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平成30年11月1日 環境生活農林水産分科会 会議録

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予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会
会議録

(開 会 中)

 

開催年月日   平成30年11月1日(木曜日) 午前10時0分~午後2時20分
会議室       201委員会室
出席     8名
            委員長    廣 耕太郎
            副委員長  彦坂 公之
            委員     中瀬古 初美
            委員     藤田 宜三
            委員     今井 智広
            委員     水谷  隆
            委員     山本  勝
           委員     西場 信行
欠席      なし
出席説明員

     [農林水産部]
           部長                           岡村 昌和
           副部長                          前田 茂樹
           次長(農産振興担当)                 森内 和夫
           次長(農業基盤整備・獣害担当)          辻森 芳宜
           次長(森林・林業担当)                前田 芳宏
           次長(水産振興担当)                 仲   越哉
           農林水産総務課長                  佐脇 優子
           農林水産財務課長                  村田 洋一
           フードイノベーション課長               竹田 久夫
           団体検査課長                     谷   幸次
           担い手支援課長                    近田 恭一
           農産物安全・流通課長                 秦   和夫
           農産園芸課長                      矢野 次男
           畜産課長                        斉藤  肇
           農業基盤整備課長                  藤本 隆治
           農山漁村づくり課長                  杉井 孝充
           農地調整課長                      郡山 武司
           獣害対策課長                     近藤 和也
           森林・林業経営課長                 横澤   篤
           治山林道課長                     伊達 直哉
           みどり共生推進課長                 朝倉 嗣雄
           水産資源・経営課長                 荒島 幸一
           漁業環境課長                      山田 浩且
           水産基盤整備課長                  福田   渡
           人権・危機管理監                   野村 廉士
           農林水産政策・輸出促進監             糀谷   斉
           家畜防疫対策監                     巽      俊彰
                                             その他関係職員
       [環境生活部]
           部長                             井戸畑 真之
           廃棄物対策局長                    中川 和也
           副部長                          笠谷 昇
           次長(人権・社会参画・生活安全担当)       冨田 康成
           次長(廃棄物対策局)                 長﨑 敬之
           環境生活総務課長                   奥山 孝人
           私学課長                         小川 悟
           文化振興課長                      辻上 浩司
           地球温暖化対策課長                 樋口 俊実
           大気・水環境課長                   尾邊 俊之
           人権課長                         田中 彰二
           ダイバーシティ社会推進課長            枡屋 典子
           くらし・交通安全課長                 山澤 正和
           廃棄物・リサイクル課長               井村 欣弘
           廃棄物監視・指導課長                山名 通之
           廃棄物適正処理プロジェクトチーム担当課長  有冨 啓修
           人権監                          三谷 真理子
           消費生活監                       柏屋 典生
           RDF・広域処理推進監                和氣 城太郎
                                             その他関係職員
         [監査委員事務局]
           局長                              水島  徹

委員会書記
           議事課     班長    中西 健司
           企画法務課  主幹    小端 邦彦
傍聴議員     なし
県政記者     1名
傍聴者       1名
議題及び協議事項
第1 分科会(農林水産部関係)
 1 所管事項の調査
 (1)債権処理計画(平成29年度実績・平成30年度目標)について
 (2)平成31年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
 2 議案の審査
 (1)認定第5号「平成29年度三重県一般会計歳入歳出決算」(関係分)
 (2)認定第11号「平成29年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計歳入歳出決算」
 (3)認定第12号「平成29年度三重県地方卸売市場事業特別会計歳入歳出決算」
 (4)認定第13号「平成29年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計歳入歳出決算」
 (5)認定第14号「平成29年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計歳入歳出決算」
第2 分科会(環境生活部関係)
 1 所管事項の調査
 (1)債権処理計画(平成29年度実績・平成30年度目標)について
 (2)平成31年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
 2 議案の審査
 (1)認定第5号「平成29年度三重県一般会計歳入歳出決算」(関係分)
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕
 
第1 分科会(農林水産部関係)
 1 所管事項の調査
 (1)債権処理計画(平成29年度実績・平成30年度目標)について
   ア 当局から資料に基づき説明(岡村部長)
   イ 質問
○廣委員長 それでは、御質問等ありましたらお願いします。

○藤田委員 今年度の債権処理計画の中で、旧の中央卸売市場の施設使用料がありますが、今この中央市場というのはどういう形になっとるんですか。

○森内次長 三重県中央卸売市場、これは旧となっておりますが、現在は三重県地方卸売市場ということで、前回の常任委員会でも御審議いただいたとおり、指定管理者制度で指定管理者が管理しているという状況になっております。
 指定管理者制度は平成21年度から導入されておりまして、使用料であるとか、電気料、水道料の徴収ができていないものについては、20年度以前、つまり県が直営管理をしていた時代に、本来、県に納付する施設料であるとか、県が立てかえ払いをしている水道料、電気料の納付が滞ったことによって発生したものになります。

○藤田委員 そうすると、ここに入っていた業者が払っていない金額という理解でいいんですか。中央卸売市場の中に施設を借りて入っていた業者が払っていない金額の合計という理解ですか。

○森内次長 そのとおりです。ただ、この債権徴収対象者は、今の市場ではもう業務を展開していない事業者になりますが。

○藤田委員 そうすると、やめられたとか、要は債権を回収できるような状態になっていないということでここに載っているということで理解していいんですか。

○森内次長 市場での商売はしていないんですけれども、一定の商売をされている方、それから御高齢で年金収入に頼られている方等がこの債権徴収対象者の中にはおみえになります。
 ただ、いずれの方々に対しても、一応、少額ずつ返納していただくということでの約束を取りつけておりまして、少額ですが、毎年返還をしていただいているという状況になります。

○藤田委員 わかりました。そういう形で少しずつ返していただいておるという状況なんですね。
 この間、この常任委員会を離れていましたので、状況がよくわからなかったのでお聞きしました。ありがとうございました。

○廣委員長 他にございませんか。

          〔発言の声なし〕

○廣委員長 なければ、債権処理計画(平成29年度実績・平成30年度目標)についての調査を終わります。
 
 (2)平成31年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
    ア 当局から資料に基づき説明(なし)
    イ 質問
○廣委員長 それでは、御質問等がありましたら、よろしくお願いいたします。

○今井委員 まず、どこにどう載っとるのかというのを教えてもらいたいんですけれども、平成31年度三重県経営方針(案)の中に、「若者の県内定着につなげるために」という項目、そっちの6ページなんですけど、そこに「新規就業者等の初期投資の負担を軽減し、無理なく経営を軌道に乗せるため、廃業した、あるいは廃業しようとしている農業者・漁業者の施設や設備をそのまま利用する「居ぬき」の物件をあっせんする体制づくりに取り組みます」というふうに書いてもらってあるんですね。平成31年度当初予算編成に向けての基本的な考え方で、予算がかかわるのか、体制づくりのほうで予算がかからないのか、その辺はちょっとわからないんですけれども、これをやろうと思うと、組織をしっかりとつくって、予算も必要になってくると思うんですけど、これはどこに入ってくるんですかね。経営方針の中に来とるので、結構重要に思うんですけれども。

○森内次長 予算決算常任委員会提出資料の平成31年度当初予算編成に向けての基本的な考え方の174ページをお開きいただきたいと思います。
 この中の丸つき番号でいうと、マル14のところの後段、「また」以降のところですが、少し読み上げますと、「また、就農初期投資の負担軽減に向けて、廃業等により利用されない施設等をそのまま利用する「居ぬき」の物件をあっせんする体制づくりに取り組むとともに」という、ここの表現でございます。
 施策番号でいいますと312、農業の振興の中の平成31年度当初予算編成に向けての基本的な考え方として、ここで記載させていただいておりまして、今、予算、それから組織づくりについての議論を進めさせていただいているところでございます。

○今井委員 ということは、これは農業のほうで、経営方針のほうに「漁業者の」というのがあるんですけれども、漁業者のほうにも書き込んでもらってあるんですかね。

○仲次長 同じく185ページを見ていただきますと、マル5ですが、「多様な担い手の確保・育成」という観点で、3行目ですが、「経営資源を移譲するための仕組みの検討」ということで、農業と同じような形で担い手が確保しやすいような形として、そういうふうなものを利活用するというようなことを考えております。

○今井委員 ここに書き込んでもらってあるんですね。とても重要なことだと思うので、しっかりと進めてもらいたいんですけど、それぞれに、農業は農業の担当のほうで、水産業は水産業の担当のほうでつくるという形なんですかね。林業もあるのかどうかわからないですけれども、一体的に部としてそういう賃貸といいますか、継承といいますか、建物の継承といいますか、設備の継承をやっていくのか、その辺の考え方を。

○岡村部長 まず、林業のほうですけれども、林業は法人への就業という形が多いということもありますので、基本的に法人として農業なり水産業を始める方向けの支援というふうなことで、まず最初は考えておりまして、それぞれ私どものほうとしても、地域機関でありますとか、あるいは本庁も含めて県自体の体制もつくっていきたいと思っていますし、また農業であればJAとか、あるいは市町との連携も進めながら、例えば居抜き物件があるとか、新しい就農者が出てきたとか、そういう情報を交換しながら、仕組み的に、体制的に整理をしながら、円滑に流れるような体制をつくりたいと思っていまして、基本的には農業と水産業、それぞれの取組ではやっていくんですけど、そうは言いながらも、農林水産部全体として来年度は重点的な事業という形で位置づけたいと思っていますので、農林水産部の中でもそういったそれぞれの取組の情報とかノウハウの共有もしながら、一体として進めていきたいというふうに考えています。

○今井委員 力を入れてもらうということで、大事な取組だと思います。
 この経営方針の中では、「若者の県内定着につなげるために」というところにあって、当然それはそれでやってもらいたいんですけど、これは移住とか、町から来て、農業や漁業のほうに取り組みたいという方にも非常に魅力があるというふうに思いますので、「ええとこやんか三重 移住相談センター」等とも連携をとりながら、こういった取組を進めてもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。
 次に、獣害対策のところで聞かせてもらいたいんですけど、今日、新聞にジビエの新しい商品というのが出て、非常にうれしいなと思って、頑張っていってもらいたいと思うし、我々もしっかりアピールしていきたいと思うんですけれども、たしか新聞の内容やと、狩猟免許を持っとる方が高齢化しておることと、新たな取得者というところで、今後の取組が大事になってくるのかなと思うんですけど、その辺について、来年度、こうやってジビエをさらに全国にアピールしていくということにおいては、狩猟免許取得者についてどのような取組を強めていくのかどうかというのを教えてください。

○近藤課長 狩猟免許の試験につきましては、これまでどおり土曜日、日曜日を含めて年3回させていただいております。それから、更新の時期が3年に一遍来るんですけれども、その方々に今年は更新ですよということで通知のほうをさせていただいて、それによって再講習を受ける方の確保をさせていただいています。
 それから、最近、女性の方、それから若い方にも結構受けてきていただいておりますので、そういった方々に事前の講習について小まめにさせていただきたいというふうに考えているところでございます。

○今井委員 この当初予算のあれを見ると、65ページに「狩猟免許試験を実施し、新たに360名が免許を取得しました。引き続き」ということも書いてもらってあるんですけど、目標というのはあるんですか。どれぐらいの免許の取得者がおってもらいたいというような、狩猟免許取得者数といいますか、そういうのは何か持ってやっとられるんですか。一人でも多くということなのか。

○近藤課長 どうしても高齢でやめていかれる方もみえますので、そういった方を含めまして、前年度以上になるようにさせていただいておりまして、今年度は360名ということで、昨年度よりかは40名ぐらい受けていただいて、受かった方が増えていたというふうに認識しておりますので、今後も受かる方が増えていくような形で進めていきたいというふうに思っております。

○今井委員 ありがとうございます。しっかりと毎年度、この人数も増えていくようにという予定でやっていただくということなので。
 何が言いたいかというと、ジビエを売り出せば売り出すほど、計画的な捕獲と安定供給が求められてくると思うので、その安定供給ができる体制をしっかりと整えていく、これは何も狩猟免許を持たれとる方だけじゃなくて、解体のほうも含めてですけれども、そういったところで、しっかり足元を固める取組に今後も力を入れていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 最後にもう1点、獣害対策のところで、前もちょっと委員会で言わせてもうたかと思うんですけど、森林を守る獣害対策というのを、今もやってもらっておるとは思うんですけど、来年度、しっかり取り組んでもらいたいなと思います。
 みえ森と緑の県民税が第2期に入ってくる中において、災害に強い森林づくりということにおいては、今やっていただく事業、また今後、ブラッシュアップしてもらって、市町と一緒にやってもらう事業、これはこれで大事なんですけれども、前も言ってくどいようで申しわけないんですけど、山が健康になれば、鹿やイノシシにとっても餌場が多くなってきて、山に入りたくなると思うんですね。そういった意味では、整備した山をしっかりと獣害から守る体制づくりというのもあわせてやっていかないといけないのかなというふうに思います。
 一方で、イノシシや鹿が獣害を働かなくていいような森林づくりといいますか、混合林といいますか、雑木等の部分も進めていかないといけないと思うんですけれども、その獣害対策は今、どっちかというと農業のほうに特に力を入れてもらっておるのかなと思うんですけれども、こういう森林における獣害対策ということについての考え方をお聞かせいただきたいと思います。

○前田次長 委員がおっしゃるように、森林の再生にとって鹿の被害というのが非常に重大な問題になってございます。そういったことも踏まえまして、いろいろ委員の御要望、あるいは団体からの御要望もありまして、次期の見直しの中に、市町交付金事業の中で獣害対策の支援に取り組めるようなスキームにしてございます。それでもって来年度から進めてまいりたいというふうに考えております。

○今井委員 これで終わりますけれども、僕も実家が山のほうなんですけれども、水を飲みに来るところというのは、やっぱり沢のほうになってくると。そのあたりは災害に強い森林づくりで整備すると思うんですけど、そこに動物も水を求めてやってくる。そこで何か食べ物があったり、そういったことがあると、そこが崩れて、山の環境が悪くなっていけば、どんどん水に土が出てしまうような形になると思いますので、土の出にくい山づくりということも含めて力を入れてもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。

○廣委員長 他にございませんか。

○藤田委員 方向性としていろいろ書いていただいておって、これもやってもらわないかんな、これもやってもらわないかんなというふうにいろいろ書いていただいておるんですが、その具体的な内容については、今後いろいろ話もさせていただきたい、提案もさせていただきたいなと思っていますけれども、1つだけちょっとお聞きしたいんですけれども、東京オリンピック・パラリンピックに関して花卉花木の話をやっていきますよと書いていただいておるんですが、食べ物の話については非常によくわかるんですが、花卉花木は具体的にどんなことをされようとしておるのか。何か具体的な話があったら、初めにお聞かせいただけませんか。

○森内次長 花卉花木、特に花卉というより花木になろうかと思うんですけれども、昨年度、三重県内で生産されている壁面緑化とか植栽に使えるような樹種のパンフレットを作成させていただいております。それを東京のほうの展示会で配布するとか、あと東京のほうの景観デザインをやっているような事務所であるとか、そういったところに配布して、三重県産の花卉花木が東京オリパラに向けての建設需要に対応してお声がかかるような形での取組展開をさせていただいているところです。

○藤田委員 食品、野菜、果樹に関しては、マッチングの場所を持ってというふうなことをやっていただいたと思うんですけれども、そういうお考えはないんでしょうかね。

○森内次長 具体的に事業者を呼んでというところまでは、なかなか難しいかなと思っておるんですが、関東で開催される展示会等に出品していくことで、広く知っていただけるような場に出ていくということで対応していきたいなと思っております。

○藤田委員 それは、行政がどんな形でバックアップする予定をされていますか。

○森内次長 基本的には事業者に出ていただくという形なんですが、そこの面をお手伝いさせていただいているということで、些少ではございますが、一定の御支援をさせていただいておるという状況です。

○藤田委員 ありがとうございます。
 食べ物に限らず、花も植木もぜひお願いしたいというふうに。ちょっと我田引水で申しわけございません。それが1点。
 それから、いろんなことを書いていただいておりまして、これは大いにやるべしということ、実に同感の思いがあるんですが、これを受けて、農家、あるいは農業法人が動いていく上で、やっぱり資金というのは非常に大きな問題としてあると思うんです。
 民間の銀行であれば、農業以外に対しては、将来性のことも考えながら、方向性、可能性のところに対して投資していただけるということがいっぱいあるんですが、農業の場合はその辺のところが非常に難しい面があって、どうしても制度資金を使わざるを得ないということになってきます。そういう点で、県として農業近代化資金というのを中心に農業者に対してやっていただいておるんですが、これが現場へ行って農家の皆さん方から話をお伺いすると、最近、農業近代化資金の借りる枠が非常に少なくなってきておると。4月、5月にお願いしても、もういっぱいやという話をいっぱい聞くんですが、この辺のところに対して、県としてはどのようにお考えになっているのか、お聞かせいただけませんか。
 農協へ行っても、もう枠が決まっておって、4月、5月に言われても、4月からの年度には使えないんだと。その枠がもうなくなっているんだというお話が来るんですが、これはもう仕方がないとか、あるいはそれに対応できるだけの枠がないとか、なぜそういう現象が起きているのか、県としてはどういうふうにお考えでしょう。

○森内次長 農業近代化資金につきましては、毎年度、融資枠を上回るような申し込みの中で、熟度等を調整することで、一定枠内での貸し付けという形で実行させていただいているということで、御要望が多いということも承知はしているところです。
 ただ、農業近代化資金については、個人の場合1800万円が上限枠というような形になっておりまして、それを超えるようなもの、もしくは大型の投資をする場合については、県としては基本的に日本政策金融公庫資金を御紹介させていただいているというのが実態でございます。公庫資金のほうですと、認定農業者の場合、当初、一定期間無利息で資金調達していただけるということで、農業近代化資金の場合は、県が利子補給をする中で、末端金利として0.3%程度になっておりますので、公庫資金のほうは、手続等が難しいというか、煩雑な面も多少ございますが、そちらのほうを利用していただきながら、農業近代化資金と日本政策金融公庫資金、それぞれの利点を生かしながら御活用いただけないかなということで、現場でその辺の組み合わせ等、しっかり進めていきたいなと思っております。

○藤田委員 よくわかるといいますか、そういう結果になっておりまして、ちょっと数字を調べさせてもらいましたけれども、日本政策金融公庫資金が、平成24年度に12億円、それが29年度は29億円まで増えておりまして、公庫資金が活用されておるなというのはよくわかるんですが、一方、農業近代化資金は平成24年度に11億6000万円ぐらい使っていただいたのが、29年度は4億円と、ここまで減っているんですね。3分の1まで減っているということなんですね。平成30年度には、ちょっと枠を増やしていただいておるというふうには聞いておりますけれども、この変化に対して、農家の皆さんに話をお聞きすると、やっぱり農業近代化資金が今までは非常にフレキシブルに使えたと。4月にいろんな末端の話し合いの中で、じゃ、増産してくれという話があって、面積を増やして、その年の終わりぐらいから、例えばトマトを出荷できるんだよというような状況になって、その要望を農業近代化資金でやりたいということでいきますと、もう枠は終わっとって使えないんだよという話になっていくということも起こってくるんですね。そうすると、県の農業施策として、スマート農業をやりながら、出口を考えながら、マーケットインで具体的にやっていくけれども、農業近代化資金という、フレキシブルに早い段階で対応していただける、私の経験上から。本来、過去はそうだったんですが、それが今、フレキシブルにできない。今年度の場合、お聞きしましたら、2月の中旬ぐらいまでに今年度の分を申し込んでいただかないと、農業近代化資金は貸してもらえないんだという話を聞いておりまして、今年度の4月の頭にそういうことがあっても動けないということなんですね。
 今申し上げたのは、枠が決まって、枠がいっぱいになってしまうと、今年度で動いていくということが現場ではできないということが起こり得るという現実があるんですね、この辺のことをぜひとも行政としても考えていただきたいというふうに1点思うわけです。
 昨年度は4億円で、今年度は8億円ぐらいの枠を想定いただいておるというふうに聞いておるんですが、それでも一部そのように話を聞いておりますし、どうも8億円でおさまるんではないかという話もありますけれども、それは交渉の中で延ばすことが可能で、日本政策金融公庫資金に変わったということもあるとはいうふうに思いますけれども、現場の人たちは借りられなかったという思いが現実あるんですね。この辺のところは本当に考えていただかないと、本当に県がやろうとしておる農業政策が農家の現場で動いていくときにつまずいてしまう、モチベーションも下がっていくというほうにつながっているような気もしますので、ぜひとも考えていただきたいなというふうに思います。
 今年度、昨年度の4億円に対して8億円ということで、どういうお考えか、よくわかりませんけれども、足して2で割ると6億円ぐらいやなって、斜に構えると、ちょっと勝手な、そんな想像もするんですが、この後、この農業近代化資金の枠ということに関して、今おっしゃった来年度、その後も含めて、農業施策を進めていく上で、この8億円という枠を今後とも続けていかれるのか、それとももっと増やしていくというようなことも考えていくのか、あるいはもっと減らしていくんだというふうな考え方を持っているのか、その辺のところはどんなふうにお考えでしょうか。

○森内次長 農業に関する融資制度については、委員がおっしゃっていますように、県としての制度資金は農業近代化資金のみになっておるわけなんですけれども、ほか、先ほども御紹介しました日本政策金融公庫資金であるとか、最近では民間の金融機関等が農業分野への貸し出しということも広げてきているということで、多様な融資が準備されているという環境にあるのかなという理解はしております。その中で農業近代化資金が占める役割というのは、委員がおっしゃるように、農業者のモチベーションはしっかり上げていくというようなこと、それから新しいことに取り組む農家を応援していくという意味で重要であるとは考えております。
 一方、やはり日本政策金融公庫資金等、他の融資が多様化している中で、この資金を拡大していくということは、県の財政状況に鑑みると、なかなか難しいのかなと思っております。
 ただ、やみくもに減少させていくのかという点につきましても、一定、役割を果たしていけるような線で進めていけないのかなということで、今、議論させていただいているところでございます。

○藤田委員 ぜひその辺のところは県が。私は三重県は農業県であるというふうに思っていますし、施策についてもいろいろ考えていただいておるというのはよくわかった上での話ですけれども、それを進めていく上で資本金といいますか、お金の面というのは非常に大事であるとぜひとも御理解をいただきたいなというふうに思いますし、おっしゃったように県の公的資金だけではないですよという話は私もわかりますが、しかし、一番安心で使えるというのは、農業近代化資金を中心にした、日本政策金融公庫資金も含めてですけれども、やっぱり公共の資金というものができるだけ使えるようにぜひともしていただきたいなというふうに思っております。
 一番のポイントは、今おっしゃったように予算の問題というのが一つあろうかなというふうに思っておりますけれども、利子補給をしていく総枠の変化といいますか、現在、農業近代化資金で利子補給をしなければならない貸付金の総枠というものがあろうと思うんです。この総枠は今の状態を維持していこうというふうに考えてみえるのか、もっともっと減らしていくんだというふうな考え方をしてみえるのか、その辺はどうですか。

○森内次長 予算議論の中で、こういうお話をするとあれなんでしょうけれども、農業近代化資金の予算枠そのものもシーリング対象枠で設定されております。ということは、シーリングに合わせた予算減額が求められるというところではあるんです。
 ただ、それをそのまま適用していくのは、当然農家に対しても、いきなり融資枠が7割減なんていう話はなかなか対応できないので、そこは全体の調整をする中で、一定の融資枠というのをこれまでも確保してきたところです。
 今後もそういった面で、一定の融資枠の確保には努めていきたいと考えてはおるわけなんですが、どうしてもシーリング枠の中に設定されているという関係上、増やしていくというのは難しい、どちらかというと、やや減少せざるを得ない状況にあるんですけれども、シーリングをそのまま適用して減少させるというようなことは避けたいということで、全体の調整という中で対応していきたいなと思っております。

○藤田委員 シーリングというのがあって、これは部全体の話ですので、わからないことはないですけれども、いろんな施策を打っていく、やっていくという中で、中心は、認定農家をどういう形で元気づけながら農業生産に意欲を持って進んでいっていただく、このことをやらないと、三重県の農業って支え切れないというふうに僕は思っているんです。そういう視点から見たときに、これは補助金で渡すわけじゃないですから、金利の部分では支援をするという形にはなりますけれども、貸し付けがスムーズにいく、この辺のところは部の中でもそれなりの評価をいただいて、来年度もそうですけれども、いわゆる融資枠を確保していっていただきたいというのが本当に切なる願いなんです。
 確かに現実の問題として、日本政策金融公庫資金へシフトしています。昨年度は特に農業近代化資金が4億円ということの関係もあったんだと思いますけれども、一気に増えているんですよね。これはこれとして、それなりに努力の結果だというふうに思いますけれども、やっぱり農業近代化資金としては県として、県の姿勢として、三重県の農業者をバックアップしていくんだということで大きく声を上げていただいて、農業政策を進めていただきたいというのが切なる願いだということを申し上げて、今後も8億円が続くことに期待をして終わります。

○廣委員長 他にございませんか。

○中瀬古委員 林業の振興と森林づくりについてお伺いをしたいと思います。
 先ほど今井委員もおっしゃったんですけれども、私も森林づくりにつきまして、獣害対策のことについての質問になるんですけれども、本当に木材価格の低迷、それからニホンジカの被害ということから、森林の所有者であったり、皆さん方の森林管理をしていく意欲が減退していく、また、経営意欲の減退にもつながっている、素材生産量の伸び悩みにつながっているということから、効果的な獣害対策に取り組む必要があると、これは課題として県も言ってみえるところであります。
 特にヒノキが狙われやすいというところがあって、100年たっている立派な木が被害に遭うということから、その当時、自分たちは収入を得ずに、自分たちの子や孫にいずれいい時代が来るからという思いで植えられて、育てていらっしゃった祖先があると。こんな現在の状況になるとは、その当時はもちろん思ってみえなかったわけで、税収にも響いてくる、これは県へのこと、県民への還元というところでも大きなものになってきていると思います。新たなといいますか、効果的な獣害対策。特に何百年もたっている木を、非常に高価な、本当に何千万円というような金額がついてでも購入したいとおっしゃる方もいる。今手元に資料がないんですけれども、最近、近いところで、そんなような金額で売れているということも聞いております。
 ウルトラCのものってなかなかないというふうに思うんですが、課題として、効果的な獣害対策に取り組む必要があるというところから、現在、三重の森林づくり基本計画の見直しということで、10月3日から11月1日までだったと思いますが、改定案に対する、中間案に対する意見を募集されるというところで、新たな視点というものが入ってきてもらえれば。ウルトラCはないにしても、もしかしたらあるかもしれませんが、新しい目、視点とか感覚とかということも必要になってくるかと思うんです。
 そこで、今回、みえ森林・林業アカデミーが開講されますけれども、ここでは人材のことについても、経営のマネジメントとかいうところにも力を入れていくということなんですが、このみえ森林・林業アカデミーの中で、獣害の部分とかいうようなことも今後、新しい視点を取り入れてくるというところもあるんでしょうか。そのあたりから聞かせてください。

○前田次長 確かに新しい獣害対策は、我々もそういった技術開発を林業研究所、あるいは他の各都道府県の林業研究機関でも一生懸命取り組んでいるところでございます。
 ウルトラCはなかなかないんですが、今おっしゃいました、みえ森林・林業アカデミーの中で、そういったことに取り組むのかということにつきましては、通常、3つのコースがございますが、それ以外で選択的なコースを設けることを検討しておりますので、もしそういった御要望が、あるいは新しい技術をこちらから皆さんにお伝えすることが必要であるというふうなことになれば、そういったことも講座の中で取り組むことができるんじゃないかなというふうに考えてございます。

○中瀬古委員 ありがとうございます。わかりました。
 それはどういうようなものになってくるかわかりません。そういうような視点とか、これまでやってきたことでも、効果がなかったことの検証をして、新たな部分を取り入れたりすることってすごく大事になってくるかと思います。
 本当に皆さんの意欲の減退に大きくつながっている部分でもありますので、何らかのものがあれば、そういう中に入れていく必要があるのではないかと思うんです。
 そことつながってくるところでもあるんですけれども、県の農業研究所と、鳥羽商船高等専門学校、それから民間企業が共同開発をされた「クラウドまるみえホカクン」のシステムを私も農業大学校でたしか見せていただいたと思うんです。見せてもらって、遠隔操作をしながらというところで、当初、伊賀市で設置をされて、大量捕獲になって、非常に効果的だということで、県内いろんな市町で設置をされているということだったと思うんですね。
 ところが、設置後2年8カ月たっても、鹿1頭しか捕獲されていないという現状があるのが松阪市なんです。多気町の場合は大きな効果が得られていると。それは、行政と地域が一致団結して取り組んでいるから効果があるんだと。それから、大台町の場合は、5基を設置していて、平成13年度から17年度までの捕獲数が、猿が4頭、鹿が9頭だけというような結果が出ているんですね。でも、多気町で大きく捕獲をしても、大台町や松阪市から入ってくるもんで困っとるんやというような問題もあるんです。県下、ほかのところで設置をしている状況をぜひ聞かせていただきたいと思うんですけれども、1基165万円なんですよね。それでも、これだけ効果が出ていない。研究開発をされた山端教授が、行政もともにやっていかないと、とれないにはとれない理由があるともおっしゃっています。こういうものを開発して設置してというだけではなく、維持管理にも年間で投入されているわけですから、しっかり検証すべきやと思うんです、使うだけではなくて。捕獲ができなければ、地域住民の方のモチベーションの低下にもつながっているから、なかなか一緒になってできていくということがないんやというふうにも言ってみえるんですよね。そのあたりの検証について、それから今後どんなふうに使っていくのか。これだけではやっぱりだめかというふうに思います。プラスアルファをすることによって効果が出てくるかもしれません。持ってみえる資料やわかっている段階のことをちょっと聞かせていただきたい。次にどうつなげていくんか、予算化していくときにどうつなげていくんかというところを聞かせていただきたいと思うんですが。

○近藤課長 私のほうで手元に具体的な数字を今日準備していないので、申しわけございませんが、具体的な数字は言えないんですけれども、獣害対策課としましても、そういった大型捕獲おりに課題があるということは認識しておりまして、来年度はそういった形でICTであるとか、大型捕獲おりに取り組んでいる市町でまず意見交換なり情報交換をしながら、対策についていいところ、悪いところ等々を研修していくということで研修会のほうを計画しているところでございます。

○中瀬古委員 これからそういう動きになってくるということですが、課題があるということもわかってみえるわけですし、次年度に向けての考え方でありますので、どんなふうにしていくか、また、それをどう効果的にしていくか。効果的な獣害対策に取り組む必要があるという課題の認識がある以上、早急にしていただかないと、どんどん森林の荒廃も進んでいきますし、意欲の低下が実際にあるということ、それから、何百年もたっている木で被害に遭わないものは高価に売れるという数字も出ているわけですので、しっかり取り組んでいただきたいなと思っております。
 さらに、生態の研究も必要ですし、新しい視点をぜひ取り入れてほしいと思います。部長、そのあたりの意気込みを聞かせていただきたいと思うんですが。

○岡村部長 やはり今の「クラウドまるみえホカクン」の話にしてもそうなんですけど、成功しているというか、しっかり成果を出しているところもあれば、なかなか出ていないところもありますので、成功事例を共有しながら、より進めていくというのは、県としての広域的な機能としての役割だと思っていますので、そのあたりは十分共有しながら、よりよい方法、設置場所が悪いとかいろいろ原因もあると思いますので、そのあたりもしっかりとやりたいと思いますし、また先ほど委員がおっしゃったように、行政と一体となっているところはうまくいっているというお話も聞かせていただきましたので、そのあたりも現地のほうからも聞かせていただいて、しっかりと現状も分析しながら、どういう形で一体となってやっていけばうまく進むのかという、その成功事例を共有する形で進めていきたいというふうに考えております。
 あと森林のほうについては、やはり新しい視点も大事だと思っていますし、来年度からみえ森と緑の県民税の第2期も始まりますので、そちらのほうでも、より獣害対策について明記もしながら取り組んでいきたいと思っていますし、こちらのほうは特に獣害の防止という観点でやっていきたいと思っていますし、あと来年度から森林環境譲与税も導入されてまいりますので、こちらのほうは条件不利地の森林整備という形で事業に充てていくという話になっておりますので、先ほど今井委員もおっしゃったように、条件不利地のほうで森林を、生産林だけでなくて、広葉樹も含めて整備していく中で、豊かな森林をつくって、そちらのほうに鹿を生息させるような形にするというふうなすみ分け、そういうふうな方向の対策も出てくるのかなと考えておりますので、そういった新しい視点も踏まえながら、総合的に、一体的に来年度は予算措置も含めてしっかりと取り組んでいきたいと思っています。

○中瀬古委員 ありがとうございます。しっかり聞かせていただきました。
 緩衝帯が必要で、以前のようなすみ分けという部分も必要になってくるかと思いますので、しっかりと取り組んでいただければと思います。
 以上です。ありがとうございます。

○廣委員長 他にございませんか。

○水谷委員 簡単にちょっとお聞きしたいと思います。
 獣害対策については、今いろいろありましたので、ひとつよろしくお願いしたいということと、ツキノワグマ、熊のことについて、今年度はいろいろとお騒がせをしたわけですけれども、新しいマニュアルをつくってもらって、一応安心にはなってきたわけですけれども、まだまだ地域の方は非常に不安を感じておりますので、そういったことにつきましても、いま一歩進めたマニュアルにしていただければなというふうに思います。これは強く要望しておきたいと思います。
 173、174ページで2点ばかりお聞きしたいんですけれども、まずはマル2のGAP(ギャップ)のことですけれども、これにつきましては、当然、今いろいろと県のほうで進めていただいておりますし、特に問題はないんですけれども、特に地域のGAP(ギャップ)というものをもっともっと地域から進めていただければありがたいと。それをやっていくことによって、全体に大きく波及していくと思いますので、ぜひとも地域との連携を保ちながらしっかりと進めていただきたいというふうに思いますので、要望しておきます。
 それから、174ページのマル17、これは前からもいろいろと言っているわけです。農業生産基盤の整備を確立していくことによって、農業が承継されて、新たな担い手ができてくるというふうに思っていますので。
特にパイプライン、これにつきましてはなかなか進んでいかない状況にあるというふうに思っています。現在、三重県のパイプライン化された率はどのぐらいであるのかということと、これからの目標というのはどうなんかというのをお聞きしたいんですが。

○藤本課長 パイプライン化率については、平成29年度末現在、要パイプライン化面積が2万1500ヘクタールございまして、そのうち6650ヘクタールが済んでおるところでございまして、率にして31%ということで、まだまだ残っておりますので、これについては補正予算等を確保しながら加速させていかなあかんというふうに思っておるところでございます。

○水谷委員 来年度の目標。なければいいですよ。

○藤本課長 来年度につきましては、現在、パイプライン化を目標にした事業を展開しておるところでございまして。先ほど私が説明させていただいたのは、県全体の目標を説明させていただきました。私がこれから申し上げますのは、パイプライン化を目標にした事業ということで、それでいきますと、平成29年度末現在で目標値が55.1%に対して55.8%進んでいます。これを本年度57.1%まで持ってきまして、来年度59.1%まで上げるということで、県全体を網羅的にパイプライン化するというわけにはいきませんので、例えば宮川用水地区とか、鈴鹿川沿岸とか、委員がお住まいのいなべのほうとか、パイプラインを中心的にやっておる地区を重点的にやっていくということで、そこを加速度的に取り組むということで、6割程度進めたいというふうに思っています。

○水谷委員 そういう事業をやっていくということは、前もお聞きしておるんですけれども、我々の地域は、もう40年にもなるわけですよね。それが当然のことながら毎年数カ所は老朽化で破裂するわけですよね。そういう状況にずっとなってきているわけです、早くやったところは。今、いろんな予算をつけてやっていただいておりますけれども、そういった点についても目を向けて。要するに40年前のパイプラインというのは非常に雑なんですよ。今は相当頑丈になってきていると思うんですけれども、そういったことにつきましても、やっぱり現在あるところのそういったものについては取り替えをやるとか、そういうことも考えていただきたいと。そうしないと、どんどんそういったところにお金がかかっていくんですよ。我々の地域においても、当然のことながら担い手が減ってきておるわけですから、これをしっかりと考えることによって、そういった点もぜひこれからよく地域と調査をしながら進めていっていただきたいと。
 全体のパイプラインというのは、余り期待していないので。前から全然変わっていませんから。それをぜひお願いしていきたいというふうに思いますので、これは強く要望したいというふうに思います。
 あとは、いろんな農地、農業施設等、台風等によって被害を受けたところについては、新たに目を向けていただいて、早くそういったものを復旧させていただきたい。これは強く要望しておきたいと思います。
 以上です。

○廣委員長 他にございませんか。

○山本委員 水産業の振興のところで、私も海辺に住んでおりますので、特にノリとかアサリのところぐらいはお聞きをしたいなと思っていますけど、まずアサリは対策をしてもうとるみたいですけど、最近復活したということを余り聞かんのですけれども、特に稚貝移殖マニュアルをつくっていろいろやられておるということ、その辺のところで現状をお聞きしたいと思います。
 もう一つは、特にノリは、養殖して生産をしていくということでございますので、製品にするのに大変設備費がかかるということで、5000万円とか8000万円の設備投資がかかって、それも3年、4年で消費をしてしまうという形になっておりますので、最近、共同でそういうものをやっていこうというような方向性が出てきて、大変ええなと思うんですけれども、グループでやっていくのがええんか、それとも漁業協同組合を指導してやっていくのがええんか、そんなところを含めて現状をお聞きしたいなと思いますので、2点お願いいたします。

○福田課長 まず、アサリの件ですけれども、伊勢湾アサリ復活プロジェクト推進事業ということで、平成28年度から3カ年、今年度までにかけて、今、委員のお話にありましたような稚貝移殖マニュアル等をつくるということで研究、調査等させていただいています。今年度いっぱいで稚貝移殖マニュアルを一応つくらせていただいて、次年度以降は、それを実践につなげるべく、漁業者の方々と協力しながら啓発やら実践のほうに取り組んでまいりたいと考えております。

○仲次長 ノリについて回答させていただきます。
 ノリ養殖につきましては、委員がおっしゃるように、今、共同加工施設というのが結構進められておりまして、答志島とか菅島のほうではいい成果が出ております。県としましても、そういうふうなところを各地で進めていきたいなというふうに思っておりまして。鳥羽磯部漁協の場合は、漁協が事業主体みたいな形でやっておりますし、今ちょっと協業化、法人化に向けた支援ということで取り組んでいるところは、またちょっと違う形の事業主体のようなイメージも考えているようですので。それは地域、地域で事情もあると思いますので、いろいろ話し合いながら地域に応じた共同加工施設なんかの取組を進めていきたいなというふうに思っております。

○山本委員 ありがとうございました。
 アサリのほうは、稚貝移殖マニュアル等をつくってこれからやっていくということでございますけれども、干潟もどんどんつくっていこうとかありますけど、原因というんですか、なぜ不漁になったかという原因のところは、はっきり、これでしたんかなという思いをちょっと持っとるんですけど。なぜアサリがとれなかったということになったかというところを、わかっておる程度で結構でございますので。
 養殖業の体質強化ということでは、ノリ等を含めてグループでやるのと、それから組合指導とか、その他の方法でやるということでございますけれども、ノリというのも、ばくちと言っては表現が悪いですけど、今なんか桑名ですと、3年、4年、豊作でわっととれるんですけど、よくとれる人は億ぐらいを年間上げられる人があるんですけど、不作になってくると、がたんとゼロに近いような形になってくる、そんなような状況でございますので、グループでやっていくにしても、負債を抱えるということでございますので、その辺のところは十分対応を考えてのグループとか、組合指導とか、そんなところになっとるのか、ちょっとお聞きしますわ。

○仲次長 まず、アサリの原因なんですが、これは研究のほうではいろいろ要因として挙げているんですけど、これというのがないということです。例えば貧酸素水塊の大規模化とか、集中豪雨とか台風に伴って淡水化とか波浪でせっかくの稚貝が死んでしまうとか、そういうのもありますし、それに伴って親貝が減った場合は浮遊幼生というか、それが減るとか、あと漁獲圧というか、資源管理もどんどん進んできていますけれども、昔はノリの網があったものですから、その下は操業できなかったんですけれども、ノリが減ってきているということで、その下も操業できるということになって、結構漁獲圧が増加しているんじゃないかとか、そのようなことが出てきております。そういうこともありまして、余り淡水に影響がないとか、波浪に影響がないところに干潟をつくって、親貝をというようなことがプロジェクトのほうでやられているということでございます。
 ノリにつきましては、いろいろ環境に左右されるということで、まずは業界と、水産研究所とかと一緒になって、ノリの時期になったら栄養塩、水温とか、窒素、リンとかの濃度とか、あとクロロフィルとか、そういうふうなデータを提供しながら、ノリの安定生産に取り組んでいるというのが現状であります。
 共同加工施設とかいうふうになりましても、当然生産のほうは今までどおり漁業者の方にやってもらうということになりますので、その辺につきましては、そういうふうな情報とかを丁寧に提供しながら、技術というか、そういう安定生産に向けた取組というのを進めていくということになってこようかと思います。
 あと、経営的なことにつきましては、また、そのときのグループのメンバーの考え方とか、共同加工施設を運営する漁協なり、そういう団体と一緒になっていろいろ考えていきたいなと思っています。

○山本委員 今日はもうこの程度で結構でございます。ありがとうございました。

○西場委員 私が発言すると、長いという誤ったイメージがあるので、そういうことじゃなしに、なるたけ短く努力しますが、結果がどうなるか。お願いします。
 関連の事柄が多いんですけれども、藤田委員が農業近代化資金のことをいろいろ言われましたね。余り回答が前向きというか、積極的でないようなんですが、第一次産業は物すごく変化が激しくて、国のほうから県を通じて、これからの農林水産業はこうあるべきだというような方向性が示されてきているわけですよね。それは、例えば効率化であり、そして省力化であり、低コスト化でありというようなことで、国も求め、県もそれを現場に求めるわけです。それに対応していくのに、いろいろ機械の導入や施設の導入というようなものをやっていくわけですよね。そういう意味において、それの原資となる資金面で制約とか枠があれば、もっと努力する必要があるなと私は思っていまして。
 農業関係の話がありましたので、水産業についても、同じことだと思うんです。水産業で、今、特に農業に次いで、国の政策が介入、介入と言うと失礼かもわからんけれども、こうあるべきだという力強い動きがある。そこで、それに見合ったような漁船の購入とか、水産関係の機器の導入とか、こういうものを国も求め、県も求める。じゃ、生き残りをかけてと言って、漁業者もそういう気持ちになってやろうとしておるのに、ちょっと資金が足りません、枠がありませんと。これはどこかおかしいと。だから、それは当然、県の立場で、国に交渉も含めてもっとしっかりやっていくべきだと思うが、水産分野の対応を一遍この際聞かせてもらいたい。

○仲次長 漁業近代化資金というのが農業近代化資金と同じようにありまして、その資金につきまして、農業近代化資金と違うところは、市中銀行は融通できなくて、信用漁業協同組合連合会という系統団体が融通できるという仕組みになっております。漁業近代化資金の融資枠につきましては、そういうことで、信漁連といろいろ資金需要を聞き取りながら設定していくというのが基本的な考え方です。
 今、国のほうでは、漁船が古くなってきていますので、代船建造とかということをリースという形を使って個人に補助するような仕組みも出てきておりますし、それの補助残ということでは、やはり漁業近代化資金とかを使うということになってきますので、そういうことで資金需要も見ながら融資枠を設定していきたいと思っております。
 それから、漁業近代化資金だけじゃなくて、県が融通しています沿岸漁業改善資金という制度資金もありますし、それから日本政策金融公庫の資金もやはりありますので、それらを使い分けるというか、それぞれ守備範囲というのがあると思いますので、適宜、漁業者にお勧めしたいというふうなことで、三重県の漁業の競争力強化をしていきたいというふうに考えております。

○西場委員 漁業のほうの現場に大きな変化の兆しが見えとるだけに、基盤の部分で支える資金の拡充をぜひお願いしたいと思います。
 それから、もう1点よろしいですか。今日は、今井委員や中瀬古委員から獣害対策の強い要請がありまして、同感の思いでいっぱいでありますけれども、ちょうどチャンスですので、改めてといいますか、1つ提案させてもらいたいのは、今、県の林業の今後やっていくべき大きな取組として皆伐の推進があります。しかし、皆伐をやっても、それだけの見合った販売価格が今ありませんので、損をしてまで出すというようなことにつながらないわけですね。前は、皆伐すれば、その売上代金でペイした林業が今や赤字だと。赤字を押してでも切る必要がないやというようなことなんですが、川下といいますか、そこでは木材が足らない事情があり、特にB材、C材なんかの供給が必要になってきているということです。
 そこで、皆伐支援をお願いしておるんですが、今までの原理原則からして、皆伐支援の補助金はなかなか難しいと。この中で、皆伐したら植えなきゃいけないですよ、植えても、鹿が全て盆栽にしてしまうような山ですから、植えるに植えられないし、植えただけの経費がゼロになってしまうと。でありますから、柵を張って、ずっと維持管理をしていくということが必要なんですが、そのためには、作業のための道路整備等が必要になってくるんですね。ですから、植林、そしてその植林した山を獣害から守っていくための助成支援という形で、皆伐にセットした支援をやっていくべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

○前田次長 委員に前々から主伐促進のための策を県として持つべきじゃないかというふうに御要望、御提案いただいているところなんですが、主伐というのは、やはり収穫作業ということで、そこに対して直接支援ということは、なかなか難しいかなというふうに、我々は現状として思ってございます。
 一方で、再造林の困難性というのは、今お話のあったような獣害のところが非常に大きなネックになっているというところがございます。県民税は災害に強い森林づくりにというのが第一義的な目的でございますが、できるだけ、森林の再生に向けてネックとなる獣害の防護柵のコストを下げるような支援制度を今回見直しさせていただいたというところで、少しでも森林所有者の再造林のコストが下がるような取組をさせていただいているというところでございます。

○西場委員 まだ十分じゃないですが、どうぞ引き続きその方向で頑張ってもらいたいと思います。
 もう一つ、米の課題で、「プレミアムな『結びの神』」というのを今、県でやってもらっているのは、私としては非常に期待といいますか、三重県の水田農業、米づくりをこれから進めていく上で旗頭になってもらうのかなと期待をしておるんですが、結びの神そのものの生産、流通を広げていくということだけにとどまらず、もっと消費者に直接アピールできるように、結びの神でつくったおにぎり、これを一緒にセットにして売り込んでいく、結びの神による三重のおむすびのブランド化、こういうようなものを県としてしっかり取り組んでいってはどうかと思うんですが。農林水産部だけじゃなしに、雇用経済部のほうの面もあるかなと思いますが、こういったことに対する取組の方向があるのかどうかという点をお聞きしたいと思います。

○森内次長 「プレミアムな『結びの神』」については、首都圏を中心に、どちらかというと、有名米穀店なんかで扱っていただいていて、それなりの評価をしっかり得ています。さらなる拡大を図っていきたいなと思っています。
 この結びの神については、おすしのお米に最適というような形で、結びの神を使ったおすしであるとか、そういった形ですし店なんかでPRしてもらっていたこともございます。
 委員から御提案のあったおにぎりを、うまくいけば、コンビニなんかで扱ってもらえるとありがたいなというイメージは持つわけなんですが、そういった点も関係事業者にアプローチするといいましょうか、チャレンジするということで、御提案のあったことが少しでも実現できるように努力をさせていただきたいなと思います。

○西場委員 森内次長の受けとめ方はまだまだ弱い感じはしますけれども、おすしももちろん結構ですけれども、上に載せるのは何ていうんでしたっけね……

          〔「具か」の声あり〕

○西場委員 具か、おいしくなれば、それとの関係もありますから。

          〔「ネタや」の声あり〕

○西場委員 お米の品質だけで勝負できるのは、やっぱりおにぎりだと思うんです。結びの神のチラシとかの中にも、おすしもありますけれども、おむすびに最適というんか、コシヒカリを上回るというようなことが書かれておるだけに、それが実際そうであれば、これをもっと世に出すことを真剣にやればいいし、首都圏であれば、三重テラスを使って、こういうものの試作品を販売していくとか、それから特定のコンビニと特別契約を結んで、全国一斉に、あるいはこの東海圏だけでもそれをやるとか。もうそろそろ結びの神を、その次に踏み出して、三重県全体の農業を引っ張るようなところで頑張ってもらいたいな。期待も込めて、もう少し具体的な取組を、おむすびを提案してやっていきたい。
 ちょっと気になるのは、農林水産部で全てやれるかどうかというのがあるので、県のそういった商業ベースの部分とどういうように連携するかということもあり得るかわからんわね。これはお願いしたい。
 もう一つ、お茶もちょっとお願いしたいんですが、関西茶品評会が終わって、全国茶品評会に比べて三重県の市町も入賞して、まずはよかったなというように思いますが、この辺の成果も含めて、これをどういうように生かしていくかということですが、聞こえてくるのは、悪くはないんですが、輸出促進のことばかりですので、それだけでお茶全体をカバーできない。その点について来年度当初予算編成に向けての基本的な考え方を聞きます。

○森内次長 やはり品質、それからブランドという意味ではGAP(ギャップ)をしっかりとっていただくということがお茶の場合、大前提になるのかなということで、ほかの作物もそうなんですが、まずこれまでも一番多かったお茶を、しっかりGAP推進ということで伸ばしていきたいなということで考えております。
 あとお茶の輸出という面で、ここで余り言うとあれなんですが、輸出ということでの看板を掲げながら、実際には茶業の体質強化ということで、特に、減農薬なり有機栽培に近いようなものというもののニーズというのは、もう国内、国際的にもはっきりしている方向性ですので、そういった意味で輸出にも対応できる産地づくりということで、当然輸出できるものは国内でも競争力が高まるという視点で、こういった輸出に向けた取組、輸出の旗を振りつつ、強い産地づくりを進めていくというようなことで取り組んでいきたいと思っております。

○西場委員 相変わらずあなたの説明では、輸出ですよ、GAP(ギャップ)ですよと。そこにずっととどまっとるというんか、国の言っていることそのままだから、それは回答としては間違いないし、言いやすいけど、もう一つ、じゃ、県としてどうするのと。
 今の関西茶品評会の成果、評価で、もちろんいい部分も不足の部分もあると。その中でGAPも含めてですけれども、品質強化、普及体制にどう取り組むんやというようなことも、これありですね。輸出でその影響をいろんなところに生かしていくというのは一つの手段であるけれども、それはお茶だけじゃないけれども、米でもそうだけれども、需要拡大ですよ、需要の拡大。みんなが米を食べる、みんながお茶を飲むということを、今、減少に歯どめがきかない中で、ここに行政が力を入れないとあかんと思いまして、今までもやってきたことではあるけれども、なかなか成功しなかったから、じゃ、もうそれでお手上げだというんじゃなしに、三重県の政策として、伊勢茶をどのように飲むかと。
ペットボトルはどんどん飲むんですね、我々も毎日、水がわりに飲んでいますけれども、ペットボトルはほとんどお茶の消費拡大にはならない。じゃ、急須で飲めるか。それはたまに飲む日もあるけれども、なかなか急須に入れて飲む習慣が戻ってこないといいますか、できない。でも、やっぱりそこへ行かないとあかんと思いますね。
 このごろは水出しのティーバッグみたいなのも出てきたから、じゃ、ペットボトルの中へティーバッグを入れて三重県人はお茶を飲むというような、これがいいのかどうかちょっとわかりませんけれども、そういう発想が出てきますよ。それを進めようとしたら、茶業の農家や団体や、あるいは県の行政がそこに本腰を据えて、県民や社会に訴えてお茶を飲みましょう、カテキンもあって健康ですよと、そういうことを言った、この基本中の基本こそ政策なんです。その次に輸出があったり、東京オリンピック・パラリンピックに生かそうとかが出てくるので、そういうのをここへも書かないと、輸出だけが茶の政策になってしまっているように思うんです。どうですか。少し検討してもらえるかな。

○森内次長 需要を拡大していくということは、極めて重要なことだと思います。ただ、打てば響くように需要が拡大する効果というのは、すぐには見込めないとは思うんですが、地道ながらでも、引き続きしっかり取り組んでいくということは重要だと思いますんで、そういった点についても少し書き込めることで相談させていただきたいと思います。

○西場委員 少し前向きな答弁ですので、このあたりにしなあかんのですが、あえて言えば、地道にやるんじゃなくて、積極的にやってほしいということを重ねて要望させてもらいたいと思います。
 最後に、昨日や今日の新聞に出ている、TPPが12月に発効するということです。それで、アメリカ抜き。アメリカは、2国間でFTAじゃなくて、別のTAGというもので交渉が始まると。ヨーロッパのEPAは年明けから始まると。もう自由化、全面解禁に近いようなアクセルが踏み込まれておる中で、今でもこんな農林水産物の状況の中で、すごい影響がどういう形で出てくるか、大変なことやと思うんですね。ファクスで試算も送ってもらいましたけれども、それが的確なんか、不十分なんか、きちっと分析できないけれども、県としてはこういう状況をもっと詳細につかんで、しっかり対応をやっていくべきだと思うんですね。
 平成31年度当初予算編成に向けての基本的な考え方を見ると、TPPに関して、「収入保険制度の推進等に取り組みます」と書いてある。これでは何やと。173ページの一番上に平成31年度の基本的な考え方の中で、そういうような書き込みのように思うけれども、もっとこの事態をしっかり把握して、充実した対応をやっていくべきだと思いますが、いかがですか。

○森内次長 おっしゃるようにTPPが発効します。発効初年度は、いきなり影響が出るわけじゃなくて、例えば牛肉ですと、最終税率は9%なんですけど、発効初年度の場合27.5%まで下がると。いずれにしても、10%ぐらい下がって安くなって、その分、あおりを食うおそれがあるというような状況に変わりはありません。
 173ページに書かせていただいているのは、総括的な意味合いで、それぞれやはりまず経営安定をしっかりしていただくという面で、これは、例えばここにもあるんですが、米については経営所得安定対策であり、畜産業なんかでいうと、マルキン、牛マルキン、豚マルキンといったところで下支えをしながら、やはり体質強化、競争力強化ということもやっていかなきゃ、経営安定だけではじり貧になるということで、海外の品目に対して競争力をつけて、国内でしっかり国産を選んでもらうということが一番大事なのかなということで、ここでは産地の収益力強化とか規模拡大、生産性向上というような表現で総括的には書かせていただいております。具体的にその内容というのは、2以降にも少し書かせていただいているんですが、やはり需要拡大とともに、消費者、国民の皆さんに国産なり三重県産のものが外国産のものに比べて安全・安心であり、嗜好されるというようなことがしっかり訴えられるように進めていく必要があると思っております。

○西場委員 そういうことだと私も思います。ぜひそれを三重県独自の取組としてこれから進めていただきたいなと思います。
 もうそろそろ終わらねばなりませんが、最後に一言だけ申したいのは、もうかるという農業を始めたのは、七、八年前に三重県がしょっぱなで、それは九州のほうのある市が少し使っておったことがあるけれども、今やいろんな県が使うようになってきたんですよ。
 しかし、もうかる農業という言葉に力がなくなったし、魅力がなくなったし、期待がなくなってきておる。これだけ何年もかかってもうかる農業ってやってきたけれども、この政策がもうかる農業の以前とほとんど変わりないね。それはどういう政策やったかというと、消費者を中心とした売れる農業をというのがもうかる農業の前の県の方針だった。それは間違いじゃないし、マーケットを大事にするということは重要なんだけれども、それでいくと、何かというと低コスト、あるいは効率化、そういう農業だけに全部シフトを敷かねばならない。現状の日本の農村を支えている農業は、全て片隅に追いやられるといいますか、支援のない形に行く。これではいかんというので、売れる農業じゃなくて、消費者のための農業じゃなくて、もうかる農業、つまり産地を守る農業というものをもう一遍見出そうという思いで我々は期待したんです。恐らく知事選でもうかる農業と言い出した知事の思いも、そこにあっただろうと思う。
 しかし、名前を取り入れながら、実質は変わりなかった。国の趨勢といいますか、社会の趨勢がそこにありますから、やむを得ないかわからんけれども、政策としては、そこで魅力がなくなっているんですね。担い手確保とか、農業の大規模化自体は進んできたけれども、相変わらず農村全体は沈んできている。ここにやっぱり複眼的に農業をもう一遍立て直していくような県の政策というのがあって、もう一度そこをしっかりと来年度以降、練り直してほしいと、こういうように思っております。
 そういう意味で、もうかる農業という言葉がある面古くなって、そこに力がためいかなくなってきておる。もっと県民や農業者を捉えるような新たな農業の方針なり言葉というものをそろそろ考えるべき時期に来ておると、こういうようなことを思うんです。部長はいかが思いますかね。

○岡村部長 もうかる農業、あるいはもうかる農林水産業について、部内でもかなり議論を昨年度からしております。基本的にはマーケットインの発想を持ちながら、生産基盤、あるいは流通、経営とか販売とかも含めた形で、一体的に生産をしていってもうかっていくというような形がもうかる農業のあり方かなというふうに思っておりますけれども、それだけにとどまらず、先ほど委員もおっしゃったように、やはり農業というのは、基本的にその地域でやっていく産業ですので、大型集約化ということ以外にも、地域を守っていくといいますか、地域を活性化していくというような側面も非常に重要な役割を持っているのかなと思っていますので、そういう点にも着目しながら、総合的に進めていく必要があると思っていますので、そういう意味で大型化以外にも、それぞれの地域では地域活性化プラン等に基づくそれぞれの取組にも支援をしておりますし、また農業、作物をつくること以外にも農家的な農村地域であるビジネスのようなこと、今でいうと自然体験も含まれると思いますけれども、そういったことも含めて、都市との交流とかいうようなことも含めて、やはり総合的にそういった側面も取り入れながら進めていく必要があるかなと思っていますので、今後ともそういった観点を意識しながら、もうかる農林水産業やもうかる農業の推進に取り組んでいきたいというふうに思っています。

○西場委員 わかりました。終わります。長くなりました。失礼しました。

○藤田委員 関連して。
 まさに今、西場委員が言われたように、確かに長い間使っていただいたもうかる農業という言葉があるんですけれども、やっぱりもうからんと、今、部長がおっしゃった地域の活性化なんて、その中心になる農家なんていうのは存在し得ないので、この辺のところで、いやいや、県が今までやってきた施策の中で、認定農業者はもうかっているんだよという調査をしてくださいという話をさせていただいておるんですが、その辺の結果が出ておれば、ぜひここでお話しいただいて、今の西場委員に対して、いや、三重県の認定農業者はもうかっていないですという話をぜひお聞かせいただきたいんですが、いかがですか。

○森内次長 認定農業者の指標等については、現在、アンケート調査というような形で調査をさせてはいただいております。また、その調査結果がまとまり次第、皆さんのほうに御報告はさせていただきたいと思うんですが、あとセンサスの分析を少し、これは5年に1度になるんですけれども、済みません、手元に資料……

○藤田委員 要は認定農業者が3年、5年で県に対して報告をします。その数字の中で分析をいただいて、実際、認定農業者の皆さん方は利益が上がっているんですよというデータがあればいただきたいという話でございますので、まとまっていないということであれば、それは結構なんですけれども、私がいただきたいのは、単なるアンケートではなくて、確実に報告する義務があるわけですから、その義務で出てきたデータで分析をお願いしたいということですので。出次第で結構ですので。まだ現時点では出ていないということですね。

○森内次長 現在出ておりません。あと、そちらの市町への報告に関してなんですけれども、大分協議を市町ともいたしました。ただ、個人情報の取り扱い上、それを県で集計するということができないというような協議になりましたので、それは認定農業者に対して所得に関してのアンケート調査というような形で実態把握に努めるということで今取組を進めております。

○藤田委員 名前も必要ありませんし、経営内容も必要ありませんので。要はAという農家がどれだけ販売をして、どれだけの経費がかかって、利益がどれだけ出たかということだけで結構だと思うので、決して個人情報に当たらないというふうに思いますが、それでも市町と話ができないということですか。

○近田課長 認定農業者への調査につきましては、昨年からやり方等について市町といろいろ協議をしてまいりました。先ほどからの話にもありますように、認定農業者の情報というようなことで、特に所得というような面で、やっぱりなかなか協力というか、外へ出すこと自体に対して了解が得られないというようなことで、というようなことでありますので、認定農業者、2000ぐらいあるんですけれども、直接県のほうから所得を聞くような、所得というても、売り上げ、それから所得についても、階層別のおおよその所得でございますけれども、そんな所得の調査をさせていただいて、認定農業者のほうに報告を求めているというようなことの最中でございます。近々には何とかまとめて御報告できるのではないかなというふうに考えております。
 以上です。

○藤田委員 それが個人情報であるというのを、僕はちょっと理解できないんですが、名前も特定できない、それから栽培品目も特定できない、そういう状況の中でそれが個人情報に当たるというのは、それを県として納得した根拠がどこにあるんですか。

○近田課長 3年、5年の調査でございますけれども、調査するに当たって、市町のほうには、名前が入って全部出てきます。それを県のほうに出していただきたいというようなことで、市町のほうには一度求めた経過がございます。ですけれども、市町のほうから、やはり名前も入って、そういうような個票を名前を消して出すに当たっても、とにかく認定農業者個々の了解が得られていないというようなことでございますので、県のほうへの提出はやっぱり難しいというようなことでございましたので、県が直接するというようなことにしたところでございます。

○藤田委員 アンケートというのは、その方の意思で回答いただくわけでございますし、市町に対して認定農業者の報告というのは一つの義務ですので、正確な数字が入っておりまして、これをそのまま県がよこせと言えば、確かに個人情報に当たると私も思います。
 しかし、私がお願いしたのは、実際に中心になって農業を担っていただいておる認定農業者の皆さん方について、県が標榜しているもうかる農業というものが実態としてどうなっているんだということを調べていただきたいというお願いをしたわけでございますので、そのことがわかるデータであればいいわけですので、ぜひともその辺のところを市町に再度お願いしていただいて、本当にもうかっているのか、三重県の施策が我々の思っているような状態で進んでいっているのかということの裏をとった形で施策を進めていかないと、もうかる農業といくら叫んでも、言葉に終わってしまうと。
 いろんな委員が疑問を持たれてどうなんだという話をしたときに、執行部の皆さんにとっても、いや、実はこうなんですというような数字でお示しをいただいたほうが、自らの施策の正当性といいますか、合理性をお話しいただくのには、非常にわかりやすいというふうに思いますので、できればそういう形で再度お願いをしていただいて、本当にもうかったのかどうかということの調査をぜひともお願いしたいということで、委員長にお願いをして終わります。

○中瀬古委員 先ほどの西場委員の質問に関連をさせていただきまして、「プレミアムな『結びの神』」につきましてなんですが、先ほどつくったおにぎりのブランド化で販売をしていったらどうだという質問の中に、森内次長が首都圏の有名米穀店で取り扱いがあって、コンビニでの販売というところをおっしゃったんですけれども、それはどのような展開とかがあっての発言だったのかということをちょっと聞かせていただきたいんですが。

○森内次長 具体的な話ではなくて、おにぎりで消費拡大、それからブランド力を向上していくという意味で、ターゲットとしては、例えばコンビニで販売してもらうようなケースでしょうねという意味でございまして、それができる目算があって発言をさせていただいたわけでございません。誤解があれば、そこは取り消しをさせていただきたいと思います。

○矢野課長 少し補足させていただきますと、コンビニと何か提携してというふうな話ではないんですけれども、結びの神についても、特徴としては、冷めても食味が落ちないおいしい米というふうなことで、それを特徴として売り出しています。実際、今年も県内、それから首都圏でも、結びの神を使った消費者に対するイベントをやっておりまして、その中でおむすびというか、おにぎりの形態というか、おにぎらずという握らないけど、おにぎりみたいなやつ、そんなのが少しはやっているところもあるので、そういうふうな話題性もつくりながら、消費者向けにイベントを行っています。それを今後、次長も申し上げましたように事業者と連携して取り組めるのかというふうなことで、またいろいろな方面に当たっていきたいというふうに考えています。

○中瀬古委員 次長、誤解のないようになんですが、私はそれを否定しているとか、そういうようなことでは全くなくて、逆に、これは参考になんですけれども、ローソンでこれまで20年間、ツナマヨ、いわゆるシーチキンマヨネーズのおにぎりが不動で無敵のおにぎりというふうに言われているんですよね。最近それを上回った商品があるということで話題になっているのは御存じでしょうか。次長はうんというふうな感じでおっしゃっていますので、よく御存じやと思うんですけれども、やっぱりそこって目のつけどころだと思うんです。という内容は、悪魔のおにぎり、それが20年間不動のツナマヨを抜いて、13日間で販売数が260万個という実績があるんですね。それは白いおにぎりではないですけれども、白だしで炊いた御飯に、イカてんかすとネギとかを入れて、「やみつき注意!!」「悪魔的なうまさ」というようなキャッチフレーズをつけて大ヒットになっている。現在、欲しくて、それを買いに行ったけれどないとかということで、SNSで本当にすごい状況になっている現実があるんです。そういうところに目をつけていくというのと、きっと県のほうとしては、プレミアム感を絶対出さないといけないというところがあると思うんですね。
 この173ページのところでも、都内とか、ラグジュアリーホテルでのプロモーションを積極的にというところがありますので、ぜひそういうところで手に入れるとか、そういうところでしか手に入らないというのも一つだと思います。積極的に進めるというふうにありますので、部局を越えてということを先ほど西場委員もおっしゃいましたけれども、しっかりとした連携の上でやっていくことは、ふわっと、特にないけれどというのよりも、進めていただく意味は物すごくあると思うんです。そういう視点を取り入れてやっていくという感覚になっていただければなと思ったんですが、その点は。先ほど次長が手を挙げられた感じでしたけれども。

○森内次長 米穀店であるとかラグジュアリーホテルでは、なかなかおにぎりという形ではないんですけれども、当然そういうところで扱ってもらう、それから、そこから情報発信するということ自体が、「プレミアムな『結びの神』」のプレミアム感をより演出できる切り口かなと思っております。そこはしっかり積極的にやらせていただきます。ここに書いてあるとおりのことではございます。
 御提案のあったおにぎりも、いろんな形もありますんで、様々な形で今後とも多方面にアプローチして、できるだけ結果を出したいなということで考えております。

○中瀬古委員 先ほど冷めてもおいしいというところを言ってみえた。食べないと冷めてもおいしいかどうかってわからない。おにぎりの状態で販売する、冷めてもおいしいというところを消費者の方にわかっていただくにはそこが必要で、結果を出していく意気込みと、必ずそれにつなげていくんだということで取り組んでいただきたいなと思っておりますので、要望としてぜひ頑張っていただきたく思っております。

○廣委員長 他にございませんか。よろしいですか。

○彦坂副委員長 1点だけ簡単にお伺いします。施策311、農林水産業のイノベーションを支える人材育成と新たな価値の創出ということで、結構ICTとかスマート農業というのは、この農林水産業分野にも書き込みがされているんですが、それを転がす人材育成のところは書かれていないんですけれども、もう足りているのか、もっとほかの方法でやっていくぞというのか、ちょっとその辺だけ教えてください。

○森内次長 スマート農業に関しても、例えば農業研究所であるとか、先進的な農家なんかが今連携して取組を進めています。そこで開発された技術というのは、当然、農業普及指導員であるとか篤農家を通じてまた普及していくというようなことで考えておりますので、開発をしていく人材、さらに普及の人材というのは、技術開発を進めながら、育成もしながら、普及もしていくというような形になろうかと考えております。

○彦坂副委員長 よくわからんのですけど、経済産業省が出している白書によりますと、三重県内のこの分野での人材というのは、都道府県別にランキングすると圧倒的に低いんですね。ICT、これはものづくり分野なんですけれども、そういったことで、それを認識していて、雇用経済部あたりでは、そのメニューが結構、平成31年度は7つ、8つ用意されています。人材不足が顕著にあらわれているというのは、雇用経済部あたり。だから、農林水産部だけ、雇用経済部だけじゃなくて、コラボしながらやっていったらいいなと思ってお伺いしました。

○森内次長 開発、人材なんか、御提案のあった部分は、一度、雇用経済部等にも確認しながら連携できる部分はしっかり連携させていただきたいと思います。

○彦坂副委員長 最後にしますけど、これを読む限り、基礎的なところ、ベースとなるようなことなので、結構一緒にやっていけるんじゃないかなという感覚を持っておりますので、ぜひ検討してください。
 以上です。

○廣委員長 調査の途中ではございますが、暫時休憩しまして、再開は13時からとします。よろしくお願いします。
                 
                   (休  憩)

○廣委員長 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 平成31年度当初予算編成に向けての基本的な考え方につきまして、引き続き質問等がありましたらよろしくお願いします。

○中瀬古委員 1点だけ確認をさせていただきたいんですが、午前中の議論の中で、今井委員がおっしゃったことの答弁にもありましたけれども、施策313の林業の振興と森林づくりに、獣害対策という視点が非常に大事というところで、これはしっかりとこの現状と課題、平成31年度当初予算編成に向けての基本的な考え方に書き込んでいくということの理解でよろしかったでしょうか。その点の確認をさせていただきたく思います。

○前田次長 確かに施策313の中では獣害対策のことに踏み込んでいないんですが、この中でそれに取り組むということにつきましては、もう少し検討させていただきたいと思います。
 そのものの施策は、もう一つのほうの獣害のほうのところで書き込んでございますので、森林部分につきまして、少し表現を工夫して、そういったことも読み取れるようにはしたいかと思いますが。

○中瀬古委員 これまでの獣害の中とか、農業のというところはありましたけれども、森林のことに関しまして、非常に鹿害に遭っている、非常に経営の疲弊とか、そういう部分につながっている大きな問題ですので、しっかりここに書き込んでいただくことが大事で、現状と課題としてでも、大きな課題として挙がっているわけですから、やはりきちんと書き込んでいただく必要があると思うんです。これは本当にしっかりと書き込んでいただく、前向きにというより、しっかり入れていただきたいというふうに切に要望したいと思います。

○今井委員 中瀬古委員、ありがとうございました。
 どういうことですか。獣害対策は農業分野ということなんですか、今のは。野生鳥獣による農林水産業被害金額は、農業だけの数字でしたっけ。

○前田次長 いえ、そういう意味じゃなくて、獣害対策の推進ということで147のほうで施策がございますので、そちらでもう少し書くか、今、中瀬古委員から御案内がありましたように、施策313のほうで取り組むのかというのは、ちょっと検討させていただきたいなというふうに思います。

○今井委員 わかりました。
 中瀬古委員に強く言っていただきました。どちらで書くかは別にして、どちらかでは書くという返事やと私は思っています。来年度当初予算で、現状と課題から次へどんどん必要な対策は取り組んでいかないといけないと思いますので、もし今回の分科会の議論の中で重要だと思っていただいたのであれば、どちらであってもあれなんですけど、新たな獣害対策ということで書き込んでもらいたいと思います。

○岡村部長 少し補足させていただきます。獣害対策は147のほうで、施策的には集中的に整理しておりまして。これはなぜかというと、獣害対策は林業もさることながら、農業も、さらに水産業も含めて、非常に重要な課題となっているということもあって、今回のみえ県民力ビジョン・第二次行動計画の中で別立てで、特に重点的に取り組んでいくということで整理させていただいておりますので、そういう形の中で、今日も林業の関係でも提案いただきましたので、そういったことも踏まえて、書く場所とか書きぶりも含めて整理はしっかりとさせていただきたいと思っています。

○廣委員長 ほかによろしいでしょうか。

          〔「はい」の声あり〕

○廣委員長 それでは、なければ、これで農林水産部関係の所管事項の調査を終了します。

                〔監査委員事務局 入室〕
 
 2 議案の審査
 (1)認定第5号「平成29年度三重県一般会計歳入歳出決算」(関係分)
 (2)認定第11号「平成29年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計歳入歳出決算」
 (3)認定第12号「平成29年度三重県地方卸売市場事業特別会計歳入歳出決算」
 (4)認定第13号「平成29年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計歳入歳出決算」
 (5)認定第14号「平成29年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計歳入歳出決算」
    ア 当局から資料に基づき補充説明(岡村部長)
    イ 質疑

○廣委員長 御質疑があればお願いします。

○今井委員 特別会計の沿岸漁業改善資金貸付金等なんですけど、歳出決算のほうで支出済額が25万円余で、99%近く不用額だと思うんですけど、これはどういうことなんですか。借りにくいのか、借りる人がいないのか。次年度へ財源として繰り越すということですけれども、この辺はどうなんですか。

○荒島課長 沿岸漁業改善資金につきましては、はっきり申しますと、今のところ借り手がないということです。その理由としては、今、国の補助事業が結構ございまして、沿岸漁業改善資金ですと、お貸しした金を全部返していただきますが、国の事業は半分だけ国の補助が出ますので、残り半分を漁業近代化資金のほうで充てている都合上、そちらのほうに需要が高まっているということで、今のところ沿岸漁業改善資金そのものについての借り受けがないという状況でございます。

○今井委員 この事業というのは、今後の見通しというのはどうなんですか。今の御説明で、次年度の財源に全部繰り越すんだと思うんですけれども、次年度以降はどのような。

○荒島課長 この資金につきましては、国と県で基金を造成していまして、大体5年サイクルぐらいで見直しをさせていただき、必要があれば、国なり県なりに原資をお返しするというような仕組みをとらせていただいております。
 最近では平成28年度にそういった形で原資をお返ししていますので、次は32年度ぐらいをめどに、もう一度その時点で需要等を見ながらお返しすることも含めて考えていきたいと思っております。

○今井委員 漁業近代化資金とかいろいろあると思うんですけど、せっかくこういう形で水産業の振興のために使ってもらいたいということでやってもらっとると思うんですけれども、このまま毎年使われなければ、ただあるだけの予算になってしまうと思いますので、使い勝手が悪いのであれば、県のほうに対しても、より三重県の漁業振興のために使いやすいようなものに変更も兼ねて、その辺はまたお願いします。

○仲次長 少し補足させていただきますと、沿岸漁業改善資金は無利子です。今、漁業近代化資金は0.3%ということで、金利が低いものですから、無利子というところのメリット感が少なくなってきているということもありまして、需要が減っているということですね。
 もう一つは、法律で人的保証をとらなあかんということになっていまして、その辺がちょっと足かせになっているかなというようなことです。
 県としましても、これの掘り起こしとか、借りやすいようにということで、1つは、今まで審査会が年3回しかなかったとか、地域機関でやって本庁でやるとか、そんなこともあったんですが、それを随時申請があるたびに本庁だけで審査をして貸し付けるというようなことで、申請から貸し付けまでの期間を短くするようなことも今年度からやっていますし、保証人も今までは、例えば100万円未満でしたら1人以上というのがあったんですが、それを200万円未満に上げて、保証人が少なくても、ちょっと今までよりも額が借りられるとか、そんな工夫もしながら借りやすいようにはやっておりますので、また地域機関の水産業普及指導員を使って、いろいろ需要の掘り起こしなんかをしていきたいと思っております。

○今井委員 ありがとうございました。いろいろ御尽力いただいておるので、より借りやすいようにという制度にしてもらいたいのとあわせて、やっぱり申請がないと。申請が多くあって、でも、審査して貸し付けができないので貸せないというのではなさそうな感じ、申請自体が余りないような形だと思いますので、そのあたりのところもしっかりと見据えてもらいたいと思います。
 林業改善資金貸付金等の場合は8億円余の予算現額に対して支出済額が5億1100万円余で、不用額が3億円余ということなんですけれども、この場合は、枠はこれだけあって、申請者がこの8億円余には届かなかったということで、3億円余がまた翌年度へ繰り越されると思うんですけど、こっちもよく似た状況はあるんですかね。申請額が5億円余、半分以上してもらっとるので、こっちは使い勝手がええのかなと思うんですけど、その辺はどうなんですか。

○前田次長 林業改善資金のほうも漁業改善資金と同じようなことで、申請者数自体が少ないということでございます。改善資金は無利子ということで、本来なら使いやすい資金でございますが、より有効に活用されるようにPR等にも努めてまいりたいと思います。

○今井委員 県財政が大変な中で、こういった資金というのは、より使ってもらえるような形に持っていって、経営体の皆さん、取り組む皆さんのサポートをしていただきたいと思いますので、中身のこと、使い勝手のことも含めて。平成29年度の数字を見とるだけで申しわけないんですけれども、不要額が余りにも多いような気がしていますので、よろしくお願いします。
 40ページのほうになります。40ページのほうで、この真ん中に3つある中の一番下の三重の未来を紡ぎ繋げる漁業振興事業費ということで、説明を見ると、堆積汚泥のしゅんせつに要した経費ということで書いてもらってあります。聞きたいのは、堆積汚泥はどうやって処理しとるんですかと。2億7900万円余あって、汚泥を取る費用というのと、それをもしどこかの処分場へ持っていっとるんであれば、そういった費用もかかるのかなと思うんですけど、この内訳といいますか、どのように処分をされとるのかというのをちょっと教えてください。

○福田課長 これは英虞湾のほうでしゅんせつしている、薄層しゅんせつ、薄く吸い取るような形でしゅんせつしているものなんでございますけれども、当然水分を含んでいますので、海域の中ですといいんですけど、陸上へ揚げていますので、そのまま残土をどこかへ処分できませんので、船にあるプラントを使って、脱水というか、そういう処理をしまして、埋め戻し用土として使える形にしまして、残土の処分地を設けて、そちらで処分をさせていただいています。ですから、その辺の処分の費用も事業費にはもちろん含まれていますけれども、今、事業費割でしゅんせつと埋め戻しの割合とか、その辺の情報は持ち合わせていませんもので、ちょっと申しわけないんですけれども。

○今井委員 じゃ、リサイクルをされておるという形で考えて……

○福田課長 リサイクルという言い方というか、用土としては使わせていただきますので、そういう意味では、それを売っているとか、そういうことではなくて、残土を処分できる埋め戻しの場所を確保した上で事業をやらせていただいておるという形になっています。

○今井委員 わかりました。ありがとうございます。
 河川の堆積土砂等ですと、市町にお願いして、捨てる場所であったり、リサイクルといいますか、砂利等は使えるところはやったりして、結構処分の仕方で苦労するところはあるんですけど、海でやっていただいておるこの事業の分に関しては、そういったことでもう一回埋め戻し等に使ってもらっておるということで理解させてもらいました。
 最後に1点、今日も平成30年版成果レポートを持ってくるということだったんで、成果レポートのほう、この中で、以前も、平成29年度決算なのでここで聞きたいんですけど。275ページの県産材の利用の促進という活動指標の中で、平成29年度、目標値23.0%に対して実績値12.3%なんですね。平成28年度は22.0%の目標値に対して24.7%なんですね。ということは、平成27年度は21.7%、28年度24.7%で、ここで割合がごんと下がってきたと。ですので、目標達成状況も悪くなっておるんですけど、予算が減ったのか、何が減ったのかということを確認したいのと、農業の振興、水産業の振興と、この林業の振興と森林づくりのところの進展度を見ると、農業と水産業のところはAで、全て目標達成をしてもらっておって、林業のところがBになっとると。配置人員を見ると、平成28年度から29年度で、水産業と農業のほうに関しては2人ずつ増やしてもらっとって、林業のほうは2人減っとると。表で配置人員というのを見とるだけなんですけれども、何か関係あるのかも含めて、この数字というのはどう見たらいいんですか。予算がないんですかね。

○前田次長 まず、県産材の利用比率でございますが、「三重の木」認証材等の出荷割合ということですけれど、今まで主要だった大きな製材業者が倒産されたということがあって、大きくその数値を減らしたというのが要因でございます。したがいまして、予算が足らなかったからとか、そういったことではございません。
 あと人員の配置につきましては、この人員配置で下がったからということで、右のほうがBということじゃなくて、我々のもう少し効率的な施策が展開できなかったということも要因かというふうに思っております。

○今井委員 最初のほうが余りわからなかったんで、要は、「三重の木」認証材が使われる率が全体の中で少なかった要因をもう一度教えてもらっていいですか。

○前田次長 「三重の木」認証材等の製材出荷量に占める割合ということですので、三重県内の製材出荷量が母数にあって、分子にこの「三重の木」認証材等の出荷量が来ます。この「三重の木」認証材を生産する主要な製材業者が廃業されてしまったということがあって、この割合が下がってしまったということでございます。

○今井委員 「三重の木」認証材を出荷してもらうところの廃業等があったということで、今後、この目標項目というのはどんどん少なくなっていくということで、平成30年度も24.0%、31年度も25.0%と増やしていくような状況ですけれども、要は出荷できない状況が続いていくということなんですかね。平成29年度から始まったということですか。

○前田次長 大変残念なんですが、平成30年度以降、劇的に回復するということはちょっと難しいかなというふうに考えてございます。

○今井委員 最後に1点。母数は増えとるんですか。全体の出荷量というのは、この県産材(スギ・ヒノキ)素材生産量というのがあって、こっちも目標が達成できないんですけど、全体が少なくなった上に、「三重の木」の認証材等が、割合なんであれでしょうけれども、出荷できない状況になってきたということで、逆に言うと、「三重の木」の出荷ができる状況であれば、県民指標のほうも上がってきとった、ここにも影響があるということなんですかね。

○前田次長 県民指標のほうは、山の木を切る生産量で、下のほうは製材品というふうになりますので、直接的には関連はしていないんですが、どちらにしろ、A材の対策とか、A材の需要拡大がなかなか図れていないところが、上の県民指標の伸び悩みにもつながっているというふうに思ってございます。

○今井委員 もう最後にしますけど、平成29年度のこの「三重の木」認証材の割合が減っとるのは廃業等があったからで、三重県全体の製材出荷量というのは平成28年度から29年度で変わっていないんですか。

○前田次長 細かい数字は申しわけございませんが、それほど大きな落ち込みとかいうのはございません。

○今井委員 「三重の木」認証というのに県も力を入れてもらっとると思いますので、廃業があったのは非常に残念ですけれども、またいろんな企業に働きかけをしながら認定を受けてもらえるようにといいますか、そういった努力をお願いしたいと思います。

○廣委員長 他にございませんか。
          
               〔「なし」の声あり〕

○廣委員長 なければ、これで認定議案5件に対する質疑を終了いたします。

    ウ 委員間討議  なし
    エ 討論      なし
    オ 採決      認定第5号(関係分)  挙手(全員)   認定
               認定第11号        挙手(全員)   認定
               認定第12号        挙手(全員)   認定
               認定第13号        挙手(全員)   認定
               認定第14号        挙手(全員)   認定
 
 3 委員間討議
 (1)所管事項調査に関する事項       なし
 (2)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし
                
                    (休  憩)
 
第2 分科会(環境生活部関係)
 1 所管事項の調査
 (1)債権処理計画(平成29年度実績・平成30年度目標)について
    ア 当局から資料に基づき説明(井戸畑部長)
    イ 質問      なし
 
 (2)平成31年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
    ア 当局から資料に基づき説明(なし)
    イ 質問
○廣委員長 それでは、御質問がありましたらお願いいたします。

○今井委員 施策112の中の耐震化のところで、私立学校のことについて教えてもらいたいと思います。
 幼稚園と学校だと思うんですけど、2つのところでやっていただいて、平成29年度、3棟になりましたと。残り、未完了数を2棟にするということは、今年度は1校やってもらうということで、31年度の未完了数は2棟のままなんですけど、31年度は見込みがないということなんでしょうか。やれない、やらないということなんでしょうか。

○小川課長 耐震化については大変重要な問題と考えておりますので、今、目標を達成しても、その状況の中で必要であるものと認識しながら、学校側としっかりと協議を進めながらやっていく計画でおります。
 私も実際の学校訪問とか機会を捉えて、学校の校長なり、また理事長なりとお話をしながら、学校の整備計画とともに、できるだけ早く耐震化が完了するようにという形でお話を順次しておるところでございます。

○今井委員 私学ということなので、相手方に取り組んでもらう必要があるんですけれども、それが幼稚園なのか、小学校なのか、中学校なのか、高校なのかわからないですけれども、そこに通っている子どもたちにたちまち影響というか、心配はないんですか。いつ起こるかわからないと言われておる、地震等も言われておりますけれども、いざというときの問題はないんですかね。

○小川課長 現状、残っておるものの中で、特に今、重点項目としております屋内運動場のつり天井などの関係は、非常に重視しながら進めておるところで、それはできるだけ早期に進める計画でおります。
 もう一つ、校舎本体のところは、現状のところ、非常に使用頻度の低い旧校舎等が残っている部分があったりするんですけれども、それについても立ち入り、使用をできるだけ控える形の中で、できるだけ影響が及ばないように促しているところです。

○今井委員 今年、大阪府北部地震で、あそこはブロック塀でしたけれども、私立、公立を問わず、やっぱりより安全を確保するということは重要だと思うので、事業をやってもらう主体の方にしっかり取り組んでもらわないといけないですけれども、やはり県のほうで協議をしていただいて、一刻も早く安全な状態にしていただけるように。それが予算のことなのか何のことなのか理由はわかりませんけれども、とにかく安全にかかわることですので、先方に理解いただいて、早く着手していただきたいと思いますので、よろしくお願いをします。
 次に、施策151、69ページなんですけど、ちょっと教えてもらいたいんですけれども、県民指標のところは、家庭での電力消費による二酸化炭素排出量ということで、この数字を見とると、二酸化炭素排出量は増えてきとるということで、目標値は減らしていきたいけれども実績値は増えてきておると。
 一方で、現状と課題のほうのマル4のところは、「家庭のエネルギー消費量は、近年、減少傾向にありますが、より一層、省エネルギー等の取組を促進する必要があります」と。ということは、家庭でのエネルギー消費は減っとるけれども、二酸化炭素は多量に出とるということですか。
 通常、エネルギーをたくさん使ったら二酸化炭素が多く出るのかなというようなイメージがあるんですけれども、この2つの関係性ってどういうことで、今後、家庭での電力消費による二酸化炭素排出量が県民指標、主目標の中で減らしていくところが平成27年度、28年度、29年度と、どんどんずっと増えてきとるということは、ここを本当に今年度力を入れてもらっとると思いますし、来年度、力を入れてもらわないといけないと思うんですけれども、その辺に対する県の取組姿勢というのを聞かさせてください。
 まずは、二酸化炭素排出量とエネルギーの関係、書きぶりのことをちょっと教えてください。

○樋口課長 書きぶりのことでございますけれども、家庭のエネルギー消費量の中で一番代表的なものとして大きな部分を占めるものが電力でございますので、県民指標としては把握の比較的しやすい電力消費というところを取り上げているところでございます。エネルギー消費量の代表例としての電力消費でございます。

○今井委員 近年、家庭でのエネルギー消費量は減っとると。でも、二酸化炭素排出量は増えておるということは、電気を使うのは減っとるけど、ガスを使うのが増えておるとか、そういうことか、ちょっとその2つの関係性がわからないんです。

○樋口課長 県民指標でございますけれども、御指摘のように家庭での電力消費による二酸化炭素排出量は、平成27年度に比べまして28年度、29年度と増えております。
 ただ、69ページのほうでは、「家庭のエネルギー消費量は、近年、減少傾向に」とございますけれども、中長期的に見ますと、エネルギー消費量は、電力消費量を含めて減る傾向にございます。
 ただ、短期的に平成27年度から28年度、28年度から29年度というところを見ますと、冬の寒さ、夏の暑さというところに影響されまして、残念ながらここの数字は増えておりますけれども、もう少し長いスパン、例えば10年というようなスパンで見ますと、電力消費量についても、エネルギー消費量についても減少傾向にございます。これを一層進めていきたいと思っておりまして、例えばLEDの普及ですとか、あるいは家全体を断熱にしていくようなネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)のようなことを今進めているところで、今後も引き続き力を入れていきたいと考えております。

○笠谷副部長 参考までなんですが、平成26年度の実績値でいきますと、1196トンということで、先ほど樋口課長のほうから説明いたしましたように、気候の状況によりまして、一時的に電力消費量が増えるということがあるんですけれども、長期的なトレンドで見ていただければ、減少しているという状況にあるということで理解いただければと思います。

○今井委員 今の長期的、短期的ということで理解できるんですけど、通常、家庭の戸数が増えとるんであれば、1軒当たりのエネルギー消費量は減っても全体として増えるというんやったら、理解はしやすいんですけれども、ここで言えば、家庭のエネルギー消費量をさらに減少してもらうということが、二酸化炭素の排出の抑制につながるんであれば、そこを県民の皆さん、家庭のほうでの取組につなげていくということなんであれば、「近年、減少傾向にありますが」というところが、どういう書きぶりがいいのか、ちょっとこの数字とここの書きぶりがわからないというのと、夏の暑さ、冬の寒さはあるにしても、世帯数といいますか、それが増えとるんであれば、先ほど言ったように理解しやすいんですけど、ここの書きぶりが、私自身はちょっとわかりにくいなというふうに。県民にどう説明したらいいのかわからなかったので、ちょっと聞かせてもらいました。だから、そこはもうちょっとわかりやすく書いてもらいたいなと、そのように思いますので、よろしくお願いします。
 最後に、122ページ、文化と生涯学習の振興のところで、来年度当初予算編成に向けての基本的な考え方、このマル6のところで、「県立図書館においては」という部分で、私も図書館は結構興味といいますか、しっかりと充実させてもらいたいという思いの中で、来年度に全国図書館大会三重大会があるということで、これまで5年連続、東京大会があったんですけれども、来年度で105回になると思うんですけど、来年度から7年間、地方、東京以外でやるということで、そのトップが三重県という形になって、もう105回の歴史があるということなんですけれども、この全国図書館大会三重大会における来年度、これを開催するに当たっての予算というのはどれぐらい、大分かかるものなんでしょうか、どうなんでしょうかというのをまず。何か調べると、明治39年から始まっとる大会やということですので、かなり歴史もあって、いいものなんだろうと。逆に言うと、ここのところにこう書き込んでもらってあるということにおいては、文化と生涯学習の振興という県の取組にすごく合ってくると思うんですけど、これらは、体制、予算なんかはどう考えていらっしゃるんですか。

○辻上課長 全国大会といいましても、全国の組織との連携をとりながら、会場を三重県総合文化センターで行うということでございますので、そんなに多額の経費をかけてというふうには考えておりません。数十万円程度のものを想定しております。

○今井委員 予算をかけるというんじゃないんですけど、東京大会の最後のところを見ると、来年度から地方で7年間いきますよと。来年度は三重県ですと。全国から一人でも多くの方が集まってくださいみたいな働きかけのコメントも出とるんですね。
 先ほどのお話やと、大した大会じゃないというふうに言っとるように、実際聞こえちゃうんです。そんな大きい大会じゃないような形で聞こえるので、やる気があって呼んだんか、向こうから言われて三重県、どうですか、三重県、やってくださいと言われたのか、とりに行ったのかというのはどうなんですか。

○笠谷副部長 総合文化センターの利用率を高めるという意味もありまして、大規模な大会の誘致を進めておるところなんですけども、全国図書館大会につきましても積極的に働きかけて誘致を図りまして、その中央大会というか、大会本体の開催は、東京の本部のほうで費用を持っていただくということで、そういう意味で、それに合わせて三重県としておもてなしというか、盛り上げるためのいろいろな企画をするという部分については、県の持ち出しというのは、それほど多くなくて、それに附帯するような形でいろいろ催しを行わせていただこうというふうに考えておるところです。

○今井委員 せっかく三重県がとりに行って、誘致を働きかけていただいたんであれば、今聞かせてもらって、やるぞという気が全然伝わってこないというか、持っとるんでしょうけどね、今聞いた限りでは。ですので、その東京大会の最後のところで、来年度からは東京以外のところで、5年間ずっと東京やったんですわ、それが105回という節目というか、銀行と一緒の数で縁を感じるんですけど、三重県から7年間は地方でやるということでは、三重県がしっかりとやり切ることが今後の大会にもつながっていくと思います。三重県としては一つの文化や生涯学習の振興や、図書館機能で、三重県立図書館がセンターと考えたら、各市町や図書館との連携をさらに深めるのにこの大会が本当に有効的に活用できるんじゃないかなと思いますので、しっかりとアピールもしながら取り組んでもらいたいなと思いますので、よろしくお願いします。
 以上です。

○廣委員長 他にございませんか。

          〔「はい」の声あり〕

○廣委員長 なければ、これで環境生活部関係の所管事項の調査を終了いたします。

                〔監査委員事務局 入室〕
 
 2 議案の審査
 (1)認定第5号「平成29年度三重県一般会計歳入歳出決算」(関係分)
    ア 当局から資料に基づき補充説明(井戸畑部長)
    イ 質疑
○廣委員長 それでは、御質疑があれば簡潔にお願いします。

○今井委員 質疑というか、ちょっと教えてください。
 「平成29年度歳入歳出決算 補充説明書」の1ページの使用料及び手数料のところで、予算現額8500万円余に対して、調定額、収入済額9480万円余ということで、1000万円ぐらい増えとるんですけど、その主な内訳は下に書いてもらってあって、ここの中の総合博物館観覧料というのは、先ほどA3のほうにも書いてもらってあるんですけれども、その下の建物使用料というのは、どういう収入。どこの建物の使用料等が入っておるんですか。美術館使用料というのは一番下にあるんですけれども。教えてください。

○辻上課長 総合文化センターでありますとか、図書館、美術館、斎宮歴史博物館のいわゆる行政財産の目的外使用としまして、自動販売機の設置であるとか、そういったものがこの中に含まれております。

○今井委員 そういうのが細かく入っとるということですね。
 その内訳だけ、また後日もらいたいのと、今後の収入のヒントになってくるのかなとは思うんですけれども、この8500万円余の予算現額に対して、この調定額というのは、当初よりどこが特に、増えたと言ったら変ですけれども、想定と何か違いがあったのかな、どうなんかなというのを。

○辻上課長 平成29年度の決算と、28年度を比べましても、大きく変動があるわけではない状況でございます。

○廣委員長 よろしいですか。

○今井委員 わかりました。また、詳しく内訳は。

○井戸畑部長 詳しい内訳については手持ちがないんですけれども、1つ、大きなものとしましては、美術館が当初の目標よりも非常に多くの人数が入っておりまして、平成28年度の入館者数は14万4000人に対して24万1000人ということで、この年度にはちょうど開館35周年ということで、ちょっと大きな展覧会をやりました。それが当初の目標よりも多く入ったということで、恐らくそれが大きく影響しているんじゃないかなと考えております。

○今井委員 ありがとうございます。そういう答弁が欲しいんですね。最初の答弁やったら、ほんまにやる気が感じられなかったもので。今後のチャンスにつなげていかないと、決算から次へつなげていくという意味で、決算って大事やと思うんですね。その意味では、ここの数字のそういうのを確認したかったのは、やはり今言われたように美術館で非常にいい展示をしてもらって、力を入れてもらったことによって、こういったところが、予算もかけたんでしょうけれども、より多くの方にそういう美術品に触れてもらったということにもなっていくというのが、三重県が目指しとる文化の振興であったり、生涯学習ということにもつながっていくんだと思いますので、そういったことで今後わかりやすく教えてもらえればなと思います。

○廣委員長 他にございませんか。

○西場委員 文化振興費の中に県史編さん事業費というのがありますが、これも最終年度に近づいておるという話ですけれども、平成29年度はどういう内容であったか、そして、最終的にどういう段階にあるのか、この内容を教えてください。

○辻上課長 県史編さん事業の中身としましては、県史編さんに係ります刊行費、これが大半を占めてございます。そのほかには、資料の収集に係る諸経費というのがございます。
 刊行につきましては、当然印刷関係の費用もございますけれども、編集に関わります様々な専門家の委員の報償費等々も含めて計上させていただいております。

○西場委員 9ページにあるのは、平成29年度、3800万円余という支出済額が載っておる中で今の説明だと思うんですが、県史編さんそのものがどういうように進んできて、今どういう段階にあるのかということをあわせて説明してください。

○辻上課長 残り3巻の刊行で今、編集を進めてございます。中世、それから近現代等々含めて、今3つの分野で刊行作業を進めているところでございまして、来年度を目途に刊行作業を終える予定で作業を進めております。

○西場委員 平成31年度で残り3冊を全部仕上げるという段階ですね。そうすると、始まって以来、今までどういう流れで、どういうものを成果として出してきたのかということについて、後でよろしいので、資料をちょっといただきたいんです。
 今後、来年度に最終年度を迎えるわけですけれども、最終年度を迎える中での県史編さん事業をどうしていくかということで、さっきの平成31年度当初予算編成に向けての基本的な考え方は終わっちゃったんだけど、せっかくの機会ですので、来年度の部分も少し説明していただきたいんですが。

○辻上課長 まず、現在は刊行業務に注力して作業を進めてございます。あわせまして、編さんで収集した膨大な資料がございますので、これを早期に整理し、県民共有の財産として、いち早く閲覧とか、情報提供ができるように作業も進めていきたいというふうに考えております。

○西場委員 県史編さん事業というのは、そのまま存続するんですか。

○辻上課長 刊行業務そのものは一旦の区切りがございますけれども、県史編さんの研究的な部分というのは、狭い意味での県史編さんだけでなく、歴史的な博物館との関連も深くございますので、そのあたりと十分連携をとりながら、今後さらに歴史の資料の収集、それから調査、研究等も進めていくことになるというふうに考えておりますし、あわせまして、こういった成果を広く県民の方々にも共有し発信していくということが大事だと思っておりますので、引き続きそのあたりは博物館とも連携をとりたいと考えています。

○西場委員 この事業はいつから始まったんですかね。スタートは。

○辻上課長 正確な年月日までは覚えておりませんけれども、昭和50年代には始まったと聞いておりまして、当時は総務部の中で編さん業務が行われていたと記憶しております。

○西場委員 年月だけで言うわけじゃないけれども、大事業ですね。大事業。
 発刊されてくるものを我々も見せてもらうんですが、とても読み切れないし、ページをめくって読めるような資料ではない。大変なことなんですが、今後、それが一区切りしてくる中で、今、課長が言われるように、これをどう利活用するかという、これもまた大事業の新たなスタートだと思うんですな。これだけの時間と労力とお金もかけてやってきたものが全く生かされないということがあってはならない。しかし、ともすると、字がいっぱいのあの分厚い本は、そのまま図書館に並ぶというようなことになってしまうということも含めて、これをいかにして閲覧しやすくするか、県民に活用してもらうかということも含めて、これはまた引き続きの事業展開が要ると思うんですね。これは決算ですので、来年度以降のことはまた改めてお願いしますけれども、その辺を心してやっていただきたいなと思います。
 終わります。

○井戸畑部長 今、西場委員がおっしゃったことは、本当に大事なことだと思っております。また、この編さん業務が終わった後の体制をどうするかにつきましては、今後、公文書館機能の検討も今やっておりますけれども、ああいうものと一緒にあわせまして、このまま本庁の中でやっていくのか、あるいはMieMu(ミエム)のほうにこの業務を引き継いだほうがいいのか、そういったことも含めて、またこれから検討を深めたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○西場委員 部長の今の意見に同感です。ぜひそのことをお願いします。

○廣委員長 他に御質問はございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○廣委員長 なければ、これで認定議案に対する質疑を終了いたします。

    ウ 委員間討議  なし
    エ 討論      なし
    オ 採決      認定第5号(関係分)   挙手(全員)   認定
 
 3 委員間討議
 (1)所管事項調査に関する事項   なし
 (2)執行部に処理経過の報告を求める事項   なし
 
〔閉会の宣言〕

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会委員長 
廣 耕太郎

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