このページではjavascriptを使用しています。JavaScriptが無効なため一部の機能が動作しません。
動作させるためにはJavaScriptを有効にしてください。またはブラウザの機能をご利用ください。

スマートフォンサイトへ移動

三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成27年度 委員会会議録 > 平成27年12月10日 教育警察常任委員会 予算決算常任委員会教育警察分科会 会議録

平成27年12月10日 教育警察常任委員会 予算決算常任委員会教育警察分科会 会議録

資料はこちら

教育警察常任委員会

予算決算常任委員会教育警察分科会

会 議 録

(開 会 中)

 
開催年月日     平成27年12月10日(木) 自 午前10時1分~至 午後4時33分

会  議  室     502委員会室

出 席 委 員     8名

             委 員 長      小島 智子

             副委員長       村林  聡

             委    員      山本 里香

             委    員      杉本 熊野

             委    員      稲垣 昭義

             委    員      津田 健児

             委    員      日沖 正信

             委    員      中森 博文

欠 席 委 員     なし

出席説明員     教 育 長                              山口 千代己

             副教育長                             信田 信行

             次長兼総括市町教育支援・人事監(教職員担当)   木平 芳定

             次長(学校教育担当)                     山口  顕

             次長(育成支援・社会教育担当)              中嶋  中

             次長(研修担当)                        中田 雅喜

             教育総務課長                          長﨑 敬之

             教育政策課長                          宮路 正弘

             教育財務課長                          中西 秀行

             学校経理・施設課長                       釜須 義宏

             教職員課長                           小見山 幸弘

             福利・給与課長                          紀平 益美

             高校教育課長                          長谷川 敦子

             小中学校教育課長                       上村 由美

             学力向上推進PT担当課長                  山田 正廣

             特別支援教育課長                        森井 博之

             生徒指導課長                           芝﨑 俊也

             人権教育課長                           松村 智広

             保健体育課長                           阿形 克己

             社会教育・文化財保護課長                  辻  善典

             研修企画・支援課長                       谷口 雅彦

             研修推進課長                          大川 暢彦

             学校防災推進監                        清水 英彦

             特別支援学校整備推進監                   山口  香

             子ども安全対策監                       山口  勉

             人権教育監                           赤塚 久生

                                                   その他関係職員

委員会書記

             議  事  課  主幹  西  典宏

             企画法務課  主査  松村 敏明

傍 聴 議 員     なし 

県 政 記 者     3名

傍  聴  者     3名

議題及び協議事項

Ⅰ 常任委員会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第183号「工事請負契約について(特別支援学校東紀州くろしお学園(本校)統合整備校舎棟ほか建築工事)」

 2 請願の審査

  (1)請願第9号「2016年度に向けて30人学級とゆきとどいた教育を求めることについて」

 3 所管事項の調査

  (1)「『みえ県民力ビジョン・第二次行動計画』(仮称)中間案に対する意見」への回答について(関係分)

  (2)「みえ県民力ビジョン・第二次行動計画」(仮称)最終案について(関係分)

  (3)三重県教育施策大綱(仮称)最終案について

  (4)県立高等学校活性化に係る地域協議会について

  (5)子どもの貧困対策(教育委員会関係)について

  (6)新たな教育関係事務所の設置について

  (7)工業高校における専攻科の設置について

  (8)いじめ問題に関する調査結果について

  (9)平成30年度全国高等学校総合体育大会「大会愛称・スローガン・シンボルマーク・ポスター図案」の決定について

  (10)審議会等の審議状況について

Ⅱ 分科会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第150号「平成27年度三重県一般会計補正予算(第5号)」(関係分)

 2 所管事項の調査

  (1)平成28年度当初予算要求状況について(関係分)

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 常任委員会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第183号「工事請負契約について(特別支援学校東紀州くろしお学園(本校)統合整備校舎棟ほか建築工事)」

    ①当局から資料に基づき補充説明(山口教育長)

    ②質疑         なし

    ③委員間討議    なし

    ④討論         なし

    ⑤採決      議案第183号    挙手(全員)    可決

 2 請願の審査

  (1)請願第9号「2016年度に向けて30人学級とゆきとどいた教育を求めることについて」

    ①当局意見陳述(木平次長)

    ②質問

〇小島委員長 何か御質問があればお願いいたします。御質問は特にありませんか。

〇稲垣委員 今の説明で平成27年度の状況をお聞きして、我々も継続審査の間いろいろ調査もさせていただいたんですが、今の説明で、ちょっと確認ですけど、例えば今、上記に該当しないと言われて、あと3年生から6年生の少人数学級ということで175人というお話があったんですけれども、この人数を市町教育委員会の裁量で例えば1年生、2年生に割り振ったりとか、そういうことは自由にしてもらえる人数があるということですか。そういうやり方も教育委員会によってはできるという。

〇木平次長 一定の考え方のもとで、市町教育委員会に少人数教育のための加配定数を配分させていただいて、今、委員御指摘のように、例えば小学校1年生の基準に該当しないところに活用するということも可能ですし、3年生、4年生、5年生、6年生のいずれかの状況がやっぱり少人数学級編制すべきということであれば、可能ですので、市町教育委員会なりの判断で活用いただいているところです。

〇稲垣委員 参考までに、市町教育委員会の判断で、175人のうち1年生、2年生に活用されとる例というのがどのぐらいあるかというのは。

〇木平次長 175人のうち小学校1年生で14人です。それから小学校2年生で6人と。

〇稲垣委員 そうすると、実際は、30人学級になっていないところも、この制度の中で市町教育委員会の判断によってそうやって対応することによって、今実際に解消されていないのが26校というふうになっているという考え方でええということですね、確認ですけど。

〇木平次長 そうですね、学級数といたしましては39学級なんですけれども、それが26学校にあるということでございます。

〇稲垣委員 わかりました。

〇山本委員 失礼します。調査をいろいろというか、データを出していただきまして、今、市町が県の加配を自由裁量で配分するときに、今言われている下限25人を解消するために使ったり、そのほかに使ったりすることがあるというお話があったんですが、それとは別に、下限25人解消のために市独自で、県の配分を振りかえているところもあるだろうけど、市独自で四日市市なんかは手だてをしているんですけれども、そういうところというのがこれにはあらわれてこない。これは県の加配ですよね。ですから、市町で解消のために努力をしているというか、それがどんなぐらいあるかわかりますでしょうか。

〇小見山課長 今の説明ですけども、31人以上の学級の解消のために学校全体で、配分された定数も1年生でというようなところで活用させていただいているという説明をさせていただきました。その活用に当たっては、実際のところ、その活用数というのが1年生であれば7あるんですけども、その7のうち、例えば四日市市であれば、四日市市が独自に市単の制度を使うことによって、四日市市がそれを市単で入れると、本来であれば学校の基礎定数で配置されている専科の方がこれでいうと1年生のクラスを割ることに活用できるというような形で、結果としてこの31人以上の学級解消に使われておるということになっております。そういう意味では、今御説明させていただいたこの数字というのは、四日市市に市単でしていただいている分も結果として反映された中身となっております。

〇山本委員 ほかにそういうところが幾つぐらいありますか。

〇小見山課長 市の方が単費でというような形で、1年生でというような形でしてみえるのは四日市市だけというふうにお聞きしとります。

〇山本委員 わかりました。そうすると、今のこの数は、例えば四日市市という話が今わかっているので言っただけですけど、市で独自にしている分の、よく市単でやっていますよと言っている分も含めて市は市でやっていますよと、とても宣伝をするわけですけど、それも含めた形の数になっているという形ですよね、今の説明ですと。

〇小見山課長 そのとおりでございます。

〇小島委員長 よろしいですか。
 ほかに御質問はございますか。

〇日沖委員 参考にまでに、ちょっと教えていただきたいんですけども、小学校1年、2年の少人数教育のための加配以外の3年生から6年生のちょっと何か課題があるところなんかで、クラスを分けていただいたりというような、先ほどから言われとる、教育委員会とか学校の裁量でというところの加配の175名の部分なんですけれども、これは各市町なり学校なりで、配分というか、配置される基準というのは、何か問題が多い学校には少し余分目にいったりとか、生徒のとか学校の規模によってもう比例配分でいくのか、どういうふうな基準でこれは配置される部分になっておますか、参考までにお聞かせいただけませんか。

〇小見山課長 3年生から6年生までへの加配の考え方ですけども、これも義務教育標準法によりますと1学級当たりは40人ということになっておりますが、どうしても学級運営上それでは厳しいというようなところで、その人数の状況に応じて36人を超えるところの学級数とかを見ながら、考え方として過密度解消のためにという形で、実際の学級数見込みを次年度の各市町のほうから出していただいた数字を見ながら、限られた財源の中で議論をさせていただいて、配分されているというところでございます。

〇日沖委員 というと、学校の学級数に比例した配分、今のお話だとそういう話ですか。ここのは学校の事情に配慮していない、学級数に比例した配分ということで理解させてもうといてよろしいですか。

〇小見山課長 学校の規模とか学級数というような視点での御質問かと思うんですけども、どちらかといいますと、実際の率ですね。その学級における人数ですね。例えば38人というような多くの生徒のみえる学級が、ほかの学年は少なくても、その学年であったとしたときに、それはやはり授業をするに当たってとか、過密度解消のためにというようなことで、その学年の学級の人数を見て、あ、これはなかなか厳しい状況やというようなことであれば、そういうような形で配分させていただいとるというところでございます。

〇日沖委員 何度も申しわけないですけど、そうすると、学級数の規模ではなくして、その学校の状況を見ながら配分しとるということでよろしいんですか。過密学級があったりする状況を見ながら、各市町のほうへ数を配置していただいとるということでよろしいですか。比例配分ではないんですね、基本。

〇小見山課長 比例配分ではございません。学級一個一個を見てということでございます。

〇日沖委員 わかりました。ありがとうございます。

〇小島委員長 ほかにございますか。
 よろしいでしょうか。

                〔発言の声なし〕

    ③委員間討議

〇小島委員長 本請願に対する委員の皆様の御意見をお願いいたします。

〇山本委員 失礼します。
 今いろいろと御答弁もいただいたり、物の考え方として、今御説明があった中で、市町で下限25人を解消するために、独自で手だてをしているところもあるということもあったり、175人の少人数学級配置のための手だてを3年から6年生までにするというのがあるわけですけれども、それは学校独自ということでなんですが、やっぱり3年生から6年生であっても多人数の学級を解消することが必要だと思われて配置をしている、まあ、これは学年関係なくですけど、そういう考え方。
 そして、2年生については、国の法律、国の配置がありますけれども、36人以上の学級を解消するために県もつけているというのは、36人以上になったらいけないということで38人とかいうのを割れば、もう19人、19人というクラスも県の考え方としては認めているわけですよね。38人を35人以下にするということの方針があるわけですから、19人、19人も認めているというところの中で、25人という下限がやっぱりネックといいますか、1年生、2年生だけに限らず、全体的に多人数学級というのが問題だということは周知の事実というか、教育委員会も少人数学級は大事だという考え方のあらわれの中で苦慮していることだと思うんです。
 そんな中で、初めのころは、みえ30人学級という進歩的な取組を県がして、その中で他県もずっと導入されてくる中で、25人下限などの条件をつけて完全実施になかなかならない、各県で独自の取組をする中で、そういうところというのはどれぐらいあるんですか。

〇小島委員長 山本委員に申し上げますが。

〇山本委員 あ、意見、ごめんなさい。

〇小島委員長 意見ですので。これは質問に当たります。

〇山本委員 そういうところというのは、ほとんどないと思うんです。そんな中で、やっぱりこの時点で、もちろん3年生から6年生に学校独自で手だてをしなければいけないクラスがあるということも事実だと思うんですけれども、1年生と2年生の中で特に下限25人による固定化を多人数学級がしていくという傾向がある中で、まずその175人を滑らせて、下限25人解消のために1、2年生で使うことは、数的にもちろん3年生から6年生の部分が少なくなりますよ、この中で配置をすればね。けれども、それは私はできると思います。ですので、とにかくまず。何事も大切です。3年生から6年生の少人数学級も大切です。少人数授業、その下に64名の方を講師として少人数授業でお願いをしているという講師の実態も必要だと思うんですけれども、少人数授業よりも少人数学級という方針のもとに、少人数授業よりも少人数学級が今、貧困対策であったり、そしてまた丁寧な、幼稚園から、保育園から小学校というその時期に、ギャップがあるとおっしゃいましたけど、それを解消するためにはまずそこのところに一律で手だてをしていくことが私は大事だと思っています。
 だから、今説明をされた、市町でそういうことが必要だと思って手だてをしていたり、それから配置をしている中で下限25人解消のために、県のそれ用の加配じゃない加配を使っているところも1、2年生でもあるわけですから、そういうことを考えたらこれをまずは手だてとしてそこのところに基本として充てることが私は大事だと思いますので、この請願に賛成したいと思います。
 意思表明もしました。

〇小島委員長 賛否の意向表明はこの後ですけれども、承っておきます。
 ほかに本請願に対する委員の皆様の御意見があればお願いいたします。よろしいでしょうか。

                〔「なし」の声あり〕

〇小島委員長 なければ、これで本請願に対する委員間討議を終了いたします。

    ④討論

〇小島委員長 次に、改めて討論として本請願に対する賛否の意向表明があればお願いいたします。
 山本委員におかれては、先ほど重ねて言っていただいたということでよろしいですか。
 ほかに賛否の意向表明があればお願いいたします。

〇中森委員 継続審査していただいたということもございまして、いろんな地域事情であったり、教育委員会の今まで非常勤講師の加配の配置をしていただいた経緯、そして現状、そして要は少人数学級を求めることも重要と同時に、少人数授業を行うことも重要ということが現場の意見かなと。そうすると、現場の裁量によって、いろんな地域事情、また学校事情、またクラスの事情に応じて、また限られた予算の範囲内で最大限効果を出すということが重要と私は思っておりまして、現状、非常に有効活用、現場サイドで非常に柔軟な対応ができるという状況がよくわかりましたので、あえてこれのための請願については、現状がいいので、請願については反対させていただきます。

〇小島委員長 ほかにございますか。

〇稲垣委員 我々も継続中に会派としても調査をし、また先ほど質疑をさせてもらった中で、請願の要旨にあるように「教育予算を増やし、正規職員を大幅に配置することによってゆきとどいた教育の推進をはかること」ということについては、当然国に対してしっかりとそのことを申し上げるべきという判断で、さきの議会で教員の定数改善の意見書も国に提出していたところでありまして、既にこのことについては、議会としてこの意思に沿った意見書を出しているなというのが1点。
 それと、仮に国のほうから改善されなかったとしても、県独自でやるべきではないかということについては、今回継続中の審査で先ほど教育委員会のほうからもお示しいただきましたけれども、県の現状の取組として175名という加配の人数の中で20名については下限25人撤廃の配置をしており、あるいは学校全体の配分の中でも1年生7名ということで、その取組もしていただいとるという中で、175名の中である程度、市町教育委員会の裁量によって対応いただいとるんだなということがよくわかります。先ほど山本委員も言われましたけど、例えば155人の3年生から6年生に配置されている方を26人、極端な話、先ほど言われたように、平成27年度であれば、回せば解消はできるんだろうということで、それをやれという意向もわからないではないんですが、それはやっぱり市町それぞれの判断の余地というか、純粋に25人を撤廃することだけが今、現場で求められているのか、3年生から6年生の間にも、そうじゃないんだ、ここで人が欲しいんだという学校もやっぱり学校によってはあるわけです。それが一番よくわかる現場できめ細かい対応をしていただいとるのが155人いるということを考えると、むしろ請願で言われているような、現状の中で、これの中で平成27年度の場合だと26人を下限撤廃へ回せということについては賛同しかねるのかなということを思っておりまして、私どもは反対させていただきます。
 以上です。

〇小島委員長 ほかに討論はありませんか。
 よろしいでしょうか。

               〔「はい」の声あり〕

〇小島委員長 討論なしと認め、討論を終結いたします。

    ⑤採決      請願第9号    挙手(少数)    不採択

 3 所管事項の調査

  (1)「『みえ県民力ビジョン・第二次行動計画』(仮称)中間案に対する意見」への回答について(関係分)

  (2)「みえ県民力ビジョン・第二次行動計画」(仮称)最終案について(関係分)

    ①当局から資料に基づき説明(信田副教育長)

    ②質問

〇小島委員長 御質問等がありましたらお願いいたします。

〇稲垣委員 中間案から活動指標を変更した基本事業のところで今御説明をいただいて、議会の意見を反映して変更していただいたというところは、議論があってよく理解するところなんですが、キャリア教育のところで、インターンシップの体験の生徒の割合を逆に地域の人に学校へ来てもらう人の割合に変えたというのは、どういう理由からですか。

〇長谷川課長 インターンシップから地域の人材を学校にということの御質問でございますけれども、小・中・高等学校において、地域の文化とか、産業にかかわる専門的人材を招聘するということは、児童生徒が豊かな経験やすぐれた知識、技術に触れるということが行われるのではないかということ、それから、地域の産業や働く人に接することで理解につながるのではないかということで、キャリア教育の推進の目標にさせていただいたということでございます。

〇稲垣委員 その前の資料をちょっと持っていないんであれなんですが、インターンシップを体験した生徒の割合というのに中間案のときにはなっていたと思うんですけど、そのときの理由はどういう理由でしたか。

〇長谷川課長 そのときの理由としては、職業体験をすることによって生徒の勤労観、職業観を育成するということで、ただ、全ての生徒がインターンシップに行っているという数値目標を掲げていませんでしたので、今回は平成31年度へ向けてかなり高い数字を目標にして実施したいと考え、この数値目標に変えたということでございます。

〇稲垣委員 なるほど。まあ、両方大事やとは思うんですけれども、私はどちらかというとむしろ現場へ出ていくほうが、もしどっちが大事かと聞かれたら、外部の専門家に来て講義を教室の中でしてもらうよりも、現場へ出ていって体感するほうが、両方大事ですけど、どっちかと選べるんだったら、私はそっちかなというふうに思います。
 その観点からいくと、指標としてはできれば最初のほうがこれだけはよかったんと違うかなというような疑問を持ちましたので、また一度検討してみてください。
 言われるように、全員ができないといったらそうかもわからないんですけど、全員ができるような目標に向かっていくということも、むしろそっちのほうがいいのかなと。これでいっても、地域から招聘するのでも中学校なんか目標が70.0%ですから、3割の学校はできないわけですよね。だから、全員ができないからあかんという理由では多分ないんかなというふうに思いますので、全員ができるのは望ましいけれども、極力多くの人に行ってもらう、現場で体験してもらうということが大事だという考え方のほうがいいんじゃないかなという気はいたしましたが、また検討してください。
 以上です。

〇山本委員 稲垣委員からも今発言がありましたけど、転換して地域の方をお招きしてというか、来ていただいてということと、それから、いろいろ地域学習に出ていってされているところというのはたくさんあると思うんです、インターンシップに限らず。だから、稲垣委員の言われたことも含めて、地域の人材が気になりますが、地域の方に来ていただいて授業を行ったり、地域に出ていってという出ていくことも含めて、ここに記載することがより豊かな表記になるというふうに私も考えて、先ほど、インターンシップに限らずということですから、そうするともっと広く、大きく、現実になっているというふうに考えて、記述を少し広げるといかがでしょうかと。趣旨は同じ思いです。

〇長谷川課長 今いただいた御意見も含めて考えさせていただきます。ただ、決して学校に来ていただくのみでキャリア教育を推進しようというふうには考えてはいないということでございます。

〇小島委員長 ほかに御質問はございますか。

〇津田委員 考えていただけるということなので、ちょっと要望させていただきたいと思うんですけど、北川元知事のもう十何年ぐらい前のときも、ねちっこく質問させていただいたんですけども、アウトカム、アウトプットは、私もようわからんところがあるんですけれども、やっぱりお金とその部署の管理職なりのトップなりの権限によって変えられることというのは、基本的に指数に入れるべきではないと思うんです。というのは、例えば常任委員会資料8ページの22603教職員の資質向上、これは「校内外の研修や研究会の成果を教育活動に反映している学校の割合」から「授業で主体的・協働的に学習に取り組んでいると感じる子どもたちの割合」に変えたわけなんですが、これはアウトプットからアウトカムに変えていただいたんですね。いいと思うんです。それは、例えば校長先生や教頭先生が研修会の成果を教育活動に反映していくという職務命令とお金があれば変えられる、そういうことは指数に入れるべきではなくて、例えば子どもたちが感じるということは、我々の影響下に属さないので、そういう属さないことをやっぱりアウトカム指数に入れるべきだなというふうに思うんです。
 そこで、稲垣委員が言われたように、地域等の人材を招聘した授業等を行っている学校というのは、例えば校長先生が誰々さんの意見を聞きたい、話を聞きたいで来てくれという命令とお金があればできるわけなんですね、そういうことは目標に達するための中間目標だったらいいんですけども、基本的に私はちょっとふさわしくないんではないかなと。だから、お金と職権があることによって変えられることについては、指標に入れるべきではないのかなというふうに。非常に難しくて、アウトカムが指標になっていないところもあって仕方ないなというところもあるんですけども、基本的には指標にはアウトカムの項目を入れるべきだと思うので、もし考えていただけるんであれば、考えていただきたいなというふうに思います。
 以上です。

〇山口教育長 委員の言われたアウトカムとアウトプットの考え方で、今回、教職員の資質向上は、幾ら学校がやっとるよ、やっとるよと言うても、子どもたち、受け手の側ですよね、そこがきちんと活動できているかどうか、感じているかどうかということで、同じことだと思うんですけれども、アウトカム的な指標に変わったと。
 キャリア教育については、インターンシップを体験した生徒の割合、これもどっちかといったら予算があり、あるいは地域事情もあると思うんですね。例えば本当にそういう企業が少ないようなところはどうやってやっていくのとか、様々な観点がある中で、中間的な案として今回出させていただいたと。地域で人材を招いて学校、それでこれは開かれた学校づくりへもつながっていくんではないか、地域とともにある学校づくりへもつながるんではないかということを見ながら、過渡的な、目標であるということで、今回変更したわけでございますので、委員の言われるようにアウトカム的な指標にやっていくべきではないかというのは、今後、いろんな県の活動指標を見ていく点でいい示唆をいただきましたんで、もう一回、そういう観点も入れてやらせていただきたいなと思っております。
 ありがとうございます。

〇津田委員 以前教育長がそういう話をされていましたので、私が同じようなことを教育長に言いました。
 以上です。

〇小島委員長 ほかに御質問はございますか。

〇杉本委員 夢や希望をかなえる学力と社会参画力の育成のところの県民指標のところなんですが、今回これには数字が入りました。現状値0が全教科4年後の目標値8ということで、全ての全国学力・学習状況調査の平均点が全国平均を上回るという目標値8が入りました。それで、御回答のところに、学力が向上することで、達成感を得て、自己肯定感や自尊感情、チャレンジする力が高まるということで、学力と社会参画力の関係を回答いただいていますし、この前の本会議でもそのような御答弁をいただいたと思うんですが、いわゆる全国学力・学習状況調査と自尊感情、チャレンジする意欲、力との相関関係というのは、どういうところではかってみえますかというか、全国学力・学習状況調査の点数と自尊感情にこういうふうに相関関係があるということは、どのあたりで判断されているのかなというのがまずはお聞きしたいんです。

〇小島委員長 御答弁をお願いします。

〇山口次長 自尊感情につきましては、それこそいわば究極のアウトカムの一つであると思います。そういう意味で、学力だけで自尊感情に資するものではなくて、例えば教育委員会の中でも人権のネットワークづくりですとか、あるいは国立青少年教育振興機構でも様々な体験活動ですとか、そういった総合力の中で伸びていくものであると。ただ、その一方で、子どもの貧困という文脈なども、特に最近顕在化してございますし、社会に羽ばたいていく上でのスタートラインでしっかり立ってもらうという意味では、義務教育でございますし、最低限のものをしっかりと保障してあげることこそが、困難な時代にあって、公教育に求められているんではないかと。
 また、いろんな立場があるとは思うんですが、いわゆる教育経済学のアプローチからも、近時、自己肯定感のためには学力がかなり有効だということも示唆されたりもしつつあるようでございます。そういった意味で、全てではございませんし、また個別の例の御紹介になりますが、実践推進校、比較的困難な状況にある中で、一定手厚く県からも支援しながら進めているわけですけれど、そういったところで、3点セット等をやる中でできないことができるようになった、その経験が意欲等にもつながってきているというようなレポートも、個々の学校からではございますが、頂戴したりもしています。そういったことを総合的に見たときに、これで全てだということは決して申しませんが、重要な関係性があると思ってございます。

〇杉本委員 今言われた重要な関係性があるということは理解するんですが、そのことと、こうやって全国学力・学習状況調査の結果、テストの結果を上げていく、平均点を上げていくことを目指すことがそういったところの自尊感情を高めることにつながると書くことと今お答えになったことは、似て非なるものだなと私は思うんですけれども。というのは、そういった総合力が総合的な力の中で伸びると言われました。それは体験であるとか、いわゆるペーパーテスト以外のところのことも今言われましたが、そういうところの施策というか、取組やら指標がありません。それも加えた上で自尊感情と結びつけて書いていただくならわかるんですけれども、いわゆるペーパーテストだけで結びつけてこうやって提案されるのはいかがなものかということと、もう一つは、やっぱり厳しい子どもたちのところは、勉強するというところにアプローチできる環境づくりが必要やということも今おっしゃったと思うんです。そういうこともないまま全国学力・学習状況調査の平均点を上げることが自尊感情やら自己肯定感につながるんだというふうに書くことは、一部だけを捉まえてつながると書いて、それによって社会参画力の育成も含めた指標になっていますよというふうに御回答いただくのは、私はいかがなものかなと思うんです。もっと今おっしゃったように、学力はもう少し総合的にお答えになりましたし、そこへ向けての教育環境づくりも大事だよということも御回答いただいたと思うんです、それやったら、そのように指標なり、その後の事業なり取組方向なりは、ここにきちっと書いていただきたいなと思うので、私はこのことについては今お示しいただいている県民指標なり取組方向なりその以下の基本事業なりは、今のお答えでは納得できないなというのが、私の今の捉えさせていただいたところです。
 しかも全国学力・学習状況調査は小6、中2、それから国語と算数・数学、理科というふうに限られた学年、限られた教科のものであります。先ほど総合力とおっしゃった総合力となると、もっとほかの教科も含まれてくると思いますので、そのあたりのところも不十分やなと、夢や希望をかなえる学力というんやったら、余りにも一部のところに指標が、しかも県民指標が一部のところになっているのではないかという感じも持っております。
 まあ、意見としてそれを申し上げたいと思いますけれども、そういうことなのでこの御回答にはちょっと納得いかないというのが現状であります。
 それから、数字ではかっていくのはいいか、実は、もう一つ気になったのが、こちらのほうには体力のほうも偏差値ということで県民指標が示されています。今日は皆さん、お持ちじゃないですかね。これは今日、入っていないんですよね。

〇山口教育長 入っています。

〇杉本委員 入っていますか。そこの中で7ページに数値を入れていただきまして、県民指標が全国体力・運動能力、運動習慣等調査における体力合計点の偏差値という、それの目標値が51.0という偏差値が出てきたんです。こっちは8という平均点を超える教科数で、やっぱりこっちも偏差値で、そこではかれるものはあると思うんですけれども、その数字ではかれるものは全てではないので、県民指標にするのはやっぱり違うと思うんです。そこを県民指標にしてしまうと、そこに入っていかない学力であったり体力が抜けていくので、教育の力が弱まる、そこに教育のベクトルをがっと合わせていくと、そこに含まれないところの教育の力が弱まる、それは教育としての総合力が弱まるということになるので、私は主な取組内容とかに入ってくるなら納得ですけれども、これを県民指標にするのは、学力についても体力についてもよくないと思っているんですけれども、いかがでしょうか。ごめんなさい。体力で言ってしまって学力も含めたので答えにくいですね。済みません。

〇山口次長 アウトプット、アウトカムの議論も先ほどございました。その意味でも学校の取組は大変今年度進んだわけでございますけれども、地域、家庭との連携あるいはそれぞれが役割を果たしてなし遂げられる学力向上ということでございますので、その意味でも取組があってアウトカムが出てくる、総合性、そういう性格のものということもございますので、全体の整理の中で、例えば別のものでございますけれども、まち・ひと・しごと創生総合戦略などですと複数の指標を使っておりますので、学力だけでなく、インターンシップ等々、その中で語って、自立する力ですとか、共生する力を含めて目指すんだということも言っておるわけでございます。
 そしてまた、御指摘がございましたように、もとよりこれが唯一絶対のものではございませんで、むしろ実践的な日々の取組におきましては、全国学力・学習状況調査においても質問紙項目にあるような総合的な部分、ほかの施策の中にもたくさん入ってございますけれど、それらを通じて一つにはこれが出てくると。もちろんこれで全てをあらわし切れているとは、御指摘のとおり考えられませんが、単に、逆に目標とする以上、概念が同定できないもの、あるいは比較が難しいものというのも、またふさわしくないという悩ましい中で、提示させていただいているものでございます。

〇杉本委員 総合性というお言葉を使われましたけれども、やっぱり県民指標は総合的なものにすべきやと思うし、学校、家庭、地域の連携がより大事やということが今明らかになってきたと言うんやったら、そのことをやっぱり県民指標にすべきやと私は思います。私は、全国学力・学習状況調査とか全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果がどうでもいいとは思っていません。より、そういうものが向上していくことは大事やと思っています。その取組も大事やと思っています。でも県民指標にはふさわしくないと、それは教育の力を弱めさせることにつながっていく可能性というか、危険性を私は物すごく感じます。余裕のある学校現場の実態であればよろしいですけれども、非常に余裕がない中で、そういうところへのベクトルががっと働いていくと、結果として教育の力は弱まっていく可能性があるというふうに、それは最終的に学力テストの結果にも、本当の意味での学力の向上にもつながらないというふうに思うからです。
 それはそこにしておいて、もう1個だけ、今回も同じことを言わせてもらいます。朝御飯を食べられない子どもたち、海外留学に行けない子どもたちを、朝御飯が食べられるように、行けるようにするための施策が欲しい。その取組のその施策がどういうふうに実現していったかというところを指標にしてほしいんです。食べたかどうかと。食べられやん子をどうしたらええかというところに教育現場は取り組んでいると思うんです。朝御飯を学校で食べさせている学校があります。私がこの前ある養護教諭の先生に会ったら、こうやって言われました。シャワーをつけてもらったんです、ありがたかったです、1週間お風呂に入っていない、1週間洋服をかえてこない子がいます、夏なのでにおってくるんですよねと。それから、ガスをとめられてお風呂に入れない子がいるんですと、今年はシャワーをすることができたのでよかったですと、物すごく素直にすっと言われたんですね。
 それから、朝御飯を学校で食べさせている学校もあります。それはもう、個人的にやっておられることです。朝御飯を食べてこられやん子をどうしていくかというのが課題であって、そういう施策がないままこれを指標にするというのを、私は子どもの貧困が課題になっている中でどんな感性やろかと思ってしまうんです。それは全国学力・学習状況調査の結果が朝御飯を食べている子どもの数とリンクするからという理由でここに挙がってきていますやんか。そういう子どもの見方、それでええんやろかと、そういう教育施策の立て方でええんやろかとすごく思います。
 それから、海外留学についてもそうです。これは前も申し上げて、なのに変わっていないという、そこの変わっていない意味が私はこれだけでは納得できやん。全国学力・学習状況調査との相関関係があるからということだけでは納得できないです。
 ほかにもありますが、まあ、それだけにさせていただきたいんですけれども、もう一回、朝食の指標は何で、こんな指標で本当にいいんですかと。こんな指標でええんですか。何でこれが指標になるんですかと。

〇中嶋次長 朝食の摂取率でございますけれども、毎日朝食を食べる小学生の子どもたちは86.5%、中学生で84.0%というのが現状でございます。この中で全く食べない小学生の割合というのが0.9%、中学生で1.9%、さらに全く食べない子どもたちとほとんど食べないという子どもたちの割合を足しますと、小学校で4.7%、中学校で6.7%ということで、杉本委員がおっしゃいますように、この中で家庭事情等で食べられないお子さんの数というのは、きちっと調査できているものではございませんけれども、どちらかといえば食べるという子どもたちというのも1割弱、8%、9%いらっしゃいます。そういった中で、こういった子どもたち全てが家庭事情というわけではございません。その中でやはり朝食を食べる子どもたちの割合を家庭と連携しながら少しでも上げていくというふうな取組を目標としていきたいということで、この目標を設定したところでございます。

〇杉本委員 それはようわかるんですけれども、目線を向けていかなあかんのは、食べられない子のところやと私はもう平行線になりますから、だから、そこまでおっしゃるんやったら、食べたという内容もしっかりとやっていく必要があると思いますよ。朝御飯に何を食べましたかって、キャラメルと書いてきました。キャラメルと言った子がいます。それはもう本当に素直に、今日の朝御飯は何やった、キャラメルという回答を自分自身が得た経験があります。これは私はこの背景は、全国学力・学習状況調査の結果で学力向上と朝食に相関関係があると、それがあってここに挙がってきていると思っているので、全てそうではないと今、首を振っておられますけれども、全国学力・学習状況調査の調査結果をもとにした活動指標がほかの施策のところにも見られますけれども、余りにも全国学力・学習状況調査の調査結果を引いた教育施策が並んでいるなという、その一環として私はずっとこれでいいのかというところを申し上げています。いつまでたっても一緒ですので終わります。

〇山本委員 今、杉本委員のほうからもお話がありました、そのことに対して、そちらのほうから教育、自尊感情を大切にする、高めるということの中で、それにも基本的な学力は大切と。これは本当に基本的な学力が大切だと思います。で、最低限のものを学力として準備することが大切だというお話をされました。
 それから、できないことができるようになるということが本当に自分自身にとって自信につながる、自尊感情につながるというお話もして、本当にそういうことを大切にいただいているし、そうでなければいけないというふうに思います。それが今言われている県民指標の中で、全国学力・学習状況調査もある学力を得るには指標となりますけど、これも平均点なんですよね。先ほど言われた教育の自尊感情を高めることのためは個々なんですね。個々の成長なり学力の成就なりというのを私たちは県民指標として高めてあげたい、守ってあげたいということをやっぱり目指さなくちゃいけないのが、なかなかそういうことの指標にするということは難しいことだと思うんです、数値を出すというのは。けれども、ここに全国学力・学習状況調査の平均点、それも平均点がどうか、個々の子どもの集まりが平均点にはなるのかもしれないけど、ちょっと寂しいと思うんです。やっぱり一人ひとりは教育の塊ではなくて、一人ひとりを見ていかなくちゃいけないのにということでいけば、先ほどから杉本委員も指摘されているように、県民指標としてその幾つかの中の一つであるということにはあるかもしれないけど、その県民指標の一番大上段のところに持ってくるというのは、やっぱり教育をする者の立場として、それを前面に出すのはいかがなものかということ。
 それと、関連して食育の健康、体づくりのことも出ていましたけれども、これも朝御飯を食べることは大事です、それは誰もがわかっているし、その活動のために一生懸命現場でも努力をしてみえると思うんですけれども、前もちょっと申しましたけれども、中学校給食、まあ、小・中学校と言いますけれども、学校給食というのは全国では当たり前だから、全国学力・学習状況調査の中で質問もないわけですよ。全国学力・学習状況調査の中にそんな質問項目はないんです。けれども、実際問題、三重県においては、大変、義務教育での給食が、つまり特に中学校給食が遅れているという現実があるんです。朝食も大事です。けれども、今子どもの貧困対策の出ている資料からもちょっと見させてもらうと、給食のところがちょこっと出てきますね。けれども、ここに、私たちは朝御飯も食べていかせるために、どうやって家庭と連携するのか、そこを書き込むことが大事だということ、しなければできないわけですから、ただ食べた、食べないの調査だけと、食べましょう、食べましょうの啓蒙だけではいけないから、どうやって家庭と連携してするのかということを今問われていたと思うんですけれども、そしてそれと並行して、私たちが県教育委員会として警鐘を鳴らさなければいけないのは、全市町に、中学校の、つまり義務教育における給食の充実、これは食育とともに貧困対策としても今は本当に重要度が増してきている、それがあって、それが整って、例えば就学援助制度の中の給食費の補助とかそういうことにまでつながるわけで、今、就学援助制度の給食費の補助は実施していないところでは本当に形だけになっているという現実があるわけですから、あっても利用されていない、行き渡っていないということがあるわけですから、そういうことも含めてやはり指標、この大きく2つのところでは同じ思いで問題ありと提起をさせていただきたいと思うんですが、先ほどの自尊感情のところで、一人ひとりの子どもたちの最低限のものをしっかりと身につけてやるということや、そしてできないことができるようになった喜びをこのところでどうやって表現するかということについてはいかがでしょう。

〇中嶋次長 中学校の給食についてのことでございますけれども、委員から以前というか、前回御意見をいただいております。現在、中学校の完全給食の実施率というのが72.8%でございます。実際に今、完全給食が実施されていない市町というのが2市3町ございます。四日市市、名張市、菰野町、朝日町、川越町。ただ、そのほかでも、例えば亀山市なんかでは全ての学校でやられているわけではございません。そういった中で比率としては72.8%という状況でございます。
 学校給食法の第4条においては、義務教育諸学校の設置者については、学校給食が実施されるよう努めなければならないという規定がございます。こういうことから、設置者である市町においては、地域とか学校とか、学校関係者、様々な観点から議論をいただきまして、市町の実情を考慮しながら実施に努めていっていただくと。県教育委員会としてもそういうことが望ましいというふうに考えております。
 こういうことから、各地域の実情というのも調査はしておりますので、中学校給食の今の実施の状況とか、そういったことも、未実施のところにも提供しながら中学校給食率の実施率が上がるよう引き続き支援をしていきたいと考えております。

〇山口次長 自尊感情の点で補足申し上げますと、施策222の県民指標につきましては、まさに自尊感情そのものを掲げているところでございます。その手段と目的の関係につきましては、全体のルールの中で再掲ですとか、数の制約等々ある中で、細かく言えばこれだけじゃないという部分はいろいろあり得るかとも思いますが、県全体としてはそういったことも挙げているということは改めて申し上げさせていただきたいとともに、例えばでございますが、今のような制約がもう少し自由度がきくという意味で、さきにお示しさせていただいた教育ビジョンにつきましては、今中間案という状況でございますが、例えば無解答率というもの、個々に全く最初から諦めてしまうんではなくて、結果ができるかどうかはともかくとして、諦めずに取り組んだかというところでの伸び、そういったところも細かく追っておりまして、そういったことに象徴されますように、様々なことを総合的に県教育委員会としても捉まえて、視野に入れてフォローアップしていくという発想だということをぜひ御理解いただければと思います。

〇山本委員 ありがとうございます。それがここだけじゃなくて、全体的にと、施策222のところでも自尊感情を培うような施策もありますよ、考え方もありますよと。でもこの施策222の書き方と、そして学力という面の、もちろん、この222はちょっと広くなっていますね、広い生活の中の全てを網羅したというか、で、221は学校教育という、一部を学力に代表される、そういった部分のような区分けになっているのかなと思いますけど、その区分けの中であっても、もう少し広い意味で学力を捉えないといけないというふうに思います。
 そして、無解答率の問題がありまして、無解答があるということは大変問題なことだと思っています。だから、取り組む力が必要で、無解答率を少しでも少なくしたい、諦めない。現実的に教育の現場で、全国学力・学習状況調査を私も毎年、自分で中学生と小学生になったつもりでするんですけど、国語の問題に代表されますけれども、無解答にならないように、あの長文を読み切る力を培うというのは、本当に大変な教育活動だと思うんです。読み切ることができない子がどれだけいるのか、それを頑張って諦めずに最後まで読んでというところにこそ、それを読み切ったら解答できるから点がよくなるかもしれないけれども、じゃ、そこをどうやってあらわしていくのかというふうに思うんです。
 そして、内容を言い出せばいろいろありますけれども、短答式のものと長文を読んで解答するものの配点がさほど変わらないとか、問題はいっぱいあるわけですよ。そういうものが指標になっているということは、私はすごく問題があると思いながら、学力というものの捉え方、そして自尊感情、それこそもしこれが学力の県民指標として点数で叱咤するとすれば、それこそ、頑張れる子ももちろんいると思いますけれども、無解答率がもしかすると広がっていく可能性が否めないと思いますし、それから給食の問題ですけれども、給食を2市3町がやっていない、そしてやっているとなっている72.8%の中でも、問題があるとは言われないと思いますけれども、いろいろあるというふうにおっしゃったんだと思います。
 だからこそ、こういうことは数値であらわせる指標になり得るわけですから取り組む。全国では85%からも、今いろいろ取組が進んでいるので、毎年度更新されながら進んで上がっていくわけです。当たり前のことがされていないということ、それは県が直接するわけではないんですが、やっぱり、三重県、全県の子どもたちのために、教育委員会に旗を振ってほしいと、こういった考え方の中で。明記をすることが旗を振ることになっていくんではないかと。いや、県が直接やることじゃないんだからと言い出したら、それこそ朝御飯の運動も結局は市町でやってもらっているわけですから、というふうに私は思います。
 考え方としてそういうことを大事にしてほしい、そして、みえ県民力ビジョンの中で、特に教育委員会の立場で頑張っていただきたいと思いますが、もうきっと何も答えは出てこないか、お願いします。

〇山口教育長 杉本委員あるいは山本委員から貴重な御意見をいただきまして本当にありがとうございます。施策を5本や6本に教育委員会は分けてございます。人間は、学びと、あるいは徳と、それから体力とで、知・徳・体と昔からよく言いますけれども、これを切り分けるというのはなかなか難しいと思うんですね。学びがある程度ないと心へも行かない、心がないと学びへも行かない、あるいは体力がないと行かないとか、いろいろ中で施策として切り分けざるを得ないというところはまず御理解をいただきたいなと。
 で、マスで見ているんじゃないかということですけども、我々は一人ひとり、ところどころに子どもたちの学ぶ喜びとか、わかる楽しさとか、あるいは一人ひとりが生涯を通じて健康で過ごせるための体力をつけるというようなことを県民の皆さんとめざす姿とか、あるいは現状と課題には全国学力・学習状況調査の結果というのを書いてありますけども、取組方向では、全国学力・学習状況調査の話は例えば221でも書いてございません。より大きな方向でやりたいと。だから、経済的な理由でできない子もちゃんと視野に入れながら記述しておるつもりです。たまたま県民指標は総括的質疑でも申し上げましたけども、やはり学校だけではできないし、家庭や地域で、やはり朝御飯を食べるとか基本的な生活習慣、スマホをやるんやなしに、きちんとそこも指導を、学校だけじゃなしに、家庭や地域もしてくださいね、あるいは家庭ができなかったら地域の方々が寄って、その地域の子どもを何とか育てようという雰囲気を持ってもらうために、これは単なる一つの手段であろうと僕は思っています。
 ですから、そこをみんなが、おう、よっしゃ、わしらが地域の子どもたちのためにやったろやんかということもやっぱり必要だと思うんですね。SOSが出せない家庭って、いっぱいあるわけです。子どもの貧困対策で35事例、ケーススタディーしてもらいました。学校も知っとったかもわからんし、福祉機関も知っとったかもわからんけども、それが一体としてなっていないというところで、そういう中で今回、子どもの貧困対策ということでしっかりやっていこうよという話になって、部局横断でやっていこうよと。だから、一つ一つの施策がどうやってつながっていくかというのを見ていただければ、施策221から226の部分の、局所的に言うと、これは学ぶ充実や、ここは体力や、ここは何や、豊かな心やとやってしまうと、非常につらいと。だからトータルとしてこの施策221から226を見ていただけると非常にありがたいなと。施策226、地域とともにある学校づくりというのは、やはりこれはもう手段であろうと思うし、第4の核だと私は思っておりまして、学校や家庭がうまくいかないときは、地域で助けてもらう、あるいは地域のよさを知るということも大切ではないかなということで、盛らせていただいております。
 つけたしでございますが、私は教育長を3年やらせていただいて、この中では監査委員を日沖委員もされてたと思いますが、監査委員から言われるのは、口頭一番、教育委員会、学力向上はどないなってんねんということを厳しく言われます。1時間の受検期間中、3分のから2分の1は学力と教職員のあり方について意見があるわけです。そういう中でどういう手だてを使っとんの、それが効果的なんかということを盛んに言われるわけでございまして、私自身としては一生懸命やっておるんですが、結果が出ていなかったら、やっぱりそれは教育長のやり方が悪いよねという話になるわけで、そのあたりについても、一方ではこんなもんはどうでもええやんかという人もおるし、一方ではこれは大事なことやで、これもやってくれと、こう言われるわけですね。議会の中でも今回3案いただいとるわけです。我々としては、現場に負荷もかからないように、そしてなるべく成果も上げられるように何とかならないかと、それだけに特化していかないようにしながら、全体として体力、学力、そして豊かな心、そして地域とともにある学校づくり、あるいは特別支援教育を必要とする子どもという、トータルとして施策を展開しておるということをぜひ御理解いただきたい。
 ここの一所極点でやると、もう私どもでは、そこについて答弁するのが非常につらくなってきています、正直言って。私ら、次長がこうやって、あるいは課長もおりますけども、やはりトータルとして人間、その子どもをどう見るのか。だから、学ぶ力の強い子もおりゃ走る、あるいは芸術、いろんな、豊かな感情を持っとる子どももいます。そんな中で、一人ひとりを見たいです、私は見ていかなあかんと思っています。そこは現場の先生方はもっと切実だと思っています。
 ですので、トータルとしていろんな取組を学校教育の中でやられておると。我々としてはそれをどうやって支援していくかということに尽きると思っておりますので、何とぞよろしくお願いいたします。

〇小島委員長 ほかに御質問はございますか。

〇中森委員 1点だけ。
 いろいろと御尽力いただきましてありがとうございます。改善していただいたことについては、敬意を表させていただきたいと思います。
 ちょっと給食の話をしていたもんで、私らが中学校のときは当然給食やと思っても、弁当なんですね。うちらは弁当。PTAをやったときも、そのとき名張市やもんで、議論があって、給食がええのか、弁当がええのかといろいろとアンケートやら意見を聞いて、弁当をつくらせてくれと言う親御さんもおられたり、やっぱり弁当がいいと言う子どももいたり、いろいろと地域によっては、また家庭によって違うんかなというふうに我々の地域では感じておりました。ただ、一律に県教育委員会がどうとか、文部科学省がどうとかということやなしに、やはりそれは、アドバイスは必要ですけれども、地域の実情に合った対応が望まれるんかなと。
 急に変えるというのは何か非常に難しいですね。昼休みの時間割も変えやなあかんし、給食やったら給食の時間をとらなあかんというか、今までやってきたお弁当の時間を通じて時間を有効に活用しているという時間割もありますので、それはやっぱり現場の御意見を聞きながらやっていただいたらどうかいなと、こんなふうに感想を述べまして、施策の数値目標についてちょっとお伺いしますけれども、制度が変わったとか、文部科学省からこう要請があったということで、この数値目標を設定したのもあるわけです。県教育委員会が自ら目的を持って目標値を設定すると、こういう設定がほとんどですけども、そうでない、他から言われて、要請されて、やむを得ずという言い方はせんけど、誤解を招きますけども、それは私から言うと、そんなん、目標でも何でもない、当然のことかいなと、このように思っているんです。それはまあ、私の思いかもわかりません。
 一つの簡単な例でいきますと、施策11206の学校の屋内運動場の天井落下防止対策なんかは、これは基準が変わって要請がある。災害が発生したら危険度が増すということが明らかに、別に学校だけと違って、全国の基準で変わってきたということから、文科省も当然、屋内運動場の天井落下物についてはそうしましょうねということで、まあ、急にできませんので、平成31年度ごろまでやってねというのは当然言うてきます。それをそのまま目標値にされているわけですわ。まあ、わかりやすいんでええねんけども、我々からするとこんなん当然のことやし、もっと違うのがあるんと違うんかいなと思うんです。これはここになくてもせんなんということかと思うんです。これはあってあかんということではないで。知らん人が見ると、何か県立学校は0.8%しかあかんわ、そうすると99.2%は危ないなというように誤解を招いてしまうんですね。誤解というんか、普通はそう思いますわね、現状値が。で、100%にするということやから、これはまあ、当然100%は安心ですわね。
 ところが、市町立学校が26.4%、現状はセーフで平成31年度に81.6%と。まだえっ、ということですわな、まだ残っているのかなと。言うてることは、文部科学省から言うて、別に県立高校だけを先に言うてるのかなというように誤解してしまいますわね、これは。市町立の屋内運動場は後でもええと、このように文部科学省が言うてるんと違うかと、勝手に誤解する人も、この表だけ見ると思ってしまう人もいるかもわからんので、誤解はそういうことを招かないようにしておかなくてはいけないのかなというふうに思いましたもんで、何かええ工夫がないかなと思ったりするんです。それは私の意見です。
 私立学校は0.0%から77.8%ということで、まあ、こうなっていますけど、ここで現状値と目標値を上げていくというんか、私立学校が77.8%しかできへんのかな、こんなこととなっているわけですわ。これは県が示した数値目標やもんで、何か失礼に当たったり、何か県立学校だけ100%にして、税金のところだけはやって、そうでないところはできへんのかみたいな、県民から見たらちょっと微妙なニュアンスが残ってしまうんです。こういうのは何か現実をそのまま数値にあらわしたような、現実論的、確実論的、もう自信満々の数字みたいな感じがするんです。目標値というのは目標に向けて頑張ろうというような意欲と努力というのが目標値であろうかなと思うんで、若干この辺は気になるところでございまして、一工夫必要ではないかなと。御意見をいただければありがたいです。

〇釜須課長 まず、中森委員の御質問に対して、基本的に文部科学省のほうからの指導では、平成27年度中のできるだけ早い時期に全て解消するようにというふうな指導でございます。通知でも命令でもなく、一応今のところ指導ということになっていますので、特に県立学校の場合、昨年度の点検結果の結果、132棟でつり天井なり照明なりの補強をしなければならないという結果が出ましたので、それまで実質何もやっていない状況から、平成26年度に1棟、照明の補強をしましたので、0.8%という、ちょっと寂しい数字になってはおります。
 それで、当然、つり天井につきましては、児童・生徒の命にもかかわることでございますので、県教育委員会としても県立学校につきましては、最優先課題ということで、できるだけ早い時期に100%を目指すということで、基本的に特別支援学校については国の補助金の対象にはなるんですけど、県立学校、高等学校につきましては補助対象になりませんので、県単費対応になるということで、一応平成31年度を目標に注力してまいりたいということでございます。
 それで、市町立学校及び私立学校につきまして、一応早期対策を、私立学校につきましては環境生活部の私学課が所管になりますし、私立学校における幼稚園につきましては、健康福祉部子ども・家庭局子育て支援課が所管になります。そこで一応対象の学校について指導なり助言なりしていただいておるところなんですが、市町なり学校から聞き取った目標値というか、計画を今回この数字として挙げさせていただいた次第です。
 特に私立学校の0.0%から77.8%という数字がちょっととおっしゃったんですけど、私立学校は幼稚園も含めまして、これは認定幼稚園も含むんですが、対象棟数が9棟しかございませんので、今まで何もしていないということもございまして、それのうち7棟を平成31年度までにやりますという計画を伺っていますので、率的に77.8%という数字になっております。どうしても、母数が違いますので、その辺は数字が変わってくるということがございます。

〇山口教育長 補足させていただきますけども、ここには出ておりませんけど、建築物の耐震化ということも、これまでみえ県民力ビジョン・行動計画のときに、やはり掲げておりました。掲げておるがために、アウトプット的な目標ではあるんですけど、三重県はそれに向けて財源配分ができてきたのかなということを思わせていただいて、これは我々担っておる担当もやはりここを優先的にやるんやという意思表示になろうと思うんですね。議会あるいは県民の方々に何をおいてもつり天井をここまでやるんやという一つの意思表示だと私は思っておりまして、そのおかげで耐震化については東海・東南海地震を踏まえて、三重県は全国でも早い目、静岡県の次か3番目ぐらいに達成できたと思っております。
 私立が低いやんかということでございますが、私立が低いんやったら、やっぱりここへ予算を投入せなあかんわなという話に、僕はなってこなくちゃいけないんだろうなと思っておりまして、こういうアウトプット的な目標あるいは国が立てたある程度の制度設計の中でも、自治体としてその優先順位はどうやって示していくかということをこうやって目標を掲げることによって、自分たちを厳しく律していくし、予算の配分をきちんとこのようにやっていくということで大切なんではないかなというように思わせていただきますので、ぜひ御理解をいただければなと思っております。
 以上です。

〇中森委員 よくわかるんです。
 1つだけ、気になるのは、未整備率が何%まずあるという母数ですわね。例えば4割の未整備があって、4割のうち現在、そのうちの0.8%が1棟できて、残りを頑張りますと、こういうように何かどこかへしていないと、知らん人はもう、屋内運動場の0.8%が、99.2%と、全部あかんみたいに誤解してしまうよということがあったりするので、知っている人は知っているけれども、知らん人のほうはほとんど知らんと思いますんで、これ見たら何かそんな感じがしますので、別の場所でも何かの表現をしておかないとちょっと誤解を招きやすいなという心配するのと、わざわざ文部科学省から何か言われたというのを選定理由にしているのも、ちょっと何か、もうちょっと何か、要請があり、積極的にこういうのを安全、避難何やかんやかになっているとか、子どもの安全のためとか、何かそういうぐあいにしておかないと、要請があったんでするみたいな、その表現がちょっと寂しいなと。これだけ言わせてもろうときます。もうわかっていただいとると思いますんで。

〇小島委員長 よろしいですか。

〇中森委員 ええ。わかってもろてますもんね。

〇小島委員長 ほかに御質問はございますか。

〇山本委員 これだけで終わります。私の質問はこれにしますけど、今回、主権者教育の記述が今までとは、また強化というと、今まで本当に遅れていたので、主権者教育という部門がここにはなくて、これは新しい、やっぱりきちんと明記をしなければいけないので、どこに書いたらいいのかなと私は見てみて、私はよく人権教育というのは主権者教育であるという捉え方をしないといけないというふうに今までも申してきたんですけども、例えば人権が尊重される社会づくりの中で、主権者としての生き方を構築するとか、そうなると21103の人権教育の推進のところを、主権者教育の中に人権はもちろん含まれますので、そういうところを今後、年齢に応じた、学齢に応じた主権者教育ということも含めて、今までずっとなかって、ここは大事なんじゃないかなと思いますが、どこかに取り入れなければいけないと思いますけれども、いかがでしょう。

〇山口教育長 みえ県民力ビジョン・第二次行動計画(仮称)のスケジュール感はちょっとわかりませんけども、思いはわかりますので、どこかで、それこそ施策221の社会参画力の育成に入れるべきなんかもわかりませんし、あるいは人権のほうへ入れるかもわかりませんけども、何らかの形で、もう難しいよということであれば教育ビジョンのほうでしっかりとうたいたいとは思いますけども、意図は十分わからせていただきましたので、どこかでさせていただきたいなと思っています。

〇小島委員長 御検討いただければと思います。お願いいたします。
 ほかにございますか。

〇日沖委員 もうこのみえ県民力ビジョン・第二次行動計画については、中間案も得ながらいろんな議論をしてもうてきていますし、県の活動指標の変更すべきところの提示もいただきながら、お世話になっとるんで、何遍も申しわけないんですけども、何遍もひっくり返しとると、あれっと思うところが、また出てきたりして、申しわけない、1カ所だけちょっと、細かいところなんですけども、お聞きさせてください。
 施策222の人・自然の中で伸びゆく豊かな心の育成で、県民指標のところの主な取組内容で道徳教育のところなんですが、いただいた資料では、みえ県民力ビジョン・第二次行動計画(仮称)《最終案》教育委員会関係抜粋版の5ページを見ながら聞かせてもうとるんですけど、道徳教育の推進の県の活動指標なんですけれども、目標項目は人の役に立ちたいと思う子どもたちの割合で、小学生が93.7%を95.0%にしていこう、中学生は94.1%を95%にしていこうということなんですが、1%前後を上げるのにそれほど努力が必要な項目なんかなと素朴に思いまして、まあ、100%にするのか、いろんな回答の仕方もあるし、100%になるというのがなかなか難しいんであれば、それならばもう既に94%や93%というのは、ほぼ100%に近く、回答するときの気分とか、そのときのかげんで1%や2%変わるでしょうし、この数字というのは、子どもたちはほぼみんなが人の役に立ちたいと既に今の時点で、ほとんどが思っとるんであって、今ごろ言うてと言われるかわからんですけど、人の役に立ちたいと思う子どもたちの数字をあと1%前後追うというのは、何かナンセンスなような気がしまして、例えば人の役に立つ行いをしたことのある子どもたちとか、何かもうちょっと考えられるのかなと、ちょっと改めて思ったんですけども、考え方をお聞かせください。

〇上村課長 この指標は人の役に立ちたいと思うこと、それ自体が豊かな心の礎になるというような考え方から用いたものでございます。特にこの文言につきましては、全国学力・学習状況調査の児童質問紙調査にある中から道徳教育に関連するような項目を選んだ結果、これを目標といたした次第でございます。これのよさというのは、国と比べられるというのが一つ、いいところかなと思いまして、調査数も多くなりますし、そういうところから勘案させていただいたという次第でございますが、委員のおっしゃるとおり、現状値もかなりの数値、小学校の場合、90%以上、中学校もそうですねということも確かに言われるとおりだとは思います。

〇日沖委員 そういうことでこれを設定されたということは、まあわかりましたけれども、それはそれとして、そうしたら、これが三重県の行動計画の中でのバロメーターにそれやからふさわしいんだということなんでしょうけども、現実、この1%を4年間で取り組もうが取り組むまいが、1%ぐらいやったら、そのときの都合もありますわな。まあ、もう一遍、どうですやろな。

〇山口次長 全国学力・学習状況調査の質問紙を活用させていただいている例の一つということなんですが、発想といたしまして政策論としてあるべき理想と現実のフィージビリティーとの兼ね合いが常にどの指標も大事だと思うんですが、例えばいじめの認知したものの年度内解消、これなんかですと、本当はどうしても年度末の顕在化する事案なんてのもございますんで、99.8%というのがリアルなところなんでございます。全国的に見ても、我が県におきましても。ただ、ここはそれを乗り越えて、100%ということを一つの決意ということも含めて出させていただいている、そういう部分もある一方で、例えばここを、過去の最高数値を目標にしていまして、要は単なる右肩上がりとかそういう機械的なことではなくて、そういう意味では、例えば全国的に見てもこれが100%という状態にはないと、高い県でもですね。そういう意味で志としては、最高水準を目指しているところもあるんだという側面をぜひ御理解賜れればと思います。

〇日沖委員 ここでそれほど長く議論をさせてつもりもないんですけど、100%にできないんであれば、今の時点でほぼ子どもたちがそう思っとるんやというふうなことやと思うんやけど、まあ、ありがとうございました。ようわかりました。

〇杉本委員 関連して、改めて聞かせていただきますが、今回の行動計画で全国学力・学習状況調査の結果を目標項目にしているところを、もう一回、最初からずっと教えてもらえませんか。施策221から。私のほうで言わせてもらっていいですか。全国学力・学習状況調査の数字が目標項目になっているのを。

〇宮路課長 目標値のところで施策221からでございますが、先ほどの221の県民指標にありましたところは、当然全国学力・学習状況調査の結果を用いております。それから22101の県の活動指標につきましても用いております。それから、22103の地域等の人材を招聘した授業等を行っている学校の割合の部分につきましては、学校質問紙の結果を用いております。それから先ほど言うていただきました施策222の県民指標、それから22201の県の活動指標、それから22202の県の活動指標、それから22203、これはそのままではないですけども、これも使わせていただいています。それから施策222の、ちょっと、こちらは全国学力・学習状況調査と、体力のほうもあるもんで。

〇杉本委員 体力のもお願いします。

〇宮路課長 体力につきましては施策223の県民指標でございます。それから、22303の朝食を毎日食べている子どもたちの割合のところでございます。22302もそうです、毎日、規則正しく寝起きしている子どもの割合。それから22303、あと22603でございます。
 以上でございます。

〇杉本委員 質問紙が学校全体にかかわるところやったら三重県全体をわかるんですけれども、子どもにかかわるところは、小6と中3です。なので、先ほどの道徳教育のところの数字もある意味、一部の学年の子どもたちということになります。
 まあ、指標として出てくるし、全国との比較もできるので、そういった意味ではいい指標だということはわかるんですけれども、やっぱり今回の第二次行動計画は、余りにも全国学力・学習状況調査に根拠を求めて政策を立てているという傾向が非常に強いなと思っていて、本当にそれで三重の子どもたちの全体の現状がはかれているのかというところも一つ問題やなと、今、道徳教育のところを見ながら思わせていただいたところです。
 繰り返しになりますが、施策221の学力については、もっと総合的な学力をあらわす県民指標にすべきやし、ここの施策だけ2項目がくっついているんです。あとは1施策1項目なんですが、ここは学力と社会参画力。ここだけが、2つの項目が1つの施策になっているんです。あとは、施策は1つの項目なんですけれども、ここだけは2つが1つの施策になっているんです。なので、社会参画力の指標と学力の指標と立てるんやったら、私は2つ立てるべきやし、それは相関関係があるので、1つにしたと言われましたけれども、その相関関係はそれでいいのかなと思っていますので、ここの県民指標については、特に非常に問題やというふうに思っていますというのをもう一回繰り返して言わせてもらいます。
 あと、1個だけ済みません、追加なんですけれども、これは最近思っているところなんですが、子育てと施策233のところなんです。施策233のところで、多文化共生社会づくりに入れたほうがいいのかわからないんですが、23304家庭・幼児教育の充実の中で、学力とも相関するんですが、外国人の子どもたちの言語能力、いわゆる学力向上のためには、就学前のところの言語形成が非常に大事ではないかというふうに最近思っています。就学前教育、幼稚園教育ということもあるけれども、保育所における保育だとか、それから子育て支援というところにおける幼いときの言語形成が、その後の学力に非常にそれこそ、私の感触ですけれども、相関関係があるように思うんです。小学校1年生に入ってきたときの言語能力が非常にその後に影響するということなのと思っているので、御検討いただいて、ぜひ、こういったところなのか、多文化共生のところにそこの部分、外国人の子どもたち、母子に対する支援というあたりをちょっと加えていただければなというふうに最近思っているところですが、いかがでしょうか。

〇上村課長 就学前の外国人の幼児への日本語指導ということで御意見いただきました。施策213の日本語指導が必要な外国人児童・生徒への支援という部分で具体的な記述はございませんが、現在でも受け入れ体制整備等の市に対する事業の中で、市によっては、その事業については、小学生、中学生だけに適用するものではなくて、就学前の公立幼稚園とか、保育所はちょっと把握しておりませんが、そういうようなところに通う幼児の外国人、外国にルーツのあるお子さんについて、その事業を使って支援していただいているというふうに伺っておりますので、委員のおっしゃるような中身についても、今後も働きかけていきたいと思っております。

〇杉本委員 多分、松阪市とかでプレスクールの中に幼児が入っているというところやと思うんです。教育委員会としてはそれでいいのかな。そやで、健康福祉部のほうに申し上げたほうがいいんかわからないんですけど、もっと以前の2歳、3歳の、本当に、言語が出てくるのは2歳、3歳ぐらいですよね、そのあたりのところの言語、母語なのか日本語なのかという、母語形成をどうするかというところの親への意識づけというか、母語形成を日本語にするのか、母親の言語にするのかは別として、母語形成が非常に大事だというあたりの啓発というか、働きかけやら支援やら、そこがもっと重要になってくるなと最近思っているので、そこが教育なのか福祉なのかわからないんですけど、ちょっと発信していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

〇小島委員長 先ほど、質問でしょうか。学力と社会参画力と2つの項目が入っているので指標が2つ要るのではないですかということがあったかなと思いますが、それについて御答弁いただけますか。

〇宮路課長 教育委員会としても、おっしゃるように、教育ビジョン等では2つ指標を挙げておるわけですけども、この行動計画につきましては、県民指標は1つということで統一したルールの中でやられておりますので、こちらをとって挙げておるということで、気持ちは十分こちらも理解しておるんですけども、そういう形でさせていただいとるということでございます。

〇杉本委員 ほかの部局で1本になっていない部局があったと思うんですけど。ありませんでしたか。医療か何かのところで県民指標が1本じゃない部局があります。しかもここは施策2つあるので、相関関係を言われたけど、納得できないということなんです。

〇山口教育長 地域医療安心度指数だったと思うんですけども、あれは、いろいろ複合という中で1本になっとるんですね。あれで1本なんですね。地域の医療に安心できるということで1本になっていますから、それを2本と見るのはちょっとどうかなということで、今日、副教育長のほうから、3つの案を施策221では委員会からいただいて、こういう整理をさせていただいたと。それで複合指標ということを、杉本委員が言われる2本にしたらどうかという話については、オール県庁の中で、これは2本にはできませんという話を言われていまして。初めは2本ということで考えました。だけども、なかなか難しい、オール県庁のルールを守ってくれと。で、複合指標ということで、それも検討いたしましたけども、杉本委員がこの前、わかりやすいものがいいよねと言われた中で、結局はこういうようなシンプルなものにおさまっておるということでございまして、非常に苦渋、こういう形になってしまったということでよろしくお願いします。

〇杉本委員 よろしくお願いは、ちょっといたしかねますので、済みません。状況は理解させていただきましたが。

〇小島委員長 よろしいでしょうか。
 ただいま11時56分になろうとしていますので、ここで一旦休憩とし、再開は午後1時からといたしたいと存じます。
 暫時休憩いたします。

(休  憩)

〇小島委員長 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 みえ県民力ビジョン・第二次行動計画(仮称)中間案に対する御質疑等をいただいていたと思いますが、午前中に引き続き受けたいと思います。
 質問等おありでしたらお出しください。

〇稲垣委員 昼前に議論があったことで、うちの会派の中でもお昼にちょっと話をしていて、先ほど県民指標のところのつくり方で、複合的な指標という意味では、教育長のほうから、地域医療提供体制の確保というところがあって、私も余り詳細を見ていなかったのでお昼に確認しとったんですけど、それを見ると、3つの項目でそれぞれ点数にして、地域医療安心度指数というのにして目標にするというやり方にしてあるんですよね。確かに県民から見てわかりやすいか、わかりにくいかというと、1個ずつのほうがわかりやすくて、これはわかりにくくなるなというのは言われるとおりかなというのを思っていまして、ただ、そうはいっても内容をあらわすのが一番的確にあらわす方法というふうに考えると、わかりやすさとの中でこういう判断をしたのかなというふうに受けとめるんですが、先ほどの学力のところで、施策221のところも前回常任委員会から出たやつの回答のところに、学力と社会参画力の要素を複合した指標についても検討しましたが、県民にとってわかりにくいのでやめましたというふうに回答を書いてもらってありまして、施策121の施策について複合指標も検討したというふうに書いてもらってあるんですが、ちょっと検討内容があればちょっと教えていただけますか。どういう複合指標を検討されたかということを参考までに。

〇宮路課長 今の学力の、例えばですけども、平均正答率と、それから自己肯定感につながるような、先ほど出ていました、自分には、よいところがあると思う子どもたちの割合とか、そういうところのアンケートの結果と、もう一つ、社会の役に立ちたいとかそういうところも含めて、アンケートの結果と平均正答率をもとに一度シミュレーションしてみようかなということで検討はしたんですけれども、数字の意味が、アンケートの結果のパーセントと平均正答率になりますと、この意味自体がどうかというのもありましたのと、どういう項目で起こすかという、わかりやすいネーミングというのも非常に難しいと考えまして、ちょっと難しいかなという判断をしたということです。

〇稲垣委員 確かにここの項目は、先ほどから議論があったように、学力と社会参画力の育成ということですから、2つあるんで、複合的な指標もありなのかなと、ずっと私も議論を聞いていたなかで、確かに社会参画力の指標をどう置くかというと、難しいのかなという部分もありまして、ただ、そうはいってもそういう内容を検討されたということであれば、我々に今すぐにアイデアはないんですけれども、私たちももう1回社会参画力の指標って何なのかなというのも改めて検討された内容を我々も調査させていただけたらなというのを思うのが1点。
 それから、学力のところで思ったのが、先ほどから全国学力・学習状況調査というのの平均点を上回ったというのが今、県民指標になっていて、これを見ていて、私が思ったのは、子どもたちの本当の学力をつけていくという意味で、学校と家庭、地域、いろんなもので複合的にやっていくから県民指標だという考え方でいくならば、どちらかというと、ここの県の活動指標のところの授業内容を理解している子どもたちの割合というのがどちらかというと県民指標にあって、これはまあ、家庭の力も要るし、いろんな力が要ると思うんですけれども、それをはかる一つのテストもあるということになるのかなというふうに思って、例えばこれを入れかえるというのも一つのアイデアかなというふうに思ったんですが、そのあたりの検討はされていますか、されませんでしたか。

〇山口教育長 授業内容を理解している子どもたちの割合、県の活動指標については、これまでもしてきていました。第一次の行動計画のときにですね。それから教育ビジョンのときも、現行のビジョンもこれを内容としました。その中で、監査委員からは、これはぬるいよねとか、あるいは教育改革推進会議で耳塚委員のほうから、子どもの貧困と学力で国の委託事業を受けておるお茶の水女子大学の教授なんですけど、これは目標としては非常にぼんやりとした目標であってということで、今、資料を持っていませんが、議事録を見たらちゃんと載っとると思うんですけど、これではぬるいんじゃないかというようなことも意見をいただきながら、教育委員会の定例会の中でも教育委員の方と話をする中で、これではやっぱり今の県の学力についてのあれは緩いんではないかということで、これについてはここの県の活動指標に落とし込んだと。これは授業内容を理解している子どもたちの割合というのは、まずは学校で授業改善に取り組むことがいっぱいあるんではないかということで、これを県の活動指標には置いて県民指標には置かなかったと。県民指標については、何遍も言いますけども、非常に全体としてクリアな目標であるということと、それから児童生徒質問紙とか、あるいは学校質問紙から、授業の形態とかそういうことも、家庭の学習の状況もわかるし、地域活動もわかるんではないかということで、たまたま地域活動や学校質問紙はここの中へ出てきませんけども、そこで裏がとれるんではないかということで、こういうような配置になりました。
 以上です。検討はさせていただいたということです。

〇稲垣委員 そういう検討をした結果、これになったということですが、私も感覚からいくと、例えばうちの子なんかも、子どもが学校でやっていただいとると家庭でしっかりやらなあかんことが複合的なのが県民指標だという考え方でいくと、例えば子どもが帰ってきて、テストの点数何点やった、80点、もうちょっと頑張ろうかとかいう会話と、学校の授業は最近わかるかという会話を考えたときに、どっちが家庭力というか、テストの点というのは80点やったら80点、100点やったら100点と、数字でわかるんですよね、家庭も一緒になって、子どもの学力を上げていこうというと、そうか、学校の授業がわからんのか、どこがわからんのやという会話をすることのほうが、本当の意味の子どもの学力が上がるんと違うかなというのをふっと思って、今そういう質問をしました。
 ただ、今、教育委員会とか、いろんなところでの議論の中で、これではやっぱり、まあ、これまでもあったけども、甘いんで、こっちでいこうという議論があったというのは理解はしましたので。ただ、果たしてそうなのかなという若干の疑問は今感じながら、質問しました。
 そんな中で、先ほどの複合指標の話になるんですけれども、今回の県民指標のところは、平均点を上回った8教科というのになっていますが、全国学力・学習状況調査の中でいろんな項目があると今、教育長からもお話があったんで、その中のことを見たいんですよということであるならば、全国学力・学習状況調査において、全国平均点と、それから、ちょっと私はどういう項目がほかに質問紙にあったのか、今、正確に把握していないんですけれども、例えばそこに社会参画的な質問のこともあるのか、あるんだろうとは思われますし、もう一度そのあたりのことを、全国学力・学習状況調査において、全国平均を上回った教科数というだけじゃなくて、もうちょっと総合的な言い方もできるんと違うかなというのを思っていまして、そういう検討というのもしてはどうかなと思うんですが、そのあたりはいかがですか。教科数だけというんじゃなくて、全体の中で全国学力・学習状況調査を見て、指標に落とすという検討、そんな議論もされたんですか。

〇山口次長 全国学力・学習状況調査の質問紙は、確かに学校、家庭、地域、いろんな要素がございますけれど、例えば先ほどの議論でも少し出てまいりましたが、朝食ということがあっても給食までは触れていないですとか、知・徳・体と見たときに、意外と触れているんですけど、カバーし切れているわけでもないと。例えば地域の行事への参加とか、そういうのがありますけど、政治とかそういう意味での社会参加ではないと思いますし、またインターンシップのようなものが入っているわけでもないというんで、まあ、100問とかいっぱいありますんで、つぶさに見てみる必要があるかとは思いますが、直感的には必ずしもぴったりくるのが拾えないかもしれないなという気もいたします。

〇稲垣委員 私も今イメージで話をしたので、ちょっと我々もまた勉強しやなあかんなと思うんですけど、先ほどからというか、前回のときからも結構いろんな議論がある中で、どういう項目を置くのが本当に県民指標としてはふさわしいのかというのは、これまでも議論を重ねてもらっていますし、これからもせなあかん中で、やっぱり、先ほどの医療のところの複合指標的なところももし検討できるんなら、いろいろこれも検討されたんだろうと思うんですが、先ほどの全国学力・学習状況調査の中身を複合的な指標にして使ってみるというのも一つの方法なんじゃないかなというのも今ふと思いまして、また我々もちょっと勉強させていただきたいなというふうに思います。
 いずれにしても、なかなか難しい項目の設定かなというのは思っていまして、教育長も、全体を見てというのは、まあ、そのとおりなんですけど、それでも1つ指標をは置かなあかんということで御苦労されとるんだろうなと思いますが、できる限りいろんな人の思いが反映できるものであるのが望ましいと思っていますので、我々ももうちょっとまたここを勉強させてもらいたいなと、改めて思ったということを申し上げて質問を終わります。
 以上です。

〇小島委員長 ほかにございますか。

〇村林副委員長 施策226、地域に開かれ信頼される学校づくりの部分なんですけれども、条件が不利な地域の小規模校についての記述で、一定聞き入れていただいて、「地域の状況」という言葉を入れていただきましたことを感謝申し上げます。ありがとうございます。
 しかしながら、少しまだ玉虫色のところが残っておるように思いますもので、後の教育施策大綱のあたりの部分とあわせて、少しさかのぼって議論もさせてもらいたいと思うんですけど、委員長、よろしいですか、ここの部分だけ。

〇小島委員長 村林副委員長から今そういう申し出がありましたけれども、関連する事項がたくさん含まれているということでの発言だと思いますので、これを許したいと思います。そのようになさってください。

〇村林副委員長 ありがとうございます。じゃ、ここの部分はまた後ほど少しさかのぼらせていただきます。
 2つ目の学校の特色化・魅力化における部分の指標を変えていただきまして、地域の活性化に向けて特色ある教育活動に取り組んでいる県立高等学校の数ということになって、これは本当にわかりやすい、いい指標になったと思っておりまして、本当にありがたいと感謝申し上げます。
 地方創生関連で、地方創生に関する政策討論会議でありますとか、人口減少対策調査特別委員会からの中間報告とかそういう提言の中にもこうした部分が入っておりまして、教育委員会には直接関係ないかもしれませんけど、そういう、まち・ひと・しごと創生総合戦略のほうの指標にも使えるぐらいのものにしていただいたなと感じておるほどでして、感謝申し上げて、以上としたいと思います。ありがとうございました。

〇小島委員長 そのほか、ございますか。

                〔「なし」の声あり〕

〇小島委員長 よろしいでしょうか。
 それでは、ただいまいただきました御意見の取りまとめにつきましては、後ほどの委員協議で御議論いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 これで「『みえ県民力ビジョン・第二次行動計画』(仮称)中間案に対する意見」への回答について及び「みえ県民力ビジョン・第二次行動計画(仮称)」最終案についての関係分の調査を終わります。

  (3)三重県教育施策大綱(仮称)最終案について

  (4)県立高等学校活性化に係る地域協議会について

  (5)子どもの貧困対策(教育委員会関係)について

    ①当局から資料に基づき説明(信田副教育長)

    ②質問

〇小島委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。

〇山本委員 個別のことではいろいろあるんですが、いろいろ意見が寄せられたことに対していろいろと考えていただいて、書き加えなどしていただいていることが大変充実をその部分はしたんだなというふうに見ています。
 ただ、これは教育ビジョンでも、それからいろいろな中で、教育委員会ですので、教育委員会とか教育ということで教育施策大綱の中には、人材という言葉はやっぱり使ってほしくない。教育ビジョンの中で、経済、雇用とか、そういうところで産業政策の中で人材という言葉が出ているのは、個人的にはいろいろあるけれども、そういう考え方は一定理解はできると思うんですけれども、教育委員会がつくっているじゃないにしても、教育施策大綱という人づくりの、地域づくりにもかかわってくるそういう中で、やっぱり、いろんなところで人材という言葉を使わずに表現していることもあるんですけど、そこは、お考えをちょっと言わせてもらったことが以前にあるんですけれども、考え方としていかがでしょう。人間を育てていくというか、人間を援助していくというか、育ちを助けていくというふうなことで、例えば、細かいところにはいろいろとあるんですよ、でも14ページのところは、「人材」という言葉を直してもらったんですね。14ページの区分のところで、教育の個人的意義についてというところは、これは直してもらったんだと思うんです、上段のところは。けれども、ほかのところでやっぱりその考え方をずっと貫いていただきたいと思うんですけれども。考え方としていかがですか、教育施策大綱のところは。

〇小島委員長 全体としてということですね。

〇山本委員 ここは取り入れて、考えていただいたところだと深く思っているんですけど。

〇山口教育長 たまたま14ページは直っておるというよりも、「切り拓く力」ということで、「生き抜いていく力」との調整でこういうことになったんだと思うんですけど、「人材」という言葉を教育の場で使ってはいけないと言われるんですけども、中央教育審議会だとか様々な場面で「人材」という言葉を使っておりまして、これを、我々としては言いかえることが非常に、それこそ読解力が、僕は、自分がよくない問題なのかもわかりませんけど、回りくどくなっちゃうんじゃないかなと。確かに「人材」の材というのは、民間企業やったら、材料の「材」じゃなしに財産の「財」を使うというところもありますけども、我々としては、これは知事が策定するもんではありますけども、私の参考意見としては、国も市町村も他の都道府県も含めて「人材」という言葉で広く流布されておるんではないかということで、参考ですけども、そんな意見を持っておりまして、これを「人材」やない、「人材」はだめなんだというのは、なかなか難しいかなというように私自身は思わせていただいておりますが。

〇山本委員 苦しいところの御答弁だったと思いますけど、ただ、確かに県議会からいただいた御意見への対応・回答などについては、13ページなんかでは、「教育・人づくり」とかいうふうな言葉で、思いのたけはわかるんです。けれども、これは教育委員会が直接決めることではないしと、全体的ないろんなところで中央教育審議会のことも言われましたけれども、意味合いとしては十分そういう思いで教育現場はおってほしいので、あと社会の中でもやっぱり人間が大切という思いで、そのためにこれも決めていくことだと思うのでということで意見させていただきました。
 それに関連して、12ページ、資料をいただいた変更したということの中で、下のほうです。(8)の「地域と若者の未来を拓く高等教育機関の充実」というところで追加をしていただいて、2行目のところに「本県が求める人材」と書いてあって、この「本県が求める」、もちろん三重県の教育施策大綱なので、三重県がという意味合いはすごくわかるんですけど、ちょっと何か奇異に感じるというか、人材をもし使うとしても「地域に役立つ人を」とか、「人材」かな、それは国になるけど、「本県が求める」というのにちょっと私は違和感を持ったんですけれども、いかがでしょうか。

〇宮路課長 高等教育機関のところですので、教育委員会の所管では全くないところになりますので、こちらでお答えするというのはなかなか難しいところもございまして、お伝えさせていただくということで、申しわけないんですけども、よろしくお願いいたします。

〇小島委員長 よろしいですか。

〇山本委員 意見として、そうしたら、こんな意見もあったよということで、お願いしたいと思います。まずはそういうことです。

〇小島委員長 ほかに御質問はありますか。

〇杉本委員 この前の一般質問でさせてもらったところをもう一回教育長と、まあ、ちょっと御質問したいなというところもあって、教育施策大綱はやっぱり子育てというか、小さなところから生涯学習まで年代も幅広く、学校教育だけではなく、産業人材の育成も含め、環境づくりも含め、例えば保育所充実とか、学童保育充実とか、創業支援とか、そういうところも含め、環境づくりと知事はおっしゃいましたけれども、そういうところまで含めた大綱であるということなので、この後、教育ビジョンとの関係においては、そっくりそのまま入るというわけではなく、教育施策大綱の中のある一部分が教育ビジョンに反映されてくるという形で捉えさせてもらっていいですかということが1個です。
 2個目が、教育施策大綱となっているので、実は教育施策というのは11本なんですよね、11本の施策なんです、そうすると、教育施策大綱というのは、この教育施策のところまでが教育施策大綱かなという捉え方をすることもできると思うんです。ここの中に、ここですよね、この表になっている11本が教育施策なんです。なので、ここまでが教育施策大綱というふうに捉えて、細かいところは取組内容になる。これ教育施策とは書いていないんですよね。その教育施策を実現していくための取組内容が、また増えていると思いますが、百何本あるというふうに、なので、教育施策大綱というのは教育施策までを言うんですかねと。主な取組内容というのは、その教育施策を支える項目ということで、教育施策大綱というのは教育施策までかなという捉えもできるかなというふうには思っていて、そこのところについては戦略企画のお話になるかと思うんですけれども、そういう議論がどうなっているかを教えてください。
 最後は、やっぱり県と市町の関係、まあ、県教育委員会と市町教育委員会の関係、そのあたりをもう一回ちょっと確認させてください。

〇山口教育長 教育施策大綱と教育ビジョンとの関係ということでございましたが、我々としては、教育施策大綱の理念的なところは教育ビジョンへ来るのかなと。だけど、施策については、教育ビジョンは独自にこの範囲の中でやらせてもらおうというように思っております。当然、教育施策の11本と、教育委員会の教育ビジョンとは、地域人材、「人材」という言葉はよくないですけど、産業とか、あるいは就学前のほうの保育所のところをどんだけカバーできるかわかりませんけど、若干違ってくるということで、理念だけはそっくりそのまま今のところではやってくると。ですので、基本的には8ページぐらいまでは教育ビジョンのほうに反映されていくのかなと。ただ、この前、教育ビジョンには、独特の、三重の教育宣言というのがあったかと思いますが、そこは三重の教育の土壌づくりというのは、教育委員会の思いというのはそこへ入れ込ませていただいておるということでございます。
 それから、2点目の11教育施策までで、9ページまでじゃないですかということで、10ページ以降の基本的な取組方向とか、主な取組内容については、これは教育施策大綱とは違うんじゃないですかという議論を、実はこの前の11月28日の総合教育会議で、戦略企画部のほうの推進監のほうから、こういう意見が議会から出ておるんですという話で、総合教育会議で話し合ったところ、細かいとは言われるけども、ここまで書いてこういうことをきちんとすることが大事だよねということで、これは知事の教育にかける思いでいいんではないかという意見が多くありまして、議会の中で、いわゆる基本事業あるいは事務事業のようなものが入っとるから、これについてどうなんやという話も若干、戦略企画部のほうから提案したんですけれども、総合教育会議の中では、それも含めて、この主な取組内容は、主なんだからいいんではないかということで、教育委員も含めてそんなに意見は出なかったのかなと思っております。
 3点目の県教育委員会と市町教育委員会との関係でございますが、これは改めて申すまでもなく、地方分権一括法のときから同じ地方自治体の団体ということですので、対等と。私は指導という言葉は余り使っていないと思っています、いろんな場面で。指導・助言ということで、助言ということになっていますので、それぞれの市町の教育委員会が判断すべきことは判断してほしい、あるいは行動してほしいということですので、例えば全国学力・学習状況調査の公表なんかも、それはそれぞれの団体でしっかりと判断してもらうことだと私は思っていますし、教育の内容についてもそれぞれの地域の教育内容があるはずですので、そのあたりは助言はしますけども、指導だけというのはあり得ない、対等ということでございますんで。事務局はそういうように皆思っておると思います。
 以上です。

〇杉本委員 どこまでが教育施策大綱かという話なんですけど、地域教育行政の組織及び運営に関する法律の改正に伴って、それに関する通知が出ていて、その通知の中にたしか主なものを書くのであって、細かい施策までを策定するものではないという一文が通知の中にあると思います。そういう意味では、今回の三重県の教育施策大綱というのは、この前の地教行法の改正の趣旨とは少し違っていると思うんですね。ただ、総合教育会議の方々からそういう御意見があるというのは理解しましたけれども、今回の地教行法の改正は、首長の意見をというか、首長の考えをどこまで教育行政に反映させていくかというところを考えての改正やったと思うんですけれども、その中でもここまでのことは書かれていない。細かいことまで策定するものではないという一文がありますけれど、確かめてください。そこのところがちょっと気になっております。

〇山口教育長 この件については、全国的な知見を有しておる元三鷹市教育長の貝ノ瀬滋さんなんですけれども、地域教育行政の組織及び運営に関する法律の改正でどこまでが細かくてどこまでが大所高所から書いたものだということは、それぞれの首長の判断であるということを、その会議の場面でも助言をいただいたところで、本当に紙切れ1枚の都道府県もありますし、本県のようにちょっと厚目のところもあるし、それはもう、それぞれの独自性ではないでしょうかというようなことを助言いただいたわけですが、文部科学省に、担当レベルなんですけど、私自身が聞いても、教育施策大綱というのは知事がつくることなんで、そんなに文部科学省がこうしなさい、ああしなさいというようなことはあり得ませんということで言われておりますので、なかなかこの話は難しいのかなというように思わせていただいておるところでございます。
 以上です。

〇杉本委員 それはそのとおりだと思うんですけど、教育施策大綱という割には事務事業とか、事業とかそういう施策じゃないものがざっと150本ぐらいになるのかな。私が数えたら125本やったんですよ、また増えてきたので、150本ぐらいになってくると思うんですけれども、これが大綱かというところは、もっとどしっと構えて、教育の施策をどしっと示してもろうたほうが知事としてもええのではないかなというふうには、まあ、これは私の意見ですけれど、思っております。
 それから、県と市町の関係は教育長がおっしゃるとおりで、ぜひ、そういうことやと思うんですね。そうなると、やっぱりこの教育施策大綱の33ページの「市町の主体性も尊重しつつ」の「も」は、余りにも市町に対して失礼だと思います。ほかの部局でこんなことが書いてあったら、よう書かんと思うんですよ、ほかの部局で、市町の主体性も尊重して産業政策をするとか、林業政策をするとか、農業政策をするとか書いたら、それは市町が黙っとらんと思います。なので、教育委員会だけがどうして「主体性も尊重しつつ」と、「も」と書かれるんかなと、私はちょっといかがなものかと思うんです。ただ、この前、知事が言われたように、全県的な教育水準を維持向上するための取組をするときに連携して、強くお願いしていくということは現実にあるのかもしれないですけれど、あくまでもそれは対等な関係の中であって、指導もできるという、指導という言葉が入っているということもよくわかってはいるんですけれども、やっぱりここは「も」というところを、私はぜひ修正していただきたいと思います。そこはどうでしょうか、御検討いただけるでしょうか。教育委員会からぜひ戦略企画部のほうに言っていただきたいと思います。いかがですか。

〇信田副教育長 教育施策大綱のことでもありますので、今おっしゃった意見があるということは戦略企画部のほうへ伝えさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

〇杉本委員 今そうやって言うたんですけど、この「も」について、教育長はどう思われますか。

〇山口教育長 私自身は余り言葉にあれなんですけども、この「主体性も」というのは、いろんな要素があると思うんですね。主体性だけやなしに、いろんな要素がある中の「主体性も」ということで、アンドやと思うとるもんで、何かアンド・ツーで何々に加えてという、だから本筋はあるよね、それでそこへ「も」、「も」ということで、余り私自身、自分はきちんと市町教育委員会と対等のパートナーで悔しい思いをしながら、歯ぎしりしながら全県的な教育の向上に頑張っとるつもりで、遅々として進まんので、私自身力のなさで、こうやって議会から意見を賜るたびに力のなさを自分自身思っておりまして、そういう意味では、私は市町の教育行政の現場ではしっかりと尊重させていただいておるんかなと。だから、内申をことごとく無視するとか、あるいはそれについて調整せえとか言うたことは、私も一度もございませんので、この「も」ということで、ここだけの場面を見るとそうなんかもわかりませんけど、アクティブな計画とかいろんなものがある中の一つも尊重するというように捉まえてもろうたらどうかなと思うんですけど、まあ、へ理屈になるんで、委員の胸には落ちないんだろうなと思って言わせていただいて申しわけないんですけども、私自身は言葉にするよりも行動で、しっかりと自分自身は現場を預かる人間として、誤解のないように、市町教育長会議や小中学校の現場へ行ったら、彼らの行動なり考えをしっかり受けとめさせていただきたいなと思っております。
 以上です。

〇杉本委員 教育施策大綱に教育委員会以外のところで書いた、策定したものにこういうふうに書かれたというところは、やっぱり教育委員会としてはじくじたる思いがあるだろうというふうに思っております。ここはぜひ「主体性を尊重しつつ」というふうに変更していただくように、また、戦略企画部のほうにぜひお願いしたいと思います。
 あと、子どもの貧困のことはまた後で聞かせてもらいます。

〇津田委員 30ページになるんですが、貧困対策なんですが、フェアな世の中をつくるためには、やっぱり学業というか、教育の機会均等というのが非常に大事だと思うんですけども、たまに聞くんですけれども、所得が低い家庭に対する支援というのが幾つかあるんですけれども、気づいたときには遅かって補助金をもらえないという人がたまにいるんですね。ここの30ページに「就学援助制度の全保護者への周知が図られる」というふうに書いておられますけれども、もうちょっと、生活のあっちのほうかもしれませんけれども、中学校3年生の時期に保護者に対してもしっかりとお伝えいただきたいなというふうに思います。
 それともう1点。前回の教育ビジョンをちょっと持ってきていただいたんですが、前回は向井元教育長が1面にでかでかと載せられておりまして、思いが入っておるんですけども、次回の教育ビジョンはどなた、山口教育長がこうやって写真つきで出られるのか。

〇山口教育長 余り考えていないんで、今回の場合、今までであれば田川元知事の教育振興ビジョンもこういう形で、向井元教育長もこういう形なんですけども、それは今後の検討課題として、要は何が言われたいかというと、多分、全国の自治体では教育ビジョンであったり教育振興計画であっても首長が策定したところも7つか8つありますよねという話ですけども、そのことについて知事がどう思ってみえるか、私はわかりません。知事が自分がこの教育ビジョンをつくってきたというんであれば、知事に顔を出してもらってもいいだろうと思うし、教育長と両方でやったんやで両方出しとこうかという話もあるだろうし、あるいはもう、わしの意見とちょっと違うところもあるで嫌やと思うこともあるだろう。3パターンあると思うんですね。私自身は、個人的な、これはまだ知事とも何にも話もしてございませんが、教育施策大綱の理念部分を教育ビジョンのほうへ持ってくるもんで、ちょっとややこしいなと、だから、今までどおりにはいかないよねというのは感じています。
 以上です。

〇津田委員 以心伝心ですね。質問しようとしたところをもう先に言っていただいたんですけれど、やっぱり教育基本法第17条第2項の中で、地方公共団体は教育の振興のための施策に関する基本的な計画を定めなさいということでありますので、まあ、教育委員会が定めても知事が定めてもいいのかもしれませんけども、11月、9月の議会もそうだったんですが、やっぱり教育施策大綱と教育ビジョンと、それからさっきの話の整合性だとかバランスだとか、そういう意見、質問って非常に多いと思うんですね。今回、教育施策大綱を3月に出していただくということなんですけども、余り考えていなかったという答弁がございましたが、本来はこれをつくる前に知事がやるのか、教育委員長、教育委員会がやるのかということをやっぱり議論して入るべきだったかなというふうに思っているんです。まだ遅くなければ、今後のこともあると思いますので、知事、教育委員長、まあ、教育委員会を含めてどこが策定していくんか、どこから発信していくんだ、どこから県民に対して約束をするのかということをやっぱりもう一度議論していってもいいんじゃないかなと私は思うんですけども、どうでしょうか。

〇山口教育長 当初は、正直にいいますと、知事も言われとると思うんですけども、それも意思は共有しとるんですけども、初め教育ビジョンの理念編を教育施策大綱へ持っていきますという話で議論が始まっています。途中から、4月になって知事が当選されて、そして教育施策大綱をまずつくるんやと。今までの次期教育ビジョンを移してくるという考えはちょっとやめようかという話になりました。逆に教育施策大綱は県全体の人づくり政策の中心や、核やから、それを今度は次期教育ビジョンに理念は持っていこうかという流れがありましたので、誰がつくるとかということじゃなしに、中身だと私は思っています。そういう流れの中でやってきたもんですから、今から遅いとか早いとかいうのはちょっとわかりません、どういうところかは。けれども、お互い情報を共有しながら今後どうしていくんかということについては、話し合う余地はあるとは思うんですけども、大分進んできていますので、そのあたり知事が全部の次期三重県教育ビジョンをグリップできるのかという、そこの問題もあると思うんです、私は。正直いって、ここだけは、わしがやるわ、ここだけは教育委員会がやってねという、曲がりなりにも今、地域教育行政の組織及び運営に関する法律が改正されても教育委員会は行政機関であるということは残っていますから、そこの話もあると思うんです。ですので、そのあたりについて、委員が言われました件については、今後知事と話をさせていただきたいと、教育委員も含めてさせていただくようにさせていただきます。
 こういう意見があったということは、津田委員は9月やったかの質問でもされておったかと思いますんで、知事もインプットはされておると思いますので、議論はしやすいとは思っています。
 以上です。

〇津田委員 じゃ、議論をしていただくということで理解させていただきます。どうぞよろしくお願いします。また返答もよろしくお願いします。

〇山口教育長 はい。

〇小島委員長 ほかにございますか。

〇山本委員 失礼します。先ほどは不覚にも個別のことで発言をしてしまったんですけれども、多分じくじたる思いでこの教育施策大綱、みえ県民力ビジョンとか、皆さんが教育委員会として進めている施策が今までもあり、これからも脈々と続いていくだろうはずなんですけれども、知事の思いと教育施策大綱との共通する部分は十分にあるとは思うんですけど、個別に考えていけば。方針はみんなよりよい人づくりであるとか、学校内及び学校外でもの教育的なことを教育施策大綱という中で大きく決めていこうとされていて、そして教育委員会も脈々と今までもあった。先ほど言われたように、これまでとは違ったことになるかもしれないというお話がありましたが、違ったことにもう進んでいるということを私はやっぱりそうなんだというふうに今感じています。
 教育委員会は教育委員会として、独自性を持って教育に当たってきたわけです。もちろん、首長と課題は共通していますので、それによって考え方やそういうことが大きく後押しをされたり、それからまた、いろいろと論議をする中で今までもされてきたと思うんですけれども、先ほどから細かい内容まで、施策のいろいろな中や教育ビジョンの中で決めてきたことと、どっちが先とかどっちが包含するとか、そういうことになってくると、やっぱり今までのように教育委員会の独自性というのを保とうとすれば、教育施策大綱自身を本当は許していってはいけないと思うんですけど、今つくるということに流れがなっていますけれども、大きな部分で投げかけていただいて、そして個別のことはこれまでのとおりということがやっぱりこれからも続いていったほうがいいんではないか。
 先ほど市町との関係のことで、助詞の「も」とかのことで言われましたけど、教育委員会と知事が中心となって決める教育施策大綱との間の考え方の中で、教育委員会がどう思っているんかなと、もうこんなことを聞いても、つくろうとなったんだからつくるんだと思いますけれども、じくじたる思いだと私は思います。御回答は、このことについては言えないと思うので、求めませんけれども、脈々と続いてきたことが今壊されようとしているんですね。

〇山口教育長 答えは求めないと。
 別に私は、総合教育会議へ出させていただいて、発言する機会も得られておりますので、細かいところまでというのは人によって違うと思うんで、そこはあれかなと。というのは、教育委員もレイマンコントロールで、会社の社長もおればPTAの代表もみえますし、大学教授も2人みえるわけでございまして、彼らは彼らなりのスタンスでしゃべって、何も筋書きがないんですね。よその県のように、誰々がこういう話をしなさいというようなことも、ストーリーも何にもつくっていない中で、その4人の教育委員方は、この教育施策大綱を議論するときに、えっ、そこまで言うかというぐらい教育委員のほうがこの教育施策大綱を評価するんで、我々としては、ああ、そうなんやなと、私自身がやっぱり教育の世界に長いこと身を置いとるもんで、民間の人はそういうことを考えとるのやな、学者はそういうことを考えとるのやなと思わせてもらうときがあるんで、自分の器の狭い方かなと思って、教育委員と総合教育会議へ出させていただいておりますので、我々としては1点気をつけなきゃいけないなと思うのは、知事はやはり政治家でございますので、教育委員として、あるいは教育長として何ができるかということはしっかり考えていかなきゃいけないと思いますが、教育委員の意見は非常に、民間の人の意見として、私自身は重く受けとめております。
 以上です。

〇山本委員 その会議で、教育委員が思いをたくさん持って、多く発言をされて、教育施策大綱をつくっていくことにも大きな力になっていらっしゃるということで、それをまざまざと気がついたというか、まざまざと経験したというふうなことだと思うんですけど、これまでだって教育委員が教育委員会の会議の中で教育委員会の施策をいろいろ進めていくには、そんな熱い論議があってしかるべきだったんですよね。それをまざまざと、まあ、今回このシステム、こういった形の中で、その発露があったということは、その場所がどうであれ、それはすばらしいことだし、いい話がきっとできているんだと思うんですけれども、これまでそれがなされていなかったというのは、残念なことではないですか。残念なことだというふうに言わざるを得ないと思っています。教育委員、それでそんなに大きくとても有意義な有効な論議が活発に行われたとすれば、この制度がよかったんかな。だから、そうじゃなければできなかったと言えばまた問題だし、その思いは端的に取り上げられて教育に生かされていけばいいと思うんですけれども、少しそのことが私は気になって、今のこの方向、こと細かにというか、細かいことは教育委員会の中で十分話し合われてスタッフが決めていかれるんだろうですけれども、足かせをいいことではめて、いいことなのか悪いことなのかは別として、いいことであっても、もしがそれがはまっていくということのような状況なら、問題があると言います。言うだけです。

〇小島委員長 ほかにございますか。

〇杉本委員 私も関連なんですけれども、理念のところは教育ビジョンに行くと。で、そこにプラス三重の教育宣言が入っていますよという話なんですけれど、それだけでも私は貧弱やなと感じているところが、教育ビジョンに対してあります。
 教育施策大綱を本当に教育基本法に基づく行動計画として位置づけていくことには今回ならなかったけど、かなり近づけていきたいと言うんやったら、こんな教育施策大綱ではあきませんよね。教育施策大綱って、やっぱり社会情勢に対応した三重県政の発展のためにどんな人づくりをというところが基本になっているので、本当に今の子どもたちの実態とか、教育現場、家庭の状況をしっかりと前提として書いた上で、施策をつくっていかないと思っているので、こんな貧弱な教育施策大綱で教育ビジョンとかなりリンクさせていくんですわって、そんなんやったらこの教育施策大綱でよろしいと私は言えやん。私は、教育ビジョンは教育ビジョンでつくるので、理念のところは行きましょう、そこにプラスアルファ、やっぱり教育の問題、方針なり、育てたい力なり、そういうものをもっと書き込んでいくんですと言うんやったらいいですけれども、これをもとにしてこれが中心ですわと言うたら、こんな貧弱なものと私は思ってしまうんです。
 教育施策やら取組内容はたくさん書いてあるけれども、基本となるところがこれではやっぱり貧弱過ぎると私は思います。なので、教育ビジョンのところには、ぜひやっぱりこの教育施策大綱の基本理念に加えて方針の部分であるとか、子どもの育ちとはどういうことなのかとか、本当に教育そのものにかかわる総論的なところをもっと充実していただいて、教育ビジョンにしていただきたいと思っています。それが今回のこういう紆余曲折ある中での教育施策大綱であり教育ビジョンを両方つくるという三重県の方向性じゃないかなと思っているんです。
 そういうふうに思っているんですけれども、理念と、それから三重の教育宣言のほかにも、もう少し教育ビジョンとして膨らませていただきたいと思うんですけれども、それはどうでしょうか。

〇山口教育長 2世代前の教育振興ビジョンも総論は非常に短うございますし、今の教育ビジョンも20ページもないところなんです。そもそも、今回、次期教育ビジョンをつくるときにコンパクトなものをつくっていこうよ、もっとわかりやすいものにしてほしいというのが現場の声で1つありました。それは1カウントしました。でもこの前、9月定例月会議に次期教育ビジョンの中間案みたいなのを出させていただきましたが、そこには現在の教育施策大綱やなしに子どもたちを取り巻く環境、子どもたちの変化というのもデータもちゃんと入れてお示しさせていただいたと思っています。ですので、理念的なところは、このぐらいなのかもわからないんですけれども、我々としてはもう少し幅広に考えて、子どもの社会情勢、取り巻くところとか、家庭の状況とか、そういうものはこの前、入っておったかなというように思っておりますので、コアの部分とそれを取り巻いていくそこの部分、ただ、余りにも冗長になってしまうと現場の先生方に読んでもらえるかなというのを一番心配しておりますので、そこはきちんと整理をさせていただくということで、次期教育ビジョンについては、来年2月に最後にえい、どんと行くんじゃなしに、またちょっと委員長、副委員長に御相談させていただいて、各委員の意見を今日は出していませんので、お聞きする場面をつくらせていただければなと、今、私個人的には考えておりますので、また正副委員長、お願いします。
 以上です。

〇杉本委員 わかりました。やっぱり教育行政そのものは、所管は教育委員会なので、知事はそこの事務のところには権限がありませんよね、ありませんと言うたらあかんかな。ぜひここの1ページには山口教育長のお顔が出てくるようにお願いしたいと思います。
 それから、貧困のことで3つほど。貧困のことで、先ほどの津田委員と同じなんですけれども、要援護は生活保護世帯、準援護についてはそれに準ずるということで、市町で今は交付税になったので、市町のほうからちょっと財源確保が大変ですというお声も聞いているんです。市町によって、支援の予算も内容も違いがあるというふうに思うんです。そのあたりのところを前も私からお願いしたのかもわからんのやけど、市町によって啓発の、だから、ひょっとしたら件数もすごい違いがあるんじゃないかなと私は心配しているんです。極端に準援護を受けている子どもの率の低い市町があるんじゃないかなと心配していますし、内容にもばらつきがあるので、子どもの貧困対策がこうやって出てきた中で、そのままでいいのかなというのを1つ疑問に思っています。その辺の課題意識はどのようにあられるでしょうかというのが1個です。まずそれのお答えをお願いします。

〇上村課長 お答えします。
 平成25年度までの結果しかございませんが、確かに委員御指摘のとおり、市町によって大変就学援助の率にばらつきがございます。多いところは、要保護と準要保護を合わせたパーセントですが、18%を超えるところもございますし、もちろん1桁のところもございます。そういうような県内の実情はございます。それが財政によるものか、そうでないのかというところまではちょっと把握しておりません。

〇杉本委員 私はそれが子どもの貧困の実態ではなくて、市町の財政状況の差によって出てきているのではないかという疑いを持っております。
 それで、教育施策大綱ができましたので、行動計画が来年度になっていくので、そのあたりをもうちょっと詳細にしていただいて、充実していくように今後お願いしたいなというふうに思います。
 それから、スクールソーシャルワーカーなんですけれども、今は8名を県庁になんですが、今後国の動向としては、これが増えていくんであろうかというところをちょっとお聞きしたいんです。というのは、スクールカウンセラーは、今、各学校に配置されていますけれども、スクールソーシャルワーカーは、今後、県からの派遣ではなくて、それぞれの市町にというふうに思っているので、そのことのこれからの方向性をちょっとお聞かせいただきたいと思います。そういうところを目指していきたいかどうかというところも含めてお願いしたいと思います。
 それから、地域未来塾なんですけれども、地域未来塾の推進をどのように進めていかれようとしているのかというところもお聞かせください。

〇山口次長 まずソーシャルワーカーの件でございますが、国のほうでは平成31年度に全国で1万人配置を目指したいということを言っておりまして、これは予算にも依存する側面が多うございますので、私どもとしてもぜひ、そういうことができるんであれば大いに活用したいと。
 例えば、本日また後ほど議論があるのかもしれませんが、予算の中でも2名増で、8名を10名にするということで、相当厳しい中なんですけど、重点的に対応していきたいという要求ベースでございます。
 それと、地域未来塾につきましては、始まったところでございますし、制約がそんなにないよというところが一つの売りでございますので、県としてどうしなきゃいけないということではなくて、それこそ全国的な様子なんかも見ながら、むしろ柔軟な活用事例ですとか、自己規制を、何か、こうやっちゃいけないんじゃないかなとか、そういうことのないようなところで我々としても必要な情報の収集ですとか共有、そういうこともしていきたいなと。従来、制度や予算面であっても、人材面で厳しい等の理由でちょっと躊躇されていた、例えば東紀州地域あたりでも、これなら意外といけるんじゃないかとか、そういう声も聞いておるところでございます。

〇杉本委員 スクールソーシャルワーカーは本当に1万人になれば、100分の1でも100人なので、すごく少しいいかなと思いますので、ぜひぜひと、頑張っていきたいなと思いますが、地域未来塾ですが、大きく旗を振ってほしいかなと思います。
 やっぱりまだまだ、そこにかかわっていただける人材が地域にたくさんいらっしゃるけれども、活用し切っていないというか、そういう意欲が結びつけられていないというところがありますので、ここは、大きく、貧困家庭の子どもだけいらっしゃいという学習支援って、なかなかできないです、やっぱり地域で子どもたちを引き上げていくという取組の中で引き上がっていくものなので、ぜひぜひこの取組をお願いしたいと思います。
 以上です。

〇小島委員長 ほか、ございますか。

〇山本委員 貧困を手助けするということで、貧困を進めたらあかんね。貧困家庭を救うということで、先ほど就学援助の捕捉率というか、利用率というか、その話が出まして、ばらつきがあったりとか、もともと市町で支給基準が1.1、1.2、1.3ぐらいが出てきていますね、1.3というような形に各市町でもいろいろ努力をして変わってきているところもあるし、逆に下げられたところもあるしということがあって、そういうことがやっぱり県下全体でカバーできるようにということを思います。
 そんな中で数だけ増えることが悪いことなのか、いいことなのか、少ないからいいですみたいに言われるところもあるので、そうじゃなくてこれは充足してこそ意味があるということを一つ価値観として持っていただきたいことと、数だけではなくて、就学援助の内容ですけれども、削減がここずっと、10年ぐらいはされてきている中で、例えば入学準備金の支給が何月かはもちろん御存じだと思いますが、何月ですか。

〇上村課長 入学後の6月か7月だったと思います。市町によって違うかもしれませんが。

〇山本委員 6月か7月というのは物すごく差があるので、市町でできるだけ早くというところで、最大、私が調べたら、5月の連休明けぐらいまで市町の努力でしているわけなんですね。でも実際問題は、4月入学で準備をされるのが3月です。要保護世帯は2月の支給になっているんですね。もちろん新規で4月から中学校へ入ったときに届出を出す方は別として、継続の場合、これは前倒しでできるように、市町の裁量じゃなくて、何とかならんものか。そういう内容の充実が一刻も早く求められます。入学説明会、制服購入、入学準備のそこへ行って、制服が買えないと言えなくて、私は話を聞きましたけれども、3月31日に準備をしていないという子どもなんかもあるわけで、もちろん、それこそ生き抜く力じゃありませんけど、そういうことを困ったときに相談する力というのはとても大事で、それこそ生き抜く力ですか、なんだけれども、制度として継続している子なんですよ。そういうことをあらかじめわかっているはずなので、そういうところの要保護世帯には2月に支給がされるのに、準保護世帯には5月と、そういうような状況で、入学という喜ばしい、うれしいその時期をせつない思いで迎えられる子ども、親御さんがおられるということは大きな問題だと思います。これは国の制度があってのことなんだけれども、そういう実態を解消していくということは、この貧困対策の中で本当に大事だと思うんですけれども、そのあたりはいかがお考えですか。

〇山口教育長 準保護も要保護も国のほうでは、一定の所得割とか証明があるわけですね。そこを基準にしてやるということで、市町自治体では本当に努力いただいとると私は思っています。その範囲の中で5月まで前倒しできる自治体というのは、非常にセンシティブでいい住民自治をやってみえるところだと思っておるんです。我々も例えば高等学校のあれでも2回出してもらわなあかんということになるんですね、一回出してもらって200円か500円で証明書を出して、もう一回出さなあかんということで、どうしても不正が起こらないようにとか、あるいは継続であっても監視の時点があるもんですから。もうそのあたりは御存じだと思うんですよね。それを飛び越えてやれということは、なかなか難しいと思うんですよ、行政として。後で会計検査だとか、何だかんだと言われたときに、もつのかどうかという話ですね、交付税をもらっていますから、市町はですね。我々が一刻でも早く出してもらえるようにというようなのを働きかけても、それは県、ちょっとどうよ、なら何か制度改正してよねという話になりますよね。だから、そこだと思うんですね、ボトルネックになっとるというのは。
 だから、国へは、いろんな証明については、簡易化とか、あるいは継続して変更があった場合、それは善意主義ですよね、善意主義であればそれでいいわけですけども、いろんなことがあってくると、今回のような話も三重県内で起こっていますけれども、そういうようなことがあると、やっぱり、ほら見たことかいなって、うまくいかないということですので、我々としては、委員の言われるように、なるべく早く出してもらえるように制度改正の要望とか、そういうのはしていかなきゃいけないですけども、それぞれ自治体は自治体で御苦労いただいておるということは、我々は地方分権でございますので、指導・助言は行きますけども、なかなかきつくは申せないというのが実態ということも御理解いただきたいと思います。
 以上です。

〇山本委員 制度のはざまというか、そういうところは確かにどんな制度でも起こってくることだと思うんですけど、貧困対策ということの中で実態に即した、制度自体にも働きかけもしてもらっているということだとしても、それに何か手だてをすることはないのかということを現実的に進めていただきたいというふうに思います。

〇小島委員長 ほかにございますか。

〇中森委員 貧困対策でございますが、三重県自体では前に意見書として国へ提出したのが記憶にあります。国としてお願いせんなんことと、三重県で独自でいろいろと工夫されていること、市町で当然やっていただかなくてはいけないことというのは、もうあらかじめ決まっているんだろうというふうに思っているんです。ただ、時期だとか手順だとか、丁寧さとか、親切さとか配慮とか、少し相談を多くするとかいうことは、さすがに市町であったり県であったりということで、サービスをうまく、制度を活用するという意味から、きちっとやっていただくべきものはやっていただいて、県内の差をつけないようにやっていただきたい、これは県の役割としてあるんかなと思うんです。他の都道府県と比べて三重県は何が遅れているかとか、何が問題かというのが実はあるのかないのか、そこは明確にしとかないと。県民に我々は説明しなくてはいけないんです。三重県はしっかりやっていますよ、ただ手続上の問題であったり、いろんなサービスの情報提供について若干のこういうことについては工夫したほうがいいねとか、そういうところは明確にしたほうがいいと思うんです。
 もっと言うなら、国がやはり直していかなくてはいけないことはしっかりと、先日の意見書もしっかりなんですけども、県からどういうことで国に対して改善を求めていくというのを整理していただいたら、それがもう全てだと思うんです。いろいろと現実問題は、今、委員から発言があったようなこともあるかもわかりませんけども、それは堂々と、国の法律で決まっていることをしっかりと守っていくと。やっていくことに、それが全てだと思うんです。それをしっかりとやっていただくということでいいんだろうと思うんですけども、1つだけ聞きたいのは、三重県が実は遅れているのか、ちゃんとやっているのだけちょっとお聞きしたいです。これだけ自信を持って三重県にはやってもらわなあかん。

〇小島委員長 中森委員、これ教育委員会関係分ということでよろしいですね。

〇中森委員 教育委員会関係分で、ちゃんとやっていると、何か考えがあるかないか。

〇山口次長 一つの例にすぎませんが、今県で作成中の三重県子どもの貧困対策計画の中間案の中にモニタリング指標ということで、例えば就学援助制度の周知の状況について、入学時と進学時、県の水準は9割、8割という水準なんですが、全国レベルからすると10%ぐらいは高いと。ただ、アウトプット、アウトカムではなくての話でございますので、モニタリングという性格かつ、先ほどもちょっと議論がございましたが、就学援助の率は高いのがいいのか、低いのがいいのか、なかなか難しい側面がございますので、数字だけ見るとちょっと低うございますけれど、全国から見ると。モニタリング指標ということで位置づけているといった例は1つございます、教育委員会関係で。

〇中森委員 もう一つだけ、近隣の県と協調し合って、国に対してこれだけはワンポイントで何かちゃんと要望してよというのがあったら教えてください。

〇小島委員長 お答えいただけますか。

〇中西課長 今年の要望でも上げさせていただいておりますが、高校生等奨学給付金でございますが第1子と第2子とでその給付額に大きな差がございます。第1子が3万7400円で第2子は12万9000円というふうになっております。これはいわゆる普通の扶養の実態から見るとこの差は余りにも大き過ぎるというふうに考えておりますので、三重県としても国に要望しておりますし、また各県も国のほうに要望している状況でございます。

〇中森委員 ありがとうございました。まあ、それを参考にさせていただいて、三重県議会から国へ要望させていただきたいと、私なりに思いまして、えらい僣越ながらちょっと御意見申し上げました。
 ありがとうございます。

〇小島委員長 ほかにございますか。

〇村林副委員長 先ほどの小規模校のお話の続きなんですけれども、21ページの教育施策大綱(仮称)最終案のところの対応・回答のところに、「小規模校の活性化については、個別具体的な状況をふまえて検討が必要な事項であると考えています」、これは相当踏み込んだ回答やと私は思っていまして、これまで一律的だという話をしておったのに、ここでいきなり個別具体的な問題だということがはっきり書かれておるんですね。もしここまで言えるのであれば、ぜひ個別具体的に検討するんだということをどこかには記述していただきたいんです。先ほどの5ページのみえ県民力ビジョン・第二次行動計画(仮称)中間案に対する意見のほうの回答ですと、「地域の状況」という言葉を入れていただいたのは大変ありがたいんですけれども、結局は「適正規模・適正配置を進める」というので終わっておりますので、来年度の県立高等学校活性化計画にもかかわるとは思うんですけれども、どこかにきちんと個別具体的な検討事項なんだということを書いていただきませんと、このままでは、場合によっては玉虫色で、結局は進めるんだというようにも読めるわけです。ですので、ここまで回答で書いていただけるのであれば、一つの提案ですけれども、一例にすぎませんけれども、適正規模・適正配置というのは、少子化の進行による子どもたちの減少や、地域の状況、学校の地域に果たす役割などについて総合的に考えた上で個別具体的に検討する事項なんだと、ここまであらわせれば、もうばっちりだというように思えるわけでして、そのように教育施策大綱がいいのか、教育ビジョンがいいのか、みえ県民力ビジョンがいいのかというところまではまだ定かではないですが、どこかに、ここまで回答いただけるのであれば、やはり記入していただきたいと、そういうお願いなんですが、いかがでしょうか。

〇宮路課長 今いただきましたように、個別具体的な状況というのは、現在も、学科の特性とか地域の状況によって、適正規模は3クラスから8クラスとしながら2クラスの学校も幾つかあるわけです。そういうことを進めてきておるということで、ただ、全体を通した計画の中に個別具体というのがなかなかそぐいにくいなという面はあるので、この意味としましては、個別の小規模校、学校については、学校によって全然事情が違いますので、それは見ていきながら考えていくということですけども、全体の計画で具体的に書くという意味では、ここにお示ししていないんですけども、それは前段の地域の状況を踏まえながら考えていくということで、学校個々に置かれた状況が違いますので、それは見ていきますというのが前段のみえ県民力ビジョンのところでありまして、ここのところでは、県立高等学校活性化計画は来年度策定ですので、ここでこう入れますとかというのは、前回と同じように断言がなかなかしにくいところもあるんですけども、1つずつの状況については、今までから見てきていますし、そういうことも今後も見ていく必要があるだろうということで書かせていただいとるんですけども、文言として統一してそこで縛ってしまうというのは、ちょっと難しいかなということも考えています。

〇村林副委員長 御答弁いただきましてありがとうございます。現在も個別具体的に見ていただいて、2クラスでも残していただいておる学校があるということに関しては感謝申し上げるところです。
 しかしながら、個別具体的には見ていくんだけれども、計画に書くところまでには至らないということですと、もし宮路課長が異動なされると、次の課長によっては一律に当てはめるということにもなりかねませんので、そこの継続性とか統一性ということを考えますと、計画にはきちんと書いておくというのが、行政としては普通のことかなというふうに考えますので、ここで答弁は難しいと思いますので、またほかの委員の皆さんにも御意見をいただきながら、後ほどこの申し入れとかにも入れていただければと思いながら、この項を閉じさせていただきたいと思います。

〇小島委員長 ほかに委員、ございますか、よろしいですか。

〇村林副委員長 1つだけいいですか。

〇小島委員長 どうぞ。

〇村林副委員長 簡単に。
 県立高等学校活性化に係る地域協議会について、この伊勢志摩地域高等学校活性化推進協議会の部分、この第1回鳥羽・志摩・度会地域検討ワーキング会議と第2回協議会のほうも傍聴させていただきました。資料としてよくまとめていただいておると非常に感謝いたします。今後学校関係者、保護者等への説明会を行うということで、十分教育委員会に個別にお話しさせていただいていますが、こういう説明会に当たっては、小規模校の魅力をしっかり伝えられるこういうゲストスピーカーといいますか、そういうような方を、教育委員会としては中立の立場だから語りにくいというふうに伺っておりますので、であれば、やはりどなたか小規模校の魅力を語れる方を入れていただきたいと、これは要望させていただきます。

〇小島委員長 最後に1点だけ、お願いいたします。
 子どもの貧困対策についてですけれども、ここにも書いていただいてありますが、進路保障を図る必要がある。細かい数字を見せていただきますと、高校への進学率を挙げていただいてあります。けれども、その中身をこそ問うていただきたいというふうに思っています。生活保護世帯、それから要保護、準保護の子どもたちが全日制に行っている率、それから定時制、通信制に行っている率をやっぱりきちんと把握いただく必要があるということと、もう一つ、やっぱり出口において、例えば定時制に行っている子どもたちが本当にしっかりと就労ということに結びついているのか、そこから逆算しないと本当の貧困対策には、教育委員会としてはならないのではないかというふうに思いますので、いま一度そこの数値をきちっと出していただきたいと思いますし、できたら、そんなに多い人数ではないと思いますので、そこの追跡をきちんとすることが、そこから引っ張ってくる具体の個別の貧困対策になるのではないかというふうに思っているところです。4年ほど前に実際に数字を出させていただいたら、やっぱり定通制の進学率については、大きく優位の差があったというふうに記憶していますので、これは健康福祉部の資料とあわせたら出るはずですので、そこについてはしっかり把握いただきたいというふうに言わせていただきたいと思います。
 で、もしその資料が出ましたら、この教育警察常任委員会の委員には全部周知いただきたいというふうに思います。そこからしっかりと議論を始めさせていただきたいというふうに思うところでありますが、教育長、何か御答弁がありましたらお願いいたします。

〇山口教育長 資料については健康福祉部と調整しながらやらせていただきます。

〇小島委員長 はい。

〇山口教育長 それで、要は生活保護世帯の子どもたちが比較的定通制に通学しているのが多いよという話なんかなと、主な意見としては。で、そこの出口もちゃんとしなさいよという話なんですけども、学力というのもやっぱり高校にはありますので、小・中学校と高校との断点がここでできるわけで、ここが一番問題やと思うんですね。生活保護世帯の子が学力が低いのかどうか、一概には言えません。だけどそんな中でおおむねそういう形が続いているわけで、それを高校で、入学から4年間で上げるということでございますが、確かに貧困家庭の子ということで、例えば一時アルバイトをしているというか、就労している率が高いんですね。やはりアルバイトをしているとかいうことで、そこで学力が十分つかなくて、就職へつながらないというのが多いと私も聞いておりますので、そのあたりについては、データはデータとしてきちんと整理をしながら、それに向けて、これは高校教育課だけじゃなしに、市町としっかりやらないとできないと思っておりますので、そこは教育委員会の範疇ではありますけども、市町の協力、小・中学校の協力がないとできないということも御理解を賜れればと思っております。

〇小島委員長 生活困窮者自立支援法の学習支援も各市町でかなり多く始まってきておりますので、そのあたりはもちろんそうです、高校だけでは無理です。ですので、ずっと引き続きやり続けないと貧困対策計画にはならないというふうに思いますので、そこはやっぱり丁寧に連携をとっていただいて、一人でも多くの子どもたちが、しっかり、やっぱり働くことが次の貧困の連鎖を生まないことに確実につながるというデータが出ていますので、そこをぜひお願いしたいというふうに思っています。
 では、三重県教育施策大綱(仮称)最終案についてから子どもの貧困対策(教育委員会関係)についてまでの調査を終わります。

  (6)新たな教育関係事務所の設置について

  (7)工業高校における専攻科の設置について

    ①当局から資料に基づき説明(木平次長、山口次長)

    ②質問

〇小島委員長 それでは、御質問等ありましたらお願いいたします。

〇稲垣委員 この新たな教育関係事務所、教育支援事務所ということで、これまであったのと同じではなく、違うということで、今日も今その御説明をいただいたところですけども、「所長1名と指導主事を複数名」ということを書いてもらっていますが、教育委員会全体の人数からいくと、その中でやりくりできる範囲なのか、そのあたりはどうですかということと、「複数名」とありますけど、大体何名程度というのがもし決まっているんであれば教えてください。

〇木平次長 事務所の体制についてですけれども、今検討しておりますのは、先ほども申し上げましたけれども、東紀州のほうに、平成26年10月から指導主事、本庁の職員を3名駐在させるという形で、地域で支援をさせていただいているということで、その業務を見て、そこを基本としながら、事務所として所長を配置してより組織的に、地域で機動的に対応できる体制ができないかということで、検討を重ねているところです。
 それから、その体制につきましては、教育委員会だけで決め切れることではございませんので、総務部とも要望調整もしながら、必要な定数をできれば配置していきたいというふうに、今、調整しているところでございます。

〇稲垣委員 全体がどうなるかということはまあ、これからということで。

〇木平次長 はい。

〇稲垣委員 またわかり次第教えてください。でもまあ、4月からですので、また早目にお示しいただければなと思います。
 最後に、工業高校の専攻科はいろいろ教育長とも議論させてもらって、知事の思いも聞かせていただきまして、期待をしておるところですけど、来年度予算のところの要求にも少しかかわってくるんですが、来年度の予算としては大体7200万円ぐらい要求していただいとるところですけど、この内訳と言うと変なんですが、来年度はどんな取組になっていくのかなというのを、具体的にこの7200万円の内訳みたいな形でお示しいただければなと思います。

〇長谷川課長 来年度の内訳でございますが、施設の建築へ向けての設計費が約7000万円でございます。残りについては専攻科が開校するところへ向けて備品を先に整備いたしまして、教員の研修等をやっていくということでございます。

〇稲垣委員 そうすると、設計ということは、基本的に建屋を新たに建てるという認識ですね。

〇山口教育長 新たにじゃなしに、増築をしたいと。箱物抑制がかかっておりますので、我々としては新たにつくるんではないと。だから、どこかへ。工業高校へというんじゃないと総務部も認めないだろうし、知事も認めてくれないんではないかと。

〇稲垣委員 なるほど。

〇山口教育長 増築ということで考えております。

〇稲垣委員 了解しました。じゃ、新しい増築を期待したいと思います。
 以上です。

〇小島委員長 ほかにございますか。

〇中森委員 関連してごめんなさい。
 さきの総括的質疑の中で、どこへ設置するのという質問に対して、教育委員会の答弁は、当然、北勢地域というように答えると思ったら、そう答えなかったのがなぜか不思議と教育施策大綱に反する取組をされるんかなと思ったりしながら、勝手に思ったんですけど、なぜそこは発言しなかったのかなと思いを聞いときたいなと。

〇山口教育長 総括的質疑でいただきまして、場所を答えなかったなという話なんですけども、ここの36ページの設置場所についても、学校規模という話があったり、あるいは北勢地域と大綱には書いてありますが、オーソライズされていないというように私どもで思っていまして、教育委員会から言うんじゃなしに、予算権のある話でございますので、知事のほうから答えてもらうのがいいかなと私自身は思いまして、この文脈から見れば大体わかってもらえると思いますし、アンケート調査を実は北勢地域の3校の工業高校を中心にやっていただきました、その中で一定ニーズがあるという把握がありましたので、予算も決まっていない中で一教育長が言うのはいかがなもんかなと思いまして、水谷議員には申しわけなかったんですけども、そういうことでございましたので、申しわけございません。

〇中森委員 そういう、すごく配慮した発言だというふうに理解させていただきます。
 あと、工業高校となっていますので、それは別にいいんでしょうけども、最近の名前は工業高校でない工業高校もあるわけですよね。工業の科目を持たれている職業高校とか、そういうことがあるので、まあ、一般的な言葉ではないかなというふうにちらっと思いながら、将来ですよ、将来、北勢地域以外にというか、専攻科が評価されて、さらに第2、第3の専攻科が必要であれば、余り固守というんか、こだわったことをしてしまうと、前例が悪い前例になってはいけないので、幅広い前例としてつくっていただかなくてはいけないということからすると、工業高校に固定せず、工業に関する高校とか、そういうようにしておいたほうがよりほかの高校も、また将来、望み、夢がまた他地域にもいい意味で波及するんではないかなと、このように感じました。

〇小島委員長 いいですか、コメントは。

〇山口教育長 簡単に。
 以後、表現については工業系ということで、例えば伊賀白鳳高校だとか尾鷲高校に工業系の学校がありますので、今後そういうような形で、決まるまではそういうことで表現させていただきます。ありがとうございました。

〇小島委員長 よろしいですか。

〇中森委員 以上です。

〇小島委員長 ほかにございますか。

〇杉本委員 ちょっと教えてほしいんですが、勉強不足で。
 この専攻科の卒業資格がどういう卒業資格なのか。それから、鈴鹿工業高等専門学校とかがあるじゃないですか、高専とかとの違い、卒業資格においての違いと、それから、ここの専攻科は専攻科で入試をするんでしょうね、なので、ほかの高校から卒業した者がここの専攻科へ入学することも可能なんでしょうねという、そこのところをお願いします。

〇山口教育長 専攻科は短大扱いということで、大学の3年時に編入できるということに改正されたということと、それから、鈴鹿高専は高等専門学校として位置づいていますけども、専攻科は同じレベルなんでしょうけども、独立校とその後の専攻科というので若干違うということ、で、入試はありますということで今、想定しています。専攻科と言いましたのは、例えば5年一貫の衛生看護科・看護専攻科という、桑名高校にありますが、あれはそのまま、5年一貫教育ですので、入試はありません。水産高校については入試をやります。あれは水産高校を3年終わって専攻科ということで2年です。ですので、今回の工業系の専攻科については、ある学校だけやなしに工業高校を卒業した子は受験できるということになりますので、例えば津工業高校にできても四日市工業高校の子や伊勢工業高校や松阪工業高校の子は受けに来れるという状況になります。

〇杉本委員 多分、入学試験を受ける資格みたいなのがあって、普通科からそこの専攻科を受験するということはだめということですかね。普通科からそこの専攻科へ行くことはだめなんですか。

〇長谷川課長 実は、他県では工業科を卒業した生徒も受験でき、普通科を卒業してきたという子もいるという専攻科をつくっている。今後この三重県の専攻科について、どのような資格で応募するかということは、ワーキンググループを来年度立ち上げて、細かい入試について検討していこうと考えているところです。

〇杉本委員 わかりました。私が一番心配しているのは、予算もいっぱい要りますやん、財政が厳しい状況で、ここを本当に予算に載せてくれるんやろうなと。ほかの教育予算も削る形でこれが載ってくるんじゃないでしょうねというあたりを一番心配していて、ここで言っても仕方がないんですが、ぜひぜひこれは、できるんだからしっかり載せていただくということに今のうちからしっかり取り組んでいただきたいと思います。

〇山口教育長 特別支援学校も3校やらなきゃいけないし、これもやらなきゃいけないしということで、選択と集中でですね、この前、長田委員の質疑がありましたが、校舎その他の建築費がちょっとあれなんではないかということで御質問いただきましたけども、計画的にハード整備についてはちゃんとしていきたいなと思っておりますし、専攻科の教職員定数についても、やりくりしながらやらせていただければなと。オンになるかどうかは、また今後の財政当局とのあれでございますので、まだまだ白地ですので。

〇杉本委員 そのところはやりくりではなく、ぜひオンという形で今後話を詰めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

〇小島委員長 ほかにございますか。

〇山本委員 専攻科の設置で、20年ぐらい前から言いながら、やっとここまで来たんじゃないかなと。声は出ていましたからというふうに思いますけど、今言われたように、定員も、それから受験資格というか、例えばさっきの普通科からも行けるかもしれないところも話をしてもらうということになると、専門学科の中の化学とか、そういうところからも、電気が中心みたいですけれども、そういうところに行けることもこれからだということですよね。
 それと、増築ということになると、どこかわかりませんが、現存の実習施設も共用する部分があるのか、全く増築したところだけで、全て新規の備品でするのか、いろんな分でいくと共用というか、今あるところと、実習施設をというようなこともあるのかも、全然これからなんでしょうか。

〇山口教育長 今後の検討課題ということでございまして、この棟だけはこの専攻科で使いますよと言ったって、例えば機械と電気の専攻科をつくったって、その周辺の学問をやるためには当然、化学的な、あるいは鋳造的なものも要るかもわかりませんので、物質工学、あるいは建築的なことも要るかもわかりませんので、増築の部分は彼らというか、専攻科の建物にはなりますけども、ほかのところの学ぶのは既存の施設を使うということも当然あり得ると、そういう意味で増築、新たに築くということでございます。

〇小島委員長 ほかにございますか。

〇日沖委員 改めて教育関係事務所のところでお聞きしたいんですけども、先ほども体制のお話がございましたけれども、基数が3名、指導主事がみえるということなんで、まあ、3事務所とも所長1名と指導主事3名の体制なのかなと思うんですけど、そんな感じで思っといてええのかとかいうことと、この所管市町教育委員会18市町の選定というのか、基準なんですけども、例えばうちらのいなべ市はないわけなんですけども、これは各市町の教育委員会にみえる指導主事の人数で線引きがされたのかどうかという、その基準をお聞きしたいのと、それにあわせて、みえる指導主事なんかの基準で整理されたんであれば、学力向上のための施策ですから、もし規模の小さい町であっても、ひょっとしたら成績がええところもあるかわからんので、その辺はどういうふうにされとるんかなということを、この所管する市町の選定基準にかかわって教えていただきたいと思います。
 それと、今のところ、私は勝手に所長1名、指導主事3名の体制でみんないかれるんかなという想像しとるんですけども、この人員というのは、新たに配置していただかんならんですよね。まあ、紀州のほうはよろしいですけれども、北勢、南勢は、指導主事複数名と、所長は本庁から行かれるのかなと思うんですけれども、この所長と新たな指導主事の人員の配置というのはどこから配置されるのか。まあ、本庁の教育委員会のところで考えてもろうとるんかと思うんですけれども、その点、3つになりますかね、聞かせてください。

〇木平次長 新たな教育事務所というか、この教育支援事務所において、直接的に支援をさせていただくところの18市町ということですけれども、対象というか、役割としては、学力向上とか、教科指導の部分ということでございます。
 それで、市町教育委員会でそういった役割を担っていただいているのは基本的に指導主事の役割が非常に大きいということで、29市町教育委員会を見させていただきますと、指導主事が1名であったり、あるいは郡部で共同設置であったり、あるいは2名であったりというところにおかれましては、いろんな分析でありますとか、それから所管の小・中学校へ訪問して具体的な指導、助言をするという部分がやはり十分じゃないということで、ですので、その1名なり2名なりになっている18市町を支援させていただきたいというふうに考えております。
 それから、規模の小さい町でもいろんな取組が進んでいるところであるんじゃないかというお話がございましたけれども、学力向上、それから先ほど申し上げました教科指導とかで道徳とかがございますし、これから、学習指導要領も変わるとか、いろんな部分がございますので、そういった日常的なこれからの教科指導の部分についても、セットでこの事務所でやっていく必要があると思いますので、1名、2名の指導主事のところは、当然そういったところもベースとしてやっていただく必要がありますので、支援が必要というふうに認識しております。
 それから、人の配置につきましては、指導主事は、三重県におきましては、正式には充指導主事という形で学校における教員をもって充てるということで、そこの部分につきましては、これからですけれども、いろんな経験を持って、知見を持ってみえる方をいろいろ調整させていただきながら、具体的にこれから調整を進めて、できる限り適任者の方に事務を担当していただきたいというふうに思っております。
 以上でございます。

〇日沖委員 指導主事が3名以上みえるところは、そうすると、外れとるというお話なんかなと思ったんですけれども、ちょっと私、それぞれの市町の教育委員会にお聞きしたわけでもないんで、わかりませんのですけど、大きな都市部のところでも、いろいろな学校の状況、今日のこのいろいろな議論の中でも、いろいろな学校の事情もあったりして、なかなか十分に成績を上げられるような努力ができていないとか、諸事情がいろいろあるわけですよね。市のほうの平等にうちらにも回ってきてほしいわというのはないんですかね、こういうことをするんならばということと、今、指導主事には学校現場から来てもらうというようなことを言われたと思うんですけど、学校現場から来てもうたら、また学校現場がその分手薄に、多分こういうことに携わっていただく指導主事ということになると、先ほどちょっと説明もあったと思います、ある程度の経験、能力のある方にお世話にならんならんと思いますけれども、そういう方に現場から、お願いして来てもろうて、そして教育事務所へ配置して、そして回ってもらうとなると、もとの現場は手薄になりますよね、現場というか、市町というか。そんなことをするんですか。

〇山口教育長 市への指導については回っていただくというのは、市町の教育長方と意見交換をする中で、ここに書いた市町だけ担当するのかと言うもんで、いえ、違いますよと。要請があれば何ぼでも、本庁は定数を減らしませんので、本庁からも行くし、ここの人数もあれば行かせてもらいますということで、市の教育長方には御理解いただいておるところでございます。
 それから、指導主事なんですけども、やはり指導主事というのは、学校を訪問して、あの先生は力量があるよ、あの人の話は聞こうかと、ある程度、尊敬されやなあかんですよね。実践能力が高くないと、あの人は何にも実践活動をしたことがない、あの人の言うとることはだめですよねというようなのは無理なわけで、その人には来てもらいますけど、その人のかわりはちゃんと配置しますので、そういう、より指導力のあるというんか、説得力のある先生に指導主事として来ていただくということでございますので、現場をはいで、そこへは何にも埋めやんのかというようなことはしませんので、よろしくお願いします。

〇日沖委員 もう最後にしますけど、現場からというふうに今お聞きしましたもんで、ベテランの指導主事を現場からはいでいってというみたいなイメージを持ってしまったんですけども、そうすると、2名以下のところに所管して回ってもらうということになるんですから、そこら辺からは来てもらうことはないんで、大きな3名以上の指導主事がみえる現場から来てもらうことになるんかなと思ったりするんですけども、そういうことではないのか。

                〔「新たに……」の声あり〕

〇日沖委員 わかりました。違うみたいなんで、現場から来てもらうという分は、きちっとその分手当てをしてもらえるということですね。

〇山口教育長 手当てをさせていただきますので、よろしくお願いします。ここにおる課長クラスでも指導主事をしたのがようけおりますので、木平次長の、現場から来てもらうというのは教育職という意味で来てもらうというイメージで、そんな大意はございません。

〇津田委員 指導主事定数というのが三重県に充てられていると思うんです。これは何名なんですか。

〇山口教育長 行政職の指導主事と、充指導主事とさっき言いましたけども、ちょっと今持っていないね。済みません、後から資料を。交付税の関係がありますので、交付税で何人というのが決まっていますので。申しわけございません。

〇小島委員長 よろしいですか。

〇津田委員 はい。

〇小島委員長 ほかにございますか。

                〔「なし」の声あり〕

〇小島委員長 なければ、新たな教育関係事務所の設置についてから工業高校における専攻科の設置までの調査を終わります。
 ただいま午後3時を越えまして3時6分ほどですので、ここで一旦休憩といたします。再開は3時15分といたします。
 暫時休憩いたします。

(休  憩)

〇小島委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。

  (8)いじめ問題に関する調査結果について

  (9)平成30年度全国高等学校総合体育大会「大会愛称・スローガン・シンボルマーク・ポスター図案」の決定について

  (10)審議会等の審議状況について

    ①当局から資料に基づき説明(山口次長、中嶋次長、信田副教育長)

     ②質問

〇小島委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。

                〔「なし」の声あり〕

〇小島委員長 なければ、いじめ問題に関する調査結果についてから審議会等の審議状況についてまでの調査を終わります。
 この際、当局より発言の申し出がありますので、これを許します。

〇山口教育長 ちょっと発言の前に、先ほど津田委員から言われました件について小見山課長のほうから説明申し上げます。

〇小見山課長 県の充指導主事の人数ですけれども、83名でございます。よろしくお願いします。

〇津田委員 充指導主事が83名で、本当の指導主事と言うのは変かもしれませんけども、義務標準法に基づいた指導主事の定数は何名ですか。

〇小見山課長 同じでございます。

〇津田委員 えっ、充指導主事は義務標準法に基づいた教員の定数を持ってきて充指導主事にするので充指導主事なんですよね、だから、国が定数でやってきた指導主事は指導主事なんですか、それぞれの人数は。

〇山口教育長 やっぱり後刻、巻きを入れて済みません。
 それでは私のほうから、このたび県民や保護者の方々に非常に迷惑をかけました四日市市の三省堂の編集会議への本県教育関係者の参加について概要を御報告申し上げたいと思います。
 三省堂が平成22年に開催しました検定申請図書の中学校英語教科書を見せて意見を聞く編集会議に、四日市市の教育関係者2名が参加していた件について、資料はございません、申しわけございません、12月7日、月曜日に文部科学省から情報提供及び事実関係について確認依頼があったところでございます。
 内容でございますが、文科省からの情報提供によりますと、平成22年9月11日の編集会議への参加者は当時の四日市市立中学校の校長で、平成22年12月4日の編集会議への参加者は当時の四日市市立中学校の教頭の2名でした。当該会議への参加の事実とか謝礼金などの授受の確認、それから平成23年度の中学校教科書採択に係る採択地区協議会委員や調査員など、教科書採択への関与などについての確認と報告を依頼されております。
 現在の対応状況といたしましては、12月7日に県から四日市市に文部科学省から情報提供があった内容を午前11時に四日市市教育委員会に伝え、事実関係について確認依頼をしました。同日の午後5時半ぐらいから四日市市教育委員会が記者会見を行いましたが、その概要を聞きますと、三重県教育委員会を通じて文部科学省から情報提供及び事実関係について確認依頼を受け、両名から聴取を行い、次のことを確認しました。
 この会議の交通費、謝礼金の供与を受けた。懇親会に参加したり、宿泊をしたりすることはなく、そのような費用の供与はなかった。
 両名とも、参加する会議については、自主的な研究会や勉強会としての認識であり、申請中の図書にかかわる会議であるという認識はなかった。
 両名とも、東京都内での三省堂の開催する編集会議に参加し、申請中の図書について意見を述べた。1名は平成23年度教科書採択地区協議会の調査員であった。
 四日市市教育委員会としては、今回このような疑念を持たれるような行為があったことは遺憾に思います、再発防止に向けた方策や両名の処分など、今後の対応について三重県教育委員会の指導、助言を受けながら進めますということでございます。
 県の教育委員会といたしましては、今後の対応でございますが、四日市市教育委員会からの報告をもとに、一定の期限とされておるのが、年末までに文部科学省にその時点で把握できた部分の内容を報告することとしております。また、10月30日に文部科学省の「教科書採択における公正性・透明性の確保について」を受けて、既に11月2日に県教育委員会から市町教育委員会に文書を発出しておりますが、今後も公正、公平な採択が行われるよう指導、助言をしてまいります。
 この10月30日の通知というのが、文部科学省が三省堂の平成26年度教科書採択で11自治体から校長や教頭が参加した編集会議を開いたということで報道になって、文部科学省から通知が出たことを受けたものでございます。
 以上でございます。

〇小島委員長 ありがとうございました。特にございませんか、よろしいですか。

〇津田委員 県としてはどういうような対応になるわけですか。

〇山口教育長 現在のところ、四日市市に本人らから聞き取りをしながら、その整合性を確認していただいて、私どももその書類を見るだけじゃなしに、その書類について四日市市教育委員会から報告を受けて、直接確認させてもらいながら、とりあえずはそれを文部科学省へ上げる予定でおります。
 以上です。

〇津田委員 委員長が早く話してとの視線をされるので、しつこくしづらいんですけども、12月8日付の伊勢新聞の記事によりますと、知事は、必要ならば適切な助言や指導をしたいというふうに書かれておられますが、私も、指導は余り使うべきではないという、その言葉もありましたけども、今回については、助言、指導をしっかりとすべきだなというふうに思います。というのは、お金をもらって、それをもらったことによって便宜を計らったことは一切ありませんということを調査員代表の元校長の方が言われておりますけども、意図がなかったかどうかにかかわらず、やっぱりタイミングよく謝礼をもらうということは、県民100人聞いたら100人がおかしいと言うのは、もうこれは当然だと思うんですね。ですので、県の教育委員会の責任をもって、しっかりと対応していただきたいなと思うんですけれども、そこで、この記事にちょっと引っかかるものがあるんですけれども、調査員計4人の総意として、計6社の中から同社、三省堂の教科書を推す意見を協議会に報告していたという記事がありますけども、これについては事実かどうか、確認はしておられるんですか。

〇山口教育長 現時点では、まだ正式には四日市市教育委員会から上がっていませんので、確認をしておりませんので、私どももその記事を見て、四日市市教育委員会に議事録があるんなら議事録を確認してもらいたいというようなことを言っています。ですので、6人の調査員の会議があって、メモが残っておるのかどうか、そして採択地区協議会でどういうような議論があったのかということを確認させてもらおうかなと思っております。
 以上です。

〇津田委員 教育長も皆さんも御存じだと思いますけども、調査委員会が絞り込みだとか学校投票でやっているということは、今はないとは思うんですけれども、やっぱりある意味、優先順位をつけて本来教育委員会が責任を持って教科書を採択しなければならないにもかかわらず、それに影響を及ぼすような優先順位のつけ方というのは、これはもうとんでもないことだと思うんですね。やっぱり教育委員が子どもたちのために一番いい教科書を選ぶんだという責任感を持ってやっていただきたいので、調査委員会が優先順位をつけて採択地区協議会に上げていくということはあってはならないようにしていただきたいということと、もう一つは採択地区協議会の議事録をちょっと見させていただいたことがあるんですけれども、そのときにいきなりこの教科書はどうですかねと委員長か誰かが言って、そうですねと言って決まっていったんですね。ということは、既に調査委員会の段階でもう決まっているんだろうなという、勘ぐりですけども、ちょっと思わさせていただきましたので、調査委員会の透明性だとか、あるいは情報公開というのをしっかりやっていただくのと同時に、調査委員会についても、やっぱり保護者の代表を入れるだとか、公平性、透明性に配慮していただくような工夫をしていただきたいなというふうに思います。
 いずれにしろ、やっぱり教育委員が責任感を持って、しっかりと教科書を選ぶんだと、場合によれば、教育委員会の投票でもやるぐらいのつもりではやっていただきたいなというふうに思っています。
 知事が言われるように、必要であればということではなくて、今回は、元校長が言われるように、そんな意図はなかったと言うかもしれないけれども、やっぱりもらったことは事実なので、県民に疑念を思われるようなことはしないように、これを機に、前に転がしていただけるように透明性と公平性をしっかりと確保していただきたいなというふうに思います。

〇山口教育長 透明性と公平性については、私も異存のないところで、私は竹富町の話があってから、教科書採択については、透明性あるいは公平性を市町教育委員会にも常に言ってきておるつもりで、議事録の公開も他の都道府県よりは公開度は高いと思っております。
 そんな中で、調査委員会が優先順位をつけとるというようなことは、本当に言語道断だろうと思いますので、そのあたりについてはこれからしっかりと指導をしていかなきゃいけないなと思わせていただいております。
 それから、保護者の代表を入れたらどうかということについては、それぞれの採択地区協議会もありますので、そのあたりについては今後、どうやって調査委員の会議が専門家でやる中へ保護者が入ってうまくやれるのかどうかということも含めて、市町の教育長方と相談はさせていただきたいなと。思いは十分わかっておりますので、もし、この四日市市の件で調査委員会議のメモとかそういうのが残っていないというようなことであれば、そういうような議事録もちゃんととりなさいというようなことは言っていかないといけないのかなと思っております。
 知事が、時があればと、ちょっと言葉を濁されたというのは、恐らく退職された方やもんで、その方についてはどうなんだろうかという話があるんかなと思っております。ですので、そのあたりについては、教育委員会、知事はそうやって言われましたけども、県民、あるいは保護者の方々に不愉快な思いを、子どもたちが使う教科書で、そういうような編集会議に行ったということ自体が疑念を招くことだと私は思っております。
 先ほど私は、四日市市教育委員会の話をさせてもらいましたけども、申請中の図書にかかわる会議であるという認識はなかったと言いながら、その会議に参加して、申請中の図書について意見を述べたというこの矛盾はどないなってんねんと、私自身は思っておりまして、四日市から東京へ行くときは、申請中の図書の会議やなかったと思っても、その場へ来たら申請中の図書やということはわかるわけですね。そんなんやったら帰ってくるべきやと私は思っておりますので、そのあたりについて私自身は、管理監督する立場の元校長であったり、教頭であったということについては、非常に残念に思っております。
 以上です。

〇津田委員 委員長が早よやめろみたいな顔をされていますので、この辺にさせていただきたいと思いますが、なぜこの人が調査員代表だったことがわかっていたのか、案内がその人に行ったのかだとか、そういう疑問があるわけなんですけども、その教育長の意気込みを信じて頑張ってください。

〇小島委員長 年末までに文部科学省に報告されるということを先ほど教育長がおっしゃいました。今御説明いただいた以上のことがもしわかってくれば、私たち委員にも御説明いただけるような内容であれば、また御説明いただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

  (11)その他

〇小島委員長 それでは最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら御発言をお願いいたします。よろしいですか。

               〔「なし」の声あり〕

〇小島委員長 なければ、これで所管事項の調査を終了いたします。

 4 委員間討議

  (1)所管事項調査に関する事項          なし

  (2)執行部に処理経過の報告を求める事項   なし

Ⅱ 分科会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第150号「平成27年度三重県一般会計補正予算(第5号)」(関係分)

    ①当局から資料に基づき補充説明(山口教育長)

    ②質疑         なし

    ③委員間討議    なし

    ④討論         なし

    ⑤採決      議案第150号(関係分)    挙手(全員)    可決

 2 所管事項の調査

  (1)平成28年度当初予算要求状況について(関係分)

    ①当局から資料に基づき説明(山口教育長)

    ②質問

〇小島委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。

〇杉本委員 4つ事業を教えてください。1つは、小児心療センターあすなろ学園のことなんですけれども、これはあと1年ちょっとになってきたんですが、小・中学校のところが今度県立に移管します。センター・オブ・センターということなので、どんなことができるようになるのかと。そうなると、そのための環境整備が必要やと思うんですけれども、そのあたりは来年度どんな形で入ってきているのかなというのを教えてください。1個はそれです。続けて4つ言ってしまったほうがいいですかね。
 それから次、みえスタディ・チェックのことなんですけれども、今回文言の中に、みえスタディ・チェックをつくるというのは入っていないんですけれども、予算の中に入っているだろうと思います。改めて実施学年、実施回数を教えてください。それから、みえスタディ・チェックの課題については、どんなふうに今捉えているかというところを教えてください。
 次、3点目は土曜授業です。土曜授業は、今回は、いろんな方が、土曜授業等にやったかな、参画してもらうというような感じで、数のところを書いてもらってあるんですけれども、土曜授業そのものがかなり、県教育委員会のリーダー性のもと、指導のもと、回数等についても働きかけがあり、進められていると思うんですけれども、ちょっといろいろ無理が生じてきている部分もあると思います。前もまた教えてくださいねと言ってそのままになっているんですが、公欠が増えている実態があると思うんですね。そのあたりで、県と市町の関係で、教育長のほうは、それはもう市町が判断することだからということをおっしゃるんですが、そのあたりの確認をもう一度させていただきたいなと思います。確かに大学生やら地域の方に入っていただいて、学習支援であるとか、土曜日に限らず放課後であるとか、そういうところが充実していくということは必要やし、私も推進していきたいなと思うんですけれども、土曜授業というあたりでかなりきつく縛ってしまうと、課題が出てきているというふうに私は感じているので、そのあたりは市町の判断を尊重というあたりのところはもう一度確認させてください。
 それから、4つ目がインターネットのところなんですが、予算が非常に、800万円ほどあったのが220万円ほどに、減額になっているんですね。さっき私はいじめのところで申し上げなかったんですが、こっちのほうやと120ページです、ネットの中の問題というのがやっぱりいじめのところで一番難しさがあるというふうには聞いているんです。なので、ここは減額になっていて大丈夫なのだろうかと思いましたので、そのあたりの経過を教えてください。
 4つです。以上です。

〇森井課長 御質問いただきました、あすなろ学園の関係でございます。
 今委員が御質問されたのは、ソフトウエアの部分なのかなというように思っておりますので、その部分についてお答えさせていただきます。
 平成29年4月の開校を目指して、あすなろ学園のほうの県立に移管するということで、学校部分につきましてもセンター・オブ・センターという部分を標榜しておりますので、そこについて今、関係する学校、機関、それから病棟の関係者等で組織するワーキンググループを毎月開催させていただいて調整させていただいております。この中には、三重病院の関係者も入っていただいたりするという場面がありまして、具体的に話のほうを深めさせていただいとるところです。学校の関係者とは、教育の内容についての話をさせていただいておりますけども、もちろん支援の内容につきましては、各病棟が深く関係しますので、そこの調整をさせていただいておるところです。
 今現在ですけども、組織的に、また広域的に、支援を進めていけるような体制をつくっていくということで、各県立の特別支援学校16校の特別支援教育コーディネーターも交えながら組織的な支援のあり方について検討をさせていただいておるところです。
 今年度もまだこれから先、ケース会議等、何度か話をさせていただきながら、平成28年度も継続させていただいて、29年4月に体制としてある程度構築できるような形で進めてまいりたいと、このように考えております。
 以上です。

〇山田課長 私のほうから、みえスタディ・チェックのことに関係いたしまして、御回答申し上げます。
 実施学年でございますが、来年度につきましては、全国学力・学習状況調査が行われる日と同一におきまして小学校4年生並びに小学校5年生、そして中学校が1年生と2年生、この4学年で実施する予定でございます。
 なお、小学校5年生と中学校2年生につきましては、それぞれの学校の最終の学年に進むということがございますので、翌年2月にも再度実施するということで予定してございます。ですので、小学校4年生、小学校5年生、中学校、中1、中2ということで全体でやりますのが1回、小5、中2だけは2月に行いますので、この2学年については2回というような形になります。
 続きまして、みえスタディ・チェック、本年度実施いたしましたときの課題等のことでございますけども、昨年度からいろいろ要望いただきまして、印刷とか配付とかいう言葉をさせていただきまして、一定の評価をいただきました。
 なお、今現在として残っておりますのは、みえスタディ・チェックを、それぞれ採点するときの解答類型等に照らし合わせて採点していくというような業務について、自校採点研修会を実施して、その統一性を図っておるところでございますけども、これにつきましては先生方の力量アップという面で引き続き研修等、あるいは働きかけが望まれておるというようなところでございます。
 あわせて、採点結果につきまして入力することについては、入力の集計の事務につきまして負担を少し減らせないかというような声も頂戴しておりまして、それに対する対応、ウエブシステム等々も含めて検討しておるところでございます。
 以上でございます。

〇上村課長 土曜授業についてお答えいたします。
 前回この場でも御質問いただいたかと思いますが、市町教育委員会を中心に、主体的に土曜授業を進めていただいているところでございます。ただ、県といたしましても、県内の状況がわかって、成果や課題などを明らかにするために、今、アンケート調査を行うべく準備をしているところでございます。
 事業につきましては、教育課程内の土曜授業を推進するための国費の事業を来年度についても考えておるということと、土曜授業だけに限らず、土曜日を有効に使っていただく、土曜日の教育支援を行っていくというような事業もございますので、そういうようなところについても働きかけていけたらなと思っております。

〇芝﨑課長 失礼いたします。ネット関係に係ります予算の件でございます。平成27年度、インターネット社会を生き抜く力の育成事業におきましては、ネット検定、あるいはネット上の不適切な書き込みの検索、監視等、さらには保護者を対象といたしましたネット啓発講座、さらには高校生スマホサミット等を実施させていただいたところでございます。実は昨年度のこの予算の中には、国のいじめ対策等生徒指導推進事業、国費10分の10でございますが、これが330万円ほど入っておりまして、それによりまして高校生スマホサミットをさせていただいたところでございます。本年度は、この表記の金額でネット検定あるいはネットパトロール、ネット啓発講座につきまして、例えばネット検定につきましては、この2年間でノウハウを得ましたので、そのノウハウに基づいて課内で作成するなどの工夫をしながら、平成27年度と同程度の内容を実施したいというふうに考えているところでございます。
 なお、高校生スマホサミットにつきましては、このような生徒の主体的な活動につきましては、いじめ・不登校対策事業におきまして実施を今のところ考えているところでございます。詳細は未定でございますが、そういったことも一つ考えているところでございます。
 以上でございます。

〇杉本委員 ありがとうございます。あすなろ学園については、やっぱり館だけじゃなくて、組織と運営のところがすごく大事で、それを平成29年度から、はい、やりましょうと言うてもできないものですから、来年度その体制を敷いておく必要があると思うんです。まあ、この中の予算ではないと思うんですけれど。
 もう一つは、これは教育委員会じゃないんですけれども、病院のほうでサテライトになる拠点がないということも非常に困っとるという話を実は聞いています。なので、センター・オブ・センターとなったときの病院と教育の体制を来年度本当にもっと進めていただく必要があると思うので、教育の組織運営体制は来年度スタートできるようにぜひしていただきたいと思うんです。特に、4月開校じゃなくて、6月開校だと聞いていますので、そのあたりは、ばたばたしますから、来年度中にぜひその体制、平成29年度に変わらない体制で運営はできると、館は変わらんけどという形で進めてもらえたらなというのが要望です。
 それから、みえスタディ・チェックについては、私も実は、みえスタディ・チェックを解いたんですよ、4年生の国語を。難して、難して。まあ、求められている力というのはこういうことだよというのはわかるんですが、難しい。それで、これは指導主事の皆さんに自分のところでつくっていただいているというふうにも聞いております。重ねて苦労をかけるのは申しわけないんやけど、やっぱり、求める力はわかるけれど、この問題でええのかというあたりはぜひぜひ検証をさらにしてもらいたいと思います。
 もう一つは、4年生の子が3時間続けて試験をするんです。4年生の子どもが3時間、テスト、テスト、テストというあの手のものをやるということはないんですね。ある意味、それは発達段階に合うのかどうかというところ、1時間もののテストが3時間続くというのは初体験です、未経験です。しかもB問題です。それはどうなのかというか、1日1つならまだしもというか、そのあたりの、やり方も含めて、本当に子どもの声が、子どもの実態が上がってくるような聞き取りもしていただいて、やるという方向ですので、ぜひぜひ改善していただきたいというふうに思います。
 土曜授業については、市町が主体的に判断していいんだよというメッセージをもう一回、送ってください。スタートが県主導でした。表向きはそうではなくても、県主導でやられましたので、それはかなりがちがちです。課題がいっぱい出てきとる。スポーツ団体、競技の団体からもいっぱいお声があります。なので、地域のスポーツ団体とか、クラブチームは日曜日に全部試合を持ってきています。そうすると、子どもに休みがないんです。ずっと、土曜授業をして、その後クラブ活動をして、日曜日は試合に行ってと、本当に子ども自身がかなり負担、子どもへの負荷もかなりあるというお声も聞いているので、アンケート調査をされるということですので、ぜひ土曜授業の意見は丁寧に、子どもの様子をとにかく丁寧に拾っていただいて、市町の判断でできるというあたりのところをもう一回メッセージとしては送っていただきたいなと思います。
 それから、ネットのところは、予算がないので、お金が減った分、教育事務所内で頑張りますというふうに聞こえました。大変ですが、やっぱりいじめのところでネットの部分ってすごく大事なので、どうぞよろしくお願いしますと言うてしまうのがええのかどうかわからないんですけれど、御説明はわかりました。
 以上です。

〇小島委員長 ほかに御質問はございますか。

〇山本委員 3点について御質問させていただきます。
 まず、1つ目は、5ページの施策211の人権感覚あふれる学校づくり事業というところです。指定校を含め、指定校での実践を広げていこうという中で、今回、総括的質疑のときに野口議員のほうからある町の状況、授業実践状況などの御報告があって、全国学力・学習状況調査と絡めてのお話でもあったわけですけれども、がんがんと人権教育をなされている中で、それが問題と議員は言われたわけではないですけれども、そのことが幅広い学習から遠ざけているんではないかというようなことを1点、発言され、そしてまた、今まで、ある町のフィールドワークの問題であるとか、それが平成26年度はなくなったということだけれども、作文指導などで大変、子ども一人ひとりの存在や思いが大切にされているのかなと思うような実践がまだまだ強くあるように聞いているんですけれども、この人権感覚あふれる学校づくり、一人ひとりの存在や思いが大切にされる教育活動がどのように行われ、本当にそれが大切にされているのかということを、ちょっと、それらの事例をもとにお考えをお伺いしたいと思うのが1つです。それを今後どのように進めていくか、少し予算は削減されているわけですけれども、そのことが1つです。
 2つ目は、6ページの(2)学力向上支援事業、あるいは学力向上のためのWebシステム事業ということで、今も3点セットのみえスタディ・チェックに絡めて質問があったわけですけれども、これは(3)のところに、全国学力・学習状況調査やみえスタディ・チェックの自校採点集計結果などを速やかに集計したり、分析するためのウエブシステムということなんですね。で、全国学力・学習状況調査については、全国でやってもらっているんですよね。今言われているウエブシステムというのはそれをさらなる屋上屋で、また、自校採点はみえスタディ・チェックですよね。何かうわさによるとというか、現実、学校で学力・学習状況調査の生徒の解答をコピーをとって、それを提出する以外に自分たちで採点を、させられてとは言いません、指示があってしている、そして分析をしている、それこそ、もしかすると、全国学力・学習状況調査とは限らず、自分たちでやった試験を分析し、研究することは大事なことだと思うんですけれども、そういうことがあるやに聞いていますけど、そういうことがまた続くのですか、それは何だったんですかということが1つです。ウエブシステムというのは、分析をしっかりするということで導入されるそうですけれども、これまでの取組等の関連で、そのようなことが実際あって、それがまた続くのかということです。
 3つ目です。12ページです。下から2つ目、少子化対策を進めるための環境づくりって、本当に喫緊の、焦眉の課題であるこれを、学校教育の中にも、ライフプラン、まあ、小学校の子にライフプランと言ってもなかなか難しいと思いますけれども、幼児、児童・生徒がということで幅が本当に広がって、幼児、児童・生徒が将来の家庭生活や家族の大切さについて認識を深める、幼児、児童・生徒、まあ、低学年の子どもたちには大変難しい表記、ことだと思うんです。家庭が大事、家族が大事、家族が大好きという、その年齢に応じた指導をされるんだともちろん思うんですけれども、本当に多様化した子どもたちの状況の中で、これをよく今言われている少子化対策でこうあるべきといったイメージを押しつけるようなことであっては、本当に多様化している子どもたちの心に傷をつけるようなことになりはしないかと心配しています。この事業ですけれども、そこら辺のところの考え方を。
 3つ、お願いいたします。

〇松村課長 人権感覚あふれる学校づくり事業について質問がありましたので、お答えさせていただきます。
 細かく言わせていただきますと、5つの内容がありまして、1つ目は、人権学習指導資料を活用した実践研究、2つ目が人権が尊重される授業づくりについての実践研究、3つ目が多様な主体と連携して子どもたちが主体的に活動できる場や推進体制をつくるための実践研究をやり、4つ目としまして、指定校によりまして研究成果を広めるための公開研究会や人権まなびの発表会等を開催します。そして5つ目ですけれども、人権教育を総合的、系統的に進めるための人権教育カリキュラムの研究を行います。
 こういった教育活動全体を通しまして、自分の人権を守り、他者の人権を守るための実践行動ができる力を育み、一人ひとりの存在や思いが大切にされる人権感覚あふれる学校づくりをこれからも進めてまいりたいと思っております。

〇山田課長 私のほうからは、みえスタディ・チェックと全国学調の採点の件についてお答え申し上げます。
 全国学力・学習状況調査につきましては、試験の後の答案につきまして国のほうへ送って採点がなされて返ってくるわけでございますが、その辺につきましては9月以降になってくるということがございまして、小学校6年生、中学校3年生につきましては、それぞれの学校の最終学年ということでまとめの時期でもございます、そんな中で早くから子どもたちの状況を把握し、また授業改善をすることによって、子どもたちに確かな力をつけていく、そして子どもたちが胸を張って卒業していけるというようなことをもとに、早くから授業のPDCAを回す、あるいは子どもたちそれぞれが自分の目標を持って自分たちの学びを充実すると。弱点を克服し改善していくというような趣旨をもって、早くから子どもたちへのフィードバックができるようにということで自校採点を進めているところでございます。
 また、みえスタディ・チェックにつきましても同様のことから実施しておるわけですけれども、このこともございまして、小学校6年生と中学校3年生につきましては、みえスタディ・チェックから除外することによって、重なりをなくすということで対応しているという状況がございます。この考え方をもちまして、先ほど少し申し上げましたけれども、自校採点による先生方の御負担感というのがございますが、これにつきましてはやはり先生方が採点して早く返してもらうことが子どもたちの学びにつながるということから、進めていただいておると、このような状況でございます。
 以上でございます。

〇上村課長 ライフプラン教育、特に幼児、児童・生徒という部分についてお答えします。
 本年度ですが、まあ、来年度も含めてですが、幼児につきましては、直接幼児に対する事業ではなくて、幼稚園教諭等を集めまして、遊びの中でいろいろ活動する中で、家庭生活や家族の大切さに気づくような、例えばままごとをしながら家族の役割について考えるとか、遊びの中でできるようなことを中心に専門的な知識を有する外部講師を招いて講演会を行っております。
 小学校、中学校におきましても、家庭科ですとか道徳の中にも家族の役割というような部分もございますし、1、2年生の生活科などを通して家族について考える部分がございますので、小学校、中学校の教諭を集めまして、外部講師を招いて講演会を行っておるところです。
 また、県内のすぐれた実践事例について収集し、それを広く普及、活用していくようなことを考えておるところでございます。

〇山本委員 ありがとうございました。まず、人権教育ですけれども、こういうことをしているというお答えをいただきましたけれども、今やっていることがどうなのかという話については、なかったように私は思いますけれども、これはきっちりと、とても大切なことだと、現状ですよね、それこそ今やられていることの問題点があるということの認識があるのかどうかということを問いたかったわけですが、お答えはなかったので残念です。
 2つ目のところで、みえスタディ・チェック及び全国学力・学習状況調査。全国学力・学習状況調査については、国のほうでもちょっと今、問題もあるのかなと言っているわけですよね。国のほうでも、この効果があったのかなということを言っているらしいです。効果というのは、彼らは費用対効果で見ますので、費用対効果があったのかどうかというふうに言っているらしいですけども、そういうことも含め、もちろん先生方が、どんなものであれ、授業の改善のためにとか、学力を高めるために、テスト、ペーパーであったり、いろいろな発問をし、それを自分たちで子どもたちに生かしていくということは大事なんですけど、もともと根本的に一番初めから問題としてきた、答えが返ってくるのが遅いじゃない、そのときにはどんな問題だったか忘れているじゃないといったのが、少しずつ早くなっても9月だと。それを三重県は、9月では、それではだめだから早くしなくちゃいけないから、屋上屋じゃないけれども、全国でお金を使い、採点をし、分析をしているのにもかかわらず、きっと、もっと細かな分析をしたいとかそんなことなんだとしたら、矛盾が大変大きいと私は思います、根本的なところで。
 みえスタディ・チェックに関しては、もちろん三重県で問題もつくり、そして学校現場で採点し、分析しということを全国学力・学習状況調査に合わせて前々年度にやっていく、そのトレーニング、先生方もトレーニング、子どもたちもトレーニングということが本当に顕著に、明らかに見え見えです。負担感をなくすように、それはもちろんそれも大切なんですけれども、根本的に何なんだろうというふうに、子どもたちが4月にやったテストのコピーをとって、コピーを再度採点する、ベネッセコーポレーションがやっている採点の仕方と違うかもしれませんね、そのほうがもしかしたら生徒に近い採点ができるかもしれないと思ったりもしますけど、そこのところはこんな考え方でいいのかなというふうに私は思います。
 3つ目のところの幼児、低学年は特に指導される方々に、ままごと、そういったところの指導をするほうにということや、あと、中学校、高校、それなりの年齢、学齢に応じた指導があると思うんですけど、重々、年代に応じて固定的な考え方を押しつけることのないように、多様な家庭生活というのを認めた上で、本当に多様化していますので、傷つけないように、そして意識を持ってというか、明るい気持ちで未来を描けるような事業というか、そういう勉強ができるような形にしていただきたいと要望いたしまして、まず3つのことについては終わりますが、ちょっと1つ目のところについては、現状把握と、それから、それでいいのかということ、私が言っていることがそんなことはありませんということであれば、否定されるんであれば、否定していただいて結構なんです、現状で。でも、そんなことを聞くものですから。現場の様子を。また今回の総括的質疑でもそんなお話が少し出ましたので、お伺いしたところです。

〇松村課長 先ほどの人権感覚あふれる学校づくりの指定校による公開研究会を今やっておりまして、私も出席しているんですけれども、その授業を見た上で、研究協議も、一昨日もやってまいりました。終わってからも先生方と話をしていますと、この指定を受けたおかげで、先生方が一生懸命子どもたちと向き合うようになったとか、本当に受けてよかったという声を、私自身はたくさん聞いておりまして、実感を感じておりますし、先生方もこのことで教職員同士のつながりがより深まったであるとか、子どもたちをしっかりと見ることができたという声を伺っておりますので、私はこの授業の意味があると思っております。

〇山本委員 ありがとうございます。実際行かれて、そのようにお感じになられて、確認をされたということだと思いますが、そこだけではないですので、広く全体を見ていただいて、そしてまた、その現場でも意見はいろいろあると思うんです、そういうところの中でつぶさに見ていただくようにということをお願いいたします。
 終わります。

〇小島委員長 ほかに御質問はございますか。

〇中森委員 1点だけ、さっきの続きになって申しわけないんですけども、来年度、校舎のその他の屋内運動場等の天井落下防止の工事をしていただくということで、0.8%から優先順位をつけてやっていただくということで、お聞きすると、避難所に指定されているところから優先されるというふうに承ったところでございます。
 実は、2018年、全国高等学校総合体育大会については、屋内運動場には必ずバスケットゴール等がございまして、これについては、もしそれに不具合があったら取り返しがつかないということもありますので、その点についてはリストを後ほどまたいただければと思うんです。
 なぜ申し上げますかというと、天井材とか、照明器具については施工業者が補強することによって保証されるのが一般的なんです。しかし、このバスケットゴールなどは、体育器具と申しまして、メーカー仕様というのがございます。ボルトの種類とか溶接の仕方とかというのは、メーカーが責任を持ってされるのが一般的でございまして、特に設置後、数年間であれ何であれ、そのバスケットゴールのメーカーに責任を委ねて、万が一、それはあってはならんわけですけども、それは施工業者よりもメーカー責任を負わせたほうが、より責任を持ったものになるというのが一般的に多いんです。
 それを踏まえた上で、こういうのに対処したほうがいいんではないかなと。違う者が溶接して、そんなん、溶接の仕方がどうのこうのといって、ボルトが違ったりすることによって、メーカーが、知りませんよ、うちはさわっていませんので、ごめんなさい、では困るわけですで、その辺はしっかりとしておいたほうがいいんではないか、これはまた、あえて言っとるもんで、その辺を踏まえた上でこれに間に合うようにしといたほうがええんではないかということなんですよ。コメントがあれば。

〇釜須課長 中森委員のおっしゃるとおり、確かに、当然、保証の問題がありますんで、バスケットゴールの補強は基本、メーカーにと思ってはおるんですが、体育館等も建築年数が40年ほどになりますと、もう当初のメーカーですら不明なゴールも出てまいりまして、端的に言いますと、ゴールの補強というのが一番苦慮しているところでございます。
 以上です。

〇中森委員 そういう答弁になりますので、だからここでは簡単にいかないですよと。やはりしっかりとしたメーカーに責任を持たすような対処をしないと、ちょっと溶接して補強しとくというのは大きな間違いですよということを申し上げたかったんです。またリストを教えてください。
 以上です。

〇小島委員長 後刻お願いいたします。
 ほかに御質問はございますか。

〇村林副委員長 できるだけ簡単に、今までしたことがない質問やもんで、ちょっと、県の文化財のことを聞かせてほしいんですけど、文化財の事業って、11ページ、12ページぐらいにあるんですけど、これは県の指定した文化財というか、指定の可能性のある文化財というもののみ大体扱っておるのかということをまず聞かせてもらえますか。

〇辻課長 例えば11ページの(1)の文化財保存管理事業であれば、指定をするための調査、まだ今、市町の指定にしかなっていなくて、県の指定に引き上げるとか、そういった場合とか、県の指定になっているものを国指定に持っていくとか、そんなような調査をしております。
 国や県指定への支援という立場で考えれば、(2)地域文化財総合活性化事業とございますけども、これは国とか県の指定の文化財への修復に対する支援という意味合いですね。まあ、補助制度も持っております。
 以上でございます。

〇村林副委員長 そうすると、今私が聞いたように、まあ、県に関係するような部分ということやったというように理解しました。
 私が何でこんなことを聞いたかというと、地元に残っているような古文書が非常に多くて、古くてどんどん開かなくなってきていて、もう開いたら崩れるんじゃないかというような、こういう古文書を早く手当てしないかんと思うんですね。まあ、それが市や町の教育委員会の仕事やということならば、それをきちんとしてもらえるように県のほうも誘導していってほしいと思うんです。まあ、ピンキリらしいんですけど、空の飛び方とかが書いてあったりするというのもあるらしいんですけど、今でも昔の非常に貴重な文書がこんなところからというのもたくさんあるんで、残しておくのが大事なんじゃないかということです。
 で、世界に誇る三重の文化財記録事業というのがあるんですけど、見た感じ、無形文化財のみということですので、こういうような古文書とかもぜひデジタルデータとかマイクロフィルムとかそういうのに保存して、インターネットなりで公開してほしいと思うんです。そうすることで郷土の歴史家の研究が進んだり、あるいは解読していないものでも公開すれば、ボランティアで誰かが解読してくれるかもしれないので、そうすれば予算が余りかからなく、いろんなことが進むんじゃないか、こういうことがまた郷土への愛着とか定住につながるんじゃないかと思うので、一つ提言というか、問題提起をさせていただきます。
 以上です。

〇小島委員長 1つだけ教えてください。先ほど、一番初めに杉本委員の質問に対して、土曜授業のところでアンケートをする準備をされているというふうにおっしゃっていました。子どもたちそのものの意見を聞くというような項目は中に考えておみえですか。といいますのは、子ども条例が三重県にはあって、子どもは権利の主体者であるという考え方がやっぱり底流になければいけないと思うんですが、この土曜授業に関して子どもの主体性や判断や思いというのはどこにあるんだろうと、非常に疑問にも思います。今いろいろスポーツ活動や地域活動等でそごが出ているというお話もありました。そんな話を私もよく聞きますが、月曜日に非常に子どもの疲労が目立つということもいろんな状況の中でお聞きしますので、当の子ども自身が、面倒くさいからとかそんな単純なことではなくて、どう思っているかということを聞くような項目はお考えでしょうか。

〇上村課長 今のところは、学校教員向けのアンケートを考えております。

〇小島委員長 絶対入れてくれとか、そういう単純な話じゃないですけれども、お考えをいただきたいと思います。全ては子どもたちの笑顔のためにと、どこそこかにいっぱい書いてありますよね。であるならば、当の主体がどう考えるかということ、でもこれはあなた方にとって必要なのであれば、大人はそれを毅然と伝えなければいけないというふうに思いますので、そこはぜひよろしくお願いしたいなというふうに思います。
 ほかにございませんか。よろしいでしょうか。

                〔「なし」の声あり〕

〇小島委員長 なければ、これで教育委員会関係の所管事項の調査を終了いたします。

 3 委員間討議

  (1)執行部に処理経過の報告を求める事項   なし

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。 

教育警察常任委員長  

予算決算常任委員会教育警察分科会委員長

小島 智子

ページID:000185347
ページの先頭へ