三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成28年度 委員会会議録 > 平成29年2月22日 子どもの貧困対策調査特別委員会 会議録
子どもの貧困対策調査特別委員会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成29年2月22日(水) 自 午後3時44分~至 午後4時37分
会 議 室 201委員会室
出席委員 9名
委 員 長 藤根 正典
副委員長 田中 祐治
委 員 中瀬古 初美
委 員 山内 道明
委 員 稲森 稔尚
委 員 小島 智子
委 員 北川 裕之
委 員 青木 謙順
委 員 水谷 隆
欠席委員 なし
出席説明員 出席を求めず
委員会書記
議 事 課 班長 中村 晃康
企画法務課 主任 森岡 佳代
傍 聴 議 員 なし
県 政 記 者 1名
傍 聴 者 5名
協議事項
Ⅰ 委員長報告(案)について
Ⅱ 知事への提言(素案)について
Ⅲ 次回の委員会について
Ⅳ その他
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 委員長報告(案)について
〇藤根委員長 それでは、委員長報告(案)について、御協議いただきます。
前回の委員会の協議内容を踏まえまして、正副委員長で委員長報告の案を資料1のとおり作成しましたので、ごらんください。
この間の議論を踏まえましてですね、「Ⅰ 委員会の設置」、そして「Ⅱ 委員会の意見」、それで、「Ⅲ結語」という形でつくらせていただいております。
「Ⅰ 委員会の設置」は、「委員会の設置目的」、そして「重点調査項目」、「調査経過、概要」という流れにさせていただいております。
それから、「Ⅱ 委員会の意見」につきましても、それぞれ御協議いただきました、(1)子どもの居場所づくりと学習支援、そしてその中で①居場所モデル、②学習支援事業、(2)として、包括的な支援の在り方について、①ワンストップ支援機関の設置、支援情報の提供等、②児童養護施設の子どもたちの自立支援、③県民向け啓発、④各種手当の支給方法等、とさせていただいております。(3)として就労支援を入れさせていただいて、Ⅲとして結語でまとめをさせていただいております。
資料1をたたき台に委員長報告の内容について今から御協議をいただきます。
まず、「Ⅰ 委員会の設置」について御意見等を伺いたいと思います。
いかがでしょうか。
〇青木委員 内容的に問題ないと思うんですけど、ちょっと表現で、1ページの真ん中の段落がかわる、「子どもの貧困については、世代を超えて引き継がれる」という言葉なんですけれども、何回か読むんですけどちょっとひっかかりまして、いい意味では使ってもいいけど、何かちょっとこう、そんな、どうやろな、誤解を招きかねない、意味合いがこう、ちょっと適切かなと思ったりしますので。
〇藤根委員長 わかりました。
〇青木委員 多分これはなかってもいいんと違うかなとか、削除してもいいかなと思ったりしております。
以上です。
〇藤根委員長 ほかにございませんか。
〇小島委員 重点調査項目という2ページの上のところです。
確かに、話し合いの中で緊急性に視点を置いて議論することが大切やなっていう話はしたような気がするんですが、ただずっと最後まで読んでいくと、緊急性だけではない、本当に底支えするために必要なことという息の長い取組も入っていると思うので、こういうふうに言うてしまっていいかなっていう疑問がありますので、なかってもいいかなという気がいたします。
〇藤根委員長 ありがとうございます。
〇山内委員 今の小島委員の意見の逆に裏返しで、私も同じところがちょっと気になりまして、逆にここで緊急性を書かれるのであれば、後ろの書きぶりをちょっと変更していただきたいところがあります。
逆に、後ろがこのままでいくんであれば、確かに緊急性がここで入ると少しつじつまが合わないなという感じがしております。
〇藤根委員長 ありがとうございます。
ほかにいかがですか。よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 2点御意見をいただきました。
1ページの委員会の設置目的の2段落目の「世代を超えて引き継がれる」の「引き継がれる」については削除でもいいのではないか。
それから、重点調査項目の3行目の「緊急性」についても削除。もし残すのであれば、後ろの記述の書きぶりを変える必要があるんじゃないかという御意見をいただいておりますので、そこを削除する方向も踏まえて検討させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 それでは、続きまして、Ⅱの委員会の意見のところを順に見てまいりたいと思います。
まず、(1)子どもの居場所づくりと学習支援というくくりで御意見をいただきたいと思います。
3ページから5ページまでというところで、お願いをいたします。
いかがでしょうか。
〇小島委員 4ページ、①の居場所モデルで、1段落目の公的な施設を活用したモデル事業の構築を要望する理由なんですが、相談ができる関係性や環境の構築をするために公的なところであるというのも一つの理由やと思います。
でも、ほかにもっと理由があるのではというふうに思うんですね。
例えば、子ども食堂をやってみえる方は、課題は場所の確保であって、だからそういうものが例えば金銭がかからずに借りられるという、利便性という言葉がいいかわからないけど、そういう理由と、もう一つは、やっぱりその行くところが公共施設であるということによって、来る人に安心感がある。何か、安全性が担保されるっていうか、そんな中身があるのかなっていうふうに思うので、全部書き込まなくてもいいかなというふうには思いますが、そんなニュアンスもあるのかなというふうに読んでいて思いました。
〇藤根委員長 ありがとうございました。
ほかにございませんか。よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 それでは、4ページの①居場所モデルのところで、公共施設を活用するその理由づけのところで安全性にもというところの御意見をいただきましたので、そこを検討させていただくということでよろしくお願いいたします。
次に、(2)包括的な支援の在り方についてにかかわって、御意見をいただきたいと思います。
6ページから9ページまでということになります。
よろしくお願いいたします。
〇小島委員 何点かあります。
まず1つは、6ページの下から2行目、「利用する」ということでいいのかなと思うんですが、利用するって言うと自ら求めてそこに行くというニュアンスが感じられますよね。実際行ってお話を聞いてくる中で、そこに自ら来る人よりは、例えば民生委員からの情報でとか学校からとか、主任児童委員からとか社会福祉協議会、社協でやっているところはいいんでしょうが、何かこう、違うところからそこにつながってくる人のほうが圧倒的に多いですね。
だから、窓口という言い方であれば、何か「窓口につながる」って言ったほうが正確かなというふうにも思いましたので、言葉のニュアンスの問題ですけれども、そこはどうかなというふうに思いました。
それから②、7ページの児童養護施設の子どもたちの自立支援ですけれども、この支援員は県に求めていくんでしたっけ。あれ、こんなこと言うとっていいのかどうかわからないですが。
〇藤根委員長 この支援員っていうのは制度的には国の補助事業の中で、今、制度としては設置することができるという形になっておりますので、その事業を活用すれば県に置くことができる、自治体に置くことができるということになろうかと思います。
〇小島委員 人件費については国から来るんですか。
〇藤根委員長 国の補助事業としてありますので、ただ全額ということではありませんので、そこは県の持ち出しなりというような形が出てくるのかなというふうに思います。
〇小島委員 わかりました。
それから、そこの項の「施設入所中の児童に対しては、職業体験の機会を設ける」。今もやってもらっているところもあるけれども、それを増やすということですが、ぜひ言葉としてですね、職業だけではなくて、彼らはやっぱりモデルになる大人との出会いがないので、モデルとなる大人との出会いっていうニュアンスをぜひ入れてほしいと思います。
出かけていくだけではなくて、やっぱりいろんな方がここにかかわってくださることで、暮らしに不足した部分を補うっていうか自立に向かっていけるっていうところ、そこをつくっていくことが必要かなと思うので、入れていただけたらと思っています。
〇藤根委員長 よろしいですか。
〇小島委員 もう一つあります。
〇藤根委員長 はい、どうぞ。
〇小島委員 9ページです。
そのとおりなんですが、「厳しい状況におかれている子どもたちがいるという事実について、「他人事ではなく自分事である」と広く県民の皆さんに実感してもらう」。すごく難しいことで、何でそこにだけスポットを当てるんやっていう議論が一方で出てくるだろうなっていう気がするんですね。
厳然とあるということは知っていただく必要はあるかなと思う。これは大事なことなんですよ。大事なことなんやけど、本当に自分ごとである、自分の問題であるというふうに啓発をしたときに、そこまで求めるのかなっていうか、知ってもらう、こういう事実があるということを周知するぐらいかなと思ったりもします。
済みません、はっきりしませんで。
〇山内委員 2点あるんですけど、1点目が、今、小島委員が言われたところとまさに同じような部分なんですが、「他人事ではなく自分事である」、なかなか難しいという思いの中で、前回の打ち合わせのときに県民向け啓発のところで、貧困家庭と子どもをサポートする地域の人材の掘り起こしというか、そういった人材の皆さんへもどんどん啓発をしていこう、掘り起こしをしていこうというような発言があったと思うんですけども、非常に大事なことだなというふうに思いまして、啓発を通して地域の方でもいろいろサポートできる方がいると思いますので、そういった方がどういったサポートができるのかみたいな形で、そういった地域のサポート人材の掘り起こし的な言葉が入っていると非常に具体的でいいという思いを持っていまして、前回非常にいいなというふうに思いましたので。
それと、もう一つ、この④のところなんですけれども、先ほどの緊急性のところにつながる部分なんですが、こことの整合性が少しどうなのかなと思ったのが、北川委員のほうからもありまして、私のほうからも、ひとり親家庭等への医療費の窓口負担無料化っていうのをずっと言ってきておったんですけども、どこかのタイミングで子ども医療費全体に表現が、変わっているとあれですけど、なってきたんですが、ずっと先ほどの前段の中でも、ひとり親家庭が経済的に苦しい状況があるっていうことで、一番最初に訴えられていて、そこに対する対策は非常に緊急性が高いのかなっていったところで、ここでひとり親家庭等に的を絞らず子ども全体に行くっていうところが、非常に大事なんですけども、少し緊急性からは外れるのかなって思いがあって、もしここを子ども医療費っていくんであれば、確かにこの緊急性という部分で少しどうかなっていう違和感がありました。
緊急性という部分であれば、その三公費の中の特にひとり親家庭等とか、そういった言葉を入れるのか、一番下に「早期に実現可能な手段の検討」という言葉がありますので、そこでそれを補ってもらっているのかなという思いも若干感じながら、少しそういった思いがありました。
特に、子ども医療費となりますと財源が数億円ということでちょっとお聞きしたので、ひとり親家庭等やと1.数億円っていうことなので、実現可能なっていう部分では明らかにどうかなっていう部分もあったもんですから、少し御検討いただけたなと思っています。
〇藤根委員長 ほかはいかがですか。
〇稲森委員 8ページですけども、県民向けの啓発ということなんですけども、県民個人にこういうこと知ってもらうっていうことは大事だと思いますが、もう一つ、県民、貧困家庭も含めて雇用の場である事業者の皆さん、事業所の皆さんにこういうことを知っていただいて、実際いろんな企業とかにも社会貢献活動みたいなことをしていただいたり、あるいはそれが寄附っていう形だったりするのかよくわかりませんけども、事業者の皆さんにこういうことを伝えていくっていうことは大事なのかなというふうに思います。
〇藤根委員長 ありがとうございます。
〇稲森委員 よろしくお願いします。
〇小島委員 同感ですので、ぜひ入れていただけたらと思います。
さっき山内委員が言われていたことを、私もやっぱりここはまず、ひとり親を書くべきやろうと思って、それで将来的な展望として全ての子どもたちの医療費を言うんやったらいいと思うんですけど、余りにも広いかなっていう気はします。
〇藤根委員長 ほかに御意見はございませんか。よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 御意見といたしましては、6ページの①のところで、「窓口を利用する」という、この利用にかかわって様々な機関とのつながりといったような意味合いで御意見をいただきました。
それから、8ページの②のところで、職業体験ということにかかわって、モデルになる大人との出会いといったところの文言についての御意見をいただきました。
それから、9ページの③のところでは、「他人事ではなく自分事である」という表現にかかわって、この表現が難しいということと、あと、貧困があるという事実をしっかりと周知していくといったようなところで、記述していくべきじゃないか。また、地域のサポート人材の必要性についても御意見いただきましたし、それからこういったシンポジウムの開催にかかわって雇用主、事業者側への周知といったようなところも必要ではないかという御意見をいただきました。
それから、④の各種手当の部分にかかわっては、子ども医療費の窓口無料化にかかわって、まずはひとり親家庭の子どもたちからといったようなところからではないのかといったようなところでの御意見をいただいております。
よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 では、今いただいた御意見をまた参考にさせていただきながら、整理をさせていただきたいと思います。
それでは次に、(3)就労支援についてです。
10ページで、ここは前回も申し上げましたが、個別に分けることはしておりません。就労支援ということで記述をさせていただいております。
御意見等はいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 それでは、(3)就労支援については御意見がございませんでしたということで、よろしくお願いいたします。
次に、「Ⅲ 結語」について御協議をいただきます。
なお、ここでの協議の関係で前回の委員会において、子どもの貧困対策に関する各都道府県の基金設置状況について調査を求める御意見がありました。調べましたところ、設置が確認できたのは沖縄県のみでしたということで御報告をさせていただきます。
それでは、10ページの下から11ページのところで御意見はいかがでございますか。
〇小島委員 質問です。
11ページの中ほどの「地域の団体」って言うときに、どういうところをイメージしておられますか。
〇藤根委員長 地域の団体ということであれば、実際に活動していただいているところでいうと社協とか、そういったグループのところ、団体のことを想定しておりますけども。ほかにもあろうかとは思いますが。
〇小島委員 先ほどの生活困窮者の窓口に誰がつないでいるかということを考えると、例えば自治会長であったり、それから民生委員、児童委員であったり、主任児童委員であったりというような人が、結構何か意味のある動きをしているという話を実際に伺ってきたんですね、団体と言うてしまうとちょっと違うなっていう気もするので、何て書いてもうたらええかわかりませんけど、地域の人々みたいなそんな、そんな何ていうか、例えば民生委員、児童委員とかやったら、きちっと団体っていうか、もとがあるわけですし、改選になったばかりですけれども、新しい方たちの研修会もあるわけですし、そういうところともきちっと連携をしていくっていうのはとても大事なことかなと思っていますので、もちろんそういう内容も受けられるんでしょうけれども、地域の団体って何、どこをもって連携するんかなっていうのを思いましたので。
〇藤根委員長 この団体の、言葉の意味がわかりにくいっていうことですね。
〇小島委員 はい。
〇藤根委員長 ほかにございませんか。
〇山内委員 今の小島委員の発言の中で、この団体は、先ほど私がちょっと発言させていただいた、まさに地域のサポーターのことをどうやって表現するんかなっていう思いがあったんですけど、何かいい言葉があればお願いしたいなっていう部分です。
それから、上から6行目、「小さなSOSを見つけ出し」っていうことなんですけども、その貧困の調査をしてもらった結果、なかなかSOSを発することができない状況が非常に深刻だっていうことでありましたので、これですとSOSを発することができる状況になっていますもんで、SOSを発することのできない孤立家庭ですとか、そういったところの防止とか、そういった家庭へのアプローチをしていくとか、そういった表現をぜひ盛り込んでいただきたいなっていう思いはありますけど。
〇藤根委員長 その見つける手だての部分がなかなか難しいよねっていうことですよね。
〇山内委員 そこを追求してほしいっていう要望をお願いしたいなっていう思いがあるんですけどね。
〇藤根委員長 わかりました。
ほか、ございませんか。よろしいでしょうか。
〔発言の声なし〕
〇小島委員 戻ってもいいですか。
〇藤根委員長 一旦ここで止めていいですか。
〇小島委員 わかりました。
〇藤根委員長 では、結語のところについてはよろしいですか。
〇小島委員 はい。
〇藤根委員長 それでは、「小さなSOSを見つけ出し」というところのアプローチの仕方、そのことについてと、それからその下の「NPOや地域の団体、企業等」というところの団体のところですね、団体で一くくりにできるのかというようなところで、何かいい言葉はないのかというようなお話もいただきましたので、その辺を、また、この言葉については何か意見がありましたらまた教えていただけたらなと思いますので、よろしくお願いいたします。
その辺で整理をさせていただきたいというふうに思います。
では、ちょっと戻りたいという御意見がありますので、全体を通してということで、もしまだ意見があればお伺いしたいと思います、委員長報告について。
〇小島委員 9ページの各種手当の支給方法等の1段落目なんですけれども、現在年3回のまとめ支給の児童扶養手当があって、それから就学援助費のうち入学準備金などにという、この文章の一番言いたいのが何なのか読み取りにくいなと。入学準備金のことを言いたいのか。
〇藤根委員長 これについてはですね、協議の中で、今までの議論の中でですね、児童扶養手当の支給の部分と、それから入学準備金にかかわっての前倒し支給ということがありましたものですから、この支給、各種手当というところで一くくりにさせていただいた関係で、ちょっとわかりにくい言葉になっとる可能性はありますので、また御意見いただけたらとも思いますが。
〇小島委員 入学準備金については、本当に必要な時期に支給されることが大事、これはそうやと思うんです。
その最初の前段の児童扶養手当については、本当に必要な時期に支給というふうになかなかまとめにくい。例えば、「計画的な家計運用がなされ、安定した生活を送ることができるよう」とか、「毎月支給にする」というような文言がなければ、本当に必要な時期に支給されるという言い方には集約されないというふうに思うんですね。
そうやもんで、これはどうかなというふうに思ったことと、入学準備金については、市町の判断でもうやられているところもありますよね、今。その国等の等の中に市町が含まれるんかなって読み取ったんやけれども、入学準備金についてはどっちかっていうと市町かなっていう気がするので、これも国等と言ってしまっていいか。その3回のまとめ支給は国やと思うんですけど、入学準備金は市町やと思うので、一緒くたにまとめていくと混乱があるなっていう気もします。
〇藤根委員長 わかりました。
一つの文にしている関係で意味がわかりにくいということですので、これについては、項目は一つにしても、文章を別々にするとか、わかりやすい記述にしないといけないなということで、御意見をいただいたというふうに理解させていただきます。
〇北川委員 前回いろいろ言ったらもう何か、何を言うたかもうあんまり覚えてないんですけど、1点だけちょっと気になったのは、6ページのことで申しわけないんですけど、包括的な支援の在り方の2行目に、「貧困の状態にあるかどうかの見極めが難しく」ってあって、ちょっと行政的な高飛車的な表現なので、これが要るのかなっていうのはちょっと思いますね。
単に本当に支援を必要としている子どもや家庭に届けられたらいいっていうことなので、ちょっと不要な表現かなというふうには思います。
〇藤根委員長 よろしいですか。
〇北川委員 はい。
〇藤根委員長 ほかにはございませんか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 今、全体を通してということで、2点いただきました。
1点目は6ページの包括的な支援の在り方の2行目のところで、この「貧困の状態にあるかどうかの見極めが難しく」という表現については、削除でもいいのじゃないかという御意見をいただきました。
それから、9ページの各種手当の支給方法等のところで、わかりにくい表現ということで、文章を分けるような方向でここはちょっと再検討させていただこうかなというふうに思います。
ほかにございませんか。よろしいでしょうか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 それでは、本日いただきました御意見等を踏まえまして、正副委員長で整理し、次回の委員会で再度、委員長報告(案)をお示ししたいと存じます。
Ⅱ 知事への提言(素案)について
〇藤根委員長 それでは、次に知事への提言(素案)について御協議をいただきます。
前回の委員会の協議内容を踏まえて、正副委員長で知事への提言(素案)を資料2のとおり作成しましたのでごらんください。
これはA4裏表に整理をさせていただいておりまして、素案ということですので、それぞれの項目と、それからそこで提言、申し入れをする内容について箇条書きという形でつくらせていただいております。
1の子どもの居場所づくりと学習支援については、居場所モデルの構築、それから学習支援事業の水平展開と既存事業の検証ということで2点ずつ。これについて後ろに「【県、市町】」と書いてありますのは、そちらへ要望をしていくという形で御理解をお願いしたいと思います。
2の包括的な支援の在り方については、児童扶養手当の毎月支給、そして就学援助費の入学前支給、子ども医療費の窓口無料化、ワンストップ支援窓口の設置、支援情報の提供等、そして児童養護施設の子どもたちの自立支援、県民向けの啓発というところで、それぞれまた細かな項目を入れさせていただいております。
裏へまいりまして、3の就労支援では、生活の安定につながる就労支援として2点。
4としまして、全体を通してということで、実態把握、財源確保の工夫、関係機関との連携といったようなところで挙げさせていただいております。
それから、先ほど委員長報告で文言等の御意見もいただきましたので、それについては、委員長報告に合わせるような形で、こちらの知事への提言についても文言を修正していかなければならないところは出てくるのかなというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
資料2をたたき台に、知事への提言の内容について、今から御協議をいただきます。
先ほど御検討いただいた委員長報告のほうも踏まえながら、振り返りながらお願いできればというふうに思いますが、これも項目別についてそれぞれ御検討をお願いしたいと思います。
まず、1の子どもの居場所づくりと学習支援ということで、御意見等はいかがでしょうか。
これは、繰り返しになるとは思いますが、この委員会での議論の中で出てきたことを、具体的な部分を中心に入れさせてもらってありますので、よろしくお願いしたいと思いますのと、抜けていることもあるかもわかりませんし、新たにここへ入れておいたほうがいいというのもあろうかとも思いますので、御検討をお願いできたらと思います。
〇北川委員 忘れないうちに。
昨年12月に委員長報告をした内容、例えばスクールソーシャルワーカーの件だとか、もう一つ、何でしたっけ。
〇藤根委員長 スクールソーシャルワーカーと、実態調査と、財政的な。
〇北川委員 実態調査は書いていただいてあったけど、スクールソーシャルワーカーはどこかに入るんですかね、1人増やしてもらったんやけど。
〇藤根委員長 スクールソーシャルワーカーについては中間報告で出していただいて、1人増員という結果、そういう案として出てきておるわけなんですけども、実態調査については引き続き要るんじゃないかというその後の御意見もありまして、それから財源の確保についても引き続きというような御意見もありましたもんですから、その2点については入れさせていただいたんですけども、スクールソーシャルワーカーについても、引き続きという御意見であれば、入れて。
〇北川委員 そうですね、要望させていただいて1人増員になって、それはありがたいんですけども、それで満足という話では決してないので、引き続いて挙げといていただけるといいと思いますが。
〇藤根委員長 1の子どもの居場所づくりと学習支援で。
〇小島委員 1つ目の居場所モデルの構築のところの2行目、居場所づくりから学習支援、食事支援への発展、これもあると思うんですが、多分ここで最初に出てきた話とかは子ども食堂の話やったから、逆のパターンのほうもある。
だから、食事支援等から子どもの居場所への発展も、これありやと思うので、両方あると思いますので、それも書き加えてください。
〇藤根委員長 ほか、御意見はございませんか。よろしいでしょうか。
また、全体を通じて出ましたら、後で確認をさせていただきます。
次に、2の包括的な支援の在り方について、御意見等はいかがでしょうか。
〇小島委員 奨学金の話がないので入れていただきたいので、国は給付型の奨学金を少しずつ導入しようとしていますけれども、例えば給付型奨学金の拡大とか、それからもう一つは非正規雇用であったり、仕事を辞めてしまったりという青年たちの返還困難に陥っているっていうことがいっぱいあると思うので、返還困難策への対応というのは国かなというふうに思いますが、これをぜひ入れていただきたいなというふうに思います。
〇藤根委員長 今、制度としてつくられようとしている給付型の部分のことがありますので、それについて、充実していってほしいという思いはありますので、その観点で入れていくということ、それからもう1点は、なかなか返還が難しいという状況が出てきていると、そのことへの対応といったようなところで文言を入れてほしいという御意見でした。
ほか、ございませんか。
〇北川委員 書きぶりで考えてもらったらとは思うんですけども、「児童扶養手当の毎月支給」って書いていただいてあるが、最大の理想はそうなんですけども、その間も、隔月っていうのもあり得るわけで、何らかの対応できる手法と言うのがええのかどうかちょっとよくわからないんですけど。
〇藤根委員長 改善という方向ですね。
〇北川委員 どうなんですかね。毎月支給と言い切って、理想は理想なんですけど。まあ、「支給回数を含めた」って書いてあるからね。
〇稲森委員 児童扶養手当が出たので、児童手当も含めて計画的な家計ができるようにということで、あわせてやっていただけたらなと。
〇藤根委員長 稲森委員から前回御意見いただきまして、児童手当というところについてもということで御意見をいただいておりました。正副委員長で相談をさせていただく中で、貧困対策という観点でいくと、やはり改善を進めてもらいたいのはまず児童扶養手当かなというところで整理をさせていただきました。
〇稲森委員 なるほど。
〇藤根委員長 児童手当については、御存じのように中学終了までの全ての子どもということになってまいりますので、事務作業等も含めてどうなんだろうかというところもありまして整理をさせていただいたんですが、御意見はいただきましたんで。ありがとうございます。
〇稲森委員 わかりました。
〇山内委員 先ほど子どもの貧困対策関連の基金が沖縄県だけがという話でいただいたんですけども、前回ちょっと声を上げさせていただいたのが、地域子供の未来応援交付金はいかがでしょうかっていうことで、ちょっと資料をいただきまして、県でも、都道府県でも12のところでこの交付金を活用されていると。市町村になるとさらに53ということで多いんですけど、先ほどちょっと事務局の方から教えていただいて、内容的には私も勉強不足なんですが、どちらかというと県よりは市町で活用するのがベターかなというお話やったんですけども、貧困の実態調査とかそういったところにも使えますよということやったんですが、県のほうでもこれは認識をしていただいていて、その上でまだなかなか使えていないということがあると思うんですけれども、市町のほうでもしっかりこういった交付金の活用とかを促していただくようなこともあってもいいのかなと。
さらに、県でも、もし活用が可能であれば、そういったところも調査、研究していただければという思いがあるんですけど。
〇藤根委員長 ありがとうございます。
確かに、都道府県でも12のところで実際に交付金を使って貧困対策にかかわる事業を進めているというところのようですので、県ができるところ、それから市町ができるところっていうあたりのところで、使える交付金ではあるのかなというふうに思いますので。
〇北川委員 思い出したんですけど、児童養護施設の子どもたちの自立支援があって、退所後のということでいろいろ書いていただいてあって、この手前の話の委員長報告にもあるんですけど、里親の制度の子どもの部分っていうのは何か書きぶりとして入るんでしたっけ。
〇藤根委員長 里親にかかわる部分については、委員会としては余り議論ができていないのかなっていうふうに思いますので、御意見いただけたらと思いますが、そこは。
〇北川委員 別物。
〇山内委員 私も同じ思いでおりまして、そういえばという思いが前回ぐらいからあって、ちょっと言ってなかったので、もう、ちょっと遅いのかなと思いつつ、もし可能であれば非常に重要かなという思いがあります。
〇北川委員 こっちにも書いてないなと思って。
〇藤根委員長 里親制度の、何ていうか、もう少しこう。
〇北川委員 というか、その受け皿としては児童養護施設もあれば里親制度もあるので。養子縁組をしてずっとっていうのは話が別で、いわゆる虐待を受けた子どもなり、親から離れての受け皿のという意味では、里親制度も一緒なので、里親制度の書き込みがないっていうのはちょっとまずいかなというふうにちょっと感じます。ごめんなさい、後から言うの、申しわけない。
〇藤根委員長 ほか、いかがですか。
〇小島委員 里親に触れていただくのであれば、例えば、その制度の充実は確かに大事なんですけれども、里親の意識が、しっかりとこの子どもたちを育てていって、その子どもたちが厳しい経済状況だということであれば、やっぱり社会に出て自立させるというふうな意識でやってもらわなくてはいけないので、やっぱり人材育成をきちっとしてほしいなっていう、里親研修は本当に充実させてほしいなっていうふうに思います。
保護費が出るので、そこの課題も、書き込めはしないですけれども、あるかなっていうふうに思っているので、どんな人に育ててもらうかっていうのが一番大事だというふうに思いますから、そこは触れていただいたらどうかなというふうに思っています。
それから、さっきの児童扶養手当のところで、これは委員長から教えていただいたんですが、昨日の日経新聞に、厚生労働省がこの児童扶養手当の支給回数について、自治体に調査をしたということの記事があって、その回答が約7割の自治体で支給回数の増加は困難であるという調査結果になった。その理由は、事務負担の増大や人手不足というのが挙がっている、システム改修費も含めて。逆を返せば、これが改善されればできるのにっていう、そんな意見もあったということなので、国への要望として、ただ単に回数を増やせと言わずに、それをする際にはやっぱり市町への補助っていうのもあわせてしていただくように要望いただくほうがいいかなと思います。
あわせて、もう一つですけど、児童養護施設の子どもたちの自立支援の、退所後の支援員の配置についても、補助金はあるけれどもそれが実際に行われない原因は何かといったら、やっぱり県内の児童養護施設もかなり厳しい中でやっていただいているので、補助金があっても人がつけられないという状況だと思いますから、国に支援員の人件費なり何なりの増額であったり、国で担保するというようなこともありかなというふうに思います。
以上です。
〇藤根委員長 ほかにございませんか。よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 では次に、3の就労支援について、いかがでしょうか。
〇山内委員 前回もちょっと発言させていただいたんですけど、資格取得をして就労につながった、その取得した資格が活用されるというケースがどれぐらいあるのかっていうのが、なかなか難しい部分もあってということなので、本当に有用な資格というか、その資格を取るとこういった仕事につながるっていう部分を具体的にというか、この資格取得支援制度の周知・広報の中で取ってみようという意欲に駆られるような形でお願いしたいなという思いがあります。
〇藤根委員長 ほか、ございませんか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 よろしいでしょうか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 次に、4の全体を通してについて、御意見等はいかがでしょうか。
〇山内委員 この実態把握のところで、これもちょっと前回ちょっと触れさせていただいたんですけど、この三重県の貧困対策の実態調査を受けて、35件の中でいわゆる障がいを持っている子ども、また御家族の方っていうケースが多かったと。16件ということで46%ということである。
これは、原因とか、因果関係とかなかなか難しい部分もあるっていうことやったんですけども、そこのこう、難しいと言わず、研究、追求をしていただく中で、なかなか答えの出ないところがあるんかもしれないんですけども、であれば、どういった手当てがしていけるのかっていうところを制度的にぜひ研究していただきたいなっていう思いがあって、そういった調査とか実態把握とか、努めていただければと。できることをちょっと探していただくような。
〇藤根委員長 ほかにございませんか。よろしいですか。
〔発言の声なし〕
〇藤根委員長 確認をさせていただきます。
1の子どもの居場所づくりと学習支援のところでは、子ども食堂から居場所へといった形も実際にあるということで、そういうことがスムーズにいくような方向での要望。それから、スクールソーシャルワーカーについても、引き続き要望。
2の包括的な支援の在り方については、児童扶養手当の毎月支給という部分での書き方について工夫をというような御意見をいただきました。それから、国から実際に事務事業のある市町への何らかの支援が必要じゃないかという御意見、地域子どもの未来応援交付金についても活用をという御意見をいただきました。
それから、児童養護施設の子どもたちの自立支援の部分で、人材育成も含めて里親制度の活用、あるいはそこが充実するようにというようなところ。支援員が実際に活用されやすいような形をもっと進めてもらいたいという御意見。あともう1点は、奨学金について記述が必要だという御意見をいただきました。
3の就労支援については、職業の姿がわかるといいますか、そのスキルアップをすることでどういう職業につながっていくのかというところが、しっかりつながっていくようにしていかなければならないという御意見。
そして、4の全体を通してのところでは、実態把握の部分で、実際に障がいのある方たちも結構いらっしゃると、そういったところへの手当てが進んでいくような、何かこう方策も考えていく必要があるんじゃないかという御意見だったように思わせていただいておりますが、そういったところを検討させていただくというところでよろしいでしょうか。
〔発言の声なし〕
〇藤根委員長 それでは、本日いただいた御意見等を踏まえまして、正副委員長で整理し、次回の委員会で知事への提言(案)をお示ししたいと考えております。
Ⅲ 次回の委員会について
〇藤根委員長 次に、次回の委員会についてですが、委員長報告(案)及び知事への提言(案)を御協議いただくため、3月2日木曜日、予算決算常任委員会理事会終了後に開催いたしたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
子どもの貧困対策調査特別委員長
藤根 正典