1.廃棄物問題
三重県の家庭などから出されるごみの量は、平成9年度で約80万トンあり、県民一人1日あたり1,188g出していることになります。一方、リサイクル率は11.6%となっています。県の環境基本計画では、平成22年度には一人1日あたり1,100g以下まで減量し、リサイクル率を30%にすることを目標にしています。ごみを減らすため県民の皆さん一人ひとりが考え行動することによって、はじめて目標を達成することができます。
家庭ごみを資源として再利用するリサイクルはまだ十分とは言えない状況ですが、年々増加しています。平成9年度に容器包装リサイクル法が施行され、各市町村では、瓶や缶、ペットボトルなどの容器を中心に分別収集を行っています。市町村が行う分別収集に、一人ひとりが責任を持って協力することにより、リサイクルが一層進むことになります。
燃えるごみを乾燥させクレヨン状に固めて輸送性と貯蔵性に優れた形にし、燃料として有効利用するごみのRDF化(固形燃料化)を進めており、RDFを燃料とする発電所を平成14年11月末日までに建設します。
また、ごみの焼却に伴い発生するダイオキシン類の排出を少なくするため、その発生を減らすことができる設備が整っている大きな施設に統合したり、ごみ焼却施設の新設や改造を進めています。
平成8年度に県内で排出された産業廃棄物は約340万トンで、その内訳は汚泥が190万トン(56%)、コンクリート殻などの建築廃材が約88万トン(26%)と、両者で全体の8割を占めています。排出された産業廃棄物は再利用されたり、焼却や脱水などの方法で減量化され、最終的に埋め立てられた量は約78万トンとなっています。
これらの産業廃棄物の適正処理を推進するため、廃棄物の不法投棄や野焼きなどに対するパトロールの実施、廃棄物ダイヤル110番やFAX110番による情報収集と早期対応、焼却施設からの排ガス中のダイオキシン類の検査等を行っています。
また、平成11年度からは、産業廃棄物多量排出事業者等が自己の産業廃棄物の種類、量及び管理状況などの情報を自らが提供することにより、廃棄物の処理に関して社会的評価を受ける自主情報公開システムを全国に先駆けて導入しました。
三重県では、公共の信用力を活用して安全性・信頼性を確保するとともに、民間活力を活用して廃棄物の施設整備を促進するため、県や市町村が民間業者とともに「廃棄物処理センター」を平成14年11月末日までに建設し、廃棄物の適正処理に努めます。