相談いただければと思います。
 そちらのほうには、うちらも、それから事務局であります農協とかもかなり努力させていただきまして、手続ができるようにということで進めております。ぜひ相談いただければと思いますし、もしそこが難しければ、直接県のほうに相談いただければ、何らかの回答はできると思っておりますので、そういう手続というか、申請をしていただければ、御相談もしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

○木津委員 ということは、県に直接相談してもオーケーということを確認させていただきました。
 また、化学肥料を抑えて、有機肥料化にするという前提であれば、簡単に申請できるとか、補助金が当たる、支援ができるということですよね。

          〔「はい」の声あり〕

○木津委員 分かりました。

○清水課長 具体的には、施肥量を決めていく上で、土壌分析をして化学肥料を低減するとかいう技術でもオーケーになっております。化学肥料を全部有機肥料に変えろとか、何割を変えろとか、そこまではまだ求めていません。低減するということですので。局所という部分的に、全面に肥料をまくのではなく効率的にまくとか、そういう技術でもオーケーっていうことになっています。幅広く拾えるようにしておりますので、何か使っていただく技術があろうかと思いますので、ぜひ御相談いただければと思います。

○木津委員 小さな農家にも同じように支援できるように、お願いしたいと思います。
 それと、ため池を聞けということなんですが、伊賀は御存じのようにかなりため池が多いということで、防災の面でも今、点検していただいているということ、順次やっていただいているということを理解しています。
 そしてまた、かなり老朽化しているということもありますし、地域の団体でやっている農家はだんだん利用者が減っていくということで、管理が大変ということも聞かせていただいておりますので、ぜひともしっかりと予算をつけて取り組んでいただきたいと思います。
 何かございますか、県の方針は。

○湯浅課長 資料の38ページと39ページでございますけれども、まずマル6のほうの県営ため池等整備事業につきましては、ハード整備をする予算となってございまして、39ページのマル7につきましては、調査等のソフト事業になってございます。
 まず、マル6の県営ため池等整備事業につきまして、令和5年度当初予算につきましては、新規6地区を含む計15地区で事業を実施する予定をしておりまして、防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法の防災工事等の推進計画に基づきまして、しっかりと計画的に進めていきたいと考えております。
 続きまして、マル7の団体営ため池等整備事業につきましては、参考のところに書いてございます15か月予算から減少しておるんですけれども、これまでこういう耐震調査とかを重点的に進めてきた結果、それが一定進捗したことによる減額ということでございますので、必要な予算につきましてはしっかり確保させていただいているところでございます。
 以上でございます。

○木津委員 これも引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 それで、総合的なことです。各論は皆さんが発言されていましたが、米の値段ですよね。本当に米価が上がらないということが農家には一番切実な課題かなと思います。令和5年度は、ぜひとも米価を少しでも上げる施策をしていただいて、農業生産者の生産意欲が衰退しないように、しっかりと取り組んでいただきたいことをお願いしたいと思います。

          〔「それだけか」の声あり〕

○木津委員 まあ、部長の意気込みを。

○更屋部長 まず、生産調整と消費拡大の両輪でということで、生産調整については、早速明日でしたか、生産者の方とかJAと、どういった形にしようかということで、先ほど米粉の話も出ましたけども、例えば米粉用米にしましても生産調整ということでそこに当たってきますので、そんなことも組み合わせながら、まず余らないようにする。特に消費拡大については、いろいろやった中で、今年度は関西圏のスーパーで取り扱ってくれるところがあったり、あるいは大きな会社の社員食堂で取り扱ってくれるというところもありますので、その辺で価格を維持できていければいいかなと思っています。

○山崎副委員長 53ページです。
 マル11の食肉センター流通対策事業で、当初予算が約8000万円の令和4年度から、令和5年度は約1億3000万円と、約5000万円増えています。この「県内の基幹食肉処理施設である四日市市食肉センターと松阪食肉流通センターの」という流れの中で、食肉センターの将来的な施設の在り方の検討というところでございますけども、具体的にどのような検討でこの予算が増えたのかを教えていただきたいと思います。

○中川課長 食肉センターにつきましては、53ページの説明の最後にありますように、従来から将来的な施設の在り方について、主な関係市町と関係者等との検討を進めてきております。
 今般、令和5年度に5000万円ほど当初予算が上積みになっている主な内容につきましては、食肉センターは非常に不採算な施設ということで、人員的にもぎりぎりで回しており、また、いろんなコストをぎりぎりまで切り詰めて運営しておるのが現状でございますが、その中で、昨年来、今年から特にですが、燃油・電気料金の大幅な値上がりが経営を直撃しておる実情がございます。その辺りを今年度も途中で補正予算で支援させていただいたところでございますけども、来年4月以降におきましても、燃油と電気料金の高騰に国の予算等を充てながら、そういった支援を想定しておる部分で5100万円ほど上積みがされております。
 さらに一部、従来との違いですが、施設の在り方の検討という部分で、松阪食肉流通センターと四日市市食肉センターの両方あるという中で、双方とも懸案が出てきておりますので、それに向けた検討をしていくための会議費等も、30万円ほどですけども、若干、上積みさせていただいたというところでございます。

○山崎副委員長 いろいろな取組の中で、今、四日市市食肉センターの諸事情もありますし、松阪食肉流通センターとの施設等の流れの中で、人員的なもの、それから燃油の高騰等、さらに諸問題があるとは思うんですけども、将来に向けた施設の在り方という検討において、それがHACCP等の諸問題と、市との各調整、連携をちゃんと図っていただく中で、よりよい施設になることをお願いしまして、終わらせていただきます。ありがとうございました。

○中瀬委員長 ほかにいかがでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

○中瀬委員長 なければ、これで農林水産部関係の令和5年度当初予算要求状況の調査を終了いたします。
 
  (2)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告について
    ア 当局から資料に基づき説明(枡屋副部長)
    イ 質問   なし
 
 3 委員間討議
  (1)執行部に処理経過の報告を求める事項   なし
 
第2 常任委員会(農林水産部関係)
 1 議案の審査
  (1)議案第136号「三重県立自然公園条例の一部を改正する条例案」
     ア 当局から資料に基づき補充説明(更屋部長)
     イ 質疑            なし
     ウ 委員間討議         なし
     エ 討論             なし
     オ 採決             議案第136号(関係分)   挙手(全員)   可決
 
 2 所管事項の調査
  (1)令和3年度における森林環境譲与税の活用状況について
  (2)みえ森と緑の県民税第3期に向けた検討状況について
     ア 当局から資料に基づき説明(木下次長)
     イ 質問   なし
 
  (3)三重県真珠振興計画の改定(中間案)について
  (4)各種審議会等の審議状況の報告について
     ア 当局から資料に基づき説明(伊藤次長、枡屋副部長)
     イ 質問   なし
 
 (5)その他

○中瀬委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら発言をお願いいたします。

○舟橋委員 インボイス制度がもうじき始まりますやんか。大規模農家は当然税金を払っとるで問題ないんですけども、いわゆる消費税を免税されている基準期間の課税売上高1000万円以下の農家に対してどういうふうに県として関わったり指導していくのか。もう農協にやってもらったらええわというのかを知りたいんです。
 昔、農業改良普及所なんかは経営担当がおって、農家指導もしていましたけども、農業改良普及センターにインボイスの税制を勉強させるのも大変やろうなと思うんですけども、そこら辺の、三重県のインボイス適用農家への対応についてお聞かせください。

○清水課長 インボイス制度への対応ですけども、三重県農林水産支援センターのほうに経営指導をお願いしている事業を委託しておりまして、その中で専門家を派遣もしますし、それからインボイス制度研修会も行っております。先ほどおっしゃいました非課税というか、対象じゃない農家が、インボイスの導入によって取引などで不利益を被る場合もございますし、はたまた、課税農家になって課税するというパターンもあるんですけども、どちらが本当にお得なのかみたいな話は個別の課題になってきますので、研修会をやりまして、その中で、より個別に相談されたい方については専門家を派遣するような形を取っております。そういう事業もやっております。
 それから、税務署もかなりPRしてきておりますので、そのインボイス制度説明会を御案内したり、JAも同様に研修を行いますので、それへの御案内をさせていただいたり、そういう対応をさせてもらっております。

○近田次長 このインボイス制度につきましては、全ての農業者に対して適用されるわけではなしに、一部除外がございます。1つは、米なんかをJAに出しとる、委託販売している農家です。あと、卸売市場に出荷しているような野菜農家、こういったところは手続のほうを農協がする、あるいは卸売市場の卸売業者がするというようなことで、適用除外となっています。
 こういったところもありますので、特に、先ほど課長が申しましたように、課税事業者になってもらえるような事業者についてはいろいろな研修等をしていく。あと、仕入れ額控除をされる農家に対しては、しっかりとJAのほう、あるいは卸売市場のほうから情報提供をしていくというような方法で進めていきたいと考えております。

○舟橋委員 そうすると、対象者はあまりいないんだ。

○近田次長 ちょっとそこら辺は明確ではございませんけども、大部分の水稲農家でいきますと、半分くらいですかね、農協に出荷されている農家というのが。というようなことで、一部、直売業者のほうに直売されている農家に対しては、インボイス制度がしっかり適用されるというようなことで、自然というか、経営指導みたいなんが必要になってくるかなと思っています。

○舟橋委員 最後にしますけども。令和5年度当初予算編成に向けての基本的な考え方にインボイスという単語が一切出てきてなかったもんで。じゃ、その研修会を開く委託費用は一般経費から落としていくのですか。

○清水課長 これまでの事業で、そこからも対応しております。ほかの経営指導なり、先ほどちょっと出ていました事業承継のこととかも専門家を派遣したりしておりますので、その中で対応させていただけることになっております。

○舟橋委員 ありがとうございました。

○中瀬委員長 よろしいですか。
 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○中瀬委員長 なければ、これで所管事項の調査を終了します。
 
 3 委員間討議
  (1)所管事項調査に関する事項   なし
  (2)執行部に処理経過の報告を求める事項   なし
 
 4 閉会中の継続審査・調査申出事件について

○中瀬委員長 次に、常任委員会に係る閉会中の継続審査・調査申出事件の調査項目につきましては、お手元に配付の文書のとおりといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

           〔「なし」の声あり〕

○中瀬委員長 異議なしと認め、そのようにいたします。
  最後に、閉会中の委員会の開催につきましては、必要に応じて開催することとし、開催時期、議題等につきましては正副委員長に御一任願いたいと存じますが、いかがいたしましょうか。

           〔「異議なし」の声あり〕

○中瀬委員長 それでは、そのようにいたします。
 
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
環境生活農林水産常任委員長
予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会委員長
中瀬 信之

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