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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成28年度 委員会会議録 > 平成28年10月7日 健康福祉病院常任委員会 予算決算常任委員会健康福祉病院分科会 会議録

平成28年10月7日 健康福祉病院常任委員会 予算決算常任委員会健康福祉病院分科会 会議録

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健康福祉病院常任委員会

予算決算常任委員会健康福祉病院分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日      平成28年10月7日(金) 自 午前10時1分~至 午前11時50分

会  議  室       501委員会室

出 席 委 員      8名

             委 員 長   小島 智子

             副委員長    野口   正

             委    員   岡野 恵美

             委    員   吉川   新

             委    員   北川 裕之

             委    員   日沖 正信

             委    員   西場 信行

             委    員   中川 正美

欠 席 委 員     なし

出席説明員 

      [病院事業庁]

             庁  長               加藤 敦央

             副庁長                 加藤 和浩

             県立病院課長           岩﨑 浩也

             経営支援・危機管理監      堀内 英樹

                                        その他関係職員

      [監査委員事務局]

             次  長               川添 洋司

             総務・評価課長           鈴木   修

                                        その他関係職員

委員会書記

             議  事  課  主 幹       吉川 幸伸

             企画法務課  主 任       森岡 佳代

傍 聴 議 員     なし                          

県 政 記 者      2名

傍  聴  者     なし

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(病院事業庁関係)

 1 所管事項の調査

  (1)私債権の放棄について

  (2)債権処理計画(平成27年度実績・平成28年度目標)について

  (3)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告について

 2 議案の審査

  (1)認定第4号「平成27年度三重県病院事業決算」

Ⅱ 常任委員会(病院事業庁関係)

 1 所管事項の調査

  (1)指定管理者が行う公の施設の管理状況報告(平成27年度分)

  (2)平成28年度の指定管理者による志摩病院の運営について

 
【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 分科会(病院事業庁関係)

 1 所管事項の調査

  (1)私債権の放棄について

  (2)債権処理計画(平成27年度実績・平成28年度目標)について

    ①当局から資料に基づき説明(加藤庁長、堀内管理監)

    ②質問

○小島委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。

○岡野委員 ちょっと知らないものですから、教えてください。素朴な質問で申しわけないです。
 違約金をいただくというようなことになっているんですけれども、これはどういうようなことで違約金というものを、当初の約束事で、何かあったときにこれをもらうというふうなことになって、契約が成立しとるんかなとは思うんですが、具体的にということと、それから、先ほどの会計上の処理のことで、実際に会計上の処理だけで取りにいくとかっていうようなことでの件数が増えたり、額をきちっと把握して取りにいかなきゃならなくなったりというようなことを意味するんでしょうか、教えてください。

○岩﨑課長 まず、違約金ですけれども、これは会社が平成26年の7月に倒産をしまして、こころの医療センターで清掃業務の委託をしていたわけです、3カ年契約で。倒産をして、途中でその清掃業務ができなくなったということで、そういう違約金というか、その辺は契約書に当初から定めていますので、途中で業務ができなくなったらという形でということです。
 それともう一点ですけれども、会計上の減額処理ということで、貸借対照表への計上から外していたということですけれども、実際の回収業務については、それ以外のものも区別なくやっておりましたので、あくまでも会計処理簿上の数字の動かし方を変えたというだけでございます。

○岡野委員 すると、これはきちっと回収をするということで、どちらにおいてあっても回収をすべきものとして回収をするという、そういう意味ですか。

○岩﨑課長 そういうことでございます。これまでもそうしていましたし、今後も引き続き回収に努めるということでございます。

○岡野委員 意味はわかりました。そうしたら、未収金対策のところなんですけれども、これは志摩病院は指定管理者になっていますので、未収金の対策には上がってこないんですよね。それで、志摩病院の指定管理以前のものについては、本庁で把握して取るというようなことになっているというふうに確認していいわけでしょうか。

○堀内管理監 おっしゃっていただいたとおり、過去、県立県営でやっていた時代の未収金が、まだ一部残ってございますので、それについては病院事業庁のほうで回収をやっておりますけれども、指定管理以降の分については、指定管理者のほうでという管理になります。

○岡野委員 わかりました。そうすると、最後欠損処理をするまでに、回収に行くということで、期間としては何年間に回収に行くというふうになるんですか。そのことも初歩的なことですが、教えてください。

○堀内管理監 基本的に、その病院の使用料の消滅時効というのは3年という形になってございます。ただし、これは私債権でございますので、債務者が時効を援用しない限りは、その債権はずっと残っていきますので、例えば相手が行方不明になっておったりとか、時効の援用が受けられないような場合については、ずっと債権が残っていく形になります。ですから、3年を超える債権についても、そのまま残っている部分もございますけれども、基本的には、消滅時効ということで、3年という部分がございますので、それまでについては、通常どおり回収業務を行っていくという形になろうかと思います。

○岡野委員 わかりました。できるだけ丁寧に回収していただきたいなというふうに思うんですけれども、新たな未収金の部分が出ておるようなんですが、それがちょっと増えているようなことになりますが、原因としては、どうなんですか。具体的にはつかんでみえて、対策をされているんでしょうか。

○堀内管理監 御承知のように、平成27年度の過年度未収金の新規発生分が増えておるような傾向にございます。現状は、この医業未収金の発生、医業収益に対する発生割合というのは、本県の場合0.2%程度となっております。平成27年で増えてはおるんですけれども、全体から見ると変動の範囲かなという部分はないことはないんですけれども、そうは言いましても増えておると。
 当然ながら、債権が古くなれば古くなるほど、回収しにくくなるということで、そうすると、残高を減らしていくためには、新たな発生を減らしていくしかないということで、発生防止対策としまして、いろいろそこに掲げさせていただいておるわけですけれども、回収対策は粛々とやる必要は当然あるんですが、今後は発生防止のほうにもしっかりと。そのためには、患者の情報をしっかり、各病棟なり会計部門なりで、ばらばらにやっていたんでは、いざ会計のときに、その患者がそういう状況やったんかとか、わからなくては処理もできないということになりますので、院内で情報共有しながら。それから早目早目に公費負担の制度とか、特に本県の場合には、こころの医療センターの未収金が大部分となってございまして、患者の特性上、公費負担を御利用できる方が大多数になろうかと思いますので、そういう制度を知らずに利用しなかったりとか、そういうことがないよう、早目に相談を受けていただけるような体制もつくりながらやっていきたいなと。
 一方で、そういう患者の状況はしっかりと配慮した上で、当然私債権でございますので、公債権のように強制徴収権はないんですけれども、そうはいっても、きちんと払っていただいている方との公平性という観点からいくと、やはりその部分もしていかなければならないのかなと思っておりますので、その辺、バランスをとりながら進めていきたいというふうに考えてございます。

○岡野委員 できるだけ寄り添っていただいて、丁寧に対応していただきますようにお願いしたいと思います。

○日沖委員 1つ、今さらながら基本的なことで申しわけないんですが、先ほどの時効の援用という言葉がありましたけれども、法律用語みたいなことになると、わかっとるつもりで、本当にわかっとんのかなと、自分で思うようなところがあるので、改めて解説をお願いしたいところなんですが、一番初めに、1ページの1の私債権の放棄についてのまず初めのところの2行目の、「消滅時効の期間が経過し、債務者が援用をしていない債権のうち」という、これの説明をお願いしたい。それと、先ほど岡野委員も、回収についての発生防止策の部分を問われていましたけれども、意図的に払わない、悪意のある方は別として、良識ある方々で払われない方の中に、想像なんですけれども、高齢化社会になっていますので、高齢者の方々ですと、なかなかいろんな制度を利用するための書類なんかを理解するとか、必要な書類を作成するとか、そういうところで不自由があったりする方も多くなってくると思うんで、そういう払われない方々の中に、ある程度高齢者の方々が増えてきとるんじゃないかなと察したりするんですけれども、そういう心配するような実態はあるのかないのかを教えていただきたいんですけれども。

○堀内管理監 まず、1点目の消滅時効の件でございますけれども、1ページに書いてございます「消滅時効の期間が経過し」という、これが私債権の場合、「3年の期間が経過し」ということで、先ほども申し上げましたように、私債権の場合は消滅時効の3年が経過しても、その債務者の方が「私、時効です」というふうに主張しないと、時効は成立しないという形になってございますので、これが公債権の場合、例えば税とか、そういうものですと、時効の期間が過ぎれば、もうすぐにそれで時効が完成するわけでございますけれども、私債権の場合ですと、債務者本人がその時効を主張しないと時効が成立しないと。それが援用ということになります。
 この債権につきましても、期間は経過しておったんですけれども、本人から、その時効の援用がなかったので、ずっと3年が経過しても管理をしておったわけでございますけれども、その後、調査の結果、生活保護を受給されておるということの確認がとれましたので、生活困窮という理由で債権放棄をしたという形になってございます。
 それから、先ほどの発生防止対策について、高齢者等ということでございますけれども、先ほども申し上げましたように、本県の場合、ほとんどがこころの医療センターのほうの未収金が大部分になってございまして、一部一志病院のほうもあるんですけれども、それはわずかということで。実態を詳しくは調べてございませんので、高齢者がどれぐらいの割合かというのは、ちょっとわかりかねる部分がございますが、発生防止対策の中で、申請のサポートとか、そういう部分については、早期にそういう相談を受ければ対応できるようになっておるんですけれども、なかなか債務者の方が、患者本人が相談をしていただけないとわからないという部分もございますので、できるだけ相談を受けやすいような体制をつくっていくと。それから、実際にふだん患者に接しております病棟と、会計部門の情報共有、連携をしっかりしながら、早期にそういう相談をもし受けるんであれば受けられる体制を構築していくと。そういうことで対策を進めていきたいということでございます。

○日沖委員 発生防止対策のところでお聞きした、高齢者の割合がひょっとしたら多いんじゃないかという部分は、なかなかわからないということで、今の時点ではやむを得ないんで、わかりました。発生防止対策は、未然に防ぐということをできるだけ御努力いただきますようにお願いいたしたいと思います。
 初めの言葉の解説をお願いした部分で、ありがとうございました。よくわかりました。
 それで、改めて参考までにお聞きしたいんですけれども、3年の時効が経過したことを知っとって、それでそのルールを知っとって、時効を主張する人たちというのは、相当あるんですか。ちょっと参考に教えていただけないかなと。

○堀内管理監 申しわけないですけれども、その辺も具体的な数字はちょっとつかんでいないんですけれども、ただ、時効を援用される方のほうがわずかだと思います。ほとんどは、もうそのまま放っておくというとあれですけれども、そのまま何のアプローチもなしに置いておくと。
 逆に、こちらから時効ですよというようなことを教えるわけにもいきませんので、そういう意味では、もうほとんどの方が援用もされずに、そのまま残っておると。ということで、3年を超えても、ずっと長い年数、今まで債権管理を行っていかなければならないというような状況にあるということでございます。

○日沖委員 ありがとうございました。終わります。

○吉川委員 今の御説明で、逆に聞きたくなったんですけれども、約7800万円のうち、時効が済んどるんがどれぐらいなんですかと、こういう話が1点と、もう一つ、先ほど時効が済んどって、こちらから時効が来ていますよって言いませんといわれる話だったんですけれども、何でですか。やっぱり時効が済んどっても、積極的に取っていきたいというスタンスなのか、生活困窮者でもう長年よう払っとらんという実態なので、もう会計上整理していったほうがええというスタンスなのか、そこがちょっと見えにくいんで、この2点、教えてください。

○堀内管理監 後の部分でございますけれども、基本的に時効の援用というのは、これは債務者本人がすべきことでございますので、私どもは債権者側ですけれども、債権者側のほうからそれを伝えるということは、基本的には行わないという形になってございます。
 それから、全体の分で時効が経過した割合というのは、ちょっと今手元に数字がございませんので、またその辺は後ほどということでお願いしたいと思います。

○小島委員長 それは、後になればわかるということでしょうか。後に資料提供いただけるということでよろしいですか。

○堀内管理監 そういうことでお願いしたいと思います。

○小島委員長 わかりました。

○吉川委員 それから、平成27年度は発生した額よりも回収した額のほうが少ないんですけれども、その回収したお金のうち、8ページの回収対策の中で、2番、3番によって回収した分は幾らぐらいなのか。

○堀内管理監 2番の法的処置のより回収した分というのは、平成27年度はございません。それから弁護士委託によって回収した分についてでございますけれども、約102万8000円になってございます。

○吉川委員 この102万円の中には、時効が済んどるやつがあるんですか。

○堀内管理監 それも含めた数字でございます。

○吉川委員 委託しとる弁護士が、こちらが委託しとるんやもんで言うわけないんやけれども、弁護士から見たら、債務者に、「もうあんたの時効済んどるよって手続しなさいよ」というような指導はされないんですか。変な質問ですけれども。

○堀内管理監 その辺は委託しておる中身について、どういう回収業務を行っていただいておるかということは、ちょっとわかりかねる部分がございますけれども、基本的には、時効を援用するようなことをアドバイスするというようなことは、恐らくないんではないかなというふうには思います。

○吉川委員 もし、第三者が、時効ですよと、こういうことを教えてあげて、回収しなくてよくなったときには、この整理にはどういう形で出てくるんですか。

○堀内管理監 債務者の方が、ほかの第三者の方から聞いて時効を援用されれば、それはもう時効が完成しますので、当然回収できませんので、不能欠損処理をその後に行っていくという形になります。

○吉川委員 時効が完成したのでという理由を掲げてされるんですか。

○堀内管理監 時効完成という理由でもって、不能欠損処理を行うという形になります。

○吉川委員 ありがとうございました。

○小島委員長 ほかに御質問はございますか。

              〔「なし」の声あり〕

○小島委員長 なければ、これで私債権の放棄について及び債権処理計画(平成27年度実績・平成28年度目標)についての調査を終了いたします。

   (3)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告について

    ①当局から資料に基づき説明(岩﨑課長)

    ②質問

○小島委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。

○北川委員 確認だけですが、繰り入れに相当する分は、この政策的医療交付金で出ているということで、その分の交付税の算入というのは、指定管理者制度であっても直営であっても変わらないんでしたか。それの確認と、それから赤字補塡の分は協定上、ごめんなさい、ちょっと忘れてしまって、10年間でしたか。その2点、教えてください。

○岩﨑課長 交付税の算定につきましては、総務部の所管になりますので、恐らく入っていると思うんですけれども、確認をして返事をさせていただきたいと思います。
 それと、赤字補塡の期間につきましては、基本協定上は5年と。その後は両者で協議の上で対応するというようなことで、5年でやめてしまうということではないんですけれども、とりあえずは5年ということでございます。

○北川委員 協定上は、協議するとあるだけでしたか。細かいことは何も定めていなかったですか、条件的なことは。

○岩﨑課長 細かくは定めてございません。

○北川委員 わかりました。

○岡野委員 これは聞いたらあきませんか。三重県監査委員の決算審査意見書の中のことなんですけれども、一般会計の繰入金についてのことですが、収益的収入と資本的収入のところで、例えば志摩病院の場合やったら、収益的収入については、先ほどの繰り入れが額として入るし、資本的収支が4億8279万5000円ていうのは、これはどういったことを意味するんでしたでしょうか。何か建設費とか、そういうのがここに入ってくるんでしたか。

○岩﨑課長 資料はどれですか。決算審査意見書の概要説明というものですか。

○岡野委員 意見書の概要じゃないほう、詳しいほうです。

              〔「ページ数は」の声あり〕

○岡野委員 ページ数は14ページです。

○鈴木課長 監査意見書ですので、監査委員事務局のほうから。
 ちょっと、下を見ていただきますと、注を見ていただきますと、収益的収入は建設改良に要する経費以外の繰入金、それから資本的収入は建設改良に要する経費の繰入金と、こういう区分でございますので。

○岡野委員 何か建設をしてみえたところの収入を入れているというような意味になりますか、資本として。

○岩﨑課長 志摩病院の施設改良とか、それから備品の購入とか、その辺は全部県有になりますので、県が病院事業庁として購入するわけです。それはほとんど病院事業債ということで起債充当していまして、それの償還金については、一般会計からの繰入金ということで、2分の1いただき、志摩病院の指定管理者から2分の1出していただくということになります。

○岡野委員 失礼しました。突然いろいろ難しいことを聞きまして。わかりました。ありがとうございました。

○小島委員長 ほかに、内容等にかかわって御質問はございますか。

              〔「なし」の声あり〕

○小島委員長 なければ、これで病院事業庁関係の所管事項の調査を終了いたします。

  

 2 議案の審査

 (1)認定第4号「平成27年度三重県病院事業決算」

    ①当局から資料に基づき補充説明(加藤庁長)

    ②質疑

○小島委員長 御質疑があればお願いします。

○岡野委員 12ページですけれども、累積欠損金は改善したものの、約93億円として多額の未処理欠損金が残っているというようなことで、約93億円あるというんですけれども、どこにどのようにあるのかということです。こころの医療センターがどれだけ、それから一志病院はどれだけ、志摩病院はどれだけというふうなことをお示しいただきたいなというふうに思います。

○岩﨑課長 病院ごとにということで、御報告させてもらいます。こころの医療センターが約29億7900万円、一志病院が約8億9900万円、志摩病院が約54億2800万円ということで、合計約93億円ということでございます。

○岡野委員 そういう欠損金が残っていて、そしてそれの処理をするということなんですけれども、具体的にはどんなふうに努力されていらっしゃるのか。

○加藤庁長 多額の累積欠損金ということではありますけれども、毎年度、今現在経常収支のほうは、若干ながら黒字になってもおりますので、そういった中で、毎年一般会計のほうへ、数千万円ですけれども、お返ししておるという状況ですので、ここ3年ぐらいで1億円くらいはトータル返しておるかと思います。徐々にではありますけれども、そういった努力を積み重ねていくと思っております。

○岡野委員 そうすると、一般会計のほうにそれがどういう形で残っているのか、ちょっと具体的に。

○加藤庁長 93億円ということですけれども、これは基本的に一般会計のほうからお借りしとるということになりますので、それをお返ししていくということです。

○岡野委員 わかりました。一般会計のほうにその部分が残っていて、それを少しずつ返しながら、というようなそういうことでよろしいか。

○岩﨑課長 この93億円というのは、収益的収支ということで、その年度の収入がどれだけあって、費用としてどれだけかかったという差し引きの、ある意味お金の成績表みたいなものの積み上げというような要素もございます。それで、費用の中には、減価償却費ということで、資産の価値を減らしていくというようなものがありまして、それは実際の現金としては要らないわけで、それも要るというような形での成績表として93億円ですので、93億円が全て借金ということではないわけです。
 ただ、その中には、お金を借りて運転資金という形で使わなくては、病院運営ができないという形の部分もありますので、一般会計から借りているのは約46億円です。その46億円について、先ほど庁長が申し上げたように、できるだけ黒字経営を続けて、少しでも早くお返しをしていくという、そういうことでございます。

○岡野委員 具体的によくわかりました。
 あと、志摩病院が指定管理者制度になっているわけですけれども、指定管理になってよかったというふうに考えるのか、どうなのか、その点について、どういう点がよくなったのか、そこら辺は難しいでしょうか、お答えいただくのは。

○加藤庁長 この後が志摩病院の関係の評価も踏まえての説明もありますので、そちらで一緒でよろしいでしょうか。

○岡野委員 一応賛否の態度とか、そういうのも採決しますよね。

○小島委員長 そうです。

○岡野委員 だから、そういうような関係もありましてっていうふうに思ったんですけれども。

○加藤庁長 総論みたいな話ですけれども、志摩病院は指定管理になってから、診療科といいますか、お医者さんもかなり増えてきていますし、診療科自体はまだ協定どおりには実現していない部分もありますけれども、かなり実現してきているということもあります。また、かつての赤字から見れば、今も赤字補塡はしておりますけれども、相当減ってきているということですし、県立志摩病院はかなりいろんな形での、そういった地域の皆さんのニーズにも対応してきているというようなことでお聞きもしておりますので、そういった意味では、今の時点では、指定管理をやってよかったんではないかなというのが私の評価ではあります。

○岡野委員 指定管理をやってよかったという評価というふうにお聞きをしたわけですけれども、実際にはいろいろと問題もあるんじゃないかなっていうふうにも考えてはおりますが、これ以上はここでは。後でまた具体的に。

○北川委員 決算に当たって、感想的なところになってしまって恐縮ですが、先般、予算決算常任委員会で、一志病院のことについても質問をさせていただいたんですけれども、ちょっと中途半端な質問だったものですから。経営努力は求められながらも、経営形態の変更、いわゆる民間移譲の話が消えていないような話の中では、なかなか中長期的な計画は立てにくい、前向きな姿勢がとりにくいではないかというところで質問させていただいたところですけれども、監査委員事務局もお越しいただいているので、院長のほうはしっかりとお答えいただいたと思っているんですが、代表監査委員のほうの答弁は、いささかちょっと異議があるところでした。その場で問答という時間もありませんでしたので、また伝えていただいたらとは思いますけれども、累積九十何億の分については、決して一志病院だけの問題ではありませんし、それから、何か妙な話、救急と家庭医療に取り組んでいるのはいいんだけれども、それが一方で足を引っ張っている云々みたいな表現がありました。代表監査委員としては、ちょっと表現不足だったと言われるかもわかりませんけれども、あの文言については、どう解釈していいのか、こちらもよくわからなかったんですが、少し異議ありということは伝えていただいてというふうに思います。お答えいただく立場にはないと思います。
 質問のほうに移らせていただくと、決算に直接かかわるわけではないんですが、それぞれぎりぎりのところで、経常収支のほうもそこそこの数字は出していただいているんですが、今後の展開ということを考えたときに、今、地域医療構想が議論されていて、未稼働病床の議論があったと思うんです。これが今、それぞれの病院について、どういう状況まできているのか、何か数字が確定したとか、決まったとか、方向性が出ている、あるいは出そうとしている点がありましたら、現在の許可病床も含めて、状況だけ教えていただけませんでしょうか。

○加藤副庁長 今、御質問いただきました未稼働病床についてでございますけれども、一志病院につきましても、40床が休床しておるところでございますけれども、これにつきましては、今おっしゃいましたとおり、地域医療構想で議論が進められておるということに加えまして、一志病院のあり方についても、まだ明確な結論には至っていない状況でございまして、この未稼働部分については、保留というような形で取り扱いをされておるところでございます。
 それから、伊勢志摩地区の地域医療構想区域の中にございます県立志摩病院につきましても、一部未稼働の部分がございます。ただ、この志摩病院につきましては、指定管理者のもとで、日々診療機能の回復が続けられている中で、徐々に稼働病床を増やしてきておる状況にございます。そうした診療機能の回復の途中であるということで、地域医療構想調整会議におきましては、その状況を御説明した上で、まだ地域医療構想の結論までは至っておりませんけれども、そうした事情を申し上げて、この稼働状況、診療機能の回復の状況を見ながら対応していきたいという旨の考えを申し述べておるという状況にございまして、いずれにしても、どれだけの未稼働を整理するかというような結論にはまだ至っておりません。まだ調整会議の中で、いろいろと議論をさせていただいておるところでございます。

○北川委員 以前も一志病院は保留ということで聞かせてはいただいていましたけれども、その状況は変わっていないということですね。
 8つのエリアごとの推計が新たに出た中で議論されている最中ですから、そういう意味では、少し前に進んでいないのかなというふうには思いますが、いずれにしても、懸念されるのは、未稼働病床の整理については、常に表と裏のようなイメージがありまして、特に削減ということについては、なかなか民間病院に対して望んでいくのは難しいということを考えると、公立病院がそれを背負っていくという流れが、どうしてもやっぱりあるように想定されますので、そういう意味で、いずれも志摩病院は今、稼働を増やして、機能の回復中ということですし、一志病院についてもまだ今後どうなっていくかわからないという中では、この辺の未稼働病床のところについては、安易に削減という形にはならないように、十分考えていただきたいということだけ要望させていただきたいと思います。

○小島委員長 ほかに御質疑ございますか。

              〔「なし」の声あり〕

○岩﨑課長 先ほどの北川委員から御質問いただきました志摩病院の経費に関して、地方交付税の算定に入っているのかという御質問ですけれども、確認しましたところ、入っているということでございます。

○小島委員長 ありがとうございました。
 御質疑ないものとして、これで本議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議   なし

    ④討論

○小島委員長 次に、改めて、討論として議案に対する賛否の意向表明があればお願いします。

○岡野委員 私ども、改めて病院の事業会計を見させていただきました。その中で、やっぱり、そもそも指定管理者なり、今までの議論の結果が今の状態に至っているわけですので、それでいろいろと考えますと、やっぱり公立病院としての、その当時の議論をしっかりと私は踏まえていかなければならないなというふうに改めて思っておりまして、今、本当に医療の全体的なことから考えて、公立病院のあり方として、地域の中で存在価値をしっかりと果たしていくべきときではないかなというふうに思います。そういった意味で、指定管理者制度のあり方などについても、もっと真剣に考えていかなきゃならない時期になっているんじゃないかなというふうに思います。個々に経営努力を平成27年度においてされておりますが、そもそも論からいいまして、全国的な公立病院改革ガイドラインの流れの中で、やはり今年、今年度の決算については、私どもは認めていくべきではないというふうな結論に達しましたので、この決算には反対をしたいなというふうに思っております。

○小島委員長 ほかに討論ございますか。

              〔「なし」の声あり〕

○小島委員長 では、討論はこれ以外はなしと認め、討論を終結いたします。

 

    ⑤採決      認定第4号   挙手(多数)   可決

 3 委員間討議 

  (1)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし

〔監査委員事務局 退室〕


Ⅱ 常任委員会(病院事業庁関係)

 1 所管事項の調査

  (1)指定管理者が行う公の施設の管理状況報告(平成27年度分)

  (2)平成28年度の指定管理者による志摩病院の運営について

    ①当局から資料に基づき説明(加藤副庁長、岩﨑課長)

    ②質問

○小島委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。

○中川委員 指定管理者制度になってから、昨年度で4年で、今年で5年目になるということで、地域のいろんな声を聞いておりますと、大変頑張っていただいておるということで、赤字は約3億4100万円ぐらいあるけれども、前年度と比較して、経常収支も総収支も大変アップしておると、こういうことでございますけれども、そういった中で、この稼働率の問題で、地域包括ケア病棟が2月から30床、そして10月からは42床増えるわけです。そういった中で、地域の皆さん方から、やはりそれはありがたいことなんだけれども、御承知のように、二カ月で退院せざるを得ないという、そんな状況があるわけです。これについては、改善ができないかというのがございますので、これについての御回答をまずいただきたいと思います。
 もう一点は、志摩市には市立の志摩市民病院があるわけなんですが、これとの連携ということで、この市立の志摩市民病院も療養型にチェンジなさるということで、そういう話を聞いとるんですけれども、そうなりますと、当然ながら県立志摩病院に対する、例えば受け入れ体制というものも、普通の急性期の関係の方が来ますから、そういった関係の受け入れ体制については、どういう形で今後三重県としても、またこの施設としても、対応を考えとるのか、小さな問題と大きな問題があるんですが、この2点です。

○岩﨑課長 まず、最初の御質問でございますけれども、志摩病院が地域包括ケア病棟を導入する前は、急性期の病棟ということで、10対1看護基準でいいますと、平均在院日数が大体3週間程度ということでございました。それが、この30床の地域包括ケア病棟をということで、地域包括ケアは60日までということでございます。そういう60日で一定の急性期を過ぎた方が、在宅に向けて復帰をしていただくということで、頑張っていただくリハビリも入れて、医療サービスをこちらとしては提供させていただくということでございますけれども、その2カ月という形で、まずはワンクッションになるのかなと。その後の委員の御質問ですけれども、その後はやはり介護老人保健施設とか、それからその他の社会福祉施設とか、それから引き続き医療が必要であれば、ほかの病院の療養病床もございますので、そういったところが受け皿になるのかなということだと思います。
 それで、やはり地域包括ケア病棟を運用すれば、ハード面で提供するだけじゃなくて、その辺をきちっと引き継いでいくような、ソフトについても対応していく必要があるということで、指定管理者である地域医療振興協会は、きっちりその辺は地域連携室、志摩病院は地域連携センターと呼んでいますけれども、いろんな地域の多職種の方々と連携をして、そういう職種の方々と交流する機会をつくって、研修会もやって、顔の見える関係づくりという形で、かなり頑張っていただいています。そういう地域のネットワークをつくって、地域包括ケア病棟を退院していただく方に自宅へ帰っていただく、またはそういうような別の施設に入っていただくという形で引き継いでいただくというような形の管理をしっかりやっていただいているのかなというふうに思っております。
 それから、2つ目の志摩市民病院については、まだどういう病院の運営形態でいくかというのは、かっちりと固まっていないように私たちは聞いておりまして、委員がおっしゃったように療養型でいくのかということもありますし、もう少し1次医療という形で限定してやっていくと、病院の規模についてもどうするかというふうに、今議論をされているのかなというふうに思いますけれども、志摩病院は、基本的には2次医療、2次病院ですので、そういう形で従来からそういう役割分担はされているということで、今の診療機能を維持できれば、何とかそういう地域の医療対応はできるのかなというふうに認識はしてございます。

○中川委員 1点目の御説明をいただいて、そういうことだと思うんですが、この病院の地域連携センターも本当に充実しておりますし、本当に親切にやっていただいていることは私も承知をしとるんですが、どこかの施設へ云々とか、ということになりますと、なかなか数が少ないわけです、はっきり申し上げて。介護老人保健施設とかなんていいましても、そういうとことか、家に帰ってきても、現実問題なかなかやはり大変だと、そういう声が多いわけです。したがって、きめ細かい対応をぜひともお願いしたいし、決まっとることは決まっとるんですけれども、そのあたり十分、市民といいますか県民の声も聞いていただいて、いろんな対応を願いたいと思います。
 2点目は、私が聞いたのはそういう方向でいくということを聞いたものですから、まだそこまで決まっていないんでしょうか。いつごろ決定するとか、そういうことはどうなんですか、市立のほうの志摩市民病院の体制づくりについては。これは県のほうに聞くわけじゃないんかわからないですけれども。

○加藤庁長 現場の病院のほうを通じてもですけれども、志摩市のほうからそういった形になるというお話は聞いておりませんので、きっちり今の体制を続けていくという方向で、もともと志摩市からはお聞きしていますので、療養型に特化するとか、そういうお話は何も聞いてはおりません。

○中川委員 いずれにしましても、やはり志摩全体の医療体制というのは大変重要になってきますので、たえず連携といいますか、そういうことをしていただいて、密に連携していただいて、誤りなき方向で対応してもらいたい。要望して終わります。

○北川委員 志摩病院、岡野委員もおっしゃいましたけれども、どう評価するかというのは難しいなとは思うんですが、地域の方の声や現場の声からすると、人口規模と病床数等を考えると、よく頑張っていただいているのかなというざくっとした印象になります。
 先ほどのところで、まず1点確認させてもらいたいのが、赤字補塡の関係ですけれども、6年目以降は協議ということになりますが、平成27年度実績が約3億4100万円ということですから、今後のこのあたりの展望というか見込みというか、その辺なかなか話しにくいかもわかりませんが、少しその辺の展望を聞かせていただきたいのが1点と、それから、今は内科系の対応ということで、24時間365日やっていただけるようになったということで、これは大きな進歩だなというふうに思わせていただいています。ただ一方で、外科系の救急がなかなか対応できないというところは、救急患者のパーセンテージは、何とも私は把握していないのでわかりませんが、転送もかなりあるんだろうなというふうに想定をするわけですけれども、この辺の外科の充実の見込みというのが、今後どのように見込まれているのかお聞きしたい。それから、当然24時間365日、内科系だけでも救急受け入れができるということは、住民サイドにとってはありがたいことだと思うんですが、一方で、入院患者が増えるということもありますが、採算的にはこの枠って結構きびしいんだろうなと、深夜も含めて。決して利益が上がるというものではなかなかないんだろうなというふうにも思えまして、今、24時間365日の救急の夜間は、常勤対応になっているのか、非常勤対応、いわゆるスポットの対応になっているのか、ちょっと細かい話ですが、もし、わかれば教えてください。
 それから、当初の目標だったところで、実現していない部分の残りの課題についての確認をもう一度、今の時点でさせておいていただきたいと思います。

○加藤副庁長 御質問いただきました最初の、今後の運営についてのことでございますけれども、やはり御指摘のように、赤字が発生しておる状況ではございますが、御説明申し上げましたとおり、病棟の運用、一般病棟の中でも、特に地域包括ケア病棟のほうに切りかえて、それで順次稼働率を上げてきておるところでございます。まさに先ほど中川委員のお話にもございましたように、これからの地域包括ケア体制を築き上げていく上で、非常に重要な働きをする病棟でございまして、一旦退院された方についても、また医療的なケアが必要になった方を受け入れると、そうした役割も果たす病床で、この志摩地域の中では、今後も当面この重要な役割を果たしていくものと考えておりまして、この地域包括ケア病棟の運用をしっかりとやっていくことで稼働率を上げて、それが収支の改善にもつながっていくものと思われます。今年度決算の数字も改めて見てみないと、さらに詳細なことは申し上げられないかもわかりませんけれども、この病棟の効果的な運用を行っていくことで収支改善を行っていくと、あわせて地域の医療ニーズにも対応していくと、このような形で今見通しを持っておるところでございます。
 それから、2点目の外科系の救急の対応、あるいは外科系の診療科の医師についてでございますけれども、これは当然ながら、指定管理者である地域医療振興協会のほうも、当初に比べれば体制を充実してきていただいておるところでございまして、志摩病院の医師といいますのは、地域医療振興協会が独自に抱えておる医師に加えて、地元の三重大学など、関係大学からの医師派遣も行っていただいておる状況でございまして、外科系の一部の診療科におきましても、そういった形で医師の配置がされております。この医師につきましては、地域医療振興協会独自の医師の配置に加えて、これは諸般の事情がございまして、少し先延ばしになりましたけれども、新たな専門医制度が始まる中で、例えばでございますけれども、今関係者から聞き及んでおる範囲では、整形外科など外科系の一部の診療科では、県立志摩病院もその専門研修の関連の医療施設として、プログラムの中に位置づけられる見込みであるということも伺っております。こうしたことになりますと、新たな専門医制度が動き出した暁には、そうした即戦力である後期研修医、専門研修のための医師の配置もなされるということで、そうした仕組みの中にも位置づけていただくことで、外科系の医師がさらに充実をしていくのではないかと考えております。もちろん指定管理者においても、これまでもこれからも御努力いただくところでございますけれども、三重大学など関係機関にも働きかけ、協力のお願いをしていく中で、その充実に努めていきたいと考えておるところでございます。
 あと、救急の医師の体制につきましては、課長のほうから。

○岩﨑課長 24時間365日の救急対応の中で、常勤のドクターだけではなくて、非常勤のドクターも一部入っているように聞いております。

○小島委員長 もう一つ、残りの課題についてというのがあったと思いますけれども。当初指定管理になったときに、こういうことをやりますというので、今残りの課題についてどうなっていますかという御質問があったように思いますが。

○加藤副庁長 失礼いたしました。
 先ほど、指定管理者の報告のところでも申し上げましたように、1日平均の外来患者数につきましては、目標を達成しておる状況でございまして……

○北川委員 産婦人科をやるとか、いろいろ条件あったじゃないですか。

○岩﨑課長 指定管理の基本協定の中でできていない部分というのが、まだ産婦人科、周産期医療が十分対応できていない。非常勤のドクターでの外来対応のみになっているということで、入院診療機能がないということ。それから小児科も、常勤の先生はみえるんですけれども、入院機能がないということで、その辺がまだ十分な常勤医師の確保ができていないということで、実現できていない部分になります。
 それで、この辺は、今後の見込みはどうかとお尋ねいただいても、その常勤医師の確保というのが、いつ、何人というような見込みというのが、今のところございませんので、できる限り早く、そういったものについて対応いただきたいという形で要請していくというような状況でございます。

○北川委員 地域包括ケアの病棟については、診療点数も高めというか、いわゆるインセンティブとして点数が高いようにはお聞きしているので、そういう意味では、これで病床活用をいただくということは、収益にもプラスになっていくのかなというふうに、素人的には期待をさせていただくところです。
 ただ、そのための、やっぱり医師や看護師やスタッフ等はきちんと整えていただいて、これが本当に地域として評価されるような病床になるように、十分な努力をいただきたいなというふうにお願いをさせていただいて。
 あと、やっぱり気になるのは、後期研修医が今いらっしゃらないのかな、この表ではちょっと見受けられなかった。これは常勤医の中に換算されているという理解でよろしいんですか。わかりました。
 あと1点だけ。細かい話でごめんなさい。麻酔科はなかったんでしたか。

○加藤副庁長 麻酔科の標榜といいますのは、これは一般の診療科と異なりまして、医師個人につくというような性格のものでございます。これは医療法に定めがございますが、その麻酔科の標榜ということで厚生労働省に申請を出して認められた場合に標榜されますので、一般向けの内科とか小児科とかいう標榜と異なる状況でございますので、今は標榜していないという状況でございます。

○北川委員 麻酔科医はいらっしゃるんですよね。

○岩﨑課長 志摩病院のドクターは、約40人弱が非常勤という形で来ていただいていまして、その中で麻酔科のドクターは来ていただいている状況でございます。

○北川委員 非常勤なの。

○岩﨑課長 手術とかそういうときに来ていただくと。

○北川委員 ごめんなさい、細かい話で。何を聞こうとしたかと言うと、さっきの内科医の常勤、夜の常勤、非常勤も含めて、麻酔科も含めて、要は質を。やっていますと言うことと、実態はどの程度のレベルができるかというところを探りたかったのでお聞きしたところで。麻酔でも、当然内科医でもできますので、ただ手術の際に、内科医がやるというのと麻酔科医がやるというのでは、やっぱり手術のレベルは当然違うわけですから、そんなところでどうかなと思ってお聞きしたところです。また細かいところは別途個別に聞かせてもらいます。

○岩﨑課長 麻酔科の先生は、外科の先生に来ていただいています。

○岡野委員 私は、当時おりませんでしたので、議論に参加していないのでよくわかっていないんですけれども、指定管理者制度になった当時の協定っていうのがあって、その協定にのっとって進められてきて、残された部分というふうな御質問もありましたんですけれども、その当初の協定の中身について資料をいただきたいなというふうに思うんです。それがどのように進んできたのかというところをしっかりと見ていかなあかんなというふうにも私は思っています。
 聞くところによりますと、若い先生方が入れかわり立ちかわり来ては、また帰られるというような、そういうようなことで、研修医の方々が頑張って支えていただいているんだと思うんですけれども、じっくりと腰を据えてはどうなのかという意味では、県民の皆さんへのサービスという点では、いささかどうなのかというような疑問も聞かせていただいているところではありまして、かといっても、志摩地域の医療機関として、指定管理になっているとしても、県立を標榜して頑張っていただいているということでの信頼感というのは、やっぱり非常に大きいものがあると思います。先ほども手術のことについて、外科系の緊急対応はどうやという話もありまして、麻酔科医はどうなのかっていうことで御心配もあったわけですけれども、本当にそこで対応ができるのかというようなことでは、よそに行かざるを得ないというふうな御心配もあったりいたしまして、いろいろ御苦労はしていただいているんですけれども、緊急時の対応についてはどうなのかという疑問の声とか、それから看護師とかヘルパーの数が足らないというようなお声も聞かせていただいておりまして、看護職はどうなってるんやろうというような心配の声も聞いておるところです。
 ですので、いろんな意味で、総合的にも研究、検討もしていきたいなと思っておりまして、頑張ってはいただいておると思うんですけれども、やっぱり地域の方々の期待に沿うような、そういう県立病院としてのあり方を考えていくべきではないかなというふうに、今私自身としては、感想的には考えておりますが、何かございましたら。

○加藤庁長 看護師とかコメディカルの関係の職種につきましても、いろんな努力をしながら、必要な数は確保しているということで認識しておりますので、足らないとか、そういうことはございません。

○岡野委員 確保して頑張っていただいているということですが、経営的にもなかなか厳しいんではないかなというふうに想定もされるところでありまして、これ以上申し上げられませんけれども、とにかく、地域住民の命を守っていただく病院として、発展をしていっていただきたいというような期待を申し上げて終わります。

○小島委員長 ほかにございませんか。

              〔「なし」の声あり〕

○小島委員長 なければ、指定管理者が行う公の施設の管理状況報告(平成27年度分)及び平成28年度の指定管理者による志摩病院の運営についての調査を終わります。

   (3)その他

○小島委員長 最後に、これまで調査された調査項目以外で、特にございましたら御発言をお願いします。

○西場委員 本日は分科会も含めて、所管の3病院のいろいろ状況を聞かせてもらって、全体的に非常に努力されています。収支関係もいいようにあるという報告を受けて、少し安心しておるんですが、今日の中で議論もあったんですが、この地域医療構想も含めて、これからの地域の医療体制のあり方というのが大きなポイントになってくるのかなと。津管内における一志病院、伊勢志摩管内における志摩病院というのは、その中で非常に大きなウエートを当然持っておる病院です。一志病院においても、今後この県立病院をどうしていくんやという大きな課題があります。志摩病院については、先ほどからお話があるように、指定管理になった経緯の中で、残された課題もあるし、この地域ケアをこれから拡充していく上において管内の、今、市立の志摩市民病院の話もありましたけれども、そういった公的病院との関係、あるいは地域の診療機関との関係というのは、当然大きくなってくるわけです。
 地域医療構想の今後のベッド数の調整において、この県立系の病院がというか、一志病院、志摩病院がどういう立ち位置になっていくのかというところは、ものすごく自分なりに関心があるんですが、県立で公的な立場が強いだけに、先頭に立って頑張って、一歩先を行くんだという考え方もあるし、これは県立とはいえ同列だから、公的病院や民間病院と同じような立場で今後議論、調整をしていくという場合もあるし、民間優先で一歩引いて今後の協議をやっていくと。今後のベッド調整においては、それこそ国からのガイドラインで、あるいは8ゾーンで、いろんな数字が頭からくると、内部での調整といいますか、取り合いとか、そういうようなものに発展していく心配もあるわけで、そういう意味で、県立病院課の所管の2病院について、どういうスタンスで地域医療構想に臨むのかというのは、今一度少し説明をいただきたい。

○加藤庁長 地域医療構想については、それぞれの地域の調整会議で議論がされておりまして、県立志摩病院については、伊勢志摩地域については、そういった回復期の病床というか、回復期機能が少ないということで、それに向けた対応ということもあって、地域包括ケア病棟、病床を進めてきているということですので、方向性としてはそういったものに合っているのかなと思います。志摩市民病院も含めてですけれども、あの地域の病床、それぞれの役割分担も含めて、どういった方向になるかは、これから調整会議の中でも議論されていくんだろうと思いますので、病床削減については、必要病床数に対しての、そういった一定の病床が計算上は出ておりますけれども、医療対策局からお聞きしておるのは、あの数字ありきではないというようなことも聞いておりますし、今後その調整会議の中で、病床についても議論がされるということだと思っていますので、可能な限り、私どもは協力できるものは協力するといいますか、そういった形でさせていただきたいと思いますけれども、志摩病院については、指定管理になっておりますので、県の直営でもありませんし、一旦指定管理として10年間、今5年目に入っておりますけれども、そういったこともありますので、なかなか軽々に、じゃどうぞと言うわけにもいかないと思いますが、それは今後の議論も踏まえながら対応は考えていきたいと思いますし、実際に医療対策局のほうといろんなやり取りといいますか、そういった話もありますので。
 それから、一志病院については、改革途上ということで、休床病床について副庁長から話がありましたけれども、40床ありますけれども、それについては保留だということでお聞きしております。私どもとしては、そういった一旦棚上げされた休床病床が40床ありますけれども、動きの部分については、医療対策局のほうがその辺のところの主導権を持っているということかなと思っておりますが、津地区についてもいろんな病院がありますので、その中で今後議論が進むんだろうというふうに思いますので、そういったところも見ながら、私どもは対応を考えていきたいというふうに思っております。

○西場委員 そうなんだろうとは思うんですが、中間案がいよいよ出てくる段階において、そういう問題も、先日の健康福祉部のほうでもそんな議論をしとったんですが、一応の目安やと。だから、いろいろ今後また数字をさわれるようなことも言うんだけれども、数字が具体的に出てきとる中で、そんな簡単な調整やないという中で、特に県が主導して行うところの志摩病院、一志病院のあり方というのは、非常に大きいウエートを占めておる。今日の議論で、志摩の外科系を拡充しますとか、産婦人科をどうしますかというのを、2025年に向かってというスパンであれば、これをどう整備するのかということと、この地域医療構想の今後の急性期、回復期のベッドの割合はどうするんやという問題等も、ずばり関係してくる話ばかりなので、そういうのを関連づけてやっていかねばならんし、難しいことではあるけれども、しっかり調整といいますか、内部でその辺の問題をどう動かしていくんか、健康福祉部とも連携しながら努力していただきたいと思います。

○加藤庁長 地域医療構想調整会議自体には、一志病院、それから志摩病院も、それぞれ院長がメンバーで入っているということもありますし、今、西場委員がおっしゃられたような形で、医療対策局のほうとは情報共有をきっちりしながら、県として、多分風当たりがきつい部分はあるんだろうとは思いますけれども、しっかりと議論して、意見調整しながら進めたいと思います。

○西場委員 要は県立病院の役割とは何かというところになってくるんだと思います。終わります。

○小島委員長 ほかにございませんか。

              〔「なし」の声あり〕

○小島委員長 なければ、これで所管事項の調査を終了いたします。
 

 2 委員間討議 

 (1)所管事項調査に関する事項          なし

 (2)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし  

 

〔閉会の宣言〕
 

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
健康福祉病院常任委員長
予算決算常任委員会健康福祉病院分科会委員長
小島 智子

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