三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成28年度 委員会会議録 > 平成28年12月14日 環境生活農林水産常任委員会 予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会 会議録
環境生活農林水産常任委員会
予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成28年12月14日(水) 自 午前10時0分~至 午後0時1分
会 議 室 201委員会室
出席委員 8名
委員長 彦坂 公之
副委員長 中村 欣一郎
委 員 山本 里香
委 員 倉本 崇弘
委 員 田中 祐治
委 員 後藤 健一
委 員 前田 剛志
委 員 山本 教和
欠席委員 なし
出席説明員
[農林水産部]
部 長 吉仲 繁樹
副部長 前田 茂樹
次長(農産振興担当) 森内 和夫
次長(農業基盤整備・獣害担当) 平野 繁
次長(森林・林業担当) 吉川 敏彦
次長(水産振興担当) 藤吉 利彦
参事 北野 信久
農林水産総務課長 辻 修一
農林水産財務課長 濵地 宣広
フードイノベーション課長 仲 越哉
団体検査課長 奥村 一也
担い手支援課長 山川 豊
農産物安全課長 竹田 久夫
農産園芸課長 前橋 善浩
畜産課長 斉藤 肇
農業基盤整備課長 辻森 芳宜
農山漁村づくり課長 杉井 孝充
農地調整課長 郡山 武司
獣害対策課長 宇田 孝彦
森林・林業経営課長 前田 芳宏
治山林道課長 松田 清伸
みどり共生推進課長 朝倉 嗣雄
水産資源課長 永濵 享
水産経営課長 石井 潤
水産基盤整備課長 河内 克己
人権・危機管理監 近藤 和也
農林水産政策推進監 近田 恭一
家畜防疫対策監 佐藤 伸司
その他関係職員
委員会書記
議事課 班 長 中村 晃康
企画法務課 主 任 今井 宗直
傍聴議員 なし
県政記者 3名
傍聴者 なし
議題及び協議事項
Ⅰ 分科会(農林水産部関係)
1 議案の審査
(1)議案第135号「平成28年度三重県一般会計補正予算(第4号)」(関係分)
(2)議案第140号「平成28年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計補正予算(第1号)」
(3)議案第141号「平成28年度三重県地方卸売市場事業特別会計補正予算(第1号)」
(4)議案第142号「平成28年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)」
(5)議案第143号「平成28年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)」
(6)議案第168号「平成28年度三重県一般会計補正予算(第5号)」(関係分)
2 所管事項の調査
(1)平成29年度当初予算要求状況について(関係分)
(2)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告について
Ⅱ 常任委員会(農林水産部関係)
1 議案の審査
(1)議案第151号「三重県の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例案」
2 所管事項の調査
(1)第12次鳥獣保護管理事業計画等の策定について
(2)「三重の森林づくり基本計画」の見直しについて
(3)「三重県林業人材育成方針(仮称)」の策定について
(4)「伊勢志摩国立公園ステップアッププログラム2020」の策定について
(5)海女漁業の振興について
(6)各種審議会等の審議状況の報告について
3 閉会中の継続調査申出事件について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 分科会(農林水産部関係)
1 議案の審査
(1)議案第135号「平成28年度三重県一般会計補正予算(第4号)」(関係分)
(2)議案第140号「平成28年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計補正予算(第1号)」
(3)議案第141号「平成28年度三重県地方卸売市場事業特別会計補正予算(第1号)」
(4)議案第142号「平成28年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)」
(5)議案第143号「平成28年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)」
(6)議案第168号「平成28年度三重県一般会計補正予算(第5号)」(関係分)
①当局より資料に基づき補充説明(吉仲部長)
②質疑
○彦坂委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。
○山本(里)委員 農林水産の部分で、国からの補正のTPP関連のものというのがおりてきているも
のがこの中に幾つか、事業もたくさん、2ページからずっと以降のところにあると思うんですが、TP
Pにかかわって増額された事業はこの中のどれとどれ、それで増やしたものが今回どれとどれとどれで、
そして、その事業内容について、それぞれについて説明していただきたいと思います。
○吉仲部長 分野別に、順番に御説明ということでよろしいでしょうか。
○彦坂委員長 お願いいたします。
○森内次長 TPP関連といたしまして、農業関係の非公共分につきましては、2ページのほうで、農
業費の農林漁業経営体育成費のところで、国補正予算対応分の1億8800万円余の部分がTPP関連の予
算となっております。この内容については、認定農業者を中心に経営体質の強化を図っていくというこ
とで、認定農業者に対して機械、施設等の助成を行う事業となっております。
○平野次長 農業関係の公共事業ですけれども、3ページです。上の県営かんがい排水事業費、それと
3段目に基幹農業水利施設ストックマネジメント事業費、高度水利機能確保基盤整備事業費と、生産基
盤をつくっていくような、例えばパイプライン等の事業がTPP関連ということです。
○吉川次長 林業関係では、2ページにあります原木安定供給促進事業費と合板・製材生産性強化対策
事業費がTPP関連ということで、国では、木材の内に影響を及ぼす可能性が高い合板の補助事業を創
設しておりまして、その事業を活用しまして、山側の路網整備とか、間伐の供給体制の整備とあわせて
合板の施設整備をあわせてやることとしております。
○藤吉次長 水産振興分野関係の補正の関係ですけれども、TPP関係は非公共、公共事業ともござい
ません。県の予算としてはございません。以上です。
○山本(里)委員 全く新しいというのじゃなくて、今までもしていたものを広げるというか追加とい
うか、そういうものプラス合板、原木に関しては、内容として、進め方の方向としては同じ中で、前回
やった向こうへ出すというのから、こちらでもできるような整備ということなんだというふうに伺って
いるわけなんですが、前から言っている強い農業、林業、水産業、強くなければ困るとは思います。も
うからなくても困ると思います。でも、生きていけるというか、やっていける農業でなくても困ると思
うんですが、今のこのTPPという形で、本当に国がようけお金をつけて、どんどんつけてきている中
で、例えば農業というのは認定農業者という形で枠が一応ありまして、応募されるわけですけれども、
一個広げて、整備のかんがいなんかのことはどなたが使うにも必要な整備なわけですけれども、どうし
てもしなければいけないことだというのはよくわかるし、頑張って応援することもよくわかるんだけれ
ども、これ以外のところで、メニュー的に細かいところのメニューの使い方というのは、なかなかなか
ったんでしょうか。補正としては難しいんでしょうね。今回TPPとしての補正の中でするというのは、
ほかのところで何かそれで補足してやるとか、頑張ったなというのは、なかなかちょっと私にはわから
ないんですが、そういうのというのは12月における補正ですので、難しいとは思うんですが。
○吉仲部長 全体的には、今申し上げたのは、山本委員も言われたように、強い経営体、強い農林水産
業をつくっていくということで、我々が今もうかるという形で進めているものに合致しますし、そうい
うのを有効に活用していくという視点でございます。その他、今回補正で上げてありますのは、当然、
国の交付金内示の減ですとか、あるいは精査によるということでございまして、例えば少しきめ細かな
対応ということについては、当初予算議論の中で我々はやっぱり攻めるところもあるし、しっかりガー
ドしていかなければいけないところもある、これは当初の予算の議論の中で、そういうことを踏まえた
上で予算措置をさせていただいているつもりでございます。
以上です。
○山本(里)委員 ありがとうございます。平成29年度以降の考え方のところで、そういうこともまた
論議になると思います。もちろん、TPPも含めて、今出てきている状況のそれぞれの補正予算につい
ては、減額のは別として、必要なことと、それからお金がついてくることについては、強い農業をつく
っていって、それが波及効果をもたらしていき地域をつくる、産業を強くしていく、農水林業を強くし
ていく、強くというか応援していくということの中では必要なことだと思いますけれども、国の状況を
見ていますと、TPPのことに関しては、予算づけがどんどんされてくるんだけれども、本当にどうな
るかわからないという、ここで皆さんにそのことでどうせいこうせいということは言えない状況、県と
してはおりてくるものはありがたい、お願いしますという形でその方向でいただかないと、それすらも
できなかったら、拒否したら、これすらもできていかないということなのでとは思いますけれども、ち
ょっと懸念をしながら、これでいいのかなという思いをしながら、事業それ自体の一つ一つに関しては、
十分考慮されているし、それぞれの業者の方、生産者の方、やってみえる事業者の方が本当にお願いし
たいというこの思いの中で研究開発されていることなので、認めていく方向でいかなあかんのかなとい
うふうには思っていますので、そのことだけちょっと一言、TPPに関連しては申したかったことが1
つです。
それと、別件で1つだけありますけれども、県営水産生産基盤整備事業費の舟越漁港のことと、海女
漁業等環境基盤整備事業費の大変大きい金額でついている、このことについて、少し説明をお願いした
いと思います。
○河内課長 県営水産生産基盤整備事業のことでよろしいですか。
○山本(里)委員 はい。
○河内課長 これについては国の補正で、護岸の整備の事業の継続をさせていただきたいということで、
認められて事業推進していきます。あと、海女漁業等環境基盤整備事業については、藻場の事業を継続
してやっていくということで、国のほうに申請して認められたということで、計上させていただいてい
ます。
○山本(里)委員 上記の舟越のほうは、どんどんそれを広げていくというか完成に近づけてやってい
くということなんだけれども、例えばこの補正が通ったとして、考えられている舟越漁港の整備のうち
のどのくらいまで進む、お金がついてできるわけですけれども、どのくらいまでできて、あと、整備計
画の中でどのくらいまだかかるのかというのと、それから、海女漁業のほうですけれども、もちろんす
ごく巨額なお金がついてきているんだと私なんかは思ってしまうんです。巨額じゃないんだよというの
であれば、今までもこうだったからということなんだけれども、なんかすごくそれを思うんですけれど
も、今までの事業の延長というだけでの説明でしたんですけれども、何か大きくなる何かがあるんでし
ょうか。
○河内課長 即答で、舟越について、どのくらい、あと何%という具体的な資料を持ち合わせていませ
んけれども、ほぼ8割方、憶測で申しわけないんですけれども、8割方はこれで完成すると思われます。
海女漁業については熊野灘で藻場造成をしていまして、地区が幾つか分かれておりますので、各地区に
割り振る事業費というのは少ないのですが、まとめてするとこういう額になってしまうということで、
完成時期については、済みません、今、資料を持ち合わせていませんもので、後でまた御報告させてい
ただきたいと思います。
○山本(里)委員 8割方、今回の補正で進む、完成するということで、あと、藻場のことですが、今
までもやってきたことにこの金額でいろいろなすごく点在しているというか、たくさんの地域があるの
で、パーセンテージとしては言えないけれどもとおっしゃいましたけれども、要求をしていった中の想
定内の範囲でこれがついてきているということの理解でいいですか。
○河内課長 想定内といいますか、平成29年度予算の中の内数ということで、取り込ませていただいて
おります。
○山本(里)委員 ありがとうございます。来年度の繰越明許にこれがなって、来年度に事業を継続し
ていくという意味で、先取りというか、そういう形でついてきたという認識ですね。ちなみに、これは
初めて既決予算分という、補正前の金額から言うたらすごく多いもので、今確認をさせてもらったんで
す。率として。そんなようなイメージで、来年度先取りしてもらっておくということで理解をいたしま
す。ありがとうございます。
○彦坂委員長 ほかに御質問等ございませんか。
〔発言の声なし〕
○彦坂委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
③委員間討議 なし
④討論 なし
⑤採決 議案第135号(関係分) 挙手(全員) 可決
議案第140号 挙手(全員) 可決
議案第141号 挙手(全員) 可決
議案第142号 挙手(全員) 可決
議案第143号 挙手(全員) 可決
議案第168号(関係分) 挙手(全員) 可決
2 所管事項の調査
(1)平成29年度当初予算要求状況について(関係分)
①当局から資料に基づき説明(吉仲部長)
②質問
○彦坂委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。
○山本(里)委員 本編の214ページになりますから、林業関係の施策313のところで、主な事業という
ところの⑧林道事業というところで、補正の中でも林道の整備もついておりましたけれども、林道の整
備について、額として若干減っているということなんですが、林道の整備について、どんどん整備して
いただかなあかんと思うんですけれども、お金をかけて整備をしたけれども、それが本当に十分林業者の仕事のために使われているのか。もちろん使いたいから整備をするんだけれども、それが本当にどうなのかということが心配だと言われる声や、整備をしたところがかえって崩れるというような事象があるというようなことも、水害もあったりするのでだと思いますけれども、話を聞いているんですが、今の林道整備に関して実情を、整備をしていただいてありがたい、けれども、そこが整備をしたことによって土砂崩れが起こったりなんていうことが本当にある、そんなことを聞いたことがあるんですけれども、あるんでしょうか。
○吉川次長 路網の開設単価を下げるというような基本的な低コスト化という中で、いろいろ工夫しな
がらやっているんですけれども、以前はそういったのり面や何かが崩壊しやすいという事例もありまし
たけれども、低コスト化とあわせて後々の維持管理費もなるべくかからないような形で、今、開設をさ
せていただいているというのが実態でございます。それと、林道ですので、当然走行性もありますけれ
ども、木材を出すとか森林整備に行くという観点から、直線的につくって擁壁が高くなったり、のり面
が高くなっては林業に使えませんので、そういった地形に合わせたような路線設計をして、林業のため
に使っていただけるような設計で開設を進めているという状況でございます。
あとは、整備等の活用状況ですけれども、県営事業等につきましては再評価するような制度もござい
まして、その中できちっと検証しながら外部委員の方に認めていただいて事業を継続しているというの
が実情でございます。
○山本(里)委員 ありがとうございます。技術的にも、かつてに比べたら十分によくなっているし、
いろいろな多方面から計画を立ててされて、低コスト化もするけれども、技術的にも高まっているから、
そういった問題はないようにしているし、再評価もしているのでということのお答えですよね。本当に
たくさんしなければいけないところがあって、その中でも特に重点を決めて順番にしていただいている
と思うんですけれども、整備についてはずっと減を少しずつされてきているという実態なんでしょうか。
○吉川次長 実態としてはなかなか予算が厳しくて、年々林道予算というのは減少しているのは事実で
ございます。そういった中で、新規着手の、逆に言うと市町のほうの財政状況も厳しいということで、
新設という要望も以前に比べますと減っていますので、既設路線を開設を優先するような形で、限られ
た予算の中で有効的な林道の開設を進めているというところでございます。
○山本(里)委員 だから、ここに特に既設林道の改良等ということが文章化されているということで
すね。ありがとうございました。
○田中委員 1ページの獣害対策なんですけれども、10年後にはニホンジカ、イノシシ、猿等を半減さ
せるというふうに書いていただいております。ニホンジカは現在の数値というふうに5万6200頭という
ふうにあるわけですけれども、猿とイノシシの数はどのくらい把握されているのか。まずそれと、あと、
3ページなんですけれども、②のところで、平成28年度比1億円プラスというふうになっておるわけで
すけれども、これは侵入柵の予算から獣害対策というか、捕獲に向けての予算の移行なのかというとこ
ろをまずお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○宇田課長 まず、鹿のほうでございますけれども、委員御指摘のように、数は推定方法がわかってお
りますので、そのような数字になっております。ただ、イノシシにつきましては有効な推定方法がない
ということで、県内にどれくらい生息しているのかというのはちょっと把握できていない状況でござい
ます。ですので、被害金額というような形で増減を推定させていただいておるというような状況でござ
います。猿については、県内におきまして、頭数というか群れの数で管理をさせていただいておりまし
て、120ぐらいの群れがあるということでございます。そのうち、農業被害とか被害を出している群れが
90ぐらいと把握しております。そういう猿の群れごとの管理で減らしていきたいというようなことで考
えております。
あと、事業のほうでございますが、大きく国の交付金を活用させていただいておりまして、侵入防止
柵の整備事業、それから捕獲のための緊急捕獲事業と、大きく2つございます。今回の増につきまして
は、従来、柵整備と捕獲事業を別の事業で計上させていただいていたのを合わせることによりまして、
数が増えたように見えとるというような格好でございます。ですので、実際は捕獲に対する予算として
は、捕獲が2億円、それから柵整備が1億5000万円というような形の要求をさせていただいております。
以上でございます。
○田中委員 ありがとうございます。捕獲に予算が上乗せされたという理解でいいかというふうに思い
ますけれども、柵は同じなんですよね。
○宇田課長 柵整備のほうは、市町のほうからの要望も減っておりますので、1億5000万円、昨年より
減額をさせていただいております。捕獲のほうは昨年と同額で要求をさせていただいております。
○田中委員 ありがとうございます。これは内水面のことが全く書いていないので、どういうふうに考
えておみえになるかというのと、また、鳥インフルエンザが今現在、非常に問題になっているわけです
けれども、そこら辺はどういうふうに考えてみえるのか、その2点お伺いします。
○藤吉次長 資料の25ページになりますけれども、施策314水産業の振興の平成29年度の取組方向の③の
部分でございますけれども、三重県水産業・漁村振興指針に定めた水産物消費の拡大、漁村の活性化、
内水面漁業の振興等の取組を着実に推進していくということで書いております。ただ、主な事業として
は、少し予算額の関係で、26ページ、27ページの主な事業の中には内水面はございませんし、あと、内
水面での事業、獣害のほうにも入っていますけれども、これも少し予算額の小さいものですから入って
いないということになっております。
以上でございます。
○森内次長 鳥インフルエンザの関係なんですが、資料1-2の39ページ、食の安全・安心の確保とい
うことで、施策145のほうで鳥インフルエンザ関係の防疫対策に位置づけております。活動指標のほうに
も記載させていただいていますが、39ページの一番下段になりますが、鳥インフルエンザの家畜伝染予
防の感染拡大阻止率を100%にしたいということで取り組んでいくということで、具体の事業といたしま
しては42ページになります。⑧の家畜衛生防疫事業ということで、平成29年度6124万4000円の当初要求
とさせていただいております。なお、この当初要求分につきましては、あくまで平時における蔓延防止
対策であるとか、検査等に要する経費でございまして、いざ有事ということになりますと、別途補正予
算、予備費等からの対応ということになろうかと思っております。
以上です。
○田中委員 わかりました。平時の予算ということで理解をさせていただきました。内水面のほうも稚
アユ放流、またカワウの駆除等は例年どおりということでよろしいですか。
○藤吉次長 予算の内容としては例年どおりでございますけれども、県全体のシーリングの中で、少し
減額はさせていただいているということでございます。
○田中委員 ありがとうございます。以上です。
○山本(里)委員 4点お伺いをします。
まず、農福連携関係の林業との福祉の連携ということで、本編では48ページになりますけれども、こ
ちらは施策131の林業水産部の⑪です。農業と水産業に比べて母数が少ないので、102万円が41万円とい
うことで、ここだけ下がっているんですね、林業と福祉の連携というところで、これは半分に下げたと
いうのが何かがあるのかということと、2つ目は、施策311の⑤のところです。食で生み出す絆づくり・
輪づくり推進事業ということで、大変重要な仕事だと思うんですけれども、増額されていて、今までの
みえ地物一番の日とかのことをしていただいているんですが、新しい事業展開が何か来年度、事業の内
容としてプラスされるのか、どんなことなのかということと、あと、全体的になんですけれども、目に
つくのがオリンピック・パラリンピックという言葉の冠が前について、新展開ということの中にあるん
ですが、このことについて、もちろん中期的な目標を持ってやるということは重要なことだと思うんで
すが、特にオリ・パラということを冠につけた事業、それぞれの総括的なことでいいんですが、その考
え方というのを教えていただきたいと思います。
○前田課長 林業分野における福祉との連携事業費で、昨年度に比べて随分額が減っているんじゃない
かという御指摘でございます。昨年度につきましては、国の交付金等を利用できました。その関係で事
業費が若干できたんですけれども、今年度はそこができなくなったということでちょっと減っておると
いう状況でございます。
以上です。
○仲課長 11ページの⑤の食で生み出す絆づくり・輪づくり推進事業についてお答えいたします。
この事業は県費がなかなか厳しい中、ちょうど国のほうで、食育の関係で、地域の魅力再発見食育推
進事業補助金みたいなのができまして、それを活用して来年度は展開していきたいなというふうに考え
て要求しております。
特に、幅広に食育活動についていろんな団体とか市町とか、そういうふうなのに補助を国から2分の
1ですけれども、いただけるというようなことがありますので、例えば栄養士会とか学校給食会とか、
あるいはJAとか漁協とか、そういう農業団体、漁業団体だけじゃなくて、食育を推進している団体に
おきましても何らか取組を支援していけないかなということで、そういう補助金なんかもこの事業の中
に入れてございます。第3次三重県食育推進計画ができましたので、取組の推進に向けて、ここで力を
入れていきたいと思っております。
○吉仲部長 東京オリ・パラについて総括的なお話ですが、平成29年度の予算の考え方、県の重点的な
取組といたしまして、ポストサミットを地方創生へつなげるという中で、やはり2020年東京オリンピッ
ク・パラリンピックへ向けて、我々農林水産部としては、サミットでいろんな食材が注目を集めました。
あるいは木材関係についてもPRをできました。そういったチャンスといいますか知名度を生かしなが
ら、引き続きこういったものをしっかり需要を拡大していく1つのターゲットとして、東京オリンピッ
ク・パラリンピック競技大会を見据えて、それに向けて生産の強化であったり、あるいは販売促進を図
っていくということで考えております。
そのために、先般も一般質問等でも少し御回答させていただいたんですが、農林水産部が安定的に供
給できる体制ということで、東京オリンピック・パラリンピックを見据えた場合には、当然安全安心、
そういった基準というのが今後ベースになってきますので、そういった生産体制の生産者の皆さんにそ
ういった力をつけていただく、あるいはGAPであったりJASに取り組んでもらうということを御支
援させていただくという、生産をしっかりベースと整えながら知名度を生かして首都圏等への販売促進
を図っていくという、そういった大きな冠を掲げました。したがって、いろんなところに東京オリ・パ
ラということが出てきますが、大きな考え方はそんな形で生産振興、あわせて販売促進を図っていきた
いということでございます。
○山本(里)委員 まず、林業と福祉の連携のところは、国からの交付金がなくなったので、できる分
でやりましょうということで、応援する内容が減るということですよね。お金が減るということはやっ
ぱりそういうことなので、そこのところは知恵でもってカバーをしていただかなあかんことだと思うし、
これから平成29年だけじゃなくて、今後のことも含めて、対策は今大変重要なことだと言われているの
で、でもなかなか多分林業は難しい、水産業とか農業と比べて難しい部分があるとは思うんですけれど
も、頑張っていただきたいと思います。
それから、食の部分で、これは何か新しいことをするというのではなくて、今の状況の範囲を広げる
という意味のお答えをいただいたんだと思いますが、広げていくという意味で、新しい何かをするとい
うのじゃないということで確認をいたしました。とても大切なことの中で、食育を本当に頑張っていた
だきたいというふうに思っております。
それから、オリ・パラのことですけれども、再三聞いて失礼をいたしますが、結局は何か目標を決め
て、そのためにという啓蒙というか意識づくりのためには、意味合いとしては大事なことなのかもしれ
ないと思いながら、本質ではないのかなというふうな、未来永劫的な求めるものとは違うのかなと思い
ながら、中期目標的な意味合いで、でも冠が余りにもこれがついていると、そのことだけのためにみた
いなイメージをどうしても受けてしまいます。オリンピック・パラリンピックがなくたってやらなくて
はいけないことはいっぱいあるし、商品開発や販路拡大、でも、そこに1つターゲットを絞るというこ
とについて、なかなか一般的には気持ちが上げ上げになる一方で、何、そればっかという県民感情もあ
りますので、そこのところは注意をしていただいて進めていただきたいと思います。余りにもそれが突
出すると、そんなふうな受けとめもありますので、失礼いたしました。
○後藤委員 先ほどのオリンピック・パラリンピックの関連で聞かせていただきたいのと、後にももう
一つ二つ聞かせていただきますが、この事業、冠がついているのがたくさんあるわけですけれども、1
つは、4年後ということでございますので、こういった予算づけ、この事業は、これは来年度の予算と
いうことで上げられているんですけれども、ずっと引き続いてされていくのかどうかという確認をさせ
ていただきたいと思います。
それと、農林水産部としてこの事業を展開していくのに、サミットは三重県ですので、それの経済効
果ということも随分試算もされて出ているわけですが、そういった経済効果、これはオリンピックは全
国的なものでございますけれども、何かそういった試算等は考えてみえるのかどうか、聞かせてくださ
い。
○吉仲部長 確かに2020年までの、あと4年後といいますか、そういう期間ですので、我々がやろうと
することについては、生産体制の現場の体制、環境整備でございます。したがって、1年ではすぐはで
きないと思っています。例えば、中身的には生産工程管理、GAPというような仕組みを入れていただ
く、あるいは環境に優しい農業に取り組んでもらうというようなことになりますと、そういった仕組み
とかも、既に取り組まれている方もみえますけれども、そういったものを勉強しながら入れていくとい
うことですので、継続的にやっていって、したがって、オリンピックは1つの通過点であって、それを
契機に、さらに三重といえば安全安心と、もちろん持続可能な環境に配慮したつくり方をされておるね
というような評価をいただくような産地になりたいという思いでして、これは今までも取り組んできた
ことですので、それがベースにならなければいけないということです。
したがって、予算要求は、思いとしてはずっとやっていきたいんですけれども、予算のルールとして、
3年1スパンということがありますので、少なくとも3年間ぐらいは予算要求をしていきたいと思いま
すし、たとえそれがベースになれば、きっかけになれば、関係団体、生産者ともどもこの取組について
は、引き続きベースにしっかりやっていきたいというふうに思っています。
それから、もう一点が目標値ですね。経済効果は、当然、我々がこれは例えば生産目標とかという施
策目標で、それぞれ農業生産でしたらこれくらいを目標にするとか、漁業生産でしたらこれくらいを目
標にするという、大きな観点でいけば、それぞれ取り組んで総合的にものが売れて、これだけ生産に返
ったというようなところに、施策としてはそういうところの構成として、事業は構成としてそこに大き
くなっていく、目標値の一助になるというふうに考えていますけれども、ただ、いろんな事業の中で、
それぞれ例えば目標値は持っていきたいと思っています。GAPでしたら何農場ぐらいやりたいとか、
そういうことをやって、それによって、オリンピック・パラリンピックの経済効果は、当然国としてで
すけれども、我々がこれにチャレンジする事業というのは、それによってやはり農林水産物がどれだけ
使われた、売れるかということになりますので、当然所得とかそういうところに返ってくるになると思
いますので、そういった目標値につなげていきたいというふうに思っています。
○後藤委員 3年はしたいということで、理解させていただきます。それから、やはりオリンピック・
パラリンピックは国全体のことだということで、それぞれの県としての目標値は考えていくという理解
でよろしいですか。
○吉仲部長 当然それぞれの事業を進捗させるための目標値というのは掲げながらやっていきたいと考
えています。
○後藤委員 今のにもかかわるんですけれども、16ページの新規事業の東南アジア、また米国市場に向
けたフォローアップ等が書かれております三重の畜産物海外展開サポート事業、これは新規事業として
上げられているわけですけれども、特に県産ブランド牛ということでございますが、具体的にどういう
ことをされるのか。それと関連していると思うんですけれども、先ほども申し上げました東京オリ・パ
ラの17ページの⑨の事業、そのあたりの関連も含めて具体的にどういうことを考えてみえるのか、特に
東京オリ・パラでは、松阪牛以外にも伊賀牛、熊野地鶏ということも書いてあるんですが、ちょっと具
体的な部分で取組を教えてください。
○森内次長 まず、16ページの⑦三重の畜産物海外展開サポート事業ということで、畜産物、特に和牛
に関しては、今まで米国ということで、かなりプロモーションをやってきいたという背景の中で、最近、
松阪牛がシンガポールにも出ていっているという動きが現場のほうで出てきています。そういったこと
を踏まえまして、新規の展開として、アメリカだけじゃなくて東南アジア、特にシンガポール中心に、
事業者なり主に松阪市も一生懸命やっていただいているので、そういった方々と連携してシンガポール
中心に進めていきたいなという部分と、あと、アメリカのほうも、当然今まで土台づくりをしてきてお
りますので、そちらのフォローアップということで、商談につながるような取組というのを少しサポー
トしていきたいなというのがこの⑦の事業となっております。
また、⑨のほうにつきましては、オリ・パラの中で、先ほど部長からもお話しさせていただいたよう
に、現場の生産体制というのもきちっとつくっていく、さらに売り込んでいくという、両面作戦が重要
かなということで、この畜産物のほうにつきましては、まず牛関係については、ここには松阪牛、伊賀
牛のブランド牛ということでは書いてありますけれども、今やはり牛の問題となるのが子牛の調達、高
いのは高いのも課題ですけれども、これが行き着くところというのが子牛の不足に陥ってしまわないか
という懸念が出てきております。
そういう意味で、非常に残念ですけれども、県内での子牛生産というのがほとんど行われていない中
で、将来に向けても含め、県内産の子牛生産というのを早急に体制づくりというのをやっていきたいと
いうことで、受精卵移植技術等を生かして、酪農家での借り腹であるとか、それからF1牛といいまし
て、乳牛と和牛の交雑種ですけれども、交雑種の借り腹をして、いっぺんに2匹の子牛を生ませるとか、
そういった技術の開発と実証をコマーシャル段階に移していくような取組をやっていきたいということ
で考えております。
また、熊野地鶏につきましても、こちら一定浸透してきているわけですけれども、やっぱり地鶏の品
種の少し弱い面がございますので、新しい血統で食味が今以上のものを開発したいということで、今取
り組んでおります。それを引き続きやっていきたいというようなことで考えております。主にこういっ
た内容になっております。
○後藤委員 新規事業は特にシンガポール等ということでございますけれども、松阪市のほうもかなり
力を入れておりますので、ぜひとも県も一生懸命になってやっていただきたい。ベトナムというあたり
も、知事も行っていただいたようでございますけれども、またよろしくお願いしたいと思います。
それと、東京オリ・パラへの畜産物供給体制、特に子牛ということでございますけれども、なかなか
一遍にというのは難しいんだろうと思いますけれども、県外からほとんど子牛を買っているという状況
でございますので、しっかり取り組んでいただくということで、お願い申し上げたいと思います。ぜひ
ともうまくいくように要望しておきます。
○倉本委員 1点、新規就農の関係でお伺いをしたいんですが、施策としては312とか311、このあたり
にかかわる話で、余り新規就農者についての書き込みというのがないように見えるんですが、例えば、
イノベーションであったりとか、あるいは農業振興にしてもそうだと思うんですけれども、新たな人が
入ってくることによって、精華するという側面もあると思うんですが、そのあたりの考え方はどういう
ふうに思われているのか、少し教えていただければと思います。
○森内次長 新規事業でなかなか御準備できていない部分がございますので、事業としては、当然従来
から進めてさせていただいている事業で、国の交付金、青年就農給付金等を活用してやっていく事業、
その中で、特に県オリジナルとしては里親制度というような仕組みを、これは従来から設けております
ので、今後、引き続き受け皿として、新規就農者が地域で溶け込みやすいような環境をつくっていくと
いう県単独事業は引き続きやっていきたいと思っております。
あと、今回新たに設定しているのが、事業としましては17ページの⑬のところで、三重の農業若き匠
の里プロジェクト総合対策事業ということで、やはり若い方、小規模で就農される方もみえますし、中
にはかなり大きな規模で、事業として農業を立ち上げる若い方というのも、県内におみえになるという
ことで、そういった事業として、本格的な雇用まで含めた農業を立ち上げる農業人材というのを育成し
ていくという目標を掲げて、その育成する仕組みづくり、農業大学校を中心に県内の高等教育機関なん
かと連携しながら人材育成をやる仕組みというのを来年度から具体的にスタートをさせていきたいとい
うことで、今回は新規事業として提案をさせていただいております。
○倉本委員 わかりました。新規就農についてもしっかり見ていただいているということを理解をいた
しました。
そこで、ここでわからなかったら後ほどでもいいんですが、まだややほかの業種に比べると従来から
の障壁というか、なかなか新規参入しづらいというところからがあろうかと思うんですが、例えば、過
去5年間においてどのくらいの相談者がいて、どのくらいが新規就農につながっていったのかという数
字がもしわかれば教えていただけると。
○森内次長 済みません、細かい数字はなかなかあれですけれども、県の産業支援センターを中心に新
規就農相談会をやりました。あと、県内の各事務所、農業改良普及センター中心になるんですけれども、
相談窓口というのを開設しております。リーマン・ショック後あたりにはかなりの相談件数等もあった
んですけれども、最近はやや、そこまでは多くはないですけれども、やはり年間数百件の御相談という
のがございます。ただ、なかなか実際に就農となると、当然、御家族がおみえの方は御家族伴っての話
ですし、なかなかうまく進まないケースも多うございますが、大体新規就農者としましては、年間110
名から130名程度近年は新たに県内に就農していただいてございます。特に就農の形も最近変わってきて
いるというか変化が出てきておりまして、以前ですと、農家で就農となると、お父さんの跡継ぎとして
農業をされる方で、ほかに農家として農地を借りられて農業をやられる方が中心だったんですけれども、
最近は農業経営が大きくなって、法人化等をされている農業者がみえますので、そういった法人への就
農される方というのもかなり新規就農者の130名程度の中には含まれているというような状況になって
おります。
○倉本委員 また後でいいので、詳しいデータをいただければと思います。これお聞きをしたのは、結
局、ほかの業種に比べて、なかなか相談には行ったけれども、最終的に就農に至らないというケースが
多いように思うんですね。そこをなかなか法的なものであるとかリスクの面であるとかという部分でク
リアできない部分もあるかと思うんですが、とはいいながらも、そこの差をできるだけ縮めていく努力
というのは必要だと思いますので、ぜひそのあたりをよろしくお願いいたします。
以上です。
○山本(教)委員 鳥インフルエンザの件でお伺いしたいです。先ほど田中委員もおっしゃっていまし
たけれども、現在どういうような県の取組をしているのかということをお聞きしたいんですけれども。
○斉藤課長 平時におきましては、農家への指導ということの中で、防鳥ネットをしっかり整備してい
ただくこと、あるいは農場とか鶏舎へ出入りする人や車両等の消毒、それと特に鶏舎内へ部外者を立ち
入らせないというようなことで、農家のほうへは指導のほうを徹底させていただいておるところです。
また、今、関係機関においては、いろいろ情報共有をしたり、あるいは、万が一に備えて体制整備を再
確認していただくというようなことで、庁舎内の会議あるいは関係所属長集めての会議等を徹底させて
いただいております。
また、県民の方に向けましても、先日も知事のほうがぶら下がり会見等でアナウンスしていただいた
ように、野鳥等を見つけた場合は触れずに、関係の農林水産事務所等へ連絡していただくというような
ことの徹底もさせていただいているところでございます。
○山本(教)委員 ありがとうございます。平時のときにはということで、今おっしゃっていました。
有事のときには補正を組んで対応していくという部長のお話だったんですけれども、養鶏業者の方々は
今、戦々恐々としておるんですよね。特に愛知県の東山動植物園、あそこでああいうことになったと。
野鳥が鳥インフルエンザに感染したということなんですけれども、何年前でしょうか、南伊勢町で大変
な数の鶏が鳥インフルエンザにかかって廃棄処分したというようなこともあるものですから、防疫とか
食いとめるというのが大事で、関係者の人たち一丸となって頑張っているんですけれども、その中に、
昨日かおとといか、ラジオで石灰の入った袋を関係者、業者の方々に配ったというんだけれども、あれ
は三重県だったんでしょうか。どこの県だったんでしょうか。
○森内次長 三重県ではございません。今は私どもが把握しているのは、新聞情報等では、鳥取県で、
たしか5袋ですから100キロを以前配ったということでは聞いております。あと、愛知県で発生したのに
絡んで配布されているのが、たしかこれは県ではなくて市段階で、豊川市とか豊橋市だったと思うんで
すけれども、市やJAのほうからそれぞれ1農家当たり10袋200キロの石灰を防疫用にということで配布
されたというのは、新聞で伺っている状況ではあります。
○山本(教)委員 ありがとうございます。三重県に入ってこないようなそんな対策というのは、これ
からもしっかりとやってもらうということが大事だということと、あと、関係機関、特に農協などとの
連携というのをうまくやってもらいながら、何とか食いとめてもらうように、これからも努力してもら
いたいなと、そんなふうに思います。ありがとうございます。
○中村副委員長 小さいことですけれども、ちょっと一言、語句が目にとまったので質問させてもらい
ます。
別添1-2の46ページの一番下の多面的機能支払事業の中で、事業概要のところで、景観形成などに
向けた地域の共同活動を支援するというのがあるんですけれども、これは具体的にはどのようなことを
指すんでしょうか。
○杉井課長 多面的機能支払事業の関係でございますけれども、この中に共同活動の支援と、それから
資源向上といった形の施設を大切にしていくような形の種類がございまして、その中の共同の部分で、
地域の景観ですので、例えば花を植えたり地域の祭りなどで活性化していくという形の活動に対して支
援をしていくという部分も補助の中に入っておりますので、そういったところの部分も継続して支援を
していきたいということでございます。
○中村副委員長 私はこの文章を見て自分なりに思ったのは、棚田の復活とか維持とかで、観光資源に
なるという意味の地域資源でもあるのかなというふうに思ったわけですけれども、その辺の観点も含ま
れているというふうに思ってよろしいんでしょうか。
○杉井課長 こちらの活動については、各地域の活動組織の方々でいろいろ意見を出し合っていただい
て、棚田の復活であったり、あるいは景観形成といった形の花いっぱい運動であったりという形で、い
ろんな形で使っていただきますので、各地域の方々がそういった形の部分に取り組んでいこうというこ
とであれば、そういった部分にお使いいただけるということでございます。
○中村副委員長 地元初というか地域初の取組かとは思うんですけれども、農林水産部の所管のほうで
も後でも出てきます国立公園のステップアッププログラムのほうの景観の中でも、本当の目玉になる観
光資源の周りを取り巻く大事な、壁紙でいうと、壁紙は立派でも裾がはみ出とったりとかめくれ上がっ
ていたりすると、全体の価値を台なしにしてしまうけれども、その辺がきちっとされていると、壁紙自
体は平凡なものでも、ばっと質が上がるという意味で、ふだん人が暮らしているところの大事なポイン
トが農漁村における景観形成の大事なところを受け持っているというふうに思いますので、地元初とは
いいながら、観光のほうであるとか県土整備部のほうと連携をとってもらいながら、価値のある事業と
してやってほしいなと思いますので、よろしくお願いします。
○彦坂委員長 ほかに。
〔発言の声なし〕
○彦坂委員長 なければ、これで農林水産部関係の平成29年度当初予算要求状況についての調査を終了
いたします。
(2)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告について
①当局から資料に基づき説明(前田副部長)
②質問 なし
3 委員間討議
(1)執行部に処理経過の報告を求める事項 なし
Ⅱ 常任委員会(農林水産部関係)
1 議案の審査
(1)議案第151号「三重県の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例案」
①当局から資料に基づき補充説明(吉仲部長)
②質疑 なし
③委員間討議 なし
④討論 なし
⑤採決 議案第151号 挙手(全員) 可決
2 所管事項の調査
(1)第12次鳥獣保護管理事業計画等の策定について
①当局から資料に基づき説明(平野次長)
②質問 なし
(2)「三重の森林づくり基本計画」の見直しについて
(3)「三重県林業人材育成方針(仮称)」の策定について
(4)「伊勢志摩国立公園ステップアッププログラム2020」の策定について
①当局から資料に基づき説明(吉川次長)
②質問
○彦坂委員長 それでは、今説明のありました3件につきまして、御意見等がございましたらお願いい
たします。
○山本(里)委員 伊勢志摩国立公園ステップアッププログラム2020について、別添資料も含めて御説
明をいただきました。コンセプトと基本方針ということで、私も大いに伊勢志摩国立公園を盛り上げて
いくことはとても大切なことだと思っています。コンセプトのところの伊勢神宮にかかわる記述で、伊
勢神宮というのが大きなビューポイントというか観光資源としても今大きな位置を占めているというこ
とは十分理解をした上なんですが、前ぶれの悠久の歴史を刻むという、よく見たりすることがある言葉
なんですけれども、このことについてはちょっと、いろんな意見があると思いますけれども、違和感を
持つというのが私個人の思いです。伊勢神宮を書くなということではなくて。その次に、人々の営みと
自然が織りなす里山里海と、何というか、バランスがちょっと気になるところではありますけれども、
そこのところのこの記述についての御意見、感性を伺いたいと思います。
○朝倉課長 先ほど山本委員の御指摘の部分なんですけれども、「悠久の歴史を刻む伊勢神宮、人々の
営みと自然が織りなす里山里海」というのは、国立公園の指定時に、戦後の指定時のコンセプトという
ふうになっている部分なので、それを使わせていただいていると。今年70周年を受けましたけれども、
それを使わせていただいているということです。
以上です。
○山本(里)委員 不勉強で済みませんでした。戦後ということで、国立公園に指定をするときの出さ
れたものだということですね。だからよく目にすると、耳にするという言葉がそこから来ているわけで
すね。そこのところについては説明をいただきまして、認識をいたしました。
ありがとうございました。
○彦坂委員長 ほかに。
〔「なし」の声あり〕
○彦坂委員長 ないようですので、「三重の森林づくり基本計画」の見直しについて、「三重県林業人材
育成方針(仮称)」の策定について及び「伊勢志摩国立公園ステップアッププログラム2020」の策定につ
いての調査を終了いたします。
(5)海女漁業の振興について
①当局から資料に基づき説明(藤吉次長)
②質問
○彦坂委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。
○山本(教)委員 私は以前から、もうかる漁業を力を入れていかないと後継者が育たないという、そ
ういう持論なんです。つい最近まで、鳥羽志摩で海女の数が1000名ぐらいいたと。だけれども、あっと
いう間に700人台に減っちゃったということですよね。これはとりもなおさず、やっぱり資源がだんだん
と少なくなっているということの結果だし、年配の方々が70代、80代の方も海女はおるわけで、そうい
う方たちがいなくなって、後継者、いわゆる若い海女がそれに続いていかない。後継者が増えていかな
い。これは資源が少ないと同時に海女漁業というものに対して魅力がないのかな、どうなのかなという
こともいろいろと考えながらやっておる、そういう間にも数が少なくなっていくということなんです。
地域とすれば、ああ、昔、海女漁業という漁法があったんだよねというような観光的なものになっち
ゃってはいけないわけで、海女漁業をやることによって、収入も確保できるんだねという、そういう魅
力を発信するように、農林水産部の皆さん方、本当に今までずっと努力してきただろうと思うんです。
そんな中で、起死回生策というのはなかなかないわけで、地道に後継者育成に努力していかなければい
けないと同時に、県外へも発信しながら、例えば宮城へ発信して、宮城の若い海女になりたいねという
女性が志摩へ来てもらったとか、そんなこともあるわけで、何とかこの漁法を絶やさないようにするた
めに、もう一回皆さんで知恵を絞ってもらったらどうかいなと、そんなふうに思いますけれども、どう
なんでしょうか。
○藤吉次長 先ほど御説明したように、海女といろいろな振興についてお話をさせていただく中で、や
はりアワビが減ってきたということで、海女たちは海が自分たちの銀行だと、本当に大事に使っていく
と、次の世代にどんどん利息が増えてくるんだけれども、それでもアワビが減ってきたということで、
何とかアワビを増やしたいということの思いの中で、大きな種苗を放流してほしいという声を聞かせて
いただいて、大型種苗の放流というところにさせてもらっています。
それからあと、アワビが食べるえさになる藻場というのも非常に減ってきていますので、藻場の造成
であるとか、それからあとはコンクリート板を使った漁礁の設置であるとか、そういう海女がとるもの
を増やすということで、若い人でも潜ったら、年間500万円ぐらいの収入があるような形で何とかしてい
きたいなと。
それからあともう一つは、冬場ですと海草とかをとってみえますので、その辺が今まで自分たちで食
べたりとか簡単に仲買に売っている部分ですので、自分たちで加工することで少しでも所得につながる
ということで、海女もん商品ということでの商標登録もさせていただきましたので、何とかもうかる漁
業になることで海女の数を減らさない、それから漁業の振興ということで、大きなホームランはありま
せんけれども、ヒットを重ねて、何とか海女漁業が振興していく形につなげていきたいなと、こんなふ
うに考えております。
○山本(教)委員 ありがとうございます。この種苗、3センチから5センチにということ、これはと
ても有効な手段だと思うんです。今まで、3センチで放流しちゃうと魚が全部食べちゃって、もう残っ
ているのは本当に少ないということですけれども、5センチにすることによって、だんだんと大きくな
る確率が大きいということですから、これを進めていっていただきたいというふうに思うんです。
それと、先ほど藤吉次長が言われたように、コンクリート板をやることによってというのは、この前、
海女サミット2016in志摩で韓国の成功例というようなものも紹介していましたけれども、何かうまい方
法で育っていけるような試行錯誤をしながらも、少しでも増やせるような、そんな施策というのを考え
ていっていただきたいと思います。
それと、アワビの漁獲の期間ですけれども、その間にもワカメ等をとることによって収入増につなげ
るということだったんですけれども、そのワカメも、昨年なんかはちょっと少なかったのかなというよ
うなこともあったりして、なかなか収入が安定していないというところにも海女の数がだんだん減って
いくというようなことにもなっていくような感じもするものですから、何とか魅力のある職業だよとい
うようなことを言えるためにも、やっぱり実績を積むことが大事だし、そういった海女たちを養成する
機関、水産高校もそうかもわからんけれども、今は漁協が一生懸命力を入れていますので、漁協にもい
ろんな意味でアプローチしていただいて、1人でも2人でも増えるような、そんなことを願っている地
元の一人です。ありがとうございます。
○彦坂委員長 ほかに御質問等ございませんか。
〔発言の声なし〕
○彦坂委員長 ないようですので、海女漁業の振興についての調査を終了いたします。
(6)各種審議会等の審議状況の報告について
①当局から資料に基づき説明(前田副部長)
②質問 なし
(7)その他
○彦坂委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で、特にございましたら御発言をお願いいたします。ございませんか。
〔発言の声なし〕
○彦坂委員長 ないようですので、これで所管事項の調査を終了いたします。
3 委員間討議
(1)所管事項調査に関する事項 なし
(2)執行部に処理経過の報告を求める事項 なし
4 閉会中の継続調査申出事件について
○彦坂委員長 次に、常任委員会に係る閉会中の継続調査申出事件の調査項目につきまして、お手元に
配付の文書のとおりといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「なし」の声あり〕
○彦坂委員長 御異議なしと認め、そのようにいたします。
最後に、閉会中の委員会開催につきましては、必要に応じて開催することとし、開催時期、議題等に
つきましては正副委員長に御一任いただきたいと存じますが、いかがでしょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
○彦坂委員長 それでは、そのようにいたします。
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
環境生活農林水産常任委員長
予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会委員長
彦坂 公之