三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 令和2年度 委員会会議録 > 令和3年3月15日 防災県土整備企業常任委員会 予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会 会議録
防災県土整備企業常任委員会
予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会
会議録
(開会中)
開催年月日 令和3年3月15日(月曜日) 午前10時0分~午前11時40分
会議室 202委員会室
出席委員 8名
委員長 藤根 正典
副委員長 山本 佐知子
委 員 中瀬 信之
委 員 田中 祐治
委 員 杉本 熊野
委 員 小林 正人
委 員 村林 聡
委 員 舘 直人
欠席委員 なし
出席説明員
[防災対策部]
部長 日沖 正人
副部長 清水 英彦
次長 井爪 宏明
危機管理副統括監 原 政美
防災対策総務課長 中川 実
消防・保安課長 和氣 城太郎
防災企画・地域支援課長 川邉 正樹
災害対策課長 内山 敦史
危機管理課長 天野 敏
コンビナート防災監 天野 亘康
その他関係職員
委員会書記
議事課 主幹 櫻井 彰
企画法務課 課長補佐兼班長 田米 正宏
傍聴議員 なし
県政記者 なし
傍聴者 なし
議題及び協議事項
第1 分科会(防災対策部関係)
1 議案の審査
(1)議案第5号「令和3年度三重県一般会計補正予算」(関係分)
(2)議案第43号「防災関係建設事業に対する市町の負担について」
(3)議案第57号「令和2年度三重県一般会計補正予算(第14号)」(関係分)
(4)議案第76号「防災関係建設事業に対する市町等の負担について」
第2 常任委員会(防災対策部関係)
1 所管事項の調査
(1)「令和2年度『第三次三重県行財政改革取組』の進捗状況」における県有施設の見直しについて(関係分)
(2)南海トラフ地震臨時情報への対応について
(3)三重県地域防災計画等の修正について
(4)三重県広域受援計画及び三重県版タイムラインの修正について
(5)令和2年度第2回三重県総合図上訓練の実施結果について
(6)「みんなでつくる避難所プロジェクト事業」の取組状況について
(7)審議会等の審議状況について
2 「委員会活動の評価」について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
第1 分科会(防災対策部関係)
1 議案の審査
(1)議案第5号「令和3年度三重県一般会計補正予算」(関係分)
ア 当局から資料に基づき補充説明(日沖部長)
イ 質疑
〇藤根委員長 それでは、御質疑があればお願いします。
〇村林委員 AIを使ってSNSに投稿されたものをマッピングしていくという事業についてなんですけど、以前、所管事項かなんかで御説明いただいたときに、私のほうから、先行する場合には特定の
SNSからの投稿に限られてもしょうがないけれども、本格化するときには、ぜひほかの代替手段と組み合わせてほしいということを申し上げました。先日の一般質問で、本会議場で御答弁なされておるのを聞いておると、いよいよ全市町に広げていって、来年度は本格的にやっていこうというお話だったんです。
私が、先日、一般質問をさせてもらったときに、SNSを利用した行政サービスについて質問させていただいて、そのときに総務部と意見交換をさせてもらって、全事業の中でどうなっているかということを聞いたんですが、この事業について、総務部から伺った内容では、そのAI部分も特定のSNS、はっきり言えばLINEですね。LINEのAIそのものを利用しているというふうに総務部から伺っておりまして、だとするならば、その代替手段と組み合わせようがないのではないかというように感じたんです。そもそもAIまでLINEですか、ほかのSNSがそのAIにつながらないように思うんですけれども、その辺のこれからの本格運用と他の代替手段との組合せを今後どうしていくのか伺いたいんですけど、いかがでしょうか。
〇内山課長 現在進めておるシステムというのは、今、委員がおっしゃるとおり、LINEを使ってマッピングを行うという、そのシステムを使っております。
今後の展開といたしまして、全市町へ行うときに、その全市町へデータを送る、そのシステムは
LINEそのものは変わらないんですが、元のデータを取り入れるところで、今年度から新たなシステムを取り入れます。そこのシステムというのは、その他のツイッターだとか、それからそういうSNS、一般の市民の方々が投稿した情報をAIが抽出してきて、それを新たにそのシステム上で、別のマッピングをしていただく、そういうようなシステムからデータを改めて災害対策本部側で入手して、今のシステムを使ってマッピングし直すというような方法を取ろうと考えております。
〇村林委員 ちょっと詳細が分からないところあったんですけれども、AIそのものがLINEのサービスを利用していたとしても、取り込む入口は広げることはできるという御答弁だったということでいいんですか。
〇内山課長 全く別のシステムを取り入れるということです。
〇村林委員 分かりました。そうすると、その人工知能を別に用意するというふうに聞こえるんですが、そこは費用的には今回きちんと予算に上がって、それほど高くつかなかったという理解でいいんでしょうか。
〇内山課長 委員がおっしゃるとおりでして、新たな仕組みを導入する予算としてやって、高くつかなかった。開発するほうの手間は、不要というか、もう既に出来上がったシステムの導入ということで計上しております。
〇村林委員 分かりました。
先行実施なので、場合によっては特定のSNSに限られても構わないということを申し上げましたし、たとえ今回それが完全にできていなくても、中長期的に見ていただければいいのかなというふうに思っておったんですが、今の御答弁ですと、もう既に別のシステムをきちんとして、AIそのものも汎用性の高いものを導入していただけるということですので、大変安心しましたし、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。
〇藤根委員長 ほかにございますか。
〇杉本委員 コロナ禍における避難対策の深化、というところに、まとめていただいてあるんですけれども、その中に、避難者の多様性に配慮した避難所運営という言葉も一つ入れていただいているんですが、私は、自分の反省も込めて、防災における女性の参画とか、女性の視点ということが、今年一年、この常任委員会にいたのに、質問することが少なかったわということを今反省しているんですけど。というのは、この3.11の前後で、やっぱりその辺りの情報が随分と流れてきました。もう1回、自分で、ああ、そこが弱かったなと思って、その反省も込めて、今日少し質問させていただきたいんですけれども、三重県の防災会議への女性の参画率はいかがでしょうかというところです。1点がそれ。
それから、女性や子どもに配慮した避難所づくりの訓練、それに配慮した、それに特化した訓練がどれぐらい行われているでしょうかということと、女性の人材育成、随分してきてもらっておりますが、活用状況はいかがでしょうかというあたりのところを少しお願いします。
〇川邉課長 まず、防災会議における女性委員の任用比率でございますが、現在のところ、防災会議では64名中8名が女性になっております。今まで4人だったんですが、今年度、新たに4人加えまして、全体の比率も12.5%という形になっております。
それと、女性の避難所における訓練の話でございますけれども、私どもの避難所運営マニュアル策定指針の中で、女性の参画というのは非常に重要というふうに考えておりまして、現在も避難所の運営の中で、例えば避難所運営委員の会議があるんですけども、その中には必ず女性メンバーを複数入れることであるとか、プライバシーに配慮したスペースの設置であるとか、女性の意見が収集できる体制・仕組みをつくること、それと女性が安心して相談できる環境づくりをすることといったようなことをその避難所運営マニュアル策定指針の中にも盛り込みながら、そういう避難所運営をしていただきますよう、市町のほうにお願いしているところでございます。
それで、実際のところ、今はその訓練というのが各地域で行われてはおるんですけれども、ただ、今年に関しては、またコロナ禍でその訓練がなかなか難しい状況になっているというのもございます。ですので、特にコロナ対策中心の訓練にはなっているという中で、今、議員御指摘の女性に配慮した訓練をどこまでやっているのかというのは、ちょっと数値的にはつかんでいないんですが、ただ、この避難所運営・避難所設置に関しては、この策定指針で申し上げたこの視点は、重要視しながら進めていただきたいというふうに、市町に対してお願いしているところでございます。
〇杉本委員 防災会議の女性の参画率は全国平均が前の数字で16%やったんですよ。そのとき三重県8.3%やったので、全国はもう少し上がっていると思います。
それから、徳島県、鳥取県、島根県は、もう40%を超えています。通知も出していただいて、トップの方じゃなくていいのよという話もしていただいているんやけど、やっぱり全国的に見ても、三重県は真ん中より下ですわ。下位のほうに入るので、これは進めていただく必要があるというふうに、さらに全国の数字も出していいただいて、進めていただく必要があるというふうに思います。お願いしたいです。
それから、マニュアル策定の指針をつくるというのが、県の役割やという話なんですけれども、やっぱり県の総合防災訓練で、これをやっていただく必要があるんじゃないかなと、そのことによって、進むんじゃないかなと思います
今年の伊勢市の総合防災訓練は、段ボールベッドとか、コロナ対策のことでしていただきましたね。私の、地元の自治会は、2月7日に段ボールベッドの組立てをやらせていただいたんです。県がやるとやっぱりやるんですよね。でも子ども、女性、障がい者、そういうところに配慮した避難所運営訓練って、すごく少ないと思います。トイレの位置をどこにするかとか、トイレの男女の割合をどういうふうにするかとか、授乳のスペースをどこにつくるかとか、相談窓口をどこにするかとか、それから備蓄のところに生理用品であるとか、ミルクがどれだけ入っているかとか、そういう確認をやっていく必要があるというふうに思います。そういうことが、結局地域の方が防災訓練に参加してくるきっかけになると思うんです。
そんな防災訓練をしようと思ったら、レイアウトをどうするかという計画の段階から女性が入ってもらわないと訓練できないので、そこで女性の参画が進むと思うんですよ。それが防災力の向上になると思うので、この新しい生活様式に対応したというところは、コロナ対策だけじゃなくて、やっぱり多様な視点というところを含めた新しい様式っていうか、そういう視点で来年度進めていってほしいなというふうに思っています。
女性の人材がたくさん、みえ防災・減災センターで育成されていますけれども、そういう方たちが、その中で生きてくると思うんです。今はやっぱり生かしきれてないというところがあるので、女性消防団の話もこの前ありましたけれども、その中で女性消防団の活躍の場もあり、それに参加する人も増えてくると思うので、私は、本当に反省を含めて、今日、来年度当初予算を展開するに当たって、この当初予算の中で、ぜひその視点をお願いしたいと思うんですが、部長いかがでしょうか。
〇日沖部長 今、課長が答弁したほかにも、例えば自主防災組織の中に女性の参画を促しているということもあったりします。それで、来年度の予算については、避難所アセスメントをやって、市町にアドバイスをしたりしていくという事業がございますので、それはあくまで新しい生活様式のコロナ対策がベースではありますけども、このコロナ禍の状況があって、避難所のパーテーションであるとか、段ボールベッドであるとか、なかなか避難所環境の充実という面では進まなかったものが、一気に一定進んだというプラスの面もありますので、そういったことも含めて、このアセスメントの中で、特に女性であるとか、要配慮者であるとか、この辺の視点も含めて、あくまで避難所運営の環境改善という視点で、コロナ対策だけなく、全体のアセスメントに努めていきたいというふうに思います。
〇杉本委員 お願いします。来年の県の総合防災訓練で、そういう多様な視点も入った、それから感染症も含めた訓練が展開されることを期待しておりますので、よろしくお願いいたします。
それともう1点、お願いいたします。
3.11の追悼式が国のほうが今年度で区切りなので、三重県のほうも、全国でうちだけだったので、この形は今年度で最後にしたいという知事からのお考えが示されたんですが、私はぜひ形を変えてでも3月11日に追悼も含めて、三重県独自のものをやっていただきたいというふうに思っています。
やっぱり3.11の被害者に、被災地に思いをはせるということが、津波に対する備えを忘れないということに、すごくつながると思うんです。その辺りのところはいかがでしょうか。
〇日沖部長 セレモニーは一つの区切りという考え方もあろうかと思います。そういうことで、知事もそういう発言をしていただいたんだと思うんですけども、今、委員がおっしゃるように、いわゆる風化させない、忘れないということが一番大事で、その教訓を伝えていくためには、一つの大きな3.11自体が毎年の節目になると思いますので、どういう形かというのは、今後、検討していくことになりますけれど、支援、交流も含めて、全くこれで終わりということではありません。逆に続けていくという姿勢は変わらず持っておりますので、その一つの形として3.11、あるいはその周辺の日で、何らかのものをやるとか、3.11に何かをするとか、そういったことについては、また検討していきたいなというふうに思っています。
〇杉本委員 また別の場で言わせていただこうと思いますが、3月11日2時46分にやっぱり思いをはせるということが、すごく私は大事やと思っているので、三重県独自のものが3月11日2時46分で何か開催できることを強く要望させていただきます。よろしくお願いします。
〇藤根委員長 よろしいですか。ほかございませんか。
〇小林委員 教育委員会に聞くことかも分かりませんけれども、防災の日常化とか、家庭でも、平常時からの危機意識持っていただくために、ちょっと前まで防災ノートの利活用というのがふんだんに書かれとったんですけれども、何も記述がないというところで、今その取組というのはどういうふうにされているんでしょうか。
〇川邉課長 防災ノートは教育委員会の所管になりますので、なかなか私どものほうでお答えすることはできないんですが、ただ、教育委員会では、その学習をしっかり進めていただいておりまして、ちょっと後のほうの説明にもなるんですけど、みんつく予算で今回、避難所の運営のゲームを作ったんですが、そういうものを作るに当たっても、例えば防災ノートでやっている防災学習とちゃんと連携できるようなものにするというふうな意味合いで作らせていただいていますので、なかなかちょっと表に出てこないかも分からないですけど、教育委員会とそういった防災教育で連携しながら、防災啓発のほうも進めさせていただいているという状況でございます。
〇小林委員 分かりました。ありがとうございます。
〇藤根委員長 ほかございますか。よろしいですか。
〔「なし」の声あり〕
〇藤根委員長 ないようですので、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 議案第5号(関係分) 挙手(全員) 可決
(2)議案第43号「防災関係建設事業に対する市町の負担について」
ア 当局から資料に基づき補充説明(日沖部長)
イ 質疑 なし
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 議案第43号 挙手(全員) 可決
(3)議案第57号「令和2年度三重県一般会計補正予算(第14号)」(関係分)
ア 当局から資料に基づき補充説明(日沖部長)
イ 質疑 なし
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 議案第57号 挙手(全員) 可決
(4)議案第76号「防災関係建設事業に対する市町等の負担について」
ア 当局から資料に基づき補充説明(日沖部長)
イ 質疑 なし
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 議案第76号 挙手(全員) 可決
2 委員間討議
(1)執行部に処理経過の報告を求める事項 なし
第2 常任委員会(防災対策部関係)
1 所管事項の調査
(1)「令和2年度『第三次三重県行財政改革取組』の進捗状況」における県有施設の見直しについて(関係分)
(2)南海トラフ地震臨時情報への対応について
(3)三重県地域防災計画等の修正について
(4)三重県広域受援計画及び三重県版タイムラインの修正について
ア 当局から資料に基づき説明(清水副部長、井爪次長)
イ 質問
〇藤根委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。
〇杉本委員 地域防災計画等の修正のところで、4ページですけれども、避難所における感染症対策の推進のところで、過密抑制のため、災害時に宿泊施設等を避難所として活用する取組について追記しますとなっているんですが、宿泊施設等の等の中に、何が入るのかということ、まずそれ教えてください。
〇川邉課長 宿泊施設等については、ホテル、旅館をメインに思ってはおるんですが、あと県有施設も含めて、そういった使えるものを使っていくというところで考えております。
〇杉本委員 この前、一般質問で、県立学校のことが出ておりましたけれども、まだ100%になっていないというところもあるので、県有施設の中に入るかと思いますが、それと、あと企業の会議室であったりとか、そういうところは、一時避難なんですけれども、こういう形になっているんですね。それが新型コロナウイルス感染症対策というところが入ってくる中で、今まで協定ができていたところが協定し直しになるのかどうか、その辺りはどうでしょうか。
〇川邉課長 その協定については、市町と企業が直接結ぶ契約でございますので、県は、相談を受ければ相談に乗らせていただくという立場でございます。
ただ、そういったソーシャルディスタンスの確保であるとか、お越しになった避難者で、体調の悪い方に違う部屋に入ってもらう方策があるのか、感染症グッズがそろっているのか、そういうところもあると思うので、そういうケースがあった場合は、しっかりと相談受けながら対応していきたいと思っておるところでございます。
〇杉本委員 私は、やっぱり何らかの方針というのを県から示していただいたほうがいいのではないかなというふうに思います。
私は、自分のところが百五銀行の5階のランチルームが避難所になっていますし、ほかに近くの企業の会議室が避難所になっているんです。その辺りが今後どうなっていくのかな、新型コロナウイルス感染症の影響でというのが心配です。今までのところだけでは、もう入らないので、できるだけたくさん確保していく必要があるということで、その辺り、1回ちょっと企業との連携をどうしていくかというところは検討していただきたいと思うんですけれど。
〇川邉課長 私ども、避難の多様化というのは、しっかりやらなくちゃいけないというふうに思っております。ただ、市町と話をする中で、避難所の運営については、企業にどこまで協力を求めるのか、市町職員の方がどこまで対応できるのか、自主防災組織の取組がどこまで進んでいるのかというところもありますので、やっぱりその避難所の運営というところも大事ですので、その辺も視野に入れながら、しっかりと議論していきたいというふうに思っております。
〇杉本委員 よろしくお願いします。
あと1点だけ、これは教えてほしいことなんですけれども、5ページに石油コンビナート等防災計画が書いてもらってあるんですけれど、ちょっとごめんなさい、後で調べたらいいのか分からんのですけど、この中における四日市港管理組合の役割分担というのは何なんですか。別にこの中には関係がないことなんですか。
〇天野防災監 四日市港管理組合においては、副管理者が本部員として入っております。想定されますのは、例えば油が海へ流れたりしたときに海域ということで関係してくる、主にそういうものを考えておるところでございます。
〇杉本委員 ありがとうございました。また勉強させてもらいます。
〇藤根委員長 ほかございますか。
〇村林委員 地域防災計画のところから、まず聞かせてほしいんですけど、以前から質問させてもらっている、その仮設住宅の戸数の見積もりについて、国のほうで変更があって、現在、対応いただいておるというところまで、前回聞かせていただいたわけなんですけど、現在の進捗について分かる範囲で教えてください。
〇川邉課長 前回、御質問もいただいておる応急仮設住宅の状況でございます。
今のところ、応急仮設住宅の建設予定地については、平成25年の被害想定に基づく需要数に対して足りとるという状況でございます。
ただ、その応急仮設住宅の内訳を見ますと、以前から御指摘いただいております、その場に応急仮設住宅を建てるのか、民間の住宅を建てるのか、そういうところは、今いろんな災害でキャンピングカーを使ったりとか、多様性が出てきとるところでございます。御指摘もいただいて、いろいろな勉強もさせていただいとる中で、前回言わせていただいた、その応急仮設住宅の中で、今までは応急仮設を使うときに民間の住宅というのは借りられなかったんですが、今回の7月豪雨を受けて、借りられるようになったというのがございます。それの状況を確認したところ、例えば7月豪雨では、応急仮設住宅に入る人の大体5%が、そういうふうなところを使っているというのを中部地方整備局なんかで聞かせてもらっているところです。
そういったことも踏まえまして、いろんな団体とかにも状況を確認させてもらうと同時に、各都道府県の状況も確認させていただきました。その中で、やっぱり市町に意向確認しているところも全国で9県ほどありましたので、私どもも、もう一度市町村の実際の平成25年想定を基にした推計値でこういうふうに出させてもらっているんですが、実際がどのようなものなのかというのを改めてヒアリングなんかもしながら、もう一度積み上げていきたいなと、そうして積み上げていった中で、みえ防災・減災センターの先生方の力もお借りしながら、今後の取組を検討させていただきたいなというふうに思っております。
ちょっと前回の御指摘から時間がかかって申し訳ないんですけども、そういったところをしっかり検討して、また整理していきたいというふうに思っているところでございます。
〇村林委員 御答弁ありがとうございます。一定進めていただいておる、考えていただいておるということは理解できましたが、そもそもの推計値の見積りがおかしいのではないのかという、その出発点のあたりが、ちょっと御答弁としては薄かったように思いますので、いずれにしても市町に以前の推計をきちんと見せて、ヒアリングするという御答弁だったと思いましたんで、その辺りをしっかりしてもらうことで、見積りがどうだったのかということが明らかになっていくと思うんで、よろしくお願いしたいと思います。
たしか私の記憶では、もう随分前なんで、これを質問したのが。例えば南伊勢町で1万2000人ぐらいの人口が多分、もう今、大分減ったかどうかはあれですけど、当時あって、それで20メートルからの津波が来るのに677戸でしたかなという見積りで、これ多分誰が見ても絶対足りないと思うんです。1集落分ぐらいじゃないですか。だから、そういう見積りも、そもそもからもう一度しっかり見直していただきたいと、改めて要望しておきたいと思います。
2つ目の質問なんですけど、この地域防災計画に、たしか復興の部分を入れてもらっていたような記憶があるんですけど、事前にしっかりと復興の部分も考えておかないと、東日本大震災のときの教訓からすると、じゃ、高台に移転してくださいとか、もう一度かさ上げするんですといっている間に、どんどん日がたっていって、生活自体の復興みたいなものが成り立たないんじゃないかという問題意識があるわけです。
これから、地学にしっかり基づいた集落づくりというのをしていかないかんと私は思っていて、もちろんその集落というのは、意味があるからそこに住んでいるわけなんで、むやみに高台に移転していいわけではないんです。
ですが、その今ある集落の中でも、谷と尾根とかがあって、これまでのその技術では尾根は風が強くて住めなかったんです。でも、これからの建設技術だと、別に尾根でも風で飛ばされないわけですので、そういうような地学に基づくと、谷よりは恐らく尾根のほうが強いんです、災害には。そういうような同じ集落の中でも、より強いところに建てていくというような長期のビジョンを持って進めていく必要があると私は考えておるんです。
この場で完全にお答えをいただけるとは思ってなくて、私も長い目でこれから質問をさせていただきたいと思うんですけど、今のお考えとかあれば、簡単にお聞かせいただけますか。
〇川邉課長 委員が御指摘のように、その復興のところが、すごく大事なところと思っておりまして、今回の東日本大震災10周年というところの中で、そういったところ、コミュニティーも含めて、いろいろ御指摘いただいとるところでございます
三重県のほうも復興指針をつくりながら、基本的な考え方というのは整理しとるところでございますが、やはりその復興の方針というのは、しっかり考えていくべきかなと考えておりまして、例えば一つのやり方といたしましては、南海トラフ地震による超広域災害への備えを強力に進める10県知事会議というのがございまして、そういったほかの南海トラフ地震の影響する県と勉強会を開かせていただいておるところでございます。そういったところなんかも活用しながら、東日本大震災10周年の検証も参考にしながら、取組を考えていきたいというふうに思っているところでございます。
〇村林委員 ぜひそういう勉強も必要だと思うんですけど、でも恐らくこれは各集落単位できちんと合意形成をしていく話だと思いますんで、そういう1件1件からの積み上げみたいな、広域の勉強会に加えて、市町とも話をしながら、市町がしっかりと集落単位で1件1件前に積み上げていく話になっていくんだと思うので、そういう視点もぜひお願いします。
最後に、南海トラフ地震の臨時情報について、先ほど御説明いただいて、本会議でもどなたか質問されとったと思うんですけど、これはかなり難しい問題なんじゃないかと、私は思うんです。
1週間避難してもらうということですけど、コロナ禍の自粛みたいな話と類似するような部分が恐らくあって、たしか過去の南海トラフの大地震の事例を見ると、2日後に来た事例と、2年後に来た事例がたしかあって、それで1週間避難したけど来ないという場合もあったりして、といって2週間後に来ないというような保証もない、2年後に来た事例があるわけですから。そういうような中で、補償という言い方はおかしいと思うんですけど、今回のその経済的な損失との見合いみたいな話とかも多分出てくると思うんです。補償という言い方は、私はおかしいと思うんです。避難したら補償しないといかんという言い方はおかしいと思うんですけど、そういう経済との兼ね合いとかが出てきたときに、今回のコロナ禍の教訓なんかもある中で、そこも考えていかなきゃいけないんじゃないかと思うんですけど、この対応とか、計画の中では、ちょっとそういうとこまでは難しいんですか。もし何かお考え、御所見があれば。
〇内山課長 委員が御指摘のとおり、大変難しい課題だと思っております。
ただ、今検討されておるのが、結局、臨時情報が発表されたら、従来のような避難では駄目だろうと。避難所の過密とか、そういうのがありますので、そういったところ踏まえまして、広域避難であるとかも検討しながら、今後、事前避難対象地域であるとか、避難所の在り方だとか、その辺りの検討を進めていきたいと考えておるところでございます。
〇村林委員 ありがとうございます。大変難しい課題だと思うんですけど、一方で、そういう経済を気にして、避難情報が出せないとか、本末転倒みたいなことも起きてはいけないと思うんで、本当に難しいと思いますが、ぜひ研究いただきたいと要望して終わります。
〇藤根委員長 ほかございますか。よろしいでしょうか。
それでは、開会から1時間程度過ぎておりますので、ここで5分程度換気のための休憩をさせていただきたいと思います。再開は11時10分からでお願いします。
暫時休憩します。
(休 憩)
(5)令和2年度第2回三重県総合図上訓練の実施結果について
(6)「みんなでつくる避難所プロジェクト事業」の取組状況について
(7)審議会等の審議状況について
ア 当局から資料に基づき説明(井爪次長、清水副部長)
イ 質問
〇藤根委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。
〇中瀬委員 図上訓練の実施についてですが、十分いろんなことが検証できて非常にいいというふうに思うんですが、本来であれば、災害はいつ何時、いつ起こるか分からんというのが現状やというふうに思います。これは将来で結構なんですが、例えば今は業務時間内に起こった訓練ですよね。もう全く想定しないような時間帯とか、休日とか、いろんなときに、現状の災害対策室が設置してない中で、本当に時間内でできるんやろうかとか、通勤ができるんだろうかというような訓練を実施する必要があるんではないかなという思いがあって、一遍リアルな訓練の実施に向けて、いろいろ検討していただいたらどうかなというふうに思います。
〇内山課長 委員が御指摘のとおり、突発的な対応というのが実際の災害のとき求められるところなんですが、現状といたしまして、いろいろパートに分けた訓練等をさせていただいております。例えば先日、情報伝達訓練で、これはもう本当に突然に、いつ何時どこへ行けるかというようなことを回答するような訓練をしております。現状そこまでなんですが、今後はそれに向けて、どの方がどこまで来て、どういう体制が組めるのかとか、そういうことも本部のほうでは考えていく必要があるのかなという思いは持っとるところですが、現実に至ってはおらないところです。
また、図上訓練につきましても、時間中ではございますが、災害の想定時間を例えば前日の午後9時であったとか、そういうような想定でもって、緊急性を持った状況での訓練をさせていただいておる。ただ、なかなか、つながりができておらないので、御指摘のとおり、今後その辺はどういう体制を組んで、どういう訓練ができるかというようなことは考えていきたいと思っております。
〇中瀬委員 リアルな訓練体制が一遍でも、本当にできるようなことを考えていただきたいという思いがありますので、よろしくお願いします。
〇藤根委員長 ほかございますか。
〇山本副委員長 このレシピコンテストなんですけれども、すごく身近なところで防災を考えるということでいいなと思うんですが、これはお料理に関することなので、応募はやっぱり女性が多かったんですか。男性の応募というのはありましたか。
〇川邉課長 応募に当たって、男性、女性というのは聞いてないので分からないんですけど、名前から推測するに、女性の方がほとんどかなというのはございます。
〇山本副委員長 先ほど杉本委員が、女性の参画ということもおっしゃいましたけれども、やっぱり役割分担が固定化してしまっているところがとてもありまして、実際被災地のお声で、私も昔聞いたことがあるのは、炊き出しはもう女性ばかりで結局、御飯に対してちょっと不平等感があったとか、それでフラストレーションがたまってしまったとか、そういうことも聞いたことがあります。
やっぱり会議とかで女性が少ないと、役割が逆に固定化してしまうんですが、増えれば増えるほど、そこはもうごっちゃになってくるので、やっぱり先ほどの人数を増やしていくというのも大事ですし、得意・不得意の分野はありますけれども、女性だからこの係、男性だからこの係という固定概念にとらわれない避難所運営の在り方というのも、少しは考えなきゃいけないんじゃないかなと思います。
〇藤根委員長 よろしいですか。
〇中瀬委員 このレシピ集のことなんですが、災害が本当にあったときは、パンでもおにぎりでも何でも食べられたらええやないか、食べられるだけありがたいという思いが多分あると思うんですが、こういうレシピ作るときは、避難が結構長期間になったときの食事対応になると思うんで、できることなら、もっとおいしくて、そそられるような何か構図がないんかなというふうに思います。僕の感覚です。これはあまりおいしそうというイメージがないんで、そういうことを思います。写真だけでも。
〇川邉課長 一応、限られた予算の中で、かなり工夫してやったんですけど、職員が料理を作って、もう一遍撮り直したりとか、ちょっとでもおいしく見えるようにと配置も変えたり、かなり相談しながらやったんですけど、その御意見も踏まえながら、より工夫していきたいなと思っています。
〇中瀬委員 個人の感覚ですので、よろしくお願いします。
〇藤根委員長 ほかよろしいでしょうか。
〇杉本委員 この「なんナン?カード」、とってもいいと思います、私。これが、みんつく予算だったので、結局サンプルを市町教育委員会へ配付する、貸し出すということになったので、今後やっぱり三重県内の小学校高学年が、本当に使いやすいような形に広げていっていただくということをどういうふうに進めていただくかということと、もう1点は、これは小学校高学年用なんですけれど、中学生用、高校生用、これ中高生になると、やっぱり担い手というか、避難所での自分の役割というのが出てくると思うので、その辺りの「なんナン?カード」もできるといいなと思っているんですが、みんつく予算の今後の展開についてお願いします。
〇川邉課長 今後、どのように展開するかということについては、教育委員会と連携もして、ちゃんと教育委員会の研修の場でもこれを御紹介いただくとかやっていきたいと思っていますし、あとまた地域でも活用いただけるよう防災人材にも防災・減災センターが行う研修の中で広めていきたいというふうに思っております。
そういった形で、みんなでトライしてもらえるように、楽しんでもらえるようにやっていきたいなというふうに思っております。
それとあと、今回はみんつく予算ということで、委員が御指摘のように、結構中学生となると、ある程度地域の担い手的になっていく。その担い手になっていく場合の前の段階で、どういったことがあるのかな、避難所ってどんなものかなという、その入り口の部分でこういうのを知ってもらいたいという思いで、このゲームを作ったところでございます。
それで、今後のことについてなんですけど、まずは今回、本当に初めての取組で、暗中模索の中でこういうゲーム作ってみて、それで皆さんの意見も聞きながら作らせてもらいましたので、これをちょっと中学生の前の段階である小学生の様子を見て、また今後のことは考えていきたいかなというふうに思っております。
〇杉本委員 これを印刷作成するには、予算もかかるので、それぞれの市町がその予算をというか、教育委員会になるのかな、立てていっていただけるような方向で進めていっていただきたいです。3年たったら小学6年生は中学3年生になりますので、小学5年生は中学2年生になりますので、3年以内には中学生、それからその3年以内には高校生というふうに、今の小学校高学年の子が進んでいくという形ですかね。よろしくお願いします。
〇藤根委員長 ほかよろしいでしょうか。
〔「なし」の声あり〕
〇藤根委員長 なければ、事項(5)から(7)までの調査を終わります。
(8)その他
〇藤根委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら御発言をお願いします。
〇村林委員 一般質問か何か、本会議で議論されていた中で、家庭に電源確保の取組を求めるという議論があったんですけど、それは来年度どんなことを呼びかけるんですか。
〇内山課長 やっぱりコロナ禍で、避難の形態がいろいろ変わってきます。大規模停電が起きたときに、どうやって電源確保したらいいのかというような、事例集みたいなものを作ろうかなと思っております。
例えば、EV車を利用したものであるだとか、非常用発電機を利用したものであるとか、どういった対応ができるかなというようなことを記載していったものを作っていこうというふうに考えておるところでございます。
〇村林委員 分かりました。配るんですかね、公開するか何か。非常に重要なことだと思っていまして、私は個人的にコードレスの掃除機を買ったら、そこの電源が取り外せて、そこにアタッチメントをつけると携帯電話とかがUSBで充電できたんですね。これを個人的には電力の備蓄やと思って活用しているんですけど、そういう何か身近なところから多分できると思うんで、ぜひお願いしたいと思います。
〇藤根委員長 よろしいですか。ほかございますか。
〔「なし」の声あり〕
2 委員間討議
(1)意見 なし
(2)執行部に処理経過の報告を求める事項 なし
〔当局 退室〕
3 「委員会活動の評価」について
〇藤根委員長 引き続き、委員会活動の評価について、委員間討議を行います。委員間討議は公開で行いますので、御留意いただきますようお願いします。
本日は、前回の委員会において出された意見等について、正副委員長で取りまとめました資料1、委員会活動評価総括表(案)について、御協議願います。委員会活動評価総括表(案)について、補足すべき点等、何か御意見のある方は御発言をお願いします。
上の1の振り返りのところで、6項目ありますけれども、前回御意見いただいたところをそういうふうな形で記述させていただいております。それから、2の評点の平均点ということで、表の一番右側のところの平均点という欄に、それぞれ皆様からいただいた評点についての平均を記載させていただいております。
何か御意見はございませんか。よろしいでしょうか。
〔発言する者なし〕
〇藤根委員長 それでは、この案で委員会活動評価総括表として決定いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」の声あり〕
〇藤根委員長 御異議なしと認め、そのように決定しました。
この総括表につきましては、3月23日の委員長会議において、私のほうから報告させていただきたいと存じます。なお、報告に当たり、字句等軽微な修正の必要があれば正副委員長に御一任願いたいと存じますので、御了承願います。
これで委員会活動の評価についてを終わります。
ほかに何か御意見はございませんか。
〔「なし」の声あり〕
〇藤根委員長 なければ、委員間討議を終了いたします。
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
防災県土整備企業常任委員長
予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会委員長
藤根 正典