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令和3年11月30日 予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会 会議録

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予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会
会議録
(開会中)

開催年月日   令和3年11月30日(火曜日) 午前10時0分~午後0時5分
会  議  室   201委員会室
出 席    8名
             委  員  長     野口   正
             副委員長       中瀬 信之
             委        員    小林 貴虎
             委        員    濱井 初男
             委        員    杉本 熊野
             委        員    奥野 英介
             委        員    中村 進一
             委        員    山本 教和
欠 席    なし
出席説明員
         [環境生活部]
             部長                                    岡村 順子
             局長                                    増田 行信
             副部長                                   奥山 孝人
             次長(人権・社会参画・生活安全担当)            瀧口 嘉之
             次長(廃棄物対策局)                        尾邊 俊之
             環境生活総務課長                           山田 かずよ
             私学課長                                寺  和奈
             文化振興課長                            荒川  健
             地球温暖化対策課長                     長﨑 禎和
             大気・水環境課長                         佐藤 弘之
             人権課長                                 岡村 益幸
             ダイバーシティ社会推進課長               浮田 知樹
             くらし・交通安全課長                        森阪 剛士
             廃棄物・リサイクル課長                     西田 憲一
             廃棄物監視・指導課長                     今村 昭彦
             廃棄物適正処理プロジェクトチーム担当課長  中島 伸幸
             人権監                                   阿部 達也
             土砂対策監                               西  達也
             消費生活監                               中野 雅人
                                                           その他関係職員
        [農林水産部]
             部長                                      更屋 英洋
             副部長                                     中野 敦子
             次長(農産振興担当)                        近田  恭一
             次長(農業基盤整備・獣害担当)               藤本 隆治
             次長(森林・林業担当)                       村上 浩三
             次長(水産振興担当)                        荒島 幸一
             参事兼家畜防疫対策課長                  高山 泰樹
             農林水産総務課長                             大平 和輝
             農林水産財務課長                             世古 浩一
             フードイノベーション課長                      福島 賴子
             団体検査課長                              西口  茂
             担い手支援課長                            伊藤 賢二
             農産物安全・流通課長                        中西 正明
             農産園芸課長                              樋口 宜修
             畜産課長                                   中川 知之
             農業基盤整備課長                          堀江 正征
             農山漁村づくり課長                           湯浅 豊司
             農地調整課長                              伊藤 隆幸
             獣害対策課長                                松島 登志夫
             森林・林業経営課長                         木下 直也
             治山林道課長                              真弓 伸郎
             みどり共生推進課長                         中村  元久
             水産振興課長                              伊藤  徹
             水産資源管理課長                          土橋 靖史
             水産基盤整備課長                          大野 直司
             人権・危機管理監                             寺本 嘉孝
                                                             その他関係職員
委員会書記
                   議事課      主幹  櫻井  彰
                       企画法務課  主幹  矢田 信太郎
傍 聴 議 員   なし
県 政 記 者   なし
傍   聴   者     なし
議題及び協議事項
第1 分科会(環境生活部関係)
 1 所管事項の調査
 (1)令和4年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
第2 分科会(農林水産部関係)
 1 所管事項の調査
 (1)令和4年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕
 
第1 分科会(環境生活部関係)
 1 所管事項の調査
 (1)令和4年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
    ア 当局から資料に基づき説明(なし)
    イ 質問
○野口委員長 御質問等がありましたら、お願いいたします。

○小林委員 マル20とマル22の関係で、生活排水対策というところと、きれいで豊かな海という両方とのことで、調査研究を進める、総合的に水環境の改善を図るということなんですが、もう少し説明をいただければと思うんですが。

○佐藤課長 マル22のきれいで豊かな海の調査研究ということで、数年前から既に始めておるんですけれども、貧酸素水塊のメカニズム解明でありますとか、あるいは最近特に栄養塩の話がございますので、栄養塩がどれぐらいだったら適正かというものを水産研究所、保健環境研究所、あるいは農林水産部、環境生活部が連携して進めております。

○小林委員 研究を進めているというのはおおよそ聞いていて、ウェブで三重県環境生活部大気・水環境課で出された、これは中央環境審議会水環境部会の委員会での発表なんですかね。三重県のものを見せていただいていて、いろいろ分析をした上で、例えば生態系の確保に適した栄養塩程度の設定ということで、赤潮の発生が貧酸素水塊をつくると。なので、干潟のアマモ場をつくるということが書いてあるわけですが、ここまで状況も分かっていて、海岸をつくり直さなければいけないということが分かった上で、どんなことをされるのかなというところまで聞きたかったんですが。

○佐藤課長 具体的にこれを具現化していくというのは、今はないんですけれども、環境生活部だけですと水質を規制して減らしていくという方向で来たんですが、どの程度だったら大丈夫かという管理の方向へ向いているのが環境生活部の主体です。それと、委員がおっしゃった藻場・干潟を再生していこうという事業に関しては、農林水産部とも情報共有をしておりますので、そことタイアップしながらやっていくと。今、具体的にどこをどうするというところまでは至っておりません。

○小林委員 では、実際現場をどうするかというのは農林水産部ということなので、次に聞いてもいいんですけれども、環境生活部としては規制だけじゃなくて、全体的な数値をということなんですけれども、令和4年に具体的にはどんな事業をされるんですか。

○佐藤課長 今年度から始めておりますが、伊勢湾の第9次水質総量削減計画の検討を進めております。その目途としては、令和4年9月にはつくることになります。その中で、5年前の第8次のときはきれいな豊かな海という観点も出てきたんですけれども、まだ数値とか具体的な要素までは入っていなかったんですが、今度の第9次に関しては、環境省の方針ですら、もう削減一辺倒ではなくて、どのぐらいの濃度がいいかという管理をしていけということですので、そういうのを盛り込んだ計画にしていく。計画ができた後は、それもさらに3部連携で進捗管理をしていく。それが一番メインの令和4年度の取組になると思います。

○小林委員 それは瀬戸内海の事例も影響があってということでよろしいんですね。

○佐藤課長 瀬戸内海には瀬戸内特措法という特別な法律がありますが、この中でも、当然先行して瀬戸内海は進んでおるんですが、栄養塩の管理制度みたいなものができています。そういうのと方向性は一緒ですので、それも含めて注視をしているという状況でございます。

○小林委員 分かりました。ありがとうございます。

○野口委員長 ほかにございませんか。

○中村委員 これはマル6です。人権に関わる相談機関の云々のところで、「相談機関相互のネットワークの強化を推進します」。それから、「インターネット上の差別的な書き込みを防止するため、モニタリングを実施する」、これは差別的なそういう記述がないかどうかを見てもらう。「早期発見・拡大防止に努めるとともに、関係機関と連携し削除要請に取り組みます」ということで、出てきたやつをそれぞれ早く見つけるとか、拡大防止をするとか、関係機関と相談して消すとかあるんですけれども、書き込むというのは愉快犯的な人が多いので、同じ人が何度も、注意されることもなくやり続けるみたいな、どちらかと言うと、そういう趣味というか、そんな人らもおるみたいなんですけれども、今ここに上げているやつは、全部防止ということにはつながっていない。発見する、見つけるという表現やもんで、その辺はどうなんでしょうか。もう少し詳しく教えていただきたい。

○岡村課長 インターネットのモニタリング事業自体は、掲示板等の不適切な内容を早い段階でまず確認させていただいて、主に掲示版ですと、掲示板の中に管理者に対するフォームがありますので、そちらのほうに削除の要請をさせていただいて、管理者の権限で、これは不適切な内容である、人権的に問題のある内容であるということで消していただくというのが第1段階です。次の段階、やはり判断が難しいような表現の自由との関係がございますので、その部分についてさらに踏み込んでプロバイダーとかそういうところにお願いをするという方法があるんですけれども、それに関しましては職権で法務局が削除の要請をする役割になっていますので、県のほうから法務局のほうへ、こういう不適切な内容がありますという通報、通告というような形をさせていただいて、速やかに対応のほうをお願いするという形で第2段階をしています。
 いずれにしましても、これは書き込まれた後の対応でございますので、委員が言われるように防止になっているのかということになるんですが、書く前からそれをストップさせるというシステムは、今インターネット事業者のほうで、例えばツイッターを発信するようなときに、不適切な内容が含まれている可能性がありますという注意文を出してくれるような、そういうサービスの取組が、国レベルのほうでそういうインターネット事業者との話合いの中で、そういう動きが出てきているということはあるんですけれども、県のレベルでそれを制度化してお願いするというところまでは至らないというのがあります。それなので、県としてはどうするかというと、インターネットの正しい使い方について、打つ前にどういうことを心がけたらいいのか、いわゆるSNSとかですと相手の顔がなかなか見えないので、打った先には必ずそのことに対して読む人がいて傷つく可能性があるんですよというようなことを県政だより11月号のほうでも訴えさせていただきました。啓発を中心に、防止になるのかという問題点はあるかもしれませんけれども、そういう形で、まずは打ち込みの段階で考えていただけるような機会を一生懸命つくらせていただいているところです。

○中村委員 今、ルールを聞かせていただきましたけれども、書き込みを防止するというところにはつながっていない。やっぱり載っていることを発見する。それから外から、プロバイダーかインターネットの業者にそういうサービスを始めましたよみたいな感じで、行政としては今の段階でそういった愉快犯的な、非常に人の心を傷つけても平気な人たちに対しての手が及んでいないと。今の制度ではないということでよろしいんですね。

○岡村課長 御指摘の部分というのは、確信犯的に差別的な言動を繰り返すような方というふうに、今捉えたんですけれども、そういう方に関しては、例えば削除を一つしたとしても、もう次の瞬間には、新しいそういう打ち込みをしますと、インターネットの世界ですと1件1件が削除の対象になりますので、ずばりいたちごっこという形になるんです。ただ、そういうものを根本的に防止するには、今の制度でいきますと、個人間の訴訟のような形で差止めをしていただくとか、そういう形でないと、ちょっと対応できないのが実態でございますので、私どもとしても啓発のほうに努めるところですけれども、そこの訴訟関係までは関わることができないような状況でございます。

○中村委員 ちょっとここのマル6の表現が防止にまでは至っていないなということを感じましたので、そういう制度をやっぱり確立していく何らかの方法を、今、特別委員会がつくられていますけれども、そこら辺が大事かなということを感じさせていただきました。

○野口委員長 ほかにございませんか。

○杉本委員 同じくマル6ですけれども、「人権に関わる相談機関の相談員の資質向上を図る」と書いてあるんですけれども、相談機関というのはどこを指しているのかということと、相談員はどんな資質を向上されるのかというところ、どんな資質の向上の仕方を考えておられるのかというところをお願いします。

○岡村課長 こちらの資質向上に関しましては、まず相談員を対象といたしました資質向上研修会というのを年に12講座させていただいております。1日2講座ぐらいずつで6回別々の日に開催させていただいているんですが、連続講座というわけじゃなくて、それぞれの人権課題でテーマをいろいろ12項目変えていきますので、それに関わる専門の相談窓口のところが受けていただいたり、それと関連するような人権課題を学んでおきたいというようなことで、相談に関わっていらっしゃる方を中心として御案内をさせていただいております。
 まずもって、ネットワークとしましては、県官公庁のネットワークでございます相談ネットワークという形の17機関が県と連携しているんですけれども、その際も民間のところにも、過去に受講された状況に応じて全て御案内をさせていただいていますので、今のところ60弱ぐらいだったと覚えているんですけれども、そういうような方々に定期的にお知らせして、受講をお願いしているような形になっています。

○杉本委員 県内の60弱の相談機関の相談員にこの研修をしているということでよろしいですか。

○岡村課長 60機関という言い方が適切かどうかあれなんですけれども、受講していただいたリストがありますので、その方々に個人も含めて御案内をしています。同じ機関の2人の方とか、そういうような可能性もありますので、機関数まで厳密ではないんですけれども、毎回御案内をするときには60の宛先へ必ず案内をさせていただいているという形で捉えていただければと思います。

○杉本委員 この取組はこれまでもずっと続けてこられていると思うので、どれぐらいの期間続けてこられているのかということと、やっぱり、相談機関の相談員というのは、私がずっと気になっているのは、どの機関でもそうなんですが、正規の職員がしておられるのか、正規ではない方がしておられるケースが多いのか、その辺りの状況把握って、ばくっとでもいいですので、分かっていれば教えてください。

○岡村課長 民間の相談機関の状況も含めて、正規であるか非正規であるかというところまで、実態のほうは捉えていない状況でございます。申し訳ございません。

○杉本委員 この事業はどのぐらいの期間続けておられますか。

○岡村課長 期間ですか。ちょっとすぐ出てこないんですけれども。かなり前から継続させていただいていますので。

○杉本委員 私は人権に関わる相談の質の向上ってすごく大事やと思っていて、県内でどれぐらいあって、どれぐらい蓄積してきているのかということとか、専門性も求められるものですから、そういう形での非正規というのはいいかなとは思うんですけれども、それぞれの機関の正規職員がやっておられないケースが多いのではないかなと思っていたりするものですから、今後の人材育成の在り方も考えて質問させていただきました。また教えてください。お願いします。
 もう一つ、マル10です。県内の日本語教育環境を整備する計画があるんですけれども、来年度、どのあたりのところを考えておられるか、お聞かせください。

○浮田課長 みえ外国人相談サポートセンター、MieCoですね、こちらに地域日本語教育に係る事業全体を管理する総括コーディネーターという職を配置いたしまして、地域における日本語教育活動等を取り組んでいくということを今検討しております。

○杉本委員 企業が企業内で日本語教育をしてほしいって、そこを進めてほしいということをずっと申し上げてきたと思います。それから、地域の日本語教育の場も、この前調べていただきましたよね。何か所だったか、把握していると思うんですけれども、それもまだまだ数が少ないですよという話をさせてもらったんです。なので、そのあたりの学びの場が増えていく取組に、これがつながるのかどうかというところはいかがでしょうか。

○浮田課長 企業内の日本語研修、日本語教育、正規の社員、それから外国人の従業員が一緒になって研修をするという取組は、昨年度からモデル的に実施しております。具体的に申し上げますと井村屋株式会社で取り組んでおります。今年度、そうした取組の事例もセミナーで広く周知というんですか、共有させてもらったというような取組はいたしております。

○杉本委員 それを水平展開していくのは、私は雇用経済部と一緒にすべきではないかなというふうに思っているんですが、他部局との連携はどうなのかということと、地域で増やしていくというのは、やっぱり市町との連携が必要だと思うんですけれども、それを県としてやっておられるのかどうかというところをお願いします。

○浮田課長 おっしゃるとおりかと思います。必要に応じて雇用経済部あるいは市町と連携してやっております。
 具体的に申し上げますと、もちろん企業の研修に限ったことではございませんが、多文化共生全般につきまして定期的に市町との連絡、情報共有の会議を開催いたしております。その場で課題等がありましたら、常に共有して解決に向けて話し合っているというような状況でございます。

○杉本委員 来年度数が増えるって、私は数に注目したい。地域と企業内の日本語教育の場の数に注目させていただきたいと思いますので、ぜひ強く推し進めてください。北のものづくりの会社、ぜひ日本語教育をやっていただきたいと思いますので、お願いしたいと思います。
 それから、次ちょっと変えて、温暖化と廃棄物のことなんですけれども、マル18の3行目のところに「脱炭素経営に先進的に取り組む事業等を支援します」となっているので、多分今、支援していらっしゃる企業、想定される企業があると思うので、どんな企業に対してどんな支援をしておられるのか。今後、それをどう展開していくのかということを一つお聞かせいただきたいのと、ペットボトルをペットボトルに再生するという事業があったと思うんですけれども、それの進捗状況を教えてください。

○長﨑課長 「脱炭素経営に先進的に取り組む企業等を支援します」ということで、今年度の見込みと来年度を含めて、御説明させていただきます。
 まず、今年度、令和3年度からなんですけれども、県内企業等に対しましてアドバイザーを派遣するということで、目的としましては脱炭素経営の理解の促進、それから温室効果ガス排出量の現状確認でありますとか、温室効果ガス削減見込みの設定支援を行っていくというものでございます。今年度は3社支援していくと。来年度も含めて、今のところ予定としては3社の支援をしていくということで考えてございます。具体的には、企業名はあれなんですけれども、分野的には製造業の企業でありますとか、廃棄物処理業の業者、それから電気・ガスの中小企業、そういった3社を支援していくということを考えてございます。

○西田課長 ペットボトルの回収につきましては、先般、資料提供をさせていただきましたとおり、11月22日から津市内において約100か所の自動販売機横のリサイクルボックスについて、そのうちの半分を50か所程度オレンジ色のごみ箱に置き換えて調査をしています。これは、色を変えたことによってどれぐらい人の心理的な効果等によって資源がよりきれいに回収できるかというのを調査するために行っているものです。11月22日から始めているんですけれども、その前に、11月上旬から既にこの対象となる100か所については、事前に実証する前の段階の現状を把握するという調査をしておりまして、その調査の結果と今回11月22日から12月21日まで、約1か月間なんですけれども、ごみ箱から回収されたペットボトルの質を比較しまして、あとは異物の混入状況を比較しまして、そういったリサイクルボックスが人の行動に与える心理的な影響というのを調べまして検証していきたいというふうに考えています。
 ということで、現段階で回収の実証中で、今のところまだ、結果としては出てきていないという状況です。

○杉本委員 ありがとうございます。
 先ほどの脱炭素のほうですけれども、3社、まだ名前は言っていただけないんですね。言っていただけるのかな。

○長﨑課長 先ほどの電子・電機部品の製造加工の会社につきましては河村産業株式会社、それから廃棄物処理業の関係は株式会社ヤマゼン、それから電気・ガス業の業者としましては三重エネウッド株式会社、そういう3社となります。

○杉本委員 すいません、どこの会社かちょっと。三重エネウッド株式会社は分かるけれども、あとはちょっと分からなかったので。

○長﨑課長 河村産業株式会社は四日市市でございます。それから株式会社ヤマゼンは伊賀市ということです。

○杉本委員 その3社がきっとモデルだと思うんです。そのモデルを、例えば来年度で何とか整理をしてもらって、さらに発信していただくというような取組になるんだろうと思うんですけれども、そういう理解でよろしいですか。

○長﨑課長 この事業につきましては、例えば今年度3社を指定しますと、今年度中にまず削減目標達成に係る3か年の計画をつくってもらうというのも中身に入ってございます。今年度事業が終わった後に、その後の3年間に毎年目標設定に対してどういうふうに取り組んだかというような報告というんですか、情報共有会というか、そういう県が開くセミナーなんかでも御報告してもらうような、そういう展開をして、それをモデルとしてほかの企業にも知っていただいて、それぞれの企業で取り入れるところは取り入れていただいてというような展開を図っていこうというふうに考えてございます。

○杉本委員 多分、地球温暖化のこの取組って、今後国全体か世界がどう動くかはちょっと分からないところがあるんですけれども、私はやっぱりスピード感ってすごく求められることになったらいいなと思っているので、ぜひスピード感というか、そのあたりは早めていただいたほうがいいんじゃないかなって思っています。
 それから、ペットボトルのほうはやっぱり市民の行動が変わっていくということが、県民全体の意識が上がっていくというのがすごく大事やと思うんですけれども、ペットボトルというのはすごく取り組みやすいって思っていて、私はこれにとても期待をしています。今お聞きしたら、かなりいろんな実証実験をして、そして展開していくということだというふうに思っていますので、ぜひしっかりと、また調査・研究していただいて、議会のほうにもしっかりとその都度情報提供をいただきますようにお願いいたします。

○野口委員長 ほかにございませんか。

○小林委員 廃棄物対策局のマル4、スマートフォンによる不法投棄通報システムを、具体的にお聞かせいただけますか。どんなシステムなのかということなんですけれども。

○今村課長 これにつきましては、スマートフォンで今年の10月から試験運用しておりますけれども、位置情報とか写真を現場で撮ってもらったら、それが廃棄物監視・指導課のほうに通信で流れてきて、それでうちのほうでも場所とか廃棄物の確認ができるというシステムです。

○小林委員 それは一般の方が撮影されるんですか。

○今村課長 今現在、廃棄物の不法投棄等の情報提供の協定をしています21事業者、これにつきましては、平成16年から森林組合とかNTT、ヤマト運輸株式会社とか三重交通株式会社とか日本郵便株式会社、全日本トラック協会とかの方々から始めており、今後、来年1月からですけれども、市町の職員約270名に対して拡大していく予定であります。

○小林委員 それはアプリなのか、htmlと言って分かるのかな、ホームページ上のようなものなのか、どんな形で通報いただくんですか。

○今村課長 今後、県のシステムにものせて、QRコードで撮ってもらえればできるように。

○小林委員 QRコードでページに飛んで、そこのページの中のボタンで送信するというような感じですね。

○今村課長 そうですね。

○小林委員 分かりました。

○野口委員長 ほかにございませんか。

○中村委員 四日市大学の先生が言っていたのが、マイクロプラスチックの研究をされて発表されていましたけれども、多分あれから大分たっているので、かなり伊勢湾の中、マイクロプラスチックがどんどん広がっとって、魚とか、魚を食べた人間までずっと行くんじゃないかというふうに思うんですけれども、その対策みたいなのはどこかに出てくるんですか。

○佐藤課長 一応海岸漂着物全般ということでは、マル22の中に入ってくるとは思います。委員が御指摘のマイクロプラスチックにつきましては、四日市大学の千葉先生等が調査されまして、簡単に言いますと、いろんなところで見つかっておるよと。環境省でも調査しております。マイクロプラスチックに特化した何か県の事業とか取組というのは、特化したものは特にはないんですけれども、海岸漂着物全般、要はマイクロプラスチックになる前の対策ということで、ここに出てきます回収処理あるいは発生抑制対策を含めてやっていくということでございます。

○西田課長 廃棄物対策局のマル2の2行目に書かせていただいたんですけれども、「スマートフォンアプリによる見える化を通じた海洋ごみ対策を進めます」ということで、海に流れてしまった後ではなかなか回収が難しいということで、私どものほうで発生抑制対策、あと回収の促進というものについて取り組んでいきたいと思っています。
 昨年度、四日市市の海蔵川で河川から海域に流出する調査をしたところ、流出していくプラスチックのうち約7割が家庭系のごみやったということが分かりましたので、そういった家庭系のごみの発生源というのはポイ捨てであったりとか、あとは散乱してしまう、ごみ集積所とかごみ箱の近くから流れていくというのが多くありますので、そういったところの普及啓発であるとか、先ほどのペットボトルもその一因なんですけれども、いかにペットボトルを飛散しない状態で資源回収するかという話であるとか、あとは飛散流出してしまったものをどうやって回収するかということで、今多くのボランティアの皆さんによって回収されているんですけれども、そういった活動をより活発にできないかということで、そういった活動を見える化していこうということで、アプリを使った取組をしていきたいというふうに考えています。

○中村委員 ありがとうございました。たしか、研究の中に、農業用の肥料を1つずつ包んであるやつが日数がたって自動的に溶けて、それがマイクロプラスチックになっていく、量もかなりあるということで、今いろいろおっしゃったことは、普通のプラスチックをなくしていく、ポイ捨てをなくしていくということもつながるし、そやけど、全体的に海に溶け込んでしまったやつ、これは国のほうとも連携を取っていただいて、ちっちゃいやつで見えてもなかなかすくえないので、そういったことをやっぱり今のうちに、何らかの方法で対応していかないと、将来大変なことになるんちゃうかなという、そんな感じしましたので。マイクロプラスチックになってしまった、伊勢湾に溶け込んでしまったものをどうしていくのかというのは大事な課題かなというふうに思いましたので、それがどこかへ出てけえへんのかなと思ったので、聞かせていただきました。

○佐藤課長 確かに、具体的にということはないんですけれども、委員がおっしゃった肥料の小さい粒のやつは、徐放性肥料と言われるものだと思います。それに関しては、環境省で海ごみの海岸漂着物処理推進法が改正されたときに、業界団体がかなり力を入れまして、全く使わないということはできないそうなんですけれども、流出を防止するとかあるいは製肥量を少なくするとかという取組がホームページ上でも公開されておりましたので、そういう意味では徐々にですけれども、進んではおるのかなとは思っております。

○中村委員 ありがとうございました。

○奥野委員 先日も、下水道のことで質問したんやけれども、「合併処理浄化槽等の整備を進めます」とあるんですけれども、今、合併浄化槽の補助金は出ているんですか、各家庭に対して。前はたしか、パーセンテージは忘れたんですけれども、今はどんなふうな状況なんですか。

○佐藤課長 浄化槽の補助事業につきましては、今も継続してやっております。市町が個人に補助するときに、県・国が上乗せという形で補助しております。個人設置型もあれば、あるいは市町設置型と言いまして、今法律上は公共浄化槽と言うんですけれども、下水道のように市町が個人のところの浄化槽を管理していくというものもありますので、それに対しても補助しております。

○奥野委員 個人に対して、昔というのか20年、十数年前は、かなりの補助額が出とったと思うんですけれども、それからたしか下降線をたどってきたんと違うかなと思うので、今、そっちの下水道のことを言ったんですけれども、やはり、合併浄化槽しかできないところがあるわけですから、そこら辺の補助金というのは、国と県も応援していかないとなかなか。ルール的にはもう必ず合併浄化槽にしなさいということなんですけれども、その負担を少しでも軽くしていくことは大事なんと違うかなと思うので、その辺の、以前からの補助金と今の補助金の差異というのか、それ以前はかなり高かったけれども、低くなっているはずやで、それを戻すとか、そういうことも考えていってほしいなと思うんですけれども、いかがですか。

○佐藤課長 額的にどれぐらいというのは、今手元にないんですが、以前は合併浄化槽をつけるときには補助が出ました。ただ、最近は単独処理浄化槽じゃなくなりましたので、県としては単独とかくみ取りから合併への転換、新築で合併じゃなくて、転換ということに力を入れてやっています。そういう意味では、額というよりは対象が変わってきているというのは事実でございます。ただ、国のほうも補正予算でもつけておりますので、そういう意味では市町の負担あるいは個人の負担がなるべく少なくて、下水道並みの性能がある合併浄化槽をつけてほしいのはやまやまですので、それを進めていきたいというのは変わりませんので、よろしくお願いします。

○野口委員長 ほかに。

○杉本委員 さっきの海洋のプラスチックの話なんですけれども、私は、2週間前に雲出川のごみのエコウオークに参加をいたしました。一番驚いたのは、何と便座が川の中から出てまいりました。もちろん、ごみ袋もいっぱいあったんですけれども。やっぱり、そういう活動に参加すると分かる。それが川を通じて海へ行くって。それは不法投棄であったり、ポイ捨てであったり、そういうものが行くんやと。ポイ捨てしたものが風で吹かれて、雨によって川へ流れ込むんやって、そのあたりのことが、やっぱり市民の目にすごく分かるなって、そういうボランティア活動に参加すると。なので、そういうボランティアの活動をもっと起こしていく必要があると思って、スマートフォンアプリもそこを狙っているんだろうと思うんですけれども、マル12のところに「NPOや中間支援組織の基盤・機能強化に取り組みます」とあります。NPOなんですけれども、環境問題に特化した活動をするところに支援するというか、支援というと、やっぱりお金になると思うんですけれども、少ない額でもいいので支援するというようなところは、今あるのかどうか、来年度あるのかどうかというのはいかがでしょうか。

○佐藤課長 海岸漂着物全般の話で、さっき委員が言われましたボランティア活動、清掃活動に参加していただくというのは非常にいいことですので、三重県でももう十数年来になりますが、「伊勢湾 森・川・海クリーンアップ大作戦」ということで、この中にいろんなNPOの団体も個人もたくさん入っていますので、そういうのを情報発信しながら、なるべく身近に考えていただきたいなと。実際に、支援ということに関して、資金面での支援というのは特にやっておりません。ただ、その活動をするのに、例えば県の資材として手袋をつけておったり、啓発資材をつくっておったりしますので、例えば50人参加なのでということであれば、そこに提供をしていると。ですので、物資という形の支援にはなりますけれども、それと情報発信をしていくと、そういう支援でございます。

○杉本委員 私は、それにも何度か参加したことがあるので、それはよく分かっているんですけれども、そういう活動をもっと広めていく、もっといろんな市民の方に参加していただける、そんな取組が県として必要ではないでしょうか、市町と協働してということを申し上げたんです。提案として、今後ぜひ、参加しやすいですし分かりやすいので、そういう活動がもっと広がっていくような取組を検討をお願いしたいというふうに思います。

○佐藤課長 特に市町、個人の方もそうなんですが、私も11月の初めに久しぶりに答志島に行ってきました。鳥羽市とも連携を取りながらやっておりまして、どうしても鳥羽市答志島って象徴にはなっておるんですが、県内いろんなところでごみがないわけではありませんので、そういう意味では市町とあるいはボランティア団体の方々との連携は、より一層強化していきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

○野口委員長 ほかにございませんか。

○濱井委員 生涯学習施設のことについて、施設の役割とか意義についてまずお聞きしたいんですけれども、どうなっているんですか。

○荒川課長 マル15のところに書かせてもらっておるんですけれども、生涯学習施設については、高等教育機関との連携とか、そういう様々な主体との交流等を通じて、県民の皆さんにいわゆる学習機会を提供していくということと、生涯学習に係る情報発信などをやっていくということを役割というふうに考えているところです。

○濱井委員 近年、各市町においてもかなり生涯学習とか生涯教育というのが、御案内のとおり充実されてきております。かなり充実されておるんです。その中で、県の施設がもう30年も何十年もたつんですけれども、どういう役割を果たしているのかなというところなんですわ。一度立ち止まって考えてほしいなと思うんです。県としても必要なんかなというところ、やっぱりしっかりと捉まえていないと、確かに高等教育機関とのアカデミー大学とか、いろいろやっています。様々な主体とありますけれども、市町からもいろいろな御意見を聞かれとるんだと思うんですけれども、アカデミーそのものも参加者がどのぐらいいるのか、私は存じ上げていませんけれども、それを待ち望んでいる方がたくさんいらっしゃるのかどうか、現状をちょっとお伺いさせていただきたいんです。全体的に、本当に今の存在意義がどこなのかなというのがあるので、ちょっとその辺はしっかり考えていただきたいなと思います。
 決して、私はやめとかなあかんという話ではないんです。実績もいろいろとあるんでしょう、頑張っていらっしゃいますね。ですから、そこら辺はちょっと、今一度立ち止まってということでお願いしたいと思います。今の質問は、どのぐらいアカデミーなんかで参加されているかって、分かれば教えていただきたいんですけれども。

○荒川課長 生涯学習センターのほうでは、各種セミナーとか講座とかを実施させてもらっているところなんですけれども、詳細な数字というのを、今直ちに持っているわけじゃないんですけれども、例えば今年実施されているセミナーなんかでも、かなり人気が高くて早く締め切られているような講座もあるというふうには聞いておりますので、まず、生涯学習センターが開講している講座に対するニーズというのも結構ありますし、あとは次世代の育成支援ということで、文化体験パートナーシップと申しまして、小学校とかに行って体験学習の機会を提供するというような事業も生涯学習センターのほうで行っておるんですけれども、これについても、詳細資料はまたあれですけれども、そういうように結構ニーズが高い状況になっておるというふうに聞いております。

○濱井委員 後で結構です。学びの成果を発表する場というのはどういうふうに考えておるんですか、この充実については。ここに上がっていますけれども。

○荒川課長 学びの成果を発表する場についてなんですけれども、これは、三重の生涯学習のネットワークの中で、生涯学習団体の方々がどういうことを取り組んでおるかというようなことを、この生涯学習ネットワークにおける交流会でありますとか、共催の講座を行うと、そういうような取組をさせていただいているところです。

○濱井委員 生涯学習というのは本当に大事な部門です。やはり、県がやるということに対して、しっかりと位置づけをしていかないと駄目なので、というところで質問させていただきました。私は本当に活用をしていただきたいという思いで質問させていただきました。よろしくお願いいたします。

○野口委員長 意見として、でよろしいですね。

○濱井委員 はい、結構です。

○野口委員長 ほかにございませんか。

          〔発言する者なし〕

○野口委員長 なければ、これで環境生活部関係の所管事項の調査を終了します。
 
 2 委員間討議
 (1)所管事項調査に関する事項   なし
 (2)執行部に処理経過の報告を求めるべき事項   なし

○野口委員長 暫時休憩いたします。11時に再開いたします。

(休憩)

第2 分科会(農林水産部関係)
 1 所管事項の調査
 (1)令和4年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
    ア 当局から資料に基づき説明(なし)
    イ 質問
○野口委員長 質問がございましたら、お願いいたします。

○小林委員 先ほども実は環境生活部に似た趣旨の話を聞いたんですが、農林水産部と関係があることなので、伊勢湾の水質の改善に関してお伺いしたいと思います。
 環境生活部では本年度、第9次水質総量削減計画というのを策定して、第8次のときにはきれいで豊かな海とは書かれていたものの、具体的な数値が入っていなかったと。これを具体的な数値として出して、全体的な水質環境を改善していくということで伺いました。その折に、中央環境審議会水質環境部会で出された環境生活部大気・水環境課の資料を読ませていただきまして、そこに数値とともに今後の行動、活動に関して記されています。具体的には、干潟の再生というようなことがあるわけですけれども、事業に関しては具体的に農林水産部のほうが関わっていると思いましたので、本年度、どのような改善策を講じていくのかというのをお伺いしたいんですが、よろしくお願いします。

○大野課長 現在、四日市市沖で干潟造成を行っております。引き続き、来年度以降につきましては松阪地先で採石による浅場造成を行いまして、アサリの資源回復に努めていくという計画を現在検討しているところでございます。

○小林委員 量的には、当然ピークのときが書いてあって、それの1%にしかならなくなってしまったという干潟なんですけれども、見せていただいた資料には河川土砂を用いた干潟造成と書いてありますが、この河川の土砂というのはどこから持ってきたものなんでしょうか。

○大野課長 現在、鈴鹿川の河川残土を流用して、四日市市の干潟造成を、今から着手するというところでございます。

○小林委員 四日市市沖に限らず、津市の海岸なんかでもよく言われている海岸が痩せていっているという現象があって、砂浜が少なくなっていると。これはもともと、河川から流れてきていたはずのものが、治水の関係でせき止められているから減っていくというのは当然で、それを返すということに関して、基本的には問題はないと思っていたんですが、一部、環境面での心配事とかというものがあるように聞いたんですが、その辺はどのように解決されたのか、お聞かせいただけますか。

○大野課長 いただくしゅんせつ土につきましては、土質試験等を行いまして適正であるかというのを判断した後、流用するように行っております。

○小林委員 分かりました。
 アマモ場の造成というのはどのように取り組まれているんでしょうか。

○大野課長 現在、伊勢湾においてはアマモ場の造成には取り組んでいないというか、事業は行っておりません。

○小林委員 分かりました。
 それで、四日市市沖の干潟の造成と松阪地先での採石を使ったアサリの資源回復をやるということですが、これは当然、長期的に継続してやっていかなきゃいけないことだと思うんですが、たまたま最近、鳥羽の離島で現場の話を聞いてきて、栄養塩が減少しているということなわけですけれども、水質のことに関しては、直接関係はないと思うんですが、農林水産部側から栄養塩の適正数値の策定に関して、どのような連携を環境生活部のほうとされるのか、お聞かせいただけますか。

○伊藤(徹)課長 他部との連携につきましては、昨年度、きれいで豊かな伊勢湾再生に向けた3部連携会議というものを立ち上げております。その中で、先ほど委員がおっしゃったような栄養塩の濃度、例えば生物生産性を向上させるための栄養塩の濃度であるとか、生物が栄養塩管理運転をやる際に、それがどういった影響になるか、そういったところを検証しながら、適正な生物が住めるような豊かな伊勢湾づくりを目指していきたいというふうな取組を進めているところであります。

○小林委員 分かりました。

○野口委員長 ほかにございませんか。

○杉本委員 ここにはないんですけれども、若者の新規の就農者とか、漁業、林業、新規の若い人のそういう就労状況、就農状況というのはどんなふうになっているでしょうか。

○伊藤(徹)課長 現在、新規就業者につきましては、漁業の場合、個人の漁家に就業するケースといわゆる会社、法人に就職する場合が、大きく分けて2つあるんですけれども、現状6割強が法人への就職ということになっておりまして、年間、平均すると40人程度が現状、新規着業をしておる状況になっております。

○木下課長 林業の新規就業者でございますけれども、最近の5年間ですと平均38名ということになっていまして、令和2年度は31名が森林組合を中心に就業していただいております。

○伊藤(賢)課長 農業の場合ですと、昨年度は147名の新規就農者がお見えになりまして、そのうち雇用就農が133名ということで、約90%が雇用就農ということになっております。

○杉本委員 ありがとうございます。ちょっと知りたかったというか、施策に結びついたことはまだ何も言えないんですけれども、そのあたりの状況が、今後のことを考える上ですごく大事だなと思ったので聞かせていただきました。
 個別のところなんですけれども、まず、マル9の農福連携なんですけれども、幾つか書いてもらってあるんですが、県と三重県障がい者就農促進協議会の役割分担についてお聞かせいただきたいと思うんです。ここにコーディネート人材を育成する、それから生産された農産物の集出荷体制の構築、それからスマート技術の導入による職場環境の改善に取り組む。三つほど書いてもらってあるんですけれども、どんなふうに促進協議会との役割分担を考えておられるのかということが1つと、それから施設外就労を拡大するためと最初に書いてもらってあるんですが、このあたりの国の支援策がなくなったんですが、それは来年度復活する予定でしょうかどうかというところがもう一つと、まずそれだけお願いします。

○伊藤(賢)課長 1番の役割分担の関係なんですけれども、県といたしましては、現在障がい者就農促進協議会に対しましてワンストップ窓口の設営とかをお願いさせていただいており、そこの中からジョブトレーナーとか、そういった方の育成を協力させていただいているというようなところでございます。先ほどおっしゃった生産された農産物の集出荷体制の構築につきましては、卸売市場と来年度連携いたしまして、現在生産されております農福連携の商品を有利に販売してもらえるように、入荷状況をすぐさま分かるようなアプリの開発とか、集出荷の体制づくりなんかを進めていきたいなというふうに思っております。
 スマート技術につきましては、ウェアラブルデバイスというか、障がい者の方の心拍とか脈拍を計測いたしまして体調管理の支援、スマートウオッチみたいなものですけれども、そういったものとか、スマートグラス、収穫のときの着色の様子を熟練した方の同じ目で見られるような支援とか、あとアシストスーツとかで身体機能の補助なんかをしていくような形で、来年検討していきたいなというふうに思っております。
 2つ目に御質問いただきました国の支援なんですけれども、これにつきましては復活を要望させていただいておりますが、現在のところ復活するような情報はまだ入手しておりません。

○杉本委員 ありがとうございます。
 1つ忘れていましたけれども、マッチングも障がい者就農促進協議会だと思いますので、マッチングと人材育成は障がい者就農促進協議会で、あとは県のほうでということですね。分かりました。なので、これからもまた連携して取り組んでいただくということになると思うんですけれども、やっぱり、障がい者就農促進協議会のほうが安定的な運営ができるような形をぜひ県のほうもしっかりと考えていただきたいというのが1個と、内閣総理大臣賞を取られたんですよね、最近。新聞で見たんですけれども、内閣総理大臣賞を取られたということで、全国的にも注目されているところだと思いますし、前鈴木知事がかなり関わってやられてきたところなので、引き続きお願いしたいというふうに思っています。さらなるというところで、ぜひ来年もお願いいたします。
 それから2つ目、お茶のことなんですけれども、マル7の3行目の「伊勢茶の歴史・文化を活用した食育活動」というのが具体的にイメージが湧かなかったので、何を指しておられるのかなというふうなことを教えていただきたいです。その前の民間事業者によるお茶の新たな商品、それからサービスの開発と、この辺りも例えば具体的に、どんなところを考えておられるのかということもお聞かせください。
 実は、最近お葬式に参りましたら、お葬式の後の非時返しって、あの中によくお茶が入っているんですけれども、あのお茶が粉のお茶じゃなくて、ティーバッグのお茶が入っている非時返しだったんです。初めてだったんですけれども、そのあたりもひょっとしたら、県のほうで仕掛けていただいているのかなということもあって、お聞かせいただきたいと思います。

○樋口課長 最初に御質問いただいた食育活動の部分でございますけれども、こちらにつきましては、今年の秋に開催させていただいた博物館での展示がございますけれども、こちらのほうをさらにグレードアップさせていただいて、新型コロナウイルス感染症の状況を見つつではありますけれども、前回できなかった体験のようなものも組み込みつつ、どこまで予算面で工面できるかというのがありますけれども、もうちょっと貴重な物品とかも保険料とかを払えれば確保できたところもありますので、そういったところもできればグレードアップしたものを来年もできたらというふうなことを考えております。
 前半の部分で、ここは、ちょっと書いてございますけれども、「伊勢茶マイボトルキャンペーン」ということで、今年からティーバッグを使って飲みましょうということを啓発しておる次第でございますけれども、この流れを生かして、民間事業者自らで新しい商品ですとかサービスというものを展開するようなことを支援したいと考えておりまして、具体的にはどういうものを考えているかと申しますと、例えば、色がよいとか、味が出やすいティーバッグ商品ですとか、あと飲食店とか一部ホテルとかで、伊勢茶を使ったメニューですとかサービスというのを新しく導入する場合に対して、そういう取組というのを支援させていただきたいと考えております。
 ちなみに、委員から御指摘がありましたお葬式の話につきましては、我々も働きかけたところではないんですけれども、一般的に、やっぱりリーフそのままというよりはティーバッグのほうが活用しやすいというお声を、先日の懇話会でもいただいておりますので、そういったいい流れが定着しつつあるのではないかというふうに考えております。

○杉本委員 やっぱりそういう流れかなと思って、マイボトルとティーバッグという流れが少し見えてきたかなと思って、美杉のお茶だったと思うんですけれども、ティーバッグでした。引き続きよろしくお願いいたしたいと思います。
 最後に、マル16を聞かせてください。
 みえ森林・林業アカデミーのことなんですけれども、県産材を使おうということで、公共建築物のところは県については随分とやっていただけるんかなと思うんですけれども、市町を進めていくに当たって、この森林・林業アカデミーで市町の営繕課の方を講座に来ていただいて勉強していただくという取組があったと思うんです。そのことをもっと今後進めていくべきではないかなと思っているんですが、そのあたりの取組は今どうなっているでしょうか。3年ほど前は市町の営繕課の方を入れた講座があったと思いますが。

○木下課長 継続して取り組んでおりまして、今年度も県それから市町の営繕課の職員に参加していただいて、アカデミーの講座に位置づけて取り組んでおります。

○杉本委員 ありがとうございます。公共建築物からと思っていますので、まだまだ市町ではそのあたりがすごく差がありますので、どうぞ引き続きの取組をお願いいたします。

○野口委員長 ほかにございませんか。

○中村委員 先般の常任委員会でもちょっと議論した件なんですけれども、外国産材がなかなか入ってこない状況の中で、日本産というか、三重県産なんか、これから地元の材木を使っていく、そのことについての議論があったと思うんですけれども、その状況というのは、あれは一時的なものなのか。あるいはこれから、ピンチをチャンスに変えて打ち出していく、そんなような考え方がもしあるのであれば、どこかにそういう県産材を需要が増してくるはずなので、供給体制に力を入れていくような、そういう記述が出てきてもええんかなというふうに思ったんですが、その辺についての考え方を聞かせてください。

○村上次長 ウッドショックの現状なんですけれども、県内におきましても影響は出ていたんです。上棟が遅れるとか、そういった影響は出ていましたけれども、現在の需給状況については逼迫感はもう薄れております。ただ、外国産材につきましては、3か月単位で値段を決めて入ってきますので、まだ高い外材が入ってきているということで、価格は高くなっておりますし、国産材につきましても、量、価格とも昨年を上回るような状況となっているところでございます。前回の委員会におきましても御報告、説明させていただいたんですけれども、工務店の中には、国産材、県産材のほうに転換をしようというふうに考えていらっしゃるところもありますので、そことのマッチングを進めていくということで、今取り組んでいるところでございます。
 あと、量的に供給するということであれば、一番ネックになってまいりますのが乾燥機のキャパシティーが限られており、幾ら倍くれと言われても、乾燥材が供給されないというようなことがありますので、業者によっては乾燥機の整備をしていきたいというような意向がありましたら、そういったことに対しては支援をしていくというようなことを考えているところでございます。

○中村委員 ありがとうございます。この間、乾燥機の話も出とったんですけれども、こういうウッドショックなんかは一時的なのか、あるいはこの状況を、せっかくこういう機会が来たので乾燥機も含めて様々な供給体制を強めてやっていく、そんなところまではまだ動いていないという感じなんですか。アンケートも取ってもらったって言ってましたよね。

○村上次長 ウッドショックにつきましては、過去にも何回か、原因は違うんですけれども、外国産材の供給が少なくなったというようなことがあって、そのときにすぐにまた需要が外に流れていったというようなことも、業界のほうで経験がございまして、この状況がどこまで続くのかなというようなことは、今業界の中でも見定めているところというようなことで、なかなか今の状況をもって施設整備まで踏み込むというような御要望は、今のところいただいていないというような状況でございます。

○中村委員 分かりました。ありがとうございます。あと、マル21、「小規模な家族農業と短期間でも農作業に従事可能な人材のマッチングする」、若い人が地域から出ていくので、そういう一時的な応援をお願いするということになるんですかね。求人アプリを活用するわけなんやけれども、可能性というか、今までもしたことあるんですか。どんな状況なんやろう。

○伊藤(賢)課長 現在、ワンデーワークというような事業で取組させていただきまして、東京のアプリの委託事業者に玉城町と御浜町をモデルといたしまして、その地域で農業者の需要がどれぐらいあるのか、一方、周辺の企業がどれぐらい副業として農業の現場に出ていただけるかということをアンケート調査して、今後試行的にマッチングとかをしていきたいなというふうに思っているんですけれども、今後はそういった今回の委託事業者みたいな方々と協働して、アプリを通じたマッチングというのが今の時代に合っているんじゃないかなということで、そういった形でつなぎながら、家族農業の方々の支援を進めていきたいなというふうに考えております。

○中村委員 今、話を聞かせてもらったら、周辺企業ということが出たんですけれども、私は、どんな人が行くんかなと思ったんですよね。学生なんか、あるいはフリーターの人が今どき見えるのか、ちょっと対象が分からなかった。やってくれるのは東京のそういう業者というか、そんな人らがアプリを運営している人たちにお願いして、そこに手を挙げてくる人というのはどんな人を対象にしているのかなって、それが周りの企業で働いている人らという意味ですか。それとも全くフリーでみえるんですか、そんな人。

○伊藤(賢)課長 今年の取組につきましては、まず企業からの応募者があるかどうかというのを調べるために、企業を対象にそういった動きがあるかというのを確認させていただいておりまして、今後の動きの中で、アプリで募集するようなことになれば、その場合は、委員がおっしゃるように、学生とか若い方もアプリを見て応募されるんじゃないかなというふうな期待を持って取り組ませていただいているところでございます。

○中村委員 玉城町と御浜町がモデル的にやられるということなんですけれども、県外でそんなんで成功している例というのがあるんですか。

○伊藤(賢)課長 実際に、先ほども申し上げましたように、今回の委託事業者が、株式会社タイミーという会社なんですけれども、アプリで既に企業として仕事をしていただいておりますので、そちらのほうはもう既にできているんですけれども、ただやはり、この地域で応募者というのがなかなかないもので、その辺の浸透を今後図っていくことが必要なことなんじゃないかなというふうに考えております。

○中村委員 地域の小規模な農家がやっぱり存在して初めて地域が守られる部分もありますので、ぜひ期待したいなというふうに思いますので、よろしくお願いします。

○野口委員長 ほかにございませんか。

○山本委員 マル17とマル18です。初めに、海女漁業の振興ということで11月の半ば頃でした、海女サミット2021in鳥羽ということで、鳥羽市の市民会館で開催したんです。県当局に、いろいろと出席していただいたり、会場設営を手伝ってもらって本当にありがたく思っています。そんな中で、海女による藻場管理の仕組みづくりと、あと、特に種苗生産というのが非常にクローズアップされてきました。というのは磯焼けでアラメまたほかにカジメとか、そういうのがもう全く、前回も言いましたけれども、先志摩半島というのはもう完全に生えていないと。その場にはいなかったんですけれども、私の友人の海女が、よく捕れるときは、出漁日数でも違うんでしょうけれども、1日よく捕れる人で、本人は捕ったと言っていましたけれども、50個ぐらいアワビを捕ったというんですよ。だけれども、今は2個、もしくは1個、これぐらいの状況だということですよね。それは、もう取りも直さず、県も前から努力をしてもらって、稚貝を放流するときに少し大きくしてから放流しようよと、小さいときには魚に食べられるから、少し大きくして、それで放流しようと言うんですけれども、放流をしたとしても餌が、今言ったようなアマモとか、そういう餌が生えていなければ死んじゃいますよね。その辺のところというのはどうなんだろうかと、ちょっと教えてもらいたいんですよね。

○土橋課長 委員が御指摘の藻場の衰退の件ですが、志摩市と鳥羽市で大きく現状が異なっておりまして、志摩市、先志摩半島に関しては、藻場が大きく減少している状態がございます。その中で、漁業者も放流するアワビについて、この場所で放流していいんかというような意見も聴かせていただいています。その中で、研究所の支援も受けながら、志摩半島の地区におきまして海藻の種を出す母藻を袋に詰めて浮かべて、そこから種を出して海藻を育てるというスポアバッグの装着という取組を進めているところでございます。アワビの種苗生産については、高水温の影響も受けまして、なかなか種苗生産の中で安定した生産ができないという中で、親貝を人為的に成熟コントロールして安定した採卵を行って種苗生産を行うという取組のほうは三重県水産振興事業団で併せて進めております。

○山本委員 三重県水産振興事業団は、前から力を入れてもらっているんですけれども、なかなか成果に結びついていないような感じがするんです。いろんな試行錯誤をしながら取り組んでもらっておるんですけれども、起死回生策がないというようなのが現状です。海の状態が分からないから、いろんな取組をしてもらっておるんですけれども、今後こういう不漁が続きますと、後継者にも影響を及ぼすし海女の代表的な獲物というか、アワビが三重県から揚がらなくなると、こんなような状況が来る可能性が非常に大きいんですね。今、土橋課長が言われたように、先志摩半島、大王崎まではもうほとんど駄目なんですよ。ところが、隣の畔蛸だとか相差とか、その辺のところというのは今まで最高の水揚げをしとると。この前、海女サミットでそんなことを言っていました。鳥羽磯部漁協ですね。だけれども、それも同じ海ですから、大王崎も二、三年前までそんなことを言っていたんですよ。船越までは非常に厳しい磯焼けになっているけれども、まだ波切はいいわねって、二、三年前にはそんなことを言っていたんですけれども、波切ももう本当に厳しい状況になっています。隣の海ですから、これも私は、鳥羽磯部漁協、頑張ってもらわないと非常に厳しい状況になってくるのかなというような、そんな感じがしてならないんです。
 先ほど、初めに言ったように、種苗生産、これは言われたように鳥羽市にもあるし、志摩市にもあるんですけれども、ここをもっともっと有効活用できないかなというふうに思うんですけれども、具体的に何か施策があれば教えてもらいたいんですけれども。

○土橋課長 委員がおっしゃった藻場の状態の把握に関しては、鳥羽市自体が現時点では維持されているということなんですけれども、この鳥羽地域の藻場の維持とか現状の把握については、鳥羽市の水産研究所あるいは同じ鳥羽市にあります三重大学の実験所とも連携しながら、県の水産研究所のほうが藻場の実態把握であるとかその維持に関する取組のほうを現在行っているところでございます。

○山本委員 頑張ってもらっているんだわ。それでいいんだけれども、例えば具体的にこういうことを今取り組んでいる、トライしているとかというような、そういうのがあればというふうに思って聞かせてもらっているんだけれども。

○土橋課長 具体的な取組としましては、最近水温が高くて、従来見られなかった南方系の魚、特に海藻を食べる魚の分布というのが増えておりますので、研究機関のほうで水中にカメラ等も設置しながら、そういう食害魚の把握ということにも調査を進めておるところでございます。

○山本委員 ありがとうございます。具体的に、温かい海で育っている魚がこの辺まで来とるということも一つかも分かりません。
 思うんですけれども、民間企業と行政とどんな関係になっとるのか。というのは、今、テレビでセブン-イレブン、アマモ場の再生活動を今、我が社も力を入れているよというような、そんなコマーシャルが流されています。ああ、いいことをしているねというふうに思うんですけれども。そごう、西武、セブン-イレブンですよね、例えばあそこと、ああやってやっとる以上、行政とどんな関係になっているのかということを教えてもらいたいんですけれども。

○伊藤(徹)課長 具体的な民間企業と連携した取組というのは、今行っていないのが実情なんですけれども、ただ、民間のほうも社会貢献活動の中で、水産物のこういった増養殖に興味がある事業者がおられれば、そういった検討をする余地はあるというふうには考えております。

○山本委員 よろしくお願いしますわ。恐らく、また行政とは違ったノウハウを持っとるかも分からないし、あの人たちの力も借りて、何とか藻場が再生するような、そんな手段を取っていかなきゃいけないというふうにずっと思っとるもんですから、そういうことも言わせていただきました。
 最後に、それと水産高校ですよね。もちろん水産に関するそういう教育を子どもたちにやってもらっているんだけれども、ここで水産高校の出番だと思うんですわ。先生たちもそういった詳しい方もおるだろうし、ここを巻き込んで、ああ、地域に水産高校があってよかったねというような、そういう取組も必要じゃないかと思うんですけれども、教育委員会じゃないですから、要望にさせていただきますけれども、どうでしょうか。

○伊藤(徹)課長 当然、産学官の連携というのは重要な取組だというふうに思いますし、我々が持っていない知識、技術を保有しているということも考えられますので、課題解決に向けて産学官の連携というのは促進をしていければというふうに考えております。

○山本委員 これで最後にします。
 今年の真珠は、どんな状況でしょうか。もうすぐ浜揚げですけれども。それとあとカキ。カキがどういう状況か、これだけちょっと。

○伊藤(徹)課長 真珠につきましては、今年は、昨年に比べてへい死率が44%から25%ということで、かなり軽減はされました。ただ、通常のへい死率15%と比べると、まだ10%ほど高いですので、生産量としては全体、若干落ち込みは否めないのかなとは思っておるところです。浜揚げに関しましては、委員がおっしゃったように、これから入札会等が開催されて、今年の玉の評価がはっきりしてきますので、そこは注視していきたいなというふうに考えておるところです。
 あと、カキに関しては、ある程度もう生産が進んではおりますけれども、へい死は昨年同様、高いところですと8割程度のへい死があったというふうに研究所も調査して、数字を確認しております。それをもって今現在、浜に行きましてモニタリング調査を含めて、来年度以降のへい死抑制に向けた方策の検討に入っておるというところでございます。

○山本委員 ありがとうございます。

○野口委員長 ほかに。

○濱井委員 マル21ですけれども、玉城町それから御浜町のほうで今年もやられたと。令和4年度、来年度はこれを継続して求人アプリを使ったやり方でやっていきたいということですよね。今後の展開なんですけれども、私はやっぱり全県に速やかに広めていただく必要があると思うんです。そこら辺のスケジュールをしっかり示していただきたいと思うんですけれども、今現在どういうふうに考えておられるのか。
 それからついでに聞きます。マル23ですけれども、農村漁村地域を応援する云々とある、仕組みづくりになっていますけれども、産官学と連携して。これはどういうふうに考えておられるのか。それから、県外や県内の各地からお願いするのか。その辺もちょっとお聞きしたいなと思うんです。
 マル24の地域資源の維持・保全活動に取り組む体制ですけれども、地域資源の維持・保全というのはどういうところを言っているのかというところもお聞きしたい。
 それから、マル25の自然公園やユネスコエコパーク云々とありますけれども、適正な保全と活用に取り組むということですけれども、例えば大台町はユネスコエコパークです。適正な保全と活用に取り組むというのはどういうことを考えておられるのか、お伺いしたいと思います。

○伊藤(賢)課長 委員から質問いただきました1番目のマル21についてお答えいたします。
 先ほど申し上げましたように、今年の事業に関しましては東京のアプリ会社から応募があって委託したところですけれども、その事業者に聞きますと、県内からの求人なり応募者というのが非常に少ないような状況だということを聞いておりますもので、まずは先ほど言いましたモデル地域で求人と応募者の掘り起こしを、アンケートをはじめ、そういった形で求人アプリを活用した成功例をつくっていけば、その成功例でほかの地域からそのアプリに向いて求人なり仕事がしたいという応募がどこからでもできるようになりますもので、まずはモデル地域で成功例をつくっていきたいなというふうに考えております。

○湯浅課長 私のほうからはマル23とマル24につきましてお答えさせていただきたいと思います。
 まず、マル23の農山漁村地域を応援する若者と農山漁村地域をつなぐ新たな仕組みづくりといたしましては、現在アウトドア活動を通じまして、三重県の農山漁村を盛り上げてくれる人材を育成する「みえアウトドア・ヤングサポーター育成事業」というのを本年度から実施している状況でございます。それで、本年度は三重大学とかの大学生等を対象にしまして、三重の自然を楽しみながら安全管理や危機管理を学んでいただくためのセミナーを実施している状況でございます。それで、今後につきましては、引き続きそういった新たなサポーターを育成するとともに、育成したサポーターで構成するサポーターズクラブというようなものを設置いたしまして、地域の活動のコーディネートであるとか受入施設のマッチングなどに取り組んでいきたいと考えております。
 続きまして、マル24ですけれども、これは農業・農村の持つ多面的機能の維持発揮をさせるために、各地域で活動組織というのが、令和2年の実績で745組織があるんですけれども、そういう活動組織が農地であるとか農業用施設の維持保全活動に取り組んでいただいておりまして、ここでいう地域資源というのは農地、農業用施設ということを指しています。

○中村課長 マル25の適正な保全と活用に取り組むということについて、御説明させていただきます。
 委員がおっしゃったように、自然公園が、三重県には伊勢志摩国立公園であるとか吉野熊野国立公園があります。それと、ユネスコエコパークとしては大台町、特に大杉谷なんかが有名なんですけれども、そちらのほうの自然環境的な資源を地域資源として活用して地域振興に役立てようというふうな、目的はいろいろあるわけなんですけれども、あまりにもそれが多くなってしまうとオーバーツーリズムという言葉もあるんですけれども、それを壊してしまうというふうなこともあります。その辺のバランスを取って適正な保全と活用に取り組むというふうな表現をさせていただいております。

○濱井委員 マル24のこの維持・保全活動に取り組む体制づくりというは、もう一回すいません、体制づくりというのはどういうふうに。

○湯浅課長 先ほど申しましたように、多面的機能維持発揮に向けた活動に745組織が取り組んでいただいておるんですけれども、近年は農村地域の高齢化であるとか過疎化の進行に伴いまして、地域活動の継続におきまして役員とか核となる人材不足が課題となってございます。このために、活動組織に対しまして次世代の主体である子どもであるとか若者に地域活動に参加を促進するための優良事例などをセミナーなどで情報発信したりだとか、企業と連携した地域活動の取組事例を広報紙などで紹介することによりまして、多様な主体が参画する体制づくりということを進めていきたいと考えております。

○濱井委員 分かりました。ちょっと見守りたいと思います。よろしくお願いします。

○野口委員長 ほかにございませんか。

○中瀬副委員長 何点かお願いします。
 初めにマル4ですが、農林水産物の売り込みに向けて様々なチャンネルを活用するというふうに言われています。新しい一見知事については、選挙のときから議会の中の発表でも積極的にやっていくんやということを言われていますが、例えば農林水産部から知事に対して、トップセールスをしてほしいんやと、以前の例で言うと、宮崎県がそういうことをやって、随分と農産物を売ったという経緯があると思うんですが、三重県もそういうふうなことを知事に要請していくのかどうかということをまずお聞きしたいというふうに思います。

○福島課長 知事のほうからも積極的にトップセールスをしていきたいということを、私どもも意向はお聞きしておりまして、これまではどちらかというと東京オリンピック・パラリンピックに向けてということで、首都圏のラグジュアリーホテル等での三重県フェアの実施など、情報発信をしながら販路拡大に努めてきたところですが、それに加えまして、交通関連事業者なども含めて、より一層の県産品の販路拡大を図っていくために、知事のトップセールスもしながら販路拡大に努めていきたいと考えております。

○中瀬副委員長 知事もそういう形で積極的にするということを言われているわけですから、できることならこういう品目が今までよりもどれだけ増えたよということが示せるようにお願いしたいというふうに思います。例えば、三重県のお茶はどれだけ増えたよとか、米が増えたよということが明確になるようにお願いをしたいというふうに思います。
 それからマル5のところです。県産米の消費拡大に向けてというところがあります。この拡大をするに当たって、外食事業者や宿泊事業者、いろんなところへ持って行くということは非常にいいことやと思いますが、一番よく使う、例えば学校給食とか、そういう面について、農林水産部としてどういう考え方があるのかお伺いしたいと思います。

○樋口課長 学校給食の県産米の関係なんですけれども、絶対的な数字というものは存在していないんですけれども、一方で、県内の給食を供給しているセンターのほうに私どものほうで確認を取っておりまして、基本的に県内の学校給食で使われているお米については県産米というふうに聞いております。また、これからの動きなんですけれども、来年から「結びの神」を活用するというふうなことも調整しておるところでございます。

○中瀬副委員長 学校給食については、教育委員会とか地元の市町とか、大きな絡みが多分あると思うんです。そういう中で、例えば県としては週5日の学校給食に米飯給食は例えば3回が望ましいとか、いろんなことをしてくれると、各市町も物すごく使いやすいというふうに思っています。
 それと、パン食というのが今ありますが、米粉を使ったパンということもあるので、米の消費拡大という意味ではそういう販路というのも随分あると思うので、例えばそういうことには製粉機やとかいろんなことが必要になってくるので、そこら辺の補助とかをしていただけると非常に伸びるのではないかなという思いがあります。どうでしょうか。

○樋口課長 最初の部分につきまして、米飯食を増やすということについては、どこまでできるかどうかというのは教育委員会事務局とも、給食供給施設とかとも、ちょっと話をしてみたいと思います。
 あと、米粉の機械につきましては、結構整備費用はかかってくる世界だと思いますので、県費のほうでの補助というのはなかなか難しいかとは思いますけれども、国の事業で何か使えるものがないのかというのは検討してみたいと思います。

○中瀬副委員長 ぜひとも教育委員会とか市町と話をしてやってほしいというふうに思います。
 それから、米粉についてはみんな高いということが分かっとって、なかなか手が進まんところがあると思うので、そういうところにいろんな補助というんですか、それができるように要望したいというふうに思います。
 幾つかありますが。

○野口委員長 どうぞ。

○中瀬副委員長 次、マル11です。豚熱や、そういうことが発生するに当たって、「野生イノシシの密度の低減を図る」というふうになっています。県が捕獲を実施するとなっておるんですが、具体的にどういうことをされる予定なのかお伺いしたいというふうに思います。

○松島課長 三重県が三重県猟友会に委託を行いまして、狩猟期に市町などに捕獲が難しい奥山とか鳥獣保護区とか、あと養豚場の農場周辺などで県が主体となって捕獲を実施する予定でございます。

○中瀬副委員長 最近の情報を聞いとると、豚熱の関係かどうか分からんが、イノシシが大分減っとるということを随分聞きます。そういう中で、捕獲量を増やしていこうと思うと、例えば一番いいのは猟期を延ばすとか、いろんな作業があると思うんですが、そういう考えもお持ちなんでしょうか。

○松島課長 猟期につきましては、今のところ11月から3月15日というふうに決まっておりまして、捕獲の現状につきましてはやはり北のほうはかなりイノシシの数が減っておるというふうな現場の声は聴いておりまして、上半期の捕獲につきましても、昨年に対して大体50%ぐらいの捕獲量ということになっております。

○中瀬副委員長 獣害を考えるとイノシシだけじゃなくて鹿とか、猿とか、いろんなこともあると思うんですが、撲滅という言葉は悪いと思いますが、民家とか農地まで来ないような程度までは、やはり数量を減らしていくということが大事やと思いますので、猟師に聞いておると、猟期を長くしてもうたら幾らでも減るでという人もおりますので、そういうことも一つの考慮の材料かなというふうに思っていますので、また検討をしてください。

○藤本次長 少し補足をさせていただきます。
 狩猟期の部分はおっしゃるとおりなんですけれども、それ以外の時期は有害捕獲というのもありますし、今ここで申し上げましたこれは、個体数調整という意味でございますので、増え過ぎたイノシシとか鹿をある程度の数まで減らしていく。例えば猿でもそうなんですけれども、全部捕獲するというわけじゃなくて、適当な数に減らして人間とのすみ分けをしていくというか、そういった観点でやっておるということでございます。

○中瀬副委員長 農林水産部ですので、ぜひとも農家というか、生産者が一番利益を被るような方法を取っていただきたい。そのために、環境的には山奥へ野生鳥獣をまた戻してもらうというような施策も含めてせなあかんというふうに思いますが、来とるものは捕らなあかんし、そういう面で生産者が有利になるようなことを進めていただきたいなというふうに思います。
 それともう一つ、マル20とマル21のところです。マル20については、県産米の生産安定に向けたということが書いてあって、小規模な家族農業と書いてありますが、このときの家族農業というのはどういうことを指しておるんかということと、マル21の「農繁期に労働力の不足する小規模な家族農業」とありますが、ここはどういう農家を指しとるのか、お聞かせ願いたいと思います。

○伊藤(賢)課長 小規模な兼業的な農家を想定しているんですけれども。

○中瀬副委員長 どちらもですか。

○伊藤(賢)課長 対象は同じでございます。

○中瀬副委員長 私が思うとった内容ですと、米の生産をする小規模な農家というのは、私のところも農家をやっていますが、私らみたいに、例えば1町前後の農地があって、そこを何とか守っていかなあかんという農家がどういうことをやったら将来に行けるやろう、米の生産を増やしていけるやろうかということを県が考えてほしいなということを思っています。そういう中で、スマート技術と言われてもなかなかピンと来んことがあるんですが、そういう小さな農家に対するスマート技術というのはどういうことを考えてみえるのか。

○樋口課長 マル20のほうでやっている内容なんですけれども、まずどういった農家がということなんですけれども、平均すると今やっている3地区につきまして、大体1ヘクタール未満ぐらいの農家の方を対象としておりまして、具体的にどういうことをやっているかと申しますと、水位センサーの導入ですとかドローンでの施肥とかセンシングですとか防除をやっておるんですけれども、ここで家族農業の方でもどのようにできるようにするかということにつきましては、それぞれの農家のほうで個別にドローンを導入するのではなくて、担い手の方ですとか外部の業者にみんなで委託をして、共同でドローンを使うとか、そういうことをもってハードルを下げて、家族農業でもできるような形というふうなことを模索しているところでございます。

○中瀬副委員長 実際は、家族だけでやっていける農業がもうできない状況で、農家がどこか担い手に委託をして代わりにお米をもらったりしていくという農業体系になっておるんですが、家族でもやっていける農業を目指して、いろんなことをこれから考えていただきたいというふうに思います。
 それと、マル21の小規模な家族農業については、例えばイチゴ農家とかミカン農家とか、そういうところについては季節労働者ということで、いろんな募集があってやっていきたいというふうに思いますが、マル20にあるような米をつくっている小さな農家で人を雇っとったら、とてもやないけれども勘定も合わへんので、ここで言う求人アプリを使ってというのは、全く米農家にとってはできないようなことだと思うんですが、今、私が言うたように、イチゴ農家とか柑橘農家が小規模な家族農業かなというふうに思うとったんですが、そうじゃないということやったんで、その辺のすみ分けをもう一遍聞かせていただきたいなというふうに思います。

○伊藤(賢)課長 マル21の小規模な家族農業というところは、先ほど言いましたようにアプリで求人を求められる方を今後出していってもらえるような形にしていきたいもので、求人を求められる人を特に制限するものではなくて、小規模な家族農業の方も必要に応じてこういった制度、求人アプリを活用いただいたらというふうに考えているんですけれども。

○中瀬副委員長 農業収入が本当に少なくて、人を雇うとまずやっていけんというのが現状になると思うので、そういうことを想定していろんなことを考えていただきたいというふうに思います。
 あと、全体的なことなんですが、農林水産部の取組としては、食料自給率という言葉もこの中に入っていないし、地産地消という言葉も入っていないものですから、そういうところを農林水産部はどういうふうに取り組んでいくのかなというのが分からなかったんですが、例えば、食料自給率を三重県として伸ばしていくんやよ、地産地消は積極的にやるんやということがこの中にはないものですから、その辺の考えをお伺いしたいなと思います。

○近田次長 今現在、多分40%弱ぐらいかなというふうに思っています。食料自給率のカロリーベースの数字です。国のほうは37%ということで、この前発表されましたけれども、すぐさま食料自給率を上げていくというようなことは、なかなか難しいのかなというふうに思っています。ただ、もう一つ考え方の中で、自給力というような言葉を国は言っておりますけれども、食料自給力です。何かあったときに、すぐさま農地を農地としてちゃんと活用できるように農地を守っていこうというような考え方です。今は野菜とかそういうようなものを、果樹とかつくられている農地であっても、何かあったときに、例えば食料ということで、米とか大豆とか小麦とか芋とか、こういったものにすぐさま切り替えられるような農地をきちっと守っていこうというような考え方でございますけれども、そうした考え方に基づいて、県のほうも何とか農地を守っていくということで、一つは大規模農業者の育成、それから先ほどから話になっています家族農業です。今現在のところ、家族農業は5ヘクタール未満の農家であっても、県の農地の約半分を耕作していただいています。そうした大事な農家でございますので、大規模農家と家族農業の両面でしっかりと守っていくような体制を構築していきたいなというふうに考えております。

○中瀬副委員長 国の自給率が37%なんて言われていますが、三重県独自の数字が例えば今40%。それが毎年上がっていくような施策をぜひともやっていただいて、計画の中にできたら食料自給率、三重県は幾つを目指すとか、地産地消についてはこういうことを積極的にするんやという文言が入ってくるとええかなというふうに思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

○野口委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○野口委員長 なければ、これで農林水産部関係の所管事項の調査を終了いたします。
 
 2 委員間討議
 (1)所管事項調査に関する事項   なし
 (2)執行部に処理経過の報告を求めるべき事項   なし
 
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会委員長
野口  正
 

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