市場調査メモ | 魚種解説 |
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ブリ
標準和名
ブリ
学名
Seriola quinqueradiata
地方名
ぶり、わらさ、いなだ、つばす、あぶこ(サイズで呼び名が変わる)
分類
スズキ目アジ科ブリ属
特徴
上顎の上後角が角張る。胸鰭は腹鰭と同じ長さ。黄色縦帯は胸鰭の付け根を通らない。稜鱗(りょうりん 鋭い棘を持つ大きな鱗。ぜんご、ぜいごとも呼ぶ)がない。
漁法
定置網ほか
来遊時期と魚体
0歳の夏から定置網で漁獲され、年内には尾叉長42㎝、1キログラム程度に成長する。翌年秋には60㎝、3キログラム程度、満2歳で6キログラム程度となり、一部の個体が成熟する。熊野灘では3~4月の定置網による漁獲が多く、主体は6キログラム以上のブリ。
加入動向と資源豊度
最近年では熊野灘における0歳魚の加入が良くない年が続く一方、ブリ銘柄は好漁が続いている。また、標識放流の結果から、ワラサ銘柄までは大きな移動をせず、ブリになって産卵回遊のために西へ向かうことがわかっている。これらの状況から、ブリの好漁は熊野灘よりも東の海域に加入したブリが成長し、産卵のために西に向かったものが漁獲されたものと推測される。一方、熊野灘よりも東の海域におけるブリの加入状況については情報が少なく、資源評価や熊野灘の漁況を予測する上で問題となっている。
成熟
熊野灘では、4~5月を中心に、70cm程度で成熟する。
アーカイバルタグをもちいた標識放流
太平洋沿岸各県が協働して記録型タグをつけたブリの標識放流に取り組んでいる。詳しくはこちら。