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障がい者差別解消条例策定調査特別委員会
会議録
(開会中)
開催年月日 平成30年3月5日(月曜日) 午後4時34分~午後5時11分
会議室 601特別委員会室
出席委員 13名
委員長 杉本 熊野
副委員長 小林 正人
委員 芳野 正英
委員 中瀬古 初美
委員 岡野 恵美
委員 倉本 崇弘
委員 田中 智也
委員 木津 直樹
委員 山内 道明
委員 藤田 宜三
委員 津田 健児
委員 三谷 哲央
委員 中森 博文
欠席委員 なし
出席説明員 出席を求めず
事務局職員 企画法務課政策法務監兼班長 長﨑 禎和
委員会書記
議事課 主幹 黒川 恭子
企画法務課 主任 樋口 慎也
傍聴議員 なし
県政記者 なし
傍聴者 3名
調査事項
1 条例案の中間案に向けての協議
2 その他
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
1 条例案の中間案に向けての協議
○杉本委員長 本日は、前回の委員会での検討事項の協議を踏まえて、条例案の中間案に向けての協議を行いますので、よろしくお願いいたします。
なお、本日の進め方ですが、まず各会派からの御意見を御説明いただき、その後、条例案の検討事項のうち、積み残しになっておりました事項についての整理の結果等を説明させていただきたいと思います。御了承をお願いいたします。
まず最初に、資料等について説明いたします。
お手元に配付した資料1から資料3は、条例案の素案とその概要について、2月14日及び20日の委員会での討議の結果を踏まえて整理したものです。
次に、条例案の素案について、各会派に持ち帰って御検討いただいた結果を各会派の代表の方から御説明をお願いいたします。
新政みえ、お願いいたします。
○田中委員 この大きい資料3を見ていただきながらのほうがいいかもわかりませんが、言わせていただきます。
資料3の2ページのウ基本理念のところで、現在、障がいの特性及び障がい者に対する理解が十分でないことに起因することを踏まえという、そういう表現がございます。この表現というか、内容については全然問題のないというか、そのとおりだというふうに思うんですが、表現の仕方自体がやや医療モデルを踏襲しているのかなということからすると、障がいの有無にかかわらず共生社会を目指していく本県条例の場合、社会モデルの定義を使用してはどうかなというふうに思っていまして、障がい及び社会的障壁に対する理解というふうに、その部分を変更してはどうかというふうに考えております。
それから、その他の理念の検討事項への対応のところです。障がいを理由とする差別の解消の推進に関する施策は、というところで始まるところですが、相手方を一方的に非難し、又は制裁を加えようとするものであってはならないとの認識の下に、策定され、及び実施されることと。この内容についてもそのとおりであるんですけれども、殊さら、ちょっと非難とか制裁とかというのが少しきついといいますか、事業者の皆さんに対してそういうものではないですよということを表現するのは、そういう方向でいいのかもわかりませんけれども、もう少し違う表現を使用してはどうかというふうな意見であります。
それから、次の3ページへいかせていただいて、様々な立場の方々の責務の記述がございますけれども、その部分に事業者の役割について記述がないものですから、そのことについても一度御検討、御協議をいただきたいなというふうに思います。
それから、その3ページの(3)県民の役割の条文のところでございます。その中で、障がい者の意思を尊重しつつ、障がい者の自立及び社会参加に協力し、という表現がございます。その枠内の下から2行目ですけれども、協力し、共生社会の実現に寄与するよう努めるものとするというところが、健常者の方が障がい者の自立及び社会参加に協力ということは当然のことなんですけれども、ただ、目指すべきところはもう少し先で、ともに暮らしていく共生社会ですから、その協力という部分も、「ともに取り組み」というふうな表現にしてはどうかということを考えとして持っております。
あと9ページのところです。就業とありますけれども、福祉的就労、B型作業所などの場合は就労ということになるんですけれども、そういうことを勘案しますと就業という言葉を就労というふうにしていってはどうかということであります。
あと、その他というか、合理的配慮の部分は当会派としては、やはり合理的な変更または調整というふうに法務上は、整理上はなかなかハードルが高いようでありますけれども、意見としてはそういうふうにしてはどうかと考えています。
あと、選挙における配慮については規定を設けないということで、この間、御協議いただきましたし、表彰制度も殊さら設ける必要がないのではないかということで、当会派としてもそれについては同意見です。
以上です。
○杉本委員長 では、続いて自民党、よろしくお願いします。
○小林副委員長 2ページのところなんですけれども、別に内容とは余り関係ないんですけれども、基本理念の条文の中で上から6行目のところで、責務を有するとの認識の下に、という、下と書いてあるんですけれども、これを平仮名に変えていただいたほうが差別解消という意味からいってもいいんじゃないのかなという意見が出ましたので、それだけつけ加えさせていただきます。あとはほぼ新政みえと同じですかね。
以上です。
○杉本委員長 ありがとうございます。
では、公明党。
○山内委員 5点ぐらいなんですけれども、先ほどちょっと新政みえからありました選挙の規定を設ける、設けないのお話で、私のほうは設けてほしいという思いでということだったんですが、先日、直接的には各市町の選挙管理委員会での取組になるのではないかということで、県ではどうかという御意見があったんですが、今四日市市のほうでこの障害者差別解消条例の検討委員会がされている中で、ちょっと確認をさせていただきましたら、実は選挙に関しての議論がされていなかったということをおっしゃっておりました。
やはり非常に大事なことでありますので、県がこの条例を策定するに当たって各市町でも同じような動きがあったときに、やはり県の中でこの規定が何らかの形で盛り込まれていることが、市町でも漏れなく検討していただけるチャンスになるのかなという思いで、書き方はどうであれ、入れ込んでいただいたほうがいいのかなという思いをちょっと確認させていただきましたので、話をさせていただきたいと思います。個人的にはいろんな選挙に対する思いはあるんですけれども、またそれは改めて提示させていただけたらと思っています。
それから、啓発活動のところで具体的なものを、イメージ的な文言を入れてほしいという部分に関しては、実際にはこんなイメージで書いてほしいというのは常にあるんですけれども、そのあたりは改めて提示させていただいたらよろしいですかね。引き続きまた今度提示させていただきたいと思っています。
それから、教育のところなんですけれども、9ページの上の部分ですが、インクルーシブ教育に関する文言があったほうがいいという意見を受けまして、私なりに会派としてもませていただく中で、ぜひこういう観点を入れていただきたいなという思いがあって、ちょっと紹介を、初めての話なのでさせていただきますと、上の部分で、県は、障害者基本法の規定を踏まえつつ、障がい者である児童及び生徒と障がい者でない児童及び生徒との交流及び共同学習を積極的に進めるとともに、というところなんですが、インクルーシブ教育を進めることが目的ではなく、多分手段だと思いますので、共同学習を積極的に進めることにより、障がいの特性及び障がい者に対する理解を深めるための教育を推進するとともに、その後にちょっとこの文言を入れていただきたいんですが、障がいを持つ児童及び生徒とその家庭に対して地域、これは学校でもええと思うんですけれども、学校とつながる機会の提供に努めるという文言を入れていただきたいなという思いが1つあります。ここちょっと新しい部分ですので。
なぜかといいますと、この条例のたたき台のところを見せていただきますと、このインクルーシブ教育がどちらかというと障がいのない子どもたちの目線から、障がいを理解しようとするために必要なんだという文言、意味合いが強いと思うんですが、逆に障がいを持っている子どもたちにとってインクルーシブ教育というのはどういったところで大事なのかというところにおきましては、やはり交流を通じて地元と、学校とつながっていくというところが大事なんだという観点をぜひ入れていただきたいなという思いがあります。
実は、ちょっと説明させていただきたいんですが、三重県子どもの貧困対策計画がありまして、ここに子どもの貧困対策の実態調査がありました。これ御存じの方も多いと思うんですが、35件の貧困家庭に対してヒアリングを詳細にされております。35件の貧困家庭の中で、実は16件の子どもに何らかの障がいがあるという結果になっています。
これは軽度の知的障がいであれ、情緒不安定であれ、多動であれ、様々なものがあるんですけれども、さらにこの16件の子どもが障がいを抱えている家庭の中で、15件におきまして両親もしくはそのどちらかに精神障がいがあったりとか、あとはアルコール依存症であったり、地域とつながっていないとか、お母さんがうつ病であるとか、両親にも非常に厳しい状況があるということがわかっております。そうしますと貧困家庭による障がい者を抱えている家庭では、ほぼほぼ16件中15件、抽出的なサンプルになりますけれども、非常に高い確率で厳しい状況があるという意味では、こういった皆さんが学校とつながっていくというのは非常に大事かなという意味合いを感じまして、このインクルーシブ教育というところで、この文言をぜひ入れていただきたいなという思いがあります。
それから、四日市市の条例の骨子案等が出てきて、これは芳野委員も御存じかもしれませんけれども、ぱっと見させていただいていたら、これちょっとまた検討いただきたいんですけれども、この項目の中に住居に対する記述と、公共交通におけるいわゆるサービスの提供に関する項目が特出しで四日市市のほうはなされていまして、県のほうはこの部分がなされておりませんので、この辺がどうなのかなと思って、一度議論をしていただけたらと思っています。
以上です。
○杉本委員長 ありがとうございます。
日本共産党、お願いいたします。
○岡野委員 意見はございませんでした。
○杉本委員長 大志、お願いいたします。
○倉本委員 うちもありません。
○杉本委員長 ありがとうございます。
なお、本委員会に委員が入ってみえない少数会派の意見につきましては、正副委員長で伺っておりますので、私のほうから申し上げたいと思いますけれども、今のところ特段意見はいただいておりません。
次に、条例案の検討事項のうち積み残しとなっておりました事項について、正副委員長において整理を行いましたので、その結果を資料4から7のとおり取りまとめました。資料4から資料7について事務局に説明をさせます。
(事務局 説明)
○杉本委員長 ただいま午後4時59分であります。会議時刻が午後5時を経過する見込みですが、会議を少し継続してよろしいでしょうか。
〔「はい」の声あり〕
○杉本委員長 それでは、会議を継続いたします。
ここからの進め方でございますが、今各会派から御意見をいただきました。そのことと、それから積み残しの検討事項をまとめて正副委員長のほうで一度整理をさせていただきたいと思います。今日は会派意見は口頭でしたので、少し聞き取りにくいというか、不十分なところもありましたので、文字としてもう一回起こしまして、整理をさせていただいて今度の委員会で皆さんに御検討いただくと。
あわせて、この後ちょっと説明をさせていただくんですが、各関係団体からの意見照会の結果が出てまいりました。今日の資料はそのままでございます。ですので、この後少し説明をしていただきますが、そのあたりも少し条文に沿って正副委員長のほうで整理をさせていただいて。といいますのは、これまで議論を既にしてきた部分も入っておりますので、してきた部分についてはそのように対応させていただき、新たな視点として検討する必要があるものについては検討していただくというような形で正副委員長で整理をさせていただき、先ほど申し上げた会派、今まで議論してきたものと各団体からの意見等をまたつき合わせをしながら、次回、項目ごとに調査、審査をいただくということでいかがでしょうか。
今日1項目ずついくといいんですけれども、かなり多量ですので、今日は検討いただく材料を全部お示ししたという形であります。ですので、次回までに今日の資料をもう一度読み込んできていただいて、整理をしたものを出させていただきますので、それをもとにして御議論いただくというような形で進めたいと思うのですが、よろしいでしょうか。また公明党や新政みえは、少し文書でも御意見を聞き取らせていただければありがたいです。
そうしましたら、次回そのようにさせていただきますので、今日は次回の審議の情報、資料を全部お出ししたという形でございます。各団体からの御意見については、事務局のほうに簡単に説明をさせますので、お願いいたします。
(事務局 説明)
○杉本委員長 というふうに、非常にたくさんの御意見をいただいておりますので、これについては正副委員長で少し整理をさせていただきますが、やっぱりもとの文は皆さんに十分に読み込んでいただいておく必要があると思いますので、次回までに少し目を通して読み込んでおいていただけますか。ですので、次回は私たちが今までずっと議論してきたものを整理し、そしてこれと対照しながらさらに深めていただくというふうにしたいと思います。
それでは、そのように次回は進めさせていただき、整理の中身については正副委員長に一任いただいてよろしいでしょうか。
〔「はい」の声あり〕
○杉本委員長 それでは、そのようにさせていただきます。
2 その他
○杉本委員長 次に、次回の委員会について御協議願います。次回の委員会では、先ほど申し上げましたように、本日の意見等を反映させました条例案の整理をしたものをお示しし、確認をいただきたいと存じます。協議もいただきたいと思います。
なお、日程等詳細はこの後の委員協議で御協議いただきたいと存じますので、御了承願います。
御協議いただく事項は以上でございますが、特に何か御意見がございましたらお願いいたします。
〔「なし」の声あり〕
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
障がい者差別解消条例策定調査特別委員長 杉本 熊野