8.森林保全
三重県の森林は平成10年度末で、376,009haで、県土面積の3分の2を占めており、そのうち国有林が6.4%、民有林が93.6%の割合となっています。民有林面積351,909haのうち人工林は220,426haとなっています。また、保安林101,824haを指定しています。
樹種別の面積割合ではスギ、ヒノキの2種で全体の50%以上となっています。
森林は水源のかん養、国土の保全、自然環境の保全・形成等の多様な公益的機能を有し、地球温暖化や酸性雨などの地球環境問題にも大きく関わっているため、森林の減少や機能の低下は大きな問題となります。
そのため、森林の有する公益的機能の高度発揮が図られるよう、適正な森林整備を進める造林・間伐事業、水源地域森林や荒廃山地の整備のための治山事業、森林整備の効率化を図る林道事業を実施しています。
森林の公益的機能 | |
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水源かん養 機 能 |
降水等の土壌への浸透を促進し、水資源をかん養して渇水を緩和するとともに、洪水の緩和、水質の浄化をする働き |
山地災害防止 機 能 |
土砂の崩壊、流出を抑制することにより、山地の荒廃化及び山地災害の発生を防ぐ働き |
生活環境保全 機 能 |
強風・飛砂・騒音等の森林外で発生する生活環境の悪化を防止する働き、またCO2を固定し酸素を供給するなど、生活環境を保全する働き |
保健文化機能 | 文化的、教育的、保健休養的な諸活動の場所を提供する働き、また自然景観の維持等をする働き |
木材生産機能 | 健全な森林生態系の働きを通じて、木材等を生産する働き |
森林の整備を行き届かせるためには、適切な林業活動に依存するところが大きいため、生物多様性の確保など、自然環境との調和を図りながら、資源循環をめざした持続可能な森林経営を推進するための検討を進めます。
また、野生生物の生息や清流を確保するための良好な森林環境を創出するため、県民やボランティア、市町村等との協働による、より積極的な広葉樹の森林づくりが必要となってきています。