三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成30年度 委員会会議録 > 平成31年3月5日 環境生活農林水産常任委員会・分科会 会議録
環境生活農林水産常任委員会
予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会
会議録
(開 会 中)
開催年月日 平成31年3月5日(火曜日) 午前10時0分~午後1時54分
会議室 201委員会室
出席委員 8名
委員長 藤田 宜三
副委員長 彦坂 公之
委員 中瀬古 初美
委員 廣 耕太郎
委員 今井 智広
委員 水谷 隆
委員 山本 勝
委員 西場 信行
欠席委員 なし
出席説明員
[農林水産部]
部長 岡村 昌和
副部長 前田 茂樹
次長(農産振興担当) 森内 和夫
次長(農業基盤整備・獣害担当) 辻森 芳宜
次長(森林・林業担当) 前田 芳宏
次長(水産振興担当) 仲 越哉
農林水産総務課長 佐脇 優子
農林水産財務課長 村田 洋一
フードイノベーション課長 竹田 久夫
担い手支援課長 近田 恭一
農産物安全・流通課長 秦 和夫
農産園芸課長 矢野 次男
畜産課長 斉藤 肇
農業基盤整備課長 藤本 隆治
農山漁村づくり課長 杉井 孝充
農地調整課長 郡山 武司
獣害対策課長 近藤 和也
森林・林業経営課長 横澤 篤
治山林道課長 伊達 直哉
みどり共生推進課長 朝倉 嗣雄
水産資源・経営課長 荒島 幸一
漁業環境課長 山田 浩且
水産基盤整備課長 福田 渡
人権・危機管理監 野村 廉士
農林水産政策・輸出促進監 糀谷 斉
家畜防疫対策監 巽 俊彰
その他関係職員
委員会書記
議事課 班長 中西 健司
企画法務課 主幹 小端 邦彦
傍聴議員 なし
県政記者 4名
傍聴者 なし
議題及び協議事項
第1 分科会(農林水産部関係)
1 議案の審査
(1)議案第3号「平成31年度三重県一般会計予算」(関係分)
(2)議案第9号「平成31年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計予算」
(3)議案第10号「平成31年度三重県地方卸売市場事業特別会計予算」
(4)議案第11号「平成31年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計予算」
(5)議案第12号「平成31年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計予算」
(6)議案第79号「平成30年度三重県一般会計補正予算(第4号)」(関係分)
(7)議案第84号「平成30年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計補正予算(第2号)」
(8)議案第85号「平成30年度三重県地方卸売市場事業特別会計補正予算(第2号)」
(9)議案第86号「平成30年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第2号)」
(10)議案第87号「平成30年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第2号)」
(11)議案第20号「三重県林業研究所みえ森林・林業アカデミー受講手数料条例案」
(12)議案第35号「三重県家畜保健衛生所手数料条例の一部を改正する条例案」
(13)議案第49号「三重県地方卸売市場条例の一部を改正する条例案」
(14)議案第50号「三重県漁港管理条例の一部を改正する条例案」
(15)議案第71号「農林水産関係建設事業に対する市町の負担について」
(16)議案第96号「農林水産関係建設事業に対する市町の負担について」
2 所管事項の調査
(1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告について
第2 常任委員会(農林水産部関係)
1 議案の審査
(1)議案第76号「三重の森林づくり基本計画の変更について」
2 請願の審査
(1)請願第48号「主要農作物の種子を守る新たな法律の制定に関する意見書の提出をもとめることについて」
3 所管事項の調査
(1)「平成30年度『第二次三重県行財政改革取組』の進捗状況」における事務事業等の見直しについて(関係分)
(2)みえジビエの安定供給と衛生管理の向上等に向けた取組について
(3)豚コレラに係る本県の対応状況について
(4)三重県における国際水準GAPの推進について
(5)伊勢志摩国立公園ステップアッププログラム2020の進捗について
(6)水産業における資源管理の推進について
(7)各種審議会等の審議状況の報告について
4 今年度の委員会活動の振り返りについて
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
第1 分科会(農林水産部関係)
1 議案の審査
(1)議案第3号「平成31年度三重県一般会計予算」(関係分)
(2)議案第9号「平成31年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計予算」
(3)議案第10号「平成31年度三重県地方卸売市場事業特別会計予算」
(4)議案第11号「平成31年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計予算」
(5)議案第12号「平成31年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計予算」
ア 当局から資料に基づき補充説明(岡村部長)
イ 質疑
○藤田委員長 それでは、御質疑があればお願いをいたします。いかがですか。
○今井委員 来年度は計画の最後の年ということで、目標達成に向けていろいろ取り組まれると思うんですけども、まず獣害のほうでは、この後、所管事項のところでジビエの関係もあるんですけども、平成29年度の目標値と実績値の中で、目標を達成できていなかった、みえジビエとして利活用された野生獣の頭数ということで、30年度が目標1200頭に対してどうなっとるのかわかりませんけども、31年度は1300頭をジビエとして利活用したいという目標を立てられとると思うんですけど、ジビエの部分に関して、予算のほうが30年度は300万円余ありましたけど、今回100万円余という形でついてきとると思うんですけど、この辺は目標達成が見込まれるような形の中で予算が減ったのかというのを、まず教えてもらいたいと思います。
○竹田課長 この予算の減額の件につきましては、国の地方創生の推進の部分を活用させていただいていたという部分がございまして、その部分が平成30年度までという期限になってございましたので、31年度はそれが減っているということで減額になっているのが実態でございます。
目標に対しての進捗という部分につきましては、今年度はまだ途中経過でございますので、利活用の頭数の最終的な数字は最後になりますけれども、昨年9月時点ぐらいまでの状況を見ていますと、昨年度に比べて107%ということで、今のところ順調に推移しているということでございますので、そういったことも含めながら若干予算は減額してございますが、しっかりと取組を進めていきたいと考えてございます。
○今井委員 予算の減額についてはわかりましたけども、平成31年度がみえ県民力ビジョン・第二次行動計画の最後の年になりますので、目標であるジビエの利活用がしっかり進むように、関係機関と協力してよろしくお願いしたいと思います。
次に施策313のところで、平成31年度当初予算要求状況の中では中国・韓国に向けた県産材輸出促進事業というのを300万円要求されておったと思うんですけど、これは認められなかったのか、どこか違う場所にあるのか、どうなんでしょうか。
○横澤課長 中国へ向けた輸出関連事業につきましては、今回が骨格的予算という形になっていまして、6月に向けてさらに議論するということになってございます。
○今井委員 ありがとうございました。骨格的予算で。勉強不足で済みませんでした。
もう一つ、県産材の利用の促進という活動指標があって、平成29年度は「三重の木」認証材等の製材出荷量に占める割合が23.0%の目標値に対して12.3%だったと報告いただいておるんですけど、30年度の目標24.0%に対してどれだけいったかわからないんですけども、31年度は25.0%という目標を立ててもらっておりまして、例えば施策313の「もっと県産材を使おう」推進事業費というのが、30年度は582万4000円であったんですけども、31年度予算の要求段階では411万2000円だったと。最終的に予算がついたのは363万8000円ですという形の資料をいただいておるんですけども、県産材の利用の促進という活動指標の目標達成に影響を与えないのかなというのが心配なんですけども、その辺はどうですかね。
○横澤課長 最初に、指摘いただいた25.0%に対する十数%というのが、「三重の木」の達成状況なんですけど、これにつきましては、以前にこの常任委員会でも説明させていただきましたとおり、「三重の木」を扱っていた大きな事業者が廃業になったというのがございますので、30年度、31年度にすぐに回復してくるのはなかなか難しいかなと思っています。
「もっと県産材を使おう」推進事業費につきましては、363万円余という形になっています。これは、県産材のPRに使っている部分が非常に大きいんですけども、そのほかの県産材利用促進の事業として、先ほど質問いただきました輸出に向けた取組を6月の補正予算のほうで議論させていただいているほか、みえ森林・林業アカデミーのほうでも県産材を使って中・大規模建築の提案ができるような人材の育成を図るというような事業も行っていこうと思っています。この事業だけでその指標を達成していくというわけではないので。予算が減ってきて厳しい状況ではあるんですけども、ほかの事業も十分活用して県産材の利用の促進を図っていきたいと考えています。
○今井委員 ありがとうございました。
いろんな事業をうまく連携させてもらって、県産材をしっかりと利用していただけるということが林業振興にも大事だと思いますし、一方で山の整備ということを考えても、健康な山づくりということでも大事になってくるのかなと思いますので、大きい会社が1つ、残念な結果でしたけども、三重県内の林業関係者の方々の協力も得ながら、県産材の普及啓発に、こちらのほうを使ってもらえるように頑張ってもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。
○藤田委員長 ほかにいかがですか。よろしいですか。
○西場委員 来年度予算の話やな、今。
○藤田委員長 そうです。
○西場委員 今回、ユネスコエコパークを農林水産部のほうで扱ってもらうということになって、大杉谷登山歩道の活用等も含めて、ユネスコエコパークに対する取組が31年度にどうなっていくのかということ。
それと、森林環境税によります新しい森林管理制度ができてくるんですが、これに対して県の取組の平成31年度の状況、この辺を。
それから、みえ森林・林業アカデミーの具体的な取組の計画、どれぐらいの受講者等を想定してやっていくのかという点について、少し説明をお願いしたいと思います。
○朝倉課長 ユネスコエコパークについて、まずお答えさせていただきます。
ユネスコエコパークについては、本県でも非常に大きな魅力であると考えているため、農林水産部が中心となって大台町の取組を支援していきたいというふうに考えております。また、大台町や地元の自然活動団体、民間企業と一層連携を図っていきながら、豊かさと持続性を両立する地域づくりをしっかりと支援していきたいと思います。
具体的には、平成31年度においては、ユネスコエコパークのコアゾーンにおいて、安全登山の啓発とかボランティアと連携した登山歩道の修繕などを行うことを考えています。また、人々が住む地域、ユネスコエコパークの移行地域といいますけども、ここでは豊かな自然を生かして地域団体が実施する滞在型交流、いわゆる農泊のような取組を図っていきたいと考えているところでございます。
○横澤課長 森林経営管理法に向けた県の取組、それから、みえ森林・林業アカデミーの状況について回答を申し上げます。
まず、森林経営管理法の施行に向けた取組状況でございますけれども、今年度、地域機関ごとに、その所管の市町と検討会を重ねてまいりまして、来年度から、ほぼ全ての市町で意向調査といったところに着手できるような状況というふうに考えています。その上で、来年度、県には9600万円程度、森林環境譲与税が交付されるんですけれども、これにつきまして、こちらも4月と6月に分けておりますので、全貌はまだお答え申し上げられないんですけれども、4月当初分といたしましては新たな森林経営管理体制支援事業ということで、県域の林業団体に地域機関の相談機能を補完する形で、嘱託員を3名程度置きまして支援窓口を設置することを計画してございます。
ほかに森林環境譲与税を使いまして、みえ森林・林業アカデミーの設置、運営というのも事業として組んでございまして、この中で市町に対しても市町職員講座といった形で支援していこうと考えています。
それから、みえ森林・林業アカデミーの応募状況なんですけれども、基本コース3コースにつきまして、定員25ということで募集をかけてございました。3月1日にその募集を締め切ったところでございますが、現時点で3コース合わせまして31名の応募をいただいているところでございます。こちらの方々に、まず1年目をきっちり受講していただきまして、三重の林業の担い手を育成していければと考えています。
○西場委員 みえ森林・林業アカデミーのことですが、定員25というのはそれぞれ25に対して31名ということですか。
○横澤課長 定員はディレクター育成コースが5名程度、マネージャー育成コースが10名程度、プレーヤー育成コースが10名程度となっています。プレーヤー育成コースについては若干下回っていて、8名の応募ということなんですけれども、ディレクター育成コースが10名、それからマネージャー育成コースが14名ということで、こちらの2コースが若干定員を上回っているという状況でございます。
○西場委員 計画全体としては上回っておるということで一安心ですが、初年度ですので、こういうものができたよ、どうですかという、宣伝といいますか、県民にしっかりとアピールすることをお願いしたいと思います。
森林環境譲与税を活用してというところで、意向調査の話がありました。しょっぱなが一番大事だと思うんですが、山の持ち主の方に、どの範囲にどういう形で意向調査が行われるのかと。意向調査の仕方ですね。それぞれの意向を確認して、そこから預けるかどうですかということが始まるので、相当知恵を絞って工夫してやらねばならないんですが、市町ごとでやるんですか、県一本でやるんですか。この辺はどうなんでしょうか。
○横澤課長 意向調査については、市町ごとに行うということになってございますので、初年度は各市町にやっていただく予定です。
○西場委員 市町によって考え方や捉え方も違うと思うんで、県として支援という立場でしっかりと関与していただいて、いい形で意向調査ができるようにしてもらいたいし、受ける山林所有者も、なぜこういう制度ができて、こういう意向調査が来たのかということを理解していないと、回答がしにくいと思いますので、この部分をもっと意向調査を受ける側の立場に立って、わかりやすく趣旨を説明できるよう工夫してもらうことが大事だし、そこをよくお願いしておきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○横澤課長 確かに意向調査を受ける側へいきなり紙が来て、「さあ、あなたの森林をどうするんですか」というふうな形で進んでいくとは、私どもも思ってございませんので、地域ごとに説明会とかいったことが、年度が明けてからさらに必要になってくると思っています。その場合に、市町が地域の説明会をする際、県からも誰かが行って一緒に説明会を行うとか、地域地域の事情が大きく異なってきますので、その実態をよく見ながらきめ細かく支援していきたいと思っております。
○西場委員 本当にケース・バイ・ケース、林業地帯ももちろんですが、町場のほうにある小さな山の持ち主もたくさんおるし、不在地主もおるし、そういう人たちに対してきちっとした説明、理解をしてもらうということは大変なことですけれども、ここが出発点で大事なことなので、しっかり検討して頑張っていただきたいなと思います。
ユネスコエコパークにつきましては、農林水産部で扱ってもらうというので、ダイナミックに取り組んでいただきたいと思っておりますが、同じ部内で三重まるごと自然体験等を扱う課がありまして、先ほど課長が話されたところと連携する部分が多いので、この事業との関連といいますか、連携といいますか、今年度は初年度ですのでよく検討しながらやってほしいなと思いますが、いかがでしょうか。
○岡村部長 委員がおっしゃったように、農林水産部内でも複数分野で対応していきたいと思っています。
先ほどの自然の関係の整備の課と、三重まるごと自然体験は農山漁村づくり課ですけども、そちらのほうがしっかりと連携してやっていきたいと思っています。
施策的には153のほうが豊かな自然環境の保全と活用ということになっていまして、先ほど課長が説明させていただきました大杉谷登山歩道の整備も含めて、体験できるような環境を進めていきたいと思っていますし、前回指摘いただきましたので、100ページのところにユネスコエコパークという言葉を入れさせていただきましたので、しっかりと取り組んでいきたいと思っていますし、198ページのほうが施策253で、中山間地域・農山漁村の振興という中でも先ほど説明がありました農泊とかいった取組をやっていきますので、しっかりと取り組んでいきたいと思っています。
また、こちらのほうで、モンベルというアウトドアメーカーと連携しながら情報発信を全国に向けてやっているということにも取り組んでいますので、そういった形でもこの地域の魅力を発信していきたい。
あと、連携という意味では、この地域は奈良県等とも指定されておりますので、そういった他県との広域の連携会議も開催されておりますので、そちらのほうへ本県も参画しながら、他県との連携も含めてしっかりと、一体となって取り組んでいきたいと思っています。
○西場委員 昨日、知事のほうから水産振興条例を頑張っていくというようなお話がありまして、非常に期待するんですが、今、国のほうの流れで水産政策の改革も進んでおるんですが、平成31年度の中でそういったものに関連するような事業とか動きというのがあれば教えてください。
○仲次長 25ページから27ページが水産関係の主要事業でございます。
それで、今回、水産政策の改革のほうでは、水産資源の適切な管理と水産業の成長産業化ということで、水産資源管理のほうにつきましては骨格的予算ということもありまして、6月補正のほうで引き続き要求しているところでございますが、特に養殖業の成長産業化としまして、25ページの2番、3番にありますように、スマート化を使って経営安定とか、あるいは若い漁業者が参入してくれるような漁業形態というふうなことにつなげていくことで入れてあります。あと、販売強化とか資源化増大のための種苗生産とかいうのも引き続き施策314の中でやっていくことで考えております。
○西場委員 新しい動きとしてはそうかもしれませんが、知事の発言にあるような水産振興条例をつくるとか、あるいは今までの基本であった浜プランを改定していくとか、そういうような施策の基本に関するところの検討とかというので、平成31年度の動きはないんですか。
○仲次長 特に予算として持っているということはないんですが、水産業・漁村振興指針を改定するということで既に動き始めておりますので、その中で条例ということもありますので、関係業者とか関係団体とも意見交換しながら検討していきたいと考えております。
それから、各地域で浜の活力再生プランというのもつくってもらっていますので。平成二十四、五年ごろに1期ができて、ちょうど今、5年後の更新時期になってきておりますので、これもまた各地区に普及員等が入りまして、絵に描いた餅じゃないような、実効性のあるようなものに仕上げていきたいと考えております。
○藤田委員長 私から1点だけ質問させてください。
13ページに農業技術高度化研究開発推進事業費というのがあるんですが、これはあくまでも研究開発という視点でやられると思っていますけども、具体的にどこでどんなふうにされて、でき上がった成果といいますか、そこに対して行政が技術的なことも含めてかかわって、水平展開していくという考え方だと思うんですが、具体的にどんなふうにやられようとしているのか、構造というかその辺だけお話しいただけませんか。
○森内次長 この農業技術高度化研究開発推進事業費なんですけども、国のほうの競争的資金、農林水産省とか、場合によっては文部科学省の資金なんかを、研究コンソーシアムを組んで取りに行く事業内容になっております。
今回目玉となるのは、国のほうで準備されているスマート農業なんかの事業費をしっかり取りに行くということで、申請も一部始まっておりますので、そういったところに取りに行くということになっています。こちらについては、県単独でやるというよりも、他県なり民間、さらに国の農業・食品産業技術総合研究機構等と連携して一定の成果を生み出していくというような取組になっております。
でき上がった成果については、当然県内の主要なところ、農業改良普及センター等も中心となって主要農家に技術移転していくというようなことで、例えば今までですと、大きなものでは植物工場なんかがこの研究資金でやってきた例もありますし、小さな例でいくと梨の栽培技術であるとか、三重県に関連する様々な技術開発をここで進めていこうということになっております。
○藤田委員長 具体的な実施というのは、県の農業試験場の中ですか。それとも農家でやるということなんですか。
○森内次長 基本的には県の農業試験場の中でやったり、協力農家が得られる場合はコンソーシアムに入っていただいて現場実証ということもやっております。
○藤田委員長 なるほど、わかりました。
ほかに。
○山本委員 強い水産業づくりということで、共同利用施設等の整備に支援するということだけど、来年度はどの地区というか、どこのところで、補助率はどんな感じなのか、教えてほしいと思います。
○福田課長 平成31年度は鳥羽磯部漁協のノリの加工施設のほうの整備をさせていただきます。補助率は、国が50%ということで。
○山本委員 それで、残りはもう、漁協持ちということですか。
○福田課長 ああ、そうです。
○山本委員 ありがとうございました。
○藤田委員長 ほかにいかがですか。
〔「なし」の声あり〕
○藤田委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 議案第3号(関係分) 挙手(全員) 可決
議案第9号 挙手(全員) 可決
議案第10号 挙手(全員) 可決
議案第11号 挙手(全員) 可決
議案第12号 挙手(全員) 可決
(6)議案第79号「平成30年度三重県一般会計補正予算(第4号)」(関係分)
(7)議案第84号「平成30年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計補正予算(第2号)」
(8)議案第85号「平成30年度三重県地方卸売市場事業特別会計補正予算(第2号)」
(9)議案第86号「平成30年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第2号)」
(10)議案第87号「平成30年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第2号)」
ア 当局から資料に基づき補充説明(岡村部長)
イ 質疑 なし
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 議案第79号(関係分) 挙手(全員) 可決
議案第84号 挙手(全員) 可決
議案第85号 挙手(全員) 可決
議案第86号 挙手(全員) 可決
議案第87号 挙手(全員) 可決
(11)議案第20号「三重県林業研究所みえ森林・林業アカデミー受講手数料条例案」
ア 当局から資料に基づき補充説明(岡村部長)
イ 質疑
○藤田委員長 御質疑あればお願いをいたします。
○西場委員 市町職員講座が無料というのは、どういうことで無料になっていますか。
○横澤課長 今回、みえ森林・林業アカデミーの講座運営に、森林環境譲与税を使うということで考えてございます。森林環境譲与税の本来的な使途の部分として、市町の支援というのがございますので、その支援の一環として行うと。その場合に受講料を取るのではなく無料としたほうがその趣旨に沿うのではないかという考え方から、受講料を取らないというふうにしてございます。
○西場委員 ということは、県に交付される森林環境譲与税の財源でこの講座に係る経費を補うということですかね。
○横澤課長 さようでございます。
○西場委員 林業体験講座も無料ですか。
○横澤課長 林業体験講座につきましても無料としてございます。
○西場委員 ディレクター育成コース、マネージャー育成コース、プレーヤー育成コースは有料で、これらが無料であるというところの線引きが明確にできるのかな。
○横澤課長 どのコースを有料にしてどのコースを無料にするかというのは部内でも検討いたしまして、今回の考え方といたしましては、先ほどの市町職員講座についてはそもそもの森林環境譲与税の趣旨からして無料とすべきと。それから林業体験講座につきましては不特定の方、林業に従事している方であるか否かを問わず、いかなる方も受講していただくというのもございますので、今回無料としていると。
対しまして、基本コースとなるディレクター育成コース、マネージャー育成コース、プレーヤー育成コースにつきましては、対象をあらかじめ林業に従事されている方というところに限定しまして、その方に戻っていただいた後、生産性をアップして、その事業体の収益にもつながるということがございます。そういった受益者が特定されるという性格がございますので、ここについては有料とさせていただくというふうに整理してございます。
○西場委員 その事業者の私益、利益につながる、そこがポイントと思うんですが、林業体験講座がそうではないというのはなぜか、もう一度説明してください。
○横澤課長 林業体験講座については、林業に従事している方であるか否かを問わず、広くいろんな方に林業というものを知っていただくということなので、そこは線引きができていると考えています。
○藤田委員長 ほかにいかがですか。よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
○藤田委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 議案第20号 挙手(全員) 可決
(12)議案第35号「三重県家畜保健衛生所手数料条例の一部を改正する条例案」
(13)議案第49号「三重県地方卸売市場条例の一部を改正する条例案」
(14)議案第50号「三重県漁港管理条例の一部を改正する条例案」
ア 当局から資料に基づき補充説明(岡村部長)
イ 質疑 なし
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 議案第35号 挙手(全員) 可決
議案第49号 挙手(全員) 可決
議案第50号 挙手(全員) 可決
(15)議案第71号「農林水産関係建設事業に対する市町の負担について」
(16)議案第96号「農林水産関係建設事業に対する市町の負担について」
ア 当局から資料に基づき補充説明(なし)
イ 質疑 なし
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 議案第71号 挙手(全員) 可決
議案第96号 挙手(全員) 可決
2 所管事項の調査
(1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告について
ア 当局から資料に基づき説明(前田副部長)
イ 質問
○藤田委員長 それでは、御質問等があればお願いをいたします。
○西場委員 最後の事業は、どんな事業なんですやろ。中身、内容。
○森内次長 27ページのということですよね。こちらの事業につきましては、植物工場を整備するという事業で、いなべ市のほうで浅井農園とデンソーの合弁で、トマトの植物工場をやる事業となっています。
○藤田委員長 ほかにいかがでしょうか。
○今井委員 さっき平成30年度三重県一般会計補正予算で、もう議決したんでいいんですけども、こっちにあります3ページのところの農業委員会交付金及び補助金のことなんですけども、さっき補正で30年度の補正前は3億3400万円余が2億円余減額で1億3000万円余と、補正後の予算額になったんですけど、今回ここでは、31年4月は1億4664万円と。何か制度が変わったんですかね。平成30年度当初は3億3000円余を充てていましたけども、2億円余減額で、1億3000万円余でしたと。今回1億4600万円余って、微妙に違ってくるのは何か制度があるんですか。
○森内次長 制度的には変わっていないんですけども、制度の中身が詳細になってきて、農業委員会の農業委員に対する手当が中心になるんですけども、手当の積算方法が従来は活動に応じてという形だったんですけども、活動及び流動化というんか、農地集積の実績払いという要素が出てきておりまして、平成30年度に減額させていただいたのは活動実績じゃなくて成果実績のほうがなかなか上がりにくいということもございまして、31年度については適正な予算規模ということで、市町とも相談させていただく中でこういった額で設定させていただきました。
○今井委員 わかりました、ありがとうございました。
じゃ、平成31年度に成果が上がれば補正でプラスもあり得るということで、その場合は集積が進んでおるということでいいって理解でいいですか。
○森内次長 はい、そのとおりです。
○今井委員 わかりました。
○藤田委員長 ほかにいかがですか。
〔「なし」の声あり〕
○藤田委員長 なければ、「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告についての調査を終了いたします。
3 委員間討議
(1)執行部に処理経過の報告を求める事項 なし
第2 常任委員会(農林水産部関係)
1 議案の審査
(1)議案第76号「三重の森林づくり基本計画の変更について」
ア 当局から資料に基づき補充説明(岡村部長)
イ 質疑
○藤田委員長 御質疑等がありましたらお願いをいたします。いかがですか。
○西場委員 大変申しわけないんやけども、三重の森林づくり基本計画の改定の、ポイントを再度教えてもらえんかな。
○藤田委員長 新しい三重の森林づくり基本計画の変更点といいますか、新しくつけ加えたといいますか、その辺のところをちょっと御説明願えますか。
○横澤課長 三重の森林づくり基本計画のポイントにつきまして、お手元にございます別添1の資料に沿いまして、幾つか御説明させていただこうと思ってございます。
この資料の左側の部分、基本方針1から4、森林の多面的機能の発揮から森林づくりへの県民参画の推進、ここは踏襲をする形にしてございますけども、今回1つ大きく構造を変えている点といたしましては、それぞれの施策の進捗度をはかる指標につきまして、以前1つないしは2つであったものをそれぞれ3つないしは4つということで、さらに細かくその進捗度をはかるというふうに変えているという変更点がございます。
その上で、それぞれの中で特に着目するというか大事と考えている指標なんですけど、まず基本方針1の部分、公益的機能増進森林整備面積というものを置いてございます。こちらについては、これから市町におきまして森林環境譲与税を使った公的な森林整備が進んでいくことも踏まえまして、市町、それからもともと県としてやってございます森林整備も含め、着実に進めていけるように、そこの部分に特化した目標ということで立て直しているというのが1つでございます。
それから、基本方針1でもう一つつけ加えるとすると、新植地の被害率といったところもポイントとしてございますので、新植地の被害率が減っていくようにというのを取組の主軸としているということでございます。
それから基本方針2、林業の持続的発展ということでございまして、こちらの県産材素材生産量につきましては、若干前回から目標値を下げる形にはしてございますけれども、今の約1.3倍ということで、改定後も非常に高い目標を据えて、そこに向けてやっていくということでございます。
その中で林業人材育成人数というものを立ててございまして、みえ森林・林業アカデミーも開講いたしますので、ここできっちり人材育成をやっていく。あるいは製材・合板需要の県産材率ということもございます。ここで申し上げているのは、素材生産量が増えるだけでいいのではなくて、その中でも特にA材ないしB材と、お金が山側に返ってきやすい材の部分、ここの数字をきっちり上げていくというのも同時にフォローしていくということで見てございます。
基本方針3につきましては、森林環境教育支援市町数を8から29に上げるといったところに代表されますように、森林環境教育あるいは木育といったものにつきまして、これまで取組がある程度進んできているんですけど、こちらをさらに裾野を広げて全域で、あまねくやっていくことを一つの目的に据えていると。
最後に森林づくりへの県民参画の推進の部分ですけれども、こちらについても基本方針、考え方は一緒でございますけれども、今までターゲットとしていたような方、一般県民に加えて新たに木づかいに取り組む民間事業者等の数。木づかい宣言という制度を今年度からスタートしてございますけれども、民間の事業体において木材を使っていただく方の輪をこれから広げていくといったところを目標に据えて、こういったところからも県産材の利用促進を図るというのを今回込めてございます。
○西場委員 基本方針1の、森林境界明確化面積を2万5000ヘクタールから6万ヘクタールにという数字については、どういうように思っておるんですか。
○横澤課長 森林境界明確化面積の考え方でございますけれども、1番目の公益的機能増進森林整備面積、こちらの数を今のペースの倍程度にするということにあわせまして、特に先ほど議論にもなりました森林経営管理法に基づいて森林整備をしていく中で、あわせて境界明確化もどんどん進めていかなければならないということがございますので、そのペースに合うように境界明確化面積も今よりペースを速めて設定しているというものです。
○西場委員 2万5000ヘクタールを10年かけて累計6万ヘクタールにするということですよね。
○横澤課長 そうです。
○西場委員 これは相当大きな目標に、ということですかな、この辺の、実感が余りないんだけど。
○横澤課長 10年間トータルで3万5000ヘクタール増やすということになります。それを10年間で割り戻すと大体3500ヘクタール。それというのは1番で挙げている約3000ヘクタールを毎年度森林整備していくのよりも、若干多目の数字になっています。若干多いのは、公的な森林整備以外に民間の部分でやっていただくというのもあるので少し多くなっていますけれども、相当程度高い目標というふうに考えています。
○藤田委員長 確認ですけども、基本方針4の三重の森林づくりへの関心度というのは、どんな調査をされるんですか。
○朝倉課長 e-モニターなどを考えさせてはいただいているんですけれども、今のところは検討中ですけれども、そのようなアンケートをとって関心度合いを見せていただこうというふうに。
○藤田委員長 ほかにいかがですか。
○今井委員 新植地の被害率ということで、前から中瀬古委員とともに森林のほうも獣害対策をしっかりとやっていってくださいということで、委員会でもお願いしとったんですけども、平成29年度の現状が20.3%に対して、平成40年度の最終年度は被害率をゼロにするということで、ここは今まで全ての獣害対策等はできていなかったけども、今後は新植地に関しては全て獣害に遭わないようにしていくという考え方でいいんですかね。
造林事業費のほうに獣害防護柵と書いてもらっておるんですけども、あともう一つ、新植地の被害は獣害だけではなくて、病虫害があると思うんですけども、そういったものも今後強化していってもらうということでいいんですかね。現状被害が出ておるのはなぜかということと、今後ゼロにするにはどういうふうにやってもらうのかというのだけ。
○前田次長 今後、木材の循環利用をするときに、再造林したところが被害、食害に遭うことによって随分森林所有者の意欲がそがれているというところで、新植地を重点化させていただきたいということが1点ございます。
あと、森林の公益的機能を図る上で、森林の再生が難しいというところを少しでも減らそうということで、委員がおっしゃった造林事業も、あるいは今度加わるみえ森と緑の県民税などを活用して再生する森林が、病虫害で再生が難しくなるということは余りないかと思いますが、今喫緊なのは鹿被害だと考えておりますので、そこを対策していこうといふうに考えております。
○今井委員 新植地、新たに植えていただいて、それがしっかり育つことが健康な山づくりとか多面的機能の発揮につながると思いますので、よろしくお願いします。
あと1つだけ、今、花粉症で多くの方が大変やと思うんですけど、新植で杉、ヒノキ等を植えてもらう場合、花粉の少ない苗の開発が進んでおると思うんですけど、そういうのはやってもらっとんのか、今後やっていくのかというのは、どうですかね。
○横澤課長 少花粉スギあるいは無花粉スギですけれども、その研究と栽培については、今、県の林業研究所のほうで進めてございます。今回、三重の森林づくり基本計画の中にもそれをきちんと進めていく旨の記述は、ここのA3の中には入ってきていませんけど、本体のほうに記述してございますので、そちらについても取り組んでいきたいと考えています。
○今井委員 ぜひお願いいたします。昔はなかった花粉症というのが出てまいりまして、新植が進んでいけば花粉の飛散も少し和らげていけるのかなと思いますので、そういったものを取り入れることは、よろしくお願いします。
○藤田委員長 あと、いかがですか、よろしいですか。
○西場委員 これは三重の森林づくり基本計画の概要ですよね。そうすると、もとの資料というのは既にもらっとったんでしたかな、三重の森林づくり基本計画そのものは。
○前田副部長 議案聴取会のときに、こういう形で変更について、別冊ということでお配りさせていただいてあるかと思うんですが。
○西場委員 それに全文が書いてあるんやな。
○前田副部長 はい。
○西場委員 それを読まなあかんな。
○藤田委員長 よろしいですか。
○西場委員 それはやむを得んな。
○藤田委員長 ほかに質疑はございますか。
〔「ございません」の声あり〕
○藤田委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
ウ 委員間討議 なし
エ 討論 なし
オ 採決 議案第76号 挙手(全員) 可決
2 請願の審査
(1)請願第48号「主要農作物の種子を守る新たな法律の制定に関する意見書の提出をもとめること
について」
ア 委員間討議
○藤田委員長 本請願について委員の皆様の御意見をお願いいたします。
○水谷委員 この請願は、新たな法律をつくるということですけども、何回か継続審査にしてきたんで、本来はぼちぼち決着をするべきであろうというふうに思いますけれども、私としては反対だという意見を出したいんだけれども、皆さん方のいろんな状況を見ているとそういうわけにもいかないだろうということで、例えば県条例をつくるとかいろんな話についてまだまだ議論もできていないんで、非常に申しわけないんですけども、私は関係なくなるかもしれませんけども、継続審査にしていただければなというふうに思います。
ほかの意見も聞いていただきますように。
○藤田委員長 継続審査の意見が出てまいりました。ほかにどうですか。
○中瀬古委員 これまで継続審査でありますけれども、付託をされている者として、そろそろきちんと採決をしていくべきではないのかなというふうには思っております。
○藤田委員長 どうですか。
○今井委員 私も水谷委員と同じ継続審査で。というのは、やっぱり主要農作物種子法が廃止になりまして、その後の状況がどうなっておるのかというのが、ここでも余り検証できていないと思うんですね。そこがないままに新たな法律をつくるようにというのは、一旦、種子法が廃止になって現状はどうなっとって、都道府県での対応はどうなのか、また、いろいろ新品種に特許がかけられ、特許料を払わなければ種子が使えなくなることが強く懸念されているという懸念が実際はどうなっとるのかとか、我々は意見書を提出する側として、しっかりと検証するべきだと思うので、継続審査だと思っております。
○山本委員 私どもも視察したりしながら検証を深めてきたわけでございますけども、当局のほうの姿勢というのが余りはっきりされておりませんし、そういう面では、できれば継続審査にしたらどうかなと思っております。
○藤田委員長 当局の考えが明確でないということで、継続審査ということですね。
○西場委員 種子法が廃止されてから、多くの農業関係者のみならず、様々な議論が起こっておるように思いまして、私もそういうことを実感しておりますが、特に法が廃止されたところを補うように、各県の条例の策定が進んでいまして、隣接の岐阜県も含めて動いてきています。三重県もそういう検討状況にあるとは思うんですが、この結論が年度末になっても出ないままであるのは、今も山本委員が言われましたけど、県当局の姿勢が曖昧というのかはっきりしないというところは、我々委員会でしっかりとお願いしてきたはずなんですが、非常に残念に思うんですね。ただ、検討中だという理解はしておりまして、この機会にそれにつきましても状況報告を願いたいんですが。
この請願につきましては、まず現状からして三重県の条例をどうするんだというところをしっかり議論して決めていただきたいと。自分のところの条例をつくっていくという姿勢をまずはっきり決めてから、そういう動きは各県でもう十数県出てきておるかなと思いますが、その姿勢を踏まえて国に対して改めてこういう形の法律をつくってほしいという思いをしっかり伝えて実現させていくというような段階を追っていくべきかなと思いまして、現状はまず県条例の策定を急ぐことにぜひ努めてもらいたいという思いで、法をつくり直すというこの請願については継続審査をお願いしたいと思います。
○藤田委員長 ただいま、西場委員、それから山本委員のほうから執行部はどうなんだという意見が出ておりますが、この件に関して検討もいただいておるというふうに思いますが、現時点での考え方を一遍お聞かせいただきたいと思います。
○岡村部長 現在、要綱に基づいて法廃止前と同様の取組を進めておりまして、県も農業研究所を中心に種子の供給、確保等をしているというところでございまして、先ほどもお話が出ていましたけども、農協関係者と検討会等を開催しながら、その進捗とか検証をやってきておりますが、現在のところ大きな問題は生じていないというふうに聞いておりますので、県としては要綱に基づく取組を、当面のところは続けていきたいというふうに考えています。
○藤田委員長 当面というのは、条例は考えていないということでよろしいか。
○岡村部長 引き続き十分な検証をさせていただいて、いろんな問題点、課題点が出てまいるようなことであれば、条例の策定も含めた検討になろうかとは思いますけども、現在のところは、そういうふうなところまでは議論に至っていないという状況でございます。
○西場委員 県の状況報告を受けましたけど、非常にトーンの低い内容で、極めて残念に思います。従来ずっと主張しておるように、この法がなくなって、各地域における優良な種子をどう確保するんだというときに、要綱ではなかなか将来的な継続した力にはなっていけない。そして法のない今は、県の法律ともいうべきものをつくっていってほしいという地域関係者の声を受けて、各県が努力をしている。その努力の中で検討会があるということですので、まだ結論が出ないということはやむを得ないとしても、つくっていく方向を取り下げていくことはあり得ないわけでありまして。
法律じゃないので、各県の独自性を盛り込んだ条例というのが今、注目されておるんですね。北海道では麦、米、大豆だけではなく小豆を入れるとか、あるいは岐阜県や宮崎県でも地域の独自性、そういう意味では三重県は、コシヒカリや伊賀米の特Aの議論もありましたけれども、「結びの神」もあり、従来やってきた「みえのゆめ」や「みえのえみ」や、大豆も含めてつくり上げてきた種子文化、種子の技術を持っておるもんですから。財政の厳しい中でも県がしっかりと肩入れしていく担保とするため、制度をしっかり維持していくためには条例も要るし、そして全国的に心配が上がっておるのは、海外メジャーが日本の種子産業、農業のマーケットを狙っておるということを考えれば、法律がきちっと整備できるまでは各地域が自分のところの農業の技術と文化、そして地域農業を守るためにしっかり取り組むという姿勢は欠かせないものなんですね。
それは三重県の農林行政の責任でやっていくべきだし、当面、要綱で支えることは重要だけれども、中長期に考えれば条例化するというのは当然あってしかるべきことなんで、来年度以降もっとしっかりと取り組んでいただくようにしていただかなきゃならん。部長の気持ちはそこにあるんだろうと思いますが、表現が以前に比べて弱かったので、部長、あなたとそういう議論をするのももう少ないんだから、もう一回ちょっと頼みますわ。
○岡村部長 種子を確保、提供していくというのは本当に重要なことだと思っていますので、そういう意味では思いは全く西場委員と同じというふうに考えております。ただ、今、要綱に基づく取組ということで、法の趣旨と何ら変わらない形で対応しておりますので、現在は県としてその趣旨、そういった考え方のもとにしっかりと優良な種子を生産、供給していきたいというふうに思っています。
また、今後引き続き検証、検討もしてまいりますので、委員から御提案のあったお話も踏まえてしっかりと検討してまいりたいと思っています。
○今井委員 僕は部長の答弁でしっかり受けとめさせてもらいたいと思っております。種子法廃止の後も大きな問題が現状としては発生していないと言われておりますけども、しっかりここを検証してもらって、条例の必要性、西場委員が言われたように中長期にはやっぱりそこに向かってという形で、これは大事なことなんで、かといって遅くというわけではなくて、しっかりと現状のこと、また関係団体の皆様方や農業者の方々の不安の声も聞いてもらって、要綱、そして今後条例の制定が必要なのかも含めて、しっかりと検討してもらいたいと思いますんで、よろしくお願いします。
○藤田委員長 西場委員、それから今井委員のほうからお話がありまして、とにかく重要なことでございますので、ぜひとも前向きに検討いただきたいということを、委員長のほうからもつけ加えて、その上で、西場委員、あるいは山本委員のほうから継続審査という意見が出てまいりましたが、ほかにいかがですか。
〔発言の声なし〕
○藤田委員長 中瀬古委員のほうからは、常任委員会に付託された請願でありますので、採決をすべきであるという意見も出てまいりましたが、どのようにさせていただきましょうか。今ずっと委員の皆さんの御意見をお伺いすると、継続審査にすべきだという意見が多いように思いますが、継続審査にすべきだという方は、挙手いただけますか。
〔賛成者挙手〕
○藤田委員長 わかりました、4対3ですね。
〔「継続や」の声あり〕
○藤田委員長 4対3ですので、継続ということにさせていただきます。
今、継続審査の意見の方が多いということでございますので、継続審査ということにさせていただきます。
請願第48号は継続審査とすることと決定させていただきます。
以上で請願の審査を終了いたしました。
3 所管事項の調査
(1)「平成30年度『第二次三重県行財政改革取組』の進捗状況」における事務事業等の見直しについ
て(関係分)
ア 当局から資料に基づき説明(前田副部長)
イ 質問
○藤田委員長 それでは、御意見がありましたらお願いをいたします。
○山本委員 少額なんですけど、伊勢湾アサリ復活プロジェクト推進事業費なんですけど、稚貝が干潟に定着する仕組みが実証されたということで、今回見直しをやって減額するということなんですけど、定着することはわかったということですけど、それが既に実証されてアサリが復活したというようなことは余り聞かんのやけど、そんなところの関係はどうなんですか。
○仲次長 まず、伊勢湾アサリ復活プロジェクト自体は、ソフト事業とハード事業の組み合わせになっておりまして、干潟造成とアサリ稚貝の移殖放流ですね。アサリ稚貝は河口域で湧いたりするんですけども、生息密度が高いと成長せずに死んでしまいますのでもったいないもんですから、それを違うところに持っていって成長させようというふうなマニュアルをこのプロジェクトの中でつくるということにしておりまして、そのソフト事業が完成したということで、その部分の70万円を減額する形の見直しになっておりまして、干潟造成につきましては今、四日市沖でやっていますけども、これはまだ半分、50%ぐらいの進捗率になっていますので引き続き干潟造成はやっていきますし、その中でモニタリングというかアサリの状況とかもチェックしていくという取組を継続していくことになっております。
○山本委員 結果的にアサリが継続的に増えていくような感じになればええと思っとるんやけど。それなら今日は了承しますわ。
○藤田委員長 ほかにいかがですか。
〔「なし」の声あり〕
○藤田委員長 なければ「平成30年度『第二次三重県行財政改革取組』の進捗状況」における事務事業等の見直しについての関係分の調査を終わります。
(2)みえジビエの安定供給と衛生管理の向上等に向けた取組について
ア 当局から資料に基づき説明(前田副部長)
イ 質問
○藤田委員長 それでは、御意見等がありましたらお願いいたします。
○廣委員 マニュアルなんですけども、時期的なもの、例えば冬というか、とる時期は決まっていると思うんですが、このほかにも出てくるときってありますよね。そういうときのマニュアルは、時間的に冬と夏で変わってくるんじゃないかと思いますがどうでしょうか。
○竹田課長 委員がおっしゃいますように、夏と秋冬では、例えば衛生管理にかける時間を、夏は短くしようという考え方にしていまして、ここでは明確にその部分は記していないですが、既に前回、平成24年3月のときの「『みえジビエ』品質・衛生管理マニュアル」から、例えばとめ刺しをしてから解体処理施設に持ち込むまでの時間について、夏場は1時間以内に持ち込みましょうということにしてございまして、秋冬についてはもう少し時間がかかってもしようがないということで、90分以内に持ち込みましょうというふうな、季節に応じた決め方がしてございます。一例ですがそういう感じにしてございます。
○廣委員 全てにおいて、例えば内臓摘出作業時間というのも、当然すごく短くないともう食べられなくなっちゃうんですけども、そういうのは細分化というか、規定してあるんですか。
○竹田課長 外で行う作業と、施設の中で行う作業ということで、若干ニュアンスが変わってきます。施設の中で行う作業は基本的に、例えば解体処理施設の中は18度以下に設定するとかいうことをした上での作業になりますので、施設の中での作業で、例えば内臓の摘出は30分以内というのは、夏であっても秋冬であっても同じ基準というふうな格好に考えてございます。
○廣委員 例えば外でしとめた後の規定というのも、夏とそういうのは、全部変わってきているということでよろしいでしょうか。
○竹田課長 大きく変わるのは、運搬してくる時間という部分でございまして、そのほかの部分、ここにありますように1分以内の放血であったりという部分については、夏も冬もほぼ同じというふうなマニュアルでの考え方にしてございます。
○藤田委員長 ほかにいかがですか。よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
○藤田委員長 なければ、みえジビエの安定供給と衛生管理の向上等に向けた取組についての調査を終わります。
(3)豚コレラに係る本県の対応状況について
(4)三重県における国際水準GAPの推進について
ア 当局から資料に基づき説明(森内次長)
(休 憩)
イ 質問
○藤田委員長 豚コレラに係る本県の対応状況について及び三重県における国際水準GAPの推進について、御意見等がありましたらお願いをいたします。
○中瀬古委員 豚コレラに係る本県の対応状況についてお聞かせください。
先ほどの御説明で、野生イノシシの状況等につきましての報告があり、2月26日現在、13頭中13頭陰性という報告がありましたが、これについてもう少し詳細に教えていただければと思います。
○森内次長 これは昨年9月からの累計値になるんですけども、県内で、度会町、朝日町、志摩市、いなべ市、松阪市、多気町の6市町で確認された死亡もしくは有害鳥獣等で捕獲したもので提供されたものということで、検査をしてきているところです。
いなべ市については7頭、それから多気町については2頭で、あとは1頭ずつになります。いずれもイノシシで採血がなかなかうまくできないので、とめ刺しした後、組織を採取して必要な衛生学的な検査をさせていただいております。
○中瀬古委員 死亡と有害鳥獣捕獲等で提供されたものということなんですが、死亡は何頭ということになりますか。
○森内次長 いなべ市の7頭については有害鳥獣捕獲等での提供ということで、残り6頭については死亡ということになります。
○中瀬古委員 「死亡野生いのしし等」ということなので有害鳥獣も含まれるということがわかったんですけれども、昨年9月以降豚コレラが発生していて、死亡している野生イノシシも岐阜県と愛知県で確認されたんだというお話が先ほどありました。
それで、2月6日に三重県豚コレラ対策本部が設置されたということですが、この野生イノシシの状況は死亡の届出があったりとか、死亡の報告があって採血をされているというところです。これのマニュアル、どのように対応するというものはありますでしょうか。
○森内次長 こちらにつきましては、採血ではなくて、とめ刺しした後、組織をとるということになるんですけども、ホームページ等で死亡イノシシ等を見つけた場合は連絡先をいただくような形で周知しているということ、あと県内のハンター、猟友会を通じて山に入られる方が死亡等を発見されたら連絡を欲しいということ、それから自然環境保全指導員の方などにもお声がけをさせていただいております。
実際、死亡の場合ですと日時が経過したものについては検査ができませんので、実際にはこの13頭以外にもお話をいただいているんですけども、腐敗が進んでいて検査材料が採取できないものもあったわけなんですが、採取できたもので現在13頭ということになっております。
○中瀬古委員 対応のほうを聞かせていただきたいんです。連絡があったときの対応について、マニュアル化はされているのか、その対応はどんなふうにされているのかということを聞かせてください。
○森内次長 県内の家畜保健衛生所に連絡をいただくこととなっております。必要な場合は家畜保健衛生所のほうから行って確認させていただいて、検査材料をとれるかどうかというような判定はさせていただいております。
○中瀬古委員 対策本部が設置をされていますので、2月6日以降の対応について、先ほど言われたように、家畜保健衛生所に連絡が入ったときの対応がマニュアル化をされているのか、そうでなければどんなふうな対応をされているのかということを聞かせていただきたいんですが。
○森内次長 連絡体制とか、行って何をするかというようなマニュアルは策定しております。実際に行ってイノシシから採取した場合は、念のためその周辺を消毒というか、石灰をまいて、検査材料については運び出して、必要な検査材料をとった後のイノシシについては焼却炉で処分をするというような手順で取り組んでいるところです。
○中瀬古委員 連絡が入れば必ず検体をもって検査することになっているということでよろしいですか。そのような理解でいいですか。
○森内次長 連絡が入れば全て行くかどうかということなんですけども、当然腐敗が進んでいる場合であるとかの事情を聞き取りした中で検査材料がとれるものであろうということであればお邪魔させていただくことになります。
○中瀬古委員 腐敗の状況というのは電話でのやりとりになってくるのかと思いますけれども、こういうことがあった状況で連絡をとらせていただく。三重県では2月6日に対策本部ができて、13頭全て陰性という状況だと。
ただ、岐阜県、愛知県でも発生していて、ハンターの方々を通して報告されたりとか通報されたりということだと思うんですけれども、県民の方々、特におりとか、わなを仕掛けてみえる方は、非常に過敏になっていると思うんです。
今回陰性という形でしたので、何ら問題は起こってはいませんけれども、その部分に関して非常に懸念を抱いてみえるところですので、慎重な対応が必要だと思います。一層慎重な態度と対応が必要だと思いますので、その件に関してしっかりチェックされているのかどうかということを改めて聞かせていただきたいんですが、いかがですか。
○森内次長 検査材料がとれるものはしっかりとっていくということだと考えています。できるだけ検査の件数を積み重ねること、安心していただくのもどうかとは思うんですけども、現在の三重県が置かれている状況を的確に把握するすべというのは、これしかないんですよね。そういう意味ではしっかり検査をやっていくのかなと思っております。
ただ、県内ではイノシシをお肉としてジビエということもありますので、全てを検査のほうに回していただくわけにはいかないと思いますんで、その辺はハンターの御理解等があればそういった対応もしっかりとっていきたいなと思っております。
○中瀬古委員 お肉として提供していただくもの、もちろんそれは非常に大事なところですので。私の申しているのは死亡イノシシに関してです。死亡イノシシの確認が、おりに入って10日もたってから確認しているというものではなくて、確認をして1日とかで死亡したということになりますと、これはやっぱり皆さんが非常に心配をされる部分です。きちんとした対応が周知徹底されていないとより不安を招くということになりますので、そこのところは徹底していただきたいということを申し上げたいと思います。
○森内次長 しっかり検査するということの重要性を再度徹底させて、しっかり対応していきたいと思います。
○中瀬古委員 わかりました。検査のこともそうなんですが、やりとりです。第一報を入れていただいたときのやりとりが皆さん、同じでないと。ここが違った、対応がまずかったということがあってはいけないと思うんです。特に2月6日以降は対策本部ができているわけですし、そこのところは徹底したものが必要で、こんな対応やったということから不安がだんだん不満になって、それが不信感につながるということになると思いますので、徹底していただきたいというふうに思います。部長、何かありましたら。
○岡村部長 死亡イノシシが見つかった場合に、幅広く連絡していただくということは非常に大事だと思っていますので、しっかりと周知に努めていきたいと思います。ホームページとかいろんな方法もありますし、委員がおっしゃったように対策本部員会議も立ち上がっておりますので、その中で共有もしながら、連絡体制もきちっと整理をしながら通報をいただくようにしていきたいと思っていますのと、通報を受けた場合はなるべく慎重な判断をして、安全側に立ったような判断で迅速に検査等に取り組むようなことも再度確認しながら、県民の方に不安を与えないような形の取組を、しっかりとしていきたいと思います。
○中瀬古委員 ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
○藤田委員長 ほかにいかがですか。よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
○藤田委員長 なければ、豚コレラに係る本県の対応状況について及び三重県における国際水準GAPの推進についての調査を終わります。
(5)伊勢志摩国立公園ステップアッププログラム2020の進捗について
ア 当局から資料に基づき説明(前田次長)
イ 質問 なし
(6)水産業における資源管理の推進について
ア 当局から資料に基づき説明(仲次長)
イ 質問
○藤田委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。
○今井委員 資源管理ということに直接なってくるのかどうかわかりませんけど、現状のところでイカナゴ、コウナゴ、今年もまたあかんだと思うんですけども、減少傾向にあるというより、これはもうどうなんですか、減少なのか全く稚魚がいなかったのか、その辺の状況は把握されていますか。
○山田課長 イカナゴに関しては確かに減少傾向にあるというよりも、減少し切ってしまっているような資源状態だということで、今年度も調査しているんですけれども、親がほとんどいないような状況でそこから発生してくる稚魚もほとんど出てこないというような状況ですね。今のところ3月10日ごろに愛知県と三重県の漁業者が試験操業をすることになっているんですけれども、その結果を踏まえて今年も禁漁にするのか、少しでも解禁するのかというようなことを決めることになっております。
○今井委員 2月は全然見当たらなかったということで、また今月やってもらうので、またそれを受けて今後どのようにできるのかも含めて、専門家の方々と。
三重県にとっても大事な、コウナゴ、イカナゴ、言い方はいろいろありますけども、資源回復ということになるのかわかりませんけども、海の状況等も変わってきていますけども、しっかりと取り組んでもらいたいと思います。
一方で、全くとれないとその水産業者は何かほかのことをせなあかんということになると思うんで、そういったところへのサポート体制というのはできておるんですかね。
○仲次長 イカナゴの漁業団体といろいろ話もさせてもらっています。1つは漁業共済に入っておりまして、イカナゴだけじゃなくて夏になったらイワシとかということで周年で操業していますので、イカナゴについての減収部分は夏なりのイワシでカバーしたり、あるいは漁業共済でというようなこともあります。
県としましては、イカナゴの時期にちょうど青ノリが操業できるということもありまして、青ノリを伊勢湾で展開するような実験、実証もやっております。漁業団体の中で青ノリの養殖についていろいろ提案とか、情報も提供しながら、例えば津の香良洲ではばっち網漁をやっている方に青ノリを実験的に操業してもらっていまして、少しでも収入の補塡になるようなことも提案させていただいております。
○今井委員 水産資源の管理とともに、水産業者、加工業者の方々にもこの地域で営業を続けてもらわないといけないと思いますので、今、青ノリのことも聞きましたけど、しっかりとサポート体制をとりながら連携をとってもらいたいと思います。
○藤田委員長 ほかにいかがですか。
○西場委員 資源管理について不勉強なので、状況がまだよくわからないところが多いんですけれども、限られた資源を大事にしていくということは重要なことでありますが、水産政策の改革の中で民間参入がしやすくなるというようなことも相まって心配するのは、特に企業経営の事業者が増えてきて、効率的、大規模な漁獲を進めていく中で、限られた資源の魚介類を収穫していく。そこに歯どめなり一定の枠をつくっていくという意味では必要なことかなという感じを受けておりますが、実際のところはどういうものか、今回のこの制度がそういうところにあるのかないのかということも含めて、もう一度説明してもらいたいんですが。
あわせて、三重県は水産県だと言われていますけども、小さな漁業者が多いんですね。従来型の、細々とと言うと語弊がありますけれども、やってきた漁業者にとって、新しい制度が手かせ、足かせになって、あるいは申請なり報告なりをしなくちゃならないようなことになってくれば、今でさえもそうした経営の中で大変厳しい中で、さらにこんな制度ができたがゆえに大変やりづらい状況が出てきては逆に問題も多いなと。
そういう意味ではこの制度のメリットもあるとは思いますけども、問題点、課題というのをどういうふうに整理されて進めようとされておるのかという疑問が湧くんですが、これに関連するような説明をしていただくとありがたいんですが。
○仲次長 最初に、民間参入の話ですけども、今回の水産政策の改革は、大きくは資源管理の強化と漁業権の制度を少し見直すというふうなことになっていまして、民間参入のほうは漁業権のほうで、例えば養殖業とかに参入してくることに門戸を広げたような形になって、漁業者は心配、不安を持っているということですけども、これにつきましては、基本的には今までと同様に、地元の漁業者なり漁協なりの合意がなければなかなか参入できないような仕組みになっておりますので、その辺は安心してもらえるのかなということで、この2月にも再度、水産庁に来ていただいて説明会とかも開きまして、県内の漁業者にも来てもらい、質問とかやってもらいましたけども、まあまあ理解を得たような状況になっております。
それから、いろいろ報告とか、その辺は確かに委員がおっしゃるとおりちょっと我々も心配しておりまして、法律が変わって大臣許可漁業とか、大きな漁業者も漁獲情報とかを報告するようになってきています。知事許可漁業、三重県で言いますと、まき網漁業とかそういうものですけども、同じように報告義務とかが課せられますので、その点につきましては今、国のほうで漁業法の改正に絡んで、政省令とかいろんな細かいのが改正されてきますので、その中でいろいろ県にも意見照会がありまして、県としましても零細な漁業者とか漁協の業務をいたずらに増やすことのないように、例えば報告頻度なんかを毎月じゃなくてにするとか、その辺の負担のないような話をお願いしているところでございます。
○西場委員 小規模零細な漁業者、あるいは漁協、そういう立場でしっかりと県がサポートできるように、特にこういう変革、改革の時期はなおさらそういう立場を重視してやっていただくことを、重ねてお願いしておきます。
○藤田委員長 ほかにいかがですか。
〔「なし」の声あり〕
○藤田委員長 なければ、水産業における資源管理の推進についての調査を終わります。
(7)各種審議会等の審議状況の報告について
ア 当局から資料に基づき説明(前田副部長)
イ 質問 なし
(8)その他
○藤田委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外でございましたら、発言をお願いいたします。
○西場委員 今日は、三重の森林づくり基本計画の新しい内容を聞かせてもらいました。いろいろ御説明があったんですが、特にA材、B材の需要拡大に力を入れていっていただくということ、また新たな木を使うように民間事業者にも働きかけるといった内容が盛り込まれておりましたのは、今の状況の中で大変重要なところを計画の中に盛り込んでいただいたと、この点を高く評価させてもらうところです。
そういうものを踏まえてではありますけれども、三重の森林づくり基本計画のもとになっておる条例につきまして、今日いろいろ状況報告もあったわけでありますが、国の新しい森林管理システムに対する動きもあり、そして県としての県民税の見直しや三重の森林づくり基本計画の取組、また、みえ森林・林業アカデミー、こういう厳しい森林・林業の状況でありますけれども、大きな変革、変化の流れが今来ておるだけに、林政の基本であります三重の森林づくり条例の見直し、改定というものが、この時期は検討に値するんではないかというように思いまして、この点について、部として今後検討に着手していただけないかなという提案でありますし、もう一つ、冒頭申し上げました一番重要なポイントであります県産材の需要拡大ということについては、特出しで県の政策としてしっかり取り組んでいただくことが大事ではないかなというように思っておりまして、こういう委員会の中でもそういう発言をさせてもらっている経緯もありますし、我々自民・公明系の議員で林業振興の連盟をつくっておりますが、その中で特にこういったことに対する取組も議論させてもらっている最中でございます。
そんな中で、これは条例ですからぜひ県のほうで積極的に取り組んでいただければ、それが一番重要なことであるとも思いますので、今後の具体的なことは、まずはもう少しお互いにいろいろ議論をしながら進めていかねばならんとは思いますが、この年度末、今期の最終において三重の森林づくり条例、あるいは新たに県産材利用推進条例等についての見直し、新設について、部としての御所見を伺っておきたいと思います。
○岡村部長 今、西場委員がおっしゃったように、森林・林業に係る施策はまさに変革期を迎えてきている、特に来年度は新たな国の森林経営管理制度も始まりますし、みえ森と緑の県民税の第2期がスタートするということもありますし、また先ほどの三重の森林づくり基本計画も改定してスタートしていくというようなこと、さらに言うと人材の確保・育成では、みえ森林・林業アカデミーのスタートということの中で変革期、さらに言うと大きな飛躍に向けてのターニングポイントになり得る年度が始まるのかなというふうに思っています。そういったことに対応していくためには、やはり県民全体でそういうふうな機運をますます高めていくような取組も必要かなと思っておりますので。
その中で条例をどうしていくかという話なんですけども、現在、三重の森林づくり条例がありまして、特に木材利用の促進についてはその中で一部触れられている部分もありますけども、その部分をどういう形で現状といいますか、来年度から始まる新たな状況変化に合わせてどう取り組んでいくかというのも、一つ重要な課題かと思っていますので、木材利用に特化しての条例というふうなことも検討に入れながら、県民全体で森づくり、あるいは林業振興を図っていくような時期に来ているのかなと思っています。
ただ、つくり方というか、策定方法についてはまた相談させていただきながら進めていきたいと思っておりますけども、私の認識としてはやはりそういうふうな形で、しっかりと森林・林業に取り組んでいくような段階が来ているのかなと思っています。
○西場委員 岡村部長のほうから前向きな御答弁をいただいた、そういう理解をして大変ありがたく思っております。
少し余計なというんか、おせっかい的な心配をするわけでありますけれども、条例というのは議提条例というのがありますし、執行部のほうからの通常的な条例提案もあります。議提でいくかどうかというのは、そのとき、そのときのいろんな状況の総合的な勘案の中でやってきたことであって、この分野は議提だ、この分野は執行部だということは明確に分けられないと思うんですね。
三重の森林づくり条例は議提でつくられておるんです。そういうこともあって、執行部のほうでこの三重の森林づくり条例の改定等には、議会がつくってきたものだけにという、少し引いたというか遠慮するようなところがあるかもしれんなという心配をいたします。全くそんなことをちゅうちょする必要がないんであって、執行していく側の責任としてこれをこのように改定していけばいいと言えば、その理由をもって議会でその条例議案を受けて審議していけばいいのであって、執行部条例だ、議提条例だということを改定のときに考えていく必要はほとんど関係ない問題だというように思っておりまして、ぜひとも三重の森づくり条例の改定、あるいは県産材利用推進条例の新設について、我々議会側も一生懸命これから議論をして進めていきたいと思いますし、執行部のほうもそういうところで前向きに取り組んでいただきますように要望させてもらいます。終わります。
○藤田委員長 ほかにいかがですか。
〔「なし」の声あり〕
○藤田委員長 なければ所管事項の調査を終了いたします。
4 委員間討議
(1)所管事項調査に関する事項 なし
(2)執行部に処理経過の報告を求める事項 なし
〔当局 退室〕
5 今年度の委員会活動の振り返りについて
(1)常任委員会活動の評価の手順の説明(藤田委員長)
(2)委員間討議
○藤田委員長 資料2のチェックシートの裏面の、年間活動計画の進捗度などの6項目について総括的な意見を皆さん方からいただけんかなということでございます。それから、内容的には今まで活動してきたことも含めて、皆さん方から御意見をいただけんかなというふうに思います。
○今井委員 大体、年間活動計画とかは通常どおりできたんじゃないかなと思っております。県内外調査も委員長、副委員長のほうで検討いただいて、いろいろ勉強させてもらえたのでよかったなと思っております。ただ5番目の参考人招致といったことが、今回なかったですよね。そのあたりが重点調査項目の中でやれればよかったのかなというふうには、今、終わってみてからになっちゃうんですけども。参考意見をもう少ししっかりと聞いていくことも必要だったかなと、今となっては思います。
○藤田委員長 ほかにいかがでしょうか。県外調査、あるいは県内調査をやっていただいたと思うんですが、その辺のことについての御意見もいただけたらというふうに思いますが、どうですか。忌憚のない御意見を。
○水谷委員 5番目のみえ高校生県議会における高校生の意見云々とありますよね、このときは廣委員が委員長やったか、覚えていないんだけど、何か意見や質問とかはありましたか。環境生活部にはなかったですか。
○彦坂副委員長 整理したものを前の前の委員会とかに、ここの所管分については皆さんにお渡ししているはずです。
今日のダイバーシティと一緒で、ああいうふうなスタイルでまとめたものを皆さんにお配りはしています。
○水谷委員 済みません、ちょっと記憶が抜けているもんで。
○藤田委員長 重点調査項目については、今井委員のほうからお話がありましたけども、まあまあそれなりに皆さん方、よかったのかなというお話ですけども、その点はどうですか、いかがですか、よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
○藤田委員長 委員会の運営については……
〔「よかったよ」の声あり〕
○藤田委員長 そうですか、それならよかったです。
それから、委員間討議についてはどうでしょうか。私も昨年度、一昨年度と違う委員会におりましたけども、この辺がもう少し活発になればいいなというような意見を申し上げた記憶がありますけども。
〔「あれが活発になるということです」の声あり〕
○藤田委員長 ああ、なるほど。いろんな意見が出たと。まあまあよったかなという理解をさせていただければいいですかね。
県内外調査で、特に印象に残ったこととかは。
○今井委員 水福連携なんかは、県内調査で志摩へ行って、佐藤さんのところ、カキの……
〔「養殖」の声あり〕
○今井委員 ああいうところは水福連携について、直にお話も聞けましたし、非常によかったなと思いましたね。
○藤田委員長 やはり現場へ行ってお話を聞く、見るというのは、我々政策を審議し、提案していく者としては非常によかったということでよろしいですか。
○水谷委員 どこやったっけ、新潟やったか。
○藤田委員長 新潟ですね。
○水谷委員 あれもなかなかね。
○藤田委員長 すばらしい経営をされていましたよね。あそこの本質的なものを三重県の農業に提案したいなと。
〔「ああいうものが三重でもできるとね」の声あり〕
○藤田委員長 ほかにいかがですか。
〔「全般的によかったよな」の声あり〕
○藤田委員長 いいですか。
〔「まとめてください」の声あり〕
○藤田委員長 それでは、これで今年度の委員会活動の振り返りについてを終わります。
次回7日の委員会では、資料3の委員会活動評価総括表の様式を用いて当委員会の活動評価を取りまとめますので、よろしくお願いいたします。
ほかに何か御意見はございませんか。
〔「ございません」の声あり〕
○藤田委員長 なければ委員間討議を終了いたします。
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
環境生活農林水産常任委員長
予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会委員長
藤田 宜三