三重県は伊勢湾と熊野灘に面しており、海岸は伊勢市二見町の神前岬(こうざきみさき)を境として、伊勢湾沿岸と熊野灘沿岸に大別されます。伊勢湾沿岸は主に遠浅の砂浜海岸、熊野灘は伊勢志摩地方から尾鷲市にかけては複雑なリアス式海岸、熊野市以南の20数㎞は砂礫で構成される直線的な海岸となっています。
海岸線の延長は全国8位の約1,083㎞で、49%にあたる約526㎞を海岸保全区域に指定しています。このうち、港湾・海岸課が所管するのは約308㎞(国土交通省水管理・国土保全局所管179㎞、国土交通省港湾局所管121㎞、両局重複8km)となっています。他に水産庁所管の海岸を水産基盤整備課が、農林水産省農村振興局所管の海岸を農業基盤整備課が所管しています。
本県は日本初の海水浴場が開設されるなど、かねてから海岸を利用したレクリエーション活動が盛んに行われています。反面、高潮・波浪等による自然災害を受けやすい条件にあり、昭和34年の伊勢湾台風をはじめ、これまでに何度も大きな被害を受けています。
三重県では、このような高潮・波浪等による被害から背後の住民の生命・財産を守るため、堤防・護岸といった海岸保全施設の整備を進めています。