三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成28年度 委員会会議録 > 平成28年6月27日 子どもの貧困対策調査特別委員会 会議録
子どもの貧困対策調査特別委員会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成28年6月27日(月) 自 午前10時1分~至 午前11時45分
会 議 室 201委員会室
出 席 委 員 9名
委 員 長 藤根 正典
副委員長 田中 祐治
委 員 中瀬古 初美
委 員 山内 道明
委 員 稲森 稔尚
委 員 小島 智子
委 員 北川 裕之
委 員 青木 謙順
委 員 水谷 隆
欠 席 委 員 なし
出席説明員
[健康福祉部]
次長(子ども・家庭局) 福井 夏美
地域福祉課長 磯田 晋一
子育て支援課長 中澤 和哉
その他関係職員
[雇用経済部]
副部長兼雇用経済企画総括監 横田 浩一
雇用対策課長 藤川 和重
その他関係職員
[教育委員会]
副教育長 木平 芳定
教育財務課長 中西 秀行
小中学校教育課長 花岡 みどり
生徒指導課長 芝﨑 俊也
人権教育課長 赤塚 久生
その他関係職員
委員会書記
議 事 課 班長 中村 晃康
企画法務課 主任 森岡 佳代
傍 聴 議 員 なし
県 政 記 者 1名
傍 聴 者 なし
議題及び協議事項
Ⅰ 調査事項
1 重点調査項目について
2 子どもの貧困対策に関する県の取組状況について
(1)学習支援と子どもの居場所づくりについて
(2)包括的な支援の在り方について
(3)就労支援について
3 委員間討議
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 調査事項
1 重点調査項目について
〇藤根委員長 まず、本委員会の重点調査項目についてですが、前回の委員会でご協議いただき、正副委員長で字句を整理した結果、本日の調査項目にも挙げさせていただきました、①学習支援と子どもの居場所づくりについて、②包括的な支援の在り方について、③就労支援について、の3つを、本委員会の重点調査項目とすることでいかがでしょうか。
〔「結構です」の声あり〕
それでは、そのように決定いたします。
2 子どもの貧困対策に関する県の取組状況について
(1)学習支援と子どもの居場所づくりについて
①当局から資料に基づき説明(福井次長、木平副教育長)
②質問
〇藤根委員長 ただいまの説明に対し、御質問等がありましたらお願いします。
いかがですか。
〇山内委員 1ページのところの主な取組の①のところの2点目の、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなどの方々の取組状況があるんですけれども、一部新聞の報道でもほかの、市町、県外だと思いますけども、親とか保護者の方への家庭訪問というかそういったサポート、直接的なサポートにも取り組んでいこうとしているという地域があるということであったんですけども、三重県内的なそういった取組というのも視野に入れられているんでしょうか。
〇芝﨑課長 失礼いたします。
本県におきまして、スクールカウンセラーの場合は、原則、例えば家庭訪問等を行う必要がある場合には、学校の教職員とともにという形で進めさせていただいております。
なお、スクールソーシャルワーカーにつきましては、単独で家庭訪問あるいは保護者の方と会うといったようなことも、実際やっていただいているといったような状況もございます。
〇山内委員 ありがとうございます。
そうすると、スクールソーシャルワーカーの方々は保護者の方等と直接的に接する形で様々意見交換を行っているという状況ということでよろしかったでしょうか。
〇芝﨑課長 何と申しましても、やはり学校との連携ということが大切でございますので、そういった観点も踏まえながら、どうしてもそういったことが必要であるならといったところで、実際に担当していただいているといったところというふうに考えておるところでございます。
〇藤根委員長 よろしいですか。
〇山内委員 ありがとうございました。
〇北川委員 1つは、今お話が出たスクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの関係なんですけど、これは教育警察常任委員会でいつも議論されていることなので新しい話ではないですけども、スクールカウンセラーについてはまだまだ総トータル時間的なところが、各学校への配置という面では十分ではない。それからスクールソーシャルワーカーについては圧倒的に人数がまだまだ少ないので、特に福祉の専門性という部分については、それもまた限られた人材になってきてますので、この文字だけ読ませていただくといつもながら何かすごくやってるように見えるんですけど、現場レベルではまだまだ充足感のあるものでは到底ないなというふうに認識してます。
子どもの貧困対策のプラットフォームって学校を位置づけるぐらいであれば、やっぱりここにはもっと人も予算も本来なら注力していただくべきところかなと思うんですけど、ちょっと現状の確認をさせていただきたいんですが、今スクールソーシャルワーカーは何人まで増えて、その中で福祉の専門性の方が何人いらっしゃって、それでいくと今の活動の割りつけはどれくらいか。スクールソーシャルワーカーはオーダーがあれば出ていく格好だと思いますから、その辺の人数を先にちょっと教えていただけますか。
〇芝﨑課長 まず、スクールソーシャルワーカーは昨年度より1名増員いたしまして、現在9名で体制をしていただいとるところでございます。そういった中におきまして、先ほど委員の御指摘を伺いましたように、ただ、平成27年度につきましては1名減の8名でございましたが、一応、物理的な学校の要請に十分応えたかといったところにつきましては課題があるかというふうに思っとるところでございますが、学校の要請には応えさせていただいたというところでございます。
なお、スクールソーシャルワーカー、これは4月1日現在でございますが、精神保健福祉士の資格を持ってみえる方が4名おみえになります。そして社会福祉士の資格を持ってみえる方が3名、そして精神保健福祉士、臨床心理士を兼ねてみえますけども、その方がお1人みえます。それで臨床心理士の方がお1人ということで、社会福祉士あるいは精神保健福祉士等の関連の方が8名、4月1日現在でおみえになるといったところでございます。
〇北川委員 また、現場でいろいろ聞かせていただくかと思いますけど、それともう一つ、ひとり親家庭の子どもへの学習支援についてですけれども、これが今、実施市町は29市町のうち全部できてるんでしたっけ、どこまで取り組んでいただいてるのか、それからそれの手法、誰にどんなふうに実際の支援に当たっていただいてるのか、その辺の仕組みのところを改めて教えていただけませんか。
〇中澤課長 ひとり親家庭の学習支援ボランティアの実施状況ですけれども、昨年度の実績としましては5市です。県に国の補助金を活用して、県の補助金も入れて取り組んだところということになろうかと思うんですけれども、いなべ市、桑名市、鈴鹿市、津市、名張市において取り組まれております。
実施の頻度、あと派遣、実施の仕方についてもいろいろなんですけれども、委託先はNPO法人だったり社会福祉協議会だったり、鈴鹿市の場合は鈴鹿市母子寡婦福祉会、津市はもともと県事業でやってたのを津市へ移管して、これは株式会社トライグループです。名張地区についてはまちづくり推進協議会というところで、実際の先生としては大学生だったり元教員をやってらっしゃった方とか、そういう方を募って実施をされております。
以上です。
〇北川委員 大体平均どれくらいの頻度のもんなんでしょう。全然5市で内容、パターンは違うんですか。
〇中澤課長 おおむね、名張市において週2回で、あとの4市については週1回というふうに伺っております。
〇北川委員 これも、いつも議論になる話ですけど、このあたりの拡充っていうか、ここに「拡大を図ります」と書いていただいてあるんですが、取組のハードルなり、あるいは今年度以降実施の予定なり、トライしようとしていただいている市町の状況があれば教えていただけませんか。
〇中澤課長 予算的には、今年度はプラス1で6市っていうことで、昨年度の予算取りの段階でお聞きした内容でプラス1というような状況ということです。
〇藤根委員長 よろしいですか。
〇北川委員 その拡大のハードル。
〇中澤課長 やはり最初立ち上げるときに、名張市においても大変苦労されたっていうふうに伺ってますし、鈴鹿市においてもなかなか苦労した。まず、教える側、先生役の人の確保っていうこともありますし、それともう一つは、実のところ生徒が来ないということがあります。いろんな考えが、周知が足りない、周知がきちっと行き届いていないということもあるでしょう、それと、どんなふうに受けとめていいんだろうっていう親の戸惑いもあるかと思います。あと、これから立ち上げていくので、塾のレベルっていうか、親が求めているニーズと合致したものなのかどうかっていうのはわからない。実際のところこれから立ち上げていくっていうことなので、これからつくっていくっていう段階では、生徒集めも苦労するし、先生集めも苦労するというようなことはあるっていうふうに聞いています。
やっぱりいざ立ち上げてみると、お迎えのときに親同士がつながりができてよかったとかいう形で好評をいただいてますので、各市、町はなかなか大変かもしれないんですけれども、拡充していけるように、いろんなノウハウ、恐らく、最初のところで、どこでつまずくかというのは大体一緒やと思いますので、そんな話をお聞きして、これからやっていこうとしているところに情報提供をさせていただくとか、そんなことをいろいろして支援をしていきたいなと思っています。
〇北川委員 ありがとうございます。
よく言われるように、ひとり親家庭の貧困率は圧倒的に高い中で、いつも報道も含めて行政的にも大きな課題と言われてて、当然ながらそこにピンポイントでもっともっと注力をしなきゃならないっていうことの中で、こういうひとり親家庭の学習支援っていう事業のスタンスも出てきてる話だと思うんです。一方で今のお話を伺っとる中で、ニーズとのマッチングなのか、それとも啓発的なところが足らないのか、その辺のところは今後、うちの委員会としてそういうあたりはしっかりまた現場の取組の様子も聞かせていただきながら、特にうまく機能してないのかっていう部分について学習させてもらわないかんのかなと思いますけど、予算の面でそれが大きくひっかかってるということではないんですね。
〇中澤課長 予算の面は確かに大変でございます。それは大変ですけれども、そのせいで抑制をかけているとかそんなことは一切ございません。
今言っていただいたところで、なかなか市において苦労されるのは、県にも時々苦情をいただくんですけれども、ひとり親家庭のっていうことでの教室がなかなか立ち上げにくいことっていうふうに聞きます。どういうことかっていうと、ひとり親家庭じゃないところでも、まさに貧困ということなのかもしれないですけれども、お父さんもお母さんもいらっしゃるんだけれども塾へやる余裕がない。かつて県が津市をフィールドにトライグループでやったときなんですけど、苦情をいただいたのは、何でひとり親なんやと。税金を投入して不公平やないかというお話をいただいたことがあります。ですから、多くのところでは、もともと国においてはひとり親というメニューで来てるんですけれども、ひとり親家庭限定っていう縛りをかけるとそういったクレームもついてくるので、そこはちょっと緩やかにどこもやっておられるかなというふうに思います。
〇北川委員 ありがとうございます。一旦終わります。
〇藤根委員長 ほか、ございませんか。
〇小島委員 学習支援のところで、どういうふうに整理をして考えたらいいのかなっていうふうに思うんですが、先ほどおっしゃったひとり親家庭の学習支援の課題、それから生活困窮者自立支援法の中の学習支援の対象者とかをどうするか、それから教育委員会については今年度から地域未来塾、割と広くっていう話を昨年度からお聞きをしていますが、この関係を、受ける側として、市町にみえる対象者とか子どもたちとかがどう考えて参加をしていったらいいのかなっていうのを、全体としてどうやって考えてみえるかっていうことをまず確認をさせていただきたいと思います。
それから、2つ目は、子どもたちの参加の仕方ってやっぱり課題やと思うんですが、どなたが誰にどうやって話をして学習をする必要性を説いてるかっていうことが、多分物すごく成果が出るかどうかっていうことにつながるんだと思うので、そこを2点目に教えていただきたいです。
それから、3点目は、高校の授業料以外の教育費負担のことなんですが、非常に例えば運動とか文化的なところで能力があっても、授業料以外になかなかお金が割けないために、そこに参加ができない子どもたちが実際にいます。そのあたり、授業ではないけれども、ほかの活動についての支援っていうのが、今どこまでどうなってるかっていうことをお教えいただきたいと思います。
以上3点、よろしくお願いします。
〇中澤課長 そうですね、全体をどう仕切るかということは、今のところ特段こんな形で整理をしてる、仕切ってるっていうような状況にはなっておりません。それはまだ、全県的に生活困窮者の取組も始まったばかりですし、ひとり親家庭の取組もまだ5市、5市もたくさんあるんじゃなくて、5市それぞれ1カ所あるような状況で極めて貧弱です。地域未来塾が全県的に幾つあるかって私は存じ上げないですけど、やっぱりそんなに多くないんだろうという中では、その津市なら津市で一括してというよりは、どうしてもローカル的な、津市のどの地域の子たちっていう形にもなってくるでしょうし、立ち上がってきたところ、それはそれでもうその地域の資源として取り組んでいただくという形で、まずは、どんな整理っていうよりもとにかく全体を、ひとり親家庭の学習支援ももっと増やしていかなきゃいけないし、生活困窮者の支援も増やしていかなきゃいけないし、恐らく地域未来塾の取組ももっと拡充しなきゃいけないと。ちょっと全体の整理っていうのは、まだそこまで行けてないのかなというふうに、とにかく増やしていくっていう段階かなと思います。
で、誰がその子どもに対しておいでよと言っていくかっていうところですけれども、やっぱり直接的には親御さんっていうことになろうかと思います。地域未来塾なんかですと、もうちょっと地域的な、もしかしたら学校もかかわった中でのアドバイスができるかもしれないんですけど、ひとり親あるいは生活困窮者ということになりますとこれはやっぱり親とすると、昨今いろいろ言われてますけれども、そういう情報にアクセスできる親っていうのは本当の貧困層ではない、もうちょっと上のクラスのところで、もっと情報を届けなきゃいけない人、圧倒的に届いていない人たちをどうするかというようなあたりのところは課題かと思うんです。今のところは保護者中心に市の広報等で周知をさせていただいてということで、説得っていうような形にはなっていないのかなと思っています。
以上です。
〇花岡課長 地域未来塾の関係で、少し教育委員会のほうからの取組ということで説明させていただきます。
先ほど、全体の整理を仕切っているわけではないっていうふうな話もありましたが、地域未来塾につきましては今年度からの国の事業を活用ということで、本県では7つの市町が手を挙げてきまして取組をこれから進めていくという状況です。具体的に、7つの市町と申しましたけれども、学校数としましては合計しますと、そのそれぞれの市町全体ということではなくて、小学校で全体で21校、中学校で13校の合計34校という、そのような状況です。
例えば四日市市などでは、中学校区での取組というふうな位置づけで、地域の人材を活用して学習、教員OBであるとか、それから大学生等、その支援を受けながらということで、参加への呼びかけは学校を通じて、その地域での声かけというふうな形になります。ほかの市町にはそれぞれ独自の取組もございますが、生活困窮のっていうことではなくて子どもたちの学習を支援する、学習機会の提供によって国も貧困の連鎖を断ち切るという、そういう考えのもとでの事業でございますので、地域と学校の連携、協働による学習支援と、そういうあり方になっております。
県としましても、この地域未来塾の取組を少しでも広げていけたらというふうに思っておりまして、実際、今年度は7つの市町ですけれども、ほかの今年度はまだ手を挙げてないところからも、これを取り入れていくことについてどのようにしていくといいかというふうな相談も来ておりますので、今後に広げていけたらというふうに思っております。
また、地域未来塾の取組ということではなく、この地域未来塾そのものが学校支援地域本部事業の中に位置づけられておりまして、その学校支援地域本部事業につきましては多くの市町で取り組んでおります。その中で、地域未来塾というくくりではないんですが、子どもたちの学習機会の場っていうのをそれぞれの地域に応じた、あるいは学校に応じた状況の中で進めているような状況ではございます。
〇磯田課長 生活保護世帯と生活困窮世帯の子どもへの学習支援の関係なんですけれども、こちらのほうは平成27年度、昨年度から実施をしておりまして、現在、県の福祉事務所管内と、それから9つの市で実施をしているところでございます。対象となる子どもにつきましては、生活保護の場合はケースワーク等で何回か訪問する中で、県の福祉事務所であれば対象を中学生ということで、家族からの承諾、それから本人の承諾があって学習支援ということで、現在、委託先はトライグループということで、訪問によって行っているというような状況で、昨年度の実績としては7人というような実績でございました。9つの市のほうもそれぞれ、生活保護家庭の場合ですと訪問等を行いますので、そこでの相談の中で実施をされているんではないかなというふうに思っております。
それから、生活困窮世帯の子どもへの学習支援につきましては、三重県生活困窮者自立相談支援事業というのを福祉事務所または社会福祉協議会が委託を受けておりますので、その中で相談があればということなんですけれども、県の実績でいきますと、ほとんど生活保護世帯の子どもがこの学習支援に参加といいますか、している状況でございます。
それから、もう1点、授業料以外の支援についてということで、こちらのほうは、生活保護世帯の子どもに対しての就学上の支援ということにつきましては、入学時には入学準備金ということでそれぞれ小学校、中学校、高等学校で額は違うんですけれども、学校等からの明細書等を確認しながら、制服であるとか通学用かばんに要するような経費ということで、高等学校であれば6万3200円の範囲内で支給をするという形になっておりますし、教育費につきましては、これも小、中、高とまた金額のほうは違うんですけれども、一応基準額というのが決められておりまして、高校であれば月額5450円という基準額というものと、それから学習支援費ということで5150円の、こちらも基準額といいますか範囲内ということになりますけれども、そういう形で支援費が出ております。また、ほかに教材として必要で、学校長が指定するようなものの購入に際しては支給をしているといったような状況でございます。生活困窮者の子どもに対する支援というのは、就学上の支援というのは制度的にはございません。
以上です。
〇小島委員 ありがとうございました。
まず、生活困窮者の学習支援はちょっと別途でやってみえると思うんですが、あとの必要な人たちって割とかぶるかなっていうふうに思ってまして、例えば鈴鹿市なんか、母子寡婦福祉会がやってるといっても、教えてる人は教員OBですので、そのあたりで人の取り合いっていうのが起こってくる。拡充をさせていくことは大事だけれども、やっぱり各市町でどういうふうに進んでいるかっていうのって、私らもやけれども、把握しながらやっていかんとなかなか難しいなというふうにも思いますが、また進捗を教えていただければなというふうに思っています。
それから、親に学習の大切さがわからなければ、多分子どもにはなかなか届かないと思っています。生活保護世帯の学習って多分埼玉県で一番初めにやられたと思うんですが、教員OBの方たちが本当に丁寧に、親御さん含めて学習の大切さを説いていただいた上で、教室に子どもたちが出てきたっていう経緯があると思うんですけれども、どう親も含めて届けるかっていうことが本当に貧困に歯どめがかかるかなっていうことやもんで、それもこっちからまた考えますけれども、いろいろまだ課題があるなっていうふうに思わせていただきました。
最後に、1点だけ、生活保護世帯の入学準備金6万3200円、これはいつ支給されますか。
〇磯田課長 こちらのほうは、やはり入学前には支給をするということになっております。
〇藤根委員長 よろしいですか。
〇小島委員 ありがとうございました。
〇藤根委員長 ほかにございませんか。
〇中瀬古委員 学習支援と子どもの居場所づくりの一つとして、地域住民の方々との協力などで、放課後子ども教室や、それから放課後児童クラブによる過ごす居場所づくりというところがありますけれども、特に放課後子ども教室においてなんですが、松阪市においては4つほどだと聞いているというか認識しているんですけれども、県下、今数字的にわかっていることがあれば、その数字をちょっと教えていただきたいというのが1点です。
それから、特にこちらのほうでも、夏休みであるとかそういうときに回数が多くなっていますけれども、その参加であるとか、基本こちらのほうは無料というような形になることが多いですし、それからまた、放課後児童クラブでは逆にそうではないというところから、その方々も放課後子ども教室に参加をされるという形があります。そのあたりのことをちょっと聞かせていただきたいということが1点。
それから、全体的な、全てにおいての整理が本当に必要だなと思うんですけれども、現在、小学校、中学校、高等学校と、学校に登校できている子どもたちと、そうではない、不登校であったりとか高校の場合は経済的理由、生活保護、この表とかにも出てきてはいますけれども、いろんな事情で高校を中退する子どもたちというのがやはりあるわけで、その中でそこをどのように救っていくのか。なかなか不登校の子どもたちっていうのはその現状が見えにくい。子どもたちが、お昼になってようやく学校に来られるっていう子もいれば、やはり来られないという、いろんなケースがあると思うんです。そういうところ、全体的なことっていうのは、なかなか本当の部分っていうのは把握できにくいところがあると思うんですが、おわかりの部分について聞かせていただきたいと思います。
〇中澤課長 放課後子ども教室の数ですけれども、昨年度時点の数になるんですけれども67教室、全県的にはということでございます。放課後児童クラブと放課後子ども教室の連携というのは正直なかなか進んでおりません。やっぱり文部科学省のもとで進んできた教室と、厚生労働省のもとで進んできたクラブと、それぞれ歴史的な、あるいは必要となった背景とかも違います。今までは全く別のものとして取り組まれてきたんですけれども、昨今、放課後子ども総合プランということで一体的、統合的っていうことで、まだこれも概念が出てきただけで、実際、じゃ、それでっていうことで一体的なものが進んできてるわけじゃないんですけれども、今、委員がおっしゃいましたような夏休みのときの両方の活用の仕方、教室の活用の仕方であるとかそんなところで、大いに教室が利用できるところがあると思いますんで、そんな御意見も参考にしながら、いろんな市町の相談に乗りつつ対応していきたいと思います。
〇芝﨑課長 ただいまお話がございました不登校の現状でございますが、委員御指摘のように非常に多様化あるいはまた複雑化しておりまして、実際にそういった形で把握していくことが、今、学校としても非常に一方において難しい状況もございますが、しっかり児童、生徒あるいは保護者等への対応を図りながら、スクールカウンセラーあるいはスクールソーシャルワーカー等も活用していただきながら、十分そういったところでの支援をしていきたいというふうに考えとるところでございます。
〇中瀬古委員 ありがとうございます。
先ほど、放課後子ども教室のことに関しましても、やはり子ども教室、放課後児童クラブのほうってお話がありましたように、背景が違うというところ、それから、それが放課後子どもプランによって全体的に、本当にもう一体化をしてくる、一体的っていうことを国のほうがやはり言ってきております。そんな中で、実際に放課後子ども教室をされている方々っていうのは、本当に少ない予算の中でボランティア的な要素で一生懸命先生っていうか講師になられるとか、活動をされていく中で中心になられる方、応援をされる方を本当に探しながら、一生懸命取り組まれている現状です。よくおわかりかと思うんですけれども。
そういう中で、やはり一体的にこれがどんなふうになっていくんだろうって思うところがあるんですけれども、子どもたちが本当にそこに行きやすいような環境をつくっていく、夏休みの居場所づくりの一つとしてもこれはすごく大事な部分だと思うんです。というか活用できるといいますか、本来これが連携ができていけばもう少しいい形になっていかないかというふうにも思いますし、なかなか夏休み、おうちでいられにくい子どもとか、それから先ほどもひとり親家庭だけではやはりないっていう部分で、そういうところからもその周知であるとか、いろんな形ですごく市町が主体的にやっているところではありますけれども、そういうところを今後どうしていくのかっていうのも、居場所づくりとしては、そしてまた学習支援、現在もそういう子どもたちとの活動の場ではありながらも、学習が大事だということを認識をして、勉強をする習慣をつけていく場所にもなり得ると思うんです、そういう部分でとても大事だと思いますので、今後私もちょっとこのあとの67教室というところのことを、また後ほどで結構ですので、済みませんがその内容等についても教えていただければと思います。
先ほどの、不登校とか、それから中退者の問題というのもまたまた大きくて難しい部分だと思うんですが、今後またこういう中でもいろいろ聞かせていただきまして、その状況も知っていきたいとも思っておりますし、そういう中でどんなふうに支援ができていくのかという部分も確認をしていきたいと思っております。
ありがとうございます。
〇藤根委員長 ほか、よろしいですか。
〇北川委員 ちょっと追加で教えてください。
「『学校』をプラットフォームとした子どもの貧困対策の展開」のところで「『子ども支援ネットワーク』の活動を促進」と書いていただいてあるんですが、これをもう少し詳細、具体的に教えていただけますか。教育委員会ですよね。
〇赤塚課長 失礼いたします。子ども支援ネットワークについて御説明申し上げます。
子どもたちを取り巻く環境は、家庭の経済状況等による教育格差の拡大、人間関係の希薄化を伴う地域の教育力の低下等、近年一層厳しさを増していると、そのように考えております。そのような社会情勢の中、学校と多様な主体が連携して、地域の強みを生かした様々なアプローチによって、子どもたちの居場所や出番を創出するといった取組でございます。このことによりまして、多様な主体が連携して子どもを支える仕組みを構築し、体験活動や学習の支援を行うことで、子どもたちの自尊感情を高め、学力、進路の保障を進めるといった事業でございます。
以上です。
〇北川委員 御丁寧に説明いただいてありがとうございます。
誰が何をどうするのかっていう具体的なところが少しわからなかったんですが。
〇赤塚課長 先ほど大きな概念を説明させていただいたわけなんですけども、具体的には中学校区を単位として設置をしております人権教育推進協議会という組織があるんですが、そちらのほうを基盤としまして学校関係者、自治会、地域ボランティア、保育所、民生委員など多様な主体が連携、協働し、取組を進めるというようなものです。
体験活動につきましては、具体的には人権フェスティバル、親子人権学習会、講師を招いての参加型学習などがございます。また自然体験や農業体験、漁業体験、そのようなことも実施しております。学習支援につきましては、日常の放課後の学習会であったり長期休業中の学習会、これは退職教職員や大学生、保護者等との連携でということで実施していると。そういう内容でございます。
〇北川委員 まあ、地域、地域で取り組まれてる、人権教育をベースにいろんな取組をやっていただいてるところをこういうふうに書いていただいてるのかなというふうに解釈をさせていただきました。
先ほどからお話が出てるように、まだ今日が一番初めの学習の場なのであれなんですけども、当然学習支援については多様な受け皿づくりが必要で、その中で次に、そこにどうやって子どもたちを向けていくかっていうのが課題で、最後はちょっと観念的な話ですけれども、学校も地域も頑張って、最後は親も頑張っても、子どもが頑張ってみようっていう気にならないことには最後の結果につながっていかないということになります。そういう意味では、これは以前教育長とも議論した経過があるんですけども、学習意欲を高めてもらうためには、その手前でやっぱり自尊感情を子どもに持ってもらうっていうことが最も重要だというふうに私はちょうど聞かされてきたので、そういう部分っていうのは観念的な話ですけども非常に大事な部分なので、やっぱり勉強せないかん、頑張りゃ何かよくなる、結果を出せるって子どもが思わないことには、いくら場を提供しても、親が行けって言ったって、学習意欲が高まっていかない。そこの部分を、まあ、メンタルな部分ですけども、どうしていくかっていうのは非常に最後のところで重要なポイントだというふうに思っているので、この項目はそういう意味合いで書いていただいてあるというふうに認識をしたので、少しまた勉強させてください。
〇藤根委員長 ほか、ございますか。
〇稲森委員 ちょっと教えていただきたいんですけども、この資料の2(2)の経済的支援のところですが、母子家庭での養育費を受給している割合を45%から……
〇藤根委員長 稲森委員、それは次の項目で。
〇稲森委員 次ですか。わかりました。
〇藤根委員長 よろしいですか。
〇稲森委員 大丈夫です。
〇藤根委員長 (1)の項目についてはいかがですか。
〔「なし」の声あり〕
〇藤根委員長 学習支援と子どもの居場所づくりについてというところはよろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 なければ、これで(1)学習支援と子どもの居場所づくりについての調査を終わります。
(2)包括的な支援の在り方について
①当局から資料に基づき説明(福井次長)
②質問
〇藤根委員長 ただいまの説明に対し、御質問等がありましたらお願いします。
〇稲森委員 先ほどは失礼いたしました。
5ページのところにもあるんですけども、養育費のところですよね。今どういう実態にあるのかというところを知りたいんですけども、貧困が、やっぱり経済的なところを解決していくっていうところも大事だと思っているんですけども、どういう実態にあってどういうふうに60%まで改善をしていこうというふうに考えておられるのか教えてほしいんですけど。
〇中澤課長 養育費については、実は平成26年度に第三期三重県ひとり親家庭等自立促進計画の策定を行いまして、そのときに実態調査を行いました。全県のひとり親家庭に比べるとわずかなパーセントなんですけど、たしか400軒弱から回答をいただいて、そこで養育費の状況を伺ったところ、養育費の取り決めを行っているっていうところが三重県では母子世帯で62%でした。全国の母子世帯は38%ぐらいでしたので、まあ回答をいただく方のバイアスみたいなものはもちろんあるんですけど、母子世帯62%、そして現実のその受給状況ということでは、三重県の母子世帯の受給中という回答は45%、全国は20%ぐらいですのでこれもまあ高い数字で出てきてるんですけれども、実際その高めていく取組としては、母子寡婦福祉連合会に委託して行ってます母子・父子福祉センターの事業、県の社会福祉会館の中で常設をしておるんですけれども、ここでいろんな相談を受け付けております。とはいえ法律的な内容ですので、専門員がお答えできるようなことっていうのは少なくて、そこからさらに三重弁護士会とかへつながせていただいて、弁護士に来ていただいて相談会のような形で実施するという形で対応してます。
〇稲森委員 もう少し教えてほしいんですけど、離婚届を受け付けるときなりの市町の窓口ではどういう対応を行っているかとか、そういう取り決めをして面会できるような環境とかを確保していくことも大事やと思うんですけども、県内でどういうふうなことをされているかというのは、わかりますか。
〇中澤課長 今お問い合わせいただいたところは、なかなか把握できてないです。恐らく離婚されるにはそれなりの事情が双方に、言い分というのはきっとあるはずですので、なかなかそこを行政として、養育費を取れるんと違うの、みたいな話は多分できてなくて、相談として、窓口として母子・父子福祉センターのようなところがあるよっていうふうに御紹介いただいたり、あるいは三重弁護士会がやってるところをじかに電話で御案内いただいたりとか、市町としてはそんな形で対応いただいているのかなというふうに思っています。
〇稲森委員 わかりました。
何か離婚届のチェックのところに、そういう養育費とか面会の取り決めをどうするかっていうようなことがあると思うんですけど、確認するような。まあいいや。
〇藤根委員長 いいですか。
〇稲森委員 市役所に聞いておきます。
〇藤根委員長 ほかにございますか。
〇小島委員 確認させてください。
端的に、子どもの貧困対策推進会議の一番の目的、どういうことをこの会議の中でされようとしているのか確認させていただきたいと思います。
〇中澤課長 会議の目的としましては、県において三重県子どもの貧困対策計画を策定した、県に計画の策定の努力義務があってっていうことで、市町には計画の策定義務はないんですけれども。ただ子どもの貧困対策の実施主体としては、これは都道府県も市町も一緒にやっていただく必要があるという意味合いで、県の計画推進っていうことでは県が直接の推進役にはなかなかなれていかないので、やっぱり直接の推進役としては市町が主体で旗を振っていただく、あるいは踊っていただくっていう必要があるので、市町とともにということです。
そして、進め方としては横串を刺していく事業、取組になりますので、縦ベースの組織の縦割りのところに子どもの貧困というところで、住宅部門だったり教育部門だったり福祉部門、こういう横串を刺してってということは、ある意味行政としては一番苦手としてる部分なんですね。そういったことを進めていく上で、やっぱり県も他部局と連携と言ってますけどなかなか難しい、市町においても同じですので、どうすればいいんだろうって考えたら、それはやっぱり全国のいろんないい事例っていうのを発表させていただく、四日市市は四日市市なりの、南伊勢町は南伊勢町なりの事情っていうのがあるので。御存じかと思うんですけど国のほうでポータルサイトも立ち上げられて、どんどん全国の情報が今集まってるところですので、そういう情報を提供させていただく。
あと、今年度名張市が手を挙げられて国の交付金を受けて取組を、子どもの貧困対策ということで進めていかれるというふうに聞いておりますので、そういう、県内の市町においても何かほかで参考にしていただけるような取組があればそれを御紹介して、全体としての機運というかを盛り上げて、あと、ノウハウがないですので、いろんなノウハウ、その町その町に合ったノウハウっていうのをほかから導入してやってみようかっていうふうに促進していければ。このあたりが一番目的かと思っています。
〇小島委員 ありがとうございました。
なかなか具体的にやっていく市町も、このことって難しいなっていうふうに思うんですが、この会議の中で共有できたいいものを、逆の横串を刺す作業も大切やと思いますし、それぞれにきちっと戻していただくという作業もその中でお進めいただかなければ多分推進できないかなっていうふうに思いますので、またメンバー含めどういう方たちで構成されるのかというのを注視させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
〇藤根委員長 ほか、ございますか。
〇中瀬古委員 今の小島委員の質問、意見についての関連になるんですけれども、先ほど答弁をされました中で、市町が実施をしていく中でのその横串の大事な部分、それから行政の縦割りの部分で、この特別委員会がこのようにして立ち上がってきて、私も委員にさせていただいて、実は松阪市のほうのことを聞かせてもらいに行ったんです。そのときに、やはりまだまだそれぞれの部局も持っているものがそれこそ縦割りでいろいろなわけで、聞かせてもらうときに、それぞれの部局のほうから来てもらいました。そういう機会で逆にこちらが質問をしたことによって、それぞれのところがわかってよかったっていうことも言っていただいたんですけれども、やはりそういうところはすごく大事だと思うんです。本当に間近なところでやはり市町というところがあるわけで、そこに県がどのようにして支援や連携をしていくのかっていうところが非常に大事な部分だと思うんですけれども、そのあたりのことをちょっと聞かせていただきたいというふうにも思います。まずそこからお願いできますか。
〇中澤課長 ちょっと繰り返しになっちゃうかもしれないんですけれども、今、県として市町の取組に対する、例えば補助制度をつくるとかそういうプランは全くありませんので、国の交付金とかを活用しながら市町で進めていっていただくということだと思うんですけれども、割と民間主導で今、いろんな動きが出てきてます。桑名市で子ども食堂をつくる、四日市市でも出てきましたし、名張市でもちょっとそんな話をお聞きしましたかね。どんどん進んできてて、いいな、ありがたいなと思ってるんですけれども、そこでとてもエネルギーを持って取り組んでいただいてる、多くはNPOの方、有志の方たちとうまくつながっていただいて、余り四角四面になっていかないように、この子は貧困でこの子は貧困じゃないとか、行政ってすぐそういうことを言い出してしまうんですけど、そうではなくてざっくりと取り組んでいくような、立ち上がってきたものをしっかりと市町のほうで応援していっていただくような、そういう雰囲気にしていかなきゃいけないと思っています。ちょっと、うまく答えになってないですね、どういえばいいでしょう。
〇福井次長 少し補足させていただきます。
子どもの貧困対策の会議ということで、先ほど課長のほうから説明させていただきましたけれども、やはり関係機関等の連携も重要ですけれども、地域の方々、住民の方々とか県民の方々にもその重要性っていうのも訴えていって、県民が参加、協力できるような形になっていければ一番いいなというふうに考えております。
それで、連絡会議等を関係者、団体とかの方々に入っていただいて行うんですけど、その中で貧困対策の取組事例の紹介をします。あと、いろいろ施策の、各市町の紹介もします。でもその中で県民向けの普及啓発事業もやっていきたいということで、ちょっと少し講演会的なものも計画しており、本当に裾野から広げていくっていうような形を各地域でやっていければと考えております。またその点を御理解等よろしくお願いします。
〇中澤課長 もう一回、済みません。
子育て支援課の課長をさせていただいてまして、児童虐待にしましても、あと、子どもの貧困あるいは待機児童の問題にしても、全て根っこにあるのがやっぱり地域のつながりの希薄化っていうことだと思うんですね。そこのところを、既にその地域を、あるいはもしかしたら親御さんを、おじいちゃん、おばあちゃんを当てにすることもできないので、そういう部分が全て行政っていう形で外部委託化されてきて、これはもうやむを得ないことだというふうには思ってるんですけれども、一方で、余り行政の関与をそこでやり過ぎると、地域のつながりをなくしていく方向性の果てに行政がやってしまうというところがあるので、ここはとてもデリケートな部分なんだろうというふうに思ってます。
ですから、何らかの形の支援ということも、市町も、あるいはこれから県も考えなきゃいけないかもしれないんですけど、お金の出しどころみたいなところというのは本当に神経を使うべきで、お金を出さないと回っていかない仕組みっていうのは、もしかしたらより地域のつながりを失わせる方向に働いてはいけませんし、とっても神経を使ってやっていかなきゃいけない。とはいえ、民生委員だったり地域のいろんな人たちの最前線にいらっしゃるのは市町なので、そんなあたりの思いを市町と、正解は1つじゃないと思うんですけど、やりとりをしながらいくような、全然抽象的で済みませんけれども、そんな形で議論を行きつ戻りつしながらやっていきたいです。
〇中瀬古委員 ありがとうございます。
今言われたことが本当になかなか、行きつ戻りつと言われるところってやっぱり全体的な実態というところがなかなか明らかでないっていうところが、そういう部分に出てくるのかなというふうにも思うんです。やはり言われたように、地域っていう部分というのはすごく大事だと思ってまして、それと同時に物すごい地域差があることもやっぱり現実だと思います。
家庭の一つでも、同居世帯であったりそうでないところであったり、そうでないからこそ助けてもらえるところがないとか、そしてまたひとり親であったりとか、それだけでなくて経済的に厳しい、そういう中で子どもたちが育っていく現実があるっていう部分、そういうようなところかなっていうふうなことを思うんですが、今北勢のほうの事例をちょっと言っていただきましたが、そういう部分でさえもやはり地域差っていうのがすごくあると思います。人口規模だけでは言えないですし、それからどちらかというとやはり県内でも都市部とそうでない地域、そういうところでも出てきてますし、またその中で地域差とか感覚、住民の方々の意識、その違いっていうのがあって、そういうところをわかってきているのが、本来は住民の方々と民生委員であったりとか、その民生委員でさえも今、民生委員になっていただける方が非常に難しいっていう現実がある。そこが市町も抱えている問題でもある。もう、いろんなことが複合的になってきてると思うんです。
今、資料としまして内閣府から出てる、平成27年3月の、子供の貧困対策に取り組む支援団体の活動事例に関する調査研究活動事例集があるんですけれども、その後いろんな活動事例が急に増えてきてるのも事実だと思うんですが、残念ながらここに三重県の部分はないわけなんですよね。そのあたりっていうのは、先ほど話が出ましたけれども、事例が増えてきてるのもあったと思うんですが、その中で、先ほどお話をされた、県内でも北勢の部分のところとかそのほかのところでっていうのを御存じであれば聞かせていただきたいんですが、先ほどのあたりのところでしょうか。
〇中澤課長 子ども食堂の、桑名市で始められたとか、そことじかに面識は持ってないんですけれども、お聞きしてる中ではやっぱりフードバンクですね。食料を困ってる方のところに分ける、その取組の中で、うちの三重県子どもの貧困対策計画(仮称)策定検討委員会の委員になっていただいた、エスペランサの青木さんとか、伊賀の伝丸の和田さんとか、そんな方とお話をさせていただく中で、外国人、外国籍の方に対する支援を行ってらっしゃるところですけれども、その取組を聞くと、缶詰とかを決まった日に集めてくる、するとそこへいろんな困ってる方が集まってくるんですね。そこで私はその伊賀の伝丸から聞いた話がとても印象的で、食料をお渡しすることが実は目的じゃないっていうふうに言われて、そこにそんな人がいるっていうことを知ってつながることが目的ですって言われて、そうかっていう感じだったんですけれども、そういう県内で熱い思いを持って取り組んでらっしゃる団体はたくさんあるんだというふうには思ってます。ちょっと1つ御紹介で。
〇磯田課長 今年度からの国の事業なんですけれども、多機関の協働による包括的支援体制構築事業というのを国のほうで始めております。県では、名張市と伊賀市がそれに今回応募をしたところです。モデル事業ですので、今年度、平成28年度、29年度、30年度までモデル事業をして、その成果や課題を見ながら制度的に横展開していくと。
内容としては、分野を問わない福祉の総合窓口というようなことで、名張市では、まちの保健室という事業をやってみえますので、そこに少し社会福祉士等の支援員を拡充させて、より専門的な機関であるとか機関同士の連携というのを深めていくというようなこととか、それから伊賀市については、地域ケア会議っていうのがございます。同じくここで、高齢者以外の方も含めて今現在も相談を受けて支援調整会議等を行っているということですので、そこにも同じように専門的な知識のある人を雇用して、より相談と調整、連携を行っていくというようなことになっております。
国のほうでは、モデル事業ということですので、先ほど言いましたけれども平成28、29、30年度と行う上で、少し課題とかそういったところを検討しながら、制度化に向けて取り組んでいるっていうのを今のところ聞いている段階でございます。
以上です。
〇中瀬古委員 ありがとうございます。
事例をおっしゃっていただいたんですけれども、本当にフードバンクでも個人でいろんなところで一生懸命されている方々がありますし、それから先ほどお話をいただきました、それぞれの地域でその地域事情っていう、例えば外国人の方のことをおっしゃいましたけれども、そこの部分もやはり大きな課題になってくると思うんです。
そうしてくると、本当に今日聞かせていただいている今の段階でさえも、いろんなことがたくさんあるので、これをどんなふうに整理をしていくのかっていうのは、本当にこの委員会の中でも難しくなってくるということを改めてちょっと思ってるんですけれども、聞かせていただきながら一つ一つしていかなければならないのと、かといって期間も限られてるわけですので、そういうことも考えながら進めていかないといけないなと思っております。
地域事情のことにつきましても、今、名張市、伊賀市の取組のことも聞かせていただきまして、そういうような活動等を県下で、これからいろいろ報告もされながらしていかれると思いますので、いろんな意味でいいふうに波及をしていったり、そういうような意識、啓発という部分になっていくといいなというふうに思います。
これほどで結構です。ありがとうございます。
〇藤根委員長 ほか、ございますか。
〇田中副委員長 1点だけお伺いをします。
5ページなんですけども、子どもからの相談に対応する窓口の件なんですけども、なかなか子どもっていうのは親にも相談しない、また先生にも友達にもしないっていう中で、これはどういうふうにして周知をされていくのか、まずそこからお伺いをいたします。
〇福井次長 この事業におきまして「こどもほっとダイヤル」、健康福祉部で担当しているものと、教育委員会、あと警察本部担当のものがございます。例えば、ほっとダイヤルのほうにつきましては、チャイルドラインMIEというようなものを設置しているNPO法人のほうに委託をしているっていう形で、そちらのほうからいろいろPR等もさせていただいておりますし、あと関係機関と連携という中で、それぞれの関係部署等でそういうふうな相談の窓口があるというようなことも認識し合っているかと思います。具体的にそれぞれの相談窓口についてどういうふうにしているかっていうのは把握しておりませんので、教育委員会のほうは教育委員会のほうでお願いできればと思います。
〇芝﨑課長 県教育委員会といたしましては、このようなダイヤル、子どもの相談に対します窓口につきましては、例えば長期休業中の前の心得といったものを各市町教育委員会を通しまして各学校に、あるいは県立学校等に配布をさせていただいております。その際、そういった一覧を一緒につけさせていただいて、各学校に周知していただくようにといったようなこと、あるいは何かの機会がありましたら、様々な機会を通しまして、そういったチラシ等を配布させていただいとるところでございます。
〇中澤課長 「こどもほっとダイヤル」はうちの所管になるんですけれども、学校においてこういう窓口がありますよってチラシを配布させていただいております。
〇田中副委員長 ありがとうございます。
周知の仕方がかなり薄いというふうに思うわけですけども、実際に利用っていうのはどれぐらいの頻度であるんですかね。
〇福井次長 「こどもほっとダイヤル」のほうは、平成27年度の実績でございますが1148件ございます。
〇藤根委員長 ほか、何か。いいですか。
〇花岡課長 持ち合わせの資料になりますが、教育相談事業のほうですが、面接相談あるいは電話相談っていうような形で総合教育センターのほうで受けているということで、私が今持っている資料の範囲でございますが、平成27年度、面接相談件数が6495件、電話相談件数が2137件ということで、何らかの形での相談対応をしているというふうな状況でございます。
〇田中副委員長 かなりの相談件数があるっていうことで理解をさせていただきました。
電話にかかわらず、電話からまた改めて面談をしたりというふうに進んでいくというふうに思うわけですけども、あと親の対応等もあるんですけども、親に知れたときの問題とかそういうのはないわけなんですかね。簡単で結構ですので。もうこれで終わりますので。子どもからの相談、親からの相談やなくて子どもからの相談がこれだけの件数があるっていうことですよね、これは子どもの窓口なんですから。違うんですか。
〇福井次長 子どものための相談電話ということでございますので、子どもからの相談に対する窓口でございます。子どもからの声を直接受けとめるっていうことで、子どもの気持ちに寄り添いながら助言などを行うというふうな形で取組を行っております。
〇田中副委員長 はい、わかりました。
〇花岡課長 先ほど申し上げました件数は、子どもから保護者、教育関係者も含めての数でございましたので、子どもだけのっていうのになりますと、ちょっと申しわけありませんが、持ち合わせがございません。
〇田中副委員長 はい、わかりました。
子どもが親に相談することなく、自分で相談するわけですよね。それを親が知った場合の対応っていうのも、これは非常に難しい状況になる場合もあると思うんですけど、その辺は大丈夫なんですかね。何か事例か何かはないんですかね。なければそれで結構です。もう終わります。
〇福井次長 そもそも電話が子どものほうからかかってきて、それに対して助言を行って、子ども自身が解決に向かっていくっていうふうなことが基本なんですけれども、それ以外でもやはりいじめとか虐待とかそういう相談事案もございますので、そういうものについては教育委員会が児童相談所のほうの関係機関に情報提供を行ったりもしております。親のほうでそこでっていうのは、私のほうも伺っておりませんので、申しわけございません。
〇田中副委員長 ありがとうございます。
〇藤根委員長 よろしいですか。
〇中瀬古委員 1点だけちょっと申し添えたいことがあるんですが、子どもの相談に対応する窓口の電話の部分なんですけれども、こちら以外に三重いのちの電話協会から聞かせていただいている中で、最近大人だけでなくやはり子どもからの相談もあるというようなこと、それが変わってきた部分であるということを聞かせていただきましたので、それをちょっと申し添えたいと思います。
〇藤根委員長 ほか、ございますか。
〔「なし」の声あり〕
なければ、これで(2)包括的な支援の在り方についての調査を終わります。
(3)就労支援について
①当局から資料に基づき説明(福井次長、横田副部長)
②質問
〇藤根委員長 ただいまの説明に対し、御質問等がありましたらお願いします。
〇小島委員 雇用経済部にお聞きします。
IT等に関するスキルアップを図るための職業訓練、今、御説明いただいたんですが、それを経て実際に職に結びついたというのはどのくらいあるのかっていうのを教えていただけないですか。
〇藤川課長 今のお問い合わせは、詳細な資料を手持ちに持っておりませんので、また後日送らせていただきます。
〇小島委員 教えていただけますか。ありがとうございます。よろしくお願いします。
やっぱりこれをこの中にこうやって出していただいてあるっていうことは、この研修を受けた方が就労に結びつかなくては結果が出ていないということだというふうに思いますので、結びつくようにということでまた今後も取組をお願いしたいと思います。
〇稲森委員 県の労働行政と国がやっている労働行政との連携の中で、生活困窮者ってどういうふうに捉えて、どういうふうに生活困窮者の支援っていうのをやっていこうという考えを持ってますか。
〇藤川課長 県の中では雇用経済部と健康福祉部とで連携をとってやっておりますけども、三重労働局のほうでは、ひとり親の就業支援ということで企業向けにもいろいろ、キャリアアップ助成金などもありまして、ひとり親家庭に、企業に雇っていただければその助成金を出したり、またハローワークの御紹介でひとり親の方を一定期間、3カ月程度雇用されれば最大4万円程度の奨励金を出すとか、そういう事業主への国のほうでの支援がされたり、あるいは後ほどもしかしたら健康福祉部のほうから説明があるかもわかりませんけど、四日市市とか松阪市では、ひとり親の方が児童扶養手当の現況届とかを提出されるときに一緒になって、その現場におりますので、就労支援をしていくとか、ハローワーク的なお話をしていく、職業紹介などをしていくとか、県の中でも雇用経済部、健康福祉部、そして三重労働局のほうで連携しながら取組を進めている、このような状況でございます。
以上です。
〇磯田課長 昨年度から始まっております生活困窮者自立支援法の関係でございますけれども、こちらは県の福祉事務所が直営でやっている場合と、それから県の社協においてやっている場合っていう2つがあるわけなんですけれども、どちらにも就労支援員という方を配置しております。
それから、少しこの7ページのところでも書いておりますけれども、「福祉事務所とハローワークとの連携により、就労支援チームを設置し」ということで、こちらの事業につきましては生活保護受給者等就労自立促進事業ということで、生活保護受給者等ということで生活困窮者も、それから生活保護を受けている方もその事業の対象になって、支援チームを組んで集中的に就労に向けた支援を行うという事業に取り組んでいるところでございます。
〇稲森委員 就労支援員の方に、私も長年いろんな声を聞かせてもらうんですけれども、地域の実態をつかんで、個々に支援が必要な人の実態をつかんでも、やっぱり生活困窮者の自立支援なり一般就労まで行き着くまでの中間的就労だとか、そういう受け皿が本当に乏しくて困っていると。特に、なかなかハローワークの理解が得られていないっていう声をよく聞くんですけれども、その辺はどういうふうにお考えなのかということをお聞かせいただきたいのと、県が昨年度、三重労働局と結ばれた「三重県雇用対策協定」の中には、「若年者の就労支援」と「障がい者の雇用促進」ということについては2項目挙がっているんですけれども、ぜひ、もっとこういう貧困対策っていう部分にも、具体的に協定の中に盛り込んで、もっと福祉的なところと連携して就労支援をもっとやってほしいなというふうに思うんです。それができないのであれば、もうハローワークは地方移管するしかないっていうふうに私は思っているんですけども、いかがでしょうか。
〇磯田課長 先ほどの生活困窮者自立支援法の関連にもなりますけれども、一般的な職業紹介等で就労が可能な方とか就労に向けてある程度支援すれば就労できる方はよろしいんですけれども、そうじゃない方につきましては、生活困窮者就労訓練事業であるとかそういったものを県のほうでは、県といいますか、進めておるところなんですけれども、現在そういう就労訓練事業の認定を行っておりますのは8事業者というようなことで、平成27年度の訓練事業に参加された方っていうのはお2人で、実際27年度中に就業された方っていうのはみえなかったような状況で、28年度になってその方1人が4月には就業できたというような状況です。
こちらのほうの事業というのは、中間的な訓練事業であったりとかいう中で、なかなか雇用といいますか、雇用契約を結んで賃金が払われてというようなことではない事業ということで、あくまで事業者の方の協力によって成り立っている事業ということもありまして、事業者の方自体にも、税制上の優遇措置とかがないというようなこともあって、私どもでも運営経費的なものを含めて、少し国に対して今年度も要望をしたところでございますけれども。状況としてはそのような状況です。
〇横田副部長 三重労働局との協力の関係でございますけれども、大きくは包括的に協定する方法と、三重県の特徴を出しながらある一定のものについて、まあ全体的にはあるんですけど、中でこういったところに力を入れていこうという形で協定する方法と2通りがありまして、三重県のほうは後者のほうになります。
やはり三重県としましては、Uターン、Iターンも含めてですけど、若者に対して就労を支援していく方式が1つ、それから障がい者に対する雇用率のアップということがございましたので、そういったところは特徴を出しながら、三重県の特徴として協定を結ばせてもらいました。
しかしながら、三重労働局とは定期的に会議、また雇用創造懇話会等にも一般の企業の方、それから三重労働局のほうにも御出席いただきまして種々意見交換、それから施策のいろいろの検討も行っておりますので、そういったところで大きくこういったところにも力を入れていきたいと思っております。
〇藤根委員長 稲森委員、よろしいですか。
〇稲森委員 大丈夫です。
〇藤根委員長 ほかにございますか。よろしいですか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 なければ、これで(3)就労支援についての調査を終了します。
(4)その他
〇藤根委員長 最後に、全体を通して何か御質問があったらお願いします。
〔発言の声なし〕
〇藤根委員長 よろしいですか。
なければ、これで調査を終了します。当局にはお疲れさまでした。
3 委員間討議
〇藤根委員長 それでは、今後の委員会の進め方について御協議願います。
まず、今後の活動計画について御協議願います。本委員会の今後の活動計画について、前回の委員会でいただいた御意見等を踏まえ、修正いたしましたので、事務局から説明させます。
(事務局 説明)
〇藤根委員長 今後の活動計画について、何か御意見等ございますでしょうか。
〔「なし」の声あり〕
〇藤根委員長 よろしいですか。それでは、この活動計画に沿ってよろしくお願いします。
次に、次回の委員会の開催について御協議願います。
子どもの貧困対策につきましては、調査範囲や委員の御関心の事項が広範にわたるため、本日の聞き取り調査と7月15日に実施する県内調査の結果を踏まえて、一度論点整理をいたしたいと考えています。そこで、次回の委員会を県内調査の実施後、9月定例月会議までに開催したいと存じますが、いかがでしょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
〇藤根委員長 よろしいですか。
なお、それまでに今日の議論の様子を聞いていただきましたことと、あと県内調査の状況を踏まえていただいて、今後の論点整理に向けて、少しこういった方向とかいったようなところをメモ書き程度で御提出いただきましたら、それを整理して次回の委員会でまたそれをもとに進めさせていただきたいと思いますので、そのような形で委員の皆様にお願いをさせていただくという方向性についてもよろしいでしょうか。
〔「はい」の声あり〕
〇藤根委員長 日程につきましては後ほど委員協議で調整させていただきますので、よろしくお願いいたします。
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
子どもの貧困対策調査特別委員長
藤根 正典