市場調査メモ | 魚種解説 |
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カタクチイワシ
標準和名
カタクチイワシ
学名
Engraulis japonicus
地方名
かたくち、えたれ
分類
ニシン目カタクチイワシ科カタクチイワシ属
特徴
体はやや円筒形で口が大きく,下顎が上顎に比べ著しく小さい.腹部に稜鱗(りょうりん 鋭い棘を持つ大きな鱗)はない.
漁法
まき網、定置網ほか
来遊時期と魚体(2004~2013年の合計)
熊野灘(右図黒塗り)では冬春季に11cm以上の大型魚が主体となる。伊勢湾(同白抜き)ではシラス~成魚が5~12月ごろ漁獲される。最近では秋生まれ群がその後の主体となる傾向がみられる。冬春季に来遊する大型魚は、北海道東方の親潮域から房総海域に南下する群れの一部で、熊野灘への来遊は資源豊度だけに左右されるものではなく、南下、あるいは途中の海域など、熊野灘以外の海況条件に影響を受けると考えられる。
成熟
熊野灘では、3月~11月ごろ、伊勢湾では4~11月ごろ、被鱗体長8cm程度で成熟する。
近年の漁獲状況
熊野灘(左図)では、2000年台に入って漁獲量が増加し、年による変動が大きいものの年間漁獲量は1万トン程度で推移したが、2012年をピークに減少傾向となっている。一方、伊勢湾(右図)では、2000年ごろから徐々に増加し、2008年以降の年間漁獲量は1万5千~2万トン程度の高水準となっている。
月別の漁獲状況
熊野灘における中型まき網による漁獲量(左図)は、過去に水揚げの多かった冬春季にほとんど水揚げがなく、夏秋季にマイワシやウルメイワシに混じって漁獲がみられた。一方、伊勢湾(右図)では6月から好調な水揚げがみられ、年間合計では過去10年平均並の高水準であった。
2017年の漁獲状況
1月、2月の熊野灘における中型まき網による漁獲量(左図)は、前年を上回り過去10年平均を大きく下回った。漁獲主体は12㎝前後であった。
カタクチイワシの資源評価
外部リンク(我が国周辺の水産資源の現状を知るために) カタクチイワシ太平洋系群