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サミットを契機とした地域の総合力向上調査特別委員会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成29年3月14日(火) 自 午前11時1分~至 午前11時43分
会 議 室 201委員会室
出席委員 9名
委員長 中嶋 年規
副委員長 藤田 宜三
委 員 廣 耕太郎
委 員 倉本 崇弘
委 員 彦坂 公之
委 員 濱井 初男
委 員 長田 隆尚
委 員 山本 勝
委 員 中川 正美
欠席委員 なし
出席説明員 出席を求めず
委員会書記
議 事 課 主幹 川北 裕美
企画法務課 主幹 新開 祐史
傍聴議員 なし
県政記者 2名
傍 聴 者 なし
協議事項
Ⅰ 委員長報告(案)について
Ⅱ 知事への提言(案)について
Ⅲ その他
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
協議事項
Ⅰ 委員長報告(案)について
○中嶋委員長 本日は、前回の委員会で議論いただきました委員長報告(案)の最終確認及び知事への提言(案)について御協議いただきたいと思います。
前回の委員会での御意見を踏まえまして、正副委員長で修正を行いました委員長報告(案)につきまして、資料1として配付させていただきました。ちょっとこちらをごらんいただきたいというふうに思います。
修正した箇所について下線を引いてありますので、それを御説明させていただきます。
まず1ページでございますが、3段落目というか、4段落目、設置以来、前回は回数を書いていなかったんですが、本日は10回目でございますので、10回という数字を入れさせていただきました。
それから、2ページ、この委員長報告(案)が平成29年度当初予算(案)の議決後ということでございまして、平成29年度当初予算というふうに(案)を取らせていただきました。それは、後ろの当初予算に計上されたというのも同じであります。
それから、次に修正させていただいたのが最後のページでございます。県当局におかれてはというところなんですが、サミットによってもたらされたレガシーを活用したポストサミットの取組を展開し、その成果を検証しながら地域の総合力を向上させということで、ポストサミットの取組を展開し、その成果を検証しながらという言葉を入れさせていただきました。これはさきの予算決算常任委員会の総括質疑の中で、知事のほうからもポストサミット関連事業については、何らかの形での成果の検証をしていくというふうなことの答弁をされましたので、それを受けてこの部分を加えさせていただいたところでございます。
以上が前回からの正副委員長での修正箇所でございます。
この内容で委員長報告をさせていただくということでよろしいでしょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
○中嶋委員長 ありがとうございます。
では、そのようにさせていただきます。
Ⅱ 知事への提言(案)について
○中嶋委員長 それでは、次に知事への提言(案)について御協議いただきたいというふうに思います。
資料は、資料2と参考資料をごらんいただきたいというふうに思います。
参考資料につきましては、これまでも何度も皆様に目にしていただいております、それぞれの御意見を踏まえまして、正副委員長としてカテゴリーに分けて知事のほうへの最終提言に盛り込む内容、これをベースに委員長報告(案)をつくらせていただいたんですが、前も御説明、御協議いただいたとおり、委員長報告に全てを盛り込むことはできないので、この参考資料でいうところの丸で囲ったところの下の細かな提言内容、これを中心に今回、知事への提言書(案)をつくらせていただきました。
参考資料を横目に見ながら資料2のほうをごらんいただきたいというふうに思います。
まず目次でありますように、1から5までに分かれております。これは先ほどの委員長報告(案)と同じ分け方でございます。
1ページを開けていただきまして、それぞれ同じ構成、内容になっております。まず上の丸囲みのところ、ここが委員長報告(案)で述べているところです。その下に提言の背景と狙いというものを私ども正副委員長のほうでまとめさせていただきました。その上で具体的提言ということで、この具体的提言のところが参考資料にあるところの皆様の細かな意見のものをブラッシュアップして書かせていただいたものであります。それをそれぞれ1、2、3、4、5とカテゴリーごとに私のほうで御説明をさせていただき、皆様の御意見をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
まずは1ページ目の「人と事業を呼び込む」~観光誘客に関して~のことについてです。
提言の背景と狙いでございますが、今回の伊勢志摩サミットで三重の地が「日本の文化聖地」であることが注目され、宿泊者数も大幅に増加したところであります。効果的に観光誘客につなげるためには、具体的なコアターゲットを設定することが有効であるという狙い、背景のもと、宗教とは切り離して「日本人の心のふるさと」としての伊勢神宮を拠点とした日本の文化聖地のコンセプトを生かした旅を創る。参考人から「サミット以降は関東地方からの来客が多いように感じる」との意見もあり、関東地方に重点的に働きかける。年齢層が高めな知的好奇心にあふれる層もコアターゲットとなりうることから、バリアフリー観光の充実も求められる。「富裕層にいかにもっとお金を出してもらうかを考えることは重要」という参考人の意見もあり、経済的な効果が大いに期待できる富裕層を呼び込むためのトップセールスの充実を図る。また、豪華客船受け入れ体制の整備促進に向けた調査・研究を行うという具体的提言を書かせていただきました。
引き続き2ページ目でございます。
観光分野の連携、組織化に関しましては、今回のサミット開催で県、市単位で様々な組織が生まれまして、その幅広いネットワークというのを観光分野での活用に資することが有効ではないかと考えたところであります。また、単独の市町だけでは観光資源にも限界がありますので、近隣市町との観光のブロック化、こういったことを進めることが有効ではないかというふうな意見も出されたところであります。
こうした背景と狙いを踏まえまして、観光に必要なマーケティング情報の収集・共用を進めるにあたっても、近隣市町を一つのブロックとして戦略を共有して進めるにあたっても、トップが参画した組織が主体的に動くか否かは成否に直結する。トップが参画した伊勢志摩サミット三重県民会議により生まれた連携を今後に生かすために、連携の母体となる組織を立ち上げ、観光分野において、幅広いネットワークを活用することを検討することを具体的提言として書かせていただいたところであります。
まず1つ目の「人と事業を呼び込む」~観光誘客に関して~の今御説明したところに関しまして、御意見がございましたら御質問も含めてお願いしたいというふうに思います。いかがでしょうか。
○濱井委員 このコアターゲットの選定で、「日本人のこころのふるさと」としての伊勢神宮を拠点とした「日本の文化聖地」と、こういうふうにつづってございます。情報発信のほうでも出てくるんですけれども、やはりこのコアターゲットの場合、伊勢神宮を拠点ですけれども、拠点ですから当然ながら南部のほうの熊野古道伊勢路もつないでおりますし、日本の文化聖地でもありますし、それから例えば今回第35回の、斎王群行になって長い歴史があるんですけれども、ああいう取組も日本遺産として認められているところでやりますので、そういった伊勢神宮と深い関係があるところに対してもぜひこういった重点的な施策をやっていただきたいと思っておりますので、この件につきましては、委員長報告としてしっかりと言っていただきたいなと、こういう意見でございます。よろしくお願いします。
○中嶋委員長 委員長報告としてということでしょうか。その提言としてということでよろしいでしょうか。
○濱井委員 提言でございます。
○中嶋委員長 承知しました。
具体的にこういう書き込みをしたほうがいいよねというのがもしあれば、伊勢神宮を拠点としただけでは弱いようであれば熊野古道や斎王やとかそういう具体的なやつを書き込んだほうがいいのではないかと。
○濱井委員 もしそういうことの書き込みが可能であれば、できたら入れておいていただくほうがはっきりするかなとは思いますし、そこぐらいは入れていただければと思うんです。もしできれば。中身を読みますと、例えばもう少し、市町を一つのブロックとして戦略を立てるわけでございますので、関係市町との連携というのもありますし、県の中も南部地域活性化局とのしっかりとした横軸の連携というのもいろいろあると思うんです、地域連携とか。そういうようなことも含まれますけれども、そこまでは言っていただかなくてもいいんですけれども、できればということで。
○中嶋委員長 承知しました。今いただいた御意見は、伊勢神宮を拠点とした日本の文化聖地のコンセプトを生かした旅を創ることはもちろんだけれども、伊勢神宮に特化し過ぎずに熊野古道であったり、斎王群行であったり、もっとさまざまな日本人のこころのふるさと、日本の文化聖地のコンセプトに合ったような素材はあるという前提のもと広げた表現で提言をするべきではないかと、そういうふうに承らせていただきました。
○濱井委員 どうぞよろしくお願いします。
○中嶋委員長 この件についてほかの委員の皆さんは特に御異論はございませんよね。いいですか。
〔「はい」の声あり〕
○中嶋委員長 では文言の入れ込み方につきましては、もう正副委員長のほうにお委ねいただいてもよろしいですか。おっしゃった熊野古道、斎王群行などというキーワードを少し入れた形での提言に修正させていただければと思っております。ありがとうございます。
ほかに御意見はいかがでしょうか。
〔「なし」の声あり〕
○中嶋委員長 よろしいですか。ありがとうございます。
それでは1項目めにつきましては、この内容で先ほどの部分を書き加えて提言したいというふうに思います。
では、3ページ目をごらんください。
3ページ目からは、「人と事業を呼び込む」~産業振興に関して~ということで、3項目ございます。まず3ページです。「日本の文化聖地」としてのブランド化に関してということで、サミットで注目を集めました「日本の文化聖地」というコンセプトを生かした新たな商品を創り、「三重県ならでは」を生み出して三重県のブランド化を推進する好機ではないかというふうな背景のもと、具体的提言としまして、三重県のブランド化を進めるにあたって、従来からある「よいモノ」をプッシュするだけではなく、人生の節目で伊勢の地において瑞々しいままでの永遠の夫婦の絆を育む「常若婚」のような「日本の文化聖地」のコンセプトを生かした新たな商品を創る。サミットを契機として生まれた商品・新たなコンセプトにポストサミット公式マークを付与し、販売促進活動に繋げるというふうな提言を書かせていただいております。
引き続いて4ページ目、三重県を売り出すための人材育成に関してということで、先ほど申し上げましたような三重県ならではの商品が生まれた背景等も含め、三重県を総合的に国内外に売り出すことのできる人材というものが必要ではないかと考えたというところであります。また、海外に精通した人材の登用というものも有効ではないかと考えたところであり、こうした人材が活躍できる場が国内外で必要だという提言の背景のもと、三重県ならではの商品(物産品に限らず、三重県への訪問を促すコンセプトや雰囲気づくりも含めて)を国内外に売り出すために、県内留学生の活用等も含め、人材の育成を図る。また、そのように育てた人材等が恒常的に活躍できる場作りも不可欠である。さらに、民間企業との協働による、三重県ならではの商品を常時発信できる場所の設置等も検討するという具体的提言を書かせていただいております。
引き続いて5ページ目、三重県の食産業の振興に関してということで、今回のサミットでは活用された県産食材が260品目を超え、そのPR効果は極めて大きいところであります。参考人の方からは、「食材の豊富さを誇るだけでは、食材を提供する生産地だけに終わってしまう。それらを生かした魅力的な料理を消費者に訴えることが食材の付加価値向上につながる」との御指摘もいただいたところであります。また、食は旅の大きな魅力の一つであり、県の食の魅力をトータルに「美食の地・みえ」として売り出すこともでき得るのではないかという考え方のもと、具体的提言としまして、サミットで注目された日本酒や食材を活用し「美食の地・みえ」を具現化するような、例えば料理コンテストを実施し、優れた結果に「伊勢志摩サミット賞」を授与するなど、地域を代表するような「食」を創るということの提言を書かせていただいたところであります。
これらの「人と事業を呼び込む」~産業振興に関して~の提言に関して御意見がございましたらお願いしたいというふうに思います。
○山本委員 書きっぷりはええね、「人と事業を呼び込む」と来て、「産業振興に関して」というような形で、仕分けは知事がやることというか、そんなところをちょっと感じるんやけど、それはよしとして、1つ目の商品、新たなコンセプトにポストサミット公式マークを付与するって、これは当局のところは考えてなかったやろかな。どうやろ、あったかな。
○中嶋委員長 今のところないと思われます。
○山本委員 じゃ、ぜひとも提言をしてあげていただきたいと思います。
それと、食産業の振興のところで県は今ちょっと認定制度のところで、食の認定制度かな、食、みえ……
○中嶋委員長 みえセレクションのことですか。
○山本委員 で、認定制度をちょっと何かしてそれを全国に売り出していく、いわゆる東京オリンピック・パラリンピックかな、そういうところにも売っていくためには認定制度をひとつ取得してもらう、そやけど、それは大変お金がかかるし何やという話やったけれども、この辺のところは別に私どものほうとしたらかかわりがなくてもいいのかな。
○中嶋委員長 オリ・パラに向けての売り出しに必要なGAPとかそのお話かと思うんですが、特にオリンピック、パラリンピックの食材に活用していただくための採択基準のものの中にその厳しい基準というものがあるんですが、今回はもう少し広げて三重の食材を料理として売り出すというところで、もうちょっと緩い感じでの提言にはさせてもらっているんですが、そのあたりのバランスをどう捉えるかということだと思うんですけれども、執行部のほうではおっしゃったようにオリンピック、パラリンピックに向けてGAP取得を含めかなり絞り込んだ支援を考えていただいておりますが、我々のこの提言(案)としては、もう少し広く、底上げも含めた三重の食材を活用した料理というのでという考え方での提言になっております。
○山本委員 わかりました。
○中嶋委員長 それでよろしいですか。
○山本委員 了解。
○中川委員 既存のものとの調整ということの観点で聞きたいんですが、2つあるんですが、この常若婚、これもぐっと大きく伸ばしていくことは必要だと思うんですが、御承知のように真珠婚なんかもありますよね、それとの絡みというのは、今まで真珠婚も関係者が頑張ってやってきた、内容はほぼ一緒だと思うんですが、これだけ突出して云々ということになると、今までのことがやはりちょっと否定された感じになるんじゃないかという感じが一つします。
もう一つは、この5ページの中で、これも言わんとするのはよくわかるんです、伊勢志摩サミット賞ということで。これも三重県においては本当にいろいろな賞があるかと思うんですよね。例えば日本調理師会とか、フードの関係のいろいろな賞がたくさんあるかと思うんですが、それもやはり今日の三重県の食というものを売り出そうということで、いろいろな団体が賞をつくってやってきたと。サミットがあったということでこういう賞をつくるということで、これはこれで立派だと思うんですが、今までの賞の絡みのほうはどんなふうにしてという感じを若干心配するものですから、言わんとするのはわかるんですけれども、これのみを特別扱いするのも若干問題があるように思うんですが、そのあたりはどうかなと思うんですが。
○中嶋委員長 ありがとうございます。多分、書きぶりの問題の部分はあるのかなというのが非常にありまして、常若婚にしてもこの伊勢志摩サミット賞の授与にしても例えばの一つとして書かせていただいたつもりではあったんですが、ただ、見る方によればこれまで取り組んでこられた部分が無視されたというか、そういうところを、受けとめられ方もあろうかと思いますので。
○中川委員 委員長のおっしゃるとおりでございますので、無視とかそういうことではなくて、同じようにこれもやることも必要だし、今までのも必要ですよと、頭の中に入れていただいて対応していただいたらいいかと思いますので、それに対してどうこう言う筋合いはございませんので。
○中嶋委員長 ありがとうございました。御指摘の趣旨がよくわかりましたので、何らかのこれまでの取組もさらにバージョンアップしつつ例えばというので書き加えられないか、正副委員長のほうにお預かりさせていただいてよろしいでしょうか。
ありがとうございます。
ほかに御意見はいかがでしょうか。
○長田委員 同じく3ページの先ほどのサミットを契機として生まれた商品のところですが、契機として生まれなくてもサミットで使用された商品とかその辺のところの拡販についても書いたほうがええような気がするんですが、その辺はいかがですか。例えばサミットで使われた大根ですという商標での売り方も一つかなという気もしますが。
○中嶋委員長 どうですかね。
〔「何て……」の声あり〕
○長田委員 サミットを契機に新しく生まれたのではなくて、例えば、伊勢大根というのがあって、サミットでこの商品が使われましたという形の認定マークみたいのをつけて売り出すようなことはどうなんでしょうということです。もとからあるものに対して。だから、契機として生まれたというよりサミットで使用されたというか。判断はお任せしておきます。
○中嶋委員長 実はちょっと悩んでいますのは、これまでの議論の積み重ねでいきますと、使ったものをそのまま売り込めという意見というのがなかったところがあったので。それでちょっと今とまってしまったんですよ。参考資料のほうもごらんいただくと、2ページのほうになるんですが、これまでの議論がどちらかというとサミットを契機に新たに付与されたコンセプトも含めてなんですけれども、なるたけサミットで使ったものをという御意見というのが今までなかったもので、ちょっと今、戸惑ってしまったんですが。
〔「どうこうしようないな、どんどんグレードアップしてくるやろ」の声あり〕
○中嶋委員長 今の御意見で、皆さんも、サミットで使ったものも含めて、新たな商品や新たなコンセプトとやっぱり広く捉えるべきではないかという御意見であればそのように文言の修正をさせていただければなと思うんですが、提言内容を。
○長田委員 発言させていただいた趣旨は、例えば何も知らない方がパッケージにサミットで使用されましたと書いてあるだけで売れへんかなというような観点で申し上げておるだけですので、後の判断はお任せします。
○中嶋委員長 まさにサミットを契機ということも言えますので。
〔「一任」の声あり〕
○中嶋委員長 サミットで活用された産品やサミットを契機として生まれた商品を新たなコンセプトにそういう販促をしたらどうだというふうに書き加えればいいかと思いますので、その方向で検討させていただくでよろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
○中嶋委員長 ありがとうございます。
ほかに御意見はいかがでしょうか。
〔「なし」の声あり〕
○中嶋委員長 よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
○中嶋委員長 ありがとうございます。
それでは6ページのほうへ行っていただきまして、3項目め、「サミットそのものの成果の発展」ということで、2項目ございます。県民の安全・安心に関してなんですが、伊勢志摩サミットでは、「テロ対策三重パートナーシップ推進会議」が設立され、官民一体の日本型テロ対策が取り組まれたところであり、「安全・安心」なサミット実現のための環境をつくり出すことができた、伊勢志摩サミットほど「安全・安心」に開催されたサミットはなく、こうした成果を「安全・安心」な県民生活に生かしていくことが求められているという背景のもと、具体的提言としまして、地域の関係者や各種団体等が連携した常駐の防犯ボックスの設置など地域における日常の安全・安心を確保する取組を展開する。テロ対策三重パートナーシップ推進会議の成果や地域住民と警備に携わる組織との連携のあり方を、今後の大規模イベント等の安全対策に生かしていくという提言を書かせていただいております。
7ページのほうへ行きます。
サミットに関わった県民の活躍に関してということで、ボランティアなど一人ひとりの思いの「和」と伊勢志摩サミット三重県民会議に代表される民官組織の連携の「輪」により三重県の総力が結集されたというのが一つのレガシーであるかと思っております。三重県を自分たちの手でよくしていこうというモチベーションを生んでおり、アクティブ・シチズンとして「何かをしたいという思い」を継続的に支援し、地域で活躍できる場や機会を提供することが求められているのではないかという背景のもと、 伊勢志摩サミット三重県民会議により生まれた組織間連携の今後の生かし方について、検討部会を設置し、多くの分野ごとに検討を行う。様々な場所で活躍した英語をはじめ多言語にわたる多くの外国語ボランティアが今後も活躍できる場づくり・体制づくりに取り組んでいく。次世代を担う子どもや若者から「サミットを生かした事業」を募集し、その実現に向けた検討を行うという具体的提言を書かせていただいたところであります。
ここのところについて御意見をいただきたいと思います。お願いいたします。
○彦坂委員 6ページなんですけれども、これはこれでいいんでしょうけれども、ただ1点、いよいよ安全で安心な三重のまちづくりアクションプログラムというのが動き出していきます。まさにこのことを書いているんじゃないかなというふうに思っているんです。2月20日にキックオフがあっていよいよ動き出しているんですけれども、こことの関係というか、どういうふうに捉えたらいいのかわからない、これはこれでいいかもわからないですけれども、そういったことで地域までしみ込んでいるような活動をやっていこうとしているので、そことの兼ね合いだけちょっと。
○中嶋委員長 後の人材育成のところでも出てくるんですが、実際、当初予算(案)に出てきていたり、既に動き出していたりするようなことも我々の提言の中には入っておるなという認識を正副委員長で持っていまして、例えば今動いている安全で安心な三重のまちづくりアクションプログラムのことについても、それを否定するものでは全くなく、逆にもっと後押ししていこうよという、今取り組んでいることをさらに展開してくださいねという趣旨が入っておるような考え方になっております。
何かもう少しこう、ここを書き加えたほうがいいよねというのがあれば。
〔「結構です」の声あり〕
○彦坂委員 いいですよ。
○中嶋委員長 よろしいですか。
○彦坂委員 そういうことで。
○中嶋委員長 方向性は一緒ということで。
○彦坂委員 そういうことがコンセプトの中にあるのならオーケーです。
○中嶋委員長 ありがとうございます。
ほかに御意見はいかがでしょうか。
○長田委員 今回、議案に伊勢志摩サミット基金条例案というのがあるんですが、活躍のところにその基金の使い方についてとかその辺のところは書かんでええのかなと。県民会議からのお金をいただくわけですよね。
○中嶋委員長 基金の使い方ですか。
○長田委員 県民会議の意向に合うように使ってくださいねとか。意向がどうかって、非常に難しいかもわかりませんが。
○藤田副委員長 基金というのは、今回、提言をさせていただいたもの全てに使えるんですよね。違いますか。
○長田委員 資料を見ておると1億幾らかあって、来年度が4000万円か5000万円こういうことに使っていきますということなんですが、どこに使っていくかというのは結構ファジーで全体像は余り書いてないのかなと。あれは県民会議からのお金でしたということからすると、県民会議の活躍の中で県民会議のほうからの浄財をいただくみたいなものですので、その辺についてはどうなのかなと思ったわけです。
ポストサミット事業と基金を使うのはどうも違うみたいなことも聞いていますので、その辺のところですね。
これは正副委員長にお任せします。
○中嶋委員長 実は、基金の使い道のことについてはこの特別委員会では特に議論してこなかったもので、今ここで提言の中に急遽盛り込むのは、私としてはちょっと難しいかなという感じを持っております。これは常任委員会マターの話になろうかというふうに感じておるんですが、そこで御容赦賜れれば。
ありがとうございます。ほかに御意見はいかがでしょうか。
〔「ありません」の声あり〕
○中嶋委員長 よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
○中嶋委員長 ありがとうございます。
では、4項目めのほうへまいらせていただきます。8ページでございます。
「次世代の育成」、グローカル人材の育成に関してでありますが、三重県の子どもたちは世界に触れる機会を得ました。また、文化的な多様性を受け入れられる真の国際人となるきっかけをつかんだというふうに考えており、この好機を逃すことなくグローカル人材の育成を継続していくことが求められておるという背景のもと、具体的提言としまして、国際的な視野を持った次世代を育成する事業等をモデル的に実施し、その成果を水平展開することで、県内で幅広くグローカル人材を育成する。小学校での英語教育が実施されることも見込み、サミットで活躍した外国語ボランティアが小中学校の教育の場に携われる機会を設けるという内容を書かせていただいております。
9ページのほうへ行きます。
海外派遣による国際交流の充実に関してということで、県内の児童生徒が海外の国の暮らしや文化に今まで以上に興味を持つことができた、海外での生活体験、学習機会の確保を図る、特に目的が明確化された渡航による成果というのははかり知れないほどのものになることが期待されるという背景、狙いのもと、具体的提言としまして、海外への派遣による交流については、形式的なものではなく、学びの機会の充実、肩ひじの張らない触れ合いが求められる。そのために、学生のバックボーンである「今学んでいること」をテーマにした海外派遣、特に職業系高校生の派遣交流を充実させ、現地における学生のより積極的な交流に繋げる取組を推進する。また、海外派遣の効果を更に高めるために、前年に海外派遣の経験者となった生徒と、これから派遣を志している生徒との交流の機会を設置するという提言を書かせていただいております。
10ページ目でございます。
ふるさとの歴史・伝統を学ぶ機会の充実に関してということで、伊勢志摩サミットやジュニア・サミットなどで得られた国際交流の機会を通じ、自分のふるさとを知ること、そしてそれを言葉にして表現し外国の方に理解してもらうことの重要性を感じたという子どもたちの声を聞いたところであります。子どもたちがこうして学び得た自らの意見や考えをしっかりと外に出せるよう、そのスキルを高めることも重要ではないかというふうな背景と狙いのもと、具体的提言としまして、交流があった国々との絆を継続するためには、様々な面での努力が必要であるが、訪問地としての三重県が魅力的であること、交流する三重県の子どもたちが魅力的であることが必要である。そのためには、子どもたちが自分でふるさとの伝統を体験し、自分でふるさとの歴史を語られるようにする必要がある。そのようなふるさとについて学ぶ機会を継続させ、海外との交流を継続し、サミットが開催されたことを次世代に受け継ぐ取組を推進するというふうな内容となっております。
次世代の育成に関しまして御意見いただければと思います。お願いいたします。
○濱井委員 言葉だけなんですけれども、10ページですけれども、子どもたちが歴史、伝統を学ぶ機会の充実ということなんですけれども、伝統を体験し、自分でふるさとの歴史を語られるようにする必要がある、当然そういうことなんですけれども、そのためにやっぱり自分が生まれ育った郷土を愛するというんですか、そういったことが非常に大事なわけなので、そういう予算も非常に厳しくなってきておるのが事実なんです、ここへ愛郷精神というか、自分たちのふるさとに誇りを持っているということもちょっと言葉として入れられることができないかなと思うんですが、いかがでございましょうか。
○中嶋委員長 ありがとうございます。
まずはふるさとに誇りを持つという愛郷精神的なところ、余り愛郷精神というとあれですけれども、ふるさとに誇り、愛着とか、それがベースにあるというのは異論のないところだと思いますので、そういった文言を盛り込まさせていただく方向で修正させていただいてよろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
○彦坂委員 愛郷精神というのは大事だと思いますけれども、それをここで強制することの意味というのは余り。大事やと思いますよ。とても美しいことやと思うんですけれども。まあ、正副委員長にお任せします。
○藤田副委員長 そのために今、歴史の勉強をしていただくようにという話ではあるんですけれども。
○彦坂委員 だから、こういう感じでいいんじゃないかと、僕個人は思っているんですけれども。
○中嶋委員長 多分、彦坂委員も御心配されているのは、我々のほうから子どもたちにふるさとに誇りを持ちなさいよというのは、それは押しつけになっちゃうから、じゃなくて、自然とそういうふうに誇りを持てるように伝統文化を通じてというところだというところですよね。押しつけにならないようにというところを随分気にしていただいているのかなと。
○彦坂委員 本当に大事なことなんですけれども、それを、いろいろな考えがあるので、と思いますけれども。
○中嶋委員長 ありがとうございます。
そのあたりを配慮しつつ、ふるさとに誇りが持てるよう自分でふるさとの伝統を体験したりとか、ふるさとの歴史を語られるようにするというふうな、愛着を持ちなさいよというふうな押しつけにならないような表現で。そこは正副委員長のほうへお任せいただいてよろしいでしょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
○中嶋委員長 ありがとうございます。
この項に関してはよろしいでしょうか。
〔「はい」の声あり〕
○中嶋委員長 最後、戦略的・効果的な情報収集・情報発信ということで、11ページ、12ページになります。
情報収集に関しまして、事業に役立つデータの収集に弱みがあり、分析の段階まで至っていないという課題が参考人や県内調査の聞き取りから指摘されたところであり、とりわけインバウンドに関する情報収集、分析の弱さが強調されたところであります。戦略的、効果的なビックデータなどの情報収集と分析を行い、これらのデータを適切に提供することが有効ではないかという背景や狙いのもと、例えば、観光分野におけるみえ食旅パスポートのデータ化など、実績のある既存事業を有効に活用した情報の収集・分析を進める手法について検討する。旬なニーズの把握やビックデータを活用して事業に繋げたいと考える事業者への支援を検討するという具体的提言を書かせていただいております。
12ページ、情報発信に関して、日本でのサミットの次回開催地が決定するまでの間は、三重県・伊勢志摩が直近の国内開催地であり、日本の文化聖地というイメージを生かした情報発信を行うことが有効である、限られた費用の中で発信する情報の集約と選択を行うことが求められているという背景や狙いのもと、具体的提言としまして、「個々の地域のアピールポイントを集約する必要性はあるが、それをそのまま発信してしまうと、統一性が見出せなくなる。情報そのものの魅力を高めるために、情報を伊勢志摩サミットによって注目された「日本の文化聖地」というコンセプトに特化し、発信する情報そのものをブラッシュアップする。また、例えばG7の2ヶ国に立地するジャパンハウスの連携を図るなど、サミット開催地という強みを生かした情報発信力の強化策を検討する」というふうな内容にしてございます。
この件に関して御意見いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○廣委員 私は前回の予算決算常任委員会の総括質疑でもやらさせてもらったんですけれども、このスケジュール、その早さといいますか、もう1年たってしまうと忘れられてしまうということを踏まえた上での、早急にというか、スケジュール的に早くというような、言葉を何か入れていただかないといけないかなという気がしているんですけれども。
○中嶋委員長 いわゆるタイムリー性というところなんでしょうね。
タイムリーにという言葉を廣委員のおっしゃりたいのはもっと迅速にという思いだというのはすごく私も共感するところではあるんですが、ちょっと弱いかもしれないですけれども、そんな言葉をちょっと盛り込む中で思いを込めたいということで、正副委員長でまた相談させてもらっていいですか。
○廣委員 はい。
○中嶋委員長 皆さんもそれでよろしいですか。
○藤田副委員長 ちょっと確認するんですけれども、タイムリーというのは全体を指してタイムリーと言うのか、それともこの戦略的・効果的な情報収集・情報発信についておっしゃっているのか。
○廣委員 情報発信ですね。
○藤田副委員長 わかりました。
○中嶋委員長 予算決算常任委員会の総括質疑のときもそういう発信に関してもうみんな忘れかけているじゃないかというところの中に早くやりなさいよという御指摘をいただいたというのは私も聞いておりましたので、全くそのとおりだと思います。ちょっとそういう思いを入れた文言にさせていただければと思います。
ほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
〔「なし」の声あり〕
○中嶋委員長 ありがとうございます。
全体を通して何かございますでしょうか。
実は副委員長とも話をしていましたのは、具体的提言というのが、これまでの議論で出されてきたものを書かせていただいておりますが、これは実は全てではないだろうなと思っていまして、提言例というぐらいのところの部分も含めてなので、コンセプトとしては委員長報告がメーンになろうかなと。その補足的な形での具体的提言という位置づけで最終的には捉えていただければなというふうに思っております。
幾つかいだたきました御意見を踏まえまして、正副委員長のほうに最終的にお預かりさせていただいてもよろしいですか。
〔「お願いします」の声あり〕
○中嶋委員長 ありがとうございます。
では、そのようにさせていだたきます。
この提言(案)を修正次第、委員の皆様にも御確認いただけるよう配付いたしますので、また御確認のときはよろしくお願いしたいというふうに思います。
それでは、次に委員長報告及び知事への提言の時期等についてお諮りをさせていただきたいというふうに思います。
先ほども申しましたけれども、委員長報告につきましては、平成29年定例会2月定例月会議の採決日、3月21日の本会議で委員長から報告し、その後、知事への提言を行うこととしまして、当該提言をもってこの特別委員会の調査を終了するということといたしたいと存じますが、いかがでしょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
○中嶋委員長 異議がなさそうでございますので、そのようにさせていただきます。
Ⅲ その他
○中嶋委員長 御協議いただく事項は以上なんですが、ほかに何か御意見等ございますでしょうか。ございませんか。
〔「なし」の声あり〕
○中嶋委員長 最後に委員長として御挨拶させていだたきたいというふうに思います。
10回にわたる委員会でございましたが、スタートしたときからどの方向へ進んでええのかなという、本当に手探りの状況の中でさせていただいた委員会でございました。廣委員がおっしゃったように、そろそろ皆さんもサミットがあったよねということを忘れかけているときなので、こういうタイミングだからこそ大事な提言をすることが必要なんだなということを改めて感じたところであります。
委員の皆様の多くの知見や知識、そういったものをいただいた中で、我々としての委員長報告、提言をまとめられたことにつきましては、本当につたない委員長でございましたけれども、皆様の御協力のおかげであるということで、改めて深く感謝を申し上げまして、委員会を閉じさせていただきたいというふうに思います。本当にありがとうございました。あわせてサポートしていただきました副委員長のほうからも一言お願いいたします。
○藤田副委員長 どうも本当につたない副委員長でございまして、委員長の中嶋委員の御指導のもと、当初本当に私も、どんなふうにまとめていいのかというのが非常に難しい、そんな思いでございました。今日、皆さん方のお力によって委員長報告並びに執行部への申し入れをほぼ完成させていただけた、皆さん方のお力添えのたまものでございます。私のほうからも心から御礼を申し上げまして、御挨拶にかえさせていただきます。本当にありがとうございました。
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
サミットを契機とした地域の総合力向上調査特別委員長
中嶋 年規