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子どもの自動車内への放置を防止するための環境整備を求める意見書

子どもの自動車内への放置を防止するための環境整備を求める意見書

 三重県において平成17年及び平成24年に自動車内への放置により乳児が死亡する事件が発生するなど、近年、自動車内に子どもを放置し、熱中症などで死亡させてしまう事案が度々生じている。このことについては頻繁に注意喚起がなされているが、死亡には至らないものも含め子どもが自動車内に放置される事案が後を絶たない。
 このような中、国内外のメーカーが、子どもが自動車内に放置された場合にこれを検知し、運転者等に通報する装置を開発している。また、同様の問題が発生していたイタリアでは、自動車内に子どもを放置した場合、車外に出た運転者に警告を発する装置の自動車への設置を義務付け、義務違反には罰金を科することなどを内容とする法律が制定されている。
 また、子どもが車内にいることを失念するという過失によって事故が発生する場合だけでなく、虐待として故意に放置する場合や、子ども自身が誤って自らを自動車内に閉じ込めてしまう場合にも、子どもの命を救うためには、消防や警察なども把握できるようにすることが必要であり、子どもの放置を発見した者が通報をしやすい環境の整備などが求められる。
 子どもの自動車内への放置により、子どもの命が危険にさらされる事態を根絶するために、あらゆる手段を講じることが必要である。
 よって、本県議会は、国において、子どもが自動車内に放置された場合に自動車の運転者等に通報する装置の普及を促進するための取組や、消防や警察への通報を促進するための環境整備など、子どもの自動車内への放置を防止するための環境整備を行うことを強く要望する。
 
 以上のとおり、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 
  令和3年12月23日 

三重県議会議長  青木 謙順  

(提出先) 
衆議院議長 
参議院議長 
内閣総理大臣 
総務大臣
経済産業大臣
国土交通大臣
国家公安委員会委員長

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