9.地球環境問題
近年、人間活動は、地球規模の環境問題を引き起こし、私たちの生存基盤そのものが脅威にさらされており、この問題を解決することが人類共通の課題となっています。
地球温暖化
地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量は1990年以降増加しており、三重県の1996年の排出量は1990年に比べて12.8%、その大部分を占める二酸化炭素については13.5%増加しています。
温室効果ガスはあらゆる経済活動に伴い排出されますが、特に民生部門(家庭、業務)、運輸部門からの排出量の伸びが産業部門に比べて著しくなっています。
三重県の温室効果ガスの排出量
年 | 1990年 | 1996年 | 伸び率% 1996/1990 |
---|---|---|---|
二酸化炭素 | 6,525 | 7,407 | 13.5 |
メタン | 159 | 143 | -10.1 |
一酸化二窒素 | 118 | 131 | 11.0 |
代替フロン類 | 157 | 174 | 10.8 |
計 | 6,960 | 7,854 | 12.8 |
三重県の二酸化炭素の部門別排出量
年部門 | 1990年 | 1996年 | 伸び率% 1996/1990 |
---|---|---|---|
産業部門 | 4,197 | 4,471 | 6.5 |
民生部門 | 832 | 1,105 | 32.8 |
運輸部門 | 985 | 1,263 | 28.2 |
その他 | 511 | 568 | 11.1 |
計 | 6,525 | 7,407 | 13.5 |
温室効果ガスの排出量を1990年レベルより下げるには、県民、事業者、行政のそれぞれの主体が省エネルギー対策等を進めることが必要となります。
三重県では、「三重県環境保全率先実行計画(みえエコフィスプラン)」の推進、環境管理システムの国際基準であるISO14001の認証取得により、県自ら事業者、消費者として環境負荷の低減に取り組むとともに、県民、NPO、事業者が取り組む環境活動に対し支援を行い、環境保全に関する県民運動を展開するなど、温暖化防止に努めています。
国際協力
四日市地域を中心とする中部圏に蓄積された環境保全のための産業技術と行政施策を活用して、諸外国の地域環境破壊を防止・改善するため「財団法人国際環境技術移転研究センター(略称ICETT)」を設立し、グローバルな環境保全活動を推進しています。
国内研修の状況(平成10年度)
区 分 | 研 修 コ ー ス | 参加数 |
---|---|---|
JICA | 産業公害防止技術訓練計画カウンターパート研修コース など9コース | のべ57ヶ国89名 |
石油公団 | カザフスタン共和国「環境行政」研修コース | 1ヶ国1名 |
NEDO | 省エネルギー・環境保全技術コース など2コース | のべ5ヶ国25名 |
環境庁、三重県 | アジア地方公共団体環境技術移転事業 | 4ヶ国7名 |
三重県 | 大気汚染防止技術研修コース など2コース | のべ2ヶ国12名 |
四日市市 | 自動車排ガス対策と測定技術コース | 1ヶ国7名 |