三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成27年度 委員会会議録 > 平成27年10月7日 戦略企画雇用経済常任委員会 会議録
戦略企画雇用経済常任委員会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成27年10月7日(水) 自 午前10時0分~至 午後2時9分
会 議 室 302委員会室
出 席 委 員 9名
委 員 長 田中 智也
副委員長 小林 正人
委 員 芳野 正英
委 員 倉本 崇弘
委 員 下野 幸助
委 員 木津 直樹
委 員 長田 隆尚
委 員 舘 直人
委 員 西場 信行
欠 席 委 員 なし
出席説明員
[人事委員会事務局]
事務局長 青木 正晴
次長兼職員課長 畑中 一宝
その他関係職員
[監査委員事務局]
事務局長 小林 源太郎
次長 別所 喜克
総務・評価課長 鈴木 修
監査・審査課長 田所 尚子
その他関係職員
[出納局]
会計管理者兼出納局長 中川 弘巳
副局長兼出納総務課長 伊藤 久美子
会計支援課長 濵地 宣広
その他関係職員
[議会事務局]
次 長 原田 孝夫
総務課長 川添 洋司
調整監兼課長補佐 稲垣 雅美
その他関係職員
[戦略企画部]
部 長 竹内 望
副部長 村上 亘
ひとづくり政策総括監 福永 和伸
戦略企画総務課長 岡村 順子
企画課長 安井 晃
政策提言・広域連携課長 笠谷 昇
広聴広報課長 中山 恵里子
情報公開課長 田中 彰二
統計課長 冨永 康之
統計利活用監 下里 真志
その他関係職員
委員会書記
議 事 課 班長 上野 勉
企画法務課 主事 今井 宗直
傍 聴 議 員 なし
県 政 記 者 3名
傍 聴 者 1名
議題及び協議事項
Ⅰ 常任委員会(部外関係)
1 所管事項の調査
(1)「みえ県民力ビジョン・第二次行動計画」(仮称)中間案について(関係分)
Ⅱ 常任委員会(戦略企画部関係)
1 所管事項の調査
(1)「『平成27年版成果レポート』に基づく今後の『県政運営』等に係る意見」への回答について(関係分)
(2)「みえ県民力ビジョン・第二次行動計画」(仮称)中間案について(関係分)
(3)三重県人口ビジョン(仮称)最終案及び三重県まち・ひと・しごと創生総合戦略(仮称)最終案について
(4)三重県教育施策大綱(仮称)中間案について
(5)高等教育機関との連携・充実について
(6)新たな広報プロモーションの展開について
(7)広域連携の取組(知事会議の開催結果)について
(8)審議会等の審議状況について(報告)
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 常任委員会(部外関係)
1 所管事項の調査
(1)「みえ県民力ビジョン・第二次行動計画」(仮称)中間案について(関係分)
①当局から資料に基づき説明(中川会計管理者兼出納局長)
②質問 なし
2 委員間討議
(1)所管事項調査に関する事項 なし
(2)執行部に処理経過の報告を求める事項 なし
〔当局 退室〕
Ⅱ 常任委員会(戦略企画部関係)
1 所管事項の調査
(1)「『平成27年版成果レポート』に基づく今後の『県政運営』等に係る意見」への回答について(関係分)
①当局から資料に基づき説明(村上副部長)
②質問 なし
(2)「みえ県民力ビジョン・第二次行動計画」(仮称)中間案について(関係分)
①当局から資料に基づき説明(村上副部長、福永ひとづくり政策総括監)
②質問
〇田中委員長 それでは、御意見等がありましたらお願いしたいと思いますが、本日、委員各位には、この第二次行動計画本冊をお持ちいただいたことだと思います。当委員会といたしましては、ただいまは各施策や行政運営などの基本的事業などについて御説明いただきましたけれども、第1編の基本的な考え方などについても、委員会としても調査をしてまいりたいと、そのように思います。
平成27年版成果レポートに基づく今後の県政運営等に係る意見について、新しい豊かさについても、当委員会として意見を申し上げておりますので、新しい豊かさについて、執行部のほうからさらに詳細な内容が、この基本計画の中、行動計画の中、中間案の中で示されておりますので、それらについても御意見賜れればというふうに思います。
それでは、御意見等お願いいたします。
〇西場委員 今、委員長が言われました全体的な基本的な部分についての説明はないんですか。
〇田中委員長 基本、全員協議会の中で、もう御説明は既にいただいておりますので割愛をいたしました。
いかがでしょうか。
〇芳野委員 高等教育機関の充実の現状と課題のところなんですけれども、前にも一遍指摘させてもらったことがあるんですけれども、大学収容力が低いのを向上するというその姿勢はもちろん大事なんですけれども、一方で三重県の場合は、収容力が低くても、自宅から通っている学生というのは結構多いのかなと、名古屋のほうに。だから県内の大学には通えなくても、自宅から通っている学生がいる場合は、地域への定着ということも図れているのかなということを考えると、なかなかそれを調査するのは難しいと思いますし、指標自体にしていくつもりでもないと思うんですけれども、その視点もある程度持って、例えばそういう施策にどう反映するか、ちょっと僕もイメージはないんですけれども、そこの視点も置いておいたらどうかなと。そういう自宅から通う人たちは、また地元の三重県で就職をするという可能性もありますから、そこのところの目配りも大事かなと思うんですけれども、いかがですか。
〇福永総括監 ありがとうございます。その視点も重要だと思います。
我々として県内の大学収容力を上げようとしていることについては、今おっしゃられたことに加えて、2つ大きなことがございまして、1つは、一旦県外の大学に行ってしまうと、やはり情報として入ってくるのは、例えば名古屋に行ってしまうと名古屋周辺の情報がやっぱり入ってきて、就職活動もそこを中心に行い、結局県外へ就職してしまうということが多いというふうに考えておりまして、自宅から通っていても、やはり三重県内の大学に入っていただいたほうが、定着に対して強い働きかけができるだろうというふうに思いますのが1点。
それから、自宅から通っているのは、大抵は北中部の学生ですけれども、本当に南部に対して若者の定着を図ろうと思うのならば、やはり県内の大学の収容力を上げていかないといけないかなというふうに考えております。
〇芳野委員 もちろんそうだと思います。確かに大学時代は自宅からでも、就職したら、というのはわかりますので。
でも、例えばそういう中でも、名古屋のほうに通っている皆さんでも、例えば三重県内の就職活動を充実させるとかというほかの施策もあると思うので、要はどれぐらい自宅から通っているんだという人の割合とかも、数字的には押さえようとしているのか、そういう押さえる指標みたいなのは考えているのかなというのが1点と、もう1点、ちょっと別の切り口ですけれども、収容力を高めるという中に、現在の高等教育機関の魅力の向上、充実の表現はあるんですけれども、新たな大学の移転に対しての誘致とか、そういう部分はここの記述の中にはどこに盛り込まれているのか。
〇福永総括監 まず、後からいただいた質問のほうなんですけれども、大学の新しいものを増やしていくとか、新しい学科を増やすとか、そういうことの検討に関しましては、総合戦略のほうにそういうことを取り組んでいきますということは記述してございまして。4ページの取組方向の一番最初のところにも記述してございまして、検討を進めていくということはしていきます。
それから、自宅から通っている人の数の把握ですけれども、今のところは把握はできておりませんので、今後の検討課題にさせていただければと思います。
〇下野委員 私も高等教育機関の卒業生の県内就職率の県民指標のところですけれども、アウトプットでこういうふうな指標を入れていただくというのは、もちろん賛成なんですが、その出口のもう一個前のところを明確にせなあかんのかなと思っていまして、というのはどういうことかというと、三重県で働いてもいいよと、まあまあええやないかという学生のアンケート調査みたいなものを、それを目標に入れていただきたいなと思うんです。
例えば、類似したのは9ページの広聴広報のところの県民指標の一番上、これは例えば、得たいと思う県情報が得られている県民の割合と書いてあって、これは要するに、県民が県政情報を十分入手したいとか、おおむねできているというような書きぶりをしていますけれども、これに類似した、就職を目指す学生にとっても、これはこれで必要だと思うんですが、そのもう一段階前のところで、なぜ学生が県外へ出ていくのかというところもちょっと大事な部分かなと思うんですが、そこら辺いかがでしょうか。
〇竹内部長 実は、今日の所管事項の後ほどの調査で、高等教育機関との連携・充実ということで説明が入るんですけれども、今回新たな事業として、三重大学を中心に、文部科学省の補助の採択を受けて、COC+という文科省の地方創生推進事業というのがあります。これで三重大学が中心になって、県内全ての高等教育機関が13なんですけれども、連携して、県内の学生さんを最終的に県内就職を促進するということで、在学の学生にいろんな形で働きかけをしようというふうな形で、当然現場で、学校の先生が県内の企業のよさであるとか、そういうことをこれから4年間やろうというふうな形になっておりまして、そういう中で、学生の日々の活動の中で県内とのコンタクトをもっと増やして県内就職につなげていこうと。県としても、今回コンソーシアムと言っていますけれども、県もかかわる中で、いろんな形で県内定着に向けて取組をしようというふうに今後の4年間は考えております。
ただ、委員がおっしゃる県内学生の意向把握調査というんですか、アンケートみたいなものは、今の段階ではちょっと想定していないんですけれども、今後各大学とも相談して、何らかのそういうことも検討していきたいなというふうに思います。
〇下野委員 施策のそもそものタイトルは、総括監が言われたように地域と若者の未来という、若者が主役であって、その若者の方、高校生、大学生の皆様の県内の就職先への思いというのは、そこはしっかりと把握をしていくべきだなと思うんですが、どうでしょうか。
最終的な就職率を目標とするのはいいんですが、もう一段階前のところで現場の意見というのを、これはすぐというわけではないんですが、今後取り入れていただきたいと思いますけれども。
〇福永総括監 目標数値としては、やはり県民指標というのは最終的なアウトカムのところに置きたいものですから、実際就職した数というのを目標に置きたいとは思っております。
ただ、おっしゃるように、学生の意識の把握ということとか、現場の意見の把握も重要ですので、先ほど竹内部長から話があったCOC+という事業には民間の企業も入っておりますので、そういった中で意見を聞いていくとか、いろんな方策が考えられますので、今後言われた趣旨を踏まえて努力してまいりたいと思います。
〇下野委員 これで最後にしますけれども、企業とか公の方々と連携してやっていただく、これはもちろん賛成なんです。主体となる若者の皆さんがどう思っていらっしゃるかと、ここが一番大事な部分ですから、そこの根っこのところをぜひともつかんでおいていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
〇田中委員長 ほかにございませんか。
〇長田委員 先ほどの下野委員の意見に関連してなんですが、22701の県内高等教育機関への県内からの入学者の増加数ということで目標値にしていただく、これは全く問題ないと思うんですが、このためにどういうことをされていく方向なのか。逆に、県内の方がなぜ県外に行かざるを得ないかという分析はされるのかどうかとか、その辺を教えてほしいんですが。
〇福永総括監 昨年ですけれども、高校生に対するアンケートなどもしまして、そういう今の高校生の意識なども把握させていただいたりしておりまして、その中でわかってきているのは、やはり高校生に対する、例えば郷土教育なり、小中高等学校全部含めてですけれども、そういう地域への愛着を育む教育などが必要であるとか、あるいは大学を魅力的なものにしていくことが必要であるとか、そういうことがわかってきておりまして、そういう総合的な方向を考えております。
入学者を増やしていく直接的な方法としては、例えば大学に働きかけて地域枠をつくっていただくようにしますですとか、学生のニーズの高い学科などをつくってくださいというような話も持ちかけていくこともできますし、今年考えていることとしては、地域の魅力を伝える冊子をつくりまして、高校2年生全員に配付しようという取組を今進めておりまして、今年度中に配付する予定ですし、いろんな取組を総合的にしていきながら、県内大学への県内からの入学者を増やしていきたいというふうに考えております。
〇長田委員 わかりました。
1つは、県内の大学に行きたい学部がないというので行かないという方もいますので、ただやみくもに増やしてええかどうかというのは別な話ですが、その辺も検討していただければいいかなというのは思います。
それとその下の、県内高等教育と地域との連携のところで、課題を抱える地域の様々な主体とのマッチングと書いてあるんですが、課題を抱える地域の様々な主体というのは、どういうふうに調べられているのかとか、それはどういうところを指すのかというのは。
〇福永総括監 こういう書き方をしていますけれども、要はそういう学生にボランティアで来ていただくことを求めている団体を把握して、という意味でございまして、市町ですとかNPOですとか、いろんなところに情報収集していきたいと思っておりまして、今年開設する窓口では、そういう情報が集まるようにしまして、地域活動を行いたい学生とのマッチングをしていくと、そういうふうに考えております。
〇長田委員 多分、地域活動を行いたい学生というのは結構おると思うんですが、「そんなん来てくれんねやろか」と思うとる地域のほうが多いと思うんです。ですから、この主体自体に、こういう人が応募するというか、自分のところに来てもらえるかということが、地域の主体がわからないと思いますので、その辺のPR方法なんかはどういうふうに。
〇福永総括監 今年、その窓口を運営するのに業者委託を考えておりまして、コーディネーターということなんですけれども、そのコーディネーターに依頼をしまして、そういう啓発なども行っていただいたり、できるだけ今年はその窓口の周知もしっかり図っていきたいと思っております。
〇長田委員 例えば、亀山市の加太地区で三重大の生徒が来て、耕作放棄地を開墾したりというふうにやっていただいています。ただそれは、たまたま県のほうのマッチングでできたわけですが、そんなんができると思っていない地域があったり、そんなことを県の人が来てくれるのとかいうこともありますので、ある程度、大学のゼミ単位での取組が中心になってくるかもわかりませんが、その辺のところも詰めていただければええのかなという気がしますので、よろしくお願いしたいと思います。
それともう1点、9ページの広聴広報の関係なんですが、得たいと思う県情報というのはアンケートか何かからするのか、その辺のところは、何が得たいと思っている情報と捉えているのか教えてください。
〇竹内部長 今回、県民指標で、得たいと思う県情報が得られている県民の割合というのを上げるんですけれども、これは第一次の行動計画では同じようなのを上げていまして、e-モニターでアンケートをやって把握してまいりました。今回議会でいろいろアンケートの手法について御指摘いただきまして、e-モニターによるアンケートというのはやらないということで、県民の意識調査という形で、年1回やっています。その中でこういう得たいと思う情報が得られていますかというふうな問いかけをして、それで把握をしたいなというふうに思っていまして、アンケートでやることは間違いないんですけれども、手法がe-モニターから県民意識調査でやるというやり方に変えようかなと思っております。
〇長田委員 その意識調査はペーパーか、アトランダムなやつで行くのか。
〇竹内部長 県内の選挙人名簿からコンピュータで選んだ1万人を対象に、その人にアンケートをして回収して分析するということです。
〇長田委員 ほんならぜひともその方向で、e-モニターとおっしゃいました、今の。インターネットを見ない人がどれだけおるかということで、いまだに三重テレビのdボタンを押したことがない人が9割ぐらいですから、できるだけそういうふうな中で集めていただければと思います。
以上です。
〇田中委員長 ほかございませんか。
〇舘委員 こと細かにはいろいろお話が出てきたんですけれども、まず施策227に関しては、補助金を出し助成をしようとか、その地域の活性化、定着をいただくために奨学金の免除、当然地域に残る者と残らない者の差というのはしっかり見やすい、一見してわかるような内容ですけれども、それは簡単にとは言いませんが、第一の手段としてできるんだと思うんです。
もっとソフト的な、先ほどもお話があったけれども、地域の魅力を発信するためにその冊子をつくるとかいうことで、どれほどの効果が上がるのかなというのが見えてこないというか、やらんよりはやったほうがいいだろうということであったり、先ほどの下野委員の話の中でも、企業の方も入っていただいて、そこら辺の情報の整理ができていくというようなお話ですけれども、本当にそれだけでええんかなと。もう一歩、次はだからこうするんやというのをここでお話しいただけるぐらいの何か取組、ソフト面が余りにも見にくいなというのが1点。
それで、国の事業を使ってやっていく。それはもう当然、使えるものは使ってやっていくのは必要なことですけれども、それが今の定着していない部分、根本的な問題からいったらそれも必要でしょうけれども、県としてどうだという部分をもう少し明確にしていただきたいなという思いがするのが1点。
広報の関係ですけれども、これも県民指標の中でも、得たいと思う情報が得られるというふうな形の中で、それはもう「県民の皆さん、情報が欲しければ取ってよね」というふうにしか、全体でこれを見ても、やはり行政としてお知らせをする、情報を提供する、周知をさせていただく、そしてその情報も共有することが一番大事で、当然自分の生活に関することで、この情報は取りたいと思えば取れる状況をつくるのは当然ですけれども、先ほどのdボタンの話ではないけれども、それでないと情報が来ないような形のものが、これまでも広報の見直しのところにも出てきた部分が、一番貴重な重要なところで、行政として情報発信をし、伊勢志摩サミットのことにしてもいろいろなことにしても、サミットはそれ以外のところから流れているから意識はあるけれども、こんなんやったら本当にその意識をサミットの必要性というか、その趣旨はこうなんですよねではなくて、本当に生活に対して、警備はどうやらこうやらと、そちらへ余りにも行ってしまうところもあって、そんな情報の提供の仕方というのが一番基本にあるんではないかなというふうに思うんですが、「そのとおりや」と言われたらそうかもわかりませんけれども、その辺のことも、2点確認させてください。
〇竹内部長 1点目の、今回、地域と若者の未来を拓く高等教育機関の充実という施策の中で幾つか上げていまして、補助金であったり、奨学金であったり、コンソーシアムであったりという形で上げています。一方、委員がおっしゃったのは、いわゆる社会減、若者を中心に社会減になって、県外へ流出しているという大きな問題にどう対処するんだという話で、我々としては、地方創生の一方で総合戦略の中で、県外へ8割の学生が行っているということの結果として、毎年3000人が県外へ流出している、その中の多くは若者やというのはわかっていますので、総合戦略の中に、「学ぶ、働く、暮らす」という3つのライフシーンで、若者を中心にしっかりやっていこうということで、とにかく働く場がないとあかんよねと。
それと、やっぱり学ぶときに一旦出てしまうと、どうしても社会減、流出につながってしまうということを踏まえて、総合戦略として若者の定着ということに向けて、大きな考え方も整理して、それにぶら下がるいろんな施策を、ここは227は戦略企画部が中心ですけれども、雇用であったり、それからアスリートの県内定着であったり、あるいは南部地域の問題であったり、全庁的にそれはやっていこうというふうな整理をさせていただいておるところです。
それともう一つ、広報につきましては、おっしゃるとおり、これまでアクションプランも含めて、特に県政だよりの配布についていろいろな御意見、我々もやり方も変えて、いろいろ試行錯誤もありましたけれども、やってきたところです。県民から見ると、基本はやっぱり県政だよりというのが県の情報を知る上で、非常に大きな役割を果たしているのは事実ですので、来年4月からは、今年はデータ放送という形で、それといろんな施設に紙を置いてやっていますけれども、来年からは新聞折り込みという形で、こういうAサイズのやつではなくて、大きいタブロイド判という新聞ぐらいの大きさのやつなんですけれども、それを使ってできるだけ多くの家庭に届けると。それで見てもらうように月1回お届けしようという形で、より見やすいものにしようということで、政策的なものはそれでやろうと。それで、あとイベントとかお知らせとか、そういうのはデータ放送を引き続き使わせてもらうということで、6月補正でお願いをさせてもらったところなんですけれども、基本的に県がお届けすべき情報はしっかりお届けできるように、これからもいろいろ工夫してやっていきたいなと思っています。
〇舘委員 おっしゃられることは、そうやって言われればもう何もありませんけれども、まさに全庁的で行くときには、この部が中心なところですし、人口減に対する社会減のことであったり、いろんな形のことも、情報がどれだけ出ているか、どれだけ理解してもらえるか、それが一番大きいんだろうと思うし、そこら辺の意識を変えてもらわんと前へ進まんというのが根本的にあると思いますんで、一番重要なところかなと思ってちょっと質問させてもらいました。
〇田中委員長 ほかにございませんか。
〇芳野委員 余り具体的な施策にかかわってこないんで申しわけないんですけれども、このみえ県民力ビジョン・第二次行動計画の総論のところもいいんですよね。総論の16ページの豊かさの変遷と三重のかかわりのところの中の近代のところで、四日市公害を書いていただいておるんですけれども、この豊かさの変遷の中で四日市公害を取り上げるならば、経済的な豊かさが先行してきて、その中でこういう公害も生まれて、心の豊かさとか内面の豊かさが大事になってきたんだよというのが一般的な書き方なんですけれども、ここはちょっとそういう印象が薄くて、豊かという部分で豊かな地球環境という、いきなり何かもう一つの豊かさが出てきているので、せっかくこれを書くなら、その前の14ページには、既に「昭和50年代から徐々に「物の豊かさ」より「心の豊かさ」を重視するようになってきた」ってせっかく書いてもらっているのに、それにまさにリンクする公害をちょっとそういう文脈で書いてないので、せっかくなら、その前の部分では、「「経済的な豊かさ」を享受できるようになりました」と。一方でそういう四日市公害が生まれて、心の豊かさが重要視されるようになってきたというところを加えたほうがいいんじゃないかなという気がするんですけれども、どうでしょう。
〇竹内部長 書きぶり、おっしゃるように、文脈として少し位置づけが、ポイントが外れているんではないかという御指摘だと思いますので、そこの部分は今後行動計画の最終案に向けて、少し検討させていただきたいなというふうに思います。
〇芳野委員 せっかく上げていただいているので、一般的に四日市公害と環境未来館でも、そういう流れで展示をしているものですから、やっぱり一般的なその流れに乗ったような形で表記していただいたほうがすんなり読めるかなと思って。何かここだけちょっと違和感を感じるなと思って読んでいたので、その辺をまた御検討をお願いします。
〇田中委員長 ほかございませんか。
〇下野委員 ちょっと1点言い忘れました。
5ページの県民指標の県内高等教育機関卒業生の県内就職率の部分、率なんですけれども、人口減少ということと、やっぱり若者の数という部分も重要だと思いますので、分母分子の数も併記していただきますように、これは要望なんですが、お願いできませんでしょうか。ただ単に数字をぽんと率ではなくて、分母分子の数も、この人数も若者の把握するという意味では大切だと思います。よろしくお願いします。
〇田中委員長 ほかございませんか。
〇長田委員 14ページで説明いただいていますので、これでええのかと思うんですが、精神的な豊かさという言葉が、何かそれがどちらかというと、先ほど話があった心の豊かさのほうがフィットするのかなという気もせんでもないんですが、精神的豊かさというのは、そういう概念はあるんですか。
〇竹内部長 豊かさについて、いろんなところでいろんな議論がこれまでもたくさんされていまして、国の物と心の豊かさに関するアンケートとかもあったり、一般的に豊かさを捉えるときにどういうふうに捉えるんだと。精神的な個人に着目した豊かさ、それからやっぱり経済、GDP、代表選手であるそういう側面。そこでは経済的な豊かさと精神的な豊かさというのは、私が知っている範囲では一定使われているのかなというふうに理解をしています。
〇長田委員 別にその辺はどっちでもええと思うんですが、やっぱり我々からすると、物の豊かさ、心の豊かさはわかりやすいんですが、経済的はわかりますが、精神的な豊かさって一体何を指すんだろうなと、非常に難しいなという気がしましたので、コメントだけさせていただきました。
〇田中委員長 ほかにございませんか。
〇西場委員 新しい豊かさについて御説明を聞いたわけですが、もう一度少し改めて教えてほしいんだけれども、これは以前の新しい豊かさに比べて、何をどういうふうに変えたのかという部分をもう一度理解をきちっとするために教えてもらいたい。5年ほど前につくった県民力ビジョンで、この新しい豊かさというのが規定されたんだけれども、それはそのままずっと生きておるという理解でいいのか、それも今回のこの新しい豊かさの捉え方の中で、少し変わってきとんのか、そんなところを教えてください。
〇竹内部長 新しい豊かさにつきまして、第一次の行動計画、4年前にビジョンの中で新しい豊かさっていう言葉を出していまして、そのときにそれを目指していくんだという一定のその考え方は出しました。それをさらに具体的に政策に落とし込むために、今回改めて精神的な豊かさ、それから経済的な豊かさ、それに加えて、社会的な仕組みやシステムの豊かさという3つの豊かさをこれを同時に上げていかなあかんというふうに、具体的に政策に落とし込むために、改めてビジョンで打ち出した新しい豊かさというのを整理したというふうに御理解いただけたらと思います。根本的な考え方は変わっていなくて、それをより具体的に政策に反映するために、考え方を3つの豊かさでブレイクダウンして整理をさせていただいたというふうに御理解いただいたらと思います。
〇西場委員 新しい豊かさ協創プロジェクトというのが5本ばかりあって、みえ県民力ビジョンの中に位置づけられている。それも中身は変わることなく続いておるというように理解していいんですか。
〇竹内部長 御指摘のように第一次行動計画では、新しい豊かさ協創プロジェクトということで進めさせていただいた。それは特出ししてプロジェクトという形でやったんですけれども、そこでも一定の成果は出てきているんだろうなと。
今回、そういうプロジェクトということで4年間固定のプログラムはつくらずに、各施策をごらんいただきますと、今回もそれぞれの施策の表のところに、新しい豊かさ協創の視点というのを盛り込んでもらうように。これは第一次行動計画では、実はなかったところなんですけれども、それぞれの施策の中に新しい豊かさ協創の視点を入れていただいて、新しい豊かさ協創は、特定のプロジェクトで進めるというんではなくて、全ての施策のベースとなる考え方にしたいということで、こういう視点でそれぞれに施策で。もちろん施策で濃淡はあると思いますけれども、基本的にこういう新しい豊かさ、協創を進めるんだということで取り組もうという形で、第一次行動計画はプロジェクトという形で置いたんですけれども、第二次行動計画ではもう全ての施策の中にそれを入れるように、広がりを持たせてやっていきたいなというふうに思っています。
〇西場委員 プロジェクトはなくなったということですね。
〇竹内部長 はい。
〇西場委員 新しい豊かさ協創の視点が、全事業のベースになるようになったということですね。
私が今まで考えておったのは、物の豊かさ、経済的豊かさというものを追及してくる今までの時代の流れの中で、グローバル社会、経済の進展が今回進む中で、いろんな取組が着実にやられてきたんだけれども、そういう中で限界があるというのか、そこでは満足度の得られないものが出てきて、それを補うというのか、それをどのようにしてさらに一歩進めるかという中においては、そのグローバル性や物質的なもの、経済的なものとは違う観点から新しい豊かさの政策がつくられたと、こういうふうに理解をしておりまして、それなりの県政の大きな柱の一つになるのかなというふうに思っとったんですが、そういうことではなさそう、今の説明だと。
〇竹内部長 経済的な成長がどんどん進む、あるいはグローバル化していくという中で、豊かさをどう捉えていくことが県民の幸福につながるんだろうというふうな形で議論をさせていただきまして、従来、物か心かという二者択一的な考え方というのが多かったのかなと。その中で、物は経済的な豊かさですし、心は精神的な豊かさ。それに加えて、それらのベースになる、精神的な豊かさのベースになる社会的な仕組み、つながり、きずなとかです。そういったところが、これまでは余り、物か心かということに比べると重視されていなかったのかなというふうなことで、そこをもう一度、社会的なつながり、きずな、それは家族、地域、全て含めてなんですけれども、そういう社会的な仕組みというものをしっかり豊かさの要素として捉えるべきだろうということで、3つの豊かさという捉え方で、第二次行動計画はやっていこうというふうな。全体としては、委員がおっしゃるように、大きな社会の変化、経済の変化の中で、どう豊かさを捉えるべきなんだろうということで、今回はこういう考え方で整理させていただいたと。
〇西場委員 ちょっと理屈っぽい質問になって申しわけないけれども、その社会的つながりの豊かさというのは非常に新しい観点で、非常に重要な部分を出してもらったなということで、これはこれで私も評価をするところなんですけれども。
私の質問は、もう少し端的な言い方をすると、物質的、経済的な豊かさ追求だけでは、県民の幸福満足度の実感はこれ以上伸ばせないというところから、精神的な豊かさ、心の豊かさを高めるために、新しい豊かさ協創プロジェクトはあると、こういう理解だったので、それが間違っておったのか、あるいはそれをこのように変えたのか、そこを聞きたい。
〇竹内部長 委員御指摘のように、経済的な豊かさを追求するが余りに、一定のひずみが出て、それが精神的な豊かさの面から見て、そのひずみが大きくなったんで何とかしなければいけないというストーリーというのか、流れの中で、そういう側面は私はあると思います。
ただ、それだけではなくて、いろんな世の中が複雑化する中で、経済成長を追い求める中で、一方で家族であったりきずなであったり、社会的な仕組みの部分が、ともすれば、やはりひずみが出てきているという側面もあるだろうと。そういうことも含めて、幸福実感を高めるというのは精神的な豊かさですから、それを高めるために、経済はもちろん大事です。それはもう大前提なんですけれども、それに加えて、社会的なつながりであるとか、仕組みであるとか、そういったものにもしっかり光を当てていかないかんよねとそういう思いで、ただゴールは、委員がおっしゃる話と私は一緒かなというふうに思っています。
〇西場委員 私の関心事だけで今聞き取ると、新しい豊かさの概念が変わったなと、今回。今までの県民力ビジョンで最初示した、今の部長の言葉をかりると、経済的な物の豊かさ、グローバル性を追求する中で、豊かになる部分はどんどんなるけれども、そこから出てきたひずみをどういうふうにカバーするかとか、修正するかとか。そういうものはそれとは違う手法でやっていく。ある面、中央と地方との違いというのもそういうところにあって、農山村や弱小エリアや業種等をカバーしていく政策というのは、必ずしもグローバル政策だけでは処し切れないものがある。
そういう中で、そうでないものを新タイプの政策として、新しい豊かさの中でやっていただこうという意欲が鈴木県政にあるのかなと。実績や結果はまだ出ていないけれども、そういう面で私は理解しておったんだけれども、今回のこれはそうではなくて、物と心、そして社会的なつながりというもの3者を連動させて、三重県全体の政策を考えていくと、こういうふうに変わったと。こういうように私としては理解をさせてもらうんです。そういうことで、もう一遍再確認。
〇竹内部長 経済成長の中で、経済成長だけではなくて、世の中の社会経済情勢の変化の中で、例えば今委員がおっしゃったように、地域のコミュニティー、村落共同体であったものが、どんどんどんどんきずなが弱くなっている。そういうふうな問題意識は当然持っていまして、そういうものについて、地方創生の中で地域の活性化とかいう形、そこでしっかりやっていこうと。それをやるためにも、社会的な仕組みであるとか、システムであるとか、そこに光を当てることが大事だよねというふうなことで、従来の鈴木県政の4年間の方針がぶれているとか言うつもりは全くありません。それの中で、4年前にも打ち出した新しい豊かさというのをより具体的に政策に落とし込むために、社会の様々な仕組み、システムというものに、もう一度そこをしっかり認識して、3つの豊かさを同時に高めていこうと、ともにです。そういう意識ですので、基本的にはみえ県民力ビジョンに基づいております。
〇西場委員 もう最後にしたいと思いますが、部長の言われるところついて、もう少しいろいろ勉強もさせてもらって、新しい豊かさがどういうところを求められるのかというところに関心を持ちながらかかわらせてもらいたいと、こう思います。
最後に一つだけ自分の意見を申し上げれば、物の豊かさ、心の豊かさと同じように、社会システムの豊かさ、つながりの豊かさというのはないと思う。物の豊かさと心の豊かさというゴールがあって、それに向かうための道程というか、それを進めていくための道筋というか、あるいはその豊かさを感じる場所というか、そういうものが人のつながりやネットワークというものがあるので、それはそれで、物を追求するにしても、心を追求するにしても、社会システム、そういうものを構築していく、そういう場は必要なので、3者同じ豊かさではないというように自分は感じる。これは意見として申し上げておきます。
〇田中委員長 ほかにございませんか。
〔発言の声なし〕
〇田中委員長 ないようですので、それではただいま頂戴した御意見のとりまとめにつきましては、後ほどの委員協議で御議論願いたいと存じます。
以上で2番についての調査を終わります。
(3)三重県人口ビジョン(仮称)最終案及び三重県まち・ひと・しごと創生総合戦略(仮称)最終案について
①当局から資料に基づき説明(なし)
②質問
〇田中委員長 御質問等がございましたらお願いいたします。
それでは、各委員の意見を待っている間、私のほうから。
この内容についてではないんですが、これに伴う地方創生の国からのお金については、これつくりましたということで条件はクリアですが、今のところ県当局としてのその辺の見通しはどう立てておられるのかということについてお伺いしたいと思います。
〇竹内部長 国の新型交付金についてなんですけれども、来年度、国がどういうふうになるかというのは、概算要求の段階では1080億円が国費、それから同額を地方が負担して、全体で2160億円の事業規模を確保しましょうというふうな大枠は概算要求で出ていますけれども、具体的なその運用というんでしょうか、どういう事業が対象になって、どうやって選んでいくんだというふうな具体の中身が、我々も知りたいんですけれども、まだ決まっていない段階です。
したがって、その部分で、年末に向けて国のほうで一定見えてくると思いますので、そういうのを踏まえて、来年度の当初予算における新型交付金の活用については、精査をせざるを得ないのかなというふうに思っておるところです。
ちょっと補足なんですけれども、今年度、実は2月補正予算で1400億円が手当てされまして、県でも9億円余りの新型交付金、このときは10分の10の国の財源やったんですけれども、使わせてもらいました。実は300億円上積みの予算が残っていまして、これについて国が現在審査をされています。その結果が今月の、恐らく中下旬になると思うんですけれども、内示がある予定です。それを生かして、今年度残り五、六カ月という厳しい状況なんですけれども、その中でそのお金を使ってできることはやっていこうということで、これについては財政当局のほうからも御報告をさせていただいておるんですけれども、今回追加で補正予算という形で御議論をいただくために、今、国の内示を待っているというふうな状況でございます。
〇田中委員長 ありがとうございます。
ようわからんというところで。
〇西場委員 先ほどの関連ですが、どこかで報告があったと思うんですが、230億円についてだったかな、三重県に何億円か来たというのはもうはっきりしておるんでしょう。まだ内示は出ない段階なんですか。
〇竹内部長 国のほうが300億円の財源を用意しています。これについては2種類ありまして、総合戦略を10月までにつくったところには1000万円という形です。残りが230億円ぐらいなんですけれども、これについては先駆性のある事業を国が順番に採択していくという形で、三重県として5億円余りエントリーはしているんですけれども、採択がどうなるかというのは全く見通せない状況でして、それが今月の中下旬に国のほうから情報をいただけるというふうな状況でございます。
〇西場委員 これに対して、三重県が知恵を絞って国へ要求をして、国のほうで精査して、その5億円になるのかどうかというところで結果が出ると、こういうことなんですが、県が取り組もうとする事業の内容について、議会なり我々委員会のほうは、結果報告だけということになるんですか。それはそういうことにならざるを得ないのか、ちょっとそこの説明を。
〇竹内部長 今回、国のほうが財源として用意したのが300億円でした。それで当初の見込みだと、国の見通しだと、各県からどっと集まって800億円ぐらい要望が出てくるんではないかという中で、我々も非常に苦慮しまして、どこまで県の申請が採択されるのか。採択率でいくと、本当に下手すると3割とか4割とかいう形になりまして、議会で御審議いただくに当たっても、余りにも国の財政状況が厳しくて、300億円、しかも800億円ぐらいのエントリーがあるんではないかという中で、一応、県としての当然申請はさせていただいているんですけれども、その結果を踏まえて、議会で御議論をいただくのかなという形で考えていまして、一応、国の結果を踏まえて、議会のほうで補正予算で御議論いただけたらなというふうに思っています。
〇西場委員 その要望した内容というのは、今後のみえ県民力ビジョン・第二次行動計画に沿ったといいますか、今後、県が今年度以降やろうとする事業の先取りと、こういうことなんですか。
〇竹内部長 今回、総合戦略をつくっていますので、その総合戦略を具体化するために今後やろうとするものを、国10分の10の財源を使って、前倒しでそれはぜひやりたいと。優先順位の高いものをそこで要望はしておるというものでございます。
〇西場委員 これは出てきた知恵の出し比べで多い少ないがあるよと。県の財政力とか、人口、面積とかというその指標ではなしに、中身次第ですよというような前ぶれがあって、それなりに知恵を出したものであれば大目につけていただくというような期待もあったんですけれども、実際はどんなことで。
〇竹内部長 先ほど、800億円ぐらいの申請が集まるんではないかと、当初、国のほうが見込んでおったんですけれども、実際に各自治体から提案があったものはそれよりも少なくて、485億円ぐらいの申請があったというふうに、これは報道ベースで私たちもお聞きをしておるところでございます。
したがって、当初800億円も集まるんではないかと、その中の300億円というんではなくて、485億円のうちの300億円という形にはなったんですけれども、いずれにしても条件が、先駆性の高い事業というふうなことで、国のほうでは選択中でございますので、結果のほうはまだ何とも言えない状況でございます。
〇西場委員 最後にしますが、来年、平成28年。今言ったのは26年度補正か。27年度以降、これに対する……
〔「違う、今27年度。来年28年度」の声あり〕
〇西場委員 これ300億円は平成26年度補正やなかったっけ。
〇竹内部長 済みません。説明が悪くて。
平成26年度の2月補正でつけていただいて、全額繰り越しして今年度で。
〇西場委員 平成28年度以降、こういった交付金のことについては何か見通しはないみたいだけれども、それは県として、あるいは全国の各都道府県として、どういうように取り組もうとしているんですか。
〇竹内部長 今回、国の概算要求では、今年、昨年度の補正で行くと1700億円の国費、10分の10を用意していただいて、地方がそれを使って事業をやるという仕組みでしたけれども、来年度の概算要求の中では、国費が1080億円、それと同額地方負担1080億円を合わせて2160億円の事業規模ということで、国費ベースで見ると随分減っております。かつ地方負担がいるという形で、我々としては非常に苦慮しておりまして、これは全国知事会のほうでも、地方の意見をよく聞いて制度設計をしてくれというふうな形で申し入れもしているところでございます。
〇西場委員 全員協議会のときに、人口の捉え方で、北中部と南部で分けるのは、ちょっと異例だし、理解しにくいし、そのためのきちっとした説明なりを、あるいは修正を入れてほしいというお願いは知事にしたんだけれども、その後検討はありますか。
〇竹内部長 全員協議会での委員の御指摘を踏まえまして、人口ビジョンのほうに、今回北中部と南部に便宜上分けてやっていることについて、説明をそこに入れさせていただいて、10月の成案に向けて説明をきちっとするという形で今考えております。委員の御趣旨を踏まえて、そこの部分は説明を入れて仕上げていきたいなというふうに思っております。
〇西場委員 南部と北中部を分けるという今回の区分けの仕方は、南部地域活性化というものを今取り組んでいる中では参考資料になるだろうけれども、それ以外では特段、例えば北中部のデータとか数字とか取組とかいうのは、何らその数字が北中部と分けた数字というのは活用のしようがないです。人口が減ってきておるのは南部だけやないし、北中部にもたくさんあるんだし、地域によって。松阪市だろうが津市だろうが、都市部と農山村部があって、南部地域と同じような取組をしなくてはならない。
今後、北中部、南部という人口データを出して、あるいは政策が偏るということになると、この計画そのものが、県民には受け入れがたいものになるから、これはこういう理由で、今回これだけですよということをきちっと説明してもらったほうがいいと思うし、どこかにチャンスがあれば、もう少しやり方を変えたほうがいい。全体のものだけにしておいて、あと南部だけを抽出した別冊をつくるとか、そういうふうにしないと全体がおかしなことになってしまうということを重ねて意見として申し上げて終わります。
〇田中委員長 ほかにございませんか。
〇下野委員 1点確認ですけれども、このビジョン策定に当たって、政策討論会議等もございました。そういった御意見はしっかり反映をしていただいているんでしょうか。
〇竹内部長 議会で御議論、政策討論会議のほうで御議論していただいて、知事への提言という形でいただきまして、幾つか。例えばですけれども、人口の減少に対する原因の深い分析であるとか、それから県の役割であるとか、あるいは県の目指す姿とか、幾つか御指摘いただいて、それを踏まえて今回の最終案という形で取りまとめをさせていただいて、一定程度反映をさせていただいておるという理解です。
〇下野委員 それは多分、資料の5-2の全員協議会で渡されたものだと思うんですけれども、特別委員会の私も委員長をしていたんであれなんですが、それも一緒に知事提言させていただいて、知事のほうから具体的に、要望を書かせていただいているので、それも織り込んで検討しますというお話だったんですが、そこのところはいかがでしょうか。
〇竹内部長 特別委員会からいただいた提言について、基本的にはそれぞれの回答で書かせていただいていて、それを踏まえる形で今後戦略に基づいて施策を展開するということになると思うんですけれども、個別の話については、中長期的な部分もあるし、毎年度この戦略は改訂をしていきますので、その中で反映する部分も出てくるのかなというふうにも思っています。
〇下野委員 ぜひとも議論させていただいたその中身について、個別の施策だと部長がおっしゃいますので、施策ごとについてはその趣旨もぜひとも政策討論会議の内容も踏まえて入れていただきますように、よろしくお願いしたいと思います。
〇田中委員長 ほかございませんか。
〔発言の声なし〕
〇田中委員長 なければ、3についての調査を終わります。
(4)三重県教育施策大綱(仮称)中間案について
(5)高等教育機関との連携・充実について
①当局から資料に基づき説明(福永ひとづくり政策統括監)
②質問
〇田中委員長 それでは、御質問等がございましたらお願いいたします。
〇芳野委員 常々、三重県議会のファンタジスタになりたいなと思っています。よろしくお願いしたいと思うんですけれども。
この教育施策大綱なんですけれども、これはみえ県民力ビジョン・第二次行動計画との連携というか、どういう位置づけなのか、まず教えていただきたいんですけれども。
〇福永総括監 これは、簡単に申し上げると、行動計画が全体を網羅した計画です。この施策大綱は、それを教育、人づくりの側面から横断的にまとめ上げてあるもので、方針を示してまとめ上げているものと考えていただいたら結構かと思います。ですので、施策に掲げている全ての取組は行動計画にも入っておりまして、そこできちんと進行管理もされるような仕組みになっております。
〇芳野委員 ありがとうございます。
その確認が大事で、だったら、前回杉本議員との全員協議会でのやり取りを聞いていても、やっぱり僕も杉本議員と同じで違和感があったんです。僕、こっちの第二次行動計画は、割とすんなり入ってくるんですけれども、この教育施策大綱は入ってこなくて、まず一つは、やっぱり生き抜いていく力っていうこの言葉の強烈な違和感がすごくて、ここからイメージするのって、生き抜くってやっぱりサバイブですから、そのハードな環境をタフに生き抜くみたいなことですよね。そうすると、ではそれが求められる施策は何かって見ていても、何かいま一つなくて、自立とか共生を述べられていますけれども、それはその生き抜くというサバイブのその単語から連想するものとは、ちょっとイメージがかけ離れているなと思っているので、これは言葉が先行しているけれども、内実が伴っていないんではないかなって気がするんですけれども。
〇福永総括監 私どもとしては、生き抜いていく力というのはキーワードで使っておるんですけれども、その言葉の受けとめ方というのは人それぞれであろうということはわかっておりますので、きちんとその言葉の説明をこの教育施策大綱の中でしておりまして、自立だけに見えてしまいがちなので、やはり共生がしっかり入っているということは明記しまして、他者とのかかわりの中でしっかり生きていくということを、また不足なのであればもう少し書き足して説明していくのかなと思っております。
あと、知事が議会でも言われていましたが、この2つ目の丸には、「知識だけではないよ。それをどう生かしていくのかが大事だよ」という話も書いておりまして、この生き抜いていく力について、いろいろ内容をしっかり説明させていただく形で伝えていければなと思っているのが一つと。
それともう一つ、これは子どもたちに焦点を当てた部分が、この1つ目の方針で生き抜いていく力なんですけれども、2つ目の方針とセットで見ていただきたいなというのがあって、2つ目の方針は、教育安心県の実現で、これは子どもたちを取り巻く教育環境について述べている部分ですけれども、やはり子どもたちだけに背負わせるのではなくて、教育環境をしっかり整えて、そういうところで、これからの時代というのは、なかなか将来予測も難しいし、不透明な時代であるということも言われておりますので、やはり子どもたちの部分と、それから教育環境の部分をしっかりセットで打ち出していきたいというのがございます。
子どもたち、これからリーダーになっていく人もいますし、やっぱりなかなかそこまで行くのが難しい方も見えます。いろんな生き方をしなければならない、子どもたちは多様ですので、両方に視点を当てたときに、この生き抜いていく力というのがいいのかなと、こちらは今考えております。
〇芳野委員 そこが一番最大の乖離点で、この「生き抜いていく」の「抜く」のこの字をバツしてもらって、ひらがなの「て」を書いて、「生きていく力」としてもらったほうがすんなりいくかなという僕は気がしていますし、生き抜いていくというのは、結局その手法が先行して、最終的にどういう人生を送っていくかということで言うと、豊かな、幾つかに豊かなって散らばっていますし、この県民力ビジョンでも3つの豊かさというふうに言っているので、最終的には豊かな人生を送ることが目的であって、生き抜く力というのはその手法論、そこで何とかして頑張っている姿でしか見えなくて、その子どもたちに持ってもらいたい最終目標をあらわしていないような気がするので、生き抜いていくではなくて、僕は生きていく力かなと思うけれども、それも一つの手法であって、最終的には、豊かに生きる力とか、そういうことを僕は目指すべきかなというふうに思うんです、その人生の目標としては。そうすると、この県民力ビジョンの第二次行動計画ともリンクをするし、その手法に入っていってしまうんではないかなと。
結局、では生き抜いていく力を要請するために何をするんやということで、この施策を見とっても、自然体験を頑張るぐらいは、生き抜いていく力かなと思うんですけれども、それ以外がちょっと見えてこないんです。だから、まず一つ僕はそういった感想に対する意見と、この主な取組の中で、では生き抜いていく力を要請するための取組というのがどういうものがあるのか教えてほしいんです。
〇福永総括監 この生き抜いていく力というのは、文科省なりに言うと生きる力になるんだと思うんですけれども、基本的に総合的なものでございますので、何かサバイバルの力とかそういうものではなくて、基本的に学力も体力も全部含んで、人とつながる力も、ここには共生の力も入っていると書いてありますし、芸術を愛する心も全て含んだ総合的なものとして捉えておりますので、ここの教育施策に掲げているものは、これはある意味あらゆるものが該当してきますし、その基礎になる家庭教育や幼児教育のところにも、いろいろ今年、今回新しいものも盛り込んでいますけれども、そのあたりも該当してくるというふうに広く考えております。
〇芳野委員 福永総括監も、いろいろと取りまとめが大変かと思うんですけれども、全てがそこに生き抜いていく力につながりますよっていうのは、ちょっとやっぱり逃げの答弁かなという気がします。一番初めに掲げて、いわゆる文科省が言うような生きる力とか、生きていく力とかっていうのはよく使われますけれども、多分そこでは使われて手あかがついているので、もう一つ進めたいという知事の思いはわかりますけれども、ちょっと違うほうに進めてしまったなという気がするんです、生き抜いていくという言葉を選んでしまった段階で。そこは修正していただいて、全てに連携するんではなくて、具体的に生き抜いていく力をと言うのであれば、もっとより具体的な施策を出さないと、多分県民は何か違和感を感じる人が出てくると思うんです。
それはもちろん、知事の強い思い入れで、そこはやっぱり出したいということはあるかもしれませんけれども、僕はすごい、首をかしげる人は結構おるんちゃうかなというふうに思うので、もう少しやっぱり、もし今後議論する中では、さっき言ったように、生き抜いていく力に必要な施策は全てですというのではなくて、もう一回整理をしてもらわないと、僕は納得できないんですけれども。
〇福永総括監 ここでは、特に3番目の丸を用意しておりまして、生き抜いていく力は、その定義は僕は変わらないと思いますが、特に学力・体力あたりは強調して書いてございますし、これまで取り組んで、県としては余り踏み込んでこなかった幼児教育なんかも踏み込もうとしております。学力・体力のところも、例えば体力ですと、1学校1運動プロジェクトとか新しいものもやっていくことにしていますので、そのあたりは特に力を入れてやっていくという説明はできるかなと思います。
〇芳野委員 32ページの豊かな心の育成というところは非常に充実していて、郷土教育とかこの辺も入っていると思うんです。ここの3つの丸を見ていても、では生き抜いていくという言葉にこだわっていかんでも、豊かに生きる力とか生きていく力であっても、この表現は別に変わらないと思うので、やっぱり生き抜いていくという以上は、もっと踏み込まないと、生き抜いていく力って掲げながら、③は確かに今まで入っていない部分かもしれないですけれども、生き抜いていくということに直結するような具体的な表現ではなくて、これが生き抜いていく力ではない別の表現になってもこの③は素直にすっと読めるし、逆に32ページにもあるように、豊かな心を育成したいんだという非常に強い思いを感じるんであれば、感じますので、僕は。心豊かに生きる力とか、豊かに生きる力というほうがすんなりするし、何かサバイバル的なイメージを受ける生き抜く力っていうのに固執をする必要はないと思うんですけれども。教育施策の会議でも、特に異論はなかったんですか。
〇福永総括監 総合教育会議で3回にわたり議論をしてきている中では、この言葉に対する違和感はいただいていません。
いただいた意見は尊重させていただいて、総合教育会議でも伝えまして、最終案に向けてはまだ議論することにもなっておりますので、協議はしてまいりたいと思います。
〇芳野委員 なかなか変わらないということであれですけれども、議会でそういう意見が出たと太字で書いておいてもらえればなという思いがあるのと、もう一点、行動計画ビジョンとの連携で言わせてもらうと、時を越えた協創というのも、すごい僕は引っかかりまして。これこっちには、協創の好循環という、次代につないでいく協創の好循環という表現、ここの中にも入っているんですけれども、これをそのまま使えばいいのに、なぜ「時を越えた」なのかなと。映画のタイトルみたいですけれども、何ていうのか、結局、多分言いたいのは、時を経ても色あせない協創とか、そういうことですよね。ずっと続いて、継続をさせていきたいということではないですか、協創の取組を。色あせないんではなくて、例えば協創の取組はずっと次世代まで続けていきたいというのが、この時を越えたということだとすると、時を越えてしまったらだめなんではないかなと。それだったら、ずっと続けていく好循環を回していくというこっちの表現のほうがいいのになと。せっかくいいのに、なぜこっちになるとこんな別の表現で。
〇福永総括監 ありがとうございます。
言葉に関しては、なるべく県民に訴求力のあるように、あえて挑戦的に使っているところもあるんですが、どうして時を越えたとしたかといいますと、教育というのは、これはよく言われることなんですけれども、一人でできることではなくて、それまでの段階で行われてきたいろんな取組を関心を持って尊重して、それを踏まえて教育をし、その取組を次の方につなげていくという、幼、小、中、高の連携なんかでは必ず言われることなんです。そういういろんな方がかかわった教育、横の連携の教育が、縦の接続でつながっていくことで、時間をかけてようやく価値というか、その子にとっての価値がつくり出されるというそういう意味で、普通の協創ですと、ある一定の時間内でつくり出されるものだと思うんですけれども、教育に関しては、時間をかけてようやく教育的価値というのは出てくると。そういうことで、縦の接続と横の連携が伴わないと協創になりませんよということで、時を越えた協創と呼んでいます。
〇芳野委員 協創の取組を始めながら、やっぱりそれを熟成させていくというか、好循環を回しながらどんどんどんどん進化をしていく、深めていくということだと思うんです。そうすると、やっぱり時を越えたという表現はちょっとおかしいんちゃうかなという。時を越えるって何かちょっと、時を越えるということは、今の時点から熟成して重ねていくということですよね。それは時を越えることなんだろうかという、ちょっと違和感を感じるんです。これはまだ僕もうまく言えないですけれども。
〇福永総括監 表現はいろいろあるかもしれませんので、そこはまた検討はしていかなければいけないと思いますけれども、具体的には、例えば特別支援教育で導入しようとしているパーソナルカルテというのがございます。パーソナルカルテというのは、保護者などがいろんなものを書いて、教員に伝えて、家庭と教育との連携の中でずっと引き継がれていって、特別支援教育の成果を上げるというようなものなんですけれども、あれなんか、例えばもう現実的に時を越えて協創しているものではないかなという気はするんですけれども、現実的にそういうものをどのように呼んで県民にアピールしていくのかというときに、今は私どもの言葉の選び方としては、そういう選び方をさせていただいているということです。
〇芳野委員 施策として、そういうずっと続いていって結実しているものもあると思いますので、それはいいと思いますし、まさにそういうのは、協創の好循環がうまく回っている事例と紹介できるのかなというふうに思うと、また、せっかくここでつくった行動計画にリンクをしているのであればさらに、言葉は同じような言葉を使うほうが、県民の皆さんにとってはわかりやすいかなと思うので、ここは「時を越えた協創」よりは、「協創の好循環を推進していきます」、みたいなほうがいいということも太字で書いておいていただいて、僕一人が言っているのでなかなか、僕の考えが違うのかなと思いますので、広く皆さんに考えてもらえればなという気はします。
以上です。
〇田中委員長 ほかございませんか。
〇下野委員 55ページのCOC+の事業について、福永総括監から、こんな6800万円の規模は大きいというお話でしたので、この5年間では、まず学生というのはどれくらいという、規模といいますか。
〇福永総括監 それは、この就職の目標数値でいくと、分母がどれくらいになるんだろう、そういう趣旨の御質問でしょうか。
〇下野委員 この10%向上というのは、この事業に対して10%という意味なのか。何が言いたいかというと、県内就職率を上げる方策というのは、これに頼るわけではないですよね。これだけではないですよね。
〇福永総括監 おっしゃるとおりこれだけに頼るんではないんですけれども、県内就職率を上げようと思うと、いろんなことに幅広く取り組んでいかなければなりません。今、大体3000人ぐらいの学生が県内の大学を卒業するんですけれども、それを10%上げようと思うと、約300人県内に今よりもたくさん就職させる必要があるんです。それを三重県も努力をするし、これは行動計画に掲げて努力するし、三重大学やほかの大学も一緒になってこれを達成に向けて努力していきましょうと、そういう趣旨で考えていただいたらと思います。
〇下野委員 この位置は、3000人の10%は300人というのはわかるんですけれども、その300に対して、このCOC+事業だけでという意味合いなんですか、それは。
〇福永総括監 それだけで目指すというものではなくて、COC+事業もそれに貢献するということで、一緒の目標を目指していただくというだけのことでございまして、このほかにも、例えば先ほど申し上げた奨学金の創設ですとか。いろんな取組を我々もする中で10%の向上を目指していくし、このCOC+も、そもそもこの事業採択のための基準に、補助要綱に10%上げる以上の目標を掲げないといけないとなっていまして、だからそもそもの補助の要件として、こういう目標を掲げることになっておりまして、三重大学が他の大学に呼びかけて、この目標のもとに一緒に頑張ってもらうことになったというふうな解釈だと思います。
〇下野委員 おっしゃる意味はわかったんですけれども、ここの書きぶりからすると、この事業の目標として10%向上というのは、これも包含してという意味だと思うんですけれども、そこのところがちょっと。
〇福永総括監 説明不足で申しわけありません。
県の目標としては、これも含めてほかの取組も含めて10%向上するということなんですけれども、COC+の目標としては、要は三重大学やほかの大学の意識としては、この取組の中で10%上げていこうとしていると思います。そういうふうな取組でございますので。
〇下野委員 ちょっと、その10%というのが、これ単品ではないということは、今の総括監の話はわかるんですけれども、これだけ見ると、この事業で10%という形に見えてしまうので。
〇福永総括監 事業協働団体の中には、三重県も入っておりますので、だから三重県のやる、例えば奨学金の創設ですとか、いろんなほかの取組も、この事業に貢献するという意味にもとれますので、要は、三重県の取組やほかの協働している大学の取組や、協働している民間団体の取組、全部含めて総合力で10%上げようということなんです。
〇下野委員 今、おっしゃられたのを付記するべきやと思うんですけれども、どうでしょう。これだとこの事業の目標としてと書いてあるけれども、総合的にという今の言葉で理解できますけれども。
〇岡村課長 今の目標なんですけれども、このCOC+の事業の中では、事業協働機関とか事業協働地域とかという考え方がございまして、この就職率を10%上げる目標というのは、事業協働地域の就職率、この場合、三重県なんです、事業協働地域というのは。三重県の就職率を10%上げていくというのを地域と一緒になって高等教育機関が目指していくという、ある意味アウトカム指標のような形で置くようになっていますので、共通した目標として、今頭に置いておるという考え方なんです。
〇下野委員 わかっているんですけれども、それが、だからこれ一つだけという趣旨ではなくて、全てを包含して10%上げるという趣旨で伝えていただきたいということです。
お話はわかりました。
〇岡村課長 そのように修正するようにいたします。
〇田中委員長 それでは調査の途中ではありますけれども、ただいま12時1分です。ここで一旦休憩として、再開は午後1時からといたしたいと存じます。
暫時休憩いたします。
(休 憩)
〇田中委員長 それでは休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
4番、三重県教育施策大綱(仮称)中間案と高等教育機関との連携・充実についての御質問等お願いいたします。
〇長田委員 まず、総論的なところから、教育施策大綱のほうを質問させていただきたいと思います。
今回、これを見させていただいて、教育施策大綱のほうの1番から11番、これ非常にわかりよいなと思って、これはええなあと思うとるんですが、その前の基本方針の6本のところのタイトルづけが、ちょっと非常にわかりにくいなというイメージがあります。生き抜いていく力については、もう言いませんので、その次の2番の、例えば教育安心県の実現という表現で、この6つのタイトルを見ただけでは、その教育安心県が何なのかがわかりにくいなというのが1点。それと5番目の三重県ならではの教育というのも、内容を読むとよくわかるんですが、タイトルを見とって、ああそういうことかというのがわかりにくいなというのがあるんですが、その辺のところはいかがかなというのがまず最初です。
〇福永総括監 私どもの考え方としては、一定県民の方々への訴求力のある言葉をひとつ使いたいなというのがあって、タイトルにそういう意味の言葉を並べている部分がございます。しっかりその内容を書き込んでいけばいいと思っておりまして、ただ、タイトルと内容だけだと、それは不親切なので、ですのでタイトルの後に2行、または3行の要約した言葉をつけておりまして、ここで大体の把握をしていただいて、そして説明を読んでいただくということで、そういう形で提示しているということでございます。
〇長田委員 そうすると、21ページから後のような形で、この二、三行のもついた形で出とって、20ページのように一個ずつついているわけではないという解釈でよろしいんですか。
〇福永総括監 はい。
〇長田委員 では、それはそれで結構です。
その中で、生き抜いていく力の中の21ページです。丸の3つ目、課題となっている学力・体力の向上に向け優先度を高くして取り組むというふうに書いてあるんですが、生き抜いていく力の育成というところからすると、結果として学力・体力が向上していくのであって、これに向けてしていくものではないような気がするんですが、いかがですか。
〇福永総括監 生き抜いていく力というのは、先ほど申し上げたように総合的なものなので、どちらが子どもでどちらが親かみたいな話ではないんですけれども、要は学力なり体力なり、いろんな力をつけることによって、総合的に生き抜いていく力が向上するということもあるでしょうし、生き抜いていく力を向上させる中で、いろんな力が上がっていくということもありまして、私どもとしては、生き抜いていく力の中でも、とりわけ今回知事は、課題となっている学力と体力を重視して取り組んでいきたいと。そのあらわれがこの前、県政運営方針で重点取組も説明させていただきましたけれども、学力と体力を取り組んでいくというところにもつながっております。
〇長田委員 生き抜いていく力のそのサブタイトルというか内容を読んでいますと、夢と志を実現できるよう自立、共生する力です。ところが課題のところからいくと、自主的な力というよりも強制的にさせるようなイメージで、反対の方向にとれるんですが、どうですか。
〇福永総括監 教育の手法というのは、まず基本的なところを教えて、だんだん応用の力をつけていくというようなこともございまして、全て自主的に学べるものでもございませんもので、当然基本的なところは教えるということも大事ですので、うまく絡み合わせて、基本的なことも教えて動機づけをして、自主的なものをということも重要な教育手法でございますので、教えるという部分は当然必要ですので、そこを広く捉えていただければと思うんですけれども。
〇長田委員 どちらかといえば、やる気にさせる、やる環境をつくるというのが教育をする側、指導する側ではないかなと。それに対して子どもたちが自主的にこういうことをしたいなということの中で、結果として学びたいという力が出てきて、結果として学力・体力が向上するべきものやと思うてますので、これを先にすると、子どもたちにとって負担になるような指導にならないかなという気がするんですが。
〇福永総括監 学力・体力の向上に向けて取り組んでいくというのは、当然その中身がどうかが重要であって、その取り組み方はいろいろあると思うんですが、例えば30ページがこの施策の3番の主な取組内容でございます。例えば一番最初に総括的なことが書いてありますけれども、取組の1は、子どもたちが主体的に学びということをやっぱり重視して取り組んでいくということを基本に書いてございますし、例えば6番の取組はアクティブ・ラーニング、最近言われているアクティブ・ラーニングですが、これは子どもたちの意欲を引き出していく学習手法でございますので、こういった中身で子どもたちのその意欲を育んでいくことを重視してやっていくということでございます。
〇長田委員 その辺は見解ですので結構です。
それと、20ページのところの、いつもよく言うんですが、丸の上から4つ目、そしてのところなんですが、いつも家庭、地域住民、これはよくわかるんですが、企業という言葉がある割には、企業の役割が比較的どこにも書かれておらんことが多いんですが、その辺のところはいかがですか。
〇福永総括監 例えばですけれども、どこに企業の役割が全て網羅されているのかは、僕も探さんとわからないんですけれども、例えば51ページをごらんいただきますと、教育への県民力の結集に向けて、各主体に果たしてほしい役割というのをこうやって整理をしておりまして、最後のところで。51ページの一番上の4番に、企業はこういう役割を果たしていただきたいということを整理してございまして、この辺に書かれていることは、施策の内容として当然重視して取り組んでいくというふうに考えております。
〇長田委員 では、その辺のところで、それはそれで結構です。
そしたら、そういう形で表現の中で、これ全体を見ていると見にくいんですが、今のサブの2行ぐらいを入れていただいて、最初に出ている言葉がどういう意味なのかなというのがわかるような形でつくっていただくとともに、施策については、比較的幼少期から青年期と、非常にきれいに並べられているなと思いますので、その辺が県民からわかるような形で進めていただければなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
〇田中委員長 ほかにございませんか。
〇舘委員 高等教育機関との連携・充実についての54ページの一番下のところです。9月に受託事業者が決まったと言われた、そこがどこなのか教えていただきたいのが1件と、その後のCOC+の関係の中で、10%の形の中での話で、三重県は地域なんですよと。その協働機関の中の地域として三重県が入っているというのは、そのお話を聞いてわかった程度ですけれども、あと県内企業・団体20と、このようにされていますけれども、どういうところになるのかお教えいただいて、聞いただけではわからんので、聞いた後に資料をもらえるとうれしいと、こう思います。まずどんなところか。
〇岡村課長 まず、センターのほうの受託ですけれども、MブリッジというNPO法人です。
〇福永総括監 COC+に参加する企業ですけれども、代表的なところでいうと百五銀行ですとか、三重県商工会議所連合会ですとか、ICDAホールディングスですとか、光機械製作所ですとか、幾つか名前が上がってございます。
〇舘委員 いただけるものなら資料をいただきたいなと思います。
それと、もう一つ教育施策大綱のほうですけれども、全体的に本当に議論されてきていただいているんだろう、また25ページの体系でも、人生の一生の順番に上げてずっと来ているようになっていて、本当に評価すべきところは多いと僕は思っています。
しかし、その中で、今までの芳野委員、また長田委員等々、この議論の中でも含めて、議会の中でこの生き抜く力ということで、本会議等々でも議論があるところでありますし、先ほどお聞かせをいただいた総合教育会議、この中では議論はなかったと、このようにもおっしゃられました。これからパブコメも求められていけば、いろいろな意見が出てくるんだろうというふうに思うけれども、これだけ今議会の中で、この生き抜く力を生きていく力である、また別の部分でも芳野委員はそのことをおっしゃっているので、この全体的な知事の考え方、思いというか、そんな理論、理屈というのは、よくわかりますが、余りにも福永総括監がよく現場も知り、いろいろなことを知ってみえるんで、議論を聞いてると、論破してしまいかな、そう思うと、総合会議の中でもいろいろな話もあっても、余りに説明がうまいというか、理屈が立っている部分があるんで、というふうに受けてしまうので、1回この部分についても、当然現場の意見であったり思いであったり、それは必要ですけれども、この言葉を聞いて、本当にええんかなという、そういうふうな疑問もあるわけで、一度その総合教育会議の中でも、議会の中でもこういう思いがある、ただこれにはこうやって答えたけれどもと言うていただいても結構ですけれども、1回議論を積んでいただいて、せっかくここまで来ているものをやめてしまう必要はあらへんし、最終は知事のほうが大綱を策定するんやて言ってしまえば別やけれども、それまでに議論を積んでいただくことをしっかり強く強く要望させていただきます。
以上です。
〇福永総括監 ありがとうございます。
少しだけ補足させていただきたいんですけれども、総合教育会議で生き抜いていく力という言葉そのものには、実は余り議論がなかったんですが、この力の中身については大分議論になって、ここに何かを書き足してほしいとか、そうやってできたこの説明ではありますので、総合教育会議では、やはり中身の議論は相当されておりました。
私どもが思っているのが、大綱というのは、やっぱり知事が策定すると法律に書いてあるものでございまして、知事が県民の方にどう訴えかけていくかという重要な文言ですので、言葉の選び方は、やはり知事の思いというのも重要ですので、そこも一点わかっていただきたい部分がございます。
今、いろいろ意見をいただいていますので、それもしっかり伝えまして、総合教育会議でまた議論させていただきたいと思います。ありがとうございます。
〇舘委員 それをそうやって言われると、知事の策定するのはよくわかる。けれどもパブコメであったり、その会議の中でいろいろ出てくること、県民の皆さんのその思いに沿っていくのが行政をしていく部分ですから、知事が知事がというよりも、委員の皆さんであったり、この場であったり、出てくる意見であったり、これから出てくるであろうバプコメの中でもいろいろな多様な意見が出てくると思うけれども、それも本当に真摯に見ていただいて、尊重していただいて、大綱を策定するようにしていくためにも、いま一度内容の中で、この具体的なことにしっかり議論を積んできたというのはよく理解はできますので、それ以上にやはりいいものにするには、知事の思いだけではなくて、そういう意見を本当に真摯に受けとめて議論していっていただきたい、こう思います。
〇西場委員 さっきの話だけれども、それは知事がつくると法律に書いてあっても、法律ではそう書く。法律では知事がつくるって書いてあるけれども、知事が一人でつくるわけではない。そういうことを福永総括監、あなたは説明の中で、知事のスタンスでつくりましたとか、知事の公約に花が開いたと書いてあるから、その表現でつくりましたとか、知事の姿勢をこのようにあらわしましたとか、あなた知事を強調するけれども、あなたにとって知事は一番中心的な人物だけれども、知事個人に全てを、県の子どもたちを教育するというものの政策全てを委ねているわけではない。知事は最終的に自分の名前でこれをつくるんだけれども、それまでに、先ほどからある総合教育会議ですか、こういうものとか、あるいはこれからやられる県民の声を聞いて、最後はつくるんです。その結果として知事がつくったということになるんであって、県当局の代表として。だから、余り知事が知事がということは、説明の途中で必要に応じて程度でしていかないと、ちょっと違和感というか、感じとして引っかかるところが多い。
この総合教育会議は、教育長とかいろんな人がおるんでしょう。誰がトップですか。
〇福永総括監 ありがとうございます。
知事と教育委員会の協議の場ということで、今年から設置されていますので、正式なメンバーは、知事と教育委員5名でございます。教育委員の中には教育長も入ってございます。
〇西場委員 そうすると、今日説明してもろたのは、県の教育長はじめ、県の教育委員がみんな了解しておるということですか。基本方針なり、そして最後のほうのこの施策も含めて了解したということですか。
〇福永総括監 協議の場で了解いただいています。
〇西場委員 いろんな新しい取組があります。道徳教育のあり方とか、それから学校図書の読書、ビブリオバトルをやるとか、南部の市町が連携するというようなことで新しい取組があるが、これみんな1学校1運動プロジェクトとか、こんな具体的なことを県の教育委員会も了承したということか、もう既に。
〇福永総括監 これらの取組については、新規だけではなくて継続も含めてなんですけれども、各部局に照会をしまして、この施策にぶら下げるのはどういう取組にされますかということで、各部局とも了解の上で載せております。
〇西場委員 相当内部での詰めが進んでおるという理解で、大変御努力があるなという理解に改めてさせてもらいます。
その上で、ちょっと私も今までの議論に、少し聞かせてもらって思うんですが、生き抜いていく力、これは恐らく、今まで生きる力というのがごく一般的な表現であった。それをさらに強めていこうという意欲が、この生き抜いていく力に入っとるんかなと、私はそういうような理解をいたしました。
しかし、先ほどからいろいろ意見もあるし、この間の全体の会議でもいろいろ意見が出てきたように、これは、ひとつ偏った、ここに自立、共生という言葉で説明してあるんですが、むしろ共生という言葉より、自立のほうを強めたようなことではないかと、いろいろな意見が出ています。
ですから、先ほどからいろんな意見もありますから、私は自立でもあり共生でもあるということをきちっと説明をして一緒の意味だということであれば、生き抜く力ということのイメージが、少し偏っていると、このイメージが強いので、あえて自立、共生もこの文言の中に入れていくと。生き抜いていく、自立、共生の力の育成と、こういうふうにすればいいんだと提案をしたいと思います。
もう一つ、次のページの生涯現役・全員参加型社会に向けたという、この生涯現役・全員参加型社会、目新しい言葉で、少しインパクトがあっていいんだけれども、今の説明だと生涯学習のことだと、こういうようなお話です。現在文科省も生涯学習局という名前が残っているかな。であれば、そういう常識的な部分もやっぱり兼ね合わせて、さらに新しい三重県政用語も入れながら味をつけていくということのほうがいいから、これにしても一つの提案ではあるけれども、「生涯現役・全員参加型社会に向けた生涯学習基盤の充実」と、こういうようにすれば、タイトルとして素直に受けとめやすいと、こんなこともあるので、最終案をつくるまでに、ひとついろいろ御検討をしていただくようにお願いをいたしたいと思います。
〇福永総括監 ありがとうございます。
先ほど、知事の話をし過ぎまして、本当に申しわけございません。
当然ですけれども、県民の方の意見を踏まえてやるのが当たり前でございますので、今いただいた意見をきちんと整理をしてまいりたいと思います。ありがとうございます。
〇倉本委員 三重県教育施策大綱のところで、ちょっと全体的な話をお聞きしたいというか、まず確認をしたいんですが、先ほどの答弁の中で、大綱をつくるに当たって、各部局間の調整等々はある程度やっているよという御答弁だったと思うんですが、これは8割9割でき上がっているというか、裏づけとなるような調整はある程度は済んでいるという理解でいいですか。
〇福永総括監 各部局に対して照会をして載せていますので、各部局がこの取組をやるつもりであるということは間違いありません。これから予算論議もありますので、ひょっとしたら落ちていくものもあったり、逆につけ加えるものもある可能性がありますので、最終案に向けて、それは調整をさらにしていきたいと思います。
〇倉本委員 ありがとうございます。
ある程度調整ができているというふうに理解をいたしましたが、その中で、県庁内部の話はいいんですけれども、企業の役割であったりとか、市町の役割というものも記載をされていると思うんですが、このあたりの調整というか、企業についてはある程度いいのかなとも思うんですが、特に市町の部分の調整等々は、これはどういうふうになっているんでしょうか。
〇福永総括監 今のところ、市町とは調整をしておりません。ですので、パブリックコメントと並行して、各市町に意見照会はしたいと考えております。
〇倉本委員 ありがとうございます。
それは、ぜひ早目にしていただければと思うんですが、特に気になるのが、51ページの市町との役割分担の中で、市町の役割の中で、義務教育と幼児教育は、基本的には市町の担当ですよというふうに記載をされていると思うんですが、これ現状でいくと、特に私立の小中学校あたりが、大きく市町の意識としては外れていると思うんですけれども。そのあたりはもう小中については、そっちでやってくださいよということを明確に言うということでいいですか、理解は。
〇福永総括監 ここの51ページの7番の項目というのは、県と市町の役割分担について述べておりまして、私立のことは、ここには意図としては盛り込んでいませんので、県と市町が、今教育、どちらも役割があって担当しておりますので、そのときの分担はこういう考え方ですよねと書いてあって、私立のことは特にふれていませんので、基本的に建学の精神が私立にはございまして、私的にやっていただくことでございますので、こちらがいろいろ補助をしたりという立場ではあるんですけれども、特にこうあるべきというような形では示してございません。
〇倉本委員 特に、私も市議会議員をやっていたので、その辺は気になるんですが、結局何か事が起こると、私立だけ、同じ小中であっても、それは県の対応ですよということで外れてしまうんです。こういった記載があったので、これはちょっと一歩踏み込んで、考え方を変えていくのかなと期待をしたんですが、そのあたり、何か議論というのはありますか。
〇福永総括監 私立に関しましては、そこまで踏み込んだ議論は今のところしておりません。当然連携をしていかなければならないというのは考えておりますので、今後検討の課題の一つかなとは思っております。
〇倉本委員 それ結構重要なことだと思いますので、なすり合いみたいなことにならないように、ぜひ御調整をしていただいて、前向きに検討していただければと思います。
〇田中委員長 ほかいかがでしょうか。
〇芳野委員 先ほど、福永総括監の答弁の中で、学力の中身の議論が総合教育会議の中であったということですけれども、具体的にはどういう議論があったのかを教えていただけますか。
〇福永総括監 学力の中身というか、生き抜いていく力の中身の議論がございました。
例えば、どんな議論があったかといいますと、思い出すままに申し上げると、自立と共生に分類しましたが、ここに創造とか挑戦ですとか突破、そういう3つ目の力を位置づけるべきではないかというような議論もございました。それは結局位置づけられなかったんですけれども、例えば創造、クリエーションの創造ですけれども、その創造の力に関しては、丸の2番目のところに、新しい価値の創造へとつなげるというこの表現を加えることによって、その意図を盛り込んでいこうというふうに決まったり、課題を乗り越える力だけだったのが、やっぱりこれからの時代は、困難に直面したときに、それを乗り越えていく力が重要だから、困難という言葉も入れましょうとか、そういういろんな議論がございました。
〇芳野委員 委員の皆さんは、多分その新しいもう一つのいろんな力を加えることで、この生き抜いていく力を理解しようという方向性にいったんだろうなというふうに思うんですけれども、私としては、やっぱりこの表現というのは、改めてもう一度委員の皆様にも伝えていただいて、この表現自体も一考いただくということをお願いをするとともに、もう一つ、どういうことが必要な学力なのかという議論も、やっぱりすべきかなと思って、今の学力調査の結果だけがもちろん必要な学力ではないと思うんですけれども、その辺の議論というのはあったんですか。
〇福永総括監 基本的にここに学力観の形で、2番目の丸が、何を学んだのかだけではなく、それをどう生かすのかの部分が学力の考え方になるんですけれども、国のほうでも、学力は3つの要素に分解できると。1つは知識・技能、もう1つは判断力、表現力、何たら力。正確には忘れましたけれども、そういう知識を生かす力の部分があって、3つ目が意欲、学習に向かうその意欲でして、その3つに文科省的には整理されていて、私ども三重県としても、今までの学力って、知識だけに偏りがちな理解もあるので、そうではないよと。今求められているのは知識だけではなくて、それをどう生かすかだということで、それをここに強調して書いたという形でございます。
〇芳野委員 余り踏み込み過ぎると、ちょっと教育委員会の話になってくるのかなと思うので、これ最後にしたいと思うんですけれども、今策定途中でしょうけれども、教育ビジョン。その前の、現行の部分だと、思考力とか判断力とか表現力の育成みたいなのも入ってきていて、これはその教育ビジョンにも引き継がれていくのかなと思うんですけれども、この施策の中には、そういう部分が余り強調されていないように感じるんですけれども、その辺はどうですか。
〇福永総括監 施策は、これはもう私どものルールとして2行で書いて、簡潔に示すことにしましたので、非常に簡潔な表現になっておりまして、そこまで詳しく書いていないということなんですが、例えば先ほど申し上げたアクティブ・ラーニングなんかは、当然思考力なんかをしっかり育むためのものですので、各取組の中にはそういう意図したものがしっかり含まれているというふうに解釈していただいたらと思います。
〇芳野委員 教育施策大綱と、先ほどこの行動計画の連携の話も、議論を当初させてもらいましたけれども、結局議会としては、議決はこちらだけで、施策大綱はこういった形で議論はできますけれども、最終的な決定は、会議なり、知事だと思いますけれども、今日議論した中身をしっかり伝えていただいて、できれば表現を変えていただきたいというのは思いますし、ここの中には、今よく精査したら、生き抜いていく力って入っていましたので、ここの表現をどう変えていくかに主戦場を移したいと思いますので、ありがとうございました。
〇田中委員長 ほかよろしいでしょうか。
〇長田委員 38ページに、いじめ防止条例というのがあるんですが、これは県全体、総合的な視点でのということですか。県全体として、いじめ防止条例をつくっていくのか。県立高校、市立の小中学校、私立、そんなふうに分けずに、全体を把握した形でつくっていくのか。どういうことをつくっていくのか教えてください。
〇福永総括監 これは、ちょうど教育委員会が担当になって、現在検討中でございますので、そのあたり、ちょっと具体的なところまでは、私はまだ把握しておりません。これから進めていくと。
〇長田委員 ということは、教育委員会が中心になっとるということは、私立学校には適用されないかもわからない、そういうのもわからないですか。
〇福永総括監 ちょっと今のところわからないです。
〇長田委員 その辺の形で、よく市教委や県教委や私立やということで、いろいろ分かれるんですけれども、その辺のところが総括的にできるようにしていただければなと思うのが1点です。
それと、もう一つだけ気になるのが、「活かす」という言葉なんですが、大体知事部局は「生」という字を書くんですが、この教育大綱だけは「活」と書いてあるんですが、これはあえて書かれとんのか、生き方ということの中で変えたのか、それだけ教えてほしいんですが。
〇福永総括監 実は、総合教育会議の中で、これは議論になったんです。委員から、活力の「活」にしたほうがいいんではないでしょうかという意見を踏まえて「活」に統一しています。ただ、ほかの文言、文字面をそろえているところがまだ曖昧な部分があって、そこら辺はしっかり、まだ食い違っているところもあるかもしれませんが、この「活かす」に関しては、活力の「活」を使うということで合意しております。
〇長田委員 実は私、昔それを質問したら、県は「生」で決まっていますと言われたことがあったもので、その辺がどうなっているのかと思って。わかりました。
〇田中委員長 ほかいかがでしょうか。
〇西場委員 今後のスケジュールで、最終案を12月中旬に議会常任委員会でということが書いてあるんですが、これはこのように協議をするだけなんですね、これから策定に向けての。議会としては、特に採決とかは必要ないんですか。
〇福永総括監 それは、余り知事、知事と言うなとおっしゃいましたので、なかなか申し上げにくいところもあるんですが、実はこれ、法律に、知事が策定すると書いてある法律と、ものによっては県が策定すると書いてある法文があって、県が策定するのほうは、当然議会も交えて、議決とかそういう話になるんですけれども、知事が策定すると書いてある法律は、基本的に議決の対象にはならないんです。ですので、文科省のQアンドAは、議決対象とはできないという、不可能的な書きぶりで書かれておりますので、それを受けて、私どもも議会の御意見はこういう形でお伺いして、最終、知事に決めていただこうという形で進めております。
〇西場委員 了解しました。
〇田中委員長 ほかよろしいでしょうか。
せっかくですから、私のほうからも。
今回の総合教育会議自体は、首長のこういう分野への意向をしっかり反映させていくということですので、知事が策定をし、議決対象としないということについては理解しているんですけれども、やはり当委員会でもかなりの意見が出ていますので、今後その総合教育会議の中で、しっかりとやっぱりこの委員会での議論は反映をさせていただきたい。反映というか、各委員の方には、一定理解をいただいた上で、最終案に向けてやっていただきたいということがあります。
その上で私も、私の議員個人の意見として申し上げたいのは、学力の向上、体力の向上というのは、本県として、重要課題だと捉えているのは当然のことだというふうには認識はするんですけれども、最終的に、学力を向上させていくために、体力を向上させていくために必要なもの、だんだんブレイクダウンしていくと、やはり家庭の中での子どもたちの育ち方というか、暮らし方、生活習慣に起因するところが非常に大きいというふうに思います。これは、私も3人の子どもを育てながら感じていることでありまして、そのあたりの家庭での生活習慣をきちっとしていくというところへのアプローチが、端的に申し上げますと、読書習慣とかそういうことで済ましてしまっているような嫌いがあって、具体的なアプローチがやや弱いのではないか。地域社会においても同様で、では具体的に県としてどうしていくのかという部分については、なかなか弱いのではないかなというのが、これまでの県教育委員会としての取組のように感じています。そのあたり、今回新たな教育施策大綱を設定をしてやっていく中では、何か議論はありましたか。
〇福永総括監 家庭教育というのは両面ございまして、いわゆる子ども・家庭局がやっている環境づくりの子育て支援と呼ばれる部分、あれは家庭教育がうまく機能するための環境づくりだと思うんですけれども、その部分と、もう一つ、家庭教育を直接啓発するそういう取組が必要だと思っておりまして、三重県としては、私が後で申し上げた直接啓発のほうが弱いと思っております。
今回、例えば26ページに家庭教育のことが書いてあるんですが、例えば2番目の取組が、生活習慣、読書習慣、チェックシートの活用ということで、これは新たに取り組み始めたものでございまして、それを活用しながら、家庭教育に対する働きかけを強めていくというのは、方向性として出ております。
実は、家庭教育にもっと力を入れていかなければいけないところでもあるので、先ほど総論にも、家庭教育の取組を拡充すると書かせていただいていますし、次回の総合教育会議の議題をそういう家庭教育なり幼児教育にしてはどうかということも検討しておりまして、いろんな方面から、さらに拡充を検討していきたいと考えております。
〇田中委員長 やはり、当事者である子どもに対して、一番最終的な責任を持っているのは保護者であり、親であるので、教育のことだからって学校に委ねる、ひいては知事に委ねるものではないんだというふうな認識のもと、身近にいる大人が、毎日が未来への分岐点であるという強い認識のもと、子どもにかかわるということが必要だというふうに、私は強く思いますので、そのあたりのところが今回の施策大綱にもしっかりとあらわれて、各県民の方々にアプローチをされるようにお願いしたいというふうに思っています。
三重県の持つ強みは、多様性だというふうに思っていますし、知事からもそういう答弁をいただいていますけれども、県民の多くが、伊賀にはこんな文化があって、こんな歴史があるんだということを、北勢に住んでいる、暮らしている人間が、子どもに対して日々教えることであったり、いろんな情報提供すること、斎宮にはこんな歴史があってということを提供することが、子どもたち自身が違う地に暮らしていても、多様性を感じることであり、社会に出たときに三重県の強みと感じて、県政発展に貢献していただけるような、そんな人間になっていただけるんではないかなと。それが新しい豊かさをつくり出していくことではないかなというふうに思っています。
自分の子どもの恥をさらすようですが、やはり生活習慣が乱れてまいりますと、どうしても答案の正答率が落ちてくるというのは、これは思っています。会津民謡にもありますような、「小原庄助さん、なんで身上潰した、朝寝朝酒朝湯が大好きで」って、やはりそこのところというのは、やっぱり大事やと思うんです。根幹だというふうに思います。生活習慣を整えることによって、明日への活力、あした何をするべきか、2年後何をするべきかということをしっかりと意識を持ってやっていくことではないかなと、そんなふうに思っていますので、よろしくお願いします。
〇福永総括監 ありがとうございます。
〇田中委員長 ほかよろしいですか。
〔発言の声なし〕
〇田中委員長 なければ、しっかりと深めた4番及び5番についての調査を終わりたいというふうに思います。
(6)新たな広報プロモーションの展開について
(7)広域連携の取組(知事会議の開催結果)について
(8)審議会等の審議状況について(報告)
①当局から資料に基づき説明(村上副部長)
②質問
〇田中委員長 それでは、御質問等ありましたらお願いいたします。
〇芳野委員 62ページの広域連携についてですけれども、まず1点、全国知事会議の中の最後の、憲法と地方自治について取り組むということですけれども、これは具体的にどういうことなのか。現行の憲法の中の地方自治のあり方をもう少し挑戦的に検討しながら、憲法の改正の議論も始まっていくと思いますけれども、そういうときに提案ができるような形で議論をするという下地なのかということをお聞かせいただきたいのと、東海三県一市の知事市長会議の最後も、陶磁器産業の活性化に向けた連携を検討していくということで、もう少し具体的な議論があったのかという、その辺をお聞かせください。
〇笠谷課長 まず、全国知事会の新たな政策課題の点ですけれども、これにつきましては、先ほど委員のほうからもお話がありましたように、全国知事会では、国のほうで、いろいろな大きな地方にかかわるような課題の議論が始まるようなことがある際には、それに先んじて、いろいろな検討を行ってきております。
そうした中で、この憲法と地方自治というのは、先ほどおっしゃられたように、憲法改正が行われてくるということになってくると、地方の位置づけがどうなるのか、どうあるべきなのかということ、憲法改正、国のほうの議論が固まってから、要するにそれから我々が議論していたのでは遅いということになりますので、それに先んじて、いろいろ提言できるようにということで、こういう研究会を立ち上げて、政策課題として取り組むということにしておるところです。
ですので、実は、以前にも憲法改正の議論があった際には、全国知事会のほうでは、同じような形で、政策課題として取り上げて議論をしてきたということもありますし、近々では道州制についても、いろいろ議論を行ってきたと、そういうことをしてきております。
それから、東海三県一市の陶磁器産業のイベントに関しましては、今回岐阜県がホスト県ということで開催がありまして、岐阜のほうでは、やはり陶磁器産業が盛んだということがございまして、それで東海3県においても、それぞれいろいろな陶磁器の産地があるということもございましたので、そういうところで、いろいろ今後新たな連携をやっていこうかということで、これからいろいろ議論していきましょうねというふうなことが協議されたというところです。具体的なところについては、これから担当レベルというか、担当課レベルでいろいろ協議を行って進めていくことになろうかというふうに考えております。
以上です。
〇芳野委員 この東海三県一市知事市長会議は、これまでもされていて、今後も多分続いていくと思うので、例えば担当課長会議を設置することになると思いますけれども、これはサミット限定なので、これとは別でそういう、例えばこちらで言うと雇用経済部の担当課とかそういうところが集まるようなことはしたいねぐらいの話はあったんですか。
〇笠谷課長 それぞれの議題に応じた形で、いろいろ議論が進むことになると思います。
それから、先ほど申しましたように、今回ホスト県が岐阜県ということになりますので、岐阜県の担当課のほうから、この連携なり議論なりについてのそういう働きかけがあって、そういう場が持たれて、どういう態勢で議論していくかということも含めて、整理をして取組を進めていくということになろうというふうに考えております。
〇芳野委員 わかりました。
〇田中委員長 ほかございませんか。
〇下野委員 教えていただきたいんですけれども、57ページの広報プロモーションについては、いろいろとやっていただいてありがたいんですけれども、これに対する、今回は20代、30代の若者ということなんですけれども、これの効果的、効率的って書いてありますけれども、この効果というのはどう検証される予定なんでしょうか。
〇中山課長 検証につきましては、まず今、プロモーションサイトですとか、ユーチューブへのアクセスとか、そういったところの、まず数をカウントさせていただいているというところでございます。一応目標も定めさせていただいて、実施をしていきたいと思っております。
〇下野委員 そのアクセス数って、よく一般的に出てきます。その先、何か検討、この20代、30代の方が、せっかくごらんいただいて、興味を持っていただいて、その先、何か検討していることがございましたら教えていただけないでしょうか。
〇中山課長 恐れ入ります。このプロモーションサイトの中では、ここにも少し写真を載せさせていただいておりますけれども、少し小さくてわかりにくいんですけれども、ここのところに、少子化対策ですとか、産業ですとか、そういったたくさんの情報を一緒に入れさせていただいております。こちらのほうで、三重県を選んでいただけるような、そういったポテンシャル、県としてのポテンシャルをごらんいただけるような形で、こちらのほうへ誘導していきたいというふうには思っております。
〇下野委員 今おっしゃられた各種イベントにまで、どのくらいのアクセスがあったかというのもちゃんとチェックされるという認識でよろしいんですか。
〇中山課長 済みません。各種イベントと今申し上げましたか。説明のほうですか。
〇下野委員 いろいろ載っていると言いましたよね。移住交流、少子化対策とか、載っていて、そこにアクセスされた部分もちゃんとチェックされているんですか。
〇中山課長 そこまで今は、どんな形でチェックしていくかというところまでは、きちんと考えておりませんので、検討がいるかと思っております。
〇下野委員 単に、トップページだけにばっと来て、それ幾つでしたとなってしまうと、それきりになってしまいますから、その先をつなげるためにも、ちょっとそこら辺、しっかりと検討していただきたいと思います。
〇村上副部長 特に、今回ユーチューブで6分ほどのPRビデオを流させていただいていますので、これを通じて口コミでまた広がっていくような、ユーチューブからソーシャルメディアという意味では、広がりというのを一つの目的にしていますので、そこを通じて広がっていくというようなイメージも持ってございます。
〇下野委員 今、副部長が言われたように、広がりというのが重要だと思いますし、そこのところを定量的、定性的にちゃんとつかんでおくということをお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
〇田中委員長 ほかいかがでしょうか。
〇木津委員 広域連携についてお伺いします。
ここには載っていないんですけれども、特に伊賀市は滋賀県との連携というのが大変重要になってくるんです。現状、滋賀県との連携はどのように行われているか、わかる範囲でいいですから、教えてくれませんか。
〇笠谷課長 滋賀県とは、日本まんなか共和国というまず連携がございまして、そのまんなか共和国は4県あって、三重、滋賀、それから岐阜、福井という4県でございます。その会議に関しましては、過去の会議の申し合わせで、知事会議は現在開催されてはいないんですが、各担当課レベルでのいろいろな連携は、着実に行われておりまして、例えば人事交流も一部行われておったり、そういうふうないろいろな取組が各分野で行われておるというのが一つございます。
それから、滋賀との関係で言いますと、中部圏知事会議にも滋賀県に入っていただいておりますので、同じメンバーの中でいろいろ議論させていただいておりますし、また関西のほうの広域連携ということで言いますと、近畿ブロック知事会のほうにも、当然滋賀が入っておりますし、我々も入っておりますので、その中でいろいろ議論させていただいているというふうなところでございます。
〇木津委員 市同士というのか、伊賀市と甲賀市は、本当に密に連携をやっておるんです。例えば、ドクターヘリにしても、滋賀県から飛んで来ていただいているという状況なので、その辺もしっかりと医療関係も、県と県で連携を今後ともとっていってほしいなということを強く要望します。
以上です。
〇田中委員長 ほかございませんか。
〔「なし」の声あり〕
〇田中委員長 なければ、1点質問なんですけれども、プロデュースはどこかの会社にお願いしているんですか。ユーチューブ動画、例えば。独自でやっているのか、県が。
〇中山課長 今年から実施しております戦略広報アドバイザーの取組ということもございまして、戦略広報アドバイザーの助言をいただきながらということでございます。全体的には業者のほうに委託という形で、事業としては出しておりますけれども、内容的には、アドバイザーにかかわってもらっているという形です。
〇田中委員長 その方が、西野カナさんとつながりがあるかどうかわかりませんけれども、やっぱり若い方には西野カナさんかな、みたいな思いもありますので、この3人の方も、知名度が高い三重県出身者ではありますけれども、さらに第二、第三弾ということで御検討いただければなと要望を申し上げたいというふうに思います。
ほかにございませんか。
〔発言の声なし〕
〇田中委員長 なければ、6番から8番までについての調査を終わります。
(9)その他
〇田中委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で、特にございましたら御発言をお願いいたします。
〇芳野委員 今日、統計課長がお見えなので、県民手帳の表記が名張市と伊賀市の場所が違っていた、間違っていたというのを、県民手帳の中身が変わっていたということなんですけれども、それはどうしてそういうミスが起こったのか。県としても、中身を一遍精査、チェックをしているのか、その辺聞かせてもらえますか。
〇冨永課長 もともと、県民手帳を昨年度からつくらせていただいておるんですけれども、財政状況が厳しい中で、非常に県予算ゼロという形で、民間の事業者の方に発行元になっていただくというふうな形で、県の位置づけとしては、一応監修という形をとらせていただいています。
ですので、何といいますか、その発行の責任については、現在コンペ方式で、三重県印刷工業組合というところが担当しておりますけれども、大もとの責任はそちらでございますけれども、一応監修ということでございますので、むしろ県の立場から、余りふさわしくないことが書かれていないかなど、そういうチェックもしますし、それから委員の御指摘のような、間違いがないかというふうなチェックもあわせてやらせておりますので、大もとは向こうでございますけれども、県に全く責任がないとかいうふうなことではございません。県のほうでもチェックさせていただいておるということでございます。
〇芳野委員 県としても確認はしたけれども、見逃してしまったということですね。
〇冨永課長 御指摘のとおりです。
〇芳野委員 わかりました。
僕はまだ見ていないんですけれども、来週ぐらいにもらうことになっていますけれども、今日新聞を見て、ああと思ったので。
これ、発行元は、裏面には発行元、県と書いてあるんですか。新聞報道では……
〇冨永課長 受託事業者でございます三重県印刷工業組合でございまして、県は監修という記載をさせていただいています。
〇芳野委員 伊勢新聞には、発行元は県と書いてあったんですけれども、そこはいいと思いますけれども、一応監修をしている以上は、しっかりとチェックをしていただきたいということを要望して終わります。
〇田中委員長 ほかにございませんか。
〇西場委員 地方創生のことで申しわけないんですが、大きな期待を持っておりましただけに、今回の新型交付金の概算要求等も含めて、なかなか我々の期待しておったような国の動きが、展望が少ないだけに、非常に心配な面が多くなってきたなと、こういうように思うんですが、まだ始まって1年、一区切りとしての5年もまだまだこれからでありますし、今後どういうように展開していくかということは、大変重要なんですが、そういう中で、今まで離島山村振興とか、あるいは地域の活性化、地方振興も、いろいろやってきました。
しかし、ここへ来て、改めて国主導とはいえ、人口減少や若者定着や、こういう新しい切り口で、全国津々浦々を巻き込んでの、今計画づくりがスタートすると、こういうことでありますので、三重県としても地方版総合戦略もつくったと。では、これの具体化を、国の財源はもちろん確保するように努めなければならんけれども、これを具体的にどう具現化していくんだということについて、しっかりと取り組んでいく必要があるんですが、私としては、今回地方版総合戦略も含めて、国の要領に沿ってずっと流れてきているわけで、しかし各県各市町によって、地方の振興の戦略というのは違うわけでありますから、国の法律にのっとる部分はベースとしながらも、三重県として地方創生をどうするかという、自主的、主体的な政策をきちっと位置づけて、今後これから、三重県の中の地域振興に処していくと、人口減少に取り組んでいくと、こういうことでありますので、基本的なその部分を県条例として定めるべきだと、私はそう思います。でありますので、これに対する取組をぜひ御検討いただきたい。
あわせて、多くの課題がありますが、この地方創生を踏まえて、主要なプロジェクトを選定して、それの具体化を広域中間行政体である県は、市町との協力を得て、広域なプロジェクト事業を選定して、これを進めていく。こういうことも御検討いただきたい。この2点を要請したいんですが、いかがでしょうか。
〇竹内部長 大きな枠組みとしては、委員のお話にありましたように、国の法律に基づいて、県が総合戦略をつくって、それをきちんとPDCAを回しながらやっていくという、枠組みについては全国同様の枠組みを持って進めるわけなんですけれども、おっしゃったように、各県具体の取組をどうやるんだという話は、それぞれの県なり市町によって、置かれている状況によって違うと思います。
本県としては、総合戦略、もちろん新型交付金の活用も当然進めていくんですけれども、今回の計画、それから単年度の、この前御説明申し上げました単年度の経営方針、この中で重点化するというのを幾つか示しております。
その中で一番最初に書いているのが、人口減少への対応ということで、総合戦略の中で、特に合計特殊出生率に直接効果のあるような少子化対策、あるいは若者に焦点を当てた雇用と県内定着、それからもう一つは、南部地域、あるいは中山間地域という、そういう場における働く場、これに光を当てようということで、これに基づいて、各部は今予算要求をしておるところでございます。これについてはシーリングの対象等は外して、一定これは別枠で要求もできるように、重点の取組ですのでやっていこうと。
もう一つは、行動計画の中にも、これゴールが4年後ということで同じ時期ですので、行動計画の中にも人口減少、まち・ひと・しごとの総合戦略を踏まえてきちっとやっていくというふうなことを明記していまして、そこの部分は本県の独自の部分かなというふうに思っています。
いずれにしても、人口減少というのは、腰を据えた取組になるんですけれども、これから5年間、非常に大事な時期ですので、社会減、自然減、両方ともしっかり取り組んでいきたいなというふうに思っています。
御指摘のありました条例化につきましては、条例という形でどう取り組んでいけるのかというのは、少し法律の関係もございます。独自に条例化することが必要なのか、有効なのか、そういった視点から、少し検討課題とさせていただきたいなというふうに思っております。
市町との主要プロジェクト、そういう枠組みも、全体の枠組みとしては用意はしていませんけれども、例えば南部地域活性化の取組の中で広域連携、これは市町とともにやる部分ですし、それからそれ以外の観光とか、それぞれの分野で広域連携というのは、もう欠かせない取組ですので、そういった中でしっかりとそれぞれの分野、あるいは地域でやっていけるように、県としても全体を進めていきたいなというふうに思っています。
〇西場委員 従来型のやり方で、今回の厳しいところは越えられないと。ですから、5年前につくった県民力ビジョン、あるいは、これからつくるこの4年計画も含めて、もちろんこれらは進めねばなりませんけれども、それを越えた地方創生を活用した、思い切った前向きな取組は必要だろうと。そのために、国の新型交付金等の財源をかなり期待しておったんですけれども、それも見込みが少ないというようなことになりますと、そこでそれを結論にするんではなしに、これを増やしていくという努力は続けながらも、今想定される財源の中でどう取り組むか、何を取り組むかということについても、先ほど南部活性化の話もされましたし、若者定着の話もされましたけれども、そういうものの中の一つに、この北勢、あるいは中勢、あるいは南勢という中で、県も入って広域の市町が取り組むプロジェクトをつくって、そしてそれを地方創生の事業の中に位置づけて、協働でやっていくというような取組等で、限定されたプロジェクトをこの5年間でやっていくということは、ひとつ提案をさせてもらいたいなと、こういうように思うんです。
それから、法律があるから条例をつくれないということは、近年それはないはずでありまして、むしろ、今全国一律金太郎あめのような国の施策でいかないように、今の地方創生、国の要領に沿ってやれば、地方や各県の競争になってしまって、お互いに若者の取り合いとか、交付金の取り合いだけで終わってしまう、こういうことでありますから、そんなところへ間へ入り込むんではなしに、これから三重県として、人口対策とか若者対策、地域振興、活性化、こんなのはもう5年で終わるはずないんだから、10年、20年という視野で取り組んでいかねばならない県政策の第一基本方針です。そういう政策を条例化して担保していくと、将来に。そういうような気構えでやってもらえば、具体的には県政策条例が必要になってくるだろうと、こういうように思いますので、提案をさせてもらいました。今後の前向きな検討をお願いをいたしたいと思います。
〇田中委員長 ほかにございませんか、その他。
〔「なし」の声あり〕
〇田中委員長 なければ、これで所管事項の調査を終了いたします。
2 委員間討議
(1)所管事項調査に関する事項 なし
(2)執行部に処理経過の報告を求める事項 なし
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
戦略企画雇用経済常任委員長 田中 智也