三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成29年度 委員会会議録 > 平成29年11月1日 予算決算常任委員会健康福祉病院分科会 会議録
予算決算常任委員会健康福祉病院分科会
会 議 録
(開会中)
開催年月日 平成29年11月1日(水曜日) 午前10時2分~午後1時55分
会 議 室 501委員会室
出席委員 8名
委員長 奥野 英介
副委員長 芳野 正英
委 員 山本 里香
委 員 杉本 熊野
委 員 中嶋 年規
委 員 三谷 哲央
委 員 前野 和美
委 員 西場 信行
欠席委員 なし
出席説明員
[健康福祉部]
部長 田中 功
医療対策局長 松田 克己
子ども・家庭局長 福永 和伸
副部長 荒木 敏之
次長(健康・安全担当) 泉 幸宏
次長(福祉政策担当) 栗原 正明
医療政策総括監兼医療対策局次長 高山 研
次長(子ども・家庭局) 福井 夏美
健康福祉総務課長 野呂 幸利
福祉監査課長 板﨑 寿一
食品安全課長 三木 惠弘
薬務感染症対策課長 下尾 貴宏
ライフイノベーション課長 長岡 敏
地域福祉課長 磯田 晋一
長寿介護課長 島田 晃秀
障がい福祉課長 西川 恵子
医務国保課長 松浦 元哉
地域医療推進課長 中尾 洋一
健康づくり課長 星野 郁子
少子化対策課長 辻上 浩司
子育て支援課長 中村 徳久
人権・危機管理監 森岡 賢治
看護師確保対策監 清田 早苗
子ども虐待対策・里親制度推進監 川邉 正樹
その他関係職員
[農林水産部]
担い手支援課長 近田 恭一
農産物安全・流通課長 宇田 孝彦
家畜防疫対策監 古野 優
[病院事業庁]
参事兼県立病院課長 加太 竜一
[教育委員会]
教育財務課長 藤森 正也
小中学校教育課長 野口 宏志
[監査委員事務局]
監査・審査課長 中西 秀行
その他関係職員
委員会書記
議事課 主幹 黒川 恭子
企画法務課 主幹 新開 祐史
傍聴議員 なし
県政記者 1名
傍聴者 1名
議題及び協議事項
第1 分科会(健康福祉部関係)
1 所管事項の調査
(1)債権処理計画(平成28年度実績・平成29年度目標)について
(2)平成30年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
2 議案の審査
(1)認定第5号「平成28年度三重県一般会計歳入歳出決算」(関係分)
(2)認定第7号「平成28年度地方独立行政法人三重県立総合医療センター資金貸付特別会計歳入歳出決算」
(3)認定第8号「平成28年度三重県母子及び父子並びに寡婦福祉資金貸付事業特別会計歳入歳出決算」
(4)認定第9号「平成28年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業特別会計歳入歳出決算」
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
第1 分科会(健康福祉部関係)
1 所管事項の調査
(1)債権処理計画(平成28年度実績・平成29年度目標)について
ア 当局から資料に基づき説明(田中部長)
イ 質問
○奥野委員長 それでは、質問等がありましたらお願いいたします。
○中嶋委員 別冊1ですが、1ページのE欄、平成28年度発生分期末残高、このことについてお聞かせいただきたいんですが、こういう債権処理を進めていく上において、基本的な考え方としては、過年度の処理をしていくということは当然なんですが、現年度分の発生を減らすという努力も当然ながらしていかないと、せっかく処理してもまた新しく増えてくるということの繰り返しになるので、税の徴収も同じだというふうなことで思っておるところなんですが、そういった観点から、このE欄の28年度発生分期末残高というのは、例年ベースと比べると同等ぐらいなのか、平成28年度は比較的、現年度発生分は少なかったのかというのがわかれば教えてほしい。
○荒木副部長 現年度分の発生についても当然減らしていくというのが原則でありまして、そのために、特に生活保護とか貸し付けの関係についてはそれぞれ、債務者と言ったらおかしいですけれども、借り受けた方について普段から徴収していますけれども、金額的に前年度とどうかという部分については、ちょっと確認させていただきましてまた報告させていただきます。
○野呂課長 例年ベースと、と申されますと、ちょっとデータはないんですけれども、例えば平成27年度分で言いますと6567万6849円、28年度は約5700万円ということで、かなり減ってはおります。これが例年ベースで数年間、ちょっとデータを今持ち合わせておりませんので、いずれにしましても、さっき副部長が申しましたとおり、請求についてもなるべく現年度のうちに、なおかつ多分、連帯保証人等にも請求をするとか、いろいろ工夫をしながら少しずつ減ってきていると思いますけれども、またデータは後でお示ししたいと思います。
以上です。
○中嶋委員 思い切り過去にさかのぼらなくて結構なので、平成27年度、26年度ぐらいから、もしあれば後ほどで結構ですのでお願いしたいと思います。
○野呂課長 わかりました。すぐデータは用意します。
○奥野委員長 ほかに。
ございませんか。よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
○奥野委員長 なければ、債権処理計画(平成28年度実績・平成29年度目標)についての調査は終わります。
〔農林水産部、教育委員会、病院事業庁 入室〕
(1)平成30年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
ア 当局から資料に基づき説明(なし)
イ 質問
○奥野委員長 それでは、御質問等がありましたら、お願いいたします。
○山本委員 施策121、地域医療提供体制の確保というところで、今、御苦労いただいて、地域医療構想の実現とか、また地域在宅での、ベッド数だけじゃなくて、介護の地域包括ケアシステムの全体、地域医療と介護の連携でもって整備を進めていただいておると思います。大変御苦労されていると思うんですが、刻々と完全実施というか、これを完成させなくちゃいけないというのがあるわけですが、今、地域差はあると思うんですけれども、進捗として、健康福祉部が目指しているところ、それは国が目指しているところを健康福祉部が目指しているんだと思うんですけれども、どの程度、賄えているというのか、特に介護の地域包括ケアシステムとか相互体制のことですけれども、完了とまでは行かないけれども、どの程度進んできているのか、これでやっていけるのか。例えば、地域差はあると思うんやけど、総じて5割ぐらいは大体地域の理解も得ながら体制の整備が進んできているとか、8割ぐらい行っているのか、2割程度というイメージなのか、健康福祉部としての捉え方ですね、その点はいかがでしょうか、地域医療体制と介護の体制。
○中尾課長 御質問の趣旨は、地域医療構想の達成度というか体制の確保はどれだけできているかというようなことだと思うんですけれども、地域医療構想の実現につきましては、2025年、平成37年度を目指しておりまして、それぞれの病床の機能でありますとか、それから在宅医療のほうの受け皿を議論しているわけですけれども、実は昨日で8区域の地域医療構想調整会議が一巡して終わりまして、その中で共有させていただいたのは、個別の例えば必要病床数であるとか、在宅医療の数的なもの、具体的な数もあるんですけれども、本年度については、その区域内の医療機関がどういった役割分担をしていくかということを共有するということを一つの目標としておりまして、それぞれ公的な医療機関だとか民間の医療機関、様々ある中で、その区域でどういった役割、救急を担う役割でありますとか、それから急性期を担う役割のある病院でありますとか、そういったところを情報共有していこうというところまでを目標にしていこうということで、意見をそろえさせていただいたところでございます。地域医療構想調整会議の場合は、病床を有する医療機関が全部集まっておりませんので、今後はまた、全ての病床を有する医療機関に集まっていただいて、意見交換をしながら、三重県の場合は地域医療構想を策定するのが47都道府県のうちの最後のほうですので、スタートはゆっくりなんですけれども、今年度につきましてはそれぞれの構想区域のほうの役割分担を明確にしていこうということが1つでございます。
それから、在宅医療につきましては、在宅医療を今後どうしていくのかというようなこともありますので、それはそれで在宅医療、それから介護連携の部分は長寿介護課とも連携しながらやっておりますので、長寿介護課も調整会議のほうに出ておりまして、今後、介護保険事業支援計画をつくるときに、どういった数量的な見込みが立つのかというのもデータを示し、それにつきましても話し合いを進めていっているというところでございます。一足飛びに提供体制が万全になるということはなかなかないんですけれども、2025年に向けて継続して関係者の方々と話し合いを進めていくといったところでございます。
以上でございます。
○山本委員 なかなか数字で何%というのは難しいことだと思うし、本当に地域差があると思うし、なかなか県の思いも伝わりにくいかもしれないし、医療関係者の方や地域の思いがこちらに伝わるのも、なかなかそこにギャップもあったりすることが事実だと思いますけれども、今、スタートはちょっとゆっくりしていたけれども、とにかく巻いて巻いて頑張っていきたいと。とにかく一応つくる終期がありますから、問題点を私たちはよく言いますけれども、本当にいいものになるのであれば、それを目指して頑張っていただくのであれば私は大賛成ではあるんですが、なかなか難しい。今問題点となっているネックというのがありましたら、医療のほうと介護のほうと、それぞれ教えていただきたいと思います。今のネック点というところ。
○松田局長 2025年の人口減少を踏まえたあるべき地域における医療、介護の体制というものの地域における姿を一応地域医療構想の中で書かせていただいておりますので、その姿の実現に向けて8つの各地域で関係機関、市町も含めて議論させていただいているということになっています。
それで、具体的な数字という形は出ておりませんけれども、大事なポイントというのは、従来医療は病院の中で、診療所でということですが、今後はやっぱり高齢者の方も含めて地域全体で医療と介護、連携しながら、面的にどうやって地域のそういった方々をケアしていくのかということが課題でございます。医療のみならず介護施設とか在宅のところについては医療からアウトリーチに手を伸ばしていかないといけませんが、そういう体制を市町ともども、どうやってつくり上げていくかということが課題であると思います。
介護につきましては、来年度から一応その体制が整いますが、ただ整ったといっても、一応国が示しました8つのメニューごとにそれぞれ始まるということで、それが面的に全部サポートしているわけじゃないので、医療と連携しながらつくり上げるということで、今後毎年度、進捗管理の議論をしながら、2025年の後期高齢者が、今の団塊の世代が75歳を迎えるところを一つのターゲットとして、整備を進めていきたいということでございます。
○山本委員 進捗というか介護のほうは、特に今もう押し詰まってきていると思うんですけれども、やっぱり地域の理解を十分に得るということをしていかないと大変難しい問題がそれぞれにあると思います。意をよくよく酌んでいただいて、本当に困難を解消するべく、そういうふうに取り組んでいただきたいということを要望しながら、実態を十分につかんでいただきますようにということをお願いしたいと思います。この件は終わります。
○奥野委員長 ほかに。
○西場委員 この地域医療構想の8区域の協議が今後だんだん進んでいくわけだけれども、今、松田局長が言われたように2025年を見据えて、医療の需要予測をして、そしてその区域ごとの全体的な急性期、回復期のベッド数を、まずは数字を置いたわけですね。それに向かって、各病院がどういう役割分担をするんだと、こういうように詰めていくというんだけれども、先ほども議論があったけれども、まずその前提になっておるのは在宅医療が充実することですよね。それで、もちろん介護をどういうふうに今後しっかりしていくかと。こういう前提に立って、2025年の人口でこういう数字が出てきておるわけですから、在宅医療をきちっとしていくんだというのが前提になっておるだけに、ここをどうするんだというところの確固たるものが出てこないと、この後、病院の役割で、あんたのところはベッド数をこれだけにしてくれとか、うちはこの部分を受け持つわというような議論が空回りするんじゃないですか。これはどういうように進めていくんですか。
○松田局長 先ほどの委員の御指摘は、私どもも非常に重要な課題と捉まえているところでございますけれども、地域医療構想策定の際の議論におきましても、やっぱり医療と介護といいますか在宅は、車の両輪というところで、しっかりと地域における受け皿を整備した上で、医療のほうの、必要な病床数に向けて取り組んでいくということでございまして、車の両輪の中で取り組むということでございますので、地域における受け皿づくりというのは大変重要だということです。
在宅医療といいましても、介護施設に入ってみえる方と、それから居宅でみえる方と、それぞれみえまして、それぞれがやっぱりその方が住みなれた土地で最期の瞬間まで暮らしていくというところを基本に置きながら、どうやって必要なときに医療、あるいは介護のサービスを提供するのかというところで、医療機関と市、町、行政、県はそれを支援するという立場でございますが、どうその体制をつくり上げていくかということが課題である。
具体的には、例えば今議論をしておりますけれども、県立一志病院で取り組んでいる内容というのは、白山・美杉地域におけるその体制づくりを全国的にも先駆けて取り組んでおりますので、そこをもう少ししっかりやっていこうと。あわせて、人材育成、総合診療医が、プライマリ・ケアを担当する医療従事者、看護師の方々も育成しておりますので、県として拠点として機能させることによって、そこでの人材に県内各地域でも活躍していただくと。あるいは、そこでのいろんな取組のノウハウというものが各地域に展開できるというところで県としては考えておりますけれども、1つの方法じゃなしにいろんな方法があろうかと思いますので、地域の実情に応じてそれぞれ市町が、関係者、いろいろな知恵、工夫を出し合いながら取り組めるようにということで、今後取り組んでいきたいということでございます。
○西場委員 なかなか難しいと思うけれど、地域医療構想そのものは県がかなり主導になって進めてきておるし、在宅等については市町が主体にやってきているというところで、もう少ししっかりとした推進体制、それから連携体制を持たないと、今後進め方として難しい点があるんじゃないかなと思っておりまして、また今後の課題としてしっかり頑張ってもらいたいと思いますが、主たる病院の役割分担といいますか、救急はここが中心でやれとか、あるいは内科はここが中心になっていろいろ、呼吸器系はここだというような役割分担はそう簡単にいかないですよね。
それと私が最近特に気になるのは、各病院の耐用年数がみんな違うでしょう、一斉に建てていない。だから、それぞれ建設して20年のところがある、30年のところがある、40年のところがあるでしょう。それぞれに次の再建の計画を持っておるわけですよ。それぞれ病院によって事情がありますから、しかも県立や公立ばかりじゃないんだから、そういうものまで調整した協議ってできるのか。しかし、それを調整しながら進めないと、次のベッドの調整なんてできっこないと思うけれども。その辺はよく考えながら進めてもらっているのか、この会議で。
○松田局長 ある意味、病院の建てかえ時期というのは、地域における病院の立ち位置といいますか、再検討するいいチャンスの時期ということでございますので、その機を捉まえて、その地域における医療機関同士の機能分担ですとか、あるいは連携のあり方とかいうのは検討していただくということで、お話も個別にさせていただきながら進めさせていただいておるということでございます。
○西場委員 最後にしますけれども、この、平成30年度当初予算編成に向けての基本的な考え方の中で30年度に向けて、地域医療構想を医療計画の一部として位置づけるというのが19ページに書いてあるけれども、これは前にも聞かせてもらったけれども、なかなかちょっとしっくりこないんだけれども、どっちがどっちでその一部に入れるとかそういう上下関係なんかは、はっきりする必要があるのかどうか、よく聞く話なんだけど、その関係を教えてほしい。
○松田局長 まず、今議論しております次期医療計画は平成30年度から35年度、6年間の計画になってございます。これは、だから2023年で、先ほど申し上げた地域医療構想は2025年を見据えた構想ということになっておりまして、ですので、2025年に向けた具体的なアクションプランというものが次期医療計画ということでございます。そういう関係です。ですから、次期医療計画策定に当たっては、2025年を見据えたものになっていますということで、医療計画の中の一部として、小項目建ての中には十分入っていますということで御理解いただきたいわけでございます。
○杉本委員 医療と介護の連携、在宅医療も含めて、地域医療構想の中で面的に地域で整備していくと。その中で、先ほど局長の御答弁の中で、その体制づくり、ノウハウから、人材育成はやっぱり県の役割として進めていきたいという御答弁だったと思うんですけれども、それのステージとして一志病院というところも今お出しになったと思うんですけれども、そのあたりのところを私は、この当初予算編成に向けての基本的な考え方の中で、もう少ししっかりと書き込んでいただいてもいいのではないのかなというふうに思わせていただきました。特に、今後の当初予算編成に向けての基本的な考え方の中で、少しそのあたりの記述は膨らませていただいたほうがと、21ページのあたりですけれども、思わせていただいたんです。
やっぱり2025年に向けてそういった人材育成と、どんな体制をそれぞれの地域でとっていったらいいかというところを、もう本当にみんな手探りの中でやっている中で、一志病院においては非常に先進的にそれを進めているところがあるので、ぜひ2025年の地域医療提供体制に向けて、地域医療のそういった体制づくりに向けて、その役割が県にあるというあたりをここにというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○松田局長 非常にありがたいといいますか御意見をいただいておりますので、それを踏まえた記述を検討していきたいと。現在、津市といろいろ協議しておりますので、その結果をしっかり出した上で、記述のほうをしっかり書き上げていきたいと思っております。
○杉本委員 今、議論中だと思うんですけれども、市は市の役割があり、県は県としての役割が、やっぱり現状を踏まえると、それから、2025年を見通したときに、県の役割というのが一志病院を通してあるかと思いますので、ぜひ書き込んでいただきますようにお願いします。
以上です。
○奥野委員長 ほかに。
○前野委員 今の関連で話をさせてもらうんですが、地域医療構想の中で、今いろいろ一志病院の話も出たんですが、急性期で病院に入院をして、当然退院になるわけですが、若い人はすぐに社会に復帰できる体力だとかそういうものを持っていますからそれでいいんですけれども、特に高齢者になってきますと、すぐに在宅でというわけにいかないんで、回復期の病床が当然必要になってくるんですよね。その回復期病床を地域医療構想の中で一志病院につくる予定があるのか。昔、療養病床があったんで、部屋はあいていますよね。医師の問題や何かもあるので、なかなかわかりましたということにならんのかわからんけれども、地域医療構想の中で一志病院のもとの療養病床を利用して、回復期のリハビリができるような病床に変換をしていくというような構想に入っているのかどうか、お聞きしたい。
○中尾課長 一志病院につきましては、委員がおっしゃいますように、もともとは86床ございまして、今40床が休床しているところでございます。一志病院そのものについては、地域包括ケアの実現に向けて大変努力していただいていますので、今の46床の病床機能報告についても回復期ということで報告していただいています。急性期と、それから回復期も兼ねた病床ということで、とりあえず今40床が閉鎖しているということで、ただ今後その40床をどうするかというようなところにつきましては、今後の医療事業でありますとか、それから先ほども申しました県の役割をどこまでするかということもございますので、そういったところにつきましては病院事業庁とも協議をしながら考えていくべきことだと思っており、今現在は一志病院につきましては、急性期も回復期にも力を入れている中で46床を動かしているということで御理解いただければと思います。
○前野委員 よくわかりましたが、余っている40床の部分について、一志病院の周辺は、2025年を待たんでももう十分に高齢者ばかりの世帯ですので、本当に実験と言うと叱られるかわからへんけども、今それをやるのに一番いい条件が整っている地域だと思いますので、回復期のリハビリができる病床をあそこに設置すれば、本当に地域のためにもなると思うんですが、今すぐにそういう方向に転換していくというような考え方はどうですか。
○中尾課長 委員のおっしゃる意味合いにつきましては、在宅に向けての回復リハをというようなことであれば、今病床ということで40床ということですけれども、今後、病床として存続するような形で活用するのか、病床ではなくても、例えば今、介護医療院というような新たな施設タイプも出てきておりますので、そういった医療機関の病床であるとか、介護施設的なものであるとか、いろんな選択肢がございます。そういったことも含めて今後検討していくべきだという認識は持っておりますので、そういったところで進めていくというような形でお願いをいたしたいと思います。
○前野委員 よく高齢者の方で、病院を出てきたけども、行くとこないんやと言われる方もたくさんおっていただきますので、特に今言った一志病院周辺は高齢化がどんどん進んでいて、そういうのに該当する人がかなりおってもらうと思いますので、できたら回復病床をもう少し増やしてもらって、そこで体の回復をさせて、なるべく在宅で生活ができるような環境まで持っていくということが重要だと思いますので、よろしく御検討いただきますようにお願いしたいと思います。
○奥野委員長 ほかに。
○三谷委員 今の地域医療構想の話の中で、地域医療提供体制の確保の中で、ちょっと細かいんですけれども、例の救急搬送情報共有システム、ICTや、今後このモデル事業の検証結果に基づき云々と出ていますが、まずここら辺のスケジュール感をちょっと教えてもらえませんか。
○中尾課長 御指摘の箇所は20ページのマル9のところでございまして、今後ICTを活用した救急搬送患者情報共有システムにつきまして検証結果に基づき、改めて検討しますというようなところだと思われますので、そのお答えをさせていただきます。
スケジュール感といたしましては、一応そのモデル事業ですので、中勢伊賀地域、それから伊勢志摩地域のモデル事業をやっている中で、9月中につきましてはもう検証作業ということで、参加していただいた6関係市、それから6消防本部、それから15医療機関のほうにヒアリング等を実施させていただきました。その中で検証結果の素案的なものを取りまとめさせていただきまして、本年度は医療計画のほうも策定しておりますので、医療審議会の救急医療部会というのがございますので、そちらのほうで10月20日に一旦検証というか、どういったスケジュールでモデル事業については今後どうしていくかというのを素案的なところで検討したところでございます。
今後は、また11月16日に医療審議会の救急医療部会がございますので、そちらのほうでさらに議論を深めていって、モデル事業について一旦どうするか、今後どうするかというようなところをしっかり結論をつけて、12月11日に予定されております常任委員会のほうでその結果を報告させていただくというようなことで考えております。
○三谷委員 それはモデル事業を今後とも存続させてやっていくかどうかということの結論が出るということであって、この事業を進めていくんだということではないんですね。そのモデル事業をそのまま、まだ継続するかどうかという段階の話なんですか。これはもうかなり検証してもらっているんじゃないかなと思うんですが、モデル事業って、まだずっとやっていかなあかんような話なのか。
○中尾課長 この件につきましては、6月の常任委員会のほうでも報告させていただいたとおり、2つのモデル事業の方向性につきましては一旦終了するというようなことで考えさせていただいておりまして、ただ、モデル事業を終了して、だったらICTを活用した救急搬送システムというのをゼロにしてしまうのかということではなくて、今後、全県的に展開をするためにはどうしたらいいかということについては、引き続き検討する方向で、報告書にまとめつつあるというようなところが現状でございます。
○三谷委員 別に議会から言い出した話だから、必ずやれとは言いませんけれども、これは私どももいろいろ先進地のところまで行かせていただいて、そこでいろいろお話を伺って、議会側として提案させていただいている件なんですよね。だから、もう少し、モデル事業からもう一歩前に出る、そういう前向きな姿勢というのを示していただかないと、何かずっとモデル事業をやるかやらんかとか、一旦終了したりすると、これでこのまま灯を消すのがあかんのでもう少し言いわけ程度にやっていこうかとか、そういう話ではないと思うんやけど。どうなの、これは、まだこういう形でずるずるといくのか。
○中尾課長 今現在行っております津、伊賀と、それから伊勢志摩地域のシステムにつきましては、ずるずるいくことではなくて、一旦終了をさせていただくというような方向で今考えておりまして、その後どうしていくかにつきましては、どういうような形でまた組み立てていくかというのを今検討させていただいておるというところでございます。
○三谷委員 一旦終了するということは、そこに1つの結論が出るということなんで、もういつまでも引っ張っていくという話じゃなくて、実施するなら実施するという方向性を明確にしていただきたいということです。もうこれ以上言いません。
それから、その下のマル13に書かれています医療費の窓口負担無料化の話、現物給付の話なんですが、引き続き市町と慎重に検討していきますという記述になっているんですが、市町と検討されるのはそれはそれで結構なんですけれども、やっぱり少子化対策等々の考え方を基本にすれば、どれだけのニーズがあるかというニーズ調査というのが僕は非常に必要だと思うんですよ。これはひとり親だとか障がい者だとかそういうことじゃなくて、全ての国のほうから外してきているゼロから6歳のそういうお子さんをお持ちの御家庭の親御さんがどのようなニーズを持っておられるのかということの調査が必要だと思うんですが、そういうことを実施される気はないんですか。それとも、既にそういう調査はされているんですか。
○松浦課長 そういった調査については、今は実施の予定はないんですけれども、委員がおっしゃったように、市町の皆様からいろんな御用件をこの点についてはアンケート調査をとって聞いております。アンケートの結果を拡大すべきということで、全ての福祉医療費助成制度の未就学児全般に入れてはどうかと、委員御指摘のような指摘と、それから一方では、現物給付そのものに反対するというような市町の御意見もありました。あるいは、県の今の貧困対策というか、一定絞ったことに賛成する、意向はわかるといったこともありましたので、今県では、当初お示しさせていただいた案がありますけれども、それに固執することなく、慎重に検討を進めているところでございます。
○三谷委員 昔、野呂前知事のときに福祉医療費の話があって、県のほうの御説明では市町は全部賛成しておるんやというお話で、議会のほうで調べたら全く逆の結果が出て、引っ込めてもうたという経緯がありますよね。ですから、市町のそのアンケート調査というのはどこまで信憑性があるのか甚だ疑問な部分があるんですが、やはりある程度ダイレクトにゼロから6歳ぐらいの子どもをお持ちの御家庭の保護者の方々等に直接ニーズ調査をやるとか、そういうことも必要なんじゃないかなと。市町をどうしても介さなきゃいかんという理由は恐らくないのかなという感じもするんですよね。
前にもちょっとお話ししましたけれども、大体貧困対策で、これを語ることには僕は余り賛成できなくて、例えば少子化対策で語ったら全然違う切り口になってくるのかなと、こう思うんですけれども、少子化で語るということは県としては考えていないのですか。
○松田局長 県として、この子ども医療費助成に対してどういうふうに施策として取り組むかというお尋ねだと思うんですが、それぞれの地元の方々がお住まいの市町と県等の関係性の中で、県としてはやはりその政策目的は何らかの経済的な事情によって受診できない事情のある方にまずは手を差し伸べるということを第一義的に考えているということでございます。
それと、直接肝の方にアンケートという御意見でございますけれども、ずっとこの子ども医療費、福祉医療費全般でございますけれども、市町とこれまでも何度となく協議をさせていただきながら今に至っておりまして、あくまでも市町と相談しながらということでやらせていただいておりますので、今のところ直接アンケートをすることは予定してございません。
別途、みえ県民意識調査等では大きな視点からのアンケート項目がございますので、そこでも効果測定をしながら取り組んでまいりたいと考えております。
○三谷委員 今までの流れからして、貧困対策等でスタートする話なのかもしれませんけれども、そこから次の展開へはやっぱり少子化対策とか、それから何て言ったって子どもに区別をするということ自体も非常に違和感があって、前にも少し山本委員から、窓口へ行ったときに、世間の目から見たときに、貧困家庭の子どもとそうでない子どもとの、そういう分け方がされるんじゃないかというような御指摘も当然ありましたので、やはり少子化対策等々、垣根を超えて、子どもを区別したり差別するようなことにつながらないような施策の展開をぜひお願いしたいなと、こう思います。
続けてよろしいですか。
○奥野委員長 はい。
○三谷委員 52ページ、薬物乱用防止と動物愛護の推進等の最後のところで、住宅宿泊事業法の施行に向けて的確に対応し云々で、御説明いただいたときも少しお話をさせていただいたんですが、前に、あれは一般質問か何かで、客室の稼働率が三重県の場合は54%ぐらいで、全国でも最下位のところにあるという御指摘がありました。民泊を進めていくというのは、それはそれで悪くはないと思うんですが、現実にホテルだとか旅館とか経営をされている方々の業を圧迫していくようなことにつながるということであってはいけないと、こう思っています。もちろん今、国会やと特別国会が今日から始まって、旅館業法の改正なんかはまだ上がっていないんで、6月にできるかどうかと甚だ疑問には思っていますが、民泊と、本業としてホテル、旅館をやっておられるところのすみ分けは、県としてどう考えておられるんですか。これは、本当は観光局か何かがしゃべらなあかん話だけれども、この間説明のあったときは同席させよと言うとったんだけれども、今日は来ていないようですが。
○田中部長 民泊につきましては、委員のおっしゃるように、法律が公布されてから1年以内には施行するということになっていますので、来年6月15日には少なくとも施行されるわけなんですけれども、三重県としての考え方なんですが、法律に対して的確に対応していかなあかん、生活衛生をきっちりと守るとか、そういうのはきっちりしていかなあかんと思うんですけれども、三重県、例えば観光なんかを考えた場合でも、いろいろエリアがございます。北勢地域もあれば伊勢志摩地域もあれば、東紀州地域なんかもある中で、県下統一して同じようにやるのがいいのかどうかなんかも含めまして、そういう関係者も入ってもらった懇話会なんかもつくって、早々に議論を始めて結論を出していきたいと思います。
といいますのは、180日までは1年間できるという法律でございまして、この法律に対して、この法律どおりやる、それがこのエリアについてはちょっと外すべきであるとか、学校の近くであればどうなんやとか、そういうのがございますので、そこら辺は市町の意見も10月末に聞いて、あと、市町としてどういう立ち位置に立つかというのも、近々に御意見もいただいて、なおかつ懇話会もつくって、いろんな、進めよという団体も当然ありますし、例えばレオパレスとか、そういう空き室を利用したことをどんどん進めるべきやというところもありますし、また、旅館とかで正直なところ稼働率なんかで苦戦しているところもたくさんあります。本当にこの地域にそういうのを入れるのがいいのかな、どうかなというのもあります。そこら辺はトータル的に意見をもらって、県としての考え方をその条例の中につくる、つくらないも含めて懇話会でも検討するんですけれども、反映をしていきたいなと考えております。
○三谷委員 今からの条例なので、これからの議論になるとは思うんですけれども、その上位法令との関係の中で、例えば地域指定だとか、それから期間制限だとか、そういうことは県の判断でできるわけですか。
○田中部長 これは県の判断で、例えば180日を何十日にするとか、そういう方法もありますし、エリアとして、この区域はこの法律から除外するとか、そういうことは決められますので、法の趣旨からいって、例えば180日をゼロにするとか、もう三重県はゼロにしますとか、全部をゼロにするとかそういうのは好ましくないという御意見をいただいておりますけれども、一定の制限をかける、三重県の実情に応じた制限をかけるということは可能でございます。
○三谷委員 今度これを本格的に議論するときは、所管がここだというのはわかるんですけれども、観光の面だとかそういうところもあわせて議論をしないと、非常に効果的な条例施行ができないと思いますので、そういう方にもぜひ今度来ていただいて一緒に、そういう面からの切り口でも議論をしないと、民泊の場合は単に衛生とかそういう話じゃないと当然思いますから、お願いしたいなと思います。
○田中部長 最後に済みません。
これは、私どもはどちらかというと一応規制の部で、これの所管をさせてもらっていますけれども、この所管を検討するときもいろいろ議論しました。確かに私どもだけでやり切るというもんでもないですので、関係部局、県土整備部、建築の関係とか防災の関係とか、それから環境生活部の環境の関係とか、いろいろございますので、また観光局も当然関係していますので、庁内で会議をつくりまして、今頻繁に議論を始めているところでございます。
○三谷委員 もう1点だけ。最後になりますが、施策233の子育て支援と家庭・幼児教育の充実の123ページのマル7、生活困窮家庭(生活保護世帯も含む)、ひとり親家庭に対する学習支援云々で、ひとり親家庭の子どもへの学習支援を行う市町を支援しますと、こういうことなんですが、ひとり親家庭の子どもへの学習支援を行う市町を支援するって、これはこれで大事だと思うんです。ただ、この前、母子寡婦福祉連合会の方々とここで懇談したときに、ひとり親家庭だから必ずしも支援を必要とするという家庭ばかりではないと。両親ともそろっている御家庭でも当然支援を必要とするところもあると。だから、ひとり親、二人親で、ばさっと区切ってしまうのはいかがなものかという御意見を母子寡婦福祉連合会のほうからいただいたんですが、もちろんひとり親家庭のところの貧困率が高いというのはわかっています。わかった上で、やはりこのひとり親家庭というくくりで予算に向けて進めていくということなんですか。
○中村課長 委員がおっしゃるように、県のほうは今、ひとり親家庭の学習支援と、もう一つ、生活困窮者、低所得者向けの学習支援、2本の制度を持っております。その中で、全てではないんですけれども、ある市町では、ひとり親と生活困窮者、両方を合同でやるような取組もしております。私どももひとり親だけではなしに、そういう支援の必要な人にどのように学習支援をしていくか、運営面も含めて来年度以降、必要な支援ができたらと思っていますので、よろしくお願いします。
○三谷委員 そのときの話で、必ずしも困窮者だから支援を必要とするということではなしに、例えば家庭の状況で、困窮者ではないけれども夜など親御さんが全然いないとか、そういう御家庭等々あるわけですね、現実的に。だから、そういうところへの対応も含めてお考えいただけんだろうかというお話があったんですが、そういうところは、もう金があるなら塾へ行けという考え方ですか。
○中村課長 今の制度がやっぱり経済的に塾とかそういう学習支援が難しいところを県として支援していくという制度になっておりますので、委員がおっしゃるように、言い方は悪いんですけれども、いろんな学習支援の制度なり、塾とかもありますので、そういうのを活用してもらえたらと今は思っております。
○三谷委員 当然予算の制約等々があって、全て包み込むということはできないと思いますが、やはりある意味決まった切り口で物事を捉えていくというだけではなしに、様々なパターンというのがあるということを前提に、どういう形でやっていくのが一番いいのかということを常に御検討いただきたいなと、こう思いますので、それは要望とさせていただきます。終わります。
○奥野委員長 ほかに。
○中嶋委員 ちょっと介護の受け皿のことについてお伺いしたいのがありまして、予算を伴わない話もあるのかもしれないですけれども、3点ございます。
介護人材の確保に向けて、本日から始まった外国人技能実習制度が拡充された、これの活用という意味においての考え方を、これは予算が伴うかは別ですが、教えていただきたいのが1点です。
もう1点、介護医療院の話が出ましたけれども、医療の療養病床とか介護の療養病床の転換を促していく取組、これは若干、予算を伴う必要があるんじゃないかと思っているんですが、そのあたりの考え方。
それと3点目が、最近増えてきている有料老人ホームとかサービス付き高齢者向け住宅とかのサービスの質を確保するための取組、これはやっぱり何らかの人的なことも含めて予算を伴って必要になってくるんじゃないかなと思うんですけれども、このあたりの考え方について今時点での御所見を教えていただきたいと思うんですが。
○磯田課長 委員御質問の今日から始まっております外国人技能実習制度に対する日本語学習等の支援というようなところでございますけれども、こちらのほうは、技能実習生のほうは国のほうで日本語学習等の環境整備を行うということを聞いております。現在、技能実習以外の経済連携協定(EPA)に基づく、介護福祉士候補者については、県のほうから国の10分の10の資金を活用しまして、日本語学習の支援というものを行っております。ですので、これと同様に、何か国のほうから県においてもそういった支援を行うということであれば、ちょっと対応を検討していきたいと思いますけれども、今のところ国のほうで日本語学習等の環境整備を行うといったことを聞いているところでございます。
○島田課長 介護医療院についてですけれども、介護医療院の基準等についてはこれから決まってくるということになってきます。それが決まってくると、今度は転換をどうしていくかという話になってくるかと思うんですけれども、そのあたりは、国のほうでは転換がスムーズにいくような形で転換への支援策というのが検討されているということで、恐らく基金等を活用したメニューがつくられるとは思うんですけれども、現状では細かいそういったところの情報はまだないようなところになりますので、これからそういった転換への支援策というのは検討していくことになるかと思います。
それと、3点目の有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅の質の担保というところになりますけれども、近年、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅が急増してきております。サービス付き高齢者向け住宅については、その中で食事の提供であったり入浴といったサービスを提供されている場合には、届出をしていなくても、もう有料老人ホームとしてみなすという形になっておりまして、その場合には、県のほうで定期的な監査の対象にもなることにはなっておるんですけれども、かなり数が多いということもございまして、定期的に監査をしに行くというところまで十分できていないというのが現状でございます。
ただ、施設のほうから、内部通報等で運営とかやり方について何かしらの情報が入ってきた場合には、現地に調査に行って、指導するべきところがあれば指導しているところでございます。
以上でございます。
○板﨑課長 サ高住、有料老人ホームの関係ですが、長寿介護課長からも説明いただきましたけれども、私どものほうで指導監査の中に、順列として組み入れまして、特にこれは単独でなく、居宅介護なり通所介護を併設しておる事業所が多くございますので、そのあたりについては、やはり優先的な形として監査には組み入れておりますけれども、何分、数が多くございまして、先ほど長寿介護課長も申し上げましたとおり、課題があるとか内部通報があったといったところを優先して指導監査を行っておるというところでございます。
以上です。
○中嶋委員 ありがとうございました。
最後の有料老人ホーム、みなし有料老人ホームの監査のことについては、やはり課題が出てきてから、クレーム等があってから対応をするというのは非常に怖いところがあるかなというところは多分皆さんも思っていらっしゃると思うので、何らかの制度的なものを、県の上乗せ制度も含めて、何かいい知恵がないかなということを今後とも考えていきたいというふうに思いますので、皆さんも一緒になって考えてください。
それから、介護医療院のことについては、介護報酬の制度がどういうふうになるかも大きく影響すると思うので、国のそういう制度があればそれにぜひ乗っていっていただいて、スムーズな転換を進めていただけるようにしてほしいなということ、それと、外国人技能実習制度のことも同等でございますので、よろしくお願いします。
あと1点、医療の関係になるんですが、地域医療提供体制の確保の20ページの、新たな専門医制度に対応ということを、医師確保のことで書いていただいているんですが、新たな専門医制度というのは非常に重要だと思ってはいるんですが、逆に、これが新たな地域偏在とか診療科偏在を生まないかというふうな危惧も一方である中で、これの対応について、予算を伴うかどうかは別ですけれども、プログラムの問題とかそういうところでお金もかかる可能性もあるのでお聞きするんですが、新たな専門医制度導入による診療科とか地域のさらなる偏在だとか、そうならないための取組の考え方というのを教えていただきたいんですが。
○中尾課長 平成30年度から始まる新たな専門医制度につきましては、これまでは各学会ごとに専門医を育成しておったところを、新たな専門医機構のほうがプログラムを構築するということで、仕組みといたしましては、3年から4年で専門医制度を取るというような形で、三重県ですと三重大学が中心になってプログラムをつくるというような実態がありまして、その中の、どうやって取るかといいますと、基幹施設のほうでプログラムをつくって、連携施設というのがありまして、県内各地の病院のほうで研修を実施しながら専門医を取得するというようなプログラム制になっております。委員の御指摘のあるように、その専門医を取る段階で、例えばなかなか医師不足地域のほうへ出向いて行って研修をしないとなれば、そういったところの医師のほうが回っていかないということで、そういったところで地域医療のほうが回らなくなるんじゃないかということにつきましては、三重県ばかりではなく各都道府県同じような危機感を覚えておりまして、その中で取り組んでおりますのが、これはもう全国一緒なんですけれども、プログラムの審査をするときに認定をする際に各学会で1次審査をして、2次審査は日本専門医機構でするんですけれども、その間に都道府県協議会というのを置きまして、それは医療団体でありますとか市町でありますとか、それから教授でありますとか行政の者が集まった都道府県協議会において、全部で19領域のプログラムがあるわけですけれども、それぞれのプログラムをしていく中で、その専門医を取る医師が医師不足地域へ回っていかないようなプログラムになっていないかと、それぞれの地域に配慮したプログラムになっているかどうかというのを審査する仕組みを設けております。それを都道府県協議会と呼んでおりまして、本県におきましても、都道府県協議会のほうで9月にその審査をいたしまして、それぞれのプログラムについて各地域医療のほうに配慮したプログラムになっているかどうかというのを審査した上で、日本専門医機構のほうに意見を具申するというような形の仕組みになっておりまして、これは本県だけでなく都道府県全てそうなんですけれども、今そういう仕組みの中で動いております。
以上でございます。
○中嶋委員 今のこの仕組みの中での動きではあるんですが、やはり不安は払拭し切れないところがありますので、それに対する予算上の措置がどうあるべきかというのはちょっと私も今提案するところは持ち合わせていないんですけれども、前の研修医制度が始まったときのように、いきなり地域医療が崩壊するようなことのないように、ぜひ注視していきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
最後に、コメントは必要ないんですが、先ほど議論になった医療費の窓口負担の無料化の話なんですけれども、これについては市町が半分を持って、広域化するといえども、それぞれの保険財政を持つのは、主体的に責任を持つのはやっぱり市町だというふうな制度設計の中で考えると、市町を飛び越えて住民の皆さんに直接アンケートをするのは、ちょっと問題があるかなと思うので、これはちょっと三谷委員とは意見が違うんですが、慎重に市町の意見を踏まえていただきたいなと。
それから、もちろん市町から出てきた意見が本当にそのものかどうかというところについては議会としてもチェックする必要はあると思っていますけれども、非常に市町財政に大きく影響を及ぼすところでもありますし、特に常々皆さんがおっしゃっているように、昔、老人保険医療費を無料にして、それを元に戻すというのは非常に苦労している、今も苦労している段階なんですが、一度入れた制度を元に戻すというのは物すごい労力が要ることだし、先々の負担のことを考えたときに、やっぱり慎重にならざるを得ないところもあろうかと思うので、そういった観点で慎重にしていただきたいなと思いますし、これについては、また常任委員会でしっかり委員長のもと、やらせていただければと思いますので、よろしくお願いします。
以上です。
○奥野委員長 ほかに。
○杉本委員 施策番号124の32ページのところなんですけれども、地域口腔ケアステーションの体制強化についてです。
地域包括ケアを充実していくには、ここの部分がすごく大事だと思うんですけれども、現状は地域差がすごくあるというふうに伺っております。体制強化と書いていただいているんですが、どのような内容でしょうか。
○星野課長 地域口腔ケアステーションにつきましては、郡市歯科医師会で11カ所に設置しているという状況の中で、地域の中で歯科医師が在宅歯科診療とかをスムーズに行えるようにということでサポートマネージャーというような形で歯科衛生士がその役割を担うというような形で考えております。ただ、11カ所全箇所に設置はまだされていないというようなところがありますので、設置していくような形で考えたいとも思っておりますし、また、窓口を周知するといいますか、認知していかないとつながっていかないという課題を感じておりまして、地域口腔ケアステーションという存在をしっかりまず周知させていく、市町等に認識していただくような形で考えていきたいかなというふうに思っております。
今、例えば歯科保健の担当者のところには、担当者会議等をさせていただいておりますが、そういうところに歯科保健の担当者以外にも在宅を担当している職員というのがおりますので、そういうところにも知っていただくような形で、一緒に会議の場を設けるとか、そういうふうな形で認知度を上げていきたいというふうな形で考えております。
○杉本委員 設置するだけでは、やっぱり周知しないと、稼働率を見せてもらうと地域差がすごくあると思っているんです。それは歯科医師ももちろんなんですけれども、歯科衛生士の果たす役割がすごく大きいと思っていますので、入所している方も含め、在宅の方も含めて、やっぱり歯科の問題ってすごく高齢者のところで、障がい者もそうですけれども、大事なので、ぜひ体制強化のところを来年度はしっかりと進めていただきたいなというふうに思います。
次のところ、医療的ケアが必要な障がい児者の問題に行かせてもらいます。37ページなんですけれども、ここで、障害福祉サービス提供の拠点を中心にと書いてもらってあるんですけれども、その拠点自体が私は不足していると思っております。それから、医療と福祉が連携した、病院から地域までの途切れのない支援体制と書いてもらってあるんですけれども、この医療的ケアが必要な障がい児者は、いつも福祉のところにしか書いていないんです。医療のところにその記述がないんです。これを進めていくに当たって、やっぱりぶつかるのは医療だと私は思います。介護士が医療的ケアができるようになりました。研修もしていただいております。それでもちょっと吸痰の中が深かったりすると、幾ら研修を積んでも介護士はできやんというか、やっぱり難しいという答えが返ってきて、障がい者施設でレスパイトとかショートステイとかは受け入れられないという答えが返ってきます。やっぱり医療の関与というか看護師であるとか、医師の関与がしっかりないと、介護の現場で障がい者の医療的ケアができないというのが、私は課題やなと思っているんです。
なので、医療のところにもやっぱりこのことを書いていただかんと、福祉のところだけに書いてもらってもやっぱり進まんなって。進みにくいと思います。それは、何とか診療報酬とか加算とか、難しいのがありますやんか。そういうところが根っこにあるというのもわかるんですけれども、まずは県のここの中に、医療のところにも医療的ケアが必要な障がい児者のことを私は記述していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○栗原次長 福祉の部分で記述しております医療的ケアが必要な方に対する拠点の話ですけれども、これは事業の説明的な文章になっておりますけれども、モデルとなるコアとなる拠点を設置をしてというイメージが、そこが受け入れる事業所、もちろんそこは大きく受け入れるんですけれども、地域のネットワークをしっかり構築していただいて、地域のある意味普通の事業所、普通に障がいの方を受け入れているところにそういう医療的ケアの方も受け入れられるようにしていくと、そういう機能強化、多職種が連携して、関係者が連携して、地域の受け入れ態勢を強化していくというものの拠点ということで書かせていただいております。
そもそも問題自体は、確かに委員がおっしゃるとおり、地域で受け入れる事業所が少ないという部分がありますので、これは設備の関係でこういう機器を買いたいというところに補助とかそういう事業も行っておりますけれども、この今うちがやっている拠点事業で、地域の中でそういうところを増やしていくというネットワークを構築していく、そこでしっかり増やしていきたいと、そういうふうに今は考えております。
それから、医療のほうは医療対策局からもお答えがあるかもしれないですが、医療的ケアが必要な障がい児者ということで、国でも結構PRというか施策は進められておりますので、障がい者ということで障がいの福祉の部分に記載しておりますけれども、地域医療の部分で小児在宅医療とかそういったところで記載がございますので、具体的にはそこの部分が大きくかかわっていますし、キーパーソンとなっている医者の先生とかはそこは共通していますので、中身としては医療の部分もしっかり進めているという状態でございます。
○中尾課長 今、次長のほうからも言及ありました小児在宅医療のことで御説明させていただこうと思うんですけれども、よろしいでしょうか。
医療サイドからいいますと、小児在宅医療ということで、ページで言いますと18ページのマル10のところに書いてございまして、これは小児医療というような範疇の中で書かせていただいておるんですけれども、小児在宅医療については県北部、県南部において多職種による連携体制、レスパイト体制の構築が進められており、今後、他地域においても取組を進めていく必要があるということで、医療的な側面で言いますと、私どもの医療対策局としては、現在在宅のほうで医療的なケアが必要な方が県内で200人強みえるというような状況の中で、小児在宅というところで医療的ケアを必要としながらお暮らしになっている方々に対して、いろんな方々がかかわり合いながら構築していくということで考えておりまして、その対策といたしましては、20ページの同じくマル10ということになりまして、今現在各地域でいいますと桑員とか四日市、鈴鹿、それから南勢の6市10町のほうではそういった体制ができておりますので、今後は全県的にそういったお暮らしになります医療的ケアが必要な子どもたちを支援するような体制づくりを進めていきたいというようなところで記述をさせていただいています。
以上です。
○杉本委員 申しわけないけれども、この議論を、私はどれだけ繰り返してきたかわからないです。議場でも、それからほかの場面でも。小児在宅医療は小児在宅医療です。障がい児者の障がい児は18歳までで発症したときにはそれでいきます。遷延性意識障害で、18歳以降の発症で障がいなのか病気なのか曖昧なところの部分の方の受け入れ態勢はないです。本当にないです。これはずっと言っても、同じ回答しか返ってこない。小児在宅医療の中でこの人たちには対応できませんし、18歳以降の発症、交通事故でそういった意識障害になられた方が、本当に医療的ケアの必要な方が受け入れてもらえるところはないです。医療的ケアが必要だからということで断られる。だから、幾ら小児在宅医療が進んでも、この方たちを受け入れるところはないので、ここを何とかしてほしいとずっと同じ議論をさせていただいていて、また今後もさせていただきます。本当にこの問題をどれだけ真剣に捉えていてくださるのかというのは、もう何年も言ってきているので、いよいよ私も本当にどうしたらいいのかなって、現実困っています。在宅で24時間、両親だけで看護をし続けている、年に1回のレスパイトがあるかないか、いよいよ親亡き後が迫ってきている人たちが何組かあるんです。そこの受け皿が、どれだけやっても出てこない。申しわけないけれども、また別のところでさせていただきます。
○西川課長 委員御指摘のとおり、遷延性意識障害から始まって医療的ケア課題検討部会ができてという形で進めてきて、その受け入れ先がないということで委員がおっしゃったんですが、今日から遷延性意識障害も受け入れてくれるグループホームが立ち上がりました。それは10月にそういう情報が入ってきまして、重症心身障がい児者を受け入れるグループホームを建てたいという事業所が出てまいりましたので、そちらの事業所にこちらから遷延性意識障害という方もみえるということを紹介させていただいて、また医療的ケア課題検討部会のほうでも、重症心身障がい児者につきましては、子どものころから、生まれつきの方ですので、どうしても小児科医の範疇になってしまいますが、委員がおっしゃったように、中途でなられた方につきましては、整形外科とか外科とか心療内科の範疇になるので、なかなかそこの連携がうまくいっていなかったところなのですが、10月に入ってからそういう話が出てまいりましたので、こちらとしても遷延性意識障害の方に実際に新しく立ち上がるグループホームに見に来ていただいて、自分も立ち会わせていただいたんですけれども、そういった形で実働的に動いてきています。
重症心身障がい児者を受け入れるグループホームの方につきましては、遷延性意識障害の方についてどういう方なのかということをほとんど知識として持ち合わせておられなかったので、それについては部会のほうでも、こういう形でこういう方たちがいるんだという話も今年度から説明させていただいておりますし、実際に動かなければ話にならないということで、10月にそういう話をちらっと聞いたときに、遷延性意識障害の方の御家族3組の方にグループホームを見に行っていただいて、どういう課題が、特に親亡き後につきましては、御心配なことはもう重々こちらも承知しておりますので見ていただきました。
ところが、そこでいろんな課題が出てきまして、今、障がい児者の入所、あるいは入居につきましては、基本的に個室化してきているんです。それは障がい児者の人権に配慮して個室化という形にしてきているんですけれども、遷延性意識障害とか24時間レスパイトが必要な方というのは、みんな一緒に見てほしいと言われるんです。個室化をやめてほしい、24時間誰かが見れるような状態にしてほしいという御意見もいただきましたので、ちょっとそこら辺につきましては、新たな課題として捉えて、10月、先月ですけれども切り口がやっとスタート台に立てたということで、実態として実働化してきておりますので、その点については、これから腰を据えてこちらとしても対応していきたいと考えておりますので、御了解いただきたいと思います。
○杉本委員 ありがとうございます。よろしくお願いしたいと思います。
個室化じゃなくてというのは、医療的ケアは必要なんだけれども、やっぱり暮らしの場であってほしい、生活の場であってほしいというのが障がい児者の皆さんの思いだと思います。医療機関ではないというところの思いだと思います。そんなところを、今日新たなことをお聞かせいただいたので、またお願いしたいと思います。
○山本委員 テーマは4つあるんですけれども、まず1つ目だけ、幾つか中に細かくあります、よろしくお願いします。
先ほども三公費の医療費の窓口無料化についてのことがいろいろと出ております。今まで発表されているというか、今、発表されていることに固執せず、よりよい方向に制度設計をしていこうということなので、それに期待をするところなんですけれども、この三公費の考え方の中で、例えば子どもの虫歯が全国的に見て大変多くて、治療勧告があっても治療に行く率が少ないのではないかという見解がありますけれども、そのことについてこの三公費の子どもの医療費及び三公費の窓口無料化についてのかかわりを今現在、どう考えてみえるか、ということが1つ。
それから、今回打ち出されている方針の中で、障がい者ゼロ歳から4歳、障がい児ということになりますね。障がいは生まれつきのものもありますし、それから後から障がいを持つということもありますので、考えてみれば、レベルはいろいろありますが、年齢が進むにつれて障がいを持たれる方が多くなっていくわけなんですが、貧困対策という中でも、これをゼロ歳から4歳にとどめた意味が少し、子育て支援なのかということの中で、貧困であれば、大きくなれば、年齢を行けば行くほど必要なものが多くなってくるという現実があると思うので、そのことの兼ね合いのことの考え方が1つ。
それから、生活保護の方は今、医療券を取りに行かれますよね。子どもの場合でも医療券を取りに行って、医療を受けますけれども、この制度設計をしていく中で、医療券を取りに行くって、ゼロ歳から4歳なら特に緊急な状況というのが起こるわけで、お母さんやお父さん方が医療券を取りに行くことのしんどさというのが生活保護の方はあるんですが、それが実際、緊急の場合の医療につながらないことの、そういうようなときに、制度設計をしていくんですが、生活保護の方であっても窓口無料化はゼロ歳から4歳、もっと年齢は上がるかわかりませんけれども、その中ではこれは除外で、とにかくもうフリーパスになるのか、医療券という生活保護の形の中じゃなくてできるような形を考えているのかということです。
4つ目です。これは今後に向けてなんですけれども、というか平成29年度のことなんですけれども、鈴鹿市が実績を持ったことについて、それを検証して平成29年度における、あるいはこれが30年度にもかかわってきますけれども、減額措置というか増えた分については支給をしないかもしれない、今検討中だという話の中で、これは4、5月分の鈴鹿市のデータしかないんですけれども、金額ベースで前年度から12.6%上がり、それから件数でいくと5.3%上がったというふうに、これはもう本当にそのところだけのポイントなので、それが多分、6、7月のデータももとに今検証されていると思うんですが、これで見ていると、資格者の数が、ゼロから15歳とか、ゼロから3歳で区別があるんですけれども、4月からだけでも毎月100名ずつぐらい資格者が増えているということは、生まれた子が増えるのか、よそから来た子が増えるのかということになるんだと思うんです。ゼロから3歳が増えているんですよ。ゼロから15歳はそれと同じように増えているだけで、ゼロから3歳と定義してあるわけですから、4歳になったら抜けていくけれども増えている形、このデータがちょっと不思議なんですけれども。そういう中で人数的なこと、規模的なこと、それと本当に今まで窓口無料化によって必要な医療を受けたのに、それをどこで判断するのかという話をこの間もさせてもらったわけですが、一つ一つ見るのは難しいと思います。けれども、そういうような中で、今のところ鈴鹿市だけですけれども、本当にどういうふうに先行市町に対するその手だてをされるのか。大変難しいというかこの増えた分を、本来ならば行かなくちゃいけないのに今まで抑えていた部分がそこにあるとすれば、これは県として出すべき部分だと思っていますので、今4つのことを言わせていただきましたけれども、そのことに対する今現在の考え方を教えていただきたい。
○松浦課長 何点か御指摘がありましたので、詳細については後日ということがあるかもしれませんけれども、お答えさせていただきます。
まず、虫歯の予防につきましては、基本的に福祉医療費助成制度は保険適用になった方の自己負担分に対応させていただきますので、虫歯が保険適用であれば、今の福祉医療費助成制度の対象者であれば対象になってくると考えております。
それから、ゼロから4歳に区切った理由でございますが、今そういう市町のアンケートでも未就学児まで拡大してはどうかというような御意見もあったりしますので、それを踏まえて検討をしていくところではございますが、ゼロから4歳に限った最初の理由は、厚生労働省の統計によりますと、子どもの医療費が、18歳未満でいきますとゼロから4歳のところの医療費が一番高いところになっておりましたので、医療費が高いということはニーズが高いと考えていまして、ゼロから4歳でまずは一定提案をさせていただきました。ただし、これについてはそういった御意見も踏まえて、また慎重に検討していきたいと考えております。
それから、生活保護の絡みですけれども、生活保護の受給者は、基本的に福祉医療費助成制度は他の公費負担がある場合はまずそれでしてくださいというので生活保護が優先されますので、詳細につきましては、もう少し、委員御指摘の何か御不明な点があれば調べさせていただきます。
それから、鈴鹿市の医療費の伸びでございますが、現在鈴鹿市からは4月から6月受診分についての助成額の実績をとっております。それによりますと、平成28年度と29年度に比べて、助成額全体ですけれども、ゼロから3歳は7.9%伸びております。
ただし、平成28年度はインフルエンザがはやりましたので、ほかの年度に比べて少し高いのではないかという懸念、課題もありましたので、27年度と29年度の数字を比較しましたら、11%の伸びをしています。ただ、ゼロから3歳の全体なんですけれども、鈴鹿市は今、鈴鹿市内の医療機関を受診された場合に現物給付をされておりますので、その11%なり7.9%の伸びというのは、鈴鹿市以外、例えば四日市市とか津市で受診された方は現物給付がされておりませんので、それも含めてその伸びになっておるということでございます。
ちなみに、ゼロから3歳以外の方の鈴鹿市の伸びは、平成28年度、29年度の伸び率は1.4%というような、ゼロから3歳の伸びに比べると低い水準になっております。同様に、平成27年度も2.1%ですので、2.1%と11%を比べますと、少しゼロから3歳は高い、データ的にはそうでございます。まだ3カ月分のデータしか出ておりませんので、これから鈴鹿市と現物給付化によります影響額はどれぐらいかというのを慎重にというか、よく調整をして、検討をしていきたいと考えております。
○山本委員 まず、子どもということと障がい者の方の年齢で障がい者の中でも子どもに限定を今のところしているものですから、やっぱり自分たちは貧困対策だと言いながら、子どもの対策とごっちゃになっているんじゃないかと思うんです、私は。そういうふうに感じています。
それから、生活保護の場合の方は、これからの制度設計を三重県がどうしていくかということですけれども、医療券を取りにいくよりも、もし窓口無料化をゼロから4歳、あるいはゼロから6歳で導入していくときには、フリーパスでいけないと本当に緊急性が高い場合の手だてにならないと思いますので、よその県とかよそのところのことも参考にしながら、そういうことをちょっと考えていくことをしていただかないと。優先するのは国の制度で生活保護ですけれども、それではタイムリーに間に合わないことがあるということを確認させてもらって制度設計に生かしてください。
それから、鈴鹿市の問題は、もちろん先行しているので、それを精査していただかなあかんと思います。いろいろやってもらっていると思います。先ほど言われたように、市内受診か市外受診かとか、それから内容も、複雑なので、だから本当はこれが生きた精査になるためには、個別の状況をしっかり把握していただかないと、ただ数字、金額だけでこれを一刀両断的に物を申してもらっては困るんじゃないかなと。今の子ども医療費、あるいは障がい者医療費、そしてひとり親家庭の医療費の援助の仕方を考えるときに、今後ずっとのことを考えますとそのようなことを思っています。問題点が幾つかあるように思います。
それから、歯のことは、今おっしゃった、保険医療でする、しないとか、そうじゃなくて、三重県の子どもたちの歯の損傷ぐあいがデータ的に大きいのは、学校で検診をしたときに受診の勧告が出ても、それを行かない子どもが多いんじゃないですか。これはデータを持っていると思います、教育委員会で。そういうことから、私は受診のしやすさが少なくなっているんじゃないかな、必要な受診をしていないんじゃないかなと。窓口無料化のせいかどうかはわかりませんよ。でも、そういうことも含めて考えていただきたいということで今申しましたので、平成31年度ということで、今導入に向けて一生懸命してもらっていますけれども、一刻も早く、いい形で進むことをまずはお願いをしたいと思います。
3つありますがよろしいですか。
○奥野委員長 簡潔にやってください。
○山本委員 18ページの周産期死亡率の数を報告していただきました、この間。この数の報告の中で、内容をちょっと確認したいのですが、若年出産ゆえなのか、高齢出産ゆえなのか、救急対応が思うようにいかなかったことなのか、先天性の問題なのか、周産期の死亡というのはいろんな要因があると思うんですが、特に多かったということの中で、それによって対策は違うと思うんです。どのような状況だったのか今わかりますか。
○奥野委員長 明確に、簡潔に答えてください。
どうぞ。
○中尾課長 平成28年度の死産は67人ということでこの数字になったわけですけれども、個々の状況につきましては、どういうような状況であるかというのはわかっていないのが現状でございますので、その部分も含めてどこまで分析できるかというのを検討したいと思います。
以上です。
○山本委員 やはり周産期死亡に至る状況というのは、今申しましたような内容によって手だてが違いますので、例えば若年出産についてだったら、学校関係とともにの教育も必要だろうし、啓蒙も必要だろうし、救急対応がまずかったというのであれば、そことの関係も必要だと思います。一番心配したのは、救急対応のまずさによる問題がもしあったのであれば大きな問題だなと思っております。
では、次に続きます。
37ページの障がい者の相談窓口なんですが、ここで個別のことは伺いませんが、資料としてどういった相談内容が一連にあったのかということを、障がい者差別のことも含めて、区分けはいろいろしてみえると思うので、またデータでいただきたいという資料請求と、もう一つ最後が、120ページの、医師や看護師と並んで保育士の確保が大変難しいという中で、平成31年度待機児童数ゼロを目指しているという中では、処遇改善というのが本当に望まれると思います。民間と公との格差も大きいわけなんですが、処遇改善の資金が大変ありがたいんですけれども、使いにくいというか、現場に書類上のしなくてはいけない仕事が増えているというふうに聞くんですが、そのことについていかがでしょうか。
○中村課長 今年度から職責、経験年数に応じて、例えば7年以上の保育士ですと4万円の処遇改善というような制度ができています。これについては、言われるように副主任の発令であるとか経験年数の確認とか、保育所のほうにも負担は確かにかかっていると思うんですけれども、県として必要最小限の確認作業というのはありますので、県のほうも指導をしながら、しっかり対応していきたいと思っています。
また、この制度で職責、経験年数について、しっかり給料が上がっていく仕組みづくりも進めるということになっていますので、この処遇改善の制度をうまく活用して、県内の園で経験なり職責に応じてちゃんと給料が上がるようにしっかり指導していきたいと考えています。
○栗原次長 障がい者の差別の関係の相談窓口でされた事案については、平成28年度の実績で19件ありまして、整理しておりますので、また市町に来ている実績についても中身をやや入れているものがありますので、お届けさせていただきます。
○山本委員 ありがとうございます。資料はまたよろしくお願いいたします。
今、保育士の処遇改善で、もちろん本当にありがたいという状況はありますけれども、ある枠があって、園自体の独自性の融通がきくような部分もありがたいことにあるもんですから、余計にその処理というかが難しいというようなことをお聞きしていますし、それからやっぱり何といってもまだまだ足りないというふうに思っています。国がそれだけしていることにプラス、例えば都市部では看護師を集めるために都道府県としての上乗せをしているところもありますけれども、そういうことをしないと、今出ている数字は、ゼロには近づいていますけれども、潜在している待機児童は実質各市町でもっとあるわけですから、その本来のところでの待機児童数ゼロということに対するためには、保育士確保のためにやっぱり県としても上乗せというのか、そういう援助をするべきだと思うんですが、そんな方向性というのはないですよね。
○中村課長 今年度制度が拡充したばかりですので、それを注視していきたいというのと、やっぱり確保のためには処遇の給与面だけではなしに、職場の環境であるとか、例えば潜在保育士にどう復帰してもらうかとか、新任の保育士がやめていかんような対策をどうとったらいいかとか、養成所の卒業生が県内にどう残ってもらえるか、いろいろ総合的に進めていく必要があると思っておりますので、県のほうとしても潜在保育士等の意識とか、どういう条件なら復帰してもらえるか、実態把握に努めて、保育士確保を総合的に進めていきたいと考えています。
○山本委員 最後にします。
保育士にも意識を持って一生懸命やっていただいていて、にこやかに楽しく仕事を子どもたちの前でしていっていただける状況をつくらないと、保育士が疲弊をしてしまっては子どもたちにいいことは絶対にないし、今言われたように新人がもうやめようかなんて、そんな話が出てくるような状況にしてしまってはいけないと思います。この処遇改善の資金についても、研修などが義務づけられていたりとかすることで、現場を離れなくちゃいけないとか、そういうこともあって大変ありがたいような大変なようなという現実があることは事実ですので、そのことも含め、金銭的な、経済的なことだけではなく、全体としての働きやすさをつくっていかなくちゃいけないというのはあると思うんですけれども、やっぱり給料は大切やというふうに思います。
県としての姿勢がどこまでこれで示せるかというのはわかりませんけれども、国に対してもっともっと要求することももちろんですけれども、よその県に比べて三重県がと言ったら寄ってきてくれるかもしれませんので、そこら辺のところもまた今後考えていただければと思います。終わります。
○奥野委員長 ほかに。
○杉本委員 学童保育、放課後児童クラブのことなんですけれども、121ページに係るところなんですが、研修を進めてきていただいて、それが人材確保ということになっているんですけれども、質の確保はこれでできると思うんですが、課題となる量の確保はこの対策で大丈夫なんだろうか。それは県の役割ではないとおっしゃるのかもしれませんし、そこのところをお聞かせください。
それから、今、民間のというか、無認可のというか、そういった学童保育が増えてきています。これまでだと大体利用料金が1万円ちょっとぐらいなんですけれども、2万円から3万円ぐらいの学童保育が出てきています。数が多くなってきていると思うんですが、そのあたりの実態はつかんでおられるんでしょうかということが2つ目です。
それから、抜本的には、もう少し国の制度を保育所並みに改正していただく必要があるんではないかと思うんですけれども、そんな方向性は国のほうではあるんでしょうかというあたりをお願いします。
○中村課長 放課後児童クラブにつきましては、新制度になっておおむね10歳ぐらいまでのが、小学校6年生まで利用できるということで、利用希望が増えているというのが実態でございます。そういうのもあって、実施の責任は、基本は市町が持つということになっておるんですけれども、年々増加しておりまして、今現在ですと九十数パーセントの学区で学童保育を利用できるような状況にまで来ております。また、今年度、来年度も新設なり拡充の施設整備を予定しているところも幾つかありますので、年々拡充していく傾向であると思うんですけれども、言われるように保育所もそうなんですけれども、受け皿が整うと、それに応じて預かってもらおうかという潜在のニーズが出てくるという面もありますので、そこら辺が県も市町のほうも一緒なんですけれども、読み切れない部分がありまして、そこら辺も見ながら、市町と協力しながら整備を進めていきたいと思っております。
あと、無認可の市町なりがかかわっていない学童保育ということかと思うんですけれども、今実態のほうは県のほうでは把握はしておりません。
以上です。
○杉本委員 実態把握をぜひお願いしたいと思います。3万円を超えるところもありますし。どうしても今までの学童保育だと親が運営にかかわらないといけませんが、かかわらなくてもいいので、高いけれどもというところで2万円以上のところを利用される方も増えてきているように思います。その実態が私は津市しかわかりませんので、県内全域でどんな状況かなというところで、質の担保は図っていただいていると思うんですけれども、ニーズとも合わせて、指導員の量の問題は、市町の問題なのかもわからないですけれども、ぜひ実態把握を少ししていただけないかなというのを要望させていただきます。
それから、あと1つだけ、済みません。
桑名にあります悠の課題をどのようにつかんでいらっしゃるでしょうか。教えてください。
○中村課長 悠については、これまで委員会でも御指摘がありますように、県外からの入所児童が多いという現状があります。そういうこともありまして、県のほうとしても、市町の関係部署の皆さんに、悠はどういう人が利用できるという説明であるとか、当然児童相談所の職員も異動とかで交代しますので、悠の適正な利用というのをしっかりやっていくように今進めております。
また、施設のほうも地域、施設の中だけでなく、市町であるとか学校であるとか福祉機関とか、そういうところと連携するような形で対応できるような職員体制の充実であるとか、地域子育て支援センター、三重県立子ども心身発達医療センターのほうからもセンター長にアドバイスをいただいたりしながら、連携をとりながら県内の児童を増やして処遇の向上に努めていきたいという形で今進めております。
○杉本委員 大里の子ども心身発達医療支援センターからスーパーバイザーに行っていただいているというのも聞いているんですけれども、やっぱりそのことも含めて体制の強化といいますか、その環境整備といいますか、そのあたりも大きく課題があるかなというふうに思います。今日は時間もありませんので、細かいところは今後またちょっと担当のところとお話し合いさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○三谷委員 施策123のがん対策の推進の目標値の設定についてちょっと御説明いただきたいんですが、平成27年度の現状値が70.8人で、28年度の実績値が75.2人と逆にぐっと増えて、30年度は67.2人ということになっています。この平成30年度の目標値の考え方というところで、31年度の目標達成に向けて目標値と現状値の差である4.8人を4年間で着実に解消することができるように3.6人減少となる67.2人を最大目標値にしましたということなんですが、27年度の70.8人から見ればそれはそのとおりかもわかりませんが、28年度の実績値から見れば、一気に8人減らさなあかん話になってくるわけですよね。数字さえ合わせればいいという話では当然ないと思います。現状と課題のところで、じゃ、なぜこういうふうに増えたのかというところの問題点の記述がなかなか読み取れないというのが1つ。それから、平成30年度当初予算編成に向けての基本的な考え方、マル1からマル7までいろいろと書いていただいているんですが、マル1からマル7、これを着実に実施していけば8人減るというふうに理解してよろしいですか。
○星野課長 平成31年度の目標値につきましては、全国的にトップである長野県を目標にということで置かせていただいている状況で、現実的には厳しいのかなというところは感じるところではございますが、目指していくということで、31年度の目標値はそのまま変わらないということなので、案分させていただいているところがございます。
死亡を減らすということにつきましては、現在の三重県がん対策戦略プランの中にも、死亡率を減らすということは全体目標として挙げさせていただいております。目標が達成したかどうかということになると、ちょっと難しい状況になるのは現実でありますけれども、次期計画におきましてもその目標が高齢化が進む中で、全国的にもがんの罹患率が上がったりとかということは予想されておりますので、なかなか難しいんじゃないかということは言われておるんですけれども、三重県におきましては、最終的にがんになる人が減って死亡数が減ればということを考えておりますので、プランの中にも目標値を置くような形で、今ちょっと検討をさせていただいておりまして、できるだけ努力をしていきたいというふうに考えております。
○三谷委員 意気込みはそれで結構なんですが、じゃ、現状と課題のところに、逆に減らなきゃいけないのが増えてきているというような課題の認識等の記述がないのはなぜかということと、それだけ厳しい状況の中であれば、平成30年度当初予算編成に向けての基本的な考え方の中に、より厳しい環境の中で達成しようとすれば、やっぱりこういう新たな展開の部分がどうしても必要だとか、そういうものが見えてこないといかんと思うんですが、そのあたりのところはいかがなんでしょうか。
○星野課長 がんにつきましては、プランの検討の中で、予防に力を入れていく必要があるということはすごく議論されておりますので、活動指標の中には、例えばこちらのほうに書かせていただいている内容であれば、今までは早期発見ということでがん検診の受診率を上げていくということを目標に挙げておりましたが、受診しただけではなくて、受診して発見された方がきちんと治療につながっていく、がんの疑いがあるという方がきちんとつながっていく必要があるということで、要精検率というものもしっかり見ていく必要があるんではないかということで考えておりまして、一応現状と課題の中にはそういうふうな形で書かせていただいたつもりでございます。
○三谷委員 この項はもうこれぐらいにしますが、やはりしっかり見ていっていただかないと、実績値と目標値が乖離しているような話では甚だ説得力に欠けると思いますから、その点はよろしくお願い申し上げたいと思います。
あと、もう1点だけ。
○奥野委員長 どうぞ。
○三谷委員 先ほど生活保護の話が少し出たんですが、43ページの支え合いの福祉社会づくりの中の平成30年度当初予算編成に向けての基本的な考え方のマル8、生活保護の適正実施を進めるとともに、保護受給者の自立に向けた支援に取り組みますと、こういう記述になっているんですが、自立支援は非常に大事だと思います。ただ、生活保護の受給者というのは急速に高齢化していまして、受給されている方の多くが高齢者、そういう方は自立支援の話ではなしに、別の切り口で取り組まなきゃいけないんじゃないんですかというのが1つ。
それから、適正実施とここに書かれていますが、余りにもこういう側面が強調されて、生活保護を受けながらパチンコに行っているやないか、酒飲んどるやないかという批判で、本来、最後のセーフティーネットとして受けなければいけない人たちが萎縮してしまって、きちっと生活保護が受けられていないというような現象も出てきていまして、自立支援の話も大事ですけれども、むしろそういう本来受けなければいけない人たちが、そういう社会的な批判の目の中で萎縮してしまっている、こういうところのほうがまだ大事ではないかと思うんですが、そのあたりのところの考え方を聞かせてもらえませんか。
○磯田課長 まず最初の御質問の、自立に向けた支援に取り組みますということで、確かに生活保護受給者の半数以上を、54%ぐらいだと思うんですけれども、高齢者の方が占めております。やはり高齢者の方、特に64歳を超えたような方に就労とかそういったことは非常に考えにくいというところでございますので、健康維持といいますか、ヘルスケアであるとか、そういったことについて国のほうからもいろいろ指針等出ているところでございますので、健康維持といったところが一番重要なところではないかなというふうに考えております。
あと、もう1点、生活保護の受給が非常にしにくいといいますか、相談がしにくいのではないかというようなところにつきましては、やはりよく水際作戦と言われるように、申請に来て、どちらかというと申請にならないような方向で面談をするとか、そういったケースも、厚労省のほうからはそういったケースがないようにきちっと把握に努めるようにというふうに言われておりまして、私どもで生活保護法施行事務監査ということで毎年度各事務所に1回赴いて、生活保護の相談に至ったけれども、申請に至っていないケースがどのような相談状況であったかというのは、書面と、あとワーカーからのその事務所の聞き取り等で把握をしているところでございます。ただそのような実態というのは今のところちょっと把握できていない、把握していないところなんですけれども、今後もそういった水際であえて断るような話がないような形で、相談のあった方が生活保護を申請するということであれば、やはり直ちに申請書をお渡しして、実情を聞き取って、窮迫の状況とかといったことを特に把握して、生活保護の適正な実施ということで監査等でも行っていきたいというふうに考えております。
○三谷委員 そういうことであれば、このマル8の記述は当然変わらなければいけないわけです。適正実施と自立支援だけではやっぱりおかしい。やはり今おっしゃったような、例えば高齢者の健康維持だとか、窓口での指導だとか、そういうものが並行して入ってこなければ、非常に偏った表現になってしまうんではないかなと、こう思うんですが、その点はいかがですか。
○磯田課長 確かに適正実施ということになると、そういったことを現実のところ、今現在やっているところも少し記述のほうでの反映を検討していきたいというふうに思っております。
○三谷委員 よろしくお願いします。終わります。
○奥野委員長 ほかに。
○西場委員 20ページのマル4で看護師等の確保に向けて、再就業に向けてより効果的な支援を行いますというのがあるんだよね。期待をするんだけれども、これはどういうことを今度やってくれるということになるんかな。
○清田対策監 再就業支援ということにつきましては、せっかく資格を取ったにもかかわらず潜在化されているということが問題となっておりまして、法律のほうも少し変わりまして、届出制度ということが始まっております。そういうふうな方をターゲットに本当に情報発信をしたり、就業を希望されている方につきまして細かく丁寧に聞き取りをして、就業につながりやすいような支援をしていくということを考えております。
○西場委員 それだと今までと変わりないんで、今まで以上に効果的に支援を行うと言うから、強化するものがしっかりなければ、こんな表現はおかしいんじゃないか。
○清田対策監 四日市にナースセンターのサテライトというふうなものもできましたので、そこの人員体制も強化をいたしまして、より相談の体制強化を図っていきたいと考えております。
○西場委員 その程度だと、この看護師等の確保の実効が期待できない。もうこれは本当に重要な地域医療の大きな課題で、今後の在宅医療も含めて、地域包括ケアも含めて、医師ももちろんだけれども、看護師をいかに確保していくかというのは重要なテーマになっておるんです。新規就業してもらった看護師も3年間の間に半分がやめてしまう、そういうような実態がある中で、看護師をどうしていくかという課題、その中で再就職に向けて、いわゆるナースセンターが今やっておることについての期待も大きいというのか、ここに活路を見出したいんだけれども、もっとこれは真剣に努力せねばならんと思うが、松田局長、どうだね。
○松田局長 委員御指摘のところは本当にごもっともで、私どもも今取り組んでいる仕組みを徹底して関係者が意識を持って取り組むということとあわせて、先ほど委員御指摘の場合ですと、今後地域での看護師の活躍の場というのが広がってまいりますので、地域全体としてそういう機運の中で、隣同士でも看護師さんがおればなという話があれば、じゃ、私がというような、そういう地域の意識醸成みたいな取組もあわせてやっていくことが必要かなと思っておりまして、引き続きいろいろ知恵、工夫を出しながら頑張っていきたいと思います。
○西場委員 現在、ナースセンターへのいろいろ事業委託みたいなのがあるけれども、このあたりの支援を強化するということが現実的に重要だし、もう一つは、県が主体的に呼びかけなり啓発も含めてもっと取り組むようにしないと、ナースセンター任せじゃ、もう精一杯ですよ。もっとしっかりやってもらうことを強く改めて要望しておきたいと思います。
では、あと1分よろしいですか。
○奥野委員長 どうぞ。
○西場委員 熊本県へ行っていろいろ見聞きすると、そこの災害状況の中から災害薬事コーディネーターというものが重要だということがわかってきたと。そういう要望が、あるいは検討がなされておるということは聞いておったけれども、平成30年度当初予算編成に向けての基本的な考え方の中でこの災害薬事コーディネーターについての記述がないけれど、どうなったのか。
○中尾課長 災害医療コーディネーターにつきましては、施策112のほうで医療対策局のほうの災害医療コーディネーターのところに記述しておりまして、9ページのマル16のところに、災害医療コーディネーターを……
○西場委員 ページを教えてください。
○中尾課長 9ページです。施策112の9ページのマル16のところです。
現在、三重県の災害医療センターに本部付で5人おりまして、それから各地域の災害医療コーディネーターが36人で、計41人コーディネーターがございまして、ここにも書いてございますように、委員御指摘のようにコーディネーターを委嘱するだけではなくて、その質を高める必要がございますので、研修等を行いながら、熊本地震等を教訓にしながら、防災対策部と協働しながら行っていきたいというふうに考えております。
以上です。
○西場委員 薬事のほうにはこの表現はしないのか。
○下尾課長 薬事のほうのコーディネーターにつきましては、今、三重県薬剤師会のほうとその準備を進めているところでございまして、明確な記述については今検討中でございます。
○西場委員 よろしくお願いします。終わります。
○奥野委員長 ほかにございませんか。
お昼ですので、なければ平成30年度当初予算編成に向けての基本的な考え方についての調査を終わらせていただきます。
健康福祉部のほうは多種多様で、たくさんの御意見がありました。どうも明快な答えというのができていない部分もございます。予算編成に向けては、しっかりと我々委員の意見を捉えていただいて、予算編成に向かって期待に応えられるような予算編成をしていただくようにお願いをしたいと思います。
それでは、休憩に入ります。13時10分を再開といたしますので、よろしくお願いします。
(休 憩)
2 議案の審査
(1)認定第5号「平成28年度三重県一般会計歳入歳出決算」(関係分)
(2)認定第7号「平成28年度地方独立行政法人三重県立総合医療センター資金貸付特別会計歳入歳出決算」
(3)認定第8号「平成28年度三重県母子及び父子並びに寡婦福祉資金貸付事業特別会計歳入歳出決算」
(4)認定第9号「平成28年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業特別会計歳入歳出決算」
ア 当局から資料に基づき補充説明(田中部長)
イ 質疑
○奥野委員長 御質疑があれば、お願いをいたします。
○山本委員 一般会計の中で、今説明はなかった部分ですけれども、国民健康保険財政安定化基金の積み上げが平成28年度、されております。平成28年度は、27年度に比べて半分ぐらいということの中で積み上がっていっているわけなんですけれども、この国民健康保険の基金について、使途は国民健康保健の県一元化、財政の一本化に伴ったときの急激な値上がりとか、運営上の手だてのためということになっていると思うんですけれども、そのことで、この金額はどのように、これで間に合うのかとか、こうやって積み上げていくことがどうなのかというようなことなんですけれども、一本化のことについて、これで間に合っていく金額が今積み上がっているんでしょうか、平成28年度末。
○松浦課長 国民健康保険財政安定化基金につきましては、平成28年度決算末で約8億円の積み上がりがしております。平成29年度当初予算では、現計予算では20億円の予算を計上しておりまして、合わせると27億円余りの積立額になる予定でございます。
今回、今年度平成29年度の交付見込みについては、国からまだ通知は来ておりませんが、国全体で積み立てる額を三重県に案分しますと、27億円程度となっておりまして、これでもって30年度から始まります国民健康保険の財政の都道府県一元化で医療費が急激に見込みよりも伸びたようなときに対しては、こういった基金を活用しながら運営していきたいと思いますけれども、基金の取り崩しの規定につきましては、この前も常任委員会で御説明をさせていただきましたけれども、これからまた議会に条例改正という形で上げていきたいと考えております。
○山本委員 今の御説明は今までも再三御説明をいただいて、この国民健康保険財政安定化基金でもって平成30年度以降の運営をそれこそ安定させるために、これをすることの中で激変緩和などにも利用するというか、それにも充てるということも含めてなんですか。
○松浦課長 国民健康保険の財政運営の都道府県化に伴って、保険料が急激に上がらないようにということで激変緩和をする財源につきましては、これとは別に用意をしておりますので、それにつきましては、今まで常任委員会でも御説明をさせていただいているところでございますが、国民健康保険の都道府県の財政運営化に伴って保険料が上がらないように今検討をしているところで、今、本算定に向けて各係数の整理をしておるところでございますので、また常任委員会のときにも御説明をさせていただきます。
○山本委員 ということは、今言われている国民健康保険財政安定化基金は、安定化という意味ではこれが使われてきますけれども、激変緩和に直に使うというわけではないけれどもというお話で理解してよろしいんですね。
○松浦課長 そのとおりでございます。
○山本委員 そうしますと、これは今の27億円程度という話が、平成29年度も含めてということですが、どのくらいもっていくものなんですか。どのぐらいもっていれば、これは安心だということなんですか。
○松浦課長 医療費が急激に上がるのがどれくらいというのはなかなか見込みづらいんでございますが、全体で医療費は1500億円ぐらいあるので、その規模からすると一部になるんですけれども、まず27億円ぐらいの基金を、全額これは国費が財源になっておりますので、一定積み立てておりますので、その範囲内でその年度に急激に医療費が上がった場合は、まずこれを活用したいと思っております。
まずは、医療費をある程度適正に見込みつつ、財源不足にならないように制度運営をしていきたいと考えております。
○山本委員 これで終わりますけれども、とにもかくにも県が国民健康保険の財政運営を担うということの中で必要になってくる基金を積み立てているということだと解釈して、国民健康保険の財政運営の一本化については、様々各市町にも今説明にずっと行っていただいていて、昨日もどこかでしたという話でいろいろ内容は聞いておるんですけれども、このまま突っ走っていくのには、ここでも大きな論議をこれからもしていくんだろうと思いますが、平成28年度にそのことのために積み立てているということの、それに進んだらあかんという思いを持っていますもんですから、そのことのために積み立てているということについては疑義があるということをここで意思表示しておきたいと思います。質問を終わります。
○奥野委員長 ほかに。
○中嶋委員 今日の説明資料の20ページなんですが、衛生費の関係、全体としてですけれども、不用額が約8億円あったということで予算現額から見ると3%ぐらいということで、多い少ないはあるんですが、8億円というのはなかなか多いもので、これを最終補正に向けてもう少し最終補正での減額ということはできなかったのかなと。個々の細かい話をしていくとあれですので、やはりなかなか難しいものなのかどうなのか、そのあたりの考え方だけ確認をさせてください。
○荒木副部長 衛生費の不用額の主なものというのは、いわゆる医療費ということで、例えば難病に係る医療費とか、精神科通院に係る医療費というふうなことになります。
もともと医療費の予算というのはパイの大きい部分で、最終補正の調整時期というのが大体12月末で、翌年1月、2月、3月についてはある程度見込みというふうな形で最終補正予算を計上するわけでございますが、やはり予算が不足するということは絶対だめな話ですので、その辺も踏まえながら最終補正予算を組んだ結果、今回8億円ほどの不用額が出たということですけれども、今後ともより正確な見積もりの中で、できるだけ不用額は減らしていきたいと思っています。
○中嶋委員 可能な範囲で、無駄のない、無駄のないという言い方は変ですけれども、できるだけ適正規模の予算を組んでいただけるように、補正も含めてやっていただければと思います。
それと絡めての話になるかどうかわからないですけれども、監査委員の平成28年度三重県歳入歳出決算審査意見書の中で、流用額の推移というのをお示しいただいていまして、これを見ると民生費の流用額というのが対前年度で見た場合の増減が突出して多いというのがありまして、227.3%という、この流用が増えた特殊要因というのが何かあったのかないのか。
○荒木副部長 1件、町への貸付金がございまして、その予算が最終補正において計上漏れしていたというふうなことで、流用額が多く、貸付金の金額は6800万円ということで、大幅な流用増というふうな結果になってしまいました。
○中嶋委員 先ほどの不用額ともども、やはり大幅な流用というのも、私は余り、流用は絶対だめよとは思わないんですが、余り格好のいいものでもないので、ぜひともしっかりとそのあたりは予算組みをしていただければなと思います。
最後に1点だけ、基金のほうで福祉基金が、昨年度7億1600万円という取り崩しをされて、随分と基金残高も減ってきてはいるんですが、これも昨年度は特に多く取り崩した特殊要因というのが何かあったやないやというのがわかれば、お教えいただきたいんですけれども。
○野呂課長 詳細な資料を持っていなくて申しわけございませんが、大体歳入のほうが3億から4億円程度で、歳出のほうが5億から7億円ということで推移しております。当然ながら、昨今の財政状況が厳しい中、有用な財源でございますので、そこのところも少しカバーしながらということで若干増えたのかなというように思っております。今後も貴重な財源ですので、きちっと精査をして使っていきたいというふうに思っております。
以上です。
○中嶋委員 わかりました。福祉基金ですので、当然目的というか使途も限られている中で必要な予算の財源として使ったのであれば、それはもちろん問題ないことだと思いますので、確認だけしたかったので聞かせていただきました。ありがとうございます。
以上です。
○奥野委員長 ほかに。
○三谷委員 26ページのみえライフイノベーション総合特区推進事業費9222万6500円、これはここの説明書きにあるとおり、特区の中での、研究・製品開発を促進する云々でその経費ということなんですが、まず、みえライフイノベーション総合特区を指定してからどれぐらいたちましたか。
○長岡課長 特区につきましては、当初の特区から昨年度末でちょうど5年になりましたので、昨年度末、3月に新たな引き続きの特区ということでまた認定をいただきまして、今年度が変更の初年度になります。
以上です。
○三谷委員 じゃ、特区として5年の実績があるわけですけれども、それなりの成果が見えてこないといけないと思うんですが、静岡県だとかそういうところもライフイノベーションによく似た特区でいろいろやっておられると思うんですけれども、そういう他県に比べて、本県のこの特区の成果というのはどういうところにあるわけでしょうか。
○長岡課長 他県の特区で、幾つかライフイノベーションのようなものを掲げた特区もございまして、その中で非常に高度な医療体制を整えるとかそういった特区もあれば、もう少し健康福祉的な部分もあったりして、三重県のみえライフイノベーション総合特区のような形の特区と比べてどうかというと、なかなか比較は難しいと思っています。
その中でも、新しい製品を生み出すとかそういった指標を持っている特区も幾つかありまして、その中ではほぼほぼ同程度に新しい製品サービスを生み出すような形でどこの特区もやっておりまして、三重県においても同程度に進んでいるのかなと思っているところでございます。
○三谷委員 一回特区を設定して、そこで事業が進み始めると、なかなか後がよくわからなくなってくるので、5年で一区切りということならば、5年間のライフイノベーションの成果というか総括というか、そういうものを一回示していただきたいなと思います。やはりそういうのを見せていただいて、また次年度はどうするのかという話が当然なかったらいかんわけですから、そこら辺が抜けたまま、これから5年で一旦一区切りで、また次はそのままやっていますというのはちょっといかがかなと思います。
それと翌年度繰越額も不用額も、全部ライフイノベーション絡み、金額的にはほとんどそうなんですけれども、やっぱりここら辺のところも少し、緩みとは言いませんけれども、全体になれというかそういうものが出てきているんではないかなという感じがするんですが、その点はいかがですか。
○長岡課長 翌年度繰越額、不用額も、ほぼライフイノベーションの関係ということでございますし、なれと言われてしまうとなかなか苦しいところはございますが、常任委員会におきましてもライフイノベーションの単年度の総括というのは、何らかの形で御報告させていただかなくてはならないなと思っておりますので、準備をさせていただきたいと思っております。
○三谷委員 部長、やっぱり5年一区切りの見えるものを一回示していただきたいと思うんですが、よろしいですか。
○田中部長 まず、平成29年の3月までということで、その5年間についてお示しさせてもらった上で、既に5年間は更新しておりますけれども、今年度のやつについてもできる限りしっかりとお示しさせていただきたいと思います。
○奥野委員長 ほかに。
○山本委員 先ほども今後のことで言っています保育士の処遇改善の費用なんですけれども、単項目で言うと、ここの中で、事業費としてどこで出ているのかなと、繰っても繰ってもわからないんですけれども、どこに入り込んでいるんでしょうか。
○中村課長 ページでいきますと、17ページの児童福祉費の保育所事業費のところに入っております。
○山本委員 17ページというのは、今御説明いただいた17ページですよね。そうすると、この一項目一項目のこういう資料の中に行くと、保育所事業費の中に個別の処遇改善何とかではなくて、項目で、その中に入っているということでよろしいですか。
○中村課長 そうです。
○山本委員 わかりました。理解しました。
○奥野委員長 よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
○奥野委員長 なければ、認定議案に対する質疑を終了いたします。
ウ 委員間討議 なし
エ 討論
○奥野委員長 次に、改めて討論として認定議案に対する賛否の意向に表明があればお願いをいたします。
○山本委員 失礼します。先ほども教えていただいたように、個別の事業で何が幾らということはここでわからないものがありますけれども、先ほど申しました、まずは国民健康保険についてはこの説明書の中にもある基金の積み立て及びシステムの構築のための費用が載っておりますが、その部分については、まず国民健康保険の財政一本化が今本当にそう進めていいのかということも含め疑義があるということで反対を表明し、あと、先ほど中嶋委員のほうからも午前中に出ておりましたが、監査の内容のことで本当に大変なことだと思っています。監査については、これからどんどん事業所などが広がり、団体が広がっていく中でますます大変になってくる、平成28年度、先駆けでありますけれども、その監査の状況がやっぱり陣容が足りないんじゃないか、ここにはお金をやはり投入してでも、今後のことも含めてですけれども、28年度は大変だっただろうな、大変だったよねということで、こういうところには厚くしていかないと、問題が顕著化したということで、監査についての費用、これを増額すべきであるということ。
そして、保育士の処遇改善の問題は、多々いろいろと前進した部分はあるんですけれども、国から来るだけではなくて、やっぱり待機児童数ゼロということを目指すということを掲げて平成28年度も少しずつ前進をしてきたわけですが、その乖離もやはりあるということの中で、県としての独自の財政支援ができたらよかったのになという意味で。
それともう一つ最後に、福祉三公費についてのこの考え方で、県としては今後は新しい方針も出していかれるということですけれども、平成28年度について、今まで多くの県民要望がある中で、この窓口無料化という、これは子どもだけではなくて障がい者、そしてひとり親家庭、窓口無料化ということは全国でもいろんな形はあるにせよ、流れとして窓口無料化というのは否めないことだと思っておりますが、それが長きにわたる要求があるにもかかわらず、28年度においてなされていなかったということは、健康福祉部の財政としてもっと分捕ってこやなあかんだのではないかという思いで反対を表明させていただきます。
結果ですので、このことによって、大変つらい思いをした部分が県民の中にあったんではないだろうかということの観点で反対させてもらいます。
〔「認定の何号に……」の声あり〕
○山本委員 何号といいますと、認定第5号の先ほど申した内容において反対をさせていただきます。
○奥野委員長 ほかに討論はございませんか。
○中嶋委員 賛成の立場での討論なんですが、先ほどの山本委員の反対の討論の中に、事実誤認が2点あろうかと思いますので、指摘させていただきたいと思います。
この分厚い三重県歳入歳出決算に関する説明書自体は、地方財政法に基づいてこういう様式で款、項、目、節でまとめるようになっているので、これをもって事業がわからないというのはちょっと言いがかりかなという気がするのが1点。
それからもう1点、窓口無料化の件については、仮に健康福祉部が予算を分捕ってきたとしても、それに市や町がついていけるかという問題があるので、それだけをもって反対というのは事実誤認だと私は思います。ということだけ言わせていただきます。
○奥野委員長 ほかに。
〔「なし」の声あり〕
○奥野委員長 討論なしと認め、討論は終結いたします。
オ 採決 認定第5号(関係分) 挙手(多数) 認定
認定第7号 挙手(全員) 認定
認定第8号 挙手(全員) 認定
認定第9号 挙手(全員) 認定
3 委員間討議
(1)所管事項調査に関する事項
○奥野委員長 まず、先ほどの所管事項について御意見のある方はお願いいたします。
○中嶋委員 この委員会の重点調査項目になっています、窓口無料化の、今日も、さっきも議案の中でも……
○奥野委員長 重点調査項目になっていたか。
〔「都道府県の財政の一元化……」の声あり〕
○中嶋委員 ごめんなさい、国民健康保険財政の広域化、都道府県が広域化するという話の中で、医療費適正化の観点から、この窓口無料化、現物給付の問題については、かなりうちの常任委員会でも分科会でも議論になっているところなんですけれども、先ほどの所管事項でもそう言ったんですが、私の意見と三谷委員の意見とはちょっと合わないところもあったりするところもある中で、これをどうさばいていくのかというか、どこの場で、例えば今回は分科会なんで、委員長報告を盛り込むかどうかということも含めて、どうしていくのかということについてはちょっと協議していただいたほうがいいかなというふうに思っておるんですが、そういう意見です。委員の皆さんの御意見を聞いていただいてもいいんですが。
○奥野委員長 中嶋委員に対する御意見はございませんか。
○三谷委員 委員会の意見として1本にまとめなければいけないということでは当然ないわけですよね。ですから、個々のこういう意見があったということが並行して出てきても、別に委員長報告としてはそうおかしくはない。ただ、余り無理してまとめ上げる必要はないのかなという感じはしますけどね。
○奥野委員長 ほかに。
まだつい二、三日前なんですけれども、新政みえのほうから何か知事への提言ということで、三公費の現物給付が出ていると聞いたんですけれども、自民党のほうからどうやろかというような話を、私は全然知りませんでしたので、今この議論は議論の途中で、それは委員長に対する新政みえの圧力かというふうに僕は判断したんですけれども、もしそういうことを今おやりになるならば、委員長としては非常に立場が苦しくなるし、やっとられへんので、もしそれを提言として知事に出すのなら、それが本当であるならば、私はこの委員長をやめさせてもらわなきゃいかんかなと。なぜならば、まだ議論の途中で知事に提言を出すというのはルール違反というのか、これが先進議会のルールなのかというのをちょっと疑問に感じますので、代表も副委員長もみえますので、そこのところをもう一度、新政みえのほうで議論していただいて、もし出すのであれば私は委員長をやめさせていただこうかなと、そんなふうに思っております。ぜひとも御検討ください。
○三谷委員 委員長の御意向は、委員長の御意向として、しっかり承りました。また、会派は会派としての政策集団としての考え方もこれはありますので、少し議論をさせていただきたいと思います。
○奥野委員長 ほかにございませんか。
○中嶋委員 この話は、医療費適正化の観点の中でも非常に重要な話だと思って、この委員会で何度もやってきて、県の一定の方向も出てきた中で、今最終的に市町とも詰めていらっしゃるんだと思うんですが、最終的な県の考え方というのが、そのうち、12月か遅くとも来年の2月の当初予算案のときには示されるものというふうに期待しておる中で、まずこれまでこの委員会でしっかり議論してきたことなので、私としては委員会のほうで、奥野委員長がおる中でやらせてもらえればなというふうには思っております。これまで議論を積み重ねてきた、確かに言われるとおり、委員会として一つの意見にまとまるのは難しいかもしれませんが、議会として一本になっていこうという中で執行部と対峙しようという我々の議会改革の考えからいっても、もう少しこの委員会という平場で、オープンな場で議論することが大事かなということは思うところです。
○奥野委員長 わかりました。
○西場委員 この医療費助成の問題は、そのものずばりの議論も重要だし、そしてそれが県財政に及ぼす影響、あわせて市町の財政に及ぼす影響、これがあり、両方とも考えていかねばならんですね。そうなると、この健康福祉病院常任委員会だけで果たして結論が出せるか。これを決定することによって、県財政にどれだけ影響を及ぼすのか、それは当然平成30年度以降の予算に影響してくるし、市町の財政にも影響してくる話です。そうなると、これの決定をこの委員会だけでやるというわけにいかないし、委員会のレベルで言えば総務財政のほうの委員会も入れざるを得ないし、当然それは県との、総務との調整、お互いの議論も必要になってくるだろうし、そういうレベルがあるということを委員長は踏まえていただいて方向づけをしてください。
○奥野委員長 わかりました。
今までいろんな議論がこの三公費に対してなされてきました。私も自分事ですけれども、11年間町長をやっていて、こういう窓口無償、それまでは償還をやっていた、償還でも住民から文句はなかったし、十分にありがたいと思われていた。やはり今は少し大衆迎合的な部分もあるんではないか、確かに新政みえの三谷委員、また山本委員のおっしゃることも十分に承知なんですけれども、やはりこれは市町が一応全て窓口になっておりますので、市町の中でも先日、町長の懇談というんか要望事項の中にも、ある町長が、私は賛成ではないけれども、隣に愛知県やそういうところがあるので、ほかがやっているのでやらざるを得ないんや、非常に難しい立場やというようなお話もされておりました。そういう意味で、今、西場委員がおっしゃったように、これが本当に健康福祉病院常任委員会だけで決定すべきものかというのもよく検討しなきゃいかん問題で、まずは県当局が方向性を示して、その後、我々が議論をしていくというのが通常な形でないかと、そんなふうに思いますので、その方向へ委員長としては進めていきたいなと、そんなふうに思っております。
以上です。
○前野委員 今、委員長のほうから辞任も含めた発言があったんですけれども、そうではなしに、ぜひそれは委員長に撤回をしていただきたいんですが、うちの健康福祉部の常任委員会の重点調査項目というお話もありましたんで、しっかりその辺は多様な意見があってもいいと思うんです。結論づけることは後にしておいて、まず議論をするということが大事ですんで、ぜひ委員長のもとでこの中身についてそれぞれの立場で議論をすると。それを深めていって、今、西場委員が言われたように、財政的な問題を考えると、三重県全体の財政を考えないと、健康福祉部だけではいかんという話もありましたんで、その辺も含めて委員長に取りまとめをひとつよろしくお願いしたいのと、今の話を撤回していただきたい。
○奥野委員長 撤回はしませんのやけれど、やはり頭越しに、この委員会を頭越しに、議論の途中にそういう知事提言というのをやられると、この委員会、また委員長としては非常に寂しいというのか、前もってそういう話もなしに知事のほうへ提言するのは、先進議会と言われる三重県議会がそういうことをしては、やはり情けないというか、やっておられんなという思いがあるので、その辺はその提言がされた時点ではもう辞任をする、提言されなかったらみんなで検討していこうやないかということで、いま一度、新政みえには考えていただきたい、そんなふうに思います。
以上です。
ほかにございませんか。
〔「なし」の声あり〕
(2)執行部に処理経過の報告を求める事項 なし
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
予算決算常任委員会健康福祉病院分科会委員長
奥野 英介