受理番号・件名 | 請29 あらゆる差別解消の推進に関する条例の制定を求めることについて |
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受理年月日 | 令和3年2月17日 |
提出された 定例会 |
令和3年定例会2月定例月会議 |
紹介議員 | 川口 円、喜田 健児、平畑 武、山本 里香、稲森 稔尚 |
付託委員会 | 差別解消を目指す条例検討調査特別委員会 |
請願要旨 |
(要 旨)
あらゆる差別解消の推進に関する条例を以下の内容に沿って制定すること (1)差別についての定義を明記すること (2)差別行為の禁止を明記すること (3)差別を解消するための体制を整備すること (4)差別による人権侵害に対する救済措置を講じること (5)差別を解消するための教育や啓発を推進すること (理 由) 新型コロナウイルス感染症の拡大にともない、罹患者、医療従事者、運送業者並びにその家族などに対する差別や人権侵害が深刻なかたちで発生している。知事が4月20日の会見で述べた「罹患者宅に投石や落書きがあった」ことの他、罹患者家族宅に「この地域から出ていけ」という電話やガソリンスタンドでの給油拒否、県外ナンバー車両に傷をつける、感染者が出た職場への嫌がらせなど、県内においても深刻な問題が発生している。 こうした差別は、既存差別との関連性が強く、ネット上では、中国にルーツのある人々へのヘイトスピーチ、被差別部落出身者に関しては賤称語を用いて「〇〇コロナ」等の投稿が従来にはないほど多く現れている。ネット上の差別は、県民のなかにある差別意識や偏見により生じている問題である。 さらに、既存差別は、さまざまなかたちをもって県内各地で発生している。マイノリティに対する差別落書きや結婚差別、土地に関わる差別、外国人や障害者であることを理由とした入居差別などが、県や市町の人権担当窓口等に報告されている。 これまで三重県では「人権が尊重される三重をつくる条例」に基づき、人権尊重の取組が進められているが、前述したような差別の未然防止・再発防止にはつながっておらず、被害者の多くは泣き寝入りとなる事態が長らく続いている。 このような中、2016年(平成28年)国において、差別を解消することを目的に、3つの法律(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律、部落差別の解消の推進に関する法律)が施行された。これら人権3法は、いずれも地方公共団体の責務を明記し、必要な施策を講じることを求めている。おりしも、三重県議会では「差別解消を目指す条例検討調査特別委員会」が設置されている。 今回、新型コロナウイルス感染症によって、既存の差別が深刻なかたちで顕在化してきたことを踏まえ、あらゆる差別解消の推進に関する条例を制定するよう請願する。 |