三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成28年度 委員会会議録 > 平成28年10月13日 サミットを契機とした地域の総合力向上調査特別委員会 会議録
サミットを契機とした地域の総合力向上調査特別委員会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成28年10月13日(木) 自 午前10時0分~至 午後0時14分
会 議 室 301委員会室
出 席 委 員 9名
委 員 長 中嶋 年規
副委員長 藤田 宜三
委 員 廣 耕太郎
委 員 倉本 崇弘
委 員 彦坂 公之
委 員 濱井 初男
委 員 長田 隆尚
委 員 山本 勝
委 員 中川 正美
欠 席 委 員 なし
出席説明員 出席を求めず
参 考 人 4名
桑名市 経済環境部次長兼商工観光課長 平野 勝弘 氏
桑名市 経済環境部商工観光課 観光・MICE推進係長 黒田 法雄 氏
三重交通グループホールディングス株式会社 企画室部長 神谷 昭彦 氏
三重県酒造組合 副会長 清水清三郎商店株式会社 代表取締役 清水 慎一郎 氏
委員会書記
議 事 課 主幹 川北 裕美
企画法務課 主幹 新開 祐史
傍 聴 議 員 なし
県 政 記 者 4名
傍 聴 者 2名
協 議 事 項
Ⅰ 参考人の出席要求について
Ⅱ 参考人からの意見聴取について
Ⅲ その他
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 参考人の出席要求について
○中嶋委員長 まず最初に、本日の委員会における参考人の出席要求について御協議願います。
正副委員長で協議した結果、お手元に配付の参考人出席要求候補者名簿のとおり、桑名市経済環境部次長兼商工観光課長で、元ジュニア・サミット推進課長でいらっしゃる平野勝弘様、桑名市経済環境部商工観光課 観光・MICE推進係長で、元ジュニア・サミット推進課主査でいらっしゃる黒田法雄様、三重交通グループホールディングス株式会社企画室部長でいらっしゃる神谷昭彦様、三重県酒造組合副会長で、清水清三郎商店株式会社代表取締役でいらっしゃる清水慎一郎様、以上の4名にお越しいただくことで調整いたしました。
お諮りいたします。
平野勝弘様、黒田法雄様、神谷昭彦様及び清水慎一郎様に参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」の声あり〕
○中嶋委員長 御異議なしと認め、そのように決定いたしました。
それでは、皆様にお入りいただきますので、しばらくこのままお待ちください。
〔参考人 入室〕
Ⅱ 参考人からの意見聴取について
○中嶋委員長 まず最初に、平野様、黒田様からは、ジュニア・サミットの開催地として、サミットにかかわっていただいた視点から、ポストジュニア・サミットの取組について御説明を賜りたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
○平野参考人 桑名市経済環境部次長兼商工観光課長の平野でございます。
三重県議会の皆様におかれましては、日ごろ桑名市政の運営に多大な御支援、御協力を賜っておりますことにこの場をおかりしまして御礼を申し上げます。
座って説明のほうをさせていただきます。
本日は、ジュニア・サミットの成果と桑名市の今後の取組を御説明申し上げます。恐縮ですが、パワーポイントを使って御説明させていただきます。
ジュニア・サミットにつきましては、御存じのとおり、今年4月22日から28日までの間、大変光栄なことに桑名市を主会場として開催していただきました。こちらのほうは、三重県を立つ最後の日、ナガシマリゾートでの集合写真、また、こちらのほうがその翌日に、首相官邸の安倍総理にジュニア代表が討議の結果を提言ということで、「桑名ジュニア・コミュニケ」として提出をしているところであります。歴史に残る事業の開催地としてお手伝いができましたことを大変名誉に思っております。これも皆様のおかげと感謝しているところでございます。ありがとうございました。
それでは、本日の内容でありますが、大きく3点で、ジュニア・サミット招致で目指したもの、2点目として、開催の成果と意義、3点目として、現状と今後の取組の3点で御説明をさせていただきたいと思っております。
桑名市がそもそもなぜ招致を目指したかということですが、大きく2点あります。
1つは、戦略的に、桑名市総合計画に掲げております「桑名をまちごとブランドに」という中で、そういった事業の推進を図るというところでありました。「人口減少化社会の中、都市間競争で選ばれるまちに」ならなければならないというところを掲げており、現状というところでは、桑名市の評価としては、住みよさランキングというのが毎年、東洋経済新報社から出されておるんですが、そういったものでは全国の790市の中で21番目ということで、大変いい評価をいただいておるというふうに思っております。これは三重県内でも1位という形でランキングにされているところでございます。
ただ、一方で魅力度、認知度といった部分では魅力度446位、また認知度331位ということで、これは全国1000市町の中になりますが、かなり低い結果になっておるというところで、発信力が不足しているという状況にあるというふうに認識しております。このジュニア・サミットを生かしてもっと発信することによって、訪れたい、住みたいと「選ばれるまちに」なるということを図ったと。まさにジュニア・サミットは、またとない機会であったというところでありました。
2つ目、戦略②ということですが、こちらも桑名市総合計画に掲げております「世界に向けて開かれたまち」の実現というところでありました。地方創生の中でも特に「インバウンド」を掲げておりました。桑名市の財政状況は大変厳しいというところで、行財政改革の断行とあわせて、新たな財源の確保を目指しておったというところでございます。
現状といたしましては、世界に向けてという中で、国際交流においては、海外姉妹都市はございません。また、海外との交流というものも特にありませんでした。そういう状況でありました。
また、新たな財源の確保という部分の取組においては、ふるさと納税で、平成25年度は100万円、その後、リニューアルして、26年度は1億円、27年度は3億5000万円まで伸びてきているというような取組を進めておりました。観光の産業化、いわゆる入り込み客については1800万人、また外国人の宿泊については、年5000人というような状況で、新たな財源確保の切り口を探しているというような状況であります。
行政財政改革についても、桑名市は経常収支比率が大変悪いというところで、投資の抑制、また補助金の削減というものの取組も進めておったと。民間資金の活用ということでPFI事業なり、ネーミングライツも進めておるというような状況でありました。
そういった中で、さらに桑名市にとって活路を見出すという中では、やはり国際交流ということで、世界に通用する人材の育成と輩出。特に経済性という部分では、インバウンドということで、市場拡大の余地が大きい、また経済効果の見込みが大きいということで、とても大切な取組として据えたというところでございます。あとPPPという公民連携も入れて、財政が厳しい中、今後の人口減少を見据えて、ともに補い効率的、効果的な事業運営を進める必要があったというところであります。
そうした中においては、まさにジュニア・サミットは絶好の機会であったというところでありました。
こういうものを開催して、その開催の成果と意義といったところになりますが、7点ほど挙げられます。
まず1つは、市民の総合力というところであります。桑名市内の伝統的な文化や施設を見学・体験していただくことなどによって、改めて桑名を再認識していただくような機会になったというふうであります。これは桑名の千羽鶴を海外の留学生、またJ7の子どもたちに折っていただいて、体験していただいた。また右側、石取祭ですね、この秋ユネスコ無形文化遺産登録候補になっておりますけれども、そういった部分を同じ年代の子どもたちと一緒に交流しながら体験していただいて、伝統文化に触れていただいたというような機会でありました。こういったことが、桑名の子どもたちにとっても本物への気付きと誇りになったというところであります。これが1つの成果であります。
あと2つ目が、市民の総合力ということで、市民が結集したと。桑名市民会議を設立いたしました。平成27年12月18日に設立をして、42団体の方が入って、官民連携で取り組んでいくというようなことをさせていただいたというところです。5カ月の間に、イベント・交流事業として49件で1万400人の方に御参加をいただいたということで、こういった市民の結集につながったというところでありました。
また、成果と意義の3番目としては、認知度の向上ということで、発信に努めたというところであります。発信による知名度の向上を図ったという。先ほどのイベント・交流事業、そういった市民らによるイベントが広く企画されて、広く発信されたことによる成果として、このパブリシティ効果で1億8400万円ほど、内訳的には新聞、テレビ、ネットニュース等で流していただいたというところで、大変メディア等の露出が進んだ、それによる認知度も向上したというふうに捉えております。
また、成果と意義の4番目として、事業費を全額寄附で賄うことができたという、いわゆる公民連携を行うことができたというものであります。寄附については、寄附金、協賛金等で合計7576万1000円という形で、その内訳的には、現金による寄附ということで、市内の企業を中心に20件で合計3822万円、ふるさと納税で、全国から1345件、合計2690万円の御寄附をいただきました。また、協賛広告というところでは、右側にありますように、これは近鉄名古屋駅ですが、ジュニア・サミット開催中からゴールデンウイーク明けまで近鉄名古屋駅のところをジャックするような形で、こういったPRを、桑名の広告を全面にずっと、デジタルサイネージも含めてしていただくことができたというところであります。また、この御寄附いただいた部分の残額につきましては、基金に積みまして、今後の国際化推進に充てていくという考えでおります。
続きまして、成果と意義の5番目では、初の国際会議が開催されたということで、先ほど冒頭でありましたように、ナガシマリゾートの会場でこういったジュニア・サミットのメンバーが、討議もしていただいたということで、こういった経験と実績が今後のMICEの招致につながるというふうに捉えております。
続きまして、6番目ですが、人材の発掘、おもてなしの経験と自信につながったというものであります。広くボランティアの方や海外に理解のある方、また英語の話せる方など、そういった通訳ボランティアも含めた方の発掘ができたと。TOEIC970点というような若者のボランティア登録もあったということで広く関心を集めて、こういった方がかかわることによって、自分たちでもできるという自信につながって、いわゆる今後の受け入れ環境の整備にもつながったというふうに思っております。
続きまして、7番目、国際理解の促進につながったというものであります。市内の高校生と留学生による国際交流ツアーを実施いたしまして、桑名の伝統文化の見学・体験をし、交流を深めたと。また、右側の写真にありますけれども、これはジュニア・サミットの会場でJ7とは別で三重大学の留学生の方と桑名市内の高校生を中心に意見交換をして、多文化への理解を進めたというような事業企画もさせていただいたというところであります。
このほか小学校ではサミット給食といったものもさせていただいて、各国の食事を日がわりで食べるということで子どもたちが世界に目を向けるきっかけになったというものを成果として捉えております。
以上が成果と意義という部分でありますが、次に、ポストジュニア・サミットに向けてということで、現状と今後の取組を御説明させていただきます。
先ほど言いましたように、大きくポストジュニア・サミットについては2点の取組を進めていこうということで、1点目は、世界に向けて開かれたまちの推進として、若者の人材育成につなげていきたいというふうに考えております。
その中で、国際交流事業の実施を一つの柱にしていこうと。市内の高校生を中心に留学生との討議や歴史・文化の体験を通した交流事業を引き続き継続していきたいというふうに考えております。また、海外からの教育旅行の受け入れ事業、できれば相互交流という形まで持っていければというふうに考えておりますが、そういった事業をしていきたい。また、ジュニア・サミット開催地として注目されているので、そういったものを生かした国際理解教育の推進をもう一つの柱にしていきたいというふうに考えております。国際理解の部分で、小学校でのサミット給食の継続、G7各国の食を通しての理解の推進を行っておりましたが、広く世界に向けた理解を進めるような形を今後も検討しながら進めていきたいというふうに思っております。
2点目は、インバウンドの促進、ビジネスチャンスの仕組みづくりにつなげていきたいというものであります。桑名市への滞在と消費による地域活性化を図っていきたいということで、こちらのほうでも大きく2つの取組を進めていきたいというふうに考えております。
1つは、国際会議の誘致ということで、MICE誘致のためのパンフレットの作成を進めていくと。桑名市議会のほうでも9月に補正予算をお認めいただいて、こういったMICEに向けての準備を進めていく、パンフレット作成が進むということを承認いただいたというところであります。そのほかコンベンションやインセンティブ旅行への助成を今後、検討していきたいというふうに考えております。また、MICEにかかわる部分の移動手段の支援というものも検討していくということで、いわゆる分科会とかユニークベニューといった部分の会場移動が課題になってまいりますので、そういった部分の支援もあわせて検討していきたいというふうに思っております。
次に、国際的な観光まちづくりを目指すということで、市民との協創で行っていきたいと。いわゆる地方創生加速化交付金も活用した地域活性化策として、現在、試行的な取組をスタートさせたというところであります。現在、国際観光まちづくりKUWANA推進協議会というものを発足いたしまして、桑名市の国際化、またインバウンドの研究を進めることをしております。分科会形式をとりまして、具体的な取組、事業化の検討、運営母体、自立できる事業プランの検証も今、行っております。大きくその3つの部会というのが最後のところにありますけれども、産業観光、2つ目が教育観光、3つ目が着地型観光ということであります。民間の実施主体、実動部隊を巻き込みながら、今年度にトライアルを行いながら、次年度以降の実動を目指していくというものであります。
次に、具体的な産業観光、教育観光の取組を少し御案内したいと思います。
産業観光といった部分では、桑名市内に年間、今もう2400人ほどの企業視察の実績がございますので、そういったものを活用して産業観光を進めたいと考えております。これまで桑名市の1企業に2時間ほど視察があって、あとは名古屋もしくは大阪のほうへ行かれるというようなことが、このジュニア・サミットを通して、今、インバウンドの実態把握の中でわかってきたというところでありまして、それをどう生かすかということで、今回この国際観光まちづくりKUWANAのほうのところで、企業もメンバーに入っていただいて、桑名市での滞在と消費につながる桑名市での産業観光プログラムツアーの造成を一緒に行っている状況であります。
この上の写真にありますように、既にトライアルをしておりまして、この写真は中国からのエージェントを招聘したときの状況であります。9月6日から9月8日の間で桑名のホテルに泊まっていただいて、実際、桑名市内の企業等を見ていただいたというところで、いわゆる伝統産業の鋳物、そういったところも見ていただいた。また、右側の写真ですと、桑名市内のショッピングモールといったところも見ていただいて、単に買い物だけではなくて、いわゆる日本的経営とか、そういったものについて、ものづくりについて座学的に説明いただいて、実際に現場を見ていただくというようなことをしていただいております。
こういった検証をしながら、企業の産業観光を次年度以降も引き続き実施していきたいというふうに考えております。
こうしたジュニア・サミットでの知名度を生かして、民間企業も含めた市民力の結集が、今回の取組につながっていると感じております。こういった産業観光についても、ジュニア・サミットでの通訳ボランティア、桑名市内でも50名ほどの方が応募されて、実際携わっていただいたんですが、そういった方を桑名市国際観光通訳ボランティア連絡会として既に組織化をいたしました。ですので、こういった産業観光の通訳ボランティア及びこういった中間組織的なエージェントへの参画も今、検討をしていただいておるというところであります。
また、このほか教育観光も試行を今、行っておりまして、先日、台湾の高雄市、こちら三重県のほうに見えていたというところで、桑名市のほうにも来ていただきました。局長ほか、15校の校長先生にも来ていただいたということで、桑名市内での市長表敬訪問もしていただいて、その後、右側の写真にありますように、ジュニア・サミットの視察先であったNTNグリーンパワーパークのほうも見ていただいたというような状況であります。
こういった受け入れ基盤というものは、ジュニア・サミットの経験によりできているというふうに考えておりまして、まさしくレガシーというふうに感じておるというところでございます。こうした取組につきましては、県内他市町もジュニア・サミットの視察先になっているところもたくさんありますので、そこをもっと活用すれば広域での教育旅行や観光誘客につなげられるというふうに感じております。
要望的ということでお話をさせていただくならば、産業観光を進めるといった形を今、取り組んでおりますが、企業からの課題も一緒のように聞いておりまして、やはり大変雇用という部分で厳しいということで、こういった産業観光で見せたときに、やっぱり企業PR、それがひいては優秀な人材の確保につながるように、行政、産官学でも広く、広域で取組を進めてほしいという要望を企業からもいただいておるというところでありますので、私どもも、この産業観光の中の一環の中で、逆に企業にとってのメリット、こういうことの取組に入っていただく恩恵は何かというようなことを突きつけられているような状況の中では、やはり優秀な人材を行政として、桑名市内、また三重県のほうに引き込んでくるというようなことを大学に向けても発信していきますよということを言わさせていただいて、実際に中部のほうの大学も今、回らせていただいておるという状況です。
こういう産業観光に学生も一緒に入って光る企業をぜひ見ていただきたいというような取組を進めているというところでありますので、そういった部分で桑名市だけでなく広く県内に、中部圏からも学生を取り込むと、優秀な人材の確保という部分については、広域的な取組でぜひお願いしたいというふうに考えております。
また、観光という視点でも広域連携というところで先ほど申し上げましたけれども、今、ジュニア・サミットの視察先以外にも、やっぱりインバウンドに向けては広域で取り組んで、この地方に海外からの誘客を進めて滞在と消費につながるということで、広域で取り組む価値はあるかというふうに考えております。
また、逆にインバウンドの営業という部分では、海外へ出ていくという意味でも、三重県のほうで知事をはじめ、出ていっていただいておりますけれども、そういったときにも県内の市町にもお声がけをいただいて、ぜひ一緒に誘致に向けて取り組むというところで、お声がけもいただきたいなというふうに思っております。
以上、ポストジュニア・サミットの取組として御説明、御報告をさせていただきました。
以上でございます。失礼いたしました。
○中嶋委員長 平野様、どうもありがとうございました。
黒田様のほうから、特に補足は今のところよろしいですか。
○黒田参考人 はい。
○中嶋委員長 ありがとうございます。
それでは、準備が整いましたら、次に、三重交通グループホールディングス株式会社企画室部長の神谷様のほうから、サミットで高まった知名度を生かした三重県・伊勢志摩への誘客について御説明を賜りたいというふうに思います。
それでは神谷様、よろしくお願いいたします。
○神谷参考人 三重交通グループホールディングス企画室の神谷と申します。
平素は、当社グループの活動に多大な御理解と御協力をいただいておりまして、まことにありがとうございます。
それでは、皆様のお手元の資料に従い、御説明申し上げます。
座って失礼させていただきます。
当社の御説明させていただく方法としましては、まず、当社グループの事業展開とサミット後の状況、続きまして、サミット開催を受けての当社グループの商品開発と誘客活動、そして3番目としまして、要望等を申し述べさせていただきたいと思います。
それでは、まず当社グループの事業展開とサミット後の状況について御説明いたします。
県内の当社グループの観光関連の事業展開は、運輸事業での乗り合いバス、貸し切りバス、貸し切りバスにつきましては、このたびのサミットで配偶者プログラムで御利用をいただきました。タクシー、またレジャー・サービス事業で御在所ロープウエイ、こちらはジュニア・サミットで訪れていただきました。名阪関ドライブインと名阪上野ドライブイン、そして鳥羽シーサイドホテル、こちらにつきましては関係者の宿泊に御利用いただいております、そのほか桑名、四日市、津にビジネスホテル三交インを展開しております。また、伊勢志摩スカイラインも当社のグループでございます。
まず、これらの施設の伊勢志摩サミットの効果、開催後の状況例でありますが、正直まだら模様と申しますか、地域によって差が出ているというのが状況でございます。
地域的には、伊勢志摩周辺の乗り合いバス、志摩地区のタクシーについては、開催翌月6月から早速効果が見られたわけでありますが、鳥羽シーサイドホテルにつきましては、8月になりやっと効果が出てきたかなというような感じという状況です。9月についても引き続き同じように効果が感じられているというような状況でございます。
鳥羽シーサイドホテルにつきましては、今般のサミットに合わせ耐震補強工事を行ったということと、客室の一部を改装したということもあって、万全な体制でアフターサミットを迎えたこともあって、その効果もあったというふうに考えております。しかし、それ以外の地域、施設については、ビジネスホテルを除くと、8月の天候不順、9月も同様の天候不順もございましたし、休日の日並び、9月は特にシルバーウイークの日並びが悪かったということもありまして、サミット効果は正直わからないというような状況でございます。
続きまして、当社グループの商品開発と誘客活動について御説明いたします。
まず、誘客の考え方でありますが、三重県・伊勢志摩の売りとなるコンテンツを使って商品を開発して、旅行客が安心・快適に過ごすことができる仕組みをつくる、それをそれぞれのターゲットに向かって情報発信し、誘客を行うというようなものでございます。
続いて、当社グループが行っている売りとなるコンテンツを使った商品開発についてでございます。
当社グループでは、商品開発について食、文化、自然の3つのカテゴリーを意識しまして、商品開発を行っております。そして、それぞれやはり定番の物、名前が浸透している、ブランド化している物を使って商品化をしております。というのは、知られていなければ、たとえすばらしい食材であっても、結果として誘客に結びつかないと考えているためです。やはり三重県・伊勢志摩ならではということがわかりやすいものが利用しやすく、旅行客の満足度も高いというふうに考えています。ただし、そもそも三重県・伊勢志摩に来てもらうことを目的に商品を開発するのか、それとも三重県・伊勢志摩に来てもらうことが既に決定しており、当社グループの施設を利用してもらうために商品を開発するのかという点で、若干の違いがあります。
まず、食に関する商品開発です。これは主に当社グループの施設を選んでもらうために行う商品開発ということでございます。このたびのサミットでは、松阪牛、伊賀牛、伊勢志摩の海の幸といった定番のものが提供され、よりブランド力が高まったのではないかと思います。当社グループもこれらを活用し、商品を企画しております。この場合の商品の企画・開発というと、昼食のメニューとか、夕食のメニューというような感が強く、食と他の異なったコンテンツを組み合わせて誘客を図っているかと言われますと、そういうものは多くありません。当社グループでは、松阪牛のステーキフェア、伊賀牛を使った団体客用のメニュー、またイセエビ、アワビなどの海の幸をふんだんに使ったメニューなどを企画し、誘客を図っています。また、食に関して言えば、サミットで振る舞われた地酒の反響は、大変大きなものがありました。誘客に関しては、大きな武器になると思っています。しかし、余りの人気に仕入れが限られているものもあり、売り切れというリスクがあるため、銘柄を指定した情報発信の方法は、ちょっと難しいように感じています。
次に文化を使った企画です。三重交通では、サミットを機に、津なぎさまちと伊勢神宮を結ぶ路線を新たに開発したほか、旅行代理店を通じて、忍者体験のプランであるとか、海女小屋体験のプラン、熊野古道のウオーキング等々を従来行っております。こちらについては、主にこの地域を訪れてもらうために行っている企画ということになっております。
3つ目は自然に関するコンテンツを使った商品開発です。こちらは、先ほどの文化と同様、三重県・伊勢志摩に来てもらうことを目的に商品をつくっている場合が多いように思います。伊勢志摩のすばらしい景観が楽しめる伊勢志摩スカイラインでの商品開発、またジュニア・サミットで訪れていただきました御在所岳を使った商品開発などを行っております。ここで埋もれているコンテンツというわけではありませんが、御在所ロープウエイでは、雪体験の企画を海外に情報発信しています。定番の秋、紅葉の時期だけではなく、雪というのは、特に雪のない国々にとっては有力なコンテンツというふうに考えております。また御在所岳は海外の方から人気のある周遊ルート、いわゆるゴールデンルートからも近く、平成30年度には、菰野町に新たなインターチェンジが開設される予定となっています。そういう点からも、今後、可能性があるのではないかというふうに考えております。
このたびの質問は、売りとなるコンテンツは何ですかというのがもともとの御質問でございましたので、このような説明ということになったわけですが、これ以外のコンテンツが誘客に不十分かと言われると、そういうわけではないと思います。有力なこれらのコンテンツは、何か一つでお客さんが呼べるかというものではなくて、伊勢志摩の海の幸、松阪牛、地酒、または餅菓子など知らない食材、体験したことのない文化など、あれもこれもといったことが旅行の楽しみであり、旅行客の満足度を高めることだと思っております。
続いて、旅行客が安心・快適に過ごすことができる仕組みづくりについてであります。これは直接誘客につながるわけではないかもわかりませんが、旅行客の選択に大きな影響を与える要素だと思っております。ということで、商品開発の一部ということで御説明をさせていただきます。
当社グループでは、旅行客に対し、安全・安心、そして快適に過ごしていただくための受け入れ体制の強化、充実をまずハード、施設の面ですね、ソフト、主に人材育成、両面で整え行っております。
まず、冒頭にも少しお話しした鳥羽シーサイドホテルでありますが、アフターサミットを見据え、耐震補強工事、客室改装などリニューアル工事を昨年の9月から本年の4月までの間で実施いたしました。耐震補強工事には様々な工法を用い、これは一般的に筋交いを入れるという方法だけではなく、例えば柱に鉄板を巻いたりとか、あと柱とはりに補強材をつけ加えたりとか、化学繊維を巻きつけて柱を補強したりとか、そのような工事を行いました。ここの旅館の魅力は、客室から見える海の眺望ということでございますので、その眺望を損なうことなく実施することができました。また、客室改装では、ベッドを設置した部屋を増やしたり、また三世代でもお泊まりいただけるような部屋を新たに用意したりということで、多様化するニーズに対応しております。また、訪日外国人の方につきましては、どうしてもベッドという方が多いということも聞いておりますので、このようにさせていただいております。従来にも増して安心・安全、そして快適な施設というふうになっております。
また、サミットを機にWi-Fi環境の整備を進め、先ほどの鳥羽シーサイドホテル、ドライブイン、ロープウエー、ビジネスホテル、さらには観光地の主要なバス停などでできるようにしました。
また、乗り合いバスにおいては、停留所、車内アナウンスの多言語化をはじめ、近鉄レールパスという外国人向けのフリー切符等への参画もしております。また、ICカードを使えるように、設備の更新を行っております。また、バスのバリアフリー化等々も行っております。
また、ソフト面、人材育成については、接客に必要な英会話の研修であったりとか、商品の勉強会などに参加しまして、スキルアップを図っているような状況でございます。これは、昨年度、地酒と鳥羽の料理を合わせるという勉強会を開きました、それに参加をさせていただいている様子でございます。
続いて、ターゲットに合わせた誘客活動についてであります。
まず、ターゲットについてですが、当社グループとしては、大きく次のように旅行客を分類し、活動を行っています。国内、海外、国内でも個人、グループ、団体、海外でも個人、グループ、団体というようなカテゴリーで分けております。現在の傾向としましては、国内の団体旅行が減少し、個人、グループ化が進み、ニーズも多様化してきています。また、訪日外国人旅行者も団体旅行から個人旅行へシフトが進んでいるように感じます。このように分類しているのは、これらの旅行客に対するアプローチがそれぞれ異なっており、有効と思われる媒体がそれぞれ異なっているのではないかというふうに考えているためです。
当社グループとしては、従来、国内の団体旅行に強みを持っていました。しかし、個人化、グループ化、また訪日外国人の増加、さらにはインターネットが普及する中、旅行客に対するアプローチについては、いろいろ試しながら行っているというような状況です。なお、当社グループとしては、今後もメーンとなるターゲットは国内旅行客というふうに考えております。これは団体旅行から個人旅行へ移行しつつありますが、このターゲットに軸足を置きながら、訪日外国人旅行者への対応を図っていくというような活動を行っております。
ちなみに客層に関して言えば、例えば旅館の場合ですと、まずは女性グループ、ファミリー等を意識しながら幅広い客層に受け入れられるような商品開発を行っております。食事でいえば、個人、グループにはバイキングから個室での懐石料理、また団体では大広間での宴会からホールを利用したパーティーなど、またお風呂も館内には3カ所設け、様々な景観を楽しみながら入浴できるようにしております。
続いて、旅行客に対するアプローチですが、従来の旅行代理店への営業活動やメディア等を使った広告宣伝活動に加え、インターネットの活用や商談会へ参加するなど、幅広い範囲から集客を図るべく活動を行っております。
まず、旅行代理店への営業、広告宣伝活動については、インターネット予約を除いて、従来の方法から大きく変わっているものではありません。パンフレットや企画旅行からの宿泊予約は減少しつつある一方、インターネットからの予約は年々拡大しており、楽天やじゃらんといった国内のインターネット専門の予約サイトだけでなく海外、いわゆるブッキングドットコムであったりとか、エクスペディアといったところへの登録も、このサミットを機に行いました。
また、団体につきましては、まず三重県への誘客、数ある観光地の中から三重県を選んでもらうために、まず三重県のよさを情報発信し、その後に当社グループを売る。宿泊施設に選んでもらうとか、立ち寄り施設に選んでもらうというような活動を行っております。ちなみにこの下のパンフレットは、旅行代理店のパンフレットにこのように載せていますよというような例でございます。
続いて、ホームページですが、サミットを機会に、レジャー関連の各施設において多言語化を推進しております。鳥羽シーサイドホテルでは英語、韓国語、中国語、また名阪関ドライブインでは英語、中国語と、それぞれ対応を行っております。
それで、この件に関しましては、例えば韓国語はなぜ名阪関ドライブインにないかというようなことでございますけれども、韓国のお客さんは、既にかなり個人旅行化が進んでおります。団体で訪れるということは、まずありません。という意味で、団体客を主に取り扱っている名阪関ドライブイン、いわゆるバスでしか来られないところについては、それに沿った対応をしているというのが現状でございます。
続いて、ホームページのあとのSNS、個人がいろんな情報を発信する仕組みのところを利活用したものでございますが、ますますこのようなインターネットを使ったものが進むと考えています。
これはフェイスブックに私どもの関連施設が登録している例でございます。例えば御在所ロープウエイであれば、今日の天気はいいですよとか、そういうことを載せたりとかして活動しています。
これらインターネットを活用した誘客活動は、今後ますます進むと考えております。手軽に使われる一方で、利用者商品に対し、写真つきで意見が述べられる、小さいミスがネット上で拡散するという危険もありますので、注意が必要というふうに思っております。
ただ、このインターネットの予約で問題ということ、私どもの課題というふうに考えておることなんですが、検索サイトからキーワードでホテルを探すということがあります。例えば今回、伊勢志摩サミットというようなことがございますので、「伊勢」、「志摩」、「サミット」というキーワードで検索しても、鳥羽シーサイドホテルはなかなかヒットしません。「鳥羽」というキーワードが抜けているためです。これについては何らかの対策が必要かなというふうに考えております。インターネットの技術は日々進化をしているため、今後も研究を重ねる必要があるというふうに考えております。
続きまして、商談会の参加等です。
この左下の写真につきましては、御在所ロープウエイが台湾で参加した商談会の様子です。ここで雪遊びはいかがですかというような情報を発信しております。また、鳥羽シーサイドホテルでは、ここにはコンベンションホールがあるため、旅行代理店のMICEプランに参画したりとか、三重交通では、ゴルフツーリズムに参画をしています。
魅力あるコンテンツを限られた費用の中で、誰にどのように伝えるかという課題については、決定的なものはなかなか難しいというのが現状です。特にメディアを使った広告宣伝活動は、費用がかかる上、効果が見えにくく、なかなか大きく展開できていないというのが当社の状況でございます。ただ、何がヒットするかわからない状況でありますので、あれもこれもと行っているのが現状でございます。
最後に、要望について数点述べさせていただきます。
まず、1点目は、誘客活動の強化・継続であります。
具体的には、伊勢、志摩、鳥羽、そして三重県各地の魅力をこれからも継続して県が、特に都市圏、中京、関西、関東に発信していただきたいというふうに思っております。サミット開催後は、関東からの来訪が多いように感じています。遠方からの誘客は、滞在日数の増加なども期待できるため、今後もお願いしたいというふうに考えております。
また、県内各地への波及効果という点で、地酒や餅菓子などサミットで取り上げられ、かつ県内各地にあるコンテンツの活用方法を研究していただきたいというふうに思います。特に餅菓子については、来年、第27回全国菓子大博覧会・三重もあることから、盛り上げていかなければならないコンテンツだというふうに考えております。そこで、定番のコンテンツは当然ながら、幅広く、そして深い地域の情報の発信が必要だというふうに考えております。特にこの深くというのが、これからのポイントだというふうに考えております。
外宮のせんぐう館が大変旅行客にとって好評と、評価が高いというように聞いております。また、最近、NHKのブラタモリというような番組も人気だというふうに聞いております。これらについては、いずれも深い情報を発信しているということでございますので、三重県につきましても、そういうことができないかとお願いしたいところであります。
また、MICEの確実な誘致をお願いしたいと思います。宿泊、運輸、飲食、物販など広範囲に経済波及効果が見込めるMICEの誘致には、私ども大変期待をしております。ただ、現在、県がどのような活動を行っているのか、MICE誘致の取組というのは、正直よく見えていません。今後どのような取組を行うのか、宿泊機関や交通機関などの関係先に対して、もっと情報を提供していただきたいというふうに思います。私どもとしても協力できる部分は多くあると思います。意見交換の機会などを設け、ネットワークなどをつくっていただければというふうに考えております。
2点目として、マーケティング、旅行客情報の分析をお願いしたいというふうに思います。どこから来たのか、どのようなルートを回ってきたのか、なぜ三重県を選んだのか、何を楽しみにしているのか。もしかしたら私たちは勝手に食事に期待をしていると、伊勢神宮と食事だけというふうに思っているのかもわからないです。今後の受け入れ体制強化のためにも情報の収集、分析、発信をお願いしたいと思います。特に、訪日外国人旅行者の宿泊者は、ここ三重県で大きく伸びています。ただ、その内容については、余り発信されていません。こういうのの分析が必要かと思います。旅行客のニーズは変わりやすいものですから、分析は定期的に長期間にわたって行っていただきたいと思います。また、この継続して行うということで、サミットの効果も検証できるんではないかというふうに考えております。
3点目としましては、旅行客受け入れ体制の整備・支援でございます。
特に、観光地の景観保全は重要なことだと思っております。県内観光地、例えば湯の山温泉などを見てもらうと、廃業となった旅館が多数そのままの状態で放置されております。景観を大いに損ねており、誘客を阻害している可能性もあるというふうに思うため、それらに対しては早急な対策が必要であるというふうに考えております。
また、民間が行う整備に関しても資金的な支援、例えば補助金であったりとか、無利子融資であったりとか、利子補給制度などの拡充をお願いしたい、またそれらの情報を発信していただきたいというふうに思います。耐震工事のほか、例えばバリアフリー工事であったりとか、ユニバーサルデザインのバスやタクシーであったりとか、そういうものに対して支援をお願いしたいというふうに思います。
今後、サミットからの誘客にプラスして、県内で開催されるイベント、高校総体であったりとか、国体等々もありますので、それらを見据えた対応をお願いしたいというふうに考えております。
簡単でございますが、以上で私からの説明を終了させていただきます。
御清聴ありがとうございました。
○中嶋委員長 神谷様、どうもありがとうございました。
それでは、最後に、お待たせをいたしました、三重県酒造組合副会長の清水様のほうから、サミットで高まった知名度を生かした「みえの食」の産業振興に関しまして、御意見を賜りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○清水参考人 まず、酒造組合といたしまして、日ごろは皆様に非常に御協力いただきましてありがとうございます。また、それぞれの委員方の地元で、酒造会社というのがあると思いますので、そういった形でもいろいろ御支援いただいていると思います。ありがとうございます。
それでは、ちょっと着席させていただきます。
皆様のお手元には何の資料もお配りしていないので、非常に申しわけないんですけれども、発言させていただきます。
まず、先日のサミットの際には、私どものお酒をワーキング・ランチの乾杯の酒という形で採用いただきました。その発表がされた後、会社のほうには非常に電話もかかってきまして、一般のお客様からの入手、どうやったら入手できるかとか、そういった情報だとか、それからあとマスコミ関係の取材だとか、そういったことも非常に多くありました。結果的に私どもの在庫は、一時的に全てなくなりました。販売店のほうでも、私どものお酒を置いているところでも同様のことだったというふうに聞いています。
ただ、現在うちの会社では、年間を通じてお酒をつくっておる関係で、徐々にではありますけれども、今も出荷をしております。温度管理を行った発酵タンクでお酒をつくるという技術で、今も酒づくりをずっと続けているということです。現在は、御注文いただいて3カ月先にお届けしますみたいな、そういう形で営業しているような状況です。もう少しこの時期を逃さずに売ったらええやないかみたいな話もあるんですけれども、酒づくりというのは、設備だけじゃなくて、今度は、つくるための人材というのが、杜氏と言われる技術者なんですけれども、そういった人材育成が欠かせません。ですから、すぐに増産できるわけでもないし、どこかから仕入れてくるわけにもまいりませんので、着実に地道に、今後もそういった形で進めていきたいと思っております。
今回のサミットの乾杯酒ということで、事前に非常にマスコミからもいろいろと取材を受けたんですけれども、三重県のお酒で乾杯をするというふうに知事に言っていただきましたので、三重県の酒でどれが乾杯の酒になるんだということで、あたかも各酒蔵の個人戦みたいな、そういうふうな状況でずっと話が進んでいって、マスコミの報道もそういう形になって、どれが乾杯酒だというふうな形でやっていたんですけれども、結局終わってみたら、三重県の酒がぞろぞろいっぱい出てきて、乾杯酒、食中酒という形で、非常にたくさん採用していただきました。
昨年、サミットの開催が決定されてから、鈴木知事のほうからは、三重県の酒で乾杯するんだと。前回の洞爺湖サミットのときは、輪島塗の器で静岡の酒で、静岡の磯自慢酒造というところなんですけれども、あそこの酒を乾杯に使ったと。今回は三重県の器で三重の酒で乾杯するというふうに言っていただいていたんですけれども、そういう裏で、ああいうそのシナリオが進行していたということは、非常に我々としては感激でした。非常にうれしかったです。
ただ、終わってみたら、戦った相手というのは、決してほかの県の日本酒じゃないんです。実は考えてみたら、ほかの酒類、具体的にはワインなんですけれども、今まで日本の中における正式な食事というのが、ワインを飲んでフランス料理を食べるというのが一般的な話であって、サミットの中で、洞爺湖サミットのときに乾杯の酒が日本酒だったというのは、ある意味半分物珍しさというか、そういう形で取り上げられた要因が大きかったんじゃないかなと思います。それまで何回でもサミットがあったわけですけれども、そういう中で、日本酒が提供されたということは、一度も聞いたことがないです。ずっと何げなくワインが提供されていた、当たり前のようにシャンパンで乾杯をして、ワインを飲んでいたという形だったのではないかなと思います。
そういった意味で、洞爺湖サミットのときからまた8年たちまして、我々の三重県の舞台で行われたときに、ああいった形で三重県の酒が乾杯、食中、それらが3回ありまして、カクテルタイムという中でもお酒が提供された。非常に当たり前のように日本酒が出てきて、それに対して国民の皆さんから、そんな失礼な、外国の賓客に日本酒を出して失礼やないかなんて、そういうことは一度もなかったと。そういう声がなかったというのは、時代が変わったんだなという気がします。
もう一つ言えば、お酒を選ぶのに、一つは伊勢志摩サミット日本ワイン選考委員会というのがあって、いろいろな方々、著名人がワインを、日本のワインも提供されたんですね、かなりたくさん。実は全部のワイン、あそこで出された種類が日本産であったというのも、非常に画期的なことだと思います。
じゃ、日本酒を選んだのは誰だったのかというのは、説明が非常に難しい。ワイン選考委員会はたくさんあったんで、名前が出てたんですけど、日本酒の中がなくて、それがちょっと残念だったなという気がします。我々もよく聞かれるんですけれども、どうやって決まったんですか、いつそうやってそれが決まったんですかと言われても、私も知りませんという形で、よくわからない。誰が決めたんでしょうということで進んでいったんですけれども、そういった形がもうちょっとだんだん今後は整理されていくんじゃないかなというふうに思っています。
三重県は、先ほどもよく出てきましたけれども、食材の宝庫であるというふうな形で言われています。当然、イセエビであるとか、松阪牛とか、アワビであるとか、そういった形が、県の紹介ビデオの中でも、そういったことがよく取り上げられています。
ただ、例えば、余りこんなところで県のちょっと批判みたいなことを言うのもあれなんですけど、ビデオの中で、イセエビがぴょんとはねとる、それからアワビがこういうかご盛りになってたくさん積んであって、一番上だけひっくり返してあって動いているとか、次には、生きた牛がぱんと出てきて、次のシーンに変わるとA5ランクの牛肉の塊が出てくる、それで終わりと。これは一体誰に見せるためにつくっているのかなといつも思います。
多分、一般の方がそういう紹介ビデオを見て、おいしそうだなとか、食べたいなとか余り思えないような気がする。何だろう、このアワビとか。特に外国の人にとってみたら、アワビを食べる習慣がないみたいです、ヨーロッパのほうでは。だから、何か、アワビというと、何だろう、この気持ちの悪いものは一体何だろうみたいな、そういうふうな捉え方をされるみたいですけれども。食材と、例えばあるレストランの仕入れ担当者として見る人にとってみたら、非常にいいビデオなんでしょうけれども、一般の方々に、どうぞ三重県へ来て食べてくださいというふうな形にはなっていないような気がします。
食材が豊富ですと言っていると、まさしく本当に食材であって、それは食材を提供する生産地でしかない。食べるのは都会へ出荷して、東京なり、名古屋なり、大阪なり、そういうところで料理されて出される。それを産出する、そういう生産地であるというふうな、そういう文字どおりの、本当にそんな形でしか今までなかった。例えば、三重県を代表する料理は一体何でしょうかと言われたときに、皆さんは、どういうふうに思い浮かべるでしょうか。例えば松阪牛のすき焼きですか、例えばイセエビの、志摩観光ホテルのスープですかと、そんないろいろあるんですけど、代表する料理というのは、なかなかイメージされないんです、三重県の中で。
例えば、山形県へ行くと芋煮があります、どこかのきりたんぽ鍋があります、ほうとう鍋があります、そういったイメージがあって、きりたんぽ鍋があって、その映像があって、鍋をあけるとふわっと湯気が立つ、そのそばに、そこの地酒があって、これを食べて、ああ、おいしそうだな、おいしいな、地酒も一杯どうですかみたいな、そういうイメージを各県が持っています。そういうシーンが今までないんです。ですから、三重県というのは、我々の地酒というのは、一つは地元の食材、食料というか、地元の料理に合いますというのが売りの一つなんですけれども、地元の料理のイメージが希薄ということは、地酒の出番も非常に今まで少なかったように思います。
三重県というのは、もともと知名度が低いんですけれども、東京へ行って、三重県ですと言って、三重県の酒ですと売り込みに行くんですけれども、三重県の酒って、三重県の酒なんかつくっていたのと言われることが多々ありました。
でも、例えば私は鈴鹿なんですけど、鈴鹿ですと言うと、鈴鹿サーキットのおかげで名前はよく知られています。鈴鹿の地酒ですと言うと、ああ、サーキットのところねと言ってもらえて、非常にいいんですけど、今度は余りうまそうな酒じゃないなと言われるんです。何でと言ったら、いや、何か排ガスと騒音の中で酒をつくっているみたいと言われて、鈴鹿サーキットのイメージとおいしい地酒って、ちょっと結びつかないですね。
だから、じゃ、鈴鹿サーキットのことは、もう説明するのはやめようと。そんなもん、できてまだ50年ぐらいしかたっていないんですよと。それよりも我々の中には、三重県というところには伊勢神宮があるんですと。2000年ぐらい前から伊勢神宮があって、イセエビって知っていますかと言ったら、イセエビは知ってるよと。松阪牛も知っているよと。それが全部三重県なんですよと言ったら、ああ、そうなんだと。おいしいもんがいっぱいあるんだねと。おいしいもんがあって、神社があったら、お酒がないわけないでしょうと言うと、ああ、そうだねと。じゃ、お酒飲んでみようかと、試飲をしてもらえると。そういうふうな状況でした。
ただ、今回、サミットというのが、まさしく今まで三重県の中で何か物を食べるというイメージが希薄であったところへ、世界のすごい人たちがやってきて、三重県の食材を使った料理を食べて、三重県のお酒に囲まれて、そのシーンは残念ながら写真としてはないんですけれども、そういった状況がつくられたというのは、我々にとってみたら非常に画期的なことだったと思います。このイメージを何とかして継続していきたいし、もっともっと拡散していきたいというふうに思っている次第です。
日本酒の輸出ということに関しまして、ちょっと述べさせていただきますと、民主党の政権下で「ENJOY JAPANESE KOKUSHU(國酒を楽しもう)」プロジェクトというのがまず開始されました。当時の古川国家戦略担当大臣のもと、日本産の国酒を世界に輸出しようと。すぐに今度は自民党政権にかわって、これはもう終わっちゃうのかなと思っていたら、クールジャパン戦略という中における日本産酒類の輸出促進という形で引き継がれました。我々としては、非常に安堵したところです。
ただ、じゃ、現実はどうなのかといいますと、直近でいうと平成27年の日本酒の輸出金額は140億円です、全国で。前年対比で121%ぐらい。平成17年に50億円ぐらいだったもんですから、10年で3倍ぐらいになったかなということで、ちょっと話題になっているという状況です。
一方、日本へ入ってくるワイン、世界から日本がどれだけワインを買っているかというと1700億円買っています。そのうちフランスへ、これはシャンパンも含めてなんですけれども、フランスへ払っている金額というか、フランスから輸入しているのが1000億円あるんです。じゃ、そのフランスは世界にどれだけワインを輸出しているのというと、これはちょっといろいろレートの換算もあるんですけれども、約1兆円ぐらい輸出しています。日本酒が今140億円ぐらい、片や1兆円フランスではやっていると。非常なこの差を、まだまだ伸びしろがあると思うのか、全然違うやんと思うのかは、これからの取組次第だと思いますけれども、ちょっと何かきっかけが、何かのブレークスルーがないと、これを突破することができないんじゃないかなというふうに思っています。
翻って、日本における日本酒というものは一体どういうものであったか。皆さん、本当に何げなく身近にあるもんですから、改めてということがないかもわかりませんけれども、塩、たばこ、酒という形で、国家の統制品というか、配給品みたいな、そういう扱いが長くずっと続いておりました。結局、昔、特級、一級、二級と級別制度というものがあって、日本酒はそういった級別制度によってランクづけされていた。あれは逆に、なぜ一級酒というのが、そういう形があったのかというと、各地域間における差はないよと、どこの一級酒でも一緒よみたいな、だから皆さん、それぞれの地域でつくられた一級酒を飲んどってくださいみたいな、そういう制度だったと、総括すると思います。
その当時は、必要性もあって、そういう制度であったわけですけれども、現在は大分状況が変わってきまして、平成2年に級別制度がなくなって、今はより魅力的な、個性のある、そういう酒をつくるような状況になってきました。これで世界の酒類、嗜好品と言われるお酒の世界において、同じような土俵に上がることができたのかなというような気がしますが、まだまだスタートラインについたばかりだと思います。逆に言えば、何か方向をつくれば、その方向にお酒というものを持っていけるんじゃないかなと思います。
本当は、今、国内で日本酒というものが全アルコール飲料の中に占めるシェア、皆さんがビールだとか、ワインを飲んだり、チューハイを飲んだりしている中で、日本酒ってどれだけのシェアがあると思われますか。今、7%ぐらいしかないんです。93%はほかの酒なんです。それで、この国内市場を何とか掘り起こすというのは、非常に重要なことです。7%が14%になるというのは、そんなに難しいことじゃないような気がします。そうすると、日本酒の市場が一気に倍になるということです。これは非常に魅力的なんですけれども、この93%の人に飲んでくださいと売り込みに行っても、なかなか買ってくれません。この人たちにどうやって、欲しいと、向こうから買いたいと言わせるかというのが、ちょっとポイントかなというような気がします。そのためには、そのブランディングであるとか、話題づくりとか、いろいろそういったことが大事になってくるんじゃないかなと思っています。その一つの方法が輸出ではないかなと私は思って、今、取り組んでいます。
実はフランスで、フランス食品振興会、SOPEXAという団体があります。これは、1950年ぐらいに、だんだんヨーロッパの市場が一つになる、今のEUになるという動きの中で、フランスの農業の市場が一気に広がるんじゃないかというようなことを期待された時期がありました、でも、そのときにフランスの農業者たちは、非常に小規模であったので、それをそのまま市場開拓ができるか、じゃ、自分一人でそこへ行って、何か売り込みができるかといったらできない、だから国家的に、SOPEXAという団体をつくって、その農業製品を各EUのところへ売り込みに行こうという目的でつくられたと聞いています。この団体の動きが、我々は非常に参考になるのではないかなと思っています。
今現在、日本酒を売り込みに行く、昨年もミラノ国際博覧会でイベントがありました、この間の日曜日も実はミラノに行っておりまして、ミラノで去年のミラノ国際博覧会のフォローアップというふうな、そういう日本酒の会というものに参加してまいりました。非常に地道なことをやっとんですけれども、もうちょっと何かうまくできへんかなというふうなことを常に思っています。
このSOPEXAの団体の設立の趣旨というところを見ると、我々は、フランスの農畜産物、ワインとチーズとハムなんですけれども、その広報を通じて、最終的にフランスというブランドを高めるための仕事をしますというふうなことが明確に書いてあるんです。こんな趣旨を持ってやっているところが、日本の中に、日本酒をやっているところであるだろうかと思っています。つまり、日本酒を広める、日本酒を売るという、そのことじゃなくて、最終的に日本というブランドをいかに高めるかというふうな目的が必要じゃないかなというふうに思っています。
あともう一つ、ボルドーワインというものがありますけれども、ボルドーワインの流通には独特の価格決定の仕組みがあります。イギリス領であった時代から続く制度なんですけれども、ネゴシアンとか、クルティエとか言われる人たち、仲買人が、その値段を決めるんです。そのときに、例えばシャトーのオーナー、生産者の都合で値段が、これは幾らかかって、原価が幾らやから、こんだけなんですと言って、そのまま市場に流すんじゃないんです。例えば市場において、当然原価のことはわかっているんですけれども、より価値が高いもの、お客が欲しがるものについては、価格を高く設定しちゃうんです。これは消費者にとってみたら、何じゃそれという話なんですけれども、もっと長い時間、長期間にわたって生産者の利益を保証しつつ、貿易を通じて外貨を効果的に獲得する、そういう目的に非常に合致した制度になっています。
ですから、フランスのワインというのが、例えば、ワイナリー、何十万するワインがあるんですよと言って、そんな高いブドウがあるんですかという話があるんですけど、そんな高いブドウなんかありません。原材料のブドウにそんな価格の差があるわけじゃないんです。あとはブランド力です。そういった価格決定のあることによって、フランス産のワインというものが非常に高額で取引されて、またそれを手に入れたお客さんたちが満足している、そういう市場がある。
考えてみたら、例えばフランスなんかのブランド品と言われる、かばんとか、そういったものにおいても、原価がどうだったとか、そうじゃなくて、それをブランドとして高めるような高い価値がついている、そういう独特の市場であることが背景にはあるんじゃないかな、そういう中にワインというものも一つ入っていることが、非常に有利な点ではないかなと思っています。
こういうことを余り言うと消費者の方には、何や、酒を高く売るための話か、そんなん、今はもっと安くええ物を提供するのがおまえたちの務めやろとよく言われるんですけれども、それはそれ、それはそうなんですけど、もっと高額なお客さん、もっと富裕層から、どうやってお金をもっと取れるかというようなことも非常に効果的じゃないかなということです。
そのときに、非常に大切な役割をしているのが、ソムリエという人たちです。ソムリエという人たちは、実はお客さんの要望に合うような、そういうお酒を提供するというのが彼らの仕組みです。我々が例えばヨーロッパへ行って、お酒を説明するときに、これは何ですかと。いや、精米歩合が50%の純米大吟醸なんですというような説明をするんですけど、香りはちょっと華やかでどうたらこうたらみたいな、そんなことを言ったってお客さんは、実は日本人に話していると、この話は割と通じるんですけれども、全然文化の違う人たちにとってみたら、それは一体何ですかと。精米歩合って何ですか、その部分は一体何に影響するんですか、そういう一からの話になっちゃうんです。そうじゃなくて、私が飲みたい、私の好みの酒は一体どれですかというふうなことになる。
考えてみたら、ソムリエという人たちは、そういうお客さんのわがままに応えるために存在しているような人たちです。レストランへ、私がおいしいと思うワインを持ってきてくれというふうな、そんなお客さんが入ってきたときに、はい、わかりましたと言って、いろいろな好みを聞いて、これを提供して、お客さんが飲んでみて、ああ、本当だ、あなたの選んだワインは、本当に私においしいと思えたと。そういうことをやっている。そういうことによって、自分の価値も高め、ワインの価値も高めると。そういうふうな仕事をしている人たちです。
今、何を言っているかというと、そういう人たちを育成する、そういうことが、今、日本酒というものに必要なんじゃないかな、そういうことが三重県でできないかなというようなことを考えていました。
例えば、三重県には、先ほどの食材がいっぱいあります。食材があって、地酒もあります。だけど、その単品だけを提供するんじゃなくて、それを総合的に判断してお客さんに説明できる人材、例えばこの松阪牛はどうやって育てられたんだとか、このイセエビはどこの誰が持ってきたんだとか、どういうふうなあれでつくられて、どういうふうな経路をして、それと、このお酒はこういうふうに一緒に飲んでもらうとよく合うとか、もっとおいしいとか、この味わいがどうたらこうたらとか、そういうことを言える人たちが今後、必要なんじゃないかな。
私はそういったことを前にちょっと考えたときに、三重テラスじゃないんですけれども、テラシストというふうな名前で、そういう仕組みをつくったらどうかなと。そういう人たちが、三重県の食材と料理と、それから酒と、そういった地域のことを説明できるような人たちというものが要るんじゃないかなと思っていたんですけれども、実は状況がだんだん変わってまいりました。
今、世界最大のソムリエ教育機関というのがロンドンにありまして、WSET(ワイン&スピリッツ・エデュケーション・トラスト)という、そういう団体があるんですけれども、そこに2年ほど前に日本酒コースというのができました。ソムリエを教育する教官たちを育てているんですね、その機関は。その人たちが今、日本にやってきて、日本酒を勉強し始めている。世界のソムリエたちが、非常に日本酒というものに興味を持ち始めていました。そこで、その人たちを使ったほうが、我々が今、一から育てるなんていうのは、なかなか難しいわけですから。
今、実はそのWSETの人たちが日本にたびたび来ているんですけれども、広島県であったり、山形県であったり、そういったところへ行っているんです。なぜ広島県へ行ったり、山形県へ行ったりしているんですかと。広島県には酒類総合研究所があります。山形県は、今、ロンドンでやっているIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)というところがあるんですけれども、そこの中に日本酒の部門ができて今年で10年になります。そこのところで非常に入賞率の高いのが山形県なんです、そこの山形県のところに行って、その教官たちが日本酒の勉強をしている。残念ながら三重県にはまだ来ていないです。そういう人たちに三重県に来てもらって、三重県の食事と三重県の酒みたいなことを知っていただくなんていうのも、非常にいいんじゃないかなと思っています。
例えば、この間、マスター・オブ・ワインという称号を日本人で初めて取ったという方がいるんですけれども、うちの会社に来てもらいまして、きき酒をしたんです。お酒の味わいについて、何と言うかというと、このお酒には全体的に貝殻を火であぶったときのにおいがすると言うんですね。何ですか、それと言ったら、酸化カルシウムみたいな、チョークみたいな味ですと。それはけなしとるのかしら、余りおいしくないんじゃないかなと思ったんですけど、ソムリエの用語で、これをチョーキーというと言うんです。へえ、と。こういう香りのしている酒は、甲殻類、エビとか、カニとか、そういう料理とよく合うんですよってなことを言うんです。えらい持って回ったことを言うんですけど、例えばこの説明をずっとしてもらえば、これはいいかなと。おもしろい言い方をするなと思って、それから私は非常にその言い方を使っとるんですけれども、そういうふうな形の説明なんていうのは、我々に説明しろ、勉強しろって言われたって、そんなんは無理です。だから、そういうことを勉強している人たちを日本酒に引き込んでくるということが必要なんじゃないかなと思っています。
それで、先ほどの山形県がIWCで非常に成績がいいんですという話もしましたし、酒類総合研究所がやっている全国新酒鑑評会というのがあるんですが、そこの中でも福島県、山形県が非常に好成績です。そういうコンテストでいい成績を上げるということは、やっぱりブランド、それから知名度、そういったものに対して非常に効果的だと思います。今、三重県工業研究所のほうで、いろいろとお酒のことを支援していただいています。以前も私から、またそういった形で要望も出させていただいて、今、いろいろ対応もしていただいているところです。引き続きそういったバックアップというか、技術的なそういったものを、ぜひとも希望するところです。
先日、サミットのことを考えてみますと、いろいろと食材がたくさん提供されました。イセエビも提供されました。松阪牛も提供されました。アオサノリも出ました。何もかも全部出ました。だけど、その中で、割と新聞の中に報道されたものというのに、私が日本酒業界におるから、ひいき目なのかもしれませんけれども、日本酒の記事って多かったんじゃないですかね。日本酒というのが、それを引っ張り上げる非常にいい役目をするんじゃないかなと。福島県の酒が全国新酒鑑評会で非常に好成績である、山形県が好成績である、そういったことによって、そこのお酒、それから、そこの地元の料理が脚光を浴びる、そういったことがあるんじゃなかろうかなと思っています。引き続き、私どももそういったことにぜひチャレンジしていきたいと思っていますし、そういうふうなことが、そのブランディングというものにつながっていくんじゃないかなと。
ブランディング、ブランドを確立するというのはどうしたらええねんというふうなことは、全然どこにも、いろいろ聞いてみましたけれども、誰もそういう正解がないです。そういう、こうしたらええんやというふうなことは、ないです。日本語で言えばのれんですね。のれんというものをどうやって確立したらええねんということは、時間がかかって、それをずっと続けていくということしかないと思います。そういった形の努力をしていかなあかんかなと思っています。
ソムリエの話で言えば、田崎真也というソムリエがおるんですけれども、田崎真也さんが日本ソムリエ協会長になりました、今年の2月に。日本のソムリエたちも、ようやくそれに気がつき始めて、今、日本酒のことを勉強せなあかんのやというようなことに気がつき始めたというか、そういった取組を始めたような感じですので、我々にとってみたら非常に期待するところです。
三重県にも講演者として見えたみたいですけれども、デービット・アトキンソンという人が書いた「新・観光立国論」という本の中で、世界のセレブたちは日本に来たいんやけど、日本に泊まるホテルがないんやと言うんです。いや、帝国ホテルがあるやないか、志摩観光ホテルがあるやないかと言ったって、いや、そんなところ、せいぜいええホテルでも五、六十万円でしょうと言うの。1泊の料金らしいです。彼らは1万ドル以下のところには泊まらんとか言うんです。1泊1万ドル。1万ドルって一体何やねんといったら、100万円、200万円。一体それってどんな部屋ねん、どんなサービスができんねんという話を言ってたら、アマネムができましたと。アマンリゾートというのがつくったらしいですけど、あそこは高いらしいです。
そういった形で、例えば何が問題なんやというと、世界の、例えばベルサイユ宮殿というのは、何か部屋を1日1500万円出せば、借りられるらしいんです。その中を借りて、どこかから調理人も集めてきて自分でパーティーをする、そういうことができるようになっているらしいです。すぐそんなことをせえというわけじゃないんだけれども、世界のセレブたちというのは、そういうふうなことをやっているのかというふうなことを思うと、日本って観光資源がいっぱいあるのに、まだまだできるんじゃないかなというふうな話だったと思っています。
実は、よく鈴木知事が「実はそれ、全部三重なんです!」というキャッチコピーとか、いろいろそうやって言っていたというのは、何か知らんけどサミットのためにずっとやっていたんじゃないかなというようなことを思えるぐらい、割とうまくサミットという成果が得られたんじゃないかなと、あとはこれをどうやって生かしていくべきかというと、三重県というものが今まで非常に知名度が薄かったことなんですけれども、三重県ならではのできることということができないかなと。
1つは、先ほどのWSETとか、ソムリエたちとか、そういった、食と酒について説明できる人たち。
それからもう一つ言うと、鈴鹿市内で商売をしているときには、鈴鹿ってどんなところと聞く人はいません。ところが、遠くへ行けば行くほど、この酒ってどんなところでつくられていたの、三重県ってどんなところ、鈴鹿ってどんなところと聞かれるんです。どうも酒というものは、つくられた土地に皆さんの興味が行くらしいんです。例えば、ワインが1本あります。このワインがどんなところでつくられたのということに、やっぱり飲んでいると興味が行く。ですから、酒を語ること、食を語ること、語れる人たちを育成するということが、ひいてはこの三重県というものが広まっていく。ボルドーへ行きたいとか、ブルゴーニュへ行きたいとかいう人が、ボルドーのツアーに行くとか、そんなことがよくあります。そういった形のもので結びついていくんじゃないかなと思っています。
あとは三重県でお酒のコンテストができないかなというふうなことを考えています。よくある今の世界のコンテストは、いろいろあるんですけれども、お酒単品の品評会なんです。お酒を飲んでみて、これがうまいとか、まずいとかやるんですけど、何か三重県ならではのコンテストができないかなと。
一つの方法は、食と合う、合わないということをやるようなコンテスト。例えば松阪牛、イセエビ、かつおぶし、その3つがあったとします。それぞれと合う酒というのを選びましょうと。具体的にいうと、じゃ、松阪牛を食ってから飲むのかと。そんなことをやっていたら、すぐおなかいっぱいになっちゃうので、大変だなと。じゃ、松阪牛のスープをつくりましょう、イセエビのスープをつくりましょう、かつおぶしのスープって、かつおだしですね、例えばそれをスプーン1杯飲んでから、きき酒をして、よく合うとか、これが合わないとか、日本全国規模、ひいては世界規模で、そういうサミット記念の日本酒コンテストというのを、三重県ならではのコンテストですというようなことをやってもおもしろいんじゃないかなと。
そして、じゃ、優勝したらどうなるのというと、優勝したら、例えば伊勢神宮で10月1日の日本酒の日に、我々酒造組合のほうでやっているわけなんですけれども、こもだるを担いで伊勢神宮に奉納するという行事をやっています。そのときに、優勝者には、そこを先頭になって行ってもらうと。その権利を優勝の景品というか、景品にしたら伊勢神宮に怒られますので、そういう栄誉を与えるというふうな形でやれば、非常におもしろいし、受けるんじゃないかなってなことも思っています、ってなことを何とかこの知名度を生かして、三重県からの情報発信というものをしていただければなというふうなことを思っています。
以上です。
○中嶋委員長 どうもありがとうございました。
皆様方、本当に貴重な御意見をいただきましてありがとうございます。
それでは、委員の皆様方には、ただいまの御意見を受けまして、御質問等をお願いしたいというふうに思います。
なお、一応念のため申し上げるんですけれども、皆様方への御質問でございますが、私のほうから御指名をさせていただきますので、御指名に応じて御発言をお願いしたいということと、あと委員のほうへの質問というのはできないということになっておりますので、御了承いただきたいというふうに思います。
それでは、委員の皆さん、御質疑がございましたらよろしくお願いいたします。
○山本委員 本当に詳しく御説明いただきましたけれども、どうもありがとうございました。
サミットを契機にされて、いろいろ飛躍をされたところのお話もお聞かせいただいてどうもありがとうございました。
桑名市、それから三重交通グループホールディングスと、それから酒造組合に1点共通してお伺いしたいなと思っていますのは、今回サミット、もしくはジュニア・サミットが開催されて、この以前と以後でどのように業界とか、それからあと市というか、市の雰囲気とかを含めて変わったかということをちょこっとずつ、ひとつ、短い時間で結構でございますので、お伺いしたいなと思います。
それともう一つは、桑名市のほうには産業観光というのを、少し事例がありましたんで、もう少し詳しく、また新たな事例でもあればお伺いさせていただきたいと思います。それから、三重交通グループホールディングスのほうには、MICEのところで大分、県のほうに少し厳しい話をお伺いさせていただきまして、恐らくこれから三重交通グループホールディングスのほうもMICE誘致というのは、業界の中でも期待をされている面があると思いますので、MICE誘致に対しての三重交通グループホールディングスの、これからの意気込みといいますか、そんなところもお伺いをし、それから、あと酒造組合のほうでは、今回、日本酒を海外へどんどん売っていきたいと、こういう思いを聞かせていただきましたので、ワインとか、ウイスキーとか、それに打ち勝っていく、そんなような酒づくりというんですか、何かこのサミットを契機にして、そんな秘策でもあればちょっとお伺いさせていただきたいと思いますが。
以上。
○中嶋委員長 それでは、平野参考人のほうから順次お願いしてよろしいでしょうか。お願いいたします。
○平野参考人 今、山本委員のほうから御質問いただいた共通してということで、サミットを開催して、以後でどう変わったかというお話ですけれども、今一番は、市民の方が結集したという部分で、これが今、産業観光につながってきているというところで、産業観光は具体的な、今、機動的にすぐに取り組めることは何かという中で出てきたものなんですが、その前の組織として、国際観光まちづくりKUWANAという部分を今年度、地方創生に向けてやっております。
これについては、行政だけではなくて、いわゆるジュニア・サミットに参加していただいた方、そこのところの連携というか、そこでの結集は、今のこの新しい次のインバウンドなり、産業観光に生きていると。ですので、以前にはない連携が、このジュニア・サミットで生まれたと。いわゆる民間も含めて、市民の方も含めて、ジュニア・サミットのボランティアもそういった部分で通訳ボランティアとして入っていただくと。今まで桑名市行政とは全く接点のない方に通訳ボランティアで今回入ってきていただいたので、それをいかにどうつなぐかという部分、そういった部分で、この参加していただいた方が、次の産業観光なり、インバウンドに一緒になって取り組んでいくという、そういう組織というか、そういうネットワークができたことが一番大きく変わったというところであります。
それが一番大きく1点というところです。
あと、子どもたちにも国際化に向けて目を向けるきっかけにはなったと思っております。やっぱり今まで海外とかは、外国人って、桑名に来ているのという感覚、市民の方も含めて、そういった状況から、この契機に、桑名にも外国人の方って結構来ているよねという感覚が大分出てきて、子どもたちも、世界とか、海外という部分について自分たちが勉強して、昼休みに放送して、世界の各国を紹介するという取組がサミット給食で始まりましたので、そこも大きく世界に目を向けるきっかけに子どもたちにとってもなったというふうに捉えています。
それが大きく2点としては、そういった部分でどう変わったかという部分の御説明で、産業観光も今、一緒に。
○中嶋委員長 はい、よろしければ。
○平野参考人 産業観光の部分の補足というところで、1枚ちょっと時間の関係で少しはしょらさせていただいたので。
事前資料として、この2枚お配りしているうちの一つ、「Industrial Tourism in kuwana」という紙をお配りさせていただいております。これは実際、産業観光で訪日外国人の誘致という部分で今、具体的に取り組んでいる部分です。この事業のきっかけは、先ほど三重交通グループホールディングスのほうからもありましたけれども、いわゆる外国人がどう今現在入ってきているのか、そういうマーケティングが全くされていないと。私どもも、そういった桑名市内に今既に入ってきている方をどう市内に巡回させるとか、滞在させるといいのかということで勉強会をやっていたんですけど、幾つか市内でも、イルミネーションの方が、海外からたくさんの方が見えていますし、いろいろリゾートホテルにも泊まられていますが、皆さん、大手のツアーとか何かで来て、どういう形で入ってきているか、ましてや桑名市で少し回遊できるかどうかを検討する中でも、そういった方を呼び込んできても、なかなか今までは切り口ができなかった。いわゆるもうツアーパッケージですよというような形で自由度がない、ハンドリングがきかないという状況であったんです。
そういったものが、このジュニア・サミットを契機に、一つの切り口が産業観光で、桑名市内に2時間だけ来ていますよというところを掘り下げて聞いていく中で、一緒に桑名市にもっと協力をということで、ジュニア・サミットを契機に入り込んできていただいて、情報を共有して、桑名市に協力して、自分の企業だけの視察じゃなくて、そうしたら桑名市内に泊まっていただいて、消費につながって、食事につながって、お土産物につながってということで、消費につながって、地域の活性化につながればということに協力しましょうということになりまして、それを分析していくというのが、中段、本事業のきっかけというのが、この(3)にありますけれども、桑名市内に「年間2000人を超える視察」と書いてありますけど、これは年々伸びてきていまして、今年は2400人を超える外国人の方が見えていると。
アジア各国からということと、あと欧米先進国も含めて来ていると。今日も実はカザフスタンからも見えていますし、つい最近、先ほど事例を紹介させていただきましたけれども、中国の北京とかいう話もありましたし、今月はまた先進国ドイツからという形で、もう次々入ってきていると。今言いましたように2時間だけで桑名市へ来て、そのまま素通りされる方を滞在させていると。というのは、ショッピングモールへ案内するというネットワークと、そこでの日本的なものづくりとか経営とかを広めて、今の言う、相手の企業の方が桑名市内の何を見たいかとか、何をしたいか、まずそれを聞けるということがすごく大事で、それをやっとつながりを持つことができたと。その切り口を聞いて、そのニーズに合った形で、桑名市内にそのニーズに合うものは何があるかを探して、そういうプログラムをつくっているという状況です。向こうのニーズにあって、こちらが提供できるものが合えば、桑名市に泊まって1泊2日で滞在しますよという形になってきたと。それがツアーとして実際になりつつあるという部分です。
細かくは今、各国で企業、国によって全然ニーズが違う。行きたいところ、見たいものが全く違います。聞いているところですと、市役所を見てもいいですよというのは、窓口サービス、日本的経営でどうやっているのかとか、いろいろな、幅広いニーズがあるという部分にマッチングをしているという部分であります。そういった部分を探していただいて、滞在と消費を呼んでいくということですが、そこで1点、一番の問題のところは、こういった部分で、もっとたくさんの方に来ていただこうと思うと、参画をたくさん促さないと、いわゆる市内企業だけではなくて、広域で産業観光をやっていますよと、いわゆる自分のところの特徴、特技とか、こういった部分を紹介していただける企業に一緒に入ってきていただかないとプログラムとして成り立ちませんので、今、その部分で、参画企業を募っているというところです。
ただ、企業にとって、そうしたらメリットは何か、本業じゃないところで何があるんだという部分で、この一番下のところを今、売りにして、営業活動をさせていただいているというところであります。いわゆる工場視察を通じてBtoBとか、いわゆる夜のマッチングでBtoBの機会を設けますよという形であったり、いわゆる産官学の連携で雇用確保につなげますよ、桑名市内、また県内にはこういう光る企業があるんですよ、名古屋で就職するんじゃないですよと、ぜひ県内にもありますよということを、就職のリクルートの短期間ではなくて、もっと幅広い時間を使って、親御さんも含めて発信する機会を今、つくろうとしております。人がたくさん見えるようなショッピングモールも含めて御協力をいただくということで、町工場なり何なりの企画も今、検討中で、そういった幅広い本当の参画によってこの事業が成り立つという形で今、進めておると。そういったメリットを企業にも紹介しながら参画を今、促しているということで、今年度もう試行がスタートしていて、次年度は収益も上げながら自走できる仕組みに取り組んでいるという状況です。
以上の簡単な説明で申しわけありませんが、以上でよろしいでしょうか。
○中嶋委員長 神谷参考人、よろしくお願いいたします。
○神谷参考人 私のほうで、まず、どのようなことが変わったかという点に関して言えば、伊勢志摩地域のお客さんの流れが変わったんじゃないかなというふうには感じています。これは特に統計をとっているわけではないんですが、鳥羽水族館であったりとか、志摩スペイン村であったりとか、その辺の来場者数は余りよくないというような話も聞いています。従来は、伊勢に来たお客さんが鳥羽に泊まってみえるというのが多かったパターンだと思うんですけれども、もう今は伊勢から賢島、やはり情報が発信された賢島がすごい盛況だというふうに聞いております。
あとお客さんの層も若干変わっているんじゃないかというのは感じています。というのは、例えば先ほど言ったファミリー向けの施設は芳しくない中で、ミキモト真珠島が伸びているというような話も聞きました。ですので、お客様の層と動き方がちょっと変わってきとるかなと。伊勢神宮は相変わらず、まず来てもらったら伊勢神宮に寄られとるということに変わりはないんですが、その後の回遊地が変わってきたんじゃないかなというような気がしております。
あとMICEに対する取組といいますか、ことなんですけれども、県のほうからは、関係機関として、例えば宿泊施設のことであるとか、コンベンションホールのことであるとか、そういうことは情報の収集をするためにアンケート等、そういうことの話はしてございます。私どもとしても参画をさせていただきたいというような、そういう情報については交換をしておりますが、正直言って一体誰にどのような情報を発信したらこれが来ていただけるのかというのが大変難しい問題というふうに思っております。
現在では、そこのところで解決策がないまま、私もつまり、何かしなくてはならないんですが、今のところ動けていないと。どういうところと組んだらいいのかと。大手の旅行代理店は、専門にそういう組織があります。開催場所の決定はどのようにされるか、ちょっとわからないんですけど、例えば何とか学会は名古屋でMICEをしますというようなことになれば、大手旅行代理店の方々は、そこの宿泊機関の手配をしたりとか、そういうことはされとると思います。だから、どこどこで開催をしますという決定、それは開催する側の都合でございますので、そこまで入れた営業が、そこの方々もできているかと言われると、そこまでの情報の確認はできておりませんので、本来は、ある学会とかで全国規模なものがあったら、そこまで行って三重県で開いてくださいということまでしなければ、三重県での開催が難しいのかもわからないですし、その辺のアプローチについては、大変難しい問題かなというふうには考えております。
以上でございます。
○中嶋委員長 ありがとうございます。じゃ、清水参考人、よろしくお願いいたします。
○清水参考人 まず、前と後でどういうふうに変わったかといいますと、全国のお酒の出荷量を見ていますと、まだまだ厳しい状況が続いています。99%から100%ぐらいというふうな出荷状況ではあるんですけれども、三重県内の出荷量を見ますと、今108%ぐらいという形で、サミット後はおかげさまで出荷量が順調に伸びているというふうな状況です。先ほどの三重県のお酒というものについての知名度も非常に上がっているように思います。今後、それが落ち着いてしまうと、我々としても非常に困るんですけれども、何とかそれが続いていければなというふうなことを今、願っているところです。
あと、輸出に対するお酒の秘策なんですけれども、実はないです。もしもそういう秘策があればいいんですけれども、なかなかないです。ただ、我々にとって救いなのは、今、我々が非常にこれをおいしいなと、自分たちがおいしいな、それから自分たちの国内のコンテストでいいなと、いい成績になった物を海外に持っていって、海外の方々に飲ますと、うまいと言っていただくというのが、非常に心強い限りです。実はこれは発言者がほかにおるもんですから、それをちょっと引用する形で言うんですけど、今、山口に獺祭という酒のメーカーがあります、非常に世界的に有名な、ちょっと伸びているところなんですけど、そこの桜井社長というのが、うまいことを言っているなと思って、私はいろいろ引用させてもらっているんですけど、自分たちの酒を世界のどこへ持っていっても、どの国でも上位5%の人たちの舌は変わりませんと言うんです。皆さんも、いろんな人に飲ませる、全国民がうまいとは言わんけども、上位5%の人は変わらないという話で、あそこの酒が世界で伸びているんだというようなことを言っていますけれども、そういった形のものが、我々としては今、自分たちのおいしい物を持ってきてやっているという形です。
あともう一つ、これも嗜好品というお酒の特徴なのかもしれませんが、例えばブラジルに向けて持っていく酒、例えばヨーロッパのイタリアへ持っていく酒というふうな形で、そんなことは到底できるわけじゃないんです。我々のこんな小さな会社では、そんな細かいことはできません。でもそれをやったからといって、果たして向こうの人に喜んでもらえるのかなと。逆の立場をちょっと考えていただくと、例えばフランスの超有名なワインメーカーがあって、その人が今度やってきて、これは日本人向けにつくったワインなんですと言われても、余りうれしくないような気がするんです。俺は本物の味がわかるで、本当のフランスワインのボルドーの一番ええやつを持ってきてくれというふうな形になるんじゃないかな。
それというのが、多分カップヌードルであるとか、ほかの食品はローカライズしていく、そこの味わいに変わっていく。私も先日ミラノへ行っとって、こんなカップヌードルを買ったんですけれども、現地の味つけになっていました。ついついそういったものが食べたくなって買ってみたところ、ちょっと日本の物とは違うわという話になりましたけれども、食品というのは、ローカライズしていって、そこの味わいになっていくんです。ところが、嗜好品であるお酒というのは、そこの一番専門家がうまい、自分たちが本当にええ物というものをよこせというふうな形になるんじゃないかな。これは我々清酒をつくっているメーカーにとってみたら、逆に言えばラッキーなことで、そのまま幸福なことですから、そういうふうな形で自分たちがいいというものを今、世界に売っているという状況です。
以上です。
○中嶋委員長 ありがとうございます。
○山本委員 本当にどうもありがとうございました。
旅館のところでも、割とサミットを開催して、ある面では効果があった、もしくは新しく流れが変わって、ある面では観光含めていろいろプラスになったと、こんな話でございました。本当にありがとうございました。
あと桑名市の産業観光のほうは新しいケースというんですか、三重県の中でもどんどんこれから、ある面では参考というんですか、伸ばしていかない施策と思いますけれども、これはお金を取っとるんですか、1人何ぼとか。そんなところをちょっとお聞きさせていただいて、あと三重交通グループホールディングスのほうは、県のほうもやっぱり情報はある程度どんどん流していかなあかんということをよくお聞かせいただけましたので、今後いろいろ、機会があれば、ひとつ物申していきたいと思いますけれども、桑名市のほうにちょっとお伺いします。
○中嶋委員長 平野参考人、お願いいたします。
○平野参考人 今の御質問の産業観光で、今現在の企業は、毎年度受け入れている中では、1グループ10万円ということではお聞きしております。そこがお金をその会社に払って、視察をさせてほしいという形で有料でやっていると。2時間で1グループ10万円です。実際、海外からの視察の中では、ほかも含めて何泊かされるんですが、一応基本的に視察にはお金を払われているということで、お金を払って受け入れるという形を桑名市としても考えております。で、それを収益として自走できる仕組みを考えたいと。来られる方は、規模が大きい海外の会社の方が多いみたいで、まずは経営者が入られて、幹部が入ってきて、管理職が入っていくということで、数年ずっと同じような会社が入ってくると。いわゆる消費効果も相当高いというか、波及効果も高いということで、飲食も含めて相当使われるというお話を聞いていますので、MICEと同じように相当消費がされるというふうな見込みで思っております。ですので、そういった有料でのをこれからも桑名市としても広げたいなという思いです。
以上です。
○山本委員 ありがとうございました。
もう長いですから、これで終了させていただきます。どうもありがとうございました。
○中嶋委員長 限られた時間でございますが、ほかに御質疑は。
○濱井委員 桑名市に、引き続きその点でちょっとお伺いしたいんですけれども、今、御説明の中で、着地型観光とか、あるいは教育観光とか、それからもう一つは広域的な連携をしていきたいというお話もあったと思うんですけれども、それをもう少し具体的にどういうふうに考えておられるのか。
先ほどの企業が毎年度2000人ぐらい来られるということで、それは引き続き増やす方策をとられとると思うんですけれども、もう企業任せという形なのか、市も参画されて、今後やっていかれるのかというようなこともあわせてお伺いしたいと思うんです。
それから、もう1点、ジュニア・サミットで経験されたことをほかの地域にもやっぱり知らせていくといいますか、そういった部分が必要だと思うんですよ。今の観光関係は、本当に参考になって、これから、例えばほかの工業関係の盛んなところとか、あるいは工業だけじゃなしに、ほかの産業的なところへも来ていただくような取組もつなげていけるのかなとは思うんですけれども、ただ、今は余り実績がないんじゃないかなという気もするので、現状というか、これからどういうふうに取り組んでいかれるのかというようなことをお聞かせいただければなと思います。
○中嶋委員長 じゃ、平野参考人、よろしくお願いします。
○平野参考人 幾つかいただきまして、済みません。
教育旅行と着地型観光という部分はどうなっているかということですが、教育旅行につきましても、先ほどパワーポイントのほうで少し最後のところでお示しをさせていただいたとおり、台湾の高雄市から今回、見えたということで、今回の各学校長15校が見えて、毎年度海外へ行っている中で、その校長判断でどこへ行くかを考えると。その中で桑名市へ見えた中では、台湾の局長も、いわゆるジュニア・サミットという部分ですごく関心を持ってみえて、いわゆる桑名市の、ジュニア・サミット開催地になって、何が魅力でとか、どこへジュニアが見に行ったという部分にすごく関心を持っていると。ですので、その辺では、桑名市にとっては大変ありがたいことで、同じようにジュニア・サミットの場所を見ていただいたと。赤須賀の環境取組、NTNのいわゆる環境に配慮した、循環型社会の構築、そういった部分を見ていただいて、関心を示していただいたということで、これは、ジュニア・サミットを生かして、今後、教育旅行という部分でも大変いい資源として、桑名市としては今後も活用していきたいというふうに思っています。
着地型観光については、全般的な桑名市の知名度、今の教育旅行、産業観光も含めてですし、こういったジュニア・サミットを開催したことによる、今の組織化という話をさせていただく中で、産業観光、教育旅行が、もう切り口が幾つか見えてきて、今、動き出していますけれども、いわゆる着地型についても、桑名市のよさをもっとうまくパッケージして外へ発信できないかと、そういった商品、いわゆるツアーとか、プログラムを今、検討していただいている状況であります。
そういう中で、先ほど私どものほうから広域連携というお話をさせていただいたのは、旅行者なり何なりに聞くお話、相談をさせていただく中で、ジュニア・サミットを開催したといっても、実際、来てくれたときに、いろいろニーズに応えていくときに、コンテンツとして1市、桑名市だけでのコンテンツで何泊も泊まるようなツアーを作成するのは、ちょっと厳しいんじゃないでしょうかねというお話を正直なところはいただいております。検討はもちろん、協議会の中でしていただいてるんですが。というお話がある中では、やはりジュニア・サミットの回った先を一つのツアープログラムにするとか、もっと広域の観光の魅力を連携して、幾つかのツアーをつくるという方法があると思います。
産業観光も先ほど言いましたように、桑名市の企業だけではなくて、分野によっては、既にあった話ですと、例えばスチールメーカーを見たいとか言うと、桑名市にはなかなかちょっとないと。そういった部分のオーダーとしては、多分広域で対処しないと海外からの視察に応じられないのかなというふうに思っておりまして、そういうためのネットワーク化、こういうニーズがあったときに、どこどこへ行くといいですよねという部分のネットワーク化、そのためには、産業観光も、企業任せでは、横の連携はとれないんです。というのは、一企業がやっているだけでは、いや、あなたのところのもうけでしょうという形にやっぱりとられるところがあるので、その辺は何のためと、いわゆる趣旨、目的に、大義として、行政が入ったりとか、そういった部分です。そういった部分では、今後も行政がかかわって、横の連携を図っていく必要があると思いますし、そういった面では、広域という部分では、特に行政が入って、今後もかかわって、これを継続性のあるものにしていきたいというふうに考えております。
あと、最後もう1点ですね。他の地域へ知らせていくとか、他の産業へのつながりという部分ですが、まずできるところから、切り口で、実現できるところから、切り開いていくと。計画とか何かはたくさんつくっているんですけれども、なかなかいわゆる本当に目に見えてで成果という部分を上げるのが難しい中では、切り口、今のように着地型観光とか、旅行とか、行けるところはどんどん進んでいく、その中で、見出していく、波及効果、裾野を広げていく、今、そういう戦略で桑名市としては取り組んでいる状況であります。ただ、今後は波及効果は高いというふうに期待をしておるところでございます。
以上です。
○濱井委員 ありがとうございました。
積極的に県下に広げていただけるような取組にもつなげていかれるようなお話でございました。本当にありがとうございます。三重県も、そういったところを受けて、やはり連携していく必要もあるのかなとは思うんですけれども、これは県のほうともまた話をする必要があるのかなとは思いますけれども。していただく場合もあるんでしょうけれども。
それともう一つ、最近、日本版DMOの関係がございますけれども、地域連携といいますか、そういう類いの日本版DMO的な動きといいますか、それは、桑名市のほうではお考えといいますか、考えとるところはあるんでしょうか。ついでに申しわけないですけど。
○平野参考人 今のDMOのお話をいただきましたけれども、今、県内というか、ちょっと北勢のほうでもそういう動きで、協議には参画はさせていただいております。
ただ、桑名市として、DMOという部分について、将来的に、いわゆるDMO化というのは目指すべきだというふうに考えておるんですが、いわゆる事業組み立てとして、行政主体になるとなかなか盛り上がらないというところもありますので、やはりその辺については、民間の方のお考えとか、そういった、入られる方のお考えを聞きながらというふうに思っております。
という中では、今、動いている民間と一緒に連携して、切り口で、やっぱり行政が補助金を出して進めるのではなくて、どこを収益として自走できるか、いわゆる継続的、自立で継続してやっていけるかという部分が大事かと思っておりますので、そういった部分の柱立ての中で、横展開、深掘りができるような事業化になっていければ、必然的にDMO化につながるのではないかなというふうに考えております。
以上です。
○濱井委員 ありがとうございました。
もう結構です。ありがとうございました。
○中嶋委員長 時間もそろそろ参っておりますので、どうしてもこれだけはお聞きしたいという方がみえましたら。副委員長以外でみえますか。
○彦坂委員 彦坂と申します。今日はありがとうございました。
ちょっと何点かお伺いしたいと思いますけど、まず、桑名市のほうの例の産業観光ということでは、これはPRというか、もう御存じのことだと思うんですけれども、鈴鹿市あたりの商工会議所中心でこういうことをやっておりますので、ぜひコラボして、北勢圏域でやっていただければなというふうに思っていますので、よろしくお願いします。
それと、三重交通グループホールディングスの神谷参考人にお伺いしたいんですけれども、先ほど要望の中のマーケティングの中で、県にもぜひデータが欲しいよというお話をいただいたんですが、プロフェッショナルなんで、いろんなデータをお持ちだと思うんですけれども、三重県も毎年、観光のいろんなデータを出しているんですね、観光局のほうで。あれでは足りないんで、もっとほかの情報で、どういった情報を欲しいのかというのを1点お伺いしたいと思います。
それと、もう一つ。清水参考人、ありがとうございます。
私も酒は嫌いなほうじゃないんで、よく、以前は沖縄サミットで使われた足利のココ・ファーム・ワイナリーのところへ行ったりだとか、いろんなところへ行くんですけれども、今、近鉄なんかで、たまに三重県の蔵元の何か飲み歩きみたいなのをやっているんですけど、あれをぜひもうちょっと、全国版ぐらいにして、寄せて、酒だけではなくて三重の食というのを含めて、そういうのをやったらいいんじゃないかなという、ただ単なる素人考えなんですけど、その点はいかがでしょうかというのをお伺いしたいと思います。
○神谷参考人 まず、お客さんの流れなんですけれども、実際、特に訪日外国人旅行者の方が三重県にどれぐらい滞在しているのかとか、どこからいらして、どこに行かれるのかとか、私どものグループでも、例えば桑名とか、四日市とかでビジネスホテルを展開しているんですけれども、正直言ってそこまで深く聞けていないというのが現状なんです。ですので、サンプリングをするとか、何らかの方法で、なぜ三重県を選んでもらったのか、そこで選んでもらったところが海外にうまく発信されていて、それをもっと私どもが情報発信すれば、さらに来てもらえるんじゃないかとか、まず、三重県を選択してもらった動機、そういうのを最初にちょっと、特に訪日外国人の方については、いただきたいなというふうに思っております。
あと、滞在を長くされればされるほど消費額というのは増えていくという中で、実際、平均、三重県に訪れた場合に何泊ぐらいされているのかとか、そういうこともできたら知りたいなとか、切りがないと言えばないんですけど、もしそういうことが可能ならば、いろんな情報が欲しいなというふうには思っております。
○彦坂委員 ありがとうございます。
○中嶋委員長 清水参考人、どうぞ。
○清水参考人 まず、先ほどのお酒と食とのイベントということのあれなんですけれども、全国規模でそういったことをぜひやりたいと思います。
それで、先ほどもいろいろワイナリーを訪問されたということもあるように、そのお酒を飲まれた方々が、今度はぜひ三重県を訪れたいというふうな、そういう形になるんじゃないかなと。ただ、お酒を飲む、何々を食べるという、そのものだけじゃなくて、実は我々がどこかの飲食店なり、どこかへ行ったときに、どういう満足度があるのかなと。物自体の満足度だけじゃなくて、実はだんだんと変わってきているんじゃないかなと。量から質へと言うのが適当かどうかあれですけれども、満足感、どういった変わったものを食べたのかということも、一つの非常に重要なことなんですが、どういうサービスを受けたのか、どういうふうな説明があったのか、満足感の中身が、そういう人的な要因が非常に大きいのじゃないかなと。そういう形で、先ほどの私の話のあれなんですけれども、そういう説明できる人たち、そういったもの。
それから、ちゃんと外から見た目線でお酒のこと、それから食のことを語れるような、そういった形の取組というものが、ぜひとも欲しいというふうなことを思っています。
それから、先ほどの三重県というものをもっともっと、三重県の酒を高めていくためには、やっぱり日々の、ずっと、我々でよく伝統産業と言われて、昔ながらの製法でつくっていますというふうな形で言うんですけれども、本当はそれだけじゃないんです、毎日毎日技術革新があって、あちこちでいろんなことの研究成果が発表されて、それに基づいて市場がどんどん変わっていっている、昔と同じものをつくっているだけでは、やっぱり勝ち残っていけない、選んでいただけないという状況があるので、そういった研究開発、そういったものが非常に求められるところであると思っています。
○彦坂委員 ありがとうございました。
○中嶋委員長 ほかにもお聞きしたいと思われる方もみえるかと思いますが、予定時刻を大きく超過しておりますので、質問については、これで終わらせていただきたいというふうに思います。大変申しわけございません。
委員会を代表して一言御礼申し上げたいというふうに思います。
改めまして、本日はお忙しい中、委員会のほうへ御出席賜りまして、貴重な御意見を賜りまして、本当にありがとうございました。
今後の我々の委員会の議論に確実に反映させて、本当に伊勢志摩サミットの成果を一過性に終わらせないように取り組んでいきたいと思いますので。皆様の貴重な御意見は今後、委員会の議論に反映させていきたいと思いますので、引き続きの御指導をよろしくお願いします。
本日は、まことにありがとうございました。
それでは、ここで暫時休憩といたしますが、着席のまま休憩とさせていただきます。
(休 憩)
Ⅲ その他
○中嶋委員長 休憩前に引き続き委員会を再開させていただきます。委員間討議なんですが、本日の聞き取り調査について、特に御意見のある方がみえましたら。
〔「ございません」の声あり〕
○中嶋委員長 特によろしいですか。
○藤田副委員長 ちょっと質問できなかったんですけれども、三重交通グループホールディングスがマーケティングの重要性というのを非常におっしゃってたんですよ。個々の企業が単独でやるマーケティングというのは当然自分の会社でやっていくというのが必要だと思うんですが、やっぱり県としてマーケティングをやるような仕組みを持っていくというのは重要ではないかなと。これは個人的な意見をちょっと申し上げさせてもうてますけれども。みえ旅パスポートが60万部出ていると。そのうちの7万人のデータを持っていますよという話があって、今回、みえ食旅パスポートに変わったと。
内容は、段階をやりませんという改定をやられておるんですが、先ほどのデータが重要だということの関係の中で、やっぱりパスポートを持った人がどんな動きをしているんだということがわかるようなカードみたいなものに変えていくようなことが必要なんかなというのを、ちょっと話を聞いて思ったもんですから、その辺の質問をちょっとしたかったんですけれども。マーケティングが重要だということをやっぱり重要視していく必要があるのかなというふうに思います。
こんなんでいいんですか。
○中嶋委員長 はい。一般質問のほうでも御提案された内容を改めて言っていただいたというふうな認識もさせていただきながら、何かほかにございましたら。
○彦坂委員 僕が聞いた意図は、先ほどちょっと話をしていたんですけど、本来、三重交通グループホールディングスはプロなんで、そんなものは自分のところできちっと切り開いて、マーケティングリサーチをやってビジネスをするというのが、僕は基本のきだと思ってたので、ほかにどんなのが要るんですかというのを伺ったんです。
県として、どういう情報を出すかというのは、非常に問題なんですけれども、いろんな観光集客のデータブックなんかも年に1回ぐらい観光局のほうから出ていますし、そこまで分析をして、企業に提供をして、それで何か経営まで動かしてしまうようなことを、私たちは行政としてありなのかななんてちょっと思ったりもするもんですから、その辺のさじかげんがやっぱりちょっと難しいなという、言っていることがわかりますか。
○中嶋委員長 よくわかります。ありがとうございます。
ほかに何か御意見はございますか。
○濱井委員 桑名市ですけれども、広域連携的な産業観光を言われていましたけれども、その後、やはり異なる市町間の連携ということになるんで、三重県もそこへ入っていって、三重県全体に広めていくような取組も必要かなと思いましたので、その辺はちょっと意見として述べさせていただきたいと。
○中嶋委員長 ほかにございますか。
〔発言の声なし〕
○中嶋委員長 よろしいですか。
わかりました。一応、いろんな御意見も賜りましたので、今後のこの特別委員会の議論での種として残しておきたいというふうに思います。
なければ、これで本日の参考人からの聴き取り調査に係る委員間討議を終了させていただきます。
あと、配付資料のほうをちょっとごらんいただきたいんですが、先般開催されました「みえ高校生県議会」におきまして、暁高校の生徒から質問をいただきました。再質問含めていただきまして、私のほうからちょっと答弁もさせていただいておりまして、これはまた御参考いただきながら、この委員会の調査にも活用していきたいなと思っております。
かいつまんで言いますと、県は伊勢志摩サミットを活用したグローバル化についてどう考えているのかと。また、それはラグビーワールドカップ、東京オリンピックにどう三重県はかかわっていくのというふうな御質問でございまして、ポストサミットの中でも、そういった成果を生かして、例えば今日のジュニア・サミットの話も含めて、MICEであったりとか、高校生をはじめとする若い方々のグローバル教育を進めていくとか、そのようなことをお話しさせていただいたところでございます。
この件に関して何か御意見というか、御質問とかがありましたら。
〔「なし」の声あり〕
○中嶋委員長 特にございませんか。
なければ、以上で委員間討議を終わらせていただきますが、よろしいでしょうか。
〔「はい」の声あり〕
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
サミットを契機とした地域の総合力向上調査特別委員長
中嶋 年規