投票の効力の決定権者は開票所の開票管理者である
投票の効力は、開票管理者が開票立会人の意見を参考としながら決定することになりますが、開票立会人の意見に拘束されるものではなく、判例、実例等に従って自ら正しいと信じたところによって決定されます。【用語解説】
・開票管理者:開票事務の最高責任者です。投票の有効、無効を正しく決定したり、開票事務が公正かつ迅
速に処理されているかどうか、会場内の秩序が十分に保たれているかどうかなど、開票事務
のすべてについて常に注意を払います。
・開票立会人:候補者が、当該選挙の開票区内の選挙人名簿に登録されている者の中から、開票立会人とな
ることについて本人の承諾を得て定め、市町村の選挙管理委員会に届けた者です。投票の効
力を点検して、必要があるときは開票管理者に対して意見を述べます。
どのような投票が無効となるか
次のような投票は無効とされます。1 所定の用紙を用いない投票
2 候補者でない者の氏名を記載した投票
3 候補者となることができない者の氏名を記載した投票
4 一投票中に二人以上の候補者の氏名を記載した投票
5 被選挙権のない候補者の氏名を記載した投票
6 候補者の氏名のほか他事を記載した投票
7 候補者の氏名を自書しない投票
8 候補者のだれを書いたのか確認し難い投票
9 白紙投票
10 単に雑事を記載した投票
11 単に記号、符号を記載した投票
あん分票について
あん分される投票
同一の氏名、氏、名の候補者が二人以上ある場合に、その同一の氏名、氏、名のみを記載した投票は有効であり、これらの投票は、関係各候補者の正規の有効投票数に応じてあん分されます。例(氏が同一の場合)
・候補者の氏名 有効とされあん分される投票例
三重 たろう 本名(三重 太郎) 「三重」「みえ」「三え」「み重」「ミエ」
みえ 花子 本名(三重 花子)
あん分の方法
開票区ごとの各候補者の正規の得票数に応じてあん分します。具体的な計算方法を説明すると次のとおりです。
正規の得票数
三重 たろう 50票みえ 花子 30票
あん分票
「みえ」 10票あん分の方法
・三重たろうの分
10票 × 50票 / (50票+30票) = 6.250票
(あん分票) (候補者の得票数) (あん分される候補者の (あん分された得票数)
正規の得票数の合計)
・みえ花子の分
10票 × 30票 / (50票+30票) = 3.750票
(あん分票) (候補者の得票数) (あん分される候補者の (あん分された得票数)
正規の得票数の合計)
合計得票数
三重 たろう 50票+6.250票=56.250票みえ 花子 30票+3.750票=33.750票
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