受理番号・件名 | 請19 全国に先駆けた三重県独自の学級編制基準の導入により、誰一人取り残さない、すべての子どもたちが大切にされる安心・安全の三重の教育の実現を求めることについて |
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受理年月日 | 令和2年9月17日 |
提出された 定例会 |
令和2年定例会9月定例月会議 |
紹介議員 | 川口 円、中瀬古 初美、小島 智子、山本 里香、稲森 稔尚、藤田 宜三 |
付託委員会 | 教育警察常任委員会 |
請願要旨 |
(要 旨)
新型コロナウイルス感染症への対応が急務となるなか、三重県教育施策大綱、三重県教育ビジョンの理想を実現し、誰もが安心して通える三重の学校をつくっていくため、三重県独自の学級編制基準の制定とそれを実現するための教職員定数の確保を求める。 (理 由) 新型コロナウイルス感染症の影響により、県内のすべての学校が一定期間休業となり、また、再開後も「密」をふせぐための学級の少人数化や、様々な感染予防のための対策が実施されている。しかし、そのようななかにあっても「安心して登校させられない」とする保護者や、感染への不安により「登校しない」ことを選択する子どもたちがいる状況がある。 (県教委公表値)6/8~6/12、小中学生83人、県立学校生4人 6/1~6/29、県立学校生51人 教室の面積が変わらないなかで、ソーシャルディスタンスを確保しながら、子どもたちの安心・安全を確保し、「授業」を成立させていくためには、学級規模の少数化が必然となる。 三重県は「県立学校における新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン」において、5月時点では「可能な限り、20人以下での教室の使用や、広い教室の活用により、児童生徒同士の身体的距離の確保に努める。」としており、9月4日に改訂された同ガイドラインでも、今後の状況により、ガイドラインの内容を変更する可能性を示唆しつつ、「人との間隔は、1メートルを目安に学級内で最大限の間隔を取る。施設等の制約から1メートルの距離を確保できない場合には、できるだけ距離を離し」としている。しかし、県立高等学校では現状、募集定員が一学級原則40人であり、小・中・高・支援学校においても過密状態で授業が行われている例が少なくないのが現状である。今後、新型コロナウイルス感染症が速やかに収束したとしても、抜本的改善がなされなければ、新たな事態が生じたときに再び同様の事態が起こることは明白である。 本年は三重県教育施策大綱、三重県教育ビジョンの4か年の初年度にあたり、そこでは、「誰一人取り残されることなく質の高い教育を受け、自らの能力・可能性を伸ばすことで夢や希望を実現し活躍し続けることができるよう、それぞれの状況に応じた、発達段階で途切れることのない公平公正で最適な学びの環境を整えます」と謳われている。 三重県で学ぶすべての子どもたちが、県内どこの地域で学ぼうとも、環境に左右されることなく、学べなければならない。現在、小学校の複式学級について、県独自の学級編制基準が活用されているが、大綱・ビジョンに込められた思いを確実に実現していくため、国の定数改善計画を待たず、三重県独自の新たな学級編制基準を小・中・高・特別支援学校において制定し、それを実現するための教職員定数を確保することが急務である。 段階的に学級編制基準の改善を実施することは、少子化、空き教室の活用、新規採用計画の見直しとあわせれば、実現可能なものと考える。 以上のようなことから、三重の公立学校を、すべての子どもたちが安心して通学でき、学びあい、育ちあえる学校、ソーシャルディスタンスの確保されうる「学校の新しい生活様式」に対応した新たな学校としていくため、すべての校種において三重県独自の学級編制基準を制定するとともに、それを実現するための教職員定数を確保することを強く求める。 |