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平成21年02月10日

有効土層の確保

茶園の場合根群域は地下60~100センチメートル程度となり、この範囲までの土壌環境を根群生育に適する環境とすることが必要です。

しかし、実際の基盤造成工事では大型重機による造成作業により下層土が圧密状態になりがちで、そのために天地返し等による圧密層の破壊やその後の一定期間の風化が有効になります。
深耕区と圧密区の土壌硬度の比較
深耕区と圧密区の土壌硬度の比較

(1)深層耕による有効土層の確保

 造成作業により圧密状態となった土壌を膨軟にし、同時に土壌の理化学性を改善し、有効土層を深層まで確保することが目的です。実施には堆肥等の土壌改良資材を全面に散布し、さらに畑面暗渠の敷設後にバックホウにより埋め戻しながら全面をむらなく深さ1メートル程度の天地返しを繰り返す混層耕を行えると理想的です。

この作業は降雨の少ない秋から冬の間に行い、できるだけ土を風化させて行うと効果的です。また、最近は天地返しと堆肥等土壌改良資材との混和が一回で均一に出来るローターバケットによる混層耕が有効とされています。
深層耕による有効土層の確保 ロータバケットによる混層耕
ロータバケットによる混層耕

(2)茶園土壌の改善目標

物理性の改善 化学性の改善
有効土層 60センチメートル以上
ち密度 20ミリメートル以下
仮比重 粗粒質 1.5以下
中粒質 1.2以下
粗粒質 1.0以下
固相率 粗粒質 1.5以下
中粒質 1.2以下
粗粒質 1.0以下
気相率 (pF1.5)18%以上
透水係数 毎秒0.001センチメートル以上
適水分域 pF1.5~2.3
有効水分量 50ミリメートル以上
排除要因 深さ1メートル以内の溝水槽排除、
地下水は1.5メートル以下になるように暗渠または明渠を設置
項目 赤黄色土
褐色森林土
腐食質火山灰土
黒ボク
pH(H2O) 4.0~5.0 4.0~5.0
pH(KCl) 3.5~4.5 3.5~4.5
腐食 5%以上 8~15%
置換容量 20ミリイクイバレント(単位me)以上 20ミリイクイバレント(単位me)以上




CaO 100グラムあたり100~200ミリグラム 100グラムあたり100~150ミリグラム
MgO 100グラムあたり20~40ミリグラム 100グラムあたり25~50ミリグラム
CaO+MgO
塩基飽和度
30~40% 30~40%
K2O 100グラムあたり25~75ミリグラム 100グラムあたり25~75ミリグラム
有効態リン酸
(Truog)
100グラムあたり20~50ミリグラム 100グラムあたり10~30ミリグラム
EC 1.0ミリジーメンス(単位ms)以下 1.0ミリジーメンス(単位ms)以下

注意)置換容量20ミリイクイバレント(単位me)未満の土壌では、CaOは100グラムあたり60~100ミリグラムとする。

「茶業全書」静岡県茶業会議所編より


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本ページに関する問い合わせ先

三重県 中央農業改良普及センター 専門技術室(茶普及課) 〒515-2316 
松阪市嬉野川北町530
電話番号:0598-42-6707 
ファクス番号:0598-42-7762 
メールアドレス:fukyuc@pref.mie.lg.jp

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