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平成27年10月1日 予算決算常任委員会 会議録

資料はこちら

予算決算常任委員会

会 議 録

(開会中)

 

開催年月日     平成27年10月1日(木) 自 午前10時1分~至 午後1時40分

会  議  室     全員協議会室  

出 席 委 員     50名

              委 員 長     青木 謙順

              副委員長      森野 真治

              委    員      芳野 正英  中瀬古初美  廣 耕太郎

                           山内 道明  山本 里香  岡野 恵美

                          倉本 崇弘  稲森 稔尚  下野 幸助

                          田中 智也  藤根 正典  小島 智子

                          彦坂 公之  濱井 初男  吉川   新

                          木津 直樹  田中 祐治  野口   正

                          石田 成生  中村欣一郎  大久保孝栄

                          東    豊  津村   衛  杉本 熊野

                          藤田 宜三  後藤 健一  稲垣 昭義

                          北川 裕之  村林   聡  小林 正人

                          服部 富男  津田 健児  中嶋 年規

                          奥野 英介  今井 智広  長田 隆尚

                          舘   直人  日沖 正信  前田 剛志

                          舟橋 裕幸  三谷 哲央  中森 博文

                          前野 和美  水谷   隆  山本   勝

                          山本 教和  西場 信行  中川 正美

欠 席 委 員     なし

出席説明員

【決算認定議案の審査】

      [企業庁]

             庁  長                       松本 利治

             副 庁 長                      千代世 正人

             次  長                       加藤 治夫

             電気事業対策総括監              加藤 丈雄

             参  事                       林   淳志

             企業総務課長                   浅井 雅之

             財務管理課長                   池田 三貴次

             水道事業課長                   森   高広

             工業用水道事業課長              高松   寛

             電気事業課長                   小森 健児

             危機・事業管理監兼RDF発電監       村林 行一

             資産管理監                    西川 秀樹

                                            その他関係職員

      [病院事業庁]

             庁  長                       加藤 敦央

             副 庁 長                        重松   玲

             県立病院課長                   岩﨑 浩也

             こころの医療センター院長            森川 将行

             こころの医療センター運営調整部長     中西 文則

             一志病院院長                   四方   哲

             一志病院運営調整部長            磯田 晋一

                                             その他関係職員

      [監査委員]

             代表監査委員                   福井 信行

             事務局長                      小林 源太郎

             次  長                        別所 喜克

             総務・評価課長                  鈴木   修

                                            その他関係職員

【所管事項の調査】

      [地域連携部]

             南部地域活性化局長               亀井 敬子

             次長兼南部地域活性化推進課長      小野 美治

                                            その他関係職員

委員会書記

             議  事  課  班 長  上野   勉

             議  事  課  主 幹  中村 晃康

             企画法務課  主 査  永田 正実

             企画法務課  主 査  松村 敏明

傍 聴 議 員     なし

県 政 記 者     6名

傍  聴  者     1名

議題及び協議事項

 1 議案の審査

  (1)認定第4号「平成26年度三重県病院事業決算」

  (2)認定第1号「平成26年度三重県水道事業決算」

  (3)認定第2号「平成26年度三重県工業用水道事業決算」

  (4)認定第3号「平成26年度三重県電気事業決算」

 2 所管事項の調査

  (1)南部地域活性化基金の見直しについて

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

 1 議案の審査

  (1)認定第4号「平成26年度三重県病院事業決算」

    ①当局から資料に基づき補充説明(加藤病院事業庁長、森川こころの医療センター院長、四方一志病院院長)

    ②決算審査概要説明(福井代表監査委員)

    ③質疑     

〇青木委員長 ただいまの説明に対し、御質疑のある方は挙手願います。

〇稲垣委員 14ページの実績・総括票の見方をちょっと確認というか教えていただきたいんですけれども、この平成25年度末の未済額が256件あって、26年度の目標として、回収対象が65件、整理対象として28件が上がっているんですけれども、この256件から93件を引いた残りの160件ぐらいは26年度は、もうとりあえず置いとくという扱いだったのかということの確認と、平成26年度実績のところで、25件、180万円余りが整理対象としての実績で上がっているんですが、今年度からの債権放棄のところの27件、500万円余りとの関係、見方でいくと、その中に含まれているのか。このあたりをちょっと説明いただけますか。

〇岩﨑課長 トータル額の平成25年度末から26年度末までの目標で、あと、残額については引き続き回収もしているんですけれども、それの回収が済んだ額がこれだけだという目標設定ですので、それ以外は手をつけないということではございません。回収が済むという金額を目標として設定してございますので。

〇加藤庁長 回収対象は、回収の努力をするといった債権を上げておりますので、その前段で御説明した債権放棄のものとは直接はリンクしておりません。

〇稲垣委員 この未済額が平成25年度末は256件、3800万円余りあって、回収できたのはいいんですけれども、平成26年度の整理対象はこの25件で、180万円余を整理したということですよね。整理をして、あと、債権放棄したのが同じく27件、500万円余あるわけですよね。これは、関係はないんですね。この債権放棄したやつとはまた別ですか、この全体の件数の中の未済額と。

〇岩﨑課長 債権放棄した額というのは、過去に整理として扱った分ということですので、ここに計上している金額とはまた別のところの分ということになります。そこはちょっとややこしい話なんですが。

〇稲垣委員 そうすると、来年度の目標のところで、債権放棄を今回、27件、500万円余したので、整理対象の予定が1件に減りますよという説明だったんですが、その説明とちょっと何か、いまいち私の頭の中では理解できなかったんですけれども。整理されたものから債権回収、債権放棄するという説明ですよね。今度は、今回たくさん整理、要は債権放棄したので整理対象が減りますという説明だったような気がするんですけれども、そのあたりの説明をもう一度していただけますか。

〇岩﨑課長 整理というのはどういうものかと申し上げますと、未収金というのは現金とか預金と同じように、貸借対照表という財政の状況を示す会計簿の中では、資産という計上をしているわけです。それで、余り回収するのが非常に困難なものを資産としてカウントすると、実際の資産としての実態をあらわしていないんじゃないかということで、取りにくいものはちょっと減額しておこうという措置を今までやってきました。それで、その減額するというのが整理という形で、貸借対照表から除くという扱いだったわけです。
 それで、債権放棄というのは、その除いた分で、今回500万円ほど債権放棄をしたわけですけれども、それは既に整理として外してある分から債権放棄したということになりますので、ここに入っている分というのは、新たに減額するかどうかということなんですけれども、地方公営企業会計の制度改正で、そういう取りにくいものについて、貸借対照表から除かなくても、それを入れたままで調整をするという会計処理が新たにできましたので、整理ということをする必要がなくなってしまったわけです。
 ということで、その平成27年度の目標額がすごく低いのは、そういうことが原因になっていまして、対象となるのは債権放棄とかそういったものを予定しておるという、その分だけになっています。今までのような減額をするというようなものはもう対象とはしないということになります。

〇稲垣委員 なるほど。わかりました。
 そうしたら、今年度に債権放棄が27件あったから次年度の目標が少なくて済むというわけではないというのは、今ので何となく理解できました。それでは、この整理されている額というのはどこかに書いてもらってあるんでしたっけ。総額、そのうちの27件、500万円余を今回債権放棄しましたということだと思うんですけれども、その貸借対照表から外してある、整理されている額というのはどこに書いてもらってあるんですか。

〇加藤庁長 従来、簿外処理ということで、一旦、貸借対照表から落としましたというものがあるんですけれども、そこの分母の部分は、これの決算とかには上がってこないので、見えていません。申しわけありませんが、きっちりそこの簿外の部分を正常な形にというか、貸借対照表上にまた戻すということで作業をしたいと思っておりまして、それは12月補正の中できっちり上げていきたいなというふうに思っております。いろいろ議会のほうでも御指摘をいただいておりますし、先ほど課長のほうからも説明がありましたけれども、新たにそういった項目が設けられたというようなこともありますので、簿外として別に処理するんじゃなしに、それもきっちり見えるようにするというようなことにしたいと思っております。

〇稲垣委員 わかりました。
 そうすると、この中には簿外の分は入っていないということで理解させてもらいまして、今の段階では、整理はされていないということですね、額として。

〇加藤庁長 金額としては平成26年度末の残として4300万円余りということで、詳しく言いますと4303万7651円という額になっております。ただ、ここの資料とかには特に出ておりませんので。

〇稲垣委員 わかりました。
 またそうしたら、12月補正のときにそれが入った形でというので、またお示しください。

〇青木委員長 ほかに。

〇三谷委員 債権処理の中で、委託業者の廃業に伴って契約を解除したことによって約267万円の金額が出てきていますが、この内容をもう少し詳しく教えていただきたいのが1点。それから、かつて県庁舎等の警備管理で、業者が途中で同じように倒産して業務を放棄したということがあって、そのときに、今後契約するような場合は契約の相手方の財務内容等を調査した上で契約をするというような議論がたしかあったと思うんですが、今回の場合、この業者の財務諸表等を含めて、財務内容等も調査した上で契約をされたのかどうか、この点を教えてください。

〇加藤庁長 ここに上がっております額は、例の県庁のほうの関係の業者と同じですので、業者の財務内容云々のところはちょっと今申し上げられませんが、その業者と同じところで、たまたま、こころの医療センターのほうの清掃業務を委託していたというところで、県庁のほうのを受託していた業者の関係です。ですから、対応についても、全庁の対応と合わせたような部分もありますもんで、そういった関係になっております。

〇三谷委員 なるほど。わかりました。

〇青木委員長 ほかにございませんか。

〇奥野委員 1点お伺いします。
 地方公営企業会計基準が変わって赤字が少なくなったけれども、以前に比較すると悪くなっているということですよね。これは、前のを基準にして我々が判断していいんか、地方公営企業会計基準が新しくなった方で判断していくんか。もう地方公営企業会計基準が変わったので前のを書かん、でしたらそれはそれでわかるんですけれども、以前の平成24、25、26年度か、そうですよね。平成26年度から変わったわけですよね。平成24、25年度は以前の地方公営企業会計基準でやっていた。どちらが本当でどちらがうそか、両方うそじゃないんやと思うけれども、その辺はどういうふうに判断をしたらいいんかな。ちょっとわかりやすく、福井代表監査委員、お願いします。

〇福井代表監査委員 基本的には、平成25年度決算については旧基準でやっていますので、それは生きているんですね。平成26年度から新基準でやれということですんで、26年度決算については、新基準でやったやつが正当だということになります。
 ただ、私どもが決算審査をするときに、やはり違う基準のものを比較しとっても意味がないので、それについては、旧基準でもやるとどうなりますかねと、そういう対比をすることが必要だということで、参考というか、試算みたいな形でやらせていただいとると。ですから、新基準でやると黒字になっとるけれども、あくまでそれは、日々努力をしていただいとるにしても、地方公営企業会計基準が変わったことでたまたま黒字になっただけで、旧基準でやれば赤字ですから、今後も引き締めてやってくださいという意味で、旧基準で試算するとこうですよというような形で決算審査のほうは書かせていただいたということでございます。

〇奥野委員 よくわかりました。
 平成27年度決算が来年出てきますよね。そうすると、平成26年度との比較になってくるんか、それとも25年度のもまた比較しましょうやと言うてしていくんか。そうやないと、平成26年度と27年度の比較では、余り比較対象にはならんと思うんですよ。だから、平成25年度以前の比較もこれから入れていったほうが、改善がよくわかっていくんと違うかなと思うんですけれども、その辺はどうですか。

〇福井代表監査委員 理想としてはそうなんでしょうけれども、基本的に、決算も一定の期間に整理しないといけませんので、今回のような変更の時点では、特例的に対比をさせていただいたと。ですから、平成27年度決算については、もう26年度で新基準になって、比較対象ができますので、さかのぼって旧基準でやるというところまでは考えておりません。

〇奥野委員 そうすると、何かこう、うまく1年でごまかせたというような雰囲気になっていくような気がするんですけれども、でき得れば、これから出てくるときに、四、五年ぐらいは前のを参考資料として出していただいたほうがよくわかるんじゃないかと思いますので、代表監査委員、御検討をいただきたいと思います。
 それともう1点、志摩病院なんですけれども、指定管理者制度になって、余り収益は変わらないんか、改善されてはいるんですけれども。よかったか悪かったかということは言わないんですけれども、よかったんじゃないかなと思うんですけれども。病院事業庁長、どうですか。

〇加藤庁長 そういったこともありますし、一応、医師数は、一旦上がったものが下がってはおりますけれども、医療体制としては、24時間365日、きっちりそこまで、最終深夜までというところまで行っていませんが、診療体制の回復は徐々に行ってきていただいております。住民の皆さんとか地域の方々にも、意見交換とかを年に1回ちゃんとやる場があるんですけれども、そういったところでもいろんな評価はいただいておりますんで、私は指定管理者にやってもらってよかったというふうに思っております。私は今年度からということになりますので、そんな大層なことは言えないのかもわかりませんけれども、個人的にはそう思っております。

〇奥野委員 医師確保とかその辺の精神的負担が病院事業庁長は楽になっとるで、どこやった。

                〔「地域医療振興協会」の声あり〕

〇奥野委員 地域医療振興協会のほうが医師は派遣というんか、してくれますから、病院事業庁長としては、その辺は、少しの心配は、前よりもはるかに負担はなくなっただけでも、志摩病院の維持というんかそういう面ではメリットがあったんじゃないですか、どうですか。

〇加藤庁長 医師確保については非常に厳しい状況が続いておりますので、そういった意味では、直接の確保ということでなしに、一旦、地域医療振興協会のほうにお願いしてということになりますので、そこは日々、東京のほうへもお邪魔するなり、いろんな事情もお話ししながら、依頼すべきは依頼しますし、こちらのほうからきっちり対応をということで、協定の話もありますので。そういった意味では、思いとしては、医師確保では非常に苦しんでいるというところでございます。

〇青木委員長 奥野委員、よろしいでしょうか。
 福井代表監査委員、よろしかったですか。

〇福井代表監査委員 先ほども申し上げましたんですけれども、地方公営企業会計基準が新しく変わっておりますので、あくまで新基準で対比ということで、当然改正もありますし、私どもの数字は、それぞれの部局からいただいていますので、職員の過重感というか、そこのところはぜひ御理解いただいて、新基準での対比ということでさせていただければと思っております。

〇奥野委員 公営企業会計というのは非常にわかりにくいんですよね。大福帳じゃなくて公営企業会計は難しいですから、我々も本当に勉強していかないとわからない部分がたくさんありますので、できるだけ、比較してわかりやすい資料を提供していただかないと、あなた方は、わからないで知らん、知らんで終わるんでありがたいなと思うんじゃなくて、みんながわかるような、そういう資料を提供していただきたいと思います。

〇福井代表監査委員 御指摘のとおり、わかりやすい資料に、なるたけ努めたいと思っております。

〇青木委員長 ほかに。

〇田中(智)委員 監査委員の審査意見でも、「三重県病院事業 中期経営計画」について言及がありましたので、そのことについて少しお伺いをしたいのと、それと、院長がお越しですので、せっかくですので現場の状況も少しお聞かせいただきたいと思って、まず1点目が、「三重県病院事業 中期経営計画」が、現在策定中の段階だとは思うんですけれども、マネジメントシート上では余り位置づけられていないんですけれども、現状はどうなのかということと、それから、たしか本年3月だったと記憶しているんですけれども、総務省のほうから新公立病院改革ガイドラインが発出されていると思うんですけれども、その辺は病院事業庁としては、県立病院の部分についてどう受けとめておられるのかということをお尋ねしたいと思います。
 それから、精神科における早期介入の重要性については私も認識しているつもりなんですけれども、とりわけユース・メンタルサポートセンターMIEの取組というのは非常に重要だなと思っているんですけれども、教育機関との連携というのは、日々どういうことをやってみえるのか、また、今後もっと、特に県立高校などとの連携というのが必要ではないかなというふうに思っていますので、お聞かせいただきたいというふうに思います。
 それから、新公立病院改革ガイドラインに関係するんですが、一志病院で休止中の療養病棟の今後の利用について御検討中だというふうに思っているんですけれども、そのあたりの状況についてもお聞かせいただきたい。
 以上3点お願いします。

〇加藤庁長 「三重県病院事業 中期経営計画」については、本来、今年度が今の「三重県病院事業 中期経営計画」の終了の年になりますので、今年度中に、次の3年になるのか、そういった方向性を出したいという思いでずっと来ておりますが、三重県全体の、まあ国全体になりますけれども、地域医療構想の策定ということで、そういった会議が動いておりますし、先日、私どもの一志病院についても三重県立一志病院のあり方に関する検討会といったようなものが動き出しておりますので、そういったところの方向性も見定めないと、なかなか「三重県病院事業 中期経営計画」はつくれないという状況にございます。
 それから、病院改革のほうのガイドラインもありますけれども、その中でも地域医療構想のそういった部分は踏まえるというようなことになっておりますので、そういったところの大もとが見えてこないと、なかなか手がつけられないという状況かと思っております。
 それから、院長のそれぞれのマネジメントシートのこういった方向性なり目標みたいなものは、「三重県病院事業 中期経営計画」の中で、もともと病院についてはこういった項目に取り組みます、それからこういった目標を置きますということで、その目標をそのまま持ってきている部分がありますので、当然連動したものになっております。
 それから精神科のほうの早期介入、教育機関の話は、院長のほうへの御質問だと思いますが、そういった部分について、私どもも一緒に教育委員会のほうへお話をするなり、連携してやっていきましょうというようなお話はしておりますが、なかなか現場のほうでは、これは教育機関、これは病院というようなことでもありませんし、ふだんからいろんな情報共有がきっちりでき上がっているのかというと、そこはそれぞれの役割のところもある。ただ、私どものほうも含めて教育委員会ときっちり、そういった情報共有なり連携ができるような話をしていこうというようなことは今年度話をしているところでもあります。

〇森川院長 森川です。御質問ありがとうございました。YMSCのこと、早期介入のことの件でございますけれども、基本的には、1病院で三重県全体を網羅するというのはまずできないだろうと思っております。ただ、そういう中で、いろんな高校から個別に、あるいは中学から相談が来たときには、それに対しては所管の教育の部分とも相談をしながら、我々がアドバイスをしたりというふうなことではさせていただいています。ですから、私どもが音頭をとっていくというわけではないんですけれども、いろんなところからの相談には随時乗らせていただいているということになっています。
 授業につきましては、やはり全県をするわけにはいきませんので、依頼があったところにYMSCのチームからスタッフが出向いて、中学なり高校で2時間程度の心の健康教育というのをさせていただいております。その中には高校も含まれておる次第でございます。ただ、1機関でするにはちょっと大変だというふうには考えておるので、連携というのは非常に大切だと思いますので、できればいろんな教育機関の皆さんの御協力を得ながら、ちょっと話が長くなって恐縮ですが、我々の授業のやり方というのは、既にシナリオをつくっておりますので、医療機関の人間でないとできないというわけではなく、訓練をすれば教員の先生でもできるようにつくっているものですので、そういったものを活用していただけたらと思っております。
 以上です。

〇四方院長 3階の休床中の40床の活用についてですけれども、個人的にはいろいろ収益も上げられて、地域のお役に立てるアイデアがたくさんあるんですけれども、当面の間、県立県営でいくけれども、その後の見通しに関しては不透明であるということから、中期的に地域の皆さんに継続的なものを提供できる案を具体的につくれる段階では、現在の時点でございませんので、2日前に三重県立一志病院のあり方に関する検討会が設置されまして、そこで方向性とかミッションを与えていただくことが決まれば、早急にそれにのっとった形で有効活用するような案をつくって実現をさせていただく、そういうところでございます。

〇田中(智)委員 ありがとうございました。とりわけユース・メンタルサポートセンターMIEについては、生命の危険があるいじめ案件とか、そういうときのトラウマとかPTSDなんかのことについても、もっと医療的な介入、専門的な介入というのが教育現場に対しては、その長期化や重症化を防ぐためにも必要ではないかなというふうに個人的には思っていまして、なかなか全県的に1病院ではというお話をいただきましたけれども、ぜひそういう拠点となるような体制づくりというのも私どもとしては願うところでございますので、私たち自身も、議会としても調査研究していきながら、応援をさせていただきたい、応援をしていくのは議会全体ということで、私はそんな思いですので、またよろしくお願いいたします。

〇青木委員長 ほかにございませんか。

〇中嶋委員 時間もあれなので、簡単に教えてください。
 1点だけ、わかりやすく教えてほしいんですけれども、補充説明資料10ページの貸借対照表で、平成26年度末を見ますと、資産から負債の分を引いた、これを見ると思い切り債務超過ということで、累積欠損金がたまっていると。普通の企業であれば、①の売り上げを増やして資産を増やすか、②の負債の部分について債権放棄をしていただくか、③の資本を追加、資本注入して改善するかという3つの方法が主に考えられるかと思うんですけれども、病院事業庁は今後これをどうやって改善していくのかというのを、わかりやすく端的に教えてもらえませんでしょうか。

〇重松副庁長 ごらんいただきましたとおり、債務超過の状態になっております。ただ、病院事業が抱えております、今回、地方公営企業会計制度の変更によって抱えました負債ですけれども、もともと借入資本金のところに入っておりましたものと、資本剰余金に計上しておりましたものが負債として計上されたということになっておりまして、その内容は、建設改良に充てました企業債と建設改良に充てました他会計借入金、それから、固定資産のみなし償却制度が廃止になったことによります長期前受金ということになっております。その中で一番大きな、約90億円の企業債でございますけれども、これについては、従前から償還計画に従って順次返済していく、それに対して一定の繰り入れをしていただくという形になっております。そういったものがまた長期前受金のほうに計上されまして、それが収益化されるという形で、循環するような形になって、現在この形であっても、すぐに資金に行き詰まるとか債務不履行が起きるとか、そのような形にはなっておりませんので、地方公営企業会計制度の変更がございましたけれども、平成25年度の財務状況から大きな変更はないと考えておりますので、形としてはこの形で今後も推移せざるを得ないのかなと考えております。

〇中嶋委員 今回、地方公営企業会計基準の見直しがあったわけですけれども、私はこの地方公営企業会計基準の見直しというのをより実態に近い方向への見直しだというふうに評価している中で考えますと、地方公営企業会計基準が変わったからこうだという、レトリックの説明があったような感じもしたので、要は三重県という親分がいてくれるから大丈夫だということだというふうには思うんですけれども、さはさりながら、そのあたりのことについて、やはり監査委員のほうからも御指摘をいただいている中で、もう少しそのあたりを明確にですね、対応方針のところ、決算審査意見に対する考え方についてのところでより明確に、この93億円余もの累積欠損金があるけれども、これについては、その主たる企業債の返済については三重県として繰り入れをしていただける予定だからとか、そこを明確に書いてもらったほうがわかりやすいんじゃないかなという気はするんですけれどもね。今の地方公営企業会計基準云々の見直しの話は除いて、エッセンスだけそこは記述していただくべきかなという思いがしております。
 余り長くなるとあれなんで、要は、親方、三重県が倒れなければ病院事業庁も倒れないという認識をさせてもらっていますんで、さはさりながら独立会計の部分がありますので、より改善に向けて努力していただきたいということを申し上げて終わります。

〇重松副庁長 ちょっと数字だけ御説明させていただきます。
 10ページの貸借対照表を見ていただいて、Fの欄のところの長期前受金、繰延収益として23億円余、これは今後、資産の減価償却に合わせて収益化されて、それ以外の部分が赤字でなければ、利益剰余金として積み上がる形になります。それとあと、企業債の償還に対する一般会計の将来負担額というのは約58億円という数字になっておりまして、これも順次繰り入れをされるたびに長期前受金のほうに計上されまして、それがまた減価償却に合わせて収益化されるというような数字にはなってはおります。
 以上、数字だけちょっと。

〇青木委員長 ほかに。

〇山本(里)委員 御苦労されて、でも、病院経営はとても必要なことなんですが、細かいことで1点だけお伺いしたいと思います。
 先ほど私債権のことで14ページの資料をもとに幾つか質問がありましたけれども、結局年間でこの約588万円という回収ができたというわけですけれども、その次の16ページの違約金の問題もありますが、一体この回収をするために、委託して仕事をしてもらっているんだと思いますが、年間で幾らかかっているのかということをまずお伺いしたいと思います。

〇加藤庁長 回収は、基本的には私どもの職員が対応してやっておりますので。ただ、難しい案件等を弁護士事務所といいますか、そういったところへ委託しているのはありますけれども、そこは実績に基づいての報酬を払うということになります。弁護士事務所のほうへの報酬というのは、実績に対しての25%ということですので、申しわけありません、回収額についてはちょっと今、細かいデータがないもんですから。回収が難しい案件が多いもんですから、そんなに進んでいるというわけではないので、実績もそんなに、実際の額もそれほど多いものではないと思っております。
 また後ほど、もし額があるようでしたら。

〇山本(里)委員 ここに挙げた回収対象という、難しいと先ほどおっしゃいましたけれども、それを全部委託しているわけではなくて、またその中で絞った形が委託をされているということの解釈で、その25%という解釈でよろしいでしょうか。以前ですね、県立関係の医療機関で、回収業の方が委託をされていて、病室の中まで来られてということに、同室の方が大変びっくりされたとかそんなことがありましたもんで、その回収業というのは、今言っているのは弁護士に個別に依頼、数あるものを取り出して委託をして、その中で出来高というか、その中で25%でということの形で、委託の方に任せているというのではないということで、基本は職員が当たっているということでよろしいんですね。確認させていただきました。

〇岩﨑課長 回収の流れなんですけれども、まず未収金が発生しましたら、2カ月以内にお知らせという形で、返してくださいね、払ってくださいねという通知をしまして、あと、電話連絡とかそういうことをするわけです。その後、まだいただけない場合については、1年以内に督促とか催告とか最終催告とか、こういう3段階の通知をして払ってくださいよという要請をするんです。その後、それでもまだ回収とかお支払いを分納でもいいからという形でいただけない場合は、裁判所を通じて請求書を送るという制度、支払い督促という制度があるんですけれども、それで請求をしまして、1年間様子を見て、まだそれでも返してもらえないという場合は弁護士に委託をするというような流れというか、そういう手順を踏んでやっております。

〇青木委員長 ほかに。

〇濱井委員 経営改善の視点からちょっとお伺いしたいと思います。
 入院患者数は昨年度比6000人ほど減少、外来患者数は2700人ほど増加しとるということでございます。外来患者数につきましては、この増加の要因は、こころの医療センターにおける外来診療枠の拡充、志摩病院における診療体制の回復や病診連携の推進によるものであると、こういうふうに出ておるわけでございます。
 入院患者数が減少した要因については、例えばこころの医療センターにおいては、入院医療中心から地域生活支援中心への移行が大きいというようなことになっておりますけれども、経営改善の点から見ますと、病床利用率の向上というのが大きいと思うんです。もちろん医師不足、看護師不足というところもありますけれども、現状において、そういった経営改善のための病床利用率の向上について、各病院でどのように考えておられるのかお伺いさせていただきたいと思います。もちろんそのほかにも未収金の対策とかいろいろありますけれども、私のほうは病床の関係でちょっとお伺いしたいと思うんですが。

〇四方院長 病床利用率の向上に向けてどういう取組をしているかという御質問だったと思うんですけれども、いろいろ取り組んでいるんですけれども、例えば夜間、休日も含めた救急患者の受け入れ数が入院患者増に非常に大きく影響するというふうに考えまして、平成25年8月から、救急隊と当直医が直接1本の電話でつながる、救急隊員がじかに受け入れてくれるかどうかというのを速やかに判断できるようなホットラインというものを開設して、救急患者数の各消防隊から見た搬送件数も増加していますし、消防隊から見た受け入れシェアというものも3年連続で上昇させています。あと、それと似た取組で、昨年の12月から、近隣の老人福祉施設等の職員と当院の看護師長が24時間オンコール体制でダイレクトに相談ができるホットラインを開設しまして、困った患者さんがおられたら即座に対応できるような取組もしています。それ以外にも細かな対応はいろいろ頑張っているところであります。

〇濱井委員 細かなところはよろしいのでね。

〇森川院長 実は私たちの病院は、資料としては出ておりますけれども、常勤医20人のところが16人ということで、4人欠員の状況になっております。やっぱり医師の数というのが患者さんの数というのにかなりリンクしているところはあると思うんですね。しかしながら、その中で年間900人の方が実は入院をしていて、この数はかなりの数だと思っています。ただ、先ほど申し上げましたように平均在院日数が減ってくる中で回転が非常に早くなっております。ですから、ある月に80人入院して90人退院しますと、これはマイナス10になってしまうので、あっという間に変化が起こってくるんですね。職員には本当に少ない中で頑張ってもらっております、1日13人ぐらい入院するときもありますし、10人ぐらい退院するような日もある中でやっておるんですけれども、そうしますと基本的に劇的な入院稼働率というのが上がるというのは、やはり地道な活動の中で少しずつ変わってくるということになりますので。
 今、経営上では、入院の単価を上げるように考えていっているわけです。例えばスーパー救急病棟、急性期病棟というのが当院にございますが、そこにまず全ての入院患者を集める。そうしますと単価自体は上がります。その次にリハビリと、順番に移していくというところを職員一同でシステマティックにできるように、今、院内での体制を整えることによって、少しずつですけれども、1人当たりの入院単価というのは上がってきております。
 その一方で、病院に来られない方々で治療が必要な方々に対してどのようにアプローチをするのかという中で、今考えておりますのは、アルコール依存症の患者さんについてですね。昨今、以前のように内科の外来でお酒を飲んだ人が大声を出したりとかそういうことが減ってきている状況があって、私どもに直接連絡が来るというのが少なくなってきています。ただ、静かに、アルコール依存症の方というのは一般病院に通院されていると思いますので、モデル的に1つ、病院と協力をして、その消化器内科等に来ている患者さん等につきまして、本人の同意が得られれば、あるいはその担当医の判断でスクリーニング等によって、やはりこの方はアルコール依存症の可能性が高いということについては、私どものほうに、同意が得られれば相談するという、そういった連携システムをつくっていこうかというふうに考えております。これを少しずつ始めていこうと。そのことによって、初めは体験入院、1週間ぐらいの解毒入院という、アルコールが抜けるまでというのでもいいとは思うんですけれども、そういった中でいろんなプログラムをつくって、いろんなアルコール依存の方々に対応できるようなことによって、少しずつになりますけれども、患者さんを増やしていこう、その場合には、その病院とうちの病院の入院のところを。

                〔「簡潔でよろしいんですけど」の声あり〕

〇森川院長 リンクさせるようにしたいと思っています。

〇濱井委員 こころの医療センターですけれども、組織改編で52床休止になっています。そのほかも結構な、一応中止になっている部分がありますけれども、それらの今後の見通しは、非常に厳しいものなんでしょうかね。今後、この平成27年度までの「三重県病院事業 中期経営計画」ですけれども、来年度からの計画を新たにつくっていただく必要がありますけれども、その中にどういうふうな形で取り入れられていくのかなというのがちょっと気になりますけれども。

〇森川院長 経営のことにつきましては、病院事業庁と相談をしながら進めているところではございますけれども、休床の52床につきましては、大規模なデイケアですね。現在、当院でもデイケアをしておりますけれども、そういう病床をデイケアのほうに転換をして、通院中の患者さんが、皆さんが一堂に会して、プログラムの数を増やすことによって通われる方を増やす、これは外来増につながると思うんですけれども、そういう努力はしていこうというふうに考えております。

                〔「病院事業庁はどうですか。全体的な」の声あり〕

〇加藤庁長 病院現場ではそれぞれ細かいことも含めて御努力いただいておりますので。施設的なところについては、施設整備の話での費用対効果といったことも含めて、将来性が見えればそういった方向で変更していくというようなことは、現場の皆さんと一緒に話をしながら進めるということで考えております。

〇青木委員長 ほかに御質疑はありませんか。

〇稲森委員 初めてのことですんで、教えていただきたいんですけれども、よく病院の状況を見るときに、医業収益に対しての人件費の比率をざっと見ていったことがあるんですけれども、これを見ていますと随分高いと思うんですけれども、一般的にどれぐらいの数字が望ましいと言われているのか、どういうふうに受けとめておられるのか。大変なのはよくわかるんですけれども、教えていただきたい。

〇加藤庁長 人件費の部分は、公的な病院というのは若干民間に比べると高く出るというところがあります。極端なことをいうと、100%を超しているというようなところもありますので。そういう意味では、少し高目ではありますけれども、私どもは、過去から見れば、かなり抑えてきているというようなところが現状かなとは思っておりますけれども。人事委員会勧告等のそういった制度に基づいて、給与勧告、そういった引き上げ等もありますので、そういったところの公的な部分の仕組みに負うところも大きいのかなというふうに思っております。

〇稲森委員 公立病院にしても高いように思うんですけれども、どういうふうに推移しているかとか、またわかりやすく教えていただけたらと思うんですけれども。ちょっと高過ぎないですか、そんなことはないんですか。初めてなんで、申しわけありません。

〇岩﨑課長 病院事業庁の2病院のうち1つがこころの医療センターという精神科の病院で、精神科の病院については、やはり職員の労力というのがかなり治療の中でウエートを占めるということで、ある意味、人手が要るというような状況になります。ということで、精神科の病院を有しているということで、こころの医療センターは人件費率、これが平成25年度でいいますと89%なんですけれども、全国的な精神科の自治体病院だと90%台ということになっていますので、全国的に比較してそれほど高いということではない状況なんですが。

〇稲森委員 わかりました。

〇青木委員長 ほかに御質疑はございませんか。

〇津田委員 先ほどの田中智也委員の話の中にあった、早期介入を積極的にやってほしいということでございますけれども、私もそれをやってほしい1人なんですが、高校生ですと、学生生徒ですと、やはり自ら電話をかけて病院の先生に相談するということもできないですし、今回の伊勢で起こった事件では、内容については私もよくわかりませんけれども、親が困っている、周りの友達にも殺してほしいというお願いをしていると。そんな中で、どこの病院にもそういう患者がかからないというケースは、まだ今回のケースのみならず、たくさんあると思うんですね。いろいろと制度があって、その患者さんのところへ医師が出向いて、診て入院させるかどうかという判断があると思うんですけれども、こころの医療センターの方々が行って、その生徒がこういうことをしました、こういう発言がありましたと、日ごろのそのコミュニケーションがあれば、エビデンスをどんどん積み上げていけば、いつかの時点で医師が判断するときに非常に有効だというふうに思う。特に学校については、こころの医療センターは先端を行く精神科の病院でございますので、そこで救えなかったら、ほかの精神病が救えるということはないので、ぜひとも積極的に早期介入をしていただきたいなというふうに思うんですが。要望ですけれども、それについて、1年に1回しか会えない院長でございますので、コメントがあればお聞かせ願いたいと思います。

〇森川院長 話が長くなってしまうのであれなんですが、一つに、早期介入の考え方には非常に大事なことがあって、我々人間というのは、青少年もそうですけれども、自然回復力を持っています、ですから、全てを病気にして治療にのせるというのはよくないんですね。ただ、こういうサインが出るといけないというのは私どもでわかっているので、そういうところは御指摘のとおり、そういった情報で教員の方々と協力していくところ、学校によってはスクールカウンセラーも配置されていますから、そういういろんな方々の中の共同の中でそのサインを拾っていくということが非常に大事なのかなというふうには思っています。当然早期介入は大事ですけれども、やはり自然に回復する力を持っていて、それを阻害している可能性があるので、そういうところはマネジメントでみんなで相談をしながらやっていく介入というのが大切だというふうに考えておりますので。ただ、人数に限りがありますので、限りある中でやっていきたいとは思っております。

〇青木委員長 津田委員、よろしいでしょうか。

〇津田委員 以上です。

〇岡野委員 ちょっと意見めいたことになるかもわからないんですけれども。
 こころの医療センター、一志病院が、このマネジメントシートに基づいて中身までいろいろと努力をなさっておられるということがよくわかりました。地域医療を守るという観点で、非常に複雑多岐になる最近の情勢の中で非常に頑張っていただいているというふうに思うんですけれども、志摩病院については指定管理者制度になりまして、この中身がなかなか知れないと。もちろんそれがそういうふうになったということがその以前の問題だと思うんです。ですので、そういう意味では、志摩病院に対してすごく、私たちが実情を知るということができにくくなってしまったという意味で、意見めいたことになるかもわからないんですけれども、やっぱり地域医療を守るという観点からすれば、きめ細かに住民の、県民のための医療をこれからもやっていただきたいというふうに思いますが、一方では、こういった指定管理者制度の問題点としては、私どもの中でこれが十分に知られることがないということなので、この辺の改善策ができないものかということも意見として申し上げていきたいと思います。

〇青木委員長 意見でよろしいですか。
 ほかに御質疑はございませんね。
 なければ、これで病院事業庁関係の説明及びこれに対する質疑を終了いたします。
 当局にはお疲れさまでございました。
 ここで執行部入れかえのため、着席のまま暫時休憩いたします。

〔当局 退室〕

(休  憩)

  (2)認定第1号「平成26年度三重県水道事業決算」

  (3)認定第2号「平成26年度三重県工業用水道事業決算」

  (4)認定第3号「平成26年度三重県電気事業決算」

    ①当局から資料に基づき補充説明(松本企業庁長)

    ②決算審査概要説明(福井代表監査委員)

(休  憩)

    ③質疑    

〇青木委員長 それでは、質疑に入ります。
 ただいまの午前中の説明に対しまして、御質疑のあるかたは挙手願います。

〇山本(里)委員 委員会ではできませんので、この場で質問させていただきます。
 今回はRDFのことではなくて、水道事業のほうでちょっとお伺いしたいと思います。決算審査意見書の概要説明をしていただきまして、3ページのところに、下の段の(3)計画的な施設改良の推進についてという項目欄がありまして、下3段で、「老朽劣化した管路の更新に加え、大規模地震等により液状化が想定されている地域に埋設されている管路の耐震化についても、計画的に」というふうな御指摘をされております。
 そんな中で、もちろんこれは大事なことだと思うんですけれども、この水道事業については、その一部に長良川河口堰からの水をいただいているというか、それを利用しているわけなんですけれども、利水と治水のためにということで始まったこの事業から20年がたちます。もちろん配管というか、管路についてのことがここで指摘されているんですけれども、長良川河口堰自体の耐震性については不明な点が今のところあるということが今言われているわけなんですけれども、結局水道事業は長良川河口堰からもいただいているということで、そのことについてどうお考えかということが1つと、それから、長良川河口堰からいただいている水、利用している水というのは大体どれぐらいの量になるのか。数%とかというのが出ておりますけれども、利水という点において、平成26年度の状況で何%利用させていただいているのかということをまずお伺いをしたいと思います。

〇加藤次長 先ほど御質問いただきました長良川河口堰の耐震性は、新聞等では言われておりますけれども、私どもとしましては、そこを直接管理いたしております水資源機構のほうが検討されているということでございますので、その結果を待ちたいと思っております。

〇森課長 長良川河口堰に確保している水道用水の量につきましては22万8000トンになっております。そのうち現在使用させていただいているのは5万8800トンとなっておりまして、パーセントでいきますと25.8%となっております。

〇山本(里)委員 三重県が25.8%という、私が問うたのは、結局、長良川河口堰が供給できる総量の中で、私の調査では3県1市で16%ですか、その中のまた半分の8%、全部の供給能力の中の8%を三重県は使わせていただいているというふうに思っているんですが、今言われたのは、25.8%というのは何が25.8%。

〇森課長 長良川河口堰で開発された水源のうちの、三重県が水道用水として確保している水源分に対する割合を申し上げました。

〇山本(里)委員 そうしますと、それは長良川河口堰が有効に働けるうちの8%に当たるという理解でよろしいですか。

〇森課長 今わかりませんので、正しいかどうかはちょっと、申しわけありません。

〇山本(里)委員 ここで応酬はやめます。
 まず、耐震性についてはもちろん、直接関与しているわけではないということで、向こうの状況を待っているということなんですけれども、この今の状況を続けていくに当たっては、もちろん三重県の中で埋設されている管の更新とかいうことも大事ですけれども、これがよし悪しは別として避けて通れないことを、もし本気で考えているならば、ちゃんと申し入れをするなり、ちゃんとしてと。大変調査が遅れているというふうに聞いていますので、そういうことが1つあると思います。大変問題です。
 それから、その利水のことなんですけれども、利水ということの中で8%、つまり能力の中の8%であれ、一番初めにいろいろ想定をし、高度経済成長の時代でしたから、それから現在までの使う人たちの状況の中で見たら、大変使い勝手が悪いというようなこの状況の中で、それらが全て今までの投資の分の中にはね返ってきているし、目に見える数字の形、あるいは目に見えない形ではね返ってきているという事実を20年たって、平成26年度の決算ですけれども、総合的に見ていくことが必要で、今、検証といいますか、確認をするということをぜひとも委員会でしていただきたいと思います。
 先ほどの耐震の面も含めてですけれども、環境に対するということのいろいろな自然環境の生物的な問題もある中で、治水に関しても、長良川河口堰の耐震性が危ういというようなことがはっきりしないという中で、長良川河口堰の下のほうの、今、南海トラフ地震とかそういうこともあって、逆にこの運用をしていくこと自体が危ぶまれる、かえって災害を引き起こすというようなこともある中で、このことについても徹底的にこれでいいのかということを、水を利用させていただいている、高い水を買っている三重県として、きちんとここで立ちどまって確認をすることが必要だというふうに思って、その審査をしていただきたいと、委員会に委ねたいと思います。

〇青木委員長 よろしいでしょうか。ほかに。

〇芳野委員 「平成26年度 決算関係提出資料」の25ページの電気事業会計の比較貸借対照表なんですけれども、現金預金が昨年度は20億円ぐらい増ということで、これは水力発電所の譲渡益が多いのかなとも思うんですが、一時的にこうして現金預金が増えた場合の、それをどういうところに回していくのかという大まかな考え方を聞かせていただきたいなと。建設改良費に使うのか、償還金として、繰り延べで先に償還していくのか。どういうふうな処理をされるのかなというのを聞かせてください。

〇松本庁長 これは電気事業に関しての話でしょうか。

〇芳野委員 一般的に聞いて。

〇松本庁長 一般的な話ですね。
 基本的に私どものほうで現金が増えるとかそういうことに対してなんですが、いわゆる内部留保金ということで、流動資産から流動負債を引いたものが内部留保金ということでございます。現在、3会計で340億円ぐらいございます。それにつきましては、現在、資金運用の形で、当然少しでも利率のよいものにさせていただく、ただ、ペイオフ等々のことがございますので、とりあえず譲渡性預金ということで、3カ月ぐらいでずっと預金を回しているという状況です。
 基本的には、内部留保金ですけれども、私どもの考え方としては、少しでも、例えば水道とか工業用水道事業について、私どものほうで今450億円ぐらいの企業債を抱えているということの中で、耐震化なり老朽劣化対策をどんどん進めていかなければならないということで、これ以上、企業債をどんどん借りてそういう対策を打つというよりは、内部留保金を十分活用して、企業債の発行を抑制し、将来にわたる支払い利息を減少することで将来ユーザーに対する料金が上がらないように、むしろ何とか下げられるように、そのような形で考えております。

〇芳野委員 1点、その内部留保金の運用をしとるということなんですけれども、多分こういう公企業もそんなに投資性の高い商品は買えないと思うんですけれども、それでも額が340億円ぐらいということは、大分大きな額なので、その運用の実績等も、こういう決算の資料で今後はつけていただけるとありがたいなというふうな思いがしているので、要望はしておきます。
 それから、9ページで見ると、この3つの発電所を譲渡することで、水力の供給電力量が3分の1に減ったということなんですけれども、恐らく譲渡する際に、多分、県議会でも説明があったのかもしれないんですけれども、いわゆる大口の発電所を譲渡して、今は小口の発電所を残しているということだと思うんですけれども、どうしてそういうふうになったのかというのをちょっと、新人なので聞かせてもらえたらありがたいですけれども。

〇松本庁長 まず、御要望ということなんですが、資金運用の実績として、私どものほうは、譲渡性預金を差し入れて、当座預金で当座借越契約で日々の支払い等々を行っている部分があるんですが、それが0.083%ぐらいの運用になっています。それ以外のものについては、先ほどの譲渡性預金で0.103%の運用ということで、合計で受取利息としては3751万5000円になっております。
 もう一つの電気事業のほうについてですが、これは平成25年度に対して26年度、大幅に供給電力量が減ったのは、幾つかの水力発電所を中部電力に譲渡したという関係でございます。ただ、そういう意味では、例えば大口の宮川第一発電所は、3カ年で譲渡していく中で第2段階で譲渡しているということなんですけれども、あと、途中で災害に遭って少し復旧をしたとかいう発電所もありますので、どういう順番で水力発電所を中部電力に譲渡するかというのは、その都度、中部電力と協議をしてやってきたというようなことでございます。

〇芳野委員 明確な理由はまだわかんないですけれども、また委員会のほうで審議してもらえると思いますので。

〇青木委員長 よろしいでしょうか。

〇芳野委員 以上で結構です。

〇青木委員長 ほかに御質疑はございませんか。

                〔発言の声なし〕

〇青木委員長 なければ、これで企業庁関係の説明及びこれに対する質疑を終了します。
 引き続き所管事項の調査を行いますが、執行部入れかえのため、着席のまま暫時休憩いたします。

〔当局 退室〕

(休  憩)

 2 所管事項の調査

  (1)南部地域活性化基金の見直しについて

    ①当局から資料に基づき説明(亀井局長)

    ②質問     

〇青木委員長 それでは、質疑に入ります。
 御質疑のある方は順次発言願います。

〇中嶋委員 私も4年前に懸念を申し上げた1人として、4年間の検証結果を踏まえて意見だけ申し上げさせていただきます。
 4年前、始めるときには、じゃ、この基金でどんなような事業を考えているんだ、どんなような事業が市町から上がってくるんだということをお尋ねしても、いや、それはまだわかりませんと。そういう意味からいくと、基金を用意したから市町にやれよという視線での、上から目線からの基金事業じゃないのかという懸念を持って、いろいろと議会の中でも申し上げさせていただいたんですが、スタートはともあれ、4年間の実績をこうやって見せていただくと、非常に効果も上がっておりますし、実際、市町の評価も高いという声を、私も直接聞かせていただいております。また、今後、今一番課題となっている定住支援のほうへ重点化していくという、この方向性も、私は今の時代に合った見直しだと思いますので、了としたいというふうに思っております。
 その意見だけ申し上げて終わります。特に答弁は必要ありません。

〇青木委員長 ほかにありませんか。

〇奥野委員 4年前に人口減少も含めたこれをやるときに、伊勢市は自助努力をしたら活性化するであろう、玉城町は人口減少がないはずやで入れる必要はないと確か言った覚えがあるんですけれども、その考え、それはやはり変わらずこのまま続けていくつもりですか。だから、大義が立たんような気がするんですけれども、いかがですか。

〇亀井局長 4年前に、南部で取り組んでいく地域を決める段階におきましては、まず1つ目に、東紀州地域をはじめとする経済的や地理的に条件が不利な地域はベースとして、さらに若者の流出などによる生産年齢人口の減少が著しい地域、さらに財政基盤の弱い地域、財政力指数が低い地域ということを中心にした上で、複数市町の連携を想定して、歴史的な背景であるとか生活のつながりを考慮した地域ということで、13市町を決めさせていただいて、この4年間取り組んでまいりました。
 そういった意味では、伊勢市、あるいは玉城町につきましても、同じエリア内ということで、いろんな組み方の連携の仕方の中で非常に成果を上げてもらっておるという意味からいきますと、今回、特にエリアを見直す考え方を変えるということは考えてはおりません。
 以上でございます。

〇奥野委員 伊勢市にしたって玉城町にしたって、財政力指数は0.6以上あるはずですよね、0.6、0.8か、その間にあると思うんですよ。そして、他の地域は恐らく0.5前後か0.5より下の地域、だからそこを活性化したいというのが本当は南部活性化の目的だと思うんですよ。だから、伊勢市の人から僕は怒られるかもわからんけれども、伊勢市の場合は、やっぱり自助努力をする。また、遷宮もあり、いろんなことがありますから、それは東紀州、また南のほうに対して伊勢市が活性化するように、南の、東紀州を含めて、鳥羽市、志摩市のほうへも力を出すことが大事であって、玉城町は企業もたくさんあるし、財政力も高い、0.7ぐらいあるんじゃないかな、ちょっとわかんないですけれども。だから、そういうところやったら三重県にも財政力が低いところがあるじゃないですか。だから、それは大義が立たんと思うんですよ、実際言うて。財政力のあるところも含めて南部活性化や。だから、そこら辺はきちんと分けて次のステップを踏んだほうがいいんじゃないかと思うんですけれどもね。まあ、あなた方がそれで決めたんなら仕方がないんかな。仕方がないではいかんのですけれどもね。やっぱり再考する必要もあるんじゃないかな。知事の思いが入っているんなら、知事も説明をする必要があるんかなと思います。

〇亀井局長 今回、地域を見直すことはいたしませんでした。といいますのは、先ほども申し上げましたような4つの条件で考えますと、4年前は、例えば生産年齢人口の減少率というのが過去20年間で10%以上減っているところ、財政力指数について見れば、その当時の過疎地域自立促進特別措置法の要件で0.56を下回っておるところという数値を設定いたしまして考えておりました。その当時、確かに財政力指数で考えてみれば、伊勢市も玉城町もその条件はクリアできなかったと。ただ、人口減少のほうは、やっぱり10%以上あったということでした。
 今回、人口減少がさらに進んできておるということ、それから三重県全体の減少率が13%以上にもなってきているというような中で、10%という数値が非常に低いものですから、さらにハードルを上げて、例えば20%にしたときに、それでも伊勢市については人口減少が著しいと。国の出しました消滅するおそれのある市町でも、伊勢市も含めまして南部地域の13市町のうちの12市町が対象になっておるということから、伊勢市につきましてはそのあたりも含めて考えていかなければならないんだろうということがございます。玉城町につきましては、確かに人口減少もそんなに進んでおりませんし、財政力指数も高いというところではございますけれども、まとまった地域という考え方からいきますと、例えばその基金を活用して今も取り組んでおります、伊勢市から熊野市までの伊勢路を結ぶという中で、世界遺産に登録されていない5市町ですね、伊勢市、玉城町、あと多気町、大台町、それから大紀町、そういった中での沿道の取組を非常に中心的になってやっていただいておるということもあって、地域活性に非常に貢献をしてもらっている、牽引もしてもらっておると。
 そういう意味からいくと、その一帯の地域としての活力を盛り上げるためには、それを抜くことはできないだろうというふうに考えておりますので、この13市町については今のまま取り組んでいきたいというふうに考えております。

〇奥野委員 説得力に欠けるけれども、まあ、思いだけは受けとめときます。
 以上。

〇青木委員長 ほかにありませんか。

〇三谷委員 今の奥野委員の御意見も参考にしながら、言おうかな、どうかと迷っとったんですが、伊勢の方が言われたんで、あえて言わせていただきますが、やはり見直すというなら、この13市町の枠組みそのものをどこかで見直さなければいかんのかなと思っています。とりわけ、今度はサミットもあって、せんだっての説明でも2億3000万円、交通施設の更新に使うということなんです。ですから、非常に特定の地域には多くの投資が行く。これは当然前倒しで、本来ならもう少し時間がかかってやらなければいけないようなことを前倒しでどんどん進めていく、これは道路も含めてそういうことになってくるわけです。伊勢神宮の御遷宮もあり、今度はサミット効果もあり。同じ南部であっても、御遷宮効果が及ばないところ、またサミット効果が及ばないようなところ、同じ5500万円の中でもそういうところにもっと重点的に投資をしてより効果を上げていくということのほうが県政の公平性というかバランスから考えても、僕は当然のことだろうと思っておりまして、知事が13市町を言ったから、これは変えれんという話じゃなくて、そのあたりのところは抜本的に見直していくという大胆さが必要じゃないかと思うんですが、いかがですか。

〇亀井局長 ちょっと重ねてのお答えになるかもわかりませんけれども、南部地域の活性化に当たりましては、先ほども言わせていただきました、県の南部に位置していて、生産年齢人口の減少が著しい、それから過疎化、高齢化が進んでいるという地域を中心にして一定のまとまりのある地域ということで考えておりまして、さらに、みえ県民力ビジョンにおきましては、人口に着目した目標を掲げて取り組んできたところでございます。この取組を推進するに当たって、基金を財源として用意して、地域の実情に応じた市町の取組をしっかりと支援してきたというところでございます。
 しかしながら、全国的な人口減少という大きな流れを受けまして、南部地域におきましても全く申しわけないことなんですけれども、そういった歯どめが全然かかっていないという現状がございまして、先ほども申し上げましたけれども、消滅するおそれのある自治体には、当然伊勢市や志摩市も含まれておるわけでございます。
 これを踏まえますと、伊勢市や志摩市におきましても、定住、定着に向けた取組を今後もしっかりと進めていくということが必要であろうというふうに考えておりますし、歴史的な背景とか生活のつながりのあるまとまった地域として、今後も伊勢市、志摩市を含めて南部地域が一体となって活性化に取り組んでいく必要があるというふうに強く考えておりまして、今回は13市町のままでいきたいということでございます。

〇三谷委員 消滅可能性都市なんて、三重県中あちこちにたくさんあるわけで、しかし、その中で例えば御遷宮では1000億円の経済効果があったとか、今度の賢島なんかは直接経済効果で150億円かある、サミットの効果全体でいくとまた1桁変わってくるというような話がまかり通っている中で、5500万円の限られた財源をどう重点的に配分するかというのは、僕は非常に大事な判断だと、こう思っているんですよ。そういう中で、もっと効果の及ばないところにしっかりと配分していくということが、やっぱり県政としては大事な話だと、こう思いまして、申し上げているわけで。一旦決めた話が変わらないというようなことでは、見直しには当たらないと思っていますから、そのあたりはぜひですね、知事にもお話しいただいて御検討いただきたいなと思います。
 答弁は要りません。

〇青木委員長 ほかにありませんか。

                〔「なし」声あり〕

〇青木委員長 なければ、以上で南部地域活性化基金の見直しについての調査を終わります。
 なお、本日の質疑を踏まえた上で、詳細な調査については所管の総務地域連携分科会にお願いいたします。

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

予算決算常任委員長  青木 謙順

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