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平成27年6月17日 予算決算常任委員会 会議録 

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予算決算常任委員会

会 議 録

(開会中)

 

開催年月日     平成27年6月17日(水) 自 午前10時2分~至 午後2時11分

会  議  室     全員協議会室

出 席 委 員     50名

             委 員 長   青木 謙順

             副委員長    森野 真治

             委    員   芳野 正英  中瀬古初美  廣 耕太郎

                       山内 道明  山本 里香  岡野 恵美

                       倉本 崇弘  稲森 稔尚  下野 幸助

                       田中 智也  藤根 正典  小島 智子

                       彦坂 公之  濱井 初男  吉川   新

                       木津 直樹  田中 祐治  野口   正

                       石田 成生  中村欣一郎  大久保孝栄

                       東    豊  津村   衛  杉本 熊野

                       藤田 宜三  後藤 健一  稲垣 昭義

                       北川 裕之  村林   聡  小林 正人

                       服部 富男  津田 健児  中嶋 年規

                       奥野 英介  今井 智広  長田 隆尚

                       舘   直人  日沖 正信  前田 剛志

                       舟橋 裕幸  三谷 哲央  中森 博文

                       前野 和美  水谷   隆  山本   勝

                       山本 教和  西場 信行  中川 正美

欠 席 委 員     なし

出席説明員

【予算議案及び予算関連議案にかかる総括質疑】

             知  事                       鈴木 英敬

             副知事                        石垣 英一

             副知事                        植田  隆

             危機管理統括監                 渡邉 信一郎

      [防災対策部]

             部  長                       稲垣  司

             副部長                        東畑 誠一

             防災対策総務課長                米川 幸志

      [戦略企画部]

             部  長                       竹内  望

             副部長                        村上  亘

             戦略企画総務課長                岡村 順子

      [総務部]

             部  長                       稲垣 清文

             副部長(行政運営担当)             服部  浩

             副部長(財政運営担当)             紀平  勉

             参事兼税務企画課長              横山 円吉

             財政課長                      藤嶋 正信

      [健康福祉部]

             部  長                       伊藤  隆

             医療対策局長                   佐々木 孝治

             子ども・家庭局長                  岡村 昌和

             副部長                        井戸畑 真之

             健康福祉総務課長                坂三 雅人

      [環境生活部]

             部  長                       髙沖 芳寿

             廃棄物対策局長                  渡辺 将隆

             副部長                        森  靖洋

             環境生活総務課長                明石 典男

      [地域連携部]

             部  長                       福田 圭司

             スポーツ推進局長                 村木 輝行

             南部地域活性化局長               亀井 敬子

             副部長                        城本  曉

             地域連携総務課長                上村 一弥

      [農林水産部]

             部  長                       吉仲 繁樹

             副部長                        水島  徹

             農林水産財務課長                長崎  晃

      [雇用経済部]

             部  長                       廣田 恵子

             観光局長                      田中  功

             みえ伊勢志摩サミット推進局長        西城 昭二

             副部長                        横田 浩一

             雇用経済総務課長                渥美 仁康

      [県土整備部]

             部  長                        水谷 優兆

             副部長(企画総務担当)             福井 敏人

             副部長(公共事業総合政策担当)       永納 栄一

             県土整備総務課長                梅村 和弘

      [出納局]

             会計管理者兼出納局長             中川 弘巳

             副局長兼出納総務課長             伊藤 久美子

      [教育委員会]

             教育長                        山口 千代己

             副教育長                      信田 信行

             教育財務課長                   中西 秀行

      [警察本部]

             本部長                        大賀 眞一

             警務部長                      中道 一輔

             会計課長                      射場 重人

      [企業庁]

             庁  長                       松本 利治

             副庁長                        千代世 正人

             財務管理課長                   池田 三貴次

      [病院事業庁]

             庁  長                       加藤 敦央

             副庁長                        重松  玲

      [人事委員会事務局]

             事務局長                      青木 正晴

      [監査委員]

             事務局長                      小林 源太郎

委員会書記

             議  事  課  班 長  上野  勉

             議  事  課  主 幹  中村 晃康

             企画法務課  主 幹  中瀬 元浩

             企画法務課  主 査  永田 正実

傍 聴 議 員     なし

県 政 記 者     5名

傍  聴  者     3名

議題及び協議事項

 1 議案の審査(予算議案及び予算関連議案にかかる総括質疑)

  (1)議案第98号「平成27年度三重県一般会計補正予算(第1号)」

  (2)議案第99号「平成27年度三重県流域下水道事業特別会計補正予算(第1号)」

  (3)議案第100号「平成27年度三重県電気事業会計補正予算(第1号)」

  (4)議案第101号「平成27年度三重県病院事業会計補正予算(第1号)」

  (5)議案第106号「三重県職員退職手当支給条例の一部を改正する条例案」

  (6)議案第107号「三重県県税条例等の一部を改正する条例案」

  (7)議案第108号「三重県半島振興対策実施地域における県税の特例措置に関する条例等の一部を改正する条例案」

  (8)議案第109号「三重県看護職員等修学資金返還免除に関する条例の一部を改正する条例案」

  (9)議案第112号「公立学校職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例案」

  (10)議案第113号「土木関係建設事業に対する市町の負担について」

    

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

 1 議案の審査(予算議案及び予算関連議案にかかる総括質疑)

  (1)予算議案及び予算関連議案(10件)

〇青木委員長 それでは、本委員会に付託されました予算議案及び予算関連議案に係る総括質疑に入ります。
 まず、新政みえから御質疑をお願いいたします。

〇舟橋委員 おはようございます。
 津市選出、新政みえの舟橋でございます。3人で分担しながら質問をさせていただきたいと思います。
 まず、補正予算の概略について知事にお伺いをさせていただきます。今回、189億円の補正予算が出ています。トータルでは、補正後7306億円ということになるわけで、189億円、2.6%という本当に微々たる予算でございまして、その内訳を見ますと、前年の当初予算の60%を機械的に計上した私立高等学校等振興補助金などの収支的経費が38億円、としますと残り151億円のうち、前年当初予算の80%を機械的に計上し、多くは昨年度国に要望した結果、今年度に入り国の内示や通知により確定した公共事業が146億円、そのうちの県単公共事業が46億円ということになっています。
 そうしますと、残りは投資的経費で非公共予算のたった5億円ということになります。この中で選挙前から国に要請していました国の地域創生人材育成事業関連の2億6000万円が半分を占めています。あとほかに地域少子化対策強化交付金関連が1300万円、地域オープンイノベーション促進事業による工業研究施設機器整備費が3100万円といきますと、残りはほとんどないという状況になります。
 その微々たる予算の中で知事の政策集関連として、「学び」の選択肢拡大検討事業費が142万円、「確かな学力」を育む総合支援事業が800万円、農業版BCP策定事業費が434万円と、政策集以外ではデータ放送の関係が1280万円などが補正予算に盛られています。そうした中で、結局学びと学力以外、余り特徴が見られないなという感想を持ちました。そこで、補正予算に関する知事提案説明においても、キーワードは未来への投資である教育と人づくりというのが記載されていました。
 そこで、知事が今回選挙戦を通じてこの補正予算に注力した点についてお伺いをしたいと思いますし、46億円の県単公共事業の中でも、選挙を通じて得た考え方の中で少し盛り込んだところがあるようでしたらお伺いしたいと思います。

〇鈴木知事 まず、今回の補正予算全体のことですけども、そもそも2つ申し上げますと、1つは、政策集に書かせていただいた項目というのは、この4年間の中で取り組んで実現をしていこうというようなものであるということで、これについては、全ての項目について現在、工程表を担当部局につくるように指示をしてありまして、次の行動計画策定時には何らか1点お示しすることができるんじゃないかと思っています。それが1つ。
 そもそも論のもう一つは、今回当初予算のときにフルバージョンで要求をしてもらいました。その中で公共事業とかも含めて、とめているものとかがあったということであります。そういうことを踏まえますと、確かに全く新規的なものというと、舟橋委員から御指摘あったような教育の部分がそうかもしれませんが、私の政策集に書かせていただいたものの関連ということでいけば、23本26億円の事業が該当すると考えています。
 例えば紀南の広域防災拠点もそうです。河川の堆積土砂撤去もそうです。土砂災害の危険箇所の基礎調査もそうです。そして国の事業を活用しておりますが少子化対策、それから人材の関係、これらも全てそう考えておりますので、そういう意味では、全く新規的なものはそこだけですけども、一定フルバージョンの予算要求を踏まえ、そして連続して当選させていただいている中ですので、当初予算のフルバージョンのところが影響しているということもあると思います。
 県単公共事業の中では、県単公共はこの補正後大体215億円で、大体昨年度並みというところだと思いますけれども、その中身としましては道路とか、私が1期目4年間の中で1対1対談とかでおっしゃっていただいた宇治山田港とか紀宝町の井田海岸とか、あとは道路においても台風で大変だった県道平野亀山線とか、そういうような部分での対応をさせていただいたということとか、あとは要望の多い河川堆積土砂、それから県単ではありませんけれども、3分の2出している土砂災害危険箇所の基礎調査部分については、思いを持って追加させていただいたと、そういうような考え方であります。

〇舟橋委員 昨年初めてだったと思うんですけど、骨格的予算という新たな単語が出てきました。なんじゃこれはというのが、その当時議論がありましたけども、結局それで、先ほど知事おっしゃったようにフルバージョンの予算要望ということを考えますと、結局今回の補正予算189億円というのは、ずっと去年から既定路線で走ってきて、骨格的と言っても結局は骨に肉も筋もついていて、皮だけ張りつけたような予算じゃないかなと。つまりはもう全部、9割、99%思いが込められた当初予算に、少し皮だけ張りつけた予算かなというイメージでとらせていただきました。
 あと個々の事業についても少し質問させていただきたいんですけども、キーワードでありました学びの問題、これは後で杉本委員のほうからたっぷりやりたいという御要請をいただいておりますので割愛をさせていただきますと、あと皮の中で何探すんやということですが、もう一つの人づくりの三重県地域創生人材育成事業、これについてちょっとお伺いしたいなと思うんです。
 国のお金を使って事業を組んでいただきました。メニューを見ていますと農林水産部だとか雇用経済部など、ほかの部もありますんで幾つかのメニューがあるんですけども、地域連携部には、この人づくりの事業が具体化されていないんです。確かに過疎、高齢化、そして過去にも議場で熊野古道を守っていただいとる方々の高齢化の課題がありました。あそこもやっぱり人づくりという視点では、大切なところじゃないかなというふうにも思っていますし、昨日も随分議論がありましたインターハイ、国体に向けた選手、指導者、そういった方々への育成という人づくりの課題も喫緊の課題としてあろうかと思うんです。
 そういった中で地域連携部の南部地域活性化局だとかスポーツ推進局にこの人づくり予算の具体化がなかったのはなぜかなという素朴な質問がありますので、両局長に少しそこら辺の経過を聞かせていただきたいと思います。
 亀井局長、デビュー戦ですんで頑張ってくださいね。

〇村木局長 地域創生人材育成事業につきましては、昨年の12月ごろであったと思うんですが、庁内で取りまとめが行われる際に、私どももこれが、先ほど委員からも御指摘いただきましたが、人の確保であるとか指導者の養成、そういったものとうまく合致しないものかなといったことで検討をいたしました。しかしながら、その中身が労働力不足であるとか成長産業への支援であるとか、あるいは研修であるとか、そういった中身でございましたので、今回については応募を断念したというところでございますが、引き続きこうした国の事業、いろんな事業がございますので、アンテナを高くしながら人づくりに向けた取組は進めていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

〇亀井局長 南部地域は早くから過疎、高齢化が進んでおりまして、人口減少でありますとか集落機能がなかなか維持できないといったような課題が早くからございます。そういう中で集落支援でありますとか、地域づくりに携わっていただく人材育成というのは非常に大事だということで、南部地域活性化局ができた4年前から力を入れて取り組んできておるところでございます。
 今回の厚生労働省の事業でございますけれども、これは人材不足の分野の産業に特化をした人材育成、人材確保という観点からの事業でございましたので、私のほうといたしましても、昨年度いろいろ検討はいたしましたけれども、なかなかこの事業の趣旨になじむものができないということで断念したというところでございます。
 南部地域活性化局としましては、人づくりが大切だということで今まで取り組んできましたので、今後ともそういうところには力を入れていきたいというふうに考えております。

〇舟橋委員 労働力不足だとか人材確保という視点での予算でしたからということでございました。これが全て、県の財政の中での予算の全てではございませんから、いろんな面で、やはりスポーツの問題においても南部の問題においてもしっかりと、いろんな国の事業、予算を活用していただきながらこれからも頑張っていただきたいなというふうに、エールだけ送っておきたいと思います。
 次に、県政だよりみえの事業費の問題を少しお伺いをいたします。
 今回、6862万円に補正で1284万円増額されています。それは新たな仕様によるデータ放送のシステム構築などにかかわる費用ということで説明がありました。去年の4月から従来の紙ベースで各戸配布であった県政だよりが、いわゆるデータ放送化された、大きな変更があります。ちょうどその前の年の平成25年度には、とにかく財政的に大変なんです、だから各戸配布をやめることによって1億円が浮くんですというような話が、猛烈に主体的なこの予算の、制度の改正というよりも予算のためにこうせざるを得ませんというのを我々は聞きました。ただ、当然データ放送ですから情報はタイムリーに届けますという、ちょっととってつけたようなメリットも聞かせていただいたところです。
 ということは、経済的や財政的な問題で今回こう切りかわったというイメージがある中で、1200万円余りの増額って、うんと思うんですけども、そうした際には今回今までと、とりわけ平成25年度までの県政だよりの発送費、事業費ですか、それと今回の補正後の事業費と結局どれくらい経費節減になってるのというふうに思いますので、その点をお伺いしたいと思いますし、もう1点は、たしか議案聴取会だったと思うんですけども、新聞への折り込みということも少しふれられたと思うんです。今年度からなんか来年度からなんかはおっしゃいませんでしたけども、恐らくは来年ぐらいからこのシステムの構築とともにそういうことも検討されてみえるんだろうと思いますけども、そういったことも加味したら、一体県政だよりの発送費というのはどれぐらいになって、従前の手配りに比べたら財政的な経費節減になっているか、まずその事業費ベースで一遍お答えいただけますか。

〇竹内部長 県政だより事業費の事業費ベースの比較なんですけども、平成25年度まで紙版で各戸配布をしておりました際の予算が約1億6900万円、それで今回補正で準備経費を上げていますけども、平成28年度以降はタブロイド版で新聞折り込み、それとイベント等お知らせ部分を充実するデータ放送、この事業予算の合計が約1億1500万円と見込んでおります。したがいまして、比較いたしますと約5400万円の減額になるのかなと思っています。
 ただ、データ放送につきましては予算上の一応見積もりということなんで、昨年度、平成26年度の実績ベースで契約ができたと仮にすれば、先ほどの5400万円が6400万円程度の減額になるのかなというふうに見込んでおるところでございます。
 以上でございます。

〇舟橋委員 1年間で1億円のマイナスが、結局5000万円になっちゃったんですね。やっぱり県政の情報をそれなりに県民の皆さんに伝えることは非常に大切だと思います。1億円のはずが5000万円しか浮いてへんやないかということで問題指摘をするつもりはありません。そして、データ放送を使うことによって、いろんな日程をタイムリーに県民の皆さんに伝えるという方法は非常に有効かなと思います。
 ただ新聞折り込みの件なんですけども、私自身がほとんど広告というのを見ないんですね。家内は一生懸命何が安いって、一生懸命チラシ見てますけども、新聞折り込みの効果に非常に懐疑的な一人なんです。各戸配布のときも自治会に入っていない人に届かへんやないかという議論もありましたが、僕はそれ以上に、今若い人たちは新聞をとっていないんじゃないかという実態があろうかと思います。私の息子は名古屋にいますけども新聞はとっていませんし、固定電話も引いていないというような生活の中で、新聞折り込みだけを詳細な情報を伝える手段にするのは少し問題があるんじゃないかなというふうに私は思います。
 そういったならば、前回平成25年までのように毎月2回ずつ各戸配布というのは非常にボリュームも作業も手間も大変だろうと思いますけども、いわゆる各戸配布も含めたマルチの県政だよりの配布方法というのはもう少し検討してもいいんじゃないかなと思いますけども、これを機会に今後、県政だより事業のあり方、方向性みたいなものをどう考えてみえるか、ちょっとお伺いしたいと思います。

〇竹内部長 県政だよりにつきまして、昨年度になるんですけども、三重県広聴広報アクションプランというのを策定いたしまして、広く県政情報の発信のあり方、より効果的な方法ということで検討をいたしました。その中で様々な広報媒体がありますので、その媒体の特性を生かした形でやることがいいだろうということで、先ほど少し言いましたけども、政策的広報については紙を使ってグラフ等見やすいものということでタブロイド版ということで、これについてはやろうと。イベント、お知らせについてはアクセス、速報性があるというんでデータ放送でやろうと。それ以外にも現在も配信しておるんですけども、インターネットでもいわゆるPDFファイルであったりという形でお届けをしておるところでございます。
 それで、今回配布方法をどうしようかという話を議論したんですけども、従来各戸配布の場合、制作から配布まで2カ月以上かかると、それから市町によって配布の時期が3週間程度開きがあるといったような状況でございました。新聞折り込みの場合には、この制作から配布までが3週間程度短縮ができる、それで県内同時に全域で配布ができるというふうなこと、それからあわせて1回当たりの配布費用も、自治会経由の各戸配布に比べますと約半分以下になるといったことで、総合的に判断して新聞折り込みという形で今回やらせていただきたいというふうに思っておるところでございます。
 当然事業効果を、PDCAもあわせながら検証しながら、よりわかりやすく、入手しやすく、そういった形で情報発信を引き続きしっかり検討しながら進めていきたいというふうに思っています。
 以上です。

〇舟橋委員 一昨年の議論のときにもあったことですけども、見たい情報を見にきてもらうことと、それから伝えたい情報を無理やりでも、あるものでは伝えていくということも、後者のほうも県政だよりについては非常に大切じゃないですかという議論がありました。当面はデータ放送、それからタブロイド版の新聞折り込み、そしてインターネット掲載というような方法でやっていくというお考えでしたけども、そうした私が申し上げた1年前、2年前の議論の、知らしめるというか見ていただく、無理やりにでもというような発想は、今後とも持った中で検討されていくのか、いやいやもう見たい人が見てもろうたらいいんだというような発想で組み立てていくのか、そこら辺もう一回、基本スタンスだけ聞かせてください。

〇竹内部長 アクションプランを検討する中でも、伝えるから伝わるというのが基本姿勢でやらなきゃいけないよねという話、それと行政の場合なんかは特有の、行政としてお伝えしなきゃいけないというスタンス、それは民間企業とは若干違うスタンスが必要だという認識で、これからも行政として政策的な方法も含めてきちっとお伝えして、県政に参画していただくという視点でしっかり取り組んでいきたいというふうに思っています。

〇舟橋委員 ありがとうございました。これからも、まだ試行的な期間だろうと思いますんでいろんな形で検討いただいて、より県民の皆さんに県政が身近になる、これある面では一番大切な情報ツールだというふうに思いますので、十分検討をしていきながら進めていただきたいというふうに思います。
 さて、これぐらいしか実はネタがありませんでしたので、続いてフルバージョンになった後の予算について少し聞かせていただきたいと思います。フリーWi-Fiの整備についてお伺いします。
 先日の一般質問の中で中嶋議員からもフリーWi-Fiの質問がございました。ガラケーを使っている私がフリーWi-Fiの質問をするというのも何となく変な話なんですけども、やっぱり来日外国人の人たちの一番のリクエスト、要望が多いのがこの問題だというふうに認識しておりますので、少し中嶋議員の後を受けた形での質問をさせていただきたいと思います。
 4月25日付の新聞に、県は24日、無線でインターネット、スマートフォンのデータがやりとりできる無料の公共無線LANで県が音頭をとるサービス、FreeWiFi-MIEの協力整備事業者を3社認定したとありました。県は、2012年度からFreeWiFi-MIEを無料で利用できるアクセスポイントを県の予算で観光地に78カ所整備してきた、今後も50カ所程度は整備するとともに3社の協力を受け、さらに増設していくという新聞記事がありました。これは中嶋議員の質問にお答えされた内容と全く一緒やなと思って、そのときは聞いていました。
 ただ現状はわかったんですけども、一体それがどういうレベルなのと、今までしてきた新聞報道、中嶋議員に対するお答え、やっぱり一定皆さんにああ便利になったねと言われるフリーWi-Fiの完成度というか、カバー率というんですか、そういったレベルから考えた際、現状は、今進捗率としてどれぐらいまで来ているんですかと。それを携帯の電波塔じゃないですけどカバー率という表現をするのか、アクセスポイントの数が本来こんだけ要るんですけど、今ここまで来ましたという表現になるのか、そこら辺はちょっと私にはわかりかねるんですけども、とにかくあるべき姿のうち、今どういう状態なんだということを聞かせていただきたいし、当然のことながら来年のサミットを視野に入れた際には、その前倒しということも考えていかなければならないというふうに思います。その前倒しするためにはどういうことを考えてみえるのかということをお聞かせいただきたいと思います。

〇田中局長 Wi-Fiの関係でお尋ねございました。もう事実関係についてはわかっておるという中で、今まで公的な整備、公的な支援をした整備が78カ所と、その中で伊勢志摩は65カ所ということで、約83%は伊勢志摩に集中して公的な支援をしてきたところでございます。加えて民設民営で、先ほど舟橋委員が言われたように3社の民間事業者が公募で応募していただきまして、そこに対して、そこがFreeWiFi-MIEという称号を使って、整備を民間レベルでしてもらうというのがございます。
 カバー率というお話がございましたけれども、私どもの公的な支援でやっているところと、それから民間というのがございまして、申しわけございませんけれども、カバー率がどんだけという把握は、非常にちょっと難しいかなと考えております。
 加えまして今年度、2月補正でお認めいただきました国の交付金等を通じまして、今年度も公的支援のやつについては進めていこうと考えておりまして、先ほど50カ所ほど増やそうというお話ございましたけれども、今のところでございますけれども、80カ所ほど、みえ旅おもてなし施設であるとか、みえ旅案内所、みえ旅案内所というのはいわゆる観光協会とかそういうところが入っているところが主でございますけれども、そういうところを整備していきたいと考えております。
 それから、民間につきましては、本会議での答弁でもございましたけれども、1つの事業者からは、今年度1000カ所余りを整備していきたいということでお話をいただいておりまして、現在400社余りが契約というか成り立ったということで聞いております。ですから、民間につきましては、その目標をなるべく早目に達成してもらうのと、サミットというのが来年、三重県で決定されておりますので、伊勢志摩地域で極力、訪日外国人の方に便利になったと言ってもらえるように整備できるように業者ともいろいろ今後話していきたいなと考えております。
 以上でございます。

〇舟橋委員 微妙な残り方ですね。何でも数値目標を置く世界が多い中でなかなかわからんみたいですけども、志摩のほうではしっかりとカバー率を高めていただく努力をしていただきたいと思います。
 少し時間がありますので、もう1点だけ県警本部長に、昨年の12月に横断歩道の白い線がよく消えておると、5年間ぐらいで維持費が10%程度下がったというお話を伺いまして、もっと増やしてくれと、昨年は不幸にして亡くなった方が100人を超えた実態の中で、横断歩道上の事故も多いわけですから、今年度、一体増えているの、減っているの、横ばいなの、どういう状況でしょうか。

〇大賀本部長 お答えいたします。
 今年度における交通安全施設の関係予算のうち横断歩道の整備に関しては、いろんなところの項目で入っておりまして、それに特化した額というのは、ちょっと今すぐには出ないんですけれども、昨年度まで通学路の緊急安全対策事業等に取り組んできたという、そういった事業も終了したといったこともあって、今年度は前年度と比べますと、横断歩道の整備に関する予算は減額になっているというふうに認識しております。
 横断歩道の整備、確かに一般の地域住民の方々からも要望は大変多うございます。塗りかえとか大変多うございまして、警察としましては、限られた予算の中で摩耗度でありますとか交通量等を勘案して、優先順位をつけて優先度の高いものからしっかりと対応していきたいと。また、予算の効率的な執行ということにも配意しながら、なるべく多くの整備ができるように努めてまいりたいと、このように考えます。

〇舟橋委員 道路の維持管理予算だとか河川の堆積土砂のことはいろんな議員の皆さんが質問されますので、結構頑張って堆積土砂の話も出ました、道路の維持予算もそれなりに横ばい、歩道のことを言っているのは僕しかいませんもんで、今のところは。もう少しほかの人も言ってもらうと予算が増えるんかなと期待したいと思いますし、同時に今議会でも出ました三重県交通安全計画、今度来年から10次ということになるそうです。今の9次には、生活道路などにおける人優先の安全・安心な歩道、歩行空間の整備の項目の中の通学路などの歩道整備などの推進という項目で横断歩道の拡充というのは書いてあるんですけども、メンテナンスのことは書いてありませんので、10次のときには、やっぱり維持管理という大切さもふれていただきますようお願いして終わります。ありがとうございました。

〇杉本委員 新政みえの杉本熊野です。どうぞよろしくお願いします。
 私のほうからは、新規事業として挙げられている「学び」の選択肢拡大検討事業142万6000円について質問をさせていただきます。
 事業の内容は、学びの選択肢拡大に向けて、有識者を交えた検討懇話会を設置し、夢や希望あふれる大胆な提案などについて議論や検討を行う中で、新しい視点・角度からの施策や政策提言につなげていきますとあります。知事の政策集、みえ「開花」宣言に盛り込まれていた検討会の設置であります。そこで知事のほうにお尋ねしたいと思うんですけれども、夢や希望にあふれる大胆な提案、新しい視点、角度という文言から、何か新しいものをつくっていきたいという思いは伝わってくるのですが、この検討懇話会を設置することに至った、それを政策集に書き込んでいったその背景や知事の思いをお聞かせいただきたいと思います。手の内は明かせないというほどのことではないと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 それから、竹内部長のほうにお尋ねをしたいのですが、懇話会のメンバーはどのような分野や立場の方、有識者をお考えでしょうか。何人ぐらいでしょうか。 それから、今年度何回ぐらいの開催予定でしょうか。 知事は懇話会に主催者として参加をされるのでしょうか。それから、政策提言につなげるとありますけれども、誰から誰への、どこからどこへの提言というふうに考えておられるのでしょうか。
 以上、お願いいたします。

〇鈴木知事 今回の学びの選択肢の拡大の懇話会ですけれども、これはそもそもの問題意識は、若者の県内定着がひとつ地方創生や人口減少の中で課題になっていると、その際に本来三重県の中で学びたいんだけれども、三重県で学ぶ選択肢がない、そういう子たちの受け皿をつくっていきたい。これは政策集には幾つか中高一貫校とかバカロレアとか例示が挙がっていますけれども、選択肢の拡大の思いとしては、今から申し上げるのは4つぐらいの意味があって、1つは、学ぶ場を多様化したいという、例えば今のようなバカロレアとか中高一貫とか、そういう場が多様化されているということ。それから2つ目は、教育内容が多様化されているということ。これは例えば英語の早期導入とかあって、例は、僕がこれは絶対やるっていうんじゃなくて、あり得るアイデアとか例えばなんで、別にそれを絶対やるということではありませんけれども、英語の早期導入とかあるかもしれません。それから教育手法の多様化と、今いろいろありますけどICTのことであるとか、あるいは学習塾の連携とかもあるかもしれませんし、そういうこと。4つ目は、教育制度というか仕組みの多様化、例えば今いろいろ話題になっているフリースクールのことであるとか、小学校高学年の教科担任制とか、そういう学ぶ場、それから内容、手法、仕組み、こういういろんな多様な選択肢がある、そういう三重県の学び場でありたいと、そういう思いであります。いずれにしましても、何か政策集に書いてあることを制度設計してもらって結論づけて提言してもらおうとかというのではなく、むしろアイデア出しを重視していきたいというふうに思っています。
 なので、必ずその懇話会に出たアイデアを全てやるということではなくて、この議会でも何回も申し上げさせていただきましたとおり、とにもかくにも子どもたちのためと、加えて現場のしっかり自主性、自立性というのも大事にしないといけませんから、そういう観点からもやっていきたいと思います。
 それから、新しい政策ばかりではなくて、いただいた御意見の中で既存の取組で改善できることがあれば、そういう視野も持っていきたいと、そのような思いであります。

〇竹内部長 検討懇話会について幾つかありました。まず、メンバーなんですけれども、今、8名ぐらいというのを思っておりまして、分野につきましては、教育分野であるとか大学の関係者であるとか、それ以外にもいろいろな知見をお持ちの方がみえますので、特にこの分野じゃないととかいうことじゃなくて、教育、大学関係を含めて、広い分野で人選に今、作業を進めておるところでございます。今年度3回程度をイメージをしております。
 それから、知事の参加について、知事とまだ話したわけじゃないんですけども、我々としては知事に参加をしていただきたいなというふうに思っております。
 提言の内容、どこへという話なんですけども、県でできることは県で当然検討しますけども、制度改正であったり、いろいろな規制緩和があったりいろんな形がありますんで、そういうものについては国等へ提言をしていく場合も当然あるのかなと思っております。
 以上です。

〇杉本委員 やっぱり聞いてみないとわからんものやなぁて思いました。知事が最後におっしゃられたように、政策集に書いてある、幾つか事例がありましたので、それを実現していくための会議になるのかなというふうに読ませていただいておりましたので、出発点が若者の県内定着のところから始まったということでしたし、4つの多様性をお示しいただいて、それのアイデア出しということでしたので、そうすると、やっぱりどういった方がメンバーになっていくかというところが非常に重要ではないかなというふうに思います。ですので、学びの選択肢の拡大、非常に幅広く、総合教育会議の対象範囲とも一致してくるものだと思いますので、ぜひそのあたりのところは期待して見させていただきたいなというふうに思います。
 多分、知事が懇話会を主催されるということで入られるということになるんでしょうかね。ということは、知事が提言を受けるということにはならないということになりますかね。私は知事が最後、提言を受け取るのかなと思ったので、提言を受けているのが知事であれば、知事が懇話会の中に入っているのは違うかなと思ったので、どちらなのかなというところがちょっと疑問でありました。

〇竹内部長 先ほど知事からも御答弁させていただきましたけれども、いろんな観点からアイデアを出していただこうというのが基本の考えですので、提言という形で意思統一を図って、そこで一定の考え方をまとめるというものじゃなくて、いろんな議論をしていただく中で県としてそれを受けとめて、県としてやれること、国へ提言するもの、幅広い観点から県として受け取ったアイデアをやるものなんで、委員会から知事に提言という形は、今は想定しておりません。

〇杉本委員 了解いたしました。
 それでは、先ほどもう、みえ「開花」宣言の中に書いてある項目については、知事のほうから紹介もありましたし、それから国際バカロレアは教育再生実行会議の中でも提言されていた内容ですし、それから今フリースクールの話、今法案で出ていますけれども、フリースクールへの支援とか、それから夜間中学の設置とか、そういったところも議論の進捗によっては出てくるということで捉えさせていただきたいというふうに思います。
 ということは、やっぱり今の三重県の子どもたちの実態だとか教育の実態、それから若者たちの問題とか地域の状況って、そういった状況をやっぱり捉えながらの議論になっていくかと思いますので、そういうことはないと思いますけれども、どうしてもそういう実態からかけ離れた政策論であったりとか、内容の議論になっていかないような、そういうメンバー構成であるとか事務局体制であるとか、そういうところをぜひお願いしたいというふうに思っています。
 それと関連するんですけれども、私はこの三重の教育・人づくりということで、これから進めていく中でこれが最大の重要課題ということで知事も挙げられておりますし、危機感を持って取り組んでいくということを何度も述べられております。その中で3つほど気になっていることがありますので、この際、これからの三重の教育を進めていく、冒頭ということで少し申し述べさせていただきたいと思うんですが、1つは、目線の問題なんです。
 知事は、いろんなところで鳥の目、虫の目、魚の目というのを御紹介になられます。こういった人づくり教育を進めていくときに、やっぱりこの3つの目線というのがすごく大事だというふうに私も思うんですけれども、今回も大綱の内容の中には時代のニーズを踏まえた人づくり、魚の目線だとか、それから、本来やっぱり教育は人格の完成というところで、高いところからの目線というのも当然要ると思うんですけれども、私、教育政策、施策の最近の事業を見ているときに、虫の目がちょっと弱くなっていないかって感じるところがあるんです。
 虫の目というのはやっぱり現場目線やと思うんです。それは子どもの実態を踏まえた子ども目線でもあるというふうに思うんですけれども、やっぱりそういう実態を踏まえない、虫の目が弱い施策というのは、やっぱり労多くして功少なしという感じがしております。厳しいことを申し上げますけれども、昨年のスタディ・チェックというのは、まさにこの状態ではなかったのかなというふうに思っているところです。今年度改善をされましたので、かなり功の出やすい形になっているのではないかなというふうには思っていますけれども、そのあたりのところが一つ気になっています。
 それから、多様な学びの2つ目が、これ知事も何回も言っていらっしゃることなので、これは大丈夫だと思うんですけれども、多様な学びの選択肢を示されたときには本人の努力だけでは選択できない子どもたち、若者がいるということで、そのあたりの支援策、地域性、それから貧困、ほかにもあろうかと思いますけれども、そのあたりの支援策がないと、選択肢だけ拡大されても、やっぱりそれは選択できる子どもと、できない若者の格差になりますので、そのあたりのところも同時に並行してお考えをいただきたいなというふうに思っています。
 加えて言うならば、既にある支援策ですら必要なところに必要な手が届いていないという、その支援を受けられる立場にあるのに受けられないという、そういう手だてがまだまだ不十分な点があるというふうに私は思っております。
 今年度スクールソーシャルワーカー、去年度と今年度で随分増えましたので、そのあたりで御活躍もいただいているし期待もしているところなんですけれども、そういった施策もあわせてやっていかないと、選択肢の拡大というところは、やはり一つ両輪にしていただくことにはならないと思うので、よろしくお願いしたいなというふうなことを思っております。
 それから最後にまた知事にこれからの点も含めてお考えをお聞きしたいんですけれども、もう一つは、学びの場の選択肢の拡大というのは大事なんですけれども、その学びの場を選ぶ子どもたち、意欲的に自分の希望を持って、自分にとって自分の可能性を信じて、どの学びの場を選択していこうかという子どもたちをどういうふうに育んでいくかというのが、やっぱりすごく大事で、特に学校教育、小中学校の役割としてすごくそれは大事だというふうに思うんです。けれども最近、やっぱり一斉一律の教育施策が、これはもう学力向上や体力向上という課題がある中で大事な部分もあるんですけれども、やはりそういうところが随分強調され過ぎていて、創意工夫による多様な学びの場をつくっていこうという、そういうモチベーションが弱くなってきていないかというところがすごく心配であります。子どもは多様ですので、一斉一律のところはもう当然基礎として大事ですけれども、やっぱりそれぞれの力を伸ばしていくにはそういう多様な学びというところが必要ですし、それがやっぱり多様な学びの場の選択が本当に効果的に働いていくかというところにつながると思うので、そこが一つ心配をしているところです。
 もう1点、4点目ですけれども、私、最近現場を見る中でとっても危惧していることは、学校を一升ますに例えると、一升ますの中に入るのは全ての教育活動なんです。授業やクラブ活動や生徒指導や学校行事、全てです。その一升ますの中に既にもういっぱいに入っているのに、あれこれとほかにもいろんなものが注がれてくる。例えばこの県議会の中でも交通安全教育、防犯教育、防災教育、薬物乱用防止教育、飲酒運転防止教育、がん防止教育、ライフプラン教育、食教育。最近議会の中で出てきた教育でも本当にたくさんあるんです。でも、これどれも大事です。命にかかわることですから、どれも大事です。ほかにも貧困の子どもたちのこともあって補習授業もやってます。地域コミュニティーの拠点としての機能も求められます。地域行事にも参加しています。升からあふれている、こぼれているものがいっぱいある、何がこぼれているかもわからん、入り切らないくらいのものが今学校教育に期待されていると思うんです。私は、一升ますなのにバケツ一杯ぐらいの水が注がれているような、そんな感じも受けるときがあるんです。私、自分は今学校現場がそんなふうに見えてしまうんですけれども、これは実態調査に基づいていませんので、私の体感というか実感なんですね。
 私は、やっぱりそのあたりのところの把握を虫の目でしっかりと見ていただいて、本当に学校に今そんだけの役割を求めるのなら、必要なんであれば、升の大きさ変えてもらわんなら、これは国にかかわるところだと思いますけれども、升の大きさ変えてもらわんなら、やっぱりその任務は担い切れないんではないかなと思っているところです。知事が教育・人づくりを優先度の高い県政の課題として危機感を持って取り組んでいかれるということですので、そのあたりのことをぜひ聞いていただきたいなと思って申し上げました。
 以上のところなんですが、少し時間がありますので、よろしくお願いします。

〇鈴木知事 4つほどいただきました。1つ目の目線のところについては、まさに虫の目の部分を大切にしていきたいと思います。それは私の、例えば一緒に児童養護施設、乳児院を訪問したりとか障がい者施設を訪問させていただいているときの私を見ていただいて、そういう部分も一定理解をするやつだなと御理解いただいていると思ってるんですけども、今回の教育施策大綱においても、その子どもたちにとっての虫の目、つまりそもそもの安全に安心して学校に通える環境とか、そういうものも含めて、しっかり教育施策大綱にも書いていきたいと思っていますから、ぜひとも様々な施策で虫の目を大事にしたいと思います。
 それから2点目の支援策のセットという部分については、今回、生活困窮者自立支援法の就労支援とか就学支援もやりますし、もともと私、知事になってから就学支援もやらせていただいています。まだまだ量的に届いていない部分もありますし、質的改善が必要な部分ありますけれども、そういう支援策とセットでということは十分留意をしていきたいと思います。
 それから3つ目の多様性というところについて、一斉一律への危惧ということがございました。これはくしくも杉本委員もおっしゃっていただきましたけど、やっぱりもちろん多様性も大事なんですけど、やっぱり基礎基本もしっかりやっていないと選ぶ段階のところには行けないと思いますので、そこの基礎基本というのは大事にする前提で、そのあとの多様性というか、そういうプラスアルファの多様性というのが様々な希望がかなうようなという視点は、しっかり大事にしたいと思います。
 それから4点目の升がいっぱいいっぱいになっているということについては、私も先般、財政制度等審議会では、経済財政諮問会議における教職員の加配のところまで含めた削減ということについて、大変これは地域の実情に応じた教育施策に対応できなくなるということに危惧を持っているということで、国のほうに知事会とともにいろいろ議論をさせていただくようなこともさせていただきました。ぜひそういうことや、あと学校現場における教職員の先生方の負担感の軽減、そういうこともやっていきたいと思います。
 一方で、例えばほかの県でできるのに三重県だけが教育現場でできないというようなことはあってはならないと思うし、そこで子どもたちのチャンスが奪われるということがあってはならない、そういうふうに思っていますから、そのあたりのバランスもしっかり考えながら、現場の皆さんと一緒に現場の自主性、自立性も尊重しながら進めていきたいと、そのように思います。

〇杉本委員 ありがとうございました。また今後、知事と議論をさせていただきたいと思うんですが、1つだけ思ったことは、基礎基本の上に多様な学びが乗っかるのではなくて、基礎基本を定着していこうとしたときに多様な学びの中で、子どもたちは部分的に成長しませんので、トータルで、総合的に成長していくので、多様な学びがある中で基礎基本の定着も同時に図られていくというふうなことを思っております。
 これで終わらせていただきますが、今後またいろいろと議論をさせていただきたいと思います。
 以上です。

〇芳野委員 新政みえの芳野正英です。よろしくお願いいたします。
 私のほうからは、大まかに3点お聞きしようと思っております。
 まず1点は、先ほど舟橋委員も質問されましたけれども、地域創生人材育成事業についてと、防災対策についてと、最後に歳入の財政調整基金についてお伺いしていきたいというふうに思いますけれども、地域創生人材育成事業につきましては、6月8日の本会議に稲垣昭義議員の質問に対して、廣田雇用経済部長が、この人材育成事業の大まかな目標数値を述べていただきました。3年間で延べ3306人に職業訓練を実施して、中核人材を596人育成する、350人の雇用創出を図るという形で答弁していただいたんですけども、ここを少し詳しくお聞きしたいなというふうに思うんです。まず、これはもちろん3年間のトータルだと思うんですけども、そして14個の事業を掲げていただいていますが、それのトータルだと思うんですが、大体、毎年毎年雇用、特にそれぞれ必要になってくると思いますので、検証も毎年されるというふうにおっしゃっていましたけども、この総計の中で毎年毎年の計画を立てておられるのか、それから14本の事業がありますので、全ての目標数値を今ここで述べてくださいというと時間がないと思いますので、特にベスト3ぐらい、ここはちょっと厚めにしてあるよというのをお願いしたいなと思うんです。今ちょっと次のことを聞きますので、ちょっと探しておいてください。
 それで、この取組の中に林業人材育成・確保事業も書いていただいておりますけども、知事にお伺いしたいんですけども、知事の政策集の中に林業大学校の記載がありました。これも結構林業関係者にとってみると、この知事選のときに林業大学校ってどうなのと私も幾つか質問をいただきましたし、漁業のほうは、今県内3カ所ある漁師塾の取組をここに挙げていただいていますけども、林業も林業団体と連携して高性能林業機械の操作ですとか、そういうオペレーターの育成等々も書いてありますけど、その前の基礎となる林業大学校をどういう形で今後つくっていくのか、次の行動計画の中に盛り込んでいくのかとか、そのあたりを少しお聞きしたいというふうに思います。
 それから農業分野に関していいますと、今回14事業の中で5事業が農業関連ということで、特に農業に力を入れていただいているんだなというのがわかるんですけれども、一方で予算全体を見ますと、この全体の特別会計の中に就農施設等資金貸付事業というのがありますけども、これの貸付事業費が、実はこの平成27年度というのは前年度に比べて2割減の1億8000万円程度になっています。一方で、人材を育成していこうということで農業分野でも県産品のエキスパート人材の育成ですとか、あと農業経営の核となる人材を育成していこうという、その人材育成の部分は力を入れていただくのはわかるんですが、一方で育成された人材が新しい施設を立ち上げて、借りて、農業の分野を自分で手広くやっていこうと思っても、貸付事業が逆に前年度より減額をされているというところがありますので、これちょっと矛盾をしているんじゃないかなという点の懸念をしておりますので、この点をお聞きを、まずしたいというふうに思います。

〇鈴木知事 林業大学校について御質問いただきました。
 まず、林業従事者の状況でいくと、当然全体のパイは減っていっているんですけれども、この20年間で40歳未満の林業従事者の割合が、20年前は1割未満だったんですけど、今20%強まで、実は年齢構成が大分変わってきているというような状況があります。一方で、そういう林業従事者の若手の人たちが林業経営についてしっかり学ぶ場が余りないと、現場の日々のことで大変だというようなこと。一方で三重県の林業の状況は、小規模林家が9割であって、一方、山の状況は、もう50年たって今伐採できるぞというのが5割ぐらいあるというような、今、素材生産量を高めるチャンスになってきているのに担い手がなかなかいない。そういうような状況から、ひとつ林業大学校というところで林業の経営、これからどういうふうに歩み出していったらいいのかというのを学ぶ場をつくっていきたいと思っていまして、この中身は、2つこれからちょっといろいろどっちがいいか議論をしていきたいと思うんですが、今もう既に林業をやっている人のリーダー育成的な側面のコースにするのか、あるいは私が見にいった長野県の林業大学校のように、新卒の方でこれから林業に入っていくためのパイの拡大のところを対象にするのか、これは三重県の林業の実情に照らして、しっかりいろんな人たちにお話聞いて、有識者にも聞いて、あと他県の林業大学校の状況も聞いて、形態は、何かどかんと大きいものを新設するというのではなくて農業大学校に併設するという方法もありますし、そういうような様々な手法を今の三重県の林業の実態を含めて検討していきたいと思いますし、それは次期行動計画に何らか盛り込むような形になるというふうに考えています。

〇廣田部長 委員からベスト3というお話がございましたので、私の判断で主立ったものを発表させていただきます。
 まず、人手不足ということですので建設人材というのが不足しているということで、これについては、平成27年度は独自のプログラム開発と、公共職業訓練機関では対応できないようなプログラムを開発するということですので、初年度はプログラム開発です。平成28年度は参加者が470人で就職者が10人、平成29年度も470人が参加者で講座等を開催したときに現職の人に来てもらうのが470人、就職者が10人です。
 それからもう一つは、これサミットに対応した前提でもあったんですけども、外国人観光客対応人材育成事業ということで、これが参加者3年間同じですけれども、要するに語学研修でありますとか、おもてなしのホスピタリティーの研修でありますとか、そういう人材を外国人が来たときに少しでもいいおもてなしができる、そういうことで参加者が80人、80人、80人、それから中核人材は60人、60人、60人、同じく就職者は10人、10人、10人というような形です。
 もう一つは、食・観光産業における人材育成確保、これもサミット関連で考えていただいたらいいかと思いますが、参加者が60人、60人、60人、それから中核人材が60人、60人、60人ということで、ここでは新規の就職者は考えておりません。そのような形で雇用経済部で取りまとめさせていただいております。

〇吉仲部長 お答えします。
 委員御指摘のように予算が対前年比8割くらいに減っておるということですが、済みません、ちょっと当農林水産部で持ち合わせてはいないんですが、現在の平成27年度の予算でも1億8000万円を確保していまして、それをまず有効に活用させていただきたいと思います。また、今人材育成で、当然入り口のところでいろんな人材を育成して、それが就農していくというときに、例えば今結構法人への就職とかそういうのもありますんで、自ら施設を持ったり、あるいは自ら機械を買って営農を始めるという方は若干少ない状況なんですが、しっかりこの資金の中で対応できるように、また、もしそれで上回るようなことがあれば、またしっかり対応していきたいと思っています。
 以上でございます。よろしくお願いします。

〇芳野委員 ありがとうございます。
 まず、農業の点については突然の質問だったので、これまでの推移とかも詳しく見ればよかったかもしれませんが、1点指摘すると、林業の改善資金の貸付事業費は前年度よりも3割増しぐらいですね。2億4000万円ぐらいに上げていただいておるというところもありますので、林業もここで人材育成で入っていますんでそれと連動して増えていっているのに、農業のほうはちょっと減っている。もちろんそういった一般の農業法人等へ就職ということもあると思いますけども、次年度以降、またこの部分の貸付事業の充実を図っていただければなというふうに思います。
 それから廣田部長、ありがとうございました。サミットを見越してこの2つを入れられたのは、やっぱり知事、それから部長の英断やなというふうに思いますので、これがしっかりと定着していけるような形で、三重県も観光の先進地として、より以上頑張っていただけるようにお願いしたいと思います。
 それから林業に関しても大学校、今、成果レポートを見ていますと新規の林業従事者、大体毎年40人ずつぐらい増えていっているということでございますけども、増えた皆さんへのサポート的な部分での林業大学校というリーダー育成というのも必要でしょうし、先ほど長野県のお話されましたけど、実は私も長野県で国会議員の秘書をやっていましたので長野県の林業大学校も行っているんですけど、そういう新規の新卒者を入れていくというのも非常に、これ両方を、どちらかというんじゃなくて両方していきながら、特にあとは長野県の場合だと高校でやっぱり林業科等もありますから、そこを卒業して普通に就職して林業大学校に行くとか、ここも多様な学びの場ですよね。林業の従事者においても、高校でも学べる、就職して現場でOJTで学んでいく、それだけじゃなくて、その中でたまには出ていって、林業大学校で学ぶとか、そういういろんな多様性を三重県でも林業の人材育成を図っていただきたいなというふうに思いますので、ここをお願いをしていきたいというふうに思います。
 続いて防災対策については、先ほど知事も新規の目出しで河川堆積土砂の撤去と土砂災害防止対策のお話をされていました。土砂災害に関していいますと、やはり土砂災害防止法の改正もありまして、平成31年度完了の前倒し、これを明記していただいていますので、これ補正予算でも9600万円、当初と2月補正合わせますと6億3000万円ぐらいの土砂災害防止対策になるんですけど、これはあくまで基礎調査の費用だと思います。基礎調査で、ソフト事業で地域を指定していくんですけども、あわせてやはり指定された住民の皆さんというのは不安になるわけですから、それに対するハード面の急傾斜地の崩壊対策のその事業もしっかりとつけていただきたいなと思っているんですが、この部分の費用は、これまでの各年の急傾斜地崩壊対策事業と比べて今年度はどうなっているのかというのをお聞きをさせていただきたいのと、河川堆積の土砂に関しては、昨日も津村議員の質問にありましたけども、処分地の確保ができない場合というのは、この撤去の場所、箇所選定の優先度が低くなるということでしたけども、それをカバーする点でも仮置き採取という方法を伺いましたけども、河川の区域内に土砂の仮置きをしておいて、そこに組合の皆さんに取ってきてもらうということをやっておりますけど、これを今年度も進めていく方針なのかということ、2点をお聞きしたいというふうに思います。

〇水谷部長 まず初めに、砂防事業とハード整備の状況ということでございますが、先ほど紹介していただいたように、これから5年間はソフト整備、ソフトの関係、基礎調査のほうに少し力を入れてやっていきたいというふうに思っています。全体として限られた予算ですので、ハードについては若干、以前よりも少し縮小したような形の中で展開していかざるを得ないのかなというふうには思っておりますが、少しでも効率的な事業を進められるように、特にいろんな制限を受ける中で区域指定というところに決断していただいた地域については、そこは少ししっかりと整備が進むような取組を進めていきたいと考えています。
 あと、もう一つの砂利採取の関係の仮置き採取、砂利採取に対する県としての支援を少し拡大していくということなんですけども、昨年度やったところ2カ所が実現しました。通常、砂利採取といいましてもなかなか夢のあるというわけではなくて、掘削した中で資材として使えるものというのがかなり率が落ちてくるという中で、新たなところで砂利採取というところに向かっていただくというのは非常に難しいところがあるんですけども、今回新たに仮置きをするというところまで県が行うというところで、今まで行われていなかった2つの新たな河川で展開することができました。そういうことで、少しでも広がりがある、活用できる方策であるということも確認をしておりますので、引き続き砂利採取の関係の方と現地もしっかり立ち合いをし、可能なところを少しでも見つけながら、少しでもそういう形で砂利採取を活用できる方法でやっていく方向で展開していきたいと考えております。

〇芳野委員 ありがとうございます。
 まず土砂災害の件ですけれども、確かにこの5年間でちょっとスピードアップして、大体5年で26億円ぐらいということで基礎調査をやっていくということの資料をいただいていますので、そこは確かにしっかりやっていかないといけないんですけど、そこに指定をされた住民の皆さんにとってみると、指定はされた、対策をしてくださいとか、場所によってはもちろん移転勧告もあるわけですから、そういう状況に置かれますと非常に不安で、毎年のようにこの時期になりますと、6月というのは、ちょうど土砂災害防止月間でございますので、そういう部分での心配度が増しますので、ぜひ今年度、前年とほぼ同予算の急傾斜地の崩壊対策予算がついておるというふうにお聞きをしていますけども、これはぜひ加速的に増やしていっていただいて、この成果レポートでも土砂災害の保全戸数というのが、大体年間平均すると100戸程度だと思いますけども、基礎調査を進めるということは、この対象となる保全戸数が増えてくるわけですから、それに対する対策費というのがやはり増えてくる、これをしっかりと予算立てをしていっていただきたいというふうに知事にも要望させていただきたいなというふうに思います。
 あと河川の堆積土砂の部分でいいますと、確かに一つの同じ水系でも上流のほうが建設資材に使いやすいとか下流はなかなかさらさらしていて難しいとかあると思いますけども、さはさりながらやはり下流のほうも、やはりそこはそこで周辺に住む皆さんの不安というのも、これまたありますので、ぜひここは進めていただきたいというふうに思うんです。1点、仮置き採取を進めていただくのももう一つなんですけど、この河川対策の推進をする上で1点提案をさせていただきたいんですけど、今、土砂採石を民間の事業者から採石料をもらって取っていただくということをやっていますけども、お聞きすると、土砂採石をして民間の事業者からいただいた採石料というのは、一般歳入の雑収入に入っていると、いわゆるほかの予算にも組み入れるような雑収入に入っているんですけど、これを特定財源じゃないですけど、その河川整備、こういった河川堆積土砂の対策の費用に回すことができないかというところを提案させていただくんですが、部長、いかがでしょうか。

〇稲垣(清)部長 基本的には、収入の性格によって充当先を考えていくわけなんですけども、その砂利採取の部分が一般財源として扱われているかどうかというのをちょっと確認をさせていただきたいんですけども、特定財源ということでございますので、それはそのままその事業に充てられるということでございます。

〇芳野委員 議案聴取会のときに聞いたら、何か一般の雑収入ですよと担当の方に言われたもんですから、提言したらうーんと言っていたんですけれども、特財になっているということですね。総務部長が出てきたんで、多分否定されるかなと思ったら、そうなっているんであればいいと思います。
 これ資料もいただいたんですけど、採取料として大体6500万円ぐらいですね。10%分ぐらいの費用が採取料で取っていたんですよね。なので、これを促進していただいて、少しでも確保していただければということでございますので、ちゃんとそれ用のデータもそろえておったんですけど無駄になってしまいましたけど、わかりました。
 そうしたら、ちょっと時間が余りましたので、最後、歳入の部分で財政調整基金についてお聞きをしたいというふうに思います。
 予算資料のところで財政調整基金の残高推移というのを見させていただくと、平成21年度以降、三重県は大体多いときで平成25年度末は218億円、少ないときで平成23年は86億円という財政調整基金、これ推移していますけども、もちろんこの組み入れ等々が毎年あるのは当然なんですけど、県としてどういう方針というか哲学というか、大体こういうことのためにこんだけそろえておこうと。例えば大規模災害が、今後起こる可能性がありますけども、それに備えて、例えばですけど一般財源のうちの何%ぐらいは確保しておこうとか、リーマンショックのような突然の大規模な世界的不況なんかがあって、その経済対策のためにこんだけぐらいは確保しておこうとか、今後サミットとか国体もありますから、そういうビッグプロジェクトに向けてこれぐらいは確保しておこうとか、そういう経年ずっと見る中で、最低限これぐらいだっていうような確保額みたいなものはお持ちなのかどうかというのをちょっとお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。

〇稲垣(清)部長 財政調整基金の性格が、要するに年度間の財源調整のための一般財源、それから委員おっしゃったように緊急的な財政支出に備えるということでございまして、私どもとしては、一応一番最低限として緊急的な財政支出に備えるために今現在10億円を考えておりまして、その部分はまず確保しておきましょうということでございます。そのほかの部分については、財政当局としてはなるべく多くあれば非常に安心なわけでございますけれども、総額の目標というのは持っておりません。ただ法律上、御案内のとおり、要するに決算剰余の2分の1を下らない額は財政調整基金に積み立てるというふうな部分がございますけれども、そういったことを活用して、今現在、積み立てた財政調整基金の大半は次年度の当初予算の財源として使っておりますので、そういった中で、少し余裕のあるような財政調整基金の積み立てもやりたいわけでございますけども、やりくりの中で対応しているということでございます。

〇芳野委員 ありがとうございます。これお聞きしたのも、私、前職で四日市市の市会議員をしておりましたが、四日市市だと大体毎年100億円を目標に積み立てておくと。これは基礎自治体の市と県とではそれぞれの対策費用というのがやっぱり違いますので、それはもちろん市とあわせる必要もないですし、それぞれの自治体の財政状況というのはあると思いますけども、10億円というのは結構意外に少ないんやなという思いがありまして、やはりもちろん大規模災害の場合は国からも出てきますのでいいと思うんですが、ただやっぱり広い県土、三重県のほうが市よりも広いわけですから、そういう部分であるとか、もしくは大規模災害もそうです。先ほど言ったような世界的にはまたもう一度不況があって、雇用対策ですとか財政出動で公共事業等々打っていかなあかんという可能性もここ数年はある。さらには、今まではそれでよかったんですけど、今度サミットということもありますから、今年度の末にどれだけ積めるかどうかわかりませんけど、そういう部分でいうと、もう少し見直しを図れないのかな、この財政調整基金の先ほど言った10億円という方針なんかはずっとあれですかね、毎年、もうここ10年、20年ぐらいはこの方針でいっていたのか、例えば中期的に5年ずつぐらいで財政調整基金の考え方を変更しながら考えることがあるのかどうかというのをちょっとお聞きしたいんですけど。

〇稲垣(清)部長 特定の目的のためには、別途また特定目的基金で定額的に積み立てております。例えば国体なんかの部分については、そういう形で数億円ずつ積み立てるというのがありますので、財調の10億円といいますのは、過去に鳥インフルエンザなんかがあったときに、ちょうどそのときに12億円ぐらいの一般財源が必要でございました。そういったことも踏まえて、とりあえず10億円程度は必要ではないかということで、ここ最近はそういう運用をしているということでございます。

〇芳野委員 ありがとうございました。

〇青木委員長 次に、自民党御質疑をお願いします。

〇田中(祐)委員 松阪市選出の自民党の田中祐治でございます。初めて質問をさせていただきます。この機会を与えていただきました自民党の会派の皆さん方、そして、この場にお送りいただきましたたくさんの方々に感謝をさせていただきながら質問をさせていただきます。
 知事は、所信表明の中で2期目はこれまで以上に実行、実現、結果が求められるというふうに述べられました。今や県民の知事への期待感は実感に変わってまいりました。この実感を確かなものにするのが、この4年間であるというふうに思っております。私も知事同様、県民からの負託に応えられるようしっかりとこの責務を全うしていきたい、そんな覚悟で4年間務めてまいる所存でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 私に与えていただきました時間は15分でございますので、土砂災害に絞って質問させていただきますが、先ほど芳野委員のほうからおいしいところを持っていかれましたので、残りのまた違った角度から質問をさせていただきたい、そんなふうに思っています。
 国土交通省は平成27年1月20日のプレスリリースで、近年、雨の降り方が変化をしていることを新たなステージと捉え、従来の行動指南型避難勧告に加えて状況情報の提供による主体的避難の促進を提唱しております。また、平成27年4月17日に土砂災害警戒避難ガイドラインの改訂版をプレスリリースされており、これは土砂災害の危険性に関する情報などの住民への周知が記載をされております。これを受けて質問を進めさせていただきます。
 まず初めに、土砂災害危険箇所における基礎調査、9600万円の補正でありますが、この事業は、政策集の中で広島県での悲惨な災害発生を踏まえ、土砂災害危険箇所1万6208カ所における基礎調査完了を従来の目標から5年間前倒しし2019年度完了とし、警戒区域の指定の推進、支川整備など必要な対策を充実させますというふうに記載をされております。この事業の目的は何なのか、改めてお伺いをいたします。

〇水谷部長 土砂災害防止法にかかわる土砂災害区域指定を行うための基礎調査を行うということで、住民の皆さんに土砂災害の危険区域、危険性を十分周知をし、いち早く逃げていただくための一助となる取組を進めていくことでございます。

〇田中(祐)委員 ありがとうございます。逃げていただくことが主体であるというふうに受けとめさせていただきました。
 4月3日現在、三重県内では土砂災害警戒区域に4706カ所が指定をされておりますが、該当箇所の住民にどのような手段で情報を周知されているのか、お伺いいたします。

〇水谷部長 土砂災害危険区域の住民への周知の方法でございますが、従来といいますか、昨年8月の広島県での大災害が起こるまでの間という形でございますが、区域指定を行うためには地元説明会を開く必要があります。まず、従来におきましては地元説明会において、基礎調査の結果をお知らせし、危険区域がどのような状況、どの地区が危険区域にあるかということをお知らせしておる状況でございました。それで、そういう作業が終わって、危険区域の指定ができた後においては、危険区域がわかるようなものを市町へ配付するとかという方法のみの周知でございましたが、昨年度の広島での災害を受け法律も改正され、住民に対してそういう調査の状況、結果についても広く公表というか周知をする必要があるというふうに法の改正もされたことを受けまして、既に基礎調査が終わっているところについては、法の指定がされているか否かにかかわらず、基礎調査の終わっている部分については、全て今の状況ではホームページに掲載をするとともに、基礎調査の結果、どこの区域が今後区域指定が必要となる区域になるかということがわかるような図面を市町のほうへも送付しているような状況でございます。

〇田中(祐)委員 ありがとうございました。調査結果をホームページで掲載している、あとまた市町に資料を送付されているというふうにお伺いをいたしました。
 昨年の12月16日に松阪市飯南町が土砂災害警戒区域に指定をされております。このことから、私、現地のほうへ行っていろんな方とお話をさせていただきました。ところが、現地の方ほとんど知らないんですね。ここが警戒区域に指定されていることを知らない。説明会があったということは存じているというふうでございました。そこでその原因を調べたところ、市の飯南地域振興局と県松阪建設事務所で調べさせていただきました。平成25年2月1日、そして2日、そして8日、9日の4日間にかけて住民説明会を行ったと。1会場当たり50名ぐらいおみえになったということでございますけれども、そのときの説明というのが、土砂災害防止法とはというこの資料、あとパワーポイントでの説明、そして、これから指定をされるという地域の図面を縦覧されたということでございました。それ以降は住民に対して何もしていないという答えでございました。
 この土砂災害防止法ができてから法律に沿って基礎調査を行って、結果をホームページで公表しておしまい。しかもこのホームページの詳細を見てみますと、この図面などは管轄する建設事務所で縦覧しますというふうになっております。それで私、飯南地域振興局、そして松阪建設事務所で確認をさせていただきました。本当にすばらしい、よくわかる図面でございました。
 ところでこの図面、縦覧に来たのはこれまで何人いましたかと聞いたんですね。飯南のほうでは田中さんが初めてです。松阪市はもうちょっとおるのかなと言ったら、これも初めてですというふうに言われたわけでございまして、いかに周知されていないのかというのをもうつくづく感じたわけでございますけども、このすばらしいデータであるにもかかわらず、住民の方は知らないというのが現状であるわけでございます。
 このデータは宝の持ち腐れになっているというのが私は現状というふうに把握をしたわけでございますけれども、この状況というのは松阪市だけなのか、ほかの市町はどうなっているのかお伺いをいたします。

〇水谷部長 他の市町の状況については、申しわけありません、把握はしておりませんが、同様な状況ではないのかなというふうに思っております。

〇田中(祐)委員 ありがとうございます。ということが、これが今の現状であろうかというふうに思っております。
 この予算は、先ほど芳野委員も言われましたけれども、当初予算と合わせて6億3600万円計上されております。そしてその後、平成28年から31年にかけて残事業26億円も計画をされているわけでございます。この土砂災害というのは住民の命にかかわることでございますから、県、市は当然一生懸命住民に把握をするように努めていただけるというふうに思うわけでございますけども、やはりこれは住民の命にかかわることですから、私ども議員もしっかりと周知に向け取り組んでまいりますので、ぜひともしっかりと力を入れて、この予算が無駄にならないように今後ともお願いをさせていただきたいと、そんなふうに思っております。この件はここまでにしておきまして、また改めて検証させていただきたいというふうに思います。
 それで次に、これに関連しまして、三重県のホームページに掲載されております三重県土砂災害情報提供システムについてでありますけども、これはすばらしいシステムなんですよね。これ三重県の各地区にこの観測所がございまして、そこに雨が降ると、このデータがパソコンに送られ、画面が変わっていくんですね。雨の降っていないときは傘が閉じたまま、1時間で1ミリ以上降ると傘が開くんです。そして、雨の量によって傘の色が変わっていくというすぐれもんでありまして、ほかにも連続雨量、そしてまた土砂災害危険箇所、土石流の危険渓流、そしてまた土石流の氾濫区域、これらが全て色分けしてわかるようになっている。すごいすぐれもんであるわけでございますけども、これがどうも使い勝手が悪い。私が、マニュアルどおりに操作しますと、これが例えば松阪市を選択すると、どこへ飛ぶかといいますと、兵庫県と岡山県のちょうど県境のところへ飛んでいくんですね。これまで何度もやって、地図の上で迷子になったわけでございますけども、これが現場だったらもう遭難して大変なことになっているというふうに思うわけですけども、このシステムなんですけども、もう少し改善して、使い勝手がよくなるようにというのはぜひともお願いしたいわけですけども、その点はいかがですか。

〇水谷部長 システムはまさにそのとおりで、うまく使われてこそ価値あるものになるわけですので、少し担当者とも検討しながら、より使いやすいシステムになるように改善に努めたいと思います。

〇田中(祐)委員 ありがとうございます。この件につきまして、また機会を改めて一般質問等でも検証させていただきますけども、この機能、先ほど申し上げましたようにハザードマップの機能を併用しておりますので、どこで雨が降っているのか、今は携帯電話でも調べられるんですね。どこで雨が何ミリぐらい降っているかすぐわかるすぐれもんでございますので、できましたら早急に対応のほうお願いをさせていただきたい、そんなふうに思います。
 私に残された時間がもう少しになりましたので、もう1点ですけども、土砂災害の予算についてお伺いをさせていただくわけでございますけども、この補正4億6000万円、そして当初予算を含めて7億2000万円というふうになっておるわけでございますけども、この予算の根拠というものをまずお示しいただきたいと思います。

〇水谷部長 堆積土砂撤去に係る予算の御質問だと思いますが、新たに策定されました三重県新風水害対策行動計画、この中で12万立方メートルを計画的に堆積土砂撤去をやっていくということを書かせていただいております。それを確実に実行していくための予算として、今回の補正を含めて7億2000万円を計上させていただいております。

〇田中(祐)委員 ありがとうございます。12万立方メートルということで理解をさせていただきました。これってたくさん要望があると思うんですけども、要望の何%ぐらいがこれでクリアできるんですか。

〇水谷部長 河川の堆積している土砂においては、御存じのように一雨ごとに状況が変わりまして、なかなか全体像の把握というのは難しい状況ですが、昨年度末から今年度当初にかけて職員による目視等の調査において、おおむね300万立方メートルほどの土砂が堆積しておるということを確認しております。その中での、先ほど言いましたボリュームということですし、ただそれだけではなくて、私どもとしましては災害復旧費等々も活用しながら、また先ほどから出ております砂利採取も活用しながら、何とか年間30万立方メートルから40万立方メートルくらいの土砂撤去ができるような方策を講じていきたいと考えております。

〇田中(祐)委員 本当にごく一部の要望にしか応えられないかなというふうに思っております。やっぱりこの土砂災害なんですけども、順番もあろうかというふうに思うわけですけども、地域の方は本当に心配されているわけでございます。できましたら、この限られた予算の中でありますけども、危険度を優先させていただいて、しっかりと取り組んでいただきますことをお願い申し上げまして、ちょうど15分たちましたので終わらせていただきます。ありがとうございました。

〇木津委員 皆さん、こんにちは。自民党、第3の新人、木津直樹でございます。鈴木知事と一緒に仕事ができて大変光栄でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。
 まず質問に入る前に、このたびのサミットの開催地決定、まことにおめでとうございます。ただ、私伊賀市で心配することは、サミット、そんなん知らんうちに終わっとったわと、こうならんように県民を挙げてどうぞ取組をよろしくお願いをいたしたいと思います。
 その中で世界の三大詩人といえば、イギリスのシェイクスピア、そしてドイツのゲーテ、最後に日本の松尾芭蕉だと言われております。ぜひ開催中にイギリス、ドイツ、そして日本の代表の方で芭蕉さんの生誕の地、伊賀市で詩人サミットができればと思っておるのでよろしくお願いしたいと思いますし、ヨーロッパの方には不易流行の精神はしっかりと理解をしていただけると思います。また、警備に関しましても伊賀には忍者、そして、くノ一と忍びの者もたくさんおりますので、どうぞ安心して誘致のほどよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、今回の補正予算の中から、私は三重県の林業の活性化に関しての質問をしたいと思います。
 知事就任1期目には伊勢神宮の式年遷宮、そして2期目には早々サミットの開催地に決定と、この先また東京オリンピックがあり、そして翌年には三重国体の開催と、まさしく三重県が日本のみならず世界に打って出るには事欠かない材料がめじろ押しであると思います。まさしくこれらの話をしていきますと、夢や希望のある明るい話でいっぱいでございます。しかし、足元を見詰めますと、三重県の特に郡部周辺の基幹産業であります農林水産業を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあると思います。三重県は県土の3分の2が森林であり、尾鷲林業など古くから林業が営まれ、人工林の割合が高く豊富な森林資源を有する林業県であります。
 また、伊賀地域においては土地の6割が森林で、特に伊賀の南部地域は吉野林業の流れをくんだ良質の木材生産が行われており、林業は重要な基幹産業として位置づけられてきました。伊賀の林業は所有者1人当たりの山林面積が非常に小さく、経営基盤が脆弱な林家が多いといった課題があります。また、森林所有者も高齢化が進んでおり、相続に伴い所有権が都会に住む子どものところに移転し、森林の境界が不明なため一向に整備が進まない森林もあると聞いております。さらに、現場では林業従事者の高齢化、担い手不足、そして木材価格の低迷により山への関心が低下し、その結果として、手入れ不足で山が荒れてしまう森林放棄は深刻な問題ともなっております。
 そこでお伺いします。今回、補正予算において森林整備加速化・林業再生総合対策事業に1億7700万円が計上されていますが、これ以前にも森林整備加速化・林業再生基金事業を活用して、林業の整備や木造の公共設備の建設など様々な活性化対策を講じてきたと思いますが、これまでの当局の取組の成果はどうであったかを1点と、また、今回の補正を含めた総合対策事業において、さらなる加速化に向けて駒を進めるためにどのような取組を行っていくのかを詳細にお答え願います。よろしくお願いします。

〇吉仲部長 お答えします。
 今、御紹介ありました基金事業なんですが、平成21年度から始まりました国から補助金をもらいまして、それを基金として積み立てていく事業でして、平成21年から26年、6年ですが、実質平成21年の補正でつきましたので、5年間で県では約76億円の森林関係の事業を実施してまいりました。
 主なものといたしまして、間伐の推進、この基金はかなり間伐に力を入れた事業でして、間伐で約5700ヘクタール、それから山を切るために道路を整備するということで約100キロメートル、それからそこへ木を切るための集材の機械とかそういった高性能機械を入れるということで補助をさせていただきました。そういうことで、一定間伐が進み、山の荒れることを防いできたと。それから、今委員から御指摘のありました林業家の高齢化でなかなか山の境界が不明確になると、これ非常に問題でして、実はこの事業でも進めてまいりました。大体5000ヘクタールくらい5年間でやりましたが、伊賀の地域では1900ヘクタールということで、かなりのものを占めてやっていただいたというふうに思っています。
 また、あわせましてどちらかというと川下といいますか、木材の利用ということで、特に公共施設での木材を使ったところへの補助ですとか、木材化、木質化ということの支援、あるいは木質バイオマス施設の建設に対する支援等を進めてまいりました。そういう格好で総合的なことを基金では進めてまいりました。
 一方、今もう1点の御質問にありました1億7700万円の今回の補正でございます。これは基金と性格は似ていますが、交付金の総合対策というふうになりました。いわゆる事業の名前にありますように川上から川下まで林業の再生活性化に対する総合的な、かなりいろんなものに使えるメニューがございます。それで、今回6月補正で挙げたものにつきましては、間伐対策に加えまして、先ほども基金で言いましたいろんな高性能機械の導入ですとか、あるいは木質バイオマスの施設あるいは木材施設の設備に対して整備をしてもらいました。
 それから、この林業再生総合対策事業は6月補正もありますけども、2月補正でも一定額積んでおりまして、それでも境界の整備とか、今ご説明しましたようなそんなことをやっておりますんで、トータルでかなりの額になります。そういう格好で総合的に基金、それから今回の活性化事業、総合対策事業を含めて林業の活性化に資するように頑張っていきたいと思っています。
 以上でございます。

〇木津委員 一定の答弁ありがとうございました。
 まずは、林業で一番大切なのは、僕は出口論と思います。とにかくもうかる林業と今うたわれておりますけども、やはり売れなければならないと思います。市場に全然、今木材がない状態ですので、木を切り出し、市場にとんと木材があり、市が栄え、それがまた運がはけていくということをお願いしたいと思います。
 林業で明るい話題といえば映画でありました「WOOD JOB!~神去なあなあ日常~」ですね。これが昨年公開されました。皆さんもごらんになったとは思いますけども、三重県内でほとんどが撮影されて、三重県は海だけではない、林業にも注目が集まったかなと思っております。映画でありますけども明るい話題であったと思います。
 また、映画の中に都会の若者が過疎地の山村に来て、しっかりと林業に従事して成長していくということで、こんなに絵に描いた餅ではなくて、三重県でもこんな感じで進めてもらいたいなと思っております。
 それでは次に、今度は雇用についてでございます。昨年12月に閣議決定されました三重県まち・ひと・しごと創生総合戦略において、地方で安定した雇用を生み出せる力強い地域産業の中に林業が書かれております。内容につきましては割愛をさせていただきますけども、それとさらに平成27年度の三重県経営方針においても林業の活性化を進めるということが明記されております。この方向が示されたように、今、木質バイオマスの需要が林業全体の下支えとなる、林業にも少しは明るい兆しが見えてきたのかなと思っておりますし、また現場でも聞かせてはいただいております。
 こうした機会をチャンスと見据え、三重県の林業を雇用を生み出せる力強い産業として今後どのように活性化をしていくのか、三重県の考えをお聞かせいただきたいと思います。

〇吉仲部長 お答えします。
 先ほど冒頭、委員から御紹介ありましたように、三重県は3分の2が森林です。それで、今ちょうど山を我々の先人がいろいろ植えて手入れしてきて50年生、80年生という本当に伐期適齢の木が山にはたくさんある。しかしながら、それが動かないというのが現状です。そういう中で、いかにこの山を動かしていくかということに尽きると思うんですが、そういうためにはやっぱり主伐ということで、木を切って山を動かす。そうすると今回、木質バイオマスがいいチャンスになるということで、木を切って、それでいいところは住宅材に使う、使えないところは木質バイオマス等で使っていくということで、そういったことを基本的に進めていこうと思っています。
 具体的な施策につきましては、特に川上から川下までということで、川上対策としまして、木を切ってもなかなか山に木を植えられない、裸になってしまう、だから木を切らないという悪循環になります。今まで三重県では、木の植え方として超過密密植をして大体1ヘクタール当たり4000本ぐらい植えて、あと間引きしながら木々を育てていくという、そういうのが三重県のやり方やったんですが、そうなるとかなり手間もかかる、苗代もかかるということでして、低密度の植栽ということで低コスト造林ということで約半分、2000本くらいを植えて木を育てていこうと、若干収量は減りますけども、トータルで考えれば少し収益が高くなる分いいということで、そういったものを今年進めながら、山の木をしっかり切って植えるという循環を進めていこうと思っています。
 ただ、そうなると今委員もおっしゃったように山の木を切る人たちというか、そういういろんな技術者というのがだんだん高齢化になってきて担い手がいない。そういう中で特に技術を持った方を今回の事業で、今年の事業で新たに再雇用して、その人たちに技術伝承してもらうというようなこともしますし、あるいは今回の基金事業の人材育成で、少し若い人たちにプレで入っていただいていろんな免許をとってもらう、そういうことでしっかり定着していくようなこと、あと川中としまして市場関係なんですが、やはり今まで木は市場へ出したらあとは材木の市場で木が売られていくという格好やったんですが、少し注文生産ではないんですが、特に工務店が欲しいような木を相対で予約して木を出していくという新しい販売システムの試行ですとか、あるいは川下としましては、やはり県産材を使っていただきたいんで、県産材の三重の木活用ですとか、今までなかなか使われなかった横材とか廃材あるいはCLTといって組み合わせた工法もありまして、そんなものもしっかり使っていただくこと進めたいと思っています。先ほど言いました基金事業、それから総合対策事業、今申し上げた今年度のソフト関係の事業を含めて総合的な事業をしながら林業の活性化、さらにはそこにしっかり若い人たちが入って定着していただけるようなことにしていきたいと思っています。

〇木津委員 ありがとうございました。
 森林の持つ機能といいますのは、産業以外にも幾つか役割があると思います。例えばCO2の削減でありますとか、環境にかなりかかわってくることもありますし、また、今大きな問題になっております獣害の問題でも、やはり森林の変化で生態系も変わってきているのかなと思っております。いろいろな要素を含めまして今後、三重県の基幹産業であります農林水産業をしっかりと取り組んでいただきますことを付してお願いをいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

〇山本(教)委員 サミット開催を心からうれしく思うと同時に、知事と安倍官邸との強い結びつきというのを改めて感じた次第であります。世の常として、今まで余り関心なかった人が、決定すると、いやいや私は一生懸命協力したんだというような、そういう方がたまに見受けられますが、知事は一貫して、このサミットを開催するために今まで全力投球をしてきたということで、私は敬意を表するところであります。
 そこで、この開催の決定打というのは何なのか。例えば人的な面なのか、また地理的な面なのか、そういったところを知事は答えにくいかもわかりませんけども、前半私からちょっと言わせていただいて、後で知事がこうだと言っていただければどうかなというふうに思います。
 例えば仙台市は、第3回国連防災世界会議というのをやって安倍総理も行っていました。今回サミットも手を挙げているというようなことで、私は仙台市はちょっと除外かなと。全く俎上に上がっていなかったのが新潟市とか浜松市とか名古屋市とか、そんなところというのは余り新聞紙上でも出てこなかったのかなと思うんですね。そんな中で軽井沢町と志摩市、あと最後までわからなかったのが神戸市、それとあと広島市と、こういうようなところじゃないかなというふうに思うんですね。軽井沢町の場合は、昨日だか一昨日だかレベル2で浅間山が噴火というようなこともあったりして、私は警察庁とか外務省は、そんなところも読みながら伊勢志摩に決定したのかなというようなこともあるわけです。だけど東京の友人なんかに言わせますと、軽井沢町は東京から1時間弱で行けるところだと。それとあと国を挙げてセールスをしている新幹線を首脳に乗っていただいて、それで会場は軽井沢町というようなこと。だけど宿泊地の関係とかいろんな意味で、最後は脱落してしまったと、こんなことがあろうかと思います。
 神戸市もポートアイランドでやりますから、海上の警備さえやればというようなこともあったんでしょう。だけど静かなところというようなことを考えてみると、ここも脱落なのかなと、こんなふうに思いますし、また、広島市は政治的なインパクトという意味では候補地8カ所の中で一番だと思うんですね。だけどいろんな要素があって、広島市も脱落したと。それで伊勢志摩が残ったと、より勝ち残ったと、こんなことであります。
 そんなところで、じゃ伊勢志摩がこれから来年の6月になるのか7月になるのかわかりませんけども、開催に向けてあと1年ですね。その中で今この状況が万全かといったら、そうではありません。御承知のとおり伊勢志摩も海に囲まれたところですから、海上警備というのはどうなんだろうかというようなこともありますし、ゆくゆく我々地元に住んでいる人間にとって、例えば伊勢道路、伊勢道路を通ると、ちょっと上を見上げますと大きな岩があるんですよ。そこが金網でずっとカバーされているんですけど、あれ落ちてこないのかな、地震で落ちてきたらどうなるかなと、そんなところもあるんですね。だからそういったところで危険箇所除去という意味でも、伊勢道路というのはそういうところだ、危険な道路であるというようなこともひとつ認識をしていただきたいと思いますし、あそこは携帯がなかなか通じにくいところなんです。
 それで、福島県の災害が起こったときに当時の部長だと思うんですが、あそこの危険なところ、それにすぐに連絡しなきゃいけない人がたくさんおったとすると、事故が起こった場合ですよ。だから、そういう意味でいわゆる通信が可能なそんな地域、道路にしてもらいたいねというようなことで、私は当時の部長に言いましたら、NTTなり通信会社と相談しながら、あそこを整備するということだったんですけども、その進捗状況はどうなのかなというようなことをまずお伺いしてみたいと思います。
 いずれにいたしましても今回のサミットは、地域振興という意味では、まさに言われておりますように千載一遇のチャンスということでありますし、今までほとんど世界に情報発信しなかったような、そんな小さな国々のマスコミの方々も来る可能性というのは非常に大きいということを考えると、これは、この伊勢市、鳥羽市、志摩市、度会郡が開催地だけども、三重県全体としてアピールしていく絶好のチャンスというふうに思いますので、そんなところも含めて知事の所見をお伺いしたいと思います。

〇鈴木知事 今御質問いただきまして、広範囲にわたりますので幾つかを述べさせていただきますが、まず決定打ということについては、私も正直よくわかりません。最後、もう3月以降ぐらいですか、多くの官邸関係者の皆さんも総理の腹一つという言葉が合言葉のようになっておりました。私たちがとった手法として、今年の初頭のIS以降の警備の重要性から警備の優位性をしっかりPRしたということと、それから8つの地域と比べて、やはり三重県やこの伊勢志摩地域が育んできたこの精神性や自然環境のよさ、まさに戦後初の国立公園の伊勢志摩国立公園はじめ、そういうほかとの差別化を図ったPRをしたというようなことがあると思います。
 しかし、最終的には総理も最後まで迷ったとおっしゃっておられましたけれども、総理の思いが強かったんじゃないかと思います。特に一昨年の神宮式年遷宮遷御の儀において、昭和4年の浜口雄幸首相以来、84年ぶりに総理大臣として遷御の儀に参加をされた。そういうことも含めて、また小学校のときには志摩観光ホテルに行って伊勢海老のスープを飲んだとか、そういう様々な総理の経験、思い、そういうものから伊勢志摩を選んでいただいたんではないかというふうに思って、私どもも光栄でありますし、先ほど来、山本教和委員がおっしゃっていただいたように責任重大、様々な課題ございますから、しっかり取り組んでいきたいと思います。
 様々な課題がありますけれど、まずやっぱり体制を整えなければなりません。この6月中には30名規模に、まず県職員と警察関係と、あと市町の皆さんから来ていただいて、まず30人規模でサミット推進局を今もう発足していますが、つくりたいと思います。それから、私を本部長として全部局長に入ってもらって、もちろん県警本部長にも入っていただいての推進本部を今月中に庁内につくります。これは、単にそのメンバーだけで集まってというよりは、場合によっては部会を設けて、保健医療対策部会みたいなところで、この医療対策で医療対策局長やあるいは県立志摩病院もありますから病院事業庁長とか、あるいは救急搬送だと防災対策部長も関係あります。また、感染症などがありますから当然健康福祉部長も関係ある。こういうような保健医療対策部会みたいな特定の部会を設けて、いろいろ議論をしていくようなことも含めて、全庁体制でしっかり取り組んでいきたいと思います。
 それから携帯電話が通じにくいことなどについては、先ほど舟橋委員からWi-Fiの整備のこともありました。その前倒しをということもありましたので、協力いただく民間事業者、おっしゃっていただいたところは恐らく今月中に発足するであろう県民会議にも入っていただく企業になってこようかと思いますので、しっかりと要請をした上で、来ていただいた方にも安全・安心で快適、そしてサミット開催中あるいはその準備期間中の県民の皆さんにとっても安全・安心で快適、こういうようなサミットにできるように万全を尽くしたいと思います。

〇山本(教)委員 ありがとうございます。
 環境の整備、いわゆるインフラについて、これからできることをするということで知事おっしゃっていただいたんですが、あと1年しかないんですよ。そんな中で全ての分野に全力投球で取り組んでもらわなきゃいけない、そんなふうに思います。
 それで以前、総合保養地域整備法が施行された年ですから昭和62年、このときには鳥羽、志摩、特に志摩はもうすごい年でした。近鉄の複線化、これも数百億円の恐らく予算というか、お金が投入されたということもあるんでしょう。あと賢島宝生苑もできたというようなこともあり、またリゾート法の関係では伊勢志摩ロイヤルホテルという大和ハウスがやっている、あそこもできたと。鳥羽では水族館もリゾート法の関係で改築したというようなことがあって、あのときには恐らく一千五、六百億円の予算がこの志摩に投入されたというようなこともあるんですが、残念ながらそれ以降、いろんな経済状況の中で疲弊が進んできたことは確かであります。だけど、この指定を受けて、鳥羽まで来たけども、じゃ志摩まで行こうかと、志摩ってどういうところなんだということを感じてみえる観光客の方もちょっとずつ増えてきたというようなことも言われていますので、ああこれはよかったね、そんなふうに思っておるところでございます。
 ただ残念なのは、これは日本の都市みんなそうなんですけども、例えば英虞湾の夕景なりを見る絶好のスポットで、ともやまというところがあるんですけども、そこへ行ってみないときれいなところがわからないと、まちを走っていたんでは、この志摩ってとてもきれいだね、伊勢っていうのはとてもきれいだねとなかなか感じないんですね。これは日本の都市に特有といいますか、三重県屋外広告物条例という条例がありながら、特に目立つのがピンク色の大きな看板なんですけど、これもあり、緑の中で黄色があり赤があり、いろんな看板が見受けられるわけですよ。これ東南アジアと日本ぐらいしか、国際観光都市と言われる都市でこんなに観光客に対してあまりいい風景じゃないねということを感じさせるところというのは余りないんですよね。そんな意味で、これからそんな条例なり法律で決められていますから、なかなか指導するのは難しいかもわかりませんけども、その辺のところというのはみんながやっぱり意識しなきゃいけないね、こんなことを住民の一人ひとりが感じてもらったらどうかいなと、そんなふうに思います。
 それとあと、さっき民間企業の名前を出しましたけども、三重県も例のまつり博みえ、世界祝祭博覧会のときに伊勢市の県営サンアリーナ、ここへかなりの資金を投入した。このことについては、恐らく石垣副知事なんかはその当時のことを覚えておると思うんですけども、非常に立派な建物を建ててもらったと。だけど、その前の道路が、進入口だとか出口がいつも閉鎖中って、今日もこちらに来るときにそう感じるんですよ。あれやっぱり精査しなければ、なかなか有効的な道路を使用するということにならないというふうに私は思うんですが、そんなところで少しコメントいただければなと、そんなふうに思いますが、いかがでしょうか。

〇鈴木知事 今後、外務省や警察庁と調整になりますけれども、県営サンアリーナはメディアセンターというのを予定しています。このメディアセンターは、総理に6月11日にお礼に行ったときも総理や官房長官からも、ここのメディアセンターの充実というのをしっかり図ってほしいと、洞爺湖サミットにおいてもしっかり、そこに北海道情報館というのがあって情報発信したので、ぜひそこで三重県各地の情報発信をしてほしいというようなことをおっしゃっていただきました。ですので、一番わかりやすいのは仮設インターチェンジの一時開放というのが一番わかりやすいと思いますけれども、それがどこまでできるか、今回のドイツ・エルマウサミットもメディアセンター周辺もかなりセキュリティーが厳しかったので、警察庁としっかり相談をした上で、なるべくわかりやすい方法をとりたいと思います。
 一方で、1年ですけれども案内標識あるいは道路照明灯、あるいはその他安全上必要な対策、これについては1年の間ですけども、とれるものはしっかりやっていくというふうに思っております。

〇山本(教)委員 ありがとうございます。
 あそこは通っていただければわかると思うんですけれども、非常に景色のいい、非常にすばらしいところです。だけとサンアリーナに行く道が一旦、有料道路を出なきゃいけないとか、出るときにはまた違う道を通らなきゃいけないということで非常に利便性はどうかなと感じておりますので、どうぞそこのところも考えていただきたいなと、そんなふうに思うのでございます。
 あと、経済的な波及効果ということを三谷議員も本会議で質問されてたように思うんですね。経済的な波及効果は、知事の答弁だと投資金額がわからなければ、投入金額がわからなければその数字が出てこないねというようなことをおっしゃったように思うんですけど、これはもちろん行政もそうだし、民間もこれからどんどん投資をするわけですね。今現在進行形で投資している企業もあれば、これ秋から冬、また年明けてから投資する企業もあるかもわかりません。そうするとなかなか一概に今回の伊勢志摩サミットでの経済的波及効果はどうだって聞かれた場合に、いやわかりませんというふうなことにはなかなかならないと思うんですよ。ですので、百五経済研究所だとか野村総研だとか、あと三菱総研、これいろんなところで、いろんな今その数値を現在進行形で測かっていただいているというふうに思うんですけども、知事として、大体びしっと言っていただいても結構ですけど、どれぐらいの効果があるんだと。昨日の一般質問でも500億円と言っていた議員もおるんですけど、大体どんなもんかなというふうには思うんでけど、いかがでしょうかね。

〇鈴木知事 経済効果は、正確に測ろうとすると、その投入額が出ないと産業連関表上出てこないので正確にはかるのは難しいですけども、一定の仮定を置いてということであれば、県民会議の中で少し御議論させていただければと思っています。経済効果というのは主に3種類あって、1つは直接効果、それによって物が売れるとか直接生産効果というのが1つと、2つ目は間接効果、その後、知名度が上がったことで観光客とかがどれぐらい来るかとか、それから3つ目はパブリシティ効果、広告などで知名度が上がることによっての効果、この3つがあるわけですが、洞爺湖サミットの場合は、1番の生産波及効果が350億円、真ん中の間接のところが284億円、パブリシティ効果が1013億円か1015億円かだったと思います。
 今出ているのは、先ほどの百五経済研究所に加えて、真ん中の間接効果のところは大和総研やったか大和証券でしたかどっちかでしたけれども、1750億円と洞爺湖サミットの10倍というのを出しているようなケースもあります。ですので、少しまだ詳細の検討を行っていませんので私が額を申し上げるところではありませんが、今申し上げたような何かオーダーのものが来るんではないかと考えられます。

〇山本(教)委員 ありがとうございます。そんなことで地元、また地域、三重県全てが関心を持ってずっと前へ進んでいこう、こんなことで一致していると思いますので、どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。
 最後に、これは一過性に終わらせないというのが大体行政マンの口ぐせなんですよ。大きなイベントをやると大体こう言うんです。例えば先ほど言われたように、また、私が言ったんですけど、まつり博のときが、最後は経済的な波及効果は1兆円というような人もいたりしていたんですね。だけどすごい金が投入されたというようなことであります。それで終わった後で県当局に対して、一過性に終わらせてはだめだよというようなことで、各議員からみんなそういう質問がありました。それで行政マンは、一過性のものにしてはいかんということで、それにつなげていったのがみえ歴史街道フェスタなのかなというふうに思うんです。こういう行事があったんですね。歴史街道フェスタというのがあって、これも京都から伊勢までのいろんなそういう街道で昔の時代考証を図りながら地域振興を図っていくと、こんなことだったんですけど、それも非常によかったなというふうに思うんです。
 それで今回、このサミットを一過性のものにしちゃいかんというようなことなんですけども、私、地域の人たちがそれぞれ努力しなきゃいけないし、洞爺湖町とかあと名護市だとかを見てみると、特にひどいのは名護市、よその市のことを余り批判するわけじゃありませんけども、昨年の秋に永田前議長と名護市に行って、商工会長と話していたんです。それで今忙しいでしょうと言ったら、そうじゃないと。まちは疲弊していると。なおかつ辺野古の問題があって、一昨年に比べてダンプカーが通る台数が多くなったとか、そんなこと言っていますけど、産業が活性化しているかといったら決してそうじゃない。ただホテル群が張りついている恩納村とか、あと読谷村のいわゆる一流のホテル、ここに首脳たちがそれぞれ泊まられたんですけども、ここはいろんな方々が来てくれているよねということですが、市として全体はそんなに、サミットやったからといって盛り上がっているわけじゃないというようなことでした。洞爺湖町も恐らく洞爺湖温泉もそんなに活性化されているようには思えないんですよ。ただそれは、伊勢志摩と違うのは、伊勢志摩はある程度の土台がありますから、これにサミットをのせることによって、より活性化させていくという、こんな要素があるというところは2開催地とは違うのかなと、こんなふうに思います。
 そんな意味で具体的に、今まだサミット推進局が立ち上がってきたばかりですので、サミット後の話を言うのはどうかなと思いますが、これだけはやりたいと、この地域の活性化のためにこれだけはやりたいというようなことがあればお聞きして終わらせていただきます。12時過ぎてから余りしゃべったらあかんなというて我が会派から言われていますので、それだけ聞いて、終わらせていただきたいと思います。

〇西城局長 お話にありましたリゾートの話ですとか、それからまつり博、当時二十七、八年前ですけれども、私30前で一担当としてリゾートの事務に携わっておりました。隣ではまつり博の準備が鋭意行われておりまして、リゾートに取り組んで、伊勢志摩がどう変わったのかということを個人的にではありますけれども、国際リゾートというイメージに値するものに変われたのかどうかというのはわかりませんけれども、観光地としての伊勢志摩のリニューアルというのができたんじゃないかなというふうに、当時思ったのを覚えております。
 今回のサミットも、サミットの時期はまだ決まっておりませんので1年あるかどうかわかりません。たかだかそれぐらいの準備期間で何ができるのかというのはおっしゃるとおりだと思いますけれども、これまでの議会での答弁の中でもありましたように、先ほどの経済効果の話でいえば1000億円を超えるようなPRは、これは間違いなくできることだというふうに思っています。ですので、まずそういう情報発信の中でいかに伊勢志摩、あるいは三重県の魅力をお伝えしていくことができるか。そのためには北海道洞爺湖サミットの場合も国内外のプレスの方を対象にしたプレスツアーを何度か実施をしています。これは伊勢志摩に限らず県内全地域に及ぶような形で実施できるように、これから検討させていただく必要があるというふうに思っています。
 それから公式行事の中には、恐らく配偶者プログラムといったようなことですとか、あるいはジュニアサミットといったようなことが入ってくると思いますので、そういった行事につきましても、先ほど木津委員の御質問の中にもありましたが、伊勢志摩地域のみならず北勢地域や伊賀地域も含めて、県内全域で実施ができて、何らかの形でサミットをそれぞれの地域の県民の皆さんが自分たちのことだというふうに受けとめていただけるような、そんな形のサミットにできるように、今日もこれから外務省の方々、現地調査に来ていただきますけれども、国あるいは警備の関係もございますので関係機関等々しっかり協議をさせていただいて、それから、これから立ち上げる予定の県民会議の中で県民の皆様、企業の皆様から御提案等々をいただいて取り組んでまいりたいというふうに考えております。

〇山本(教)委員 ありがとうございました。
 今後とも議会ももちろん全面協力するし、行政の皆さんは精いっぱい頑張っていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
 最後ですが、昨日、NHKに知事が出るというので、県庁におったもんですから、家内に、ビデオ撮っておいてくれよということを忘れまして、知事がどんなことを発言したかということがわからないんです。恐らくいろんなことをお話になったんだろうというふうに思いますけども、どうぞひとつ今後ともよろしくお願いを申し上げまして、お昼ですので終わらせていただきます。ありがとうございました。

〇青木委員長 暫時休憩いたします。
 再開は午後1時30分といたしますので、よろしくお願いいたします。

                (休  憩)

〇青木委員長 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 総括質疑を継続いたします。
 まず、鷹山から御質疑お願いします。

〇奥野委員 久しぶりでございます。鷹山の奥野です。
 今日は、先日、代表質問で自民党団長の山本勝議員が、知事の報酬について質問され、知事の答弁が非常に明確さを欠いているので、いま一度、10分ですので、さっき舟橋委員か皮ぐらいしか質問できんだというので、それよりも10分ですから、この質問をさせていただこうかなと、そんなふうに思っております。
 以前、私は4年前の政策集を焼却したらどうやというようなことをやったんですけど、それがどんだけ家で探してもないので、この前に座っている親切な植田副知事が、いやいやあるある持ってくるわと言って持ってきていただきました。それで今回の政策集と前回の政策集の2行しか書いていない部分を何回も何回も読み返しさせていただきました。
 知事は4年間いろんなことをやられました。三重県が様々な方向で発信をしていたり、また災害のときには足を運んで、また企業誘致、また市町とはパートナーシップの連携、またその中で、すごいでもないけど、すごいやんかトーク、また1対1対談、そういう意味で県民へのイメージというんか、そういう部分は物すごくやられたかなと、そんなふうに思っております。
 しかし、そしたら知事が過去4年間の中で本当に残るようなことが何があったかって、一昨日、酒を飲んだ勢いで考えたんですけれども、全然余り思いつかなった。だからこれから4年間というのは、やっぱり県民に鈴木英敬知事はこんなことをやったんや、こんだけの住民サービスで三重県人として本当にいい政策をしたというのを私は残していただきたいなと、そんなふうに思います。
 また、1期目の約束事というのは、知事も国から来て、三重県政がどんなものかっていうか、中身がそんなにわからなかった部分もあろうかと思います。そういう意味で知事になってからと、その前に政策を出したのとは随分その中身は違ってきたんかなという意味はあったかと思うので、外から見た大衆迎合の約束事であったんかなと、そんなふうに思います。また2期目にはもう県民も、また我々議員も知事の本当にやりたい政策、それが県民に幸せ感が残るような施策をやっていただきたいと思います。また、それがすばらしい評価が残るように期待したい。
 そこまではこれまでのことを言ったんですけど、そこでなんですけど、その責任を果たすためには、やはりそれなりのふさわしい報酬をいただくことが、何も私はおかしいことではないんいかなと思っております。私も首長をやっていたんですけど、当然与えられた、決められた報酬ですので全部いただいておりました。そんな中で町民に対して住みやすい町をつくることに一生懸命頑張ってきたつもりでした。そういう意味で、特に退職金100%カットは、いま一度知事自身が、これもう執行部じゃないんです。知事自身がやはり考えていただかないと、それが否決されようと可決されようと、やはり自分自身でこれは決めていただきたいと、そんなふうに思います。
 知事は4年間で政治資金パーティーを数回やっていると思うんですよ。首長が政治資金パーティーをするということは、法的には許されるかもわからんけれども、住民サイド、県民サイドから見たら、やはり職務権限は当然働きますから、これはやっぱり私は絶対に政治資金パーティーだけはやめていただきたい。そういう意味で給与はもちろんですけれども、特に退職金は4年間の働いた結果であるので、汗をかいた結果であるので、それはいただくようにしていただきたい、そんなふうに思います。
 知事の給与の特例に関する条例というのが4年前にできたんですけど、これを何回も読み返しても年数を切っていないわけなんですよね。8年間とも鈴木英敬知事がやっとる間とも何とも書いていないので、これは隣に座っている中嶋委員に、あんたは頭いいんで、ちょっとこれよう読んで調べてくれ言うたけど、中嶋委員も首振るので、これはどんなふうに僕も理解をしたらいいのかちょっとわからないんです。だから一応我々政治にかかわる人間は、4年間で車検を受けるということになっておりますので、ひとつ4年間が区切りでもいいんかなと、そんなふうにも思いますので、その辺、知事に十分に考えていただきたいと思います。これからポピュリズムに走らず、落ち着いて、腰を据え、仕事のため成果をしっかり出していくことが求められていると思います。その上で知事の職責にふさわしい報酬審議会が認める給与水準に戻すべきだと私は思うんですけれども、いかがでしょうか。もう時間は余っても結構なんですけど、ずっとやってもろうて結構ですので、これしかないですので、よろしくお願いします。

〇鈴木知事 ただいま御質問いただいた奥野委員、そして先般の代表質問で御質問いただきました山本勝議員には、大変私のそういう報酬の面でお気にかけていただいて感謝申し上げます。それから、特別職報酬等審議会でも昨年末、会長からコメントをいただきました。額面どおり受け取れと、それについても重く受けとめておるところでございます。
 この報酬についての対応をとったのは、当時私が就任させていただくとき、東日本大震災が発災した、リーマンショックからこの三重県の経済が立ち直れていない、いわば有事のような状態である中で財政を立て直さなければと、そういう姿勢を示すと、そういう思いでそういう措置をとらせていただいたわけですが、そういういわば有事というような状況からは一定改善されたとは思っております。また、一方で選挙戦などを通じまして、仕事で私たちに還元してくれればいいというお声とか、あるいは2期目なんだから県民のトップとしてふさわしい、その職責にふさわしい処遇であるべきという声とか、給料が安いから応援しているわけではないというような声とかもいただきます。一方で財政も厳しい、一方で、それから先ほど奥野委員おっしゃっていただいたように政治資金パーティーについては、合法かつ適法であるものの、それについて御意見も様々いただいているところであります。
 そういうような状況でございますので、いずれにしましても、もうちょっとだけお時間いただいて、来年度の予算編成までには一定の結論を出して、皆様に問うというような形にさせていただければと思います。

〇奥野委員 もうこういう質問は二度と皆さんないと思いますので、これも知事が十分に判断されて、頭をたたかれようが何をしようが、そのときはちょっとガードして、ともかく知事の本音でこれは考えていただきたい、そんなふうに思いますので、ともかく向こう4年間、三重県民に残る政治、県政をやっていただきたいと思いますので、ひとつよろしくお願いします。ありがとうございました。

〇青木委員長 次に公明党、御質疑お願いします。

〇今井委員 それでは、時間の関係で早速入らせていただきます。
 まず、私のほうも三重県地域創生人材育成事業、午前中、芳野委員と詳しくやっていただいたんですが、私のほうからは、その中でこれが3年間の事業で、3年間で3360人に職業訓練をすると、596人の中核人材を育成して、350人の雇用創出をするということは、この3年間の進捗管理、また毎年の検証ということがすごく重要になってきて、そして最終年度に目標を達成するということだと思います。
 その上で今回の補正予算の中で、僕は特に重要になってくるのが地域人材育成協議会、ここがすごく重要になってくると思います。今回の事業は、農林水産部や防災対策部、県土整備部にもあると。それを雇用経済部が全てをしっかりとこの協議会のほうの運営をして、進捗管理や評価、さらに私は1年ごとの検証、そして2年目、変えるべきは変更していく、ブラッシュアップしていく、そういったことが重要やと思うんですけども、この地域人材育成協議会、いつぐらいに立ち上げようとされるのか。
 そして、そこには一方で、今回知事のほうで4月からひとづくり政策総括監というのを戦略企画部につくってもらいました。この人の役割というのは、まさしく僕はここになってくるんと違うかなというふうにも思います。これもひとつ大事な仕事になってくるんじゃないかなと思いますけども、このひとづくり政策総括監との関係も含めて、この協議会について教えていただきたいと思います。

〇廣田部長 まず立ち上げの時期でございますが、今回の補正予算で議決をいただいたら早速立ち上げまして、委員おっしゃるように評価でありますとか、効果の検証とか年度ごとにきちっとやっていきたいと考えております。
 それから、ひとづくり政策総括監との関係でございますけれども、協議会には一応14名が入る予定にしておりまして、その県の代表としては、私雇用経済部長と、それから教育委員会と今予定をしております。ただし今回の事業は各部にまたがるものでもございますので、そういう意味合いで各部との連携、それからもちろんひとづくり政策監とも、ひとづくりという大きな視点からお話をしながら進めていきたいというふうに考えております。

〇今井委員 ありがとうございます。そうですね、要は各部にまたがるので、しっかりこれ事業としてはそれぞれの部に分かれて14事業があるわけですけども、ここで全体で目標を定めておるわけなんで、しっかりとこの協議会のほうで進捗管理、検証をしていってもらうと。その上においては、ひとづくり政策総括監をつくった理由等も含めて、やはり横串を刺すために戦略企画部に置いていただいたんだと思いますので、しっかりそこは連携をとってもらいたいと思います。
 欲張りなんで2つ目いきます。次は、環境生活部のほうにちょっと聞かせてもらいたいと思います。すごく金額は少ないんですけども、すごく重要やなと思うものがあります。それは専門学校生への効果的な経済的支援の在り方に関する実証研究事業費ということで、99万円というのを今回補正で上げていただいております。これちょっと調べると国の事業ということで、そういう専門学校に行っとって途中でやめざるを得ない家庭的な事情とか、そういった方々に対して何とか支援をする方法はないのか、できないのか、公的資金で支援できないのかっていうこと等を検証していただく、そういった事業やと、そのように伺っております。これも3年かけて行っていくというふうに聞かせていただいております。
 これまで専修学校、専門学校も専修学校に入りますので、専修学校に対する生徒1人当たりの補助であるとか、そういったことはあったんですが、これは書いてもらっとる内容から見ると、専門学校生に対しての経済的支援をすると、そういった先ほど言ったような理由があるということで、この中には生徒の条件、専門学校の条件というのもあると、要件が決まっておるというふうに聞かせてもらっていますけども、3年もかけないといけないのかなと思いながら、県としてどのような形で、対象がどれほどあるのか、それらがわかった上でやられるつもりなのか、その辺のところ、どういうふうな形でこれを調査研究をしていくのか、実証研究をしていくのかというのを教えていただきたいと思います。

〇髙沖部長 事業の内容は今説明されたとおりでございまして、3年間の実証研究でございますので、私どもとしても対象としては、全体で3000名ぐらいの専門学校生ってみえます。モデルとして3年間やるという国の事業でございますので、それに応えて、うちとしてもできたら手を挙げていただきたいということで、今調査も行ったところでございます。経済的な理由によって、意欲と能力がありながら就学断念をする方がないように、しっかりとうちもデータを集めまして、国のほうへも報告していくということになろうと思っております。
 これは調査研究機関と、それから県への委託事業ですもんで、それを合わせて個人のそういう対象の方のしっかりとした支援ができるかどうかということを県としても見きわめて、今後生かしていきたいということで、国のほうへ報告するということになっておりますので、3年間かけてしっかりと取り組みたいというふうに思っております。

〇今井委員 どうもありがとうございます。本当に重要な事業やと思います。学校にずっとおりたいけども、経済的理由とか、そういったことでやめざるを得ないという人たちをどのように支援をしていけるかということですので、これ本当に、ちょっと要件を見とると厳しいような気もしますので、実証研究をした上で、国に対してももっとこういうふうに考えるべきじゃないかというのは、ぜひしっかり検証していただいて、研究していただいて、三重県からの意見というものも上に言って、要件の緩和でありますとか、そういったことも必要なところは訴えていってもらいたいと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。

〇青木委員長 次に日本共産党、御質疑お願いします。

〇山本(里)委員 失礼いたします。日本共産党の山本里香です。前にちょっと壁が立ちはだかっておりますが、壁を乗り越えた答弁をお願いしたいと思います。よろしくお願いをいたします。
 7分という時間しかいただけませんので、すぐ入らせていただきたいと思います。
 議案の第107号の三重県県税条例等の一部を改正する条例案というのが予算決算常任委員会に付託をされておりますが、それについて、予算に絡めて質疑を行いたいと思います。
 地方税法の一部を改正する法律による地方税法等の一部改正に鑑みて、県民税、事業税、地方消費税、不動産取得税、県たばこ税等についての規定を整備するものです。5月の開会会議でも外形標準課税の拡大となる事業税において、赤字企業に増税許せないと述べさせていただきましたが、これがさらに進むという内容も含んでおりますけれども、今回は地方消費税において税率引き上げを平成29年4月1日に変更するということについてお伺いをいたしたいと思います。もちろん増税が先送りになるわけですけれども、先送りになっただけでいいのかということです。
 さて、ここに、これは平成27年度の当初予算の概要という、その印刷物のものがあります。去年度の末に今年度予算に対しての審議で使われたものであります。
 19ページ、引き上げ分の地方消費税収と社会保障施策に関する経費という項目があります。引き上げ分の地方消費税収126億円、平成27年度社会保障施策に要する経費851億円、差額725億円は、その他の一般財源で補っていますという記述があります。最上段に、地方消費税引き上げによる増収分の全ては社会保障施策に関する経費に充てられますとも記述がされております。これは、消費税が8%になる前の平成26年1月に総務省自治税務局都道府県税課長から、各都道府県へ出された文書の中に、その使途を明確にし、官の肥大化には使わずに全て国民に還元し、社会保障財源化すると記されておる、そのような通知がなされておることから来ておりますが、126億円マイナス47億5000万円というのが付足されましたこの資料の中で、社会保障の充実分というものが47億5000万円、そうしますと78億5000万円はどこへ消えたのでしょうかというのが私の単純な質問です。
 社会保障と税の一体改革大綱で消費税が増税された翌年の今年、社会保障関連予算が国で3900億円も削減されたことは御承知のとおりです。介護保険料の引き下げ、介護報酬の引き下げ、利用料の負担増、医療費の窓口負担増、生活保護の引き下げなど今議会でも子どもの貧困が問題とされ、子どもの貧困は家庭の貧困です。高齢化が進む中、高齢者の所得は大もとの年金が実質減る一方で、高齢者の貧困がますます進んでいる実態があります。もちろん県で直接手を入れられるものばかりではありません。けれども、直接的、間接的に暮らしが痛めつけられる中で、社会保障関連でどこに78億円使われているのでしょうか、何がどれだけ充実して、後退した部分もあるはずですが、そのことについて教えていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。

〇伊藤部長 126億円の増ということでございますけれども、社会保障と税の一体の改革につきましては、社会保障の充実面と、それから安定財源の確保の部分がございます。社会保障の充実分に48億円ということでございまして、安定財源の確保分、詳細がちょっと今資料ございませんけれども、自然増とか、それから従来、臨時的な経費で賄っている部分とかそういったもの、あるいは県財政、交付税とかも含めまして借金で賄っていた部分とか、そういったもので安定財源確保のために使われているというふうに認識しております。

〇山本(里)委員 社会保障の経費に充てる、国語的に大変このことが微妙なところですが、充てたけれども、だるま落としのように消費税増税分の増収分、だるまです。だるま落としで真ん中の胴体ぽんぽんと抜いて頭だけ載せているというのではないかと私は思うんです。実態がこういうことであっては、この本意がきちんと市民の方、県民の方、国民の方は消費税の増税、社会保障に使われる、そのことを信じている皆さんにとっては、これはトリックで大変問題があるんではないかと思うのです。消費税の増収分が社会保障に使われるという期待をこれで打ち砕いている、このようなことがまた今回の条例案でも先送りになりましたけれども、この平成29年度の4月1日にここで今経済的にも大変と言われている中、知事も新しい豊かさを求める、私この新しい豊かさはとってもすてきな考え方だと思います。不安があっては困ります。このだるま落としのような物事の考え方で進められるということに大きく危惧を呈して、この質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

〇青木委員長 次に、能動、御質疑をお願いします。

〇長田委員 能動の長田でございます。午前中から、今日は芳野委員、そして田中祐治委員の質問がございましたけれども、知事のほうから、重点の中で河川の堆積土砂撤去はまだ重点やということですので、もう一度、私からも質問させていただきたいと思います。
 今回の補正予算の中で堆積土砂の撤去に関する補正予算も盛り込まれておると思っております。そんな中で、もう担当者の方は当然御存じだと思うんですが、堆積土砂の撤去の仕組みというのが昨年度に全建設事務所ででき上がったというふうに聞いております。これは、優先度のレベルを治水安全度と撤去の実現性という2つの中からA、そしてaという形の中で選んでいって、箇所を9カ所に分けるというものです。そして、この箇所ごとに評価をして当該年度の実施箇所や今後2年間の実施、候補箇所について関係市町の意見を踏まえて選定しますということになっております。
 昨年までのこれの調査の結果として、このAaがどれぐらいあるのかということです。ちょうど午前中の田中委員からの質問の中で、堆積土砂が300万立方メートルという答えが出ておりましたが、それはこれでいうところのAaからCcまでの合計なのか、そして、12万立方メートルが堆積土砂の撤去ができるというような答弁もございましたが、それについては、この中における事業方法の中の災害復旧として行う方法、河川改修として行う方法の2つを合わせたものなのであるのかも含めて、御質問させていただきたいと思います。
 以上、よろしくお願いします。

〇水谷部長 それではお答えさせていただきます。
 今回というか、その仕組みの中で把握しておりますAaからCcまでの全体のボリュームが約300万立方メートルでございます。そのうちAaというふうに振り分け、ランクしておるのがおおむね四十数万立方メートルになっております。その中でどれぐらいの量が撤去できるかということですが、午前中にもお答えさせていただきましたように、河川改修でありますとか河川維持という事業の中でとれると考えておるのが約12万立方メートルございます。そのほかに砂利採取を活用したやり方で、例年でいきますと大体12万から15万立方メートルほどがとれるというふうに想定をしておりますし、昨年度の災害査定の中で災害復旧事業としてとることが認められたボリュームは10万立方メートルほどがあります。合わせまして、概数で申しわけないんですけども、40万立方メートルが今年度中に河川の堆積土砂として撤去できるというふうに予定をしております。

〇長田委員 といいますと、Aaの中のほぼ大半ができるというふうに考えさせていただいてよろしいんでしょうか。

〇水谷部長 仮設でありますとか運搬費というのはなかなか細かい数字までつかみ切れないんですけども、数万立方メートルは残っていくのではないのかなというふうには把握しております。

〇長田委員 そうしましたら、Aaですので全部してほしいのはやまやまなんですが、予算の関係もあるということでございます。
 市民の感情からいきますと、予算があったら全部していただくのがいいんですけれども、その中の撤去方法の中で、例えば木を切る、樹木等伐採という項目があります。AとaのAaの中は本来撤去ですけれども、残ったところについては同じAaであっても、そのような形の樹木の伐採ということで対応することが可能なのかもお願いしたいと思います。

〇水谷部長 通常行っております河川維持修繕事業の中で、河道の確保という視点から、河道内にある樹木の伐採という事業もやっております。

〇長田委員 それでは、いろんな方法の中でAaをどんどん減らしていっていただきたいと思います。今年の夏、秋の雨によっては、またAaが増えるかもわかりませんが、それも暫時順番にやっていただければなというふうに思います。
 最後ちょっとありますので、先ほど舟橋委員のほうから土砂のことはようけ言うけど横断歩道は余り言わんなという話がありましたんですが、やっぱり横断歩道につきましても、消えた横断歩道、消えた停止線というのは各地から言われておりますので、答弁は求めませんけれども、ぜひとも頑張っていただきたいと思います。
 以上で終わらせていただきます。

〇青木委員長 次に大志、御質疑お願いします。

〇倉本委員 大志、桑名市・桑名郡選出の倉本崇弘でございます。
 早速質疑に入らせていただきたいと思います。
 私は農林水産業の関係経費についてお伺いをしたいと思いますが、今回の補正予算の中で、公共事業全体で22億822万8000円の増額が行われております。私は、みえ県民力ビジョンの中にも記載をされておりますもうかる水産業ということで、これに対しては非常に期待を持っておりますし、現実に今、その必要とされる施策が着実に進んでいるという感じを受けています。ただ、今回の予算を見させていただいている中で、公共事業に関して、このビジョンに示されておりますもうかる水産業、農林水産業ということの歩みが、やや見えにくいのかなと思っています。どの事業も必要な事業であると私も思いますが、方向性に基づいてやるべき事業とやらざるを得ないという事業があると思うんです。現状においては、残念ながらやらざるを得ない事業を予算の関係でできる範囲でやっていっていただいているという、こんな感じがいたしております。
 そのあたりを含めて、このビジョンとの関係でこの公共事業の中でどういった位置づけになっているか、どういう形でそういったこと、もうかる農業への脱皮を図ろうとしているのか、そのあたりをちょっとお聞かせいただければと思います。

〇吉仲部長 お答えいたします。
 公共事業につきましては、もうかる農林水産業については特に、例えば農業でしたら経営規模拡大とか農地集積に資するためのパイプライン化ですとか、大区画化という、そういう形に注力を上げていきたいと思っています。また、あわせて来るべき震災等への災害に備えたということで、いわゆる安心・安全を守るための、例えば耐久化ですか、そういう形に注力をしていく。また、特に公共事業については、農業関係のハードについては、今年計画的に進めていきたいということで、そういったハード整備の計画もつくることにしております。
 以上でございます。

〇倉本委員 ありがとうございます。大変よくわかったわけでありますが、ただ農林水産業というのは最もビジネスモデルに乗りづらい分野なのかなと私は思っておりまして、県であったりあるいは国、市町の施策が極めて重要、大きく作用する分野であると思っています。従来からこういった施設整備というのはもちろん必要なことであると思っておりますし、着実にやっていただかなければいけないと思うんですが、もうかる農林水産業ということになると、時期的にもTPPの関係であるとか、早急にやっていかなければならない事業分野であると思っています。
 そういった意味において、着実にやっていただいているというのはよくわかるんですが、それでもさらにスピード感を持ってやっていかなければ、どれだけ新たな担い手の方が入ってきてくれても、日本の農林水産業そのものに競争力がなくなってしまっては何の意味も持たなくなってしまう、こんなふうに私は思うんですが、そのあたりの御所見がありましたらお伺いできればと思います。

〇吉仲部長 今ハード事業のことについて申し上げたんですが、委員御指摘のとおりソフト的な事業、いわゆるスピーディーなもの、例えば新商品の開発ですとか、今注目されている機能性ですとか、あるいはいろんな形で新規参入、例えば農福連携ですとかということで、いわゆる大型化、例えば木曽岬町産トマトのとまリッチとか、ああいうモデルがありますので、そういったものに向けてしっかり人材育成、それからハード、両面から進めていきたいと考えております。
 以上でございます。

〇倉本委員 ありがとうございます。私も置かれている立場というのは重々承知をしているつもりなんですが、それでもさらにもう一歩という思いが強いもんですから質疑をさせていただきました。
 どうぞしっかりと取り組んでいただきますようお願い申し上げまして、私の質疑を終了させていただきます。ありがとうございました。

〇青木委員長 次に、草の根運動みえ、御質疑お願いします。

〇稲森委員 最後になりました。2つ聞きたいことがあります。
 伊賀市選出の稲森稔尚といいます。
 まず、財政調整基金についてお伺いをしたいと思いますけれども、午前中の議論の中で、災害に備えて10億円あればいいんだという御答弁がありまして、少し心もとないかなというふうに思ったんですけれども、もう一つ災害とともに、いろんなこれまで地方自治体を取り巻く国の政策に、やはり地方財政が振り回されてきたというのは三位一体改革ですとか臨時財政対策債をつかまされて、地方交付税も事実上条件をつけられたということは多々あったかと思うんですけれども、その中で、国の政策の変更に対して財政調整基金をどのように蓄えて財政基盤をつくっていくかというその目標、できるかどうかは別にして、やはりこれぐらいの基金があったほうがいいんじゃないかなという目標はしっかり持つべきだと思うんですけれども、特に新しい地方財政健全化法の中では実質赤字比率の3.75%で早期健全化団体になるということで、5%で財政再生基準が5%ということですけども、少なくとも標準財政規模の3.75%から5%は目標として持っておく必要があるんではないかなというふうに思うんですけれども、その辺のお考えがありましたらお聞かせをいただきたいと思います。

〇稲垣(清)部長 国の政策変更に伴う財政需要につきましては、基本的には地方財政計画の中で地方財政措置というのがされますので、その部分については、国の制度変更に伴うものでございますので、国のほうでやっていただくということ。したがいまして、財政調整基金の部分につきましては、それ以外の、災害であるとか突発的な事象、それと年度間の財源調整という形の中でやっていくと。通常の災害復旧であれば、ハード面については、もう御案内のとおり現年債であれば、ほとんど国費と起債で賄えるということでございますので、それ以外の突発的な事項ということになると、私どもが経験しました、午前中もお話ししましたけれども、鳥インフルエンザなんかのときの臨時的な対応の中で、そのときに使用した一般財源は12億円でございましたので、それと通常、予算の中に計上しております予備費が1億円ございますので、そういったものを合わせて、最低限としてそこら辺と。ただ、それで当然満足しているわけではなくて、なるべく財政調整基金を余剰な分については積み立てるというふうな思いの中でやっているということでございます。

〇稲森委員 ぜひその決算剰余金の2分の1以上を目指していただきたいと思います。
 確かな学力を育む総合支援事業についてなんですけども、県外の教育委員会のデータを集めるということなんですけれども、民間の事業者が県外の教育委員会のデータというのはどこまで踏み込めるものなのか、あるいはオープンになっているようなデータであるならば、この800万円というのは妥当なのか疑問なんですけれども、その点お答えください。

〇山口教育長 このたび800万円で委託しました件につきましては、全国の平均、それから平成26年度から各都道府県がある程度、一定の範囲で全国学力・学習状況調査の結果については公表しておりますので、そのあたりをしっかりと情報収集してもらいながら、それでつまづきとか子どもたちの誤答、誤った答えを累計してもらって、そしてどういうような指導改善に生かすかという、そういうものも含まれておりまして、あと児童生徒質問紙、あるいは学校質問紙、それから、そういう教科とのクロスをやるということになっておりますので、よろしくお願いします。

〇稲森委員 ありがとうございました。終わります。

〇青木委員長 以上をもって予算議案及び予算関連議案に係る総括質疑を終了いたします。
 なお、本委員会に付託されました予算議案及び予算関連議案につきましては、所管の分科会で詳細審査を分担していただきますので、よろしくお願いいたします。
 最後に、次回の委員会ですが、本委員会に付託されました予算議案及び予算関連議案の採決を行うため、6月26日金曜日、午前10時から開催いたしますのでよろしくお願いします。

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

予算決算常任委員長  青木 謙順 

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