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平成28年11月14日 子どもの貧困対策調査特別委員会 会議録

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子どもの貧困対策調査特別委員会

会 議 録

(開 会 中)

 
開催年月日     平成28年11月14日(月) 自 午後1時6分~至 午後2時20分

会  議  室     201委員会室

出 席 委 員     9名

            委 員 長    藤根 正典

            副委員長     田中 祐治

            委    員    中瀬古 初美

            委    員    山内 道明

            委    員    稲森 稔尚

            委    員    小島 智子

            委    員    北川 裕之

            委    員    青木 謙順

            委    員    水谷   隆

欠 席 委 員     なし

出席説明員   

     [健康福祉部]

            地域福祉課長               磯田 晋一

            子育て支援課長             中澤 和哉

                                       その他関係職員

     [雇用経済部]

            雇用対策課長               藤川 和重

                                       その他関係職員

     [教育委員会]

            小中学校教育課長            花岡 みどり

                                       その他関係職員

委員会書記

            議  事  課  班長  中村 晃康

            企画法務課  主任  森岡 佳代

傍 聴 議 員     なし

県 政 記 者     1名

傍  聴  者     1名

協議事項

 1 子どもの貧困対策に関する県の取組状況について

 2 その他

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

 1 子どもの貧困対策に関する県の取組状況について

  (1)当局から資料に基づき説明(中澤課長、磯田課長、花岡課長)

  (2)質問

○藤根委員長 ただいまの説明も踏まえまして、資料1-1に提示した項目に関して、御質問等がありましたらお願いしたいと思います。

○青木委員 どうも詳しい説明ありがとうございます。
 確認だけですけども、これは実施してみえる市町がはっきりしているんだと思いますけども、その対象になるお子さん方が住んでみえるのはこの対象の市町だけではないと思うんです。三重県中に存在するとは思われるんですけども、現状としては、いろいろなことをやってもうてるけども、その対象じゃないところについては今のところほっとかれている状況と捉えていいんでしょうか。

○藤根委員長 どちらに。

○青木委員 全部ですね、はい。

○中澤課長 子どもの貧困対策の主担当部局といいますか、計画も健康福祉部 子ども・家庭局で策定をしておりますので、やっぱり全庁的な推進、あとその市町も全体的な推進は子ども・家庭局が図ってかなきゃいけないというふうに考えるんですけれども、10月21日に市町を集めて、三重県子どもの貧困対策推進会議ということで、第1回、朝日新聞は載せていただきました。勉強会を開いて、それは市町の生活保護担当であったり、子どもの部門だったり、教育委員会だったり、ひとり親担当のところへ通知を出すことでそれぞれ教育とかいろんなところに声をかけていただいて、で、教育委員会とか、あと生活保護とか、各部署から参加いただきました。
 というような形で、実施主体は市町が主にやっていただくということになると思いますので、やっぱり5市町でいいということじゃなくて、残る24市町でもやっていただきたいですし、あとひとり親の学習支援ボランティアも5市でやっていますけど、それぞれ1カ所という、遠いでよう行かんわみたいな話もやっぱりあるので、まだ取り組み方としてはモデル事業のような形にとどまっている。いろんな試行錯誤、これはとても貴重な試行錯誤だと思うんですけど、していただきながらその成果を積み上げて、2つ目、3つ目と広がっていくように、子ども・家庭局としてはいろいろ情報発信をしたりとか、推進会議で有効な事例とかをお示しさせていただくとか、いろんなことをして支援をしていきたいなと思っています。
 以上です。

○青木委員 2ページの5の貧困対応事例の聞き取り調査を行ったって、中澤課長言っていただいた、その辺もうちょっと詳しくは現状どんな感じの結果になっているのか教えてください。

○中澤課長 聞き取り調査を行って、35事例の調査を行った結果、やっぱり経済的な困窮にとどまらない、地域から孤立をしているとか、あと、精神疾患を含めていろんな病気を抱えてらっしゃるとか、あと家族、ひとり親家庭が極めて多かった。35事例、その何て言うんでしょう、ランダムな抽出ではない、もともと偏ってはいるんですけれども、やっぱり複合的ないろんな要素がかかわってるということがわかったということと、あと、35事例で自ら市町に対して助けてというヘルプを出した人は11世帯、あと24世帯というのは発見をされている、保育所、学校に出てこない、どうしたんやろと思って行ってみたらとか、見つけたとか、DV、虐待等で貧困状態が見つかっているということが多い。実態調査で見えてきたことというのは、本当に苦しい家庭というのは自ら声を上げないということが、最初からそうかなというのはあったんですけど、裏づけられたような思いをいたしました。

○青木委員 その実態のとこには、その実施していない市町も調査されたわけですよね、いろんなその取組がされてないところもされたわけですよね。

○中澤課長 はい。35ですので、やってない、データとしてとってない町もきっとあるんですけど、紀北地域、東紀州地域とかも含めて県内各地ということで意識をして、データをとらせていただきました。

○青木委員 今後ですけど、まだ実施してないとこを中心に啓発といいましょうか、いろんな中身も、まだまだあの市町はここが立ち上がらないというか、実態もどの辺までされてるのかちょっとわかりませんけど、その辺の県としての取組としてはどう、相当強めてやっていただけるわけですね、今後は。

○中澤課長 市町に対して、ここでやりなさいとは余り強くは言えないんですけれども、どこもやはり子どもの貧困対策の推進に関する法律で、実施主体は地方公共団体、県であり、市町になっていますので、市町においても対策をしなきゃいけないという思いは持ってらっしゃるんですね。それぞれ何とかしなきゃ、けど、どういうふうにしてったらいいかわからないということが多いのかなと思うので、いろんな事例を、四日市は、四日市に似たようなどこか。全国最初の取組を、一番になる必要はないので、四日市に似たような事例とか、南伊勢に合うような事例とか、そんなものをいろいろ御紹介していく中でそれぞれの取組を促していけたらと、そんなスタンスでやっております。

○磯田課長 生活困窮者の学習支援事業の関係では現在9つの市が取り組んでいるということで、福祉事務所設置自治体としましては、多気町を含めますと15あるということですので、残りの3つの自治体等に関しましては、いろんな場で情報提供させていただいているというところにとどまっておりまして、中には今後実施したいというようなことで、相談を受ける事例も複数ございます。先ほど少し中澤課長からございましたけれども、市町において実施するという事業でもございますので、それほど強くこちら側から、という部分がございますという状況の中で、相談等を受ける、もしくは情報提供を行うといったようなところでございます。

○花岡課長 地域未来塾に関しましては、国のほうも平成28年度の目標は、全国で3,000中学校区と。平成31年度には5,000中学校区での開催を目標にということで、資料も出ております。三重県としましても、今年度は7市町ということですが、特に、地域とともにある学校づくりの様々な会議の場等で、各市町の取組の好事例として、その中にも地域未来塾の取組も紹介しております。
 そんな中で、次年度はぜひということで今年度以外の市町から取組の実施についての相談なども受けておりますので、そういったことで少しずつでも広げていきたいと。また、地域未来塾ということではなくて、学校支援地域本部事業であるとか、あるいはコミュニティ・スクールの取組であるとか、そのほかの地域での取組の中で子どもたちの学習支援の場ということでの取組も進められていますので、そういったことをまた県内にもいろいろな会議の場で紹介をしながら進めていきたいなというふうに考えております。

○青木委員 確認させてもらいました。ありがとうございました。

○藤根委員長 ほかございますか。

○小島委員 それぞれのいろんな事業は国補事業なので、県が補助をしていくということになりますよね。これから拡大をさせていくと、もちろん県の支払う額も増えていくということは当然なんですけれども、やっぱり県としてもやっていくという方向だというふうに確認させていただいていいんですか。
 というか、それからもう一つ教えてほしいのが、ひとり親とかいろんなところが市に1カ所とかなんですよね。で、今、何か親が車で送っていったりというところがほとんどやと思うんですが、本来は歩いて行けるとか、子どもたちが自力で行けることが望ましいんだと思うんですけれども、そうやって市の中に幾つか拡大していった場合の補助額というのはどういうふうに変わってくるのかというのを確認させてください。

○中澤課長 当然、その5市ではなくて全体にということで、生活困窮者とひとり親家庭の学習支援と合わせて全部の市町で利用できるようにというふうに考えておりますので、必要になってきた財源については、何とか確保をしていくように努力はしなきゃいけない、もちろんそうです。
 これ、市単位で国補の基準額はひとり親のほうは設定をされていたかと思いますので、数が増えてきた場合はちょっと対応できないんじゃないか、ちょっとうろ覚えなのでまた要綱を調べて、お届けをさせていただきます。

○小島委員 増えてくると、例えば1カ所に対する補助額が減って、何か運営が厳しくなるとかということはないんですか。その例えば市とかにもっと増やしてくださいって、もっとやろうという人が増えてきたときに、何か言ってるはいいけれども、現状やってる人が、市とかが熱心なところが大変な思いをしていただくようになるのはどうなんかなというふうに思うんですけど、その辺はいかがですか。

○中澤課長 済みません、ひとり親のところは、先ほど申し上げたように、たしかその市単位の基準額、自治体単位の基準額だと思うので、増えてきてその補助額が足りないとなってきたら、まさに委員言われるような心配が出てくるんだと思うんですけれども、ちょっとその基準額の要綱をちゃんと調べて、また御説明に上がりたいと思います。

○小島委員 お願いします。

○花岡課長 まず現状、地域未来塾も冒頭で申し上げましたように、各地域によって様々な取組がされている中で、現時点でもある市では、地域未来塾のその3分の1、3分の1の補助事業ですけども、それだけではなくて、市長部局でのその別の事業と組み合わせて財源を確保している、それから、現在、3中学校区で取り組んでいるのでも、実際には委員先ほどおっしゃいましたように、遠方からそこに通おうにも中学校区が違うので通えないとか、そういった問題も出てきますので、これは現状と言いながら今後のことも含めて、市のほうから聞いているのは、できれば全ての中学校区に広げていくためには、市単独ででもやっていかねばならない、そういった工夫をして市のほうで実施しているというのを聞かせてもらってます。また別の市では、まちづくり協議会とかですね、そういった運営主体になっているようなところの財源等も利用して、できる範囲の、でも子どもたちにとって必要な支援ができるようにと、それぞれ工夫していただいていると、そういった状況でございます。

○磯田課長 生活困窮者自立支援法に基づきますこの学習支援事業については、国補事業で2分の1ということで、残り2分の1はそれぞれのこの実施主体の負担ということなんですけれども、実施主体の負担につきましては、これは交付税措置されるというような形になってございます。

○中澤課長 済みません、ひとり親家庭の学習支援ボランティアなんですけど、訂正させてください。1カ所当たりの基準額で国のほうは設定をされております。ですので、箇所数がたくさん増えてきたら、県の財政状況と、もしかしたら交付決定する国の財政状況、そんなものでというところなんですけど、県としては、できる、まだまだその5市ということで、どんどん増やさなきゃいけないところですので、今の段階でその天井をどうこうというふうに考えなきゃいけない状況にはないと思います。

○藤根委員長 よろしいですか。

○小島委員 ありがとうございました。

○藤根委員長 ほかはございますか。

○小島委員 学習支援から離れてもいいですか。

○藤根委員長 この資料についての。

○小島委員 はい。
 4番の児童養護施設退所後の支援状況のところにいろんな事業があって、予算額は上げていただいてあるんですが、これってそれぞれ、何人ぐらいというふうな試算をしてこの額を出していただいてるのかなというのが知りたかったんです。教えていただいていいですか。

○中澤課長 児童養護施設とか里親も含めて、県内で社会的養護を必要とする子どもは大体500人ぐらいいる、乳児院とかも含めてなんですけど、その中で、毎年その高校3年生に限ってちょっと言わせていただくと、高校を卒業していく子は大体平均15人ぐらいです。という状況の中で、未成年の後見人の支援事業、これは1人分の予算になっています。当初予算でその後年度内で実績がどうかというのはちょっと把握してないんですけど、1人分を計上しております。
 で、施設退所者については、一番最初の身元保証事業については、就職する子に3人という計算をしています。身元保証は、就職3人、住宅の賃貸契約1人という計算で、それで未成年の後見人は、先ほど申し上げた1人です。そして、この一時帰省ですね、64万9000円の部分は275日分ということで、各施設の希望を聞かせていただいて、ちょっとそれよりは少ないんですけれども、初年度275日分を確保をしています。そして自立支援の貸し付けについては、まず就労の貸し付けですね、就労する子の家賃の貸し付けについては単年度10人、そして進学する子の貸し付けについては5人、平均15人という想定で、進学する子に対してはこれ、家賃と学費と合わせて貸し付けする子が5人、そして、資格取得が20人という想定です。
 以上です。

○藤根委員長 よろしいですか。

○小島委員 はい。

○藤根委員長 ほかにございますか。

○水谷委員 今いろいろ聞かせていただきまして、非常に難しい課題がたくさんあるというふうに思わせていただいたんですけども、必ずしもその目的にかなった事業でなくても、少しずつそういう方向性に向いていけばいいのかなという気がしておるんですけども、特にこの一番最後のところに、「学習環境が厳しい児童生徒の参加に、必ずしもつながっていない。」ということもありますわね。だから、それはそれでだんだんそういう方向性に向いていくのではなかろうかというか、気がするんですけども、平成27年度の実態を聞かせていただいて、それの課題を克服してこうということで、もちろん28年度はいろいろ検討されて、そういうものを今考えておみえになるというふうに思いますけれども、半年間たった中で、そういう方向性が少しでもうまくいきつつあるのか、いやいやまだこれから非常に難しいなというようなことなのか、その辺少しでも市町が増えてきているのか、ちょっと28年度の実態、今の段階でわかっていることをあれば教えていただきたい。

○藤根委員長 平成27年度から比べてということですね。

○水谷委員 そうそう。

○藤根委員長 いかがですか。

○磯田課長 生活困窮世帯の学習支援事業の関係ですけれども、平成27年度と28年度につきましては、同じ実施主体で同じの数字になっております。先ほども少し触れさせていただきましたけれども、今後取り組みたいというような相談は受けておるんですけれども、次年度以降どうなるのかということについても明確には把握していないというような状況でございます。
 それと、やはりどうしても学習支援の話になるわけなんですけど、まずは最初にまずその生活保護の話であるとか生活困窮の話が、例えば自治体の窓口であったりとか県の所管であれば、その町の役場を通じて、県の福祉事務所であったりとか、そういう自立支援相談センターのほうに話が来て、本人と面談したりとか家族と面談したりというところがあります。少し意欲の問題であったりとか、それから親の関心の問題ですね、教育に関する関心の問題であったりとか、そういうこともあってのところで、参加登録者といいますか、参加自体をどうやって伸ばしていくのかというのが一番の問題であるのかなというところと、今回、県のほうでも参加登録者7名と書いてございますけれども、うち6名は生活保護世帯と、1名は生活困窮世帯ということで、生活困窮世帯の方のこういう学習支援への参加を今後どういうふうに進めていくのかというのがやっぱり一つの課題ではあるというところで考えているところでございます。

○中澤課長 先ほど水谷委員から、目的に多少かなってない事業でも少しずつ進んでいけばというお話をいただいたんですけれども、なかなかひとり親家庭の学習支援事業についても、まだちょっとその申請とかきちっととってないんですけど、やっぱりその5市からこちらのほうも伸びてこないんじゃないかなという感触をしてます。積極的に推進会議等をやる中で情報発信もしてと思っているんですけれども、なかなか増えていかない。その背景にあるのは、この間、ちょっと正副委員長へのレクチャーのときにも申し上げたんですけれども、貧困ということのそのものの定義が実はないということなんですね。それぞれの省庁のそれぞれの事業が縦割りで提供されてきている中で、ひとり親家庭の学習支援はやっぱりひとり親家庭の事業として展開をしていくんですが、それに対して反発される方も中にはあったりとか、何でひとり親家庭だけなんというような反発する御意見もあったり、なかなかそういういろんな意見は市町にも行っていますので、何をどんなふうに解釈していいのかというところがあって、ちょっと戸惑いもあるんだと思うんですね。ですので、いろんな全国の事例を集めて、またさっき申し上げた子どもの貧困対策推進会議、1月にも、そして3月にも開催するので、いろんな分野、学校の分野であったり、子ども食堂とか、そんなものも考えていきたいなと思っているんですけど、全国のいろんな事例を聞く中でその町に合ったものを、何かヒントを得ていただいて、ちょっと背中を押すような形になればと思っています。

○花岡課長 地域未来塾そのものは、三重県においては平成28年度からの取組ということではございます。ただ、学習支援の取組はこれまでもいろいろな形でされてきたんですが、地域のその力も借りながら実施していくということで、聞かせていただいてますのは、やっぱり子どもたちの様子を見て、地域コーディネーターなどが個別に声かけをしたり、口コミで広めたりしながらという取組や、あるいは学校と連携して、いろんな懇談会の場とか、全く関係ないかもしれませんが、食育の教室の場なんかでも広めたりしながら、少しでもそういった学習環境が厳しい子どもたちの支援の場にもなればということで、じわりじわりと進めていくように取り組んでいるという話を聞かせていただきました。で、今年度、そのまだ年度の途中ではありますけれども、取組を進めている中でそういう工夫をしているということですので、次年度に向けて、またそういった取組の様子も機会を捉えてお知らせもしながらというふうに考えております。

○水谷委員 ありがとうございました。私も、いなべのほうでちらっと聞いてるんだけども、やっぱりどうしてもその何でうちの子だけなんやとかさ、そういう親もいるやに聞いておるし、そういう方をどうしても引っ張り出したいんだけれどもなかなか来てくれないというのが一番のこう悩みになっているみたいなんで、そういうことをなかなか一朝一夕にすぐできる問題ではないんですけども、やっぱり根気よくやっていくしかないのかなというふうに思います。そういったことについて、これから我々もどういうふうに提言していくかということですけども、しっかりと取り組んでいかなければならんなというふうに思いますんで、またよろしくお願いします。ありがとうございました。

○藤根委員長 ほかにございませんか。

○中瀬古委員 先ほど、その各市町によっても取組もそれぞれ工夫されて、これからのもあるかもしれないと、そういう中で、余り、先ほどおっしゃられた5市からそんなに増えないんじゃないかというお話も含めてなんですが、私も佐賀のほうでもちょっと聞いたりもしたんですけれども、来年度取り組む方向で考えているんだというようなことも聞いているんですけれども、それぞれまたこのまちづくり協議会とかその地域のこととかに関すると、部局もまたがってきますし、それぞれのところというのは、ひとり親生活困窮世帯の学習支援というのと少しかかわってくるけれども部局はちょっと違ってくるとかということもあると思うんです。この10月に行われた推進会議のときなんですけれども、このときに各市町はどういうところが来られているのかと、それからなかなかその5市ぐらいから伸びる難しさというところのハードル、そこら辺はどういう部分にあるのかというところ、まずそこを聞かせてください。

○中澤課長 10月21日の会議は、たしか50人ぐらいの御参加をいただきました。で、バランスとしては、やっぱり子ども担当のところが多く、案外、福祉事務所、教育委員会からも結構、そんなにちらほらということはなく、それぞれ3分の1に近いぐらいの形で出ていただきました。
 伸ばしていくところのハードルという面では、どこも多分同じだと思うんですけれども、やっぱりボランティアを集めるのが大変で、ボランティア以前に、まず立ち上げるときはどこが事業主体になるかがまず大変ですね。で、事業主体がどこって決まったら、その事業主体が一生懸命ボランティアを集めようとされるんですけど、やっぱりボランティアがなかなか集まらない。そしてもう一つ大変なのが、対象児童の手が挙がらない。なかなか子どもたちがぜひそれ受けたいわというのが、要は利用者がなかなか出てこない。ボランティアの確保、そして利用者も確保できないというところがなかなか大変になっています。

○中瀬古委員 ありがとうございます。つまりその利用者、どのように声をかけるというか、そこの難しさとか、市や町が把握をしている中でもなかなか直接的にその声をかけるとか、学校からの難しさとかいうのは、それぞれの部局からの難しい部分というのが出ているというようなことに思うんですが、そういうようなところでしょうか。

○中澤課長 やっぱり、みんなだったら行きやすいんだけど、何でうちの子というところで気を使ってしまうというか、拒否感があるというか、そういう話は聞きます。

○中瀬古委員 ありがとうございます。それと、ボランティアの難しさは私もちょっと行政のほうで聞かせてもらっていますと、退職をされた先生方とか大学生というのでもなかなか難しいということはちょっと聞いたことはあったんです。それともう1点なんですが、就学援助とかも含めて、先進的な取組の事例、県外のをこの10月のときに、そのときも発表されたりとか、そのことをお伝えされてますけれども、そのときに反響といいますか、どんな意見が出たとか、そのときの取組が今後それぞれの実施の市町が取り組んでいけるようなというか、そういうような何かこう明るいといいますか、前向きな取組の発表に対するそれぞれのところからの意見など、質問など、そういうものがあったら、内容なんかも聞かせていただければと思います。

○中澤課長 日本福祉大学を出て、まだ若い、一般社団法人をやっているまだ25歳ぐらいの子が来てくれて、半田市で展開している学習ボランティアの話をしてくれました。とても生き生きと、ぜひその成功した話だけじゃなくて、失敗した話、うまくいかなかったことも含めて話をしてくださいというふうに言って、そこを、成功も失敗も生き生きと話をしてくれました。で、会議の後質問があるかと思ったら、なかなかその場では質問出なかったんですけれども、後でメールとか電話とか、個別で問い合わせは行っているような話を聞いたので、今後活用してもらえるのかなというふうに思っています。

○藤根委員長 よろしいですか。

○中瀬古委員 はい。

○花岡課長 済みません、小さなつけ足しなんですが、その10月21日の機会に時間を少しいただきまして、就学援助にかかわって、特に入学準備金の学用品費の支給前倒しについて、他県で取り組まれている例を御紹介しました。県内でも早期の支給といいますか、前倒しの検討をしていただいてるところもありますので、そういったことでぜひということで御紹介しましたところ、県内でそういったことについて検討していくというふうなお知らせをいただいたとこもありますので、少しでも進めばというふうに考えております。

○中瀬古委員 その10月21日の対策の推進会議のときに、今おっしゃっていただきましたことのほかに、ここでぜひ聞かせていただけるようなことがありましたらお願いしたいですが、そのほかで先ほどおっしゃられたようなことですけれども、ちょっと前向きにいくようなものがあればと思うんですが、いかがでしょうか。

○中澤課長 済みません、なかなかその場で質問も意見も全然していただけなくて、ちょっと残念なそこは結果でした。

○藤根委員長 よろしいですか。

○中瀬古委員 ありがとうございます。

○藤根委員長 ほかにございませんか。

○稲森委員 先ほど、子どもの貧困対策の実施主体のほとんどが市町ということで、かつ、地域で自ら声を上げることができない人たちがいるということで、やっぱりその市町の役所で全庁的に子どもの貧困問題というのを横断的に捉えていってもらう必要があるんじゃないかなと思うんです。まずその市町で、県がこのたびこの4月からですか、計画をつくりましたけれども、市町の計画の策定状況とか、そういう子どもの貧困対策を市町の中で具体的にどういうふうにその庁内で位置づけて取り組んでいるのか、またそこに温度差とかはないのか、その辺詳しく聞かせていただけますか。

○中澤課長 計画策定を求められておるのは都道府県だけですので、市町において計画というところは基本的には法的には求められていないんですけれども、名張市が国の交付金に手を挙げて、調査とかそんなものも取り組まれておりますし、母子保健で言うとネウボラであったり、もっと大きく構えると地域ケアという形で大きく展開していく中で、子どもの貧困ということを捉えて進めていこうというふうにされています。ただ、その名張市と同じような取組をやってらっしゃるところというのは、今のところはちょっと把握をしておりません。

○稲森委員 そういうことをやっぱり、計画をつくることも大事ですし、つくらなくてもしっかり子どもの貧困というのを地域包括ケアみたいな中にも組み込んでいくということは大事かと思うんですけど、そういうことをどういうふうに働きかけていくおつもりですか。

○中澤課長 なかなかその手法としては、私も先ほどネウボラって申し上げましたけれども、母子保健の体制で進めているのと同じような形で展開していくことが必要なんだろうと思っています。どこも人的に、あるいは財政的にいろんな制約がある中で取り組んでおられる。都市化したところと過疎が進んでいるところ、それぞれ地域とか使える地域資源みたいなものもそれぞれ違うので、母子保健の世界なんかではそれぞれその地域に合った形で、何かちょっとでも前に進んでくださいという形で進めてきてます。子どもの貧困対策ということについても同じで、やっぱり問題意識としては、それぞれ児童担当、生活保護の担当とかを持っていただいている中で、四日市は四日市なりの、桑名は桑名なりの、紀宝町は紀宝町なりのそれぞれの進め方って画一的なものではないと思うので、そういったものをできるだけ今のところ、これからのことになるんですけど、その町その町に合った事例というのをうちもできるだけお示しをして、それで市町のほうでも取り上げていただいて、自分のところの取組、推進体制の参考にしていただけたらと思っています。

○稲森委員 4番の児童養護施設の退所後の支援ということなんですけども、委員会でも調査に行かせていただいて、個人的にも児童養護施設にお話を聞きに行ったりしたんですけども、特に退所した後、また、働いてもそのもともといた施設がいろんな支援をしていたりということをしているわけなんですけども、そういう退所した人たちを児童養護施設が支援をしていくということに対する何か財政的な措置とか支援というのは、具体的に何か国かどっかから、県も含めてあるんですかということを聞きたいです。

○中澤課長 その点については、養護施設協会からもやっぱり何がしかの制度化をしてほしいと言われるように、かつてかかわっていた指導員が施設退所後も関係、つながりを持って、いろいろと相談に乗ったりとかしていただいているという状況があって、そういったところへの支援制度ということも求められておりますので、今後、退所児童の支援そのものはとても大事な部分なんで、これから検討はしていきたいというふうには思っています。ただ、財政状況なかなか厳しい中で、養護施設全体の様々な施策の優先順位の中で考えていかざるを得ない、そんな状況です。

○稲森委員 大学等への進学率がすごく極端に低いですよねということをその施設の方に話しした中で、1つは発達障がいとかいろんな障がいを抱えているというケースがあるということと、もう1つは、これまでの児童養護施設の子どもたちへの支援というのが就職をすることをモデルにして、成長に応じて支援、支えてくという感じなので、それをやっぱり進学モデルみたいなのもしっかりつくっていく必要があるよねって言われたのはすごく印象的だったんですけども、その辺いかがでしょうか。

○中澤課長 おっしゃるとおりだと思います。やっぱり大学へ行った憧れのお兄ちゃん、お姉ちゃんが、そこで楽しく生き生きと勉強してるというモデルをつくっていくということ、とても大事だと思います。ただその一方で、なかなかそういう、今言われたとおりなんです、発達障がいとかが多くてなかなかその進学していくという方向性に向いていかないという状況もあるし、ただ就職モデルだけじゃなくて、本当に夢を持って大学へ進学した、そういうモデルをこれからつくっていかなきゃいけないと思ってます。

○藤根委員長 よろしいですか。

○稲森委員 ありがとうございます。

○藤根委員長 ほかにございませんか。

○山内委員 1点だけ確認させてください。
 貧困実態調査の結果においてなんですけども、経済的な困難にとどまらず、複合的で多様な課題を抱えているということで、35件の中でずっと見させていただいておったんですけど、子どもの状態ということで、情緒不安定ですとか、側弯症ですとか、多動傾向とか発達障がいがあるということで、かなりの人数のお子さんが結構障がいとか問題を抱えているという状況があるんですけども、この辺の何というか原因というか、どのように考えられているのかなという部分、もし何かそういうお考えとか、原因追求の調査等あれば教えていただければと思うんですけども。

○中澤課長 なかなかその因果関係では難しいと思うんですけど、確かに、その被虐待の世帯で発達障がい的な傾向を示していることは多いですね。愛着形成の問題なのかとかいろんなことを言われますけれども、なかなか。ただ、三重病院の亡くなられた庵原名誉院長にお聞きをしたことがあるんですけれども、最近その発達障がいの子が多いという状況がどこ行っても聞かれますよね、それって何でですか、先生というふうにお聞きをしたことがあるんですけれども、そのとき先生がお答えになったのは、「わかりません」。結局のところ、低体重で生まれた子に発達障がいが多いということは、これは医学的にわかっているんだそうです。ただ、それ以外のことは医学的な見地からはわかっていないというふうにおっしゃられました。ということがあるので、扱っている事例で発達障がい的な傾向とか多いですけど、なぜかというのはなかなかうまくは説明できないと思います。

○藤根委員長 よろしいですか。

○山内委員 はい。

○藤根委員長 ほかございませんか。よろしいでしょうか。

○北川委員 3番目の児童扶養手当の支給方法について、法で定められてて、県内では支給を行っている自治体はありませんということで、他県でそういうやっているところは、あるいはやろうとしているところの事例があるやに話が出ていたと思うんですが、その辺の状況をちょっと調べていただいてあったら教えていただけませんか。

○中澤課長 明石市において今年度実施予定というのが、夏ぐらいですね、報じられていました。それは先ほど申し上げたように、児童扶養手当というのは前月までの分をその月に払うというものなんですけど、それを、社会福祉協議会かNPOかというふうに報じられていましたけど、そういう団体に預かってもらう。ですから、ひとり親家庭のそうしてほしいという希望者の方を募って、そういう運用をしてもらうということを考えている。でも、今のところまだ実施をされてないと思います。という状況かなと思うんですけど。

○北川委員 ちょっと後でも皆さんであれば聞いていただきたいですが、あと、4番の児童養護施設の退所後の支援状況についてということで、身元保証の分については、アパートの賃借とかの施設長が肩がわり、身元保証人になる場合のこの補助がありますよね。で、これはその退所後の就職という時間的なところなんですが、例えば就職しました、5年勤めましたけれども5年間は寮に入って頑張っていました、でも退職して寮も出ました。で、そのときにというと、これは対象になるんですか。

○中澤課長 国の実施要綱を見てみますと、基本的にはその施設を出たとき、いわゆる措置解除から1年以内のものということのようです。

○北川委員 なるほどね。いろいろ伺っているとやっぱり離職率高い部分もある、宿を失ってしまうというところもあるので、その辺のフォローは多分施設長がしているんだろうと思いますけれども、結果としては、それはこの制度では対象になっていないということになるんですね。
 それから、学習支援はなかなか本当に実態が見えにくくて、今日、だからいろいろ御意見出てて、いろんな事情が重なりながらなかなか市町の取組は進まないなと思うんですけども、その中で聞かせていただくと、前も言われていましたけど、その場所に行くのに送迎が必要だっていうものについては、やっぱりひとり親にしてもなかなか難しい、その辺の制約で子どもをそのやれない、学習にやれないという話をよく聞かせていただくんですが、学習支援ボランティアのほうも生活困窮者のほうも、実施方法は訪問ってあるじゃないですか。それから、実施場所は自宅ってありますよね。この辺は、実際に行かれる方は逆に交通費も含めてカバーされている中でこう行っていただいているような形ですか、そこまではわかんないですかね。

○磯田課長 生活困窮者の学習支援事業、県でも集合かまたは訪問ということで、家庭の訪問もございまして、どちらかというと家庭の訪問のほうが多いというような状況ですけれども、こちらのほうはもう委託費の中に入っているということで、教える側の職員の部分はその委託費に入っているという形になっております。

○中澤課長 済みません。ひとり親の学習支援ボランティアについては、5市それぞれのちょっと状況を把握しておりません。旅費と傷害保険料と、そういったものが支弁されているということは聞いているんですけれども、日当的なものといいますか、報酬的なものが出ているかとか、それはちょっと今のところわからないので、また聞きたいと思います。

○北川委員 前に小島委員が言われたかな。実際に学習の必要性まで含めて高めていくというのはなかなか集合体の中では難しいのかなという思いがあって、やっぱり訪問的なもののほうがより寄り添い型の支援ができていいのかなと思うので、ちょっとお聞きしたんですけども、それと最後に、放課後児童クラブの関係で、ちょっとごめんなさい、勉強不足で。まず、平均の金額、結構ばらつきあるんでしょうが、実際の1人当たりの費用、保護者の方が払われるほうの費用の平均額と、それからこの助成については、児童1人当たり月額3000円で、2分の1、2分の1というふうに聞いたんですが、それは県内一律なのか、市町によって上乗せ等があって、この額も最終的に保護者の方が負担される額としては市町で差があるのかどうか、その辺を教えていただけませんか。

○中澤課長 1カ月当たりの利用料は数千円から1万円、1万円ちょっと超えるようなところもあるのかなというふうに認識をしています。市町によってはその上乗せをいただいているところもあるというふうに聞いてます。

○北川委員 その数字はお持ちではないですか。

○中澤課長 ちょっと調べてみます。

○北川委員 じゃ、また資料あればください。

○藤根委員長 ほかよろしいですか。

 〔「はい」の声あり〕


○藤根委員長 なければ、これで子どもの貧困対策に関する県の取組状況についての聞き取り調査を終了します。           

〔当局 退室〕

 

 (3) 委員間討議

○藤根委員長 次に、本委員会の中間報告に向けての委員間討議を行います。
 中間報告については、6月27日開催の委員会における年間活動計画の協議で12月に実施することを確認いただきましたので、平成28年定例会閉会日であります12月21日の本会議で行うこととし、内容については、平成29年度の当初予算への反映に係る取組等を中心に実施したいと存じますが、いかがでしょうか。
 よろしいですか。
〔「異議なし」の声あり〕

○藤根委員長 では、そのようにいたします。
 では、内容についてなんですが、先ほどの聞き取り調査も踏まえて策定したいと思っております。  委員の皆さんから御意見等がございましたらお願いします。
○北川委員 1つ2つ出していくのもいいんですけれども、分野ごとにもいろいろありますので、できたらペーパーで、この項目でこれとこれみたいというような形で、1週間、10日時間をいただいて、個別提出方式にさせていただけたらありがたいですけど、ちょっと自分なりに整理がついてないというところもあって、余計なんですが。

○藤根委員長 私からの提案としては、この場で意見をというつもりではいましたが、今、北川委員のほうからも、中身整理するためにももう少し時間をとりたいということと、文書等で委員の考えを伝えてもらって、またそれを私たち正副委員長のほうで整理というような方向になるのかなというふうに思いますけども、そういうお話があったように思うんですけども、皆ほかの方は御意見いただけましたら。
 
〔「いいと思います」の声あり〕

○藤根委員長 よろしいですか。
 
〔「はい」の声あり〕

○藤根委員長 わかりました。
 それでは、皆様からまた、改めまして正副委員長で相談をして様式をつくりますので、その様式のもとに御意見をお書きいただいて、提出してください。その提出いただいた御意見をもとに正副委員長で報告案を作成して、次回の委員会でお示しさせていただくということにさせていただきたいと思いますが、よろしいですか。
 
〔「はい」の声あり〕

○藤根委員長 それでは、時間的にも限られておりますので、できましたら11月25日あたりをめどにお考えいただけたらなというふうに思っております。様式のほうはできるだけ早く用意をさせていただきますので、御了解ください。

 (4)次回の委員会の開催について

○藤根委員長 次に、次回の委員会の開催について御協議願います。  先ほど申し上げましたが、次回は、中間報告の協議のため実施をいたします。委員会の開催日時につきましては後刻日程調整させていただきたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。

2 その他

○藤根委員長 御協議いただく事項は以上でございますが、本日の調査内容などを踏まえ、特に何か御意見がございましたらお願いします。
 
〔「なし」「ありません」の声あり〕


 
〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

子どもの貧困対策調査特別委員長

藤根 正典

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