委員長会議概要
日 時 平成28年3月22日(火) 午後1時1分~午後1時26分
出席者 中村進一議長、中森博文副議長、藤根正典総務地域連携常任委員長、
田中智也戦略企画雇用経済常任委員長、東豊環境生活農林水産常任委員長、
石田成生健康福祉病院常任委員長、中村欣一郎防災県土整備企業常任委員長、
小島智子教育警察常任委員長、森野真治予算決算常任副委員長、
舘直人議会運営委員長
事務局 鳥井事務局長、原田次長、川添総務課長、佐々木企画法務課長、米田議事課長、
企画法務課各書記、議事課各書記、上野、松本
県政記者 なし
傍聴者 7名
概要
1 今年度の各委員会の活動状況及び常任委員会活動の評価について
予算決算常任副委員長、各行政部門別常任委員長、議会運営委員長(口頭報告)から、資料1により平成27年度の各委員会の活動状況(重点調査項目の調査、成果及び課題等)及び予算決算常任副委員長、各行政部門別常任委員長から、資料2により平成27年度の各委員会評価について以下のとおり報告がありました。
〇 予算決算常任副委員長
活動フロー
2月定例月会議では、当初予算及び補正予算等、総括質疑を含めて審査、調査を行いました。また、はじめての参考人招致を2月25日に実施しました。
委員会活動の評価
各項目について、次のような意見が出されました。
(1)の年間活動計画の進捗度では、参考人招致を行うなど、積極的な委員会運営ができた。昨年4月の改選後初めての一年間の中で、新人委員が気付く部分と、経験豊富な委員が気付く部分がアンバランスになりつつある状況も見受けられる。それらを整理し、全委員が同じ土俵に乗りながら深い議論をしていく必要があると感じる。
(2)の委員会運営の円滑度では、委員会で十分議論し、発言があった意見については、適宜、委員長報告に反映し、本会議で報告を行った。
(3)の議員間討議の充実度では、議員間討議については十分とは言えないので、さらに充実が必要である。
(5)の県外調査の充実度では、しっかりと有意義な調査ができ、その後の参考人招致につながった部分もあった。
(6)の参考人招致の活用度では、質疑応答で参考人から答弁が得られなかったところは残念だった。委員が求めているものと、参考人の話の内容に相違があったように感じた。参考人の選定には慎重を要する。2月という調査時期が、その後の議論の反映には難しい時期だった。
(8)の施策への反映度では、成果レポートの申し入れを行い、また、予算要求段階から数々の要望を出し、施策への反映を促した。
なお、各項目別の評価の平均点については、資料2に記載のとおりです。
〇 総務地域連携常任委員長
委員会の活動状況
重点調査項目(1)の「コンプライアンスの推進については、「第二次三重県行財政改革取組」の調査のなかで、コンプライアンスの日常化に向けた取組やチェック機能の充実に向けた取組などについて調査を行いました。
(2)のスポーツの推進・競技力向上については、地域におけるスポーツ活動の推進やスポーツを通じた地域活性化の取組、平成33年の国民体育大会開催等を視野に入れた競技力向上の取組などについて調査を行い、特に、トップアスリートの県内定着に向けては、受け入れ態勢の整備や確保に向けて、一層加速させていくよう要望を行いました。
(3)の南部地域の活性化については、「ええとこやんか三重 移住相談センター」での活動状況をはじめ、若者の働く場の確保や定住促進などの取組について調査を行い、特に、南部地域活性化基金については、平成28年度以降も引き続き、同基金による支援が必要であるとの判断をしました。
(4)の交通政策については、県民の日常生活を支える生活交通のネットワーク化など生活交通対策について調査するとともに、特に、第三セクター鉄道「伊勢鉄道」への支援のあり方などについて、慎重に調査を行いました。
委員会活動の評価
(4・5)の県内外調査の充実度では、最前線で取り組んでいる方の意見を直接聞くことができて参考になった、また、(3)議員間討議の充実度では、議案等の中身にもよるものとは思われるが、あまり意見が出ていなかった、などの意見が出されたところであり、それらの結果、県内外調査の評価が3.9点と一番高い評価となったほか、逆に議員間討議の評価では2.8点に留まるという結果になりました。
来年度は、南部地域や中山間地域の活性化をはじめ、移住・定住の一層の促進や「三重とこわか国体」の開催に向けた取組、更に、第二次行財政改革の取組などが進められることから、今後も引き続き、当委員会のなかでしっかりと調査・審議していく必要があるものと考えています。
〇 戦略企画雇用経済常任委員長
委員会の活動状況
重点調査項目の1点目、「県行政の全般に亘る総合的な計画」について、来年度からの県の中期の戦略計画となる「みえ県民力ビジョン・第二次行動計画」をはじめ、「三重県まち・ひと・しごと創生総合戦略」や、「三重県国土強靭化地域計画」など、県の総合的な計画について、慎重に調査し、議論を行いました。
(2)の「観光振興及び国際展開」については、本年5月に開催される「伊勢志摩サミット」に関して、小型無人機、いわゆるドローンの飛行の禁止に関する条例案の審査や、サミットを契機に三重県を訪れる国内外からの来客を「おもてなし」する取組、また、サミット後を見据えた、ポストサミットの取組等を中心に調査を行いました。
県外調査では、前回、日本でサミットが開催された北海道において、「北海道洞爺湖サミット道民会議」の取組の調査や、サミット会場となった「ウインザーホテル洞爺」等の視察を行いました。
(5)の「中小企業・小規模企業の振興」については、「経営向上計画」の認定件数の増加に向けた取組や、中小企業・小規模企業の国際展開のあり方などに関して、委員会で多くの時間を費やし、議論を行いました。
また、最新の技術動向や研究シーズの提供などを行っている高度部材イノベーションセンター(AMIC)を訪れ、その取組概要や、AMICで研究を行っている企業の調査を行いました。
委員会活動の評価
三重県まち・ひと・しごと創生総合戦略については、地方創生に関する政策討論会議が設置され、当委員会の所管事項と重複するということで少し議論が薄くなったのではないかという意見をいただいた。本委員会でも様々な方を呼んで、意見を聞いてもよかったのでは、という意見や、一方、政策討論会議、人口減少対策調査特別委員会との調整を行っていく必要がある、という意見がありました。また、「全体として充実した委員会だった、という一定評価いただいた意見もありました。
評点の平均点については、(2)委員会運営の円滑度、(5)県外調査の充実度がともに、4.1点と、当委員会の中では高い点数となりましたが、(3)議員間討議の充実度が、3.2点という点数となり、基準となる3点は超えてはいるものの、来年度以降のさらなる議員間討議の充実が必要であると考えます。
〇 環境生活農林水産常任委員長
委員会の活動状況
重点調査項目(1)の性別・国籍等を問わず、すべての人が暮らしやすい社会づくりについては、LGBT施策に関する議論がなされました。
(2)のもうかる農林水産業と獣害対策については、TPPの話題も兼ね合わせ議論がされたところですが、“みえ現場de県議会”で出された獣害対策に対する取組状況等について活発に議論がなされました。
また、農林水産業の担い手育成については、林業大学校の方向性や中山間地域における担い手減少への取組や三重県食を担う農業及び農村の活性化に関する基本計画におけるパッケージで新規就農者を育成する仕組み等についての議論がなされました。
委員会活動の評価
(3)の議員間討議の充実度では、議案によっては十分活発に討議されたと評価されています。特に残土条例やTPPに関すること、農林水産業の将来について、現場を持っているところが多いので、議論が活発になったのではないかと非常に評価をされました。
(1)の年間活動計画の進捗度で、特筆すべきことは、当委員会は、現場の守備範囲が広いので、県内調査については、(4)県内調査の充実度のところにも記載していますが、重点調査項目のうち、獣害対策については、県内調査ができなかったという反省点もありました。県内調査は、1泊2日で実施したが、もう1日欲しかったところです。来年度以降、取組ができればと思っています。
〇 健康福祉病院常任委員長
委員会の活動状況
重点調査項目(1)の少子化対策の推進については、昨年策定された「希望がかなうみえ子どもスマイルプラン」の取組についての調査のほか、県内調査では、妊娠・出産・育児の切れ目ない支援を行う名張市の「名張版ネウボラ」の取組を調査しました。
(2)の地域における医療と介護の体制については、医師・看護職員対策や県立病院の運営状況についての調査のほか、地域医療構想策定にあたっての慎重な協議・調整や志摩病院の医師確保と救急体制の充実について要望を行いました。また、県内外調査では地域に密着した高齢者介護サービスの取組を調査しました。
(3)の障がい者の自立と共生については、県内では就労継続支援A型事業所を、県外では年齢や障がいの有無にかかわらず、誰もが一緒に身近な地域でデイサービスを受けられる富山型デイサービスの現地調査を行いました。
(4)の貧困の連鎖解消の取組については、「三重県子どもの貧困対策計画」策定についての調査のほか、児童養護施設において社会的養護を必要とする子ども達の実態や先進事例とされる埼玉県の学習支援の取組について調査しました。
委員会活動の評価
現地を見ることが必要なので、県内調査をもう1回増やせると良い、県外調査の調査先(埼玉県、富山県)は今後活用できるものであり良かった、などの意見が出されたところであり、その結果、県内調査の評価が4.3点、県外調査の評価が4.4点と高い評価になりましたが、議員間討議は、不慣れで、うまく発言できなかった、との意見もあり2.9点という結果となりました。
来年度については、引き続き県政の重要課題である少子化対策をはじめ、慎重な協議・調整を要望した地域医療構想や病院事業の次期中期経営計画策定が予定されていることから、当委員会のなかで、しっかりと調査・審議していく必要があるものと考えています。
〇 防災県土整備企業常任委員長
委員会の活動状況
重点調査項目(1)の防災・減災及び事前復興対策については、「三重県復興指針」の調査を行ったほか、県内外調査で防災・減災の取組や復興の取組の現地調査を行いました。
(2)の建設産業の活性化について(公契約と入札制度を含む)は、県外調査で宮城県の入札・契約制度改善の取組を調査しました。
(3)の道路網の整備については、道路工事の議案審査を通じて道路網整備の状況を調査したほか、維持管理の「見える化」の取組について調査しました。
(4)のRDF焼却・発電事業の今後については、特に事業の総括についての調査を行い、6月、10月、3月には委員長報告も行いました。また、県内調査でも実際に三重ごみ固形燃料発電所を訪れ、運営状況について調査しました。
委員会活動の評価
評価の平均点が、3点台後半もない大変厳しい評価となりました。
(1)の年間活動計画の進捗度では、RDFについて多くの議論があり、反省点もあるが、やるべきことの方向に持っていくことができ、一定の評価ができる。
(3)の議員間討議の充実度では、RDFなど議論すべき課題については十分に議員間討議が行われ、合意形成も図られ、委員長報告にも反映できました。
なお、今年度作成予定であった「新三重県建設産業活性化プラン」(仮称)については、建設業界等との議論がさらに必要となり、来年度の制定に変更となったことから、今後引き続き、当委員会の中でしっかりと調査・審議をしていく必要があるものと考えています。
〇 教育警察常任委員長
委員会の活動状況
重点調査項目(1)学力及び教育力の向上について、(2)グローバル人材の育成について、(3)犯罪の抑止等と大規模災害等緊急事態に備えた対策について、を中心に調査を行いました。県内外調査については、それぞれの項目にあわせて調査先を選定し、調査を行いました。特に調査先だけではなく、重点調査項目については、通常の委員会活動のなかでもかなり活発に意見交換ができたのではないかと思います。
委員会活動の評価
全体的に活発に意見交換ができ良かったのではないかという意見をたくさんいただきましたが、他部局と共管するところが、今年度特にたくさんありました。(三重県教育施策大綱は、戦略企画雇用経済常任委員会と、子どもの貧困対策は、健康福祉部、こども家庭局と)そのため、当委員会に担当部局に出席してもらう、連合審査会を開催するとか、もっと部局間を超えたやり方が必要だったのではないかという意見もいただきました。
また、参考人招致を実施しましたが、積極的な議論ができて良かったという意見をいただきました。
項目について、(6)参考人招致の活用度、(7)公聴会の活用度というのはそれほど頻繁に行われているものではないので、これを別項目として挙げる必要があるかどうか、一考を要するという意見もありました。
(9)の調査・審査への活用度ですが、当委員会は直接的に関わるテーマはありませんでしたが、間接的には、例えば獣害対策において、給食でジビエを活用したらどうかということについて、どの辺まで評価すべきか、というところは今後考えるべきだという意見がありました。1人でも評価すべきだという委員がいれば、全委員で評価すべきだということになり今回評価しましたので、2.4点という低い点数になっています。
(3)の議員間討議の充実度が、3.5点になっていますが、議論する点が明確でないとなかなかここを充実させることは難しい、という意見もありました。
〇 議会運営委員長
当委員会は、活動計画はありませんが、年間議事予定に基づき、議事運営についてご協議いただき、また、議案等の審議にあたっては、効果的かつ慎重に審議していただけるよう議論を重ねました。
3月18日の議会運営委員会において、5月から12月までの各常任委員会、分科会の開催順序が決定され、各議員に周知しました。