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令和2年6月1日  差別解消を目指す条例検討調査特別委員会 会議録

資料はこちら

差別解消を目指す条例検討調査特別委員会
会議録
(開会中)

 
開催年月日   令和2年6月1日(月曜日)午前10時0分~午前11時35分
会 議     601特別委員会室
出席    11名
           委員長     北川 裕之
           副委員長   山崎  博
           委員      石垣 智矢
           委員      小林 貴虎
           委員      小島 智子
           委員      山内 道明
           委員      山本 里香
           委員      稲森 稔尚
           委員      藤田 宜三
           委員      東   豊
           委員      中村 進一
欠席     なし
出席説明員   出席を求めず
委員会書記
           議事課     主査 中西 孝朗
           企画法務課  主任 長谷川 智史
傍聴議員     1名
           青木 謙順
県政記者     1名
傍聴者      1名
協議事項
 1 活動計画の作成について
 2 次回の開催について
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕
 
1 活動計画の作成について

○北川委員長 ただいまから、差別解消を目指す条例検討調査特別委員会を開会いたします。
 本委員会は、去る5月15日の本会議において設置されたところであり、その所管事項は、様々な差別の解消に向け、既存の条例との整合を図りながら、新たな条例制定も視野に入れ、調査・検討を行うこと、このように決めていただいてございます。
 本日は、この所管事項を調査するに当たり、今後、どのように委員会を進めていくかについて御協議いただきたいと存じます。
 それでは、まず資料に沿って説明をさせていただきます。
 まず、資料1を御覧いただきたいと思います。
 2、活動計画について協議と、6月1日月曜日と書いてますが、ここが本日御検討いただく部分となります。
 特別委員会の所管事項に基づいて調査項目を確認していただき、最終の目標、調査期間等について御協議いただいた上で、調査項目に係る具体的な調査方法及び内容を御検討いただくこととなります。御検討いただき、決定した内容については、資料2、A3の横長のものですけれども、活動計画書の形でまとめることとなります。
 それでは、資料2の活動計画書の様式を御覧いただきたいと思います。
 まず、活動計画書の作成に当たりましては、2番の重点調査項目、(案)としてありますけれども、この重点調査項目について御協議をいただきたいと思います。
 特別委員会の調査事項は、重要かつ緊急性の高い県政課題として、あらかじめ常任委員会の所管事項との関係を明確に整理、調整した上で、目的達成型の特別委員会となるよう課題を絞って調査を行うものとするという代表者会議の申合せがございますので、このことも踏まえて調査範囲の絞り込みを行っていきたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。
 なお、資料2には、事前に正副委員長の案を例として記載をさせていただいています。通常の委員会の重点調査項目であれば、政策課題を列挙することが多いのですが、この特別委員会は最終的に既存の条例の改正をしていくのか、あるいはまた、新規の制定をしていくかは別にして、いずれにしても条例案の提出を目指していくということになりますので、それに応じた形の案とさせていただいています。
 また、重点調査項目について御協議いただく参考として、お手元に参考資料1を配付しております。
 これは、既にお読みただいている方も多いかとは思いますが、県の第四次人権が尊重される三重をつくる行動プランの概要でありまして、特に右側上半分の第2章、施策分野別の取組方向というのがございますけれども、この中の施策分野4、「人権課題」を御覧いただきますと、全てが差別に関連しているというわけではありませんけれども、中を読んでいただくといろいろこんな範疇まで入っているのかなと思われるところもあるかもわかりませんが、現在、県が施策の対象として捉えている人権課題がここに書いておるような形で列挙されていますので、参照いただければと思います。
 それでは、まず、一番この特別委員会の肝になりますところの重点調査項目について、御意見があれば委員の皆さんから頂戴をいたしたいと存じますが、よろしくお願いいたします。
 いかがでしょうか。

○小島委員 もうここに挙げていただいてあるんですけれども、人権が大切に尊重される三重をつくる行動プランがつくられていますので、その辺りの、県の施策が今どうやって進んでいるのかということをきっちりと把握することが必要かと思います。
 とともに、どの課題について取り組むかということは、ここですぐになかなか申し上げにくいですけれども、差別のいろんな実態がどうであるかということで、実態を知るということ、その調査は欠かせないのではないかと思うところです。

○北川委員長 もう初めの段階ですので、ざっくばらんにどんどんと自分としてはこんなことを思うとか考えているとか、こんなところを調査したいとか、これは外せないよねとかこれはどうなんだろうという、何でも本当に御意見をいただければと思いますが。

○中村委員 差別がどんな形であるかというのは、ここに挙げていただいてある、こんなところかなというふうに思います。
 私、今回のコロナ禍の中で非常に気になっているのは、新型コロナウイルス感染症に関連した書き込み等々、多分人権の問題になってくるんじゃないかと思うんですけれども、かなり差別に近いそういった課題もかなり出てきている、結局、女性のプロレスラーの方も亡くなってますけれども、そのぎりぎりのところもあるんじゃないかなという気もします。
 それから、平素からSNSについてはヘイトの問題だとか、あるいは部落差別の問題だとか、そういったものもずっと、普段の生活で、気になっておったんですけれども、これを何とかせないかんなと思っておるうちに、今回のコロナ禍の中でそういう様々な事象が出てきている、私自身が年を取っていますので、若いときにはちょっと考えられなかったすごいスピードでそんなものが動いておりますので、そういった近々の社会の環境に対しても対応できる、そういう条例が必要じゃないかなということを、非常に最近強く思うところですので、ぜひその辺取り上げていただければと思います。

○北川委員長 あくまでもたたき台で私と副委員長で重点調査項目の案を書かせていただいてあります。
 4項目ありまして、一番初めに、ここが今日の入り口の議論で皆さんの御意見を一番いただきたいなと思っているところです。
 最初には、委員会の設置のときにも話がありました新型コロナウイルス感染症患者等に対する差別ということを書かせてもらっていますけれども、ただ、一方で、これについては既にお聞きいただいているように、県のほうで感染症に関する条例制定を目指すということで知事から発表がありました。この詳細についてはまだわからないので、その動向も注視しながら、この部分についてはそこも注視をしながらということになっていくのかなと思いますけれども、さらに、県では既に条例があり、基本方針があり、そして行動プランがあるわけですけれども、そこに挙げてある中でも、少しピックアップさせていただいた形で部落差別、女性に対する差別、外国人に対する差別、それから、全ての差別事象の共通の土俵になりがちですけれども、インターネットによる人権侵害などということで入れさせていただいています。特に、1番については、差別の実態を調査すること、ここに項目としての意味合いがございます。
 2番目は、先ほども御意見がありましたように、人権が尊重される三重をつくる条例、これが既にありますので、そして基本方針や行動プランや、またそれに対する実績報告というのがつくられていますので、それぞれにこの県の施策の検証をまずは行っていく必要があるだろうということで書き込みをさせていただいています。
 併せて、3番目には、差別解消に関する条約や法律、他の都道府県の差別解消に関する条例を調査すること、これも既に御存じの方は、非常に幅広いものを対象にしたものから一つのジャンルに特化してつくっているところも様々な例がございますので、この辺も幾つかピックアップをしながら勉強させていただけたらなと思っています。
 この1、2、3の調査をした上で、1から3を踏まえと書いてありますけれども、条例の在り方を検討していくと、差別の実態や様々な施策の中身を見ながら、何が欠けているか、何か足らざるものがあるのか、あるいはこんなふうに改善すべき点があるのではないかというところを観点にしながら、最終的に条例の在り方を検討していくと、その中でおのずと現行条例が、そのままでいいのか、それに手を加える形がいいのか、新たなものをつくったほうがいいのか、こういった議論がそこで調査の先にあるのかなと正副委員長では考えさせていただいて、この重点調査項目については書かせていただいた、説明が後になって申し訳なかったんですけれども。
 そうした正副委員長の考え方、思いも含めて、また引き続き御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。

○小島委員 御説明ありがとうございました。
 人権が尊重される三重をつくる条例は、平成9年だったと思います。随分、それから社会状況が変わって、先ほど中村委員がおっしゃいましたけれども、インターネット等の環境がそのときはほとんどなくて、そこがベースになっての差別問題というのがこの頃は見られなかった、でも、今は、やっぱりそこが大きく問題になっているということ。
 それから、2016年に、いわゆる人権三法が成立をしています。三重県議会でも、障がいの有無にかかわらず誰もが共に暮らしやすい三重県づくり条例でしたか、が成立をしていて、その法にのっとって三重県でどうするかということを既に考えていただいています。
 あとは、やっぱり二法について、どうやって三重県として考えていくのかということはベースに持ちながら、この特別委員会の議論、調査を進めていけたらなと私自身は考えますが、いかがでしょうか。

○北川委員長 御意見ございますでしょうか。
 まず、小島委員のお話として、平成9年に三重県の人権条例ができた時代背景的に、既にインターネットはありましたけれども、今ほど活用と、そしてまたいろんなトラブルといいますか問題が顕著になっていた時代ではなかったという時代背景のお話がありましたのと、それから、人権三法、障がいそれから部落差別、また本邦外出身者に対するヘイトスピーチ、この関係は三つの法律がありますけれども、障がい者については既にお話しいただいたように、県で議員提出条例で条例をつくらせていただきましたから、あと二つの分野については対応がないという現実についてのお話がありました。
 それも含めて、あるいはまた皆さん方の思いがございましたら、初めのところなのでお一人お一人にぜひ聞かせておいていただければありがたいなと思いますが。

○山本委員 時代背景というか平成9年以降、SNSももちろん大変なことだと思ってますけれども、状況として女性差別とか犯罪被害者等のというのは前回のときにも載っているわけなんですが、差別というか人権侵害ということが差別につながるという中で、以前からもあったけれども性被害差別、性被害に対する考え方というか発露がずっとでてきておりますよね、ここ。
 ですので、性被害は必ずしも女性、多くは女性と言われますけれども、子どもであるとか男性にも関わる問題で、ここの中で、今、新しく取り上げなくちゃいけないというか考えなくちゃいけないということの中に、この性被害差別というのがあると思います。
 そういうことを盛り込みながらいくべきかなと思っております。

○北川委員長 できたら皆さん、初めの入り口の議論なのでお一人お一人の御意見を聞かせておいていただけるとありがたいですが。

○小林委員 特別委員会でどこまでやるのかとの根本的なところに話を言及したいと思うんですけれども、冒頭に、中村委員が言われたように、今、なぜこの時期にということで、新型コロナウイルス感染症のことに関わってお話をいただいたと思います。
 当然、新型コロナウイルス感染症そのものはまだ収束とは言い切れない状況があって、幸い、三重県では今感染者はいないですけれども、東京でもまた増えつつあるし北九州でも増えていると、クラスターも発生したと、その都度ごとにまたインターネット上も含めて、今まで差別対象者でなかった人たちが突然攻撃対象になるという今までになかったような事例になるわけです。これは、三重県の中でもどうもあったんではないかということが一つ基軸としてあって、加えて、そこから誘発されて実害を被るケースもあったんではないかとされています。
 ここは、少なくとも私に関しては非常に重要な問題だと思ってまして、ここだけに対応するということに限って言えば、できれば早いうちにアクションを起こして何かしら議会としての対応をすべきではないかと。要するに、このスケジュールでいきますと来年の6月ということですのでまた1年間たってしまうということで、差別のことに関しては多々ありますし、施策分野の4を見るだけでも膨大な分野にわたるわけで、逆にこれを全て網羅していくことも1年間では難しいという現実を踏まえた中で、重要度それから優先事項を考えた上で今の状況に対応すべきということを考えれば、この新型コロナ、そしてインターネット上のことということに特化した上で、できるだけ早い段階で我々の見解をまとめて、議員の皆さんに御理解をいただいた上で行動を起こしたほうがいいんじゃないのかなと考えています。

○北川委員長 感染症というか医療の分野で言えば、以前からハンセン病ですとかエイズの問題とかあったりしますけれども、新型コロナウイルス感染症の問題というのは本当に新しく、また、誰もがその対象、立場になるという中で、喫緊の課題としてこれだけにネットも含めて特化したらどうかという御意見がありました。
 スケジュールについては次の項目で御議論いただくということになりますけれども、御意見としてはいただきました。
 ほかに、皆さんどうでしょうか。残りの方で。ちょっとお声だけ聞かせておいていただけるとありがたいですか。

○山内委員 今回のこの特別委員会がコロナ禍において様々散見された人権侵害だったり差別を契機に特別委員会をつくろうというふうに、私、聞いておったものですから、今回のコロナ禍において自分自身が見聞きした差別という部分では、先ほど山本委員がおっしゃった、特に性差別という部分においては、特に名前は挙げませんけれどもお笑い芸人の中でも重大な発言をされたことがあったと思いますが、私もあの内容は危惧を以前からしておりまして、さらにああいった感覚で男性が期待をしているかのような発言をしたというのは根が深いものがあるなと非常に感じました。女性活躍を推進していく中でまだまだ女性に対する差別の感覚があるんだなということ、こういったところはしっかりと議論をしていくべきだなという思いがありました。
 それから、もう一つは、逆に皆さんの中でも御意見が違うかもしれませんけれども、子どもに対する学びの保障という部分において、今回、致し方なかったにせよ、3月、4月、5月と学びの機会を一方的に子どもたちは奪われて、さらに保障ということでは大事なんですけれども、夏休みに関しても一方的に期間を短くされたと。
 調べてみたんですけれども、夏休みの休業期間に関しては、学校教育法で一応学校側であったり教育委員会が決定をできる権利があるんですけれども、例えば小・中学校であれば地域の市と町の教育委員会に決定権が設置者としてあるんですけれども、必ず子どもたち、保護者、また地域の方に配慮をして決定するという内容があるんですが、当然、今回は、配慮はされているんでしょうけれども、私は配慮イコール相談だと思っているんですが、一切そういう過程を経ずに一方的に決めてきていると、子どもたちは夏休みの予定が恐らく様々な形で既に入っていたにもかかわらず、学びの保障という、これは致し方ないかもしれませんけれども、そういった決定の過程において子どもたちの学びに対する権利とか子どもたちの人権というものが、私は個人的には社会の中であまり重視されてなかったのかなというか、しっかりと子どもたちの声をこのコロナ禍においても聞いてもいいんじゃないかなということをずっと思っていましたので、子どもたちに対する学びの保障というところもぜひ議論できたらなという思いがありました。これは、それぞれによって考え方が異なるかもしれませんが。
 もう一点なんですけれども、この中ではそぐわないかもしれないんですが、これ日頃から思っていて、特に今回コロナ禍においてもそうなんですけれども、例えば、相談窓口なんかをつくったと思うんです。新型コロナウイルス感染症対策において。例えば、感染症の疑われる方とか情報に関することとかお問合せ業務、その業務に公務員の方とか対応していただくんですけれども、その相談窓口で相談者のほうから暴言を浴びせられると、そういったことも聞いてます。
 たとえ、公務員の方であったとしてもしっかりと人権は保障されるべきなんじゃないかという思いがありまして、そういったことから、私は、総務地域連携の常任委員会入っていますんで、今度、総務地域連携常任委員会で確認しようと思うんですが、そういったところからメンタルヘルスの部分で体調を崩される公務員の方とか中にはいるんじゃないかなと、そういったところも議論の俎上に入れていただけたらなという思いが個人的にはあります。
 以上です。

○北川委員長 1点、性差別、女性に対する差別の根深さというお話もありましたし、学校の休業のことについては、学びの保障ということで子どもの人権が、やっぱりちょっと軽視され過ぎじゃないのというお話もありましたし、相談窓口の暴言等については、これもある種の新型コロナウイルス感染症にまつわる中での行為ということで、誹謗中傷、それから今のお話にあったような暴言、そしてその先の差別と、いろんな事象が感染症の中でも出てきてますので、問題提起をいただきました。
 ほかの、あと、皆さんはどうでしょうか。

○石垣委員 ここに重点調査項目の中で新型コロナウイルス感染症患者に対する差別であったり部落差別、女性差別、外国人に対する差別、いろいろと掲げていただいているんですけれども、差別の問題となるとあまりにも分野が広過ぎるということを僕としてはこの1年の中でこれできるのかなというところも非常に感じております。
 特に、先ほどから言われる女性に対する差別というところも、平成9年につくられてから性に関する考え方というのも社会としてもさま変わりしてきている部分があると思いますので、これが本当に女性に対する差別という女性というところに特化することが果たして差別解消という意味合いになるのかどうか、を女性と限定していいのかどうかというところももう今は議論すべきところなのかなと思っています。
 性は本当に多岐にわたっているので、その辺りの文言の整理というところに関してはするべきかなというふうに思うんですが、これを様々な分野で調査をするというと本当に時間がかかるものかなと思います。
 また、この新型コロナウイルス感染症患者等に対する差別というのも、先ほど山内委員がおっしゃったように相談窓口のほうでも人権侵害に当たるような発言などもあったりだとか、また、報道なんかでは医療関係者の方々のお子さんがなかなか保育園に、幼稚園に子どもを預けるのができないというようなことも、人権侵害にも当たってくる、この新型コロナウイルス感染症に関係する様々な人権侵害が出ているというところは我々もしっかりとこれは調査をするべきかなと思っています。
 今、この段階で特別委員会をするのであれば、やはりの新型コロナウイルス感染症に関する差別とは我々としても重点的に調査をするべきなのかなと思いますので、なかなかこの短期間で全てのことを網羅しようと思うと難しいので、やはり限定してコロナウイルスのことであったり、先ほど小林貴虎委員が言われたように、コロナに関するインターネットの人権被害というのは非常に多くなってきていると聞いておりますので、この辺りの分野に特化したような形で今の実態調査というのを私はすべきなのかなと自分としては考えております。

○北川委員長 女性の差別についても、性差別という表現もありますでしょうし、また場合によってはLGBT、いろんな性的志向のマイノリティの皆さん方への差別もあったりもしますし、この辺は非常に時代的にまた変わってきているのかなと思うところですけれども、あと、新型コロナウイルス感染症についてはたくさん人権侵害が幅広く出ているということで、そこに重点、力点を置いて調査をしてはどうかという御意見がございました。
 ほかはどうでしょうか。

○藤田委員 いろんな御意見を聞かせていただいてあれなんですが、私は、やっぱり一昨年、障がい者に関する条例をつくるということで同じような特別委員会に、入れていただきました。
 これは、小島委員がおっしゃったように人権三法という法律ができて、その法律に対してそれぞれの地方自治体も条例をつくりながら、今、対応していくという必要性があるという視点が大きくあって、いわゆる障がい者に対しての条例をつくったということであったと思っているんですけれども、現時点で人権三法があって、その三法の中で補足されていない部分の条例をつくるというのは、議会として、あるいは県行政として求められているのかなと私は思っております。
 その視点から考えたときに、部落差別の問題であったり本邦外の人であったりというのも、これは調査から外すというのはいかがなものかなと思いますし、この辺りというのはやっぱり現状がどうなっているんだということをきっちり調査をしていく必要があるんではないかと思っています。
 当然、コロナによっていろんなところで人権侵害を受けているということは私も承知しておりまして、これに対する対策も当然だと思いますけれども、差別を解消していくというこの視点からいったら、やっぱり人権三法を外すというのはいかがなものかなと思いますので、いかがなものというよりも、この点をきっちり調査すべきかなと私は思います。

○稲森委員 私は、人権三法やこれまでの県条例の足らざるところを見てみますと、理念的な条例や法律にとどまっていて、相談窓口ということはあるのかもしれませんけれども、具体的に差別を行った者や差別という行為に対して勧告を出したり命令を出したり、差別を具体的に禁止をして被害を受けた人を具体的に救済していくという踏み込んだ、そういう対応が必要だと思っています。
 それから、新型コロナウイルス感染症のことに関して言えば、患者さんや医療関係者に対する差別というのはもちろんなんですけれども、新型コロナウイルス感染症に便乗して他国のイメージを毀損しようとしたりとか、そういう差別的な事象なり発信というのがかなり行われているんじゃないかということも私は深刻に受け止めるべきだと思っています。
 かつてなら考えられなかったことだったと思うんですけれども、例えば、県議会議員からも差別的なヘイト的な事象というのが起こっているということは、やっぱり深刻に受け止めなければいけないと思っていますし、そういう意味でも議提条例という中でしっかりそういう差別をなくしていく、インターネット上やヘイト的なことも含めて取り組んでいくということが必要だと思っています。

○北川委員長 人権に関わる法律や条例がありますけれども、なかなか止めるためのいろんな具体的な手段が、それは勧告であったりあるいはまた差別を受けた方の救済の方法であったり、そういうところがなかなか具体的にできていないという御指摘と、そういうところを議提条例で押さえていくべきだというお話と、コロナに関してはいろんな差別につながっていっているという御指摘、お話もありました。
 あと、東委員まだですよね。

○東委員  私自身は、この特別委員会ができるきっかけの、原点はやっぱり新型コロナ感染症対策、コロナに関すること、それから2点目は、知事が投石と落書きということを表に出して、4月の何日かだったと思うんですが、非常にあれはインパクトがあった話だと思いました。知事自身が、そういう事象があるからもうそれはいけないことだからやめてほしいということを問われて、議会は議会で特別委員会を設置するという代表者会議の中で、つまり結論から言うと、新型コロナに関してのことを集中して特別委員会で検討するということがまずきっかけだったと思うんです。
 コロナだけでいいのかどうかというお話だと思うんです。
 私は、具体的な取得してないですが、人権三法の中身、それから今ある人権が尊重される三重をつくる条例の中身と、それから今問題になっているコロナの人権との比較を、まずは調査をしないといけないと思うんです。現状の条例の中身と、それからコロナに対する、もう一つは、個人情報であれば我々委員会が特別委員会の委員として知り得る限りの具体的な事例を確認したいんです。やっぱりアプローチして、どこまで手を差し伸べる条例ができるのかどうかという意味合いも含めて、具体的な事例を共通認識として持ちたい。
 それは、中村進一委員がおっしゃったように、我々が年取ってますからという話で、SNSの活用の仕方はそれぞれまちまちだと思うんです。県民の中でも、若い、中年、老年といろんな情報の捉え方があって、今、非常に盛んに言われているのがSNSで、その活用の中でどんなことがあるのかって、私自身もあまりしないほうなので客観的にどんなことが行われているのかということを外部に出す必要はないと思うんですが、この中で客観的な情報があれば確認をしたいと思います。
 そして、二つ目に言ったのは事象の確認、個別具体の事象の確認。投石があったのはいつ、どういう形で行われたのか、その対応策は、警察はどうしたのか、基礎自治体としてどう対応したのかということも含めてなんですが、それが事象です。
 三つ目は、やっぱり執行部が、知事が記者会見で言われた感染症対策条例制定というものが準備をされつつあるようにお伺いしているんですが、これはちゃんと理解をしていったほうがいいと思います。同じ両輪ですので、執行部側が考えていることの中身と、それから我々が考えようとしている中身のすり合わせの中でお互いに補完するような形の条例が必要だと思います。
 それから、四つ目、もし言うとしたら、小林委員が言いましたけれども、来年の6月というめどはやっぱりそれは少し時間がかかり過ぎるという印象がございます。ですから、具体的に言うと年内ぐらいを、コロナに絞って差別解消を目指すということに集中してなるべく早い結論めいたことを導き出して、結果として延びていくのは仕方ないと思うんですけれども、最初の目標、ゴールはなるべく早いうちに示したほうが県民にとっての安心感、議会に対する信頼感も得られるのではないかなという感じです。

○北川委員長 特に、具体的な事例、持ち寄れる限りのいろんな客観的な情報をまずきちんと押さえていくということと、それから感染症の県が打ち上げています条例については十分に研究検討して、県議会としてお互いが補完するような立場をとるべきじゃないかというお話と、時間的には新型コロナということで年内に集中してやったらどうかというお話をいただきました。

○小林委員 少し戻したいと思うんですけれども、藤田委員が人権三法において保障されていない人権も考えるべきだということで言われていたことがあって、その前に山内委員が非常に興味深いことを言われて、窓口の暴言、私が携わっていた市でも結構頻繁にありまして、かなりこれによって職員が疲弊をして、場合によっては精神的に病むということがあります。現実問題として。これは差別なのかという言い方をすると非常にややこしくなるわけですけれども、明らかに人権侵害なわけですよね。これに対して何も明確なことがされていないということが一つあります。
 同じ流れで、人権侵害ということに関して話をすると、先ほどの人権三法に含まれてないものってまだまだ山ほどありまして、例えば邦人に対する人権侵害はどうなるんだと、日本人はあんなことした、こんなことしたじゃないかと、生きている資格がないんだという発言も散見されます。これに対して全く無策である。
 じゃあ権力者に対して何を言っても構わないのか、安倍首相が独裁者だということもまことしやかに書かれて、街頭によって活動されていることもあります。これは、我々においても同じことで、双方の例えば政党をつるし上げてということも出てきます。これが政党批判なのか政治批判なのか個人攻撃なのかということが全くボーダーラインがついていないのが現状だと思います。
 それから性自認、性志向ということに関しても非常にややこしい話があって、ひとくくりにLGBTと言われますけれども、例えばゲイといわれる人たちの間の中でもアウティングをするべきなのかしないべきなのか、それによってする人としない人との間の格差が生まれてそれに対して見解の相違によって対立、差別、人権侵害というのが現実問題あるというふうに聞いてます。
 なので、ここに書かれた政策分野4だけをとっても、ここにも当然包含されてないこともたくさんあって、その上で時間は多く見積もっても1年ということですよね。最終的に東委員が言われたことに戻るんですけれども、現実問題、前回、私が特別委員会に参加させてもらって幾つか聞き取りをさせてもらいました。今は、6月で、6か月で結論付けるとしても、例えば三つの事象、三つの聞き取りをした上で、それに対してどういう方向性を示すのか、これで4回、たたき台をつくる、これで5回、最終的にじゃあその案をもむということになって6回で12月まで済んでしまうんです。三つ取り扱ったとしても、せいぜい、これだけのスパン、これもスムーズに進めばの話です。だけれども、その三つの中で相反するものをそれぞれ聞こうじゃないかということになったら、これでもう2回潰れてしまうわけです。
 なので、現実問題としてやはり焦点を絞って我々は行動すべきであって、人権侵害、差別というのは山ほどあるわけですから、その中で喫緊の課題というのはやはりコロナに戻ってくるのではないか、その中で三重県が直接今回経験したことに絞って現実的に実のある議論をして結果を出すべきじゃないかと思います。

○北川委員長 できるだけテーマを絞って短期間に結論を出していったほうがという、先におっしゃっていただいた内容をもう一度おっしゃっていただいた形になりますけれども。
 ほかに御意見ございますか。

○小島委員 この特別委員会は、新型コロナウイルス感染症が起こっていく中でいろんな事象があって、そこも含んでの委員会だと私は理解をして入らせていただきました。
 確かに、いろんなことが起こっているようです。具体に聞き取ったわけではないので何とも言えませんけれども、あるのはやっぱりいろんな方のお話から聞いても事実です。
 だけれども、一方で考えなければいけないのは、その人々の持つ属性が未来永劫変わらないものかどうかということ、そこに一つの分岐点みたいなものがあるんではないかと思います。
 やっぱり急ぐ、このことはきちっとやらなければいけないということであれば、知事の条例制定の中身を見ながら、こちらとしても調査をして、そのときに何らかの例えば提言であるとか報告のようなものは委員会の経過報告の中でできるのではないかなと思いますが、私はこの三重県において生きている全ての人たちが本当に人権が保障されるってなかなか難しいですけれども、差別とは何かということももう一度、平成9年から時間がたつ中で私たち議会としては問い直しながら、本当に保障するってどういうことか、差別があるんであれば実態調査をして、そこをどうやって禁止をし、解消していくかということを考えるには絶好の機会だというふうに捉えています。
 ですので、最終的に新型コロナだけに特化していつまでにということを限定してしまわないほうがいいのではないかなと思っています。
 なぜなら、私は三法にすごくこだわりますが、なぜわざわざ2016年になって国がああいう法をつくらなければならなかったか、そこが三重県においてどうかということをやっぱりしっかりと実態を知りたいと思います。
 被差別の当事者から話を聞くということは非常に厳しいことだろうと思います。差別を受け、どの差別問題でもそうでしょうけれども、本当に傷ついた人たちにもう一度そのことを聞き取るということはかなりの覚悟が要るとは思いますが、もしそれをしてくださってもいいという方がいらっしゃれば、私はぜひ聞かせていただきたいと思うし、この三重県を本当にそういうことがないようなそんな県にするにはどうやって差別事象なりを止めればいいか、禁止すればいいかということについて、ぜひ議論をさせていただければと思います。

○北川委員長 一つは、新型コロナウイルス感染症に関わる誹謗中傷、暴言、差別、こういうところについては、逆にこの委員会で短期間の中で議論、調査をして提言等を出していくという形で、委員会としては全体的には幅広く差別の事象を追いかけていってはどうかというお話だったと思いますが、ほかにはどうでしょうか。その点について。

○山内委員 すみません、1点、話をかき混ぜるつもりはないんですけれども、一つの提案というか情報共有という形で発言をさせていただくんですが、今、手元に第四次人権が尊重される三重をつくる行動プランの最終案の段階で持っておるんですけれども、昨年は、環境生活部所管の委員会におりましたので様々な議論をさせていただいて、そこを見せていただくと、私も去年の常任委員会の冒頭のところでこのプランは、非常に大事だということで、特にSDGsに関しては人間の安全保障であると、そういった部分ではまさしく人権に非常に重要なウエートを持っているという話をさせていただいた中で、県がつくっていただいた行動プランを見せていただくと、それぞれの項目にSDGsのナンバリングがされているんです。関係するというところで。これが、非常にすばらしいつくり方をしていただいて、まさしくSDGsの中身というか重要性をよく理解された上で人権というところにSDGsとリンクをしていただいたなという思いがありました。
 何が言いたいかといいますと、先ほど議論をしていただいている中で小島委員からも、今は、絶好の機会であるとか、この特別委員会の方向性をどのように進めていくとかという中で、2019年、去年の12月20日やったと思うんですけれども、政府のほうがこのSDGsの実施指針を改定しております。その中で、いわゆるパートナーシップ、目標の17番のところでステークホルダーの中に議会も入ってきたんです。ステークホルダーに議会が入ってきたということは、行政がするSDGsの推進に対して何かしら意見を言っているだけではなく、議会も主体的に何らかの取組をしていこうというところが求められてくるんだろうと思っていまして、まさしく県のほうが人権の行動プランをSDGsと絡めて策定されたというところからすると、我々も今回非常に大切な人権のテーマを議論させていただく中で、この県の方向性とまた歩調を合わせる意味でもSDGsの視点も取り入れて、議会がステークホルダーの一つであるという観点で話を進めていくというのも一つなのかなということを思っていましたので、共有という思いで発言をさせていただきました。

○北川委員長 SDGsの視点の中で、議会もステークホルダーの一つの要素として入ってきているということで、人権に関わってもう一度きちんと議論をするということを議会として打ち出していくということの議論は重要だという御意見でよかったですか。
 大体皆さんにいろいろ御意見を出していただいたところですが、ほかにどうしてもこれはということで御意見がございましたら。

○東委員 思いつきで申し上げるんですが、今回の特別委員会は新型コロナウイルス感染症に対することがきっかけということですよね。小島委員がおっしゃるように、これをきっかけに幅広にいろんなことの人権について議論するべきじゃないか、これは二つの御意見だと思うんですが、岩手県というのが感染者ゼロなんです。なぜ感染者ゼロなのかという質問が集中されている時期があったんです。今でもそうだと思うんですが。
 私は違う民間情報からですが、かなり移動制限の厳しい措置を行って、もう一つは、かなり県外者に対するすごく差別意識を持って排除したという事例があるんです。最後はお亡くなりになられましたけれども、火事で。そのニュースを聞いたときに、この新型コロナウイルス感染症というのは本当に初めて出会うようなものかもしれないですけれども、人間の品格とか人間の生きる基本みたいな、いわゆる人権なんですけれども、そういうところに広がっていく永遠の課題かなという気はします。正直申し上げて。
 それも確執しそうな議論だと思います。というのも、三重県においての実態って、狭い範囲で調査をして具体的な事例を、さっきも申し上げたことと同じになるんですが、何を求めるかというとやっぱり県民の安心、安全な生活を保障するために、新型コロナというテーマでどうあるべきかということを執行部が条例をつくろうとしている最中に、当然、特別委員会として意見を申し上げる、助言するというスタンスはすごくいいことだと思います。途中経過の中で。それはそれとして、早めにおやりになったほうがいいと思うんですが、集中をして個別具体の事例で三重県があるべき姿、三重県民として幸せな暮らしができるようなという位置づけをぜひ取り組んでいただきたい、なるべく早い議論をお願いしたいと、あえて申し上げました。

○北川委員長 たくさんの御意見をいただいて、人権侵害や差別に対するそれぞれの皆さん方の思いを聞かせていただいて、手法についてはいろいろあるものの、差別を許さないというところについては当たり前の話ですが、共通してお持ちをいただいていて、そのために県民のために県議会がなすべきことは何かというところの議論になるかと思うんですけれども、所管の調査事項に書かせていただいてあるように、代表者会議でお決めをいただいたところについては、きっかけというか入り口が新型コロナウイルス感染症であったということは、これはそのとおりでありますし、その議論の中でこの特別委員会を差別解消を目指す条例検討調査特別委員会とした意味合いというのは所管事項に書かせていただいてあるように、様々な差別の解消に向けてと、ここの部分は私は委員長としては重要なミッションかなと思っています。
 一方で、新型コロナウイルス感染症に対する課題というのは、よく言われることですがスピード感を持ってやらなきゃならないというところは、これも皆さん感じていただいているところで御意見もたくさんいただきました。
 ただ一方で、県が感染症の条例をつくるという中で、いわゆる新型コロナウイルス感染症に対する差別や偏見、誹謗中傷、これの防止策になるのかちょっとわからないですけれども、これについての内容も盛り込んだ形で条例をつくるというお話が出ています。
 正直、どの程度のものなのかというのはわからないんですよね、現段階では。そういう意味では、まずは委員会としてはこのことについて、入り口のきっかけの議論でもありましたから、新型コロナの差別事象について様々実態を把握する中で、県として緊急性を要する多様な在り方はどうなんだというところを議論していくというのは重要なことかなと思います。
 ただ、この点については、いわゆるそれぞれが所管する常任委員会との兼ね合わせが出てくる分野もあるかもわかりません。この辺りは少し整理をする必要があるとは思いますけれども、いわゆる差別解消という視点でこのミッションを受けた委員会としては、新型コロナウイルス感染症についての調査をまずは入り口の議論としてさせていただいて、県の条例制定の中身が明らかになっていく中で、この委員会としての対応をどうしていくのか、それは提言という形でいいのか委員長報告という形でいいのか、はたまた県がつくろうとしている条例では生ぬるいのでこっちでつくらなあかんわいという話になるのかというのは、少し流れの中で見ていかないと、初めに決めてかかれないなと委員長としては思っています。
 したがって、前段ではそのところを議論させていただいて、県がつくろうとしている条例に対して県議会としての意見を述べていくという形で特別委員会の役目をまずは第一段階として果たしていくということ。
 二つ目には、やはりミッションとして様々な差別の解消に向けてということで設置をさせていただいた委員会なので、これは少し委員長としての私見にはなりますけれども、差別というのは、先ほどいろんな方が言われている中でも人間の深層心理として、あるいは社会的な環境も含めて、非常に根が深くて、またそれぞれの分野の差別が共通している根っこの部分もあろうかと思うんです。
 そういう意味で新型コロナ感染症の対応も含めて、やはり様々な差別の事象を捉えて解消に向けての議論もしていくという、これも重要なことではないかなと思って、いわゆる二段ロケットではないですけれども、第一段階として新型コロナウイルス感染症に少し特化した形で先に県への条例制定に向けての意見を述べていくという面と、そして第二段階では、それも含めて幅広く県内の差別の解消に向けてあるべき条例の姿はどうなのかと、この二つのミッションを第一段階、第二段階でやっていくということでお願いできればどうかどうかと提案させていただきますが、いかがでしょうか。

○小林委員 理解させていただきました。
 まず、とにかく喫緊の課題の新型コロナウイルス感染症に対する対策で、そもそも本庁がどう考えているのか、それの審議、どういうような形で我々が意思表示をすることができるのか、また、所管する委員会との連携、関係等々がありますので、その上でそれがある程度決着がついた段階で、第二段階ということで移行したらいいと思います。
 そこで、当然、皆さん同じことを考えてみえると思いますけれども、ぜひ早急に本庁側の条例制定のスケジュール、それから今後の在り方を調べていただいて、その上で特別委員会に御報告いただければなと思いますので、よろしくお願いいたします。

○北川委員長 常任委員会のどこが所管をして、どんなふうに進められていくのかというのがまだ何も明らかにされていませんので、できるだけ早くそういう情報を得て、また皆さんにお知らせをさせていただこうと思います。
 ほかに御意見どうでしょうか。

○藤田委員 新しい条例の情報、これも大事だと思うんです。
 今までに、平成9年だったと思いますけれども、人権条例があろうかと思いますので、そことも兼ねあってくるので、この辺の説明もしていただきたい。現時点でどこまで県としてやっているのかというのも、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

○中村委員 皆さんの意見は、本当にそのとおりだと思いました。
 冒頭に申し上げましたのは、新型コロナウイルス感染症の関係で今集中して議論をして、そこからの問題点を引っ張り出すということだと思うんですけれども、皆さんも思っていると思うんですが、今回の新型コロナウイルス感染症の問題は、コロナを通じて今まで人々の中に、私自身もそうですけれども、中にある人権意識というか差別意識というか、そういったものが剝がれてコロナのおかげでそれが見えるようになったんではないかと思います。
 ですから、今回の中でぜひお願いというか自分でもしたいと思うんですが、どういうことが現実に具体的に起こったのかも含めて、人の中に入っている差別事象というのが何が実際あるのかという、そこまで入り込まないとだめだと思います。その延長の中に、少し申し上げましたけれどもSNSでコロナが起こる前からこんなにひどいことがどんどんと広がっていく、差別意識が広がっていく、そういう土壌が既にあって、そこに新型コロナの問題が出て、一番最初にコロナのことが起こったときにある外国では家の戸に板張ったりとか、違うところでは日本人にひどい仕打ちがあったりとか、あんなことするのかと思ったのが、いつの間にやら日本へやってきたらこっち側もこの間の知事の発言みたいなことがあるわけですから、まさに自分らにはないと思っていたことが新型コロナウイルス感染症をきっかけに出たということですので、今回の問題は、しっかりと深く差別の問題について議論ができればいいかなと、県民の皆さんに示せるものができればいいかなと感じております。

○北川委員長 そうしますと、この重点調査項目について、少し口頭で整理をさせていただきますと、新型コロナウイルス感染症、これは患者だけではありませんもんで、おっしゃるように医療従事者もありますし、それからお話に出るような役所の窓口等も含めてなので、新型コロナウイルス感染症に関わっての差別や偏見、偏見という言葉を使うのがいいのかどうかちょっとあれですけれども、実態を調査し、併せて県が策定予定の感染症条例という言い方がええのかどうかもわかりませんが、現段階では県が策定予定している感染症条例に対して県議会として意見を述べる、意見の述べ方はまた最終的に条例案というのか提言というのか委員長報告でええやないかと、これはいろいろそのときの状況によりますけれども意見を述べるというのを調査項目に1点させていただいて、二つ目には、新型コロナウイルス感染症も含めて部落差別、女性に対する、女性がいいのかどうかは精査をさせていただくとして、外国人に対する差別、インターネットによる人権侵害などという近年問題になっている様々な差別の実態を調査すること、こういう二本立てにさせていただきたいと思うんですが、よろしければ文言整理はこちらの正副委員長でさせていただくということで御理解いただけますでしょうか。

○小林委員 言葉詰まられましたので、差別及び人権侵害ということで整理いただければと思います。

○北川委員長 私もなかなか頭の中の整理ができていなくて、差別という言葉もあれば誹謗中傷という言葉もあります。人権侵害という言葉もあります。この定義も整理をさせていただかないかんのかなと。
 人権侵害は、差別や誹謗中傷の結果として出てくる、結果としてそれは人権侵害になるという捉え方なのかなと自分の頭の中で解釈をさせてもらっているんですけれども、それが正しいかどうかわからないんですけれども。
 差別とか誹謗中傷というのは行為なので、人権侵害というのはそれによって引き起こされる結果というイメージなので、差別と人権侵害と並べるのもちょっとどうなのかなというところがあるので、その辺りも含めて小林委員のおっしゃっていただいたことも考えさせていただきながら、文言整理はこちらでさせていただく形でよろしいですか。
 じゃあ、後ほどこの重点調査項目の整理した文案については改めてお出しいただきますので、御確認をいただきたいと思います。
 1時間程度経過しましたので、換気のため一旦休憩させていただきます。
          (休  憩)

○北川委員長 次に、調査項目に係る委員会としての最終目標及び活動計画の具体的な調査方法及び内容について御協議願います。
 あらかじめ正副委員長で全体の流れを調整して、活動計画書(案)のたたき台をつくらせていただいてます。何度も見ていただいてますこの活動計画表を御覧いただきたいと思います。
 これは、冒頭に、少しコロナの感染症条例の話が出てまいりましたので、それを想定しない中の書きぶりになってますけれども、調査項目や調査期間を検討して、来年度、令和3年6月に、これが現行条例の修正なのか新たなものかは別にして、条例案の提出ということを一応想定しますと、それまでに月1回の開催という形で開催をしていってということになってます。このスパンは、障がい者の条例策定、議提でやっていただきましたけれども、その流れにおよそのっとったものです。
 先ほどから時間的なことはいろいろお話あるんですけれども、正副委員長としては、この6月というスパンの中で時間の猶予をいただいて、前倒しができるものは前倒しをしてやっていきたいと。12月とか3月と切ってしまいますと、もしずれ込んでいったときにまたスケジュール的にいろんな議会対応も含めて迷惑をかけていきますので、時間的にはこれぐらいの余裕を持たせていただきたいなと思っています。
 ただ、このスケジュールにはないものとして、先ほどから挙がっている県が策定を発表した感染症条例についての書き込みをこの中にスケジュール的にも入れさせていただかなきゃいけないのかなと思っていますが、これも全く県のスケジュールが見えないので、それを聞かせていただいた上で反映をしていきたいと思いますので、その点だけは御理解をいただきたいと思っています。
 今の前段の重点項目のときにお話をさせていただいたように、まずは感染症に関わっての調査をさせていただいて、県の当局にその調査と委員会の意見を述べさせていただくというストーリーにさせていただきたいと思います。ただ、これは何度も申し上げているように付託される常任委員会の関係もありますので、そこだけ整理をさせていただきたいと思います。
 それ以外を除いて、様々な差別の解消に向けてというところについては、もともとのプランの中で、まずは、人権の県の取組がありますから6月には当局からの説明、聞き取りをしたいと思っておりました。併せて、ここで、もし間に合うのであれば、その感染症条例、これについての当局からの説明も併せて入れていきたいと思います。
 7月、8月については参考人招致と、これは当然ながら、お話にあったように感染症に関わっての部分を先行しながらやらせていただきたいと思います。並行して、それ以外の様々な差別の事案についても調査を行いたいと思ってございます。
 ですから、感染症に対しての意見を述べる場面、タイミングというのも、何度も申し上げてますけれども、県の流れを見てからこのスケジュールの中にはめたいと思っておりますけれども、それ以外の部分については10月位からは他の都道府県のいろんな様々な人権に関わる条例を調査させていただいて、そしてその後に委員間討議を深めて、人権に関わっての条例の在り方、これは新型コロナウイルス感染症の対応も含めた上で様々な差別の解消に向けてどういう条例があるべきなのかというところの議論をさせていただいて、もしこの委員会で県議会として何らかの対応をしていくべきだという結論を出すのであれば、11月ぐらいには結論を出して条例改正だとか新たな条例制定だとかという議論を決定して、以降、その作業に具体的な条例案の検討の作業に入っていく形になります。
 もちろん、この時点で必要がないということであれば、現行条例でええやないのというのであれば、もう委員会としてはそこで終了ということには当然なりますけれども、時間的には一応この6月までというスパンで、もし新たな条例もつくっていくということも踏まえた中ではこれぐらいの時間をいただきたいなというふうに設定をさせていただいていますので、御理解いただきたいと存じます。
 このスケジュールについて、何か御意見はございますでしょうか。

○東委員 二段階ということで、先ほどお伺いしたのでそれで結構だと思うんですが、知事が条例制定をしようとしている名称が感染症対策条例という「対策」が入ってますので、それと深く関わり合って調査を進めていければと思います。

○北川委員長 感染症対策条例ですね。
 当然ながら、実際には先ほど申し上げたように状況が変わってまいりますので、修正する場合はその都度また委員会で協議をさせていただいて修正をしてまいりますので、おおよそこのスケジュールで進めさせていただいてよろしいですか。
          〔発言する声なし〕

○北川委員長 具体的な調査方法、これについては、一般的に常任委員会と同じ手法で、当局からの説明聞き取りであったり参考人招致であったり、それからこの委員会としては条約や法令、他の都道府県の条例の調査、それから様々な差別の実態を把握する意味でも県内外の調査であったり、そして実際に中身を固めていくための委員間討議、こういう一般的な調査方法をこの活動計画表の左端っこの枠の中に書かせていただいてありますが、通常のというか、こういった手法を駆使しながら調査させていただくということでよろしいですか。
          〔発言する声なし〕

○北川委員長 それから、県内外の調査、これについては、御承知いただいているように申合せによって、県内については日帰り調査を適宜、県外調査については1泊2日以内の調査を1回行うことができるとされてますけれども、災害対策会議で新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、特段の事情のない限り、県内外調査、これ常任委員会も一緒ですが、9月末まで見合わせて10月以降の実施を基本とします。その実施も、やるかやらないかについては9月4日開催予定の代表者会議をめどに再度協議されるということになってますので、この点だけ御承知おきいただきたいと思います。
 ただ、常任委員会でもお話しあったと思いますが、その日程では時期を逸してしまうということが委員会において判断される場合には、先に県内外調査を実施することもできると、このようになっております。
 ここについては、さきに出てます感染症の部分なんかのところについては、先に県内外調査をというようなこともひょっとしたらあるのかもわかりませんので、それは具体的な提案をいただくようでしたら議論をさせていただきたいと思います。そういうのがなければ他の常任委員会と同じような流れにさせていただきたいと思います。
 それから、参考資料2は、議員提出条例に係る、要は議員提出条例をつくっていくためのフローチャートというのが申合せ事項であるようございますので、特に今回は特別委員会で条例を場合によっては改正案、提出をしていくということになりますので、左側の表のようになっていくということだけ参考に見ておいていただきたいと思います。
 それでは、活動計画については、ここに第一弾の感染症に関わっての調査を書き込みさせていただかないといけませんので、これも改めて正副委員長に一任をいただきまして、できましたものをまた皆さん方に見ていただくということで御了承いただけますでしょうか。
          〔発言する声なし〕

○北川委員長 この計画表ができますと、6月後半にもう一回開催させていただいて、人権に関わる施策、それから感染症対策条例に関わっての説明、この辺りをさせていただきたいと思いますが、その後、必要な参考人招致をいろんな実態把握という意味では進めていかなくてはなりませんので、もし時間的なこともあって、こんな人をとかこんな団体をとかというところが、新型コロナウイルス感染症に関わってもそれ以外の部分でももしありましたら、先に聞かせておいていただいたら準備が進みやすいですが、この場ではあれですか。また、改めてさせていただきましょうか、その部分については。
 6月についてもう一回ぐらい開催をさせていただきますが、先ほどお話ししたように執行部の人権の施策の説明と県の条例策定の説明、この2点ということで設定させていただいてよろしいですか。
          〔発言する声なし〕

○北川委員長 では、そのようにさせていただきます。
 詳細については、また正副委員長のほうへ御一任をいただいて、計画表のほうを改めて作成させていただいて御覧いただきますので、よろしくお願いいたします。
 年間活動計画作成に当たって協議すべき事項は以上でございますけれども、ごめんなさい、私うっかりしまして、先ほど副委員長の御意見を聞かせていただく場面を外してしまったんで。遅ればせになりますが、副委員長のほうで御意見を述べていただけましたら。

○山崎委員 副委員長の立場で意見をするのがタブーだというふうにお聞きしていましたが、委員長が発言をということなもんで発言させていただきます。
 今、皆さんのずっとお話にあったんですけれども、ヘイトに関して言論の自由で言ったもん勝ちみたいな形になってまして、それが誹謗中傷という形で目に見えないどころか目に見える形でそれが拡散していくと、それが人権侵害になって心の強い方でももう心が折れる、そんなことが今現状として起きているという中で、世界ではアメリカにしてもイギリスにしてもドイツにしてもフランスにしても、ヘイトスピーチ規制というものができて、それを1か月以内に削除しないとそのツイッター側とかも会社として罰せられて罰金を支払わないかんと、そんなようなことになっています。
 さらに、大阪でもツイッターで上げたことが裁判になって50万円の罰金というような事件もあったり、そういう様々な流れもある中で、実態調査をしていくに当たっても、では特別委員会として立ち上げましたよというところも実はフェイスブック等で委員長的にそれを流れ的にこんな委員会が立ち上がりましたというようなことをさわりとしてあげていくと。その中で、活動していった中身がちょっとずつ目に見える形で、その中の書き込みも実態として調査をしていくというのも一つじゃないかと思いまして、これは意見として挙げさせていただきます。

○北川委員長 すみませんでした。副委員長もどんどんおっしゃっていただいて結構ですので。私も言うてしまいますので。
 それでは、年間活動計画は次回の委員会でいろいろ書き込みをさせていただいたものを配付させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 
2 次回の開催について

○北川委員長 次回の委員会については、2点について執行部から聞き取り調査を行わせていただきたいと思います。
 日程等については、後ほど調整をさせていただきます。
 また、執行部の出席者については、特別委員会ということもあって、また感染症対策条例に関わっては、なかなか執行部も大変な状況だと思いますので、部局長等に限定はせずに、逆に詳細をきちんと説明できる職員に出席を求めていきたいと思いますので、この点についても御了承いただきたいと思います。
 御協議いただく事項は以上ですが、ほかにございませんでしょうか。
          〔発言する声なし〕
〔閉会の宣言〕
                   三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
                               差別解消を目指す条例検討調査特別委員長
                                                       北川 裕之
 

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