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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成27年度 委員会会議録 > 平成27年6月19日 環境生活農林水産常任委員会 予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会 会議録

平成27年6月19日 環境生活農林水産常任委員会 予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会 会議録

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環境生活農林水産常任委員会会議録

予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会

(開 会 中)

 

開催年月日     平成27年6月19日(火) 自 午前10時1分~至 午後3時27分

会  議  室     201委員会室

出 席 委 員     8名

             委 員 長    東    豊

             副委員長     濱井 初男

             委    員    稲森 稔尚

             委    員    田中 祐治

             委    員    藤田 宜三

             委    員    舟橋 裕幸

             委    員    青木 謙順

             委    員    水谷   隆

欠 席 委 員     なし

出席説明員

      [農林水産部]

             部   長                         吉仲 繁樹

             副部長                           水島  徹

             次長(農産振興担当)                  矢下 祐二

             次長(農業基盤整備・獣害担当)           福岡 重栄

             次長(森林・林業担当)                 吉川 敏彦

             次長(水産振興担当)                  藤吉 利彦

             参事                            尾﨑 重徳

             農林水産総務課長                   瀬古 正博

             農林水産財務課長                   長崎  晃

             フードイノベーション課長                仲  越哉

             団体検査課長                      奥村 一也

             農業戦略課長                      森内 和夫

             担い手育成課長                     後藤 健治

             農産物安全課長                     山川  豊

             農産園芸課長                      早川 三利

             畜産課長                         斉藤  肇

             農業基盤整備課長                   平野  繁

             農地調整課長                      辻森 芳宜

             獣害対策課長                      宇田 孝彦

             森林・林業経営課長                  前田 芳宏

             治山林道課長                       前野 昌弘

             みどり共生推進課長                  北野 信久

             水産資源課長                      永濵  享

             水産経営課長                      石井  潤

             水産基盤整備課長                   太田 憲明

             人権・危機管理監                    近藤 和也

             木質バイオマス推進監                 武南  茂

                                                その他関係職員

      [雇用経済部]

             三重県営業本部担当課長               髙部 典幸

 

             中小企業・サービス産業振興課長          増田 行信

委員会書記

             議  事  課  主査  藤堂 恵生

             企画法務課  主幹  新開 祐史

傍 聴 議 員     なし

県 政 記 者     5名

傍  聴  者     2名

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(農林水産部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第98号「平成27年度三重県一般会計補正予算(第1号)」(関係分)

 2 所管事項の調査

  (1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告

Ⅱ 常任委員会(農林水産部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第103号「三重県水源地域の保全に関する条例案」

  (2)議案第111号「三重県食の安全・安心の確保に関する条例の一部を改正する条例案」

  (3)議案第116号「工事請負契約について(漁業取締船建造工事)」

 2 請願の審査

  (1)請願第2号「TPP交渉について」

  (2)請願第3号「米価暴落対策について」

 3 請願の処理経過の報告

  (1)請願第12号「県産材の利用拡大に向けた支援制度の創設を求めることについて」の処理経過について

 4 所管事項の調査

  (1)「平成27年版成果レポート(案)」について(関係分)

  (2)みえ食の産業振興ビジョン(最終案)について

  (3)県産農林水産物の輸出の取組について

  (4)三重県食を担う農業及び農村の活性化に関する基本計画の見直しについて

  (5)三重県農業農村整備計画(仮称)について

  (6)みえ森と緑の県民税の取組について

  (7)「地域水産業・漁村振興計画」等の取組について

  (8)各種審議会等の審議状況の報告について

  (9)報告事項

    ①三重県が滋賀県内に放獣したクマに関する対応について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 分科会(農林水産部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第98号「平成27年度三重県一般会計補正予算(第1号)」(関係分)

    ①当局から資料に基づき補充説明(吉仲部長)

    ②質疑

〇東委員長 それでは、御質疑があればお願いいたします。

〇藤田委員 人材育成事業を補正予算でかなりやっていただいておるんですが、ちょっと内容について、もう少しお話をお聞かせいただきたいなというふうに思います。
 特に、担い手の部分とそうでない、いわゆる県産品のエキスパートな人材を育成するということ、それから新規ビジネスを創出する人材を育成するという、かなりこの特殊な人材を育成するという計画が立てられておりますけれども、まずその県産品のエキスパート人材の育成という中で、訓練プログラムを開発するということもお書きいただいておりますので、この辺のところも含めて、どのように具体的にやられるのか、もうちょっと内容をお話しいただけませんか。

〇仲課長 県産品のエキスパート人材の育成・確保事業についてお答えいたします。
 直販所とかが増えてきて、いろいろと県産品の販売はしてきているんですけれども、なかなかその県産品の魅力を伝えられる人材が少ないことで、現場から求められておりまして、おいしさとか、それから鮮度とか、機能性とか、そういうふうなことで、地元の農林水産物をPRしてちゃんと伝えられる人材を育成したいというふうに考えております。
 プログラムにつきましては、初年度につくる予定なんですが、座学で一応いろいろ三重県の農林水産物のそういうノウハウというか、内容の情報とか、それから生産現場に行って農家とかで話を聞いたり、実際見たりとかしまして、あと生産現場でいろいろ、魚市場とか、そういう農林水産物全てというようなイメージですので、そういうところで現地での研修、それから実際、直売所で販売してみるとか、そういうようなことを体系的に、この雇用型の中で訓練をすると、そのようなプログラムを考えております。

〇矢下次長 委員が比較をされましたその下の部分の農山漁村新規ビジネス創出人材育成・確保事業から、園芸産地における障がい者雇用の促進事業までの人材育成がございます。
 新規ビジネス創出の部分につきましては、農業形態の中で、商品開発なり、6次産業化という部分のいわゆるもうける部分の技術というところが必要になってくる形態がございますので、そこの部分に特化した形で人材を育成していくという姿になっております。
 それから、その下の農業経営の核となる人材の育成・確保事業でございますが、これはまさしくその経営の一翼を担う人材、いわゆる今の経営者にかわって引き続き経営ができる、いわゆる経営感覚を持った人材育成をするという趣旨でございます。
 それから、その下の就労体験を通じた農業就労の促進事業でございますが、これはまさに今の若い方が体験といいますか、いわゆるそこに就業体験で入っていただくということで、実際に賃金も払いながら経験をしていただくことで、そこに就業するという姿で促進をしていくということになります。
 それから、その下の園芸産地における障がい者雇用の促進事業でございますけれども、園芸農家で障がい者を雇用していただくということで、ジョブトレーナーが必要だということで、ジョブトレーナーのスキルアップをするとともに、そのジョブトレーナーを登録をしながら派遣をしていく制度をつくれないかというようなことで考えております。

〇藤田委員 一番最初のそのエキスパート人材をつくるという、これもっと具体的にいうと、規模として何人ぐらいを、そして恐らくどこかのこういうことをやれる企業にお願いをするという話になるのかなというふうに思いますけれども、これはその企業に雇用されて、そこで訓練を受けてエキスパート人材になっていっていただくと、そういうやり方をされるんですか。

〇仲課長 イメージとしましては、人材派遣会社みたいなところにそれを委託しまして、そこが訓練プログラムをつくって、今、年間5名を想定しているんですが、それで雇用型の訓練を終えた後は、直販所とか、あるいはスーパーとか、そういうところに就職する場合もあると思いますし、人材派遣会社に雇用されて、いろいろなスーパーとか、直販所に派遣されるということも想定しています。

〇藤田委員 そうすると、そういう形で知識を持つという方が増えるということによって、三重県のいわゆる農林水産の振興をしていくということとのつながりというのは、どんなふうに考えてみえるんですか。

〇水島副部長 まず一つは、そういう店頭とかで、魅力を発信していただくということで、やはり消費者の方にとっては、そういうところで商品なんかをより詳しく説明していただくということで、購買意欲が増すという部分で売り上げ増ということもございますし、またそういう中で消費者の方の反応とか、御意見を最終的には産地のほうにも伝えるということで、消費者の求めてみえるような商品づくりであったり、パッケージであったり、そういったものにフィードバックすると、そういったことで県産品の消費拡大につなげていこうという考えでございます。

〇藤田委員 すると、その5名の方については、今後も県の行政とはつながりを持ちながら、先ほどおっしゃった情報収集にはつなげていかれると、こういう理解でよろしいですか。

〇水島副部長 直接県のほうが雇用するわけではございませんので、例えば直販所とか、スーパーでとか、また先ほど課長が申しましたように、人材派遣会社で雇用されるということを想定しておりますけれども、そういう方々からの声というのは、我々のほうも聞かせていただいて、水平展開といいますか、そういった形では活用していきたいというふうには考えております。

〇藤田委員 せっかくその能力を持っていただいた方でございますので、ぜひともそれを収集いただいて、県の農林のその事業を農業者にとってプラスになるようにやっていただきたいなというふうに思います。
 あと、その下の農山漁村新規ビジネス創出人材育成・確保事業に関しても、それから3段目の農業経営の核となる人材の育成・確保事業に関しても、同じようなやり方でやられるというふうに理解してよろしいか、手法としては。

〇矢下次長 基本的に人材育成という組織という部分がございまして、要するにそこが派遣をして雇用をしていただいて、最終的にその雇用元で就業するというような仕組みは基本的に同じでございます。

〇藤田委員 人数的には、これ何名ぐらい想定されていますか。2番目、3番目、4番目、5番目と。

〇後藤課長 農業経営の核となる人材の育成・確保事業につきましては、これは3カ年を基本とした事業になっていますので、すだれ方式ですが、全体で8名と思っております。
 それから、就労体験のほうは、いわゆるインターンシップ型の体験を平成27年度に10名と思っております。
 ジョブトレーナー、障がい者の関係につきましては、これは登録ジョブトレーナーを派遣するという制度でありまして、少し仕組みが変わっておりますので、特に人数制限はしておりません。

〇森内課長 農山漁村新規ビジネス創出人材育成・確保事業につきましては、これも3カ年のすだれで、都合6名の人材を育成したいと考えております。

〇藤田委員 そうすると、その農山漁村新規ビジネス創出人材育成・確保事業、それから農業経営の核となる人材の育成・確保事業というのは、一応3年間でこの予算ということですか。それともこの1年度でこの金額でこれが3年間続くということですか。

〇森内課長 農山漁村新規ビジネス創出人材育成・確保事業も、農業経営の核となる人材の育成・確保事業も同じような仕組みになるんですけれども、ここに計上しているのは平成27年度分ということで、あと28、29年度ということで同額程度の予算で進めていきたいと考えています。

〇藤田委員 わかりました。そうすると、人材派遣の会社が、もしかするとこの3つの事業を同じところがやる可能性もあるということですか。

〇水島副部長 可能性としてはあると思いますけれども、それぞれちょっと性格、狙いが違いますので、必ずしもそうはならないのではないかというふうには思っております。

〇藤田委員 ありがとうございました。この文書だけでは何をどんなふうにやるのかというのが、ちょっと見えなかったものですから、ちょっと深く聞かせていただきました。

〇東委員長 ほかに御質疑ございませんか。

〇田中委員 先ほどの藤田委員のほうに関連してなんですけれども、全体に言えることですので。この就労体験を通じた農業就労の促進事業に関して説明していただきましたけれども、それぞれ細かい1000円単位まで算出をされておるわけですけれども、例えば先ほど申し上げたこの就労体験の件、10名というお話がございましたけれども、その金額の根拠というのをまずちょっとお伺いをしたいと思います。

〇後藤課長 例えば、委託先がありまして、そこから就労体験に送ります。農業法人等に送りますので、今回このインターンシップ、普通は短期で1週間程度で無報酬みたいなものをやっているところはたくさんあるんですけれども、具体的に一月ぐらい、例えば夏休み期間とか、冬休み、春休み期間を使って、一月ぐらいの体験をいただくと。多くはそのときにその法人に賃金を払ってもらいますので、その一部なり、相当分を支援する部分が賃金として含まれていると。それ以外には、その人たちを集めて研修するとか、事務用品とか、いろいろありますので、そこら辺を短期の今までやったインターンシップで諸経費なんかも、やった法人なんかにも聞き取りしまして、これぐらいかかるということを積算させてもらって、細かい単位で出てきているということでございます。

〇田中委員 細かい単位で計算されているということで、そこまでは部分的には追求しませんけれども、これで10名というふうにお伺いをしたわけですけれども、10名以上になった場合はどうされるんですか。その10名で打ち切りになるわけなんですか。

〇後藤課長 募集してみないとわからん部分もありますけれども、基本的には予算の範囲でできるところでやりたいなとは思っています。
 しかしながら、昨年も熊野のほうの法人で4名インターンシップという事例がございまして、それは短期のものやったんですが、皇學館大学の学生さんなんですが、この皇學館大学の話を聞くと、熊野なんかへインターンシップへ行くと、滞在経費で相当困ったということがあるので、一月ぐらいやって、少しアルバイト賃金ぐらいもらうと、それで滞在費用は自分たちで出せるので、別に報酬はたくさんもらわんでもいいかなと。そういった形の研修がひょっとしたらたくさん上がる可能性もありますので、そのときはまたそれに応じて追加も来年度お願いするとか、そういうことは議論していきたいと思いますが、とりあえず10名をめどにやってみて、反応を見ながら考えていきたいと思っております。

〇田中委員 ちょっと最後にもう1点だけ確認ですけれども、これは大学生、高校生を対象ということと、農業生産法人も対象というふうになっているわけですけれども、それぞれの学校に募集をされるのか、それとも農業法人はまた別で募集をされるのか、そこら辺はどうなっているんですか。

〇後藤課長 まず、委託先としましては、例えばそういう活動を今やっている農林水産支援センターとか、そういうところに業務を委託するような形にしまして、そこには法人側も、大学側とも最近連携しておりまして、三重大学はもとより、今先ほど申し上げた皇學館大學、それから四日市大学も最近少しやられていますので、そういったところをまずは頭に置いています。
 それから、高校も前回、稲森委員からの指摘がございまして、県立農業高校とも少し話をしておりまして、何かうまくやれる方法が、ただ高校教育の場合は、少し教育という主観も強いので、大学生とは少しやり方難しい面もあると思います。そこはちょっと詰めながらやっていきたいなと思っております。両方とマッチングできるところに委託して、そのマッチングをやっていただくと、こう考えております。

〇田中委員 よくわかりました。ありがとうございます。これまた高校生、大学生にとっては、ちょうどアルバイトのかわりにもなるし、いい体験にもなるので、ぜひとも進めていただきたいなと思います。

〇東委員長 ほかにございませんか。

〇舟橋委員 BCPなんですけれども、農業版は非公共事業で位置づけされて、たしか僕の記憶やと、港のほうは4ページの水産業費の県単漁港改良事業費の中でやっていくように思っていたんですけれども、何で公共事業と非公共事業とこれは違うんですか。

〇吉仲部長 農業版BCP策定事業は、この6月補正で上げさせていただいています。南海トラフの地震による津波というのが想定です。これは港も農業も一緒なんですが、特に農業の場合は、例えばライスセンターなり、あるいはカントリー、あるいは排水機場等がまず波で壊れる。あるいは3.11の経験からいっても瓦れきの除去、それから非常に問題になりました塩害、そういったものからいち早く復旧するということで、農業全体を捉えて、まず三重県で沿岸でどれぐらい水がつかってくるということを想定しながら、農業全体では、いち早くそういった農業復旧、営農復旧ということで、農業全般の復旧・復興計画をつくるということで、今回、いわゆる非公共事業で上げさせてもらいました。
 漁港については、それぞれの漁港単位でBCPをつくろうというふうに考えています。これは地域によって、地形によって、あるいは漁港の性格によって、被害とか、いろいろと違います。それで、特に漁港は防災拠点の位置づけもあります。したがって、漁港そのものをいち早く機能を復活させるということで、県の場合、県漁協でまず三木浦で今年はやろうと思っているんですけれども、いわゆるそこについては、いろいろなハード整備で耐震とか、いろいろなことをやっております。そういう関係で、県が管理者として漁港単位でやるということでの公共事業予算の中でやるというふうに位置づけました。
 そんな格好で非公共事業と公共事業の違いはちょっとあるんですけれども、もうそういう格好でやるということです。

〇舟橋委員 仕分けはわかりました。
 あとライスセンターやとか、カントリーというところが何か説明ありましたけれども、農業版の場合、農業も施設もあり、土地利用型もあり、そういう農業法人がBCPをしていくためにどうするのかというモデルみたいなものをつくるのかなというイメージが僕にはあったんですけれども、三重県農業全体の中でのBCPをどうしていくかというイメージで受けとめればいいのですか。

〇吉仲部長 今回、今つくろうと思っているのは、農業全体でと考えています。ただ、委員、今おっしゃったように、例えばそれだけだと、それの一つずつの営農組合とか、あるいはもう少し広範囲の農協単位だとか、そういったところで落とし込まないと、やっぱり現実、発災したときには、いち早く動けませんので、例えば少しそれも手がけようと思っているのは、どこか御協力をいただかないとできないんですが、一つの農協あたりで捉えて、ここのライスセンターは水につかるけれども、山のほうへ行けば使えるとか、そういった格好で、少しモデル地域を選定しながらやるという方法も、そこにもチャレンジしていきたいというふうに考えています。

〇東委員長 ほかに。

〇藤田委員 今、農家というのはかなり大規模化しておりますけれども、いわゆる個々の農家に対してのそういう指導であったり、あるいは計画であったりというのは、ここには含まれていないということでいいんですか。

〇吉仲部長 個々につきましては、農業全体の営農の復旧・復興ですので、今は個々についてということにまでは落とし込むことは想定していないですが、ただそれは極めて参考になる形になると思います。

〇東委員長 ほかに質疑はございませんか。

〇青木委員 2ページの畜産業費とか林業費は、国庫負担補助金とか国の交付金でわかるんですけれども、この4ページの林業費のほうに、何せそういう予算の割には、補正前よりも補正のほうがどんどこついているような感じで、例えば何カ所か、造林とか治山とかあるんですけれども、それだけ追い風にしていこうというような林業費の考え方があるのかなと思いますが、3月じゃなくて、この6月にこういった上乗せをされた理由というのは、少し整理していただければありがたいなと思いました。

〇吉川次長 骨格的予算ということで80%について、基本的にはそれを肉づけするという予算で、全体の林野公共事業の優先度等を考えた中で、少しその割合を変えたということでございまして、特にそういった20%を林野公共事業でバランスをとって戻したといいますか、肉づけしたということで御理解いただければと思っています。

〇青木委員 ですから、年度が変わって、新たな国から予算が出てきたとか、そういうことではないですね。

〇吉川次長 林業関係でいいますと、非公共事業の森林整備加速化・林業再生総合対策事業につきましては、国で新たに財源確保されたということで、それを要望して要求をさせていただいていますけれども、造林事業と林野公共事業につきましては、肉づけということで。

〇青木委員 余り林業大学校のことを言うと、隣は面白くなさそうなんですけれども、総括質疑でも何人か言ってみえましたので。前回の常任委員会でもその検討に入りつつあるというようなことを聞かせてもらいましたが、この補正において、その人材育成的な部分は、2ページのこの部分しかないんですけれども、しかし、こちらの中身を見ても余り書いていないし、それはまだ検討の段階であって、そういったのをまだ補正に加えるまでには至っていないということでよろしいんでしょうか。

〇吉仲部長 今、林業大学校のお話なんですが、総括質疑でも知事のほうからも答弁申し上げたんですが、まだ予算化をしていこうという段階ではございません。ただ、林業の担い手というのは、活性化を図る中では、知事も申し上げましたように、非常に重要な課題です。
 それで、今年は本当にその林業の活性化をしっかりやっていきたいというふうに思っていまして、そういう中で、具体的には現場へ行って、やはりどういう担い手が今求められているか、やはり林業経営者というのは、何人か数限られた方は見えるんですけれども、果たして農業のように、あるいは自分たちでやれるという世界でもありませんので、そういった形態も違う、そうすると今、現場へ行って、例えば本当の従事者だけを求められているのか、いや、だけども、そういう知識なんかも要るんかという、かなり今アンケートとか、聞き取りもさせていただいています。また学識、そういう経営者の立場の人たちからも聞かせていただく。
 あと、他府県の事例等も参考にしながら、知事も申し上げたように、がんと一戸何かハード物を建ててやるのか、あるいは農業大学校の研修というのを拡充するような、そんなものを含めて、それはもう他府県の事例も十分研究しながらやっていくということで、これはもうそういう意味では、今の通常の一般の我々の今やっとる予算のといいますか、そういう検討段階ですので、具体的にまだ示せていないという状況でございます。

〇青木委員 白山町に林業研究所があるので、非常に興味があるし、また周辺には農林高校とか、またいろいろ、うちのところにも話がありまして、非常に環境はその辺整っているので、今後の推移を見守っていきたいと思いますので、少し確認させてもらいました。ありがとうございました。

〇東委員長 ほかに御質疑はございませんか。

〇水谷委員 今、青木委員がおっしゃったように、林業大学校、非常に大事な事業でございますので、今後、ぜひ進めていっていただきたいなというふうに、青木委員を応援させていただきます。
 3ページ、4ページで、この公共事業の中で、当然これはそれぞれの市町に対して、いろいろ事業を推進させていくんでしょうけれども、特にこの伊勢市、あるいはほか4市町と書いてあるところは、恐らくほか4市町と書いてあるところはまだ決まっていないと思うんだよね。だから、この辺が決まっていればまた資料でお示ししていただきたいと思いますけれども、決まってなければ決まった時点で、ぜひお示しをお願いしたいなというふうに思いますので、これはお願いをしておきますので、よろしくお願いいたします。

〇福岡次長 申しわけございません。ここの欄の制約があって、全て書き切れなかったというのが実情でございまして、全て決まっております。

〇水谷委員 決まっていれば、後でまたちょっと資料で結構でございますので、お示しをお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

〇東委員長 ほかに御質疑ございませんか。

〇藤田委員 指定管理者の件なんですけれども、今、指定管理制度を活用することによって、民間の、あるいはNPO団体の皆さん方のノウハウを使って、柔軟なサービスの提供を図るということによって、サービス向上を狙っていくということについては、もう何ら異議を申し上げるつもりはないんですが、ところが実際の運営の中で、私の経験からちょっとお願いをしておきたいなというふうに思うんですが、例えば施設の概要の中で、芝生広場というのがあるわけですね。
 これは業務の内容を見ると、芝生の管理をするというのが指定管理者の責務でありまして、できるだけきれいにしておきたい、できるだけ形状、手をかけずにきれいにしておきたいという考え方が当然生じるわけです。
 一方、使う側からしますと、芝生の中へ入って、その中で自然を満喫しながら、あるいは保育園の皆さんであれば、そこへ行って遊ばせてやりたい、そういう思いで行きますと、相反するその要望というのが現実にありまして、できるだけ芝生で飛んだり、はねたりは、せんといてくれとか、そういう話が実際上あるということを私、聞いております。
 その辺のところを指定管理者を決定するときに、どんなふうな対応をされていこうとしておるのか、これは芝生の例を申し上げましたけれども、例えば、記念植樹をしたいとか、そういう申し出があったときに、木が増えると管理が増えますよね。できるだけその位置は違う、いわゆる雑木のところへ持っていってほしいとか、そういう具体的な場面に入ると、その辺のところのそのぶつかり合いといいますか、拮抗する部分があるんですけれども、この辺のところについては、発注する際にどのような話をされるのか、ちょっとお聞かせいただきたいなというふうに思います。

〇吉川次長 この三重県民の森と三重県上野森林公園ともに、森林公園ということで、どちらかというと利活用を図るというので、どういう提案があるかということを主体にしていまして、今やっていただいている指定管理者は、どちらもその自然体験型の教室でありますとか、そういったのを積極的にやっていただいていますので、当然きちっと管理していただくのはベースにあるんですけれども、そういった形で積極的に利活用を図るような提案を我々としても優先して採択しているというような状況にあります。
 それと植樹についても、平成26年4月でしたか、植樹祭みたいなものも三重県民の森でやりましたし、そういった植樹場所等については、当然、県とまた協議をいたしますけれども、そういったことにつきましても森林公園という性格なので、我々としては協議の上で、必要な植樹等を制限するものでもありませんし、指定管理者としてもそういったことがあった場合には、県に相談していただいて、対応していただいてというふうにお願いしております。

〇藤田委員 ありがとうございます。もう本当に利用者側の立場に立って、県としては対応していただけるということでございますので、その確認だけでございまして、ありがとうございました。

〇濱井副委員長 青木委員からお話ありました林業大学校の件で、確認だけさせてください。
 今後、いろいろな調査を進めていくということでございますけれども、時期的にめどといいますか、どのぐらいを目標にして終結させていく予定なのか、その点をお伺いしたいと思います。

〇吉仲部長 知事も先般お答えしましたように、次期戦略に何らかの形で盛り込んでいきたいということを言うておりましたように、時期というのは、明確には今ちょっと申し上げにくいんですが、当然、来年度、例えば予算への反映だとかとなりますと、当然、夏あたりをめどに、いろいろどういう形があるんだろうという議論は進めていきたいと思っています。
 ただ、じゃ、いつに明確にばんと打ち出すとかということは、今のところまだ申し上げられません。申しわけないです。

〇濱井副委員長 わかりました。ありがとうございます。
 時間的にはそんなに長くあるわけでないわけですね。県下全体的に、やっぱりみんなが納得できるといいますか、地域創生も今、言われておりますし、できるだけそういった部分からも勘案しながら、フィールドも結構あるわけでございますので、そういったことも勘案しながら、やっていただかないかんなと思うんですけれども、どこにするかはあるでしょうけれども、やっぱり全般的なことを考えながら動いていく必要があるのかなと思うんです。各市町からも、例えば提案とか、そういったことも受け付けていく御予定もあるんでしょうか。まだその辺は……

〇吉仲部長 申しわけありません。ちょっとそこまでは未定ですが、委員、今おっしゃられたように、林業の場合は、やっぱりフィールドが要ります。そうすると、いろいろな地域で特徴的な森林の経営をされてみえます。例えば委員の宮川ですとか、大紀とか、あるいは津とか、いろいろな地域でいろいろなその特徴がありますので、フィールドとしては、やっぱりそれはいろいろあるというふうに考えていまして、それも含めてこれから研究といいますか、調査していきたいと思っています。

〇東委員長 ほかに御質疑ございませんか。

〇田中委員 済みません、もう1点だけ。
 田んぼの生きもの復活プロジェクト推進事業費とあるわけですけれども、三重県全域で26万5000円で、これだけでどれだけできるかというのは、また疑問なところもあるんですけれども、私が住む松阪市の朝見地区というところなんですが、日本で最大級の条里制が残っておりまして、先週の日曜日も県立博物館、あと名古屋大学、滋賀大学、それから環境省、そこら辺から調査に来て、一緒に出合い作業で川の土上げとか、草刈りとかしていただいているんですけれども、圃場整備をやることによってどんどん生物が減っていく。また農薬等も関係あるんですけれども、私どもでは圃場整備していないので結構生物がいるんですが、圃場整備とこの生き物を残していくというのは逆行しているという気もするわけですけれども、この26万5000円で一体何をされるのか、ちょっとお伺いしたいと思います。

〇平野課長 出合いどうもありがとうございました。
 朝見につきましては、今、言っていただきました文化財の保護に1億円近く割きまして調査していただいていまして、その文化財と、例えば今これから説明させていただきます田んぼの景観とか、その生態系とか、そういうのをなるべく今から守っていこうやないかというような考えのもとでハード整備をさせてもらっています。
 その中で、今、委員言っていただきました田んぼの生き物については、その田んぼが正常に運営されることによって、大自然ではないですけれども、田んぼと一緒に生活している、例えばメダカとか、オタマジャクシとか、そういうふうなものを大事にしていこうやないかというようなことで、まずはどんだけおるか、また整備した後にどのぐらいのものが残っておるかとか、そういうのを調査させてもらうために、網を買ったり、現地へ行ったり、そういうことを上げさせていただきまして、汗かくのは、やっぱり今先ほど言っていただきました委員とか、地元の方とか、それはまた自分らとか、農林事務所の者なんかが行ってやらせてもらうというような、事務費的なものと考えていただいたら結構です。
 それと、もう一つ言えるのが、例えばこの水路をやるときに、その生物に関係ないようにしてしまうと、やっぱり100円でできるところが、ちょっと生物の逆上がりできるようにしたり、ちょっと水が出やすいようにして生物のためにすると、土地改良事業というのは、地元からの御負担をいただいておるんです。それで地元の方から、そういうことまでの御負担をいただくのはあれやもんで、その高くなった部分について出しておるというときもありました。今はちょっと先ほど言わせてもろた事務費的に使わせてもらってるというのか実例なんですけれども。

〇田中委員 少ない予算ですけれども、とりあえず今のところは、これでおさまるというふうに確認させていただきますか。

〇平野課長 そういうことです。

〇田中委員 ありがとうございます。

〇東委員長 ほかに御質疑ございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇東委員長 なければ、本議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議       なし

    ④討論            なし

    ⑤採決       議案第98号の関係分    挙手(全員)     可決

 2 所管事項の調査

  (1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告

    ①当局から資料に基づき説明(水島副部長)

    ②質問            なし

 3 委員間討議

  (1)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし

Ⅱ 常任委員会(農林水産部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第103号「三重県水源地域の保全に関する条例案」

  (2)議案第111号「三重県食の安全・安心の確保に関する条例の一部を改正する条例案」

  (3)議案第116号「工事請負契約について(漁業取締船建造工事)」

    ①当局から資料に基づき補充説明(吉仲部長)

    ②質疑

〇東委員長 それでは、御質疑があればお願いいたします。

〇舟橋委員 30年ぐらい前に、津市の美里の取水口の上に、産廃業者が土地を買って、そこで産廃の処分場をしようとする動きがありまして、いろいろな団体が反対署名をし、最終的にそれがきっかけで、津市で水道水源保護条例というのができました。これが第1号だったと思うんですけれども、それができて全国へ水源保護条例的な条例が各市町で制定されていったというのが、私の記憶にあるんです。
 恐らくその条例は、今でも各市町で残っていると思うんですけれども、そういったものと今回のこの条例との整合性というか、関連というのはどうなっていくんですかというのと、それから、過料5万円やったら、やったもん勝ちと違うかという気がするんですけれども、この5万円の設定根拠は何なんですか。

〇吉川次長 県内の市町16で水道水源条例が今、制定されております。それは今、委員がおっしゃられたとおり、水道水源の水質の保全を主に図るということで、産業廃棄物施設でありますとか、砂利採取みたいのを届出なり、許可をするという制度概要でございまして、我々が今、提出させていただいている条例案とは、かぶるものではないと思っていますけれども、事前届出のときに、利用目的みたいなのを書くように考えておりますので、そういった中で、例えば砂利採取とか、産業廃棄物の設置とかがあれば、そういった情報が事前に市町のほうにも行きますので、それで行政指導みたいな形で対応していただけるのかと思っております。
 市町で、県の条例と同様な条例がその後制定される場合については、適用除外みたいな条文もございますので、そういった形ですみ分けといいますか、整理はできていくというふうに考えております。

〇東委員長 5万円の根拠は。

〇吉川次長 それについては、検討委員会の中で、法令の専門の方も見えましたけれども、条例で実効性、当然担保する必要性があるという中で御議論いただきましたけれども、条例として過料というのがその程度が限界ではないかというような御意見もありましたので、そういった形で今、考えさせていただいております。

〇舟橋委員 こういう条例が出て、届出をしなければならないというのが、一定の抑止力として働けばいいなというふうに思いますし、その津市の例も見とったとおり、やっぱり県に申請がされたときに、きちんとその市町へ情報が提供されて、その市のそれぞれの判断というか、自分のところが持っている条例に適用できるかどうかのチェックができるようになるだけでも前進かなというふうに思っています。
 5万円は、そういうことやったら、そういうことでしょうね。

〇東委員長 他にございませんか。

〇藤田委員 そうすると、その5万円の話ですけれども、これ例えば外国の方が届出なしに売買をした場合、過料5万円払えば、その売買は成立するという考え方でいいんですか。

〇吉川次長 届出ということでございますので、売買自体をとめるというものにはなりませんので、過料もそうですけれども、公表するとか、そういったいろいろな勧告、公表、過料という形で抑止力を発揮していくものだというふうに思っております。

〇藤田委員 この条例の持つ意味というのは、抑止力でしかないんだという理解ですね。了解しました。

〇東委員長 ほかに。

〇稲森委員 1点お伺いしたいんですけれども、この買主が、例えば地方公共団体とか、あるいは行政の出資団体やった場合はどういうふうになるんですか。その公とかかわっているような団体がこの土地を買いたいんですよというときですね。例えばいつも思うんですけれども、伊賀市でもそうですけれども、風力発電とか、ダムの問題とかを見ていると、事業を進めていかないといけない立場もあるかと思うんですが、本当にこれは水源を守っているのかなということを疑問に思うことがあるんですけれども。そういう場合、じゃ、その住民目線なり、第三者の目線でのコントロールというのは、どういうふうに担保されるのかなと思うんですけれども。
 市と県が利害対立する場合もあると思いますし、いかがでしょうか。

〇吉川次長 届出の規定でございますけれども、土地売買の契約者の当事者の一方または双方が、国または地方公共団体である場合は適用しないというふうな条文がございます。
 具体的には、独立行政法人でありますとか、公益法人の場合については除外をするということになっております。
 市町と県の見解というか、考え方が違う場合ですけれども、先ほど申し上げましたとおり、これ届出制でございますので、そういった届出の情報を市町に提供させていただきますので、その時点で市町のほうで行政指導をいただくのかなというふうに思っております。

〇青木委員 関連ですけれども、目的とかは大体わかってきたんですけれども、検討委員会で実効性の担保が必要だという話があったとさっき言われたと思うんですけれども、そのために今後、周知とか、ガイドラインとか、システムづくりが必要であるというようなことで、もう既に進捗しているのかなと思うんですけれども、そのあたりどのように具体的に、進捗状況というか、そういうのはいかがでしょうか。

〇吉川次長 今、言われたとおり、いろいろなところから条例の実効性を担保するためには、その周知が大事だよということも言われておりまして、まだ具体的にはありませんけれども、森林組合等、森林所有者には我々いろいろな会議がございますので、そういった形でこれから周知を図っていくとともに、いわゆる土地契約に関する行政書士でありますとか、司法書士の方々には、いろいろ御協力をいただきながら、一緒にまた周知を図っていくこととしております。
 様々な形で県民の皆様にも、そういった条例の趣旨を理解して、水源資源の保全に向けて御理解いただく必要がございますので、それは非常に重要なものだと考えておりますので、周知を進めていきたいというふうに思っております。

〇青木委員 きちんと整備されたかどうか確認する意味で言いましたので。頑張ってください。
 以上です。

〇東委員長 ほかにございませんか。

〇田中委員 この議案第116号なんですけれども、これは一般競争入札だったわけですけれども、1社しかなかったんですよね。これ参加条件を満たした業者数というのは幾つぐらいあったんですか。

〇永濵課長 参加条件を満たす業者に関しては、確認できている限りで、全国で4社程度ございました。

〇田中委員 わかりました。4社の中で、これ予定価格というのは幾らだったんですか。

〇永濵課長 済みません、予定価格ですけれども、ちょっとお待ちください。

〇藤吉次長 今回のこの事業に対しての予定価格、5億1900万円という形で考えておりました。今回、落札が5億280万円でしたので、落札率としましては96.8%ということになりました。

〇田中委員 かなり高い落札率だというふうに、こう思うわけですけれども、競争入札で1社だけやったら、ほとんど随意契約みたいなものになるんですけれども、その考え方というのは、どう考えているんですか。

〇藤吉次長 今回一般競争入札という形でかけまして、先ほど課長が答弁したように、全国で4社程度入札の資格を有するというか、実績であるとか、そういう技術を有するところがありましたけれども、今、実はその造船業界、非常に船の発注が多くて、いろいろ満たすところにも、全国の業者のほかの3社に対しても、これ三重県でこういう発注かけるんだという情報は入れさせていただきましたけれども、先ほど言いましたように、造船業界、非常に今、造船が多くて、ドックがあいていないとか、そういう事情でちょっと入札を見合わせたというところがあって、結果的に1社になったということで把握しております。

〇田中委員 廃船になった船というのは、どこがつくったんですか。同じ会社じゃないんですか。

〇永濵課長 現在の「はやたか」は同じ会社ではございません。

〇東委員長 ほかにございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇東委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議       なし

    ④討論            なし

    ⑤採決       議案第103号        挙手(全員)     可決

                議案第111号        挙手(全員)     可決

                議案第116号        挙手(全員)     可決

 2 請願の審査

  (1)請願第2号「TPP交渉について」

    ①当局意見陳述(なし)

    ②質問

〇東委員長 御質問があればお願いいたします。

〇舟橋委員 県が、春とか秋に国に対して予算要望なり、政策提言をされますよね。そうした中へTPPについての意見具申なり、その要望というのは最近しているんですか。

〇吉仲部長 TPP協定交渉に関しましては、毎年、国に対して要望いたしております。

〇舟橋委員 ちょっと少し具体的に。どういうことを。

〇吉仲部長 詳細はまた足らなければ、担当次長から答えさせますが、特に国益にかなう最善の道を追求し、妥協せず、しっかりと交渉してほしい、それから、国民生活に与える影響等について、十分に情報を提供し、国民に対する説明責任を果たすことなどについて提言を行っております。
 ポイントはその2点です。

〇東委員長 他にございませんか。

〇稲森委員 今のところはすごくわかりにくいんですけれども、その農業に対する影響だとかは、どういうふうに考えておられるのか、もう少し教えてもらえますか。

〇矢下次長 やはり関税が、詳細がなかなか国から示されないということで、影響等もなかなか試算はしにくい部分でございますけれども、やはりかなりの部分が外国産で置きかわるというところもございまして、影響は非常に大きいというふうに思っております。
 今、非常にアメリカのほうも法案の決議が延期されておるみたいな話の中で、進展ぐあいもはっきりわかりませんし、それと交渉の中身というのも、なかなか漏れてきませんので、こちらとしても影響というのも試算しにくい状態になっておりまして、そこら辺ははっきりと情報提供していただきたいということですし、一つにはやはり、いわゆる県農政に対して、農業に対して、農畜産業になりますけれども、影響の少ないような妥結を目指してほしいという思いは変わりません。

〇藤吉次長 漁業につきましては、関税率というのは非常に水産物は低いものですから、直接輸入が増えるという影響はないかと思いますけれども、これまでのTPP交渉での余り入ってきていない情報の中では、アメリカやオーストラリアやニュージーランドなどは、WTOで、今までの交渉で漁業補助金の原則禁止ということを主張されておりまして、この補助金の中に漁港などのインフラ整備が入っていますので、こういった補助金が全面撤廃ということになると、日本なり、三重県の漁業に対する影響は大きいものですから、この辺につきましては、今までのWTOの、日本がそういう撤廃については反対という立場をとっていますので、その立場を堅持するようにということでお願いしていますし、影響については、今後の交渉の行方を見ていきたいなと考えております。

〇東委員長 他にございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

    ③委員間討議

〇東委員長 なければ、次に、委員間討議として本請願に対する委員の皆様の御意見をお願いいたします。

〇水谷委員 今回は、食料生産ということで請願をいただきました。
 請願は当然、県民の権利でございますので、出すのは当然、結構でございますけれども、我々としては、全体としてのTPPに関連する意見書も過去には出しておるというようなことの中で、先ほども出ていましたように、やっぱりこの食料生産、農産物、あるいは豚肉等のものにつきましては、当然のことながら国益を損なわないというようなことで、国のほうもしっかりと今、対応しておる中で、特に農林水産分野の15品目、米、麦、牛肉、豚肉等については、この聖域を確保するというようなことで、国のほうとしては交渉されておりますので、私としては、今ここでその請願を受けて、意見書を出すということにつきましては、そぐわないというふうに思いますので、そういったことをぜひ皆さんも考えていただきたいなというふうに思います。
 意見でございます。

〇東委員長 ありがとうございます。
 他に御意見はございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇東委員長 なければ、本請願に対する委員間討議を終了いたします。

    ④討論

〇東委員長 次に、改めて討論として、本請願に対する賛否の意向表明があればお願いいたします。

〇舟橋委員 先ほど執行部のほうに聞かせていただいたように、やっぱり今回の請願は、あくまでも食料という面での特化した請願でありますので、農林水産部としても国にやっぱり情報の提供と食料生産を守る立場で頑張ってほしいという要請もしています。ある面では請願の趣旨にのっとったところもありますし、それから昨年の2月定例月会議のときにも、やっぱり食料生産という面に特化した請願が上がってきて、当時は、記録を見ますと、みんなの党の中西議員以外は全員の方が賛成に、自民党の方も含めて賛成されまして可決をされ、国に意見書を送ってきた経過があります。
 そういったことを考えますと、やっぱり今のこの時期に改めてこの請願を採択し、食料品の安全と農業の振興というのを守っていくことを配慮いただくよう、意見を国に求めるべきだと思いますので、賛成という立場で意見を述べさせていただきます。

〇東委員長 他にございませんか。

〇稲森委員 今、賛成させていただくんですけれども、自分としては、農業以外の分野も、例えば医療の問題もその他の問題も含めて撤退すべきというふうに考えてはいるんですけれども、できるだけ皆さんの理解をいただいて、合意できるような内容ということで、賛成をさせていただきたいと思います。

〇東委員長 他にございませんか。

〇水谷委員 今、いろいろ問題とか、いろいろ出ていましたけれども、こういった点につきましても、日本の国益を損ねないということで、しっかりと国のほうで今、取組をしておりますので、そしてまた県のほうもいろいろと要請をしていただいております。そういった観点から、あえて今回につきまして提出するのは控えたいというふうに思います。反対の意味で申し上げます。

〇東委員長 他によろしいでしょうか。

                〔「なし」の声あり〕

    ⑤採決       請願第2号        挙手(多数)     採択

    ⑥請願第2号「TPP交渉について」に係る意見書案について

     ア 意見書案の取り扱い及び審査について

〇東委員長 ただいま採択すべきものと決しました、請願第2号に係る意見書案についての取り扱いはいかがいたしましょうか。

                〔「一任」の声あり〕

〇東委員長 今、委員長、副委員長一任の旨の発言がありましたが、御一任いただくということで、その発言でよろしいでしょうか。

                〔「はい」の声あり〕

〇東委員長 異議なしと認め、それでは、私のほうから意見書の素案をお示しいたしたいと思いますので、しばらくお待ちください。

                〔書記配付・朗読〕

〇東委員長 それでは、この案で御検討をお願いいたします。
 なお、この意見書につきまして、委員会提出の議案として、委員長名をもって提出したいと存じますので、あわせて検討を願います。

                〔発言の声なし〕

〇東委員長 よろしいですか。
 それでは採決に入ります。

     イ 採決

       「TPP交渉に関する意見書案」を会議規則第11条第2項により委員長名をもって提出することについて

                挙手(多数)    可決

  (2)請願第3号「米価暴落対策について」

    ①当局意見陳述(吉仲部長)

〇東委員長 当局の御意見があればお願いいたします。

〇吉仲部長 米価下落に対しましては、県としましても昨年11月、国に対して交付金の早期支払い等の緊急要望を行いました。さらに本年5月には、収入減少に対する対応の充実強化について、国への提案も行ってきました。
 全国的に米の需給調整が重要な課題となっておりまして、本県としましても麦、大豆を中心に作付拡大を図り、これらの作付が困難な地域においては、飼料用米等を推進しているところでございます。
 以上でございます。

    ②質問          なし

    ③委員間討議

〇東委員長 次に、委員間討議として、本請願に対する委員の皆様の御意見をお願いします。

〇水谷委員 米価下落につきましては、昨年もいろいろと議論がありまして、その中で我々としては、自民党として党本部に強く要望もしてまいりました。
 これにつきましては、当然のことながら買い入れ価格が下落したということも含めて、これを補正で早急に対応せよというようなことで、一応そういった形で要望もさせていただきまして、その辺の状況につきましては、ある程度確保されている。そして、その中で当然のことながら農家を守るというようなことで、いろいろ国のほうでは政策をいろいろ考えておりまして、そういった中で我々としては特に過剰米、この過剰米というのは、どうしてもやっぱり国で持てというような話の請願でしょうけれども、これにつきましては、やっぱり市場の原理として、その中でいろいろ対応していかなければならないだろうということで、国もこういうふうに決定しておりますので、そういったところをやっぱり十分にわかっていただいて、対応をしていかなければならんというふうに私は思っておりますので、この請願につきましてはそぐわないというふうに思っていますので、皆さんのまた御同意をお願い申し上げます。

〇東委員長 ほかにございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇東委員長 なければ、これで本請願に対する委員間討議を終了いたします。

    ④討論

〇東委員長 次に、改めて討論として、本請願に対する賛否の意向表明があればお願いいたします。

〇舟橋委員 20年前の米づくりの時代に、1万円米づくりというのは、そんなんできっこないよねと言われとった時代だったように思うんですけれども、それが今や現実のものとして農家に重くのしかかってきている現実がありますし、今、自民党さんのほうもそれに対して、国に対して御要望いただいた。県は県で様々な提言もしている。
 少しこの内容については、ちょっと決め打ちみたいな表現も入ってはいますけれども、やはり米価の価格の暴落の問題というのは、三重県議会としても国に対して意見を申し述べる必要があろうかと思いますので、私自身は、この意見書を出すということの請願に対しては賛成と意思表明をさせていただきたいと思います。
 冒頭申し上げましたように、少し政策的に決め打ちみたいなところはありますので、そこら辺はまた意見書をつくる際に議論はさせていただいたらとは思います。

〇東委員長 他にございませんか。

〇稲森委員 私も請願に対しては賛成をしたいと思います。
 特に大事なところは、この過剰米に対して、何らかの政府が支援なり、買い上げをするということがやはり必要だと思っていまして、特にTPP交渉と絡んで、政府がこれまでの対応が不十分だったというふうに思っているんですけれども、それはTPPへの交渉なり、参加を見据えて、そういう手だてしかしてこなかったのかなというふうに思わざるを得ないと思います。
 そしてまた、先ほどからも農業の人材育成の話もありましたけれども、そういう前向きな議論をしているやはり県議会としても、将来、若い人が農業をやってみたいと、そんなふうに思っていただけるような、しっかり国に意見も上げていくということもあわせて必要だと思いますので、これについては賛成をしたいと思います。

〇東委員長 他にございませんか。

〇水谷委員 非常に農業政策としては重要な課題であるということは、私も認識をしております。
 ただ、農業をやっぱり成長産業として捉えて、これから第6次産業化をしていこうとか、いろいろな意味において、国のほうでも取組を今、進めていこうとしている中で、若干そういった意味においてそぐわない内容があるので、私としては、そういう意味におきまして反対をさせていただきたいと、こういうふうに思います。

〇東委員長 他にございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇東委員長 討論なしと認め、討論を終結いたします。

    ⑤採決       請願第3号        挙手(多数)     採択

    ⑥請願第3号「米価暴落対策について」に係る意見書案について

     ア 意見書案の取り扱い及び審査について

〇東委員長 ただいま採択すべきものと決しました請願第3号に係る意見書案について、取り扱いはいかがいたしましょうか。

                〔「一任」の声あり〕

〇東委員長 一任の声が上がりましたが、よろしいでしょうか。

                〔「はい」の声あり〕

〇東委員長 それでは、私のほうから意見書の素案をお示ししたいと思いますので、しばらくお待ちください。

                〔書記配付・朗読〕

〇東委員長 それでは、この案で御検討をお願いいたしたいと思いますが、この意見書につきましては、委員会提出の議案として、委員長名をもって提出したいと存じますので、あわせて御検討をお願いいたします。

〇水谷委員 委員長、副委員長案で非常に和らげた文章、意見書にしていただいておりますことについては、本当にお礼を申し上げたいというふうに思うし、そういう意味において、非常に難しい判断を迫られるわけですけれども、やっぱり私どもとしては、過剰米について、いろいろこれからも議論していかなければならんというふうに思っていますので、とりあえず立場上、反対。

〇東委員長 他に御意見ございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

     イ 採決

       「米価暴落対策に関する意見書案」を会議規則第11条第2項により委員長名をもって提出することについて

                挙手(多数)    可決

 3 請願の処理経過の報告

  (1)請願第12号「県産材の利用拡大に向けた支援制度の創設を求めることについて」の処理経過について

    ①当局から資料に基づき説明(吉仲部長)

    ②質問          なし

 4 所管事項の調査

  (1)「平成27年版成果レポート(案)」について(関係分)

    ①当局から資料に基づき説明(吉仲部長、吉川次長、福岡次長、水島副部長)

                (休  憩)

    ②当局から資料に基づき説明(矢下次長、吉川次長、藤吉次長)

    ③質問

〇東委員長 それでは、成果レポート(案)について御意見がありましたらお願いをいたします。

〇藤田委員 7ページ、三重県6次産業化サポートセンターを設置されておると思うんですけれども、この状況、どういう形で、どんなふうにして、成果がどんなふうに出ているのかというのをちょっと教えていただけますか。

〇仲課長 三重県6次産業化サポートセンターなんですが、これは国の交付金を使って設置しております。平成26年度から県の事業として設置しているんですが、26、27年度と三重銀総研のほうに業務委託をさせてもらっています。そこで6名のプランナーという名前で、いろいろ計画を指導したりするアドバイザーがおりまして、その方々が農業者とか、水産業者の方で、意欲ある方で6次産業化に取り組みたいというようなところに派遣されて、いろいろお手伝いなり、支援をして、新商品の開発とか、いろいろ流通の拡大とかということをやってもらっているということで、現在、法律で認定されている計画が50あります。
 そういう状況でございます。

〇藤田委員 50の計画が既にでき上がって動いているということでいいですか。

〇仲課長 はい。

〇藤田委員 ありがとうございました。

〇東委員長 他にございませんか。

〇舟橋委員 CLT、オーストリアで見てきたんですけれども、6層ぐらいで厚みが15センチだったか、18センチぐらいの厚い合板というのかな、パタパタと建てて、家を建てていくんですが、今、需要拡大というような表現されていましたけれども、県内で、県産材を使ってCLTをつくろうという供給側の体制は、今できつつあるんですかという質問と、建てるに当たっては、当然、工務店か何か建築業者が建てるんでしょうけれども、従来の軸組み工法と随分建築手法が違うと思うんです。そういうことを建てる技術を持ってみえる建設業者が三重県内にあるのかという話を聞かせていただきたい。
 それから、海女もんじゃなくて、いっときアマモのテストをしましたよね。アマモじゃなかったっけ。潮干狩りができるようなところに海藻を植えて、最近このアマモ、何ら表記がされていないんですけれども、もうあの実験は結局はうまいこといかなんだんでしょうか、していないんですかということぐらいで。

〇吉川次長 CLTの関係についてお答えをさせていただきます。
 供給体制については、建築基準とか、国で示しておりますロードマップが先にありますので、まだこれからという形、需要の見通しと言うんですか、国としてどんな形で進んでいくかというのをまだ見きわめないといけないので、まだ研修等を業界と進めていこうかなという段階でございますけれども、供給に対して意欲を持っている事業者は複数おりますので、その辺の今後の見込みを見きわめながら、一緒に取組を進めていきたいというふうに思っております。
 建築技術についても、またそういう状況でございますけれども、実際、三重県で既にCLT、加工は他県でございますけれども、低層のものについては建築した事例もございますので、低層のものについては、それほど高度な技術も要らないのかなと思いますけれども、期待される部分は中高層建築になりますので、その辺はまたいろいろ情報収集しながら対応できるように進めていきたいというふうに思っております。

〇藤吉次長 アマモにつきましてお答えさせていただきます。
 アマモというのは、一般の海苔とかワカメとかという海藻と違いまして、水中の顕花植物、要するに種をつくって増える植物でございまして、今、これまで三重県では、御殿場であるとか、二見沖に結構アマモの天然の繁殖地がありましたので、そこから種をとってある程度繁殖させるという取組を進めてきまして、これは今、藻場造成の一環の中で進めさせていただいています。
 さらに多面的機能ということで、いろいろな、漁業者だけじゃなくて、一般市民の方も一緒に取り組んでいただくという活動の中では、例えば小学生の方に、そのアマモの種ができるときに一緒になってとっていただいて、それで水槽の中で発芽するまで育てていただいて、発芽した段階で、また海に戻すというような活動も一緒にやるという形で、市民活動としても一定の取組が現在広がっています。

〇舟橋委員 結局、県はどうしていくつもりなんですかという話。

〇藤吉次長 アマモにつきましては、例えば伊勢湾になるんですけれども、魚の産卵場であったりとか、それから小さいころにほかの魚に食べられる危険な時期に隠れ場所として非常に有効な場所でございますので、引き続きアマモにつきましては、藻場造成の一環の中で取り組んでいくということで進めております。

〇舟橋委員 CLTですけれども、日本の建築基準法上は2階か3階までがまだ限度なんですね。ヨーロッパなんかやと7階、8階建てがそれでできるというふうな状況で、ひょっとするとその高層建築もこれから許可がおりるんじゃないかというのをテレビやったか何かでやっているのを見たんですよ。
 ですから、これから結構広がっていく可能性のあるジャンルやもんで、三重県としても注目はしといてほしいなという要望と、それからみえ森と緑の県民税も1年たちましたので、どうやって使われとんのと、やっぱり何人かに聞かれるんですわ。今後もPRには努めていただきますよう要望して終わります。

〇東委員長 他にございませんか。

〇水谷委員 ちょっと2つばかり教えてください。
 35ページの上から2行目、圃場整備4地区、パイプライン化9地区に取り組み、3地区でパイプライン化が完了したと、こういうふうにありますけれども、この圃場整備4地区とパイプライン化9地区の地域と3地区でのパイプライン化が完了した地域を教えていただきたい。
 それから、36ページの⑬、これの中の農地中間管理事業推進チームというものを設置して、これから事業を進めていくと、こういうふうにありますけれども、これのあり方、例えば県庁の事務所の人だけでやっていくのか、あるいは地域の人を入れるのか、市町を巻き込んだ中でやっていくのか、その辺もどういう形でやっていかれるのかをちょっと教えていただきたい。その2点をお願いします。

〇平野課長 今の委員の御質問の圃場整備の地区なんですけれども、松阪の出江、松阪の朝見上、それと鈴鹿の稲生、もう一つどこやったかな。それとパイプラインにつきましては、鈴鹿の鈴鹿川沿岸地区、それから宮川地区、そういうところが主になっております。ごめんなさい、それで圃場整備は桃園西部地区です。

〇水谷委員 それで完成した3地区というのは。

〇平野課長 地区として全部はしていないんですけれども、1期、2期、3期、4期というふうに分かれとるような地区がありますので、鈴鹿川の5期地区とか、そういう地区が完成しております。

〇水谷委員 だから、そういうふうにして少しずつやられていくということで、それはよく理解できるんだけれども、後でこれまたほかで出てきますので、そこで質問させてもらいますけれども、パイプライン化が一向に進んでいかない。ところがそういうところにやっぱりあるんだろうと。例えば圃場整備を4地区したと。これからするわけでしょう。だから、そこも全部完成するわけやな、普通は、パイプライン化は、本来であれば。
 だから、そういう形のものに完全にしていかないとなかなか進んでいかないと思いますので、これはまた後で議論させてもらいますけれども、とりあえず今の答えとしては、そういうことやね。わかりました。
 それで、その農地中間管理事業推進チームについて。

〇矢下次長 この事業推進チームにつきましては、県の事務所の農政室、それから地域農業改良普及センター、それから農村基盤室、それと中間管理機構の地域担当というのがおりますので、それで構成をしております。
 事業を推進するに当たっては、地域でやはり掘り起こしなんかをずっとしなければいけませんので、その辺の推進の核になっていただくという姿でございます。
 市町とJAの協力なくしてはできませんので、核となって掘り起こしなり、説明会なりに行くということと、それから集落ごとで説明会をしてくれというのが結構ございまして、その説明会にも推進チームがJA、市町と一緒になって配慮するという姿になっております。

〇水谷委員 ありがとうございました。
 いろいろとこれ進めていく上において、地域としては非常に難しい問題もあるみたいですから、そういったことにつきまして、情報交換をしっかりやりながら、市町も巻き込んで、あるいはJAも巻き込んで、ぜひ進めていただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上でございます。

〇東委員長 他にございませんか。

〇藤田委員 資料をいただきたいと思います。
 それは34ページ、下から9行目、企業の農業参入の促進に向けて、その意向調査を実施してみえるということでございますので、これはもう既にされているのか、今年やられるのか、もしやっていただいてあるんであれば、ちょっとデータをいただきたいと思います。

〇後藤課長 アンケートという形で、郵送して返ってきたというものについては、取りまとめは既にできておりまして、51社程度参入希望がございました。
 しかしながら、ペーパーベースではわからない部分とかたくさんございますので、今年度1軒1軒回って、いろいろ情報交換しながらということでございますので、その51社の意向があったというアンケートの取りまとめについては、またお渡しさせていただきたいと思います。

〇藤田委員 よろしくお願いいたします。

〇東委員長 他にございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇東委員長 ちょっと私のほうから聞かせてほしいんですが、45ページ、施策の314水産業の振興で、平成26年度の成果と残された課題で6番の水産業の担い手という部分がありまして、漁師塾が県内に3カ所あるわけですが、畔志賀とそれから早田とか、あとは白塚、その3カ所で14人の方が研修受けられたということですか。就業就職フェアもそうなんですが、その漁師塾修了者2名を含む44名の新規就業者とあるんですが、これの44名の就職先というのを、もしよければ教えてほしいのと、この漁師塾のいわゆるその募集定員というんですか。それと希望者の数とか、希望者全部受け入れるのか、あるいは要するにキャパの問題、あとニーズ、需要と供給のバランスだと思うんですけれども、その辺何か取りまとめたものがあれば、実績の中から教えてほしいというのと、それからその次に、その担い手対策が去年6月から出てきたわけですけれども、今年も人づくり政策で地域創生人材育成事業でつけていますが、その担い手の育成に対する今後の見通し、ちょっと教えてほしいと思います。

〇石井課長 漁師塾の関係ですけれども、塾生、これまで平成24年から26年度まで3地区でやってきまして、25名の塾生を受け入れています。
 就職先としては、定置網漁業、まき網漁業だとか、それから自営で海女漁業をしていたり、あとは伊勢湾なんかでは船びき網漁業、ばっち網漁業、こういったところに就職なり、自分で経営、就業しているというような状況であります。
 それから、今後の見通しですけれども、担い手協議会なんかにおいても、積極的に受け入れるというようなことで取り組んでいまして、人材育成の今年度の事業においては、漁師塾のその座学の部分を一本化して1カ所で行って、さらに漁師塾に取り組みやすいような形で進めていきたいというふうに考えています。

〇東委員長 ちょっと私が発言するので申しわけないんですが、その需給のバランス、いわゆる募集人員と希望者の割合の何かデータありますか。つまり44名というのは、これは去年1年の話ですか。その部分でちょっと教えてほしい。

〇石井課長 44名というのは、平成26年度ということで、これ漁師塾に限らず、直接漁業協同組合等を通じて調べていますので、漁師塾を経由していない方でも、この中には入っています。
 漁師塾については、基本的には希望者を受け入れていますけれども、募集する中で、各地元も全員というわけにはいきませんもので、面接等を行った中で、ある程度地元でも選択しながら希望者については受け入れているということになります。

〇東委員長 済みません、副委員長も発言しますので、またちょっと変わりますので。
 その漁師塾の話じゃなくて、全体の要は産業として、漁業者の育成、つまり新規採用がどのぐらい募集が出ていて、応募者がどのぐらいいるのかという把握はされていらっしゃるかという話です。漁師塾そのものは少ないですよね、人数は。そんなに、定置網漁業ですから、1人とか、2人とか、3人ぐらいあればいっぱいになると思うんですけれども、まき網船団だと希望者がどのぐらいいて、どのぐらい毎年希望者があるのかというような話だと思うんです。その部分を聞きたいんですけれども、なければないでいいんですけれども。

〇藤吉次長 実はまき網漁業であるとか、定置網漁業で雇われている方が、例えば平成26年度、44名の新規就業者のうち半数がまき網であるとか、定置なんですけれども、まき網等については、特に募集をかけるという形じゃなくて、その漁業をやっている地元の方が就職したいという希望で会社のほうに行くんですが、退職されたりとかいうあきをどんどん入れていくという形ですので、ずっと待っていただいているという状況というのはお聞きするんですけれども、具体的にその毎年何人募集して、その何人待っているのかという情報は、私たちは把握しておりません。
 あと今後の展開なんですけれども、先ほど言いましたように、44名のうち半分がそういう雇われなんですけれども、実はその半分につきましては、雇われじゃなくて、自営でやりたいという方ですので、この方については、今、漁師塾での対応なり、漁師塾で例えば畔志賀での海女漁業であるとか、イセエビの刺し網、そしてあとは早田ですと、冬場は定置網なんですけれども、夏場の職業としては、やはり漁船漁業として一本立ちしていただく必要が出てきますので、これらの方について、独立自営という形での新規就業を支援するという格好での漁師塾という形だと、こういうふうに考えています。
 今のその3地区につきましては、外の方を受け入れる形で進んでいるんですけれども、なかなかその漁村自体が、外から来る方について、非常に拒絶反応みたいなところがございます。なので、今回やっていますその担い手対策協議会というのは、県だけじゃなくて、漁連等の水産関係団体、それから市町、そしてあと水産高校も入っていただきまして、それでなぜ漁村が受け入れられないのか、そして、そこの問題を市町の方と一緒に課題を見つける、そしてあと今、受け入れていただいているところは、どういうところがいいのかというところも含めて検討をみんなでやって、何とかその漁村の意識を変える中で、独立自営を希望する方を受け入れる素地を広げていきたいというのが考え方でございますので、今後その漁師塾という箇所じゃなくて、もう少し幅広にできるような形でいきたいなという検討を進めている、そんな状況でございます。

〇東委員長 ありがとうございました。よくわかりました。

〇濱井副委員長 浜の活力再生プラン、44ページに出ておりますけれども、南のほうを中心に今、9つほどプランが国のほうから承認を受けたということですよね。これは漁業協同組合とか、あるいは市町とか、漁業関係の団体とか一緒になって5カ年計画でつくられておるわけですけれども、収入関係も大体5年で1割ぐらいはアップさせるという中身だったと思うんですが、県の役割なんですけれども、県はたしかオブザーバー的な意味合いで書いてあったのかなという感じがしたんですけれども、県の役割について、ちょっとお聞かせいただければと思います。

〇永濵課長 県の役割ですけれども、委員が今おっしゃいましたように、地域の再生委員会によって、その役割はまちまちでございます。委員会の中に入っているところもあれば、オブザーバーとして入っているところもございます。基本的にはオブザーバーには全て入っているような状況でございまして、当然、委員会の方々、漁業者の方と市町の方が中心ではございますけれども、当然それだけでは手が届かない部分に関しまして、県として様々な協力、基本的には書類は県を経由して、国のほう、水産庁のほうに提出されるということにはなるんですけれども、そういったとこから各種取組の実施の支援ですとか、そういったところ、様々な取組は県としても支援していくこととしております。

〇濱井副委員長 それで今後、この計画を実行していくわけですけれども、実行主体といいますか、最終的にといいますか、関連して、やっぱりハード面、加工所とか、あるいはソフト面についてもやはり関連して、人材育成とかいうようなものも進めていくべきかなと思うんです。それが地域の漁業の活性化につながっていくと思うんです。もともとの趣旨もそういうこともあったと思うんですけれども、それについてしっかりとまた県のほうもそこら辺をよろしくお願いしたいと思います。
 それから、もう1点なんですけれども、木材の輸出なんですが、どこかに出ていましたよね。41ページの平成27年度の改善のポイントと取組方法の②なんですが、2月でしたか、大紀町といなべ市のほうから、全体で45立米か何か輸出を四日市港からしているんですけれども、インベスという会社だったと思うんですけれども、ちょっとお聞かせいただいたんですが、これの今年度の見込みといいますか、全国的にはかなり進んでいるんです。ですから、こういった主な取組について、林業の活性化のためにぜひ、積極的にこれから市町と連携しながら進めていってもらいたいと思うんですけれども、そこら辺の今後の見通しといいますか、それはどういうふうに考えておられますか。

〇吉川次長 今年度、とりあえず既にインベスさん、実際にもう今年度に入ってからでも量はわずかですけれども、輸出を継続的に取り組まれていますし、県としてもこれをもっと拡大していくということで、需要先の調査をすることとしております。それとあわせて県のほうの供給体制をさらに大きくするために、事業体側にいろいろ働きかけなり、体制づくりを県も一緒にやっていくという形で進めてまいりたいと思っています。
 あわせて、当然、輸出用にある程度仕分けなりするのに経費がかかりますので、そういったことを支援することによって、輸出用の木材の供給についても進めていくこととしております。

〇濱井副委員長 そうしますと、県の支援としては、予算的なものは、今言われた選木とか、仕分け等の経費を補?するということだと思うんですけれども、それだけなんでしょうか。

〇吉川次長 今の仕分けの支援もですけれども、調査とか、そういった委託料も今、計上をさせていただいております。

〇濱井副委員長 1社、輸出事業者がインベスということでしたか。ほかに、韓国へ今回出しますけれども、中国なんかも結構、内装材に使われているということになっています。もっともっと海外へ広げていってもらったらいいと思うんですけれども。そういった韓国だけじゃなしに、ほかのところも取り組んでいただきたいなと思うんですけれども、これは業者任せという形になるんでしょうか。

〇吉川次長 業者というよりは、我々としては、価格的に合うのが、韓国はどちらかというとヒノキの内装材ということで、県のヒノキなりの品質の高さがある程度評価されていて、そういったところが韓国の需要に合うというところで、一つのターゲットにしておりますけれども、中国とか台湾は、どちらかというと土木用材とか、型枠用材ということで価格が低い。一部にはそういった高級志向のニーズもあるみたいですけれども、大半がそういった低質材ということで、そこについては価格的に若干県産材、弱いところもありますので、少しそこは関係者といろいろ議論をしながら、さらにそういったところにも広げていくのかということは、これから一緒に進めていきたいというふうに思っております。

〇濱井副委員長 わかりました。
 B材あたりも結構出てくるんだろうと思うんですけれども、より開拓をしていただいて、情報も収集していただいて、他県については結構進んでいる部分もあるので、ぜひ三重県でも進めていただきたいなと思いますので、よろしくお願いします。

〇東委員長 ほかにございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇東委員長 では、ただいま頂戴いたしました意見の取りまとめにつきまして、後ほど委員協議で御議論いただきたいと存じますので、よろしくお願いします。
 また、執行部におかれましては、本委員会で取りまとめた意見の回答を後刻報告願います。

  (2)みえ食の産業振興ビジョン(最終案)について

  (3)県産農林水産物の輸出の取組について

    ①当局から資料に基づき説明(水島副部長)

    ②質問

〇東委員長 それでは、御質問などがありましたらお願いします。

〇田中委員 この松阪牛と伊賀牛の件なんですけれども、アメリカ向け商業出荷が始まりましたと、伊賀牛ですけれども、ここに記載してあります。これ多分、伊賀牛のことは余り詳しく知らないんですけれども、松阪牛に関しましては、生産地の定義がありまして、もうどれぐらいという等級が決まっていると思うんですけれども、これ供給と需要のバランスを考えた場合、どういうふうに考えてみえるのか、輸出によって、その辺ちょっとお伺いしたいと思います。

〇矢下次長 松阪牛の場合は、御指摘のとおり、屠場指定がございます。それで、松阪と東京の芝浦という形になっておりまして、現在、輸出に取り組んでおりますけれども、これは一つ三重県のやはりブランドの代表ということでPRという形で今進めておりますので、どれぐらい輸出するとか、どこからどれぐらいという部分は、今後の検討になるのかなというふうに思います。少なくとも、この今、和食が世界に広まっておる中で、三重県としてブランド牛を持っておりますんで、そこはやはり世界に発信していくという部分で今、PRに努めていると。
 松阪牛の協議会のほうも、いわゆるPRであるならば、その指定屠場を解くというか、広げるといいますか、ほかの屠場でもいいよというような取組もしていただいておりますので、今はまずはPRという形で考えています。

〇田中委員 まだ輸出には至っていないけれども、PRの段階であるということですね。今後また検討されていくというふうに捉えてよろしいですか。

〇矢下次長 そういう状態でございます。

〇田中委員 ありがとうございます。

〇東委員長 ほかにございませんか。

〇稲森委員 今の続きなんですけれども、伊賀牛なんかは生産量が物すごい限られていて、ほとんど地域で消費されていると思うんですけれども、今のそういう実情とか、もしわかったら教えてほしいのと、やっぱり後継者を増やしたり、販路を拡大していく上で、その生産量をどうやって増やしていくかという考え方を教えていただきたいんですけれども。

〇矢下次長 伊賀牛の場合は、地域内消費が8割ぐらいで、ほとんどもう地域内で消費をされていると思います。ちょっと数字は……

                〔「ざっくりでいいです」の声あり〕

〇矢下次長 そういう状態で、ほぼ域内消費で賄えるという状態になっとるかと思います。
 それと、生産者のほうも、じゃ、どんどん増えているかといいますと、さほどでもないということですので、今、国の補助事業も使えまして、例えば子牛の確保については、クラスター事業というので事業も考えておりますので、様々なサポートもちょっとしながら、伊賀牛の生産拡大に向けて御支援申し上げたいなというふうに思います。

〇稲森委員 せっかくなんで、松阪牛はどんな感じなんですか。済みません、知っておきたいので。

〇斉藤課長 松阪牛につきましては、現在、頭数も大規模な農家が、松阪牛の地域内で使用するということで、かなり大規模の方が入ってきておりまして、頭数的には増えてきております。
 地域内、地域外でございますが、やはり東京のほうへの出荷ということも、松阪牛の場合は3割、4割近くあったかと思います。そういう状況です。

〇東委員長 ほかにございませんか。

〇藤田委員 みえ食の産業振興ビジョンに関してですけれども、この振興ビジョンの案というのと、今までの農業政策との兼ね合いというか、政策的なその位置づけは、どんな位置になるんでしょうか。

〇水島副部長 確かに御指摘のとおり、それぞれの分野で、それぞれの法令に基づいたり、独自のものであったり、いろいろな計画がございます。
 それを全部きれいに体系づけるというのは、実は難しいところでございます。どちらかというと、それぞれの、農林水産部の持っているような計画とか、さらには雇用経済部、他部で持っているような計画なんかも含めて、食に関する部分に対して、横串を通すというようなイメージでお考えいただければと思います。
 このビジョン自体が、もともとのものに対して上位計画とか、下位にくる計画とか、そういうことではなくて、今年度またまち・ひと・しごと総合戦略でございますとか、次期のみえ県民力ビジョン・行動計画をつくっていきますので、具体的なものについては、そういうところへ反映させていく、そのためのビジョンというか、方向性を共有する、示したものというふうにお考えをいただければと、こういうふうに思っております。

〇藤田委員 まさに現状の中で、そういう政策をやっていかないとだめだというのは、もう私も非常によく理解ができるんですが、この後、その食を担う三重県農業及び農村の活性化に関する基本計画というのが話題に上ってきます。これと今回出てきたこのみえ食の産業振興ビジョンとの関連づけというのは、この農林水産部の中での共通の認識というのは、どんなふうに理解したらいいんでしょうか。

〇吉仲部長 みえ食の産業振興ビジョンは、今、水島副部長が言いましたように、生産から出口までといいますか、食にかかわる、いわゆる食品産業であったり、我々でいけば1次産業の生産現場であったり、それから流通があり、販売まであって、そういう一体的なその産業、食をベースにしてつながりのあるのをこのビジョンで横串を刺していると。
 どちらかというと我々は、生産現場での磨き上げといいますか、そういったものについて、いわゆる農村地域政策、産業政策、この両輪の柱で、今、後から説明します計画で位置づけられると思っています。
 ただ、当然それは出口とか、いろいろなところを見ながらやっていく必要がありますので、当然それはビジョンなんかも参考になるということです。
 どちらが上位ということはないんですが、我々はやっぱり磨き上げと、その地域に根づいた農林水産業の振興と地域という、それをベースに考えています。

〇藤田委員 我々、元農業者でございます。今でも農業者ですけれども、見たときに、このみえ食の産業振興ビジョンというのは、いわゆる農業者の1次産業、それから加工業者の2次産業、販売を含めた3次産業という、このそれぞれの産業がお互いにリンクをしながら、チェーンで結びつけてやっていこうというのが、非常によく見えるんですけれども、一方では、6次産業を目指そうよという農水の中での物事の考え方というのがあると思うんです。その辺のところをやっぱり農林水産部として、どっちが重要だというような考え方をとれということではなしに、その考え方とこの考え方と、どうやって一つのものにしていこうとしとるのかというのが、ちょっと見えないんですね。
 これをどんどん進めていくと、要は我々1次産業の部分を、今、部長がおっしゃられたように、1次産業の生産していく部分を磨き上げていこうよという話になってくる。もっと言えば、末端の販売のところからマーケットインで持ってきて、生産に結びつけてやっていこうよと、こういう話になるわけですね。
 もう一方、恐らくこの後、話、僕出てくると思うんですけれども、やっぱり農家というのは、生産しとったらだめだよ。まあ、同じことなんですけれども、自分のものを加工して販売していこうよと、こういう政策がもう一方で出てくるわけですね。
 その辺のすみ分けというのは、部として、どんなふうに位置づけてやっていこうとしていくのか、ちょっと一つのスタンスとして聞いておきたいなと思います。

〇水島副部長 すみ分けというと、何か全然別のものということかと思うんです。今、お話伺っていまして、例えば1次産業、農業者の方が、そのまま米なら米のまま出すということもあると思いますし、多分それに御自分のところで何らかの加工をされて、6次産業化で何か加工品として出されるというケース、どちらもあると思います。それを一人の農業形態というところでみれば、それはどちらもありということだと思うんです。
 このみえ食の産業振興ビジョンの考え方というのは、そういうものと別に対立する考えではなくて、直接出されたお米なんかに対しても、その加工品に対しても、例えば流通とか、いろいろなものが絡んで、さらにもう一つ積み上げるようなことができないかとかいうことをやっていこう、それがバリューチェーンみたいな考え方になってくるわけですけれども、そういうものでございますので、お答えになっていないかもわかりませんけれども、それぞれの経営者の方の御判断もあると思いますし、ケース・バイ・ケースでやっていけるもの、決して相対立するとか、区別するものではないんじゃないかなというふうには思っているんですが。

〇藤田委員 おっしゃることもよくわかるんです。私はどっちかというと、6次産業化論者なんです。というのは、1次産業、2次産業、3次産業と、こういういわゆる農商工連携の発想だと思うんですね、これ。これをやっていく上で、1次産業の産業者というところの立場というのは、非常に弱い立場に置かれるという過去の経験があるんです。
 これをみえ食の産業振興ビジョンの、いわゆる農商工連携をかなり大きなウエートで進めていくということになれば、この辺のところに対する配慮をきちっとやっておいていただかないと、要は1次産業のブラッシュアップという名のもとに、いわゆる家族プラスアルファの農業者が切り捨てられていくという可能性があるように、僕は思うんです。
 例えばトマトの経営を例にとったときに、この組み立てでやっていくと、一定の品質のものを大量に生産するものが非常に有利な立場になってくる。
 先般、松阪でやられているあのやり方というのは、僕はそれはそれで一つのやり方だと思いますし、大いに後押しをせなかんという立場の人間でもあるんですけれども、あの形の農業のものだけが残っていく可能性があるという危惧があるんです。
 その辺のところをやっぱりこの政策を進めていく上で、行政としては、やっぱり頭の中に置いておいていただきたいというのが、いわゆる危惧をしている点なんです。
 その辺のところ、そのことで、これを否定するものでも全然ないですし、これは大いにやるべしやと思っていますので、一番最初にこのことを進めていく上で、ぜひ頭に置いていただきたいというのが1点です。
 それと、ちょっと具体的なところで教えてほしいんですが、別表1-2の2のところにあります「みえ“食発・地域イノベーション”創造拠点」という表現があるんですが、ちょっと勉強不足で申しわけないんですけれども、これの中身をちょっと教えていただけませんか。

〇増田課長 みえ“食発・地域イノベーション”創造拠点についてお答えいたします。
 この食発イノベーションにつきまして、実は平成24年に三重大学と三重県の工業研究所が連携しまして、国の指定を受けた形で施設整備を行っております。これは実は三重大学のほうでは、素材探索をするような形で、今後、機能性評価をしながら、いわゆる食品の新製品開発を行うというようなことで、中心的にやられていまして、工業研究所のほうは、それと伴いまして、食品加工の分野を担いまして、それぞれの機関が連携しながら、県内の食品開発の新しい商品開発をしているというような状況でございます。

〇藤田委員 さきのあれでちょっと一言、この進めていく上で、もしございましたら。

〇吉仲部長 1点、農商工連携の話も出ましたが、本来、農業関係、素材の提供者と加工業者がウィン・ウィンの関係でなくては、本来の農商工連携とは言えないと思うんですが、今、委員おっしゃったように、ややもすると単なる材料供給で、こちらの加工品を提供してると、これを農商工連携と呼んでいると。それは全く私は違うと思っています。
 そういう意味でいけば、お互いがウィン・ウィンの関係になるということでいきます。そうすると、我々が産業振興の中の農林水産業の振興をやっているところですから、当然、委員おっしゃったように、今から我々はやっぱり農業をしっかりやるということと、後から計画の中で説明しますけれども、これは産業政策の中で1次産業と、それから地域、しっかりやっていく。ただし、今の時代に合った形でやるということの中でいけば、当然、こういったビジョンの中に書いてあるようないろいろな視点が要るので、まずそれをしっかり取り入れながらやってくということで、しっかりやっていきたいと思っています。

〇藤田委員 ぜひ1次産業の場を見ながら、このみえ食の産業振興ビジョン、進めていただきたいなというふうに思います。まさに、横串を入れた政策やないともう絶対だめだというのは、同感でございますので、ぜひよろしくお願いを、要望をいたします。

〇東委員長 ほかにございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇東委員長 なければ、みえ食の産業振興ビジョン(最終案)について及び県産農林水産物の輸出の取組についての調査を終わります。
 なお、雇用経済部職員にあっては、ここで退室されますので御了承願います。

                〔雇用経済部職員退室〕

  (4)三重県食を担う農業及び農村の活性化に関する基本計画の見直しについて

    ①当局から資料に基づき補充説明(矢下次長)

    ②質問

〇東委員長 それでは、御質問はございますか。

〇青木委員 確認だけです。
 別添2-2の真ん中の基本視点の赤で書いてある真ん中ぐらいの「加工・中食」ですけれども、そこの注釈は要らんかなと思って。どうでしょうか。一般的にこれ、ふだん使うかな。

〇矢下次長 中食といいますか、デリカといいますか、加工がされているんですけれども、家に帰って、またつくるなりして食べるという、いわゆる外食とそれと自分のところでつくる料理との中間のものという感じでございます。

〇青木委員 注釈というか、米印か何か要らへんかなと思うということで……

〇矢下次長 わかりました。この基本計画の中で、また用語解説等を行いますので、その中で文言等は注釈をつけたいというふうに思います。

〇東委員長 ほかにございませんか。

〇藤田委員 ちょっと教えてください。
 別添2-2、基本視点の2の一番右のところで、新分野への積極的なチャレンジの支援と書いてありますけれども、何か具体的なことをお考えなのか、ちょっとそこら辺、もしお持ちならお聞かせいただきたいなと。

〇森内課長 多様な経営体の確保・育成の中の新分野への積極的なチャレンジの支援というところのお話だと思うんですけれども、こちらにつきましては、具体的には、当然先ほど委員がおっしゃってみえた6次産業化であるとか、場合によっては輸出に取り組むであるとか、さらには食を軸としたいわゆるサービス業であるとか、様々な、要は食べ物を生産しているということは、かなりそういう、いわゆる食の世界にとっては、コアの部分を握っていますので、そこを軸にしていろいろな展開ができる可能性があるよねと。そういったものを様々な展開を支援していくという方向性ありだよねという意味合いでございまして、具体的な内容については、今後、詰めていくし、施策的な支援のあり方についても検討していきたいと思っております。

〇藤田委員 ぜひ今の言葉を残していただいて、この先の施策によろしく反映をいただきますように。ありがとうございました。

〇東委員長 ほかにございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇東委員長 なければ、三重県食を担う農業及び農村の活性化に関する基本計画の見直しについての調査を終わります。

  (5)三重県農業農村整備計画(仮称)について

    ①当局から資料に基づき説明(福岡次長)

    ②質問

〇東委員長 それでは、御質問がありましたらお願いします。

〇水谷委員 今、整備計画ということで説明をいただきました。
 その中でも特に出ていましたことにつきまして、特に中山間地域、これが非常に今、正直なところ担い手も減ってきているし、非常に難しい状況の中に入ってきているわけです。我々の地域は、比較的農業をやりやすい、私は東員町ですけれども、非常にやりやすい地域なので、例えば営農にしても何にしてもすぐやっていただけるのは多いんですよ。ところが、いなべの山のほうに入っていきますと、非常に難しい地域が多いわけですよ。
 その中で特に、ああいう中山間の地域の中で、いろいろな細かい地域がずっと並んでおるわけやな、あの辺は。そこで指定を受けておる地域と受けていない地域が当然あるわけです。これは面積によって、当然そういう状況になるということなんですけれども、そこで、農業をやる上において、当然ながら差が出てくるわけやな。だから、もう担い手もだんだん減ってきているという中で、じゃ、今後どうしていくんだというようなことで、非常にいろいろな形で悩んでおるみたいなんですけれども、その辺の、これからの整備計画の中で、そういう地域をどういうふうな形で今後していくとか、あるいはその指定を地域ごとに、例えばトータルして合算した中での面積を確保した中で指定をしていくというようなことはできないのかなということが1点。
 それから、いつもいつもパイプライン化の話をしていますけれども、これを見ますと27.8%ということで、パイプライン整備面積が、要するにやらなければならい面積として2万1500ヘクタールと、その中で現在進んでいるのが5900余りということで、27.8%となっているんです。
 この整備をしようとしておる地域というのは、例えば我々の地域の、いなべの地域の中で、過去にも30年ぐらい前に圃場整備をしたその用水、排水のラインがあるわけやな。これはパイプラインじゃなくて、普通の溝であるわけやな。こういったところは、当然もうこのパイプラインをやっていこうとする地域には入っていないわけでしょう、これ。こういうことも含めて、なぜこういうことを言うかというと、非常にもうこういった排水、用水のところが傷んできているわけやな。非常に傷んできているわけ。
 これは、我々みたいに土地改良区を持っているところはいいけれども、持っていないところは受益者負担で全部やっていくわけですよ。それがもうとてもじゃない、農業をやっている方が減ってきているわけやから、そんなもん金をよう出さんと、そんなんやったらやめたほうがええやというようなことになっていきますので、そういったところに対して、どういうふうにして目を向けていくかと。ほかに三重県中いろいろあると思うんだよね。いなべたけじゃなくて。
 そのことも含めて、こういった計画の中でも考えていかなければ、これからの農業というのは、当然集約化される場所はいいけれども、そういった中山間地域については、放っていかれる。それこそいなべの谷は熊牧場でもつくらないといけなくなってしまう。
 そんなような状況の中で、厳しい状況がこれから続いていくわけですから、ぜひともそういう形のものも、地域の人によく意見を聞いていただいて、計画の中に入れていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。

〇福岡次長 まず、1点目でございます。
 中山間地域で対象になるところとならないところがあるという、水谷委員がおっしゃってみえるのは、多分、中山間地域等直接支払の対象なのかなと思っております。その合算ができないかというお話なんですが、ちょっと申しわけございません。個別に御相談させていただいて、少し御判断させていただきたいと思っています。今の制度上、当然、幅広く利用はしていただきたいと思っておりますので、我々も解釈の中で、できるようであれば取り組みたいとも思っていますので、少し個別にもし教えていただければ、後ででも御相談させていただければと思っております。
 あと、どのような形で中山間地域をこれから維持なり、また活力を増していくのかというところかなと思っております。
 この基本の視点の中でも書かせていただきました。地域での計画づくりの話し合いに能動的に加わっていきたい。我々は、今までハードの整備を主にやってまいりました。ただ、当然ながら、もうハードの整備をするだけで農業が維持されていくという状況ではございません。当然ながら、いろいろなソフトの対策であったり、作物をどうするのかであったり、先ほどもありましたが、地域の資源を利用した産業を起こしていくとか、そういうところをやはり含めて考えていかなければならないのかなと思っています。
 ですので、当然、我々、農業のその整備に携わる者だけではなくて、やはり普及の人間、また農政の人間とも含めて一体となって、やはり地域の方とお話し合いさせていただく必要があるのかなと思っております。こんな姿勢で臨んでいきたいなと思っています。
 それと2点目でございます。
 これもパイプライン化でございます。基本的にパイプライン化は、新しく前回も圃場整備の新規地区というのがございました。稲生であったり、朝見上であったり、こういうところは、もう圃場整備をする、最初からパイプライン化というのを当然進めていっております。ただ、古くやられたところは、オープンの水路、開水路でされたところが多うございます。
 我々としては、その地形の条件にもよるんですが、相当急峻なところですと、パイプライン化というのが有効かどうかというのを少し考えなければならないと思っていますが、その老朽化が進んできて、直す必要があるというところは、まずパイプライン化を検討していきたいなと思っています。当然、担い手集積していくとかいう中で、やはり営農能力の省力化というのを図るために、パイプライン化というのは、非常に有効だと思っております。
 ただ、やはりその費用の負担感があるというお話もありました。やはりそれも集積をするということで出る補助もございます。また、農地中間管理事業のようなものも、ぜひハードと一緒に積極的に推進してくださいねということも、今、ハードの整備の御相談を受けるときにはさせていただいております。これも部署が違いますが、普及であったり、農政の部局であったり、一緒にやはり地域にとってどういうふうにハード整備も含めて、地域の農業を見ていくのがいいのか、計画していくのがいいのかというところを含めて御相談というか、お話し合いさせていただきながら進めたいなと思っております。

〇水谷委員 いろいろとそういった問題が、それぞれの地域で当然あると思うんですよ。我々は特にいなべの地域、いろいろな取水口から水をとっているんですけれども、少し集中豪雨とか、大雨が降ると、そこが詰まっちゃうんです、すぐね。
 そういうところで、とてもじゃないけど人力でできないから、機械を入れてやるとすぐ二、三十万かかると、そういうような非常に悩みがいっぱいあるんですよ。だから、そういうところにも、これからも目を向けていただいて、ぜひともそういった整備計画の中にも、そんなことも入れていっていただきたいなというふうに思います。
 言えばいろいろいっぱいありますけれども、とりあえずそういう形で、ぜひ今後の対応をお願い申し上げたいというふうに思います。よろしくお願いします。

〇東委員長 ほかにございませんか。

〇藤田委員 まさに関連した話でございまして、老朽化したいわゆる農業用の施設、特に用水含めて、先ほどの問題、大きな問題として、私どもの地域でもあるんです。
 老朽化している施設を補強していくという話であれば、この一つの計画の中で入っていく可能性はあると思うんですが、これまでの集中豪雨の中で、その取水口が壊されるというようなことが起きているんですね、現実の問題として。そういうことが起きたときに、災害で申請をいたしますと、地元負担というのがどうしてもかかってきます。このかかってくる規模が大きいその取水口というのがいっぱいあるわけですわ。これが起こったときに、その取水口からとって利用している、その水田の面積から換算して、今の農業、いわゆる農産物の価格からいけば、とても採算に合わないという現状が現実に起こっています。恐らくこの後いろいろなところで起こってくるであろうというふうに思うんです。
 これを今までどおりのやり方で、それはもう地元負担3分の1ですよというような仕組みでやれば、おのずとそれはそのまま直すことなく、同時に水がとれませんから、水田としてはもう機能しなくなっていく。水田で機能すれば、担い手の方にお願いをするという方法は可能ですけれども、水田として機能しないということによって、麦・大豆の話もありますけれども、耕作放棄地になっていく可能性が非常に高いということがあるわけです。
 これは地元から相談されて、いろいろ話をしましたけれども、今の時点では非常に難しいということがわかりましたけれども、これは今後、先ほど水谷委員おっしゃったように、三重県全県下で起こってくる可能性が非常にあるというふうに思います。
 これに対しての対策をぜひとも考えていただきたい。その補助率を一律に地元負担3分の1ということではなしに、それを2割にするとか、1割にするというような形で、地元負担が実質的にやれるようなところまで、やっぱり県含めて、市町も当然ですけれども、対応をぜひとも考えていただきたいということを要望しておきます。よろしくお願いいたします。

〇平野課長 どうもありがとうございます。委員、言っていただくように、確かに取水、例えばため池にしろ、今の頭首工にしろ、やはり地元負担が払えないもんで、ため池直したいんやわと、だけども取水直せへんのやわというのがあって、やっぱりそういうのも水谷委員とか、藤田委員言っていただきまして、国のほうも考えていただくようなところもあるんです。
 といいますのは、今までは老朽ため池ということで、地元負担をたくさんもらっとったんですけれども、ため池というのは、例えば防災にも役に立つやないかと。ため池が決壊して、福島のように人が亡くなられるときもあるので、じゃ、防災ため池というのでしたら、ガイドラインの率を上げましょう、それで市町のほうとか、県の負担はちょっと大きくなるけれども、地元を少なくしていこうというような考え方も一つあるのと、ただ地元負担を増やしてくださいと僕ら最初言うとったんですけれども、それじゃやっぱりあかんもんで、国の政策と合うように、先ほど次長が言わさせていただきましたような農地管理強化、集積したんやったら、例えばどうですよということで、パイプラインのときなんかでも、集積していただくようなことができれば、それに対して集積促進費というのなんかも払っていただけるような仕組みになってきましたので、少しずつではあるんですけれども、改良しやすくなっていくような運動もしていただいておりますので、また御協力のほうをよろしくお願いします。

〇藤田委員 そういう内容も教えていただきながら、ぜひとも今後起こってくる、この問題に関しては、対応いただきたいというふうに思います。
 以上です。

〇東委員長 ほかにございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇東委員長 なければ、三重県農業農村整備計画(仮称)についての調査を終わります。

  (6)みえ森と緑の県民税の取組について

    ①当局から資料に基づき説明(吉川次長)

    ②質問          なし

  (7)「地域水産業・漁村振興計画」等の取組について

    ①当局から資料に基づき説明(藤吉次長)

    ②質問          なし

  (8)各種審議会等の審議状況の報告について

    ①当局から資料に基づき説明(水島副部長)

    ②質問          なし

  (9)報告事項

    ①三重県が滋賀県内に放獣したクマに関する対応について

     ア 当局から資料に基づき説明(吉仲部長)

     イ 質問

〇東委員長 この件につきまして、特に御質問等がありましたらお願いいたします。

〇稲森委員 まず、いろいろな対応を遅くまで、我々に報告していただいたりして、大変お疲れさまでした。
 何点かお伺いしたいんですけれども、5月の最初の常任委員会のとき、ここで説明いただいたとき、県境付近という説明があったんですが、5月27日の時点では、要は多賀町内というふうになっているんですけれども、そのときの最初の確認方法と、その後の確認方法は、どのように違ったのか。
 県境付近といいましても、三重県と滋賀県の県境じゃなく、岐阜県と滋賀県の県境付近というべきじゃなかったのかなと思うんですけれども、その辺どうでしょうか。

〇福岡次長 まず、その最初の5月17日時点のことでございます。誤捕獲されて、それを放獣しに現場に向かったのは、まず四日市農林事務所の職員が向かいました。それで、四日市農林事務所の職員が、その獣医師さんにお手伝いいただいて、またNPO法人の方にもお手伝いいただきながら放獣したわけなんですが、その時点で報告を受けるこちら側は、獣害対策課の職員が報告を受けて情報共有をしたわけなんですが、その間で、県境付近に放獣したという連絡を受けております。
 それで、そこでもう少し、本来であればしっかり、位置はどこの何町でという確認をすればいいわけなんですが、ただ思い込みといいますか、県境付近、三重県で捕獲された熊を県境付近に放獣したということで、三重県内の県境付近、滋賀県と三重県の県境付近、ということで思い込んだというところがまず1点でございます。
 それと、なぜそれが特定されたかというと、28日に滋賀県のほうから御連絡を頂戴しました。その中で、もう一度、そうしたら図面へ落としてくれということで、県庁の職員がその四日市農林事務所の担当の職員に確認をさせていただきました。そこで初めて、こちらが認識したというところでございます。
 ですから、担当の職員としては、放獣したそのものは、やはり滋賀県という認識があったと我々は思っております。
 それとあと岐阜県と滋賀県の県境付近じゃないかというお話なんですが、岐阜県にも少し近うございます。ただ、三重県にもそれなりに、5キロぐらいですか、済みません、距離は少し正確じゃないかもわかりません、それぐらいの距離だったかと思っております。言い方として、何県と何県の県境付近というのは、それは正確な言い方があろうかと思っておりますが、今ちょっとこれが岐阜県か、どの県境かというのは、少し検討もさせていただきたいなと思っております。

〇稲森委員 それから、これからの対応なんですけれども、最初の常任委員会のときは、希少生物であるから捕獲をして放しに行ったということなんですけれども、こういう出来事があって、捕獲をして、この中にはどこにも書いてないですけれども、撃ち殺すんだという方針があるみたいなんですけれども、それはもうちょっと冷静に立ちどまって考えていただいたほうが、その責任やこれからの対応の方法としても、少し短絡的なように僕は思うんですよね。
 例えば、捕獲してどこかへ、熊牧場じゃないですけれども、持っていって、飼育してもらうとか、そういう希少生物の保護という観点から、何かその住民の安全と両立できるような道を冷静に捉えていってほしいなというふうに思うんですけれども。
 あと、最近の動き、住民監査請求とか、いろいろ多賀町の動きがありましたけれども、伊賀市長からの声というのは、どういうふうに受けとめておられるのかもお願いしたいんですけれども。

〇吉仲部長 今後の熊への対応なんですが、近いうちにDNA検査の結果も出ます。それも一つの判断材料にはなる。それをしながら、先ほど住民の皆さんの安全ということからいきますと、現在、特に海津市、大垣市あたりについては、イベントを中止されたり、子どもさんの送り迎えに保護者がつくという、いわゆる生活に支障が出るような形というのも非常に聞いてます。
 それで、そういう方々といいますか、そういう声を集約された市町の皆さんと、いずれにしてもこのDNA検査の結果を持ち寄って、今後について、県がこうするというだけでは決められませんので、それは言われるように、我々も極めて冷静にはやっておるつもりですけれども、ただ安全・安心という視点も、それもやっぱり大事な話なので、それも含めて検討していきたいというふうに考えています。
 それから、伊賀市長からも、いつだったか、済みません、伊賀市長から文書といいますか、いただいたので、ちょっと正確性を欠くといかんので、次長からやります。

〇福岡次長 伊賀市の岡本市長様のほうから、私どものほうに6月5日ですか、抗議のお電話も頂戴したところでございます。
 稲森委員のお話のような形で、もう少し冷静な対応、捕獲して、例えばどこかへ保護するとか、そんな方法はないんですかという申し入れだったと記憶しております。
 やはり、そのときにお答えしたのは、先ほど私どもの部長も申しました、当然、三重県としては、今までツキノワグマを保護するという意味から放獣ということでさせていただいております。当然、それは紀伊半島のツキノワグマというのは、希少生物であるという位置づけからでございます。
 ただ、やはり今回、先ほど部長が申しましたような生活被害が人間に起こってきているというところ、それとやはりその岐阜県の大垣市であったり、海津市であったり、養老町であったりというところの実際、その生活被害が起こっている現場の自治体の御意向も、当然無視するわけにはいかない。そういう中で、三重県だけの判断ということではなくて、やはり協議の中で、これからの方針を決めさせていただきたいと思っております。

〇稲森委員 基本的に、その山の奥深いところへ逃がしていくというところまでの対応だったんですか。それとも、どこか捕獲なり、飼育なりしていくという、これまで対応は考えられなかったんですか。ここへ逃がしたことが、そのときの対応として、まず問題なわけじゃないですか。

〇福岡次長 基本的には、保護するべき熊は、やはりその種の生息していた環境の中へもう一度戻してやるというのが保護だと思っております。
 ですので、今までの対応としては、山の奥へ放獣するというのが基本的な対応として、マニュアルにも記載されております。

〇稲森委員 だから、その対応は、結果的に住民に不安をもたらしたり、間違っていたんだから、その対応を改めて見直して、例えば飼育するなり、どこか捕獲するなりという方法に改めたらいいんじゃないですかということを言いたいんです。撃ち殺すだけが解決策ではないと思うんですよ。それありきということでは、その点いかがですか。

〇福岡次長 その保護をしようとすると、多分わなによる保護なんだろうなと思います。それで、やはりわなも実は現地には置かせていただきました。ただ、この置いてから、28日から置かせていただいていますので、もうほぼ20日ぐらいたつんでしょうか。その中で、やはりなかなかわなにかからないという現状もございます。その間、地域の住民の方はやはり不安感というものが、生活被害というものも現実起こっているというような状況にございます。
 そのような中での選択をどうしていくかというのが、やはり関係自治体との協議によって考えさせていただかなければならないのだろうなと思います。

〇稲森委員 最後にもう1点だけ。
 住民監査請求があったということなんですけれども、その向こう側の言い分と、それに対する県の主張というのは、基本的なところはどういう関係になっているんですか。

〇水島副部長 住民監査請求に関しましては、今、監査委員事務局のほうで受理をするかどうかということを御検討されているというふうには聞いております。
 ただ、提出者の方が、その後、私どものほうへおいでいただいて、今このようなもの出してきましたということで、置いていかれましたので、私どものほうも内容を見させていただいてはおります。
 これもともと、やっぱり熊に関して保護という観点と、それからやっぱり幾ら安全やといっても、現実に毎年、日本中で熊に襲われたという事故は起こっておりますので、その住民の方との安全との間で、どちらに重きを置くか、軸足を置くかという話だと思っています。
 住民監査請求でいただいている主張は、熊については、保護すべきだということでございますけれども、私ども先ほどから、部長、次長がお答えさせていただいておりますように、岐阜県側の市町、それからいなべ市、現実にいろいろ被害を、間接的かもしれませんが被害が出ているという市町の御意向なんかも踏まえて、一緒に検討させていただいておりますので、私どもの主張については、しっかり述べていきたいということでございます。

〇東委員長 ほかにございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇東委員長 それでは、報告事項についての調査を終わります。

 5 委員間討議

  (1)所管事項調査に関する事項       なし

  (2)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

環境生活農林水産常任委員長

予算決算常任委員会環境生活農林水産常任委員長

東   豊

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